JP2005013725A - シューズをスノーボード等に取り付けるためのビンディング - Google Patents

Abstract

【課題】 シューズをスノーボード等に取り付けるためのビンディングであって、開閉操作が容易であるものを提供する。
【解決手段】 シューズをスノーボード等に取り付けるためのビンディングは、スノーボード等に固着可能なベースプレート２と、該ベースプレートに支持されてシューズ１を固定可能なフロントバンド４、リヤバンド５およびリヤスポイラー６と、スポイラー６とフロントおよびリヤバンド４、５とを連結する連結手段とからなり、該連結手段は、両バンド４、５が上がった状態となりリヤスポイラー６が下がった状態となってシューズの挿入を可能とする開位置と、両バンドがシューズを固定可能な状態となりリヤスポイラーが上がった状態となる閉位置とをとることができるように、スポイラー６、フロントバンド４およびリヤバンド５を連結する。
【選択図】 図４

Description

本発明は、シューズをスノーボード等に取り付けるためのビンディングに関する。

従来から周知の通り、スノーボード用ブーツ等のシューズをスノーボードに取り付けるための数種類のビンディングがすでに市販されているが、これらは互いに全く異なる機能上および構造上の基準に基づいて製造されている。

今日に至るまでさまざまな改良が試みられており、その一例としては、ベース部材にフロントバンドおよびリヤバンドを連結し、その後方にリヤクォーターまたはスポイラー（ハイバック）と呼ばれる、ベースに対して往復移動可能に取り付けられ、下方へ移動することによってシューズの挿入を容易にする部材を取り付けたものがある。

このような従来のビンディングでは、スポイラーと、足部分を保持するためのフロントおよびリヤバンドとは、別々にロックする必要があったため、ビンディングを開いたり閉じたりする際、比較的面倒な操作手順が要求されていた。

さらなる問題としては、ビンディングが開放状態になると、使用中に行われた調整もすべて解除されてしまうため、ビンディングを閉じる操作をする度に毎回各種の調整を再度行う必要があった。

本発明は上述した各問題を解決することを目的としている。本発明は、シューズをスノーボード等に取り付けるためのビンディングであって、開閉操作が飛躍的に容易で、一度の操作で開閉が可能であるビンディングを提供することを目的とする。

この目的のため、本発明はさらに、前もって設定した各種調節が、開放状態でも維持されることを可能とするビンディングを提供する。

本発明のさらなる目的は、ビンディングを構成する各種部材の動きを利用して、シューズの挿入を容易にしたビンディングを提供することにある。

本発明のさらなる目的は、シューズをスノーボード等に取り付けるためのビンディングであって、使用の際に高い信頼性と安全性を保障することを可能とする、特徴的な構造を有するビンディングを提供することにある。

上述した目的等を達成するために、本発明は、シューズをスノーボード等に取り付けるためのビンディングであって、スノーボード等に固着することのできるベースプレートと、ベースプレートに支持されてシューズを固定可能なフロントバンド、リヤバンドおよびリヤスポイラーとを有し、さらに、前記スポイラーと前記フロントおよびまたはリヤバンドとを連結する手段を有し、該連結する手段は、シューズの挿入を可能とするために両バンドが上がりハイバックが下がった状態となる開位置と、両バンドがシューズを固定可能な状態となりハイバックが上がった状態となる閉位置とをとることを可能とする、ビンディングを提供する。

添付の各図に示すとおり、シューズをスノーボード等に取り付けるためのビンディングは、その全体を符号１で示し、ベースプレート２を有する。ベースプレート２は通常、足の形状に対応する構造を有しており、後方、つまりヒール部分が前方、つまり足のつま先部分を収容する部分よりも狭まっている。

ベースプレート２は側面部３を有し、側面部３には、シューズの足のつま先に対応する部分に配設されるフロントバンド４と、シューズの足の甲に対応する部分に配設されるリヤバンド５と、最後部に配設されるリヤスポイラー６とが連結される。

本発明の特徴は、スポイラー６と両バンド４、５とをつなぐ連結手段を設けることにあり、この連結手段は、単一の操作のみで、スポイラー６の位置に対応してバンド４、５を固定閉位置と開位置とに切り替えて配置することを可能とする。

さらに詳しく説明すると、リヤスポイラー６は、ヒール部材１１の一部にその端部を回動可能に支持されるクォーター部材１０を有し、このクォーター部材は平面図で表すとほぼＵ字型の形状をしており、側面部３の後方に回動可能に支持される。

ヒール部材１１はストリップ状のリンク部材１２に連結され、リンク部材１２の反対側の端部は、締付け部材１４の中心部に回動可能に連結される。締付け部材１４の第一端部は対応する側面部３に回動可能に連結され、反対側の第二端部はリヤバンド５の端部に回動可能に連結されて、前述した連結手段の一部をなしている。

リヤバンド５は長さ調整手段１５を具備し、ユーザはこれを使用してリヤバンド５を使いやすい長さにあらかじめ設定することにより、バンドが閉位置にあるときの固定作用を調整することができる。
リヤバンド５はその両端において締付け部材１４に連結されており、この構造によりシューズの足の甲部分にほぼ垂直な方向である複合的な方向に沿って、足の甲に向かって移動可能である。下方向への動きと後部方向への動きが同時になされるため、シューズは中でスライドしたりせず正確な位置で固定される。

フロントバンド４はトラクションケーブル２０によってヒール部材１１に連結される。トラクションケーブル２０は前述の連結手段の一部をなし、ヒール部材１１の前端部に連結され、かつガイド部材２１に巻きつけられており、フロントバンド４の長さ調整手段を具備する端部に連結される。バンド４の長さ調整手段は、たとえば、使用時の長さを調節可能とする複数の穴２２を有する。

この連結により、スポイラーが閉位置に向かって移動する際、トラクションケーブル２０は引き上げられ、牽引状態となる。
フロントおよびリヤバンド４、５は、好ましくは、足の前上部を保持するフロントプレッサ２５に連結される。

スポイラーをロック位置に保持するためにベースプレートの両側に設けられた爪３０は、弾性部材、ここではコイルスプリング３１、によってヒール部材１１の前端部に接するよう弾性的に駆動される。具体的には、スポイラーが立ち上がった状態つまり閉位置にある時、爪３０に設けられた歯３３がヒール部材１１の前端部に設けられた補助歯３２とかみ合うように駆動される。

ビンディングの側面部には噛合・解除レバー３５が配設され、ビンディングを開く際に、歯３３を補助歯３２から外すのに使用される。
本発明のさらなる特徴として、リヤスポイラーの傾斜を調整するための手段が、クォーター部材１０とヒール部材１１との間に連結される。

この傾斜を調整するための手段は、たとえばトグルレバー４０からなり、クォーター部材１０に固着されるベース４１と、ヒール部材１１に固着されるプレート４３に対して調整可能に固着される位置決めブロック４２との間に連結される。

前述した構造に基づいて、プレート４３に対するブロック４２の位置を変えることにより傾斜を調整することが可能となり、また、トグルレバー４０を操作することによりクォーター部材をさらにしっかりと締めることが可能となる。図６に示すとおり、トグルレバー４０を上げることにより、スポイラーが前傾位置に移動する。

これまで説明した構造により、前述の目的を達成するために、本発明にかかるシューズをスノーボード等に取り付けるためのビンディングは、リヤスポイラーを上げるという簡単な操作により、フロントバンドとリヤバンドの両方を閉位置に移動させることを可能とした。このため、リヤスポイラーは両バンドを同時に連鎖的に駆動するように配設される。

フロントバンドとリヤバンドの両バンドは、シューズを固定する位置にある場合は、保持される各部分（つまりフロントバンド４についてはつま先部分で、リヤバンド５については足の甲部分）に対してほぼ垂直な方向に力を加える。

さらにまた、本発明にかかるビンディングは、スポイラーを回動するという簡単な操作のみによって開かれ、その際には他の調整部分を何ら操作する必要がないため、開状態になった場合でも、前もって設定した各種調節状態を維持することが可能である。

さらに、本発明のスポイラーは開状態に移行する際に両バンドを自動的に持ち上げるため、足をビンディングに対して特に迅速かつ容易に挿入することができる。

本発明は、特許請求の範囲に記載された範囲内で、様々な改良や変更が可能である。たとえば、本発明のビンディングは、車輪つきのスポーツ用ボードや、ウォータースポーツ用のボードなどに適用することができる。
ここに記載した各構成要素は、技術的に同等な他の要素に置き換えることが可能である。
実施にあたっては、使用する材料、部材の形状および寸法は、その時の条件や技術トレンドに応じて任意に選択することが可能である。

本発明にかかるビンディングにシューズを挿入する状態を示す概略側面図。 シューズを固定する閉位置にあるビンディングを示す側面図。 シューズを挿入する際のビンディングの状態を示す部分断面図。 シューズを固定する閉位置にあるビンディングの状態を示す部分断面図。 リヤスポイラーの傾斜を調整する手段が一つの操作位置にある状態を示す部分断面図。 リヤスポイラーの傾斜を調整する手段が別の操作位置にある状態を示す部分断面図。

符号の説明

１ シューズ
２ ベースプレート
３ 側面部
４ フロントバンド
５ リヤバンド
６ リヤスポイラー（ハイバック）
１０ クォーター部材
１１ ヒール部材
１２ リンク部材
１４ 締付け部材
１５ 長さ調整手段
２０ トラクションケーブル
２１ ガイド部材
２５ フロントプレッサ
３０ 爪
３１ 弾性手段
３２ 補助歯
３３ 歯
３５ 噛合・解除レバー
４０ トグルレバー
４２ 位置決めブロック
４３ プレート

Claims (14)

1. シューズをスノーボード等に取り付けるためのビンディングであって、
   スノーボード等に固着可能なベースプレートと、
   前記ベースプレートに支持され、シューズを固定可能なフロントバンド、リヤバンドおよびリヤスポイラーを有し、
   さらに前記ビンディングは、前記スポイラーと前記フロントおよびリヤバンドとを連結する連結手段を有し、該連結手段は、前記フロントおよびリヤバンドが上がった状態となり前記リヤスポイラーが下がった状態となってシューズの挿入を可能とする開位置と、前記フロントおよびリヤバンドがシューズを固定可能な状態となりリヤスポイラーが上がった状態となる閉位置とをとることができるように連結されることを特徴とするビンディング。
2. 前記フロントバンドはシューズのつま先部分に配設され、前記リヤバンドはシューズの甲部分に配設されることを特徴とする、請求項１に記載のビンディング。
3. 前記リヤスポイラーは、前記ベースプレートに対して回動可能に設けられるヒール部材と、下端部において前記ヒール部材に連結されるクォーター部材とからなることを特徴とする、前記請求項１または２に記載のビンディング。
4. 前記連結手段はリンク部材を有し、該リンク部材は、その一端部が前記ヒール部材に連結され、他端部が締付け部材の中央部に連結され、該締付け部材は、その一端部が前記ベースプレートの対応する側部に回動可能に支持され、他端部が前記リヤバンドの端部に連結されることを特徴とする、請求項３に記載のビンディング。
5. 前記リヤバンドに配設され、前記リヤバンドを前もって使用しやすい長さに調整することを可能とする、長さ調整手段を有することを特徴とする、前記請求項１乃至４のいずれかに記載のビンディング。
6. 前記スポイラーを操作することにより、前記リヤバンドが下向きのコンポーネントとシューズの後部向きのコンポーネントとにより、シューズの甲部分に対してほぼ垂直な方向に移動することを特徴とする、前記請求項１乃至５のいずれかに記載のビンディング。
7. 前記連結手段は、前記ベースプレートの両側に設けられて前記ヒール部材の端部と前記フロントバンドの端部との間に連結されるトラクションケーブルを有することを特徴とする、前記請求項１乃至６のいずれかに記載のビンディング。
8. 前記トラクションケーブルをガイドするためのガイド部材を有することを特徴とする、前記請求項１乃至７のいずれかに記載のビンディング。
9. 前記フロントおよびリヤバンドに連結されるフロントプレッサを有することを特徴とする、前記請求項1乃至８のいずれかに記載のビンディング。
10. 前記ヒール部材に向かって弾性手段によって弾性的に押される爪を有し、該爪はヒール部材の端部に設けられる補助歯とかみ合うことが可能な歯を具備することを特徴とする、前記請求項１乃至９のいずれかに記載のビンディング。
11. 前記ビンディングの側面に設けられ、前記補助歯から前記歯をはずすための噛合・解除レバーを有することを特徴とする、前記請求項１乃至１０のいずれかに記載のビンディング。
12. 前記リヤスポイラーの傾斜を調整する手段を有することを特徴とする、前記請求項１乃至１１のいずれかに記載のビンディング。
13. 前記傾斜を調整する手段は前記クォーター部材と前記ヒール部材との間に連結されることを特徴とする、請求項１２に記載のビンディング。
14. 前記傾斜を調整する手段は、前記クォーター部材に固着されるベースと、前記ヒール部材に固着されるプレートに対して調整可能な位置に固定可能な位置決めブロックとの間に設けられるトグルレバーを有することを特徴とする、請求項１２または１３に記載のビンディング。

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