JP2005009682A - 振動制御装置 - Google Patents

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JP2005009682A
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Tatsuji Ishimaru
辰治 石丸
Takahiro Shintani
隆弘 新谷
Masaharu Kubota
雅春 久保田
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Tobishima Corp
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Tobishima Corp
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Abstract

【課題】 設計の自由度が大きい振動制御装置を得る。
【解決手段】 アーム60で構成された2等辺三角形が、回転支承62を頂点とする鋭角三角形となって立ち上がり、移動方向を90°変換して、抵抗シャフト56がガイド溝54に沿って大きく移動し、大きな減衰力を発揮する。このように、直動系のダンパーを使用せず、粘弾性体を利用して、抵抗シャフト56に鉛直及び水平方向の3次元方向の減衰機能を持たせることで、振動制御装置の設計の自由度が大きくなる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、構造物の振動を抑える振動制御装置に関する。
図7に示すように、通常用いられている直動式の油圧ダンパー90を建物92と建物94の間に配置すると、ピストン96のストロークは、シリンダー98の長さによって決定される。例えば、建物92と建物94の間隔が3Lの場合、油圧ダンパー90のストロークは、シリンダー98の板厚、ピストン96の厚み、及び油圧ダンパー90の連結支承100の大きさ等を一切無視しても、一方向にLしか距離を稼げない。
このため、建物と建物の間隔が50cm〜100cm程度しかない狭い設置箇所では、信頼性が高い直動式の油圧ダンパーを利用して、振動制御装置を構成することができず、新しいダンパーを開発する必要が生じている。
本発明は係る事実を考慮し、設計の自由度が大きい振動制御装置を提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、外力によって相対変形する第1構造物と第2構造物との間に配置され、振動を抑えるようになっている。
第1構造物に設けられた収納部には粘弾性体が収納されており、この粘弾性体には、鉛直方向及び水平方向へ移動可能に抵抗体が挿入されている。
また、抵抗体にはアームの一端が連結され、このアームの他端は、第2構造物に回転可能に連結されている。このとき、アームは収納部に対して、第2構造物と収納部との相対移動量を増幅する角度を描いている。
この構成では、直動系のダンパーを使用せず、粘弾性体を利用して、抵抗体に鉛直及び水平方向の3次元方向の減衰力を与えることで、振動制御装置の設計の自由度を大きくしている。
本発明は上記構成としたので、設計の自由度が大きい振動制御装置を構成できる。
第1形態に係る振動制御装置を説明する。
図1及び図2に示すように、建物46の周囲に柱48が立設されており、柱48にはH型鋼材の梁部材50が、2層に渡って掛け渡されている。梁部材50の上面には、所定の間隔で粘弾性体(例えば、シリコーン系、アクリル系、アスファルト系、及びゴム系がある)が充填されたケーシング52が配設されている。
このケーシング52の上壁には、長状のガイド溝54が形成されている。このガイド溝54には、上方向及びガイド溝54に沿って移動可能に抵抗シャフト56が挿入されている。なお、柱48に替えて、隣接する建物の一部を利用することにより、建物相互の振動を抑制することもできる。
また、抵抗シャフト56の上端は、回転ヒンジ58を介してアーム60が回動可能に連結されている。アーム60の他端は、回転支承62を介して建物46と連結されている。このとき、隣合うアーム60は、回転支承62を頂点とする2等辺三角形を描いており、頂点の角度は、建物46と抵抗シャフト50の相対移動量を増幅し、移動方向を90°変換して、抵抗シャフト56へ伝達する角度に設定されている。また、抵抗シャフト56は、ガイド溝54の中央に位置しており、すなわち、中立の位置にある。
次に、第1形態に係る振動制御装置の作用を説明する。
図3に示すように、地震等によって、建物46と梁部材50が矢印D方向にに相対変位したとすると、図面の上側に位置する回転支承62と抵抗シャフト56の距離が大きくなる。
このため、アーム60で構成された2等辺三角形が、回転支承62を頂点とする鋭角三角形となって立ち上がり、移動方向を90°変換して、抵抗シャフト56がガイド溝54に沿って大きく移動し、大きな減衰力を発揮する。
なお、このとき、図面の上側に位置する振動制御装置64のアーム60は鈍角三角形を描き、抵抗シャフト56はそれ程大きく移動せず、増幅率は小さい。また、左右の振動制御装置64では、アーム60が三角形の形を保ちながら平行に移動し、移動量を増幅することなく、抵抗シャフト56がガイド溝54に沿って移動し、減衰力を発揮する。さらに、建物56が梁部材50に対して鉛直方向に相対変位する場合もあるが、このとき、抵抗シャフト56が上下に移動し、減衰力を発揮する。また、図4に示すように、建物46と梁部材50が矢印E方向に相対変位したときは、上述した90°方向が異なる動きをする。
このように、直動系のダンパーを使用せず、粘弾性体を利用して、抵抗シャフト56に鉛直及び水平方向の3次元方向の減衰機能を持たせることで、振動制御装置の設計の自由度が大きくなる。
また、図5及び図6に示す振動制御装置66では、梁部材50の上面に固定されたハウジング68に、粘弾性体が充填された収納部70、72が千鳥状に配置されている。この長状の収納部70、72には、それぞれ抵抗シャフト74、76が挿入され、鉛直方向及び収納部70、72に沿って(水平方向)移動可能とされている。
また、抵抗シャフト74の上端には、回転ヒンジ78を介してアーム80が回動可能に連結されている。アーム80の他端は、回転支承82を介して建物46を連結されている。また、抵抗シャフト76の上端には、回転ヒンジ84を介してアーム80より長いアーム86が回動可能に連結され、その他端は、回転支承82を介して建物46を連結されている。
この振動制御装置66の基本的な機能は、振動制御装置64と同じであるが、ここでは、アーム86を長くすることによって、抵抗シャフト76のストロークを大きくして、移動量の増幅倍率をさらに大きくなるようにしている。
このように、本発明では、アームが描く角度及び長さを調整することにより、振動制御要求に対応した機構とすることができる。
第1形態に係る振動制御装置を建物に取付けた状態を立面で説明する説明図である。 第1形態に係る振動制御装置を建物に取付けた状態を平面で説明する説明図である。 第1形態に係る振動制御装置の作動状態を示した説明図である。 第1形態に係る振動制御装置の作動状態を示した説明図である。 変形例に係る振動制御装置を建物に取付けた状態を立面で説明する説明図である。 変形例に係る振動制御装置を建物に取付けた状態を平面で説明する説明図である。 従来の振動制御用ダンパー装置の取付状態を示した説明図である。
符号の説明
46 建物(第2構造物)
50 建物(第1構造物)
52 ケーシング(収納部)
56 抵抗シャフト(抵抗体)
60 アーム
M 粘弾性体

Claims (1)

  1. 外力によって相対移動する第1構造物と第2構造物との間に配置され、振動を抑える振動制御装置において、
    前記第1構造物に設けられた収納部と、前記収納部に収納された粘弾性体と、前記粘弾性体へ挿入され鉛直方向及び水平方向へ移動可能な抵抗体と、一端が前記抵抗体に連結され、他端が前記第1構造物と前記第2構造物との相対移動量を増幅する角度で、第2構造物に回転可能に連結されたアームと、を有することを特徴とする振動制御装置。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6252287A (ja) * 1985-08-30 1987-03-06 株式会社日立製作所 耐震支持機構
JPH0579220A (ja) * 1991-06-17 1993-03-30 Mitsui Constr Co Ltd フレーム組込型制振装置
JPH06173497A (ja) * 1992-12-04 1994-06-21 Ohbayashi Corp 減衰装置

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