JP2005009161A - 排水トラップ - Google Patents

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Abstract

【課題】浴槽側の排水効率を上げるとともに浴槽側と洗い場側との相互の圧力干衝の発生を抑制でき清掃性やメンテナンス性に優れた排水トラップを提供する。
【解決手段】溜水部36は排水トラップ本体12の内部に着脱可能に取り付けられ溜水部36が排水トラップ本体12内部に取り付けられたときに排水トラップ本体12内部の空間部を2つの空間部に分断し溜水部36の底部には2つの空間部のうち溜水部36の底部と排水トラップ本体12の底部との間に形成された第1の空間部44とともに第1の流路を構成する開口部38、40が形成され、排水トラップ本体12の内部に流入した浴槽からの水が第1の流路を流れて排水口30に導かれ、溜水部36から溢れた水は第1の空間部44以外の空間部である第2の空間部48に形成された第2の流路を流れて排水口30に導かれる構成とした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴槽側から排水された水と洗い場側から排水された水とが導かれる排水トラップに関する。
【0002】
【従来の技術】
現代社会においては、昨今の高齢化現象などに伴い、いわゆるバリアフリー思想が浸透している。バリアフリー構造は、住居の室内構造において顕著であり、浴室においても取り入れられている。かかるバリアフリー構造を浴室に取り入れた場合、浴室の床の高さを極力低くして浴室の入口段差を無くすことが一つの課題となる。ここで、床の高さを低くしたいわゆる低床化を実現するためには、図8に示すように、浴槽深さAとヘッド高Bと封水ライン高Cとからなるトータル高Hを極力低く設定する必要があり、かかるトータル高Hを極力低く設定するためには、浴槽深さAと封水ライン高Cとが一定となるため、ヘッド高Bを極力低く設定する必要がある。かかるヘッド高Bを低く設定するためには、排水トラップ200の側面に取水管202を取り付け、浴槽204内の水を取水管202を通して排水トラップ200に導くことで実現することができる。ここで、排水トラップ200に導かれた水は、溜水部206に流入する。そして、溜水部206に所定量の水が貯溜されると、溜水部206から溢れ出し排水管208から外部に排水される。なお、溜水部206には封水筒210が挿入されている。
【0003】
ところで、排水トラップ200に取水管202を接続しヘッド高Bを低く設定したことにより低床化を実現した場合に、以下に示すように、大きな問題が生じてしまう。先ず、ヘッド高Bを低く設定したことにより、浴槽内の水の排水時間が多くかかってしまうという問題がある(問題点1)。すなわち、排水時に浴槽204内の水は取水管202に向かって自由落下していくが、ヘッド高Bが高くなればなるほど圧力が大きくなり浴槽内の水が勢い良く排水され、排水時間が短縮される。一方、低床化を実現するためにヘッド高Bを低く設定すると、前記圧力が小さくなり、当然に浴槽内水の排水時間が長くなる。ところで、ヘッド高Bを低く設定した場合において、浴槽204内水の排水時間を短縮する技術は従来から多数知られており、例えば、取水管202の径を大きくする方法がある。このように取水管202の径を大きく設定することにより、浴槽内水の排水時間を確実に短縮することはできるが、単純に排水時間を短くしてしまうと、以下に示す別の他の問題が生じてしまう。
【0004】
すなわち、浴槽内水の排水時間を短縮することは、技術的に排水トラップ200に浴槽内水が勢い良く流入すること(排水効率が上がること)を意味しているが、排水トラップ200に浴槽内の水が勢い良く流れ込んでしまうと、排水トラップ200の溜水部206に挿入された封水筒210から水が溢れてしまい、洗い場側に浴槽内水の水溜まりができてしまう。また、逆に、洗い場側から排水トラップ200に水を勢い良く流すと、取水管202を逆流して浴槽内に溢れてしまう(問題点2)。これらは、ヘッド高Bを低くするために取水管202を排水トラップ200に取り付けているため、相互の圧力干衝によって生じる不具合である。特に、バリアフリー構造になっているユニットバスに前記不具合が顕著化し易い。
【0005】
そこで、上記した2つの問題点を解消するために、浴槽内水の排水時間の短縮と洗い場排水と浴槽排水との圧力干衝の抑制とを両立させることがひとつの課題となる。
【0006】
ここで、上記課題を解決するための手段として、図示しないが、浴槽に浴槽側トラップを設け、洗い場側に洗い場側トラップをそれぞれ設け、浴槽側トラップと洗い場側トラップにそれぞれ排水管を接続し、浴槽内水の排水は浴槽側トラップを介して排水管で排水し、洗い場側の排水は洗い場側トラップを介して排水管で排水する手法が考えられる。かかる手法では、浴槽側排水系統と洗い場側排水系統とがそれぞれ別系統になっているため、相互の圧力干衝が発生せず、また浴槽内水の排水時間も短縮することができるため、前記課題を解決することができるが、排水系統が複数になるため設備工事が煩雑になり、また、トラップも複数必要になるためコスト高になる。さらに、トラップに毛髪やゴミなどが詰まった場合に、トラップを清掃する必要があるが、特に浴槽側トラップは、床の浴槽載置部に配設されているため、掃除やメンテナンスが容易にできないという問題が新たに生じている。
【0007】
一方、排水設備工事の煩雑さを解消する技術として、図9に示すように、浴槽側に浴槽側トラップ230を設け、洗い場側にも洗い場側トラップ232を設け、浴槽側トラップ230に接続されている排水管234を洗い場側トラップ232に接続されている排水管236の上流側(排水の圧力干衝が発生しにくい部分)に取り付けた技術であり、浴槽内水の排水時も洗い場側排水に使用される排水管236により外部に排水させるものが提案されている。かかる技術では、浴槽内排水の排水時間も短縮できるとともに圧力干衝の発生も抑制でき、その上、最終的に1本の排水管236を共有することになるため、設備工事の煩雑さを解消することができる。
【0008】
ところが、かかる技術でも、浴槽側にも浴槽側トラップ230を設けているため、必要に応じて浴槽側トラップ230のメンテナンスを行う場合があるが、浴槽側トラップ230は防水パンの下側に配置されているため、メンテナンスを容易に行うことができないという問題が残る。
【0009】
さらに、図10に示すように、1つのトラップ(洗い場側トラップ)250の中を浴槽側排水系流路252と洗い場側排水系流路254の2系統に仕切り、排水口256の近傍の圧力干衝が発生しにくい部分で2つの流路252、254を統合し、1本の排水管(図示省略)で排水する技術が考えられている(下記特許文献1)。かかる技術では、浴槽側排水を効果的に行うができるとともに圧力干衝の発生を抑制することができ、浴槽側には浴槽側トラップが設けられていないため、浴槽側トラップのメンテナンスの必要性は生じない。
【0010】
【特許文献1】
実開昭57−46680号公報
【特許文献2】
特開平9−195348号公報
【特許文献3】
特開2000−1888号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特許文献1に示された技術では、洗い場側トラップの構造が複雑になり、アンダーカットになる部分があり樹脂成型により製造することができない。すなわち、砂型鋳造やロストワックス製法などにより製造するしか方法がなく、製法が極めて限られており、生産効率が低下するという問題が生じる。さらに、浴槽側排水系流路が洗い場側トラップの底部に位置しているため、浴槽側排水系流路に毛髪やごみが詰まった場合に清掃やメンテナンスをすることができないという問題がある。また、トラップには高圧ホースなどにより掃除する場合が多々あるが、特に、浴槽側排水系流路に高圧ホースを進入させることができず、近年の清掃機器を用いて掃除しようとしても、最新の清掃機器を十分に使えるようなトラップの構造にはなっていなかった。
【0012】
そこで、本発明は、上記事情に鑑みて成されたものであり、特に、浴槽側の排水効率を上げるとともに浴槽側と洗い場側との相互の圧力干衝の発生を抑制でき、かつ清掃性やメンテナンス性に優れた排水トラップを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
請求項1に記載の発明は、洗い場から排水された水が流入する封水筒と、底部を備えた筒状に形成され前記封水筒が挿入されて前記封水筒から前記水が内部に注がれる溜水部と、前記溜水部が取り付けられ洗い場から排水された水が前記溜水部と前記封水筒との間を上昇して前記溜水部の外部に溢れ出す排水トラップ本体と、前記排水トラップ本体に形成され前記溜水部の外部に溢れた水を前記排水トラップ本体の外部に排水させる排水管が接続する排水口と、前記排水トラップ本体に形成され浴槽内から排水された水を前記排水トラップ本体に導く取水管が接続する取水口と、を有する排水トラップにおいて、前記溜水部は前記排水トラップ本体の内部に着脱可能に取り付けられ、前記溜水部が前記排水トラップ本体内部に取り付けられたときに前記排水トラップ本体内部の空間部を2つの空間部に分断し、前記溜水部の底部には、前記2つの空間部のうち前記溜水部の底部と前記排水トラップ本体の底部との間に形成された第1の空間部とともに第1の流路を構成する開口部が形成され、前記排水トラップ本体の内部に流入した浴槽からの水が前記第1の流路を流れて前記排水口に導かれ、前記溜水部から溢れた水は、前記第1の空間部以外の空間部である第2の空間部に形成された第2の流路を流れて前記排水口に導かれることを特徴とする。
【0014】
請求項1に記載の発明によれば、溜水部が排水トラップ本体の内部に取り付けられることにより、排水トラップ本体の内部の空間部が2つに分断される。これにより、排水トラップ本体の内部には、第1の空間部と第2の空間部とが存在する。
ここで、浴槽内から排水された水は、取水管を流れて取水口から排水トラップ本体の内部に流入する。排水トラップ本体の内部に流入した水は、第1の空間部と開口部とで形成された第1の流路を流れて排水口に導かれる。排水口に導かれた水は、排水管を流れて排水トラップ本体の外部に排水される。
一方、洗い場から排水された水は、封水筒に流入して溜水部の内部に注がれる。溜水部の内部に水が注がれていくと、水は溜水部と封水筒との間にも流入し、注水量に比例して溜水部と封水筒との間を上昇し、やがて溜水部から溢れ出す。
溜水部から溢れ出した水は、第2の空間部に形成された第2の流路に流入し第2の流路を流れて排水口に導かれる。排水口に導かれた水は、排水管を流れて排水トラップ本体の外部に排水される。
以上、本発明の排水トラップによれば、浴槽内から排水された水の流路(第1の流路)と洗い場側から排水された水の流路(第2の流路)とがそれぞれ別れており、それぞれ独自の排水系統を備えているため、排水による圧力干衝が生じることがなく、低床化の要請により取水管を取り付けヘッド高を低くした場合であっても、浴槽内から排水された水が溜水部の内部に浸入し封水筒から洗い場側に溢れ出すことを防止でき、また逆に洗い場側から排水された水が取水管を逆流して浴槽の内部に溢れ出すことを防止することができる。
また、浴槽内の水は独自の排水系統(第1の流路)により外部に排水されるため、浴槽内の水の排水時間を短縮することができる。
このように、本発明の排水トラップによれば、ヘッド高が低く設定された場合でも、浴槽内の水の排水効率を上げることができるとともに相互の圧力干衝を防止することができる。特に、第1の流路と第2の流路とを設けるために排水トラップ本体の寸法を大きくするのではなく、排水トラップ本体の内部空間部に溜水部を取り付けることにより内部空間部を2つの空間部に分断しているので、排水トラップが大型化することがなく、いわゆる低床化の要請に沿うものとなる。
ここで、溜水部は着脱可能に排水トラップ本体に取り付けられているため、溜水部を引き抜くことにより、排水トラップ本体の内部空間部を開放することができる。これにより、排水トラップ本体の内部に毛髪やゴミが詰まった場合にも、容易に掃除することができる。また、溜水部を引き抜くことにより溜水部の掃除も容易に行うことができる。
また、排水トラップ本体の内部に溜水部を取り付けるだけで第1の流路と第2の流路とが形成されるため、排水トラップ本体自体に第1の流路や第2の流路を形成する必要がなく、排水トラップ本体の内部構造を比較的単純な構造にすることができる。このため、アンダーカットになる部分がなく従来から広く採用されている樹脂成型により製造することができ、排水トラップの生産効率を上げることができる。
さらに、高圧ホースなどの掃除機器を用いて排水トラップ本体を掃除する場合には、溜水部を排水トラップ本体の内部から取り外すことにより、溜水部の配置スペースを利用することができるため、高圧ホースを排水トラップ本体の内部に進入させることができる。これにより、掃除機器を用いた清掃が可能となり、清掃性を高めることができる。
なお、本明細書において「溜水部に形成された開口部」とは、溜水部に形成された凹部や開口孔などであって、溜水部の内部空間と連通していないものを意味する。
【0015】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の排水トラップにおいて、前記開口部は、前記取水口に向かって開口した第1開口部と、前記排水口に向かって開口した第2開口部と、で構成されていることを特徴とする。
【0016】
請求項2に記載の発明によれば、第1開口部は取水口に向かって開口しているため、取水口から排水トラップ本体の内部に流入した水が浸入する第1の流路の開口面積を比較的大きくすることができる。これにより、浴槽内の水の排水時間をより短縮させることができる。
一方、第2開口部が排水口に向かって開口しているため、第1の流路を流れてきた水をより効果的に排水管に導くことができるとともに、第2の流路を流れてきた水との圧力干衝を小さくすることができる。
【0017】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の排水トラップにおいて、前記第1開口部を構成する前記溜水部の底部は、前記取水口側に位置する入口部から前記第2開口部側に位置する出口部に向かって下り傾斜していることを特徴とする。
【0018】
請求項3に記載の発明によれば、第1開口部を構成する溜水部の底部は、取水口側に位置する入口部から第2開口部側に位置する出口部に向かって下り傾斜しているため、第1の流路の開口面積を絞ることができる。これにより、浴槽側から水が排水されていないときに、第1の流路の途中において水溜め部を形成することができ、第1の流路に封水機能を持たせることができる。この結果、下水の悪臭が排水管を経て、第1の流路から浴室(浴槽)内に漂うことがない。また、昆虫や小動物が排水管から第1の流路を経て浴槽内へ侵入することを防止できる。
なお、本明細書において、「第1開口部を構成する溜水部の底部」とは、溜水部の底部のうち第1開口部を構成するために凹んでいる部分を意味する。
【0019】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の排水トラップにおいて、前記溜水部と前記排水トラップ本体との間には、前記第1の空間部から前記第2の空間部への水の浸入及び前記第2の空間部から前記第1の空間部への水の浸入を防止するシール部材が配置されていることを特徴とする。
【0020】
請求項4に記載の発明によれば、浴槽側の排水経路となる第1の空間部と洗い場側の排水経路となる第2の空間部とをシール部材により気密にすることで、第1の空間部の深さを稼ぐことができ、浴槽側排水経路に有効な封水深さを実現させることができる。
【0021】
請求項5に記載の発明は、上方に開口した開口部を有する溜水部が内部に形成された排水トラップ本体と、前記溜水部の前記開口部に挿入され洗い場から排水された水を前記溜水部に注ぐ封水筒と、前記排水トラップ本体に形成され前記溜水部の前記開口部から前記溜水部の外部に溢れた水を前記排水トラップ本体の外部に排水させる排水管が接続する排水口と、前記排水トラップ本体に形成され浴槽内から排水された水を前記排水トラップ本体に導く取水管が接続する取水口と、を有する排水トラップにおいて、前記溜水部の外側面の一部に沿って形成され、前記取水口から前記排水トラップ本体の内部に流入した水を前記排水口まで導く第1の流路と、前記溜水部の外側面の一部に沿って形成され、前記溜水部の前記開口部から前記溜水部の外部に溢れ出した水を前記排水口まで導く第2の流路と、前記封水筒の外側面に形成され、前記封水筒が前記溜水部の前記開口部に挿入されたときに前記開口部の一部を塞ぎ前記溜水部の内部の水が前記開口部から前記第1の流路に溢れ出すことを防止する蓋部と、を有していることを特徴とする。
【0022】
請求項5に記載の発明によれば、浴槽内から排水された水は取水管を流れて取水口から排水トラップ本体の内部に流入する。排水トラップ本体に流入した水は、第1の流路を流れて排水口まで導かれる。排水口まで導かれた水は排水管を通って排水トラップ本体の外部に排水される。
ここで、浴槽から排水された水がいかに多量であっても蓋部により溜水部の開口部の一部が塞がれているため溜水部の内部にこの水が浸入することを防止でき、この水が封水筒を逆流して洗い場側から溢れ出すことを防止することができる。
一方、洗い場から排水された水は封水筒の内部に流入し溜水部に注がれる。水が溜水部に注がれていくと、やがて溜水部の開口部から水が溢れ出す。このとき、蓋部により溜水部の開口部の一部が塞がれているため、溜水部から溢れ出した水は第1の流路には流入せず、第2の流路に流入する。第2の流路に流入した水は、第2の流路を流れて排水口まで導かれる。なお、排水口まで導かれた水は排水管を流れて排水トラップ本体の外部に排水される。
以上に説明したように、本発明の排水トラップによれば、浴槽内から排水された水の流路(第1の流路)と洗い場側から排水された水の流路(第2の流路)とがそれぞれ別れており、それぞれ独自の排水系統を備えているため、排水による圧力干衝が生じることがなく、低床化の要請により取水管を取り付けヘッド高を低くした場合であっても、洗い場側から排水された水が取水管を逆流して浴槽の内部に溢れ出すことを防止することができ、また逆に浴槽内から排水された水が溜水部の内部に浸入し封水筒から洗い場側に溢れ出すことを防止できる。
また、浴槽内の水は独自の排水系統(第1の流路)により外部に排水されるため、浴槽内の水の排水時間を短縮することができる。
このように、本発明の排水トラップによれば、ヘッド高が低く設定された場合でも、浴槽内の水の排水効率を上げることができるとともに相互の圧力干衝を防止することができる。
ここで、溜水部の開口部の一部は蓋部で塞がれているが、この蓋部は封水筒に形成されているため、封水筒を溜水部から引き抜くことにより、溜水部の開口部をすべて開放することができる。これにより、溜水部の内部に毛髪やゴミが詰まった場合にも、容易に溜水部を掃除することができる。また、封水筒を引き抜くことにより蓋部の掃除も容易に行うことができる。
【0023】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の排水トラップにおいて、前記蓋部は前記取水口から前記排水トラップ本体の内部に流入した水を前記排水口に導く流路を兼ねており、前記蓋部には前記蓋部上を流れる水が前記第2の流路又は前記溜水部の内部に浸入することを防止する壁部が形成されていることを特徴とする。
【0024】
請求項6に記載の発明によれば、浴槽内から排水された大量の水が排水トラップ本体の内部に流入した場合には、第1の流路だけでは足りず、蓋部の上を水が流れる。このとき、蓋部には壁部が形成されているため、蓋部の上を流れる水が第2の流路に浸入することを防止できる。また壁部が形成されているため、溜水部の開口部の蓋部で塞がれていない部分から溜水部の内部に水が浸入することも防止できる。
なお、蓋部は溜水部の開口部の一部を塞いでいるため、蓋部の上から溜水部の内部に水が浸入することはない。
【0025】
請求項7に記載の発明は、請求項5又は6に記載の排水トラップにおいて、前記第2の流路の前記排水口側と反対側に位置する端部が閉塞されていることを特徴とする。
【0026】
請求項7に記載の発明によれば、第2の流路の排水口側と反対側に位置する端部が閉塞されているため、溜水部から第2の流路に溢れ出た水が逆流して第1の流路に浸入することはない。この結果、圧力干衝を効果的に防止でき、特に洗い場から排水された水が第1の流路に浸入し、取水管を逆流して浴槽内部に溢れ出すことを効果的に防止できる。
【0027】
請求項8に記載の発明は、請求項5乃至7のいずれか1項に記載の排水トラップにおいて、前記溜水部の前記排水口近傍の部位には、前記第1の流路を流れてきた水が前記第2の流路に浸入すること又は前記第2の流路を流れてきた水が前記第1の流路に浸入することを防止する逆流防止弁が設けられていることを特徴とする。
【0028】
請求項8に記載の発明によれば、溜水部の排水口近傍の部位には逆流防止弁が設けられているため、第1の流路を流れてきた水が第2の流路に浸入することを防止でき、さらに第2の流路を流れてきた水が第1の流路に浸入することを防止できる。これにより、浴槽内から排水された水が排水トラップ本体から洗い場側に溢れ出すことをより確実に防止でき、洗い場側から排水された水が取水管を逆流して浴槽内部に溢れ出すことをより確実に防止できる。
【0029】
請求項9に記載の発明は、請求項5乃至8のいずれか1項に記載の排水トラップにおいて、前記第2の流路は、前記排水口に向かって下り傾斜していることを特徴とする。
【0030】
請求項9に記載の発明によれば、第2の流路が排水口に向かって下り傾斜しているため、溜水部の開口部から第2の流路に溢れた出た水を効率良く、かつ円滑に排水口まで導くことができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の第1実施形態の排水トラップの構成について、図面を参照して説明する。
【0032】
図1乃至図3に示すように、本実施形態の排水トラップ10は、排水トラップ本体12を備えている。この排水トラップ本体12は、下側に位置する小径円筒部14と、この小径円筒部14の上側に位置し小径円筒部14の径よりも大きな径の大径円筒部16と、を有している。この小径円筒部14は底部18Aを備えており、その内部には下側空間部18が形成されている。一方、大径円筒部16は、小径円筒部14の開口周りを縁取るリング状の底部16Aを備えており、内部には上側空間部20が形成されている。この下側空間部18と上側空間部20とは連続しており、この2つの空間部18、20により排水トラップ本体12の内部に形成された内部空間部を構成している。また、大径円筒部14の上方側の端面は開口端となっている。
【0033】
また、小径円筒部14の外周面には、下側空間部18と連通する取水口22が形成されている。この取水口22には、浴槽24の底部に形成された浴槽排水部26と接続される取水管28が取り付けられる。
【0034】
また、大径円筒部16の外側面であって取水口22と略180度反対側の位置には、上側空間部20と連通する排水口30が形成されている。この排水口30には、排水トラップ本体12の水を浴室の外部に排水する排水管32が取り付けられる。また、大径円筒部16の外周面に沿ってフランジ34が形成されている。
【0035】
また、排水トラップ本体12の内部空間部には、溜水部36が着脱可能に取り付けられている。図3(A)、(B)に示すように、この溜水部36は外観視で円筒状に形成されており、上方側の端部が開口部となっている。
ここで、溜水部36の底部36Aから側面にかけて凹部(第1開口部)38が形成されている。この凹部38の断面は、溜水部36の側面において比較的大きな半円状に形成されており、溜水部36の側面から径方向内側に向かって先細りとなるように形成されている。
また、凹部38を構成する溜水部36の曲面形状の底面38A(溜水部36の底面36のうち凹部38の形成により凹んだ部分を意味する。以下、同じ。)は、溜水部36の側面に位置する入口部から連通孔40(後述)側に位置する出口部に向かって下り傾斜するように形成されている。すなわち、溜水部36の側面近傍(凹部38の入口部)では凹部38を構成する溜水部36の底面38Aと排水トラップ本体12の底面18Aとの離間距離は比較的大きく、側面から径方向内側に向けてその離間距離が徐々に小さくなっており、連通孔40側に位置する出口部では最も小さくなっている。
【0036】
また、凹部36が形成された溜水部36の側面と略180度反対側の側面から底部36Aに亘って連通孔(第2開口部)40が形成されている。この連通孔40は、溜水部36の底部36A(溜水部36の底部のうち凹部38を構成するために凹んでいない部分を意味する。以下同じ。)に開口した入口開口部40Aと、溜水部36の側面に開口した出口開口部40Bと、この入口開口部40Aと出口開口部40Bとを連通する連通部40Cと、で構成されている。
なお、溜水部36の内部には水を貯溜する内部空間部42が形成されているが、この内部空間42に凹部38と連通孔40は連通していない。
【0037】
ここで、溜水部36が排水トラップ本体12の内部空間部に配置されると、この溜水部36により内部空間部が2つの空間部に分断される。すなわち、溜水部36の底部36Aと排水トラップ本体12の底部18Aとの間には第1の空間部44が形成される。溜水部36の底部36Aに形成された凹部38はこの第1の空間部44に開放しており、また、連通孔40の入口開口部40Aが第1の空間部44に開放している。これにより、凹部38と連通孔40とは、第1の空間部44と共に第1の流路を構成している。したがって、取水口22から排水トラップ本体12に流入した水は、この第1の流路を流れて排水口30に導かれる。
なお、溜水部36は、溜水部36の側面に形成された凹部36が取水口22と対向し、かつ連通孔40を構成する出口開口部40Bが排水口30に対向するように、排水トラップ本体12に取り付けられる。
【0038】
ここで、排水トラップ本体12の下側空間部18には、2本のOリング46、46がそれぞれ配置されており、溜水部36が排水トラップ本体12に取り付けられると、これらのOリング46、46が溜水部36の外周面と小径円筒部14の内周面との間に位置するようになっている。これにより、浴槽側の排水経路となる第1の空間部44と洗い場側の排水経路となる後述の第2の空間部48とをシール部材により気密にすることで、第1の空間部44の深さを稼ぐことができ、浴槽側排水経路に有効な封水深さを実現させることができる。
【0039】
なお、溜水部36が排水トラップ本体12の内部空間部に配置されると、溜水部36の外周面の一部は小径円筒部14の内周面と水密に接触しており、溜水部36を上方に引くことにより、排水トラップ本体12から溜水部36を取り外すことができるようになっている。
【0040】
また、溜水部36が排水トラップ本体12の内部空間部に配置されると、上側空間部20に第2の空間部48が形成される。すなわち、この第2の空間部48は、上側空間部20のうち溜水部36の外側に位置する空間部であり、溜水部36の外周面と大径円筒部16の内周面とリング状の底部16Aとにより第2の流路が形成される。溜水部36の開口部42から溢れ出した水がこの第2の流路を流れて排水口30に導かれるようになっている。
【0041】
以上のように、本実施形態の排水トラップ10では、排水トラップ本体12の内部空間部に溜水部36が取り付けられることにより、その内部空間部が第1の空間部44と第2の空間部48に分断される。そして、第1の空間部44と第2の空間部48のそれぞれに別々の流路が形成される。
【0042】
図1に示すように、溜水部36の内部には封水筒50が挿入される。この封水筒50は略円筒状に形成されており、一方の開口端にはフランジ52が形成されている。洗い場側から排水された水が封水筒50の内部に流入し、溜水部36の内部に注がれる。
【0043】
なお、排水トラップ10は、洗い場側の防水パン54に形成された洗い場排水孔に大径円筒部16の開口部を合わせ、上方からのリング状の取付部材56と下方からの排水トラップ本体12のフランジ34とによりシール部材58を介して防水パン54を挟み込むようにして取り付けられる。この取付部材56の内周面には封水筒50に形成されたフランジ52が螺合している。
【0044】
次に、本実施形態の排水トラップ10の作用について詳細に説明する。
【0045】
図1乃至図3に示すように、浴槽内から排水された水は、浴槽24の底部に形成された浴槽排水部26を経て取水管28を流れ取水口22から排水トラップ本体12の内部空間部に流入する。内部空間部に流入した水は、第1の空間部44と凹部38とで囲まれた第1の流路をそのまま流れていく。このとき、凹部38を構成する溜水部36の底面38Aが下り傾斜しているため、水はその下り傾斜した底面38Aに沿って連通孔40の方向に流れていく。凹部38を流れた水は、溜水部36の底面36Aと排水トラップ本体12の底面18Aとの間に形成された第1の空間部44に抜け、その後、入口開口部40Aから連通孔40に流入し連通部40Cを流れて出口開口部40Bまで流れていく。出口開口部40Bまで流れてきた水は、出口開口部40Bを抜けて第2の空間部52の一部分を経て排水口30に到達する。その後、排水管32を通って浴室外部の下水に排水される。
なお、出口開口部40Bを抜けた水は、一旦、第2の空間部48に流入するが、この流入した部分は排水口30の近傍であり、第2の空間部48に流入した水はそのまま排水管32を経て外部に排水されるため、圧力干衝を極力小さくすることができる。
【0046】
一方、洗い場から排水された水は、洗い場排水孔から封水筒50の内部に流入し溜水部36に注がれる。溜水部36に注がれた水は溜水部36と封水筒50との間にも流入し、注水量に比例して溜水部36と封水筒50との間を上昇していき、やがて溜水部36から溢れ出す。溜水部36から溢れ出した水は、第2の空間部48に形成された第2の流路に流入し第2の流路上を流れて排水口30に導かれる。排水口30に導かれた水は、排水管32を流れて外部の下水に排水される。
【0047】
以上、本発明の排水トラップ10によれば、浴槽内から排水された水の流路(第1の流路)と洗い場側から排水された水の流路(第2の流路)とがそれぞれ別れており、それぞれ独自の排水系統を備えているため、排水による圧力干衝が生じることがなく、低床化の要請により取水管28を取り付けヘッド高を低くした場合であっても、浴槽内から排水された水が溜水部36の内部に浸入し封水筒50から洗い場側に溢れ出すことを防止でき、また逆に洗い場側から排水された水が取水管28を逆流して浴槽24の内部に溢れ出すことを防止することができる。
また、浴槽内の水は独自の排水系統(第1の流路)により外部に排水されるため、浴槽内の水の排水時間を短縮することができる。特に、溜水部36に凹部38や連通孔40を形成することにより、第1の流路の断面積(開口面積)を大きくすることができ、浴槽内の水の排水時間をより短縮することができる。
【0048】
このように、本発明の排水トラップ10によれば、ヘッド高が低く設定された場合でも、浴槽内の水の排水効率を上げることができるとともに相互の圧力干衝を防止することができる。特に、第1の流路と第2の流路とを設けるために排水トラップ本体12の寸法を大きくするのではなく、排水トラップ本体12の内部空間部に溜水部36を取り付けることにより内部空間部を2つの空間部44、52に分断しているので、排水トラップ10が大型化することがなく、いわゆる低床化の要請に沿うものとなる。
【0049】
ここで、溜水部36は着脱可能に排水トラップ本体12の内部空間部に挿入されているため、溜水部36を引き抜くことにより、排水トラップ本体12の内部空間部を全て開放することができる。これにより、排水トラップ本体12の内部に毛髪やゴミが詰まった場合にも、容易に掃除することができる。また、溜水部36を引き抜くことにより溜水部36自体の掃除も容易に行うことができる。
【0050】
また、排水トラップ本体12の内部空間部に溜水部36を挿入するだけで第1の流路と第2の流路とが形成されるため、排水トラップ本体12自体に第1の流路や第2の流路を形成する必要がなく、排水トラップ本体12の内部構造を比較的単純な構造にすることができる。このため、アンダーカットになる部分がなく従来から広く採用されている樹脂成型により製造することができ、排水トラップ10の生産効率を上げることができる。
【0051】
さらに、高圧ホースなどの掃除機器を用いて排水トラップ本体12を掃除する場合には、溜水部36を排水トラップ本体12の内部から取り外すことにより、溜水部36の配置スペースを利用することができるため、高圧ホースを排水トラップ本体12の内部に進入させることができる。これにより、掃除機器を用いた清掃が可能となり、清掃性を高めることができる。
【0052】
また、溜水部36の凹部38を形成する底部38Aが下り傾斜しているため、浴槽内の水が排水されていないときでも第1の空間部44には所定量の水が溜められるので、第1の空間部44においても封水機能を持たせることができる。これにより、下水の悪臭が浴室内に漂うことを防止できると共に昆虫や小動物が排水管32から第1の空間部44を経て浴槽24の内部へ侵入することを防止できる。
【0053】
次に、本発明の第2実施形態の排水トラップの構成について説明する。
【0054】
図4乃至図6に示すように、本実施形態の排水トラップ100は、排水トラップ本体102を備えている。この排水トラップ本体102の内部の略中央には、溜水部104が形成されている。この溜水部104は、上方に開口した開口部を有した筒状に形成されており、内部に所定量の水が貯溜されるようになっている。
【0055】
また、排水トラップ本体102の外側面の下方側には、取水口106が形成されている。この取水口106には、浴槽の底部に形成された浴槽排水部108に接続した取水管110が取り付けられる。この取水口106は、中空状に形成されており、後述の第1の流路112に連通している。
【0056】
また、排水トラップ本体102の外側面の上方側には、排水口114が形成されている。この排水口114には、排水トラップ本体102の内部の水を排水トラップ本体102の外部に排水する排水管116が取り付けられる。この排水口116は、中空状に形成されており、後述の第1の流路112と後述の第2の流路118と連通している。
【0057】
また、排水トラップ本体102の内部には、溜水部104の断面視にて直線状の外側面に沿って第1の流路112が形成されている。この第1の流路112は、取水口106及び排水口114と連通しており、取水口106から排水トラップ本体102の内部に流入した浴槽からの水が第1の流路112を流れて排水口114に導かれる。この第1の流路112は、取水口106側から排水口114側に向かって上り傾斜となるように形成されている。したがって、浴槽内から排水された水は、取水管110を流れて取水口106から第1の流路112に流入し、第1の流路112を登るように流れて排水口114に到達し、排水管116を流れて下水に排水される。このように、第1の流路112は、いわゆるランニングトラップとなっている。なお、第1の流路112は、断面視にて略直線状に形成されている。
【0058】
一方、排水トラップ本体102の内部には、溜水部104の断面視にて湾曲状の外側面の一部に沿って第2の流路118が形成されている。このように溜水部104は、第1の流路112と第2の流路118とで囲まれるような構成になっている。また、第2の流路118は、断面視にて湾曲状に形成されている。さらに、第2の流路118の排水口114側と反対側の端部(本明細書において、「閉塞端部」と称する。)には区画壁(図4では図示省略)120が形成されており、この区画壁120により第2の流路118が閉塞されている。また、第2の流路118の他方の端部(本明細書において、「開放端部」と称する。)は、排水口側に位置している。さらに、第2の流路118の閉塞端部から開放端部に向かって下り傾斜となるように形成されている。これらにより、溜水部104の開口部から第2の流路118に溢れ出した水は、第2の流路118を流れて排水口114に導かれる。また、洗い場側からの多量の水が排水され、溜水部104の開口部から水が勢い良く溢れ出した場合などには、溢れ出した水が第2の流路118を逆流することもあり得るが、かかる場合でも第2の流路118の区画壁120により水の逆流が遮断される。区画壁120に衝突した水は、排水口114に向かって第2の流路118を流れていく。このように、第2の流路118上の水が第1の流路112に浸入することがない。
【0059】
なお、排水トラップ本体102の上方側の端面は開口孔122が形成されている。この開口孔122の内周にはネジ溝124が形成されており、後述の封水筒126のフランジ128の外周面に形成されたネジ山130と螺合することにより、封水筒126が排水トラップ本体102に取り付けられる。
【0060】
また、図4に示すように、溜水部104の内部には封水筒126が挿入される。この封水筒126は、略円筒状に形成されており、排水トラップ本体102の開口孔122と螺合する。洗い場側から排水された水が封水筒126の内部に流入し溜水部104の内部に注がれる。
【0061】
また、封水筒126の外周面には、封水筒126が溜水部104の開口部に挿入され排水トラップ本体102に取り付けられたときにその開口部の一部を閉塞する蓋部134が形成されている。この蓋部134の形状は、開口部の一部を閉塞したときにその閉塞した開口部の輪郭と合致するように設定されている。このように、蓋部134は、封水筒126が溜水部104の開口部に挿入され排水トラップ本体102に取り付けられたときに開口縁132に載置されて開口部の一部を閉塞する。なお、蓋部134の開口縁132と接触する下側の接触面にはゴムなどのシール部材(図示省略)を配設し、蓋部134がシール部材を介して開口縁132に載置されるようにしてもよい。これにより、蓋部134と溜水部104との接触面の水密性を向上させることができる。
【0062】
さらに、蓋部134には、蓋部134に対して略垂直方向に延在する壁部136が形成されている。この壁部136の先端部は、フランジ128の下面と水密に接続されている。また、この壁部136は封水筒126の外周面にも水密に接続されており、封水筒126の両側に壁部136が配置された構成となっている。
なお、これらの壁部136は、封水筒126の中心点Mを通る直線l上に位置するように形成されている。ここで、蓋部134と壁部136とは、封水筒126に一体的に形成されていてもよく、それぞれ別々に形成された後に組み付けられてもよい。
【0063】
このように、封水筒126の外周面に形成された蓋部134と壁部136により、封水筒126が排水トラップ本体102に取り付けられたときに溜水部104の開口部の一部が塞がれるとともに、浴槽からの排水量が多い場合には浴槽から排水された水が蓋部134上にも流れ込むため、この蓋部134を流路として用いることもできる。また、蓋部134を流路として用いた場合、壁部136により蓋部134上の水が第2の流路118に浸入することを阻止することができる。さらに、蓋部134上の水が、壁部136により溜水部104の開口部のうち蓋部134により塞がれていない部分から溜水部104の内部に浸入することも阻止することができる。
【0064】
次に、本実施形態の排水トラップ100の作用について詳細に説明する。
【0065】
図4乃至図6に示すように、浴槽内から排水された水は、取水管110を流れて取水口106から排水トラップ本体102の内部に流入する。排水トラップ本体102に流入した水は、第1の流路112を登るように流れて排水口114まで導かれる。排水口114まで導かれた水は排水管116を通って排水トラップ本体102の外部に排水される。このように、第1の流路112がいわゆるランニングトラップ部を形成しているので、浴槽内の水の排水時間を大幅に短縮することができる。
【0066】
ここで、浴槽から多量の水が排水された場合には、この水が排水トラップ本体102の内部に流入したときに蓋部134上にも流れ込むが、この蓋部134により溜水部104の開口部の一部が閉塞されているので、蓋部134上の水が溜水部104の内部に流入することがない。また、この蓋部134には壁部136が形成されているので、蓋部134上の水の流れが壁部136により遮断されるため、蓋部134により閉塞されていない溜水部104の開口部から溜水部104の内部に水が流入することがない。さらに、壁部136が形成されているため、蓋部134上の水が第2の流路118に流入することがない。これにより、浴槽内から排水された水と洗い場から排水された水との間で圧力干衝が生じることがないため、浴槽内から排水された水が溜水部104の内部に流入し封水筒126の内部を逆流して洗い場側から溢れ出ることを防止できる。
【0067】
一方、洗い場から排水された水は、封水筒126の内部に流入し溜水部104に注がれる。水が溜水部104に注がれていくと、やがて溜水部104の開口部から水が溢れ出す。このとき、封水筒126に形成された蓋部134により溜水部の開口部の一部が塞がれているため、溜水部104から溢れ出した水は第1の流路112には流入せず、第2の流路118に流入する。第2の流路118に流入した水は、そのまま第2の流路118を流れて排水口114まで導かれる。このとき、第2の流路118が排水口114に向かって下り傾斜しているため、第2の流路118に流入した水は円滑に排水口114まで導かれる。なお、排水口114まで導かれた水は、排水管116を流れて排水トラップ本体102の外部に排水される。
【0068】
ここで、第2の流路118の排水口側と反対側に位置する端部は区画壁120により閉塞されているため、溜水部104から第2の流路118に溢れ出た水が逆流して第1の流路112に浸入することはない。この結果、相互の圧力干衝を効果的に防止でき、特に洗い場から排水された水が第1の流路112に浸入し、取水管110を逆流して浴槽内部に溢れ出すことを効果的に防止できる。
【0069】
以上に説明したように、本発明の排水トラップ100によれば、浴槽内から排水された水の流路(第1の流路112)と洗い場側から排水された水の流路(第2の流路118)とがそれぞれ別れており、それぞれ独自の排水系統を備えているため、排水による圧力干衝が生じることがなく、低床化の要請により取水管110を取り付けヘッド高を低くした場合であっても、洗い場側から排水された水が取水管110を逆流して浴槽の内部に溢れ出すことを防止することができ、また逆に浴槽内から排水された水が溜水部104の内部に浸入し封水筒126から洗い場側に溢れ出すことを防止できる。
また、浴槽内の水は独自の排水系統(第1の流路112)により外部に排水されるため、浴槽内の水の排水時間を短縮することができる。
【0070】
ここで、溜水部104の開口部の一部は蓋部134で塞がれているが、この蓋部134は封水筒126に形成されているため、封水筒126を溜水部104から引き抜くことにより、溜水部104の開口部をすべて開放することができる。
これにより、溜水部104の内部に毛髪やゴミが詰まった場合にも、容易に溜水部104を掃除することができる。また、封水筒126を引き抜くことにより蓋部134の掃除も容易に行うことができる。
【0071】
なお、溜水部104に常に一定量の水が溜められおり、溜水部104と封水筒126とでいわゆる封水機能を実現しているため、下水の悪臭が浴室内に漂うことを防止できるとともに昆虫や小動物が排水管116から排水トラップ100を経て浴室内へ侵入することを防止できる。
【0072】
ここで、本発明の第2実施形態の排水トラップの変形例について説明する。
なお、図7において、本発明の第2実施形態に係る排水トラップ100と同様の構成には同符号を付し、適宜説明を省略する。
【0073】
図7に示すように、変形例に係る排水トラップ150は、溜水部104の排水口近傍の部位に逆流防止弁152が設けられている。この逆流防止弁152は、整流部材154と、この整流部材154が所定の角度だけ回転するように整流部材154を溜水部104に取り付ける取付部材156と、で構成されている。ここで、取付部材156として、例えば、整流部材154の端部を貫通し、両端部が溜水部104に回転可能に取り付けられる回転軸が好ましい。なお、取付部材は、この回転軸に限られることはなく、整流部材154を所定の角度だけ回転させるものであれば他の部材でもよい。また、整流部材154の形状は、排水口114に内周面に接触したときに第1の流路112や第2の流路118を塞ぐことができるような形状に設定されている。
【0074】
この排水トラップ150によれば、図7に示すように、整流部材154は第2の流路118を流れてきた水により押圧される。水により押圧された整流部材154は、回転軸とともに所定の回転角度だけ回転し、排水口114の内周面の一部と接触する。そして、水の圧力により整流部材154がこの状態で位置決めされる。このように、整流部材154が排水口114の内周面の一部と接触することにより、第1の流路112が塞がれる。この結果、第2の流路118を流れてきた水は、第1の流路112に浸入することがなく、全て排水管116により外部に排水される。
【0075】
逆に、図7に示すように、整流部材154は第1の流路112を流れてきた水により押圧される。水により押圧された整流部材154は、回転軸とともに所定の回転角度だけ回転し、排水口114の内周面の一部と接触する(図7の点線参照)。そして、水の圧力により整流部材154がこの状態で位置決めされる。このように、整流部材154が排水口114の内周面の一部と接触することにより、第2の流路118が塞がれる。この結果、第1の流路112を流れてきた水は、第2の流路118に浸入することがなく、全て排水管116により外部に排水される。
【0076】
以上のように、逆流防止弁152を設けることにより、より効果的に圧力干衝を防止することができ、浴槽内から排水された水が排水トラップ本体102から洗い場側に溢れ出すことをより確実に防止でき、洗い場側から排水された水が取水管110を逆流して浴槽内部に溢れ出すことをより確実に防止できる。
【0077】
【発明の効果】
以上説明した本発明の排水トラップにおいては以下の効果を奏する。
請求項1に記載の発明は、浴槽内から排水された水の流路(第1の流路)と洗い場側から排水された水の流路(第2の流路)とがそれぞれ別れており、それぞれ独自の排水系統を備えているため、排水による圧力干衝が生じることがなく、低床化の要請により取水管を取り付けヘッド高を低くした場合であっても、浴槽内から排水された水が溜水部の内部に浸入し封水筒から洗い場側に溢れ出すことを防止でき、また逆に洗い場側から排水された水が取水管を逆流して浴槽の内部に溢れ出すことを防止することができる。
また、浴槽内の水は独自の排水系統(第1の流路)により外部に排水されるため、浴槽内の水の排水時間を短縮することができる。
このように、本発明の排水トラップによれば、ヘッド高が低く設定された場合でも、浴槽内の水の排水効率を上げることができるとともに相互の圧力干衝を防止することができる。特に、第1の流路と第2の流路とを設けるために排水トラップ本体の寸法を大きくするのではなく、排水トラップ本体の内部空間部に溜水部を取り付けることにより内部空間部を2つの空間部に分断しているので、排水トラップが大型化することがなく、いわゆる低床化の要請に沿うものとなる。
ここで、溜水部は着脱可能に排水トラップ本体に取り付けられているため、溜水部を引き抜くことにより、排水トラップ本体の内部空間部を開放することができる。これにより、排水トラップ本体の内部に毛髪やゴミが詰まった場合にも、容易に掃除することができる。また、溜水部を引き抜くことにより溜水部の掃除も容易に行うことができる。
また、排水トラップ本体の内部に溜水部を取り付けるだけで第1の流路と第2の流路とが形成されるため、排水トラップ本体自体に第1の流路や第2の流路を形成する必要がなく、排水トラップ本体の内部構造を比較的単純な構造にすることができる。このため、アンダーカットになる部分がなく従来から広く採用されている樹脂成型により製造することができ、排水トラップの生産効率を上げることができる。
さらに、高圧ホースなどの掃除機器を用いて排水トラップ本体を掃除する場合には、溜水部を排水トラップ本体の内部から取り外すことにより、溜水部の配置スペースを利用することができるため、高圧ホースを排水トラップ本体の内部に進入させることができる。これにより、掃除機器を用いた清掃が可能となり、清掃性を高めることができる。
【0078】
請求項2に記載の発明は、第1開口部は取水口に向かって開口しているため、取水口から排水トラップ本体の内部に流入した水が浸入する第1の流路の開口面積を比較的大きくすることができる。これにより、浴槽内の水の排水時間をより短縮させることができる。
一方、第2開口部が排水口に向かって開口しているため、第1の流路を流れてきた水をより効果的に排水管に導くことができるとともに、第2の流路を流れてきた水との圧力干衝を小さくすることができる。
【0079】
請求項3に記載の発明は、第1開口部を構成する溜水部の底部が取水口側に位置する入口部から第2開口部側に位置する出口部に向かって下り傾斜しているため、第1の流路の開口面積を絞ることができる。これにより、浴槽側から水が排水されていないときに、第1の流路の途中において水溜め部を形成することができ、第1の流路に封水機能を持たせることができる。この結果、下水の悪臭が排水管を経て、第1の流路から浴室(浴槽)内に漂うことがない。また、昆虫や小動物が排水管から第1の流路を経て浴槽内へ侵入することを防止できる。
【0080】
請求項4に記載の発明は、浴槽側の排水経路となる第1の空間部と洗い場側の排水経路となる第2の空間部とをシール部材により気密にすることで、第1の空間部の深さを稼ぐことができ、浴槽側排水経路に有効な封水深さを実現させることができる。
【0081】
請求項5に記載の発明は、浴槽内から排水された水の流路(第1の流路)と洗い場側から排水された水の流路(第2の流路)とがそれぞれ別れており、それぞれ独自の排水系統を備えているため、排水による圧力干衝が生じることがなく、低床化の要請により取水管を取り付けヘッド高を低くした場合であっても、洗い場側から排水された水が取水管を逆流して浴槽の内部に溢れ出すことを防止することができ、また逆に浴槽内から排水された水が溜水部の内部に浸入し封水筒から洗い場側に溢れ出すことを防止できる。
また、浴槽内の水は独自の排水系統(第1の流路)により外部に排水されるため、浴槽内の水の排水時間を短縮することができる。
このように、本発明の排水トラップによれば、ヘッド高が低く設定された場合でも、浴槽内の水の排水効率を上げることができるとともに相互の圧力干衝を防止することができる。
ここで、溜水部の開口部の一部は蓋部で塞がれているが、この蓋部は封水筒に形成されているため、封水筒を溜水部から引き抜くことにより、溜水部の開口部をすべて開放することができる。これにより、溜水部の内部に毛髪やゴミが詰まった場合にも、容易に溜水部を掃除することができる。また、封水筒を引き抜くことにより蓋部の掃除も容易に行うことができる。
【0082】
請求項6に記載の発明は、浴槽内から排水された大量の水が排水トラップ本体の内部に流入した場合には、第1の流路だけでは足りず、蓋部の上を水が流れる。このとき、蓋部には壁部が形成されているため、蓋部の上を流れる水が第2の流路に浸入することを防止できる。また壁部が形成されているため、溜水部の開口部の蓋部で塞がれていない部分から溜水部の内部に水が浸入することも防止できる。
【0083】
請求項7に記載の発明は、第2の流路の排水口側と反対側に位置する端部が閉塞されているため、溜水部から第2の流路に溢れ出た水が逆流して第1の流路に浸入することはない。この結果、圧力干衝を効果的に防止でき、特に洗い場から排水された水が第1の流路に浸入し、取水管を逆流して浴槽内部に溢れ出すことを効果的に防止できる。
【0084】
請求項8に記載の発明は、溜水部の排水口近傍の部位には逆流防止弁が設けられているため、第1の流路を流れてきた水が第2の流路に浸入することを防止でき、さらに第2の流路を流れてきた水が第1の流路に浸入することを防止できる。これにより、浴槽内から排水された水が排水トラップ本体から洗い場側に溢れ出すことをより確実に防止でき、洗い場側から排水された水が取水管を逆流して浴槽内部に溢れ出すことをより確実に防止できる。
【0085】
請求項9に記載の発明は、第2の流路が排水口に向かって下り傾斜しているため、溜水部の開口部から第2の流路に溢れた出た水を効率良く、かつ円滑に排水口まで導くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る排水トラップの断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る排水トラップを構成する排水トラップ本体の斜視図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る排水トラップを構成する溜水部の斜視図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る排水トラップの斜視図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る排水トラップの断面図である。
【図6】図5のA−A’間で切断した場合の断面図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る排水トラップの変形例となる排水トラップの断面図である。
【図8】従来技術となる浴室の排水構造の部分的な断面図である。
【図9】従来から提案されている排水トラップの斜視図である。
【図10】従来技術となる排水トラップの断面図である。
【符号の説明】
10 排水トラップ
12 排水トラップ本体
22 取水口
28 取水管
30 排水口
32 排水管
36 溜水部
38 凹部(開口部、第1開口部)
40 連通孔(開口部、第2開口部)
44 第1の空間部
46 Oリング(シール部材)
48 第2の空間部
50 封水筒
100 排水トラップ
102 排水トラップ本体
104 溜水部
106 取水口
110 取水管
114 排水口
116 排水管
112 第1の流路
118 第2の流路
126 封水筒
134 蓋部
136 壁部
150 排水トラップ
152 逆流防止弁

Claims (9)

  1. 洗い場から排水された水が流入する封水筒と、底部を備えた筒状に形成され前記封水筒が挿入されて前記封水筒から前記水が内部に注がれる溜水部と、前記溜水部が取り付けられ洗い場から排水された水が前記溜水部と前記封水筒との間を上昇して前記溜水部の外部に溢れ出す排水トラップ本体と、前記排水トラップ本体に形成され前記溜水部の外部に溢れた水を前記排水トラップ本体の外部に排水させる排水管が接続する排水口と、前記排水トラップ本体に形成され浴槽内から排水された水を前記排水トラップ本体に導く取水管が接続する取水口と、を有する排水トラップにおいて、
    前記溜水部は前記排水トラップ本体の内部に着脱可能に取り付けられ、前記溜水部が前記排水トラップ本体内部に取り付けられたときに前記排水トラップ本体内部の空間部を2つの空間部に分断し、
    前記溜水部の底部には、前記2つの空間部のうち前記溜水部の底部と前記排水トラップ本体の底部との間に形成された第1の空間部とともに第1の流路を構成する開口部が形成され、前記排水トラップ本体の内部に流入した浴槽からの水が前記第1の流路を流れて前記排水口に導かれ、
    前記溜水部から溢れた水は、前記第1の空間部以外の空間部である第2の空間部に形成された第2の流路を流れて前記排水口に導かれることを特徴とする排水トラップ。
  2. 前記開口部は、前記取水口に向かって開口した第1開口部と、前記排水口に向かって開口した第2開口部と、で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の排水トラップ。
  3. 前記第1開口部を構成する前記溜水部の底部は、前記取水口側に位置する入口部から前記第2開口部側に位置する出口部に向かって下り傾斜していることを特徴とする請求項2に記載の排水トラップ。
  4. 前記溜水部と前記排水トラップ本体との間には、前記第1の空間部から前記第2の空間部への水の浸入及び前記第2の空間部から前記第1の空間部への水の浸入を防止するシール部材が配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の排水トラップ。
  5. 上方に開口した開口部を有する溜水部が内部に形成された排水トラップ本体と、前記溜水部の前記開口部に挿入され洗い場から排水された水を前記溜水部に注ぐ封水筒と、前記排水トラップ本体に形成され前記溜水部の前記開口部から前記溜水部の外部に溢れた水を前記排水トラップ本体の外部に排水させる排水管が接続する排水口と、前記排水トラップ本体に形成され浴槽内から排水された水を前記排水トラップ本体に導く取水管が接続する取水口と、を有する排水トラップにおいて、
    前記溜水部の外側面の一部に沿って形成され、前記取水口から前記排水トラップ本体の内部に流入した水を前記排水口まで導く第1の流路と、
    前記溜水部の外側面の一部に沿って形成され、前記溜水部の前記開口部から前記溜水部の外部に溢れ出した水を前記排水口まで導く第2の流路と、
    前記封水筒の外側面に形成され、前記封水筒が前記溜水部の前記開口部に挿入されたときに前記開口部の一部を塞ぎ前記溜水部の内部の水が前記開口部から前記第1の流路に溢れ出すことを防止する蓋部と、を有していることを特徴とする排水トラップ。
  6. 前記蓋部は前記取水口から前記排水トラップ本体の内部に流入した水を前記排水口に導く流路を兼ねており、前記蓋部には前記蓋部上を流れる水が前記第2の流路又は前記溜水部の内部に浸入することを防止する壁部が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の排水トラップ。
  7. 前記第2の流路の前記排水口側と反対側に位置する端部が閉塞されていることを特徴とする請求項5又は6に記載の排水トラップ。
  8. 前記溜水部の前記排水口近傍の部位には、前記第1の流路を流れてきた水が前記第2の流路に浸入すること又は前記第2の流路を流れてきた水が前記第1の流路に浸入することを防止する逆流防止弁が設けられていることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載の排水トラップ。
  9. 前記第2の流路は、前記排水口に向かって下り傾斜していることを特徴とする請求項5乃至8のいずれか1項に記載の排水トラップ。
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