JP2005007524A - 塗工シート裁断方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】円板状の裁断下刃10と裁断下刃10の刃先角θ1より小さな刃先角θ2を有する円板状の裁断上刃20とを、両刃の回転軸線C1、C2が平行となるように、かつ上記回転軸線が延びる方向において両刃の一部分が互いに重なるように配置し、上記両刃を回転させつつ、塗工層31を有する塗工シート30のこの塗工層31の側とは反対側の面32を裁断下刃10の外周12に接触させながら塗工シート30を上記両刃の間へ通して上記回転軸線と直交する搬送方向に搬送し、この塗工シートを裁断する。上記裁断の際に、塗工シート30中の裁断下刃10の外周12に接触する接触領域から外れた、この塗工シート30の搬送方向上流側の領域に、塗工シート30と裁断上刃20との接触開始位置を位置させる。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、塗工シート裁断方法に関し、詳しくは、対向する円板状の裁断刃の間に塗工シートを通してこの塗工シートを裁断する塗工シート裁断方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、紙、フィルム、あるいは樹脂被覆紙等のシート状の支持体に、シリカ微粒子等を樹脂バインダーで結合した塗工層を積層してなる塗工シートが知られている。上記塗工シートは、連続搬送される長尺の支持体上に塗工層を形成するための塗工液を塗布し乾燥させてロール状に巻き取った原反として製作された後、このロール状の原反から引き出されて搬送されつつ搬送方向に沿って裁断されたり、搬送方向と直交する方向に切断されたりして所望の大きさに切り出され情報記録紙等として製品化されている。上記搬送方向の裁断には一般にシャーカット方式が用いられており、このシャーカット方式では、鋭利な刃先角を有する円板状の裁断上刃と、刃先角が直角に近い円板状の裁断下刃との間に上記搬送される塗工シートを通しつつ、裁断上刃と裁断下刃とを回転させてこの塗工シートを裁断している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−260077号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、様々な態様での塗工シートの製作の要求に伴い上記塗工層にも種々の材質が使用されるようになると、上記ロール状の塗工シートを引き出して搬送方向に裁断する際の適切な裁断条件の設定が難しくなり、この裁断条件が不適切であると裁断された切り口近傍の塗工層にひび割れやキズが生じるという問題がある。特に塗工層が硬く脆弱である場合には上記ひび割れやキズが顕著に現れる。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、塗工シートを裁断する際の塗工層におけるひび割れやキズの発生を抑制し、これにより、裁断品質の低下を防ぐことができる塗工シート裁断方法および装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の塗工シート裁断方法は、円板状の裁断下刃とこの裁断下刃の刃先角より小さな刃先角を有しこの裁断下刃に対向する円板状の裁断上刃とを、両刃の回転軸線が平行となるように、かつこれらの回転軸線が延びる方向において両刃の一部分が互いに重なるように配置し、前記両刃を回転させつつ、塗工層を有する塗工シートのこの塗工層の側とは反対側の面を裁断下刃の外周に接触させながらこの塗工シートを前記両刃の間へ通して前記回転軸線と直交する搬送方向に搬送し、この塗工シートを搬送方向に裁断する塗工シート裁断方法であって、塗工シートを裁断する際に、塗工シート中の裁断下刃の外周に接触する接触領域から外れた、この塗工シートの搬送方向上流側の領域に、塗工シートと裁断上刃との接触開始位置を位置させるようにしたことを特徴とするものである。
【0007】
本発明の塗工シート裁断装置は、円板状の裁断下刃と、この裁断下刃の刃先角より小さな刃先角を有しこの裁断下刃に対向する円板状の裁断上刃であって、裁断下刃の回転軸線に平行な回転軸線を有し、かつ該回転軸線が延びる方向において裁断下刃の一部分とこの裁断上刃の一部分とが互いに重なるように配置した裁断上刃とを備え、両刃を回転させつつ、塗工層を有する塗工シートのこの塗工層の側とは反対側の面を裁断下刃の外周に接触させながらこの塗工シートを両刃の間へ通して前記回転軸線と直交する搬送方向に搬送し、該塗工シートを前記搬送方向に裁断する塗工シート裁断装置であって、塗工シート中の裁断下刃の外周に接触する接触領域から外れた、この塗工シートの搬送方向上流側の領域に、塗工シートと裁断上刃との接触開始位置が位置することを特徴とするものである。
【0008】
前記塗工シートは、例えば、炭酸カルシウム、アルミナ水和物、あるいはシリカ等の無機材料を主成分とする微粒子を樹脂バインダ等で結合して形成した塗工層を、紙、フィルム、樹脂被覆紙等の支持体上に積層したものとすることができる。
【0009】
前記塗工シートは、インクジェット用の記録紙とすることができる。なお、このインクジェット用の記録紙は、シリカ等を主成分とする微粒子をポリビニルアルコール等からなる樹脂バインダで結合して形成した塗工層を、紙、フィルム、樹脂被覆紙等の支持体上に積層したものである。
【0010】
前記「塗工シートと裁断上刃との接触開始位置」とは、塗工シートが裁断される際にこの塗工シートと裁断上刃とが接触する位置のうちの、上記搬送方向の最も上流側の位置を意味するものである。
【0011】
【発明の効果】
本発明の塗工シート裁断方法および装置によれば、塗工層を有する塗工シートを裁断する際に、この塗工シート中の裁断下刃の外周に接触する接触領域から外れた、この塗工シートの搬送方向上流側の領域に、塗工シートと裁断上刃との接触開始位置を位置させるようにしたので、上記塗工シートを裁断上刃と裁断下刃との間へ通して裁断する前に、裁断上刃のみによって塗工層に切り込みを入れることができる。これにより、塗工シートの裁断において、塗工層にひび割れやキズを生ぜしめるような大きな応力の発生を抑制することができ、裁断品質の低下を防ぐことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。図1は本発明の塗工シート裁断方法を実施するための塗工シート裁断装置の概略構成を示す側面図、図2は裁断下刃と裁断上刃との位置関係を一部断面で示した拡大正面図、図3は図2の3−3断面を示す図である。
【0013】
図示の塗工シート裁断装置は、円板状の裁断下刃10、裁断下刃10を回転させる下刃回転モータ15、裁断下刃10に対向する円板状の裁断上刃20、裁断上刃20を回転させる上刃回転モータ25、および長尺の塗工シート30を搬送する搬送部40を備えている。
【0014】
塗工シート30は、図2および図3に示すように、シリカを主成分とする微粒子をポリビニルアルコール等からなる樹脂バインダで結合した塗工層31を樹脂被覆紙等からなる支持体32上に積層してなり、この塗工シート30がロール状に巻かれた原反であるシートロール35から供給される。また、上記塗工シート30はインクジェット用の記録紙であり、上記支持体32には、上記樹脂被覆紙の他、紙、あるいはフィルム等を採用することができ、上記塗工層31は支持体32より硬くて脆弱である。
【0015】
図2および図3に示すように、裁断下刃10と裁断上刃20とは、裁断下刃10の回転軸線C1と裁断上刃20の回転軸線C2とが平行となるように、かつ上記回転軸線C1および回転軸線C2が延びる方向に裁断下刃10と裁断上刃20の一部分とが互いに重なるように、すなわち、回転軸線C1、C2が延びる方向から見たときに裁断下刃10の一部分と裁断上刃20の一部分とが互いに重なるように配置されており、裁断上刃20の刃先角θ2は裁断下刃10の刃先角θ1より小さい。
【0016】
なお、裁断下刃10は、下刃回転モータ15の回転軸に連結されている下刃軸16の外周に嵌合し、この下刃軸16の外周に嵌合する下刃スペーサ17Aと下刃スペーサ17Bとの間に挟まれてこの下刃軸16と一体的に回転する。
【0017】
なお、下刃スペーサ17Bの角部17KにおけるR形状の半径は1.5mmである(面取R=1.5mm)。
【0018】
また、裁断上刃20は、上刃回転モータ25の回転軸に連結されている上刃軸26の外周に嵌合し、この上刃軸26の外周に嵌合する上刃スペーサ27Aと上刃スペーサ27Bとの間に挟まれてこの上刃軸26と一体的に回転する。
【0019】
搬送部40は、回転軸上にシートロール35を回転可能に保持するロール保持軸41と、ロール保持軸41に保持されたシートロール35から塗工シート30を引き出すシート引出ローラ部44と、ロール保持軸41からシート引出ローラ部44までの塗工シート30の搬送経路に配置され塗工シート30の搬送方向を変更したり塗工シート30が受ける搬送方向への引張力(テンション)を適切に保ったりするパスロール42A、42B、42C、およびパスロール43A,43B、43C、43Dと、シート引出ローラ部44によって引き出されて裁断下刃10と裁断上刃20との間を通って裁断された塗工シート30をシート切断部50に供給するシート切断供給ローラ部46と、シート引出ローラ部44とシート切断供給ローラ部46の間に配置され塗工シート30の搬送方向を変更したり塗工シート30が受ける搬送方向への引張力(テンション)を適切に保ったりするパスロール45A,45B、45Cとを有している。
【0020】
なお、塗工シート30が裁断下刃10と裁断上刃20との間を通って裁断される位置は、パスロール43Dとシート引出ローラ部44との間の搬送経路中であり、上記パスロール43Dと裁断下刃10と裁断上刃20との位置関係に基づいて後述する接触開始位置が定まり、シート引出ローラ部44とパスロール43Dと裁断下刃10との位置関係に基づいて後述する接触領域が定まる。
【0021】
シート引出ローラ部44は、回転する2つのローラ44A、44Bの間に塗工シート30を挟んでこの塗工シート30をシートロール35から引き出し搬送する。また、シート切断供給ローラ部46は、シート切断部50による塗工シート30の所定の切断が実施されるように、間欠回転する2つのローラ46A、46Bの間に塗工シート30を通してこの塗工シート30をシート切断部50に供給する。
【0022】
なお、上記搬送部40は、塗工シート30の塗工層31の側とは反対側の面である支持体32の側の面を裁断下刃10の外周12に接触させながら、塗工シート30を上記裁断下刃10と裁断上刃20との間へ通して上記回転軸線C1と直交する搬送方向Hに搬送する。また、シート切断部50は、シート切断供給ローラ部46を通して供給された塗工シート30を、この塗工シート30が搬送される方向と直交する方向に切断する。
【0023】
次に、塗工シート裁断装置による塗工シート30の裁断について詳しく説明する。
【0024】
塗工シート30は、シート引出ローラ部44の2つの搬送ローラ44A、44Bの間に挟まれてシートロール35から引き出され搬送される。この塗工シート30は、上記パスロール42Aからパスロール43Dを経由し、下刃回転モータ15の駆動により回転する裁断下刃10と上刃回転モータ25の駆動により回転する裁断上刃20との間を通って上記搬送方向(図中矢印H方向)に裁断される。
【0025】
図3に示すように、この塗工シート裁断装置は、塗工シート30を裁断する際に、塗工シート30が裁断下刃10の外周12に接触する接触領域R1から外れた、この塗工シート30の搬送方向上流側の非接触領域Q1に、塗工シート30と裁断上刃20との接触開始位置P1を位置させるようにしてこの塗工シート30を裁断する。
【0026】
なお、接触領域R1は、塗工シート30の裁断下刃10への接触が始まる下刃巻込開始位置E1から塗工シート30の裁断下刃10への接触が終わる下刃巻込終了位置F1までの領域であり、接触開始位置P1は、塗工シート30と裁断上刃20とが接触する領域のうちの、上記搬送方向の最も上流側に位置する。裁断下刃10の回転軸線C1および下刃巻込開始位置E1を通る直線と搬送方向上流側に延びる塗工シート30との成す角度は90度となり、上記回転軸線C1および下刃巻込終了位置F1を通る直線と搬送方向下流側に延びる塗工シート30との成す角度も90度となる。
【0027】
上記裁断下刃10と裁断上刃20との間を通って搬送方向に裁断された塗工シート30は、シート引出ローラ部44を通って、上記パスロール45Aからパスロール45Cを経由し、シート切断供給ローラ部46の2つの搬送ローラ46A、46Bの間を通ってシート切断部50に供給される。そして、シート切断部50が、上記供給された塗工シート30を上記搬送方向と直交する方向に切断する。
【0028】
以下、上記接触領域R1に対する接触開始位置P1の位置と、裁断下刃10と裁断上刃20との間を通って裁断された塗工シート30の裁断品質との関係について検討した裁断実験について説明する。図4は裁断下刃と裁断上刃の寸法および上記両刃の位置関係の詳細を示す断面図、図5は接触開始位置が接触領域から外れている状態を示す断面図、図6は接触開始位置が接触領域に近づいた状態を示す断面図、図7は接触開始位置が接触領域内に位置した状態を示す断面図である。なお、上記図4から図7の各断面図は、上記各状態における塗工シートと裁断下刃と裁断上刃との位置関係を図3と同様の断面において図3と同様の方向から見た図である。
【0029】
なお、図4に示すように、ここでは裁断下刃10の外径D1を110mm、裁断上刃の外径D2を138mm、裁断下刃10の一部分と裁断上刃20の一部分とが互いに重なるオーバーラップ量Wを1mmとしている。また、回転軸線方向から見た側面において(すなわち図4において)、裁断上刃20と裁断下刃10とが回転軸線方向に重なる上記搬送方向の最も上流側の位置Jおよび裁断下刃10の回転軸線C1を通る直線Mと、回転軸線C1および回転軸線C2を通る直線Nとの成す上下刃交差開始角度Kの値は約8.2度である。なお、上記オーバーラップ量Wは、上記回転軸線方向から見たときに、上記両刃それぞれの回転軸線C1、C2を通る線上における上記両刃の重なり長さを意味するものである。
【0030】
また、図5に示すように、回転軸線C1および回転軸線C2を通る直線と、回転軸線C1および下刃巻込開始位置E1を通る直線との成す角度を下刃巻込開始角度αとする。
【0031】
塗工シート30の厚さが裁断下刃10の径に対して十分に小さいときには、上記接触開始位置P1が接触領域R1から外れる条件は、下刃巻込開始角度α<上下刃交差開始角度Kの条件式で示すことができる。すなわち、下刃巻込開始位置E1と上記接触開始位置P1とが一致したときに、下刃巻込開始角度αの値と上下刃交差開始角度Kの値とが等しくなるので、下刃巻込開始角度α<上下刃交差開始角度Kの条件式が満たされる状態においては接触開始位置P1が非接触領域Q1に含まれる(すなわち、接触領域R1から外れる)。ここで、塗工シートの厚さは裁断下刃の径に対して十分に小さいので(裁断下刃の径110mmに対して塗工シートの厚さは0.3mm程度なので)、以下の説明においては、上記条件式「下刃巻込開始角度α<上下刃交差開始角度K」を接触開始位置P1が接触領域R1から外れる条件式とする。また、上記設定において下刃巻込開始角度αを変更して裁断品質を検討した結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
まず始めに、接触開始位置P1が接触領域R1から外れている場合(α<8.2度)について説明する。
【0033】
下刃巻込開始角度αの値が5.0度、7.0度のときは、図5に示すように、下刃巻込開始角度αより上下刃交差開始角度Kの方が大きく(下刃巻込開始角度α<上下刃交差開始角度K)、表1に示すように裁断された塗工シート30の塗工層31のひび割れやキズに関する品質、すなわち裁断品質は非常に良好であった。すなわち、塗工シートが裁断される際に、塗工シート30が両刃の間に挟まれる前に裁断上刃20のみによって塗工層31に切り込みを入れることができ、塗工層31にひび割れやキズを生じさせるような大きな応力を発生させることなく裁断が行われた。
【0034】
上記下刃巻込開始角度αの値が8.0度のときには、依然、下刃巻込開始角度αより上下刃交差開始角度Kの方が大きいが(下刃巻込開始角度α<上下刃交差開始角度K)、図6に示すように、下刃巻込開始角度αの値(8.0度)が上下刃交差開始角度Kの値(8.2度)にかなり近づく。このような場合であっても、上記ひび割れやキズに関する品質の低下は少なく、表1に示すように裁断品質は良好であった。
【0035】
次に、下刃巻込開始角度αの値が9.0度、11.0度のときは、接触開始位置P1が接触領域R1に含まれるようになり、下刃巻込開始角度αの値が上下刃交差開始角度Kの角度の値(8.2度)を越えて、図7に示すように下刃巻込開始角度αの値より上下刃交差開始角度Kの値の方が小さくなる(下刃巻込開始角度α>上下刃交差開始角度K)。このような場合には、表1に示すように塗工層にひび割れ、およびキズが多数発生し裁断品質が低下した。すなわち、裁断上刃20による塗工層31への切り込みが実施されることなく塗工シート30が両刃の間に挟まれて裁断されるので、塗工層31中に、この塗工層31にひび割れやキズを生じさせる大きな応力が発生する。
【0036】
上記実施の形態においては、塗工シートをインクジェット用の記録紙としたが、このような場合に限らず、炭酸カルシウム、アルミナ水和物、あるいはシリカ等の無機材料を主成分とする微粒子を樹脂バインダ等で結合した塗工層を、紙、フィルム、あるいは樹脂被覆紙等の支持体上に積層して形成した塗工シートであれば上記と同様の効果を得ることができる。
【0037】
なお、上記裁断実験においては、塗工層の厚さを0.01mmから0.1mmまで変更し、この塗工層の厚さを含めた塗工シートの厚さを0.1mmから0.5mmまで変更して行ったが、塗工層の厚さおよび塗工シートの厚さのみを変更したいずれの場合においても裁断品質に変化はなかった。
【0038】
また、本発明の塗工シート裁断装置が裁断対象とする塗工シートの厚さは、0.01mm以上、かつ0.1mm以下であることが望ましく、0.02mm以上、かつ0.05mm以下であることがさらに望ましい。
【0039】
また、裁断上刃の径、裁断下刃の径、搬送速度等の裁断条件を変更したり、塗工シートおよび塗工層の厚さを変更しても裁断品質の変化は少なく、上記接触領域から外れた領域に、上記接触開始位置を位置させるか否かが上記裁断品質の良否を決める主要因の1つとなっていることは別途確認されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗工シート裁断方法を実施するための塗工シート裁断装置の概略構成を示す側面図
【図2】裁断下刃と裁断上刃と塗工シートとの位置関係を一部断面で示した拡大正面図
【図3】図2の3−3断面を示す図
【図4】裁断下刃と裁断上刃の寸法および上記両刃の位置関係の詳細を示す断面図
【図5】接触開始位置が接触領域から外れている状態を示す断面図
【図6】接触開始位置が接触領域に近づいた状態を示す断面図
【図7】接触開始位置が接触領域内に位置した状態を示す断面図
【符号の説明】
10 裁断下刃
20 裁断上刃
30 塗工シート
31 塗工層
40 搬送部
C1 裁断上刃の回転軸線
C2 裁断上刃の回転軸線
θ1 裁断下刃の刃先角
θ2 裁断上刃の刃先角
Claims (4)
- 円板状の裁断下刃と該裁断下刃の刃先角より小さな刃先角を有しこの裁断下刃に対向する円板状の裁断上刃とを、両刃の回転軸線が平行となるように、かつ該回転軸線が延びる方向において前記両刃の一部分が互いに重なるように配置し、
前記両刃を回転させつつ、塗工層を有する塗工シートの前記塗工層の側とは反対側の面を前記裁断下刃の外周に接触させながら該塗工シートを前記両刃の間へ通して前記回転軸線と直交する搬送方向に搬送し、該塗工シートを前記搬送方向に裁断する塗工シート裁断方法であって、
前記塗工シートを裁断する際に、該塗工シート中の前記裁断下刃の前記外周に接触する接触領域から外れた、この塗工シートの搬送方向上流側の領域に、前記塗工シートと前記裁断上刃との接触開始位置を位置させるようにしたことを特徴とする塗工シート裁断方法。 - 前記塗工シートがインクジェット用の記録紙であることを特徴とする請求項1記載の塗工シート裁断方法。
- 円板状の裁断下刃と、
該裁断下刃の刃先角より小さな刃先角を有しこの裁断下刃に対向する円板状の裁断上刃であって、前記裁断下刃の回転軸線に平行な回転軸線を有し、かつ該回転軸線が延びる方向において前記裁断下刃の一部分と該裁断上刃の一部分とが互いに重なるように配置した裁断上刃とを備え、
前記両刃を回転させつつ、塗工層を有する塗工シートの前記塗工層の側とは反対側の面を前記裁断下刃の外周に接触させながら該塗工シートを前記両刃の間へ通して前記回転軸線と直交する搬送方向に搬送し、該塗工シートを前記搬送方向に裁断する塗工シート裁断装置であって、
前記塗工シート中の前記裁断下刃の前記外周に接触する接触領域から外れた、この塗工シートの搬送方向上流側の領域に、前記塗工シートと前記裁断上刃との接触開始位置が位置することを特徴とする塗工シート裁断装置。 - 前記塗工シートがインクジェット用の記録紙であることを特徴とする請求項3記載の塗工シート裁断装置。
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