JP2005005762A - 送信電力制御方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】正確な送信電力制御を行うと共に、DPDCHデータがない時、目標SIRが同期維持に必要な最小SIRとなるように制御する。
【解決手段】受信側装置において受信データのエラーレートと目標エラーレートを比較して目標SIRを制御し(アウターループ制御)、測定SIRが該目標SIRに一致するように送信側の送信電力をインナーループ制御する送信電力制御方法である。アウターループ制御において、データが送信されているか区間であるか判定し、(1)データが送信されている区間では、復号後の受信データのエラーレートと目標エラーレートを比較して目標SIRを制御し、(2)データが送信されていない区間では、復調されたパイロットあるいは同期ワードのエラーレートを測定し、該パイロットの測定エラーレートと目標エラーレートを比較して目標SIRを制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】受信側装置において受信データのエラーレートと目標エラーレートを比較して目標SIRを制御し(アウターループ制御)、測定SIRが該目標SIRに一致するように送信側の送信電力をインナーループ制御する送信電力制御方法である。アウターループ制御において、データが送信されているか区間であるか判定し、(1)データが送信されている区間では、復号後の受信データのエラーレートと目標エラーレートを比較して目標SIRを制御し、(2)データが送信されていない区間では、復調されたパイロットあるいは同期ワードのエラーレートを測定し、該パイロットの測定エラーレートと目標エラーレートを比較して目標SIRを制御する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はCDMA移動通信における送信電力制御方法及び装置に係わり、特に、受信側において受信データのエラーレートと目標エラーレートを比較して目標SIRを制御し、測定SIRが該目標SIRに一致するように送信側に送信電力制御を行わせる送信電力制御方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
W−CDMA移動通信では、拡散コードによってチャネルを区別するため、複数のチャネルが一つの周波数帯域を共有することができる。しかし、実際の移動通信環境においては、マルチパスフェージングによる遅延波や他セルからの電波により、受信信号は自チャネル及び他チャネルから干渉を受け、該干渉がチャネル分離に悪影響を与える。また、マルチパスフェージングによる受信電力の瞬時変動や、同時に通話しているユーザ数の変化によって、受信信号が受ける干渉量は時間的に変化する。このように、時間的に変動する干渉を受けるような環境下では、基地局に接続した移動局における受信信号の品質を、所望の品質に安定して保つことは困難である。
【0003】
・インナーループ送信電力制御
このような干渉ユーザ数の変化やマルチパスフェージングによる瞬時値変動に追従するために、受信側で信号対干渉電力比(SIR)を測定し、その測定値と目標SIRを比較することにより、受信側のSIRが目標SIRに近づくように制御するインナーループ送信電力制御(innerloop Transmission Power Control)が行われる。
【0004】
図10はインナーループ送信電力制御の説明するためのシステム構成図であり、1チャネル分のみ示している。図11はインナーループ送信電力制御の処理フローである。
基地局1の拡散変調部1aは指定されたチャネルに応じた拡散コードを用いて送信データを拡散変調し、電力増幅器1bは、拡散変調後に直交変調、周波数変換などの処理を施されて入力した信号を増幅してアンテナより移動局2に向けて送信する。移動局の受信部の逆拡散部2aは受信信号に逆拡散処理を施し、復調部2bは受信データを復調する(ステップ101)。SIR測定部2cは受信信号と干渉信号との電力比を測定し、比較部2dは目標SIRと測定SIRを比較する(ステップ102)。TPCビット生成部2fは測定SIRが目標SIRより大きければTPC(Transmission Power Control)ビットで送信電力を下げるコマンドを作成し(ステップ103)、測定SIRが目標SIRより小さければTPCビットで送信電力をあげるコマンドを作成する(ステップ104)。目標SIRは例えば、10−3(1000回に1回の割合でエラー発生)を得るために必要なSIR値であり、目標SIR設定部2eより比較部2dに入力される。拡散変調部2gは送信データ及びTPCビットを拡散変調する。拡散変調後、移動局2はDA変換、直交変調、周波数変換、電力増幅などの処理を施してアンテナより基地局1に向けて送信する。基地局側の逆拡散部1cは、移動局2から受信した信号に逆拡散処理を施し、復調部1dは受信データ、TPCビットを復調し、該TPCビットで指示されたコマンドにしたがって電力増幅器1の送信電力を制御する(ステップ105)。
【0005】
図12は3rd Generation Partnership Project(以下3GPPと称す)で標準化されている上りリンクのフレーム構成図で、送信データのみが送信されるDPDCHデータチャネル (Dedicated Physical Data Channel)と、PilotやTPCビット情報等の制御データが多重されて送信されるDPCCH制御チャネル(Dedicated Physical Control Channel)を有し、それぞれ直交符号により拡散されたあと、実数軸および虚数軸にマッピングされて多重される。上りリンクの1フレームは10msecで、15スロット(slot#0〜slot#14)で構成されている。DPDCHデータチャネルはQPSK変調の直交するIチャンネルにマッピングされ、DPCCH制御チャネルはQPSK変調の直交するQチャンネルにマッピングされる。DPDCHデータチャネル(Iチャンネル)の各スロットはNdataビットで構成され、Ndataはシンボル速度に応じて変化する。制御データを送信するDPCCH制御チャネル(Qチャンネル)の各スロットは10ビットで構成され、シンボル速度は15ksps一定であり、パイロットPILOT、送信電力制御データTPC、トランスポート・フォーマット・コンビネーション・インジケータTFCI、フィードバック情報FBIを送信する。
【0006】
TFCIは、送信側において、各トランスポートチャネルTrCHの符号化データを多重して送信する時に、受信側で正しく分離できるように、どのように各トランスポートチャネルTrCHの符号化データを多重したかを示すパラメータであり、10ビットのTFCIは符号化処理を施されて32ビットのTFCI Code Wordにして送信される。
【0007】
・アウターループ送信電力制御
ところで、通信中の移動速度の変化や移動による伝搬環境の変化により、所望の品質(ブロックエラーレート=BLER:Block Error Rate)を得るために必要なSIRは一定ではない。これらの変化に対応するために、ブロックエラーレートBLERを観測し、観測値BLERが目標BLERよりも悪ければ目標SIRを増加させ、良ければ目標SIRを減少させる制御が行われる。このように所望品質を実現するために目標SIRを適応的に変更する制御は、アウターループ送信電力制御(outerloop TPC)として周知である。
【0008】
図13はアウターループ制御部分を含む受信側の送信電力制御装置のブロック図であり、図10と同一部分には同一符号を付している。図14はアウターループ制御の処理フローである。図13において、21は無線部、22はモデム部、23はコーデック部である。
基地局1から送信された信号は無線部21で受信され、モデム部22の復調部2bで復調されたあと、コーデック部23の誤り訂正復号器2hで復号(デコード)される(ステップ201)。その後、受信BLER測定部(たとえばCRC検出器)2jは、トランスポートブロックTrBk毎にCRC誤り検出を行い、各トランスポートブロックTrBkの誤り検出結果(測定BLER)を目標SIR制御部2kへ入力する(ステップ202)。
【0009】
目標SIR制御部2kは、システムよりトランスポートチャネル(TrCH)別に目標ブロックエラーレート(BLER)が指定されるから、入力された測定BLERと目標BLERを比較し(ステップ203)、測定BLERが目標BLERより大きければ目標SIRを所定量増大し(ステップ204)、小さければ目標SIRを所定量減少し(ステップ205)、指定された目標BLERを満足するように目標SIRの制御を行う。目標SIRの更新周期や更新する幅などは、指定された目標品質によって変更される。以上の制御により、目標SIRは図15の期間A,Bに示すように制御される。
以上のアウターループ制御は、送信側がDPDCH(図12)でデータを送信している場合であるが、データを送信していない場合には、コーデック部23は受信データのBLERを測定できないため、アウターループ制御を行えず、目標SIRは図15のCで示すように一定に維持される。ところで、この目標SIRの一定値は、送信側と受信側間の同期を維持可能とする値に設定する必要がある。これは送信側と受信側間の同期が維持できなければ、移動機は送信を停止するためである。
AMRデータや非制限(UDI)データ等は連続データの為、常にトランスポートチャネル(TrCH)にデータが存在するが、パケットにはバースト的に通信されるため、TrCHデータがある時とない時がある。
【0010】
・その他のアウターループ制御方式
以上のように、誤り訂正復号後のブロックエラーレート(BLER)を用いて目標SIRを調整する制御の他に、パイロット信号(図12のPilot参照)の誤り率からBLERを推定し、目標SIRの更新を行う技術も提案されている(特許文献1)。
特許文献1 国際公開番号:WO97/50197)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
従来は、モデム部22(図13)にてパイロット信号による通信の同期維持のみを行っている場合(受信データ無し)と、コーデック部23による制御データやユーザーデータの通信を行っている場合(受信データあり)の区別を行っていなかった。そのため、コーデック部23にて復号するデータがなく、単にパイロット信号にて通信の同期維持を行っている区間では、目標SIRを制御することができず、目標SIRは一定値になる(図14のC)。しかし、その区間では目標SIRに関係なく同期維持を行うことができるだけの電力を発生する必要がある。結果として、従来技術は、データが送信されていない区間、一定値の目標SIRとパイロット信号の同期維持に必要な最小SIRとの差分が過剰電力になっている。
【0012】
また、特許文献1に開示されてパイロット信号により目標SIRを更新する制御では、DPCCHのみで通信を行っている時でも、すなわち、受信データが無い時でも、目標SIRを更新できる。しかし、この従来技術では、同期維持に必要なSIR値を何ら考慮しないで制御しているため、やはり目標SIRとパイロット信号の同期維持に必要な最小SIRとの差分が過剰電力になっている。また、この従来技術では復号処理をしないでパイロットエラーレートを測定するため、測定エラーレートに誤差が含まれ正確な送信電力制御ができない問題がある。
以上から本発明の目的は、正確な送信電力制御を行うと共に、DPDCHデータがない時、目標SIRが同期維持に必要な最小SIRとなるように制御する送信電力制御方法及び装置を提供することである。
本発明の別の目的は、送信電力を低減し、また雑音の減少や送信電力制御対象のトラフィックを軽減する送信電力制御方法及び装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、受信側装置において受信データのエラーレートと目標エラーレートを比較して目標SIRを制御し(アウターループ制御)、測定SIRが該目標SIRに一致するように送信側の送信電力を制御(インナーループ送信電力制御)する送信電力制御方法である。アウターループ制御において、データが送信されている区間であるか判定し、(1)データが送信されている区間では、復号後の受信データのエラーレートと目標エラーレートを比較して目標SIRを制御し、(2)データが送信されていない区間では、復調されたパイロット又は同期ワードのエラーレートを測定し、該パイロットの測定エラーレートとパイロットの目標エラーレートを比較して目標SIRを制御する。
以上のようにすることにより、正確に送信電力制御を行うことができる。また、パイロットの測定エラーレートとパイロットの目標エラーレートを比較して目標SIRを下げたとき、送信側と受信側間の同期が外れることがないように該目標エラーレートを設定する。これにより、DPDCHデータがない時でも、目標SIRが同期維持に必要な最小SIRとなるように送信電力制御ができ、送信電力を低減し、また雑音の減少や送信電力制御対象のトラフィックを軽減することが可能となった。
【0014】
【発明の実施の形態】
(A)第1実施例
図1は受信側における送信電力制御装置の構成図、図2は下り個別物理チャネルDPCHのフレーム構成図、図3は同期ワードSWの説明図、図4は本発明による送信電力制御のフローチャート、図5は本発明により送信電力制御を行った目標SIRの推移図である。以後の説明では移動局の制御の場合について述べるが基地局の場合においても同様の制御を行うことができる。
【0015】
図1の送信電力制御装置におけるインナーループ制御は従来と同じである。すなわち、無線部51は基地局から送信された無線信号を受信し、無線信号に周波数変換、直交検波してべースバンド信号にし、モデム部52に入力する。モデム部52の図示しないAD変換器はべースバンド信号をAD変換して逆拡散/復調部52aに入力する。逆拡散部/復調部52aは入力信号に逆拡散処理を施して受信データを復調する。SIR測定部52bは受信信号と干渉信号との電力比を測定し、比較部52cは目標SIRと測定SIRを比較する。TPCビット生成部52dは測定SIRが目標SIRより大きければTPCビットで送信電力を下げるコマンドを作成し、測定SIRが目標SIRより小さければTPCビットで送信電力をあげるコマンドを作成する。拡散変調部52eは送信データ及びTPCビットを拡散変調し、DA変換して無線部51に入力する、無線部51は入力信号を直交変調、周波数変換、電力増幅などの処理を施してアンテナより基地局に向けて送信する。基地局は、移動局から受信した信号に逆拡散処理を施して受信データ、TPCビットを復調し、該TPCビットで指示されたコマンドにしたがって送信電力を制御する。
以上のインナーインナーループ制御と並行してアウターループ制御を行って目標SIRを制御する。
【0016】
本発明では、個別物理チャネルDPCH中にDPDCHデータが存在するときは、従来と同様のアウターループ制御を行い、DPDCHデータが存在しないと判断された時に、パイロットあるいはパイロットに含まれる同期ワードSWのエラーレートに従ったアウターループ制御を行う。
DPDCHデータの有無判定は、コーデック部53のデータの有無判定部53aがTFCI情報に基づいて判定する。すなわち、モデム部52で復調した信号を入力されて復号部53bはTFCIビットを復号すると共にトランスポートチャネルTrCHデータを復号し、それぞれTFCI復号ビットをデータ有無判定部53aに入力し、TrCH復号データを第1アウターループ制御部53cに入力する。データ有無判定部53aはTFCI復号ビットがオール0であるかチェックし、オール0であればDPDCHデータ無しと判定し、オール0でなければDPDCHデータ有りと判定する。なお、パケット通信時、TFCIの値がオール”0”の時にTrCHデータがないと決められているものとする。
【0017】
DPDCHデータ有りであれば、第1アウターループ制御部53cによる通常のアウターループ制御が行われる。すなわち、BLER測定部(たとえばCRC検出器)61は、トランスポートブロックTrBk毎にCRC誤り検出を行い、各トランスポートブロックTrBkの誤り検出結果(測定BLER)をBLER比較部62に入力する。BLER比較部62は、システムよりトランスポートチャネル(TrCH)別に目標ブロックエラーレート(BLER)が指定されるから、入力された測定BLERと目標BLERを比較し、比較結果を目標SIR更新部63に入力する。目標SIR更新部63は、測定BLERが目標BLERより大きければ目標SIRを所定量増大し、小さければ目標SIRを所定量減少し、指定されたBLERを満足するように目標SIRを更新してインナーループ制御部の比較部52cに設定する。
以上のアウターループ制御により、目標BLERが満たされるように目標SIRが更新され、また、該目標SIRとなるように送信電力がインナーループ制御により制御され、トータル的にBLERは目標BLERと等しくなる。
【0018】
一方、DPDCHデータ無しであれば、第2アウターループ制御部52fによるパイロットあるいはパイロットに含まれる同期ワードSWのエラーレートに従ったアウターループ制御が行われる。以下では同期ワードSWのエラーレートに従ったアウターループ制御について説明する。
同期ワードSWはパイロットを構成するビットの一部であり、基地局と移動局の同期が維持されているか否かを判断するために用いるもので、例えば160msecの間に40%以上正しく同期ワードSWを検出できなければ不同期として移動局の送信を停止するために用いられる。
【0019】
下り個別物理チャネルDPCHは図2に示す構成を備えている。1フレームは10msecで15スロット(slot#0〜slot#14)で構成され、各スロットには個別物理制御チャネルDPCCHと個別物理データチャネルDPDCHが多重され、DPCCHによりTPC情報、TFCI情報、Pilot等の制御データが送信される。伝送速度に応じてデータ長や制御情報長は可変であり、パイロット長Npilotは図3に示すように2,4,8,16ビットが可能であり、各スロット#0〜#14のパイロットパターンは図示のようになる。▲1▼Npilot=2の場合、パイロットの全ビットが同期ワードSWとなり、Npilot=4の場合、パイロットの前半2ビット(前半のシンボル)が同期ワードSWとなり、あるいはパイロットの全ビットが同期ワードSWとなり、▲2▼Npilot=8の場合、パイロットのシンボル番号1,3が同期ワードSWとなり、▲4▼Npilot=16の場合、パイロットのシンボル番号1,3、5,7が同期ワードSWとなる。
【0020】
DPDCHデータ無しであれば、第2アウターループ制御部52fのSW−ER測定部71は、復調データより同期ワードSWを抽出し、抽出した同期ワードSWと既知の同期ワードパターン(図3)とを比較し、異なれば同期ワードエラーとして計数することにより同期ワードエラーレートSW−ERを測定する。SW−ER比較部72は、測定された同期ワードエラーレートSW−ERと予め設定されている目標エラーレートを比較する。目標SIR更新部73は、測定SW−ERが目標SW−ERより大きければ目標SIRを所定量増大し、小さければ目標SIRを所定量減少し、該目標SIRをインナーループ制御部の比較部52cに設定する。以上のアウターループ制御により、目標SW−ERが満たされるように目標SIRが更新され、また、該目標SIRと一致するように送信電力がインナーループ制御により制御され、トータル的に測定SW−ERは目標SW−ERと等しくなる。
従って、測定SW−ER=目標SW−ERとなったときにインナーループ制御部の比較部52cに設定される目標SIRと等しくなるように送信電力制御した時、送信側と受信側間の同期外れを発生しないようにできれば、少ない電力で同期を維持することができ好ましい。このため、本発明は、送信側と受信側間の同期外れを発生しないように最小の目標SW−ERを設定している。
【0021】
図4は第1実施例のアウターループ制御処理フロー、図5は第1実施例のアウターループ制御の説明図である。
個別物理チャネルDPCH(図2参照)中にDPDCHデータが存在するときは、通常の第1アウターループ制御を行う(ステップ301)。TFCIによりDPDCHデータ(TrBkデータ)がないと判断された時(ステップ302)、その時点の第1アウターループ制御による目標SIRの値を保存する(ステップ303)。ついで、SW−ERによる第2アウターループ制御に切り替え、切り換え後の同期ワードエラーレートSW−ERを測定する(ステップ304)。SW−ERによる第2アウターループ制御をしている間は常に同期ワードエラーレートSW−ER を測定する。
ついで、基地局と移動局間の同期が外れないようなSW−ER設定値(目標SW−ER=a)とステップ304で測定されたSW−ER(=b)を比較し(ステップ305)、目標SW−ER>測定SW−ER(a>b)であれば、目標SIRを所定量下げ(ステップ306)、SW−ER<測定SW−ER(a<b)であれば、目標SIRを所定量上げる(ステップ307)。
【0022】
しかる後、TFCIによりDPDCHデータ(TrBkデータ)が存在するか調べ(ステップ308)、存在しなければステップ304以降の処理を繰返す。これにより、目標SIRは図5に示すように小さくなり、測定SW−ER=目標SW−ERとなるまで減少する。測定SW−ER=目標SW−ERとなれば、以後、送信側と受信側間の同期維持に必要な最小の目標SIR(=SIRmin)を中心に、目標SW−ERと測定SW−ERの大小に基づいて制御が行われる。なお、送信側と受信側間の同期外れを発生しないように目標SW−ERが設定されている。以上により、データ無し区間における電力を従来の電力より大幅に下げることができる。
ステップ308において、TFCIによりDPDCHデータ有りを検出すれば、目標SIRを第2アウターループ制御前の状態に戻さなくてはならない。その時の目標SIRの値は、ステップ303で保存してあるから該保存目標SIRをインナーループ制御部の比較部52cに設定し(ステップ309)、ステップ301に戻り通常の第1アウターループ制御を開始する。
【0023】
・変形例
以上では、第2アウターループ制御から第1アウターループ制御に戻す際、ステップ303で保存してある目標SIRをインナーループ制御部の比較部52cに設定したが、該保存目標SIRと最小の目標SIR(=SIRmin)の差分ΔSIRを現目標SIRに加えた値をインナーループ制御部の比較部52cに設定して戻すように構成することもできる。
図6はかかる変形例の処理フロー、図7は変形例のアウターループ制御の説明図である。図6において、図4の処理フローと異なる点は、新たにステップ401を付加し、又、ステップ308の代わりにステップ402を付加した点である。
ステップ305において、初めてSW−ER<測定SW−ER(a<b)となれば、▲1▼その時の目標SIR(=SIRmin)あるいは、▲2▼該目標SIR(=SIRmin)とステップ303で保存してある目標SIRとの差分ΔSIRを保存し(ステップ401)、ついで、目標SIRを所定量上げる(ステップ307)。なお、ステップ401の処理は初めてSW−ER<測定SW−ER(a<b)となった時のみ行い、以後はスキップする。
又、ステップ308において、TFCIによりDPDCHデータ有りを検出すれば、ステップ401で▲1▼目標SIRを保存した場合と、▲2▼差分ΔSIRを保存した場合とに以下の処理を行う。
【0024】
ステップ401で目標SIR(=SIRmin)を保存した場合には、該目標SIRとステップ303で保存してある目標SIRとの差分ΔSIRを求め、該差分を現目標SIRに加算した値を目標SIRとし、インナーループ制御部の比較部52cに設定する(ステップ309)。そして、以後、ステップ301に戻り通常の第1アウターループ制御を開始する。
一方、ステップ401で差分ΔSIRを保存した場合には、該差分を現目標SIRに加算した値を目標SIRとしてインナーループ制御部の比較部52cに設定し(ステップ309)、ステップ301に戻り通常の第1アウターループ制御を開始する。
以上の変形例によれば、環境の変化により第2アウターループ制御中に同期維持用の目標SIRが最初の値(=SIRmin)からかけ離れても、差分ΔSIRだけ目標SIRを戻すことにより、通常の第1アウターループ制御に切り替えた後に目標BLERに短時間で近づけることができる。
【0025】
(B)第2実施例
第1実施例では、コーデック部におけるTFCIの復号結果に基づいてDPDCHデータ(TrCHデータ)の有無を判断した。コーデック復号後のデータは精度が高いが、復号処理があるため多少制御が遅くなる。その為、モデム復調後のTFCIデータを使用することにより、精度は多少落ちるが制御を高速に行うことができる。
【0026】
図8はデータ有無判定をモデム復調後のTFCI情報を使用して行う第2実施例の構成図であり、図1の第1実施例と同一部分には同一符号を付している。異なる点は、データ有無判定部81をモデム部52内に設け、モデム復調後のTFCI情報を使用してデータ有無判定を行っている点である。
10ビットのTFCIは、図9に示すようにsecond order Reed−Muller codeを用いて、次式
【表1】
により32ビットのTFCI Code Wordに符号化されて送信される。
【0027】
上式より、10ビットのTFCI(a9〜a0)がオール0であれば32ビットのTFCI Code Word(b0〜b32)もオール0になる。従って、データ有無判定部81は復調されたTFCI Code Word(b0〜b32)がオール0であるか否かでDPDCHデータの有無を識別できる。
図8において、データ有無判定部81がDPDCHデータ有りを検出すれば、第1実施例と同様に第1アウターループ制御部53cによる第1アウターループ制御が行われる。一方、データ有無判定部81がDPDCHデータ無しを検出すれば、第1実施例と同様に第2アウターループ制御部52fによるSW−ERを用いた第2アウターループ制御が行われる。
【0028】
(C)変形例
以上では、同期ワードSWのエラーレートを用いて第2アウターループ制御を行ったが、パイロットのエラーレートを用いて第2アウターループ制御を行うこができる。
以上ではパイロットの目標エラーレートに基づいて第2アウターループ制御を行ったが、パイロットの目標エラーレートの上限、下限幅を設け、パイロットの測定エラーレートが該範囲内に入るように制御することもできる。
【0029】
・付記
(付記1) 受信側において受信データのエラーレートと目標エラーレートを比較して目標SIRを制御し、測定SIRが該目標SIRに一致するように送信側に送信電力制御を行わせる送信電力制御方法において、
データが送信されている区間であるか判定し、
データが送信されている区間では、復号後の受信データのエラーレートと目標エラーレートを比較して目標SIRを制御し、
データが送信されていない区間では、復調された受信パイロットのエラーレートを測定し、
該パイロットの測定エラーレートとパイロットの目標エラーレートを比較して目標SIRを制御する、
ことを特徴とする送信電力制御方法。
(付記2) パイロットに含まれる同期ワードのエラーレートを前記パイロットのエラーレートとする、
ことを特徴とする付記1記載の送信電力制御方法。
(付記3) 復調されたTFCI情報の復号結果に基づいて、データが送信されている区間であるかを判定する、
ことを特徴とする付記1記載の送信電力制御方法。
(付記4) モデムで復調されたTFCI情報に基づいて、データが送信されている区間であるかを判定する、
ことを特徴とする付記1記載の送信電力制御方法。
(付記5) 前記パイロットの測定エラーレートと前記パイロットの目標エラーレートを比較して目標SIRを下げたとき、送信側と受信側間の同期が外れることがないように該パイロットの目標エラーレートを設定する、
ことを特徴とする付記1記載の送信電力制御方法。
(付記6) 前記パイロットの目標エラーレートの上限、下限幅を設け、パイロットの測定エラーレートが該範囲内に入るように目標SIRを制御する、
ことを特徴とする付記5記載の送信電力制御方法。
(付記7) データが送信されている区間の前記制御からデータが送信されていない区間の前記制御に切り換える際の前の制御における目標SIRを保存する、
ことを特徴とする付記1記載の送信電力制御方法。
(付記8) データが送信されていない区間の前記制御に切り換えた後に、パイロットの測定エラーレートが目標エラーレートに到達した時の目標SIRを保存する、
ことを特徴とする付記7記載の送信電力制御方法。
(付記9) データが送信されていない区間の前記制御に切り換えた後に、パイロットの測定エラーレートが目標エラーレートに到達した時の目標SIRと前記保存した目標SIRとの差分を保存する、
ことを特徴とする付記7記載の送信電力制御方法。
(付記10) データが送信されていない区間の前記制御からデータが送信されている区間の前記制御に切り換える際、前記保存してあるSIRを目標SIRとして設定する、
ことを特徴とする付記7記載の送信電力制御方法。
(付記11) データが送信されていない区間の前記制御からデータが送信されている区間の前記制御に切り換える際、
前記保存してある2つの目標SIRの差分あるいは前記保存してある差分の絶対値を前記制御切り換え前の目標SIRに加算した値を目標SIRとして設定する、
ことを特徴とする付記8又は付記9記載の送信電力制御方法。
(付記12) 測定した受信品質を目標品質に近づけるように、送信機を制御する制御方法において、
受信した受信信号のフォーマット情報に基づいて、所定受信区間内にデータ信号が含まれず、パイロット信号が含まれる場合は、該パイロット信号に基づいて前記目標品質を制御し、所定受信区間内にデータ信号が含まれる場合は、該データ信号に基づいて前記目標品質を制御する、
ことを特徴とする制御方法。
(付記13) 受信側において受信データのエラーレートと目標エラーレートを比較して目標SIRを制御し、測定SIRが該目標SIRに一致するように送信側に送信電力制御を行わせる送信電力制御装置において、
受信信号を復調するモデム部、
データが送信されている区間であるか判定するデータ有無判定部、
受信データを復号する復号部、
データが送信されている区間では、復号後の受信データのエラーレートと目標エラーレートを比較して目標SIRを制御する第1の目標SIR制御部、
データが送信されていない区間では、モデムで復調された受信パイロットのエラーレートを測定し、該パイロットの測定エラーレートとパイロットの目標エラーレートを比較して目標SIRを制御する第2の目標SIR制御部、
を備えたことを特徴とする送信電力制御装置。
(付記14) 前記第2の目標SIR制御部は、前記パイロットに含まれる同期ワードのエラーレートを前記パイロットのエラーレートとする、
ことを特徴とする付記13記載の送信電力制御装置。
(付記15) 前記データ有無判定部は、復調されたTFCI情報の復号結果に基づいて、データが送信されている区間であるかを判定する、
ことを特徴とする付記13記載の送信電力制御装置。
(付記16) 前記データ有無判定部は、前記モデムで復調されたTFCI情報に基づいて、データが送信されている区間であるかを判定する、
ことを特徴とする付記13記載の送信電力制御装置。
(付記17) 前記第2の目標SIR制御部は、前記パイロットの測定エラーレートと前記パイロットの目標エラーレートを比較して目標SIRを下げたとき、送信側と受信側間の同期が外れることがないように該目標エラーレートを設定する、
ことを特徴とする付記13記載の送信電力制御装置。
(付記18) 前記第2の目標SIR制御部は、前記パイロットの目標エラーレートの上限、下限幅を設け、パイロットの測定エラーレートが該範囲内に入るように目標SIRを制御する、
ことを特徴とする付記13記載の送信電力制御装置。
(付記19) データが送信されている区間の前記制御からデータが送信されていない区間の前記制御に切り換える前の目標SIRを保存する保存手段、
を備えることを特徴とする付記13記載の送信電力制御装置。
(付記20) データが送信されていない区間の前記制御に切り換えた後に、パイロットの測定エラーレートが目標エラーレートに到達した時の目標SIRを保存する保存手段、
を備えることを特徴とする付記19記載の送信電力制御装置。
(付記21) データが送信されていない区間の前記制御に切り換えた後に、パイロットの測定エラーレートが目標エラーレートに到達した時の目標SIRと前記保存した目標SIRとの差分を保存する、
ことを特徴とする付記19記載の送信電力制御装置。
(付記22) 前記第2の目標SIR制御部は、データが送信されていない区間の前記制御からデータが送信されている区間の前記制御に切り換える際、前記保存してあるSIRを目標SIRとして設定する、
ことを特徴とする付記19記載の送信電力制御装置。
(付記23) 前記第2の目標SIR制御部は、データが送信されていない区間の前記制御からデータが送信されている区間の前記制御に切り換える際、前記保存してある2つの目標SIRの差分あるいは前記保存してある差分の絶対値を前記制御切り換え前の目標SIRに加算した値を目標SIRとして設定する、
ことを特徴とする付記20又は付記21記載の送信電力制御装置。
(付記24) 測定した受信品質を目標品質に近づけるように、送信機を制御する受信装置において、
受信した受信信号のフォーマット情報を取得する抽出部、
該フォーマット情報に基づいて、所定受信区間内にデータ信号が含まれず、パイロット信号が含まれる場合は、該パイロット信号に基づいて前記目標品質を制御し、所定受信区間内にデータ信号が含まれる場合は、該データ信号に基づいて前記目標品質を制御する制御部、
を備えたことを特徴とする受信装置。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明を実施することにより、DPCCHでのみ通信を行っているときには、従来より大幅に電力を下げることができ、通信を維持するのに必要十分な電力で通信を行うことができる。その為、周辺で通信を行っている移動端末及び対向基地局への雑音による悪影響を軽減し、また送信電力制御対象の無線機器のトラフィックを軽減することができる。よって、送信電力制御を効率的に行う上で実用上大きな効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】送信電力制御装置の構成図ある。
【図2】下り個別物理チャネルDPCHのフレーム構成図である。
【図3】同期ワードSWの説明図である。
【図4】第1実施例のアウターループ制御処理フローである。
【図5】第1実施例のアウターループ制御の説明図である。
【図6】変形例の処理フローである。
【図7】変形例のアウターループ制御の説明図である。
【図8】データ有無判定をモデム復調後のTFCI情報を使用して行う第2実施例の構成図である。
【図9】TFCIの符号化処理説明図である。
【図10】インナーループ送信電力制御を説明するためのシステム構成図である。
【図11】従来のインナーループ送信電力制御の処理フローである。
【図12】上りリンクのDPCHのフレーム構成図である。
【図13】アウターループ制御部分を含む受信側の送信電力制御装置のブロック図である。
【図14】従来のアウターループ制御の処理フローである。
【図15】従来のアウターループ制御された目標SIRの説明図である。
【符号の説明】
51 無線部
52 モデム部
52a 逆拡散/復調部
52b SIR測定部
52c 比較部
52d TPCビット生成部
52e 拡散変調部
52f 第2アウターループ制御部
53 コーデック部
53a データ有無判定部
53b 復号部
53c 第1アウターループ制御部
61 BLER測定部(たとえばCRC検出器)
62 BLER比較部
63 目標SIR更新部
71 SW−ER測定部
72 SW−ER比較部
73 目標SIR更新部
【発明の属する技術分野】
本発明はCDMA移動通信における送信電力制御方法及び装置に係わり、特に、受信側において受信データのエラーレートと目標エラーレートを比較して目標SIRを制御し、測定SIRが該目標SIRに一致するように送信側に送信電力制御を行わせる送信電力制御方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
W−CDMA移動通信では、拡散コードによってチャネルを区別するため、複数のチャネルが一つの周波数帯域を共有することができる。しかし、実際の移動通信環境においては、マルチパスフェージングによる遅延波や他セルからの電波により、受信信号は自チャネル及び他チャネルから干渉を受け、該干渉がチャネル分離に悪影響を与える。また、マルチパスフェージングによる受信電力の瞬時変動や、同時に通話しているユーザ数の変化によって、受信信号が受ける干渉量は時間的に変化する。このように、時間的に変動する干渉を受けるような環境下では、基地局に接続した移動局における受信信号の品質を、所望の品質に安定して保つことは困難である。
【0003】
・インナーループ送信電力制御
このような干渉ユーザ数の変化やマルチパスフェージングによる瞬時値変動に追従するために、受信側で信号対干渉電力比(SIR)を測定し、その測定値と目標SIRを比較することにより、受信側のSIRが目標SIRに近づくように制御するインナーループ送信電力制御(innerloop Transmission Power Control)が行われる。
【0004】
図10はインナーループ送信電力制御の説明するためのシステム構成図であり、1チャネル分のみ示している。図11はインナーループ送信電力制御の処理フローである。
基地局1の拡散変調部1aは指定されたチャネルに応じた拡散コードを用いて送信データを拡散変調し、電力増幅器1bは、拡散変調後に直交変調、周波数変換などの処理を施されて入力した信号を増幅してアンテナより移動局2に向けて送信する。移動局の受信部の逆拡散部2aは受信信号に逆拡散処理を施し、復調部2bは受信データを復調する(ステップ101)。SIR測定部2cは受信信号と干渉信号との電力比を測定し、比較部2dは目標SIRと測定SIRを比較する(ステップ102)。TPCビット生成部2fは測定SIRが目標SIRより大きければTPC(Transmission Power Control)ビットで送信電力を下げるコマンドを作成し(ステップ103)、測定SIRが目標SIRより小さければTPCビットで送信電力をあげるコマンドを作成する(ステップ104)。目標SIRは例えば、10−3(1000回に1回の割合でエラー発生)を得るために必要なSIR値であり、目標SIR設定部2eより比較部2dに入力される。拡散変調部2gは送信データ及びTPCビットを拡散変調する。拡散変調後、移動局2はDA変換、直交変調、周波数変換、電力増幅などの処理を施してアンテナより基地局1に向けて送信する。基地局側の逆拡散部1cは、移動局2から受信した信号に逆拡散処理を施し、復調部1dは受信データ、TPCビットを復調し、該TPCビットで指示されたコマンドにしたがって電力増幅器1の送信電力を制御する(ステップ105)。
【0005】
図12は3rd Generation Partnership Project(以下3GPPと称す)で標準化されている上りリンクのフレーム構成図で、送信データのみが送信されるDPDCHデータチャネル (Dedicated Physical Data Channel)と、PilotやTPCビット情報等の制御データが多重されて送信されるDPCCH制御チャネル(Dedicated Physical Control Channel)を有し、それぞれ直交符号により拡散されたあと、実数軸および虚数軸にマッピングされて多重される。上りリンクの1フレームは10msecで、15スロット(slot#0〜slot#14)で構成されている。DPDCHデータチャネルはQPSK変調の直交するIチャンネルにマッピングされ、DPCCH制御チャネルはQPSK変調の直交するQチャンネルにマッピングされる。DPDCHデータチャネル(Iチャンネル)の各スロットはNdataビットで構成され、Ndataはシンボル速度に応じて変化する。制御データを送信するDPCCH制御チャネル(Qチャンネル)の各スロットは10ビットで構成され、シンボル速度は15ksps一定であり、パイロットPILOT、送信電力制御データTPC、トランスポート・フォーマット・コンビネーション・インジケータTFCI、フィードバック情報FBIを送信する。
【0006】
TFCIは、送信側において、各トランスポートチャネルTrCHの符号化データを多重して送信する時に、受信側で正しく分離できるように、どのように各トランスポートチャネルTrCHの符号化データを多重したかを示すパラメータであり、10ビットのTFCIは符号化処理を施されて32ビットのTFCI Code Wordにして送信される。
【0007】
・アウターループ送信電力制御
ところで、通信中の移動速度の変化や移動による伝搬環境の変化により、所望の品質(ブロックエラーレート=BLER:Block Error Rate)を得るために必要なSIRは一定ではない。これらの変化に対応するために、ブロックエラーレートBLERを観測し、観測値BLERが目標BLERよりも悪ければ目標SIRを増加させ、良ければ目標SIRを減少させる制御が行われる。このように所望品質を実現するために目標SIRを適応的に変更する制御は、アウターループ送信電力制御(outerloop TPC)として周知である。
【0008】
図13はアウターループ制御部分を含む受信側の送信電力制御装置のブロック図であり、図10と同一部分には同一符号を付している。図14はアウターループ制御の処理フローである。図13において、21は無線部、22はモデム部、23はコーデック部である。
基地局1から送信された信号は無線部21で受信され、モデム部22の復調部2bで復調されたあと、コーデック部23の誤り訂正復号器2hで復号(デコード)される(ステップ201)。その後、受信BLER測定部(たとえばCRC検出器)2jは、トランスポートブロックTrBk毎にCRC誤り検出を行い、各トランスポートブロックTrBkの誤り検出結果(測定BLER)を目標SIR制御部2kへ入力する(ステップ202)。
【0009】
目標SIR制御部2kは、システムよりトランスポートチャネル(TrCH)別に目標ブロックエラーレート(BLER)が指定されるから、入力された測定BLERと目標BLERを比較し(ステップ203)、測定BLERが目標BLERより大きければ目標SIRを所定量増大し(ステップ204)、小さければ目標SIRを所定量減少し(ステップ205)、指定された目標BLERを満足するように目標SIRの制御を行う。目標SIRの更新周期や更新する幅などは、指定された目標品質によって変更される。以上の制御により、目標SIRは図15の期間A,Bに示すように制御される。
以上のアウターループ制御は、送信側がDPDCH(図12)でデータを送信している場合であるが、データを送信していない場合には、コーデック部23は受信データのBLERを測定できないため、アウターループ制御を行えず、目標SIRは図15のCで示すように一定に維持される。ところで、この目標SIRの一定値は、送信側と受信側間の同期を維持可能とする値に設定する必要がある。これは送信側と受信側間の同期が維持できなければ、移動機は送信を停止するためである。
AMRデータや非制限(UDI)データ等は連続データの為、常にトランスポートチャネル(TrCH)にデータが存在するが、パケットにはバースト的に通信されるため、TrCHデータがある時とない時がある。
【0010】
・その他のアウターループ制御方式
以上のように、誤り訂正復号後のブロックエラーレート(BLER)を用いて目標SIRを調整する制御の他に、パイロット信号(図12のPilot参照)の誤り率からBLERを推定し、目標SIRの更新を行う技術も提案されている(特許文献1)。
特許文献1 国際公開番号:WO97/50197)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
従来は、モデム部22(図13)にてパイロット信号による通信の同期維持のみを行っている場合(受信データ無し)と、コーデック部23による制御データやユーザーデータの通信を行っている場合(受信データあり)の区別を行っていなかった。そのため、コーデック部23にて復号するデータがなく、単にパイロット信号にて通信の同期維持を行っている区間では、目標SIRを制御することができず、目標SIRは一定値になる(図14のC)。しかし、その区間では目標SIRに関係なく同期維持を行うことができるだけの電力を発生する必要がある。結果として、従来技術は、データが送信されていない区間、一定値の目標SIRとパイロット信号の同期維持に必要な最小SIRとの差分が過剰電力になっている。
【0012】
また、特許文献1に開示されてパイロット信号により目標SIRを更新する制御では、DPCCHのみで通信を行っている時でも、すなわち、受信データが無い時でも、目標SIRを更新できる。しかし、この従来技術では、同期維持に必要なSIR値を何ら考慮しないで制御しているため、やはり目標SIRとパイロット信号の同期維持に必要な最小SIRとの差分が過剰電力になっている。また、この従来技術では復号処理をしないでパイロットエラーレートを測定するため、測定エラーレートに誤差が含まれ正確な送信電力制御ができない問題がある。
以上から本発明の目的は、正確な送信電力制御を行うと共に、DPDCHデータがない時、目標SIRが同期維持に必要な最小SIRとなるように制御する送信電力制御方法及び装置を提供することである。
本発明の別の目的は、送信電力を低減し、また雑音の減少や送信電力制御対象のトラフィックを軽減する送信電力制御方法及び装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、受信側装置において受信データのエラーレートと目標エラーレートを比較して目標SIRを制御し(アウターループ制御)、測定SIRが該目標SIRに一致するように送信側の送信電力を制御(インナーループ送信電力制御)する送信電力制御方法である。アウターループ制御において、データが送信されている区間であるか判定し、(1)データが送信されている区間では、復号後の受信データのエラーレートと目標エラーレートを比較して目標SIRを制御し、(2)データが送信されていない区間では、復調されたパイロット又は同期ワードのエラーレートを測定し、該パイロットの測定エラーレートとパイロットの目標エラーレートを比較して目標SIRを制御する。
以上のようにすることにより、正確に送信電力制御を行うことができる。また、パイロットの測定エラーレートとパイロットの目標エラーレートを比較して目標SIRを下げたとき、送信側と受信側間の同期が外れることがないように該目標エラーレートを設定する。これにより、DPDCHデータがない時でも、目標SIRが同期維持に必要な最小SIRとなるように送信電力制御ができ、送信電力を低減し、また雑音の減少や送信電力制御対象のトラフィックを軽減することが可能となった。
【0014】
【発明の実施の形態】
(A)第1実施例
図1は受信側における送信電力制御装置の構成図、図2は下り個別物理チャネルDPCHのフレーム構成図、図3は同期ワードSWの説明図、図4は本発明による送信電力制御のフローチャート、図5は本発明により送信電力制御を行った目標SIRの推移図である。以後の説明では移動局の制御の場合について述べるが基地局の場合においても同様の制御を行うことができる。
【0015】
図1の送信電力制御装置におけるインナーループ制御は従来と同じである。すなわち、無線部51は基地局から送信された無線信号を受信し、無線信号に周波数変換、直交検波してべースバンド信号にし、モデム部52に入力する。モデム部52の図示しないAD変換器はべースバンド信号をAD変換して逆拡散/復調部52aに入力する。逆拡散部/復調部52aは入力信号に逆拡散処理を施して受信データを復調する。SIR測定部52bは受信信号と干渉信号との電力比を測定し、比較部52cは目標SIRと測定SIRを比較する。TPCビット生成部52dは測定SIRが目標SIRより大きければTPCビットで送信電力を下げるコマンドを作成し、測定SIRが目標SIRより小さければTPCビットで送信電力をあげるコマンドを作成する。拡散変調部52eは送信データ及びTPCビットを拡散変調し、DA変換して無線部51に入力する、無線部51は入力信号を直交変調、周波数変換、電力増幅などの処理を施してアンテナより基地局に向けて送信する。基地局は、移動局から受信した信号に逆拡散処理を施して受信データ、TPCビットを復調し、該TPCビットで指示されたコマンドにしたがって送信電力を制御する。
以上のインナーインナーループ制御と並行してアウターループ制御を行って目標SIRを制御する。
【0016】
本発明では、個別物理チャネルDPCH中にDPDCHデータが存在するときは、従来と同様のアウターループ制御を行い、DPDCHデータが存在しないと判断された時に、パイロットあるいはパイロットに含まれる同期ワードSWのエラーレートに従ったアウターループ制御を行う。
DPDCHデータの有無判定は、コーデック部53のデータの有無判定部53aがTFCI情報に基づいて判定する。すなわち、モデム部52で復調した信号を入力されて復号部53bはTFCIビットを復号すると共にトランスポートチャネルTrCHデータを復号し、それぞれTFCI復号ビットをデータ有無判定部53aに入力し、TrCH復号データを第1アウターループ制御部53cに入力する。データ有無判定部53aはTFCI復号ビットがオール0であるかチェックし、オール0であればDPDCHデータ無しと判定し、オール0でなければDPDCHデータ有りと判定する。なお、パケット通信時、TFCIの値がオール”0”の時にTrCHデータがないと決められているものとする。
【0017】
DPDCHデータ有りであれば、第1アウターループ制御部53cによる通常のアウターループ制御が行われる。すなわち、BLER測定部(たとえばCRC検出器)61は、トランスポートブロックTrBk毎にCRC誤り検出を行い、各トランスポートブロックTrBkの誤り検出結果(測定BLER)をBLER比較部62に入力する。BLER比較部62は、システムよりトランスポートチャネル(TrCH)別に目標ブロックエラーレート(BLER)が指定されるから、入力された測定BLERと目標BLERを比較し、比較結果を目標SIR更新部63に入力する。目標SIR更新部63は、測定BLERが目標BLERより大きければ目標SIRを所定量増大し、小さければ目標SIRを所定量減少し、指定されたBLERを満足するように目標SIRを更新してインナーループ制御部の比較部52cに設定する。
以上のアウターループ制御により、目標BLERが満たされるように目標SIRが更新され、また、該目標SIRとなるように送信電力がインナーループ制御により制御され、トータル的にBLERは目標BLERと等しくなる。
【0018】
一方、DPDCHデータ無しであれば、第2アウターループ制御部52fによるパイロットあるいはパイロットに含まれる同期ワードSWのエラーレートに従ったアウターループ制御が行われる。以下では同期ワードSWのエラーレートに従ったアウターループ制御について説明する。
同期ワードSWはパイロットを構成するビットの一部であり、基地局と移動局の同期が維持されているか否かを判断するために用いるもので、例えば160msecの間に40%以上正しく同期ワードSWを検出できなければ不同期として移動局の送信を停止するために用いられる。
【0019】
下り個別物理チャネルDPCHは図2に示す構成を備えている。1フレームは10msecで15スロット(slot#0〜slot#14)で構成され、各スロットには個別物理制御チャネルDPCCHと個別物理データチャネルDPDCHが多重され、DPCCHによりTPC情報、TFCI情報、Pilot等の制御データが送信される。伝送速度に応じてデータ長や制御情報長は可変であり、パイロット長Npilotは図3に示すように2,4,8,16ビットが可能であり、各スロット#0〜#14のパイロットパターンは図示のようになる。▲1▼Npilot=2の場合、パイロットの全ビットが同期ワードSWとなり、Npilot=4の場合、パイロットの前半2ビット(前半のシンボル)が同期ワードSWとなり、あるいはパイロットの全ビットが同期ワードSWとなり、▲2▼Npilot=8の場合、パイロットのシンボル番号1,3が同期ワードSWとなり、▲4▼Npilot=16の場合、パイロットのシンボル番号1,3、5,7が同期ワードSWとなる。
【0020】
DPDCHデータ無しであれば、第2アウターループ制御部52fのSW−ER測定部71は、復調データより同期ワードSWを抽出し、抽出した同期ワードSWと既知の同期ワードパターン(図3)とを比較し、異なれば同期ワードエラーとして計数することにより同期ワードエラーレートSW−ERを測定する。SW−ER比較部72は、測定された同期ワードエラーレートSW−ERと予め設定されている目標エラーレートを比較する。目標SIR更新部73は、測定SW−ERが目標SW−ERより大きければ目標SIRを所定量増大し、小さければ目標SIRを所定量減少し、該目標SIRをインナーループ制御部の比較部52cに設定する。以上のアウターループ制御により、目標SW−ERが満たされるように目標SIRが更新され、また、該目標SIRと一致するように送信電力がインナーループ制御により制御され、トータル的に測定SW−ERは目標SW−ERと等しくなる。
従って、測定SW−ER=目標SW−ERとなったときにインナーループ制御部の比較部52cに設定される目標SIRと等しくなるように送信電力制御した時、送信側と受信側間の同期外れを発生しないようにできれば、少ない電力で同期を維持することができ好ましい。このため、本発明は、送信側と受信側間の同期外れを発生しないように最小の目標SW−ERを設定している。
【0021】
図4は第1実施例のアウターループ制御処理フロー、図5は第1実施例のアウターループ制御の説明図である。
個別物理チャネルDPCH(図2参照)中にDPDCHデータが存在するときは、通常の第1アウターループ制御を行う(ステップ301)。TFCIによりDPDCHデータ(TrBkデータ)がないと判断された時(ステップ302)、その時点の第1アウターループ制御による目標SIRの値を保存する(ステップ303)。ついで、SW−ERによる第2アウターループ制御に切り替え、切り換え後の同期ワードエラーレートSW−ERを測定する(ステップ304)。SW−ERによる第2アウターループ制御をしている間は常に同期ワードエラーレートSW−ER を測定する。
ついで、基地局と移動局間の同期が外れないようなSW−ER設定値(目標SW−ER=a)とステップ304で測定されたSW−ER(=b)を比較し(ステップ305)、目標SW−ER>測定SW−ER(a>b)であれば、目標SIRを所定量下げ(ステップ306)、SW−ER<測定SW−ER(a<b)であれば、目標SIRを所定量上げる(ステップ307)。
【0022】
しかる後、TFCIによりDPDCHデータ(TrBkデータ)が存在するか調べ(ステップ308)、存在しなければステップ304以降の処理を繰返す。これにより、目標SIRは図5に示すように小さくなり、測定SW−ER=目標SW−ERとなるまで減少する。測定SW−ER=目標SW−ERとなれば、以後、送信側と受信側間の同期維持に必要な最小の目標SIR(=SIRmin)を中心に、目標SW−ERと測定SW−ERの大小に基づいて制御が行われる。なお、送信側と受信側間の同期外れを発生しないように目標SW−ERが設定されている。以上により、データ無し区間における電力を従来の電力より大幅に下げることができる。
ステップ308において、TFCIによりDPDCHデータ有りを検出すれば、目標SIRを第2アウターループ制御前の状態に戻さなくてはならない。その時の目標SIRの値は、ステップ303で保存してあるから該保存目標SIRをインナーループ制御部の比較部52cに設定し(ステップ309)、ステップ301に戻り通常の第1アウターループ制御を開始する。
【0023】
・変形例
以上では、第2アウターループ制御から第1アウターループ制御に戻す際、ステップ303で保存してある目標SIRをインナーループ制御部の比較部52cに設定したが、該保存目標SIRと最小の目標SIR(=SIRmin)の差分ΔSIRを現目標SIRに加えた値をインナーループ制御部の比較部52cに設定して戻すように構成することもできる。
図6はかかる変形例の処理フロー、図7は変形例のアウターループ制御の説明図である。図6において、図4の処理フローと異なる点は、新たにステップ401を付加し、又、ステップ308の代わりにステップ402を付加した点である。
ステップ305において、初めてSW−ER<測定SW−ER(a<b)となれば、▲1▼その時の目標SIR(=SIRmin)あるいは、▲2▼該目標SIR(=SIRmin)とステップ303で保存してある目標SIRとの差分ΔSIRを保存し(ステップ401)、ついで、目標SIRを所定量上げる(ステップ307)。なお、ステップ401の処理は初めてSW−ER<測定SW−ER(a<b)となった時のみ行い、以後はスキップする。
又、ステップ308において、TFCIによりDPDCHデータ有りを検出すれば、ステップ401で▲1▼目標SIRを保存した場合と、▲2▼差分ΔSIRを保存した場合とに以下の処理を行う。
【0024】
ステップ401で目標SIR(=SIRmin)を保存した場合には、該目標SIRとステップ303で保存してある目標SIRとの差分ΔSIRを求め、該差分を現目標SIRに加算した値を目標SIRとし、インナーループ制御部の比較部52cに設定する(ステップ309)。そして、以後、ステップ301に戻り通常の第1アウターループ制御を開始する。
一方、ステップ401で差分ΔSIRを保存した場合には、該差分を現目標SIRに加算した値を目標SIRとしてインナーループ制御部の比較部52cに設定し(ステップ309)、ステップ301に戻り通常の第1アウターループ制御を開始する。
以上の変形例によれば、環境の変化により第2アウターループ制御中に同期維持用の目標SIRが最初の値(=SIRmin)からかけ離れても、差分ΔSIRだけ目標SIRを戻すことにより、通常の第1アウターループ制御に切り替えた後に目標BLERに短時間で近づけることができる。
【0025】
(B)第2実施例
第1実施例では、コーデック部におけるTFCIの復号結果に基づいてDPDCHデータ(TrCHデータ)の有無を判断した。コーデック復号後のデータは精度が高いが、復号処理があるため多少制御が遅くなる。その為、モデム復調後のTFCIデータを使用することにより、精度は多少落ちるが制御を高速に行うことができる。
【0026】
図8はデータ有無判定をモデム復調後のTFCI情報を使用して行う第2実施例の構成図であり、図1の第1実施例と同一部分には同一符号を付している。異なる点は、データ有無判定部81をモデム部52内に設け、モデム復調後のTFCI情報を使用してデータ有無判定を行っている点である。
10ビットのTFCIは、図9に示すようにsecond order Reed−Muller codeを用いて、次式
【表1】
により32ビットのTFCI Code Wordに符号化されて送信される。
【0027】
上式より、10ビットのTFCI(a9〜a0)がオール0であれば32ビットのTFCI Code Word(b0〜b32)もオール0になる。従って、データ有無判定部81は復調されたTFCI Code Word(b0〜b32)がオール0であるか否かでDPDCHデータの有無を識別できる。
図8において、データ有無判定部81がDPDCHデータ有りを検出すれば、第1実施例と同様に第1アウターループ制御部53cによる第1アウターループ制御が行われる。一方、データ有無判定部81がDPDCHデータ無しを検出すれば、第1実施例と同様に第2アウターループ制御部52fによるSW−ERを用いた第2アウターループ制御が行われる。
【0028】
(C)変形例
以上では、同期ワードSWのエラーレートを用いて第2アウターループ制御を行ったが、パイロットのエラーレートを用いて第2アウターループ制御を行うこができる。
以上ではパイロットの目標エラーレートに基づいて第2アウターループ制御を行ったが、パイロットの目標エラーレートの上限、下限幅を設け、パイロットの測定エラーレートが該範囲内に入るように制御することもできる。
【0029】
・付記
(付記1) 受信側において受信データのエラーレートと目標エラーレートを比較して目標SIRを制御し、測定SIRが該目標SIRに一致するように送信側に送信電力制御を行わせる送信電力制御方法において、
データが送信されている区間であるか判定し、
データが送信されている区間では、復号後の受信データのエラーレートと目標エラーレートを比較して目標SIRを制御し、
データが送信されていない区間では、復調された受信パイロットのエラーレートを測定し、
該パイロットの測定エラーレートとパイロットの目標エラーレートを比較して目標SIRを制御する、
ことを特徴とする送信電力制御方法。
(付記2) パイロットに含まれる同期ワードのエラーレートを前記パイロットのエラーレートとする、
ことを特徴とする付記1記載の送信電力制御方法。
(付記3) 復調されたTFCI情報の復号結果に基づいて、データが送信されている区間であるかを判定する、
ことを特徴とする付記1記載の送信電力制御方法。
(付記4) モデムで復調されたTFCI情報に基づいて、データが送信されている区間であるかを判定する、
ことを特徴とする付記1記載の送信電力制御方法。
(付記5) 前記パイロットの測定エラーレートと前記パイロットの目標エラーレートを比較して目標SIRを下げたとき、送信側と受信側間の同期が外れることがないように該パイロットの目標エラーレートを設定する、
ことを特徴とする付記1記載の送信電力制御方法。
(付記6) 前記パイロットの目標エラーレートの上限、下限幅を設け、パイロットの測定エラーレートが該範囲内に入るように目標SIRを制御する、
ことを特徴とする付記5記載の送信電力制御方法。
(付記7) データが送信されている区間の前記制御からデータが送信されていない区間の前記制御に切り換える際の前の制御における目標SIRを保存する、
ことを特徴とする付記1記載の送信電力制御方法。
(付記8) データが送信されていない区間の前記制御に切り換えた後に、パイロットの測定エラーレートが目標エラーレートに到達した時の目標SIRを保存する、
ことを特徴とする付記7記載の送信電力制御方法。
(付記9) データが送信されていない区間の前記制御に切り換えた後に、パイロットの測定エラーレートが目標エラーレートに到達した時の目標SIRと前記保存した目標SIRとの差分を保存する、
ことを特徴とする付記7記載の送信電力制御方法。
(付記10) データが送信されていない区間の前記制御からデータが送信されている区間の前記制御に切り換える際、前記保存してあるSIRを目標SIRとして設定する、
ことを特徴とする付記7記載の送信電力制御方法。
(付記11) データが送信されていない区間の前記制御からデータが送信されている区間の前記制御に切り換える際、
前記保存してある2つの目標SIRの差分あるいは前記保存してある差分の絶対値を前記制御切り換え前の目標SIRに加算した値を目標SIRとして設定する、
ことを特徴とする付記8又は付記9記載の送信電力制御方法。
(付記12) 測定した受信品質を目標品質に近づけるように、送信機を制御する制御方法において、
受信した受信信号のフォーマット情報に基づいて、所定受信区間内にデータ信号が含まれず、パイロット信号が含まれる場合は、該パイロット信号に基づいて前記目標品質を制御し、所定受信区間内にデータ信号が含まれる場合は、該データ信号に基づいて前記目標品質を制御する、
ことを特徴とする制御方法。
(付記13) 受信側において受信データのエラーレートと目標エラーレートを比較して目標SIRを制御し、測定SIRが該目標SIRに一致するように送信側に送信電力制御を行わせる送信電力制御装置において、
受信信号を復調するモデム部、
データが送信されている区間であるか判定するデータ有無判定部、
受信データを復号する復号部、
データが送信されている区間では、復号後の受信データのエラーレートと目標エラーレートを比較して目標SIRを制御する第1の目標SIR制御部、
データが送信されていない区間では、モデムで復調された受信パイロットのエラーレートを測定し、該パイロットの測定エラーレートとパイロットの目標エラーレートを比較して目標SIRを制御する第2の目標SIR制御部、
を備えたことを特徴とする送信電力制御装置。
(付記14) 前記第2の目標SIR制御部は、前記パイロットに含まれる同期ワードのエラーレートを前記パイロットのエラーレートとする、
ことを特徴とする付記13記載の送信電力制御装置。
(付記15) 前記データ有無判定部は、復調されたTFCI情報の復号結果に基づいて、データが送信されている区間であるかを判定する、
ことを特徴とする付記13記載の送信電力制御装置。
(付記16) 前記データ有無判定部は、前記モデムで復調されたTFCI情報に基づいて、データが送信されている区間であるかを判定する、
ことを特徴とする付記13記載の送信電力制御装置。
(付記17) 前記第2の目標SIR制御部は、前記パイロットの測定エラーレートと前記パイロットの目標エラーレートを比較して目標SIRを下げたとき、送信側と受信側間の同期が外れることがないように該目標エラーレートを設定する、
ことを特徴とする付記13記載の送信電力制御装置。
(付記18) 前記第2の目標SIR制御部は、前記パイロットの目標エラーレートの上限、下限幅を設け、パイロットの測定エラーレートが該範囲内に入るように目標SIRを制御する、
ことを特徴とする付記13記載の送信電力制御装置。
(付記19) データが送信されている区間の前記制御からデータが送信されていない区間の前記制御に切り換える前の目標SIRを保存する保存手段、
を備えることを特徴とする付記13記載の送信電力制御装置。
(付記20) データが送信されていない区間の前記制御に切り換えた後に、パイロットの測定エラーレートが目標エラーレートに到達した時の目標SIRを保存する保存手段、
を備えることを特徴とする付記19記載の送信電力制御装置。
(付記21) データが送信されていない区間の前記制御に切り換えた後に、パイロットの測定エラーレートが目標エラーレートに到達した時の目標SIRと前記保存した目標SIRとの差分を保存する、
ことを特徴とする付記19記載の送信電力制御装置。
(付記22) 前記第2の目標SIR制御部は、データが送信されていない区間の前記制御からデータが送信されている区間の前記制御に切り換える際、前記保存してあるSIRを目標SIRとして設定する、
ことを特徴とする付記19記載の送信電力制御装置。
(付記23) 前記第2の目標SIR制御部は、データが送信されていない区間の前記制御からデータが送信されている区間の前記制御に切り換える際、前記保存してある2つの目標SIRの差分あるいは前記保存してある差分の絶対値を前記制御切り換え前の目標SIRに加算した値を目標SIRとして設定する、
ことを特徴とする付記20又は付記21記載の送信電力制御装置。
(付記24) 測定した受信品質を目標品質に近づけるように、送信機を制御する受信装置において、
受信した受信信号のフォーマット情報を取得する抽出部、
該フォーマット情報に基づいて、所定受信区間内にデータ信号が含まれず、パイロット信号が含まれる場合は、該パイロット信号に基づいて前記目標品質を制御し、所定受信区間内にデータ信号が含まれる場合は、該データ信号に基づいて前記目標品質を制御する制御部、
を備えたことを特徴とする受信装置。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明を実施することにより、DPCCHでのみ通信を行っているときには、従来より大幅に電力を下げることができ、通信を維持するのに必要十分な電力で通信を行うことができる。その為、周辺で通信を行っている移動端末及び対向基地局への雑音による悪影響を軽減し、また送信電力制御対象の無線機器のトラフィックを軽減することができる。よって、送信電力制御を効率的に行う上で実用上大きな効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】送信電力制御装置の構成図ある。
【図2】下り個別物理チャネルDPCHのフレーム構成図である。
【図3】同期ワードSWの説明図である。
【図4】第1実施例のアウターループ制御処理フローである。
【図5】第1実施例のアウターループ制御の説明図である。
【図6】変形例の処理フローである。
【図7】変形例のアウターループ制御の説明図である。
【図8】データ有無判定をモデム復調後のTFCI情報を使用して行う第2実施例の構成図である。
【図9】TFCIの符号化処理説明図である。
【図10】インナーループ送信電力制御を説明するためのシステム構成図である。
【図11】従来のインナーループ送信電力制御の処理フローである。
【図12】上りリンクのDPCHのフレーム構成図である。
【図13】アウターループ制御部分を含む受信側の送信電力制御装置のブロック図である。
【図14】従来のアウターループ制御の処理フローである。
【図15】従来のアウターループ制御された目標SIRの説明図である。
【符号の説明】
51 無線部
52 モデム部
52a 逆拡散/復調部
52b SIR測定部
52c 比較部
52d TPCビット生成部
52e 拡散変調部
52f 第2アウターループ制御部
53 コーデック部
53a データ有無判定部
53b 復号部
53c 第1アウターループ制御部
61 BLER測定部(たとえばCRC検出器)
62 BLER比較部
63 目標SIR更新部
71 SW−ER測定部
72 SW−ER比較部
73 目標SIR更新部
Claims (5)
- 受信側において受信データのエラーレートと目標エラーレートを比較して目標SIRを制御し、測定SIRが該目標SIRに一致するように送信側に送信電力制御を行わせる送信電力制御方法において、
データが送信されている区間であるか判定し、
データが送信されている区間では、受信データのエラーレートと目標エラーレートを比較して目標SIRを制御し、
データが送信されていない区間では、受信パイロットのエラーレートを測定し、
該パイロットの測定エラーレートとパイロットの目標エラーレートを比較して目標SIRを制御する、
ことを特徴とする送信電力制御方法。 - 復調されたTFCI情報に基づいて、データが送信されている区間であるかを判定する、
ことを特徴とする請求項1記載の送信電力制御方法。 - 測定した受信品質を目標品質に近づけるように、送信機を制御する制御方法において、
受信した受信信号のフォーマット情報に基づいて、所定受信区間内にデータ信号が含まれず、パイロット信号が含まれる場合は、該パイロット信号に基づいて前記目標品質を制御し、所定受信区間内にデータ信号が含まれる場合は、該データ信号に基づいて前記目標品質を制御する、
ことを特徴とする制御方法。 - 受信側において受信データのエラーレートと目標エラーレートを比較して目標SIRを制御し、測定SIRが該目標SIRに一致するように送信側に送信電力制御を行わせる送信電力制御装置において、
受信信号を復調するモデム部、
データが送信されている区間であるか判定するデータ有無判定部、
受信データを復号する復号部、
データが送信されている区間では、復号後の受信データのエラーレートと目標エラーレートを比較して目標SIRを制御する第1の目標SIR制御部、
データが送信されていない区間では、モデムで復調された受信パイロットのエラーレートを測定し、該パイロットの測定エラーレートとパイロットの目標エラーレートを比較して目標SIRを制御する第2の目標SIR制御部、
を備えたことを特徴とする送信電力制御装置。 - 測定した受信品質を目標品質に近づけるように、送信機を制御する受信装置において、
受信した受信信号のフォーマット情報を取得する抽出部、
該フォーマット情報に基づいて、所定受信区間内にデータ信号が含まれず、パイロット信号が含まれる場合は、該パイロット信号に基づいて前記目標品質を制御し、所定受信区間内にデータ信号が含まれる場合は、該データ信号に基づいて前記目標品質を制御する制御部、
を備えたことを特徴とする受信装置。
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