JP2005010327A - 写真プリント提供装置 - Google Patents

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Teruhiro Akamatsu
彰宏 赤松
Hideo Nakada
英男 中田
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Abstract

【課題】カメラ等の撮影装置を保護し、被写体を鮮明に撮影することができる写真プリント提供装置を提供する。
【解決手段】写真プリント提供装置は、筐体1に設けられた開口部10aを通して撮影範囲内の使用者2を含む被写体2を撮影するカメラ6と、上記カメラ6と開口部10aとの間に配置されて、使用者2がカメラ6に接触しないようにするためのスライド式レンズ保護部材71と、上記スライド式レンズ保護部材71を駆動するモータ79とを備える。上記スライド式レンズ保護部材71は、シャッタタイミングにおいてカメラ6の前に位置して撮影を可能とする撮影用領域を少なくとも有し、上記モータ79は、上記シャッタタイミングにおいて撮影用領域をカメラ6の前に位置するように上記保護部材を駆動する。
【選択図】図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ゲームセンター等に設置され、硬貨等の投入により使用者を撮影し、撮影画像をプリントして販売する写真プリント提供装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ゲームセンター等において、写真を撮影してシールプリント等にする写真プリント提供装置が数多く設置されている。このような写真プリント提供装置は、一般に、カメラ等の撮影装置で撮影される画像(撮像映像)をモニタ等の表示部に表示し、使用者のシャッタ操作により、撮影装置で撮影された画像(撮影画像)に対してフレーム画像等を合成し、その合成画像を写真プリントとして印刷出力するものである。
【0003】
このような写真プリント提供装置では、一般的に、上記カメラは、レンズを有し、そのレンズの前面に取付けられた保護ガラスに汚れが付着すると、不鮮明な映像で撮影されることになる。これにより、使用者に不鮮明で見栄えの悪い写真プリントを提供することになる。また、使用者等の接触によって外力が加えられて故障する場合がある。このため、カメラは、その手前側に透明板を設けて保護されている。このようなカメラは、透明板を透して撮影を行なうことで、使用者等によって接触されないようになっている。
【0004】
しかし、上記カメラは、透明板を透して撮影を行なうため、使用者等が透明板に接触することで付着した汚れにより不鮮明な見栄えの悪い写真を提供することになる。このため、写真プリント提供装置を設置する遊戯場等の店員は、撮影が行なわれていない間に布等によりその汚れを拭き取っている。
【0005】
そこで、上記のような汚れを拭き取ることができる装置として、モータによりワイパを作動して水滴等を拭き取る装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
また、ワイヤケーブルを手動で操作しつつバネの付勢力を利用してワイパブレードを揺動させて保護ガラスに付着した水滴等を拭き取るようにした装置として下記の特許文献2に示すものもある。
【0007】
【特許文献1】
実開平3−59776号公報
【特許文献2】
特開平8−111801号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような装置は、前面にワイパを有するため、見栄えが悪く、使用者が遊戯に興ざめしてしまう可能性がある。また水滴を拭き取るワイパでは、汚れを拭き取ることができず、その汚れが写真に写ってしまい使用者に見栄えの悪い写真プリントを提供する可能性がある。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、カメラ等の撮影装置を保護し、被写体を鮮明に撮影することができる写真プリント提供装置の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の写真プリント提供装置は、筐体に設けられた開口部を通して撮影範囲内の使用者を含む被写体を撮影する撮影装置と、上記撮影装置と開口部との間に配置されて、使用者が撮影装置に接触しないようにするための保護部材と、上記保護部材を駆動する駆動手段とを備え、上記保護部材は、シャッタタイミングにおいて撮影装置の前に位置して撮影を可能とする撮影用領域を少なくとも有し、上記駆動手段は、上記シャッタタイミングにおいて撮影用領域を撮影装置の前に位置するように上記保護部材を駆動することを要旨とする。
【0011】
すなわち、上記保護部材は、上記撮影装置と開口部との間に配置されて、使用者が撮影装置に接触しないようにしている。したがって、上記撮影装置と開口部との間に保護部材を配置して、上記撮影装置を覆うことができるため、保護部材を撮影装置と開口部との間にさりげなく隠すことができ、見栄えがよく、使用者等が上記撮影装置に接触しないようにすることができる。また、上記保護部材の撮影用領域は、シャッタタイミングにおいて撮影装置の前に位置して撮影を可能とする撮影用領域を少なくとも有し、上記駆動手段は、上記シャッタタイミングにおいて撮影用領域を撮影装置の前に位置するように上記保護部材を駆動する。
したがって、シャッタタイミング以外において、上記保護部材が使用者に接触されて汚れていたとしても、上記撮影装置はシャッタタイミングにおいて撮影用領域から被写体を鮮明に撮影することができる。
【0012】
本発明において、上記保護部材は、シャッタタイミングにおいて撮影装置の前に位置する撮影用領域と、上記シャッタタイミング以外において撮影装置の前に位置する保護用領域とを有し、上記駆動手段は、上記シャッタタイミングにおいて撮影用領域を撮影装置の前に位置させ、上記シャッタタイミング以外において保護用領域を撮影装置の前に位置させるように上記保護部材を駆動する場合には、使用者等が常に上記撮影装置に接触しないようにすることができる。詳細には、上記撮影用領域が、例えば光透過性を有する領域である場合には、上記撮影装置は、上記シャッタタイミングにおいて撮影用領域を通して被写体を撮影することができるため、シャッタタイミングにおいて撮影装置を使用者等の接触から保護することができ、上記シャッタタイミング以外においても使用者等の接触から保護することができる。
【0013】
本発明において、上記撮影範囲内の被写体を表示する表示手段をさらに備え、上記表示手段は、使用者が表示手段に表示される被写体を視認できるよう上記開口部の近傍に配置されている場合には、使用者である被写体は、視線をあまり変えることなく、撮影することができるとともに、自分またはその一部分を表示手段にクローズアップして撮影することができるため、遊戯に一層面白みを持つことができる。この場合において、上記開口部が、撮影装置が使用者等に接触されやすい場所にあっても、上記撮影装置を使用者等の接触から保護することができるため、好適に使用者の遊戯の興趣を高めることができる。
【0014】
本発明において、上記撮影範囲に対して撮影装置側に配置され、上記撮影範囲内の被写体を映して被写体にモニタさせるための鏡を備え、上記保護部材の保護用領域は、被写体を映すための鏡部である場合には、使用者である被写体は、上記鏡と上記保護部材の鏡部に映る自分を見ながらポーズをとったり、撮影する位置を確認することができる。すなわち、シャッタタイミング以外においては、上記保護部材は、撮影装置を使用者等の接触から保護するとともに、モニタとして機能し、シャッタタイミングにおいては、撮影装置を使用者等の接触から保護するとともに、上記撮影装置が被写体を撮影できるように機能する。
【0015】
また、この場合に、上記保護部材の鏡部は上記鏡より上記撮影装置側に位置するため、使用者である被写体は、上記撮影装置に位置を認識することができる。
これにより、上記撮影装置の光軸と被写体の視線とが略一致し、より自然で見栄えのよい写真を撮影できる。
【0016】
本発明において、上記撮影用領域は開放領域である場合には、例えば、上記開放領域が、上記保護部材に設けられた切欠部である場合には、上記撮影装置は、開放領域を通して被写体を撮影することができる。
【0017】
本発明において、上記保護部材を研磨する研磨手段を備え、上記撮影用領域は研磨手段による研磨済の領域である場合には、研磨手段によって保護部材を研磨することができ、使用者は常に見栄えのよい撮像映像で撮影を行なうことができ、見栄えのよい写真プリントを得ることができる。すなわち、上記撮影用領域が使用者等に触られて汚れてしまったとしても、その汚れは研磨手段によって取り除かれるため、撮影装置は被写体を鮮明に撮影することができる。
【0018】
本発明において、上記研磨手段は、上記保護部材と擦れ合うように設けられて、保護部材を研磨する研磨部材であり、上記駆動手段による保護部材の駆動により保護部材が研磨されるようになっている場合には、上記保護部材を研磨する店員等の手間を省くことができるとともに、使用者に見栄えのよい写真プリントを提供することができる。すなわち、上記保護部材の撮影用領域が汚れていたとしても駆動手段の駆動により研磨部材と擦れ合って自動的に研磨されるため、撮影用領域が汚れたまま被写体が撮影され、使用者に見栄えの悪い写真プリントを提供してしまうことを防止することができる。
【0019】
本発明において、シャッタタイミングの直前に研磨手段による保護部材の研磨を実行する場合には、次のシャッタタイミングにおいて撮影する被写体を鮮明に撮影することができる。すなわち、撮影を開始する使用者は、常に保護部材が研磨された状態で撮影を行なうことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の第1の実施の形態を詳しく説明する。
【0021】
図1,図2は、本発明の写真プリント提供装置の一実施の形態を示す図である。図1は筐体1を含む装置の断面図、図2は筐体1の撮影側からみた斜視図である。
【0022】
この写真プリント提供装置は、図1に示すように、正面,背面,側面および内部に各種の装置が設けられた筐体1を備え、上記筐体1の正面側(図1の右側,図2で見えている側)で撮影プレイを行ない、背面側で撮影画像の編集プレイを行ない、筐体1の側面(図1で見えている側)で写真プリントの提供を受けるようになっている。
【0023】
すなわち、この写真プリント提供装置では、筐体1の正面側が撮影プレイ提供部であり、筐体1の背面側が編集プレイ提供部であり、筐体1の側面がプリント提供部である。そして、上記撮影プレイ提供部、編集プレイ提供部、プリント提供部では、撮影プレイ、編集プレイ、プリントの提供を同時に行なうことができるように構成されるとともに、一連の撮影プレイ,編集プレイおよびプリントの提供をそれぞれ異なる場所で利用者(使用者)2に提供することにより、顧客の流れがスムーズになるうえ、店舗の状況にあわせた装置の設置が可能となる。
【0024】
上記筐体1の正面側には、被写体2のバックとなる領域に、バックスクリーンユニット3が設けられている。上記筐体1とバックスクリーンユニット3は、天井部4aと支持枠材4bで連結されており、天井部4aにはその出入口となる部分にカーテン5aが吊設されている。そして、上記筐体1,バックスクリーンユニット3,天井部4a,カーテン5aにより、撮像領域である撮影プレイ用空間31が形成されている。
【0025】
一方、上記筐体1には、その背面側に突出するように支持枠材4cが取り付けられ、その先端部にカーテン5bが吊設されている。そして、上記筐体1の背面側とカーテン5bとの間に、編集プレイ用空間32が形成されている。
【0026】
上記筐体1の正面には、プレイの対価としての硬貨を投入する硬貨投入口15が設けられ、この硬貨投入口15の近傍に設けられた対価受領部としての硬貨検出部34(図3参照)が設けられている。そして、上記硬貨検出部34が投入された硬貨を検出することにより、撮影プレイが開始され、撮影プレイ後に撮影画像に対して編集プレイを行ない、編集された撮影画像(編集後画像)が印刷され写真プリントとして提供されるようになっている。
【0027】
上記筐体1の内部には、撮影プレイ用空間31内の使用者2を含む被写体2を撮像するカメラ6が設けられている。上記カメラ6の前面は開口部10aを有する透明板10で覆われている。この開口部10aは、透明板10の上部に設けられ、カメラ6がこの開口部10aを通して被写体2を撮影できるように形成されている。そして、カメラ6と透明板10の開口部10aとの間にスライド式レンズ保護部材71が配置されている。このスライド式レンズ保護部材71は、使用者2が上記カメラ6に接触しないようにするための保護部材として設けられている。
【0028】
上記カメラ6前面の透明板10の下側には、上記カメラ6で撮影された動画としての撮影画像すなわち撮影動画を表示するモニタ20が設けられている。上記モニタ20に表示された表示画像は利用者2が目視確認できるようになっている。
【0029】
このように、上記モニタ20は、使用者2がモニタ20に表示される被写体2を視認できるよう上記開口部10aの近傍に配置されているため、使用者2である被写体2は、視線をあまり変えることなく、撮影できるとともに、自分またはその一部分をモニタ20にクローズアップして撮影することができるため、遊戯に一層面白みを持つことができる。これにより、上記開口部10aが、カメラ6が使用者2等に接触されやすい場所にあっても、スライド式レンズ保護部材71によってカメラ6を使用者2等の接触から保護することができるため、好適に使用者2の遊戯の興趣を高めることができる。
【0030】
この例では、上記モニタ20は、カメラ6によるライブ映像(撮像映像)をリアルタイム表示するモニタとして機能するとともに、必要な情報を表示する表示手段としても機能する。なお、モニタ20以外に必要な情報等を表示したりデータ入力を行なう液晶タブレット等の表示手段を設けてもよい。必要な情報としては、タイトルデモ、操作を案内する表示、操作を待機する表示、選択を促す表示、利用者を誘導する表示、注意を促す表示などがあげられる。
【0031】
モニタ20の上方には、照明センサ75が設けられている。照明センサ75は、受光素子を搭載し、正面ストロボ7,正面蛍光灯17,天井ストロボ24,バックストロボ27,バック蛍光灯28等から照射される光を受光する。この受光量を電気に変えることで光量を検出する。
【0032】
この例では、上記カメラ6で撮影された撮像画像が、利用者2の目から上下左右正しく見えるようにするため、モニタ20には適宜反転されて表示される。
【0033】
上記筐体1の正面には、撮影プレイの操作を行なう操作パネル16aが設けられている。上記操作パネル16aには、操作入力の選択入力や切換入力を行なう切換ボタン22a,22bと、上記切換ボタン22a,22bの選択入力や切換入力を決定する決定ボタン14と、決定した入力を一旦キャンセルするキャンセルボタン13が設けられている。上記切換ボタン22a,22bは、右側と左側にそれぞれ1組ずつ設けられ、それぞれ選択入力や切換入力を行ないうるようになっている。
【0034】
上記切換ボタン22a,22b,決定ボタン14,キャンセルボタン13は、コース選択手段として機能するもので、あらかじめ準備された複数の撮影コースのうち使用者所望の撮影コースを利用者2に選択させる。そして、撮影プレイにおいて、モニタ20には選択された撮影コースに応じて他の撮影コースと異なるよう設定された表示画面が表示される。
【0035】
具体的には、後述するように、上記カメラ6で撮影された撮影画像と合成するフレームや背景等の記憶画像を格納する記憶画像格納部としての低解像度画像群93と、上記低解像度画像群93から読み出されたフレームや背景と撮影画像を合成する第1合成手段90とを備え(図3参照)、上記撮影プレイでは、上記コース選択手段で選択された撮影コースに応じたフレームや背景が読み出されて合成されるとともに、上記合成された合成画像がモニタ20に表示される。
【0036】
このとき記憶画像格納部から読み出されるフレームや背景は、フレームや背景等の単位画像を複数枚組み合わせてできた基本画像から、上記単位画像であるフレームおよび背景を選択(抽出)して得られたものが用いられる。また、後述する撮影コースによっては、基本画像からフレームや背景を選択するのではなく、基本画像との関連ではなく単独で準備されたフレームや背景が直接読み出される。
【0037】
また、上記切換ボタン22a,22b,決定ボタン14,キャンセルボタン13は、切換入力手段としても機能するもので、後述するように、フレームや背景の記憶画像の切換入力を可能とする。また、上記決定ボタン14は、シャッタ手段として機能するもので、この決定ボタン14の操作によってカメラ6によって撮影されている被写体2の所望の瞬間の静止画像を撮影する。
【0038】
また、筐体1から離れてポーズをとる場合に、撮影ごとに筐体1まで移動せずに操作できるように、筐体1以外の装置内部の壁面等に同じ機能を有する別の操作パネル16bが設けられている。この例では、撮影プレイ用空間31の左壁面に切換ボタン22a,22b、決定ボタン14、キャンセルボタン13を有する操作パネル16bが設けられている。また、撮影プレイ用空間31の左壁面には左側の切換ボタン22a、決定ボタン14、キャンセルボタン13を有する操作パネルを設け、右壁面には右側の切換ボタン22b、決定ボタン14、キャンセルボタン13を有する操作パネルを設けることもできる。このようにすることにより、複数人でプレイする時に操作性が良好になる。
【0039】
また、上記筐体1の正面には、プレイ待ち状態の際のデモンストレーション音声や撮影プレイの際の案内音声等を出力するスピーカ18aが設けられている。
このスピーカ18aは、選択された撮影コースに応じて他の撮影コースとは異なるように設定された音声等を出力する第1音声出力手段として機能する。
【0040】
上記モニタ20の周囲には、半透明の乳白板11が設けられ、上記乳白板11の背後には、撮影プレイ中において、上記カメラ6による撮像中に被写体2を常時照明する正面蛍光灯17と、シャッタ操作によって静止画を撮影するときに発光させる照明手段としての正面ストロボ7とが設けられている。
【0041】
図1に示すように、上記バックスクリーンユニット3は、ある程度の光透過性を有するスクリーン26を備えている。このスクリーン26の被写体2と反対側には、撮影プレイ中において、上記カメラ6による撮像中に被写体2を常時照明するバック蛍光灯28と、シャッタ操作によって静止画を撮影するときに発光させるバックストロボ27とが設けられている。上記スクリーン26は、記憶画像である背景と被写体2の撮影画像との合成が行ないやすい色に着色されている。
例えば、上記合成がクロマキー合成で行なわれる場合には、ブルースクリーンやグリーンスクリーン等が好適に用いられる。
【0042】
一方、天井部4aには、シャッタ操作によって静止画を撮影するときに、被写体2を頭上から照明する天井ストロボ24が設けられている。筐体1正面の正面ストロボ7,バックストロボ27,天井ストロボ24は、切換ボタン22a,22bおよび決定ボタン14によってどのストロボを発光させるかを選択したり、発光させるストロボの組み合わせや発光バランス等が異なる照明モードを選択したりしうるようになっている。
【0043】
上記筐体1の正面側では、利用者2は、撮影プレイ用空間31に入って硬貨投入口15(図2参照)に硬貨を投入して撮影プレイを行なう。
【0044】
上記撮影プレイでは、まず、使用者2による切換ボタン22a,22bおよび決定ボタン14の操作により、撮影コースの選択が行なわれる。そして、撮影画像と合成するフレームや背景等を含む基本画像が撮影コースに応じて準備されている。上記カメラ6による撮影画像をモニタ20に表示する際、撮影コースに応じた基本画像から単位画像であるフレームや背景が読み出されて撮影画像と第1合成手段90で合成され、その合成画像がモニタ20に表示される。このとき、第1合成手段90で合成するフレームや背景等の合成用画像として低解像度の確認用画像が用いられる。
【0045】
一方、撮影コースによっては、基本画像から単位画像を読み出すのではなく、単独でフレームおよび背景として記憶されたフレームおよび背景を直接読み出し、使用者2による切換ボタン22a,22bの操作により記憶画像の切換入力を可能とする。この切換入力に応じて、撮影画像に合成する記憶画像を切り換えて合成する。そして、合成された合成画像をモニタ20に切換表示し、決定ボタン14によるシャッタ操作により、上記切換表示される合成画像のうち所望の記憶画像が使用された合成画像を決定して所定タイミングの静止画50として固定する。
【0046】
上記撮影プレイが終了すると、被写体2は筐体1の背面側に移動して編集プレイを行なう。つぎに、編集プレイが行なわれる筐体1の背面側について説明する。
【0047】
上記筐体1の背面側には、編集プレイにおける編集入力を行なう編集入力パネル(図示せず)が設けられている。上記編集入力パネルには、上記カメラ6による撮影プレイにおいて、所定のシャッタタイミングで撮影された静止画50としての撮影画像を表示し、その状態で編集入力を受け付ける編集用ディスプレイ8と、上記編集用ディスプレイに対して編集入力を行なうタッチペン12とを備えている。
【0048】
このとき、上記編集用ディスプレイ8に表示される合成画像は、静止画50としての撮影画像とフレームや背景等の合成用画像とが第2合成手段60(図3参照)で合成された合成画像である。また、上記第2合成手段60で使用される合成用画像として高解像度の印刷用画像が使用される。
【0049】
上記編集用ディスプレイ8は、例えば液晶タブレット等が用いられ、表示プロセッサ,モニタ部,タッチパネルとから構成されている。そして、上記編集用ディスプレイ8のモニタ部に表示される操作指示に従って、タッチペン12の先端を編集用ディスプレイ8の表面にあるタッチパネルに軽く接触させることにより、各種の操作信号が入力され、画像や情報の表示とともにデータの入力を行ないうるようになっている。
【0050】
また、上記タッチペン12の先端を編集用ディスプレイ8表面のタッチパネルに接触させて文字や図形等を描いて入力しうるようになっており、手描き入力された文字・図形等の画像データやスタンプ画像等が、第2合成手段60(図3参照)により、カメラ6で撮影されて固定された被写体2の静止画50と合成され、その編集後画像が編集用ディスプレイ8のモニタ部に表示されるとともに、後述するようにプリンタ9で印刷出力されるようになっている。
【0051】
ここで、上記編集用ディスプレイ8には上記複数の撮影コースに応じて編集コースが複数準備され、上記各編集コースにおいて上記編集用ディスプレイ8には、選択された撮影コースに関連して他の編集コースと異なるよう設定された表示画面が表示されるように制御される。
【0052】
具体的には、後述するように、上記編集プレイ提供部における編集手段である第2コンピュータ装置38(図3参照)は、編集用ディスプレイ8に表示され使用者2によって選択された編集入力ツールに応じた編集を行なうように制御し、上記編集プレイの各編集コースでは、選択された撮影コースに関連して他の編集コースと異なるよう設定された編集入力ツールが表示されて撮影コースに対応した編集を行ないうるように制御される。
【0053】
18bは編集プレイの案内音声等を出力するスピーカである。このスピーカ18bは、上記編集プレイ提供部には、選択された撮影コースに関連して他の編集コースとは異なるように設定された音声を出力する第2音声出力手段として機能する。
【0054】
上記筐体1の側面には、印刷された写真プリントが排出される送出口19が設けられ、編集プレイを終えた利用者2は、この送出口19の前で印刷が終了するのを待って写真プリントの提供を受けるようになっている。
【0055】
つぎに、上記写真プリント提供装置のシステム構成について説明する。
【0056】
図3に示すように、この装置は、主として撮影プレイを制御する第1コンピュータ装置37と、主として編集プレイおよびプリント提供を制御する第2コンピュータ装置38とを備えている。
【0057】
この写真プリント提供装置は、フレームや背景等を含む記憶画像として撮影画像の画像範囲よりも大きな画像範囲の基本画像が記憶されている。そして、上記撮影プレイにおいて、上記基本画像から撮影画像の画像範囲と略同じ画像範囲の単位画像を抽出し、その抽出された単位画像と撮影画像を合成して合成画像を生成し、その合成画像を印刷出力する。
【0058】
このように、ひとつの基本画像から抽出された単位画像を使用した合成画像を印刷出力するため、できた写真プリントは、撮影画像に合成された単位画像が相互に関連性を有した画像パターンとなり、利用者は絵柄に関連性のある写真プリントをたくさん得ることができる。そして、単位画像を使用した合成画像を複数集めることにより、元の基本画像の全貌が明らかになることから、利用者に対してそれらを集める楽しみを与えることができる。利用者は、装置を再利用して多くの写真プリントを収集しようとし、利用者同士での写真プリントの交換を頻繁にして関連性のある写真プリントをもっとたくさん集めようとする。このように、この装置では、利用者の再利用と交換に対する強い動機付けが働き、再利用を促進することができる。
【0059】
また、上記撮影プレイでは、利用者の好みで選択した撮影コースに応じた背景やフレームが撮影画像に合成された合成画像を見ながら撮影プレイを行なえ、コース独自の雰囲気を味わいながら撮影プレイを行なうことができる。また、編集プレイでは、選択された撮影コースで合成された背景やフレームに関連した編集入力ツールが表示され、選択された撮影コースに関連したスタンプ画像の入力を行なう等の編集プレイを行なうことができるようになる。このように、撮影プレイと編集プレイで一貫した雰囲気を味わうとともに、独自の雰囲気を持った写真プリントを作成することができるのである。
【0060】
このように、撮影コースを利用者の趣向に応じて選択できるだけでなく、編集プレイでは、選択された撮影コースに応じて準備された編集コースが自動的に選択されて編集プレイが行なわれ、その編集プレイにおいては、コース独自の編集が行なえる。
【0061】
したがって、利用者は、所望の撮影コースを選択することにより、選択された撮影コースに応じて他の撮影コースと異なる独自の雰囲気を味わいながら撮影プレイを行なうことができる。そして、撮影プレイが終了して編集プレイに移行すると、上記選択された撮影プレイに対応した編集プレイが自動選択され、選択された撮影コースの雰囲気と関連した表示画面が表示され、撮影プレイで味わったコース独自の雰囲気を引き続き編集プレイでも味わいながらプレイすることができるようになる。このように、利用者は、コースの雰囲気を存分に味わいながら撮影プレイを行ない、引き続きその雰囲気での編集プレイを行なうことができるようになる。このとき、編集プレイは選択された撮影プレイに応じて自動選択されることから、利用者は撮影プレイ開始の際に撮影コースを選択するだけの操作で、撮影から編集まで一貫した雰囲気でプレイでき、必要以上に操作が煩雑にならない。
【0062】
さらに、この装置は、第1コンピュータ装置37に、上記カメラ6による撮影画像と合成用画像とを合成して合成画像を生成する第1合成手段90を備え、第2コンピュータ装置38に、上記撮影画像が決定ボタン14によるシャッタ操作で固定された静止画50と合成用画像とを合成して合成画像を生成する第2合成手段60を備えている。そして、上記第1合成手段90による第1合成画像をモニタ20に表示して被写体2に合成画像の目視確認を可能とし、上記第2合成手段60で生成された合成画像をプリンタ9で印刷して写真プリントとして提供するようになっている。
【0063】
ここで、第1合成手段90で使用される合成用画像としては、上記モニタ20に合成画像として表示して使用者2に目視確認させるための確認用画像であり、比較的低解像度のフレーム画像や背景画像が、記憶手段としての低解像度画像群93として格納されている。
【0064】
また、第2合成手段60で使用される合成用画像としては、シャッタ操作で固定された静止画50と合成して印刷するための印刷用画像であり、上記確認用画像の解像度よりも高解像度の画像が使用される。そして、この高解像度のフレーム画像や背景画像が高解像度画像群94として格納されている。
【0065】
上記第2合成手段60で用いられる印刷用画像は、第1合成手段90で用いられた確認用画像に対応した実質的に同じ画像パターンの画像であり、上記低解像度画像群93に記憶された確認用画像とその確認用画像に対応する高解像度画像群94の印刷用画像とを対応づける対応化手段(図示せず)を備えている。
【0066】
このように、第1合成手段90に用いる確認用画像と第2合成手段60に用いる印刷用画像を別に準備し、モニタ20による確認用の合成処理とプリンタ9による印刷用の合成処理をそれぞれ別個に行なうため、制御処理の負荷が分散されて処理速度の低下が少なく、使用者にストレスを感じさせない。また、確認用として画素の少ない低解像度画像を使用し、印刷用として画素の多い高解像度画像を使用することにより、確認用の合成処理や表示処理においては、データ量の少ない低解像度画像を使用して負荷の少ない状態で処理を行ない、印刷用の合成処理や印刷においては、高解像度画像を用いることにより、画質に優れた美麗な写真プリントを作成することができる。
【0067】
より詳しく説明すると、図3に示すように、この装置では、主として撮影プレイを制御する制御手段としての第1コンピュータ装置37と、主として編集プレイおよび印刷を制御する制御手段としての第2コンピュータ装置38とを備えている。上記第1コンピュータ装置37と第2コンピュータ装置38とは、直接、あるいはネットワークハブ(図示せず)等を介してデータ伝送可能に接続されている。
【0068】
まず、第1コンピュータ装置37について説明する。
【0069】
上記第1コンピュータ装置37には、カメラ6,モニタ20,ストロボ制御回路36,第1制御回路39が接続されている。上記ストロボ制御回路36は、正面ストロボ7,バックストロボ27,天井ストロボ24、それぞれの発光の有無,発光バランス,発光タイミング等を制御する。
【0070】
上記第1制御回路39は、硬貨検出部34,サービスパネル40a,スピーカ18a,操作パネル16a,16b,モータ79,照明センサ75を制御する。上記操作パネル16a,16bには、上述したように、切換ボタン22a,22b,決定ボタン14,キャンセルボタン13が設けられている(図2参照)。
【0071】
上記モータ79は、モータ軸81を有し、そのモータ軸81に設けられたピニオン83を回転させる。上記ピニオン83は、上記スライド式レンズ保護部材71の後述のラック72と噛み合っている(図4参照)。これにより、スライド式レンズ保護部材71を駆動する駆動手段としての機能を果たす。
【0072】
上記第1制御回路39は、照明センサ75から受信した光量信号に基いて、上記ストロボ制御回路36が正面ストロボ7,バックストロボ27,天井ストロボ24を発光させるように、ストロボ制御回路36を制御する。なお、撮影プレイ用空間31内の光量をより正確に検出するため、照明センサ75は複数の照明センサにより構成され、撮影プレイ用空間31内の複数箇所より光量を検出してもよい。
【0073】
上記サービスパネル40aは、設置した装置を運営するものが操作するもので、投入された硬貨の枚数をカウントするコインカウンタ、スピーカから出力する音量を調整する音量調整つまみ、装置の撮影側で必要とするメンテナンスモードを行なうためのメンテナンスボタン、テストプレイなど硬貨を投入しなくても装置が利用できるようにするためのサービスボタン、第1コンピュータ装置37を正常な状態へ復帰させるためのテストボタンなどが備えられている。
【0074】
上記第1コンピュータ装置37は、CPU44,メモリ45,ドライバ46,通信手段47等を備え、具体的には、記憶装置41と第1合成手段90とを備えている。上記CPU44は、後述の画像処理を行なう画像処理手段としての機能を果たす。
【0075】
上記記憶装置41は、主として撮影プレイを制御する制御プログラム48と、上記制御プログラム48に従ってモニタ20に表示される操作画面49と、シャッタ操作によりカメラ6で固定された静止画50とが記憶されている。この静止画50は、フレームや背景が合成されたものではなく、撮影領域の被写体2をそのまま撮影したもので、被写体2とそのバックのスクリーン26とが写り込んだものである。
【0076】
また、上記記憶装置41は、上記カメラ6による撮影画像と合成するフレームや背景等の記憶画像を格納するものであり、撮影画像と合成されるフレーム画像および背景画像の元となる基本画像が記憶されている。
【0077】
上記記憶装置41に記憶された基本画像は、撮影画像の画像範囲よりも大きな画像範囲の基本画像であり、抽出手段(図示せず)により、上記基本画像からフレーム画像や背景画像等となる単位画像を切り出す等によって抽出し、第1合成手段90により撮影画像と合成することが行なわれる。ここで、上記抽出手段は、上記基本画像から撮影画像の画像範囲と略同じ画像範囲の単位画像(フレーム画像および背景画像)を抽出する。すなわち、上記第1合成手段90は合成部として機能し、抽出手段は抽出部として機能し、以下の説明において「フレーム」や「背景」等は、基本画像から抽出された単位画像である。
【0078】
この例では、上記基本画像は、複数の単位画像を含んで構成されるとともに、複数の単位画像が相互に重ならずに並べられた状態で構成されている。そして、上記抽出手段は、上記複数の単位画像のうちいずれかの単位画像を選択することにより単位画像を抽出するようになっている。
【0079】
このようにすることにより、抽出処理が簡略化されて処理負荷が軽減され、処理速度の確保等に有利である。また、1つの基本画像から抽出された複数の単位画像を並べた状態で元の基本画像が完成することから、各単位画像が使用された写真プリントをパズルのように並べて元の基本画像を完成させる楽しみを利用者2に与えることができる。また、利用者2がカメラ6に近づいて撮影し、撮影画像に占める被写体の面積が大きくなった場合でも、フレームや背景等の単位画像が並ぶことにより周囲の雰囲気がよくわかるようになる。また、この状態では、大きな基本画像の中にたくさんの被写体2が色々なポーズで並んだ画像となり、利用者2の楽しみが一層大きくなる。
【0080】
また、上記記憶装置41に記憶されたフレーム画像および背景画像を含む基本画像は、上述した各撮影コースに応じてコースの雰囲気を有する画像パターンのものが準備され記憶されている。
【0081】
このように、複数の基本画像で構成される基本画像群を複数組備えたため、多くの基本画像の各基本画像からそれぞれ複数の単位画像を抽出して合成画像を生成し写真プリントとして出力することから、提供できる写真プリントのバリエーションが増大する。また、基本画像群ごとに絵柄の傾向をそろえ、各基本画像群に対応する撮影コースを設定し、利用者2が選択した撮影コースにおいてそのコースに対応した基本画像群の基本画像から単位画像を抽出して合成画像を生成し写真プリントとして提供するため、撮影コースに応じた雰囲気の写真プリントを数多くの種類提供することができる。
【0082】
また、この記憶装置41に記憶されたフレーム画像および背景画像を含む基本画像は、上記モニタ20に合成画像として表示して使用者2に目視確認させるための低解像度の確認用画像であり、低解像度画像群93すなわち低解像度背景画像群51および低解像度フレーム画像群52として格納されている。
【0083】
上記第1合成手段90は、背景合成手段であるアンダーレイ合成手段42および前景合成手段であるオーバーレイ合成手段43、必要に応じてキャプチャー(図示せず)とから構成されている。上記アンダーレイ合成手段42およびオーバーレイ合成手段43は、上記記憶画像格納部から読み出された記憶画像と撮影画像を合成する。
【0084】
上記アンダーレイ合成手段42は、上記カメラ6による撮像画像から被写体2を抽出する第1抽出手段(図示せず)を備え、上記第1抽出手段で抽出された被写体以外の部分に、低解像度背景画像群51から背景画像を読み出して合成する。
【0085】
また、上記オーバーレイ合成手段43は、低解像度フレーム画像群52からフレーム画像を読み出して、上記アンダーレイ合成手段42で撮影画像に背景が合成された画像に、さらにフレーム画像を前景として合成する。そして、上記オーバーレイ合成手段43で合成された画像と背景とフレーム画像とが合成された合成画像は、モニタ20に出力されて表示される。
【0086】
このように、被写体2の背景がアンダーレイ合成されるとともに、被写体2の前景となるフレームがオーバーレイ合成され、その状態で被写体2の撮影画像が合成されて使用者によって目視確認できる。このとき、上述したように、利用者が選択した撮影コースの雰囲気に応じた画像パターンのフレームや背景が使用されることから、選択した撮影コースの雰囲気を十分に味わいながら撮影することができる。そして、単位画像を背景や前景として合成した合成画像を写真プリントとして提供でき、多様な表現の写真プリントを提供できる。
【0087】
上記操作パネル16a,16bは、上述したように、切換ボタン22a,22b,決定ボタン14,キャンセルボタン13を含んで構成されている。使用者2による切換ボタン22a,22bの操作により、上述した撮影コースの選択を行なうことができるようになっている。
【0088】
そして、上記切換ボタン22a,22bによるフレームや背景の切換入力に応じ、オーバーレイ合成手段43およびアンダーレイ合成手段42は、撮影画像に合成するフレームおよび背景を切り換えて合成する。この合成された合成画像は、モニタ20において切換表示される。
【0089】
このようにすることにより、使用者2は、表示される使用者2自身の撮影画像と、切換表示されるフレームや背景との合成画像を目視確認しながら、順次フレームや背景の切換入力を行ないながら、その合成画像を目視確認できる。このとき表示される合成画像は、撮影コースに応じた雰囲気を有するものであり、利用者2は、コースの雰囲気を味わいながら撮影プレイを行なうことができる。また、所望のフレームや背景を探したり、フレームや背景の絵柄に合わせたポーズや表情を決めるなど、趣向を凝らした撮影プレイが可能となる。
【0090】
操作パネル16a,16bにおける、左側の切換ボタン22aは、上記背景の切換入力を行なう背景切換入力手段として機能し、右側の切換ボタン22bは、上記フレームの切換入力を行なうフレーム切換入力手段として機能する。そして、撮影プレイのコースに応じ、上記背景の切換入力とフレームの切換入力を、左右の切換ボタン22a,22bでそれぞれ別個に行ないうるように構成されている。
【0091】
例えば、複数の利用者(たとえばAさんとBさん)で撮影する場合、1組の切換ボタンでは、背景とフレームを単独に選択する場合に、2人で操作すると手がぶつかったり、1人でも背景とフレームを左右に振り分けた表示レイアウトでは操作イメージがつかみにくい。2組としたことにより、例えば、Aさんは左の切換ボタン22aで背景画像を選択し、Bさんは右の切換ボタン22bでフレームを選択することが可能となる。また、2人の間に少し距離をおいて操作できるため操作性が向上する。
【0092】
そして、背景は背景で切換入力し、フレームはフレームで切換入力することにより、フレームと背景の組合せを使用者が自由に選べてより趣向を凝らした撮影プレイが可能となるうえ、変化に富んだ写真プリントの提供が可能となる。このときも、フレームや背景としてデータ量の小さい低解像度の確認用画像を使用していることから、切換表示の際の処理負荷が小さくてすみ、スムーズな切換表示を実現して使用者にストレスを与えない。
【0093】
さらに、第1合成手段90には、撮影画像にフレームを合成するオーバーレイ合成手段43と、背景を合成するアンダーレイ合成手段42とを有しているため、フレームと背景の切換入力に応じてそれぞれ別個に合成処理を行なうため、制御処理の負荷が分散されて処理速度の低下が少なく、使用者にストレスを感じさせない。
【0094】
また、上記切換ボタン22a,22bの操作により、上記組合せ単位で切換入力が行なわれるように構成することもできる。このとき、利用者の操作入力により、所望の単位画像すなわちフレームと背景を選択することもできるのであり、利用者は、表示されたフレームと背景が既に持っているフレームおよび背景であれば、操作入力により切り換えて自分が欲しいフレームと背景を選んで撮影することができる。この場合のように、2組の切換ボタン22a、22bを必要としない操作の場合は、どちらか1組の入力だけを受け付けてもよいし、2組どちらの入力を受け付けるようにしてもよい。
【0095】
このように、フレームと背景の組合せとして絵柄的に合う組合せをあらかじめ設定し、その組合せ単位で切換入力を行なうことにより、使用者2は、絵柄や色彩的に合わない組合せを選ぶ心配がなくなるうえ、無駄な操作を省くことができて、フレームや背景を探したり選んだりする時間を実質的に長くすることができる。このため、使用者2に考える時間を十分与えたり、反対にプレイ時間を短く設定して顧客回転率を向上させたりすることが可能となる。
【0096】
上記撮影コースの詳細については後述するが、撮影プレイの開始時に使用者によって選択され、そのコースに応じた撮影プレイが実行されるものである。
【0097】
また、上記操作パネル16a,16bには、決定ボタン14とキャンセルボタン13が設けられている。
【0098】
上記決定ボタン14は、使用者による切換ボタン22a,22bの操作により上記切換表示される合成画像のうち、所望のフレームや背景が使用された合成画像を決定し、所望の瞬間の静止画50として固定するシャッタ手段として機能する。このようにすることにより、フレームや背景と撮影画像が実際に合成された状態で数多くのフレームや背景のなかから所望のフレームや背景を選択して静止画50の撮影ができるため、そのときの服装や髪型、あるいはその時の気分やプレイ仲間が誰か等に応じた最適なフレームや背景の選択を行ないやすくなる。
【0099】
上記決定ボタン14の操作により撮影された被写体2の静止画50は、撮影プレイが終了すると、上記静止画50が撮影されたときに選択されたフレームおよび背景を識別する識別情報とともに第2コンピュータ装置38に伝送される。
【0100】
このとき、上記撮影プレイにおいて使用者が選択した撮影コースを識別するコース識別データも併せて第1コンピュータ装置37から第2コンピュータ装置38に伝送される。そして、第2コンピュータ装置38では、上記静止画50を使用した編集プレイが実行されるのであるが、ここでの編集プレイは、上記撮影プレイで選択された撮影コースに関連した編集コースが上記コース識別データによって自動選択され、当該編集コースによる編集プレイが実行される。
【0101】
上記キャンセルボタン13は、一旦決定ボタン14を操作して決定した操作入力を取消したり、一旦進んだ操作画面を戻したりする際に操作する。
【0102】
つぎに、第2コンピュータ装置38について説明する。
【0103】
上記第2コンピュータ装置38には、編集プレイの際に編集入力を受け付ける編集入力手段として機能する編集用ディスプレイ8と、編集プレイで編集された画像を印刷媒体35に印刷出力するプリンタ9と、スピーカ18bおよびサービスパネル40bを制御する第2制御回路62が接続されている。上記編集用ディスプレイ8には、編集入力や操作入力を行なうタッチペン12が付属している。
【0104】
なお、上記サービスパネル40bは、設置した装置を運営するものが操作するもので、印刷されたプリントの枚数をカウントするプリントカウンタ、スピーカから出力する音量を調整する音量調整つまみ、装置の編集側で必要とするメンテナンスモードを行なうためのメンテナンスボタン、第2コンピュータ装置38を正常な状態へ復帰させるためのテストボタンなどが備えられている。
【0105】
上記第2コンピュータ装置38は、CPU44,メモリ45,ドライバ46,通信手段47等を備え、具体的には、主として編集プレイを制御する制御プログラム53が記憶された記憶装置33を備えている。
【0106】
ここで、上記制御プログラム53は、上記複数の撮影コースに応じて編集コースを複数有している。そして、第1コンピュータ装置37から伝送されたコース識別データから、当該一連のプレイのうちの撮影プレイで選択され実行された撮影コースを識別し、当該撮影コースに対応した編集コースが自動的に選択されて実行される。
【0107】
上記記憶装置33には、上記制御プログラム53に従って編集用ディスプレイ8に表示される操作画面57と、上記撮影プレイにおけるシャッタ操作により撮影され第1コンピュータ装置37から伝送された被写体2の静止画50とが記憶されている。
【0108】
また、上記記憶装置33は、上記静止画50と合成するフレームや背景を含む基本画像等の記憶画像を格納する記憶手段として機能するものであり、フレーム画像および背景画像が記憶されている。
【0109】
この記憶装置33に記憶されたフレーム画像および背景画像は、上記編集用ディスプレイ8に合成画像として表示して使用者2に目視確認させるとともに、静止画50を印刷媒体35に印刷出力する際に使用される高解像度の印刷用画像であり、高解像度背景画像群55および高解像度フレーム画像群54として格納されている。
【0110】
また、上記記憶装置33には、編集プレイにおいて、タッチペン12で編集用ディスプレイ8に入力された手描き画像やスタンプ画像等の編集用画像56が格納されている。
【0111】
上記制御プログラム53は、静止画50(被写体2のバックにスクリーン26が写り込んだ画像である)からスクリーン26の写り込みを除去して被写体を抽出する被写体抽出手段59と、この被写体抽出手段59で抽出された被写体画像に高解像度のフレームおよび背景を読み出して合成するとともに、この合成された画像に対し、さらに編集用ディスプレイ8に入力された編集用画像56を合成する第2合成手段60とを備えている。
【0112】
上記第2合成手段60は、上記カメラ6により撮影された静止画50から被写体2を抽出する第2抽出手段(図示せず)を備え、上記第2抽出手段で抽出された被写体以外の部分に高解像度のフレームおよび背景を合成して合成画像を生成する。
【0113】
上記第2合成手段60において、被写体画像に合成される高解像度のフレームおよび背景は、上記高解像度背景画像群55および高解像度フレーム画像群54として記憶装置33に格納されたものである。このとき読み出される高解像度のフレームおよび背景は、撮影プレイにおいて、決定ボタン14の操作により被写体2の静止画50を撮影したときに、選択されたフレームおよび背景と同じ色柄であるが、撮影プレイでは低解像度のフレームおよび背景(確認用画像)が使用されたのに対し、高解像度のフレームおよび背景(印刷用画像)が使用される。
【0114】
すなわち、第1コンピュータ装置37と第2コンピュータ装置38には、同じ画像パターンのフレーム画像および背景画像が保存されているが、この例では、両者は同じ画像データではない。撮影プレイの際には、640×480ドット程度の画像データであれば十分使用に耐えるため、第1コンピュータ装置37には低解像度画像が格納されている。一方、編集プレイおよび印刷では高解像度な画像が求められるため、1280×1024ドット程度の高解像度画像が格納され使用される。
【0115】
このように、確認用画像と印刷用画像が別に準備されているため、確認用画像の合成処理と印刷用画像の合成処理をそれぞれ別個に行なうため、制御処理の負荷が分散されて処理速度の低下が少なく、使用者にストレスを感じさせない。また、確認用画像として画素の少ない低解像度画像を使用し、印刷用画像として画素の多い高解像度画像を使用したため、確認用画像の合成処理や表示処理においては、データ量の少ない低解像度画像を使用して負荷の少ない状態で処理を行ない、印刷用画像の合成処理や印刷においては、高解像度画像を用いることにより、画質に優れた美麗な写真プリントを作成することができる。
【0116】
ここで、上記対応化手段では、例えば、つぎのようにして高解像度の印刷用画像と低解像度の確認用画像との対応化を行なう。すなわち、高解像度のフレームおよび背景の高解像度背景画像群55および高解像度フレーム画像群54からの読み出しを、第1コンピュータ装置37から伝送された、撮影プレイで静止画50が撮影されたときに選択されたフレームおよび背景を識別する識別情報に基いて行なうことにより両者の対応をとるのである。
【0117】
具体的には、第1コンピュータ装置37内の画像と、第2コンピュータ装置38内の画像のファイル名の一部を共通にしておく。たとえば第1コンピュータ装置37では「PICT01_1.BMP」、第2コンピュータ装置38では「PICT01_2.BMP」とし、PICT01が同じ絵柄の画像であることを示すようにすればよい。また、固有の画像番号と関連する画像ファイル名等を対応づける情報(テーブルなど)を定義しておき、そのテーブルを第1コンピュータ装置37および第2コンピュータ装置38内に保存して参照するようにすることもできる。このようにして、撮影プレイでどのフレームまたは背景を用いたかの同期をとることができる。
【0118】
このように、複数のコンピュータ装置を備え、確認用画像の合成処理と印刷用画像の合成処理をそれぞれ異なるコンピュータ装置で行なうとともに、確認用合成処理を行なう第1コンピュータ装置37から印刷用合成処理を行なう第2コンピュータ装置38へのデータ転送において、画像の識別情報を転送して画像データそのものを転送しないように構成しているため、データ量の大きい画像データそのものを転送するのではなく、画像の識別情報だけを送信すればよいため、送信処理に要する負荷が軽減し、処理速度の低下が少なく、複数の制御手段間のタイムラグを少なくできる。
【0119】
なお、第2コンピュータ装置38にも第1コンピュータ装置37と同様の抽出手段を設け、基本画像からフレームや背景の抽出を行なうようにしてもよい。
【0120】
さらに、上述の複数のコンピュータ装置に供給する電源を、互いに独立して入り切り操作ができるような操作部(たとえば、電源スイッチ等)を備えることができる。このような場合には、一方のコンピュータ装置に、電源を切らないと復帰できないようなトラブルが発生した場合でも、この異常のあるコンピュータ装置側の電源だけを入り切りできるので、正常に動作している他方のコンピュータ装置に影響を与えない。たとえば、上述のとおり、撮影プレイと編集プレイを異なる場所で同時にプレイしているような場合に、撮影プレイ側で異常が発生しても、編集プレイ側に影響を与えず、装置を正常に復帰できるので、編集プレイ側の利用者の時間の無駄が発生することがない。
【0121】
また、上記記憶装置33には、上記第2合成手段60で合成された静止画50と、高解像度のフレームおよび背景と、手描き画像やスタンプ画像等の編集用画像56との静止合成画像58が記憶される。
【0122】
このとき、上記スタンプ画像等の編集用画像56は、編集コースに応じて複数種類の組合せが準備され記憶されている。そして、この編集プレイでは、自動選択された編集コースにおいて、上記編集用ディスプレイ8に、選択された撮影コースに関連して他の編集コースと異なるよう設定された編集入力ツールであるスタンプツールが表示され、撮影コースに対応したスタンプ画像を使用した編集を行ないうるようになっている。
【0123】
上記編集コースによる編集が行なわれた静止合成画像58は、プリンタ9により印刷媒体35に出力され、写真プリントとして提供される。このとき、フレームや背景として画質のより高解像度の印刷用画像を使用していることから、美麗な写真プリントを提供できる。
【0124】
つぎに、図4を参照して、スライド式レンズ保護部材71について説明する。
【0125】
スライド式レンズ保護部材71は、上記カメラ6を覆うように設けられ、上記モータ79のピニオン83と噛み合うラック72を有し、モータ79の回転に応じて略水平方向に移動(スライド)するようになっている。
【0126】
上記スライド式レンズ保護部材71は、シャッタタイミングにおいてカメラ6の前に位置して撮影を可能とする撮影用領域を少なくとも有している。すなわち、カメラ6と開口部10aとの間にスライド式レンズ保護部材71を配置して、カメラ6を覆うことができるため、スライド式レンズ保護部材71をカメラ6と開口部10aとの間にさりげなく隠すことができ、見栄えがよく、使用者2等がカメラ6に接触しないようにすることができる。
【0127】
また、上記モータ79は、上記シャッタタイミングにおいて撮影用領域をカメラ6の前に位置するようにスライド式レンズ保護部材71をスライドさせる。したがって、シャッタタイミング以外において、スライド式レンズ保護部材71が使用者2に接触されて汚れていたとしても、カメラ6はシャッタタイミングにおいて撮影用領域から被写体2を鮮明に撮影することができる。
【0128】
上記シャッタタイミングは、シャッタ操作を行なうタイミングであり、カメラ6のシャッタの瞬間を挟む所定の時間である。すなわち、シャッタタイミングにおいて、シャッタ操作が行なわれることで、カメラ6で撮影されている撮像映像(ライブ映像)が撮影画像として撮影される。
【0129】
より詳しく説明すると、スライド式レンズ保護部材71は、シャッタタイミングにおいてカメラ6の前に位置する撮影用領域と、上記シャッタタイミング以外においてカメラ6の前に位置する保護用領域とを有する。モータ79は、上記シャッタタイミングにおいて撮影用領域を撮影装置の前に位置させ、上記シャッタタイミング以外において保護用領域を撮影装置の前に位置させるようにスライド式レンズ保護部材71を駆動する。
【0130】
このようにすることにより、カメラ6は、上記シャッタタイミングにおいて撮影用領域を通して被写体2を撮影することができるため、シャッタタイミングにおいてカメラ6を使用者2等の接触から保護することができ、上記シャッタタイミング以外においても使用者2等の接触から保護することができる。すなわち、カメラ6を常に保護することができる。
【0131】
つぎに、図5を参照して、スライド式レンズ保護部材71の動作について説明する。図5(A)は、シャッタタイミング以外のスライド式レンズ保護部材71の動作を示し、図5(B)は、シャッタタイミングのスライド式レンズ保護部材71の動作を示す。
【0132】
図5(A)に示すように、シャッタタイミング以外では、スライド式レンズ保護部材71は、カメラ6の前に、使用者2等が上記カメラ6に接触できない領域である保護用領域が位置するように移動し、上記カメラ6を覆っている。スライド式レンズ保護部材71は、この状態で使用者2等が上記カメラ6に接触しないように上記カメラ6を保護している。スライド式レンズ保護部材71は、シャッタタイミングになると、上記モータ79の回転駆動により図示の矢印の方向へスライド(移動)する。
【0133】
図5(B)に示すように、シャッタタイミングでは、スライド式レンズ保護部材71は、カメラ6の前に、被写体2を撮影可能な領域である撮影用領域が位置するよう移動している。この例では、この撮影用領域は、スライド式レンズ保護部材71の開放領域(スライド式レンズ保護部材71の切り欠いた切欠部)であり、上記カメラ6は、この開放領域を通して被写体2を撮影することができる。スライド式レンズ保護部材71は、シャッタタイミングが経過すると、上記モータ79の回転駆動により図示の矢印の方向へスライドする。
【0134】
このようにすることにより、スライド式レンズ保護部材71は、シャッタタイミング以外において、使用者2等の接触から保護することができ、シャッタタイミングにおいて開放領域を通して被写体2を撮影することができる。
【0135】
つぎに、図6を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。図6(A)は、シャッタタイミング以外のスライド式レンズ保護部材71の動作を示し、図6(B)は、シャッタタイミングのスライド式レンズ保護部材71の動作を示す。
【0136】
この例では、上記スライド式レンズ保護部材71は、ガラス等の光透過性部材で構成され、そのスライド式レンズ保護部材71と上記透明板10の間に、スライド式レンズ保護部材71を研磨するための研磨部材70が設けられている。研磨部材70は、上記スライド式レンズ保護部材71と擦れ合うように設けられ、保護部材を研磨するようになっている。それ以外は、上記第1の実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。
【0137】
上記研磨部材70は、上記スライド式レンズ保護部材71の駆動により上記スライド式レンズ保護部材71と擦れ合って、上記スライド式レンズ保護部材71を磨くことで、上記スライド式レンズ保護部材71の研磨部材70と接触する面に付着した汚れを拭き取るようになっている。なお、上記研磨部材70は、保護部材であるスライド式レンズ保護部材71を磨けるものならばどのようなものでもよく、例えば布(繊維)、スポンジ、たわし、ブラシ、革、合成樹脂、紙、ゴム、紐、毛、またはこれらを組み合わせたもの等を用いてもよく、保護部材であるスライド式レンズ保護部材71に傷をつけないものが好ましい。
【0138】
図6(A)に示すように、シャッタタイミング以外では、スライド式レンズ保護部材71は、カメラ6の前に保護用領域が位置するよう移動している。カメラ6は、スライド式レンズ保護部材71によって使用者2等の接触から保護されている。スライド式レンズ保護部材71は、シャッタタイミングになると、上記モータ79の回転駆動により図示の矢印の方向へスライドする。このスライド式レンズ保護部材71の動作により、スライド式レンズ保護部材71の表面が上記研磨部材70に擦られ、上記スライド式レンズ保護部材71の研磨部材70と接触する面に付着した汚れを除去することができる。
【0139】
図6(B)に示すように、シャッタタイミングでは、スライド式レンズ保護部材71は、カメラ6の前に撮影用領域が位置するよう移動している。カメラ6は、スライド式レンズ保護部材71によって使用者2等の接触から保護され、撮影用領域を通して被写体2を撮影することができる。スライド式レンズ保護部材71は、シャッタタイミングが経過すると、上記モータ79の回転駆動により図示の矢印の方向へスライドする。このスライド式レンズ保護部材71の動作により、スライド式レンズ保護部材71の表面が上記研磨部材70に擦られ、上記スライド式レンズ保護部材71のうち研磨部材70と接触する面に付着した汚れを除去することができる。
【0140】
すなわち、上記撮影用領域は、保護部材70によって研磨された領域(保護部材70による研磨済の領域)であるため、保護部材70によってスライド式レンズ保護部材71を研磨することができ、使用者2は常に見栄えのよい撮像映像で撮影を行なうことができ、見栄えのよい写真プリントを得ることができる。すなわち、上記撮影用領域が使用者2等に触られて汚れてしまったとしても、その汚れは保護部材70によって取り除かれるため、カメラ6は被写体2を鮮明に撮影することができる。
【0141】
また、上記駆動手段によるスライド式レンズ保護部材71の駆動によりスライド式レンズ保護部材71が研磨されるようになっているため、スライド式レンズ保護部材71を研磨する店員等の手間を省くことができるとともに、使用者2に見栄えのよい写真を提供することができる。すなわち、スライド式レンズ保護部材71の撮影用領域が汚れていたとしても駆動手段の駆動により研磨部材70と擦れ合って自動的に研磨されるため、撮影用領域が汚れたまま被写体2が撮影され、使用者2に見栄えの悪い写真を提供してしまうことを防止することができる。
【0142】
つぎに、図7を参照して、本発明の第3の実施の形態について説明する。図7(A)は、シャッタタイミングの直前のスライド式レンズ保護部材71の動作を示し、図7(B)は、シャッタタイミングのスライド式レンズ保護部材71の動作を示す。
【0143】
この例では、上記スライド式レンズ保護部材71は、ガラス等の光透過性部材で構成され、そのスライド式レンズ保護部材71と上記透明板10の間に、スライド式レンズ保護部材71を研磨するための研磨部材70が設けられている。研磨部材70は、上記スライド式レンズ保護部材71と擦れ合うように設けられ、所定のタイミング(本実施の形態では、シャッタタイミングの直前)に研磨部材70によるスライド式レンズ保護部材71の研磨を実行するようになっている。
それ以外は、上記第1の実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。
【0144】
図7(A)に示すように、スライド式レンズ保護部材71は、シャッタタイミングの直前には、研磨部材70と擦れ合う位置に移動し、図示の矢印の方向へスライドし、カメラ6の前に位置するようになっている。これにより、シャッタタイミングの直前に、スライド式レンズ保護部材71の表面が上記研磨部材70に擦られ、上記スライド式レンズ保護部材71の研磨部材70と接触する面に付着した汚れを除去することができる。
【0145】
図7(B)に示すように、シャッタタイミングでは、スライド式レンズ保護部材71は、カメラ6の前に撮影用領域が位置するよう移動している。カメラ6は、スライド式レンズ保護部材71によって使用者2等の接触から保護され、撮影用領域を通して被写体2を撮影することができる。スライド式レンズ保護部材71は、シャッタタイミングが経過しても、次回のシャッタタイミングの直前になるまで、この状態を維持するようになっている。
【0146】
このように、シャッタタイミングの直前に研磨手段による保護部材の研磨を実行する場合には、次のシャッタタイミングにおいて撮影する被写体を鮮明に撮影することができる。すなわち、撮影を開始する使用者は、常に保護部材が研磨された状態で撮影を行なうことができる。
【0147】
なお、上記所定のタイミングとして、撮影開始と略同時、撮影終了と略同時、撮影プレイと略同時、硬貨投入と略同時、撮影プレイ終了と略同時、使用者や店員等の所定の操作と略同時、これらの時から予め設定した時間経過後等を採用してもよい。上記「略同時」は同時を含む。
【0148】
つぎに、図8〜図16を参照して、本発明の第4の実施の形態について説明する。同様の部分には同じ符号を付している。
【0149】
図8〜図10は、本発明の写真プリント提供装置の一実施の形態を示す図である。図8は筐体1を含む装置の断面図、図9は筐体1の撮影側からみた斜視図、図10は筐体1の撮影側を示す断面図である。
【0150】
この例では、上記筐体1の内部には、撮影プレイ用空間31内の使用者2を含む被写体2を撮像するためのカメラ6が設けられている。カメラ6は、撮影範囲内(図示の撮影可能領域内)に位置する被写体2の上半身を撮影可能に設定されている。図8に示す撮影可能領域は、上下方向においてのカメラ6の撮影範囲(視野範囲)を示し、左右方向においてのカメラ6の視野範囲については、図10に示す。なお、カメラ6の視野は被写体2の全身を撮影可能に設定されていてもよい。
【0151】
スライド式レンズ保護部材71の前面側には、上記撮影範囲内の被写体2を映して被写体にモニタさせるためのモニタミラー73が設けられている。図8において、被写体2である使用者2の上半身は、モニタミラー73に映る領域を示すモニタ可能領域内に位置している。モニタ可能領域内に位置する利用者2は、モニタミラー73に映る自分を目視確認できるようになっている。すなわち、モニタミラー73は、上記撮影範囲に対してカメラ6側に配置され、被写体2である使用者2のモニタとして機能する。これにより、被写体2は、はっきり映し出される自分の鏡像をリアルタイムで確認しながら好みのポーズをとることができる。
【0152】
上記モニタミラー73には、カメラ6が撮影プレイ用空間31内の使用者2を含む被写体2を撮影できるように開口部73aが設けられている(図9参照)。
上記モニタミラー73は、上記カメラ6が上記モニタミラー73の開口部73aを通して上記被写体2を撮影できるように使用者2から見て上記カメラ6の手前側に設けられている。このようにすることにより、使用者2は、開口部73aを通してスライド式レンズ保護部材71を視認できるようになっている。また、被写体2は、上記モニタミラー73に開口部73aを見て上記カメラ6の位置を認識することができる。これにより、カメラ6の光軸と被写体2の視線とが略一致し、自然で見栄えのよい写真を撮影できるようになる。すなわち、被写体は、姿勢を変えることなく、鏡像をモニタすることができるため、いわゆるカメラ目線や好みのポーズで撮影した見栄えのよい撮影画像を得ることができる。
【0153】
上記撮影プレイ用空間31には、略中央部に開口部77aを有し(図9参照)、使用者2とモニタミラー73とを仕切る仕切部材77が設けられている。なお、図2では図示していないが、仕切部材77は筐体1と接続され、筐体1に支持されている(図10参照)。
【0154】
上記仕切部材77は、上記カメラ6が上記仕切部材77の開口部77aを通して上記撮影範囲内の被写体2を撮影するように構成されている。仕切部材77は、アクリル樹脂からなる光透過部材で形成され、図示のモニタ可能領域内の撮影可能領域を除く領域を示すモニタ可能撮影不可能領域に被写体2が入らないようにするために設けられている。これにより、使用者2は、上記仕切部材77によって上記撮影範囲外の領域を容易に認識することができ、撮影範囲内で撮影を行なうことができる。
【0155】
すなわち、本発明の写真プリント提供装置は、撮影範囲内の使用者2を含む被写体2を撮影するカメラ6と、上記撮影範囲に対してカメラ6側に配置され、上記撮影範囲内の被写体2を映して被写体2にモニタさせるためのモニタミラー73と、撮影範囲内の使用者2とモニタミラー73との間に配置され、上記鏡に映る被写体2が上記撮影範囲外の領域に入らないように規制する規制手段としての仕切部材77とを備える。
【0156】
すなわち、上記仕切部材77は、撮影範囲内の使用者2とモニタミラー73との間に配置され、上記モニタミラー73に映る被写体2が上記撮影範囲外の領域に入らないように規制する。したがって、被写体2を上記撮影範囲外の領域に入らせないため、被写体2がモニタミラー73に自分が映っているからカメラ6で撮影されていると思い込んでカメラ6の撮影範囲外の領域内に入ったまま撮影を行なってしまうことを防止することができる。また、モニタミラー73を用いることによって被写体2を鮮明に映すことができ、被写体2に思い通りの撮影画像を提供することができる。さらに、被写体2は、上記仕切部材77により上記撮影範囲を判断することができ、自分の一部または全部が撮影範囲の上方または左右にはみ出て撮影されないようにポーズをとることができる。
【0157】
また、この場合において、各照明や各ストロボ等の光軸が固定され、被写体2がそれらの照射位置に位置することで見栄えのよい撮影画像を得ることができるため、上記仕切部材77によって被写体2をその照射位置に導くことができる。すなわち、上記照明やストロボ等の光軸が、上記モニタミラー73に映る被写体2が位置することができる位置に設定されているため、被写体2を十分照明することができ、被写体2の好みに応じた撮影画像を提供することができる。また、例えば、撮像画像を表示するモニタとしての表示装置のない写真プリント提供装置であっても撮影を楽しむことができる。また、モニタとして鏡であるモニタミラー73を用いるため、写真プリント提供装置のコストを抑えることができる。
【0158】
モニタミラー73の上方には、照明センサ75が設けられている。照明センサ75は、受光素子を搭載し、正面ストロボ7,正面蛍光灯17,天井ストロボ24,バックストロボ27,バック蛍光灯28等から照射される光を受光する。この受光量を電気に変えることで光量を検出する。
【0159】
図9,図10に示すように、上記筐体1の正面側には、上記カメラ6で撮影された撮影画像等を表示するモニタ20が設けられている。上記モニタ20に表示された画像は利用者2が目視確認できるようになっている。この例では、上記モニタ20は、上記撮影画像以外にも後述のフレームや背景等の記憶画像や、記憶画像と撮影画像が合成された合成画像等を表示するモニタとして機能するとともに、必要な情報を表示する。なお、モニタ20以外に必要な情報等を表示したりデータ入力を行なう液晶タブレット等の表示手段を設けてもよい。必要な情報としては、タイトルデモ、操作を案内する表示、操作を待機する表示、選択を促す表示、利用者を誘導する表示、注意を促す表示などがあげられる。
【0160】
この例では、上記カメラ6で撮影された撮像画像が、利用者2の目から上下左右正しく見えるようにするため、モニタ20には適宜反転されて表示される。
【0161】
つぎに、図11を参照して、スライド式レンズ保護部材71の動作について説明する。図11(A)は、シャッタタイミング以外を示し、図11(B)は、シャッタタイミングを示す。
【0162】
上記スライド式レンズ保護部材71は、鏡部71aとアクリル樹脂からなる光透過部71bにより構成され、上記駆動手段は、上記カメラ6が被写体2を撮影していない場合には使用者2が上記鏡部71aを視認できるように上記スライド式レンズ保護部材71をスライドする。一方、上記カメラ6の撮影時には、上記カメラ6が上記光透過部71bを透して被写体2を撮影できるように上記スライド式レンズ保護部材71をスライドする。
【0163】
すなわち、上記スライド式レンズ保護部材71の保護用領域は、被写体2を映すための鏡部71aであり、使用者2である被写体2は、上記モニタミラー73と上記スライド式レンズ保護部材71の鏡部71aに映る自分を見ながらポーズをとったり、撮影する位置を確認することができる。シャッタタイミング以外においては、上記スライド式レンズ保護部材71は、カメラ6を使用者2等の接触から保護するとともに、モニタとして機能し、シャッタタイミングにおいては、カメラ6を使用者2等の接触から保護するとともに、カメラ6が被写体2を撮影できるように機能する。
【0164】
また、この場合において、上記スライド式レンズ保護部材71の鏡部71aは上記モニタミラー73よりカメラ6側に位置するため、使用者2である被写体2は、カメラ6に位置を認識することができる。これにより、カメラ6の光軸と被写体2の視線とが略一致し、より自然で見栄えのよい写真を撮影できる。
【0165】
図11(A)に示すように、シャッタタイミング以外では、スライド式レンズ保護部材71は、カメラ6の前に、使用者2等が上記カメラ6に接触できない領域である保護用領域が位置するように移動し、上記カメラ6を覆っている。スライド式レンズ保護部材71は、この状態で使用者2等が上記カメラ6に接触しないように上記カメラ6を保護している。スライド式レンズ保護部材71は、シャッタタイミングになると、上記モータ79の回転駆動により図示の矢印の方向へスライド(移動)する。
【0166】
図11(B)に示すように、シャッタタイミングでは、スライド式レンズ保護部材71は、カメラ6の前に、被写体2を撮影可能な領域である撮影用領域が位置するよう移動している。カメラ6は、スライド式レンズ保護部材71によって使用者2等の接触から保護され、撮影用領域を通して被写体2を撮影することができる。スライド式レンズ保護部材71は、シャッタタイミングが経過すると、上記モータ79の回転駆動により図示の矢印の方向へスライドする。
【0167】
このようにすることにより、スライド式レンズ保護部材71は、シャッタタイミング以外において、使用者2等の接触から保護することができ、シャッタタイミングにおいて撮影用領域を通して被写体2を撮影することができるため、常に、使用者2等が上記カメラ6に接触しないように上記カメラ6を保護することができる。
【0168】
つぎに、図12、図13を参照して、第1コンピュータ装置37(撮影側)のCPU44の制御処理の一例について説明する。以下、「S」はステップを意味する。
【0169】
まず、装置の電源が投入されると、第1コンピュータ装置37および第2コンピュータ装置38の記憶装置41,33内に記憶された制御プログラム48,53が起動し、装置が動作を開始する。装置が起動すると、第1コンピュータ装置37および第2コンピュータ装置38に接続されているそれぞれの機器のチェックが行なわれ、異常がなければ、CPU44は、デモ画面処理を行なう(S1)。デモ画面処理は、モニタ20にデモ画像を表示する処理である。
【0170】
ついで、CPU44は、硬貨が投入されたか否かを判別する(S2)。ここで、硬貨検出部34によって硬貨が検出されたと判別すると(S2で“YES”)、S3に進み、硬貨検出部34によって硬貨が検出されていないと判別すると(S2で“NO”)、S1に戻り、デモ画像の表示を継続する。すなわち、CPU44は、使用者2が撮影プレイ用空間に入り、硬貨投入口15に硬貨が投入され硬貨検出部34によって硬貨が検出されたか否かの確認を行なっている。そして、デモ画像を表示しているときは、常に、硬貨が投入されるのを待機し、硬貨が投入されれば次のステップに進み、硬貨の投入がなければデモ画像の表示を継続する。
【0171】
ステップ2において、硬貨が検出されると(S2で“YES”)、CPU44は、コース選択処理を行なう(S3)。コース選択処理は、あらかじめ準備された複数の撮影コースのうち使用者所望の撮影コースを利用者2に選択させる処理である。具体的には、モニタ20に撮影コース選択画像を表示し、利用者2に撮影コースを選択させる処理である。上記撮影コースは、利用者2等が操作パネル16a,16bの切換ボタン22a,22bを操作することで、複数(例えば3種類)の撮影コースの中からいずれかを選択することができ、決定ボタン14を操作することで、選択した撮影コースに決定される。
【0172】
撮影コースが決定されると、CPU44は、撮影処理を行なう(S4)。撮影処理は、決定された撮影コースで決定ボタン14によるシャッタ操作により、上述の切換表示される合成画像のうち所望の記憶画像が使用された合成画像を決定して被写体2を静止画50として撮影する処理である。
【0173】
また、撮影コースが決定されると、CPU44は、第1制御回路39によって、適切な光量になるように撮影に同期して後で図13を参照して説明する照明処理を行なう(S5)。
【0174】
一連の撮影が終了して複数の静止画50が得られると、CPU44は、写真選択処理を行なう(S6)。写真選択処理は、利用者2が複数の静止画50のなかから編集を行なう写真を選択する処理である。ここでは、モニタ20に、写真選択画像が表示され、撮影コースで複数のシャッタ操作によって得られた静止画50を一覧表示し、利用者2は表示された画像の中から好みの画像を規定枚数(全部であっても一部であってもよい)選択する。
【0175】
例えば、上記写真選択画像として、撮影された6枚の写真のサムネイルが画面左側に縦並びに表示され、選択された写真が中央に大きく表示され、選択決定により、選択決定された画像のサムネイルが上部に横並び表示される。このように、6枚撮影したなかから気に入った写真4枚を選択して編集プレイに供することができるが、選択する枚数は、例示したものに限定するものではない。これにより、この後の編集や印刷を行なう必要のない撮影画像の削除が可能となる。
【0176】
編集を行なう写真が選択されると、CPU44は、第2コンピュータ装置38が正常に動作しているか否かの確認を行なうことにより、編集側が正常か否かを判別する(S7)。ここで、第2コンピュータ装置38が正常に動作していると判別すると(S7で“YES”)、S10に進み、第2コンピュータ装置38が正常に動作していない(例えば、プリンタ9等で異常が発生している)と判別すると(S7で“NO”)、異常案内待機画像を表示し(S8)、S9に進む。この画像を表示させることにより、その利用者2を撮影プレイ用空間31で待機させるとともに、店員などによって、エラー復帰の作業が行なわれ、異常発生の原因を除去することができる。
【0177】
つぎに、CPU44は、復帰操作処理を行ない(S9)、S7に戻る。上記復帰操作処理は、店員などによって、異常発生の原因が除去された後、撮影側のテストボタンが操作されることにより、第2コンピュータ装置38を正常な状態に復帰させ、プレイを続行させる処理である。
【0178】
ついで、ステップ7において、編集側が正常に動作していると(S7で“YES”)、CPU44は、編集側がプレイ中で編集プレイが行なわれているか否か(データ準備完了後から印刷終了するまでの処理中)か否かを判別する(S10)。ここで、編集側がプレイ中であると判別すると(S10で“YES”)、S11に進み、編集側がプレイ中でないと判別すると(S10で“NO”)、S12に進む。
【0179】
ステップ10において、編集プレイが行なわれていると(S10で“YES”)、CPU44は、編集待機画像をモニタ20に表示したのち(S11)、S7に戻る。この画像を表示させることによって、撮影が終了した利用者2を先の利用者2の編集プレイが終了するまで撮影プレイ用空間31で待機させることができる。
【0180】
ステップ10において、編集プレイが行なわれていないと判別すると(S10で“NO”)、CPU44は、写真データ準備処理を行なう(S12)。写真データ準備処理は、編集の対象となる撮影画像の準備(たとえば、画像加工、サイズ変更、編集側への転送など)を行なう処理である。この処理では、上記各撮影コースでの撮影において、被写体2を撮影した静止画50のうち選択された静止画50と、その撮影に使用されたフレームおよび背景の識別情報が第1コンピュータ装置37から第2コンピュータ装置38に対して伝送される。このとき、当該撮影プレイで選択され実行された撮影コースを識別するコース識別データも合わせて第2コンピュータ装置38に伝送され、撮影プレイが終了する。
【0181】
写真データ準備処理を行なうと、CPU44は、撮影側の表示装置(モニタ20)に移動案内画像を表示し、(S13)、S1に戻る。この画像を表示させることによって、利用者2に編集プレイ用空間32への移動を促すことができる。すなわち、撮影プレイが終了すると、モニタ20には、編集プレイ用空間32への移動を促すメッセージが表示される。また、スピーカ18aから編集プレイ用空間32への移動を促す音声が出力される。これにより、利用者2に撮影プレイ用空間31から一旦出て編集プレイ用空間32に移動し、編集プレイを開始するように促すことができる。
【0182】
第1コンピュータ装置37による撮影プレイが終了したことを第2コンピュータ装置38が検出すると、第2コンピュータ装置38は、第1コンピュータ装置37内の静止画50とその撮影に使用されたフレームおよび背景の識別情報を読み取る。これら動作の同期をとる方法は、どちらのコンピュータ装置37,38からの問いかけに対して行なってもよい。
【0183】
上記各撮影コースの撮影動作が終了して編集プレイが開始されると、第2コンピュータ装置38において、第1コンピュータ装置37から読み取った静止画50とその撮影に使用されたフレームおよび背景の識別情報を元に、高解像度のフレームと背景が読み出されて静止合成画像58が合成される。
【0184】
つぎに、図13を参照して、照明処理について説明する。
【0185】
まず、利用者2によって、決定された撮影コースで決定ボタン14によるシャッタ操作が行なわれると、CPU44は、第1制御回路39よりストロボ制御回路36に対して、撮影に同期して照明開始信号を送信する(S21)。照明開始信号は、ストロボ制御回路36に正面ストロボ7,バックストロボ27,天井ストロボ24の照明(発光)を開始させる制御指令である。
【0186】
ステップ21で照明開始信号を送信すると、CPU44は、各ストロボの照明が開始されたと同時に、照明センサ75によって被写体2やバックスクリーンユニット3および筐体1の内面等より反射して到達する反射光の光量を連続的に検出する(S22)。
【0187】
つぎに、CPU44は、検出した光量が所定光量L1に到達したか否かを判別する(S23)。ここで、所定光量L1に到達したと判別すると(S23で“YES”)、S24に進み、所定光量L1に到達していないと判別すると(S23で“NO”)、S21に戻る。
【0188】
検出した光量が所定光量L1に到達すると(S23で“YES”)、CPU44は、直ちに、第1制御回路39よりストロボ制御回路36に対して、照明停止信号を送信し(S24)、図12に示すS6に進む。照明停止信号は、ストロボ制御回路36に正面ストロボ7,バックストロボ27,天井ストロボ24の照明(発光)を停止させる制御指令である。
【0189】
上述の照明処理は、エレクトリックフラッシュ照明である正面ストロボ7,バックストロボ27,天井ストロボ24の極めて短い閃光時間内に実行される必要があるため、極めて高速に実行される。
【0190】
つぎに、図14を参照して、エレクトリックフラッシュの発光特性について、その概略を説明する。図14の横軸は閃光時間tを示し、縦軸は光量Lを示す。
【0191】
エレクトリックフラッシュは、その閃光時間tが、1/50000秒〜1/250秒程度と極めて短い。その短い閃光時間tの内、閃光時間tmにおいて、最高光量Lmを閃光し、以降は、光量0に向かって収束する。
【0192】
ここで、所定光量をL1(L1<Lm)とすると、閃光時間t1(t1<tm)で所定の光量L1に到達する。そのため、図13のS21で各ストロボの照明が開始されてから時間t1後に、図13のS23において所定光量L1に到達したことが照明センサ75で検出され、図13のS24で直ちに第1制御回路39からストロボ制御回路36へ照明停止信号が送信される。
【0193】
つぎに、図15を参照して、第1制御回路39が各ストロボから照射される光量を制御する方法を説明するため、エレクトリックフラッシュ回路について、その概略を説明する。図15に示すエレクトリックフラッシュ回路は基本的な回路構成であって、図15に示す構成に限定されるものではない。
【0194】
図15に示すように、エレクトリックフラッシュ回路は、バッテリ部Aと、DC−CDコンバータ部Bと、放電コンデンサ部Cと、トリガ回路Dと、放電管部Eとから構成される。
【0195】
バッテリ部Aは、スイッチaをONすることで、エレクトリックフラッシュ回路にバッテリ電圧を供給する。DC一CDコンバータ部Bは、トランスbにおいて、バッテリ部Aから供給されたバッテリ電圧を、エレクトリックフラッシュ回路で必要とされる電圧(300〜400V)に昇圧する。
【0196】
放電コンデンサ部Cは、放電コンデンサcにおいて、放電管部Eを放電させるために要するエネルギを蓄える。
【0197】
トリガ回路Dは、放電管部Eが放電を行なう契機を外部から与えるための回路である。詳細には、トリガ回路Dのスイッチd1(一般的なカメラのX接点とよばれる)をONにすることで、コンデンサd2から放電され、トリガトランスd3およびトリガ電極e2を介して放電管部Eが放電を行なう契機となる)。
【0198】
放電管部Eの放電管e1には、キセノン放電管が用いられるのが一般的である。キセノン放電管は、透明なガラス管に少量のキセノンが封入されたもので、両端に電極を備える。
【0199】
つぎに、上述の一般的なエレクトリックフラッシュ回路における動作について説明を行なう。
【0200】
まず、スイッチaをONすると、DC−CDコンバータ部Bが作動し、放電コンデンサcが充電される(すなわち、放電コンデンサcに放電管部Eを放電させるために要するエネルギが蓄えられる)。放電コンデンサcの充電電圧が必要な電圧まで到達すると、その電圧がネオンランプ等のインジケータで表示される。
同時にトリガ回路Dに含まれるコンデンサd2も充電される。
【0201】
トリガ回路Dのスイッチd1を入れると、コンデンサd2がトリガトランスd3の1次側(トリガ回路D側)を通して放電し、2次側(放電管部E側)には高圧のパルス電圧が発生する。
【0202】
トリガトランスd3の2次側に発生したパルス電圧は、放電管に近接されたトリガ電極e2に伝わり、放電管e1内のキセノンガスをプラズマ化する。これにより、アーク放電が開始され、コンデンサcに蓄えられたエネルギは、瞬時に放電される。コンデンサcの電圧が下がると、自然に放電は止まり、再びコンデンサcの充電が開始される。
【0203】
上述の構成のエレクトリックフラッシュを用いた各ストロボから照射される光量を、第1制御回路39が制御する方法として、2つの方法が考えられる。
【0204】
第1の方法は並列(バイパス)方法であり、照明停止信号によって、放電管部Eと並列に備えられる抵抗回路(図示せず)に電流を回避させることで、放電管e1からの放電を停止させる方法である。
【0205】
第2の方法は直列(シリーズ)方法であり、照明停止信号によって、放電管e1とコンデンサcとの間に直列に備えられるスイッチ(図示せず)が解放され、放電管e1への電流の流れを遮断して放電管e1からの放電を停止させる方法である。
【0206】
上述の方法を用いて、第1制御回路39は、各ストロボからの光量が所定光量L1に到達すると直ちに放電管e1からの放電を停止させ、各ストロボの照明を停止することができる。
【0207】
なお、第1制御回路39における各ストロボの制御方法は、上述の2つの方法に限定されるものではなく、その他の方法によって制御されてもよい。
【0208】
本実施の形態における写真プリント提供装置が上述の処理を行なうことで、上記カメラ6で撮影を行なうと、照明センサ75が各ストロボの光量を検出し、最適な光量の照明を行なうように、第1制御回路39が放電の量を制御する。このため、光量を自在に制御できることでよりきめ細やかな撮影を行なうことができ、美しい写真を得ることができる。
【0209】
つぎに、図16を参照して、第1コンピュータ装置37(撮影側)のCPU44が行なう照明管理処理について説明する。照明管理処理は、上記カメラ6での撮影時に最適な照明を提供するための処理である。
【0210】
まず、CPU44は、各ストロボにおける照明の光量の基準値を設定する(S31)。S31では、各ストロボにおける最大の光量を基準値として設定してもよいし、いわゆるテストモードなどで、実際の各ストロボにおける光量を基準値として設定してもよい。ここで、設定された基準値はメモリ45に格納される。
【0211】
照明の光量の基準値を設定すると、CPU44は、各ストロボの照明が開始されたと同時に、照明センサ75によって被写体2やバックスクリーンユニット3および筐体1の内面等より反射して到達する反射光の光量を検出する(S32)。
【0212】
つぎに、CPU44は、ステップ32において検出した光量が予め定めたしきい値に到達したか否かを判別する(S33)。ここで、しきい値に到達したと判別すると(S33で“YES”)、S34に進み、しきい値に到達していないと判別すると(S33で“NO”)、S32に戻る。
【0213】
検出した光量がしきい値に到達すると(S33で“YES”)、CPU44は、その旨を示す警告をモニタ20に表示し(S34)、S31に戻る。上記しきい値は、S31で設定された基準値に対する所定の割合(%)で、自動的に設定される。S33で、検出した光量がしきい値に達した場合、各ストロボの照度が落ちたと判断する。一般的に蛍光灯等の照明の場合、古くなると、照度が落ちる傾向にある。
【0214】
また、故障等で複数ある照明の内のいくつかが点灯せず照度が落ちる場合もある。このような場合、S33において、基準値に対する割合でしきい値として設定された、撮影に必要な照度に該当するか否かが判断され、撮影に必要な照度に該当しない場合には、S34において、警告が表示される。S34においては、各ストロボの照度が所定の照度に達していない旨の警告が行なわれてもよいし、写真プリント提供装置が複数の照明センサ75を備える等で各ストロボの光量を検出できる場合には、所定の照度に達していない各ストロボを指定して、その旨の警告を行なってもよい。
【0215】
上述の照明管理処理を行なうことで、写真プリント提供装置において、照明センサ75が各ストロボの光量を検出し、検出された光量に応じて表示機能を制御する。そのため、常にその各ストロボが最適な光量を照射する状態であるよう管理され、撮影時に照度不足や照明の故障等がなく、最適な光量の下、美しい写真を得ることができる。
【0216】
つぎに、図17,図18,図19を参照して、本発明の第5の実施の形態について説明する。
【0217】
この例では、上記第4の実施の形態のように仕切部材77を設ける代わりに筐体1の前面に凹部91が形成されている。そして、カメラ6を凹部91の奥部、すなわち筐体1の後部に設け、モニタ可能撮影不可能領域に被写体2等が入らないようにしている。それ以外は、上記第4の実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。
【0218】
すなわち、第5の実施の形態では、前述の規制手段として、上記モニタミラー73に映る被写体2が上記撮影範囲外の領域に入らないように形成された筐体1を用いている。詳細には、上記筐体1の前面には凹部91が形成され、上記凹部91の奥部にカメラ6とモニタミラー73が設けられることにより、上記筐体1が、モニタミラー73に映る被写体2が上記撮影範囲外の領域に入らないように構成されている。このようにすることにより、被写体2が入ることができない凹部91に上記撮影範囲外の領域が位置するため、被写体2がモニタ可能撮影不可能領域内に入らないようにすることができる。また、筐体1により上記規制を行なうため、より自然な雰囲気で、上記モニタミラー73に映る被写体2が上記撮影範囲外の領域に入らないようにすることができる。
【0219】
つぎに、図20を参照して、本発明の第6の実施の形態について説明する。
【0220】
この例では、上記第4の実施の形態のように仕切部材77を設ける代わりに、上記筐体1の前面に凹部91が形成されている。そして、上記凹部91の内側の側面に正面ストロボ7を設けている。それ以外は、上記第4の実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。
【0221】
上述のように、上記凹部91に被写体2を照明する正面ストロボ7を設けることで、上記凹部91の近傍の被写体2を適度に照明することができ、見栄えのよい写真を撮影することができる。なお、照明手段として、上記正面ストロボ7等のストロボを採用しているが、これに限定されるものではなく、正面蛍光灯17等の蛍光灯を採用してもよい。また、ストロボと併用して蛍光灯を設けてもよい。
【0222】
つぎに、図21を参照して、本発明の第7の実施の形態について説明する。
【0223】
この例では、上記第4の実施の形態のように仕切部材77を設ける代わりに、上記筐体1の前面に凹部91が形成されている。そして、上記凹部91の内側の側面に上記乳白板11を設け、その乳白板11の内側に正面ストロボ7を設けている。それ以外は、上記第4の実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。このように、乳白板11の内側に正面ストロボ7を設けることで、より白色の光を被写体2に照射することができる。
【0224】
つぎに、図22を参照して、本発明の第8の実施の形態について説明する。
【0225】
この例では、上記第4の実施の形態のように仕切部材77を設ける代わりに、上記筐体1の前面に凹部91が形成されている。そして、上記凹部91の内側の側面に上記乳白板11を設け、その乳白板11の内側に被写体2をより照明できるように正面ストロボ7を設けている。さらに、光透過性のアクリル樹脂からなるアクリル板95が上記乳白板11を覆うように設けられている。それ以外は、上記第4の実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。正面ストロボ7が照射する光を、より一層被写体2に向けることができるとともに、アクリル板95によって被写体2がモニタ可能撮影不可能領域に入ることを防止することができる。
【0226】
つぎに、図23を参照して、本発明の第9の実施の形態について説明する。
【0227】
この例では、上記第4の実施の形態のように仕切部材77を設ける代わりに、上記筐体1の前面に凹部91が形成されている。そして、モニタミラー73の上方にカメラ6を設けている。それ以外は、上記第4の実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。
【0228】
上述のように、上記カメラ6を、被写体2を斜め上から撮影可能に設けることで、被写体2を斜め上方から撮影することができる。このようにすることにより、被写体2を斜め上から見下ろすように撮影できる。これにより、例えば被写体の目が大きく見えるように撮影でき、自然で見栄えのよい写真を撮影することができる。
【0229】
つぎに、図24を参照して、本発明の第10の実施の形態について説明する。
【0230】
この例では、上記第4の実施の形態のように仕切部材77を設ける代わりに、上記筐体1の前面に凹部91が形成されている。そして、被写体2に近づいて撮影できるようにカメラ6を上記凹部91の上部(モニタミラー73の斜め上方)に設けている。それ以外は、上記第4の実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。このように、カメラ6を凹部91の上部に設けることで、被写体2に近づいた撮影画像を撮ることができる。また、被写体2を斜め上から見下ろすように撮影できることから、目が大きく見えるように撮影でき、自然で見栄えのよい写真を撮影することができる。
【0231】
つぎに、図25を参照して、本発明の第11の実施の形態について説明する。
【0232】
この例では、上記第4の実施の形態のように仕切部材77を設ける代わりに、上記筐体1の前面に凹部91が形成されている。そして、カメラ6を上記凹部91の奥部に設け、そのカメラ6の光軸を斜め下方に設定している。それ以外は、上記第4の実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。このように、カメラ6の光軸を斜め下方に設定することで、被写体2を斜め上から見下ろすように撮影できることから、目が大きく見えるように撮影でき、自然で見栄えのよい写真を撮影することができる。
【0233】
つぎに、図26を参照して、本発明の第12の実施の形態について説明する。
【0234】
この例では、上記第4の実施の形態のように仕切部材77を設ける代わりに、上記筐体1の前面に凹部91が形成されている。そして、上記凹部91は、被写体2の斜め下方に向かって形成されている。そして、上記カメラ6は、その光軸がモニタミラー73と略垂直になるように設けられている。それ以外は、上記第4の実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。このように、凹部91を被写体2の斜め下方に向かって形成し、カメラ6の光軸をモニタミラー73と略垂直になるように設けることで、カメラ6の光軸と被写体2の視線とが略一致することから、より自然で見栄えのよい写真を撮影できるようになる。
【0235】
つぎに、図27を参照して、上記画像処理について説明する。
【0236】
本発明の写真プリント提供装置において、第1コンピュータ装置37のCPU44は、上記カメラ6が撮影した撮像画像に画像処理を行ない、プリンタ9は、その画像処理された画像を写真プリントとして印刷出力する。
【0237】
上記画像処理は、図1〜図26等に記載された写真プリント提供装置において、必要に応じて上記撮影装置が撮影した撮像画像をトリミングすることである。このような処理を行なうことにより、カメラ6で撮影された撮像画像に筐体1の一部等の不要な部分が撮影された場合にその不要な部分を取り除いて使用者2に満足のいく写真プリントを提供することができる。
【0238】
具体的には、この画像処理では、必要に応じて(例えば、カメラ6の視野範囲に筐体1の一部等の不要な部分が入ってしまった場合)、その撮影画像のうち、不要な部分が撮影された領域(図示の一点鎖線より外側の領域)をカットすることができる。すなわち、図示の一点鎖線より内側の領域(印刷領域)が印刷される。このような画像処理を行なうことで、凹部91の奥部にカメラ6を設け、カメラ6の視野範囲に筐体1の一部が入ったとしても、その筐体1の一部がカットされた見栄えのよい写真プリントを提供することができる。
【0239】
上記「必要に応じて」として、カメラ6の視野範囲に筐体1の一部等の不要な部分が入ってしまった場合を採用しているが、これに限定されるものではなく、カメラ6の設置された位置や撮影範囲によりカメラ6の視野範囲に筐体1の一部等の不要な部分が入る場合、使用者2等(店員、営業員を含む)が所定の操作を行なった場合、カメラ6の視野範囲に筐体1の一部等の不要な部分が入ったときに使用者2等が所定の操作を行なった場合等を採用することができる。
【0240】
また、上記画像処理では、図1〜図26等に記載された写真プリント提供装置において、必要に応じて上記カメラ6が撮影した撮像画像のひずみを補正する。このような処理を行なうことにより、例えば、カメラ6の撮影角度により撮像画像の被写体2にひずみが生じた場合にそのひずみを補正し、使用者2に満足のいく写真プリントを提供することができる。
【0241】
上記「必要に応じて」として、カメラ6の撮影角度により撮像画像の被写体2にひずみが生じた場合を採用しているが、これに限定されるものではなく、カメラ6の撮影角度、カメラ6の設置された位置や撮影範囲により撮像画像の被写体2にひずみが生じる場合、使用者2等(店員、営業員を含む)が所定の操作を行なった場合、カメラ6の撮影角度により撮像画像の被写体2にひずみが生じたときに使用者2等が所定の操作を行なった場合等を採用することができる。
【0242】
すなわち、本実施の形態では、上記画像処理として、必要に応じてトリミングやひずみ補正を行なうようになっている。このようにすることにより、カメラ6で撮影された撮像画像を忠実に表現するのではなく、楽しい雰囲気の画像、創作的な画像として使用者2に好まれる写真プリントを提供することができるため、使用者2の遊戯の興趣を一層高めることができる。
【0243】
つぎに、図28を参照して、本発明の第13の実施の形態について説明する。
【0244】
この例では、図1〜図26等に記載された写真プリント提供装置において、左右に移動するスライド式レンズ保護部材71の代わりに回転する回転式レンズ保護部材97を設けている。回転式レンズ保護部材97の周縁には、ピニオン83と噛み合う歯を有する。上記モータ79のピニオン83は、回転式レンズ保護部材97と噛み合い、モータ79の回転に応じて回転式レンズ保護部材97を駆動する(回転させる)ようになっている。
【0245】
上記回転式レンズ保護部材97は、鏡部97aとアクリル樹脂からなる光透過部97bにより構成され、上記駆動手段は、上記カメラ6が被写体2を撮影していない場合には使用者2が上記鏡部71aを視認できるように上記回転式レンズ保護部材97を回転させる。一方、上記カメラ6の撮影時には、上記カメラ6が上記光透過部97bを透して被写体2を撮影できるように上記回転式レンズ保護部材97を回転させる。このようにすることにより、使用者2である被写体2は、上記モニタミラー73と上記回転式レンズ保護部材97の鏡部97aに映る自分を見ながらポーズをとったり、撮影する位置を確認することができる。
【0246】
図28(A)に示すように、シャッタタイミング以外では、回転式レンズ保護部材97は、被写体2である使用者2がモニタミラー73の開口部73aを通して回転式レンズ保護部材97の鏡部97aを視認できる位置に回転する。この状態で、被写体2である使用者2は、モニタミラー73と回転式レンズ保護部材97の鏡部97aに映る自分を見ながらポーズをとったり、撮影する位置を確認することができる。また、回転式レンズ保護部材97の鏡部97aはモニタミラー73よりやや奥に位置するため、被写体2である使用者2は、カメラ6に位置を認識することができる。これにより、カメラ6の光軸と被写体2の視線とが略一致し、自然で見栄えのよい写真を撮影できるようになる。
【0247】
図28(B)に示すように、シャッタタイミングでは、回転式レンズ保護部材97は、被写体2である使用者2がモニタミラー73の開口部73aを通して回転式レンズ保護部材97の光透過部71bが見える位置に回転する。回転式レンズ保護部材97の光透過部71bは、撮影時以外ではモニタミラー73の裏側に位置し、使用者2等に触られないようになっている。
【0248】
すなわち、撮影をしていない状態では、上記回転式レンズ保護部材97は、使用者2等が上記カメラ6に接触しないようにする機能を果たすとともに、モニタとして機能し、撮影をしている状態では、使用者2等が上記カメラ6に接触しないようにする機能を果たすとともに、上記カメラ6が被写体2を撮影できるように機能する。また、上記回転式レンズ保護部材97の鏡部97aは上記モニタミラー73よりやや奥に位置するため、使用者2である被写体2は、上記カメラ6に位置を認識することができる。これにより、上記カメラ6の光軸と被写体の視線とが略一致し、自然で見栄えのよい写真を撮影できる。
【0249】
なお、上記各実施の形態では、撮影プレイ提供部,編集プレイ提供部およびプリント提供部をそれぞれ異なる場所に設け、撮影プレイ,編集プレイ,プリントの提供を同時に実行しうるようにしたが、これに限定するものではなく、撮影プレイ提供部と編集プレイ提供部とを同じ場所に設けて撮影プレイと編集プレイを順次実行するようにもできる。この場合、プリント提供部だけを別の場所に設けることもできるし、撮影プレイ提供部等と同じ場所に設けることもできる。また、撮影プレイ提供部と編集プレイ提供部を異なる場所に設け、編集プレイ提供部とプリント提供部を共通させることも可能である。
【0250】
また、上記各実施の形態では、コンピュータ装置、制御回路をそれぞれ2つで構成した場合で説明しているが、これに限定されるものでなく、1つでも構わない。この場合、前述の制御手段として、第1コンピュータ装置37および第2コンピュータ装置38を採用してもよい。また、サービスパネルも、上述のように、撮影プレイ提供部と編集プレイ提供部を同じ場所に設ける場合などは、1つで構成されてもよい。
【0251】
また、上記各実施の形態において、プリンタ9としては、昇華型プリンタ,インクジェットプリンタ,レーザプリンタ,熱転写型プリンタ,溶融型プリンタ,サーマルプリンタ,印画紙プリンタ,インスタントフィルムプリンタ等、各種のタイプのプリンタを適用することができ、特に限定するものではない。また、上記プリンタ9を複数台設けて利用者が印刷したい好みのプリンタ9を選択できるようにしてもよい。
【0252】
また、上記各実施の形態において、出力する写真プリントは、特に限定するものではなく、シールプリントやカード等として出力することができ、印刷媒体35の材質や構成を限定する趣旨ではない。
【0253】
また、上記各実施の形態では、硬貨の投入により撮影を開始するようにしたが、これに限定するものではなく、紙幣,プリペイドカード,メダル,クレジットカード,キャッシュカード等、撮影の対価として支払いうるものであれば、各種の態様を含む趣旨である。また、これらは、単独で用いる場合だけでなく、組み合わせて用いる場合も含む趣旨である。
【0254】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、上記保護部材は、上記撮影装置と開口部との間に配置されて、使用者が撮影装置に接触しないようにしている。したがって、上記撮影装置と開口部との間に保護部材を配置して、上記撮影装置を覆うことができるため、保護部材を撮影装置と開口部との間にさりげなく隠すことができ、見栄えがよく、使用者等が上記撮影装置に接触しないようにすることができる。
また、上記保護部材の撮影用領域は、シャッタタイミングにおいて撮影装置の前に位置して撮影を可能とする撮影用領域を少なくとも有し、上記駆動手段は、上記シャッタタイミングにおいて撮影用領域を撮影装置の前に位置するように上記保護部材を駆動する。したがって、シャッタタイミング以外において、上記保護部材が使用者に接触されて汚れていたとしても、上記撮影装置はシャッタタイミングにおいて撮影用領域から被写体を鮮明に撮影することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の写真プリント提供装置の第1の実施の形態を示す断面図である。
【図2】上記筐体を示す斜視図である。
【図3】上記写真プリント提供装置のシステム構成図である。
【図4】スライド式レンズ保護部材を示す図である。
【図5】スライド式レンズ保護部材の動作を示す図である。
【図6】本発明の写真プリント提供装置の第2の実施の形態を示す図である。
【図7】本発明の写真プリント提供装置の第3の実施の形態を示す図である。
【図8】本発明の写真プリント提供装置の第4の実施の形態を示す図である。
【図9】上記筐体を示す斜視図である。
【図10】上記筐体の撮影側を示す断面図である。
【図11】上記写真プリント提供装置のスライド式レンズ保護部材の動作を示す図である。
【図12】第1コンピュータ装置の制御動作を示すフローチャートである。
【図13】第1コンピュータ装置の照明処理を示す図である。
【図14】エレクトリックフラッシュの発光特性を示すグラフの概略図である。
【図15】エレクトリックフラッシュ回路の概略図である。
【図16】第1コンピュータ装置の照明管理処理を示すフローチャートである。
【図17】本発明の写真プリント提供装置の第5の実施の形態を示す断面図である。
【図18】上記筐体を示す斜視図である。
【図19】上記筐体の撮影側を示す断面図である。
【図20】本発明の写真プリント提供装置の第6の実施の形態を示す断面図である。
【図21】本発明の写真プリント提供装置の第7の実施の形態を示す断面図である。
【図22】本発明の写真プリント提供装置の第8の実施の形態を示す断面図である。
【図23】本発明の写真プリント提供装置の第9の実施の形態を示す断面図である。
【図24】本発明の写真プリント提供装置の第10の実施の形態を示す断面図である。
【図25】本発明の写真プリント提供装置の第11の実施の形態を示す断面図である。
【図26】本発明の写真プリント提供装置の第12の実施の形態を示す断面図である。
【図27】本発明の写真プリント提供装置の撮影画像を示す図である。
【図28】回転式レンズ保護部材の動作を示す図である。
【符号の説明】
1 筐体
2 被写体,使用者,利用者
3 バックスクリーンユニット
4a 天井部
4b 支持枠材
4c 支持枠材
5a カーテン
5b カーテン
6 カメラ
7 正面ストロボ
8 編集用ディスプレイ
9 プリンタ
10 透明板
10a 開口部
11 乳白板
12 タッチペン
13 キャンセルボタン
14 決定ボタン
15 硬貨投入口
16a 操作パネル
16b 操作パネル
17 正面蛍光灯
18a スピーカ
18b スピーカ
19 送出口
20 モニタ
22a 切換ボタン(左側)
22b 切換ボタン(右側)
24 天井ストロボ
26 スクリーン
27 バックストロボ
28 バック蛍光灯
31 撮影プレイ用空間
32 編集プレイ用空間
33 記憶装置
34 硬貨検出部
35 印刷媒体
36 ストロボ制御回路
37 第1コンピュータ装置
38 第2コンピュータ装置
39 第1制御回路
40a サービスパネル
40b サービスパネル
41 記憶装置
42 アンダーレイ合成手段
43 オーバーレイ合成手段
44 CPU
45 メモリ
46 ドライバ
47 通信手段
48 制御プログラム
49 操作画面
50 静止画
51 低解像度背景画像群
52 低解像度フレーム画像群
53 制御プログラム
54 高解像度フレーム画像群
55 高解像度背景画像群
56 編集用画像
57 操作画面
58 静止合成画像
59 被写体抽出手段
60 第2合成手段
62 第2制御回路
70 研磨部材,保護部材
71 スライド式レンズ保護部材
71a 鏡部
71b 光透過部
72 ラック
73 モニタミラー
73a 開口部
75 照明センサ
77 仕切部材
77a 開口部
79 モータ
81 モータ軸
83 ピニオン
90 第1合成手段
91 凹部
93 低解像度画像群
94 高解像度画像群
95 アクリル板
97 回転式レンズ保護部材
97a 鏡部
97b 光透過部

Claims (8)

  1. 筐体に設けられた開口部を通して撮影範囲内の使用者を含む被写体を撮影する撮影装置と、
    上記撮影装置と開口部との間に配置されて、使用者が撮影装置に接触しないようにするための保護部材と、
    上記保護部材を駆動する駆動手段とを備え、
    上記保護部材は、シャッタタイミングにおいて撮影装置の前に位置して撮影を可能とする撮影用領域を少なくとも有し、
    上記駆動手段は、上記シャッタタイミングにおいて撮影用領域を撮影装置の前に位置するように上記保護部材を駆動することを特徴とする写真プリント提供装置。
  2. 上記保護部材は、シャッタタイミングにおいて撮影装置の前に位置する撮影用領域と、上記シャッタタイミング以外において撮影装置の前に位置する保護用領域とを有し、上記駆動手段は、上記シャッタタイミングにおいて撮影用領域を撮影装置の前に位置させ、上記シャッタタイミング以外において保護用領域を撮影装置の前に位置させるように上記保護部材を駆動する請求項1記載の写真プリント提供装置。
  3. 上記撮影範囲内の被写体を表示する表示手段をさらに備え、上記表示手段は、使用者が表示手段に表示される被写体を視認できるよう上記開口部の近傍に配置されている請求項1または2記載の写真プリント提供装置。
  4. 上記撮影範囲に対して撮影装置側に配置され、上記撮影範囲内の被写体を映して被写体にモニタさせるための鏡を備え、
    上記保護部材の保護用領域は、被写体を映すための鏡部である請求項2または3記載の写真プリント提供装置。
  5. 上記撮影用領域は開放領域である請求項1〜4のいずれか一項に記載の写真プリント提供装置。
  6. 上記保護部材を研磨する研磨手段を備え、上記撮影用領域は研磨手段による研磨済の領域である請求項1〜5のいずれか一項に記載の写真プリント提供装置。
  7. 上記研磨手段は、上記保護部材と擦れ合うように設けられて、保護部材を研磨する研磨部材であり、上記駆動手段による保護部材の駆動により保護部材が研磨されるようになっている請求項6記載の写真プリント提供装置。
  8. シャッタタイミングの直前に研磨手段による保護部材の研磨を実行する請求項6または7記載の写真プリント提供装置。
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