JP2005001266A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】読み込みページ数が中綴じ限度枚数を超過して中綴じ冊子の作製が不可な場合においても、異なる後処理を選択して実行可能にする。
【解決手段】入力された画像のページ順を並び替えて画像を合成し予め選択された冊子として出力する冊子作製手段と、冊子作製手段による冊子作製機能を選択するための冊子作成機能選択手段と、冊子作製手段により出力された冊子に中綴じ処理を可能にする後処理装置と、冊子作成手段による中綴じ処理が可能な用紙制限枚数を超えたか否かを判断する中綴じ限度枚数超過判断手段と、を備え、中綴じ限度枚数超過判断手段が中綴じ限度枚数を超えたと判断した時に、中綴じ処理を解除して、選択されていた用紙サイズの2分の1のサイズの用紙に変更し、入力手段による読み込みページ順、又はページ逆順に出力する。
【選択図】 図5
【解決手段】入力された画像のページ順を並び替えて画像を合成し予め選択された冊子として出力する冊子作製手段と、冊子作製手段による冊子作製機能を選択するための冊子作成機能選択手段と、冊子作製手段により出力された冊子に中綴じ処理を可能にする後処理装置と、冊子作成手段による中綴じ処理が可能な用紙制限枚数を超えたか否かを判断する中綴じ限度枚数超過判断手段と、を備え、中綴じ限度枚数超過判断手段が中綴じ限度枚数を超えたと判断した時に、中綴じ処理を解除して、選択されていた用紙サイズの2分の1のサイズの用紙に変更し、入力手段による読み込みページ順、又はページ逆順に出力する。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置本体、後処理装置から成る画像形成装置に関し、特に、複数枚の用紙に中綴じ処理及び平綴じ処理を選択して処理する後処理装置を備えた画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、複写機、プリンタ、これらの複合機等の画像形成装置本体により画像が記録された用紙を集積して複数枚で1セットになる用紙束に対して、後処理装置により中綴じ処理、中折り処理を行い週刊誌のような冊子に製本化する後処理装置を備えた画像形成装置が提供されている。
【0003】
特許文献1に記載された印刷装置は、印刷ユニット、制御部で複数部数を印刷し、後処理部のステープルで綴じ止めするステープル印刷を行う場合には、先ず、全ページの印刷データを展開して得られた画像データを一旦、記憶装置に記憶し、この記憶データの印刷枚数がステープル可能枚数を超えたとき、印刷を開始する前に自動的にステープル機能を解除し、また、ステープル印刷中にエラーが発生した場合は、記憶装置に記憶されている画像データで再度印刷するものである。
【0004】
特許文献2に記載された画像形成装置は、フィニッシャによるステープル処理を伴う印刷作業において、原稿読み取り作業及び印刷作業中に読み取り枚数及び印刷枚数がステープル許容枚数を超えると判断した場合に、1部目の印刷はステープル処理なしで行い、1部目の読み取り時に読み取った原稿枚数からステープル許容枚数内に収まる集約印刷手順を計算して、2部目以降は1部目と同様にステープル処理なしの印刷か、或いは、集約画像によるステープル処理を伴う印刷の何れを行うかを操作部に表示して選択可能な状態にするものである。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−151837号公報
【0006】
【特許文献2】
特開2003−57999号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の後処理装置を備えた画像形成装置では、以下の問題がある。
【0008】
冊子作成機能選択中に中綴じ限度枚数(冊子限度枚数)を超過した時に、中綴じを解除して出力した場合に、ユーザーが手動操作で中折りをしないと、ページ順が合わなくなる。更に、中折りした用紙束にステープルを打針することはきわめて困難であった。
【0009】
本発明はこのような問題を解決して、入力手段による読み込みページ数が、中綴じ限度枚数を超過して中綴じ冊子の作製が不可な場合においても、後処理を中断する事無く、入力手段による読み込みページ順、又は、読み込みページ順の逆順に出力し、後処理を選択して実行可能にする画像形成装置を提供する事を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、本発明の後処理装置を備えた画像形成装置により達成される。
【0011】
(1) 画像を入力するための入力手段と、前記入力手段により入力された画像のページ順を並び替えて前記画像を合成し予め選択された冊子として出力する冊子作製手段と、前記冊子作製手段による冊子作製機能を選択するための冊子作成機能選択手段と、前記冊子作製手段により出力された冊子に中綴じ処理を可能にする後処理装置と、前記冊子作成手段による中綴じ処理が可能な用紙制限枚数を超えたか否かを判断する中綴じ限度枚数超過判断手段と、を備え、前記冊子作成機能選択手段によって前記冊子作成機能が選択されていて、且つ、前記中綴じ限度枚数超過判断手段が前記中綴じ限度枚数を超えたと判断した時に、前記冊子作製手段及び後処理装置を制御する制御手段は、前記冊子作成機能及び後処理装置の中綴じ処理を解除して、選択されていた用紙サイズの2分の1のサイズの用紙に変更し、前記入力手段による読み込みページ順、又は前記読み込みページ順の逆順に出力することを特徴とする画像形成装置。
【0012】
(2) 前記後処理装置は中綴じ処理と平綴じ処理が可能であり、前記入力手段による前記読み込みページ順、又は前記読み込みページ順の逆順に出力された用紙に対して平綴じ処理を実行することを特徴とする前記(1)に記載の画像形成装置。
【0013】
(3) 前記冊子作成機能選択手段によって前記冊子作成機能が選択されていて、且つ、前記中綴じ限度枚数超過判断手段が前記中綴じ限度枚数を超えたと判断した時に、前記冊子作成機能を解除するか否かを選択可能であることを特徴とする前記(1)に記載の画像形成装置。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明に係る画像形成装置本体A、後処理装置FSから成る画像形成装置を図面に基づいて説明する。
【0015】
図1は画像形成装置の全体構成図である。
[画像形成装置]
図示の画像形成装置本体Aは、入力手段1、画像処理部2、画像書込部3、画像形成部4、給紙カセット5A,5B,5C、手差し給紙トレイ5D、第1給紙部6A,6B,6C,6D,6E、第2給紙部6F、定着装置7、排紙部8、自動両面コピー給紙部(ADU)8B、操作部9を備えている。
【0016】
入力手段1には、原稿画像を走査露光して読み取る画像読取手段の画像入力信号、パソコン等からの画像入力信号、ネットワークからの外部入力信号、ファクシミリからの画像入力信号等が入力される。
【0017】
画像形成装置本体Aの上部には、自動原稿送り装置DFが搭載されている。画像形成装置本体Aの図示の左側面の排紙部8側には、後処理装置FSが連結されている。
【0018】
自動原稿送り装置DFの原稿台上に載置された原稿dは矢印方向に搬送され画像読取部1の光学系により原稿の片面又は両面の画像が読みとられ、イメージセンサCCDに読み込まれる。
【0019】
CCDイメージセンサ1Aにより光電変換されたアナログ信号は、画像処理部2において、アナログ処理、A/D変換、シェーディング補正、画像圧縮処理等を行った後、画像書込部3に信号を送る。
【0020】
画像書込部3においては、半導体レーザからの出力光が画像形成部4の感光体ドラム4Aに照射され、潜像を形成する。画像形成部4においては、帯電、露光、現像、転写、分離、クリーニング等の処理が行われる。給紙カセット5A〜5C、手差し給紙トレイ5D、大容量給紙装置LCから第1給紙部6A〜6Eにより給送された用紙Sは転写手段4Bにより画像が用紙Sに転写される。画像を担持した用紙Sは、定着装置7により定着され、排紙部8から後処理装置FSに送り込まれる。或いは搬送路切換板8Aにより自動両面コピー給紙部8Bに送り込まれた片面画像処理済みの用紙Sは再び画像形成部4において、両面画像処理後、排紙部8から排出される。
【0021】
[用紙後処理装置]
後処理装置FSは、入口搬送部10、シフト処理搬送部20、綴じ処理部30、折り処理部50、表紙給紙部60及び排紙部から構成されている。排紙部は最上段の固定排紙皿71、図示左側方の昇降排紙皿72、底部近傍の冊子排紙皿73から成る。
【0022】
図2は、後処理装置FSの用紙搬送経路を示す模式図である。
〈入口搬送部〉
入口搬送部10の入口部11を通過し、入口部ローラ12に挟持搬送される用紙Sは、上段の第1搬送路▲1▼、中段の第2搬送路▲2▼、下段の第3搬送路▲3▼の3系統に分岐されていて、切換手段G1,G2の占める角度の選択により用紙Sが何れかの搬送路に給送される。
【0023】
〈単純排紙〉(第1搬送路▲1▼)
この搬送モードに設定されると、切換手段G1は、第2搬送路▲2▼、第3搬送路▲3▼を遮断し、第1搬送路▲1▼のみを開放する。第1搬送路▲1▼を通過する用紙Sは、通路13に進入し、搬送ローラ14,15に挟持されて上昇搬送され、排出ローラ16に挟持されて固定排紙皿71上に排出される。
【0024】
〈シフト処理〉(第2搬送路▲2▼)
この搬送モードに設定されると、切換手段G1は通路13を閉止し、通路17を開放状態に保持し、用紙Sの通路17の通過を可能にする。
【0025】
用紙Sは、通路17を通過して、搬送ローラ18に挟持されて、切換手段G2の上方の第2搬送路▲2▼である通路21を通過して、搬送ローラ22に挟持され、通路23を経て、シフト手段24、シフトローラ25に挟持され、排出ローラ26により排出され、昇降可能な昇降排紙皿72上に積載される。
【0026】
〈平綴じ処理〉(第3搬送路▲3▼)
平綴じ処理又は中綴じ処理を施す用紙Sは、切換手段G1の下方の通路17を通過して、搬送ローラ18に挟持されて、第3搬送路▲3▼に搬送される。
【0027】
第3搬送路▲3▼において、用紙Sは、切換手段G2の下方の通路31を通過して、搬送ローラ32,33により挟持されて送り出され、綴じ処理部30の傾斜配置された中間スタッカ35の上方空間に排出され、中間スタッカ35または中間スタッカ35上に積載された用紙Sの上面に接し、滑走上昇したのち、搬送ローラ33から用紙Sの進行方向後端部が排出されたのちには、用紙Sの自重により下降に転じ、中間スタッカ35の傾斜面上を滑落し、搬送ローラ34によって搬送されて、綴じ手段40近傍の平綴じストッパ41の用紙突き当て面に用紙Sの進行方向先端部が当接して停止する。
【0028】
幅整合手段36は用紙搬送方向と直交する方向に移動可能であり、用紙Sの幅揃えを行う。
【0029】
この停止位置において、中間スタッカ35上に所定枚数の用紙Sが積載、整合されると、綴じ手段40により綴じ処理が行われ、用紙束が綴じ合わされる。
【0030】
中間スタッカ35の用紙積載面の下方には、排出ベルト38が回動可能に配置されている。綴じ処理された用紙束は、排出ベルト38の排出爪38aにより用紙Sの後端部を保持されて、排出ベルト38上に載せられ、中間スタッカ35の載置面上を滑走して斜め上方に押し上げられ、排出ローラ26に挟持、搬送され、昇降排紙皿72上に排出、積載される。
【0031】
〈表紙給紙〉(第4搬送路▲4▼)
表紙給紙部60の載置台61上に載置された表紙Kは、表紙送り手段62により給紙され、切換手段G1,G2を介して第2搬送路▲2▼又は第3搬送路▲3▼の搬送される。
【0032】
〈中綴じ処理〉(第5搬送路▲5▼)
綴じ手段40は、上部機構40Aと下部機構40Bとの2分割構造に構成され、その中間に、用紙Sが通過可能な通路42を形成している。
【0033】
綴じ手段40は、用紙搬送方向に直交する方向に2組配置され、図示しない駆動手段により、用紙搬送方向に直交する方向に移動可能である。この綴じ手段40により、用紙幅方向の中央振り分け2箇所に綴じ針SPを打つ(図3参照)。
【0034】
中綴じモードに設定され、表紙K及び用紙Sのサイズ(搬送方向の長さ)が設定又は検知されると、中綴じストッパ43は所定位置に移動して停止する。中綴じストッパ43の起動に連動して平綴じストッパ41が退避し、通路42を開放する。
【0035】
第3搬送路▲3▼を通過して、中間スタッカ35上に載置された用紙Sが順次積載され、用紙Sの端部が中綴じストッパ43に当接して位置決めされる。
【0036】
最終の用紙Sが中間スタッカ35上に位置決め載置された後、用紙Sの全頁から成る用紙束に綴じ手段40による中綴じ処理を行う。この中綴じ処理により、用紙Sの搬送方向の中央部に綴じ針SPが打ち込まれる。
【0037】
〈中折り処理〉(第6搬送路▲6▼)
中綴じ処理後、中綴じストッパ43が揺動して、通路42の下流の通路を開放する。中綴じ処理された用紙束は、湾曲した通路と中間搬送ローラ51を通過して、斜め下方の搬送ベルト52と案内板53とにより搬送され、更に、スタック台54上を搬送されて、折り部可動ストッパ55に用紙束の搬送方向の先端部が当接して、所定位置に停止する。折り部可動ストッパ55は用紙サイズの設定又は検知と駆動手段により所定位置に移動可能である。
【0038】
停止状態の用紙束の搬送方向の中央部、即ち中綴じ位置の斜め下方には、用紙突出手段56が設置されている。中綴じ位置の斜め上方には、折りローラ57、搬送ベルト58、加圧ローラ59が設置されている。
【0039】
中折り開始信号により、用紙突出手段56の突出板56Aが斜め上方に直進して、突出板56Aの先端部は、用紙束の中央部を押し上げ、用紙束を介して折りローラ57のニップ部を押し広げて揺動、離間させる。
【0040】
突出板56Aの先端部が前記ニップ部を通過後、突出板56Aが後退して、用紙束の中央部は、折りローラ57により挟圧されて、折り目a(図3参照)が形成される。この折り目aは、前述の中綴じ処理による用紙束への綴じ針SPの打ち込み位置と一致する。
【0041】
折りローラ57により挟圧されて折り目aを形成された冊子SA(図3参照)の中央部は、一対の搬送ベルト58に挟持されて搬送され、一対の加圧ローラ59のニップ位置に送り込まれ、この位置で折り目aが更にしっかり付けられ、冊子排紙皿73に送り込まれる。
【0042】
[冊子のページ揃え]
図3(a)は用紙Sの中折りする折り目aに沿って中央振り分け2箇所に綴じ針SPを打針する中綴じ処理を示す用紙の平面図、図3(b)は中綴じと中折りの後処理を施した冊子SAの斜視図、図3(c)は後処理済みの冊子SAを両開きした状態を示す斜視図、図3(d)は中綴じと中折りの後処理を施した冊子SAの断面図である。
【0043】
中綴じと中折りの後処理を施した冊子SAは、用紙S1の第1面(p1,p8)を表面側に向け、用紙S1の裏面側に第2面(p2,p7)、更にその内側の中身である用紙S2の第1面(p3,p6)、用紙S2の内側の第2面(p4,p5)が配置され、図示のように8ページ(p1〜p8)から成る冊子SAのページ揃えが形成される。
【0044】
図4は、冊子機能選択時の印刷ページ順を示す平面図である。
自動原稿送り装置DF及び画像読取部1から成る入力手段により読み取られた原稿画像データ、或いはプリントコントローラ等の入力手段から入力される画像データは、画像形成装置の制御手段90によって用紙Sの表裏面に図示のようなページ順に並び替えられて印刷され、排出される。
【0045】
なお、図示の印刷ページ順は、25枚の用紙S1〜S25の表裏面50ページ(p1〜p50)に画像を形成した一例を示す。
【0046】
図5(a)は、後処理装置FSの冊子作成機能により1冊分の用紙Sの出力完了後、用紙Sを集積した状態を示す斜視図である。
【0047】
図5(b)は、1冊分の用紙Sに綴じ処理と折り処理を実施した状態を示す斜視図である。後処理装置FSの綴じ処理部30において用紙Sの中央部に中綴じ処理を行って綴じ針SPを打針した後、折り処理部50において用紙Sの中央部に中折り処理を行い折り目aを形成し、二つ折りの冊子SAを作製する。
【0048】
[中綴じ限度枚数超過制御]
用紙束への中綴じ処理は、どんなに多い用紙枚数に対しても中綴じが出来るものではなく、用紙Sの紙質、厚さ綴じ針強度等により中綴じが可能な上限枚数がある。しかし、実際には、中綴じが可能な上限枚数を超える排紙枚数となる事がある。
【0049】
中綴じが可能な上限枚数を超えた場合には、中綴じ処理、中折り処理を行う冊子作成機能を解除して、用紙Sのサイズを変更(例えば、A3判をA4判に変更)し、入力手段の読み込みページ順に出力する。出力後の後処理は、中綴じから平綴じに切り換える。
【0050】
図6(a)は画像形成装置本体Aにより両面記録された用紙(S1〜S50)の排紙順を示す平面図である。図6(b)は後処理装置FSの中間スタッカ35上に積載された用紙(S1〜S50)の斜視図である。
【0051】
図6に示す用紙Sの排紙は、画像第1面を下側にするフェースダウンであるが、画像第1面を上側にするフェースアップの場合では、画像形成装置本体Aにより両面記録された用紙Sを最終ページから順に排出し、後処理装置FSに導入する。
【0052】
中間スタッカ35上に積載された用紙(S1〜S50)は、搬送方向及び幅方向の整合処理を実施された後、綴じ手段40により平綴じ処理され綴じ針SPが打針される(図2参照)。
【0053】
[操作部]
図7〜図10は、本発明の冊子作製手段である操作部9の表示例である。操作部9には、冊子作製機能選択手段91、中綴じ機能選択手段92、冊子機能解除時の基本画面93、冊子機能解除選択手段94が切換可能に表示される。
【0054】
図7は冊子作製機能選択手段91の正面図である。この操作部9の基本画面(図9参照)93の応用機能を選択設定し、冊子キーにより冊子作製を選択設定する。
【0055】
図8は中綴じ機能選択手段92の正面図である。この操作部9のフィニシャモードのうち、中綴じキーにより中綴じを選択設定する。
【0056】
図9は冊子機能解除時の基本画面93の正面図である。基本画面93に、冊子機能を解除した事が表示される。
【0057】
図10は冊子機能解除選択手段94の正面図である。画面に中綴じ処理の上限枚数に達した事と冊子作製解除が表示される。
【0058】
図11は、画像形成装置の全体回路のブロック図、図12は、中綴じ限度枚数超過判断制御を示すフローチャートである。
【0059】
画像読取部(スキャナ部)1のイメージセンサCCDは制御手段90の読取処理部に接続し、画像書込部3のレーザダイオードは制御手段90の書込処理部に接続している。読取処理部と書込処理部に入力されたデータは、DRAM制御IC、圧縮伸張ICを介して画像メモリ(DRAM)の圧縮メモリに記憶される。
【0060】
スキャナ制御部、DF制御部、冊子機能選択手段91及び冊子機能解除選択手段94を有する操作部制御部は、シリアル通信手段を介して制御手段90の画像制御CPUに接続している。
【0061】
操作部9の中綴じ機能選択手段92は、FS制御部、プリンタ制御部に接続し、シリアル通信手段を介して制御手段90の画像制御CPUに接続している。
【0062】
画像形成開始時に、制御手段90は、画像読取部で1で原稿画像が全て読み込まれた後に、冊子機能制御及び中綴じ限度枚数超過判断制御を実行する。
【0063】
冊子作成機能選択手段91によって冊子作成機能が選択されていて(S101)、且つ、中綴じ限度枚数超過判断手段95が中綴じ限度枚数を超えたと判断した時に(S102)、入力手段により中綴じ上限枚数N1を取得し(S103)、更に、入力手段により画像入力ページ数N2を取得し(S104)する。
【0064】
また、冊子作成機能選択手段91によって冊子作成機能が選択されていて、且つ、中綴じ限度枚数超過判断手段95が中綴じ限度枚数を超えたと判断した時に、冊子作成機能を解除するか否かを選択可能である。
【0065】
即ち、中綴じ限度枚数が超過すると、中綴じ上限枚数N1を取得し、更に、画像入力ページ数N2を取得して、N1がN2の4分の1未満の場合(N1<N2÷4)には(S105)、中綴じ上限判断有りとして(S106)、冊子作成機能を解除して中綴じを中断して、平綴じ処理を選択する。
【0066】
制御手段90は冊子作成機能を変更して、選択されていた用紙サイズの2分の1のサイズの用紙を選択するように設定し(S107)、入力手段による読み込みページ順、又は読み込みページ順の逆順に出力して印刷し(S108)、平綴じ処理を選択して実行する(S109)。
【0067】
中綴じ上限枚数N1が画像入力ページ数N2の4分の1を超える場合(N1>N2÷4)には、中綴じ上限判断無しとして(S110)、ページ順を並び替え(S111)、中綴じ処理(S113)と中折り処理(S114)から成る冊子作成機能を実行する。なお、入力ページ数(N2)÷4は、1枚の用紙Sの両面に画像を形成した後、中折り処理を行い、見開きの4ページの冊子を形成したものである。
【0068】
【発明の効果】
本発明の画像形成装置により以下の効果が得られる。
【0069】
(1) 冊子作成機能が選択されて中綴じ冊子作成処理の実行中に、中綴じ上限枚数を超過した場合に、ユーザーが中綴じ未処理の用紙束に中綴じと中折り作業を行う煩わしさが解消される。
【0070】
(2) 中綴じ上限枚数を超過した場合に、選択されていた用紙サイズの2分の1のサイズの用紙に変更し、入力手段による読み込みページ順、又は読み込みページ順の逆順に出力して、出力された用紙に対して平綴じ処理に切り換えて実行する事により、綴じ処理を停止させる事無く、両面印刷用紙の後処理を継続して実行することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置本体、小口断裁装置、後処理装置を備えた画像形成装置の全体構成図。
【図2】後処理装置の用紙搬送経路を示す模式図。
【図3】中綴じ処理した用紙の平面図、中綴じと中折りの後処理を施した冊子の斜視図、冊子を両開きした状態を示す斜視図、冊子の断面図。
【図4】冊子機能選択時の印刷ページ順を示す平面図。
【図5】後処理装置の冊子作成機能により1冊分の用紙を集積した状態を示す斜視図、及び1冊分の用紙に綴じ処理と折り処理を実施した状態を示す斜視図。
【図6】両面記録された用紙の排紙順を示す平面図、及び後処理装置の中間スタッカ上に積載された用紙の斜視図。
【図7】操作部の冊子作製機能選択手段の正面図。
【図8】操作部の中綴じ機能選択手段の正面図。
【図9】冊子機能解除時の基本画面の正面図。
【図10】冊子機能解除選択手段の正面図。
【図11】画像形成装置の全体回路のブロック図。
【図12】中綴じ処理の制御を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 入力手段(画像読取部)
2 画像処理部
3 画像書込部
4 画像形成部
9 操作部
30 綴じ処理部
40 綴じ手段
50 折り処理部
90 制御手段
91 冊子作製機能選択手段
92 中綴じ機能選択手段
93 基本画面
94 冊子機能解除選択手段
95 中綴じ限度枚数超過判断手段
A 画像形成装置本体
DF 自動原稿送り装置
FS 後処理装置
LC 大容量給紙装置
S,S1,S2 用紙
SA 冊子
SP 綴じ針
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置本体、後処理装置から成る画像形成装置に関し、特に、複数枚の用紙に中綴じ処理及び平綴じ処理を選択して処理する後処理装置を備えた画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、複写機、プリンタ、これらの複合機等の画像形成装置本体により画像が記録された用紙を集積して複数枚で1セットになる用紙束に対して、後処理装置により中綴じ処理、中折り処理を行い週刊誌のような冊子に製本化する後処理装置を備えた画像形成装置が提供されている。
【0003】
特許文献1に記載された印刷装置は、印刷ユニット、制御部で複数部数を印刷し、後処理部のステープルで綴じ止めするステープル印刷を行う場合には、先ず、全ページの印刷データを展開して得られた画像データを一旦、記憶装置に記憶し、この記憶データの印刷枚数がステープル可能枚数を超えたとき、印刷を開始する前に自動的にステープル機能を解除し、また、ステープル印刷中にエラーが発生した場合は、記憶装置に記憶されている画像データで再度印刷するものである。
【0004】
特許文献2に記載された画像形成装置は、フィニッシャによるステープル処理を伴う印刷作業において、原稿読み取り作業及び印刷作業中に読み取り枚数及び印刷枚数がステープル許容枚数を超えると判断した場合に、1部目の印刷はステープル処理なしで行い、1部目の読み取り時に読み取った原稿枚数からステープル許容枚数内に収まる集約印刷手順を計算して、2部目以降は1部目と同様にステープル処理なしの印刷か、或いは、集約画像によるステープル処理を伴う印刷の何れを行うかを操作部に表示して選択可能な状態にするものである。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−151837号公報
【0006】
【特許文献2】
特開2003−57999号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の後処理装置を備えた画像形成装置では、以下の問題がある。
【0008】
冊子作成機能選択中に中綴じ限度枚数(冊子限度枚数)を超過した時に、中綴じを解除して出力した場合に、ユーザーが手動操作で中折りをしないと、ページ順が合わなくなる。更に、中折りした用紙束にステープルを打針することはきわめて困難であった。
【0009】
本発明はこのような問題を解決して、入力手段による読み込みページ数が、中綴じ限度枚数を超過して中綴じ冊子の作製が不可な場合においても、後処理を中断する事無く、入力手段による読み込みページ順、又は、読み込みページ順の逆順に出力し、後処理を選択して実行可能にする画像形成装置を提供する事を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、本発明の後処理装置を備えた画像形成装置により達成される。
【0011】
(1) 画像を入力するための入力手段と、前記入力手段により入力された画像のページ順を並び替えて前記画像を合成し予め選択された冊子として出力する冊子作製手段と、前記冊子作製手段による冊子作製機能を選択するための冊子作成機能選択手段と、前記冊子作製手段により出力された冊子に中綴じ処理を可能にする後処理装置と、前記冊子作成手段による中綴じ処理が可能な用紙制限枚数を超えたか否かを判断する中綴じ限度枚数超過判断手段と、を備え、前記冊子作成機能選択手段によって前記冊子作成機能が選択されていて、且つ、前記中綴じ限度枚数超過判断手段が前記中綴じ限度枚数を超えたと判断した時に、前記冊子作製手段及び後処理装置を制御する制御手段は、前記冊子作成機能及び後処理装置の中綴じ処理を解除して、選択されていた用紙サイズの2分の1のサイズの用紙に変更し、前記入力手段による読み込みページ順、又は前記読み込みページ順の逆順に出力することを特徴とする画像形成装置。
【0012】
(2) 前記後処理装置は中綴じ処理と平綴じ処理が可能であり、前記入力手段による前記読み込みページ順、又は前記読み込みページ順の逆順に出力された用紙に対して平綴じ処理を実行することを特徴とする前記(1)に記載の画像形成装置。
【0013】
(3) 前記冊子作成機能選択手段によって前記冊子作成機能が選択されていて、且つ、前記中綴じ限度枚数超過判断手段が前記中綴じ限度枚数を超えたと判断した時に、前記冊子作成機能を解除するか否かを選択可能であることを特徴とする前記(1)に記載の画像形成装置。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明に係る画像形成装置本体A、後処理装置FSから成る画像形成装置を図面に基づいて説明する。
【0015】
図1は画像形成装置の全体構成図である。
[画像形成装置]
図示の画像形成装置本体Aは、入力手段1、画像処理部2、画像書込部3、画像形成部4、給紙カセット5A,5B,5C、手差し給紙トレイ5D、第1給紙部6A,6B,6C,6D,6E、第2給紙部6F、定着装置7、排紙部8、自動両面コピー給紙部(ADU)8B、操作部9を備えている。
【0016】
入力手段1には、原稿画像を走査露光して読み取る画像読取手段の画像入力信号、パソコン等からの画像入力信号、ネットワークからの外部入力信号、ファクシミリからの画像入力信号等が入力される。
【0017】
画像形成装置本体Aの上部には、自動原稿送り装置DFが搭載されている。画像形成装置本体Aの図示の左側面の排紙部8側には、後処理装置FSが連結されている。
【0018】
自動原稿送り装置DFの原稿台上に載置された原稿dは矢印方向に搬送され画像読取部1の光学系により原稿の片面又は両面の画像が読みとられ、イメージセンサCCDに読み込まれる。
【0019】
CCDイメージセンサ1Aにより光電変換されたアナログ信号は、画像処理部2において、アナログ処理、A/D変換、シェーディング補正、画像圧縮処理等を行った後、画像書込部3に信号を送る。
【0020】
画像書込部3においては、半導体レーザからの出力光が画像形成部4の感光体ドラム4Aに照射され、潜像を形成する。画像形成部4においては、帯電、露光、現像、転写、分離、クリーニング等の処理が行われる。給紙カセット5A〜5C、手差し給紙トレイ5D、大容量給紙装置LCから第1給紙部6A〜6Eにより給送された用紙Sは転写手段4Bにより画像が用紙Sに転写される。画像を担持した用紙Sは、定着装置7により定着され、排紙部8から後処理装置FSに送り込まれる。或いは搬送路切換板8Aにより自動両面コピー給紙部8Bに送り込まれた片面画像処理済みの用紙Sは再び画像形成部4において、両面画像処理後、排紙部8から排出される。
【0021】
[用紙後処理装置]
後処理装置FSは、入口搬送部10、シフト処理搬送部20、綴じ処理部30、折り処理部50、表紙給紙部60及び排紙部から構成されている。排紙部は最上段の固定排紙皿71、図示左側方の昇降排紙皿72、底部近傍の冊子排紙皿73から成る。
【0022】
図2は、後処理装置FSの用紙搬送経路を示す模式図である。
〈入口搬送部〉
入口搬送部10の入口部11を通過し、入口部ローラ12に挟持搬送される用紙Sは、上段の第1搬送路▲1▼、中段の第2搬送路▲2▼、下段の第3搬送路▲3▼の3系統に分岐されていて、切換手段G1,G2の占める角度の選択により用紙Sが何れかの搬送路に給送される。
【0023】
〈単純排紙〉(第1搬送路▲1▼)
この搬送モードに設定されると、切換手段G1は、第2搬送路▲2▼、第3搬送路▲3▼を遮断し、第1搬送路▲1▼のみを開放する。第1搬送路▲1▼を通過する用紙Sは、通路13に進入し、搬送ローラ14,15に挟持されて上昇搬送され、排出ローラ16に挟持されて固定排紙皿71上に排出される。
【0024】
〈シフト処理〉(第2搬送路▲2▼)
この搬送モードに設定されると、切換手段G1は通路13を閉止し、通路17を開放状態に保持し、用紙Sの通路17の通過を可能にする。
【0025】
用紙Sは、通路17を通過して、搬送ローラ18に挟持されて、切換手段G2の上方の第2搬送路▲2▼である通路21を通過して、搬送ローラ22に挟持され、通路23を経て、シフト手段24、シフトローラ25に挟持され、排出ローラ26により排出され、昇降可能な昇降排紙皿72上に積載される。
【0026】
〈平綴じ処理〉(第3搬送路▲3▼)
平綴じ処理又は中綴じ処理を施す用紙Sは、切換手段G1の下方の通路17を通過して、搬送ローラ18に挟持されて、第3搬送路▲3▼に搬送される。
【0027】
第3搬送路▲3▼において、用紙Sは、切換手段G2の下方の通路31を通過して、搬送ローラ32,33により挟持されて送り出され、綴じ処理部30の傾斜配置された中間スタッカ35の上方空間に排出され、中間スタッカ35または中間スタッカ35上に積載された用紙Sの上面に接し、滑走上昇したのち、搬送ローラ33から用紙Sの進行方向後端部が排出されたのちには、用紙Sの自重により下降に転じ、中間スタッカ35の傾斜面上を滑落し、搬送ローラ34によって搬送されて、綴じ手段40近傍の平綴じストッパ41の用紙突き当て面に用紙Sの進行方向先端部が当接して停止する。
【0028】
幅整合手段36は用紙搬送方向と直交する方向に移動可能であり、用紙Sの幅揃えを行う。
【0029】
この停止位置において、中間スタッカ35上に所定枚数の用紙Sが積載、整合されると、綴じ手段40により綴じ処理が行われ、用紙束が綴じ合わされる。
【0030】
中間スタッカ35の用紙積載面の下方には、排出ベルト38が回動可能に配置されている。綴じ処理された用紙束は、排出ベルト38の排出爪38aにより用紙Sの後端部を保持されて、排出ベルト38上に載せられ、中間スタッカ35の載置面上を滑走して斜め上方に押し上げられ、排出ローラ26に挟持、搬送され、昇降排紙皿72上に排出、積載される。
【0031】
〈表紙給紙〉(第4搬送路▲4▼)
表紙給紙部60の載置台61上に載置された表紙Kは、表紙送り手段62により給紙され、切換手段G1,G2を介して第2搬送路▲2▼又は第3搬送路▲3▼の搬送される。
【0032】
〈中綴じ処理〉(第5搬送路▲5▼)
綴じ手段40は、上部機構40Aと下部機構40Bとの2分割構造に構成され、その中間に、用紙Sが通過可能な通路42を形成している。
【0033】
綴じ手段40は、用紙搬送方向に直交する方向に2組配置され、図示しない駆動手段により、用紙搬送方向に直交する方向に移動可能である。この綴じ手段40により、用紙幅方向の中央振り分け2箇所に綴じ針SPを打つ(図3参照)。
【0034】
中綴じモードに設定され、表紙K及び用紙Sのサイズ(搬送方向の長さ)が設定又は検知されると、中綴じストッパ43は所定位置に移動して停止する。中綴じストッパ43の起動に連動して平綴じストッパ41が退避し、通路42を開放する。
【0035】
第3搬送路▲3▼を通過して、中間スタッカ35上に載置された用紙Sが順次積載され、用紙Sの端部が中綴じストッパ43に当接して位置決めされる。
【0036】
最終の用紙Sが中間スタッカ35上に位置決め載置された後、用紙Sの全頁から成る用紙束に綴じ手段40による中綴じ処理を行う。この中綴じ処理により、用紙Sの搬送方向の中央部に綴じ針SPが打ち込まれる。
【0037】
〈中折り処理〉(第6搬送路▲6▼)
中綴じ処理後、中綴じストッパ43が揺動して、通路42の下流の通路を開放する。中綴じ処理された用紙束は、湾曲した通路と中間搬送ローラ51を通過して、斜め下方の搬送ベルト52と案内板53とにより搬送され、更に、スタック台54上を搬送されて、折り部可動ストッパ55に用紙束の搬送方向の先端部が当接して、所定位置に停止する。折り部可動ストッパ55は用紙サイズの設定又は検知と駆動手段により所定位置に移動可能である。
【0038】
停止状態の用紙束の搬送方向の中央部、即ち中綴じ位置の斜め下方には、用紙突出手段56が設置されている。中綴じ位置の斜め上方には、折りローラ57、搬送ベルト58、加圧ローラ59が設置されている。
【0039】
中折り開始信号により、用紙突出手段56の突出板56Aが斜め上方に直進して、突出板56Aの先端部は、用紙束の中央部を押し上げ、用紙束を介して折りローラ57のニップ部を押し広げて揺動、離間させる。
【0040】
突出板56Aの先端部が前記ニップ部を通過後、突出板56Aが後退して、用紙束の中央部は、折りローラ57により挟圧されて、折り目a(図3参照)が形成される。この折り目aは、前述の中綴じ処理による用紙束への綴じ針SPの打ち込み位置と一致する。
【0041】
折りローラ57により挟圧されて折り目aを形成された冊子SA(図3参照)の中央部は、一対の搬送ベルト58に挟持されて搬送され、一対の加圧ローラ59のニップ位置に送り込まれ、この位置で折り目aが更にしっかり付けられ、冊子排紙皿73に送り込まれる。
【0042】
[冊子のページ揃え]
図3(a)は用紙Sの中折りする折り目aに沿って中央振り分け2箇所に綴じ針SPを打針する中綴じ処理を示す用紙の平面図、図3(b)は中綴じと中折りの後処理を施した冊子SAの斜視図、図3(c)は後処理済みの冊子SAを両開きした状態を示す斜視図、図3(d)は中綴じと中折りの後処理を施した冊子SAの断面図である。
【0043】
中綴じと中折りの後処理を施した冊子SAは、用紙S1の第1面(p1,p8)を表面側に向け、用紙S1の裏面側に第2面(p2,p7)、更にその内側の中身である用紙S2の第1面(p3,p6)、用紙S2の内側の第2面(p4,p5)が配置され、図示のように8ページ(p1〜p8)から成る冊子SAのページ揃えが形成される。
【0044】
図4は、冊子機能選択時の印刷ページ順を示す平面図である。
自動原稿送り装置DF及び画像読取部1から成る入力手段により読み取られた原稿画像データ、或いはプリントコントローラ等の入力手段から入力される画像データは、画像形成装置の制御手段90によって用紙Sの表裏面に図示のようなページ順に並び替えられて印刷され、排出される。
【0045】
なお、図示の印刷ページ順は、25枚の用紙S1〜S25の表裏面50ページ(p1〜p50)に画像を形成した一例を示す。
【0046】
図5(a)は、後処理装置FSの冊子作成機能により1冊分の用紙Sの出力完了後、用紙Sを集積した状態を示す斜視図である。
【0047】
図5(b)は、1冊分の用紙Sに綴じ処理と折り処理を実施した状態を示す斜視図である。後処理装置FSの綴じ処理部30において用紙Sの中央部に中綴じ処理を行って綴じ針SPを打針した後、折り処理部50において用紙Sの中央部に中折り処理を行い折り目aを形成し、二つ折りの冊子SAを作製する。
【0048】
[中綴じ限度枚数超過制御]
用紙束への中綴じ処理は、どんなに多い用紙枚数に対しても中綴じが出来るものではなく、用紙Sの紙質、厚さ綴じ針強度等により中綴じが可能な上限枚数がある。しかし、実際には、中綴じが可能な上限枚数を超える排紙枚数となる事がある。
【0049】
中綴じが可能な上限枚数を超えた場合には、中綴じ処理、中折り処理を行う冊子作成機能を解除して、用紙Sのサイズを変更(例えば、A3判をA4判に変更)し、入力手段の読み込みページ順に出力する。出力後の後処理は、中綴じから平綴じに切り換える。
【0050】
図6(a)は画像形成装置本体Aにより両面記録された用紙(S1〜S50)の排紙順を示す平面図である。図6(b)は後処理装置FSの中間スタッカ35上に積載された用紙(S1〜S50)の斜視図である。
【0051】
図6に示す用紙Sの排紙は、画像第1面を下側にするフェースダウンであるが、画像第1面を上側にするフェースアップの場合では、画像形成装置本体Aにより両面記録された用紙Sを最終ページから順に排出し、後処理装置FSに導入する。
【0052】
中間スタッカ35上に積載された用紙(S1〜S50)は、搬送方向及び幅方向の整合処理を実施された後、綴じ手段40により平綴じ処理され綴じ針SPが打針される(図2参照)。
【0053】
[操作部]
図7〜図10は、本発明の冊子作製手段である操作部9の表示例である。操作部9には、冊子作製機能選択手段91、中綴じ機能選択手段92、冊子機能解除時の基本画面93、冊子機能解除選択手段94が切換可能に表示される。
【0054】
図7は冊子作製機能選択手段91の正面図である。この操作部9の基本画面(図9参照)93の応用機能を選択設定し、冊子キーにより冊子作製を選択設定する。
【0055】
図8は中綴じ機能選択手段92の正面図である。この操作部9のフィニシャモードのうち、中綴じキーにより中綴じを選択設定する。
【0056】
図9は冊子機能解除時の基本画面93の正面図である。基本画面93に、冊子機能を解除した事が表示される。
【0057】
図10は冊子機能解除選択手段94の正面図である。画面に中綴じ処理の上限枚数に達した事と冊子作製解除が表示される。
【0058】
図11は、画像形成装置の全体回路のブロック図、図12は、中綴じ限度枚数超過判断制御を示すフローチャートである。
【0059】
画像読取部(スキャナ部)1のイメージセンサCCDは制御手段90の読取処理部に接続し、画像書込部3のレーザダイオードは制御手段90の書込処理部に接続している。読取処理部と書込処理部に入力されたデータは、DRAM制御IC、圧縮伸張ICを介して画像メモリ(DRAM)の圧縮メモリに記憶される。
【0060】
スキャナ制御部、DF制御部、冊子機能選択手段91及び冊子機能解除選択手段94を有する操作部制御部は、シリアル通信手段を介して制御手段90の画像制御CPUに接続している。
【0061】
操作部9の中綴じ機能選択手段92は、FS制御部、プリンタ制御部に接続し、シリアル通信手段を介して制御手段90の画像制御CPUに接続している。
【0062】
画像形成開始時に、制御手段90は、画像読取部で1で原稿画像が全て読み込まれた後に、冊子機能制御及び中綴じ限度枚数超過判断制御を実行する。
【0063】
冊子作成機能選択手段91によって冊子作成機能が選択されていて(S101)、且つ、中綴じ限度枚数超過判断手段95が中綴じ限度枚数を超えたと判断した時に(S102)、入力手段により中綴じ上限枚数N1を取得し(S103)、更に、入力手段により画像入力ページ数N2を取得し(S104)する。
【0064】
また、冊子作成機能選択手段91によって冊子作成機能が選択されていて、且つ、中綴じ限度枚数超過判断手段95が中綴じ限度枚数を超えたと判断した時に、冊子作成機能を解除するか否かを選択可能である。
【0065】
即ち、中綴じ限度枚数が超過すると、中綴じ上限枚数N1を取得し、更に、画像入力ページ数N2を取得して、N1がN2の4分の1未満の場合(N1<N2÷4)には(S105)、中綴じ上限判断有りとして(S106)、冊子作成機能を解除して中綴じを中断して、平綴じ処理を選択する。
【0066】
制御手段90は冊子作成機能を変更して、選択されていた用紙サイズの2分の1のサイズの用紙を選択するように設定し(S107)、入力手段による読み込みページ順、又は読み込みページ順の逆順に出力して印刷し(S108)、平綴じ処理を選択して実行する(S109)。
【0067】
中綴じ上限枚数N1が画像入力ページ数N2の4分の1を超える場合(N1>N2÷4)には、中綴じ上限判断無しとして(S110)、ページ順を並び替え(S111)、中綴じ処理(S113)と中折り処理(S114)から成る冊子作成機能を実行する。なお、入力ページ数(N2)÷4は、1枚の用紙Sの両面に画像を形成した後、中折り処理を行い、見開きの4ページの冊子を形成したものである。
【0068】
【発明の効果】
本発明の画像形成装置により以下の効果が得られる。
【0069】
(1) 冊子作成機能が選択されて中綴じ冊子作成処理の実行中に、中綴じ上限枚数を超過した場合に、ユーザーが中綴じ未処理の用紙束に中綴じと中折り作業を行う煩わしさが解消される。
【0070】
(2) 中綴じ上限枚数を超過した場合に、選択されていた用紙サイズの2分の1のサイズの用紙に変更し、入力手段による読み込みページ順、又は読み込みページ順の逆順に出力して、出力された用紙に対して平綴じ処理に切り換えて実行する事により、綴じ処理を停止させる事無く、両面印刷用紙の後処理を継続して実行することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像形成装置本体、小口断裁装置、後処理装置を備えた画像形成装置の全体構成図。
【図2】後処理装置の用紙搬送経路を示す模式図。
【図3】中綴じ処理した用紙の平面図、中綴じと中折りの後処理を施した冊子の斜視図、冊子を両開きした状態を示す斜視図、冊子の断面図。
【図4】冊子機能選択時の印刷ページ順を示す平面図。
【図5】後処理装置の冊子作成機能により1冊分の用紙を集積した状態を示す斜視図、及び1冊分の用紙に綴じ処理と折り処理を実施した状態を示す斜視図。
【図6】両面記録された用紙の排紙順を示す平面図、及び後処理装置の中間スタッカ上に積載された用紙の斜視図。
【図7】操作部の冊子作製機能選択手段の正面図。
【図8】操作部の中綴じ機能選択手段の正面図。
【図9】冊子機能解除時の基本画面の正面図。
【図10】冊子機能解除選択手段の正面図。
【図11】画像形成装置の全体回路のブロック図。
【図12】中綴じ処理の制御を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 入力手段(画像読取部)
2 画像処理部
3 画像書込部
4 画像形成部
9 操作部
30 綴じ処理部
40 綴じ手段
50 折り処理部
90 制御手段
91 冊子作製機能選択手段
92 中綴じ機能選択手段
93 基本画面
94 冊子機能解除選択手段
95 中綴じ限度枚数超過判断手段
A 画像形成装置本体
DF 自動原稿送り装置
FS 後処理装置
LC 大容量給紙装置
S,S1,S2 用紙
SA 冊子
SP 綴じ針
Claims (3)
- 画像を入力するための入力手段と、
前記入力手段により入力された画像のページ順を並び替えて前記画像を合成し予め選択された冊子として出力する冊子作製手段と、
前記冊子作製手段による冊子作製機能を選択するための冊子作成機能選択手段と、
前記冊子作製手段により出力された冊子に中綴じ処理を可能にする後処理装置と、
前記冊子作成手段による中綴じ処理が可能な用紙制限枚数を超えたか否かを判断する中綴じ限度枚数超過判断手段と、を備え、
前記冊子作成機能選択手段によって前記冊子作成機能が選択されていて、且つ、前記中綴じ限度枚数超過判断手段が前記中綴じ限度枚数を超えたと判断した時に、前記冊子作製手段及び後処理装置を制御する制御手段は、前記冊子作成機能及び後処理装置の中綴じ処理を解除して、選択されていた用紙サイズの2分の1のサイズの用紙に変更し、前記入力手段による読み込みページ順、又は前記読み込みページ順の逆順に出力することを特徴とする画像形成装置。 - 前記後処理装置は中綴じ処理と平綴じ処理が可能であり、前記入力手段による前記読み込みページ順、又は前記読み込みページ順の逆順に出力された用紙に対して平綴じ処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記冊子作成機能選択手段によって前記冊子作成機能が選択されていて、且つ、前記中綴じ限度枚数超過判断手段が前記中綴じ限度枚数を超えたと判断した時に、前記冊子作成機能を解除するか否かを選択可能であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2014100866A (ja) * | 2012-11-21 | 2014-06-05 | Canon Inc | 印刷装置、印刷装置の制御方法、情報処理装置、情報処理装置の制御方法及びプログラム |
-
2003
- 2003-06-12 JP JP2003167588A patent/JP2005001266A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US8074976B2 (en) | 2006-01-27 | 2011-12-13 | Kyocera Mita Corporation | Image forming system including finisher with stapler for binding printed papers |
JP2014100866A (ja) * | 2012-11-21 | 2014-06-05 | Canon Inc | 印刷装置、印刷装置の制御方法、情報処理装置、情報処理装置の制御方法及びプログラム |
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