JP2005009556A - フォイル型気体軸受装置 - Google Patents
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- F16C17/024—Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement for radial load only with flexible leaves to create hydrodynamic wedge, e.g. radial foil bearings
Abstract
【課題】振動等により引き起こされるジャーナルと軸受面を形成するトップフォイルの接触による損傷を防止できるフォイル型気体軸受装置を提供する。
【解決手段】軸受の負荷容量を増加させるため、荷重を受ける軸受面の弾性変形を利用して局所的に高い動圧部分をなくすとともに軸受面の広い範囲にわたって平均的な動圧を発生させるように構成されたトップフォイルとバンプフォイルを備えたフォイル型気体軸受装置において、バンプフォイルの軸方向長さをそれが支持しているトップフォイルの軸方向長さよりも両端を短くした構成であるので、動圧が発生しにくく気体膜の薄くなる軸受両端部におけるトップフォイルの跳ね上がりによるジャーナルと軸受面の接触による損傷をなくすことができる。
【選択図】 図1
【解決手段】軸受の負荷容量を増加させるため、荷重を受ける軸受面の弾性変形を利用して局所的に高い動圧部分をなくすとともに軸受面の広い範囲にわたって平均的な動圧を発生させるように構成されたトップフォイルとバンプフォイルを備えたフォイル型気体軸受装置において、バンプフォイルの軸方向長さをそれが支持しているトップフォイルの軸方向長さよりも両端を短くした構成であるので、動圧が発生しにくく気体膜の薄くなる軸受両端部におけるトップフォイルの跳ね上がりによるジャーナルと軸受面の接触による損傷をなくすことができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ターボ機械や高速電動機などの超高速で回転する軸を支える気体軸受装置に係り、特に軸受の安定性と負荷容量を増加させたフォイル型気体軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、超高速で高い回転精度が要求される回転機械の軸受には従来から気体軸受装置が使用されている。このような気体軸受には、高圧の圧縮気体を外部から供給して軸受荷重に等しい圧力を軸受内に発生させる静圧型気体軸受と、軸の回転により粘性を持つ気体を巻き込み軸受内にある軸と軸受面との間隙の広い側から狭い側に向けて流れ込むとき発生する気体内に発生する圧力(以降、動圧と呼ぶ)が軸受荷重と釣り合うようになる動圧型気体軸受とがある。
【0003】
動圧型気体軸受は、静圧型気体軸受のように高圧気体の供給装置を必要としないため安価で利用価値が高く使用範囲も広い。しかし、潤滑物質として利用される気体は、より広範囲のジャーナル軸受に使用されている潤滑油と比較すると、その粘性は小さいため発生する動圧も小さく、軸受の荷重を支える能力、すなわち軸受負荷容量が小さいという欠点がある。
【0004】
一方、フォイル型気体軸受は、軸受負荷容量が小さいという欠点を補うために開発されたもので、通常動圧型気体軸受として使用されている。
このフォイル型気体軸受装置は特許文献1や特許文献2に開示されており、従来のフォイル型気体軸受装置を図14を参照して説明する。
【0005】
図14はフォイル型気体軸受の一般的な構造を表したものであり、気体軸受を構成する軸受内輪23の軸受内面24には、通常薄い金属等の弾性物質で作られるトップフォイル1が設置されている。このトップフォイル1は通常波板で形成されるバンプフォイル2により軸受面15に連結されている。このトップフォイル1及びバンプフォイル2の形状・材質についてはここでは言及しないが弾性物質であれば良い。トップフォイルの内部にジャーナル(軸)3がトップフォイル1と間隙を有して設置され、これによりトップフォイル1の内面に軸受面16が形成されている。
【0006】
【特許文献1】
特開昭59−93514号公報
【特許文献2】
実開昭60−175914号公報
【0007】
図15は軸受の下半部で、トップフォイル1とバンプフォイル2が軸受内輪23に組み込まれている様子を模式的に示した斜視図であり、図16は軸が回転したときに軸受内に動圧の発生する機構を示したのである。
【0008】
通常、軸が静止しているとき、ジャーナル3はそこに作用している軸受荷重のため軸受面16とは偏心した状態となり、ジャーナル3と軸受面16とが接触した状態となっている。ジャーナル3が矢印25の方向に回転すると、ジャーナル3は周囲にある気体をその粘性を利用して矢印26のように回転方向に巻き込む。ジャーナル3と軸受面16との間隙は軸受荷重方向に近いところで最小間隙27となる。気体は矢印の方向に流れながら間隙の広いところから最小間隙27のところに流れ込む。この時、流体には絞り膜効果で斜線に示したような圧力分布28が発生し軸受荷重と釣合い軸を支持することになる。気体軸受は通常、空気などの作動流体を利用するためその粘性は低い。
【0009】
図17は、このジャーナルの回転により発生する圧力分布29を示しており、横軸に軸受の周方向位置、縦軸に各位置での圧力を示したもので、軸受面が弾性変形をしない通常の気体軸受の場合については実線で示した。この圧力分布を周上で積分したものがその軸受荷重と釣り合うようになる。気体軸受の場合はその作動流体が空気などの気体であるため粘性は非常に低く、そのため図17に示したように圧力分布は最小油膜の前側で急激に大きくなる分布となっていることがわかる。局所的な圧力が高いと、その位置での軸受損失の増大及び発熱の増大が発生し、軸受面を構成する物質の強度限界に近づき、それ以上の圧力発生を許容できなくなる。その発生する最大圧力値は、軸受荷重に比例するため、構成物質の許容限界値により軸受荷重、すなわち軸受負荷容量が決定してしまう。軸受面が弾性変形をしない気体軸受の場合は、図17で示したように圧力発生範囲が狭く、その周上積分値で示される軸受負荷容量は小さくなってしまう。
【0010】
以上述べたような気体軸受の負荷容量が小さいといった欠点を改良したのが、本発明に係わるフォイル軸受である。フォイル軸受は図14で示したような構成となっているため軸受面16は弾性変形をする。
【0011】
図18は、ジャーナルの回転により発生する圧力分布により、トップフォイル1が変形している様子を示したものである。前述したように軸の回転によりジャーナル3と軸受面16との間には気体の絞り膜効果により圧力分布が発生し、それはジャーナル3と軸受面16との間隙が最小となる荷重方向(図では最下部)で最大となる。バンプフォイル2は軸受内の両端あるいは片端が自由となっており、弾性を有するトップフォイルが発生した圧力により押されると、周方向に広がりながらその高さhがh´のように低くなり、トップフォイル1もその弾性でジャーナル3から遠ざかるように変位する。
【0012】
図19は横軸に軸受の周方向位置、縦軸に圧力をとり、トップフォイル1が弾性変形をしたときの軸受中央の圧力分布30と、左縦軸に変位量をとりトップフォイル1の弾性変形量分布31と、更にはジャーナルとトップフォイルの軸受間隙の分布32を表したものである。図16で示したように、気体軸受では前述したのと同様にジャーナルの回転により流体の絞り膜効果により圧力が発生し、その極大値はジャーナルと軸受面との間にできる最小気体膜近傍である。
【0013】
図18は軸受圧力が発生した時のフォイル軸受の変化を示したものである。フォイル軸受では、発生する圧力(絞り膜効果による)に対応した変形がトップフォイル1の弾性により発生し、トップフォイル1は点線1´で示したように最大圧力発生点で最も大きく沈み込んでいることがわかる。トップフォイル1が沈み込んだ時、ジャーナルと軸受面との間隙は広がるため、その圧力は近傍の圧力に分配されることになる。それが繰り返され、トップフォイル1は図19の点線31に示したように変形する。この時のジャーナルと軸受面の間隙を実線32で示したが、トップフォイルはそれが弾性変形をする前に比べ間隙の変化が緩やかになるように変形する。さらにこの時の圧力分布を一点鎖線30で示したが、軸受面が弾性変形をしない場合に比べて広範囲で緩やかな変化を持つ圧力が発生するようになる。このように、広範囲で軸受荷重を分担するため局所的な最大圧も減ずることが可能となり、軸受負荷容量を増加することが可能となる。
【0014】
フォイル軸受は、特殊な潤滑材がいらない気体軸受であり、動圧型軸受であるため静圧発生装置も必要なく、さらには、軸受負荷容量が小さいといった今までの気体軸受の欠点がないため、その用途は広範囲に拡大されている。
以上は、フォイル軸受について気体軸受負荷容量の増大メカニズムを軸受の周方向圧力分布について説明してきたが、次に、軸方向の特性について説明する。
【0015】
図20は横軸に軸受の軸方向位置、縦軸に図19と同様に圧力の変位量をとって、トップフォイルの変形を点線33、ジャーナルと軸受面との間隙変化を実線34、軸受の圧力分布を一点鎖線35として、軸受周方向で最大圧力の発生する最小気体膜厚さ付近におけるそれぞれの軸方向変化について示したものである。軸受は軸受中心に関して軸方向に対称となっているため圧力分布24も軸受中心に関して対称となる。フォイル軸受に適用されている軸受は動圧型であるため、軸受の両端では気体が軸受外部に流出するため圧力は軸受外部と等しくなる。
【0016】
図20では軸受外部は大気圧で使用されている例を示しているため圧力の発生がない状態となっている。したがって、軸受に発生する圧力は図20の一点鎖線35のように、軸受中心近傍で緩やかなピークとなり軸受両端にいくに従い急激に圧力ゼロに向けて減ずる圧力分布形状となる。この圧力分布35はトップフォイルの弾性変形33により決定されるものであるが、図15に示したようにトップフォイル1はバンプフォイル2により軸方向に均一に弾性支持されているため、圧力の高い軸受中央付近で変位(沈み込み)が最大となり、両端では圧力はないが中央近傍のトップフォイルの変形により跳ね上がりが発生し、点線で示したようなトップフォイルの変形分布となる。したがって、図20で示したように、ジャーナルと軸受面の間隙34は軸受両端で非常に小さくなっていることがわかる。
【0017】
通常、回転体は不釣合いなどの励振力により微小な振動を有しながら回転をしている。したがって、ジャーナル部分も微小な振動をしている。フォイル軸受の場合、図20で示したように、軸両端ではジャーナルと軸受面との間隙が最小となるため、この間隙以上の振動が発生すると、ジャーナルと軸受面を形成するトップフォイルが接触し、トップフォイルは発熱・損傷を起こすとともにジャーナルの損傷も併発する可能性がある。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記情況に対処するためになされたもので、その課題は振動等により引き起こされるジャーナルと軸受面を形成するトップフォイルの接触による損傷を防止できる信頼性の高いフォイル型気体軸受装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、軸受の負荷容量を増加させるため、荷重を受ける軸受面の弾性変形を利用して局所的に高い動圧部分をなくすとともに軸受面の広い範囲にわたって平均的な動圧を発生させるように構成されたトップフォイルとバンプフォイルを備えたフォイル型気体軸受装置において、バンプフォイルの軸方向長さをそれが支持しているトップフォイルの軸方向長さよりも両端を短くしたことを特徴とする。
【0020】
請求項1に記載の発明によると、フォイル型気体軸受を構成するバンプフォイルについて、そのバンプフォイルの長さをそれが支持しているトップフォイルの軸方向長さよりも両端を短くし、トップフォイルの跳ね上がりによる軸との接触を防止するものである。
【0021】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のフォイル型気体軸受装置において、フォイル型気体軸受装置を構成するバンプフォイルの両端の剛性を中央よりも低くしたことを特徴とする。
【0022】
請求項2に記載の発明によると、フォイル型気体軸受を構成するバンプフォイルの両端の剛性を中央よりも低く調整したので請求項1の発明よりも、より高荷重の軸受に対して有効である。
【0023】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のフォイル型気体軸受装置において、フォイル型気体軸受を構成するトップフォイルの軸受両端の剛性を低減したことを特徴とする。
【0024】
請求項3に記載の発明によると、軸受圧力が発生している範囲でトップフォイルの板厚を調整しその剛性を減らすことにより発生圧力によるトップフォイルの変位を大きくでき、軸受両端での軸受間隙を確保でき、片当たりによる損傷をなくすことのできる。
【0025】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のフォイル型気体軸受装置において、軸受両端から0〜0.25Lとしたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明によると、軸受幅をLとし、軸受両端から0〜0.25Lとすることで、効果的にトップフォイルの跳ね上がりによる軸との接触を防止できるように実施の範囲を限定したものである。
【0026】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載のフォイル型気体軸受装置において、フォイル型気体軸受を構成するトップフォイルの軸受面の両端に潤滑性の高い物質あるいは摩耗性の高い物質を設けたことを特徴とする。
【0027】
請求項5に記載の発明によると、トップフォイルの変形による両端の跳ね上がりによるジャーナルと軸受面との接触が生じても、ジャーナルはその潤滑性の高い面を滑ることにより互いに損傷を防止し、あるいはトップフォイルの変形による両端の跳ね上がりによるジャーナルと軸受面との接触によりその物質が摩耗し、自動的にジャーナル面と軸受面が平衡になるような構造を有しており、ジャーナルと軸受面との接触による損傷を防止できるとともに、軸受両端のシール性が高まり軸受内部の気体の流出を防ぎ軸受負荷容量も増大できる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の第1実施形態のフォイル軸受装置の部分斜視図である。
図に示すように、本実施形態のフォイル軸受装置では、バンプフォイル2はトップフォイル1よりもその幅が短くなっており、トップフォイル2の両端はバンプフォイル1による支持機能を持たせていない構成となっている。
【0029】
なお、フォイル軸受を構成するトップフォイル1は、通常図14に示したようにそのトップフォイルの幅全体をバンプフォイル2により弾性的に支持されている。
【0030】
図2は第1実施形態の効果を示したもので、横軸には軸受の幅方向位置をとり、縦軸には軸受内部に発生する軸受圧力とトップフォイルの変形量をとり、図1で示した下部軸受面を正面から見たときの、トップフォイルの変形4,4´と軸受圧力5の軸受幅方向の分布を示したものである。
【0031】
バンプフォイル2がトップフォイル1の幅全体に設置されている従来のフォイル軸受では、バンプフォイル2は図2に示したばね6としてトップフォイル1を支持していることになる。前述したように軸受内には軸受圧力が、軸受中央が最も圧力が高く、軸受両端では周囲圧力(この場合は大気圧を仮定しているためゼロとする)になるように急減に減ずるような軸受圧力分布5が発生している。このとき、トップフォイルはそれ自体の弾性とそれを支持しているバンプフォイルの弾性により実線で示した変形量4のように変形し、軸受両端で跳ね上がりが生じ、この部分では、ジャーナルと軸受面で形成される軸受間隙が非常に小さくなり、従来持つジャーナルの振動等により接触が生じ、ジャーナルあるいはトップフォイルの損傷が発生する。
【0032】
図1で示した本実施形態では、バンプフォイル2によるトップフォイル支持が軸受両端ではないため、図2に示したバンプフォイルの剛性を模擬したばね7の部分が存在しない状態になる。したがって、トップフォイルはバンプフォイルのバンプフォイルの支持がなくなるところから、軸受圧力により押し戻される状態になるので、端部8、すなわちフォイル軸受のトップフォイルの変形は点線4´のようになる。したがって、軸受両端でのトップフォイルの跳ね上がりが従来のフォイル軸受より小さくなり、軸受間隙がこの部分でも保たれ、ジャーナルと軸受面の接触が発生しにくく信頼性の高いフォイル軸受の提供が可能となる。
【0033】
図3は、本発明の第2実施形態のフォイル軸受装置の部分斜視図である。
図に示すように、本実施形態のフォイル軸受装置は、バンプフォイルの剛性を軸方向に調整し、軸端の剛性が中央部分よりも低くなるように構成したものである。すなわち、本実施形態のバンプフォイル2は、軸端の部分に切り欠き9を有する構造としている。切り欠き9はバンプフォイルの剛性を下げることができ、これはトップフォイルの支持ばね剛性を下げることと等価になる。したがって、図2で述べたのと同様な効果が得られ、トップフォイルの跳ね上がりによるジャーナル・軸受面の損傷を防ぐことが可能となる。
【0034】
図4は、本発明の第2実施形態の第1変形例の斜視図である。
図に示すように、本実施形態のフォイル軸受装置のバンプフォイル2は、軸端10の部分の板厚が薄くなるように構成したものである。このようにバンプフォイルの板厚を軸受両端で薄くすればその部分の剛性が下がり図2で述べたのと同様な効果が得られ、トップフォイルの跳ね上がりによるジャーナル・軸受面の損傷を防ぐことが可能となる。
【0035】
図5は、本発明の第2実施形態の第2変形例の斜視図である。
図に示すように、本実施形態のバンプフォイル2を11の位置で分割したもので、両端に配置するバンプフォイル12は中央に配置するバンプフォイル2の板厚よりも薄くして剛性を下げている。この効果は、図4の変形例と同様であるが、バンプフォイルの製作上板厚の違う素材から別々に製作できるため安易になる。
【0036】
図6は、本発明の第2実施形態の第3変形例の斜視図である。
図に示すように、本実施形態のフォイル軸受装置では、バンプフォイル2を複数の位置で複数に分割したもので、この分割したバンプフォイル13,13´,…は両端にいくに従ってその板厚が薄くなっており、連続したトップフォイルの支持ばね剛性を付加することが可能となる。これにより、図2で示したようなトップフォイルの変形を軸受中央からコントロールできるので、トップフォイルの跳ね上がりを更に調整することが可能となり、軸受圧力も軸方向に均一になるようにバンプフォイルの剛性を設計すれば軸受負荷容量も増加させることが可能である。
【0037】
図7は、前記の第1及び第2実施形態の軸受各位置の圧力とトップフォイル変形量を示す図である。
図に示すように、本実施形態によると、トップフォイルの跳ね上がりによる軸との接触を効果的に防止できるように実施の範囲を限定することができる。また、フォイル軸受の軸受幅Lはバンプフォイルを対象としているためトップフォイルの長さLと同様になる。トップフォイルの変形は図7で示したようになるが、この変形は軸受内部に発生する気体の圧力分布により引き起こされるものである。
【0038】
上述したように、本発明は、バンプフォイルを改良してトップフォイルの両端の支持をなくすかあるいはその支持剛性を小さくすることによりトップフォイル軸受両端部の跳ね上がり変形を減ずるための施策である。トップフォイルの跳ね上がりを戻す力は軸受圧力を利用しているため圧力の小さい部分はこの技術を適用しても意味がないことになる。しかし、あまり長くトップフォイルの支持剛性のない部分を作るとトップフォイルの戻りによる変形4´が大きくなりすぎ、軸受負荷容量が低減してしまうこととなる。
【0039】
したがって、本発明の適用する範囲としては、軸受中央で発生している軸受圧力の最大値から9割の圧力値までの範囲(図7の場合、中央の0.5L0が相当)は、従来のバンプフォイルと同様な剛性を与えることとする。すなわち、1つの手段としては、バンプフォイルの幅を軸受幅と等しくなるトップフォイルの幅Lの1.0L〜0.5Lとしたフォイル軸受とする。また、他の手段としては、バンプフォイルに施工する切り欠きのある部分の幅をトップフォイルの幅Lの0L〜0.25Lとしたフォイル軸受とする。別の手段としては、バンプフォイルの分割点をバンプフォイルの両端からトップフォイルの幅Lの0L〜0.25Lの位置にしたフォイル軸受とする。
【0040】
図8は本発明の第3実施形態の部分断面図である。
図に示すように、本実施形態では軸受下部のトップフォイル1とそれを支持するバンプフォイル2において、トップフォイル1の断面はバンプフォイル2の支持がなくなる部分14で板厚が薄くなるように構成されている。バンプフォイルの支持剛性がなくなるのとトップフォイル自体の剛性が小さくなるために、図2で示したトップフォイルの両端の変形を大きくすることができ、トップフォイルの跳ね上がりを効果的に防ぐとともに軸受間隙を上記実施形態以上に大きくすることが可能となる。
【0041】
図9は、本発明の第3実施形態の変形例の部分断面図である。
図に示すように、本実施形態では、トップフォイル1の断面は、バンプフォイル2の支持がなくなる部分15で軸受両端に向け連続的に板厚が薄くなる構成となっている。図8の実施形態では板厚の不連続は応力集中を生じ、強度上問題の発生する場合があるが、本実施形態はそれを改良したもので、効果は図7で説明したのと同様である。
【0042】
上述した第3実施形態では、トップフォイルの跳ね上がりによるジャーナルと軸受面の接触が最も発生しやすい軸受両端でのトップフォイルの板厚が薄くなっているため、たとえ接触が生じてもそこに発生する熱を逃がしやすくなっており、両者の損傷には至りにくいといった効果も兼ね備えている。
【0043】
図10は本発明の第4実施形態の部分断面図である。
図に示すように、本実施形態は、トップフォイルの両端に跳ね上がりが発生しても、あらかじめその接触可能部分を軸受面から削除して軸受両端部の片当たりによる損傷を防止した構成となっている。
【0044】
すなわち、フォイル軸受下部のトップフォイル1とそれを支持するバンプフォイル2とから構成されているが、このフォイル軸受のトップフォイル1は軸受面16の両端に切り欠き17を設けている。トップフォイルの両端は前述したように軸受圧力により跳ね上がりジャーナルと接触しようとするが、この切り欠き17により軸受間隙が保たれるようになり接触による損傷を防ぐことが可能となる。
【0045】
上述したように第3及び第4実施形態では、フォイル軸受のトップフォイルについての改良を示したが、図7で示したのと同様に、トップフォイルの幅をLとすると、第3及び第4実施形態ではトップフォイルの両端から0L〜0.25Lとしたものである。
【0046】
図11は本発明の第5実施形態の斜視図である。
図に示すように、本実施形態は、トップフォイルの両端に潤滑性のある物質のコーティングあるいは自己潤滑性のある物質を取り付け、トップフォイルの跳ね上がりにより発生するジャーナルと軸受面の接触摩擦を潤滑により低減し、その損傷を防止するように構成したものである。
【0047】
すなわち、トップフォイル1の両端には、潤滑性の高い物質が軸受面18にコーティングされている。このトップフォイルの両端は前述したように軸受圧力による跳ね上がりが生じジャーナルとの接触損傷が発生しやすい場所であるが、軸受面18の潤滑性により、接触してもすべりが生じ、ジャーナルあるいは軸受面に損傷が発生しないようにすることができる。
【0048】
図12は、本発明の第6実施形態の部分断面図である。
図に示すように、本実施形態は、トップフォイルの両端に摩耗性の高い物質を取り付け、トップフォイルの跳ね上がりにより発生するジャーナルと軸受面の接触する部分を積極的に削り落とし、接触による損傷を防止するように構成したものである。
【0049】
すなわち、トップフォイル1の両端には、高摩耗性物質(接触摩耗により発熱せずに消耗する物質)の板19が取り付けられている。トップフォイルの両端が軸受圧力による跳ね上がりが生じると、ジャーナルとの接触損傷が発生する。このとき、板19は高摩耗性物質で形成されているためジャーナルにより消耗する。その時の様子を図13に示している。
【0050】
図13に示すように、跳ね上がりによりトップフォイルの両端はジャーナル3と接触し、板19はジャーナルに削り取られる。ジャーナルにより削り取られたトップフォイルの面21はジャーナルと平衡になる。このとき、摩耗による発熱はあまり発生しないため、ジャーナル・軸受面の損傷を防ぐことが可能である。また、この摩耗により削り取られた部分はジャーナル面と平衡であるため、軸受面として効率良くジャーナルに作用するばかりでなく、軸受内部に気体を封じ込めるシール効果も有しているため軸受負荷容量を増加させる効果も兼ね備えることが可能となる。また、この高摩耗性物質の代わりにトップフォイルの両端(図11に示したのと同様の位置)にサンドブラスト(高速に細かい砂を該当部に吹き付け、その部分表面粗さを増す方法)等により、表面粗さを増す方法も本発明に含まれる。ある程度の表面粗さでは接触摩擦係数が小さくなることを利用したもので、前記各実施形態と同様な効果が得られる。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、軸受負荷容量を増加させるため軸受面の弾性変形を利用して局所的に高い動圧部分をなくすとともに軸受面の広い範囲にわたって平均的な動圧を発生させるように構成されたフォイル型気体軸受装置において、動圧が発生しにくく気体膜の薄くなる軸受両端部におけるトップフォイルの跳ね上がりによるジャーナルと軸受面の接触による損傷をなくすことができ、信頼性の高いフォイル軸受装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のフォイル軸受装置の部分斜視図。
【図2】図1の第1実施形態の軸受各位置の圧力とトップフォイル変形量を示す図。
【図3】本発明の第2実施形態のフォイル軸受装置の部分斜視図。
【図4】本発明の第2実施形態の第1変形例を示す部分斜視図。
【図5】本発明の第2実施形態の第2変形例を示す部分斜視図。
【図6】本発明の第2実施形態の第3変形例を示す部分斜視図。
【図7】施工範囲を限定する手法を説明するための図。
【図8】本発明の第3実施形態の部分断面図。
【図9】本発明の第3実施形態の変形例の部分断面図。
【図10】本発明の第4実施形態の部分断面図。
【図11】本発明の第5実施形態の部分斜視図。
【図12】本発明の第6実施形態の部分断面図。
【図13】本発明の第6実施形態の効果を説明するための図。
【図14】従来のフォイル軸受装置の構成図。
【図15】従来のフォイル軸受装置の部分斜視図。
【図16】軸受圧力の発生メカニズムを示した図。
【図17】一般的な気体軸受の軸受圧力分布図(軸受周方向)。
【図18】従来のフォイル軸受装置の効果を説明した図。
【図19】フォイル軸受の軸受圧力分布図(軸受周方向)。
【図20】フォイル軸受の軸受圧力分布図(軸受軸方向)。
【符号の説明】
1…トップフォイル、2…バンプフォイル、3…ジャーナル、4…トップフォイルの変形図、5…軸受圧力分布、6…等価支持ばね、7…等価支持ばねのない部分、8…トップフォイルの端部の位置、9…切り欠き、10…バンプフォイル端部、11…分割部、12…トップフォイル、13…トップフォイル、14…トップフォイル端部、15,16…軸受面、17…トップフォイル端部軸受面、18…コーティング部、19…板、20…接触部、21…切削面、22…気体、23…軸受内輪、24…軸受内面、25…回転方向、26…気体の流れ方向、27…最小軸受間隙部、28…軸受圧力分布、29…軸受圧力分布、30…軸受圧力分布、31…トップフォイル変形量分布図、32…軸受間隙分布、33…トップフォイル変形図、34…軸受間隙分布、35…軸受圧力分布。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ターボ機械や高速電動機などの超高速で回転する軸を支える気体軸受装置に係り、特に軸受の安定性と負荷容量を増加させたフォイル型気体軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、超高速で高い回転精度が要求される回転機械の軸受には従来から気体軸受装置が使用されている。このような気体軸受には、高圧の圧縮気体を外部から供給して軸受荷重に等しい圧力を軸受内に発生させる静圧型気体軸受と、軸の回転により粘性を持つ気体を巻き込み軸受内にある軸と軸受面との間隙の広い側から狭い側に向けて流れ込むとき発生する気体内に発生する圧力(以降、動圧と呼ぶ)が軸受荷重と釣り合うようになる動圧型気体軸受とがある。
【0003】
動圧型気体軸受は、静圧型気体軸受のように高圧気体の供給装置を必要としないため安価で利用価値が高く使用範囲も広い。しかし、潤滑物質として利用される気体は、より広範囲のジャーナル軸受に使用されている潤滑油と比較すると、その粘性は小さいため発生する動圧も小さく、軸受の荷重を支える能力、すなわち軸受負荷容量が小さいという欠点がある。
【0004】
一方、フォイル型気体軸受は、軸受負荷容量が小さいという欠点を補うために開発されたもので、通常動圧型気体軸受として使用されている。
このフォイル型気体軸受装置は特許文献1や特許文献2に開示されており、従来のフォイル型気体軸受装置を図14を参照して説明する。
【0005】
図14はフォイル型気体軸受の一般的な構造を表したものであり、気体軸受を構成する軸受内輪23の軸受内面24には、通常薄い金属等の弾性物質で作られるトップフォイル1が設置されている。このトップフォイル1は通常波板で形成されるバンプフォイル2により軸受面15に連結されている。このトップフォイル1及びバンプフォイル2の形状・材質についてはここでは言及しないが弾性物質であれば良い。トップフォイルの内部にジャーナル(軸)3がトップフォイル1と間隙を有して設置され、これによりトップフォイル1の内面に軸受面16が形成されている。
【0006】
【特許文献1】
特開昭59−93514号公報
【特許文献2】
実開昭60−175914号公報
【0007】
図15は軸受の下半部で、トップフォイル1とバンプフォイル2が軸受内輪23に組み込まれている様子を模式的に示した斜視図であり、図16は軸が回転したときに軸受内に動圧の発生する機構を示したのである。
【0008】
通常、軸が静止しているとき、ジャーナル3はそこに作用している軸受荷重のため軸受面16とは偏心した状態となり、ジャーナル3と軸受面16とが接触した状態となっている。ジャーナル3が矢印25の方向に回転すると、ジャーナル3は周囲にある気体をその粘性を利用して矢印26のように回転方向に巻き込む。ジャーナル3と軸受面16との間隙は軸受荷重方向に近いところで最小間隙27となる。気体は矢印の方向に流れながら間隙の広いところから最小間隙27のところに流れ込む。この時、流体には絞り膜効果で斜線に示したような圧力分布28が発生し軸受荷重と釣合い軸を支持することになる。気体軸受は通常、空気などの作動流体を利用するためその粘性は低い。
【0009】
図17は、このジャーナルの回転により発生する圧力分布29を示しており、横軸に軸受の周方向位置、縦軸に各位置での圧力を示したもので、軸受面が弾性変形をしない通常の気体軸受の場合については実線で示した。この圧力分布を周上で積分したものがその軸受荷重と釣り合うようになる。気体軸受の場合はその作動流体が空気などの気体であるため粘性は非常に低く、そのため図17に示したように圧力分布は最小油膜の前側で急激に大きくなる分布となっていることがわかる。局所的な圧力が高いと、その位置での軸受損失の増大及び発熱の増大が発生し、軸受面を構成する物質の強度限界に近づき、それ以上の圧力発生を許容できなくなる。その発生する最大圧力値は、軸受荷重に比例するため、構成物質の許容限界値により軸受荷重、すなわち軸受負荷容量が決定してしまう。軸受面が弾性変形をしない気体軸受の場合は、図17で示したように圧力発生範囲が狭く、その周上積分値で示される軸受負荷容量は小さくなってしまう。
【0010】
以上述べたような気体軸受の負荷容量が小さいといった欠点を改良したのが、本発明に係わるフォイル軸受である。フォイル軸受は図14で示したような構成となっているため軸受面16は弾性変形をする。
【0011】
図18は、ジャーナルの回転により発生する圧力分布により、トップフォイル1が変形している様子を示したものである。前述したように軸の回転によりジャーナル3と軸受面16との間には気体の絞り膜効果により圧力分布が発生し、それはジャーナル3と軸受面16との間隙が最小となる荷重方向(図では最下部)で最大となる。バンプフォイル2は軸受内の両端あるいは片端が自由となっており、弾性を有するトップフォイルが発生した圧力により押されると、周方向に広がりながらその高さhがh´のように低くなり、トップフォイル1もその弾性でジャーナル3から遠ざかるように変位する。
【0012】
図19は横軸に軸受の周方向位置、縦軸に圧力をとり、トップフォイル1が弾性変形をしたときの軸受中央の圧力分布30と、左縦軸に変位量をとりトップフォイル1の弾性変形量分布31と、更にはジャーナルとトップフォイルの軸受間隙の分布32を表したものである。図16で示したように、気体軸受では前述したのと同様にジャーナルの回転により流体の絞り膜効果により圧力が発生し、その極大値はジャーナルと軸受面との間にできる最小気体膜近傍である。
【0013】
図18は軸受圧力が発生した時のフォイル軸受の変化を示したものである。フォイル軸受では、発生する圧力(絞り膜効果による)に対応した変形がトップフォイル1の弾性により発生し、トップフォイル1は点線1´で示したように最大圧力発生点で最も大きく沈み込んでいることがわかる。トップフォイル1が沈み込んだ時、ジャーナルと軸受面との間隙は広がるため、その圧力は近傍の圧力に分配されることになる。それが繰り返され、トップフォイル1は図19の点線31に示したように変形する。この時のジャーナルと軸受面の間隙を実線32で示したが、トップフォイルはそれが弾性変形をする前に比べ間隙の変化が緩やかになるように変形する。さらにこの時の圧力分布を一点鎖線30で示したが、軸受面が弾性変形をしない場合に比べて広範囲で緩やかな変化を持つ圧力が発生するようになる。このように、広範囲で軸受荷重を分担するため局所的な最大圧も減ずることが可能となり、軸受負荷容量を増加することが可能となる。
【0014】
フォイル軸受は、特殊な潤滑材がいらない気体軸受であり、動圧型軸受であるため静圧発生装置も必要なく、さらには、軸受負荷容量が小さいといった今までの気体軸受の欠点がないため、その用途は広範囲に拡大されている。
以上は、フォイル軸受について気体軸受負荷容量の増大メカニズムを軸受の周方向圧力分布について説明してきたが、次に、軸方向の特性について説明する。
【0015】
図20は横軸に軸受の軸方向位置、縦軸に図19と同様に圧力の変位量をとって、トップフォイルの変形を点線33、ジャーナルと軸受面との間隙変化を実線34、軸受の圧力分布を一点鎖線35として、軸受周方向で最大圧力の発生する最小気体膜厚さ付近におけるそれぞれの軸方向変化について示したものである。軸受は軸受中心に関して軸方向に対称となっているため圧力分布24も軸受中心に関して対称となる。フォイル軸受に適用されている軸受は動圧型であるため、軸受の両端では気体が軸受外部に流出するため圧力は軸受外部と等しくなる。
【0016】
図20では軸受外部は大気圧で使用されている例を示しているため圧力の発生がない状態となっている。したがって、軸受に発生する圧力は図20の一点鎖線35のように、軸受中心近傍で緩やかなピークとなり軸受両端にいくに従い急激に圧力ゼロに向けて減ずる圧力分布形状となる。この圧力分布35はトップフォイルの弾性変形33により決定されるものであるが、図15に示したようにトップフォイル1はバンプフォイル2により軸方向に均一に弾性支持されているため、圧力の高い軸受中央付近で変位(沈み込み)が最大となり、両端では圧力はないが中央近傍のトップフォイルの変形により跳ね上がりが発生し、点線で示したようなトップフォイルの変形分布となる。したがって、図20で示したように、ジャーナルと軸受面の間隙34は軸受両端で非常に小さくなっていることがわかる。
【0017】
通常、回転体は不釣合いなどの励振力により微小な振動を有しながら回転をしている。したがって、ジャーナル部分も微小な振動をしている。フォイル軸受の場合、図20で示したように、軸両端ではジャーナルと軸受面との間隙が最小となるため、この間隙以上の振動が発生すると、ジャーナルと軸受面を形成するトップフォイルが接触し、トップフォイルは発熱・損傷を起こすとともにジャーナルの損傷も併発する可能性がある。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記情況に対処するためになされたもので、その課題は振動等により引き起こされるジャーナルと軸受面を形成するトップフォイルの接触による損傷を防止できる信頼性の高いフォイル型気体軸受装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、軸受の負荷容量を増加させるため、荷重を受ける軸受面の弾性変形を利用して局所的に高い動圧部分をなくすとともに軸受面の広い範囲にわたって平均的な動圧を発生させるように構成されたトップフォイルとバンプフォイルを備えたフォイル型気体軸受装置において、バンプフォイルの軸方向長さをそれが支持しているトップフォイルの軸方向長さよりも両端を短くしたことを特徴とする。
【0020】
請求項1に記載の発明によると、フォイル型気体軸受を構成するバンプフォイルについて、そのバンプフォイルの長さをそれが支持しているトップフォイルの軸方向長さよりも両端を短くし、トップフォイルの跳ね上がりによる軸との接触を防止するものである。
【0021】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のフォイル型気体軸受装置において、フォイル型気体軸受装置を構成するバンプフォイルの両端の剛性を中央よりも低くしたことを特徴とする。
【0022】
請求項2に記載の発明によると、フォイル型気体軸受を構成するバンプフォイルの両端の剛性を中央よりも低く調整したので請求項1の発明よりも、より高荷重の軸受に対して有効である。
【0023】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のフォイル型気体軸受装置において、フォイル型気体軸受を構成するトップフォイルの軸受両端の剛性を低減したことを特徴とする。
【0024】
請求項3に記載の発明によると、軸受圧力が発生している範囲でトップフォイルの板厚を調整しその剛性を減らすことにより発生圧力によるトップフォイルの変位を大きくでき、軸受両端での軸受間隙を確保でき、片当たりによる損傷をなくすことのできる。
【0025】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のフォイル型気体軸受装置において、軸受両端から0〜0.25Lとしたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明によると、軸受幅をLとし、軸受両端から0〜0.25Lとすることで、効果的にトップフォイルの跳ね上がりによる軸との接触を防止できるように実施の範囲を限定したものである。
【0026】
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載のフォイル型気体軸受装置において、フォイル型気体軸受を構成するトップフォイルの軸受面の両端に潤滑性の高い物質あるいは摩耗性の高い物質を設けたことを特徴とする。
【0027】
請求項5に記載の発明によると、トップフォイルの変形による両端の跳ね上がりによるジャーナルと軸受面との接触が生じても、ジャーナルはその潤滑性の高い面を滑ることにより互いに損傷を防止し、あるいはトップフォイルの変形による両端の跳ね上がりによるジャーナルと軸受面との接触によりその物質が摩耗し、自動的にジャーナル面と軸受面が平衡になるような構造を有しており、ジャーナルと軸受面との接触による損傷を防止できるとともに、軸受両端のシール性が高まり軸受内部の気体の流出を防ぎ軸受負荷容量も増大できる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の第1実施形態のフォイル軸受装置の部分斜視図である。
図に示すように、本実施形態のフォイル軸受装置では、バンプフォイル2はトップフォイル1よりもその幅が短くなっており、トップフォイル2の両端はバンプフォイル1による支持機能を持たせていない構成となっている。
【0029】
なお、フォイル軸受を構成するトップフォイル1は、通常図14に示したようにそのトップフォイルの幅全体をバンプフォイル2により弾性的に支持されている。
【0030】
図2は第1実施形態の効果を示したもので、横軸には軸受の幅方向位置をとり、縦軸には軸受内部に発生する軸受圧力とトップフォイルの変形量をとり、図1で示した下部軸受面を正面から見たときの、トップフォイルの変形4,4´と軸受圧力5の軸受幅方向の分布を示したものである。
【0031】
バンプフォイル2がトップフォイル1の幅全体に設置されている従来のフォイル軸受では、バンプフォイル2は図2に示したばね6としてトップフォイル1を支持していることになる。前述したように軸受内には軸受圧力が、軸受中央が最も圧力が高く、軸受両端では周囲圧力(この場合は大気圧を仮定しているためゼロとする)になるように急減に減ずるような軸受圧力分布5が発生している。このとき、トップフォイルはそれ自体の弾性とそれを支持しているバンプフォイルの弾性により実線で示した変形量4のように変形し、軸受両端で跳ね上がりが生じ、この部分では、ジャーナルと軸受面で形成される軸受間隙が非常に小さくなり、従来持つジャーナルの振動等により接触が生じ、ジャーナルあるいはトップフォイルの損傷が発生する。
【0032】
図1で示した本実施形態では、バンプフォイル2によるトップフォイル支持が軸受両端ではないため、図2に示したバンプフォイルの剛性を模擬したばね7の部分が存在しない状態になる。したがって、トップフォイルはバンプフォイルのバンプフォイルの支持がなくなるところから、軸受圧力により押し戻される状態になるので、端部8、すなわちフォイル軸受のトップフォイルの変形は点線4´のようになる。したがって、軸受両端でのトップフォイルの跳ね上がりが従来のフォイル軸受より小さくなり、軸受間隙がこの部分でも保たれ、ジャーナルと軸受面の接触が発生しにくく信頼性の高いフォイル軸受の提供が可能となる。
【0033】
図3は、本発明の第2実施形態のフォイル軸受装置の部分斜視図である。
図に示すように、本実施形態のフォイル軸受装置は、バンプフォイルの剛性を軸方向に調整し、軸端の剛性が中央部分よりも低くなるように構成したものである。すなわち、本実施形態のバンプフォイル2は、軸端の部分に切り欠き9を有する構造としている。切り欠き9はバンプフォイルの剛性を下げることができ、これはトップフォイルの支持ばね剛性を下げることと等価になる。したがって、図2で述べたのと同様な効果が得られ、トップフォイルの跳ね上がりによるジャーナル・軸受面の損傷を防ぐことが可能となる。
【0034】
図4は、本発明の第2実施形態の第1変形例の斜視図である。
図に示すように、本実施形態のフォイル軸受装置のバンプフォイル2は、軸端10の部分の板厚が薄くなるように構成したものである。このようにバンプフォイルの板厚を軸受両端で薄くすればその部分の剛性が下がり図2で述べたのと同様な効果が得られ、トップフォイルの跳ね上がりによるジャーナル・軸受面の損傷を防ぐことが可能となる。
【0035】
図5は、本発明の第2実施形態の第2変形例の斜視図である。
図に示すように、本実施形態のバンプフォイル2を11の位置で分割したもので、両端に配置するバンプフォイル12は中央に配置するバンプフォイル2の板厚よりも薄くして剛性を下げている。この効果は、図4の変形例と同様であるが、バンプフォイルの製作上板厚の違う素材から別々に製作できるため安易になる。
【0036】
図6は、本発明の第2実施形態の第3変形例の斜視図である。
図に示すように、本実施形態のフォイル軸受装置では、バンプフォイル2を複数の位置で複数に分割したもので、この分割したバンプフォイル13,13´,…は両端にいくに従ってその板厚が薄くなっており、連続したトップフォイルの支持ばね剛性を付加することが可能となる。これにより、図2で示したようなトップフォイルの変形を軸受中央からコントロールできるので、トップフォイルの跳ね上がりを更に調整することが可能となり、軸受圧力も軸方向に均一になるようにバンプフォイルの剛性を設計すれば軸受負荷容量も増加させることが可能である。
【0037】
図7は、前記の第1及び第2実施形態の軸受各位置の圧力とトップフォイル変形量を示す図である。
図に示すように、本実施形態によると、トップフォイルの跳ね上がりによる軸との接触を効果的に防止できるように実施の範囲を限定することができる。また、フォイル軸受の軸受幅Lはバンプフォイルを対象としているためトップフォイルの長さLと同様になる。トップフォイルの変形は図7で示したようになるが、この変形は軸受内部に発生する気体の圧力分布により引き起こされるものである。
【0038】
上述したように、本発明は、バンプフォイルを改良してトップフォイルの両端の支持をなくすかあるいはその支持剛性を小さくすることによりトップフォイル軸受両端部の跳ね上がり変形を減ずるための施策である。トップフォイルの跳ね上がりを戻す力は軸受圧力を利用しているため圧力の小さい部分はこの技術を適用しても意味がないことになる。しかし、あまり長くトップフォイルの支持剛性のない部分を作るとトップフォイルの戻りによる変形4´が大きくなりすぎ、軸受負荷容量が低減してしまうこととなる。
【0039】
したがって、本発明の適用する範囲としては、軸受中央で発生している軸受圧力の最大値から9割の圧力値までの範囲(図7の場合、中央の0.5L0が相当)は、従来のバンプフォイルと同様な剛性を与えることとする。すなわち、1つの手段としては、バンプフォイルの幅を軸受幅と等しくなるトップフォイルの幅Lの1.0L〜0.5Lとしたフォイル軸受とする。また、他の手段としては、バンプフォイルに施工する切り欠きのある部分の幅をトップフォイルの幅Lの0L〜0.25Lとしたフォイル軸受とする。別の手段としては、バンプフォイルの分割点をバンプフォイルの両端からトップフォイルの幅Lの0L〜0.25Lの位置にしたフォイル軸受とする。
【0040】
図8は本発明の第3実施形態の部分断面図である。
図に示すように、本実施形態では軸受下部のトップフォイル1とそれを支持するバンプフォイル2において、トップフォイル1の断面はバンプフォイル2の支持がなくなる部分14で板厚が薄くなるように構成されている。バンプフォイルの支持剛性がなくなるのとトップフォイル自体の剛性が小さくなるために、図2で示したトップフォイルの両端の変形を大きくすることができ、トップフォイルの跳ね上がりを効果的に防ぐとともに軸受間隙を上記実施形態以上に大きくすることが可能となる。
【0041】
図9は、本発明の第3実施形態の変形例の部分断面図である。
図に示すように、本実施形態では、トップフォイル1の断面は、バンプフォイル2の支持がなくなる部分15で軸受両端に向け連続的に板厚が薄くなる構成となっている。図8の実施形態では板厚の不連続は応力集中を生じ、強度上問題の発生する場合があるが、本実施形態はそれを改良したもので、効果は図7で説明したのと同様である。
【0042】
上述した第3実施形態では、トップフォイルの跳ね上がりによるジャーナルと軸受面の接触が最も発生しやすい軸受両端でのトップフォイルの板厚が薄くなっているため、たとえ接触が生じてもそこに発生する熱を逃がしやすくなっており、両者の損傷には至りにくいといった効果も兼ね備えている。
【0043】
図10は本発明の第4実施形態の部分断面図である。
図に示すように、本実施形態は、トップフォイルの両端に跳ね上がりが発生しても、あらかじめその接触可能部分を軸受面から削除して軸受両端部の片当たりによる損傷を防止した構成となっている。
【0044】
すなわち、フォイル軸受下部のトップフォイル1とそれを支持するバンプフォイル2とから構成されているが、このフォイル軸受のトップフォイル1は軸受面16の両端に切り欠き17を設けている。トップフォイルの両端は前述したように軸受圧力により跳ね上がりジャーナルと接触しようとするが、この切り欠き17により軸受間隙が保たれるようになり接触による損傷を防ぐことが可能となる。
【0045】
上述したように第3及び第4実施形態では、フォイル軸受のトップフォイルについての改良を示したが、図7で示したのと同様に、トップフォイルの幅をLとすると、第3及び第4実施形態ではトップフォイルの両端から0L〜0.25Lとしたものである。
【0046】
図11は本発明の第5実施形態の斜視図である。
図に示すように、本実施形態は、トップフォイルの両端に潤滑性のある物質のコーティングあるいは自己潤滑性のある物質を取り付け、トップフォイルの跳ね上がりにより発生するジャーナルと軸受面の接触摩擦を潤滑により低減し、その損傷を防止するように構成したものである。
【0047】
すなわち、トップフォイル1の両端には、潤滑性の高い物質が軸受面18にコーティングされている。このトップフォイルの両端は前述したように軸受圧力による跳ね上がりが生じジャーナルとの接触損傷が発生しやすい場所であるが、軸受面18の潤滑性により、接触してもすべりが生じ、ジャーナルあるいは軸受面に損傷が発生しないようにすることができる。
【0048】
図12は、本発明の第6実施形態の部分断面図である。
図に示すように、本実施形態は、トップフォイルの両端に摩耗性の高い物質を取り付け、トップフォイルの跳ね上がりにより発生するジャーナルと軸受面の接触する部分を積極的に削り落とし、接触による損傷を防止するように構成したものである。
【0049】
すなわち、トップフォイル1の両端には、高摩耗性物質(接触摩耗により発熱せずに消耗する物質)の板19が取り付けられている。トップフォイルの両端が軸受圧力による跳ね上がりが生じると、ジャーナルとの接触損傷が発生する。このとき、板19は高摩耗性物質で形成されているためジャーナルにより消耗する。その時の様子を図13に示している。
【0050】
図13に示すように、跳ね上がりによりトップフォイルの両端はジャーナル3と接触し、板19はジャーナルに削り取られる。ジャーナルにより削り取られたトップフォイルの面21はジャーナルと平衡になる。このとき、摩耗による発熱はあまり発生しないため、ジャーナル・軸受面の損傷を防ぐことが可能である。また、この摩耗により削り取られた部分はジャーナル面と平衡であるため、軸受面として効率良くジャーナルに作用するばかりでなく、軸受内部に気体を封じ込めるシール効果も有しているため軸受負荷容量を増加させる効果も兼ね備えることが可能となる。また、この高摩耗性物質の代わりにトップフォイルの両端(図11に示したのと同様の位置)にサンドブラスト(高速に細かい砂を該当部に吹き付け、その部分表面粗さを増す方法)等により、表面粗さを増す方法も本発明に含まれる。ある程度の表面粗さでは接触摩擦係数が小さくなることを利用したもので、前記各実施形態と同様な効果が得られる。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、軸受負荷容量を増加させるため軸受面の弾性変形を利用して局所的に高い動圧部分をなくすとともに軸受面の広い範囲にわたって平均的な動圧を発生させるように構成されたフォイル型気体軸受装置において、動圧が発生しにくく気体膜の薄くなる軸受両端部におけるトップフォイルの跳ね上がりによるジャーナルと軸受面の接触による損傷をなくすことができ、信頼性の高いフォイル軸受装置を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のフォイル軸受装置の部分斜視図。
【図2】図1の第1実施形態の軸受各位置の圧力とトップフォイル変形量を示す図。
【図3】本発明の第2実施形態のフォイル軸受装置の部分斜視図。
【図4】本発明の第2実施形態の第1変形例を示す部分斜視図。
【図5】本発明の第2実施形態の第2変形例を示す部分斜視図。
【図6】本発明の第2実施形態の第3変形例を示す部分斜視図。
【図7】施工範囲を限定する手法を説明するための図。
【図8】本発明の第3実施形態の部分断面図。
【図9】本発明の第3実施形態の変形例の部分断面図。
【図10】本発明の第4実施形態の部分断面図。
【図11】本発明の第5実施形態の部分斜視図。
【図12】本発明の第6実施形態の部分断面図。
【図13】本発明の第6実施形態の効果を説明するための図。
【図14】従来のフォイル軸受装置の構成図。
【図15】従来のフォイル軸受装置の部分斜視図。
【図16】軸受圧力の発生メカニズムを示した図。
【図17】一般的な気体軸受の軸受圧力分布図(軸受周方向)。
【図18】従来のフォイル軸受装置の効果を説明した図。
【図19】フォイル軸受の軸受圧力分布図(軸受周方向)。
【図20】フォイル軸受の軸受圧力分布図(軸受軸方向)。
【符号の説明】
1…トップフォイル、2…バンプフォイル、3…ジャーナル、4…トップフォイルの変形図、5…軸受圧力分布、6…等価支持ばね、7…等価支持ばねのない部分、8…トップフォイルの端部の位置、9…切り欠き、10…バンプフォイル端部、11…分割部、12…トップフォイル、13…トップフォイル、14…トップフォイル端部、15,16…軸受面、17…トップフォイル端部軸受面、18…コーティング部、19…板、20…接触部、21…切削面、22…気体、23…軸受内輪、24…軸受内面、25…回転方向、26…気体の流れ方向、27…最小軸受間隙部、28…軸受圧力分布、29…軸受圧力分布、30…軸受圧力分布、31…トップフォイル変形量分布図、32…軸受間隙分布、33…トップフォイル変形図、34…軸受間隙分布、35…軸受圧力分布。
Claims (5)
- 軸受の負荷容量を増加させるため、荷重を受ける軸受面の弾性変形を利用して局所的に高い動圧部分をなくすとともに軸受面の広い範囲にわたって平均的な動圧を発生させるように構成されたトップフォイルとバンプフォイルを備えたフォイル型気体軸受装置において、バンプフォイルの軸方向長さをそれが支持しているトップフォイルの軸方向長さよりも両端を短くしたことを特徴とするフォイル型気体軸受装置。
- フォイル型気体軸受装置を構成するバンプフォイルの両端の剛性を中央よりも低くしたことを特徴とする請求項1に記載のフォイル型気体軸受装置。
- フォイル型気体軸受装置を構成するトップフォイルの軸受両端の剛性を低減したことを特徴とする請求項1に記載のフォイル型気体軸受装置。
- 軸受両端から0〜0.25Lとしたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のフォイル型気体軸受装置。
- フォイル型気体軸受装置を構成するトップフォイルの軸受面両端に潤滑性の高い物質または摩耗性の高い物質を設けたことを特徴とする請求項1に記載のフォイル型気体軸受装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003173640A JP2005009556A (ja) | 2003-06-18 | 2003-06-18 | フォイル型気体軸受装置 |
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