JP2005001875A - 振り子式反転装置 - Google Patents

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Takao Tsurumi
孝男 鶴見
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Abstract

【課題】箱状体の上下の面を反転させるため専用駆動源が不要で、設置容積が小さく、必要に応じて反転または非反転を選択し得る反転装置を提供すること。
【解決手段】第一コンベア1と、第一コンベア1より低い搬送面を有する第二コンベア2と、第一コンベア1の下流端部の直下と第二コンベア2の搬送面との間に渡され下方へ凸の円弧面を備えた反転補助板13と、第一コンベア1の下流側に配置された受け部4とアーム部5とからなるL字形状の振り子6とを含む振り子式反転装置であり、アーム部5は第一コンベア11の搬送方向と直角な方向の回動軸7に回動可能に懸吊され、振り子6が無負荷の垂下位置で第一コンベア1の搬送面より若干低いレベルとされる受け部4の受け面4sは箱状体Bの先端がアーム部5に当接した時に箱状体Bの重心gが受け面4s上に到らない寸法範囲で可及的に大きい奥行寸法を有している。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は箱状体の上下の面を反転させる振り子式反転装置に関するものであり、更に詳しくは、箱状体を反転させて搬送することができ、かつ箱状体を反転させないで搬送することも可能である構成が簡易でコンパクトな振り子式反転装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えばテープカセットを収容する箱状体のケースを包装するに際し、ケースの所定の面を上向きに揃えてプラスチックフィルムで包装することが行われるが、コンベアによって搬送されてくるケースの所定の面が下向きの場合には、図15に示すようなターレット方式の反転装置が採用される。すなわち、垂直に平行に配置され同期してステップ回転する2枚の反転ターレット102A(102B)に凹部103A(103B)が45度の等角度間隔に形成されており、図において左側のコンベア101によって搬送されてきたケースEは凹部103A(103B)へ入り込み、入り込んだ位置からターレット102A(102B)が180度回転された位置において、ケースEは上下を反転されてコンベア104に乗せられて搬送される。
【0003】
また、ケースの種類によっては、搬送されてくるケースの上下の面を反転させることを要する場合と、反転を要しない場合とがあるが、このような場合には、上記のようなターレット式反転装置を備えたラインと、ターレット式反転装置を備えないラインとの2本のラインを用意しておき、必要に応じてラインを切り換えることが行われている。
【0004】
しかし、上記従来技術のターレット式反転装置は
(a)ターレット102A(102B)の回転のために、高さ方向および搬送方向に大きい空間を要するほか、ターレットのステップ回転のために高価な駆動源を要し、省スペースおよび低コストの見地からは満足できるものではない。
(b)また、反転ラインと非反転ラインとの2本のラインを持つことも、省スペースおよび低コストの見地からは満足できない。すなわち、反転装置はケースの所定の面をライン上で反転させる場合のほか、反転を要しない場合にも対応し得るものであることが望まれる。
【0005】
このような状況下において、1本のラインで箱状体であるケースCの反転と非反転とを選択して切り換えることの可能なターレット方式の反転装置が提案されている。図16は反転と非反転との切り換えが可能な反転装置の側面図である。そして、図17はその反転装置の作動状態を示す正面図であり、図17のAは反転モード時の作動状態、図17のBは非反転モード時の作動状態を示す。すなわち、この反転装置おいては、図16および図17のAを参照し、幅の狭いコンベア201によって搬送されてきたケースCは、垂直かつ平行に配置されて間隔の調整が可能であり、それぞれ回転軸204Aおよび回転軸204Bの回りに同期してステップ回転する間隔を狭められた2枚の反転ターレット202A、202Bからなり、ケースCは反転ターレット202A、202Bに形成されている凹部203A、203Bに進入し、進入位置から反転ターレット202A、202Bが180度回転すると、ケースCは上下を反転された状態でコンベア201上に置かれる。ケースCを反転させない場合には、図17のBに示すように、ガイドレール208に沿って2枚の反転ターレット202A、202Bの間隔を広げてケースCが凹部203A、203Bへ進入し得ないようにすることにより、コンベア201上のケースCは2枚の反転ターレット202A、202Bの間を素通りして搬送される装置である(例えば特許文献1を参照。)。
【0006】
特許文献1のターレット方式の反転装置は、1本のラインでケースCの反転を要する場合と要しない場合に対応し得るが、上記(a)項で述べたターレット方式の反転装置に見られる問題、すなわち、設置スペースを要し、ステップ回転が可能な高価な駆動源を要する等の問題は残されたままになっている。
【0007】
そのほか、上記の特許文献1のターレット方式の反転装置をラインに組み込んだ包装機が開示されている(例えば特許文献2を参照。)。また、水平な状態にある角形ガラス基板のようなワークを水平面内で回転させて搬送方向の前後を反転させる反転装置も存在する(例えば特許文献3を参照。)。
【0008】
【特許文献1】
特許第3114138号
【特許文献2】
特許第二722332号
【特許文献3】
特開昭63−282022号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述の問題に鑑みてなされ、テープカセットを収容するケースの如き箱状体を必要に応じて反転または非反転を選択することができ、構成が簡素で設置容積が小さく、かつ箱状体を反転させることのみに使用される駆動源は要しない低コストで省スペースの反転装置を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は請求項1の構成によって解決されるが、その解決手段を説明すれば次に示す如くである。
【0011】
請求項1の振り子式反転装置は、箱状体を搬送する第一コンベアと、第一コンベアの搬送面より低い搬送面を有する第二コンベアと、第一コンベアの下流端部の直下と第二コンベアの搬送面との間に渡され、下方へ凸の円弧面または該円弧面に近似の二次曲線面ないしは折れ面を有する反転補助板と、第一コンベアの下流側にあって箱状体受け部と該箱状体受け部の下流端に接合された上下方向のアーム部とからなるL字形状の振り子とを含む振り子式反転装置であって、
アーム部は上端部で第一コンベアの搬送方向と直角な方向の回動軸に回動可能に懸吊されており、振り子が無負荷の垂下位置で箱状体受け部は第一コンベアの搬送面より若干低いレベルでほぼ水平となる受け面を有しており、かつ受け面は第一コンベアから送り込まれる箱状体の先端がアーム部に当接した時に箱状体の重心が受け面上に到らない奥行寸法を有している装置である。
【0012】
このような振り子式反転装置は、第一コンベアによって箱状体受け部へ送り込まれる箱状体が、アーム部に当接した後も第一コンベアの搬送力を受けることにより、振り子が箱状体と共に下流側へ振られて回動し、箱状体の後端が第一コンベアの下流端を離れると、箱状体は箱状体受け部の受け面から後端部を先にして反転補助板上へ落下し、反転補助板の下方へ凸の円弧面または該円弧面と近似の二次曲線面ないしは折れ面に沿って滑落することにより上下の面が反転され、続く第二コンベアによって更に下流側へ搬送される。
【0013】
請求項1に従属する請求項2の振り子式反転装置は、第一コンベアの搬送面と第二コンベアの搬送面とのレベル差が箱状体の搬送方向の長さより大で、搬送方向の長さの2倍より小である装置である。
このような装置は、第一コンベアの搬送面と前記第二コンベアの搬送面とのレベル差が箱状体の搬送方向の長さより大であるので箱状体が反転補助板上で反転する時に上下方向に充分な空間が得られ、かつ同レベル差が箱状体の搬送方向の長さの2倍より小であるので、箱状体が受け面から反転補助板上へ落下する時に大きい落差によって必要以上の衝撃を受けることはない。
【0014】
請求項1に従属する請求項3の振り子式反転装置は、アーム部の長さが箱状体の搬送方向の長さより大で、搬送方向の長さの3倍より小である装置である。
このような振り子式反転装置は、アーム部の長さが箱状体の搬送方向の長さより大きいので振り子の回動角が比較的小さい範囲内で、箱状体の後端が第一コンベアの下流端を外れることから箱状体の反転が円滑に進行する。また、アーム部の長さが箱状体の搬送方向の長さの3倍より小さいので装置の設置容積を過大にさせない。
【0015】
請求項1に従属する請求項4の振り子式反転装置は、回動軸の軸心の投影が受け面上に存在するように回動軸が配置されている装置である。
このような振り子式反転装置は、振り子が無負荷の垂下位置において、受け面の上流側端部が第一コンベアの下流端部に接することはあっても、受け面が下流側へ向かって大きい上り勾配になることはなく、振り子の回動に要する力は小さくて済む。また、受け面の上流側端部が第一コンベアの下流端部と離れることはあっても大きくは離隔せず、箱状体の送り込みは円滑に進行する。
【0016】
請求項1に従属する請求項5の振り子式反転装置は、振り子の回動角が必要以上に大になることを規制するストッパーが設けられている装置である。
このような振り子式反転装置は、振り子が箱状体の反転に必要な角度以上の角度まで回動されることを規制する。
【0017】
請求項1に従属する請求項6の振り子式反転装置は、無負荷の振り子を垂下位置へ戻すように付勢するバネが設けられている装置である。
このような振り子式反転装置は、受け面から箱状体が落下した後の振り子を回動位置から垂下位置へ復帰するに要する時間を短縮させる。
【0018】
請求項1に従属する請求項7の振り子式反転装置は、反転補助板に換えて、第一コンベアの搬送面の下流端部と第二コンベアの搬送面との間に箱状体を単に滑落させる平板状のスライダーを渡し、振り子を待避位置に固定することが可能である装置である。
このような振り子式反転装置は、振り子を待避位置に固定し、反転補助板に換えてスライダーを設置するにより、箱状体を上下反転させることなく滑落させて下流側へ搬送することができる。
【0019】
請求項7に従属する請求項8の振り子式反転装置は、スライダーが左右へ開閉可能な二分割式として反転補助板の直上に配置されており、スライダーの分割間隔を拡げ反転補助板を使用可能に露出させた状態で箱状体を上下反転させながら滑落させて下流側へ搬送する操作と、スライダーの分割間隔を狭め、かつ振り子を待避位置に固定した状態で、スライダーによって箱状体を上下反転させずに滑落させて下流側へ搬送する操作とを選択し得る装置である
このような振り子式反転装置は、搬送する箱状体の種類や包装形態等に応じて箱状体を反転させる場合と反転させない場合とに任意に切り換えて搬送することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は、上述した本発明の振り子式反転装置の基本的な構成を示す側面図であり、図2は同正面図である。すなわち、本発明の振り子式反転装置は箱状体Bを矢印で示す方向へ搬送する第一コンベア1と、第一コンベア1の搬送面より低い搬送面を有する第二コンベア2と、第一コンベア1の下流端部の直下と第二コンベア2の搬送面との間に渡され、箱状体Bの上下を反転させる下方へ凸の円弧面3s(または円弧面3sに近似の二次曲線面ないしは折れ面)を有する反転補助板3と、第一コンベア1の下流側に設けられ、箱状体受け部4と箱状体受け部4の下流端に接合された上下方向のアーム部5とからなるL字形状の振り子6とを含む振り子式反転装置である。
【0021】
そして、アーム部5は上端側の軸支部5bよって第一コンベア1の搬送方向と直角な方向の回動軸7に回動可能に懸吊されており、振り子6が無負荷の垂下位置において、箱状体受け部4は第一コンベア1の搬送面1sより若干低いレベルでほぼ水平となる受け面4sを有しており、かつ受け面4sは第一コンベア1から送り込まれる箱状体Bの先端がアーム部5に当接した時に箱状体Bの重心gが受け面4s上に到らない奥行寸法を有している装置である。すなわち、受け面4sの奥行寸法Pdは、箱状体Bの先端と重心gとの間の水平距離Lg以下の値とされるが、PdとLgを同一の値としてもよい。
【0022】
そして、第一コンベア1の搬送面1sと第二コンベア2の搬送面2sとのレベル差Hは、式(1)に示すように、箱状体Bの搬送方向の長さLより大であり、箱状体Bの搬送方向の長さLの2倍よりは小であることが好ましい。
L < H < 2L 式(1)
すなわち、レベル差Hが箱状体Bの搬送方向の長さL以下であると、箱状体Bが反転補助板3上を滑落しながら反転するに要する上下方向の空間を充分に得難く、レベル差Hが2L以上になると、箱状体Bが振り子6の受け面4sから反転補助板3上へ落下する時の落差が大になって不必要な衝撃を受け易くなるからである。
【0023】
上記の反転補助板3は下方へ凸の円弧面3sを持つものであることが最も好ましいが、箱状体Bが滑落して上下反転されるものである限りにおいて、円弧面と近似の二次曲線面または折れ面からなるものであってもよい。
【0024】
そして、振り子6のアーム部5の長さPc、すなわち、回動軸7の軸心Oと受け面4sとの垂直距離Pcは、式(2)に示すように、箱状体Bの搬送方向の長さLより大であり、箱状体Bの搬送方向の長さLの3倍より小さいことが望ましい。
L < Pc < 3L 式(2)
アーム部5の長さPcが箱状体Bの長さL以下であると、箱状体Bの後端が第一コンベア1の下流端に達するまでに要するアーム部5の回動角(振れ角)が大になり、箱状体Bの反転が円滑に進行し難くなる。またアーム部5の長さPcを3L以上にすると、装置の高さが必要以上に大になる。
アーム部5の一層好ましい長さPcは、式(3)に示すように、箱状体Bの搬送方向の長さLの1.5倍より大であり、2倍より小さい範囲内にある。
1.5L < Pc < 2L 式(3)
【0025】
そして、回転軸7の軸心Oの投影位置は受け面4s上にあること、すなわち、受け面4sの上流端と回動軸7の軸心Oの投影位置との距離Qは、式(4)に示すように、0より大であり、受け面4sの奥行寸法Pdより小であることが好ましい。
0 < Q < Pd 式(4)
なかでも、QがPdに近い値であると、振り子6は、無負荷の垂下位置において、受け面4sの上流端が第一コンベア1の下流端に近接し、かつ受け面4sはほぼ水平となり、送り込まれる箱状体Bによってアーム部5はほぼ直角な方向の力を受けて回動されることになる。
【0026】
回転軸7の軸心Oの投影位置が受け面4sより上流側にある場合には、振り子6は無負荷の状態において、受け面4sの上流端部が第一コンベア1の下流端に接して受け面4sは上り勾配になると共に、アーム部5は下端部を下流側に置いて傾斜することから、受け面4sへの箱状体Bの送り込みが容易でなくなるほか、アーム部5と直交しない方向の力でアーム部5を回動させることになり、箱状体Bの反転が円滑に進行しにくくなる。
また回転軸7の軸心Oの投影位置がアーム部5より下流側にあると、振り子6は無負荷の垂下位置において、受け面4sの上流端が第一コンベア1の下流端から離隔して、受け面4sへの箱状体Bの送り込みが円滑さを欠き易くなる。
【0027】
なお、振り子6の箱状体受け部4の幅Pwは、送り込まれる箱状体Bを受け下流側へ振られて箱状体Bの上下の面を反転させることができるのであれば、どのような幅であってもよいが、箱状体Bを搬送路から逸脱させることなく安定して反転させるには、箱状体Bの横幅Wと同程度または同程度より若干大とすることが望ましい。箱状体受け部4の幅Pwを必要以上に大にすると、振り子6自体の重量が大になり、振り子6を回動させるに要する力が大になる。また、箱状体受け部4は通常的には平板とされるが、それ以外の形状、例えば格子状としてもよく、また櫛歯状としてもよい。
【0028】
そして、図3と続く図4は第一コンベア1によって搬送されてくる箱状体Bが振り子6の受け面4sへ送り込まれて振り子6のアーム部5が下流側へ振られて回動し、箱状体Bが後端部を先にして受け面4sから反転補助板3へ落下し、反転補助板3を滑落する間に上下を反転されて搬送される過程をステップ的に示す図である。すなわち、図3のAは図1と同様な状態であり、第一コンベア1によって箱状体Bが矢印で示す方向へ搬送されて先端が第一コンベア1の搬送面1sの下流端に至った状態である。この時、無負荷の振り子6は垂下位置にあって箱状体受け部4の上流端は第一コンベア1の下流端に近接した位置にあり、箱状体受け部4の受け面4sは第一コンベア1の搬送面1sはより若干低い高さ位置にあってほぼ水平な面となっている。
【0029】
図3のBは、箱状体Bの先端部が振り子6の受け面4s上へ搬送されてアーム部5に当接した後も、箱状体Bの後端部が第一コンベア1の搬送面1s上に存在する状態を示し、箱状体Bの後端部が搬送面1s上に存在する限り箱状体Bは第一コンベア1の搬送力を受けることから、アーム部5を押して振り子6を回動軸7の回りに回動させる。
そして図3のCは、箱状体Bの後端が第一コンベア1の搬送面1sの下流端から外れた状態を示す図であり、この時点において箱状体Bの重心gは受け面4s上にないことから、箱状体Bは後端部を先にして受け面4sから下方の反転補助板3、すなわち、下方へ凸の円弧面3sを備えた反転補助板3へ落下して滑落する。
【0030】
続く図4のAは、箱状体Bが反転補助板3上を滑落する途中において後端を下にして立った姿勢となり、更に図4のBに示すように箱状体Bは上下を反転された状態で先端部が第二コンベア2の搬送面2sの上流端部に達することから、図4のCに示すように、箱状体Bは上下を反転された状態で第二コンベア2によって下流側へ搬送されることを示す。
【0031】
なお、箱状体Bの反転時に、振り子6のアーム部5の回動角が必要以上に大きくならないようにアーム部5の回動角を規制するストッパーを設けることが望ましい。一般的にはアーム部5の回動軸7に近い部分がストッパーに当接するようされる。なお、ストッパーとしては振り子のアーム部に当接して回動角(振れ角)を単に規制するものであってもよいが、振り子6の周期を長くしないと言う観点からは、ストッパーにはアーム部5のはね返りを生じないもの、例えばショック・アブソーバのようなものを採用することが好ましい。また、箱状体Bが振り子6の受け面4sから落下した後に、振り子6を可及的に速やかに次の箱状体Bを受ける垂下位置へ戻すように付勢するバネをアーム部5と図示しない静止部との間に設けることが望ましい。付勢バネの付勢力は当然のことながら第一コンベア1の搬送力より小さいものであることを要する。上記のストッパーおよび付勢バネは何れも箱状体Bを反転させる動作のサイクル・タイムを短縮し、振り子式反転装置の単位時間当りの処理個数を向上させる。
【0032】
また上記の振り子式反転装置は、反転補助板3に換えて、箱状体Bを単に滑落させる平板状のスライダー板8を第一コンベア1の搬送面1sの下流端と第二コンベア2の搬送面2sとの間に設置し、箱状体Bを反転させない場合に不要である振り子6は待避位置に固定することにより、搬送されてくる箱状体Bを反転させることなく下流側の第二コンベア2へ搬送することが可能である。図5は図3、図4で説明した反転補助板3を覆うようにスライダー板8を設置し、振り子6を回動軸7の回りに跳ね上げ待避位置に固定した状態を示す側面図である。勿論、反転補助板3は取り外してもよい。図5において、第一コンベア1を搬送されてくる箱状体Bはスライダー板8をそのまま滑落することにより、上下を反転されることなく第二コンベア2へ送られる。
【0033】
なお、スライダー板8は平板状のものとして第一コンベア1と第二コンベア2との間に単に設置してもよいが、左右へ開閉可能な二分割のスライダー板8として、反転補助板3の直上に設置し、箱状体Bを反転させない場合には二分割のスライダー8を閉じて振り子6を待避位置に固定し、箱状体Bを反転させる場合には二分割のスライダー8を左右へ開いて反転補助板3を露出させると共に、振り子6を待避位置から垂下位置へ復帰させるようにしてもよい。また、その二分割のスライダー板8の開閉と、振り子6の待避位置と垂下位置との切り換えの操作は手動で行ってもよく、入力される信号に基づいて自動的に行うようにしてもよい。
【0034】
【実施例】
以下、DAT(デジタル・オーディオ・テープ)のテープカセットが収容されるケースEの上下の面を反転させる操作と、反転させない操作を選択することが可能な実施例の振り子式反転装置について説明する。
【0035】
(実施例)
[ケースEを反転させる場合]
図6はケースEの上下の面を反転させる場合の振り子式反転装置10の構成を概略的に示す側面図であり、図7は同正面図、図8は同平面図である。なお、図8は図7における[8]−[8]線方向の断面で示す平面図であり、案内レール板74とスライド部材75とからなるスライドユニット76は示されていない。
そして、反転させるケースEのサイズは搬送方向の長さLが60mm、 搬送方向と直角な横幅Wが80mm、厚さTが16mmである。すなわち、ケースEは横幅W方向を正面側として搬送される。なお、図においてケースEの上下を明確にするために、ケースEの上面側を便宜的に二重線で示した。
【0036】
図6、図7、図8を参照して、振り子式反転装置10はケースEを矢印で示す方向へ搬送する第一コンベア11と、その下流側に幅広の第二コンベア21とを有している。第一コンベア11の搬送幅はケースEの横幅Wより若干広くされており、図6には図示を省略しているが、図7、図8に示すように、第一コンベア11の両側端部にはガイド部材19a、19bが取り付けられている。更に、図6、図7に示すように、第二コンベア21の搬送面22は第一コンベア11の搬送面12より低く設定されており、第一コンベア11の搬送面12と第二コンベア21の搬送面22とのレベル差HはケースEの搬送方向の長さLの60mmより大で、2倍の長さ2Lの120mmより小の90mmとされている。
【0037】
そして、第一コンベア11の下流側の端面と第二コンベア21の搬送面22を繋ぐように、 下方へ凸の円弧面を有する反転補助板31が介装されている。そのほか、上記の反転補助板31の直上に位置して、第一コンベア11の搬送面12の下流端と第二コンベア21の搬送面22とを繋ぐ二分割スライダー板81a、81bが間隔を拡げて設置されている。すなわち、二分割スライダー板81a、81bは後述するように第二シリンダー89を駆動源として、相互に搬送方向と直角な左右の方向へ間隔を拡げ、狭めることが可能とされているが、図7、図8において、二分割スライダー板81a、81bは間隔を拡げられ、下方の反転補助板31が露出されて、ケースEの反転が可能な状態とされている。そして、後述のケースEを反転させない場合には、二分割スライダー板81a、81bの間隔をケースEの横幅W以下に狭めて、下方の反転補助板31を使用し得ない状態とすることにより、ケースEは二分割スライダー板81a、81bに跨って上下を反転されることなく単に滑落する。
【0038】
特に図6を参照し、第一コンベア11の下流側には振り子61が配置されており、振り子61はケース受け部41と、ケース受け部41の下流端に接合された上下方向のアーム部51とからなるL字形状とされている。そして、アーム部51はその上端側の軸支部52によって、第一コンベア11の搬送方向と直角な方向に設置された回動軸71に回動可能に懸吊されており、振り子61が無負荷の垂下位置において、ケース受け部41は第一コンベア11の搬送面12より若干低いレベルでほぼ水平となる受け面42を有している。そして、振り子61のアーム部51の長さPc、すなわち、回動軸71の軸心Oと受け面42との間の垂直距離PcはケースEの搬送方向の長さL(60mm)の1.5倍の90mmより大で、搬送方向の長さLの2倍の120mmより小の95mmとされており、受け面42の横幅PwはケースEの横幅W80mmより大の85mmとされている。
【0039】
また、受け面42の奥行寸法Pdは、ケースEの搬送方向における先端と重心Gとの水平距離30mm以下の範囲で最大の30mm、すなわち、第一コンベア11によって受け面42へ送り込まれるケースEの先端がアーム部51に当接した時にケースEの重心Gが受け面42上には到らない値とされている。なお上記の回動軸71は、図7、図8を参照して、振り子式反転装置10の図示しない静止部に固定された取付ブロック72a、72bに両端部を固定されている。また、図7、 図8に示すように、回動軸71には振り子61のアーム部51の両側にアーム部51の位置ずれを防ぐためのガイド部材73a、73bが取り付けられている。
【0040】
更には、振り子61の回動角(振れ角)が大になることを防ぐためのストッパー55が取り付けられており、かつケースEが受け面42から落下した後に振り子61を次のケースEを受けるための垂下位置へ速やかに復帰させるためのコイル・スプリング57が取り付けられている。すなわち、図6、図7、図8に示すように、実施例の振り子式反転装置10の一つの静止部である天井ベース板91には、第一シリンダー69の固定板95が取り付けられると共に、第三シリンダー59の固定板96が取り付けられている。そして、天井ベース板91の下面には、ケースEの搬送方向と直角な方向の案内レール板74とスライド部材75とからなるスライドユニット76が取り付けられている。そして、スライド部材75の下側にはアングル状の取付部材56を介しストッパー55としてのショック・アブソーバがケースEの搬送方向に取り付けられており、ストッパー55は第三シリンダー59により案内レール板74に沿って移動可能とされている。
【0041】
すなわち、ケースEを反転させる場合には、ストッパー55はアーム部51の上端部の後背位置にあり、図6において、実線で示す垂下位置にある振り子61のアーム部51は上端部がストッパー55と離隔しているが、一点鎖線で示す回動位置にあるアーム部51は上端部がストッパー55と当接して回動角が規制されている状態を示している。そして、ケースEの上下を反転させない場合には振り子61は不要であるから、その場合、振り子61のアーム部51は回動軸71の回りに跳ね上げて待避位置に固定されるが、その跳ね上げ時に上記ストッパー55が支障とならないように、図7において、ストッパー55は第三シリンダー59によってアーム部51の上端部の後背位置から右方へ移動される。
【0042】
また、図6に示すように、アーム部51の上下の中間位置と上記の固定板95との間には、ケースEを落下させた後の振り子61を回動位置から垂下位置へ戻すように付勢するコイル・スプリング57が介装されている。更には、図6を参照して、上記の固定板95の裏面側には第一シリンダー69が搬送方向に沿って水平に取り付けられており、固定板95を正面側へ貫通している第一シリンダー69の可動ロッド69rはアーム部51と離隔した状態にあるが、ケースEの上下を反転させない場合には、可動ロッド69rが図6において右方へ突き出されてアーム部51を回動軸71の回りに跳ね上げて待避位置を取らせる。
【0043】
ケースEの上下の面を反転させる場合の実施例の振り子式反転装置10は以上のように構成されているが、次にその作用を説明する。図6、 図7、図8を参照して、第一コンベア11を搬送されてくるケースEは第一コンベア11の下流端から振り子61のケース受け部41の受け面42へ送り込まれる。そして、ケースEの先端がアーム部51に当接した後は、ケースEの後端部が第一コンベア11の搬送面12上にある限り、ケースEは第一コンベア1の搬送力を受けて振り子61のアーム部51を下流側へ押し続けて振り子6を回動させる。
【0044】
そして搬送されるケースEの後端が第一コンベア11の下流端から外れると、その時、ケースEの重心Gは受け面42上にないことから、ケースEは後端側を先にして受け面42から下方へ凸の円弧面を有する反転補助板31へ落下し、反転補助板31を滑落する間にケースEは上下の面を反転される。その間におけるケースEの反転のされ方は図3、図4において説明した通りである。すなわちケースEの上下の反転は第一コンベア11の搬送力によって行うことができ、ケースEを反転させるだけのための動力は必要としない。そして、ケースEの反転に要する装置の長さの増大分は反転補助板31の水平方向の長さによるものであるからターレットを使用する従来の反転装置と比較して設置面積の増大量は小さく、また高さの増大分は振り子61の長さ、および第一コンベア11と第二コンベア21との搬送面のレベル差Hによるものであるから高さの増大量も小さく、全体としてコンパクトな装置となる。
【0045】
[ケースEを反転させない場合]
次にケースEを反転させない場合の振り子式反転装置10の要素の構成を説明する。上述したように、ケースEを反転させない場合は、反転補助板31の上方に近接して設けられている二分割のスライダー板81aとスライダー板81bとの間隔を狭め、振り子61を待避位置に固定して行われるが、図9はケースEを反転させない場合の振り子式反転装置10を概略的に示す側面図であり、図10は同正面図、図11は同平面図である。なお、図11は図10における[11]−[11]線方向の断面で示す平面図であり、案内レール板74とスライド部材75とからなるスライドユニット76は示されていない。そして、図9はケースEを反転させる場合の図6、図10は同じく図7、図11は同じく図8に対応する図である。なお、共通する構成要素には同一の符号を付しているので、それらに付いての重なる説明は省略し、ケースEを反転させるための図6、図7、 図8の状態から、ケースEを反転させないように移動させた構成要素に付いて説明する。
【0046】
図10、図11を参照して、後述するように、第二シリンダー89を駆動してスライダー板81aとスライダー板81bがケースEを単に滑落させる間隔に狭めて配置されており、かつ、図9に示すように、第一シリンダー69を駆動し、そのロッド65rによって振り子61のアーム部51を回動軸71の回りに回動させて待避位置へ跳ね上げた状態を示している。それに伴ない、アーム部51と固定板95との間に介装されているコイル・スプリング57は引き伸ばされた状態になる。なお、アーム部51を跳ね上げる時に、アーム部51の回動角を規制するストッパー55が跳ね上げの障害とならないように、図10、 図11のストッパー55はアーム部51の後背位置から右方へ移動されている。すなわち、アングル状の取付部材56を介してストッパー55が取り付けられているスライド部材75を第三シリンダー59により案内レール板74に沿って移動させたものである。
【0047】
第二シリンダー89を駆動源とする二分割のスライダー板81aとスライダー板81bとの間隔の調整は図12と図13に示す間隔調整機構によって行われる。すなわち、図12のAは、ケースEを反転させる場合、すなわち、スライダー板81aとスライダー板81bとの間隔が拡げられて、下方の反転補助板31が使用可能となっている場合の、スライダー板81aを垂直な方向から見た図であり、第二シリンダー89および関連する機構部材が共に示されている。そして、図12のBは図12のAにおける[B]−[B]線方向から各要素を見た図、図12のCは図12Aからスライダー板81aとスライダー板81bを取り除いて、それら以外の要素を示す図であり、スライダー板81a、81bが存在した場所は一点鎖線で示している。
【0048】
図12のA、B、Cを参照して、スライダー板81a、81bは第二シリンダー89によって左右へ移動される平行な二本のシャフト83に取付部材82a、または取付部材82bを介して取り付けられている。そして二本のシャフト83は静止部に固定された左右の支持板84a、84bを摺動可能に貫通して取り付けられており、右端部において纏められて第二シリンダー89のロッド89rに取り付けられている。スライダー板81aの取付部材82aはシャフト83に固定されているので、スライダー板81aは左方へ移動されるシャフト83と共に移動するが、スライダー板81bの取付部材82bは、ピン88を介してシャフト83に取り付けられていると共に、支持板84bと一体的な横行部材85に形成されている上下方向の長穴86を遊貫するピン87によって移動が規制されている。従って、図12の状態から第二シリンダー89のロッド89を引き戻してシャフト83を右方へ移動させると、図12のBにおいて一点鎖線で示すように、取付部材82aとスライダー板81aは右方へ移動し、取付部材82bとスライダー板81bはピン87の回りに反時計方向に回動されて図13に示す状態となる。
【0049】
すなわち、図13のAはスライダー板81aとスライダー板81bの間隔を約20mmに狭めてケースEを反転させることなく滑落させる場合の、スライダー板81aとスライダー81bを垂直な方向から見た図であり、第二シリンダー89および関連する機構部材が共に示されている。そして、図13のBは図13のAにおける[B]−[B]線方向から各要素を見た図、図13のCは図13のAからスライダー板81aとスライダー板81bを取り除き、それら以外の要素を示す図である。そして、図13の状態から、第二シリンダー89のロッド89rを左方へ押し出すと、図13のBにおいて一点鎖線で示すように、スライダー板81aと取付部材82aは外側へ水平移動され、スライダー板81bと取付部材82bはピン87の回りに時計方向へ回動されて図12に示す状態となる。
【0050】
ケースEを反転させない場合、振り子式反転装置10は上述の図9、図10、図11、および図13に示すように準備されるが、次にその作用を説明する。図9、図10、図11に示すように、ストッパー55が第3シリンダー59によって振り子62のアーム部51の後背位置から移動され、アーム部51が第一シリンダー69によって待避位置へ跳ね上げられて固定され、スライダー板81a、81bが第二シリンダー89によって下方の反転補助板31を使用し得ない間隔に狭められて同一面とされた状態において、図9、図10、図11を参照し、第一コンベア11を搬送されてくるケースEは、第一コンベア11の下流端部からスライダー板81aとスライダー板81bとに跨がり滑落して第二コンベア21上へ移送され、第二コンベア21によって更に所定の場所へ搬送される。その第一コンベア11と第二コンベア21との間で、スライダー板81aとスライダー板81bを滑落する時に振り子61は跳ね上げられているので滑落の障害となることなく、またスライダー板81a、81bは平面板であるからケースEは上下を反転されることなく第二コンベア21によって下流側へ搬送される。
【0051】
以上、本発明の振り子式反転装置を実施例によって説明したが、勿論、本発明はこれに限定されることなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【0052】
例えば本実施例においては、軸支部52によって回動軸71に懸吊された振り子61のアーム部51を回動軸71の回りに回動させたが、軸支部52をボール・ベアリングとしてもよい。
また本実施例においては、取付ブロック72a、72bに両端を固定した回動軸71に対しアーム部51の軸支部52によって振り子61を回動可能に懸吊させたが、回動軸71と振り子61とを一体的なものとし、回動軸71の両端を回動可能にボール・ベアリングで軸支してよい。
【0053】
また本実施例においては、ケースEを反転させるための反転補助板3を下方へ凸の円弧面としたが、楕円面、放物線面、双曲線面のような二次曲線面の一部を取り出した円弧面に近似の弧面としてもよい。そのほか、図14に示すように、円弧面の反転補助板31に換えて、垂直面32vと下流側へ向かって下がり傾斜の傾斜面32sとからなる折れ面の反転補助板32とすることもできる。
また本実施例においては、ケースEを反転させない場合に、スライダー板81aとスライダー板81bとの間隔を狭め、両側にケースEを跨らせて滑落させるようにしたが、スライダー板81aとスライダー板81bとを閉じるものとしてもよい。
またスライダー板を左方向または右方向の何れか一方へ摺動可能な一枚板とし、必要に応じてスライダー板を着脱するようにしてもよい。
【0054】
また本実施例においては、上下の面を反転させる箱状体として、DAT用テープカセットが収容されるケースEを取り上げたが、箱状体はどのようなものであってもよく、例えばDAT用テープカセットと同様なDDS(デジタル・データ・ストレージ)用テープカセットのほか、DLT(デジタル・リニア・テープ)やVHSビデオテープまたは8mmビデオテープ用のテープカセットを収容するケース、磁気ディスクであるMFD(商品名マイクロ・フロッピー・ディスク)、ないしは、光ディスクであるMD(ミニディスク)、MO(マグネト・オプティカル・ディスク)、CD(コンパクト・ディスク)、CD−R(CD−レコーダブル)、CD−RW(CD−リライタブル)のようなディスク類を収容するケースを含む。
【0055】
【発明の効果】
本発明の振り子式反転装置は以上に説明したような形態で実施され、次に記載するような効果を奏する。
【0056】
請求項1の振り子式反転装置によれば、第一コンベアと、第一コンベアの搬送面より低い搬送面を有する第二コンベアと、第一コンベアの下流端部の直下と第二コンベアの搬送面との間に渡され、下方へ凸の円弧面または円弧面に近似の面を有する反転補助板と、第一コンベアの下流側にあって、箱状体受け部とアーム部とからなるL字形状で搬送方向へ回動される振り子とを含み、振り子が無負荷の垂下位置で箱状体受け部は第一コンベアの搬送面より若干低いレベルでほぼ水平となる受け面を有しており、かつ受け面は第一コンベアから送り込まれる箱状体の先端がアーム部に当接した時に箱状体の重心位置が受け面上に到らない奥行寸法を有するものとされているので、このような振り子式反転装置は箱状体を搬送する第一コンベアの搬送力によって振り子を回動させ、箱状体を振り子の受け面から反転補助板へ落下させて箱状体の上下を反転させることができることから、箱状体を反転させるためだけの動力は必要とせず、その操作は簡便である。また、このような振り子式反転装置は構成が簡易であり設置スペースは小さく、低コストで作製することができる。
【0057】
請求項2の振り子式反転装置によれば、第一コンベアの搬送面と第二コンベアの搬送面とのレベル差が箱状体の搬送方向の長さより大で、搬送方向の長さの2倍より小とされているので、反転補助板上で箱状体を反転させるための上下方向の空間を充分に与えることができ、かつ振り子の受け面から反転補助板上へ落下する箱状体に過剰な落下衝撃を与えず、安定した状態で箱状体の上下を反転させて下流側へ搬送することができる。
【0058】
請求項3の振り子式反転装置によれば、振り子のアーム部の長さが箱状体の搬送方向の長さより大で、搬送方向の長さの3倍より小とされているので、振り子の回動角が比較的小さい範囲内で箱状体の後端が第一コンベアの下流端を外れることから箱状体の反転が円滑に進行し、かつ装置の設置容積を過大にさせない。
【0059】
請求項4の振り子式反転装置によれば、回動軸の軸心の投影が振り子の受け面上に存在するように回動軸が配置されているので、振り子が無負荷の垂下位置において、受け面の上流側端部が第一コンベアの下流端部に接することはあっても、受け面が下流側へ向かって大きい上り勾配になることはなく、振り子の回動に要する力は小さくて済む。また、受け面の上流側端部が第一コンベアの下流端部と離れることはあっても大きくは離隔せず、第一コンベアから振り子の受け面への箱状体の送り込みが安定して円滑に行われる。
【0060】
請求項5の振り子式反転装置によれば、振り子の回動角を規制するストッパーが設けられているので、振り子が箱状体の反転に必要な角度以上の角度まで回動されることを防ぎ、単位時間当たりの箱状体の反転能力を高める。
【0061】
請求項6の振り子式反転装置によれば、無負荷の振り子を垂下位置へ戻すように付勢するバネが設けられているので、受け面から箱状体が落下した後の振り子を回動位置から垂下位置へ戻す時間を短縮し、単位時間当りの箱状体の反転能力を高める。
【0062】
請求項7の振り子式反転装置によれば、反転補助板に換えて、第一コンベアの搬送面の下流端部と第二コンベアの搬送面との間に平板状のスライダーを渡し振り子を待避位置に固定することができるので、箱状体を上下反転させることなくスライダーを滑落させて下流側へ搬送することができる。
【0063】
請求項8の振り子式反転装置によれば、スライダーが左右へ開閉可能な二分割式として反転補助板の直上に配置されており、スライダーの分割間隔を拡げ反転補助板を使用可能に露出させた状態で箱状体を上下反転させながら滑落させて下流側へ搬送する操作と、スライダーの分割間隔を狭め、かつ振り子を待避位置に固定した状態で、スライダーによって箱状体を上下反転させずに滑落させて下流側へ搬送する操作とを選択し得るので、搬送する箱状体の種類や包装形態等に応じて箱状体を反転させる場合と反転させない場合とに任意に切り換えて下流側へ搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の振り子式反転装置による箱状体の基本的な反転機構を示す側面図である。
【図2】同正面図である。
【図3】図1の基本的な反転機構による箱状体の反転過程を図4と共にステップ的に示す図である。
【図4】図3に続いて箱状体の反転過程をステップ的に示す図である。
【図5】図1の基本的な反転機構において箱状体を反転させない場合の構成を示す側面図である。
【図6】カセットテープが収容されたケースを反転させる場合の実施例の振り子式反転装置の構成を示す側面図である。
【図7】同正面図である。
【図8】図7における「8」−「8」線方向の断面による平面図である。
【図9】カセットテープが収容されたケースを反転させない場合の実施例の振り子式反転装置の構成を示す側面図である。
【図10】同正面図である。
【図11】図10における「11」−「11」線方向の断面による平面図である。
【図12】二分割のスライダー板の間隔を拡げた時(ケースの反転時)における間隔調整機構の状態を示す図である。
【図13】二分割のスライダー板の間隔を狭めた時(ケースの非反転時)における間隔調整機構の状態を示す図である。
【図14】垂直面と下流側へ向かって下がり傾斜の傾斜面との折れ面からなる反転補助板の変形例を示す側面図である。
【図15】従来技術のターレット式反転装置の概略的側面図である。
【図16】特許文献1に示されている反転装置の側面図である。
【図17】同正面図であり、Aは同反転装置の反転モード時、Bは非反転モード時を示す。
【符号の説明】
1、11……第一コンベア、2、21……第二コンベア、3、31…… 反転補助板、4……箱状体受け部、5、51……アーム部、6、61……振り子、7、71……回動軸、8、81a、81b……スライダー板、10……実施例の振り子式反転装置、41……ケース受け部、42……受け面、52……軸支部、55……ストッパー、57……コイル・スプリング、59……第三シリンダー、69……第一シリンダー、89……第二シリンダー、B……箱状体、E……ケースg……箱状体の重心、G……ケースの重心、H……第一コンベアと第二コンベアとの搬送面のレベル差。

Claims (8)

  1. 箱状体を搬送する第一コンベアと、前記第一コンベアの搬送面より低い搬送面を有する第二コンベアと、前記第一コンベアの下流端部の直下と前記第二コンベアの搬送面との間に渡され、下方へ凸の円弧面または前記円弧面に近似の二次曲線面ないしは折れ面を有する反転補助板と、前記第一コンベアの下流側にあって箱状体受け部と該箱状体受け部の下流端に接合された上下方向のアーム部とからなるL字形状の振り子とを含む振り子式反転装置であって、
    前記アーム部は上端部で前記第一コンベアの搬送方向と直角な方向の回動軸に回動可能に懸吊されており、前記振り子が無負荷の垂下位置で前記箱状体受け部は前記第一コンベアの搬送面より若干低いレベルでほぼ水平となる受け面を有しており、かつ前記受け面は前記第一コンベアから送り込まれる前記箱状体の先端が前記アーム部に当接した時に前記箱状体の重心が前記受け面上に到らない奥行寸法を有している
    ことを特徴とする振り子式反転装置。
  2. 前記第一コンベアの搬送面と前記第二コンベアの搬送面とのレベル差が前記箱状体の搬送方向の長さより大で、前記搬送方向の長さの2倍より小である
    ことを特徴とする請求項1に記載の振り子式反転装置。
  3. 前記アーム部の長さが前記箱状体の搬送方向の長さより大で、前記搬送方向の長さの3倍より小である
    ことを特徴とする請求項1に記載の振り子式反転装置。
  4. 前記回動軸の軸心の投影が前記受け面上に存在するように前記回動軸が配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の振り子式反転装置。
  5. 前記振り子の回動角が必要以上に大になることを規制するストッパーが設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の振り子式反転装置。
  6. 無負荷の前記振り子を垂下位置へ戻すように付勢するバネが設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の振り子式反転装置。
  7. 前記反転補助板に換えて、前記第一コンベアの搬送面の下流端部と前記第二コンベアの搬送面との間に前記箱状体を単に滑落させる平板状のスライダーを渡し、前記振り子を待避位置に固定することが可能である
    ことを特徴とする請求項1に記載の振り子式反転装置。
  8. 前記スライダーが左右へ開閉可能な二分割式として前記反転補助板の直上に配置されており、前記スライダーの分割間隔を広げ前記反転補助板を使用可能に露出させた状態で前記箱状体を上下反転させながら滑落させて下流側へ搬送する操作と、前記スライダーの分割間隔を狭め、かつ前記振り子を待避位置に固定した状態で、前記スライダーによって前記箱状体を上下反転させずに滑落させて下流側へ搬送する操作とを選択し得る
    ことを特徴とする請求項7に記載の振り子式反転装置。
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