JP2005006508A - コンバインの穀稈引起装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】穀稈を引起しする引起装置の引起し回転速度は、走行装置の走行車速に連動されていないことにより、穀稈の搬送姿勢が悪かったり、又、引起性能が低下することがあった。
【解決手段】穀稈を引起す引起装置7を複数段に変速回転駆動する変速手段8を設けると共に、走行装置3の走行車速を無段変速回転駆動する油圧式無段変速手段を設け、引起装置7は、油圧式無段変速手段から回転動力が入力され、走行車速が所定車速以上になると、引起装置7は変速手段8により、上限値は一定の回転速度に制御装置で制御する構成である。又、走行装置3を回転駆動するミッションケースの副変速装置の副変速回転駆動は、複数段にして設けた。更に、引起装置7の速度センサ20は、引起装置7の上部ギャーケース19の出力側へ設けた構成である。
【選択図】図1
【解決手段】穀稈を引起す引起装置7を複数段に変速回転駆動する変速手段8を設けると共に、走行装置3の走行車速を無段変速回転駆動する油圧式無段変速手段を設け、引起装置7は、油圧式無段変速手段から回転動力が入力され、走行車速が所定車速以上になると、引起装置7は変速手段8により、上限値は一定の回転速度に制御装置で制御する構成である。又、走行装置3を回転駆動するミッションケースの副変速装置の副変速回転駆動は、複数段にして設けた。更に、引起装置7の速度センサ20は、引起装置7の上部ギャーケース19の出力側へ設けた構成である。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、穀稈を引起しする引起装置を複数段に変速回転駆動する変速手段を設けると共に、走行装置の走行車速を無段変速回転駆動する油圧式無段変速手段を設け、引起装置は油圧式無段変速手段から回動動力が入力され、走行車速が所定車速以上になると、引起装置は変速手段により、上限値は一定の回転速度に制御する技術であり、コンバインの穀稈引起装置として利用できる。
【0002】
【従来の技術】
コンバインで立毛穀稈の収穫作業は、走行車台の前方部に設けた刈取前処理装置の前部には、穀稈を引起す穀稈引起装置を設け、この穀稈引起装置で立毛穀稈は引起しされ、引起しされた穀稈は刈取りされ、刈取り穀稈は刈取前処理装置で後方上部へ移送され、脱穀機へ供給されて脱穀される。
【0003】
前記穀稈引起装置は、特に、特開平11−75480号公報の如く該穀稈引起装置の伝動経路には、少なくとも高速と、低速との二速以上に引起し回転速度を選択できる有段変速装置が設けられ、更に、この穀稈引起装置の伝動経路には、通常の伝動装置に代えて無段階に増減速する無段変速装置を、着脱自在に設けて、収穫する穀稈の倒伏状態、及び作柄状態等により、穀稈引起装置の引起し回転速度を任意に調節制御して、穀稈を引起しする。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−75480号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
穀稈引起装置の引起し回転速度は、走行装置の走行車速に連動されていないことにより、穀稈の搬送姿勢が悪くなることがあったり、又、引起し性能が低下することがあった。更に、無段階に増減する無段変速装置は、着脱式であり、全機種へ装着していないことにより、装着されていない機種のときには、更に、搬送姿勢、及び引起し性能が低下することがあったが、この発明により、これらの問題点を解決しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このために、この発明は、請求項1に記載の発明においては、走行車台2の前方部には、立毛穀稈を引起して刈取り移送する刈取機5を設け、該刈取機5に穀稈を引起しする引起装置7と、該引起装置7の回転速度を複数段に変速回転駆動する変速手段8と、走行車台2下側の走行装置3と、該走行装置3の走行車速を無段変速回転駆動する油圧式無段変速手段4等を設けたコンバインにおいて、前記引起装置7を変速回転駆動する変速手段8は、走行装置3を無段変速回転駆動する油圧式無段変速手段4から回動動力が入力されると共に、走行装置3の走行車速が所定車速(V1)以上になると、引起装置7は変速手段8により、上限値は一定の回転速度(N1)に制御する制御装置13aを設けたことを特徴とするコンバインの穀稈引起装置としたものである。
【0007】
コンバインで立毛穀稈の収穫作業は、走行車台2の前方部に設けた刈取機5の前部には、穀稈を引起す引起装置7を設け、この引起装置7で立毛穀稈は引起しされ、引起しされた穀稈は刈取りされ、刈取り穀稈は刈取機5で後方上部へ移送され、脱穀機へ供給されて脱穀される。
【0008】
前記引起装置7の回転速度は、変速装置8により、複数段に変速回転駆動される。又、走行車台2の下側に設けた走行装置3を無段変速する油圧式無段変速装置4から回転動力が、刈取機5の引起装置7へ入力されて、引起装置7は、無段変速回転駆動される。更に、走行装置3の走行車速が、所定車速(V1)以上に油圧式無段変速装置4により、変更制御されると、引起装置7の回転速度は、変速手段8により、上限値は一定の回転速度(N1)に制御装置13aで規制されて回転駆動され、穀稈の倒伏状態、及び作柄等に応じた回転速度の引起装置7で引起しされ、刈取り等が行われる。
【0009】
請求項2に記載の発明においては、前記走行装置3を回転駆動するミッションケース21の副変速装置23の副変速回転駆動は、複数段に設けたことを特徴とする請求項1に記載のコンバインの穀稈引起装置としたものである。
前記走行装置3を回転駆動するミッションケース21の伝動機構へ内装した副変速装置23の副変速回転駆動の段数を、複数段にして設け、走行装置3の走行車速を複数段に制御して、圃場の乾湿田状態に応じて走行させる。又、引起装置7も回転駆動される。
【0010】
請求項3に記載の発明においては、前記引起装置7の回転速度を検出する速度センサ20は、引起装置7の上部ギャーケース19の出力側へ内装して設けたことを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載のコンバインの穀稈引起装置としたものである。
【0011】
前記引起装置7の回転速度を検出させる速度センサ20は、引起装置7の上部ギャーケース19の出力側へ内装して設け、この上部ギャーケース19へ内装した伝動機構の回転速度を検出させ、この検出回転速度に基づいて、引起装置7の回転速度が検出される。
【0012】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明においては、立毛穀稈を引起しする引起装置7の回転速度は、変速装置8により、複数段に変速回転駆動される。又、走行装置3を無段変速する油圧式無段変速装置4から回動動力が引起装置7へ入力されて、引起装置7は、無段変速回転駆動される。更に、走行装置3の走行車速が、所定車速(V1)以上に油圧式無段変速装置4により、変更制御されると、引起装置7の回転速度は、変速手段8により、上限値は一定の回転速度(N1)に制御装置13aで規制されて、回転駆動されることにより、引起装置7の回転速度と、走行装置3の走行車速とは、連動することにより、穀稈の搬送姿勢が向上する。又、引起性能の向上を図ることができる。更に、変速装置8、及び油圧式無段変速装置4は全機種へ装着されていることにより、搬送姿勢、及び引起し性能の低下を招くことを防止できる。
【0013】
請求項2に記載の発明においては、前記走行装置3を回転駆動するミッションケース21の副変速装置23の副変速回転駆動の段数を、複数段に設けたことにより、穀稈の引上げ速度の段数が多くなり、多種類の条件に対する引き上げ性能の向上を図ることができる。
【0014】
請求項3に記載の発明においては、前記引起装置7の回転速度を検出する速度センサ20は、引起装置7の上部ギャーケース19の出力側へ設けたことにより、正確な引起装置7の回転速度を知ることができて、正確な制御を行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
コンバイン1の走行車台2の前方部には、立毛穀稈を引起しする引起装置7を有する刈取機5を設けた構成である。又、引起装置7の回転速度を複数段に変速回転駆動する変速手段8を設けると共に、走行車台2の下側に設けた走行装置3の走行車速を無段変速回転駆動する油圧式無段変速手段4を設けた構成である。刈取機5の引起装置7の変速手段8は、走行装置3を無段変速回転駆動する油圧式無段変速手段4から回転動力が入力されると共に、走行装置3の走行車速が所定車速(V1)以上になると、引起装置7は変速手段8により、上限値は一定の回転速度(N1)に制御する制御装置13aを操作装置13へ設けた構成である。引起装置7と、変速手段8と、油圧式無段変速手段4と、引起装置7の回転制御を主に図示して説明する。
【0016】
前記コンバイン1の走行車台2の下側には、図1、及び図13で示す如く土壌面を走行する左右一対の走行クローラ3aを張設した走行装置3を配設し、走行車台2の上側には、脱穀機16を載置した構成である。走行車台2の前方部の刈取機5で立毛穀稈を刈取りし、この刈取り穀稈は、この刈取機5で後方上部へ移送され、脱穀機16のフィードチェン17aと、挟持杆17bとで引継ぎされて、脱穀機16内を挟持移送されながら脱穀される。脱穀済みで選別済み穀粒は、脱穀機16の右横側の上側に配設した穀粒貯留タンク18内へ一時貯留される。
【0017】
前記走行車台2の前方部には、図1、及び図13で示す如く前端位置から立毛穀稈を分離するナローガイド6a、及び各分草体6bと、立毛穀稈を引起す各引起装置7の引起しケース7a内には、所定間隔に引起しラグ7cを装着した引起チェン7bを張設したこの引起装置7と、引起された穀稈を掻込みする穀稈掻込移送装置9の各掻込装置9aと、掻込された穀稈を刈取る刈刃装置6cと、刈取りされた穀稈を挟持移送して、脱穀機16のフィードチェン17aと、挟持杆17bとへ受渡しする穀稈掻込移送装置9の根元・穂先移送装置10a,10b等からなる刈取機5を設けている。該刈取機5は、油圧駆動による伸縮シリンダ11により、土壌面に対して、昇降自在に移動する構成である。
【0018】
前記刈取機5の前方下部から後方上部へ傾斜する支持杆12aの上端部には、左右方向の支持パイプ杆12bを設け、この支持パイプ杆12bを走行車台2の上側面に設けた支持装置12cで回動自在に支持させて、伸縮シリンダ11の作動により、刈取機5は支持パイプ杆12bを回動中心として、上下に回動する構成である。
【0019】
前記刈取機5の穀稈掻込移送装置9によって形成される穀稈移送経路中には、刈取られて移送される穀稈に接触作用することにより、脱穀機16へ穀稈の供給の有無を検出する穀稈センサ5aを設けた構成である。
前記穀粒貯留タンク18側の前部には、図13で示す如くコンバイン1を始動、停止、及び各部を調節等の操作を行う制御装置13aを内装した操作装置13と、これら操作を行う作業者が搭乗する操縦席14とは、操作室ケース14aで形成した操作室14bへ内装して設け、この操縦席14の下側で、走行車台2の上側面には、エンジン15を載置すると共に、後方部には、穀粒貯留タンク18を配設する。これら走行装置3と、刈取機5と、脱穀機16と、エンジン15等により、コンバイン1の機体1aを形成した構成である。
【0020】
前記引起装置7を複数段に変速回転駆動する変速手段8は、図1〜図3、及び図5〜図11で示す如く刈取機5を支持する支持杆12aの下端部に設けた下支持パイプ杆24の下支持メタル24aの上側面には、上部へ向けて引起支持パイプ杆25を設け、この引起支持パイプ杆25の上部には、中支持メタル25bと、上部ギャーケース19とを設けた構成である。この引起支持パイプ杆25の略中間部の中支持メタル25bと、上部ギャーケース19とを上引起支持パイプ25dで接続して設けた構成である。この上部ギャーケース19の下側には、下部へ向けて引起伝動パイプ杆26を設けた構成である。
【0021】
前記支持杆12aの上端部に設けた支持パイプ杆12bへ内装した伝動機構12dの外側端部に設けた入力プーリ12eへエンジン15の回転動力が入力され、支持パイプ杆12bの伝動機構12dから、支持杆12aへ内装した伝動機構12fへ入力され、この伝動機構12fから、下支持パイプ杆24の下支持メタル24aの伝動機構24bへ入力され、この伝動機構24bから、引起支持パイプ25の伝動機構25aへ入力され、この伝動機構25aから変速手段8の入力機構8aへ入力され、この入力機構8aから、出力機構8bへ入力され、この出力機構8bから、引起伝動パイプ杆26の伝動機構26aへ入力され、この伝動機構26aから引起装置7へ入力されて、引起チェン7bが回転駆動され、この引起チェン7bの各引起ラグ7cが回転駆動されて、立毛穀稈を引起しする構成である。この引起装置7の回転速度を変更する変更手段8の詳細構成、及び回転制御は後述する。
【0022】
前記走行車台2の前端部に装架した走行用のミッションケース21内の伝動機構21aの伝動経路中には、その出力に基づいて、走行車速を検出するポテンションメータ方式の車速センサ21bを設けた構成である。
前記ミッションケース21の上側には、図12で示す如くこのミッションケース21の伝動機構21aの回転数を無段変速制御して、走行装置3の走行クローラ3aの走行車速を無段変速回転駆動制御と、刈取機5の回転速度を走行装置3の変速回転制御に連動して、変更制御する油圧ポンプ4a、及び油圧モータ4b等よりなる油圧式無段変速手段4を設けた構成である。
【0023】
前記油圧式無段変速手段4は、図12で示す如くエンジン15へ軸支した三段溝のエンジンプーリ15aと、油圧式無段変速手段4へ軸支した油圧プーリ4cとには、ベルト15bを掛け渡した構成である。エンジン15の回転動力が、油圧式無段変速手段4へ入力されて、変速回転制御される構成である。
【0024】
前記ミッションケース21の一方側の横外には、図12で示す如く伝動機構22aを内装した迂回ギャーケース22を装着して設けた構成である。ミッションケース21内には、油圧式無段変速手段4で変更制御された回転数は、迂回ギャーケース22の伝動機構22aから、ミッションケース21へ内装した副変速装置23へ入力され、この副変速装置23で更に、複数段に変更制御されて、刈取機5への入力と、走行装置3の入力とが行われる構成である。
【0025】
前記ミッションケース21には、図12で示す如くこのミッションケース21へ内装した副変速装置23の副変速軸23aの軸端部へ軸支した出力プーリ23bと、刈取機5の支持パイプ杆12bへ内装した伝動機構12dの軸端部へ軸支したワンウェイクラッチを内装した入力プーリ12eとには、ベルト23cを掛け渡した構成である。このベルト23cには、刈取クラッチレバー13bの操作で「入」−「切」する刈取テンションプーリ装置5bを回動自在に軸支して設けた構成である。刈取機5の各部は、油圧式無段変速手段4で変速された変速回転数と、副変速装置23で変速された変速回転数との両者が入力されて、回転駆動される構成である。刈取機5の回転速度と、走行装置3の走行車速とは、同時に連動して変更制御される構成である。
【0026】
前記走行装置3の走行クローラ3aは、図12で示す如くミッションケース21へ内装した伝動機構21aの最終端の左右両外側へ突出させて軸支した走行車軸21c,21cの軸端部へ軸支した走行駆動スプロケット21d,21dへ走行クローラ3aを張設した構成である。この各走行車軸21cは、油圧式無段変速手段4で変速された変速回転数と、副変速装置23で変速された変速回転数との両者が入力されて、走行車速が変速回転駆動される構成である。
【0027】
前記脱穀機16は、図12で示す如くエンジン15へ軸支した三段溝のエンジンプーリ15aと、脱穀機16の送風軸16aの軸端部へ軸支した脱穀プーリ16bとには、ベルト16cを掛け渡した構成である。このベルト16cには、脱穀クラッチレバー13cの操作で「入」−「切」する脱穀テンションプーリ装置16dを回動自在に軸支して設けた構成である。エンジン15の回転動力が脱穀機16へ入力されて、脱穀機16が回転駆動される構成である。
【0028】
前記刈取機5の引起装置7の回転速度を複数段に変速回転駆動する変速手段8は、図1〜図3、及び図5〜図11で示す如く中支持メタル25bへ設けた入力機構8aと、上部ギャーケース19に設けた出力機構8bと、この入力機構8aと、出力機構8bとを接続する接続機構8cと、変速回転駆動する伝動機構8dとよりなる構成である。
【0029】
前記変更装置8の入力機構8aは、図1〜図3、及び図5〜図10で示す如く引起支持パイプ25の伝動機構25aの軸上端部のギャー25eと、中支持メタル25bへ内装した伝動機構27の伝動軸27aへ軸支したギャー27bとは、噛合した構成である。この伝動軸27aには、下変速用機構27cと、一方側が摺動移動自在な下変速用プーリ27d,27dとを軸支した構成である。
【0030】
前記上引起支持パイプ25dの上側へ設けた上部ギャーケース19へ内装した伝動機構28の伝動軸28aへ軸支したギャー28bと、引起伝動パイプ杆26と、上部ギャーケース19との両者にわたって内装した伝動機構26aの伝動軸26bへ軸支したギャー26cとは、噛合させた構成である。伝動軸28aには、上変速用機構28cと、一方側が摺動移動自在な上変速用プーリ28d,28dとを軸支した構成である。これら下変速用プーリ27d,27dと、上変速用プーリ28d,28dとには、ベルト29aを掛け渡した構成である。このベルト29aには、回動自在にテンション装置29bを設けた構成である。
【0031】
前記下変速用機構27cと、上変速用機構28cとは、図3、及び図5〜図9で示す如く接続機構8cの接続杆30の上下両端部を、上・下取付ピン30a,30bで装着した構成である。
前記引起支持パイプ25には、図2、図3、及び図5〜図9で示す如く支持板25fを固着して設け、この支持板25fには、伝動機構8dを装着した構成である。この伝動機構8dは、取付板31に変速用モータ31aを装着して設け、このモータ31aのモータ軸31bには、モータギャー31cを装着して設け、このモータギャー31cと、取付板31へ回動自在に支持ピン31dで軸支した変速用ギャー31eとは、噛合した構成である。
【0032】
前記ギャー31eの先端部と、接続杆30の下端部とを、接続具32を上・下支持ピン32a,32bで装着して、接続させた構成である。この接続具32は全長を調節できる構成である。
前記変速装置8は、操作装置13の制御装置13aへ設定して記憶させた複数段に、例えば、低速、標準、高速の三段階に変更制御すべく変速用のモータ31aの回転数を変更制御する構成である。このモータ31aのモータギャー31cにより、変速用のギャー31eが回動されて、接続具32、及び接続杆30を介して、下変速用機構27cにより、下変速用プーリ27d,27dは開状態へ制御、又は閉状態へ制御されると、上述のこれらの制御とは、反対に上変速用機構28cにより、上変速用プーリ28d,28dは閉状態へ制御、又は開状態へ制御されて、互いに反対方向側への開閉制御により、引起装置7の回転速度は、複数段の上昇回転速度に制御されたり、又は複数段の下降回転速度に制御されて、引起装置7の回転速度が昇降制御される構成である。
【0033】
前記引起装置7回転速度の制御は、図4で示す如くこの引起装置7を変速手段8により、制御装置13aへ設定して記憶させた。複数段の高速回転速度と、標準回転速度と、低速回転速度とに変更制御する構成であると共に、走行装置3の走行車速を無段変速回転駆動する油圧式無段変速手段4で変速回転制御すると共に、走行車速を走行用のミッションケース21へ内装した副変速装置23で変速する走行車速も、副変速低速と、副変速標準速と、副変速高速時とに変更制御する構成である。
【0034】
前記引起装置7の回転速度は、図4で示す如く変速手段8により、三段階の回転速度に切換制御されると共に、副変速装置23により、三段階の回転速度に切換制御される構成である。又、引起装置7の回転速度は、走行装置3の走行車速に追従する構成である。更に、この走行装置3の走行車速が所定車速(V1)以上になると、引起装置7の回転速度を変更制御する変速手段8により、引起装置7の回転速度の上限値は、一定の回転速度(N1)に制御する制御装置13aにより、変更制御される構成である。
【0035】
立毛穀稈を引起しする前記引起装置7の回転速度は、変速手段8により、複数段に変速回転駆動される。又、走行装置3を無段変更する油圧式無段変速手段4から回転動力が入力されて、引起装置7は、無段変速回転駆動される。更に、走行装置3の走行車速が、所定車速(V1)以上に油圧式無段変速手段4により、変更制御されると、引起装置7の回転速度は、変速手段8により、上限値は一定の回転速度(N1)に制御装置13aで規制されて、回転駆動されることにより、引起装置7の回転速度と、走行装置3の走行車速とは、連動することにより、穀稈の搬送姿勢が向上する。又、引起性能の向上を図ることができる。更に、変速装置8、及び油圧式無段変速手段4は全機種へ装着した構成であることにより、搬送姿勢、及び引起し性能の低下を招くことを防止できる。
【0036】
前記走行装置3の走行クローラ3aを回転駆動するミッションケース21の伝動機構21aには、図12で示す如く副変速装置23を設け、この副変速装置23の複数個のギャーを複数組に組合せて軸支して設け、走行クローラ3aの走行車速を複数段に切換可能な構成である。
【0037】
前記走行装置3の走行クローラ3aを回転駆動するミッションケース21の副変速装置23の副変速回転駆動の段数を、複数段を設けたことにより、穀稈の引き上げ速度の段数が多くなり、多種類、例えば、穀稈の倒伏状態、圃場の状態、及び穀稈の種類と、稈長等との条件に対する引き上げ性能の向上を図ることができる。
【0038】
前記引起装置7の引起チェン7bの回転速度を検出する速度センサ20は、図10、及び図11で示す如く上部ギャーケース19の出力側(イ)へ設けると共に、この上部ギャーケース19の上側へ設けた構成である。この速度センサ20により、引起伝動パイプ26の伝動機構26aの伝動軸26bへ軸支したギャー26cの回転速度を検出させる構成である。又は、伝動軸26bの回転速度を、同じように上部ギャーケース19の出力側で検出する構成とするもよい。
【0039】
前記引起装置7の引起チェン7bの回転速度を検出する速度センサ20は、上部ギャーケース19の出力側(イ)で、上側へ設けたことにより、正確な引起装置7の回転速度を知ることができて、正確な回転速度制御ができる。又、速度センサ20のメンテナンスが容易である。
【0040】
前記引起装置7を変速回転駆動する変速手段8は、図2〜図3で示す如くこの変速手段8の入・出力機構8a,8bの下変速用機構27cと、上変速用機構28cとは、変速用モータ31aのモータギャー31cと噛合するギャー31eと接続させた構成である。又、これら変速用モータ31aと、ギャー31eとは、伝動機構8dの取付板31へ装着した構成である。更に取付板31の連結側には、ギャー31eが回動する箇所に所定巾の切欠部31fを設けた構成である。
【0041】
これにより、前記取付板31へ装着したギャー31eが回動する範囲には、切欠部31fを設けたことにより、このギャー31eの回動が規制され、これにより、変速手段8のメカロックを防止することができる。
前記取付板31の上下両側には、図3、及び図7〜図9で示す如く変速用モータ31aのモータギャー31cと、噛合するギャー31eの回動範囲を規制する規制ピン33を設けた構成である。この各規制ピン33は、ギャー33eの所定距離上部位置と、下部位置とへ設けた構成である。
【0042】
これにより、前記ギャー33eの上下両側部で、取付板31には、各規制ピン33を設けたことにより、ギャー33eの回動規制ができることにより、変速手段8のメカロックを防止することができる。又、各規制ピン33が折損したときであっても、取付板31に設けた切欠部31fで更に規制できることにより、二重の安全装置になる。
【0043】
前記変速用モータ31aのモータギャー31cと、噛合するギャー31eは、このギャー31eの規制ロック、制御限界ロック、変速手段8の本体ロックの順にロックすべく、ギャー31eの回動角度を規制する構成である。この回動角度規制は、取付板31の取付位置、変速用モータ31aの取付位置の調節、及び接続具32の全長調節等により、行う構成である。
【0044】
これにより、前記変速手段8のメカロックを防止することができる。
前記変速手段8の入・出力機構8a,8bの下変速用機構27cと、上変速用機構28cとは、図3、及び図7〜図9で示す如く接続杆30で接続すると共に、この接続杆30と、ギャー30eとは、全長を調節可能な接続具32で接続した構成である。
【0045】
これにより、各部品精度のバラツキ、及び組立時のバラツキ等により、変速手段8の正確な回転数を得ることができないことがあったが、接続具32の全長を調節できることにより、正確な回転数を得ることができる。
前記上部ギャーケース19、及び引起伝動パイプ杆26には、図10、及び図11で示す如く上部ギャーケース19へ装着した上変速用機構28cの上側には、この上変速機構28cを覆う状態に外カバー34aを設け、又、上部ギャーケース19、及び速度センサ20等を覆う中カバー34bは、上部ギャーケース19の上側へ設け、更に、この上部ギャーケース19、及び引起伝動パイプ杆26を覆う内カバー34cは、この上部ギャーケース19の上側へ設けた構成である。
【0046】
これにより、前記速度センサ20を中カバー34bで覆うことにより、直圧水等から保護することができる。又、配線等も覆うことにより、配線の断線等の不具合発生も防止できる。
前記変速手段8は、図10で示す如く引起支持パイプ25の上部へ設けると共に、変速手段8の出力機構8bの伝動軸28aの中心位置(ハ)は、引起支持パイプ25の伝動機構25aの中心位置(ロ)より、所定距離(L)後方部へ位置させて設けた構成である。
【0047】
これにより、前記引起支持パイプ25の後方部には、広い空間部があり、この空間部に変速手段8の出力機構8bを設けたことにより、この広い空間部を有効利用することができる。
前記変速手段8の上部ギャーケース19と、中支持メタル25bとは、図1、図5、及び図10で示す如く上引起支持パイプ25dで接続した構成である。
【0048】
これにより、前記上引起支持パイプ25dにより、上部ギャーケース19と、中支持メタル25bとを、頑強にすることができる。
前記引起装置7の変速手段8のシンクロ制御において、図14〜図16で示す如く引起装置7の回転速度を変速手段8の各下変速用プーリ27d,27dと、各上変速用プーリ28d,28dとの操作位置をプーリ割位置センサ36で認識可能とし、このセンサ36が所定位置へ操作されたとき、このセンサ36のポジションセンサ値が対応する所定の値に一致、又は動きがはじまったら、割量を可変駆動すべく出力する構成である。
【0049】
前変速手段8の制御は、図14で示す如く回転選択レバー35の操作と、プーリ割位置センサ36で検出する検出値とは、シンクロ制御装置38のアナログ信号処理装置38aへ入力されて、アナログ信号処理され、引起シンクロ制御装置39へ入力され、引起シンクロ制御処理される。
【0050】
又、前記速度センサ20で検出する検出値は、割込信号処理装置38bへ入力され、割込信号入力処理され、引起シンクロ制御装置39へ入力され、引起しシンクロ制御処理される構成である。
更に、携帯端末処理装置37で処理されたチェッカ項目は、通信信号処理装置38cへ入力され、通信信号処理され、データ記憶処理装置38dへ入力され、データ記憶処理され、引起シンクロ制御装置39へ入力され、引起しシンクロ制御処理される構成である。
【0051】
前記引起装シンクロ制御処理装置39で処理された引起しシンクロ制御処理項目は、引起出力処理装置40(変速用モータ31a)へ入力され、引起し出力処理され、変速手段8を増速側へ出力される構成である。又は、この変速手段8を減速側へ出力される構成である。
【0052】
前記変速手段8のポジション値と、走行車速値、及び引起装置3回転速度と、車速センサ値との関係は、図15、及び図16で示す如く制御装置13aへ設定記憶させた記憶値(A)の低速、記憶値(B)の中速/標準速、記憶値(C)の高速に制御する構成である。
【0053】
これにより、前記引起装置7の回転速度を作業者が自由に選択することができる。又、速度選択がわかり易くなる。
前記引起装置7の回転速度を変更する変速手段8で変速された回転速度は、図10で示す如く速度センサ20で検出され、この検出値が制御装置13aへ設定記憶の所定値以上の検出値であると、所定値以下の回転速度に変更制御すべく、この制御装置13aで変速用モータ31aを制御する構成である。
【0054】
これにより、前記引起装置7の回転速度が、過剰に高速回転であると、刈取り穀稈の藁屑等を操縦席14まで吹き上げることにより、運転作業者に不快感を与えることがあったり、又、引起チェン7b、及び引起ラグ7c等の耐久力を低下させることがあったが、これらを解決することができる。
【0055】
前記引起装置7の回転速度を変更する変速手段8で変速された回転速度は、図14〜図16で示す如くポジションセンサ値を記憶させた構成である。
これにより、前記引起装置7の回転速度は、運転作業者が容易に自由に変更することができる。又、回転速度の選択が自由である。
【0056】
前記穀粒貯留タンク18内に貯留した穀粒を機外へ排出するこの穀粒貯留タンク18の後側には、縦移送螺旋41aを内装した排出支持筒41を略垂直姿勢で旋回自在に装着して設け、この排出支持筒41の上端部には、その全長がコンバイン1の前後長に亘る機外へ穀粒を排出する排出螺旋42aを伸縮自在に内装した排出オーガ42を伸縮自在、上下回動自在、及び左右旋回自在に前後方向に配設した構成である。
【図面の簡単な説明】
【図1】刈取機の左側全体側面図
【図2】変速手段部の拡大正面図
【図3】変速手段部の拡大側面図
【図4】引起回転速度と、走行車速との関係図
【図5】変速手段部の拡大側面図
【図6】変速手段部の拡大正面図
【図7】変速手段部の標準回転速度時の側面図
【図8】変速手段部の高速回転速度時の側面図
【図9】変速手段部の低速回転速度時の側面図
【図10】変速手段部の拡大側面図
【図11】変速手段部の拡大平面図
【図12】コンバインの一部の伝動機構図
【図13】コンバインの左側の全体側面図
【図14】他の実施例を示す図で、ブロック図
【図15】他の実施例を示す図で、ポジション値と、走行車速値との関係図
【図16】他の実施例を示す図で、引起装置の回転速度と、車速センサ値との関係図
【符号の説明】
2 走行車台
3 走行装置
4 油圧式無段変速手段
5 刈取機
7 引起装置
8 変速手段
13a 制御装置
19 上部ギャーケース
20 速度センサ
21 ミッションケース
23 副変速装置
【発明の属する技術分野】
この発明は、穀稈を引起しする引起装置を複数段に変速回転駆動する変速手段を設けると共に、走行装置の走行車速を無段変速回転駆動する油圧式無段変速手段を設け、引起装置は油圧式無段変速手段から回動動力が入力され、走行車速が所定車速以上になると、引起装置は変速手段により、上限値は一定の回転速度に制御する技術であり、コンバインの穀稈引起装置として利用できる。
【0002】
【従来の技術】
コンバインで立毛穀稈の収穫作業は、走行車台の前方部に設けた刈取前処理装置の前部には、穀稈を引起す穀稈引起装置を設け、この穀稈引起装置で立毛穀稈は引起しされ、引起しされた穀稈は刈取りされ、刈取り穀稈は刈取前処理装置で後方上部へ移送され、脱穀機へ供給されて脱穀される。
【0003】
前記穀稈引起装置は、特に、特開平11−75480号公報の如く該穀稈引起装置の伝動経路には、少なくとも高速と、低速との二速以上に引起し回転速度を選択できる有段変速装置が設けられ、更に、この穀稈引起装置の伝動経路には、通常の伝動装置に代えて無段階に増減速する無段変速装置を、着脱自在に設けて、収穫する穀稈の倒伏状態、及び作柄状態等により、穀稈引起装置の引起し回転速度を任意に調節制御して、穀稈を引起しする。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−75480号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
穀稈引起装置の引起し回転速度は、走行装置の走行車速に連動されていないことにより、穀稈の搬送姿勢が悪くなることがあったり、又、引起し性能が低下することがあった。更に、無段階に増減する無段変速装置は、着脱式であり、全機種へ装着していないことにより、装着されていない機種のときには、更に、搬送姿勢、及び引起し性能が低下することがあったが、この発明により、これらの問題点を解決しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このために、この発明は、請求項1に記載の発明においては、走行車台2の前方部には、立毛穀稈を引起して刈取り移送する刈取機5を設け、該刈取機5に穀稈を引起しする引起装置7と、該引起装置7の回転速度を複数段に変速回転駆動する変速手段8と、走行車台2下側の走行装置3と、該走行装置3の走行車速を無段変速回転駆動する油圧式無段変速手段4等を設けたコンバインにおいて、前記引起装置7を変速回転駆動する変速手段8は、走行装置3を無段変速回転駆動する油圧式無段変速手段4から回動動力が入力されると共に、走行装置3の走行車速が所定車速(V1)以上になると、引起装置7は変速手段8により、上限値は一定の回転速度(N1)に制御する制御装置13aを設けたことを特徴とするコンバインの穀稈引起装置としたものである。
【0007】
コンバインで立毛穀稈の収穫作業は、走行車台2の前方部に設けた刈取機5の前部には、穀稈を引起す引起装置7を設け、この引起装置7で立毛穀稈は引起しされ、引起しされた穀稈は刈取りされ、刈取り穀稈は刈取機5で後方上部へ移送され、脱穀機へ供給されて脱穀される。
【0008】
前記引起装置7の回転速度は、変速装置8により、複数段に変速回転駆動される。又、走行車台2の下側に設けた走行装置3を無段変速する油圧式無段変速装置4から回転動力が、刈取機5の引起装置7へ入力されて、引起装置7は、無段変速回転駆動される。更に、走行装置3の走行車速が、所定車速(V1)以上に油圧式無段変速装置4により、変更制御されると、引起装置7の回転速度は、変速手段8により、上限値は一定の回転速度(N1)に制御装置13aで規制されて回転駆動され、穀稈の倒伏状態、及び作柄等に応じた回転速度の引起装置7で引起しされ、刈取り等が行われる。
【0009】
請求項2に記載の発明においては、前記走行装置3を回転駆動するミッションケース21の副変速装置23の副変速回転駆動は、複数段に設けたことを特徴とする請求項1に記載のコンバインの穀稈引起装置としたものである。
前記走行装置3を回転駆動するミッションケース21の伝動機構へ内装した副変速装置23の副変速回転駆動の段数を、複数段にして設け、走行装置3の走行車速を複数段に制御して、圃場の乾湿田状態に応じて走行させる。又、引起装置7も回転駆動される。
【0010】
請求項3に記載の発明においては、前記引起装置7の回転速度を検出する速度センサ20は、引起装置7の上部ギャーケース19の出力側へ内装して設けたことを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載のコンバインの穀稈引起装置としたものである。
【0011】
前記引起装置7の回転速度を検出させる速度センサ20は、引起装置7の上部ギャーケース19の出力側へ内装して設け、この上部ギャーケース19へ内装した伝動機構の回転速度を検出させ、この検出回転速度に基づいて、引起装置7の回転速度が検出される。
【0012】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明においては、立毛穀稈を引起しする引起装置7の回転速度は、変速装置8により、複数段に変速回転駆動される。又、走行装置3を無段変速する油圧式無段変速装置4から回動動力が引起装置7へ入力されて、引起装置7は、無段変速回転駆動される。更に、走行装置3の走行車速が、所定車速(V1)以上に油圧式無段変速装置4により、変更制御されると、引起装置7の回転速度は、変速手段8により、上限値は一定の回転速度(N1)に制御装置13aで規制されて、回転駆動されることにより、引起装置7の回転速度と、走行装置3の走行車速とは、連動することにより、穀稈の搬送姿勢が向上する。又、引起性能の向上を図ることができる。更に、変速装置8、及び油圧式無段変速装置4は全機種へ装着されていることにより、搬送姿勢、及び引起し性能の低下を招くことを防止できる。
【0013】
請求項2に記載の発明においては、前記走行装置3を回転駆動するミッションケース21の副変速装置23の副変速回転駆動の段数を、複数段に設けたことにより、穀稈の引上げ速度の段数が多くなり、多種類の条件に対する引き上げ性能の向上を図ることができる。
【0014】
請求項3に記載の発明においては、前記引起装置7の回転速度を検出する速度センサ20は、引起装置7の上部ギャーケース19の出力側へ設けたことにより、正確な引起装置7の回転速度を知ることができて、正確な制御を行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
コンバイン1の走行車台2の前方部には、立毛穀稈を引起しする引起装置7を有する刈取機5を設けた構成である。又、引起装置7の回転速度を複数段に変速回転駆動する変速手段8を設けると共に、走行車台2の下側に設けた走行装置3の走行車速を無段変速回転駆動する油圧式無段変速手段4を設けた構成である。刈取機5の引起装置7の変速手段8は、走行装置3を無段変速回転駆動する油圧式無段変速手段4から回転動力が入力されると共に、走行装置3の走行車速が所定車速(V1)以上になると、引起装置7は変速手段8により、上限値は一定の回転速度(N1)に制御する制御装置13aを操作装置13へ設けた構成である。引起装置7と、変速手段8と、油圧式無段変速手段4と、引起装置7の回転制御を主に図示して説明する。
【0016】
前記コンバイン1の走行車台2の下側には、図1、及び図13で示す如く土壌面を走行する左右一対の走行クローラ3aを張設した走行装置3を配設し、走行車台2の上側には、脱穀機16を載置した構成である。走行車台2の前方部の刈取機5で立毛穀稈を刈取りし、この刈取り穀稈は、この刈取機5で後方上部へ移送され、脱穀機16のフィードチェン17aと、挟持杆17bとで引継ぎされて、脱穀機16内を挟持移送されながら脱穀される。脱穀済みで選別済み穀粒は、脱穀機16の右横側の上側に配設した穀粒貯留タンク18内へ一時貯留される。
【0017】
前記走行車台2の前方部には、図1、及び図13で示す如く前端位置から立毛穀稈を分離するナローガイド6a、及び各分草体6bと、立毛穀稈を引起す各引起装置7の引起しケース7a内には、所定間隔に引起しラグ7cを装着した引起チェン7bを張設したこの引起装置7と、引起された穀稈を掻込みする穀稈掻込移送装置9の各掻込装置9aと、掻込された穀稈を刈取る刈刃装置6cと、刈取りされた穀稈を挟持移送して、脱穀機16のフィードチェン17aと、挟持杆17bとへ受渡しする穀稈掻込移送装置9の根元・穂先移送装置10a,10b等からなる刈取機5を設けている。該刈取機5は、油圧駆動による伸縮シリンダ11により、土壌面に対して、昇降自在に移動する構成である。
【0018】
前記刈取機5の前方下部から後方上部へ傾斜する支持杆12aの上端部には、左右方向の支持パイプ杆12bを設け、この支持パイプ杆12bを走行車台2の上側面に設けた支持装置12cで回動自在に支持させて、伸縮シリンダ11の作動により、刈取機5は支持パイプ杆12bを回動中心として、上下に回動する構成である。
【0019】
前記刈取機5の穀稈掻込移送装置9によって形成される穀稈移送経路中には、刈取られて移送される穀稈に接触作用することにより、脱穀機16へ穀稈の供給の有無を検出する穀稈センサ5aを設けた構成である。
前記穀粒貯留タンク18側の前部には、図13で示す如くコンバイン1を始動、停止、及び各部を調節等の操作を行う制御装置13aを内装した操作装置13と、これら操作を行う作業者が搭乗する操縦席14とは、操作室ケース14aで形成した操作室14bへ内装して設け、この操縦席14の下側で、走行車台2の上側面には、エンジン15を載置すると共に、後方部には、穀粒貯留タンク18を配設する。これら走行装置3と、刈取機5と、脱穀機16と、エンジン15等により、コンバイン1の機体1aを形成した構成である。
【0020】
前記引起装置7を複数段に変速回転駆動する変速手段8は、図1〜図3、及び図5〜図11で示す如く刈取機5を支持する支持杆12aの下端部に設けた下支持パイプ杆24の下支持メタル24aの上側面には、上部へ向けて引起支持パイプ杆25を設け、この引起支持パイプ杆25の上部には、中支持メタル25bと、上部ギャーケース19とを設けた構成である。この引起支持パイプ杆25の略中間部の中支持メタル25bと、上部ギャーケース19とを上引起支持パイプ25dで接続して設けた構成である。この上部ギャーケース19の下側には、下部へ向けて引起伝動パイプ杆26を設けた構成である。
【0021】
前記支持杆12aの上端部に設けた支持パイプ杆12bへ内装した伝動機構12dの外側端部に設けた入力プーリ12eへエンジン15の回転動力が入力され、支持パイプ杆12bの伝動機構12dから、支持杆12aへ内装した伝動機構12fへ入力され、この伝動機構12fから、下支持パイプ杆24の下支持メタル24aの伝動機構24bへ入力され、この伝動機構24bから、引起支持パイプ25の伝動機構25aへ入力され、この伝動機構25aから変速手段8の入力機構8aへ入力され、この入力機構8aから、出力機構8bへ入力され、この出力機構8bから、引起伝動パイプ杆26の伝動機構26aへ入力され、この伝動機構26aから引起装置7へ入力されて、引起チェン7bが回転駆動され、この引起チェン7bの各引起ラグ7cが回転駆動されて、立毛穀稈を引起しする構成である。この引起装置7の回転速度を変更する変更手段8の詳細構成、及び回転制御は後述する。
【0022】
前記走行車台2の前端部に装架した走行用のミッションケース21内の伝動機構21aの伝動経路中には、その出力に基づいて、走行車速を検出するポテンションメータ方式の車速センサ21bを設けた構成である。
前記ミッションケース21の上側には、図12で示す如くこのミッションケース21の伝動機構21aの回転数を無段変速制御して、走行装置3の走行クローラ3aの走行車速を無段変速回転駆動制御と、刈取機5の回転速度を走行装置3の変速回転制御に連動して、変更制御する油圧ポンプ4a、及び油圧モータ4b等よりなる油圧式無段変速手段4を設けた構成である。
【0023】
前記油圧式無段変速手段4は、図12で示す如くエンジン15へ軸支した三段溝のエンジンプーリ15aと、油圧式無段変速手段4へ軸支した油圧プーリ4cとには、ベルト15bを掛け渡した構成である。エンジン15の回転動力が、油圧式無段変速手段4へ入力されて、変速回転制御される構成である。
【0024】
前記ミッションケース21の一方側の横外には、図12で示す如く伝動機構22aを内装した迂回ギャーケース22を装着して設けた構成である。ミッションケース21内には、油圧式無段変速手段4で変更制御された回転数は、迂回ギャーケース22の伝動機構22aから、ミッションケース21へ内装した副変速装置23へ入力され、この副変速装置23で更に、複数段に変更制御されて、刈取機5への入力と、走行装置3の入力とが行われる構成である。
【0025】
前記ミッションケース21には、図12で示す如くこのミッションケース21へ内装した副変速装置23の副変速軸23aの軸端部へ軸支した出力プーリ23bと、刈取機5の支持パイプ杆12bへ内装した伝動機構12dの軸端部へ軸支したワンウェイクラッチを内装した入力プーリ12eとには、ベルト23cを掛け渡した構成である。このベルト23cには、刈取クラッチレバー13bの操作で「入」−「切」する刈取テンションプーリ装置5bを回動自在に軸支して設けた構成である。刈取機5の各部は、油圧式無段変速手段4で変速された変速回転数と、副変速装置23で変速された変速回転数との両者が入力されて、回転駆動される構成である。刈取機5の回転速度と、走行装置3の走行車速とは、同時に連動して変更制御される構成である。
【0026】
前記走行装置3の走行クローラ3aは、図12で示す如くミッションケース21へ内装した伝動機構21aの最終端の左右両外側へ突出させて軸支した走行車軸21c,21cの軸端部へ軸支した走行駆動スプロケット21d,21dへ走行クローラ3aを張設した構成である。この各走行車軸21cは、油圧式無段変速手段4で変速された変速回転数と、副変速装置23で変速された変速回転数との両者が入力されて、走行車速が変速回転駆動される構成である。
【0027】
前記脱穀機16は、図12で示す如くエンジン15へ軸支した三段溝のエンジンプーリ15aと、脱穀機16の送風軸16aの軸端部へ軸支した脱穀プーリ16bとには、ベルト16cを掛け渡した構成である。このベルト16cには、脱穀クラッチレバー13cの操作で「入」−「切」する脱穀テンションプーリ装置16dを回動自在に軸支して設けた構成である。エンジン15の回転動力が脱穀機16へ入力されて、脱穀機16が回転駆動される構成である。
【0028】
前記刈取機5の引起装置7の回転速度を複数段に変速回転駆動する変速手段8は、図1〜図3、及び図5〜図11で示す如く中支持メタル25bへ設けた入力機構8aと、上部ギャーケース19に設けた出力機構8bと、この入力機構8aと、出力機構8bとを接続する接続機構8cと、変速回転駆動する伝動機構8dとよりなる構成である。
【0029】
前記変更装置8の入力機構8aは、図1〜図3、及び図5〜図10で示す如く引起支持パイプ25の伝動機構25aの軸上端部のギャー25eと、中支持メタル25bへ内装した伝動機構27の伝動軸27aへ軸支したギャー27bとは、噛合した構成である。この伝動軸27aには、下変速用機構27cと、一方側が摺動移動自在な下変速用プーリ27d,27dとを軸支した構成である。
【0030】
前記上引起支持パイプ25dの上側へ設けた上部ギャーケース19へ内装した伝動機構28の伝動軸28aへ軸支したギャー28bと、引起伝動パイプ杆26と、上部ギャーケース19との両者にわたって内装した伝動機構26aの伝動軸26bへ軸支したギャー26cとは、噛合させた構成である。伝動軸28aには、上変速用機構28cと、一方側が摺動移動自在な上変速用プーリ28d,28dとを軸支した構成である。これら下変速用プーリ27d,27dと、上変速用プーリ28d,28dとには、ベルト29aを掛け渡した構成である。このベルト29aには、回動自在にテンション装置29bを設けた構成である。
【0031】
前記下変速用機構27cと、上変速用機構28cとは、図3、及び図5〜図9で示す如く接続機構8cの接続杆30の上下両端部を、上・下取付ピン30a,30bで装着した構成である。
前記引起支持パイプ25には、図2、図3、及び図5〜図9で示す如く支持板25fを固着して設け、この支持板25fには、伝動機構8dを装着した構成である。この伝動機構8dは、取付板31に変速用モータ31aを装着して設け、このモータ31aのモータ軸31bには、モータギャー31cを装着して設け、このモータギャー31cと、取付板31へ回動自在に支持ピン31dで軸支した変速用ギャー31eとは、噛合した構成である。
【0032】
前記ギャー31eの先端部と、接続杆30の下端部とを、接続具32を上・下支持ピン32a,32bで装着して、接続させた構成である。この接続具32は全長を調節できる構成である。
前記変速装置8は、操作装置13の制御装置13aへ設定して記憶させた複数段に、例えば、低速、標準、高速の三段階に変更制御すべく変速用のモータ31aの回転数を変更制御する構成である。このモータ31aのモータギャー31cにより、変速用のギャー31eが回動されて、接続具32、及び接続杆30を介して、下変速用機構27cにより、下変速用プーリ27d,27dは開状態へ制御、又は閉状態へ制御されると、上述のこれらの制御とは、反対に上変速用機構28cにより、上変速用プーリ28d,28dは閉状態へ制御、又は開状態へ制御されて、互いに反対方向側への開閉制御により、引起装置7の回転速度は、複数段の上昇回転速度に制御されたり、又は複数段の下降回転速度に制御されて、引起装置7の回転速度が昇降制御される構成である。
【0033】
前記引起装置7回転速度の制御は、図4で示す如くこの引起装置7を変速手段8により、制御装置13aへ設定して記憶させた。複数段の高速回転速度と、標準回転速度と、低速回転速度とに変更制御する構成であると共に、走行装置3の走行車速を無段変速回転駆動する油圧式無段変速手段4で変速回転制御すると共に、走行車速を走行用のミッションケース21へ内装した副変速装置23で変速する走行車速も、副変速低速と、副変速標準速と、副変速高速時とに変更制御する構成である。
【0034】
前記引起装置7の回転速度は、図4で示す如く変速手段8により、三段階の回転速度に切換制御されると共に、副変速装置23により、三段階の回転速度に切換制御される構成である。又、引起装置7の回転速度は、走行装置3の走行車速に追従する構成である。更に、この走行装置3の走行車速が所定車速(V1)以上になると、引起装置7の回転速度を変更制御する変速手段8により、引起装置7の回転速度の上限値は、一定の回転速度(N1)に制御する制御装置13aにより、変更制御される構成である。
【0035】
立毛穀稈を引起しする前記引起装置7の回転速度は、変速手段8により、複数段に変速回転駆動される。又、走行装置3を無段変更する油圧式無段変速手段4から回転動力が入力されて、引起装置7は、無段変速回転駆動される。更に、走行装置3の走行車速が、所定車速(V1)以上に油圧式無段変速手段4により、変更制御されると、引起装置7の回転速度は、変速手段8により、上限値は一定の回転速度(N1)に制御装置13aで規制されて、回転駆動されることにより、引起装置7の回転速度と、走行装置3の走行車速とは、連動することにより、穀稈の搬送姿勢が向上する。又、引起性能の向上を図ることができる。更に、変速装置8、及び油圧式無段変速手段4は全機種へ装着した構成であることにより、搬送姿勢、及び引起し性能の低下を招くことを防止できる。
【0036】
前記走行装置3の走行クローラ3aを回転駆動するミッションケース21の伝動機構21aには、図12で示す如く副変速装置23を設け、この副変速装置23の複数個のギャーを複数組に組合せて軸支して設け、走行クローラ3aの走行車速を複数段に切換可能な構成である。
【0037】
前記走行装置3の走行クローラ3aを回転駆動するミッションケース21の副変速装置23の副変速回転駆動の段数を、複数段を設けたことにより、穀稈の引き上げ速度の段数が多くなり、多種類、例えば、穀稈の倒伏状態、圃場の状態、及び穀稈の種類と、稈長等との条件に対する引き上げ性能の向上を図ることができる。
【0038】
前記引起装置7の引起チェン7bの回転速度を検出する速度センサ20は、図10、及び図11で示す如く上部ギャーケース19の出力側(イ)へ設けると共に、この上部ギャーケース19の上側へ設けた構成である。この速度センサ20により、引起伝動パイプ26の伝動機構26aの伝動軸26bへ軸支したギャー26cの回転速度を検出させる構成である。又は、伝動軸26bの回転速度を、同じように上部ギャーケース19の出力側で検出する構成とするもよい。
【0039】
前記引起装置7の引起チェン7bの回転速度を検出する速度センサ20は、上部ギャーケース19の出力側(イ)で、上側へ設けたことにより、正確な引起装置7の回転速度を知ることができて、正確な回転速度制御ができる。又、速度センサ20のメンテナンスが容易である。
【0040】
前記引起装置7を変速回転駆動する変速手段8は、図2〜図3で示す如くこの変速手段8の入・出力機構8a,8bの下変速用機構27cと、上変速用機構28cとは、変速用モータ31aのモータギャー31cと噛合するギャー31eと接続させた構成である。又、これら変速用モータ31aと、ギャー31eとは、伝動機構8dの取付板31へ装着した構成である。更に取付板31の連結側には、ギャー31eが回動する箇所に所定巾の切欠部31fを設けた構成である。
【0041】
これにより、前記取付板31へ装着したギャー31eが回動する範囲には、切欠部31fを設けたことにより、このギャー31eの回動が規制され、これにより、変速手段8のメカロックを防止することができる。
前記取付板31の上下両側には、図3、及び図7〜図9で示す如く変速用モータ31aのモータギャー31cと、噛合するギャー31eの回動範囲を規制する規制ピン33を設けた構成である。この各規制ピン33は、ギャー33eの所定距離上部位置と、下部位置とへ設けた構成である。
【0042】
これにより、前記ギャー33eの上下両側部で、取付板31には、各規制ピン33を設けたことにより、ギャー33eの回動規制ができることにより、変速手段8のメカロックを防止することができる。又、各規制ピン33が折損したときであっても、取付板31に設けた切欠部31fで更に規制できることにより、二重の安全装置になる。
【0043】
前記変速用モータ31aのモータギャー31cと、噛合するギャー31eは、このギャー31eの規制ロック、制御限界ロック、変速手段8の本体ロックの順にロックすべく、ギャー31eの回動角度を規制する構成である。この回動角度規制は、取付板31の取付位置、変速用モータ31aの取付位置の調節、及び接続具32の全長調節等により、行う構成である。
【0044】
これにより、前記変速手段8のメカロックを防止することができる。
前記変速手段8の入・出力機構8a,8bの下変速用機構27cと、上変速用機構28cとは、図3、及び図7〜図9で示す如く接続杆30で接続すると共に、この接続杆30と、ギャー30eとは、全長を調節可能な接続具32で接続した構成である。
【0045】
これにより、各部品精度のバラツキ、及び組立時のバラツキ等により、変速手段8の正確な回転数を得ることができないことがあったが、接続具32の全長を調節できることにより、正確な回転数を得ることができる。
前記上部ギャーケース19、及び引起伝動パイプ杆26には、図10、及び図11で示す如く上部ギャーケース19へ装着した上変速用機構28cの上側には、この上変速機構28cを覆う状態に外カバー34aを設け、又、上部ギャーケース19、及び速度センサ20等を覆う中カバー34bは、上部ギャーケース19の上側へ設け、更に、この上部ギャーケース19、及び引起伝動パイプ杆26を覆う内カバー34cは、この上部ギャーケース19の上側へ設けた構成である。
【0046】
これにより、前記速度センサ20を中カバー34bで覆うことにより、直圧水等から保護することができる。又、配線等も覆うことにより、配線の断線等の不具合発生も防止できる。
前記変速手段8は、図10で示す如く引起支持パイプ25の上部へ設けると共に、変速手段8の出力機構8bの伝動軸28aの中心位置(ハ)は、引起支持パイプ25の伝動機構25aの中心位置(ロ)より、所定距離(L)後方部へ位置させて設けた構成である。
【0047】
これにより、前記引起支持パイプ25の後方部には、広い空間部があり、この空間部に変速手段8の出力機構8bを設けたことにより、この広い空間部を有効利用することができる。
前記変速手段8の上部ギャーケース19と、中支持メタル25bとは、図1、図5、及び図10で示す如く上引起支持パイプ25dで接続した構成である。
【0048】
これにより、前記上引起支持パイプ25dにより、上部ギャーケース19と、中支持メタル25bとを、頑強にすることができる。
前記引起装置7の変速手段8のシンクロ制御において、図14〜図16で示す如く引起装置7の回転速度を変速手段8の各下変速用プーリ27d,27dと、各上変速用プーリ28d,28dとの操作位置をプーリ割位置センサ36で認識可能とし、このセンサ36が所定位置へ操作されたとき、このセンサ36のポジションセンサ値が対応する所定の値に一致、又は動きがはじまったら、割量を可変駆動すべく出力する構成である。
【0049】
前変速手段8の制御は、図14で示す如く回転選択レバー35の操作と、プーリ割位置センサ36で検出する検出値とは、シンクロ制御装置38のアナログ信号処理装置38aへ入力されて、アナログ信号処理され、引起シンクロ制御装置39へ入力され、引起シンクロ制御処理される。
【0050】
又、前記速度センサ20で検出する検出値は、割込信号処理装置38bへ入力され、割込信号入力処理され、引起シンクロ制御装置39へ入力され、引起しシンクロ制御処理される構成である。
更に、携帯端末処理装置37で処理されたチェッカ項目は、通信信号処理装置38cへ入力され、通信信号処理され、データ記憶処理装置38dへ入力され、データ記憶処理され、引起シンクロ制御装置39へ入力され、引起しシンクロ制御処理される構成である。
【0051】
前記引起装シンクロ制御処理装置39で処理された引起しシンクロ制御処理項目は、引起出力処理装置40(変速用モータ31a)へ入力され、引起し出力処理され、変速手段8を増速側へ出力される構成である。又は、この変速手段8を減速側へ出力される構成である。
【0052】
前記変速手段8のポジション値と、走行車速値、及び引起装置3回転速度と、車速センサ値との関係は、図15、及び図16で示す如く制御装置13aへ設定記憶させた記憶値(A)の低速、記憶値(B)の中速/標準速、記憶値(C)の高速に制御する構成である。
【0053】
これにより、前記引起装置7の回転速度を作業者が自由に選択することができる。又、速度選択がわかり易くなる。
前記引起装置7の回転速度を変更する変速手段8で変速された回転速度は、図10で示す如く速度センサ20で検出され、この検出値が制御装置13aへ設定記憶の所定値以上の検出値であると、所定値以下の回転速度に変更制御すべく、この制御装置13aで変速用モータ31aを制御する構成である。
【0054】
これにより、前記引起装置7の回転速度が、過剰に高速回転であると、刈取り穀稈の藁屑等を操縦席14まで吹き上げることにより、運転作業者に不快感を与えることがあったり、又、引起チェン7b、及び引起ラグ7c等の耐久力を低下させることがあったが、これらを解決することができる。
【0055】
前記引起装置7の回転速度を変更する変速手段8で変速された回転速度は、図14〜図16で示す如くポジションセンサ値を記憶させた構成である。
これにより、前記引起装置7の回転速度は、運転作業者が容易に自由に変更することができる。又、回転速度の選択が自由である。
【0056】
前記穀粒貯留タンク18内に貯留した穀粒を機外へ排出するこの穀粒貯留タンク18の後側には、縦移送螺旋41aを内装した排出支持筒41を略垂直姿勢で旋回自在に装着して設け、この排出支持筒41の上端部には、その全長がコンバイン1の前後長に亘る機外へ穀粒を排出する排出螺旋42aを伸縮自在に内装した排出オーガ42を伸縮自在、上下回動自在、及び左右旋回自在に前後方向に配設した構成である。
【図面の簡単な説明】
【図1】刈取機の左側全体側面図
【図2】変速手段部の拡大正面図
【図3】変速手段部の拡大側面図
【図4】引起回転速度と、走行車速との関係図
【図5】変速手段部の拡大側面図
【図6】変速手段部の拡大正面図
【図7】変速手段部の標準回転速度時の側面図
【図8】変速手段部の高速回転速度時の側面図
【図9】変速手段部の低速回転速度時の側面図
【図10】変速手段部の拡大側面図
【図11】変速手段部の拡大平面図
【図12】コンバインの一部の伝動機構図
【図13】コンバインの左側の全体側面図
【図14】他の実施例を示す図で、ブロック図
【図15】他の実施例を示す図で、ポジション値と、走行車速値との関係図
【図16】他の実施例を示す図で、引起装置の回転速度と、車速センサ値との関係図
【符号の説明】
2 走行車台
3 走行装置
4 油圧式無段変速手段
5 刈取機
7 引起装置
8 変速手段
13a 制御装置
19 上部ギャーケース
20 速度センサ
21 ミッションケース
23 副変速装置
Claims (3)
- 走行車台2の前方部には、立毛穀稈を引起して刈取り移送する刈取機5を設け、該刈取機5に穀稈を引起しする引起装置7と、該引起装置7の回転速度を複数段に変速回転駆動する変速手段8と、走行車台2下側の走行装置3と、該走行装置3の走行車速を無段変速回転駆動する油圧式無段変速手段4等を設けたコンバインにおいて、前記引起装置7を変速回転駆動する変速手段8は、走行装置3を無段変速回転駆動する油圧式無段変速手段4から回動動力が入力されると共に、走行装置3の走行車速が所定車速(V1)以上になると、引起装置7は変速手段8により、上限値は一定の回転速度(N1)に制御する制御装置13aを設けたことを特徴とするコンバインの穀稈引起装置。
- 前記走行装置3を回転駆動するミッションケース21の副変速装置23の副変速回転駆動は、複数段に設けたことを特徴とする請求項1に記載のコンバインの穀稈引起装置。
- 前記引起装置7の回転速度を検出する速度センサ20は、引起装置7の上部ギャーケース19の出力側へ内装して設けたことを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載のコンバインの穀稈引起装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003170955A JP2005006508A (ja) | 2003-06-16 | 2003-06-16 | コンバインの穀稈引起装置 |
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JP2009159885A (ja) * | 2008-01-07 | 2009-07-23 | Yanmar Co Ltd | コンバイン |
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- 2003-06-16 JP JP2003170955A patent/JP2005006508A/ja active Pending
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