JP2005004037A - ハロゲン化銀写真感光材料自動現像機 - Google Patents
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Abstract
【課題】流量計の様な検出手段や、温度異常時の作業手順に添った作業を必要とせずに、処理層フィルタの交換や清掃時期の判断が容易にできる自動現像機を提供する。
【解決手段】処理層が、処理液を加熱する加熱手段、処理液の温度を検出する温度検出手段、処理液を循環攪拌する処理液循環手段、及び循環攪拌される処理液の異物を除去するフィルタを有し、加熱手段のON/OFFによる処理液温度の制御時に、処理液温度の変動幅が規定値以上であることを温度検出により検知した場合、フィルタの交換又は清掃の時期を表示する手段を有するハロゲン化銀写真感光材料自動現像機。
【選択図】 図5
【解決手段】処理層が、処理液を加熱する加熱手段、処理液の温度を検出する温度検出手段、処理液を循環攪拌する処理液循環手段、及び循環攪拌される処理液の異物を除去するフィルタを有し、加熱手段のON/OFFによる処理液温度の制御時に、処理液温度の変動幅が規定値以上であることを温度検出により検知した場合、フィルタの交換又は清掃の時期を表示する手段を有するハロゲン化銀写真感光材料自動現像機。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、処理層のフィルタの交換又は清掃の作業性が向上したハロゲン化銀写真感光材料自動現像機に関する。
【0002】
【従来の技術】
ハロゲン化銀写真感光材料(以下、感光材料とも称す)は、露光後に、現像液、漂白液、定着液、安定化液等の処理液による処理工程により処理されて写真画像を得る。この処理は通常自動現像機で行われ、処理剤の補充により処理槽内の各処理液の活性度を一定に保つようにコントロールされている。
【0003】
その様な自動現像機の一例として、図1に、自動現像機APと写真焼付機Pとを一体的に構成したハロゲン化銀写真感光材料処理装置(プリンタプロセッサ)の正面側全体構成図を示す。
【0004】
図1において、写真焼付機Pの左下部には、未露光のハロゲン化銀写真感光材料である印画紙(カラーペーパー)をロール状に収納したマガジン3がセットされる。マガジン3から引き出された印画紙pは、搬送ローラ4A及びカッター5を介して所定のサイズに切断され、シート状の印画紙pとなる。このシート状の印画紙pは、ローラに掛け渡されて摺動するベルト搬送手段6によって搬送され、光源7A(図示せず)およびレンズ7Bからなる露光手段7により、原画の画像を露光される。露光された印画紙pはさらに搬送ローラ4B、搬送ローラ群4Cにより搬送され、自動現像機AP内に導入される。
【0005】
自動現像機APでは、露光済印画紙pは、処理槽1である発色現像槽1A、漂白定着槽1B、安定槽1C,1D,1E(実質的に3槽構成の処理槽1)内をローラ搬送手段(参照記号ナシ〜搬送ラックとも言う)により順次搬送され、それぞれ、発色現像処理、漂白定着処理、安定化処理がなされる。前記各処理がなされた印画紙pは、乾燥部2において乾燥されて機外に排出される。
【0006】
8はプリンタプロセッサの各種設定、状態等を表示して、オペレータがプリント作業に必要なプリンタプロセッサ制御用コマンドをマウス、キーボード等の入力手段から入力したり、プリントする画像を表示したりするのに用いる表示手段としてのディスプレイである。
【0007】
一般に自動現像機の各処理槽1は、搬送ラックにより感光材料が搬送されて処理される処理部、及び補充用処理剤が投入される補充部からなり、処理液に浸漬されてON/OFFで処理液温度を維持するためのヒータ、処理液温度を検知するための温度センサ、処理液量を検知するための液面センサ、補充部から処理部に処理液を送液して強制循環による攪拌で処理剤濃度、温度等の均一化を図るための循環ポンプ、例えば印画紙の紙粉や処理に伴って感光材料から溶出して析出する異物等を取り除くフィルタ、等を有する。
【0008】
さて上記フィルタが目詰まりしてフィルタ性能が劣化すると、循環流の流れが悪くなって攪拌効率が下がり、処理液濃度や温度に分布が生じて処理性能が劣化する。従ってフィルタを適宜交換又は清掃することにより処理性能の劣化を避ける必要がある。
【0009】
従来、フィルタ交換・清掃に関しては、各製造元が準備しているユーザメンテナンスマニュアルに基づいてユーザが行っており、一定期間使用したら任意に行うのが一般的であるが、流量計で計測した流量でフィルタの詰まりを検出したり(非特許文献1参照)、自動現像機のエラー表示として処理液温度の異常が表示されたときのチェック項目の一つとしてフィルタの目詰まりを確認させたりする(非特許文献2参照)ものもある。
【0010】
【非特許文献1】
QSS−3101 Digital(ノーリツ社)エラー処置マニュアル 3.1ケミカルフィルターの交換
【0011】
【非特許文献2】
コニカカラープリンタ・プロセッサ ユーザーメンテナンスマニュアル 2−36 現像機 高温異常
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記の様な、処理液温度の異常状態の場合、マニュアルに添って異常をチェックし、フィルタの目詰まりであることを判別した場合、フィルタの交換や清掃を行うことになるので、作業上大変な手間となる。
【0013】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、流量計の様な検出手段や、温度異常時の作業手順に添った作業を必要とせずに、処理層フィルタの交換や清掃時期の判断が容易にできる自動現像機を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、
1) 処理槽が、処理液を加熱する加熱手段、処理液の温度を検出する温度検出手段、処理液を循環攪拌する処理液循環手段、及び循環攪拌される処理液の異物を除去するフィルタを有し、加熱手段のON/OFFによる処理液温度の制御時に、処理液温度の変動幅が規定値以上であることを温度検出により検知した場合、フィルタの交換又は清掃の時期を表示する手段を有するハロゲン化銀写真感光材料自動現像機、
2) 処理槽が、処理液を加熱する加熱手段、処理液の温度を検出する温度検出手段、処理液を循環攪拌する処理液循環手段、及び循環攪拌される処理液の異物を除去するフィルタを有し、加熱手段のON/OFFによる処理液温度の制御時に、処理液温度の最高温度が規定値以上であるか、最低温度が規定値以下であることを温度検出により検知した場合、フィルタの交換又は清掃の時期を表示する手段を有するハロゲン化銀写真感光材料自動現像機、
3) 処理槽が、処理液を加熱する加熱手段、処理液の温度を検出する温度検出手段、処理液を循環攪拌する処理液循環手段、及び循環攪拌される処理液の異物を除去するフィルタを有し、加熱手段のON/OFFによる処理液温度の制御時に、処理液温度の変動周期が規定値以上であることを温度検出により検知した場合、フィルタの交換又は清掃の時期を表示する手段を有するハロゲン化銀写真感光材料自動現像機、
4) 処理槽が、処理液を加熱する加熱手段、処理層内の少なくとも2カ所の処理液の温度を検出する温度検出手段、処理液を循環攪拌する処理液循環手段、及び循環攪拌される処理液の異物を除去するフィルタを有し、加熱手段のON/OFFによる処理液温度の制御時に、前記少なくとも2カ所の処理液の温度差が規定値以上であることを温度検出により検知した場合、フィルタの交換又は清掃の時期を表示する手段を有するハロゲン化銀写真感光材料自動現像機、
によって達成される。
【0015】
即ち本発明者は、フィルタ性能の劣化に伴い循環攪拌の効率が低下して、処理液温度の変動幅や変動周期が増大したり、最高温度が上昇したり、処理剤補充に伴う温度低下が瞬時に解消されなかったり、槽内の温度分布を招いたりすることに着目し、温度履歴とフィルタ性能を関連づけて、フィルタの目詰まりと判断した時にそれを表示する様に自動現像機を構成して、作業性を向上させようと考え、本発明に至った。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態に基づいて本発明を説明するが、本発明はこれに限定されない。
【0017】
図2は図1における例えば処理層1Aを矢視方向から見たモデル図である。
図において、11は搬送ラック(図示せず)により感光材料が搬送されて処理される処理部、12は補充用処理剤が投入される補充部で、処理液に浸漬されてON/OFFで処理液温度を維持するためのヒータH、処理液温度を検知するための温度センサTS、補充部から処理部に処理液を送液して強制循環による攪拌で処理剤濃度、温度等の均一化を図るための循環ポンプP、循環経路に配置されて紙粉や析出物等を取り除くフィルタFを有する。
【0018】
ハロゲン化銀感光材料の処理で自動現像機が稼働する時は、処理液の処理活性を高めるため、ヒータで加熱して規定温度とし、ON/OFFで処理温度を維持する制御がなされる。その場合のヒータのON/OFFに対する検出温度の挙動は図3に示す様に、最高温度、温度変動幅、温度変動周期は装置固有の規定範囲内となっている。
【0019】
ところが、フィルタの目詰まりの度合いが進み、交換又は清掃が必要な状態になると、図4に示す様に、処理液槽内の攪拌状態が劣化して不均一となることに起因して、最高温度が規定温度以上、温度変動幅が規定値以上、温度変動周期が規定時間以上となる。なお何れか1つの状況を呈してもフィルタの目詰まりが発生している場合があるのは言うまでもない。
【0020】
従って、本発明の第1の実施形態の自動現像機では、「処理液温度の変動幅が規定値以上であることを温度検出により検知した場合」、「処理液温度の最高温度が規定値以上であるか、最低温度が規定値以下であることを温度検出により検知した場合」、「処理液温度の変動周期が規定値以上であることを温度検出により検知した場合」の何れかを指標にして、フィルタの交換又は清掃をユーザに促す表示を、例えばディスプレイ8に表示する。表示は自動現像装置本体が操作表示部を有する場合、そこに表示しても良い。
【0021】
なお、ここで言う「規定値」は、個別の自動現像機における処理液管理上の仕様の温度範囲と同一である必要はなく、フィルタの目詰まりを検出するために任意に設定された温度を言う。
【0022】
図5は処理液温度の変動幅が規定値以上であることを温度検出により検知した場合にフィルタの交換又は清掃の時期を表示する動作の1例のフローチャートである。
【0023】
自動現像機の電源が投入されて処理がスタートする。ヒータがONの場合(ステップS1でYES)、検出温度が規定の最低温度を下回る場合が有るかを検知し、下回ったことを検知した場合(ステップS2でYES)、ウォーミングアップ期間中でなければ、フィルタ交換又は清掃表示処理のフラグを立てる(ステップS3)。検出温度が規定の最低温度を下回った場合、処理剤投入による一時的な温度低下の可能性も有ることから、ヒータOFFを待ち(ステップS4)、規定の最高温度より高温が検出されるかを検知し、高温が検知された場合(ステップS5でYES)、ヒータONを待って設定された回数(N回)だけステップS2に戻ってステップS5まで繰り返す(ステップS6)。
【0024】
低温側と高温側の温度の検知結果から処理液温度の変動幅が規定値以上であると判断した場合(ステップS7でYES)、操作表示部等に「フィルタ交換の時期になりました」又は「フィルタの清掃が必要です」等と表示し(ステップS8)、オペレータによる表示解除入力が有った場合、又は処理液温度の変動幅が規定値の範囲内になった場合(ステップS9でYES)、フィルタ交換又は清掃表示処理のフラグを外し(ステップS10)、処理を終了する。
【0025】
同様に、図6は処理液温度の最高温度が規定値以上であることを温度検出により検知した場合にフィルタの交換又は清掃の時期を表示する動作の1例のフローチャートであり、図7は処理液温度の最低温度が規定値以下であることを温度検出により検知した場合にフィルタの交換又は清掃の時期を表示する動作の1例のフローチャートであり、図8は処理液温度の変動周期が規定値以上であることを温度検出により検知した場合にフィルタの交換又は清掃の時期を表示する動作の1例のフローチャートである。
【0026】
次に、加熱手段のON/OFFによる処理液温度の制御時に、少なくとも2カ所の処理液の温度差が規定値以上であることを温度検出により検知した場合、フィルタの交換又は清掃の時期を表示する第2の実施形態では、図9に示す様に、例えば2カ所に温度センサTS1、TS2を設定し、その温度検出値の差を用いる様にすれば良い。
【0027】
【発明の効果】
本発明の自動現像機によれば、自動現像機自体が処理層のフィルタの交換又は清掃時期を判断して、ユーザの注意を喚起する表示を行うので、異常発生時のマニュアルに即した作業を省略することが可能で、作業性が大幅に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】プリンタプロセッサの正面側全体構成図である。
【図2】処理層を図1の矢視方向から見たモデル図である。
【図3】ヒータのON/OFFに対する検出温度の挙動を示す図である。
【図4】フィルタの交換又は清掃が必要な状態でのヒータのON/OFFに対する検出温度の挙動を示す図である。
【図5】処理液温度の変動幅が規定値以上であることを温度検出により検知した場合にフィルタの交換又は清掃の時期を表示する動作の1例のフローチャートである。
【図6】処理液温度の最高温度が規定値以上であることを温度検出により検知した場合にフィルタの交換又は清掃の時期を表示する動作の1例のフローチャートである。
【図7】処理液温度の最低温度が規定値以下であることを温度検出により検知した場合にフィルタの交換又は清掃の時期を表示する動作の1例のフローチャートである。
【図8】処理液温度の変動周期が規定値以上であることを温度検出により検知した場合にフィルタの交換又は清掃の時期を表示する動作の1例のフローチャートである。
【図9】請求項4に係る発明を実施する処理槽の形態をモデル的に示す図である。
【符号の説明】
1 処理槽
2 乾燥部
3 マガジン
4 搬送ローラ
5 カッター
6 ベルト搬送手段
7 露光手段
8 表示手段
11 処理部
12 補充部
p 印画紙
AP 自動現像機
F フィルタ
H ヒータ
TS 温度センサ
【発明の属する技術分野】
本発明は、処理層のフィルタの交換又は清掃の作業性が向上したハロゲン化銀写真感光材料自動現像機に関する。
【0002】
【従来の技術】
ハロゲン化銀写真感光材料(以下、感光材料とも称す)は、露光後に、現像液、漂白液、定着液、安定化液等の処理液による処理工程により処理されて写真画像を得る。この処理は通常自動現像機で行われ、処理剤の補充により処理槽内の各処理液の活性度を一定に保つようにコントロールされている。
【0003】
その様な自動現像機の一例として、図1に、自動現像機APと写真焼付機Pとを一体的に構成したハロゲン化銀写真感光材料処理装置(プリンタプロセッサ)の正面側全体構成図を示す。
【0004】
図1において、写真焼付機Pの左下部には、未露光のハロゲン化銀写真感光材料である印画紙(カラーペーパー)をロール状に収納したマガジン3がセットされる。マガジン3から引き出された印画紙pは、搬送ローラ4A及びカッター5を介して所定のサイズに切断され、シート状の印画紙pとなる。このシート状の印画紙pは、ローラに掛け渡されて摺動するベルト搬送手段6によって搬送され、光源7A(図示せず)およびレンズ7Bからなる露光手段7により、原画の画像を露光される。露光された印画紙pはさらに搬送ローラ4B、搬送ローラ群4Cにより搬送され、自動現像機AP内に導入される。
【0005】
自動現像機APでは、露光済印画紙pは、処理槽1である発色現像槽1A、漂白定着槽1B、安定槽1C,1D,1E(実質的に3槽構成の処理槽1)内をローラ搬送手段(参照記号ナシ〜搬送ラックとも言う)により順次搬送され、それぞれ、発色現像処理、漂白定着処理、安定化処理がなされる。前記各処理がなされた印画紙pは、乾燥部2において乾燥されて機外に排出される。
【0006】
8はプリンタプロセッサの各種設定、状態等を表示して、オペレータがプリント作業に必要なプリンタプロセッサ制御用コマンドをマウス、キーボード等の入力手段から入力したり、プリントする画像を表示したりするのに用いる表示手段としてのディスプレイである。
【0007】
一般に自動現像機の各処理槽1は、搬送ラックにより感光材料が搬送されて処理される処理部、及び補充用処理剤が投入される補充部からなり、処理液に浸漬されてON/OFFで処理液温度を維持するためのヒータ、処理液温度を検知するための温度センサ、処理液量を検知するための液面センサ、補充部から処理部に処理液を送液して強制循環による攪拌で処理剤濃度、温度等の均一化を図るための循環ポンプ、例えば印画紙の紙粉や処理に伴って感光材料から溶出して析出する異物等を取り除くフィルタ、等を有する。
【0008】
さて上記フィルタが目詰まりしてフィルタ性能が劣化すると、循環流の流れが悪くなって攪拌効率が下がり、処理液濃度や温度に分布が生じて処理性能が劣化する。従ってフィルタを適宜交換又は清掃することにより処理性能の劣化を避ける必要がある。
【0009】
従来、フィルタ交換・清掃に関しては、各製造元が準備しているユーザメンテナンスマニュアルに基づいてユーザが行っており、一定期間使用したら任意に行うのが一般的であるが、流量計で計測した流量でフィルタの詰まりを検出したり(非特許文献1参照)、自動現像機のエラー表示として処理液温度の異常が表示されたときのチェック項目の一つとしてフィルタの目詰まりを確認させたりする(非特許文献2参照)ものもある。
【0010】
【非特許文献1】
QSS−3101 Digital(ノーリツ社)エラー処置マニュアル 3.1ケミカルフィルターの交換
【0011】
【非特許文献2】
コニカカラープリンタ・プロセッサ ユーザーメンテナンスマニュアル 2−36 現像機 高温異常
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上記の様な、処理液温度の異常状態の場合、マニュアルに添って異常をチェックし、フィルタの目詰まりであることを判別した場合、フィルタの交換や清掃を行うことになるので、作業上大変な手間となる。
【0013】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、流量計の様な検出手段や、温度異常時の作業手順に添った作業を必要とせずに、処理層フィルタの交換や清掃時期の判断が容易にできる自動現像機を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、
1) 処理槽が、処理液を加熱する加熱手段、処理液の温度を検出する温度検出手段、処理液を循環攪拌する処理液循環手段、及び循環攪拌される処理液の異物を除去するフィルタを有し、加熱手段のON/OFFによる処理液温度の制御時に、処理液温度の変動幅が規定値以上であることを温度検出により検知した場合、フィルタの交換又は清掃の時期を表示する手段を有するハロゲン化銀写真感光材料自動現像機、
2) 処理槽が、処理液を加熱する加熱手段、処理液の温度を検出する温度検出手段、処理液を循環攪拌する処理液循環手段、及び循環攪拌される処理液の異物を除去するフィルタを有し、加熱手段のON/OFFによる処理液温度の制御時に、処理液温度の最高温度が規定値以上であるか、最低温度が規定値以下であることを温度検出により検知した場合、フィルタの交換又は清掃の時期を表示する手段を有するハロゲン化銀写真感光材料自動現像機、
3) 処理槽が、処理液を加熱する加熱手段、処理液の温度を検出する温度検出手段、処理液を循環攪拌する処理液循環手段、及び循環攪拌される処理液の異物を除去するフィルタを有し、加熱手段のON/OFFによる処理液温度の制御時に、処理液温度の変動周期が規定値以上であることを温度検出により検知した場合、フィルタの交換又は清掃の時期を表示する手段を有するハロゲン化銀写真感光材料自動現像機、
4) 処理槽が、処理液を加熱する加熱手段、処理層内の少なくとも2カ所の処理液の温度を検出する温度検出手段、処理液を循環攪拌する処理液循環手段、及び循環攪拌される処理液の異物を除去するフィルタを有し、加熱手段のON/OFFによる処理液温度の制御時に、前記少なくとも2カ所の処理液の温度差が規定値以上であることを温度検出により検知した場合、フィルタの交換又は清掃の時期を表示する手段を有するハロゲン化銀写真感光材料自動現像機、
によって達成される。
【0015】
即ち本発明者は、フィルタ性能の劣化に伴い循環攪拌の効率が低下して、処理液温度の変動幅や変動周期が増大したり、最高温度が上昇したり、処理剤補充に伴う温度低下が瞬時に解消されなかったり、槽内の温度分布を招いたりすることに着目し、温度履歴とフィルタ性能を関連づけて、フィルタの目詰まりと判断した時にそれを表示する様に自動現像機を構成して、作業性を向上させようと考え、本発明に至った。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態に基づいて本発明を説明するが、本発明はこれに限定されない。
【0017】
図2は図1における例えば処理層1Aを矢視方向から見たモデル図である。
図において、11は搬送ラック(図示せず)により感光材料が搬送されて処理される処理部、12は補充用処理剤が投入される補充部で、処理液に浸漬されてON/OFFで処理液温度を維持するためのヒータH、処理液温度を検知するための温度センサTS、補充部から処理部に処理液を送液して強制循環による攪拌で処理剤濃度、温度等の均一化を図るための循環ポンプP、循環経路に配置されて紙粉や析出物等を取り除くフィルタFを有する。
【0018】
ハロゲン化銀感光材料の処理で自動現像機が稼働する時は、処理液の処理活性を高めるため、ヒータで加熱して規定温度とし、ON/OFFで処理温度を維持する制御がなされる。その場合のヒータのON/OFFに対する検出温度の挙動は図3に示す様に、最高温度、温度変動幅、温度変動周期は装置固有の規定範囲内となっている。
【0019】
ところが、フィルタの目詰まりの度合いが進み、交換又は清掃が必要な状態になると、図4に示す様に、処理液槽内の攪拌状態が劣化して不均一となることに起因して、最高温度が規定温度以上、温度変動幅が規定値以上、温度変動周期が規定時間以上となる。なお何れか1つの状況を呈してもフィルタの目詰まりが発生している場合があるのは言うまでもない。
【0020】
従って、本発明の第1の実施形態の自動現像機では、「処理液温度の変動幅が規定値以上であることを温度検出により検知した場合」、「処理液温度の最高温度が規定値以上であるか、最低温度が規定値以下であることを温度検出により検知した場合」、「処理液温度の変動周期が規定値以上であることを温度検出により検知した場合」の何れかを指標にして、フィルタの交換又は清掃をユーザに促す表示を、例えばディスプレイ8に表示する。表示は自動現像装置本体が操作表示部を有する場合、そこに表示しても良い。
【0021】
なお、ここで言う「規定値」は、個別の自動現像機における処理液管理上の仕様の温度範囲と同一である必要はなく、フィルタの目詰まりを検出するために任意に設定された温度を言う。
【0022】
図5は処理液温度の変動幅が規定値以上であることを温度検出により検知した場合にフィルタの交換又は清掃の時期を表示する動作の1例のフローチャートである。
【0023】
自動現像機の電源が投入されて処理がスタートする。ヒータがONの場合(ステップS1でYES)、検出温度が規定の最低温度を下回る場合が有るかを検知し、下回ったことを検知した場合(ステップS2でYES)、ウォーミングアップ期間中でなければ、フィルタ交換又は清掃表示処理のフラグを立てる(ステップS3)。検出温度が規定の最低温度を下回った場合、処理剤投入による一時的な温度低下の可能性も有ることから、ヒータOFFを待ち(ステップS4)、規定の最高温度より高温が検出されるかを検知し、高温が検知された場合(ステップS5でYES)、ヒータONを待って設定された回数(N回)だけステップS2に戻ってステップS5まで繰り返す(ステップS6)。
【0024】
低温側と高温側の温度の検知結果から処理液温度の変動幅が規定値以上であると判断した場合(ステップS7でYES)、操作表示部等に「フィルタ交換の時期になりました」又は「フィルタの清掃が必要です」等と表示し(ステップS8)、オペレータによる表示解除入力が有った場合、又は処理液温度の変動幅が規定値の範囲内になった場合(ステップS9でYES)、フィルタ交換又は清掃表示処理のフラグを外し(ステップS10)、処理を終了する。
【0025】
同様に、図6は処理液温度の最高温度が規定値以上であることを温度検出により検知した場合にフィルタの交換又は清掃の時期を表示する動作の1例のフローチャートであり、図7は処理液温度の最低温度が規定値以下であることを温度検出により検知した場合にフィルタの交換又は清掃の時期を表示する動作の1例のフローチャートであり、図8は処理液温度の変動周期が規定値以上であることを温度検出により検知した場合にフィルタの交換又は清掃の時期を表示する動作の1例のフローチャートである。
【0026】
次に、加熱手段のON/OFFによる処理液温度の制御時に、少なくとも2カ所の処理液の温度差が規定値以上であることを温度検出により検知した場合、フィルタの交換又は清掃の時期を表示する第2の実施形態では、図9に示す様に、例えば2カ所に温度センサTS1、TS2を設定し、その温度検出値の差を用いる様にすれば良い。
【0027】
【発明の効果】
本発明の自動現像機によれば、自動現像機自体が処理層のフィルタの交換又は清掃時期を判断して、ユーザの注意を喚起する表示を行うので、異常発生時のマニュアルに即した作業を省略することが可能で、作業性が大幅に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】プリンタプロセッサの正面側全体構成図である。
【図2】処理層を図1の矢視方向から見たモデル図である。
【図3】ヒータのON/OFFに対する検出温度の挙動を示す図である。
【図4】フィルタの交換又は清掃が必要な状態でのヒータのON/OFFに対する検出温度の挙動を示す図である。
【図5】処理液温度の変動幅が規定値以上であることを温度検出により検知した場合にフィルタの交換又は清掃の時期を表示する動作の1例のフローチャートである。
【図6】処理液温度の最高温度が規定値以上であることを温度検出により検知した場合にフィルタの交換又は清掃の時期を表示する動作の1例のフローチャートである。
【図7】処理液温度の最低温度が規定値以下であることを温度検出により検知した場合にフィルタの交換又は清掃の時期を表示する動作の1例のフローチャートである。
【図8】処理液温度の変動周期が規定値以上であることを温度検出により検知した場合にフィルタの交換又は清掃の時期を表示する動作の1例のフローチャートである。
【図9】請求項4に係る発明を実施する処理槽の形態をモデル的に示す図である。
【符号の説明】
1 処理槽
2 乾燥部
3 マガジン
4 搬送ローラ
5 カッター
6 ベルト搬送手段
7 露光手段
8 表示手段
11 処理部
12 補充部
p 印画紙
AP 自動現像機
F フィルタ
H ヒータ
TS 温度センサ
Claims (4)
- 処理槽が、処理液を加熱する加熱手段、処理液の温度を検出する温度検出手段、処理液を循環攪拌する処理液循環手段、及び循環攪拌される処理液の異物を除去するフィルタを有し、加熱手段のON/OFFによる処理液温度の制御時に、処理液温度の変動幅が規定値以上であることを温度検出により検知した場合、フィルタの交換又は清掃の時期を表示する手段を有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料自動現像機。
- 処理槽が、処理液を加熱する加熱手段、処理液の温度を検出する温度検出手段、処理液を循環攪拌する処理液循環手段、及び循環攪拌される処理液の異物を除去するフィルタを有し、加熱手段のON/OFFによる処理液温度の制御時に、処理液温度の最高温度が規定値以上であるか、最低温度が規定値以下であることを温度検出により検知した場合、フィルタの交換又は清掃の時期を表示する手段を有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料自動現像機。
- 処理槽が、処理液を加熱する加熱手段、処理液の温度を検出する温度検出手段、処理液を循環攪拌する処理液循環手段、及び循環攪拌される処理液の異物を除去するフィルタを有し、加熱手段のON/OFFによる処理液温度の制御時に、処理液温度の変動周期が規定値以上であることを温度検出により検知した場合、フィルタの交換又は清掃の時期を表示する手段を有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料自動現像機。
- 処理槽が、処理液を加熱する加熱手段、処理層内の少なくとも2カ所の処理液の温度を検出する温度検出手段、処理液を循環攪拌する処理液循環手段、及び循環攪拌される処理液の異物を除去するフィルタを有し、加熱手段のON/OFFによる処理液温度の制御時に、前記少なくとも2カ所の処理液の温度差が規定値以上であることを温度検出により検知した場合、フィルタの交換又は清掃の時期を表示する手段を有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料自動現像機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003168980A JP2005004037A (ja) | 2003-06-13 | 2003-06-13 | ハロゲン化銀写真感光材料自動現像機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003168980A JP2005004037A (ja) | 2003-06-13 | 2003-06-13 | ハロゲン化銀写真感光材料自動現像機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005004037A true JP2005004037A (ja) | 2005-01-06 |
Family
ID=34094259
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003168980A Pending JP2005004037A (ja) | 2003-06-13 | 2003-06-13 | ハロゲン化銀写真感光材料自動現像機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005004037A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7246135B2 (ja) | 2018-01-22 | 2023-03-27 | 株式会社デンソーウェーブ | 情報コード生成システム |
-
2003
- 2003-06-13 JP JP2003168980A patent/JP2005004037A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP7246135B2 (ja) | 2018-01-22 | 2023-03-27 | 株式会社デンソーウェーブ | 情報コード生成システム |
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