JP2005003610A - 分注装置及びこれを備えた自動分析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】より短時間で効果的に分注プローブの内壁面を洗浄することができる手段の提供を課題とする。
【解決手段】流路16b内を満たす洗浄液の一部を加熱して気泡を発生させるセラミックヒータ5bと、このセラミックヒータ5bの加熱位置よりもシリンジピストンポンプ側に近い位置の洗浄液を加熱して、前記気泡に対して洗浄液の層を介在させた状態で他の気泡を発生させるセラミックヒータ5aとを備える構成を採用した。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生体試料に対して種々の検査を行う自動分析装置と、この自動分析装置における分注作業に用いて好適な分注装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動化学分析装置では、人体の尿,血液等からなる検体を反応容器に分注し、更に、これに対して検査項目毎に設定される所定の試薬を分注して混合することにより生ずる反応状態を検出する。この反応容器への検体、試薬等の試料(以下、検体および試薬を含めて試料と記す。)の分注には、分注プローブが使用される。分注プローブは、モータ駆動のシリンジ型ポンプ等に連結されており、ポンプの動作により、試料の吸引,吐出がなされるように構成されている。
このような吸引,吐出動作の後には、微量の試料が分注プローブの内面および外面に付着して残る。この分注プローブに残った試料が別の試料に持ち越されて混入すると、分析結果に影響を及ぼすため、吸引,吐出後に試料が変更される場合には、その都度、分注プローブの内面および外面を洗浄液により洗浄している。
【0003】
一方で、自動化学分析装置の分野では、更なる処理速度の向上が望まれている。そのために、上述の分注プローブの洗浄をより短時間で効率的に行う方法が必要となっている(例えば、1秒以下の時間で分注プローブへの試料の付着量が10ppm〜0.1ppmのレベルまで下げる洗浄を行うことが望まれている。)。
【0004】
例えば、分注プローブ内に流す洗浄液の圧力を高くして洗浄液流量を増やすことにより、ある程度洗浄時間を短縮することはできる。しかしながら、分注プローブの内径が非常に細い(0.2mm程度)ため、圧力を高くしても洗浄流量増大にも限界がある。また、高圧力で液体を送るポンプは大掛かりな装置が必要であり、途中の配管系の耐圧性能にも限界があるため適用が難しい。一般的に使用されるポンプ,弁体,継手等の場合では、最大0.5MPa程度の圧力での送液が限界であり、短時間で効果的に洗浄することに限界がある。
【0005】
これに対し、洗浄効果を向上させる方法として、例えば下記特許文献1には、分注プローブ内の洗浄液中に気泡を混入し、気泡のこすり付け効果により、洗浄効果を促進させる気泡発生装置が開示されている。これについて、図10を用いて説明する。
【0006】
この気泡発生装置は、液体を通す管路258と、管路258に近接する第1の気体室296と、第1の気体室296及び管路258間に配置されたオリフィス253と、オリフィス253に着座してこれを閉じる弁部材248と、第1の気体室296を加圧気体の供給源に連通させる気体入口242とを備えている。そして、この気泡発生装置では、弁部材248がオリフィス253に着座してこれを閉じる閉鎖位置と、弁部材248がオリフィス253を開いて第1の気体室296及び管路258間を連通させる開放位置との間で弁部材248を動作させることにより、管路258内に気泡を混入するようにしている。
これにより、分注プローブの洗浄時に、100気泡/秒の気泡を分注プローブ内に迅速に注入させることができ、気泡のこすりつけ効果によって液体の洗浄を促進することが可能となっている。
【0007】
また、下記特許文献2には、高圧の蒸気・気泡による洗浄機構を有する自動分析装置が開示されている。これについて、図11を用いて説明する。
この自動分析装置は、分注プローブ126を用いてこれに吸引したサンプル・試薬を図示されない反応容器内に分注すると共に、分注プローブ126の近傍または分注プローブ126に通じる配管流路143の一部に、高温加熱装置141もしくは高温加熱装置145を設けた構成となっている。そして、分注プローブ126を洗浄する際に、高温加熱装置141もしくは高温加熱装置145により、分注プローブ126内または分注プローブ126に通じる配管流路143内の洗浄液を加熱して瞬時に沸騰させ、その急激に膨張する体積変化によって生じる高い圧力を有する蒸気・気泡により、残留している洗浄液及びサンプル又は試薬を分注プローブ126の先端から排出させることが可能となっている。
【0008】
【特許文献1】
実公平6−43723号公報
【特許文献2】
特開平11−94843公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記特許文献1に記載の気泡発生装置では、短時間で十分に高い洗浄効果をあげるためには、分注プローブ内壁面への気泡のこすりつけ効果を非常に高くする必要があり、そのためには、分注プローブ内に非常に高い圧で気泡を注入させる必要がある。しかしながら、上記気泡発生装置において非常に高い圧力で気泡を注入させようとすると、装置構成が複雑化、大型化する問題が生じる。
また、上記特許文献2に記載の自動分析装置では、分注プローブ内壁面に残留するサンプル又は試薬の付着力が強い場合には、1回の加熱による洗浄液の排出だけでは洗浄効果が不十分となる虞がある。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、より短時間で効果的に分注プローブの内壁面を洗浄することができる手段の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
すなわち、請求項1に記載の分注装置は、液体を吸引及び吐出する分注プローブと、該分注プローブに洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、これら分注プローブ及び洗浄液供給手段間を接続する流路とを備えた分注装置において、前記流路内を満たす前記洗浄液の一部を加熱して気泡を発生させる第1の加熱手段と、該第1の加熱手段の加熱位置よりも前記洗浄液供給手段側に近い位置の洗浄液を加熱して、前記気泡に対して前記洗浄液の層を介在させた状態で他の気泡を発生させる第2の加熱手段とを備えた分注プローブ洗浄手段を有することを特徴とする。
上記請求項1に記載の分注装置によれば、第1の加熱手段により流路内の洗浄液の一部を加熱すると、流路内に急激に膨張する気泡が発生する。同様に、第2の加熱手段により流路内の洗浄液を加熱すると、前記気泡に対する上流側(すなわち洗浄液供給手段側)に、洗浄液の層を介在させた状態で他の気泡が発生する。この、他の気泡は、あたかも空気でできた弁体のような役目をなし、相対的に下流側で膨張を続ける前記気泡が上流側(すなわち洗浄液供給手段側)に向かって膨張しようとするのを阻止する。これにより、前記気泡は、下流側(すなわち分注プローブの吐出口に向かう側)に向かって効率的に膨張し、洗浄液を高温・高圧の状態で押し出し、吐出口から噴出させる作用をする。このとき、前記気泡を含んだ洗浄液が分注プローブ内壁面に激しく衝突しながら通過するため、効果的に洗浄することができる。
したがって、第1の加熱手段の加熱により発生させる気泡の圧力を、逃すことなく分注プローブの内壁面の洗浄に利用することができる。
【0012】
また、請求項2に記載の分注装置は、液体を吸引及び吐出する分注プローブと、該分注プローブに洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、これら分注プローブ及び洗浄液供給手段間を接続する流路とを備えた分注装置において、前記流路内を満たす前記洗浄液を、前記流路の延在方向に沿った複数個所で、前記洗浄液供給手段側から前記分注プローブ側に向かって高温化する温度分布を持って加熱することで、互いの間に前記洗浄液の層が介在するように複数の気泡を発生させる第3の加熱手段を備えた分注プローブ洗浄手段を有することを特徴とする。
上記請求項2に記載の分注装置によれば、第3の加熱手段により流路内の各個所における洗浄液を加熱すると、急激に膨張する気泡が発生する。このとき発生する各気泡は、互いの間に介在する洗浄液の層により互いに独立した状態を保ち続けている。さらに、これら気泡は、第3の加熱手段が形成する温度分布により、洗浄液供給手段側から前記分注プローブ側に向かって高圧化するように形成される。そして、これら隣り合う気泡のうち、相対的に上流側(すなわち洗浄液供給手段側)にあるものが、あたかも空気でできた弁体のような役目をなし、相対的に下流側(すなわち分注プローブの吐出口に向かう側)で膨張を続ける前記気泡が上流側に向かって膨張しようとするのを阻止する。これにより、前記気泡は、下流側(すなわち分注プローブの吐出口に向かう側)に向かって効率的に膨張し、洗浄液を高温・高圧の状態で押し出し、吐出口から噴出させる作用をする。このとき、前記気泡を含んだ洗浄液が分注プローブ内壁面に激しく衝突しながら通過するため、効果的に洗浄することができる。
したがって、第3の加熱手段の加熱により発生させる気泡の圧力を、逃すことなく分注プローブの内壁面の洗浄に利用することができる。
【0013】
また、請求項3に記載の分注装置は、請求項1または請求項2に記載の分注装置において、前記分注プローブ洗浄手段が、さらに、少なくとも加熱後の前記分注プローブ洗浄手段を冷却する冷却手段を備えることを特徴とする。
上記請求項3に記載の分注装置によれば、プローブ内の洗浄液を一旦吐出させた後の、高温化した分注プローブ洗浄手段(さらには流路)を冷却手段により迅速に冷却し、各気泡が発生する前の状態に迅速に復旧させることができる。したがって、分注プローブ内の洗浄を短時間の間に繰り返し行うことができるようになる。
【0014】
請求項4に記載の分注装置は、請求項3に記載の分注装置において、前記冷却手段が、温度制御可能に構成されていることを特徴とする。
上記請求項4に記載の分注装置によれば、分注プローブ洗浄手段全体の温度制御をより効率的に行うことができる。これにより、例えば、分注プローブ洗浄手段の温度を加熱時以外は常に一定温度に保つようにし、安定した洗浄液の噴出を行えるようにすることが可能である。
【0015】
請求項5に記載の自動分析装置は、検体及び試薬が分注される反応容器と、該反応容器内で混合された前記検体及び前記試薬の混合液から前記検体の検査を行う分析手段とを備えた自動分析装置において、前記検体及び前記試薬を前記反応容器に分注する分注手段として、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の分注装置を備えることを特徴とする。
上記請求項5に記載の自動分析装置によれば、その分注装置が、より短時間で効果的に分注プローブの内壁面を洗浄可能としている。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の自動分析装置及びこれに備えられている分注装置の各実施形態を、図面を参照しながら以下に説明するが、本発明がこれらのみに限定解釈されるものでないことは勿論である。
【0017】
(第1の実施の形態)
図1〜図4を参照しながら、本発明の第1実施形態の説明を行う。図1は、本実施形態の自動分析装置の概略構成を示す平面図である。また、図2は、同自動分析装置に備えられている分注装置の構成を説明する説明図である。また、図3は、同分注装置の要部を示す縦断面図である。また、図4は、同分注装置の同要部の動作を説明するための説明図である。
なお、以下の説明においては、自動分析装置全体の説明を行った後、これに備えられている分注装置の説明を続けて行うものとする。
【0018】
図1に示すように、本実施形態の自動分析装置は、装置本体1上に、反応ディスク2,検体用ターンテーブル3,試薬用ターンテーブル4,検体用分注ユニット(分注装置)8,試薬用分注ユニット(分注装置)9等が配設された構成となっている。
【0019】
反応ディスク2には、複数本の反応容器5が同心円周上に沿って環状配置されており、また、検体用ターンテーブル3には、複数本の検体容器6が同心円周上に沿って環状配設されている。また、試薬用ターンテーブル4には、複数本の試薬ボトル7が、同心円周上に沿って環状配設されている。
【0020】
各検体容器6には、分析対象となる検体、すなわち、血液、尿、糞便溶解液、培養細胞液等が収められており、また、各試薬ボトル7には、分析項目に必要な複数種類の試薬が個別に収められている。
反応ディスク2,検体用ターンテーブル3,試薬用ターンテーブル4は、それぞれ、図示しない回転機構により間欠的に回転動作し、所定の位置に位置決めすることが可能となっている。すなわち、反応ディスク2には、検体分注ポジションP1,試薬分注ポジションP3,攪拌ポジションP5,測定ポジションP6,反応容器洗浄ポジションP7が設定されており、図示しない装置コントローラによりその位置が記憶され、位置制御されている。同様に、検体用ターンテーブル3,試薬用ターンテーブル4にも、それぞれ、検体吸引ポジションP2,試薬吸引ポジションP4が設定されている。
【0021】
検体用分注ユニット8,試薬用分注ユニット9は、それぞれ分注プローブ(後述)を備えており、図示しない駆動機構により、同図の紙面垂直方向の上下動作と、紙面垂直軸線回りの回転動作とが可能となっている。
検体用分注ユニット8は、同図に示す回転動作を行うことにより、反応ディスク2上の検体分注ポジションP1と検体用ターンテーブル3上の検体吸引ポジションP2との間を行き来できる位置に配設されている。また、試薬用分注ユニット9は、同図に示す回転動作を行うことにより、反応ディスク2上の試薬分注ポジションP3と試薬用ターンテーブル4上の試薬吸引ポジションP4との間を行き来できる位置に配設されている。
【0022】
そして、検体分注ポジションP1と検体吸引ポジションP2との間であって、検体用分注ユニット8が回転動作により通過する経路上の位置に、検体用分注ユニット8に備えられている前記分注プローブの外部の洗浄と、前記分注プローブ内を洗浄した後の洗浄液の排出とを行う検体用洗浄槽10が配設されている。同様に、試薬分注ポジションP3と試薬吸引ポジションP4との間であって、試薬用分注ユニット9が回転動作により通過する経路上の位置に、試薬用分注ユニット9に備えられている前記分注プローブの外部の洗浄と、前記分注プローブ内を洗浄した後の洗浄液の排出とを行う試薬用洗浄槽11が配設されている。
【0023】
また、攪拌ポジションP5の外周位置には攪拌ユニット12が配設されており、攪拌ポジションP5の位置に来た反応容器5内の混合液を攪拌するようになっている。測定ポジションP6の外周位置には測定ユニット13が配設されており、測定ポジションP6の位置に来た反応容器5内の混合液の吸光度を測定するようになっている。反応容器洗浄ポジションP7の外周位置には、反応容器洗浄ユニット14が配設されており、測定および分析の完了した混合液を廃棄し、反応容器5を洗浄するようになっている。
【0024】
以上説明の構成を有する本実施形態の自動分析装置の全体動作について、以下に説明を行う。
まず、検体用分注ユニット8および試薬用分注ユニット9の前記各分注プローブを、それぞれ、検体用洗浄槽10,試薬用洗浄槽11上の位置に移動させる。この位置で一度停止させた後、前記洗浄液供給ポンプから洗浄液が前記各分注プローブの先端まで送られる。これにより、前記各分注プローブの洗浄が行われるとともに、これら分注プローブ内および分注プローブに接続された配管内が洗浄液で満たされる。なお、この洗浄動作については、後述において詳細に説明する。
【0025】
次に、検体用分注ユニット8の前記分注プローブが、検体吸引ポジションP2に移動され、さらにこの分注プローブを降下させることで、この位置にある検体容器6内に挿入される。検体容器6内の検体の液面下数mmの位置まで先端が降下したところで分注プローブの動作が止められ、次いで前記シリンジポンプが動作して検体が吸引される。
所定量の吸引が完了すると、前記分注プローブは、検体容器6と機械的に干渉しない高さまで引き上げられ、次に、検体分注ポジションP1に移動される。移動完了後、前記分注プローブは、検体分注ポジションP1に設置されている反応容器5内に降下され、前記シリンジポンプの動作により所定量の検体の分注が行われる。
【0026】
分注完了後、前記分注プローブは反応容器5と干渉しない位置まで引き上げられ、検体用洗浄槽10上に移動される。洗浄槽10上の位置に達すると、前記洗浄液供給ポンプが動作して洗浄液が分注プローブに送られる。これにより、分注プローブ内の余った検体を外部に流し出すとともに、分注プローブ先端の洗浄が行われる。以上により、1つの反応容器5への検体の分注が完了する。なお、この洗浄動作については、後述において詳細に説明する。
【0027】
検体の分注完了後、反応ディスク2が回転動作し、反応容器5は試薬分注ポジションP3に送られる。試薬分注ポジションP3と試薬吸引ポジションP4との間でも、分注ユニット9が分注ユニット8と同様に動作し、試薬吸引ポジションP4から試薬を吸引し、試薬分注ポジションP3において検体の入った反応容器5内に試薬を分注する。
試薬の分注完了後、反応ディスク2が回転動作し、反応容器5は攪拌ポジションP5に送られる。攪拌ポジションP5では、攪拌ユニット12が作動して検体および試薬の混合液の攪拌がなされる。
【0028】
攪拌後、検体と試薬が反応するのに要する所定時間を経過した後、反応容器5は測定ポジションP6に送られ、測定ユニット13により分析項目に応じた所定の波長で吸光度の変化等が測定され、分析が行われる。
分析が完了した反応容器5は、反応容器洗浄ポジションP7に送られ、反応容器洗浄ユニット14によって洗浄される。
以上が、本実施形態の自動分析装置における分析作業の一連の動作であり、予め設定された分析プログラムに従って作業が繰り返し行われる。
【0029】
続いて、前記検体用分注ユニット8および試薬用分注ユニット9の詳細に関する説明を行う。なお、これら検体用分注ユニット8および試薬用分注ユニット9は略同一構成を有するものであるため、以下の説明においては「分注プローブユニット」としてまとめて説明するものとする。また、分注対象である検体及び試薬についても、単に「試料」と呼んで説明するものとする。
【0030】
図2に示すように、本実施形態の分注プローブユニットは、試料を吸引、吐出するための分注プローブ17(前記分注プローブ)を備えている。この分注プローブ17は、Z−θ駆動部22に同軸に配設された支柱18に対し、アーム19を介して支持されている。そして、分注プローブ17は、Z−θ駆動部22の駆動により、高さ方向(Z軸方向),回動方向(θ方向)に移動させることができるようになっている。
【0031】
前記アーム19上には、台座20を介して分注プローブ洗浄部16が配設されている。この分注プローブ洗浄部16の両端には、フランジ型のジョイント10a,10bを介して配管11a,11bが接続されている。配管11bの一端は、フレア型ジョイント21により分注プローブ17に接続されている。また、配管11aの一端は、シリンジピストンポンプ23に接続され、更にシリンジピストンポンプ23は、電磁弁26を介してマグネットポンプ24に接続されている。
これにより、マグネットポンプ24は、洗浄液槽25から洗浄液を汲み上げ、電磁弁26、シリンジピストンポンプ23、さらには分注プローブ洗浄部16を通過して分注プローブ17まで洗浄液を送ることができるようになっている。なお、分注プローブ17で試料を吸引,吐出する分注動作時には、電磁弁26を閉じた状態にするとともに、シリンジピストンポンプ23を作動させて行う。
【0032】
図3に示すように、分注プローブ洗浄部16は、本体16a内に流路16bを有し、この流路16bの両端がそれぞれ配管11a,11bに接続されている。流路16bの上部には一対の縦孔3a,3bが形成されており、これら縦孔3a,3bには、それぞれ金属チップ4a,4bが隙間なく嵌め込まれている。
本体16aは、材質として、断熱性の高いテフロン(登録商標)を採用している。各金属チップ4a,4bの上面には、それぞれセラミックヒータ5a,5bが密着した状態に貼り付けられている。さらに、これらセラミックヒータ5a,5bの上面には、シート状熱電対6a,6bが、それぞれ貼り付けられている。
【0033】
さらに、各シート状熱電対6a,6bの上面には、これらを覆う断熱材7が配設され、その上にフタ16cがビス(図示略)により本体16aにとめられている。断熱材7は、各セラミックヒータ5a,5bの熱が外部に逃げずに各金属チップ4a,4bに効率的に伝わるためのものであり、その材質としては、シリコンゴムなどの断熱性が高く、なおかつ、弾力を有する材料が適している。
フタ16cは、放熱性に優れた金属製であり、各セラミックヒータ5a,5bの加熱により分注プローブ洗浄部16全体に蓄積しようとする熱を外気に放熱する放熱体の役目を兼ねている。
【0034】
また、各セラミックヒータ5a,5bは、図2に示すように、これらに電流を供給するためのヒータリード線13a,13bを有している。また、各シート状熱電対6a,6bも、図2に示すように、熱電対リード線14a,14bを有している。これらヒータリード線13a,13bおよび熱電対リード線14a,14bは、2チャンネルの温度コントローラ15に接続されおり、各熱電対6a,6bの温度検出結果を元に、各セラミックヒータ5a,5bを別々に温度制御することが可能となっている。
このように、分注プローブ洗浄部16には、流路16b内を満たす洗浄液の一部を加熱して気泡を発生させるセラミックヒータ5b(第1の加熱手段)と、このセラミックヒータ5bの加熱位置よりもシリンジピストンポンプ23側(洗浄液供給手段側)に近い位置の洗浄液を加熱して、気泡に対して洗浄液の層を介在させた状態で他の気泡を発生させるセラミックヒータ5a(第2の加熱手段)とを備えた構成を採用している。
流路16bの両端にはメネジ9a,9bが形成されており、前記各フランジ型ジョイント10a,10bが取り付けられ、テフロン(登録商標)製の配管11a,11bが接続されている。
【0035】
以上説明の構成を有する分注プローブ17の動作について説明する。
まず、分注プローブ17をZ−θ駆動部22の作動により前記検体吸引ポジションP2または前記試薬吸引ポジションP4まで移動させて試料を吸引した後、今度は前記検体分注ポジションP1または試薬分注ポジションP3に移動させて吸引した試料を吐出する。この試料の吸引および吐出は、シリンジピストンポンプ23を作動させることにより行う。
上記分注動作後の分注プローブ17は、前記検体用洗浄槽10または前記試薬用洗浄槽11に移動し、分注プローブ17に洗浄液を通すことで洗浄を行う。
【0036】
この洗浄動作では、まず電磁弁26を開け、マグネットポンプ24により洗浄液を洗浄液槽25から汲み上げて分注プローブ17に送る。洗浄液が分注プローブ17の開口先端まで達したところで電磁弁26を閉じる。これにより、図4(a)に示すように、分注プローブ洗浄部16の流路16b内が洗浄液で満たされた状態になる。
次に、温度コントローラ15から電流を供給してセラミックヒータ5bの加熱を開始する。これにより、流路16b内を満たす洗浄液の一部(金属チップ4b近傍部分の洗浄液)が加熱され、図4(b)に示すように気化して気泡bが発生し、膨張を開始する。
【0037】
この時の温度コントローラ15は、シート状熱電対6bからの信号により、金属チップ4b近傍部分の洗浄液が気化、膨張を開始する温度(すなわち気泡bを生じさせるためのセラミックヒータ5bの温度)を検知する。さらに、温度コントローラ15は、セラミックヒータ5bの温度が、洗浄液の気化、膨張を開始させる温度まで上昇した時点で、セラミックヒータ5aの加熱を開始させる。これにより、図4(c)に示すように、金属チップ4aの近傍部分の洗浄液が加熱され、同様に気化して気泡aが発生し、膨張を開始する。この時、気泡a,b間には、洗浄液の層Lが介在し、これらの間を分断して混ざり合うのを防げるようになっている。
【0038】
さらに、金属チップ4b近傍で膨張する気泡bにより洗浄液内の圧力が高まり、図4(d)に示すように、気泡bの両隣にある洗浄液を、それぞれ配管11a側および配管11b側の両方向に向かって均等に押し出そうとする力が発生する。しかしながら、分注プローブ17の洗浄は、その先端から洗浄液を外部に吐出させることにより行うため、配管11a側(シリンジピストンポンプ23側)に押し出そうという力はロスとなる。
【0039】
そこで、本実施形態では、気泡bの膨張により押し出そうとする力が作用し始めた時点で、金属チップ4a近傍でも同様に気泡aを発生させ、この部分の圧力が高い状態となるようにしている。
これにより、配管11a側および配管11b側の両方向に向かって膨張する気泡bのうち、配管11a側に向かう部分が金属チップ4aの近傍に到達するときには、金属チップ4a近傍の洗浄液が気泡aによって圧力が高められているため、気泡bが気泡aよりも配管11a側に向かって膨張を続けるのを防止することができる。その分、気泡bの膨張方向(圧力作用方向)は、図4(e)に示すように、配管11b側に向かう一方向に方向付けられることになる。したがって、金属チップ4b近傍から膨張開始する気泡bは、配管11b側、すなわち分注プローブ17側に向かって効果的に膨張をするようになる。
【0040】
この急激に膨張する気泡bより、配管11bおよび分注プローブ17内を満たす洗浄液が、分注プローブ17の先端より外部に向けて吐出される。この時、洗浄液は非常に高い圧力で押し出される。しかも、洗浄液は、配管11bおよび分注プローブ17内を、気泡bの混入した乱流状態およびスチーム状態となって通過する。なおかつ、洗浄液は高温化しており、洗浄液分子が運動エネルギーの高い状態にある。
したがって、気泡bおよび洗浄液分子が分注プローブ17の内壁面に衝突する(擦りつけられる)ことで、分注プローブ17の内壁面に付着していた試料を内壁面から引き離して洗浄液と共に押し流すことができる。しかも、この洗浄では、洗浄液が高圧力で分注プローブ17の先端から噴出されるため、洗浄が一瞬にして完了する。
【0041】
温度コントローラ15は、各セラミックヒータ5a,5bに電流の供給を開始してから、各熱電対シート6a,6bからの信号により各金属チップ4a,4b近傍の洗浄液が気化・膨張する温度を検出し、その後、洗浄液を分注プローブ17の先端から噴出させて洗浄が完了するまでの一定時間、電流の供給を継続した後、電流の供給を停止する。
【0042】
前述したように、本実施形態の分注プローブ洗浄部16における本体16aは、断熱性の高いテフロン(登録商標)で構成されており、また、各セラミックヒータ5a,5bの上面にシリコンゴムからなる断熱材7を配している。これにより、各セラミックヒータ5a,5bで発生した熱は、速やかに各金属チップ4a,4bに伝わり、流路16b内の洗浄液を部分的に短時間で加熱することができるようになっている。なおかつ、配管11bおよび分注プローブ17内の洗浄液が吐出された後は、各セラミックヒータ5a,5bへの電流供給を停止し、フタ16cにより放熱を行うことで、分注プローブ洗浄部16全体を速やかに冷却できる。また、さらに電磁弁26を開けて洗浄液を再度、分注プローブ17の先端まで充填することで、洗浄液と接している各金属チップ4a,4bを冷却すれば、分注プローブ洗浄部16全体をより短時間で冷却できる。
したがって、即座に、分注プローブ17および配管11b内の洗浄液を繰り返して噴出させる状態に復旧させることができる。繰り返し噴出を行うことで、より付着液の少ない状態まで短時間に洗浄することが可能となる。
【0043】
以上説明のように、本実施形態の分注プローブユニットは、流路16b内を満たす洗浄液の一部を加熱して気泡bを発生させるセラミックヒータ5bと、このセラミックヒータ5bの加熱位置よりもシリンジピストンポンプ23側に近い位置の洗浄液を加熱して、気泡bに対して洗浄液の層を介在させた状態で他の気泡aを発生させるセラミックヒータ5aとを備える構成を採用した。この構成によれば、セラミックヒータ5bの加熱により発生させる気泡bの圧力を逃すことなく分注プローブ17の内壁面の洗浄に利用することができるので、より短時間で効果的に分注プローブ17の内壁面を洗浄することが可能となる。
【0044】
また、本実施形態の分注プローブユニットは、セラミックヒータ5a,5bの加熱により蓄積される熱をフタ16cにより外部に放出する構成を採用した。この構成によれば、一度加熱した後に速やかに冷却でき、分注プローブ17内の洗浄を短時間の間に繰り返し行うことができ、より高い洗浄効果を得ることが可能となっている。
また、本実施形態の自動分析装置は、より短時間で効果的に分注プローブ17の内壁面を洗浄できる分注プローブユニットを備えているので、更なる処理速度の向上を得ることが可能となっている。
【0045】
なお、本実施形態では、洗浄液を加熱する加熱源として各セラミックヒータ5a,5bを採用したが、これに限らず、同等の熱量を有するシートヒータ等の別の種類のヒータを採用しても良い。
また、本実施形態では一対のセラミックヒータ5a,5bを使用しているが、一対に限らず、吐出させる洗浄液の量を増やしたい場合には、3体以上のヒータを流路16bに沿って配列することで対応するものとしても良い。
また、各シート状熱電対6a,6bは、必ずしも必要ではなく、噴出を繰り返すことのできる周期が予め分かっていれば、これらシート状熱電対6a,6bを省略するとともに、前記周期で各セラミックヒータ5a,5bに供給する電流をON,OFFするだけでも制御は可能である。
【0046】
(第2の実施の形態)
続いて、本発明の自動分析装置の第2実施形態の説明を行う。なお、本実施形態は、前記分注プローブユニットに備えられている前記分注プローブ洗浄部16が特に特徴的となっているので、図5を参照しながらこの特徴点を中心に説明を行い、その他については上記第1実施形態と同様であるとしてその説明を省略する。図5は、本実施形態の分注プローブユニットに備えられている分注プローブ洗浄部(以下の説明においては、前記分注プローブ洗浄部16と区別するために新たな符号46を与えて説明を行うものとする。)を示す図であって、図3に相当する要部の縦断面図である。
【0047】
同図に示すように、分注プローブ洗浄部46の本体51には、流路50と、この流路50に連通するとともに流路50の延在方向に沿って配置された4個の縦孔52とが形成されている。また、流路50の両端には、ニップル53が形成されており、テフロン(登録商標)製の前記配管11a,11bが接続されている。
【0048】
流路50の上部には、シリコン接着剤などの接着層56が設けられており、これにより、ヒータ基板54が本体51に対して接着固定されている。ヒータ基板54は、セラミック基板からなり、4個の縦孔52に適合する位置にそれぞれ複数本の配線からなるヒータ55a,55b,55c,55dが形成されている。
これらヒータ55a,55b,55c,55dは、その発熱量が、配管11b側から配管11a側に向かって順に少しずつ小さくなるように、それぞれのヒータを構成する配線密度が変えられている。各ヒータ55a,55b,55c,55dは、電極パット58a,58bを介して電流コントローラ59に接続されている。これにより、電流コントローラ59から各ヒータ55a,55b,55c,55dに同電流を流したときに、ヒータ55a,55b,55c,55dの順番で洗浄液が気化して気泡を発生させる温度に上昇するよう設計されている。ヒータ基板54上には、ヒートシンク57が配設されている。
【0049】
電流コントローラ59は、各ヒータ55a,55b,55c,55dに電流を供給開始してから、各ヒータ55a,55b,55c,55d近傍の洗浄液が順次、気化・膨張し、さらには洗浄液が前記分注プローブ17の先端から噴出して洗浄が完了するまでの一定時間、電流供給を継続した後、電流供給を停止するようになっている。
このように、本実施形態の分注プローブ洗浄部46は、流路16b内を満たす洗浄液を、流路16bの延在方向に沿った4個所(複数個所)で、前記シリンジピストンポンプ23側から前記分注プローブ17側に向かって徐々に高温化する温度分布を持って加熱することで、互いの間に洗浄液の層が介在するように複数の気泡を発生させるヒータ55a,55b,55c,55d(第3の加熱手段)を備えたものとなっている
【0050】
以上説明の構成を有する本実施形態の分注プローブ洗浄部46では、電流コントローラ59からの電流が供給されると、ヒータ55a,55b,55c,55dの順に昇温する。これに伴い、洗浄液は、ヒータ55a,55b,55c,55d近傍で、それぞれが温度上昇する際に、流路50に沿って配管11b側で高く配管11a側で低くなる温度勾配を持つことになる。
したがって、膨張が始まるタイミングが、相対的に配管11b側で早く、かつ配管11a側で遅くなり、上記第1実施形態と同様に圧力のロスを効果的に打ち消すことが可能となる。その結果、洗浄液は、配管11b側に向かう一方向のみに膨張するようになる。これにより、配管11b内および分注プローブ17内の洗浄液を分注プローブ17先端から効率よく噴出させることが可能となる。
【0051】
本実施形態においては、洗浄液に直接接する各ヒータ55a,55b,55c,55dを設けて、これらヒータ55a,55b,55c,55dにより洗浄液を直接加熱しているため、上記第1実施形態よりも低い電流量で洗浄液を気化・膨張する温度まで上昇させることができるようになっている。換言すると、同程度の電流を加えた場合に、洗浄液の加熱時間が短くて済むようになっている。
【0052】
また、ヒータ基板54上にヒートシンク57を配設したことで、各ヒータ55a,55b,55c,55d及び本体51に蓄積される熱を常に放熱するようにしているので、分注プローブ洗浄部46全体への蓄熱を防ぐことができるようになっている。
また、上記第1実施形態に比べて、複数の加熱手段としてヒータ55a,55b,55c,55dを設けるとともに、これらをヒータ55a,55b,55c,55dの順に昇温させる制御構成を採用したので、熱電対等の温度測定部が不要となり、分注プローブ洗浄部46を小型することも可能としている。更に、電流供給も同時に一定時間、同電流を供給すればよいので、加熱制御手段(本実施形態では電流コントローラ59が該当し、上記第1実施形態では前記温度コントローラ15が該当する。)の構成も簡単になる。
以上により、より高い周期で繰り返すように洗浄液の噴出を行うことができ、なおかつ、分注プローブ洗浄部46自体の小型化も可能となる。
【0053】
また、本実施形態の分注プローブ洗浄部46では、各ヒータ55a,55b,55c,55d及びヒートシンク57がヒータ基板54と一体化してユニットをなしており、一括して前記本体51に取り付け可能な構成を採用している。この構成によれば、本体51に対する各ヒータ55a,55b,55c,55d及びヒートシンク57及びヒータ基板54の各部品の取り付けを、1回の取り付け工程で行うことができるので、分注プローブ洗浄部46の製造を比較的容易にすることが可能となっている。
【0054】
なお、本実施形態では、4個所に各ヒータ55a,55b,55c,55dを設置するものとしたが、これに限らず、例えば1箇所であっても、ヒータ配線の配線密度等を流路50の延在方向に沿ってを変更することで同様の温度分布(すなわち膨張タイミングのずれ)が得られるように構成してもよい。
【0055】
(第3の実施の形態)
続いて、本発明の自動分析装置の第3実施形態の説明を行う。なお、本実施形態は、前記分注プローブユニットに備えられている前記分注プローブ洗浄部16が特に特徴的となっているので、図6及び図7を参照しながらこの特徴点を中心に説明を行い、その他については上記第1実施形態と同様であるとしてその説明を省略する。
図6は、本実施形態の分注プローブユニットに備えられている分注プローブ洗浄部(以下の説明においては、前記分注プローブ洗浄部16と区別するために新たな符号66を与えて説明を行うものとする。)を示す図であって、図3に相当する要部の縦断面図である。また、図7は、同分注装置の同要部の動作を説明するためのグラフであって、横軸が時間、縦軸が流路内洗浄液の温度を示している。
【0056】
図6に示すように、本実施の形態では、前記本体16aの下部に、シート状熱電対69が貼付されたペルチェ素子68が配設されている。さらにその下部には、ヒートシンク67が配設されている。ペルチェ素子30およびシート状熱電対31は、図示を省略する温度コントローラに接続されている。
【0057】
分注プローブ洗浄部66により繰り返して洗浄液の噴出を行うと、分注プローブ洗浄部66自体の温度が上昇する可能性がある。この場合、各セラミックヒータ5a,5bの加熱を停止させても、流路16b内の洗浄液の温度が常温より高い状態のままとなり、配管11a内の洗浄液も徐々に温度が高くなっていく。分注プローブ17は、前記シリンジピストンポンプ23の作動により、一定の吸引量及び吐出量(分注量)を確保するようになっているが、シリンジピストンポンプ23が同一動作をしても、配管11a内の洗浄液の温度が変化すると分注量が変化する虞がある。
【0058】
そこで、本実施形態では、冷却効果の高いペルチェ素子68とヒートシンク67との組み合わせにより、分注プローブ洗浄部66を積極的に冷却して常に一定の温度となるように制御している。これにより、各セラミックヒータ5a,5bの繰り返し加熱による分注プローブ洗浄部66の温度上昇を防止することができる。したがって、配管11a内の洗浄液の温度も一定に保つことができ、分注精度の劣化を防止することが可能となっている。
【0059】
すなわち、本実施形態では、上記第1及び上記第2実施形態と同様な洗浄効果が得られるとともに、冷却手段としてぺルチェ素子69及びヒートシンク67を備えたことで、上記第1実施形態及び上記第2実施形態に比較して、分注プローブ洗浄部66全体の温度制御をより効率的に行えるものとなっている。
また、ぺルチェ素子69が制御する中心温度(制御目標温度)を、例えば図7に示すように室温以上(例えば80℃程度)に設定することで、洗浄液が噴出する温度まで、より速やかに昇温させるように構成することも可能である。すなわち、同図に示すように、1回目の吐出を除く2回目の吐出動作以降では、室温から80℃まで昇温させるのに要する加熱時間を省略することができ、短時間で吐出動作を繰り返すことが可能となっている。
【0060】
なお、ぺルチェ素子69及びヒートシンク67により、分注プローブ洗浄部66全体を常に一定温度に保つことで、加熱および冷却を同じタイミングとすることも可能である。したがって、各セラミックヒータ5a,5bは、各シート状熱電対6a,6bの信号検出による温度制御を行う必要がなく、電流を一定間隔で所定時間、印加を繰り返すだけで、容易かつ安定して洗浄液を分注プローブ17の先端より繰り返し吐出させることができる。
なお、本実施形態では、ペルチェ素子68にヒートシンク67を設けて放熱する構成を採用しているが、さらに電動ファン等を配設してヒートシンク67の周辺で空気を対流させ、放熱を促進させることで、より高い冷却効果を得ることも可能である。
なお、上記第2実施形態の構成に、本実施形態の構成のペルチェ素子69とヒートシンク67を用いても同等の作用効果があることは言うまでもない。
【0061】
(第4の実施の形態)
続いて、本発明の自動分析装置の第4実施形態の説明を行う。なお、本実施形態は、前記分注プローブユニットに備えられている前記分注プローブ洗浄部16が特に特徴的となっているので、図8及び図9を参照しながらこの特徴点を中心に説明を行い、その他については上記第1実施形態と同様であるとしてその説明を省略する。
図8は、本実施形態の分注プローブユニットに備えられている分注プローブ洗浄部(以下の説明においては、前記分注プローブ洗浄部16と区別するために新たな符号76を与えて説明を行うものとする。)を示す図であって、図3に相当する要部の縦断面図である。また、図9は、同分注装置の同要部の周囲構成を説明するための説明図である。
【0062】
図8に示すように、本実施形態の分注プローブ洗浄部76では、前記本体16aの流路16bに近接して、冷却用流路40が設けられている。
図8及び図9に示すように、冷却用流路40の両端には、メネジ41a,41bが形成されており、フランジ型ジョイント42a,42bが接続されている。これらフランジ型ジョイント42a,42bには、テフロン(登録商標)製の配管43a,43bが接続されている。配管43aはポンプ44に接続され、配管43bは冷却水タンク45に接続されている。これにより、ポンプ44で、冷却水タンク45の冷却水を冷却用流路40に循環させている。
【0063】
本実施形態の分注プローブ洗浄装置76では、ポンプ44により冷却水を冷却用流路40に循環させることで、分注プローブ洗浄部76の温度を、加熱時以外は常に一定温度に保つように構成しているので、上記第3実施形態と同様に安定した洗浄液の噴出が可能である。また、冷却水の温度を、80℃程度に設定することで、図7で説明したように、洗浄液が噴出する温度までより速やかに昇温させることが可能である。
なお、冷却用流路40の配置は、必ずしも本体16aの下部である必要はなく、その他の位置に配置するものとしても良い。
また、分注プローブ洗浄部76に蓄積される熱量に応じて、冷却用流路40の長さ、本数等を適宜変更することも可能である。
なお、上記第2実施形態の構成に本実施形態の構成の冷却用流路40を用いても同様の作用効果があることは言うまでもない。
【0064】
【発明の効果】
本発明の請求項1に記載の分注装置は、流路内を満たす洗浄液の一部を加熱して気泡を発生させる第1の加熱手段と、該第1の加熱手段の加熱位置よりも洗浄液供給手段側に近い位置の洗浄液を加熱して、前記気泡に対して洗浄液の層を介在させた状態で他の気泡を発生させる第2の加熱手段とを備える構成を採用した。この構成によれば、第1の加熱手段の加熱により発生させる気泡の圧力を逃すことなく分注プローブの内壁面の洗浄に利用することができるので、より短時間で効果的に分注プローブの内壁面を洗浄することが可能となる。
【0065】
また、請求項2に記載の分注装置は、流路内を満たす洗浄液を、流路の延在方向に沿った複数個所で、洗浄液供給手段側から分注プローブ側に向かって高温化する温度分布を持って加熱することで、互いの間に洗浄液の層が介在するように複数の気泡を発生させる第3の加熱手段を備える構成を採用した。この構成によれば、第3の加熱手段の加熱により発生させる気泡の圧力を逃すことなく分注プローブの内壁面の洗浄に利用することができるので、より短時間で効果的に分注プローブの内壁面を洗浄することが可能となる。
【0066】
また、請求項3に記載の分注装置は、少なくとも加熱後の前記第1及び第2、又は第3の加熱手段を冷却する冷却手段を備える構成を採用した。この構成によれば、分注プローブ内の洗浄を短時間の間に繰り返し行うことができ、より高い洗浄効果を得ることが可能となっている。
さらには、冷却手段により流路の温度を一定に保つこともできるので、内部を流れる洗浄液の温度を一定に保ち、これにより、分注精度の劣化を防止することも可能としている。
【0067】
また、請求項4に記載の分注装置は、前記冷却手段が温度制御可能である構成を採用した。この構成によれば、分注プローブ洗浄手段全体の温度制御をより効率的に行うことができる。これにより、例えば、分注プローブ洗浄手段の温度を加熱時以外は常に一定温度に保つようにし、安定した洗浄液の噴出を行えるようにすることが可能となる。
【0068】
また、請求項5に記載の自動分析装置は、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の分注装置を備える構成を採用した。この構成によれば、その分注装置が、より短時間で効果的に分注プローブの内壁面を洗浄可能としているので、更なる処理速度の向上を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動分析装置の第1実施形態を示す平面図である。
【図2】同自動分析装置に備えられている分注装置の構成を説明する説明図である。
【図3】同分注装置の要部を示す縦断面図である。
【図4】同分注装置の同要部の動作を説明するための説明図である。
【図5】本発明の自動分析装置に備えられている分注装置の第2実施形態を示す図であって、図3に相当する要部の縦断面図である。
【図6】本発明の自動分析装置に備えられている分注装置の第3実施形態を示す図であって、図3に相当する要部の縦断面図である。
【図7】同分注装置の同要部の動作を説明するためのグラフであって、横軸が時間、縦軸が流路内洗浄液の温度を示している。
【図8】本発明の自動分析装置に備えられている分注装置の第4実施形態を示す図であって、図3に相当する要部の縦断面図である。
【図9】同分注装置の同要部の構成を説明するための説明図である。
【図10】従来の分注装置の要部を示す縦断面図である。
【図11】従来の他の分注装置の構成を示す正面図である。
【符号の説明】
5a・・・セラミックヒータ(第2の加熱手段)
5b・・・セラミックヒータ(第1の加熱手段)
8・・・検体用分注ユニット(分注装置)
9・・・試薬用分注ユニット(分注装置)
16,46,66,76・・・分注プローブ洗浄部(分注プローブ洗浄手段)
16b・・・流路
16c・・・フタ(冷却手段)
17・・・分注プローブ
23・・・シリンジピストンポンプ(洗浄液供給手段)
40・・・冷却用流路(冷却手段)
55a,55b,55c,55d・・・ヒータ(第3の加熱手段)
57,67・・・ヒートシンク(冷却手段)
69・・・ペルチェ素子(冷却手段)
a・・・気泡
b・・・他の気泡
L・・・洗浄液の層

Claims (5)

  1. 液体を吸引及び吐出する分注プローブと、該分注プローブに洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、これら分注プローブ及び洗浄液供給手段間を接続する流路とを備えた分注装置において、
    前記流路内を満たす前記洗浄液の一部を加熱して気泡を発生させる第1の加熱手段と、該第1の加熱手段の加熱位置よりも前記洗浄液供給手段側に近い位置の洗浄液を加熱して、前記気泡に対して前記洗浄液の層を介在させた状態で他の気泡を発生させる第2の加熱手段とを備えた分注プローブ洗浄手段を有する
    ことを特徴とする分注装置。
  2. 液体を吸引及び吐出する分注プローブと、該分注プローブに洗浄液を供給する洗浄液供給手段と、これら分注プローブ及び洗浄液供給手段間を接続する流路とを備えた分注装置において、
    前記流路内を満たす前記洗浄液を、前記流路の延在方向に沿った複数個所で、前記洗浄液供給手段側から前記分注プローブ側に向かって高温化する温度分布を持って加熱することで、互いの間に前記洗浄液の層が介在するように複数の気泡を発生させる第3の加熱手段を備えた分注プローブ洗浄手段を有する
    ことを特徴とする分注装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の分注装置において、
    前記分注プローブ洗浄手段は、さらに、少なくとも加熱後の前記分注プローブ洗浄手段を冷却する冷却手段を備える
    ことを特徴とする分注装置。
  4. 請求項3に記載の分注装置において、
    前記冷却手段が、温度制御可能に構成されている
    ことを特徴とする分注装置。
  5. 検体及び試薬が分注される反応容器と、該反応容器内で混合された前記検体及び前記試薬の混合液から前記検体の検査を行う分析手段とを備えた自動分析装置において、
    前記検体及び前記試薬を前記反応容器に分注する分注手段として、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の分注装置を備える
    ことを特徴とする自動分析装置。
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