JP2005000958A - 金属板の製造方法とそれに用いる矯正装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】矯正後の反りと残留応力の両方を小さくできるリードフレーム用銅合金板などの金属板の製造方法とそれに用いる矯正装置を提供することである。
【解決手段】入側および出側にブライドルロール群1、2が配置され、このブライドルロール群1、2間に弾性材料を被覆したロール3を上下に有するピンチロール3a、3bを配設した矯正装置に、金属板を連続的に通過させ、張力を作用させて矯正を行なう工程で、両ブライドルロール群1、2およびブライドルロール群1、2間のピンチロール3bから下流側および同3aから上流側を通過する金属板に降伏応力以下で塑性変形を生じない大きさの張力を付与する一方、ピンチロール3a、3b間では金属板にその降伏応力よりも大きい張力を付与するようにしたのである。このようにすれば、曲げが作用しない状態で降伏応力を超える張力を付与でき、上記張力履歴での形状矯正により残留応力も低減する。
【選択図】 図2
【解決手段】入側および出側にブライドルロール群1、2が配置され、このブライドルロール群1、2間に弾性材料を被覆したロール3を上下に有するピンチロール3a、3bを配設した矯正装置に、金属板を連続的に通過させ、張力を作用させて矯正を行なう工程で、両ブライドルロール群1、2およびブライドルロール群1、2間のピンチロール3bから下流側および同3aから上流側を通過する金属板に降伏応力以下で塑性変形を生じない大きさの張力を付与する一方、ピンチロール3a、3b間では金属板にその降伏応力よりも大きい張力を付与するようにしたのである。このようにすれば、曲げが作用しない状態で降伏応力を超える張力を付与でき、上記張力履歴での形状矯正により残留応力も低減する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、リードフレーム用銅合金板などの金属板の、矯正後の残留応力が低減する製造方法およびそれに用いる矯正装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
リードフレーム用銅合金板などの電子部品用の金属板では、優れた平坦度とともに低い残留応力レベルが要求される。従来、この種の低残留応力の金属板を製造する方法の一つとして、入側および出側に張力を付与するためのブライドルロールを複数それぞれ配置し、伸びを与えて形状不良を矯正するストレッチャレベラーのブライドルロール群間に、複数本のワークロールと第1および第2の中間ロールとからなるロールユニットを設けたテンションレベラーを用いる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この方法では、テンションレベラーに、銅合金板などの金属板を、まず第1の工程で、急峻度を小さくするために高張力で通板し、次いで第2の工程で、残留応力を小さくするために、第1の工程での張力の1/3以下の張力で通板する。
【0003】
また、低残留応力の金属板を製造する他の方法として、入側および出側に複数のブライドルロールからなるブライドルロール群を、差動装置を介して機械的に連結した状態で配置したストレッチャレベラーの前記ブライドルロール群間に、矯正ロールを備えた反り矯正ユニットを配設し、前記差動装置により、両ブライドルロール群に速度差をつけて通板材(冷延鋼板)に降伏伸びを超えるような伸びを与え、これと同時に、反り矯正ユニットの矯正ローラで、入側ブライドルロール群の最終ロールの曲げ方向とは逆向きに曲げを付与することにより、反りの矯正過程で残留応力を低減する製造方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。さらに他の製造方法として、入側および出側にそれぞれブライドルロール群を配置したストレッチャレベラーで、縦皺が生じて平坦度が低下することを防止するために、入側ブライドルロール群の最終ブライドルロールと、出側ブライドルロールの最初のブライドルロールとの間隔を、ブライドルロールの各直径の平均値の5倍以下にする、または、両ブライドルロール群間に、少なくとも1個の矯正用補助ロールを付加して通板材(銅合金条)の表面に接触させることにより、矯正過程で残留応力を低減する方法が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−227620号公報([0008]、[0015])
【特許文献2】
特開平7−96325号公報([0008]〜[0010])
【特許文献3】
特開2000−15331号公報([0004]〜[0005])
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述の特許文献1から3に開示されたように、張力を付与するために入側および出側にブライドルロール群を配置したストレッチャレベラーを用いる引張り矯正方法では、一般に、残留応力は低減されるが、張力を付与する入側および出側ブライドルロール間で縦皺が発生して形状不良になり、また通板材が高い張力を発生させるプライドルロールに巻き付いた時点で反りまたは通板材内部に新しい残留応力が発生する。このため、特許文献1および特許文献2に開示された方法では、反りを矯正するために、ブライドルロール群間に、ロールユニットや反り矯正ユニットを配設している。また、特許文献3に開示された方法では、縦皺発生防止のため、ブライドルロール群間の間隔を適正化するか、またはブライドルロール群間に補助ロールを付加している。
【0006】
しかし、特許文献1および2に開示された引張り矯正方法では、入出側のブライドルロール群間に配設したロールユニットや矯正ユニットにより反りを矯正するため、この反りの矯正により通板材に新たな残留応力が付加されることになる。このため、入出側にブライドルロール群を設け、中間ロール系を設けないストレッチャレベラー等の従来の矯正装置を用いて引張り矯正した場合よりもさらに残留応力を低減させることが困難となる。また、特許文献3に開示された引張り矯正方法では、補助ロールを金属板の表面に接触させる効果により、縦皺の発生は防止できても、補助ロールの金属板への押圧力の調整が難しく、また、両ブライドルロール群間で金属板に付与する張力も降伏応力(0.2%耐力)に近い大きさに高める必要があるため、出側のブライドルロール群間で反りの発生を防止できない恐れがある。このため、残留応力は低減できるものの、低い反り、即ち高い水平度が要求されるリードフレームなどの電子部品用金属板への適用には問題があった。
【0007】
そこで、この発明の課題は、矯正後の反りおよび残留応力の両方を小さくできるリードフレーム用銅合金板などの金属板の製造方法およびそれに用いる矯正装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために、この発明では以下の構成を採用したのである。
【0009】
即ち、入側のブライドルロール群と出側のブライドルロール群間に、金属板を連続的に通過させ、かつ、該金属板に張力を作用させて矯正を行なう工程を有する金属板の製造方法において、前記入側および出側ブライドルロール群間の一部の領域(第1領域)にある金属板に、曲げが発生しない状態で、その降伏応力よりも大きい張力を付与し、前記第1領域の下流側に位置し、出側ブライドルロール群の入側から前記第1領域に向かう少なくとも一部の領域(第2領域)にある金属板に、その降伏応力からブライドルロールでの曲げにより発生する最大応力を差し引いた応力未満の張力を付与するようにしたのである。
【0010】
一般に、ブライドルロールを用いた引張り矯正過程では、入側ブライドルロール群の最後のロール出側、即ち金属板とロールとが接する終端の位置、および出側ブライドルロール群の最初のロール入側、即ち金属板とロールとが接する始端の位置で、両ブライドルロール群間と同じ大きさの最も高い張力が作用する部位が存在する。このため、ブライドルロール群間に降伏応力以上の張力を付与して引張り矯正を行なおうとすると、ブライドルロールに接触し、曲げを受けている金属板の最も高い張力が作用する前記部位で、必ず曲げによる降伏が起こり、反りが発生する。この高張力の作用下での曲げにより、金属板に反りが発生する現象を抑制するための方策の一つとしては、ブライドルロールを大径化して前記部位での曲率を小さくすることが考えられる。しかし、ブライドルロールの大径化に伴い、その駆動トルクが増大するために、駆動モータの大型化が必要となる。
【0011】
図1に示すように、前記ブライドルロール群1、2間の通過域の一部の領域(第1領域)にある金属板に、曲げが発生しない状態で降伏応力σYよりも大きい張力σ2を付与する。この領域の下流側に位置し、出側ブライドルロール群2の入側の位置から第1領域に向かう前記第2領域にある金属板Pに、その降伏応力σYからブライドルロールで発生する曲げによる最大応力を差し引いた応力σA未満の張力σ1、即ち塑性変形を生じない張力を付与する。それにより、前記第1領域での形状不良の矯正時には、降伏応力状態にある金属板Pに曲げが作用しないため、そして、前記第2領域で金属板に付与される張力は塑性変形を生じない大きさであるため、出側ブライドルロール群で曲げを受けても曲げによる降伏が生ぜず、その出側では、形状矯正後の金属板に反りが発生しない。従って、ブライドルロールを、大径化せずにコンパクトに製作でき、駆動モータの大型化も不要となり、装置の低コスト化がもたらされる。なお、前記一部の領域(第1領域)とは、ブライドルロール群間の全領域よりも小さい領域を意味する。
【0012】
ここで、ブライドルロールで発生する曲げによる最大応力は金属板の表面で発生し、その大きさはEh/2R(h:金属板の厚さ、E:ヤング率、R:ブライドルロール半径)となる。従って、降伏応力σYからブライドルロールで発生する曲げによる最大応力を差し引いた応力σA未満の張力σ1とは、σ1<σA(σA=σY―Eh/2R)となる張力である。また、出側ブライドルロール群の各ロール間では、常に、前記応力σA未満の張力に制御される。
【0013】
前記金属板の矯正過程では、第1領域で、降伏応力を超える張力が曲げを与えずに付与され、この降伏応力状態での形状矯正により残留応力も低減する。そして、少なくとも出側ブライドルロール群の最初のロール入側から第1領域に向かう少なくとも一部の領域、即ち第2領域で、金属板に作用する張力を前記応力σAよりも小さくしておくと、第1領域の下流側では、降伏応力以下で塑性変形が生じない張力レベルに保たれ、高張力が作用しないために、出側のブライドルロール群でも反りが発生しないため、残留応力が増加せず、優れた平坦度と低い残留応力の金属板を製造することができる。
【0014】
一方、入側ブライドルロール群の出側から前記第1領域に向かう少なくとも一部の領域(第3領域)にある金属板に作用する張力としては、前記第1領域では金属板に、曲げが発生しない状態で、その降伏応力を超える張力を付与して矯正を行なうため、前記応力σAを若干超える大きさの張力は許容される。前記第3領域、および入側ブライドルロール群の各ロール間では、金属板に作用する張力は、降伏応力σY以下に制御することが望ましい。
【0015】
前記第1領域の上流側に位置し、入側ブライドルロール群の出側から前記第1領域に向かう少なくとも一部の領域(第3領域)にある金属板に、その降伏応力からブライドルロールでの曲げにより発生する最大応力を差し引いた応力未満の張力を付与するようにすることが望ましい。
【0016】
図1に示したように、第3領域にある金属板にも、その降伏応力σYからブライドルロールでの曲げにより発生する最大応力を差し引いた応力σA未満の張力σ1を付与するようにすれば、入側ブライドルロール群の出側でも曲げによる降伏が生じず、金属板の反りが抑制されて、より望ましい。それにより、出側ブライドルロール群の出側での金属板の平坦度の向上と残留応力の低減により効果的となる。
【0017】
前記ブライドルロール群間の一部の領域に、上下にロールを有するピンチロールを少なくとも2組以上配設し、このピンチロール間の少なくとも1箇所で、金属板にその降伏応力よりも大きい張力を付与することが望ましい。
【0018】
このように上下にロールを有するピンチロールを少なくとも2組以上配設すれば、個々のピンチロールの速度調節により、任意のピンチロール間で曲げを与えずに降伏応力を超える張力を付与することができる。なお、上下のロールは、金属板が真っ直ぐに通過するように配置され、すべり変形やロールとの擦り傷発生防止のため、ロール周速は上下で同一に保たれる。
【0019】
前記ピンチロールを弾性材料で被覆することが望ましい。
【0020】
このようにすれば、ピンチロール表面の弾性変形により、金属板とピンチロールとの接触長さを長くでき、また、接触界面での摩擦係数が上昇し、金属板とピンチロールの相対速度の差を上記弾性材料の弾性せん断ひずみで吸収できるため、金属板とピンチロールとの相対滑りが抑制される。それにより、接触面圧を大きくしなくても、金属板に作用する張力を、降伏応力を超える所要の張力に高めることができるため、擦り傷などの表面疵の発生防止に効果的となり、張力制御も容易となる。
【0021】
前記金属板としてリードフレーム用銅合金板を通板することができる。
【0022】
リードフレーム用銅合金板には、良好な平坦度、およびエッチングなどの加工後に、残留応力に起因する反りなどの変形が発生しないことが要求されるため、上述の矯正工程を有する製造方法が好適である。
【0023】
入側および出側にそれぞれブライドルロール群を配置し、入側のブライドルロール群と出側のブライドルロール群間に金属板を連続的に通過させ、かつ、該金属板に張力を作用させて矯正する金属板の矯正装置において、前記入側および出側ブライドルロール群間に、上下にロールを有するピンチロールを2組以上配設して、金属板の矯正装置を構成することができる。
【0024】
このような装置構成によれば、前述のように、上記ピンチロール間で、曲げが作用しない状態で降伏応力を超える所要の張力を付与できるため、良好な平坦度と低い残留応力を同時に実現することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の実施形態を添付の図2から図5に基づいて説明する。
【0026】
図2は、実施形態の金属板の矯正装置を示したもので、入側および出側に、それぞれ2本のブライドルロール1a(R1)、1b(R2)および2a(R4)、2b(R3)からなるブライドルロール群1、2が配置されている。これらのブライドルロール群1、2間の一部の領域(第1領域)に、上下にロール3、3を有するピンチロール3a、3bが所要の間隔で配設され、前記ブライドルロールおよびピンチロールをリードフレーム用銅合金板などの金属板Pが連続的に通過し、引張り矯正される。前記ピンチロール3a、3bの各ロール3の表面は、図示を省略した硬質ゴムなどの弾性材料で被覆され、この弾性材料の被覆により金属板Pがピンチロール3a、3bを通過する際に、上下ロール3、3との接触長さが長くなり、弾性復元力により金属板に面圧が作用して張力制御がしやすいようになっている。この2組のピンチロール3a、3bは、張力制御を容易にするために、個々に独立して駆動され、金属板Pを真っ直ぐに通板させるために、その上下ロール3、3は、通常、上下のロール軸心が垂直面内にあるように配置され、曲げや滑りが発生しないように、同一周速で駆動される。なお、前記弾性材料としては、天然硬質ゴムやスチレン−ブタジエンゴム等の汎用ゴムなどを用いることができる。
【0027】
前記引張り矯正過程で、入側ブライドルロール群1の出側、即ち最後のロール1bと金属板Pとが接する終端のB点の位置では、入側ブライドルロール群1とピンチロール3a間と同じ大きさの、最も高い張力が作用する。同様に、出側ブライドルロール群2の入側、即ち最初のロール2bと金属板Pとが接触する始端のD点の位置では、出側ブライドルロール群2とピンチロール3b間と同じ大きさの、最も高い張力が作用する。このため、このB点およびD点の位置で、曲げの作用下で金属板に塑性変形を生じさせないために、図1に張力パターンを示したように、ピンチロール3bの下流側に位置し、D点の位置から第1領域に向かう領域(第2領域)にある金属板P、およびピンチロール3aの上流側に位置し、B点の位置から第1領域に向かう領域(第3領域)にある金属板Pにそれぞれ作用する張力が、その降伏応力σYから金属板の表面での曲げによる最も大きい引張り弾性応力Eh/2R(h:板厚、E:ヤング率、R:ブライドルロール半径)を差し引いた応力σA未満の張力σ1、即ち塑性変形が生じない大きさの張力に制御される(σ1<σA;σA=σY−Eh/2R)。この張力σ1は、通常は、前記応力σAよりも少し小さくなるように制御される。なお、両ブライドルロール群1、2では、即ち、B点の位置からA点の位置にかけて、およびD点の位置からE点の位置にかけて、金属板にそれぞれ作用する張力は、常に、前記応力σAよりも小さくなるように、前記矯正装置が運転される。
【0028】
前記ピンチロール3a、3bの間では、伸びを与えて金属板の反りなどの形状矯正を行なうために、両ピンチロール3a、3b間の速度制御により、即ちピンチロール3bのロール周速を、ピンチロール3aから出てくる金属板の通板速度よりも高めることにより、降伏応力σYを超える張力σ2(σ2>σY)が付与される。ピンチロール3aの上流側では、金属板には、既に前記応力σAよりも少し小さい張力σ1が作用しているため、両ピンチロール3a、3b間での張力増加Δσ(=σ2―σ1)は少量で済む。
【0029】
上述のように、引張り矯正過程で、ピンチロール3a、3b間でのみ降伏応力よりも大きい張力を付与し、ピンチロール3bの下流側の前記第2領域、およびピンチロール3aの上流側の前記第3領域にある金属板に作用する張力を前記応力σA未満の大きさ制御することにより、ピンチロール3a、3b間で、降伏応力状態にある金属板Pに曲げが作用せず、形状矯正後の残留応力を小さくすることができる。また、前記ピンチロールの配設により、降伏応力を超える高張力を付与する間隔を、入出側のブライドルロール群の間隔よりも大幅に短くできるため、縦皺の発生防止にも効果的である。
【0030】
なお、ピンチロール3aの上流側に位置し、前記B点の位置から第1領域に向かう領域(第3領域)にある金属板Pに作用する張力としては、前記第1領域では、ピンチロール3a、3bにより金属板に曲げが発生しない状態でその降伏応力を超える張力を付与して矯正を行なうため、応力σAを若干超える大きさの張力は許容される。この場合、前記第3領域、および入側ブライドルロール群1の各ロール間では、金属板に作用する張力は降伏応力σY以下に制御することが望ましい。
【0031】
【実施例】
図2に示した矯正装置に厚さ0.2mm、幅640mmのリードフレーム用銅合金からなる金属板を、およそ1000mm/sの速度で連続的に通過させた。この金属板の両ブライドルロール群1、2、および前記ピンチロール3a、3bでの張力履歴を図3に示す。入側ブライドルロール群1の第1ロール1aの入側A点から第2ロール1bの出側B点に進むに従って金属板に作用する張力は増加し、B点で金属板に作用する張力は約66kg/mm2となっている。金属板の降伏応力σY(68kg/mm2)から金属板に作用する最大弾性引張り応力Eh/2R(E:ヤング率(12000kg/mm2)、h:板厚(0.2mm)、R:第2ブライドルロールの半径(500mm))の2.4kg/mm2を差し引いた応力σAは65.6kg/mm2であり、B点での張力(約66kg/mm2)は、前記応力σAよりも若干大きくなっている。そして、金属板に作用する張力は、ピンチロール3a、3b間で、即ち入側ピンチロール3aの出側C1、ピンチロール3a、3b間C2、出側ピンチロール3bの入側C3の各位置で、降伏応力σY以上の約69kg/mm2に高められる。そして、この張力は、ピンチロール3bの下流側で緩められ、出側ブライドルロール群2の第3ロール2bの入側D点での張力は、前記応力σAより小さい約55kg/mm2に低下する。さらに、ブライドルロール群2の出側に進むに従い張力は減少し、第4ロール2aの出側のE点では張力は殆んど作用しなくなる。
【0032】
このような張力履歴を受けたリードフレーム用銅合金板の矯正過程での上記各位置A〜Eでの残留応力の板厚方向分布を図4に、矯正後の板厚方向の残留応力分布を図5に、矯正後の板反り(長手方向の距離40mmに対する反り高さ(mm)の比率)および残留応力の幅(最大値〜最小値)を表1に示す。図4で、横軸のK点は金属板Pの板厚中心位置を、O点は板表面位置を示す(図5、図8においても同様である)。また、入側ピンチロール3aの出側C1、出側ピンチロール3bの出側C4、出側ブライドルロール群2の第3ロール2bの入側D点、同第4ロール2aの出側E点の残留応力分布が重なっているのは、入側ピンチロール3aの出側C1点以降では張力付与による変形はすべて弾性変形になっており、弾性変形しかしていない場合には残留応力の変化はないためである。なお、残留応力は、実験で得られる板厚除去量と試験片のそり曲率の関係を用いた逐次除去法により算出した。
【0033】
【表1】
【0034】
比較として、図6に示すように、入側および出側にブライドルロール群1、2のみを配置したストレッチャレベラーに、前記リードフレーム用銅合金板を、図7に示す張力履歴で通板した。この張力履歴の計算例では、入側ブライドルロール群1の第2ロール出側のB点、両ブライドルロール群1、2間のC点および出側ブライドルロール群2の第3ロール入側のD点の位置では、いずれも前記応力σAよりもやや低めの約65kg/mm2の張力が付与されている。この張力履歴を受けたリードフレーム用銅合金板の矯正過程の各位置A〜E点での残留応力の板厚方向の分布を図8に示す。また、矯正後の板厚方向の残留応力の分布を図5に、矯正後の板反り(長手方向の距離40mmに対する反り高さ(mm)の比率)および残留応力の幅(最大値〜最小値)を表1に、それぞれ上記実施例の結果に付け加えて示した。
【0035】
図4、図5、図8(比較例)および表1から、図3(実施例)に示した張力履歴の場合、矯正後の板反りおよび残留応力の両方が著しく低減することがわかる。これは、図1および図3に示したように、出側ピンチロール3bと出側ブライドルロール群2の入側との間で張力を降伏応力σY以下で塑性変形を生じない応力、即ち前記応力σAよりも小さくし、ピンチロール3a、3b間で、ストレッチャレベラーを用いた矯正とは異なり、前記銅合金板に曲げが作用しない状態で降伏応力σYを超える張力を付与しているため、入側ブライドルロール群1出側のB点での張力(約66kg/mm2)が、前記応力σAよりも若干大きくなっているものの、前述のように、ピンチロール3a、3b間で形状不良が矯正され、残留応力も低減することによる。これに対し、図7(比較例)に示した張力履歴の場合では、ブライドルロール群1、2間で、降伏応力σYを超える張力が付与されていないため、入側ブライドルロール群1の出側B点および出側ブライドルロール群2の入側D点での張力は前記応力σAよりもやや小さいものの、板反りおよび残留応力分布が改善されていない。
【0036】
図9は、他の実施形態を示したもので、入側および出側のブライドルロール群1、2間に上下にロール3、3を有するピンチロールを3組以上配設した張力矯正装置である。この実施形態では、3a〜3fの6組のピンチロールを配設している。このように、多数のピンチロールを配設すれば、金属板に作用する張力を徐々に高めて降伏応力σYを超えるようにできるため、圧下荷重、即ち個々のピンチロールによる金属板への押圧力を軽減でき、表面疵の発生が懸念される場合に有効である。また、降伏応力σYを超えた張力状態からピンチロールの出側にかけて張力を徐々に減少させることができるため、急激な張力変動を回避でき、表面疵発生防止に効果的である。
【0037】
前記降伏応力σYを超える張力σ2は、ピンチロール3a〜3fの各ロール3間の少なくとも1箇所のピンチロール間で付与すればよい。例えば、ピンチロール3c、3d間で、最大張力、即ち前記張力σ2を付与するとすれば、このピンチロール3c、3d間が前記第1領域に相当する。そして、入側ブライドルロール群1の出側のB点の位置からこの第1領域に向かう少なくとも一部の領域、即ちB点の位置とピンチロール3a間にある金属板P、および出側ブライドルロール群2の入側のD点から第1領域に向かう少なくとも一部の領域、即ちD点の位置とピンチロール3f間にある金属板Pにそれぞれ作用する張力を、前記応力σA未満に制御することにより、曲げが作用しない状態で、金属板Pに降伏応力を超える張力σ2を付与することができる。
【0038】
なお、前記入側および出側のブライドルロール群1、2間の前記第1領域で、前述のピンチロールの代わりに、ストリップクランプ装置を設け、金属板Pを、長手方向に2箇所の位置でそれぞれ上下方向から機械的にクリップし、前記降伏応力σYを超える張力σ2を付与しながら通板することも可能である。このようにすれば、前記第1領域での金属板Pへの張力を大幅に増やすことができ、矯正効果をより高めることができる。
【0039】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、ブライドルロール群間を連続的に通過する金属板を、その長手方向に、第1領域と、第2領域および第3領域に分割し、各領域の金属板に、それぞれ所要の張力が付与されるように制御することによって、比較的簡易な装置構成で、低残留応力で平坦度に優れた矯正を実現することができる。そして、具体的には、入側と出側にそれぞれ配置したブライドルロール群間の一部の領域にピンチロールを配設し、このピンチロール間で、金属板に曲げが作用しない状態で、その降伏応力を超える張力を付与して矯正を行なうため、反りと残留応力とを同時に低減することができる。
【0040】
また、両ブライドルロール群、および両ブライドルロール群間のピンチロールの下流側および上流側で金属板に付与する張力を、降伏応力以下で塑性変形を生じない大きさに制御するため、ブライドルロールを大径化して曲率を小さくする必要はなく、駆動モータの大型化も不要となるため、矯正装置をコンパクト化でき、装置コストの低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態の金属板に作用する張力パターンを示す説明図
【図2】実施形態の矯正装置のロール配置を示す説明図
【図3】図2の矯正装置での金属板の張力履歴を示す説明図
【図4】矯正過程での各ロール位置での金属板断面での残留応力分布を示す説明図
【図5】矯正後の金属板断面での残留応力分布を比較した説明図
【図6】従来技術の矯正装置のロール配置を示す説明図
【図7】図6の矯正装置での金属板の張力履歴を示す説明図
【図8】従来技術の矯正過程での各ロール位置での金属板断面での残留応力分布を示す説明図
【図9】他の実施形態の矯正装置のロール配置を示す説明図
【符号の説明】
1、2:ブライドルロール群 1a、1b、2a、2b:ブライドルロール
3:ロール 3a〜3f:ピンチロール P:金属板
【発明の属する技術分野】
この発明は、リードフレーム用銅合金板などの金属板の、矯正後の残留応力が低減する製造方法およびそれに用いる矯正装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
リードフレーム用銅合金板などの電子部品用の金属板では、優れた平坦度とともに低い残留応力レベルが要求される。従来、この種の低残留応力の金属板を製造する方法の一つとして、入側および出側に張力を付与するためのブライドルロールを複数それぞれ配置し、伸びを与えて形状不良を矯正するストレッチャレベラーのブライドルロール群間に、複数本のワークロールと第1および第2の中間ロールとからなるロールユニットを設けたテンションレベラーを用いる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この方法では、テンションレベラーに、銅合金板などの金属板を、まず第1の工程で、急峻度を小さくするために高張力で通板し、次いで第2の工程で、残留応力を小さくするために、第1の工程での張力の1/3以下の張力で通板する。
【0003】
また、低残留応力の金属板を製造する他の方法として、入側および出側に複数のブライドルロールからなるブライドルロール群を、差動装置を介して機械的に連結した状態で配置したストレッチャレベラーの前記ブライドルロール群間に、矯正ロールを備えた反り矯正ユニットを配設し、前記差動装置により、両ブライドルロール群に速度差をつけて通板材(冷延鋼板)に降伏伸びを超えるような伸びを与え、これと同時に、反り矯正ユニットの矯正ローラで、入側ブライドルロール群の最終ロールの曲げ方向とは逆向きに曲げを付与することにより、反りの矯正過程で残留応力を低減する製造方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。さらに他の製造方法として、入側および出側にそれぞれブライドルロール群を配置したストレッチャレベラーで、縦皺が生じて平坦度が低下することを防止するために、入側ブライドルロール群の最終ブライドルロールと、出側ブライドルロールの最初のブライドルロールとの間隔を、ブライドルロールの各直径の平均値の5倍以下にする、または、両ブライドルロール群間に、少なくとも1個の矯正用補助ロールを付加して通板材(銅合金条)の表面に接触させることにより、矯正過程で残留応力を低減する方法が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−227620号公報([0008]、[0015])
【特許文献2】
特開平7−96325号公報([0008]〜[0010])
【特許文献3】
特開2000−15331号公報([0004]〜[0005])
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述の特許文献1から3に開示されたように、張力を付与するために入側および出側にブライドルロール群を配置したストレッチャレベラーを用いる引張り矯正方法では、一般に、残留応力は低減されるが、張力を付与する入側および出側ブライドルロール間で縦皺が発生して形状不良になり、また通板材が高い張力を発生させるプライドルロールに巻き付いた時点で反りまたは通板材内部に新しい残留応力が発生する。このため、特許文献1および特許文献2に開示された方法では、反りを矯正するために、ブライドルロール群間に、ロールユニットや反り矯正ユニットを配設している。また、特許文献3に開示された方法では、縦皺発生防止のため、ブライドルロール群間の間隔を適正化するか、またはブライドルロール群間に補助ロールを付加している。
【0006】
しかし、特許文献1および2に開示された引張り矯正方法では、入出側のブライドルロール群間に配設したロールユニットや矯正ユニットにより反りを矯正するため、この反りの矯正により通板材に新たな残留応力が付加されることになる。このため、入出側にブライドルロール群を設け、中間ロール系を設けないストレッチャレベラー等の従来の矯正装置を用いて引張り矯正した場合よりもさらに残留応力を低減させることが困難となる。また、特許文献3に開示された引張り矯正方法では、補助ロールを金属板の表面に接触させる効果により、縦皺の発生は防止できても、補助ロールの金属板への押圧力の調整が難しく、また、両ブライドルロール群間で金属板に付与する張力も降伏応力(0.2%耐力)に近い大きさに高める必要があるため、出側のブライドルロール群間で反りの発生を防止できない恐れがある。このため、残留応力は低減できるものの、低い反り、即ち高い水平度が要求されるリードフレームなどの電子部品用金属板への適用には問題があった。
【0007】
そこで、この発明の課題は、矯正後の反りおよび残留応力の両方を小さくできるリードフレーム用銅合金板などの金属板の製造方法およびそれに用いる矯正装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために、この発明では以下の構成を採用したのである。
【0009】
即ち、入側のブライドルロール群と出側のブライドルロール群間に、金属板を連続的に通過させ、かつ、該金属板に張力を作用させて矯正を行なう工程を有する金属板の製造方法において、前記入側および出側ブライドルロール群間の一部の領域(第1領域)にある金属板に、曲げが発生しない状態で、その降伏応力よりも大きい張力を付与し、前記第1領域の下流側に位置し、出側ブライドルロール群の入側から前記第1領域に向かう少なくとも一部の領域(第2領域)にある金属板に、その降伏応力からブライドルロールでの曲げにより発生する最大応力を差し引いた応力未満の張力を付与するようにしたのである。
【0010】
一般に、ブライドルロールを用いた引張り矯正過程では、入側ブライドルロール群の最後のロール出側、即ち金属板とロールとが接する終端の位置、および出側ブライドルロール群の最初のロール入側、即ち金属板とロールとが接する始端の位置で、両ブライドルロール群間と同じ大きさの最も高い張力が作用する部位が存在する。このため、ブライドルロール群間に降伏応力以上の張力を付与して引張り矯正を行なおうとすると、ブライドルロールに接触し、曲げを受けている金属板の最も高い張力が作用する前記部位で、必ず曲げによる降伏が起こり、反りが発生する。この高張力の作用下での曲げにより、金属板に反りが発生する現象を抑制するための方策の一つとしては、ブライドルロールを大径化して前記部位での曲率を小さくすることが考えられる。しかし、ブライドルロールの大径化に伴い、その駆動トルクが増大するために、駆動モータの大型化が必要となる。
【0011】
図1に示すように、前記ブライドルロール群1、2間の通過域の一部の領域(第1領域)にある金属板に、曲げが発生しない状態で降伏応力σYよりも大きい張力σ2を付与する。この領域の下流側に位置し、出側ブライドルロール群2の入側の位置から第1領域に向かう前記第2領域にある金属板Pに、その降伏応力σYからブライドルロールで発生する曲げによる最大応力を差し引いた応力σA未満の張力σ1、即ち塑性変形を生じない張力を付与する。それにより、前記第1領域での形状不良の矯正時には、降伏応力状態にある金属板Pに曲げが作用しないため、そして、前記第2領域で金属板に付与される張力は塑性変形を生じない大きさであるため、出側ブライドルロール群で曲げを受けても曲げによる降伏が生ぜず、その出側では、形状矯正後の金属板に反りが発生しない。従って、ブライドルロールを、大径化せずにコンパクトに製作でき、駆動モータの大型化も不要となり、装置の低コスト化がもたらされる。なお、前記一部の領域(第1領域)とは、ブライドルロール群間の全領域よりも小さい領域を意味する。
【0012】
ここで、ブライドルロールで発生する曲げによる最大応力は金属板の表面で発生し、その大きさはEh/2R(h:金属板の厚さ、E:ヤング率、R:ブライドルロール半径)となる。従って、降伏応力σYからブライドルロールで発生する曲げによる最大応力を差し引いた応力σA未満の張力σ1とは、σ1<σA(σA=σY―Eh/2R)となる張力である。また、出側ブライドルロール群の各ロール間では、常に、前記応力σA未満の張力に制御される。
【0013】
前記金属板の矯正過程では、第1領域で、降伏応力を超える張力が曲げを与えずに付与され、この降伏応力状態での形状矯正により残留応力も低減する。そして、少なくとも出側ブライドルロール群の最初のロール入側から第1領域に向かう少なくとも一部の領域、即ち第2領域で、金属板に作用する張力を前記応力σAよりも小さくしておくと、第1領域の下流側では、降伏応力以下で塑性変形が生じない張力レベルに保たれ、高張力が作用しないために、出側のブライドルロール群でも反りが発生しないため、残留応力が増加せず、優れた平坦度と低い残留応力の金属板を製造することができる。
【0014】
一方、入側ブライドルロール群の出側から前記第1領域に向かう少なくとも一部の領域(第3領域)にある金属板に作用する張力としては、前記第1領域では金属板に、曲げが発生しない状態で、その降伏応力を超える張力を付与して矯正を行なうため、前記応力σAを若干超える大きさの張力は許容される。前記第3領域、および入側ブライドルロール群の各ロール間では、金属板に作用する張力は、降伏応力σY以下に制御することが望ましい。
【0015】
前記第1領域の上流側に位置し、入側ブライドルロール群の出側から前記第1領域に向かう少なくとも一部の領域(第3領域)にある金属板に、その降伏応力からブライドルロールでの曲げにより発生する最大応力を差し引いた応力未満の張力を付与するようにすることが望ましい。
【0016】
図1に示したように、第3領域にある金属板にも、その降伏応力σYからブライドルロールでの曲げにより発生する最大応力を差し引いた応力σA未満の張力σ1を付与するようにすれば、入側ブライドルロール群の出側でも曲げによる降伏が生じず、金属板の反りが抑制されて、より望ましい。それにより、出側ブライドルロール群の出側での金属板の平坦度の向上と残留応力の低減により効果的となる。
【0017】
前記ブライドルロール群間の一部の領域に、上下にロールを有するピンチロールを少なくとも2組以上配設し、このピンチロール間の少なくとも1箇所で、金属板にその降伏応力よりも大きい張力を付与することが望ましい。
【0018】
このように上下にロールを有するピンチロールを少なくとも2組以上配設すれば、個々のピンチロールの速度調節により、任意のピンチロール間で曲げを与えずに降伏応力を超える張力を付与することができる。なお、上下のロールは、金属板が真っ直ぐに通過するように配置され、すべり変形やロールとの擦り傷発生防止のため、ロール周速は上下で同一に保たれる。
【0019】
前記ピンチロールを弾性材料で被覆することが望ましい。
【0020】
このようにすれば、ピンチロール表面の弾性変形により、金属板とピンチロールとの接触長さを長くでき、また、接触界面での摩擦係数が上昇し、金属板とピンチロールの相対速度の差を上記弾性材料の弾性せん断ひずみで吸収できるため、金属板とピンチロールとの相対滑りが抑制される。それにより、接触面圧を大きくしなくても、金属板に作用する張力を、降伏応力を超える所要の張力に高めることができるため、擦り傷などの表面疵の発生防止に効果的となり、張力制御も容易となる。
【0021】
前記金属板としてリードフレーム用銅合金板を通板することができる。
【0022】
リードフレーム用銅合金板には、良好な平坦度、およびエッチングなどの加工後に、残留応力に起因する反りなどの変形が発生しないことが要求されるため、上述の矯正工程を有する製造方法が好適である。
【0023】
入側および出側にそれぞれブライドルロール群を配置し、入側のブライドルロール群と出側のブライドルロール群間に金属板を連続的に通過させ、かつ、該金属板に張力を作用させて矯正する金属板の矯正装置において、前記入側および出側ブライドルロール群間に、上下にロールを有するピンチロールを2組以上配設して、金属板の矯正装置を構成することができる。
【0024】
このような装置構成によれば、前述のように、上記ピンチロール間で、曲げが作用しない状態で降伏応力を超える所要の張力を付与できるため、良好な平坦度と低い残留応力を同時に実現することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の実施形態を添付の図2から図5に基づいて説明する。
【0026】
図2は、実施形態の金属板の矯正装置を示したもので、入側および出側に、それぞれ2本のブライドルロール1a(R1)、1b(R2)および2a(R4)、2b(R3)からなるブライドルロール群1、2が配置されている。これらのブライドルロール群1、2間の一部の領域(第1領域)に、上下にロール3、3を有するピンチロール3a、3bが所要の間隔で配設され、前記ブライドルロールおよびピンチロールをリードフレーム用銅合金板などの金属板Pが連続的に通過し、引張り矯正される。前記ピンチロール3a、3bの各ロール3の表面は、図示を省略した硬質ゴムなどの弾性材料で被覆され、この弾性材料の被覆により金属板Pがピンチロール3a、3bを通過する際に、上下ロール3、3との接触長さが長くなり、弾性復元力により金属板に面圧が作用して張力制御がしやすいようになっている。この2組のピンチロール3a、3bは、張力制御を容易にするために、個々に独立して駆動され、金属板Pを真っ直ぐに通板させるために、その上下ロール3、3は、通常、上下のロール軸心が垂直面内にあるように配置され、曲げや滑りが発生しないように、同一周速で駆動される。なお、前記弾性材料としては、天然硬質ゴムやスチレン−ブタジエンゴム等の汎用ゴムなどを用いることができる。
【0027】
前記引張り矯正過程で、入側ブライドルロール群1の出側、即ち最後のロール1bと金属板Pとが接する終端のB点の位置では、入側ブライドルロール群1とピンチロール3a間と同じ大きさの、最も高い張力が作用する。同様に、出側ブライドルロール群2の入側、即ち最初のロール2bと金属板Pとが接触する始端のD点の位置では、出側ブライドルロール群2とピンチロール3b間と同じ大きさの、最も高い張力が作用する。このため、このB点およびD点の位置で、曲げの作用下で金属板に塑性変形を生じさせないために、図1に張力パターンを示したように、ピンチロール3bの下流側に位置し、D点の位置から第1領域に向かう領域(第2領域)にある金属板P、およびピンチロール3aの上流側に位置し、B点の位置から第1領域に向かう領域(第3領域)にある金属板Pにそれぞれ作用する張力が、その降伏応力σYから金属板の表面での曲げによる最も大きい引張り弾性応力Eh/2R(h:板厚、E:ヤング率、R:ブライドルロール半径)を差し引いた応力σA未満の張力σ1、即ち塑性変形が生じない大きさの張力に制御される(σ1<σA;σA=σY−Eh/2R)。この張力σ1は、通常は、前記応力σAよりも少し小さくなるように制御される。なお、両ブライドルロール群1、2では、即ち、B点の位置からA点の位置にかけて、およびD点の位置からE点の位置にかけて、金属板にそれぞれ作用する張力は、常に、前記応力σAよりも小さくなるように、前記矯正装置が運転される。
【0028】
前記ピンチロール3a、3bの間では、伸びを与えて金属板の反りなどの形状矯正を行なうために、両ピンチロール3a、3b間の速度制御により、即ちピンチロール3bのロール周速を、ピンチロール3aから出てくる金属板の通板速度よりも高めることにより、降伏応力σYを超える張力σ2(σ2>σY)が付与される。ピンチロール3aの上流側では、金属板には、既に前記応力σAよりも少し小さい張力σ1が作用しているため、両ピンチロール3a、3b間での張力増加Δσ(=σ2―σ1)は少量で済む。
【0029】
上述のように、引張り矯正過程で、ピンチロール3a、3b間でのみ降伏応力よりも大きい張力を付与し、ピンチロール3bの下流側の前記第2領域、およびピンチロール3aの上流側の前記第3領域にある金属板に作用する張力を前記応力σA未満の大きさ制御することにより、ピンチロール3a、3b間で、降伏応力状態にある金属板Pに曲げが作用せず、形状矯正後の残留応力を小さくすることができる。また、前記ピンチロールの配設により、降伏応力を超える高張力を付与する間隔を、入出側のブライドルロール群の間隔よりも大幅に短くできるため、縦皺の発生防止にも効果的である。
【0030】
なお、ピンチロール3aの上流側に位置し、前記B点の位置から第1領域に向かう領域(第3領域)にある金属板Pに作用する張力としては、前記第1領域では、ピンチロール3a、3bにより金属板に曲げが発生しない状態でその降伏応力を超える張力を付与して矯正を行なうため、応力σAを若干超える大きさの張力は許容される。この場合、前記第3領域、および入側ブライドルロール群1の各ロール間では、金属板に作用する張力は降伏応力σY以下に制御することが望ましい。
【0031】
【実施例】
図2に示した矯正装置に厚さ0.2mm、幅640mmのリードフレーム用銅合金からなる金属板を、およそ1000mm/sの速度で連続的に通過させた。この金属板の両ブライドルロール群1、2、および前記ピンチロール3a、3bでの張力履歴を図3に示す。入側ブライドルロール群1の第1ロール1aの入側A点から第2ロール1bの出側B点に進むに従って金属板に作用する張力は増加し、B点で金属板に作用する張力は約66kg/mm2となっている。金属板の降伏応力σY(68kg/mm2)から金属板に作用する最大弾性引張り応力Eh/2R(E:ヤング率(12000kg/mm2)、h:板厚(0.2mm)、R:第2ブライドルロールの半径(500mm))の2.4kg/mm2を差し引いた応力σAは65.6kg/mm2であり、B点での張力(約66kg/mm2)は、前記応力σAよりも若干大きくなっている。そして、金属板に作用する張力は、ピンチロール3a、3b間で、即ち入側ピンチロール3aの出側C1、ピンチロール3a、3b間C2、出側ピンチロール3bの入側C3の各位置で、降伏応力σY以上の約69kg/mm2に高められる。そして、この張力は、ピンチロール3bの下流側で緩められ、出側ブライドルロール群2の第3ロール2bの入側D点での張力は、前記応力σAより小さい約55kg/mm2に低下する。さらに、ブライドルロール群2の出側に進むに従い張力は減少し、第4ロール2aの出側のE点では張力は殆んど作用しなくなる。
【0032】
このような張力履歴を受けたリードフレーム用銅合金板の矯正過程での上記各位置A〜Eでの残留応力の板厚方向分布を図4に、矯正後の板厚方向の残留応力分布を図5に、矯正後の板反り(長手方向の距離40mmに対する反り高さ(mm)の比率)および残留応力の幅(最大値〜最小値)を表1に示す。図4で、横軸のK点は金属板Pの板厚中心位置を、O点は板表面位置を示す(図5、図8においても同様である)。また、入側ピンチロール3aの出側C1、出側ピンチロール3bの出側C4、出側ブライドルロール群2の第3ロール2bの入側D点、同第4ロール2aの出側E点の残留応力分布が重なっているのは、入側ピンチロール3aの出側C1点以降では張力付与による変形はすべて弾性変形になっており、弾性変形しかしていない場合には残留応力の変化はないためである。なお、残留応力は、実験で得られる板厚除去量と試験片のそり曲率の関係を用いた逐次除去法により算出した。
【0033】
【表1】
【0034】
比較として、図6に示すように、入側および出側にブライドルロール群1、2のみを配置したストレッチャレベラーに、前記リードフレーム用銅合金板を、図7に示す張力履歴で通板した。この張力履歴の計算例では、入側ブライドルロール群1の第2ロール出側のB点、両ブライドルロール群1、2間のC点および出側ブライドルロール群2の第3ロール入側のD点の位置では、いずれも前記応力σAよりもやや低めの約65kg/mm2の張力が付与されている。この張力履歴を受けたリードフレーム用銅合金板の矯正過程の各位置A〜E点での残留応力の板厚方向の分布を図8に示す。また、矯正後の板厚方向の残留応力の分布を図5に、矯正後の板反り(長手方向の距離40mmに対する反り高さ(mm)の比率)および残留応力の幅(最大値〜最小値)を表1に、それぞれ上記実施例の結果に付け加えて示した。
【0035】
図4、図5、図8(比較例)および表1から、図3(実施例)に示した張力履歴の場合、矯正後の板反りおよび残留応力の両方が著しく低減することがわかる。これは、図1および図3に示したように、出側ピンチロール3bと出側ブライドルロール群2の入側との間で張力を降伏応力σY以下で塑性変形を生じない応力、即ち前記応力σAよりも小さくし、ピンチロール3a、3b間で、ストレッチャレベラーを用いた矯正とは異なり、前記銅合金板に曲げが作用しない状態で降伏応力σYを超える張力を付与しているため、入側ブライドルロール群1出側のB点での張力(約66kg/mm2)が、前記応力σAよりも若干大きくなっているものの、前述のように、ピンチロール3a、3b間で形状不良が矯正され、残留応力も低減することによる。これに対し、図7(比較例)に示した張力履歴の場合では、ブライドルロール群1、2間で、降伏応力σYを超える張力が付与されていないため、入側ブライドルロール群1の出側B点および出側ブライドルロール群2の入側D点での張力は前記応力σAよりもやや小さいものの、板反りおよび残留応力分布が改善されていない。
【0036】
図9は、他の実施形態を示したもので、入側および出側のブライドルロール群1、2間に上下にロール3、3を有するピンチロールを3組以上配設した張力矯正装置である。この実施形態では、3a〜3fの6組のピンチロールを配設している。このように、多数のピンチロールを配設すれば、金属板に作用する張力を徐々に高めて降伏応力σYを超えるようにできるため、圧下荷重、即ち個々のピンチロールによる金属板への押圧力を軽減でき、表面疵の発生が懸念される場合に有効である。また、降伏応力σYを超えた張力状態からピンチロールの出側にかけて張力を徐々に減少させることができるため、急激な張力変動を回避でき、表面疵発生防止に効果的である。
【0037】
前記降伏応力σYを超える張力σ2は、ピンチロール3a〜3fの各ロール3間の少なくとも1箇所のピンチロール間で付与すればよい。例えば、ピンチロール3c、3d間で、最大張力、即ち前記張力σ2を付与するとすれば、このピンチロール3c、3d間が前記第1領域に相当する。そして、入側ブライドルロール群1の出側のB点の位置からこの第1領域に向かう少なくとも一部の領域、即ちB点の位置とピンチロール3a間にある金属板P、および出側ブライドルロール群2の入側のD点から第1領域に向かう少なくとも一部の領域、即ちD点の位置とピンチロール3f間にある金属板Pにそれぞれ作用する張力を、前記応力σA未満に制御することにより、曲げが作用しない状態で、金属板Pに降伏応力を超える張力σ2を付与することができる。
【0038】
なお、前記入側および出側のブライドルロール群1、2間の前記第1領域で、前述のピンチロールの代わりに、ストリップクランプ装置を設け、金属板Pを、長手方向に2箇所の位置でそれぞれ上下方向から機械的にクリップし、前記降伏応力σYを超える張力σ2を付与しながら通板することも可能である。このようにすれば、前記第1領域での金属板Pへの張力を大幅に増やすことができ、矯正効果をより高めることができる。
【0039】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、ブライドルロール群間を連続的に通過する金属板を、その長手方向に、第1領域と、第2領域および第3領域に分割し、各領域の金属板に、それぞれ所要の張力が付与されるように制御することによって、比較的簡易な装置構成で、低残留応力で平坦度に優れた矯正を実現することができる。そして、具体的には、入側と出側にそれぞれ配置したブライドルロール群間の一部の領域にピンチロールを配設し、このピンチロール間で、金属板に曲げが作用しない状態で、その降伏応力を超える張力を付与して矯正を行なうため、反りと残留応力とを同時に低減することができる。
【0040】
また、両ブライドルロール群、および両ブライドルロール群間のピンチロールの下流側および上流側で金属板に付与する張力を、降伏応力以下で塑性変形を生じない大きさに制御するため、ブライドルロールを大径化して曲率を小さくする必要はなく、駆動モータの大型化も不要となるため、矯正装置をコンパクト化でき、装置コストの低減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態の金属板に作用する張力パターンを示す説明図
【図2】実施形態の矯正装置のロール配置を示す説明図
【図3】図2の矯正装置での金属板の張力履歴を示す説明図
【図4】矯正過程での各ロール位置での金属板断面での残留応力分布を示す説明図
【図5】矯正後の金属板断面での残留応力分布を比較した説明図
【図6】従来技術の矯正装置のロール配置を示す説明図
【図7】図6の矯正装置での金属板の張力履歴を示す説明図
【図8】従来技術の矯正過程での各ロール位置での金属板断面での残留応力分布を示す説明図
【図9】他の実施形態の矯正装置のロール配置を示す説明図
【符号の説明】
1、2:ブライドルロール群 1a、1b、2a、2b:ブライドルロール
3:ロール 3a〜3f:ピンチロール P:金属板
Claims (6)
- 入側のブライドルロール群と出側のブライドルロール群間に、金属板を連続的に通過させ、かつ、該金属板に張力を作用させて矯正を行なう工程を有する金属板の製造方法において、前記入側および出側ブライドルロール群間の一部の領域(第1領域)にある金属板に、曲げが発生しない状態で、その降伏応力よりも大きい張力を付与し、前記第1領域の下流側に位置し、出側ブライドルロール群の入側から前記第1領域に向かう少なくとも一部の領域(第2領域)にある金属板に、その降伏応力からブライドルロールでの曲げにより発生する最大応力を差し引いた応力未満の張力を付与するようにしたことを特徴とする金属板の製造方法。
- 前記第1領域の上流側に位置し、入側ブライドルロール群の出側から前記第1領域に向かう少なくとも一部の領域(第3領域)にある金属板に、その降伏応力からブライドルロールでの曲げにより発生する最大応力を差し引いた応力未満の張力を付与するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の金属板の製造方法。
- 前記ブライドルロール群間の前記第1領域に、上下にロールを有するピンチロールを少なくとも2組以上配設し、このピンチロール間の少なくとも1箇所で、金属板にその降伏応力よりも大きい張力を付与することを特徴とする請求項1または2に記載の金属板の製造方法。
- 前記ピンチロールを弾性材料で被覆したことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の金属板の製造方法。
- 前記金属板がリードフレーム用銅合金からなることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の金属板の製造方法。
- 入側および出側にそれぞれブライドルロール群を配置し、入側のブライドルロール群と出側のブライドルロール群間に金属板を連続的に通過させ、かつ、該金属板に張力を作用させて矯正する金属板の矯正装置において、前記入側および出側ブライドルロール群間に、上下にロールを有するピンチロールを2組以上配設したことを特徴とする金属板の矯正装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN102441590A (zh) * | 2011-11-22 | 2012-05-09 | 景旺电子(深圳)有限公司 | 一种铝基覆铜板的整平装置及其方法 |
KR20150022767A (ko) * | 2012-05-31 | 2015-03-04 | 소니 주식회사 | 성막 장치와 성막 방법 |
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2003
- 2003-06-12 JP JP2003168003A patent/JP2005000958A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102441590A (zh) * | 2011-11-22 | 2012-05-09 | 景旺电子(深圳)有限公司 | 一种铝基覆铜板的整平装置及其方法 |
KR20150022767A (ko) * | 2012-05-31 | 2015-03-04 | 소니 주식회사 | 성막 장치와 성막 방법 |
KR102204795B1 (ko) * | 2012-05-31 | 2021-01-18 | 소니 주식회사 | 성막 장치와 성막 방법 |
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