JP2007041036A - 現像処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】出来る限り従来の装置構造に変更を加えずに、効率のよい処理モードで、特には標準的な現像処理と迅速な現像処理の2つの処理モードで感光材料を処理できる現像処理装置を提供する。
【解決手段】処理液を入れた複数の処理槽と、露光済み感光材料を搬送する液中搬送ユニットと、印画紙の搬送速度を制御する搬送制御部及び処理槽に設けられた温度センサとヒータを介して処理液の温度を制御する処理液温度制御部とを含む制御ユニットを備えた現像処理装置。制御ユニットは、処理液を標準温度に維持しながら感光材料を標準速度で搬送する標準出力制御モードと、感光材料を高速で仕上げるために処理液を標準温度より高い高温度に維持しながら感光材料を標準速度より高速な高速搬送速度で搬送する高速出力制御モードとを備えている。
【選択図】 図4
【解決手段】処理液を入れた複数の処理槽と、露光済み感光材料を搬送する液中搬送ユニットと、印画紙の搬送速度を制御する搬送制御部及び処理槽に設けられた温度センサとヒータを介して処理液の温度を制御する処理液温度制御部とを含む制御ユニットを備えた現像処理装置。制御ユニットは、処理液を標準温度に維持しながら感光材料を標準速度で搬送する標準出力制御モードと、感光材料を高速で仕上げるために処理液を標準温度より高い高温度に維持しながら感光材料を標準速度より高速な高速搬送速度で搬送する高速出力制御モードとを備えている。
【選択図】 図4
Description
本発明は、処理液を入れた複数の処理槽と、前記処理槽に装着されるとともに露光済み感光材料を前記処理液に浸漬させながら搬送する液中搬送ユニットと、前記感光材料の搬送速度を制御する搬送制御部及び前記処理槽に設けられた温度センサとヒータを介して前記処理液の温度を制御する処理液温度制御部とを含む制御ユニットを備えた現像処理装置に関する。
従来のほとんどの現像処理装置は上記のように構成されているおり、より詳しくは、発色現像処理槽と漂白定着処理槽と水洗処理槽(安定処理槽)を隣接して配置し、各処理槽からの感光材料を隣接する処理槽に反転させながら送るターン搬送ユニットをそれぞれの処理槽の上部位置同士の間に配置している。
現在、写真プリント業界では、プリントソースとして写真フィルムだけではなく直接撮影画像データを生成するデジタルカメラに搭載されているメモリカードも取り扱う比率が高くなってきている。メモリカードから写真プリントを作製する場合は、写真フィルムとは異なり写真フィルムの現像処理がないこと、及び家庭に普及してきているカラープリンタと競合することなどから、顧客を待たせずに迅速にプリント出力が可能なことが強く要望されている。このような迅速なプリント出力を可能にするためには、撮影画像を露光した感光材料を迅速に現像処理する必要がある。
高速な現像処理を行うため、標準処理用の標準現像液が収容されている第1発色現像槽と、標準現像液よりも補充量が少なく処理時間の短い低補充迅速現像液が収容されている第2発色現像槽と、漂白液が収容されている漂白槽と、定着液が収容されている定着槽と、水洗水が収容されている第1及び第2水洗槽と、安定液が収容されている安定化槽とから構成され、第1発色現像槽に感光材料を導く導入路と第2発色現像槽に感光材料を導く導入路が個別に設けられているとともに第1発色現像槽又は第2発色現像槽から漂白槽に感光材料を導く案内路も個別に設けられた現像処理装置が知られている(特許文献1参照)。
特開平6‐51480号公報(段落番号〔0075〕〜〔0077〕、図1)
特許文献1のように、標準的な現像処理と迅速な現像処理の2つの処理モードを実現するために第1発色現像槽と第2発色現像槽を設けるとともにそれぞれの発色現像槽への導入路や次に漂白槽への案内路を別個に設けることは装置構造の肥大化や制御の複雑化をもたらし、容認できないコスト高を導く。
上記実状に鑑み、本発明の課題は、出来る限り従来の装置構造に変更を加えずに、効率のよい処理モードで、特には標準的な現像処理と迅速な現像処理の2つの処理モードで感光材料を処理できる現像処理装置を提供することである。
上記実状に鑑み、本発明の課題は、出来る限り従来の装置構造に変更を加えずに、効率のよい処理モードで、特には標準的な現像処理と迅速な現像処理の2つの処理モードで感光材料を処理できる現像処理装置を提供することである。
上記課題を解決するため、処理液を入れた複数の処理槽と、前記処理槽に装着されるとともに露光済み感光材料を前記処理液に浸漬させながら搬送する液中搬送ユニットと、前記感光材料の搬送速度を制御する搬送制御部及び前記処理槽に設けられた温度センサとヒータを介して前記処理液の温度を制御する処理液温度制御部とを含む制御ユニットを備えた、本発明による現像処理装置では、前記制御ユニットが、前記処理液を標準温度に維持しながら前記感光材料を標準速度で搬送する標準出力制御モードと、前記感光材料を高速で仕上げるために前記処理液を標準温度より高い高温度に維持しながら前記感光材料を前記標準速度より高速な高速搬送速度で搬送する高速出力制御モードとを備えている。
この発明は、現像に用いられる処理液の温度を標準温度を超えた高温度にしてそこに感光材料を標準搬送速度を超えた高速搬送速度で通過させることで、満足できる品質が得られる現像処理が可能であるとの本願発明者の知見に基づいている。通常の現像処理時には標準出力制御モードで処理することで従来通りの処理時間と品質で感光材料が現像処理されるが、顧客を待たせない5分プリント出力などのサービスを実施する場合には、高速搬送速度で感光材料を搬送することで標準出力制御モードに較べて迅速な現像処理となる高速出力制御モードで感光材料を処理する。つまり、処理液を高温度に加熱して感光材料を高速搬送速度で搬送するという処理速度を優先させる高速出力制御モードを現像処理装置に与えることで、顧客の多様な要求を満たすことができる。
標準出力制御モードでの現像処理と高速出力制御モードでの現像処理がバッチ的に区分けされて実行されるケースと、随時に入る迅速現像処理の依頼に基づいて高速出力制御モードでの現像処理がランダムに実行されるケースが考えられる。後者のケースでは、標準出力制御モードに設定されている時に急ぎの現像処理の注文が入った場合、高速出力制御モードに切り換えられるが、高速出力制御モードでは標準出力制御モードに較べ処理液の温度を高温度まで高くする必要があり、処理液の温度がこの高温度に達するまで時間待ちが生じる。この無駄な時間待ちをなくすため、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記制御ユニットは、前記標準出力制御モードから前記高速出力制御モードへの移行段階において、前記処理液を前記標準温度から前記高温度に上昇させながら前記感光材料を前記標準速度と前記高速搬送速度の間の前記処理液の温度によって決定される搬送速度で搬送する可変搬送制御モードをさらに備えている。この構成では、標準出力制御モードから高速出力制御モードに移行するために必要な処理液を標準温度から高温度まで加熱する間の時間を有効利用するために、標準出力制御モードから高速出力制御モードに切り換えられた際にはその移行段階として暫定的に可変搬送制御モードを設定するとともに、即座に処理すべき感光材料を処理槽に投入し、処理液が標準温度から高温度に上昇している間は、その都度に検出される温度に対応する搬送速度で感光材料を搬送する。この可変搬送制御モードにおける処理液温度と搬送速度の関係は予め実験的かつ統計的に求めてテーブル化しておくとよい。
上述した可変搬送制御モードは単独で現像処理装置に適用することも可能である。つまり、標準温度や標準搬送速度といった考えをやめて、処理液の温度に応じた搬送速度で感光材料を搬送することで、厳密な処理液温度管理を行わなくても適正な品質の現像処理結果を得ることができる現像処理装置が実現する。
可変搬送制御モードだけを有する現像処理装置であっても、また可変搬送制御モードに加えて標準出力制御モードや高速搬送モードも有する現像処理であっても、処理液の温度を厳密に管理するためにはエネルギや制御の負担が大きいことを考慮するならば、前記処理液温度制御部には目標処理液温度の許容温度範囲を拡大して前記ヒータの使用を抑制する省エネルギモードがあり、この省エネルギモードが設定された場合前記制御ユニットは前記可変制御モードを設定するように構成された現像処理装置も本発明による好適な実施形態の1つとなる。
印画紙のカラー現像などの現像処理において処理液の温度やその処理液中の感光材料の滞在時間が最も重要であるのは発色現像処理工程である。このことから、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記各モードにおける前記処理液温度と前記搬送速度の決定において、発色現像処理槽における処理液温度と搬送速度が優先される。
本発明によるその他の特徴及び利点は、以下図面を用いた実施形態の説明により明らかになるだろう。
本発明によるその他の特徴及び利点は、以下図面を用いた実施形態の説明により明らかになるだろう。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、暗箱構造の筐体1の内部に露光ブロックAと現像ブロックBとを配置すると共に、筐体1の端部位置に乾燥ブロックCを配置したプリントステーションが構成されている。このプリントステーションは、図示されていない操作ステーションとともにデジタルミニラボと称せられる写真プリント装置を構成するものであり、前記露光ブロックAにおいて感光材料としての印画紙Pに対して画像データの露光を行い、前記現像ブロックBにおいて前記露光ブロックAからの印画紙Pの現像処理を行い、前記乾燥ブロックCにおいて前記現像ブロックBからの印画紙Pの乾燥処理を行い、この乾燥処理後の感光材料を筐体上部の排出部2から筐体外のコンベア3上に排出する作動を行う。このプリントステーション全体、又はプリントステーションから露光ブロックAを除外したものが一般に現像処理装置と呼ばれ、本発明の対象となっているものである。
図1に示すように、暗箱構造の筐体1の内部に露光ブロックAと現像ブロックBとを配置すると共に、筐体1の端部位置に乾燥ブロックCを配置したプリントステーションが構成されている。このプリントステーションは、図示されていない操作ステーションとともにデジタルミニラボと称せられる写真プリント装置を構成するものであり、前記露光ブロックAにおいて感光材料としての印画紙Pに対して画像データの露光を行い、前記現像ブロックBにおいて前記露光ブロックAからの印画紙Pの現像処理を行い、前記乾燥ブロックCにおいて前記現像ブロックBからの印画紙Pの乾燥処理を行い、この乾燥処理後の感光材料を筐体上部の排出部2から筐体外のコンベア3上に排出する作動を行う。このプリントステーション全体、又はプリントステーションから露光ブロックAを除外したものが一般に現像処理装置と呼ばれ、本発明の対象となっているものである。
操作ステーションは、プリントサイズやプリント枚数等のオーダ情報と画像データとを取得する機能を有しており、フィルムスキャナで写真フィルムから取得した画像データ、あるいは、メディアドライブでフラッシュメモリやCD−R等のメディアから取得した画像データに対して必要な色補正やトリミングを行い、このように画像処理や画像処理後の画像データ(プリントデータ)を現像処理装置に伝送するように構成されている。
前記露光ブロックAは、下部に2つの印画紙マガジンMを配置すると共に、上部位置に露光ユニットHと、この露光ユニットHと制御ユニット80とを配置している。前記制御ユニット80には、この現像処理装置での前記印画紙Pの搬送を制御する搬送制御部81や各処理槽に収容された処理液の温度などの管理を行う処理液制御部82、そして露光ブロックAでの露光の制御を行う露光制御部83などがソフトウエア又はハードウエアあるいはその両方で構築されている。
この露光ブロックAでは、印画紙マガジンM、Mの一方に収納したロール状の印画紙Pを圧着型のアドバンスローラ11で引き出し、カッターユニット12でプリントサイズに切断し、このように切断された印画紙Pの裏面側に印字ヘッド13によって必要な情報をプリントし、この後、印画紙Pを挟持搬送するチャックユニット14によって露光経路に送り込む。露光経路では、前記チャックユニット14からの印画紙Pを受け取り、複数の露光搬送ローラ15で上方(副走査方向)に搬送しながら露光位置において前記露光ユニットHからのレーザビームで主走査方向に走査する形態で露光を行う。この露光ユニットHとして、レーザビームを走査する形態で露光を行うもの以外に、PLZTシャッタ方式、液晶シャッタ方式、蛍光ビーム方式、FOCRT方式、或いは、DMD方式を用いることができる。この露光経路で露光を終えた印画紙Pを前搬送経路の複数の圧着ローラ16で搬送方向を水平方向に変換して送り出し、チャッカー17による搬送を経て、後搬送経路の複数の圧着ローラ18の搬送によって前記現像ブロックBに送り込む。
前記現像ブロックBは、前記印画紙Pの搬送方向で上流側から下流側に向けて、発色現像処理液(CD)を貯留する1つの発色現像処理槽21、漂白定着処理液(BF)を貯留する1つの漂白定着処理槽22、及び、安定処理液(STB)を貯留する4つの安定処理槽23A、23B、23C、23Dを、この順序で備えている。
前記発色現像処理槽21、漂白定着処理槽22、4つの安定処理槽23A、23B、23C、23D夫々には処理液中に印画紙Pを搬送するように複数の搬送ローラ31を有した液中ラック32(液中搬送ユニットの一例)を備えている。また、前記露光ブロックAからの印画紙Pを発色現像処理槽21に送り込むフィードラック34を備え、発色現像処理槽21での処理を終えて発色現像処理液(CD)の液面から引き上げられた印画紙Pを次の漂白定着処理槽22に送り込む部位、及び、漂白定着処理槽22での処理を終えて漂白定着処理液(BF)の液面から引き上げられた印画紙Pを次の安定処理槽群23Aに送り込む部位のそれぞれにクロスオーバラックとも呼ばれるターンユニット35を備えている。搬送ローラ31を含む各搬送ローラは搬送制御部81によって印画紙Pを所定の搬送速度で搬送するように制御される。
さらに、安定処理槽23Aでの処理を終えた印画紙Pを次の安定処理槽23Bに送り込む部位、安定処理槽23Bでの処理を終えた印画紙Pを次の安定処理槽23Cに送り込む部位、安定処理槽23Cでの処理を終えて安定処理液(STB)の液面から引き上げられた印画紙Pを次の安定処理槽23Dに送り込む部位にも、同様にターンユニット35を備えている。なお、印画紙Pの搬送方向での後端に位置する安定処理槽23Dからの印画紙Pを送り出す位置にはスクイズラック37を備えている。
前記フィードラック34には前記印画紙Pを搬送する複数の圧着型の供給ローラ41を備え、前記スクイズラック37には印画紙Pに付着した安定液をスクイズにより除去し、印画紙Pの搬送方向で終端位置の安定処理槽23D戻すためのスクイズローラ42を有している。
図2で共通的に示されているが、発色現像処理槽21、漂白定着処理槽22、4つの安定処理槽23A、23B、23C、23D夫々の側部位置には、夫々と処理液が循環するサブタンク24を備えており、このサブタンク24を介して処理液の液面の管理、処理液の補給や循環、処理液の温度制御が行われる。そのため、サブタンク24には、処理液温度を検出する温度センサ25と処理液を加熱するヒータ26が装着されている。さらに、ヒータ26によって加熱された処理液がサブタンク24から処理槽を経て再びサブタンク24に戻る循環流を作り出すために、サブタンク24の底面と処理槽の底面を接続する循環流路29を設け、この循環流路29のサブタンク24の底面から突き出した部分にフィルタ27と循環流路29の途中に循環ポンプ29が介装されている。処理液制御部82は、温度センサ25からの検出信号に基づいてヒータ26を制御することで各処理槽の処理液の温度が所定温度になるように管理している。
尚、処理液の液面を管理する場合、前記発色現像処理槽21、漂白定着処理槽22については、対応するサブタンク24に対して発色現像処理液(CD)、漂白定着処理液(BF)を補充することになるが、4つの安定処理槽23A、23B、23C、23Dについては、印画紙Pの搬送方向で最も下流側の安定処理槽23Dに対応するサブタンク24にのみ安定処理液(STB)を補充し、後述するように夫々の安定処理槽の間で安定処理液(STB)をオーバフローさせる形態で、このサブタンクから搬送方向での上流側のサブタンクに安定処理液(STB)を補充している。
この実施形態の現像処理装置の制御ユニット80には、各処理槽の処理液を標準温度に維持しながら印画紙Pを標準速度で搬送する従来通りの標準出力制御モードと、各処理槽の処理液を標準温度より高い高温度(標準温度より10℃〜数10℃程度高い温度)に維持しながら印画紙Pを標準速度より高速な高速搬送速度で搬送する高速出力制御モードと、各処理槽の処理液を標準温度から高温度に上昇させながら印画紙Pをその都度温度センサ25で検出される処理液の温度によって決定される標準速度と高速搬送速度の間の値となる搬送速度で搬送する可変搬送制御モードが用意されている。
各モードにおける処理液温度と印画紙搬送速度の関係は図3の表に示されている。
標準出力制御モードでは、処理液温度は感材メーカによって推奨されている標準温度:T0に調節され、処理液の温度がこの標準温度:T0から許容範囲に収まるように処理液制御部によって管理される状況下で、印画紙Pが処理槽に投入され、印画紙Pが搬送制御部81によって標準搬送速度:V0でその処理液中を搬送されることで、現像処理が実行される。
高速出力制御モードでは、処理液温度は実験を通じて求められた、処理液寿命をある程度犠牲にしても現像処理が高効率で行われる高温度:T1に加熱調節され、処理液の温度がこの高温度:T1から許容範囲に収まるように処理液制御部82によって管理される状況下で、印画紙Pが処理槽に投入され、印画紙Pが搬送制御部81によって高速搬送速度:V1でその処理液中を搬送されることで、現像処理が実行される。当然、高温度:T1は標準温度:T0よりはるかに高く、高速搬送速度:V1は標準搬送速度:V0よりはるかに高速であり、その結果、高速出力制御モードでは、印画紙Pは標準出力制御モードに較べてはるかに短時間で現像処理を終えることができる。
可変搬送制御モードは、通常、標準出力制御モードから高速出力制御モードへの移行時、場合によっては高速出力制御モードから標準出力制御モードへの移行時に自動的に設定されるモードであり、温度センサ25によって検出される標準温度:T0と高温度:T1との間の検出温度:t1、t2・・・に対応して図3に示されているような変換テーブルを用いて決定されるその都度の搬送速度:v1、v2・・・で印画紙Pが搬送制御部81によって高速搬送速度:V1でその処理液中を搬送されることで、現像処理が実行される。この変換テーブルは、実験を通じて予め作成されている。処理槽は複数設けられているので、各処理槽の処理液の温度がばらついている場合、発色現像処理槽21の処理液の温度を優先することが好ましいが、全ての処理槽の処理液の平均温度を代表的に用いても良いし、任意の処理槽の処理液、例えば発色現像処理槽21の処理液と漂白定着処理槽22の処理液の平均温度を代表的に用いても良い。
標準出力制御モードでは、処理液温度は感材メーカによって推奨されている標準温度:T0に調節され、処理液の温度がこの標準温度:T0から許容範囲に収まるように処理液制御部によって管理される状況下で、印画紙Pが処理槽に投入され、印画紙Pが搬送制御部81によって標準搬送速度:V0でその処理液中を搬送されることで、現像処理が実行される。
高速出力制御モードでは、処理液温度は実験を通じて求められた、処理液寿命をある程度犠牲にしても現像処理が高効率で行われる高温度:T1に加熱調節され、処理液の温度がこの高温度:T1から許容範囲に収まるように処理液制御部82によって管理される状況下で、印画紙Pが処理槽に投入され、印画紙Pが搬送制御部81によって高速搬送速度:V1でその処理液中を搬送されることで、現像処理が実行される。当然、高温度:T1は標準温度:T0よりはるかに高く、高速搬送速度:V1は標準搬送速度:V0よりはるかに高速であり、その結果、高速出力制御モードでは、印画紙Pは標準出力制御モードに較べてはるかに短時間で現像処理を終えることができる。
可変搬送制御モードは、通常、標準出力制御モードから高速出力制御モードへの移行時、場合によっては高速出力制御モードから標準出力制御モードへの移行時に自動的に設定されるモードであり、温度センサ25によって検出される標準温度:T0と高温度:T1との間の検出温度:t1、t2・・・に対応して図3に示されているような変換テーブルを用いて決定されるその都度の搬送速度:v1、v2・・・で印画紙Pが搬送制御部81によって高速搬送速度:V1でその処理液中を搬送されることで、現像処理が実行される。この変換テーブルは、実験を通じて予め作成されている。処理槽は複数設けられているので、各処理槽の処理液の温度がばらついている場合、発色現像処理槽21の処理液の温度を優先することが好ましいが、全ての処理槽の処理液の平均温度を代表的に用いても良いし、任意の処理槽の処理液、例えば発色現像処理槽21の処理液と漂白定着処理槽22の処理液の平均温度を代表的に用いても良い。
なお、上記可変搬送制御モードは、処理液の温度が最低保証温度以上という条件下で、処理液の温度制御を厳密に行わず、その都度の処理液の温度によって印画紙Pの搬送速度を決定して現像処理を行うという制御モードでもある。この制御モードは、省エネルギの観点からも好都合な現像処理方法であることから、この可変搬送制御モードを標準出力制御モードと高速出力制御モードとの間の移行段階にだけ用いるのではなく、独立した省エネルギモードとして日常的に用いるようにしてもよい。さらには、この省エネルギモードだけを備えた現像処理装置も本発明の権利範囲に入るものである。
制御ユニット80に標準出力制御モードと高速出力制御モードと可変搬送制御モードとが用意されている現像処理装置における典型的な処理モードの流れを図4を用いて説明する。
まず、5分仕上げなどの高速プリント要求がなされているかどうかチェックする(#01)。高速プリント要求が存在しない場合(#01No分岐)、標準制御モードに設定され、従来通りの現像処理が実行される(#02)。高速プリント要求がなされている場合(#01Yes分岐)、まず可変搬送制御モードに設定され、処理液温度が高温度に達するまでこの可変搬送制御モードで現像処理が実行される(#03)。処理液温度が高温度に達すると自動的に可変搬送制御モードから高速出力制御モードに設定変更され、高速出力制御モードで現像処理が実行される(#04)。写真プリント出力、つまり現像すべき印画紙Pが存在するかどうかチェックされ(#05)、存在する場合(#05Yes分岐)ステップ#01にジャンプし、存在しない場合(#05No分岐)現像処理を終了する。
まず、5分仕上げなどの高速プリント要求がなされているかどうかチェックする(#01)。高速プリント要求が存在しない場合(#01No分岐)、標準制御モードに設定され、従来通りの現像処理が実行される(#02)。高速プリント要求がなされている場合(#01Yes分岐)、まず可変搬送制御モードに設定され、処理液温度が高温度に達するまでこの可変搬送制御モードで現像処理が実行される(#03)。処理液温度が高温度に達すると自動的に可変搬送制御モードから高速出力制御モードに設定変更され、高速出力制御モードで現像処理が実行される(#04)。写真プリント出力、つまり現像すべき印画紙Pが存在するかどうかチェックされ(#05)、存在する場合(#05Yes分岐)ステップ#01にジャンプし、存在しない場合(#05No分岐)現像処理を終了する。
上記実施の形態の説明では、処理液を標準温度に維持しながら印画紙Pを標準速度で搬送する標準出力制御モードと、処理液を標準温度より高い高温度に維持しながら印画紙Pを標準速度より高速な高速搬送速度で搬送する高速出力制御モードの制御対象が、全ての処理槽、つまり発色現像処理槽21と漂白定着処理槽22と安定処理槽23であったが、それらの内のいくつかの組み合わせあるいは1種類の処理槽だけを本発明による2つの制御モードの制御対象としてもよい。特に、安定処理槽23だけを制御対象とする形態は、安定処理槽23が複数備えられておりその搬送経路が長いこと、及び安定処理槽に収容される安定処理液が他の処理液に較べて温度に対して敏感でないことを考慮するならば、大きな利点をもって実施できるものである。
本発明による現像処理装置の適用例としては、メモリカードから写真プリントを作製する顧客が強く望む迅速写真プリント出力に対処するため、特に撮影画像を露光された印画紙Pを現像処理する現像処理装置が最適であるが、もちろん印画紙P以外の感光材料、例えば写真フィルムを現像処理する現像処理装置にも本発明の特徴を適用してもよい。
21:発色現像処理槽
22:漂白定着処理槽
23:安定処理槽
25:温度センサ
26:ヒータ
31:搬送ローラ
32:液中搬送ユニット
35:ターンユニット
80:制御ユニット
81:搬送制御部
82:処理液制御部
P :印画紙(感光材料)
22:漂白定着処理槽
23:安定処理槽
25:温度センサ
26:ヒータ
31:搬送ローラ
32:液中搬送ユニット
35:ターンユニット
80:制御ユニット
81:搬送制御部
82:処理液制御部
P :印画紙(感光材料)
Claims (5)
- 処理液を入れた複数の処理槽と、前記処理槽に装着されるとともに露光済み感光材料を前記処理液に浸漬させながら搬送する液中搬送ユニットと、前記感光材料の搬送速度を制御する搬送制御部及び前記処理槽に設けられた温度センサとヒータを介して前記処理液の温度を制御する処理液温度制御部とを含む制御ユニットを備えた現像処理装置において、
前記制御ユニットは、前記処理液を標準温度に維持しながら前記感光材料を標準速度で搬送する標準出力制御モードと、前記感光材料を高速で仕上げるために前記処理液を標準温度より高い高温度に維持しながら前記感光材料を前記標準速度より高速な高速搬送速度で搬送する高速出力制御モードとを備えていることを特徴とする現像処理装置。 - 前記制御ユニットは、前記標準出力制御モードから前記高速出力制御モードへの移行段階において、前記処理液を前記標準温度から前記高温度に上昇させながら前記感光材料を前記標準速度と前記高速搬送速度の間の前記処理液の温度によって決定される搬送速度で搬送する可変搬送制御モードをさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の現像処理装置。
- 処理液を入れた複数の処理槽と、前記処理槽に装着されるとともに露光済み感光材料を前記処理液に浸漬させながら搬送する液中搬送ユニットと、前記感光材料の搬送速度を制御する搬送制御部及び前記処理槽に設けられた温度センサとヒータを介して前記処理液の温度を制御する処理液温度制御部とを含む制御ユニットを備えた現像処理装置において、
前記制御ユニットは、前記感光材料を前記処理液の温度に応じて決定される搬送速度で搬送する可変搬送制御モードを備えていることを特徴とする現像処理装置。 - 前記処理液温度制御部には目標処理液温度の許容温度範囲を拡大して前記ヒータの使用を抑制する省エネルギモードがあり、この省エネルギモードが設定された場合前記制御ユニットは前記可変搬送制御モードを設定することを特徴とする請求項2又は3に記載の現像処理装置。
- 前記処理液温度と前記搬送速度の決定において、発色現像処理槽における処理液温度と搬送速度が優先されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の現像処理装置。
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JP2005222004A Withdrawn JP2007041036A (ja) | 2005-07-29 | 2005-07-29 | 現像処理装置 |
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2005
- 2005-07-29 JP JP2005222004A patent/JP2007041036A/ja not_active Withdrawn
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