JP2005000512A - 管腔形成誘導性材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】例えば、血管などの形成に有用な、新規な管腔形成誘導性材料の提供。
【解決手段】生分解性の酸性多糖及び/又はその多糖ゲル、例えばヒアルロン酸及び/又はカルボキシメチルサルロース、を含有して成ることを特徴とする管腔形成誘導性材料。本発明の管腔形成誘導性材料は、管腔の組織再生を昂進させ治癒を促し、安全性も高いため患者の負担を大きく低減する等の効果を奏することが期待できる。本発明の管腔形成誘導性材料は、特に安全で高効率に、細い管腔をも形成させるために有利である。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生分解性の高分子多糖、好ましくはヒアルロン酸ゲル及び/又はカルボキシメチルセルロースゲルからなる生体内における人為的な管腔形成に好適で生体に安全な管腔形成誘導性材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
これまで生体内に於いて、血管や鼻涙管、胆管などの作製について生分解性の物質を用いた糸や紐状の形態を用いた例が報告されてはいる。例えば、人工血管の作製方法では米国特許5,171,261号、米国特許5,849,036号など、鼻涙管の作製法として、米国特許6,238,370号、米国特許6,082,362号、米国特許5,423,777号など、また胆管や食道狭窄時に使用される管腔として米国特許5,716,981号、米国特許5,120,322号にその記載がある。
【0003】
しかし、これらは何れも比較的太い組織管腔を作成する方法であり、例えば内径6mm以下の極めて細い組織管腔を作製し生体内で維持させることは、管腔が組織や細胞ですぐに閉塞してしまうため非常に難しかった。さらに各種臓器、器官などの中に管腔を作製させ、それを各種の組織管腔として活用する技術はなかった。
【0004】
生分解性の材料としては、生体吸収性が制御でき、生体適合性が高いものが望ましく、有機酸である乳酸やグルコール酸を高分子化したポリ乳酸やポリグルコール酸などが報告されている。例えば、米国特許3,976,071号では、かなり以前からその技術が報告されている。その他、米国特許4,512,038号、米国特許5,010,145号、米国特許6,063,117号、米国特許5,584,836号等にその記載がある。
しかし、ポリ乳酸やポリグルコール酸など合成高分子は、強度に優れるものの、疎水性であり生体親和性に劣り、さらに生体中で生分解される際、pHが低下する。このpH低下は、細胞の遊走と再生を妨げるため、管腔内表面に細胞を生着する組織再生を妨げる場合があった。
【0005】
これら合成高分子の課題である一般的に低い生体親和性を改善するため、天然物質由来の生分解性高分子を利用した報告があり、例えばコラーゲンやゼラチン、フィブリンなどがその例としてあげられる。
しかしコラーゲンやゼラチンは、原料がウシなど動物起源であるため、狂牛病その他、未知ウイルスの感染源としての危険性が否定できない。またアテロコラーゲンなど、どんなに抗原性の無効化の処理がなされていても、異種由来のタンパクであるため、それを完全に除くのは難しかった。
【0006】
またフィブリンは、血液凝固の原理を用いてゲル化させるため、ゲル化させる時間を制御できても、生体内で分解される時間を必要に応じて制御することは基本的に難しく、また生理機能を有する因子を保持させる場合、それ自身が非常に硬く固化するため、ゲル表面からの溶出の面からは有効であるが、ゲル内部からの徐放性はあまり期待できないなどの問題点があった。さらにフィブリンは、ヒト血液が原料の血液製剤であるため、C型肝炎、エイズ、その他、未知ウイルスの感染源としての危険性が否定できなかった。
【0007】
ヒアルロン酸は、硝子体、関節液、そして軟骨など人体を構成する成分そのものであり生体との親和性が非常に高い。そしてヒアルロン酸は組織の再生を促進するなど、創傷治癒及び組織の成長に深く影響することが証明されている(Proc.Nat.Acadd.Sci.,USA,1972:69,1384)。
人体に存在するヒアルロン酸の分子量は数百万の高分子量であり、例えば、正常な関節液のヒアルロン酸の分子量は200万〜700万であり、軟骨修復を昂進する薬理作用を有することが知られている(Wenner−Gren Internatioal Series,vol.72.London:Prortland Press;1998. Cell Biology of Extracellular Matrix,2nd ed.New York:Plenum Press;1991:305−341. Arch Histol Cytol 61:125−135,1998. Osteoarthritis Cartilage 4:99−110,1996)。
【0008】
これらヒアルロン酸の薬理作用は、ヒアルロン酸の分子量が数十万の低分子量より200万程度の高分子量ほど優れていることが知られている。例えば、ウサギ膝関節骨細胞の単離培養に於いて、ヒアルロン酸の分子量依存的に35S標識プロテオグリカンの培養液中の放出が抑制され、ヒアルロン酸の分子量が高いほど軟骨破壊の抑制効果が高いことが報告されている。(Jpn.J.Rheum.1,12.1994)
【0009】
ヒアルロン酸は組織修復にも理想的な素材と考えられるが、ヒアルロン酸水溶液の生体内貯留性が短いため、細胞や生理活性物質の徐放用の足場としては利用できない。
ヒアルロン酸の優れた生体適合性を生かして、各種目的、例えば癒着防止剤やDDS用担体などの医療材料として利用するため、ヒアルロン酸の生体内貯留性を向上させる目的で、ヒアルロン酸を化学的に架橋・修飾するなどする方法が考案されてきた。
【0010】
例えば、ジビニルスルホン、ビスエポキシド類、ホルムアルデヒド等の二官能性試薬を架橋剤に使用して、得られた高膨潤性のヒアルロン酸ゲル(米国特許第4,582,865号明細書、特公平6−37575号公報、特開平7−97401号公報、特開昭60−130601号公報参照)そして、ヒアルロン酸の各種のエステル誘導体、特にベンジルエステル誘導体(米国特許第5,336,767号明細書参照)などを挙げることができる。ヒアルロン酸誘導体の生体内貯留性は向上するが、ヒアルロン酸の修飾度は大きいため、ヒアルロン酸自体が本来有していた機能は大きく変化している。
【0011】
また、カルボキシメチルセルロースもヒアルロン酸に準じて生体適合性に優れてはいるものの、ヒアルロン酸同様に水溶性であり生体内貯留性が短いため、細胞や生理活性物質の徐放用の足場としては利用できなかった。このため多くの架橋剤などを用いたカルボキシメチルセルロースゲルの作成法の報告があった。
【0012】
【特許文献1】
米国特許5,171,261号
【特許文献2】
米国特許5,849,036号
【特許文献3】
米国特許6,238,370号
【特許文献4】
米国特許6,082,362号
【特許文献5】
米国特許5,423,777号
【0013】
【特許文献6】
米国特許5,716,981号
【特許文献7】
米国特許5,120,322号
【特許文献8】
米国特許3,976,071号
【特許文献9】
米国特許4,512,038号
【特許文献10】
米国特許5,010,145号
【0014】
【特許文献11】
米国特許6,063,117号
【特許文献12】
米国特許5,584,836号
【特許文献13】
米国特許4,582,865号
【特許文献14】
特公平6−37575号公報
【特許文献15】
特開平7−97401号公報
【0015】
【特許文献16】
特開昭60−130601号公報
【特許文献17】
米国特許第5,336,767号
【0016】
【非特許文献1】
Proc.Nat.Acadd.Sci.,USA,1972:69,1384
【非特許文献2】
Wenner−Gren Internatioal Series,vol.72.London:Prortland Press; 1998
【非特許文献3】
Cell Biology of Extracellular Matrix,2nd ed.New York:Plenum Pr ess;1991:305−341
【非特許文献4】
Arch Histol Cytol 61:125−135,1998
【非特許文献5】
Osteoarthritis Cartilage 4:99−110,1996
【非特許文献6】
Jpn.J.Rheum.1,12.1994
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、生体内に於いて極めて細い組織管腔も形成可能で、さらに生体内で細胞による確実な管腔形成を誘導することが可能な管腔形成誘導性材料を提供することにある。
我々は、ヒアルロン酸自体が本来有する生体材料としての理想的な特性を損なうことなく、ヒアルロン酸を架橋し、ゲル化する方法を提案してきた(WO99/10385など)。同様にカルボキシメチルセルロース自体が本来有する生体材料としての理想的な特性を損なうことなく、カルボキシメチルセルロースを架橋し、ゲル化する方法を提案してきた(WO01/34214など)。
【0018】
更に得られたヒアルロン酸ゲルの分子構造の精査と製造条件の検討を行い、その結果、ヒアルロン酸の優れた特性を損なうことなく重量平均一次分子量が80万より大きいヒアルロン酸から形成されたことを特徴とするヒアルロン酸ゲルを考案することができた(特願2002−314090号)。
【0019】
このヒアルロン酸ゲル及び/又はカルボキシメチルセルロースゲルを生体内に投与、注入すると、ゲルの架橋点が加水分解し、その表面からヒアルロン酸及び/又はカルボキシメチルセルロースが離脱していく。これらゲルの表面は高分子量ヒアルロン酸、カルボキシメチルセルロースの分子鎖を有しており、それらに起因した高い生体親和性と創傷治癒効果をゲルが有することがわかった。
すなわち、この方法で得たヒアルロン酸ゲル及び/又はカルボキシメチルセルロースゲルを必要に応じて生理機能を有する因子を担持させ組織や器官に挿入すると、これらのゲルが組織に対して高い親和性を有しているため、驚くべきことに極めて細い組織管腔でも再現性良く、かつ抗原性の不安もなく安全に組織管腔が形成されることを見出し本発明を完成するに至った。
【0020】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、生分解性の酸性多糖及び/又はその多糖ゲルを含有して成ることを特徴とする管腔形成誘導性材料を提供する。好ましくは、前記多糖ゲルの架橋点は加水分解性である。好ましくは、前記多糖ゲルの架橋構造は自己架橋エステル結合である。前記酸性多糖は、例えばヒアルロン酸及び/又はカルボキシメチルセルロースであり、好ましくは、ヒアルロン酸のゲルは、重量平均一次分子量が80万より大きいヒアルロン酸から形成されている。
【0021】
前記管腔形成誘導性材料は、例えば紐状固体材料の形状を有する。前記管腔形成誘導性材料の用途は、例えば医用材料である。前記管腔形成誘導性材料は、生理機能を有する因子、それらのいずれかの複合体または誘導体の群から選ばれた一つ以上を保持可能である。前記生理機能を有する因子は、例えば、抗生物質、蛋白、脂質、多糖類、酵素、ホルモン、サイトカイン、ヘパリン、プロタミン、ウロキナーゼ、血液凝固剤、細胞成長因子、それらのいずれかの複合体または誘導体の群から選ばれた一つ以上である。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で言う管腔形成誘導性材料とは、生体内で組織や臓器、器官等を貫くような状態に、その管腔形成誘導性材料の芯軸を配置することによって、その芯軸周囲に細胞が内腔面に露出した組織腔を誘導的に形成させ、細胞により内腔面が覆われた管腔を、未知ウイルスの汚染などの心配なく安全に効率的に形成することができる。
【0023】
本発明に用いられるヒアルロン酸は、動物組織から抽出したものでも、また発酵法で製造したものでもその起源を問うことなく使用できる。
発酵法で使用する菌株は自然界から分離されるストレプトコッカス属等のヒアルロン酸生産能を有する微生物、又は特開昭63−123392号公報に記載したストレプトコッカス・エクイFM−100(微工研菌寄第9027号)、特開平2−234689号公報に記載したストレプトコッカス・エクイFM−300(微工研菌寄第2319号)のような高収率で安定にヒアルロン酸を生産する変異株が望ましい。上記の変異株を用いて培養、精製されたものが用いられる。
【0024】
本発明に用いられるヒアルロン酸の分子量は、約1×10〜約1×10ダルトンの範囲内のものが好ましい。本発明にいうヒアルロン酸は、そのアルカリ金属塩、例えば、ナトリウム、カリウム、リチウムの塩をも包含する概念で使用される。
【0025】
本発明に用いられるカルボキシメチルセルロースの分子量は、特に規定されるものではないが、約1×10 〜約5×10 ダルトンの範囲内のものが好ましい。また、上記範囲内の分子量をもつものであれば、より高分子量のものから、加水分解処理等をして得たものでも同様に好ましく使用できる。
なお、本発明にいう可溶性セルロース誘導体は、そのアルカリ金属塩、例えば、ナトリウム、カリウム、リチウムの塩をも包含する概念で使用される。
【0026】
本発明でいうヒアルロン酸ゲル及び/またはカルボキシメチルセルロースゲル、は、三次元網目構造を有している高分子体であり、媒質に膨潤した状態がゲルである。ヒアルロン酸ゲル及び/またはカルボキシメチルセルロースゲルは、生理的に受容可能な媒質中で膨潤してヒドロゲルになる。
本発明で言う重量平均一次分子量が80万より大きいヒアルロン酸から形成されたヒアルロン酸ゲルとは、ヒアルロン酸ゲルの架橋点を切断したとき、重量平均分子量が80万より大きい直鎖状のヒアルロン酸が生成することを意味する。
架橋点を切断することによって生成するヒアルロン酸の重量平均分子量と分岐度はGPC−MALLSによって容易に測定することができる。
【0027】
ヒアルロン酸の分子構造が熱や酸、アルカリ、ラジカル等に弱く、主鎖切断に伴う分子量低下が容易に起こることは広く知られている。多くのヒアルロン酸ゲルの合成反応でも、原料ヒアルロン酸の重量平均分子量がどんなに大きいものを使用した場合でも、反応時に低分子量化が進行してしまう。例えば、架橋剤等の作用、反応条件が高温であったり、低pH条件或いは高pH条件、また反応時間が長かったりすると架橋反応時にヒアルロン酸の重量平均分子量は容易に低下してしまう。
【0028】
さらにヒアルロン酸ゲルを合成した後の工程でも、ゲルを破砕したり、微粒子化する際の物理的な負荷でも同様に容易に低分子化してしまう。さらに製剤化後の滅菌工程、例えば高圧蒸気滅菌などの滅菌処理により、ヒアルロン酸の重量平均分子量は容易に低下してしまう。
ヒアルロン酸ゲルの合成目的は、生体内の貯留性の向上にあったため、得られたヒアルロン酸ゲルを構成するヒアルロン酸分子の分子量が考慮された例、及び実際にその分子量が測定された例はない。
【0029】
本発明で言うヒアルロン酸ゲル及び/またはカルボキシメチルセルロースゲルの架橋点が加水分解性であるとは、生理的な条件下、例えば37℃、pH7.4、生理的食塩水中で、ヒアルロン酸及び/又はカルボキシメチルセルロースの主鎖分解に優先して架橋点が分解する性質を意味する。
ヒアルロン酸及び/又はカルボキシメチルセルロースの主鎖分解よりも加水分解性の優れている架橋構造は、カルバメート結合、ヒドラゾン結合、ヒドラジド結合やリン酸エステル結合などが挙げられるが、最も代表的な構造はエステル結合である。
【0030】
架橋構造がエステル結合であるヒアルロン酸ゲル及び/またはカルボキシメチルセルロースゲルとしては、多価アルコールとヒアルロン酸のカルボキシル基のエステル、多価カルボン酸とヒアルロン酸の水酸基とのエステル、多価エポキシ化合物とヒアルロン酸のカルボキシル基のエステルなどが挙げられる。
【0031】
架橋構造が自己架橋エステル結合であるヒアルロン酸ゲル及び/またはカルボキシメチルセルロースゲルとは、ヒアルロン酸及び/又はカルボキシメチルセルロースのカルボキシル基と水酸基間が直接エステル結合したゲルである。
自己架橋エステル結合ヒアルロン酸の製造方法は、一部またはすべてのカルボキシ基が同一の多糖鎖または他の多糖鎖のアルコール基でエステル化された、自己架橋エステル結合ヒアルロン酸がEP0341745B1に、ヒアルロン酸の水溶液を酸性に調整し、該水溶液を凍結し、次いで解凍することを少なくとも1回行うことによって生成する自己架橋エステル結合ヒアルロン酸がWO99/10385に、凍結を行わずとも5%以上の濃度になるようにヒアルロン酸と酸性溶液を混合・該共存状態を保持することで生成する自己架橋エステル結合ヒアルロン酸がWO01/57093に開示されている。
【0032】
また、同様に自己架橋エステル結合カルボキシメチルセルロースの製造方法は、カルボキシメチルセルロースの水溶液を酸性に調整し、該水溶液を凍結し、次いで解凍することを少なくとも1回行うことによって生成する自己架橋エステル結合カルボキシメチルセルロースがWO01/34214に開示されている。
【0033】
自己架橋エステル結合ヒアルロン酸の安全性は、加水分解により放出される天然のヒアルロン酸が生理学的代謝経路により代謝されるので、別の架橋反応により製造されたヒアルロン酸ゲルより良好である可能性がある。
【0034】
本発明のヒアルロン酸ゲル及び/またはカルボキシメチルセルロースゲルを含有する管腔形成誘導性材料は、それ自体で、あるいは他の生理活性物質、生体適合性物質、抗生物質等と組み合わせて利用できる。例えばヘパリンのような抗血栓性を有する生理活性物質を含ませることにより、より管腔形成を効率的に誘導することができる。
【0035】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明する。なお、本発明はこれにより限定されるものではない。
【0036】
実施例1
2mol/Lの塩酸15gを乳鉢に入れ−20℃に冷却しシャーベット状の塩酸凍結物を得た。乳鉢を食塩の寒剤で冷却しながら、塩酸凍結物に重量平均分子量320万のヒアルロン酸ナトリウムの粉末6gを投入し、乳鉢で均一なゴム状になるまで十分に5分間練り混ぜ(ヒアルロン酸ナトリウム28.6質量%)、これを直径0.8mmの細孔から押し出し、紐状のヒアルロン酸と塩酸の混合物を得た。
【0037】
この紐状のヒアルロン酸と塩酸の混合物を−20℃に設定した冷凍庫に入れ凍結し20日間、熟成した。得られた紐状のヒアルロン酸ゲル1.5gを取り出し、100mMのpH7.4,50ml燐酸緩衝液に投入し数時間おくことを数回繰り返し、塩酸が完全に無くなるまで中和洗浄をおこなった。
この紐状のヒアルロン酸ゲルを、純水により洗浄と置換を繰り返した。
なお上記の一連の操作は無菌的に行った。
【0038】
実施例2
カルボキシメチルセルロースナトリウム(エーテル化度0.62〜0.68、第一工業製薬製)を使って、実施例1と同様の操作でカルボキシメチルセルロースゲル管腔形成誘導性材料を得た。なお上記の一連の操作は無菌的に行った。
【0039】
実施例3
重量平均分子量320万のヒアルロン酸ナトリウムの粉末2gとデキストラン(商品名:デキストラン400,000和光純薬株式会社(大阪)製)4gを純水100mlに溶解した。この水溶液を5mlの注射器に入れ、−20℃に冷却した100%エタノール中に押し出し、太さが1mmの凍結させた状態のゲル紐を得た。この凍結したゲル紐を凍結乾燥した後、1モル濃度の塩化鉄アルコール(エタノール)溶液中に室温で10分間浸漬することにより、ゲル中のヒアルロン酸の金属錯体を作らせることで不溶化させた。なお上記の一連の操作は無菌的に行った。
【0040】
実施例4 肝臓の胆管形成への応用
ウサギ(雄、1才)の肝臓を左葉部分に相当する部位で選択的に肝臓内胆管を、1−0ポリエスエル糸を用いて結紮して、作用部分の胆汁流出を阻害する手術を行った。その結果、肝臓の左部分では胆汁の排出がきわめて悪くなり、その部分の肝臓が腫大してきた。
【0041】
術後1週間が経過した後に、前記で作製した実施例1〜3の紐状のゲル管腔形成誘導性材料を長さ4cmに切り出し、血管内留置針(商品名:八光エラスター2型、八光メディカル株式会社製)の中に挿入した。この血管内留置針を肝臓の左葉部分から右葉部分へ貫通する様に挿入した。ゲル紐留置後、エラスター針の内針の太さに相当するプッシャー棒を用いて、ゲル紐だけを肝臓内に残すようにしつつ、エラスター針を引き抜いた。
【0042】
上記手術後2週間経過した後に4群4羽、計16羽のウサギを屠殺して肝臓を採取し、肉眼、及び顕微鏡(倍率×10〜400倍)により観察した。実施例1のヒアルロン酸ゲルを用いたものは4羽全例で、ゲルの挿入された部位に、長さ4cm、内径1mmの組織腔が形成されていた。また、実施例2のカルボキシメチルセルロースゲルでは4羽中3羽、実施例3のデキストランとヒアルロン酸ゲルでは4羽中2羽で組織腔が確認できた。
【0043】
ゲル紐はすでに分解吸収され、新たに形成された管腔の中を胆汁が流れており、結果的に新たな胆汁流出路が肝臓内に形成されていた。このようにして左側の肝臓の腫大は消失していた。光学顕微鏡(倍率×200倍)での検査では、この新たに形成された胆汁流出路の壁は、通常の肝臓内胆管の内面に存在する細胞と同じ細胞が覆われていた。なお非投与群では、4羽中0羽と全く管腔形成は認められなかった。
【0044】
【表1】
Figure 2005000512
【0045】
実施例5
実施例1のヒアルロン酸ゲル紐を凍結乾燥し、このヒアルロン酸ゲル紐の乾燥重量300mgにヘパリン(10 mg/ml)溶液3mlを室温で滴下し凍結乾燥した。得られたヘパリンが坦持された紐状のヒアルロン酸ゲルの乾燥重量330mgにプロタミン(10 mg/ml)溶液3mlを室温で滴下した。
なお、上記の一連の操作は無菌的に行った。
この一部をとり終濃度0.05mol/Lになるように水酸化ナトリウムを添加し、室温で2時間放置後、終濃度0.05mol/Lになるように硫酸を添加して中和し、GPC−MALLSにより重量平均分子量を測定した。ヒアルロン酸ゲルの重量平均一次分子量は220万だった。
【0046】
実施例6
重量平均分子量35万のヒアルロン酸ナトリウムを使って、実施例1と同様の操作で、凍結時間を40日間にして、ヒアルロン酸ゲル管腔形成誘導性材料を得た。このヒアルロン酸ゲル紐を実施例5と同様の操作でヘパリンとプロタミンを坦持させた。なお上記の一連の操作は無菌的に行った。
このヒアルロン酸ゲル紐の重量平均一次分子量は30万だった。
【0047】
実施例7
重量平均分子量320万のヒアルロン酸ナトリウムの粉末2gと、プロタミン(商品名:硫酸プロタミン、鮭製、和光純薬工業株式会社(大阪市)製)0.2g、ヘパリン(商品名:ヘパリンナトリウム、豚肝臓製、和光純薬工業株式会社(大阪市)製)0.2gを水100ml中に溶解した。この水溶液を5mlの注射器に入れ、−20℃に冷却した100%エタノール中に押し出し、太さが1mmの凍結させた状態のゲル紐を得た。この凍結したゲル紐を凍結乾燥した。
3gのエポキシ化合物(EX−313,長瀬化成株式会社、大阪)をエタノール100mlに溶解し、この中に凍結乾燥した上記ゲル紐を入れ、次いで3時間50℃に加熱した。なお上記の一連の操作は無菌的に行った。
【0048】
実施例8 心臓壁内の血管形成への応用
本発明の管腔形成誘導性材料を心筋組織内に挿入して、心臓壁内に血管腔を形成するため、イヌを用いた動物試験を行った。
成犬(ビーグル犬、雌、3才)をペントバルビタールによる全身麻酔下に開胸し、心臓を露出させて、左心室の壁に上記エラスター針を1匹につき3本を刺し、本発明の管腔形成誘導性材料を投与した。
【0049】
各群のサンプルにつき3匹、計12匹のビーグル犬を用い、ヒアルロン酸ゲル紐の投与群として実施例5、6、7で作製したゲル紐(太さ1mm、長さ4cm)を、血管内留置針(商品名:八光エラスター2型、八光メディカル株式会社製)の中に挿入することにより、犬の1個の心臓につき心室壁内に各3本のゲル紐を留置した。ゲル紐留置後、エラスター針の内針の太さに相当するプッシャー棒を用いて、ゲル紐だけを心臓内に残すようにしつつ、エラスター針を引き抜いた。また、対照群としてとしてゲル紐の非投与を比較した。
この処置後、感染防止のための抗生物質を与え(商品名:セファメジン、藤沢薬品工業株式会社製を筋肉内注射で投与、投与量:100mg/kg)、通常のイヌ用飼料を与えて、上記犬を維持した。
【0050】
2週間経過後に、4群3匹、計12匹のイヌを屠殺して心臓を採取し、肉眼、及び顕微鏡(倍率×10〜400倍)により観察した。
4群3匹、計12匹に3本づつで計36本の管腔形成誘導性材料を投与したものを肉眼で観察し、管腔(直径1mm)が形成されたものの数を数えた。何れの紐状ゲルも消失しており、実施例5のヒアルロン酸ゲルを用いたものは9本中8例で、ゲルの挿入された部位に、長さ4cm、内径1mmの組織腔が形成されていた。
【0051】
このように形成された管腔の中には血液が流れており、更に、該管腔中には、血栓組織はみられなかった。また実施例6のヒアルロン酸ゲルでは9本中4例で、また実施例7のエポキシ架橋ヒアルロン酸ゲルでは9本中4例で、管腔の形成が観察された。
一方、比較例の非投与群では、9本中0例と全く管腔形成は認められなかった。
【0052】
【表2】
Figure 2005000512
【0053】
光学顕微鏡(ニコン株式会社製、倍率×200倍)による観察では、その上記管腔形成誘導性材料の表面に増殖させて細胞により形成された管腔の壁には、正常の血管壁の内面にみられる血管内皮細胞が覆っていた。このことから、組織管腔は血管としての機能を果たしていることが判明した。すなわち、意図したところに血管腔ができたことが明らかとなった。
これらの結果は、本発明が高い効率で生体内で細胞による確実な管腔形成を誘導することを示す。
【0054】
【発明の効果】
本発明によりヒアルロン酸ゲル及び/又はカルボキシメチルセルロースゲルを含有する管腔形成誘導性材料を提供することができる。かかる本発明の管腔形成誘導性材料は、管腔の組織再生を昂進させ治癒を促し、安全性も高いため患者の負担を大きく低減する等の効果を奏することが期待できる。本発明の管腔形成誘導性材料は、特に安全で高効率に、細い管腔をも形成させるために有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例5のヒアルロン酸ゲルを用いて、犬の心臓壁内に形成された管腔の一例を示す断面写真である。上方の黒い小楕円が形成された管腔の断面を示す。
【図2】図2は、実施例5のヒアルロン酸ゲルを用いて、犬の心臓壁内に形成された管腔の一例を示すエックス線写真である。白い紐状部分が、形成された管腔を表す。

Claims (9)

  1. 生分解性の酸性多糖及び/又はその多糖ゲルを含有して成ることを特徴とする管腔形成誘導性材料。
  2. 多糖ゲルの架橋点が加水分解性であることを特徴とする請求項1記載の管腔形成誘導性材料。
  3. 多糖ゲルの架橋構造が自己架橋エステル結合であることを特徴とする請求項2記載の管腔形成誘導性材料。
  4. 酸性多糖が、ヒアルロン酸及び/又はカルボキシメチルセルロースであることを特徴とする請求項3記載の管腔形成誘導性材料。
  5. ヒアルロン酸ゲルが、重量平均一次分子量が80万より大きいヒアルロン酸から形成されていることを特徴とする請求項4記載の管腔形成誘導性材料。
  6. 紐状固体材料の形状を有する請求項1〜5のいずれか1項記載の管腔形成誘導性材料。
  7. 医用材料である請求項1〜6のいずれか1項記載の管腔形成誘導性材料。
  8. 生理機能を有する因子、それらのいずれかの複合体または誘導体の群から選ばれた一つ以上を保持可能である請求項1〜7のいずれか1項記載の管腔形成誘導性材料。
  9. 前記生理機能を有する因子が、抗生物質、蛋白、脂質、多糖類、酵素、ホルモン、サイトカイン、ヘパリン、プロタミン、ウロキナーゼ、血液凝固剤、細胞成長因子、それらのいずれかの複合体または誘導体の群から選ばれた一つ以上である請求項8記載の管腔形成誘導性材料。
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