JP2007263158A - 制振装置 - Google Patents

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Takashi Kobayakawa
喬 小早川
Hiroshi Inayoshi
啓 稲吉
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吉昭 金沢
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Abstract

【課題】既設の建物に装着できるとともに、コンパクトで制振効果の大きい制振装置を提供すること。
【解決手段】制振装置10は、梁5に装着する第1の固定部11を有し第1の固定部11から延設する第1の固定リンク12と、柱3に装着する第2の固定部15を有し第2の固定部11から延設する第2の固定リンク16を備えている。第1の固定リンク12の先端部に第1の連結リンク13を軸支し、第2の固定リンク16の先端部に第2の連結リンク17を軸支する。第1の連結リンク13と第2の連結リンク17とは、第1の連結リンク13に取り付けた揺動ダンパー19のダンパーシャフト191で連結して振動を増幅する。揺動ダンパー19は内部にオイルを貯溜し、ダンパーシャフト191の回転をオイルの粘性抵抗で制動させる。
【選択図】図3

Description

本発明は建物の梁と柱との間に装着する制振装置に関する。
従来から、建物の防振(防震)対策が数多く提案されている。地震による建物の振動対策としては、建物の水平方向の振れに対するものが多く、例えば、特許文献1では、基台部上に転がり機構を介して可動台を取り付けている。可動台は建物を支持するとともに、建物に水平方向の荷重が加わったときに建物を水平方向に移動させて、地震による基台部の動きと可動台の動きとを隔絶するように構成している。
また、特許文献2では、交通振動による中低層建物の微小振動に対して剛性を上げて制振作用を発揮させるものであり、中低層建物の鉄骨躯体の支柱と梁との間に方丈を架け渡している。この方丈は、カセットプレートと溝形綱との間に可動スペーサを介在させて面接合部を形成し、地震により中低層建物に交通振動より大きな力がかかったとき、方丈の面接合部が可動して方丈の周辺部分に過大な力をかけないように構成している。
特開2004−316178公報 特開2001−81880公報
しかし、特許文献1では、このような基台上と建物との間で構成する防振構造は、例えば、支柱や受梁あるいは復元部材等を多く使用することとなって、設備費用を高くするとともに、既設の建物には即座に対応することができなかった。
また、特許文献2では、方丈が支柱と梁とを架け渡すように構成していることから、既設の建物でも容易に装着することができるものの、大きな振動エネルギーを吸収するようには構成されていない。つまり建物に地震による振動が発生しても、部屋の隅に架け渡された方丈は、地震による支柱と梁との振動がそのまま伝達されるのみである。そのため方丈で吸収する振動エネルギーは非常に小さいものとなり、地震による揺れを減少させる制振効果を充分に発揮できないでいた。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、大掛かりな設備を必要とすることなく、既設の建物に容易に装着できるとともに、地震による振動エネルギーを減少させる制振効果を充分に発揮できる制振装置を提供することを目的とする。そのため、本発明に係る制振装置は、以下のように構成するものである。
請求項1記載の発明では、直交する2部材間に配設される制振装置であって、第1の部材に固定される第1の固定部と、第2の部材に固定される第2の固定部と、前記第1の固定部から前記第2の部材の長手方向に沿って延設される第1の固定リンクと、前記第2の固定部から前記第1の部材の長手方向に沿って延設される第2の固定リンクと、を有し、前記第1の固定リンクには、先端部に第1の連結リンクの一端が軸支され、前記第2の固定リンクには、先端部に第2の連結リンクの一端が軸支され、前記第1の連結リンクは、オイルの粘性抵抗を利用して前記第1の連結リンク又は前記第2の連結リンクの振動を吸収する回転吸振装置の本体に連結され、前記第2の連結リンクは、前記回転吸振装置の軸部に連結されていることを特徴とするものである。
請求項2記載の発明では、前記第1の部材が建物の梁であり、前記第2の部材が建物の柱であることを特徴としている。
請求項3記載の発明では、前記回転吸振装置が、内部にオイルを貯溜する本体ケースと、前記軸部と連結されて前記本体ケース内で回動するベーンとを備え、前記ベーンが前記オイルの粘性抵抗で制動可能に構成される揺動ダンパーであることを特徴としている。
本発明によれば、建物に地震による振動が発生すると、第1の部材と第2の部材間には90度に対して広げたり狭めたりするような角度変化が連続して発生する。これによって第1の固定リンクと第2の固定リンクとは相対的な角度変位が連続して発生する。一方、第1の連結リンクは、一端で第1の固定リンクの下端部に軸支され、他端で第2の連結リンクに回動可能に連結されているから、第2の連結リンクは第1の固定リンクの角度変位により引っ張られて第2の固定リンクとの軸支点を中心に回動する。この第2の連結リンクの回動が、第1の連結リンクを第1の固定リンクの軸支点を中心にさらに回動させることになる。つまり、第1の連結リンクは第2の固定リンクとの相対的な角度変位に加えて、第2の連結リンクの回動によってさらにその角度変位を大きくする。
従って、第1の連結リンクは、第1の固定リンクの角度変位より大きくなって地震振動が増幅される。
この増幅された第1の連結リンクの地震振動は、第2の連結リンクを軸支する軸部を回転させることによって回転吸振装置に伝達される。回転吸振装置は、軸部の回転がオイルの粘性抵抗で制動トルクを発生させることによって軸部の回転を吸収する。
従って、この制振装置は、地震振動によって発生した角度変位を、増幅された地震振動エネルギーとして吸収することから建物全体にかかる地震振動を抑制する制振効果を有することとなる。そして、この制振装置を建物の梁と柱との間に装着することによって、建物に発生する地震による水平振動を抑制することができる。
また、回転吸振装置として揺動ダンパーが使用される場合、第1の連結リンクの地震振動は、揺動ダンパーの軸部を回転させベーンを揺動させる。揺動ダンパーでは、本体ケースにオイルが貯溜されているとともに、本体ケースに対してベーンが本体ケースとの間に僅かな隙間を有して揺動する。地震の振動エネルギーが揺動ダンパーに印加されてベーンが揺動すると、オイルが本体ケースとベーンとの隙間を通過し、このときオイルに摩擦抵抗が発生する。その摩擦抵抗によりオイルが温度上昇する。これによって、制振装置に加わった振動エネルギーは熱エネルギーに変換され、熱エネルギーはオイルの温度上昇とともに消費される。
次に、本発明の制振装置の一形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の第1の形態を示す制振装置10を取り付けた木造住宅の骨組み図を示している。建物本体1には、水平方向に配置される梁5と土台6間に複数の柱3が立設されている。なお、梁5と土台6との間には、必要に応じて筋交7が建築法に準じて配置されている。図2は、図1の建物本体1に地震により梁5及び柱3に水平荷重が作用した状態を示すものであり、梁5及び柱3は、土台5の柱3との接続部位を中心として、水平方向(荷重方向)に振れることになり、梁5と柱3との連結角部には90度に対して広げたり狭めたりする角度変化が起こることになる。この角度変化に対応するために、梁5と柱3との連結部位に、本発明の一形態による制振装置10が装着されている。
図3〜5は、実施形態の制振装置10を示すものである。この制振装置10は図3に示すように、梁5には、矩形板状の第1の固定部11が固定され、第1の固定部11から垂直方向に第1の固定リンク12が延設されている。柱3には、矩形板状の第2の固定部15が固定され、第2の固定部15から水平方向に第2の固定リンク16が延設されている。第1の固定リンク12の先端には第1の連結リンク13の一端が軸支され、第2の固定リンク16の先端には第2の連結リンク17の一端が軸支されている。第2の連結リンク17の他端は、第1の連結リンク13の中間位置で回動可能に連結されている。
第1の連結リンク13と第2の連結リンク17との連結位置には、第1の連結リンク13と第2の連結リンク17とを回動可能に軸支する揺動ダンパー19のダンパーシャフト191が配置されている。
なお、揺動ダンパー19は市販のものが使用されている。このタイプの揺動ダンパーは、本体ケース190(図7参照)内に、ダンパーシャフト191に支持されたベーンが揺動可能に配置されている。ベーンと本体ケース190内との間には僅かな隙間が形成されている。一方、本体ケース190内にオイルが貯溜され、オイルは、ベーンが揺動することによって、ベーンと本体ケース190との隙間に入り込む。つまり、オイルが、揺動しているベーンと本体ケース190との間の隙間を通過することによって、オイルに摩擦抵抗が発生し、オイルの温度を上昇させる。
第1の固定リンク12と第1の連結リンク13は、図4に示すように、1本の支持軸21で連結されている。支持軸21は、図6に示すように、第1の固定リンク12と第1の連結リンク13との間に隙間を有するように大径部211を形成している。支持軸21と第1の固定リンク12とは大径部211の端面と支持軸21の一端側に形成されたねじ部212に螺着するナット22とで固定され、第1の連結リンク13は支持軸21に軸受23を介して枢着されている。第1の連結リンク13は、支持軸21の他端側に形成されたねじ部213に螺着するナット24で位置決めされて支持軸21から脱着するのを防止されている。
第2の固定リンク16と第2の連結リンク17との連結構造も第1の固定リンク12と第1の連結リンク13との連結構造と同様であるため、図6を兼用する。この場合、支持軸26は第2の固定リンク16と第2の連結リンク17との間に配置される大径部261と両端部に形成されるねじ部262、263とを有している。ねじ部262には、ナット27が螺着されて大径部261の端面とで第2の固定リンク16を固定し、ねじ部263にはナット29が螺着されて支持軸26に軸受28を介して枢着された第2の連結リンク17の位置決めをしている。
揺動ダンパー19は、図7に示すように、本体ケース190が第1の連結リンク13の壁部にねじで止着され、ダンパーシャフト191が、第1の連結リンク13に形成された軸挿通孔131に隙間を有して挿通されるとともに第2の連結リンク17とは一体的に回動できるように連結されている。
次に、上記のように構成された制振装置10の作用について説明する。
地震により建物に振動を受けると、建物本体1に地震振動が伝達される。この地震振動は、図2に示すように、梁5及び柱3が、土台6に対して土台6の柱3との接続部位を中心として水平方向に振れる。つまり、建物が地震から受ける振動応力は、その接続部位の柱3と梁5との連結角部に応力集中が生じる。このため、その連結角部はその角度を広げたり狭めたりするように角度変化しようとする。
この角度変化が地震振動としてその連結角部に配設された制振装置10に伝達され、地震振動を吸収することによって、その角度変化を極小にすることになる。なお、以下の説明においては、梁5が柱3に対する相対的な角度変位(単に、振れともいう)を発生したものとして説明する。変位する方向については、便宜上、図示されたものに基づいて説明するものとする。
つまり、図8に示すように、この地震振動が梁5に伝達された場合、梁5が、梁5と柱3との交差する点P1を中心にして、図中、上下方向に振れる。梁5の上下方向の振れに伴って、梁5から下方に延設して固定されている第1の固定リンク12は、上下方向に振れつつ左右方向にも振れる。
例えば、梁5が上方に向かって振れ角度α1で振れると第1の固定リンク12は、上方へ持ち上げられつつ図10における反時計方向(右方向)向かって振れ角度α1で振れる。
一方、第1の連結リンク13は、一端が第1の固定リンク12に軸支点P2で軸支され、他端が第2の連結リンク17と軸支点P3で回動可能に連結されていることから、第1の連結リンク13と第1の固定リンク12との軸支点P2が上方に持ち上げられつつ右方向に移動する。この軸支点P2の移動に伴って、第1の連結リンク13は、軸支点P2を中心に反時計方向(下方)に向かって振れる。この際、第1の連結リンク13の振れによって第2の連結リンク17が引っ張られて軸支点P4を中心にして時計方向に振れる。この第2の連結リンク17の振れによって第1の連結リンク13は、軸支点P2を中心にしてさらに反時計方向(下方)に向かって振れる。
従って、この第1の連結リンク13の振れ角度をβ1とすると、第1のリンク13の振れ角度β1は、第1の固定リンク12による振れ角度α1と第2の連結リンク17による振れを加えた分、梁5の振れα1より大きくなって増幅される。この第1の連結リンク13の振れ角度β1は、理論上、梁5の揺動角度α1に対して7〜8倍程度に増幅される。
そして第1の連結リンク13の下方への振れは、第2の連結リンク17を、第2の固定リンク16との軸支点P4を中心にして、図中、時計方向(右方向)に振らすことになり、第2の連結リンク17とともに回転する揺動ダンパー19のダンパーシャフト191を時計方向に回転させる。
次に、梁5が下方に振れた場合の説明をする。梁5が下方に向かって振れ角度α2で振れると第1の固定リンク12は、下方へ押し下げられつつ図10における時計方向(左方向)向かって振れ角度α2で振れる。
一方、第1の連結リンク13は、一端が第1の固定リンク12に軸支点P2で軸支され、他端が第2の連結リンク17と軸支点P3で回動可能に連結されていることから、第1の連結リンク13と第1の固定リンク12との軸支点P2が下方に押し下げられつつ左方向に移動する。この軸支点P2の移動に伴って、第1の連結リンク13は、軸支点P2を中心に時計方向(上方)に向かって振れる。この際、第1の連結リンク13の振れによって第2の連結リンク17が引っ張られて軸支点P4を中心にして反時計方向に振れる。この第2の連結リンク17の振れによって第1の連結リンク13は、軸支点P2を中心にしてさらに時計方向(上方)に向かって振れる。
従って、この第1の連結リンク13の振れ角度をβ2とすると、第1のリンク13の振れ角度β2は、第1の固定リンク12による振れ角度α2と第2の連結リンク17による振れを加えた分、梁5の振れα2より大きくなって増幅される。この第1の連結リンク13の振れ角度β2は、理論上、梁の揺動角度α2に対して5〜6倍程度に増幅される。
そして第1の連結リンク13の上方への振れは、第2の連結リンク17を、第2の固定リンク16との軸支点P4を中心にして、図中、反時計方向(左方向)に振らすことになり、第2の連結リンク17とともに回転する揺動ダンパー19のダンパーシャフト191を反時計方向に回転させる。
梁5の上下の振れが順に繰り返されることにより、ダンパーシャフト191は連続した往復回転つまり揺動運動を行うことになる。揺動ダンパー19では、本体ケース190にオイルが貯溜されているとともに、本体ケース190に対してベーンが本体ケース190との間に僅かな隙間を有して揺動する。地震の振動エネルギーが揺動ダンパー19に印加されてベーンが揺動すると、オイルが本体ケース190とベーンとの隙間を通過し、このときオイルに摩擦抵抗が発生する。その摩擦抵抗によりオイルが温度上昇する。これによって、制振装置10に加わった振動エネルギーは熱エネルギーに変換され、熱エネルギーはオイルの温度上昇とともに消費される。
上述のように、本発明による第1の形態の制振装置10は、地震によって発生した梁5や柱3の振動を、リンク機構を採用することによって増幅し、増幅された振動を揺動ダンパー19で吸収することから、建物の制振効果を充分に発揮することができる。しかも、制振装置1はリンク機構と揺動ダンパー19の構成によるものであるから、既設の建物でも容易に装着することができるとともに、廉価な費用で構成することができる。
なお、本発明の制振装置は、上述の形態に限定するものではなく、例えば、図9〜14に示すように、構成されていてもよい。
第2の形態の制振装置30は、図9〜10に示すように、梁5には、矩形板状の第1の固定部31が固定され、第1の固定部31から垂直方向に第1の固定リンク32が延設されている。柱3には、矩形板状の第2の固定部35が固定され、第2の固定部から水平方向に第2の固定リンク36が延設されている。第1の固定リンク32の先端には、第1の固定リンク32を間にして一対の第1の連結リンク33、33の一端が軸支され、第2の固定リンク36の先端には、第2の固定リンク36を間にして一対の第2の連結リンク37、37の一端が軸支されている。第2の連結リンク37の他端は、第1の連結リンク33の中間位置で回動可能に連結されている。
第1の連結リンク33と第2の連結リンク37との連結位置には、第1の連結リンク33と第2の連結リンク37とを揺動可能に連結する揺動ダンパー19のダンパーシャフト191が配置されている。
第1の固定リンク32と第1の連結リンク33は、図10に示すように、1本の支持軸41で連結されている。支持軸41は、図12に示すようにピン状に形成され、第1の固定リンク32と一対の第1の連結リンク33、33とはテフロン(登録商標)製のワッシャー42、42が介在されてお互いに隙間を形成している。第1の固定リンク32と支持軸41とは軸受43を介して連結され、一対の第1の連結リンク33、33と支持軸41とは一体的に回転できるように連結されている。そして、第1の固定リンク32と一対の第1の連結リンク33、33を挿通した支持軸41の両端は、テフロン(登録商標)製のワッシャー42、42を介して止め輪が装着され、支持軸41の抜け止めとされている。
第2の固定リンク36と第2の連結リンク37との連結構造も第1の固定リンク32と第1の連結リンク33との連結構造と同様であるため、図12を兼用する。この場合、支持軸46は、ピン状に形成され、第2の固定リンク36と一対の第2の連結リンク37、37とはテフロン(登録商標)製のワッシャー47、47が介在されてお互いに隙間を形成している。第2の固定リンク36と支持軸46とは軸受48を介して連結され、一対の第2の連結リンク37、37と支持軸46とはお互いに回動しない状態で連結されている。そして、第2の固定リンク36と一対の第2の連結リンク37、37を挿通した支持軸46の両端は、テフロン(登録商標)製のワッシャー47、47を介して止め輪が装着され、支持軸46の抜け止めとされている。なお、一対の第2の連結リンク37、37の先端は、図13に示すように、第2の連結リンク、37、37間の隙間が一定に保持できるようにスペーサ49が介在されている。
揺動ダンパー19は、図14に示すように、本体ケース190が、第1の連結リンク33の壁部にねじで止着され、ダンパーシャフと191が、一対の第1の連結リンク33、33に形成された軸挿通孔331、331に隙間を有して挿通されるとともに一対の第2の連結リンク37、37とは一体的に回動できるように連結されている。
次に、第2の形態の制振装置30の作用について説明する。
図15に示すように、この振動が梁5に伝達された場合、梁5が梁5と柱3との交差する点P11を中心にして上下に振れる。これに伴って、梁5から下方に延設して固定されている第1の固定リンク32は、上下方向に振れつつ左右方向にも振れる。
例えば、梁5が上方に向かって振れ角度α3で振れると第1の固定リンク32は、上方へ持ち上げられつつ図17における反時計方向(右方向)向かって振れ角度α3で振れる。
一方、第1の連結リンク133は、一端が第1の固定リンク33に軸支点P12で軸支され、他端が第2の連結リンク37と軸支点P13で回動可能に連結されていることから、第1の連結リンク33と第1の固定リンク32との軸支点P12が上方に持ち上げられつつ右方向に移動する。この軸支点P12の移動に伴って、第1の連結リンク33は、軸支点P12を中心に反時計方向(下方に)向かって振れる。この第1の連結リンク33の振れ角度をβ3とすると、第1の連結リンク33の振れ角度β3は、軸支点P11持ち上げられつつ右方向に移動することによって、梁5の振れ角度α3より大きくなる。この第1の連結リンク33の振れ角度β3は、理論上、梁の揺動角度α3に対して7〜8倍程度に増幅される。
そして第1の連結リンク33の下方への振れは、第2の連結リンク37を、第2の固定リンク36との軸支点P14を中心にして、図15中、時計方向(右方向)に振らすことになり、第2の連結リンク37とともに回転する揺動ダンパー19のダンパーシャフト191を時計方向に回転させる。
次に、梁5が下方に振れた場合の説明をする。梁5が下方に向かって振れ角度α4で振れると第1の固定リンク32は、下方へ押し下げられつつ図15における時計方向(左方向)向かって振れる。
一方、第1の連結リンク33は、第1の連結リンク33と第1の固定リンク32との軸支点P12が下方に押し下げられつつ左方向に移動する。この軸支点P12の移動に伴って、第1の連結リンク33は、軸支点P12を中心に時計方向(上方)に向かって振れる。この際、第1の連結リンク33の振れによって第2の連結リンク37が引っ張られて軸支点P4を中心にして時計方向に振れる。この第2の連結リンク37の振れによって第1の連結リンク33は、軸支点P12を中心にしてさらに反時計方向(下方)に向かって振れる。
この第1の連結リンク33の振れ角度をβ4とすると、第1の連結リンク33の振れ角度β4は、第1の固定リンク32による振れ角度α3と第2の連結リンク37による振れを加えた分、梁5の振れα2より大きくなって増幅される。この第1の連結リンク33の振れ角度β4は、理論上、梁の揺動角度α3に対して5〜6倍程度に増幅される。
そして第1の連結リンク33の上方への振れは、第2の連結リンク37を、第2の固定リンク36との軸支点P14を中心にして、図15中、反時計方向(左方向)に振らすことになり、第2の連結リンク37とともに回転する揺動ダンパー19のダンパーシャフト191を反時計方向に回転させる。
梁5の上下の振れが順に繰り返されることにより、ダンパーシャフト191は連続した往復回転つまり揺動運動を行うことになる。揺動ダンパー19では、本体ケース190にオイルが貯溜されているとともに、本体ケース190に対してベーンが本体ケース190との間に僅かな隙間を有して揺動する。地震の振動エネルギーが揺動ダンパー19に印加されてベーンが揺動すると、オイルが本体ケース190とベーンとの隙間を通過し、このときオイルに摩擦抵抗が発生する。その摩擦抵抗によりオイルが温度上昇する。これによって、制振装置30に加わった振動エネルギーは熱エネルギーに変換され、熱エネルギーはオイルの温度上昇とともに消費される。
上述のように、本発明による第2の形態の制振装置30は、地震によって発生した梁5や柱3の振動を、リンク機構を採用することによって増幅し、増幅された振動を揺動ダンパー19で吸収することから、建物の制振効果を充分に発揮することができる。しかも、制振装置30はリンク機構と揺動ダンパー19の構成によるものであるから、既設の建物でも容易に装着することができるとともに、廉価な費用で構成することができる。また、第1の連結リンク33を第1の固定リンク32を間にして一対設け、と第2の連結リンク37を第2の固定リンク36を間にして一対設けることによって、第1の固定リンク32又は第2の固定リンク36を両持ちで支持できることから、第1の固定リンク32又は第2の固定リンク36に偏荷重をかけることなく、第1の固定リンク32又は第2の固定リンク36の揺動作用を行うことができる。
なお、本発明の制振装置10を装着する場合、上述の形態のほかに、例えば、水平方向に直交する2本の梁5、5の連結部位間に配置してもよい。また、梁5又は柱3に固定する第1の固定部11又は第2の固定部15と、第1の固定部11から延設する第1の固定リンク12又は第2の固定部15から延設リンク16とは、一体的に形成されていてもよく、また別部材を組み付けて形成してもよい。
本発明における制振装置を装着した建物を示す簡略構成図である。 図1の建物に地震による水平荷重を受けた状態を示す簡略構成図である。 本発明の一形態による制振装置を示す正面図である。 同底面図である。 同側面図である。 図4における支持軸を示す断面図である。 揺動ダンパーの取付け状態を示す平面断面図である。 図3における制振装置の作用を示す正面図である。 本発明の第2の形態による制振装置を示す正面図である。 同底面図である。 同側面図である。 図10における支持軸を示す断面図である。 図11における第2の連結リンクの先端部を示す拡大断面図である。 揺動ダンパーの取付け状態を示す平面断面図である。 図9における制振装置の作用を示す正面図である。
符号の説明
1、建物本体
3、柱
5、梁
10、制振装置
11、第1の固定部
12、第1の固定リンク
13、第1の連結リンク
15、第2の固定部
16、第2の固定リンク
17、第2の連結リンク
19、揺動ダンパー
190、本体ケース
191、ダンパーシャフト
32、第1の固定リンク
33、第1の連結リンク
36、第2の固定リンク
37、第2の連結リンク
α、梁の振れ角度
β、第1の連結リンクの振れ角度

Claims (3)

  1. 直交する2部材間に配設される制振装置であって、
    第1の部材に固定される第1の固定部と、第2の部材に固定される第2の固定部と、前記第1の固定部から前記第2の部材の長手方向に沿って延設される第1の固定リンクと、前記第2の固定部から前記第1の部材の長手方向に沿って延設される第2の固定リンクと、を有し、
    前記第1の固定リンクには、先端部に第1の連結リンクの一端が軸支され、前記第2の固定リンクには、先端部に第2の連結リンクの一端が軸支され、
    前記第1の連結リンクは、オイルの粘性抵抗を利用して前記第1の連結リンク又は前記第2の連結リンクの振動を吸収する回転吸振装置の本体に連結され、前記第2の連結リンクは、前記回転吸振装置の軸部に連結されていることを特徴とする制振装置。
  2. 前記第1の部材が建物の梁であり、前記第2の部材が建物の柱であることを特徴とする請求項1記載の制振装置。
  3. 前記回転吸振装置が、内部にオイルを貯溜する本体ケースと、前記軸部と連結されて前記本体ケース内で回動するベーンとを備え、前記ベーンが前記オイルの粘性抵抗で制動可能に構成される揺動ダンパーであることを特徴とする請求項1又は2記載の制振装置。
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