JP2005014106A - 塗工シート切断方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗工シート切断方法において、塗工シートを切断する際の切断品質の低下を抑制する。
【解決手段】支持体32上に塗工層31が積層された塗工シート30の塗工層31の側を支持台部60で支持し、切断刃移動部65が支持台部60に支持された塗工シート30の表面33に向けてこの表面33に垂直な方向に切断刃50を平行移動させて、支持体32の側から切断刃50を通して上記塗工シート30を切断する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、塗工シートを切断する塗工シート切断方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、紙、フィルム、あるいは樹脂被覆紙等のシート状の支持体に、シリカ微粒子等を樹脂バインダーで結合してなる硬くて脆弱な塗工層を積層した塗工シートが知られている。上記塗工シートは、連続搬送される長尺の支持体上に塗工層を形成するための塗工液を塗布し乾燥させてロール状に巻き取った原反として製作された後、このロール状の原反から引き出された長尺の塗工シートが、搬送方向に沿って裁断されたり、上記搬送方向と直交する搬送直交方向に切断されたりして所望の大きさに切り出されて情報記録紙等として使用される。上記塗工シートの切断は、この塗工シートの表面と略平行に鋭利な刃先を延在させた切断刃を上記表面と直交する方向に平行移動させることにより実施している。(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−283552号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記塗工シートの切断は、塗工層が傷ついたり塗工層に汚れが付着したりしないように、塗工シートの支持体の側(すなわち、塗工シートの塗工層の側とは反対側)の面を支持し、塗工層の側から切断刃を通すことにより実施している。このような場合には、図9の塗工シートが切断される様子を表す斜視図に示すように、塗工シート85の塗工層88の側の表面86と略平行に鋭利な刃先を延在させた切断刃80をこの表面86に向けて上記表面86と直交する方向(図中矢印E1方向)に平行移動させて塗工シート85が切断され、支持体87上に積層された塗工層88が、上記表面86に対して斜めに傾く切断刃80の傾斜刃面81により、上記切断刃80が平行移動する移動面に対して直交する方向(図中矢印F1方向、以後、切断直交方向という)に押される。これにより、支持体87に比して硬くて脆弱な塗工層88が切断された切り口82に沿った部位88Aが盛り上がるとともに、この部位88Aにひび割れやキズが生じることがある。
【0005】
特に、上記裁断刃の切れ味が悪くなったときには上記塗工層にひび割れやキズがより顕著に現れる。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、塗工シートを切断する際の切断品質の低下を抑制することができる塗工シート切断方法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の塗工シート切断方法は、塗工層を有する塗工シートを、この塗工シートの塗工層の側とは反対側から切断刃を通して切断することを特徴とするものである。
【0008】
前記切断刃の刃先角の角度は50度以下とすることが好ましい。
【0009】
前記塗工シートは、例えば、紙、フィルム、あるいは樹脂被覆紙等の支持体上に、炭酸カルシウム、アルミナ水和物、あるいはシリカ等の無機材料を主成分とする微粒子を樹脂バインダ等で結合して形成したものとすることができる。
【0010】
前記塗工シートは、インクジェット用の記録紙とすることができる。なお、インクジェット用の記録紙は、紙、フィルム、あるいは樹脂被覆紙等の支持体上に、シリカ等を主成分とする微粒子をポリビニルアルコール等からなる樹脂バインダで結合した塗工層を積層したものである。
【0011】
前記塗工シートの切断は、例えば、塗工シートの表面と平行に刃先を延在させた切断刃を上記表面に向けてこの表面と直交する方向に平行移動させて、この切断刃を塗工シートに通すことにより実施することができる。
【0012】
【発明の効果】
本発明の塗工シート切断方法によれば、塗工層を有する塗工シートを、この塗工シートの塗工層の側とは反対側から切断刃を通して切断するので、切断の切り口に沿った塗工層の盛り上がり、あるいは上記切断の切り口に沿った塗工層のひび割れやキズの発生を低減することができ、塗工シートを切断する際の切断品質の低下を抑制することができる。
【0013】
すなわち、切断刃が支持体を通った後、この切断刃が塗工層を通るときに塗工層が切断刃の斜面により上記切断直交方向に押されるが、このとき塗工層における上記切断刃が入刃される側の表面には支持体が積層されており、この支持体によって塗工層が補強されているので、塗工層が切断直交方向に押されてもこの塗工層の変形を小さく抑えることができる。これにより、上記切断の切り口に沿った塗工層の盛り上がりを少なくすることができ、上記ひび割れやキズの発生も低減することができる。
【0014】
なお、上記塗工シート切断方法においては、塗工シートを切断する際に支持体の側から切断刃を通すので塗工層の側がこの塗工シートの支持面となり、塗工層の表面に汚れが付着したり塗工層が傷ついたりする問題が生じる場合があるが、これらの問題よる品質の低下は塗工層の側から切断刃を通すことによって生じる切断品質の低下に比して問題が少なく、上記塗工シート切断方法により塗工シートの切断を実施した方が塗工シートの切断における品質の低下の抑制に対して有効である。
【0015】
また、上記塗工シート切断方法は、支持体上にこの支持体より硬くて脆弱な塗工層が積層された塗工シートを切断する際に、特に、上記切断の切り口に沿った塗工層の盛り上がりを少なくして、ひび割れやキズの発生を低減する大きな効果を奏することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。図1は塗工シート裁断装置、および本発明の塗工シート切断方法を実施するための塗工シート切断装置を示す側面図、図2は塗工シート切断装置の拡大斜視図、図3は上記塗工シート裁断装置の裁断下刃と裁断上刃とを一部断面で示した拡大正面図、図4は図3の3−3断面を示す図である。
【0017】
図示の塗工シート切断装置101は、塗工シート30を切断する切断刃50と、切断刃50で塗工シート30を切断する際に塗工シート30を支持する支持台部60と、支持台部60に支持された塗工シート30の表面33に垂直な方向に切断刃50を平行移動させる切断刃移動部65とを備え、塗工シート30の塗工層31の側とは反対側、すなわち塗工シート30の支持体32の側から切断刃50を通して上記塗工シート30を切断する。
【0018】
切断刃50は片面刃であり、この切断刃50の移動方向に対して斜めに傾く傾斜刃面51と上記移動方向対して平行な平行刃面52とを有する。
【0019】
また、支持台部60は、切断刃50に対向する切断受刃として機能するものであり、この切断受刃の刃先角βは切断刃50の刃先角より大きく、90度に近い刃先角となっている。
【0020】
切断刃移動部65は、切断刃50の刃先53が支持台部60に支持された塗工シート30の表面33に対して平行に延在するように、この切断刃50を保持するとともに、この切断刃50を上記表面33に向けてこの表面33と直交する方向に平行移動させて、上記塗工シート30の切断を実施する。
【0021】
また、上記塗工シート30は、シリカを主成分とする微粒子をポリビニルアルコール等からなる樹脂バインダで結合した塗工層31を樹脂被覆紙からなる支持体32上に積層したインクジェット用の記録紙であり、上記支持体には、上記樹脂被覆紙の他、紙、あるいはフィルム等を採用することができ、塗工層31は支持体32に比して硬くて脆弱である。
【0022】
また、この塗工シート30は、この塗工シート30がロール状に巻かれてなるシートロール35から引き出され、後述する塗工シート裁断装置102で裁断された後上記塗工シート切断装置101に供給される。
【0023】
以下、塗工シート裁断装置102について説明する。
【0024】
上記塗工シート裁断装置102は、円板状の裁断下刃10、裁断下刃10を回転させる下刃回転モータ15、裁断下刃10に対向する円板状の裁断上刃20、裁断上刃20を回転させる上刃回転モータ25、および塗工シート30を搬送する搬送部40を備えている。
【0025】
図3および図4に示すように、裁断下刃10と裁断上刃20とは、裁断下刃10の回転軸線C1と裁断上刃20の回転軸線C2とが平行となるように、かつ上記回転軸線C1および回転軸線C2が延びる方向において裁断下刃10と裁断上刃20の一部分とが互いに重なるように、すなわち、図4に示すように回転軸線C1、C2が延びる方向から見たときに裁断下刃10の一部分と裁断上刃20の一部分とが重なるように配置されており、裁断上刃20の刃先角θ2は裁断下刃10の刃先角θ1より小さい。
【0026】
なお、裁断下刃10は、下刃回転モータ15の回転軸に連結されている下刃軸16の外周に嵌合し、この下刃軸16の外周に嵌合する下刃スペーサ17Aと下刃スペーサ17Bとの間に挟まれてこの下刃軸16と一体的に回転する。
【0027】
また、裁断上刃20は、上刃回転モータ25の回転軸に連結されている上刃軸26の外周に嵌合し、この上刃軸26の外周に嵌合する上刃スペーサ27Aと上刃スペーサ27Bとの間に挟まれてこの上刃軸26と一体的に回転する。
【0028】
搬送部40は、回転軸上にシートロール35を回転可能に保持するロール保持軸41と、ロール保持軸41に保持されたシートロール35から塗工シート30を引き出すシート引出ローラ部44と、ロール保持軸41からシート引出ローラ部44までの塗工シート30の搬送経路に配置され塗工シート30の搬送方向を変更したり塗工シート30が受ける搬送方向への引張力(テンション)を適切に保ったりするパスロール42A、42B、42C、およびパスロール43A,43B、43C、43Dと、シート引出ローラ部44によって引き出されて裁断下刃10と裁断上刃20との間を通って搬送方向に裁断された塗工シート30を塗工シート切断装置101に供給するシート切断供給ローラ部47と、シート引出ローラ部44とシート切断供給ローラ部47の間に配置され塗工シート30の搬送方向を変更したり塗工シート30が受ける搬送方向への引張力(テンション)を適切に保ったりするためのパスロール45A、45B、45C、およびパスロール46A、46B、46Cとを有している。なお、塗工シート30が裁断下刃10と裁断上刃20との間を通って裁断される位置は、パスロール43Dとシート引出ローラ部44との間の搬送経路中である。なお、塗工シート30は、パスロール46A、46B、46Cによって表裏の向きが反転される。
【0029】
シート引出ローラ部44は、回転する2つのローラ44A、44Bの間に塗工シート30を挟んでこの塗工シート30をシートロール35から引き出して搬送する。また、シート切断供給ローラ部47は、間欠回転する2つのローラ47A、47Bの間に塗工シート30を挟んでこの塗工シート30を塗工シート切断装置101に供給する。なお、上記搬送部40は、塗工シート30を、この塗工シート30の支持体32の側を裁断下刃10の外周12に接触させながら、上記裁断下刃10と裁断上刃20との間へ通して搬送方向(図中矢印H1方向)に搬送する。
【0030】
塗工シート切断装置101は、搬送方向に裁断されシート切断供給ローラ部47を通して供給された塗工シート30を、この塗工シート30が搬送される搬送方向(図中矢印H2方向)と直交する搬送直交方向に切断する。これにより、塗工シート30が所望の大きさに切り出される。
【0031】
次に、塗工シート裁断装置102による塗工シート30の裁断について詳しく説明する。
【0032】
塗工シート30は、シート引出ローラ部44の2つの搬送ローラ44A、44Bの間に挟まれてシートロール35から引き出される。この塗工シート30は、上記パスロール42Aからパスロール43Dを経由し、下刃回転モータ15の駆動により回転する裁断下刃10と上刃回転モータ25の駆動により回転する裁断上刃20との間を通って搬送方向(図中矢印H1方向)に裁断される。
【0033】
上記裁断下刃10と裁断上刃20との間を通って搬送方向に裁断された塗工シート30は、シート引出ローラ部44を通って、上記パスロール45Aからパスロール45C、および上記パスロール46Aからパスロール46Cを経由し、表裏の向きが反転されて2つの搬送ローラ47A、47Bの間に挟まれて塗工シート切断装置101に供給される。そして、間欠回転する2つの搬送ローラ47A、47Bの回転が停止して塗工シート30の移動が中断しているときに、塗工シート切断装置101が、上記シート切断供給ローラ部47を通して供給された塗工シート30を上記搬送方向と直交する搬送直交方向に切断する。
【0034】
図2に示すように、切断刃移動部65が、切断刃50を塗工シート30の支持体32側の表面33と直交する方向(図中矢印E2方向)に平行移動させて、支持台部60に支持された塗工シート30の切断が実施される。支持台部60に支持された塗工シート30に対して斜めに傾く傾斜刃面51は、上記塗工シート30を通る際に、塗工層31より先に支持体32を切断し、その後塗工層31を切断する。
【0035】
以下、塗工シート切断装置101により塗工シート30を切断する際の切断条件と切断された塗工シートの品質との関係について検討した実験の結果を説明する。図5から図7は各切断条件において塗工シートを切断する様子を示す側面図であり、図5(a)、図6(a)、図7(a)は塗工層の側から塗工シートを切断した様子を示す図、図5(b)、図6(b)、図7(b)は支持体の側から塗工シートを切断した様子を示す図である。
【0036】
ここでは切断刃50として、刃先角αが30度以上、70度以下の範囲の7種類を用意し、それぞれの裁断刃について、塗工層31の側から切断刃を通して塗工シート30を切断した場合と支持体32の側から切断刃を通して塗工シート30を切断した場合において切断品質を比較する実験を行った。なお、支持台部60は、切断受刃として機能するものであり刃先角が89度(逃がし角が1度)である。表1に、実験によって得られた切断品質の比較結果を示す。なお、上記塗工シートの切断実験は、1枚の塗工シートを切断する場合と、同じ向きに積み重ねられた複数の塗工シートを切断する場合とについて実施した。上記実験によって得られた切断品質の比較結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
Figure 2005014106
始めに、1枚の塗工シートを切断した場合の切断品質の比較結果について説明する。
【0038】
表1に示すように、切断刃の刃先角αを30度、35度、45度、50度に設定した場合において、これらの切断刃を塗工層31の側とは反対側、すなわち支持体32の側から通して塗工シート30を切断すると、図5(b)に示すように、上記切断における塗工層31の傾斜刃面51側の切り口近傍の領域Vに盛り上がり、ひび割れ、あるいはキズが生じることなく良好な切断品質が得られた(表1参照)。
【0039】
一方、塗工シート30の表裏の向きを反転し、上記と同様の切断刃(刃先角30度、35度、45度、50度)を用いて、これらの切断刃を塗工層31の側から通して塗工シート30を切断すると、刃先角30度、35度、45度の場合には、上記支持体32の側から切断刃を通して塗工シート30を切断したときより切断品質は多少劣るが全体として切断品質の劣化は少なく、製品として採用可能なレベルとなった。しかし、刃先角50度で塗工シートを切断したときには、図5(a)に示すように、塗工層31の傾斜刃面51側の切り口近傍の領域Vが盛り上がるとともに、ひび割れやキズが生じ切断品質が悪く品質不良となった。
【0040】
次に、切断刃の刃先角を55度に設定した場合において、この切断刃を支持体32の側から通して塗工シート30を切断すると、図6(b)に示すように、上記切断における塗工層31の傾斜刃面51側の切り口近傍の領域Vにおいて塗工層31にひび割れやキズが多少生じるが、盛り上がりが生じることはなく全体として切断品質の劣化は少なく製品として採用可能なレベルであった(表1参照)。
【0041】
一方、塗工シート30の表裏の向きを反転し、上記と同様の切断刃(刃先角55度)を用いて、切断刃を塗工層31の側から通して塗工シート30を切断すると、図6(a)に示すように、切断における塗工層31の傾斜刃面51側の切り口近傍の領域Vが盛り上がるとともに、ひび割れやキズが生じて切断品質が悪く品質不良となった(表1参照)。
【0042】
次に、切断刃の刃先角を60度、65度、70度に設定した場合において、これらの切断刃を支持体32の側から通して塗工シート30を切断すると、図7(b)に示すように、上記切断における塗工層31の傾斜刃面51側の切り口近傍の領域Vにおいて塗工層31にひび割れやキズが多少増加するが、上記切り口の近傍に盛り上がりが生じることはなく、製品としてなんとか採用可能なレベルであった(表1参照)。
【0043】
一方、塗工シート30の表裏の向きを反転し、上記と同様の切断刃(刃先角60度、65度、70度)を用いて、これらの切断刃を塗工層31の側から通して塗工シート30を切断すると、図7(a)に示すように、上記切断における塗工層31の傾斜刃面51側の切り口近傍の領域Vが盛り上がるとともに、多くのひび割れやキズが生じ、上記刃先角55度の切断刃を塗工層31の側から通して塗工シート30を切断し品質不良となった場合に比してもさらに切断品質が悪化した(表1参照)。
【0044】
なお、上記各切断条件で生じた品質不良は傾斜刃面51側の塗工層31の切り口に生じた切断品質不良が原因となっており、上記いずれの切断条件においても傾斜刃面51側の支持体31の切り口、平行刃面52側の支持体31の切り口、および平行刃面52側の塗工層32の切り口においては切断品質不良は生じなかった。
【0045】
次に、図8の側面図に示すように、同じ向きに積み重ねられた複数の塗工シートを切断した場合の切断品質の比較結果について説明する。
【0046】
表1に示すように、切断刃の刃先角αを30度、35度、45度、50度に設定して複数の塗工シートを重ね切りする場合において、これらの切断刃を塗工層31の側とは反対側、すなわち支持体32の側から通して塗工シート30を切断すると切断における塗工層31の傾斜刃面51側の切り口近傍の領域に盛り上がり、ひび割れ、あるいはキズが生じることなく良好な切断品質が得られた(表1参照)。なお、このときの裁断品質は、塗工シート1枚を上記と同じ条件で切断した場合(図5(b)参照)と概略同様であった。
【0047】
一方、塗工シート30の表裏の向きを反転し、上記と同様の切断刃(刃先角30度、35度、45度、50度)を用いて、これらの切断刃を塗工層31の側から通して塗工シート30を重ね切りしたときには、塗工層31の傾斜刃面51側の切り口近傍の領域が盛り上がるとともに、ひび割れやキズが生じ切断品質が悪く品質不良となった。
【0048】
また、刃先角55度、60度、65度、70度において複数の塗工シート30を重ね切りした場合の切断品質の比較では、いずれの刃先角においても上記塗工シート1枚を切断した場合と同様の切断品質となった。
【0049】
なお、切断刃の移動速度を変更したり、塗工シートおよび塗工層の種類や厚さを変更したり、あるいは、切断受刃の刃先角を変更したりして切断条件を変更しても切断品質の変化は少なく、切断刃を塗工層の側から通すかあるいは支持体の側から通すかが上記切断品質の良否を決める主要因の1つとなっていることが別途確認されている。
【0050】
また、上記塗工シートを支持する支持台部を平板状にしてスコアカット方式(当て切り方式)により塗工シートを切断した場合であっても、塗工シートの塗工層の側とは反対側から切断刃を通して切断することにより上記と同様の切断品質の低下を抑制する効果を得ることができる。
【0051】
上記切断刃は、片面刃を使用した場合に限らず両面刃を使用しても塗工シートの塗工層の側とは反対側からこの切断刃を通して切断することにより上記と同様の切断品質の低下を抑制する効果を得ることができる。
【0052】
また、塗工シートは、上記インクジェット用の記録紙に限らず、紙、フィルム、あるいは樹脂被覆紙等の支持体上に、炭酸カルシウム、アルミナ水和物、あるいはシリカ等の無機材料を主成分とする微粒子を樹脂バインダ等で結合して形成したものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】塗工シート裁断装置および本発明の塗工シート切断方法を実施するための塗工シート切断装置の概略構成を示す側面図
【図2】塗工シート切断装置の拡大斜視図
【図3】裁断下刃と裁断上刃と塗工シートとの位置関係を示す拡大正面図
【図4】図3の3−3断面を示す図
【図5】刃先角を55度未満に設定したときに切断された塗工シートを示す側面図
【図6】刃先角を55度に設定したときに切断された塗工シートを示す側面図
【図7】刃先角を55度より大きく設定したときに切断された塗工シートを示す側面図
【図8】重ねられた複数の塗工シートを切断刃で切断した様子を示す側面図
【図9】塗工シートを塗工層の側から切断した様子を示す斜視図
【符号の説明】
30 塗工シート
31 塗工層
32 支持体
50 切断刃
60 支持台部
65 切断刃移動部
101 塗工シート切断装置

Claims (3)

  1. 塗工層を有する塗工シートを、該塗工シートの前記塗工層の側とは反対側から切断刃を通して切断することを特徴とする塗工シート切断方法。
  2. 前記切断刃の刃先角の角度が50度以下であることを特徴とする請求項1記載の塗工シート切断方法。
  3. 前記塗工シートがインクジェット用の記録紙であることを特徴とする請求項1または2記載の塗工シート切断方法。
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