JP2005003516A - プローブピン研磨装置及びプローブピンの研磨方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】プローブピンを容易に研磨することができるプローブピン研磨装置を提供する。
【解決手段】円盤状の砥石10を回転させる砥石回転機構3と、プローブピン2をその一端部を露出させて保持すると共にプローブピン2をその軸を回転軸として回転させるピン保持治具4と、プローブピン2を砥石10の研磨面11に対して直交する方向に沿って延在させた状態でその一端部を研磨面11に接触させ得るべくピン保持治具4を移動させるピン保持治具移動機構5と、ピン保持治具4に保持させたプローブピン2の軸と砥石10の軸とを含む平面上にあると共に砥石10の径方向とほぼ平行な直線を回動軸Aとして、ピン保持治具4を回動させるピン保持治具回動機構6と、回動軸Aの位置をピン保持治具4に保持させたプローブピン2の軸に沿って調節する回動軸調節機構7と、を備えたことにより、前記課題を解決した。
【選択図】 図1
【解決手段】円盤状の砥石10を回転させる砥石回転機構3と、プローブピン2をその一端部を露出させて保持すると共にプローブピン2をその軸を回転軸として回転させるピン保持治具4と、プローブピン2を砥石10の研磨面11に対して直交する方向に沿って延在させた状態でその一端部を研磨面11に接触させ得るべくピン保持治具4を移動させるピン保持治具移動機構5と、ピン保持治具4に保持させたプローブピン2の軸と砥石10の軸とを含む平面上にあると共に砥石10の径方向とほぼ平行な直線を回動軸Aとして、ピン保持治具4を回動させるピン保持治具回動機構6と、回動軸Aの位置をピン保持治具4に保持させたプローブピン2の軸に沿って調節する回動軸調節機構7と、を備えたことにより、前記課題を解決した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体基板や液晶表示装置などの電気検査等に用いられるプローブピンを研磨するプローブピン研磨装置及びプローブピンの研磨方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路(IC)等の半導体基板や液晶表示装置などは、正常に機能するか電気的特性の検査(電気検査)が行われている。電気検査の電極としてプローブピンが用いられており、このプローブピンの先端部を各電極部等に接触させて検査が行われている。プローブピンは、近年のICの集積度を上げるべく高密度化に伴って、より細径化と高精度化が求められている。
【0003】
プローブピンの先端部は、検査装置にプローブピン等を高密度実装するために、先端へ行くほど細くなるようにテーパ等が設けられている。このプローブピンは例えばタングステンにより成形されており、先端部が例えば研磨により加工される。プローブピンを研磨加工する装置としては、砥石を有する研磨部を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
このプローブピン研磨装置は、プローブピンをX軸、Y軸あるいはZ軸方向に移動させてその先端部を研磨部の砥石に接触させ、プローブピンを研磨するものである。砥石は、研磨面がプローブピンの軸方向(Z軸)と傾斜した状態で設置されており、プローブピンをX軸及びY軸に移動させて、プローブピンの先端部を研磨面に接触させることで、プローブピンの先端部を研磨することができる。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−209896号公報(第2、3頁、図2)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述のプローブピン研磨装置は、プローブピンを主にX軸及びY軸に沿って移動させて、プローブピンの先端部を研磨させるものである。しかし、例えば、プローブピンの先端部を円錐状に研磨する場合には、研磨面を多面化しなければならない。このように、多面化した研磨面にそれぞれプローブピンを接触させて研磨を行わなければならないので、プローブピンの移動が複雑になり、簡単にプローブピンの研磨を行えない。
【0007】
本発明は、上述した問題を解決するためになされたものであって、プローブピンを容易に研磨することができるプローブピン研磨装置及びプローブピンの研磨方法の提供を目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明のプローブピン研磨装置は、円盤状の砥石を回転させる砥石回転機構と、プローブピンをその一端部を露出させて保持すると共に該プローブピンをその軸を回転軸として回転させるピン保持治具と、前記プローブピンを前記砥石の研磨面に対して直交する方向に沿って延在させた状態で前記一端部を前記研磨面に接触させた後に、前記研磨面より砥石の裏面方向に離間した箇所を軸として、前記砥石に接触させたプローブピンを傾倒させるピン移動機構と、を備えたものである。
【0009】
このように構成することで、プローブピンをピン保持治具に保持し、このプローブピンの一端部を砥石の研磨面に接触させる。砥石を回転させると共にプローブピンをその軸を回転軸として回転させながら、プローブピンを、研磨面より砥石の裏面方向に離間した箇所を軸として所定の角度に傾倒させることにより、プローブピンの一端部をほぼ円錐形状やほぼ球面形状に研磨することができ、プローブピンを容易に研磨することが可能となる。
【0010】
また、本発明のプローブピン研磨装置は、円盤状の砥石を回転させる砥石回転機構と、プローブピンをその一端部を露出させて保持すると共に該プローブピンをその軸を回転軸として回転させるピン保持治具と、前記プローブピンを前記砥石の研磨面に対して直交する方向に沿って延在させた状態でその一端部を前記研磨面に接触させ得るべく前記ピン保持治具を移動させるピン保持治具移動機構と、前記ピン保持治具に保持させたプローブピンの軸と前記砥石の軸とを含む平面上にあると共に前記砥石の径方向とほぼ平行な直線を回動軸として、前記ピン保持治具を回動させるピン保持治具回動機構と、前記回動軸の位置を前記ピン保持治具に保持させたプローブピンの軸に沿って調節する回動軸調節機構と、を備えたものである。
【0011】
このように構成することで、プローブピンをピン保持治具に保持し、このピン保持治具をピン保持治具移動機構により移動させて、砥石の研磨面に、研磨面に対してほぼ直交する直交方向に沿って延在させたプローブピンの一端部を接触させる。砥石を回転させると共にプローブピンをその軸を回転軸として回転させながら、ピン保持治具回動機構によりピン保持治具を回動させて、プローブピンを、回動軸調節機構により設定した研磨面より砥石の裏面方向に離間した箇所を軸として、前記直交方向に対して所定の角度に傾倒させることにより、一端部をほぼ円錐形状やほぼ球面形状に研磨することができ、プローブピンを容易に研磨することが可能となる。また、回動軸調節機構によりピン保持治具の回動軸の位置をプローブピンや研磨形状に適した位置に調節することができ、プローブピンを容易に最適に研磨することが可能となる。
【0012】
また、本発明のプローブピン研磨方法は、プローブピンの一端部を円盤状の砥石を用いて研磨するプローブピンの研磨方法であって、前記砥石の研磨面に、該研磨面に対してほぼ直交する直交方向に沿って延在させたプローブピンの一端部を接触させ、前記砥石を回転させると共に前記プローブピンをその軸を回転軸として回転させながら、該プローブピンを、前記研磨面より砥石の裏面方向に離間した箇所を軸として、前記直交方向に対して所定の角度に傾倒させて、一端部をほぼ円錐形状に研磨するものである。
【0013】
このように、プローブピンを砥石に接触させてから傾倒するだけの簡単な動作で一端部をほぼ円錐形状に研磨することができるので、プローブピンを容易に研磨することが可能となる。
【0014】
また、本発明のプローブピン研磨方法は、プローブピンの一端部を円盤状の砥石を用いて研磨するプローブピンの研磨方法であって、前記砥石の研磨面に、該研磨面に対してほぼ直交する直交方向に沿って延在させたプローブピンの一端部を接触させ、前記砥石を回転させると共に前記プローブピンをその軸を回転軸として回転させながら、該プローブピンを、前記研磨面より砥石の裏面方向に離間した箇所を軸として、前記一端部を徐々に研磨しながら前記直交方向に対して所定の角度に徐々に傾倒させて、一端部をほぼ球面形状に研磨するものである。
【0015】
このように、プローブピンを砥石に接触させてから傾倒するだけの簡単な動作で一端部をほぼ球面形状に研磨することができるので、プローブピンを容易に研磨することが可能となる。
【0016】
また、本発明のプローブピン研磨方法は、プローブピンの一端部を円盤状の砥石を用いて研磨するプローブピンの研磨方法であって、前記砥石の研磨面に、該研磨面に対してほぼ直交する直交方向に沿って延在させたプローブピンの一端部を接触させ、前記砥石を回転させると共に前記プローブピンをその軸を回転軸として回転させながら、該プローブピンを、前記研磨面より砥石の裏面方向に離間した箇所を軸として、前記一端部を徐々に研磨しながら前記直交方向に対して所定の角度に徐々に傾倒させた後に、該傾倒させたプローブピンを、前記傾倒とは逆方向に徐々に移動させて前記直交方向に沿った元の状態に戻して、一端部をほぼ球面形状に研磨するものである。
【0017】
このように、プローブピンを砥石に接触させてから傾倒させた後に元の状態に戻すだけの簡単な動作で一端部をほぼ円錐形状に研磨することができるので、プローブピンを容易に研磨することが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のプローブピン研磨装置及びプローブピンの研磨方法について図面を参照しつつ説明する。
【0019】
図1は本発明のプローブピン研磨装置の一例を示す構成図である。
【0020】
本発明のプローブピン研磨装置は、図1に示すように、円盤状の砥石10を回転させる砥石回転機構3と、プローブピン2を保持すると共にプローブピン2をその軸を回転軸として回転させるピン保持治具4と、プローブピン2を砥石10の研磨面11に接触させるピン保持治具移動機構5と、プローブピン2の軸と砥石10の軸とを含む平面上にあると共に砥石10の径方向とほぼ平行な直線を回動軸Aとして、ピン保持治具4を回動させるピン保持治具回動機構6と、回動軸Aの位置をプローブピン2の軸に沿って調節する回動軸調節機構7と、を備えたものである。
【0021】
プローブピン2は、半導体基板や液晶表示装置などの電気検査の電極等として用いられるものである。プローブピン2は、導電性で電気的接点として機能すると共に、可橈性・柔軟性を備えたものであれば特に限定されず、例えば、約0.25mmの径のタングステンワイヤを所定の長さに切断し、この一端部を研磨加工して針状にしたもの等である。なお、本発明においてプローブピンとは、一端部が研磨加工されているものと一端部が研磨加工されていないものとの両方が含まれるものをいう。すなわち、プローブピン2として使用される長さを有している例えばタングステンワイヤであれば、一端部が研磨加工されているか否かは関係なくプローブピンという。
【0022】
砥石回転機構3は機台12上に設けられている。機台12は、床や台等であってもよいし、床や台等に固定されたものであってもよく、例えば板状に形成されたものでもよい。この機台12は、好ましくは、図示するように、台座等の固定台13上に防振脚14を介して設置することがよい。
【0023】
砥石回転機構3は、機台12に固定される枠体31と、その枠体31に回転可能に支持され、円盤状の砥石10が着脱可能に取り付けられる回転体32と、その回転体32を回転させる砥石回転モーター33とからなる。その回転体32に砥石10を取り付け、砥石回転モーター33を駆動すると、水平方向に沿って延在する円形状の研磨面11を有する砥石10が回転されるようになっている。
【0024】
ピン保持治具4は、プローブピン2をその一端部を露出させた状態で保持すると共に回転させることができるならばどのように構成してもよい。
【0025】
ピン保持治具4は、例えば、プローブピン2をその一端部を露出させた状態で保持する保持体41と、その保持体41に保持させたプローブピン2がその軸を回転軸として回転されるように保持体41を回転可能に支持する保持治具本体42と、その保持治具本体42に設けられ、保持体41を回転させるピン回転モーター43とからなり、そのピン回転モーター43の駆動により保持体41が回転されて、プローブピン2がその軸を回転軸として回転されるようになっている。
【0026】
機台12上にはベース板15が設けられ、このベース板15上には、取付台16が取り付けられている。取付台16は、取付位置の調節が行えるようにベース板15に砥石10の径方向に沿って移動可能に取り付けられていることが好ましい。この取付台16に、回動軸調節機構7、ピン保持治具回動機構6、ピン保持治具移動機構5等を介してピン保持治具4が取り付けられている。
【0027】
ピン保持治具移動機構5は、プローブピン2を研磨面11に対して直交する方向に沿って延在させた状態でその一端部を研磨面11に接触させるものであり、その接触させるための移動は自動でも手動でもどのように構成してもよい。
【0028】
ピン保持治具移動機構5は、例えば、ピン保持治具4が取付体51を介してボルト等により着脱自在に固定される移動体52と、その移動体52を砥石10の研磨面11に対してほぼ直交する方向に沿って往復移動可能に支持する移動基部53と、その移動基部53に取り付けられ、移動体52を往復移動させる移動モーター54とからなる。
【0029】
移動体52は、ピン保持治具4を取付体51を介して例えばボルト等により着脱自在に固定するものであり、この移動体52に固定されたピン保持治具4が、回転体32に取り付けられた砥石10の研磨面11に対向すると共に、その研磨面11に対してプローブピン2の軸がほぼ直交する方向に沿って延在するように位置決めされる。
【0030】
移動基部53は、移動体52を砥石10の研磨面11に対してほぼ直交する方向に沿って往復移動可能に支持するものである。その移動範囲は、プローブピン2の一端部を研磨面11に接触させ得ると共に、ピン保持治具4が移動体52に固定された状態でプローブピン2の交換を行える範囲であることが好ましい。
【0031】
移動モーター54は、例えば、正逆回転可能なモーターであり、この移動モーター54を駆動すると、移動体52を介してピン保持治具4が移動して、プローブピン2を研磨面11に対して直交する方向に沿って延在させた状態でその一端部を研磨面11に接触させ得るようになっている。
【0032】
ピン保持治具回動機構6は、プローブピン2の軸と砥石10の軸とを含む平面上にあると共に砥石10の径方向とほぼ平行な直線を回動軸Aとして、ピン保持治具4を回動させるものであり、その回動は自動でも手動でもどのように構成してもよい。
【0033】
ピン保持治具回動機構6は、例えば、移動基部53が固定される回動板61と、その回動板61を回動可能に支持する回動基部62と、その回動基部62に取り付けられ、回動板61を回動させる回動モーター63とからなる。
【0034】
回動板61は、移動基部53が例えばボルト等により着脱可能に固定されるものであり、移動基部53(ピン保持治具4、ピン保持治具移動機構5)を固定した状態で回動できるならばどのようなものでもよく、例えば板状に形成されている。
【0035】
回動基部62は、ピン保持治具4に保持させたプローブピン2の軸と砥石10の軸とを含む平面上にあると共に砥石10の径方向とほぼ平行な直線を回動軸Aとしてピン保持治具4を回動し得るように回動板61を支持するものである。その回動範囲は、プローブピン2の一端部を所望の形状に研磨することができる範囲であれば特に限定されるものではない。
【0036】
回動モーター63は、例えば、正逆回転可能なモーターであり、この回動モーター63を駆動すると、ピン保持治具4が任意の方向に回動して、プローブピン2を傾倒させたり、その傾倒させたプローブピン2を元の状態に戻したりできるようになっている。
【0037】
回動軸調節機構7は、回動軸Aの位置をプローブピン2の軸に沿って調節するものであり、その調節は自動でも手動でもどのように構成してもよい。
【0038】
回動軸調節機構7は、例えば、回動基部62が固定される高さ調節体71と、その高さ調節体71を支持するガイド部72を有する高さ調節基部73と、その高さ調節基部73に取り付けられ、高さ調節体71をガイド部72に沿って往復移動させる高さ調節モーター74とからなる。
【0039】
高さ調節体71は、回動基部62が例えばボルト等により着脱可能に固定されるものであり、回動基部62(ピン保持治具4、ピン保持治具移動機構5、ピン保持治具回動機構6)を固定した状態で移動できるならばどのようなものでもよい。
【0040】
ガイド部72は、高さ調節体71を研磨面11に対してほぼ直交する方向に沿って案内するものである。高さ調節体71の移動範囲は、プローブピン2の一端部を所望の形状に研磨することができる範囲であれば特に限定されるものではなく、少なくとも回動軸Aの移動範囲が研磨面11から研磨面11より砥石10の裏面方向に所定の長さ離間した箇所までの範囲である。
【0041】
高さ調節モーター74は、例えば、正逆回転可能なモーターであり、この高さ調節モーター74を駆動すると、高さ調節体71が上下に移動(研磨面11に対してほぼ直交する方向に沿って往復移動)して回動板61の高さ(ピン保持治具4の回動軸Aの位置)が調節されるようになっている。
【0042】
なお、回動軸Aの移動範囲が研磨面11から研磨面11より砥石10の裏面方向に所定の長さ離間した箇所までの範囲であるときの回動軸調節機構7、ピン保持治具移動機構5及びピン保持治具回動機構6によってピン移動機構が構成される。
【0043】
次にこのプローブピン研磨装置1を用いてプローブピン2を研磨する場合(本発明のプローブピンの研磨方法)について説明する。
【0044】
まず、回動軸調節機構7により回動軸A(回動基部62)の高さをあらかじめ調節する。この調節は、研磨するプローブピン2の材質や径によって異なるが、例えば、研磨面11から砥石10の裏面方向に約1〜10mm、好ましくは1〜3mm離間した箇所で、例えば約2mm離間した箇所にピン保持治具4の回動軸Aが位置決めされるように高さ調節モーター74を駆動させて行う。なお、回動軸Aの位置決めは、研磨を行う前であればいつでもよい。
【0045】
また、プローブピン2の砥石10(研磨面11)に対する接触位置についても、変更したい場合には取付台16のベース板15への取付位置を調節して行う。
【0046】
ピン保持治具4の保持体41に、プローブピン2をその一端部を露出させた状態で保持させる。このとき、プローブピン2は、砥石10の研磨面11に対してほぼ直交する方向に沿った状態に保持されている。
【0047】
移動モーター54を駆動させて、移動体52(ピン保持治具4)を下方(研磨面11方向)に移動させて、プローブピン2の一端部を研磨面11に接触させる。つまり、プローブピン2を研磨面11に対して垂直に接触させる。
【0048】
接触後、砥石回転モーター33を駆動させて砥石10を回転させると共に、ピン回転モーター43を駆動させて、保持体41を介してプローブピン2をその軸を回転軸として回転(自転)させながら、回動モーター63を駆動させて回動板61を介してピン保持治具4を回動させて、図2に示すように、プローブピン2を所定の角度に傾倒させる。傾倒は、プローブピン2を接触させた位置での砥石10の回転方向後方側に傾斜させて行う。なお、傾倒は、砥石10の回転方向前方側に傾斜させて行ってもよい。
【0049】
このプローブピン2を所定の角度(例えば一端部が所望のほぼ円錐形状に研磨される角度)に傾倒させた状態を保持すると、一端部は砥石10によって研磨されて、最終的にほぼ円錐形状に研磨されることになる。
【0050】
このとき、プローブピン2の傾倒(回動)の軸(回動軸)Aが研磨面11から砥石10の裏面方向に離間した箇所、例えば約2mm離間した箇所にあると、プローブピン2の一端部が砥石10の研磨面11に押し付けられて撓むので、一端部が研磨され易くなり、プローブピン2の研磨を迅速に確実に行えることになる。また、プローブピン2に応じてその一端部をほぼ円錐形状に研磨し得るように予めプローブピン2の回動位置、プローブピン2の傾倒角度等を測定しておき、このプローブピン2の回動位置、プローブピン2の傾倒角度によって研磨が行われるように設定することが好ましい。
【0051】
このように、プローブピン2を砥石10の研磨面11に接触させてから傾倒するだけの簡単な動作で一端部をほぼ円錐形状に研磨することができる。従って、作業者の熟練を必要とせずに、プローブピン2を容易に精度よく研磨することが可能となる。
【0052】
また、プローブピン2を砥石10の研磨面11に接触させてから回動モーター63を駆動させて回動板61を介してピン保持治具4を回動させて、プローブピン2を所定の角度(例えば一端部がほぼ半球面状に研磨される角度)に傾倒させるとき、一端部を徐々に研磨しながら所定の角度に徐々に傾倒させると、一端部は砥石10によって徐々に研磨されて、最終的にはほぼ球面状例えば半球面状に研磨される。
【0053】
すなわち、一端部が円柱状のプローブピン2を図3に示すように3段階に傾倒させた場合を例にあげて説明すると、プローブピン2を研磨面11に対して垂直に接触させたときには、図3のa及び図4のaに示すように一端部(端面)の側端部は研磨されておらず、縦断面においてプローブピン2の一端部の角部は2つである。
【0054】
次に、プローブピン2を、図3のb及び図4のbに示すように、1段階傾倒させて、プローブピン2の一端部を研磨すると、その一端部の2つの角部は研磨されて、縦断面において角部が4つになる。
【0055】
さらに、プローブピンを図3のc及び図4のcに示すようにもう1段階傾倒させて、プローブピンの一端部を研磨すると、その一端部の角部は、縦断面において6つになる。
【0056】
そして、プローブピンを図3のd、図4のd及び図5に示すように3段回目である所定の角度に傾倒させて、プローブピン2の一端部を研磨すると、その一端部の角部は、縦断面において8つになる。
【0057】
このように、プローブピン2を段階的に傾倒させて研磨を段階的に行うと、図4に示すように一端部は多角形状に研磨されていくので、プローブピン2の傾倒を段階的ではなく無段階に徐々に傾倒させれば、一端部は丸く研磨されていく。
【0058】
プローブピン2を傾倒させたとき、プローブピン2の一端部は、図3に示した円弧B上に位置されていなければいけないが、プローブピン2の傾倒(回動)の軸(回動軸)Aが研磨面11から砥石10の裏面方向に離間した箇所、例えば約2mm離間した箇所にあると、プローブピン2の一端部は図3に示すように研磨面11によって可撓して撓む。このようにプローブピン2を傾倒させた角度以上に特にプローブピン2の一端部が撓むので、プローブピンを90°傾斜させなくても一端部をほぼ半球面状に研磨することが可能となる。このため、プローブピン2に応じてその一端部をほぼ半球面状に研磨し得るように予めプローブピン2の回動位置、プローブピン2の傾倒速度及び傾倒角度を測定しておき、この回動位置、傾倒速度及び傾倒角度によって研磨が行われるように設定することが好ましい。
【0059】
また、プローブピン2の一端部をほぼ半球面状に研磨するとき、プローブピン2を所定の角度に徐々に傾倒させた後に、その傾倒とは逆方向に徐々に移動させて研磨面11に対して直交方向に沿った元の状態に戻して、一端部をほぼ球面形状に研磨するようにしてもよい。この場合、傾倒とは逆方向に徐々に移動させるとき、移動速度は、傾倒させるときの移動速度と同じでもよいし、異なる速度でもよい。この場合も、プローブピン2に応じてその一端部をほぼ半球面状に研磨し得るように予めプローブピン2の回動位置、プローブピン2の傾倒速度及び傾倒角度を測定しておき、この回動位置、傾倒速度及び傾倒角度によって研磨が行われるように設定することが好ましい。
【0060】
このように、プローブピン2を砥石10の研磨面11に接触させてから傾倒するだけ、又は傾倒させた後に元の状態に戻すだけの簡単な動作で一端部をほぼ球面状、例えばほぼ半球面状に研磨することができる。従って、作業者の熟練を必要とせずに、プローブピン2を容易に精度よく研磨することが可能となる。
【0061】
プローブピン2を研磨した後、移動モーター54を駆動させて、移動体52(ピン保持治具4)を上方に移動させ、ピン保持治具4の保持体41からプローブピン2を取り外し、別の研磨を行うプローブピン2を保持体41に保持させる。そして、移動モーター54を駆動させて、プローブピン2を研磨面11に対して垂直に接触させてから、前述と同様にプローブピン2を傾倒させる、又は傾倒させた後に元の状態に戻して研磨を行う。これにより、所望の形状に研磨したプローブピン2を容易に精度よく生産することができることになる。
【0062】
【実施例】
以下、実施例により、本発明をさらに詳しく説明する。
【0063】
(実施例1)
まず、外径(φ)0.1mmのタングステンワイヤを長さ40mmで切断してプローブピンとする。
【0064】
このプローブピンをピン保持治具の保持体に保持させる。保持後、移動モーターを駆動させて、移動体(ピン保持治具)を下方(研磨面方向)に移動させて、プローブピンの一端部を砥石の研磨面に接触させる。その砥石としては、径(φ)150mmで研磨面がダイヤモンド砥粒のものを用いた。また、プローブピンの傾倒(回動)の軸が研磨面から砥石の裏面方向に約2mm離間した箇所になるように予め高さ調節モーターを駆動させて回動板を位置決めした。
【0065】
次に、砥石回転モーターを駆動させて砥石を300rpmで回転させると共に、ピン回転モーターを駆動させて、保持体を介してプローブピンを200rpmで回転させながら、回動モーターを駆動させて回動板を介してピン保持治具を砥石の回転方向後方側に砥石の研磨面に対して50°回動させて、プローブピンを傾倒させた。この状態を10秒保持して、一端部の研磨を行った。
【0066】
これにより、一端部はほぼ円錐状に研磨されたプローブピンが得られた。
【0067】
また、前記のタングステンワイヤを長さ40mmで切断してプローブピンを10本作成し、これらプローブピンを順次前記と同様にして一端部を研磨した。研磨したプローブピンの一端部は、すべて同じ形状に形成された。
【0068】
(実施例2)
まず、外径(φ)0.1mmのタングステンワイヤを長さ40mmで切断してプローブピンとする。
【0069】
このプローブピンをピン保持治具の保持体に保持させる。保持後、移動モーターを駆動させて、移動体(ピン保持治具)を下方(研磨面方向)に移動させて、プローブピンの一端部を砥石の研磨面に接触させる。その砥石としては、径(φ)150mmで研磨面がダイヤモンド砥粒のものを用いた。また、プローブピンの傾倒(回動)の軸が研磨面から砥石の裏面方向に約2mm離間した箇所になるように予め高さ調節モーターを駆動させて回動板を位置決めした。
【0070】
次に、砥石回転モーターを駆動させて砥石を300rpmで回転させると共に、ピン回転モーターを駆動させて、保持体を介してプローブピンを200rpmで回転させながら、回動モーターを駆動させて回動板を介してピン保持治具を砥石の回転方向後方側に5rpmで回動させて、プローブピンを砥石の研磨面に対して60°傾倒させた。
【0071】
これにより、一端部はほぼ半球面状に研磨されたプローブピンが得られた。
【0072】
また、前記のタングステンワイヤを長さ40mmで切断してプローブピンを10本作成し、これらプローブピンを順次前記と同様にして一端部を研磨した。研磨したプローブピンの一端部は、すべて同じ形状に形成された。
【0073】
【発明の効果】
本発明のプローブピン研磨装置及び本発明のプローブピン研磨方法は、プローブピンを砥石に接触させてから傾倒するだけ、又は傾倒させた後に元の状態に戻すだけの簡単な動作で一端部をほぼ円錐状やほぼ半球面状に研磨することができ、プローブピンを容易に研磨することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプローブピン研磨装置の一例を示す構成図である。
【図2】本発明のピン保持治具を傾倒させた状態を示す概略構成図である。
【図3】本発明のピン保持治具に保持させたプローブピンを3段階に傾倒させたときのプローブピンの状態を示す側面図である。
【図4】本発明のピン保持治具に保持させたプローブピンを3段階に傾倒させたときのプローブピンの一端部の研磨状態を示す側面図である。
【図5】本発明のピン保持治具に保持させたプローブピンを3段階に傾倒させたときのプローブピンの一端部の研磨状態を示す側段面図である。
【符号の説明】
1 研磨装置
2 プローブピン
3 砥石回転機構
4 ピン保持治具
5 ピン保持治具移動機構
6 ピン保持治具回動機構
7 回動軸調節機構
10 砥石
11 研磨面
A 回転軸
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体基板や液晶表示装置などの電気検査等に用いられるプローブピンを研磨するプローブピン研磨装置及びプローブピンの研磨方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路(IC)等の半導体基板や液晶表示装置などは、正常に機能するか電気的特性の検査(電気検査)が行われている。電気検査の電極としてプローブピンが用いられており、このプローブピンの先端部を各電極部等に接触させて検査が行われている。プローブピンは、近年のICの集積度を上げるべく高密度化に伴って、より細径化と高精度化が求められている。
【0003】
プローブピンの先端部は、検査装置にプローブピン等を高密度実装するために、先端へ行くほど細くなるようにテーパ等が設けられている。このプローブピンは例えばタングステンにより成形されており、先端部が例えば研磨により加工される。プローブピンを研磨加工する装置としては、砥石を有する研磨部を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
このプローブピン研磨装置は、プローブピンをX軸、Y軸あるいはZ軸方向に移動させてその先端部を研磨部の砥石に接触させ、プローブピンを研磨するものである。砥石は、研磨面がプローブピンの軸方向(Z軸)と傾斜した状態で設置されており、プローブピンをX軸及びY軸に移動させて、プローブピンの先端部を研磨面に接触させることで、プローブピンの先端部を研磨することができる。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−209896号公報(第2、3頁、図2)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述のプローブピン研磨装置は、プローブピンを主にX軸及びY軸に沿って移動させて、プローブピンの先端部を研磨させるものである。しかし、例えば、プローブピンの先端部を円錐状に研磨する場合には、研磨面を多面化しなければならない。このように、多面化した研磨面にそれぞれプローブピンを接触させて研磨を行わなければならないので、プローブピンの移動が複雑になり、簡単にプローブピンの研磨を行えない。
【0007】
本発明は、上述した問題を解決するためになされたものであって、プローブピンを容易に研磨することができるプローブピン研磨装置及びプローブピンの研磨方法の提供を目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明のプローブピン研磨装置は、円盤状の砥石を回転させる砥石回転機構と、プローブピンをその一端部を露出させて保持すると共に該プローブピンをその軸を回転軸として回転させるピン保持治具と、前記プローブピンを前記砥石の研磨面に対して直交する方向に沿って延在させた状態で前記一端部を前記研磨面に接触させた後に、前記研磨面より砥石の裏面方向に離間した箇所を軸として、前記砥石に接触させたプローブピンを傾倒させるピン移動機構と、を備えたものである。
【0009】
このように構成することで、プローブピンをピン保持治具に保持し、このプローブピンの一端部を砥石の研磨面に接触させる。砥石を回転させると共にプローブピンをその軸を回転軸として回転させながら、プローブピンを、研磨面より砥石の裏面方向に離間した箇所を軸として所定の角度に傾倒させることにより、プローブピンの一端部をほぼ円錐形状やほぼ球面形状に研磨することができ、プローブピンを容易に研磨することが可能となる。
【0010】
また、本発明のプローブピン研磨装置は、円盤状の砥石を回転させる砥石回転機構と、プローブピンをその一端部を露出させて保持すると共に該プローブピンをその軸を回転軸として回転させるピン保持治具と、前記プローブピンを前記砥石の研磨面に対して直交する方向に沿って延在させた状態でその一端部を前記研磨面に接触させ得るべく前記ピン保持治具を移動させるピン保持治具移動機構と、前記ピン保持治具に保持させたプローブピンの軸と前記砥石の軸とを含む平面上にあると共に前記砥石の径方向とほぼ平行な直線を回動軸として、前記ピン保持治具を回動させるピン保持治具回動機構と、前記回動軸の位置を前記ピン保持治具に保持させたプローブピンの軸に沿って調節する回動軸調節機構と、を備えたものである。
【0011】
このように構成することで、プローブピンをピン保持治具に保持し、このピン保持治具をピン保持治具移動機構により移動させて、砥石の研磨面に、研磨面に対してほぼ直交する直交方向に沿って延在させたプローブピンの一端部を接触させる。砥石を回転させると共にプローブピンをその軸を回転軸として回転させながら、ピン保持治具回動機構によりピン保持治具を回動させて、プローブピンを、回動軸調節機構により設定した研磨面より砥石の裏面方向に離間した箇所を軸として、前記直交方向に対して所定の角度に傾倒させることにより、一端部をほぼ円錐形状やほぼ球面形状に研磨することができ、プローブピンを容易に研磨することが可能となる。また、回動軸調節機構によりピン保持治具の回動軸の位置をプローブピンや研磨形状に適した位置に調節することができ、プローブピンを容易に最適に研磨することが可能となる。
【0012】
また、本発明のプローブピン研磨方法は、プローブピンの一端部を円盤状の砥石を用いて研磨するプローブピンの研磨方法であって、前記砥石の研磨面に、該研磨面に対してほぼ直交する直交方向に沿って延在させたプローブピンの一端部を接触させ、前記砥石を回転させると共に前記プローブピンをその軸を回転軸として回転させながら、該プローブピンを、前記研磨面より砥石の裏面方向に離間した箇所を軸として、前記直交方向に対して所定の角度に傾倒させて、一端部をほぼ円錐形状に研磨するものである。
【0013】
このように、プローブピンを砥石に接触させてから傾倒するだけの簡単な動作で一端部をほぼ円錐形状に研磨することができるので、プローブピンを容易に研磨することが可能となる。
【0014】
また、本発明のプローブピン研磨方法は、プローブピンの一端部を円盤状の砥石を用いて研磨するプローブピンの研磨方法であって、前記砥石の研磨面に、該研磨面に対してほぼ直交する直交方向に沿って延在させたプローブピンの一端部を接触させ、前記砥石を回転させると共に前記プローブピンをその軸を回転軸として回転させながら、該プローブピンを、前記研磨面より砥石の裏面方向に離間した箇所を軸として、前記一端部を徐々に研磨しながら前記直交方向に対して所定の角度に徐々に傾倒させて、一端部をほぼ球面形状に研磨するものである。
【0015】
このように、プローブピンを砥石に接触させてから傾倒するだけの簡単な動作で一端部をほぼ球面形状に研磨することができるので、プローブピンを容易に研磨することが可能となる。
【0016】
また、本発明のプローブピン研磨方法は、プローブピンの一端部を円盤状の砥石を用いて研磨するプローブピンの研磨方法であって、前記砥石の研磨面に、該研磨面に対してほぼ直交する直交方向に沿って延在させたプローブピンの一端部を接触させ、前記砥石を回転させると共に前記プローブピンをその軸を回転軸として回転させながら、該プローブピンを、前記研磨面より砥石の裏面方向に離間した箇所を軸として、前記一端部を徐々に研磨しながら前記直交方向に対して所定の角度に徐々に傾倒させた後に、該傾倒させたプローブピンを、前記傾倒とは逆方向に徐々に移動させて前記直交方向に沿った元の状態に戻して、一端部をほぼ球面形状に研磨するものである。
【0017】
このように、プローブピンを砥石に接触させてから傾倒させた後に元の状態に戻すだけの簡単な動作で一端部をほぼ円錐形状に研磨することができるので、プローブピンを容易に研磨することが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のプローブピン研磨装置及びプローブピンの研磨方法について図面を参照しつつ説明する。
【0019】
図1は本発明のプローブピン研磨装置の一例を示す構成図である。
【0020】
本発明のプローブピン研磨装置は、図1に示すように、円盤状の砥石10を回転させる砥石回転機構3と、プローブピン2を保持すると共にプローブピン2をその軸を回転軸として回転させるピン保持治具4と、プローブピン2を砥石10の研磨面11に接触させるピン保持治具移動機構5と、プローブピン2の軸と砥石10の軸とを含む平面上にあると共に砥石10の径方向とほぼ平行な直線を回動軸Aとして、ピン保持治具4を回動させるピン保持治具回動機構6と、回動軸Aの位置をプローブピン2の軸に沿って調節する回動軸調節機構7と、を備えたものである。
【0021】
プローブピン2は、半導体基板や液晶表示装置などの電気検査の電極等として用いられるものである。プローブピン2は、導電性で電気的接点として機能すると共に、可橈性・柔軟性を備えたものであれば特に限定されず、例えば、約0.25mmの径のタングステンワイヤを所定の長さに切断し、この一端部を研磨加工して針状にしたもの等である。なお、本発明においてプローブピンとは、一端部が研磨加工されているものと一端部が研磨加工されていないものとの両方が含まれるものをいう。すなわち、プローブピン2として使用される長さを有している例えばタングステンワイヤであれば、一端部が研磨加工されているか否かは関係なくプローブピンという。
【0022】
砥石回転機構3は機台12上に設けられている。機台12は、床や台等であってもよいし、床や台等に固定されたものであってもよく、例えば板状に形成されたものでもよい。この機台12は、好ましくは、図示するように、台座等の固定台13上に防振脚14を介して設置することがよい。
【0023】
砥石回転機構3は、機台12に固定される枠体31と、その枠体31に回転可能に支持され、円盤状の砥石10が着脱可能に取り付けられる回転体32と、その回転体32を回転させる砥石回転モーター33とからなる。その回転体32に砥石10を取り付け、砥石回転モーター33を駆動すると、水平方向に沿って延在する円形状の研磨面11を有する砥石10が回転されるようになっている。
【0024】
ピン保持治具4は、プローブピン2をその一端部を露出させた状態で保持すると共に回転させることができるならばどのように構成してもよい。
【0025】
ピン保持治具4は、例えば、プローブピン2をその一端部を露出させた状態で保持する保持体41と、その保持体41に保持させたプローブピン2がその軸を回転軸として回転されるように保持体41を回転可能に支持する保持治具本体42と、その保持治具本体42に設けられ、保持体41を回転させるピン回転モーター43とからなり、そのピン回転モーター43の駆動により保持体41が回転されて、プローブピン2がその軸を回転軸として回転されるようになっている。
【0026】
機台12上にはベース板15が設けられ、このベース板15上には、取付台16が取り付けられている。取付台16は、取付位置の調節が行えるようにベース板15に砥石10の径方向に沿って移動可能に取り付けられていることが好ましい。この取付台16に、回動軸調節機構7、ピン保持治具回動機構6、ピン保持治具移動機構5等を介してピン保持治具4が取り付けられている。
【0027】
ピン保持治具移動機構5は、プローブピン2を研磨面11に対して直交する方向に沿って延在させた状態でその一端部を研磨面11に接触させるものであり、その接触させるための移動は自動でも手動でもどのように構成してもよい。
【0028】
ピン保持治具移動機構5は、例えば、ピン保持治具4が取付体51を介してボルト等により着脱自在に固定される移動体52と、その移動体52を砥石10の研磨面11に対してほぼ直交する方向に沿って往復移動可能に支持する移動基部53と、その移動基部53に取り付けられ、移動体52を往復移動させる移動モーター54とからなる。
【0029】
移動体52は、ピン保持治具4を取付体51を介して例えばボルト等により着脱自在に固定するものであり、この移動体52に固定されたピン保持治具4が、回転体32に取り付けられた砥石10の研磨面11に対向すると共に、その研磨面11に対してプローブピン2の軸がほぼ直交する方向に沿って延在するように位置決めされる。
【0030】
移動基部53は、移動体52を砥石10の研磨面11に対してほぼ直交する方向に沿って往復移動可能に支持するものである。その移動範囲は、プローブピン2の一端部を研磨面11に接触させ得ると共に、ピン保持治具4が移動体52に固定された状態でプローブピン2の交換を行える範囲であることが好ましい。
【0031】
移動モーター54は、例えば、正逆回転可能なモーターであり、この移動モーター54を駆動すると、移動体52を介してピン保持治具4が移動して、プローブピン2を研磨面11に対して直交する方向に沿って延在させた状態でその一端部を研磨面11に接触させ得るようになっている。
【0032】
ピン保持治具回動機構6は、プローブピン2の軸と砥石10の軸とを含む平面上にあると共に砥石10の径方向とほぼ平行な直線を回動軸Aとして、ピン保持治具4を回動させるものであり、その回動は自動でも手動でもどのように構成してもよい。
【0033】
ピン保持治具回動機構6は、例えば、移動基部53が固定される回動板61と、その回動板61を回動可能に支持する回動基部62と、その回動基部62に取り付けられ、回動板61を回動させる回動モーター63とからなる。
【0034】
回動板61は、移動基部53が例えばボルト等により着脱可能に固定されるものであり、移動基部53(ピン保持治具4、ピン保持治具移動機構5)を固定した状態で回動できるならばどのようなものでもよく、例えば板状に形成されている。
【0035】
回動基部62は、ピン保持治具4に保持させたプローブピン2の軸と砥石10の軸とを含む平面上にあると共に砥石10の径方向とほぼ平行な直線を回動軸Aとしてピン保持治具4を回動し得るように回動板61を支持するものである。その回動範囲は、プローブピン2の一端部を所望の形状に研磨することができる範囲であれば特に限定されるものではない。
【0036】
回動モーター63は、例えば、正逆回転可能なモーターであり、この回動モーター63を駆動すると、ピン保持治具4が任意の方向に回動して、プローブピン2を傾倒させたり、その傾倒させたプローブピン2を元の状態に戻したりできるようになっている。
【0037】
回動軸調節機構7は、回動軸Aの位置をプローブピン2の軸に沿って調節するものであり、その調節は自動でも手動でもどのように構成してもよい。
【0038】
回動軸調節機構7は、例えば、回動基部62が固定される高さ調節体71と、その高さ調節体71を支持するガイド部72を有する高さ調節基部73と、その高さ調節基部73に取り付けられ、高さ調節体71をガイド部72に沿って往復移動させる高さ調節モーター74とからなる。
【0039】
高さ調節体71は、回動基部62が例えばボルト等により着脱可能に固定されるものであり、回動基部62(ピン保持治具4、ピン保持治具移動機構5、ピン保持治具回動機構6)を固定した状態で移動できるならばどのようなものでもよい。
【0040】
ガイド部72は、高さ調節体71を研磨面11に対してほぼ直交する方向に沿って案内するものである。高さ調節体71の移動範囲は、プローブピン2の一端部を所望の形状に研磨することができる範囲であれば特に限定されるものではなく、少なくとも回動軸Aの移動範囲が研磨面11から研磨面11より砥石10の裏面方向に所定の長さ離間した箇所までの範囲である。
【0041】
高さ調節モーター74は、例えば、正逆回転可能なモーターであり、この高さ調節モーター74を駆動すると、高さ調節体71が上下に移動(研磨面11に対してほぼ直交する方向に沿って往復移動)して回動板61の高さ(ピン保持治具4の回動軸Aの位置)が調節されるようになっている。
【0042】
なお、回動軸Aの移動範囲が研磨面11から研磨面11より砥石10の裏面方向に所定の長さ離間した箇所までの範囲であるときの回動軸調節機構7、ピン保持治具移動機構5及びピン保持治具回動機構6によってピン移動機構が構成される。
【0043】
次にこのプローブピン研磨装置1を用いてプローブピン2を研磨する場合(本発明のプローブピンの研磨方法)について説明する。
【0044】
まず、回動軸調節機構7により回動軸A(回動基部62)の高さをあらかじめ調節する。この調節は、研磨するプローブピン2の材質や径によって異なるが、例えば、研磨面11から砥石10の裏面方向に約1〜10mm、好ましくは1〜3mm離間した箇所で、例えば約2mm離間した箇所にピン保持治具4の回動軸Aが位置決めされるように高さ調節モーター74を駆動させて行う。なお、回動軸Aの位置決めは、研磨を行う前であればいつでもよい。
【0045】
また、プローブピン2の砥石10(研磨面11)に対する接触位置についても、変更したい場合には取付台16のベース板15への取付位置を調節して行う。
【0046】
ピン保持治具4の保持体41に、プローブピン2をその一端部を露出させた状態で保持させる。このとき、プローブピン2は、砥石10の研磨面11に対してほぼ直交する方向に沿った状態に保持されている。
【0047】
移動モーター54を駆動させて、移動体52(ピン保持治具4)を下方(研磨面11方向)に移動させて、プローブピン2の一端部を研磨面11に接触させる。つまり、プローブピン2を研磨面11に対して垂直に接触させる。
【0048】
接触後、砥石回転モーター33を駆動させて砥石10を回転させると共に、ピン回転モーター43を駆動させて、保持体41を介してプローブピン2をその軸を回転軸として回転(自転)させながら、回動モーター63を駆動させて回動板61を介してピン保持治具4を回動させて、図2に示すように、プローブピン2を所定の角度に傾倒させる。傾倒は、プローブピン2を接触させた位置での砥石10の回転方向後方側に傾斜させて行う。なお、傾倒は、砥石10の回転方向前方側に傾斜させて行ってもよい。
【0049】
このプローブピン2を所定の角度(例えば一端部が所望のほぼ円錐形状に研磨される角度)に傾倒させた状態を保持すると、一端部は砥石10によって研磨されて、最終的にほぼ円錐形状に研磨されることになる。
【0050】
このとき、プローブピン2の傾倒(回動)の軸(回動軸)Aが研磨面11から砥石10の裏面方向に離間した箇所、例えば約2mm離間した箇所にあると、プローブピン2の一端部が砥石10の研磨面11に押し付けられて撓むので、一端部が研磨され易くなり、プローブピン2の研磨を迅速に確実に行えることになる。また、プローブピン2に応じてその一端部をほぼ円錐形状に研磨し得るように予めプローブピン2の回動位置、プローブピン2の傾倒角度等を測定しておき、このプローブピン2の回動位置、プローブピン2の傾倒角度によって研磨が行われるように設定することが好ましい。
【0051】
このように、プローブピン2を砥石10の研磨面11に接触させてから傾倒するだけの簡単な動作で一端部をほぼ円錐形状に研磨することができる。従って、作業者の熟練を必要とせずに、プローブピン2を容易に精度よく研磨することが可能となる。
【0052】
また、プローブピン2を砥石10の研磨面11に接触させてから回動モーター63を駆動させて回動板61を介してピン保持治具4を回動させて、プローブピン2を所定の角度(例えば一端部がほぼ半球面状に研磨される角度)に傾倒させるとき、一端部を徐々に研磨しながら所定の角度に徐々に傾倒させると、一端部は砥石10によって徐々に研磨されて、最終的にはほぼ球面状例えば半球面状に研磨される。
【0053】
すなわち、一端部が円柱状のプローブピン2を図3に示すように3段階に傾倒させた場合を例にあげて説明すると、プローブピン2を研磨面11に対して垂直に接触させたときには、図3のa及び図4のaに示すように一端部(端面)の側端部は研磨されておらず、縦断面においてプローブピン2の一端部の角部は2つである。
【0054】
次に、プローブピン2を、図3のb及び図4のbに示すように、1段階傾倒させて、プローブピン2の一端部を研磨すると、その一端部の2つの角部は研磨されて、縦断面において角部が4つになる。
【0055】
さらに、プローブピンを図3のc及び図4のcに示すようにもう1段階傾倒させて、プローブピンの一端部を研磨すると、その一端部の角部は、縦断面において6つになる。
【0056】
そして、プローブピンを図3のd、図4のd及び図5に示すように3段回目である所定の角度に傾倒させて、プローブピン2の一端部を研磨すると、その一端部の角部は、縦断面において8つになる。
【0057】
このように、プローブピン2を段階的に傾倒させて研磨を段階的に行うと、図4に示すように一端部は多角形状に研磨されていくので、プローブピン2の傾倒を段階的ではなく無段階に徐々に傾倒させれば、一端部は丸く研磨されていく。
【0058】
プローブピン2を傾倒させたとき、プローブピン2の一端部は、図3に示した円弧B上に位置されていなければいけないが、プローブピン2の傾倒(回動)の軸(回動軸)Aが研磨面11から砥石10の裏面方向に離間した箇所、例えば約2mm離間した箇所にあると、プローブピン2の一端部は図3に示すように研磨面11によって可撓して撓む。このようにプローブピン2を傾倒させた角度以上に特にプローブピン2の一端部が撓むので、プローブピンを90°傾斜させなくても一端部をほぼ半球面状に研磨することが可能となる。このため、プローブピン2に応じてその一端部をほぼ半球面状に研磨し得るように予めプローブピン2の回動位置、プローブピン2の傾倒速度及び傾倒角度を測定しておき、この回動位置、傾倒速度及び傾倒角度によって研磨が行われるように設定することが好ましい。
【0059】
また、プローブピン2の一端部をほぼ半球面状に研磨するとき、プローブピン2を所定の角度に徐々に傾倒させた後に、その傾倒とは逆方向に徐々に移動させて研磨面11に対して直交方向に沿った元の状態に戻して、一端部をほぼ球面形状に研磨するようにしてもよい。この場合、傾倒とは逆方向に徐々に移動させるとき、移動速度は、傾倒させるときの移動速度と同じでもよいし、異なる速度でもよい。この場合も、プローブピン2に応じてその一端部をほぼ半球面状に研磨し得るように予めプローブピン2の回動位置、プローブピン2の傾倒速度及び傾倒角度を測定しておき、この回動位置、傾倒速度及び傾倒角度によって研磨が行われるように設定することが好ましい。
【0060】
このように、プローブピン2を砥石10の研磨面11に接触させてから傾倒するだけ、又は傾倒させた後に元の状態に戻すだけの簡単な動作で一端部をほぼ球面状、例えばほぼ半球面状に研磨することができる。従って、作業者の熟練を必要とせずに、プローブピン2を容易に精度よく研磨することが可能となる。
【0061】
プローブピン2を研磨した後、移動モーター54を駆動させて、移動体52(ピン保持治具4)を上方に移動させ、ピン保持治具4の保持体41からプローブピン2を取り外し、別の研磨を行うプローブピン2を保持体41に保持させる。そして、移動モーター54を駆動させて、プローブピン2を研磨面11に対して垂直に接触させてから、前述と同様にプローブピン2を傾倒させる、又は傾倒させた後に元の状態に戻して研磨を行う。これにより、所望の形状に研磨したプローブピン2を容易に精度よく生産することができることになる。
【0062】
【実施例】
以下、実施例により、本発明をさらに詳しく説明する。
【0063】
(実施例1)
まず、外径(φ)0.1mmのタングステンワイヤを長さ40mmで切断してプローブピンとする。
【0064】
このプローブピンをピン保持治具の保持体に保持させる。保持後、移動モーターを駆動させて、移動体(ピン保持治具)を下方(研磨面方向)に移動させて、プローブピンの一端部を砥石の研磨面に接触させる。その砥石としては、径(φ)150mmで研磨面がダイヤモンド砥粒のものを用いた。また、プローブピンの傾倒(回動)の軸が研磨面から砥石の裏面方向に約2mm離間した箇所になるように予め高さ調節モーターを駆動させて回動板を位置決めした。
【0065】
次に、砥石回転モーターを駆動させて砥石を300rpmで回転させると共に、ピン回転モーターを駆動させて、保持体を介してプローブピンを200rpmで回転させながら、回動モーターを駆動させて回動板を介してピン保持治具を砥石の回転方向後方側に砥石の研磨面に対して50°回動させて、プローブピンを傾倒させた。この状態を10秒保持して、一端部の研磨を行った。
【0066】
これにより、一端部はほぼ円錐状に研磨されたプローブピンが得られた。
【0067】
また、前記のタングステンワイヤを長さ40mmで切断してプローブピンを10本作成し、これらプローブピンを順次前記と同様にして一端部を研磨した。研磨したプローブピンの一端部は、すべて同じ形状に形成された。
【0068】
(実施例2)
まず、外径(φ)0.1mmのタングステンワイヤを長さ40mmで切断してプローブピンとする。
【0069】
このプローブピンをピン保持治具の保持体に保持させる。保持後、移動モーターを駆動させて、移動体(ピン保持治具)を下方(研磨面方向)に移動させて、プローブピンの一端部を砥石の研磨面に接触させる。その砥石としては、径(φ)150mmで研磨面がダイヤモンド砥粒のものを用いた。また、プローブピンの傾倒(回動)の軸が研磨面から砥石の裏面方向に約2mm離間した箇所になるように予め高さ調節モーターを駆動させて回動板を位置決めした。
【0070】
次に、砥石回転モーターを駆動させて砥石を300rpmで回転させると共に、ピン回転モーターを駆動させて、保持体を介してプローブピンを200rpmで回転させながら、回動モーターを駆動させて回動板を介してピン保持治具を砥石の回転方向後方側に5rpmで回動させて、プローブピンを砥石の研磨面に対して60°傾倒させた。
【0071】
これにより、一端部はほぼ半球面状に研磨されたプローブピンが得られた。
【0072】
また、前記のタングステンワイヤを長さ40mmで切断してプローブピンを10本作成し、これらプローブピンを順次前記と同様にして一端部を研磨した。研磨したプローブピンの一端部は、すべて同じ形状に形成された。
【0073】
【発明の効果】
本発明のプローブピン研磨装置及び本発明のプローブピン研磨方法は、プローブピンを砥石に接触させてから傾倒するだけ、又は傾倒させた後に元の状態に戻すだけの簡単な動作で一端部をほぼ円錐状やほぼ半球面状に研磨することができ、プローブピンを容易に研磨することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプローブピン研磨装置の一例を示す構成図である。
【図2】本発明のピン保持治具を傾倒させた状態を示す概略構成図である。
【図3】本発明のピン保持治具に保持させたプローブピンを3段階に傾倒させたときのプローブピンの状態を示す側面図である。
【図4】本発明のピン保持治具に保持させたプローブピンを3段階に傾倒させたときのプローブピンの一端部の研磨状態を示す側面図である。
【図5】本発明のピン保持治具に保持させたプローブピンを3段階に傾倒させたときのプローブピンの一端部の研磨状態を示す側段面図である。
【符号の説明】
1 研磨装置
2 プローブピン
3 砥石回転機構
4 ピン保持治具
5 ピン保持治具移動機構
6 ピン保持治具回動機構
7 回動軸調節機構
10 砥石
11 研磨面
A 回転軸
Claims (5)
- 円盤状の砥石を回転させる砥石回転機構と、
プローブピンをその一端部を露出させて保持すると共に該プローブピンをその軸を回転軸として回転させるピン保持治具と、
前記プローブピンを前記砥石の研磨面に対して直交する方向に沿って延在させた状態で前記一端部を前記研磨面に接触させた後に、前記研磨面より砥石の裏面方向に離間した箇所を軸として、前記砥石に接触させたプローブピンを傾倒させるピン移動機構と、を備えたことを特徴とするプローブピン研磨装置。 - 円盤状の砥石を回転させる砥石回転機構と、
プローブピンをその一端部を露出させて保持すると共に該プローブピンをその軸を回転軸として回転させるピン保持治具と、
前記プローブピンを前記砥石の研磨面に対して直交する方向に沿って延在させた状態でその一端部を前記研磨面に接触させ得るべく前記ピン保持治具を移動させるピン保持治具移動機構と、
前記ピン保持治具に保持させたプローブピンの軸と前記砥石の軸とを含む平面上にあると共に前記砥石の径方向とほぼ平行な直線を回動軸として、前記ピン保持治具を回動させるピン保持治具回動機構と、
前記回動軸の位置を前記ピン保持治具に保持させたプローブピンの軸に沿って調節する回動軸調節機構と、を備えたことを特徴とするプローブピン研磨装置。 - プローブピンの一端部を円盤状の砥石を用いて研磨するプローブピンの研磨方法であって、
前記砥石の研磨面に、該研磨面に対してほぼ直交する直交方向に沿って延在させたプローブピンの一端部を接触させ、前記砥石を回転させると共に前記プローブピンをその軸を回転軸として回転させながら、該プローブピンを、前記研磨面より砥石の裏面方向に離間した箇所を軸として、前記直交方向に対して所定の角度に傾倒させて、一端部をほぼ円錐形状に研磨することを特徴とするプローブピンの研磨方法。 - プローブピンの一端部を円盤状の砥石を用いて研磨するプローブピンの研磨方法であって、
前記砥石の研磨面に、該研磨面に対してほぼ直交する直交方向に沿って延在させたプローブピンの一端部を接触させ、前記砥石を回転させると共に前記プローブピンをその軸を回転軸として回転させながら、該プローブピンを、前記研磨面より砥石の裏面方向に離間した箇所を軸として、前記一端部を徐々に研磨しながら前記直交方向に対して所定の角度に徐々に傾倒させて、一端部をほぼ球面形状に研磨することを特徴とするプローブピンの研磨方法。 - プローブピンの一端部を円盤状の砥石を用いて研磨するプローブピンの研磨方法であって、
前記砥石の研磨面に、該研磨面に対してほぼ直交する直交方向に沿って延在させたプローブピンの一端部を接触させ、前記砥石を回転させると共に前記プローブピンをその軸を回転軸として回転させながら、該プローブピンを、前記研磨面より砥石の裏面方向に離間した箇所を軸として、前記一端部を徐々に研磨しながら前記直交方向に対して所定の角度に徐々に傾倒させた後に、該傾倒させたプローブピンを、前記傾倒とは逆方向に徐々に移動させて前記直交方向に沿った元の状態に戻して、一端部をほぼ球面形状に研磨することを特徴とするプローブピンの研磨方法。
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