JP2001506512A - 多孔性の血管グラフト用の改良された生物学的に再吸収可能な密閉剤 - Google Patents

多孔性の血管グラフト用の改良された生物学的に再吸収可能な密閉剤

Info

Publication number
JP2001506512A
JP2001506512A JP51388698A JP51388698A JP2001506512A JP 2001506512 A JP2001506512 A JP 2001506512A JP 51388698 A JP51388698 A JP 51388698A JP 51388698 A JP51388698 A JP 51388698A JP 2001506512 A JP2001506512 A JP 2001506512A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydrogel
polysaccharides
sealant
prosthesis
graft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP51388698A
Other languages
English (en)
Inventor
ジェイ レンツ,デヴィッド
エル ルーミス,ゲリー
モローニ,アントニオ
ドゥプレカー,ジェニファー
Original Assignee
ミードックス メディカルズ インコーポレーテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ミードックス メディカルズ インコーポレーテッド filed Critical ミードックス メディカルズ インコーポレーテッド
Publication of JP2001506512A publication Critical patent/JP2001506512A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L27/00Materials for grafts or prostheses or for coating grafts or prostheses
    • A61L27/14Macromolecular materials
    • A61L27/26Mixtures of macromolecular compounds
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L27/00Materials for grafts or prostheses or for coating grafts or prostheses
    • A61L27/14Macromolecular materials
    • A61L27/20Polysaccharides
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L27/00Materials for grafts or prostheses or for coating grafts or prostheses
    • A61L27/28Materials for coating prostheses
    • A61L27/34Macromolecular materials
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L27/00Materials for grafts or prostheses or for coating grafts or prostheses
    • A61L27/50Materials characterised by their function or physical properties, e.g. injectable or lubricating compositions, shape-memory materials, surface modified materials
    • A61L27/52Hydrogels or hydrocolloids
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L33/00Antithrombogenic treatment of surgical articles, e.g. sutures, catheters, prostheses, or of articles for the manipulation or conditioning of blood; Materials for such treatment
    • A61L33/0005Use of materials characterised by their function or physical properties
    • A61L33/0064Hydrogels or hydrocolloids

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Transplantation (AREA)
  • Dermatology (AREA)
  • Oral & Maxillofacial Surgery (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Materials For Medical Uses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 移植可能な柔軟な組織プロテーゼにしみ込ませるために用いられる生物学的再吸収可能な密閉剤組成物が、ヒドロゲルまたはゾル−ゲルを形成するために少なくとも二つのポリサッカリドを組み合わせて含む。この密閉剤組成物は、任意に生物活性剤を含んでもよく、かつ/もしくは、基質表面にこれらの組成物を適用した後に架橋結合してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】 多孔性の血管グラフト用の改良された生物学的に再吸収可能な密閉剤 発明の分野 本発明は、概して多孔性の移植可能な器具用の密閉剤に関する。特に、本発明 は、グラフトをブロッドタイト(blood-tight)にするポリサッカリドのヒドロゲ ルまたはゾル−ゲル混合物をしみ込ませた多孔性の移植可能な血管グラフトに向 けられている。本発明の別の態様は、このようなグラフトの間隙内にしみ込ませ た治療試薬の定時放出輸送を提供することに向けられている。これらのグラフト を提供する方法も与えられている。 発明の背景 一般的に、組織成長(tissue ingrowth)に適応させると同時に、流体を運ぶよ うに設計された移植可能な管状器具が液密かつ非トロンボゲン形成性であること が重要である。これは特に、移植可能な血管プロテーゼにおいて明らかである。 組織成長に適応させるために、このようなプロテーゼは多孔性でもよい。しかし ながら、ほとんどの布地の多孔性エンドプロテーゼおよびグラフトは、本来ブロ ッドタイトではなく、凝血または生物学的水密被覆で被覆されなければ、グラフ トの壁を通して実質的な出血が起こる。従って、ブロッドタイト表面を維持する ことと、血管グラフトへの組織成長の促進のバランスをとらなければならない。 特に、患者の体に血管グラフトを最初に導入する際に、患者の血液の損失を低減 するために、多孔性材料からなる血管グラフトが実質的にブロッドタイトでなけ ればならない。しかしながら、グラフト部位が治癒するにつれ、組織成長が促進 されなければならない。しかして、ブロッドタイトかつ組織成長を促進する、グ ラフト材料が望まれている。しかしながら、このような特徴は、グラフトが二つ の異なる物理的構造を備える必要がある。 例えば、組織成長および回復を促進する血管グラフト材料は、細胞および栄養 分をグラフトに移動させるに十分多孔性でなければならない。このような細胞成 長は、グラフトの長期開通性にきわめて重要である。このような血管グラフトを 形成する材料として、当該技術分野において、ナイロン、ポリエステル、ポリテ トラフルオロエチレン(PTFE)、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポリアク リロニトリル等が知られている。体の中でのトロンボゲン形成性が低いために、 PTFEおよびポリエステルは今日広く用いられている。特に、ポリエチレンテ レフタラートが、織物血管グラフトおよびエンドプロテーゼを作製する上で最も 一般的に用いられている。 外科医にとって、このようなグラフト材料の多孔性は、考慮するに必須のファ クターである。特に、このような材料の多孔性は、長期的開通性およびグラフト の全体的な性能に寄与する。さらに、グラフト材料の多孔性が増大するにつれ、 通常、取り扱い易さ、吻合および柔軟性が増大する。また、グラフト材料の多孔 性が増大するにつれ、回復工程、すなわち結合組織細胞がグラフトに浸潤する能 力も増大する。 しかしながら、このような多孔性グラフト材料の組織成長等を促進する能力は 高価なものとなる。未処理では、このようなグラフトはブロッドタイトではない 。しかして、グラフトが移植されたときに、グラフト表面の孔を介した出血は重 要な問題である。これに代わる方法が、血管グラフトの漏出を介した血液損失を 低減するために開発された。例えば、孔が少ない材料が血管グラフトとして用い られた。しかしながら、このような材料は、管腔の内皮形成(endothelializatio n)およびグラフトへの組織成長を支援することができない。従って、このような 布地グラフト材料は、開通性が短命であるために、実用的ではない。 これに代えて、体にグラフトを導入する前に、多孔性血管グラフト材料が血液 で予備処理された。このような予備処理は、グラフトを介して、患者に血液の重 大な損失が起こる前に血液を凝血させることによって手術中の出血を低減する凝 固因子を導入する。一般的に、グラフトの表面を予め凝血させるために、これら のグラフトが患者の新鮮な血液に浸され、あるいは流される。時間がかかり、患 者から血液を取り出す必要があり、かつ患者からの血液の損失量を増大すること から、これらの方法は制限される。しかして、この方法は、患者が大量の血液を 失っていたり、時間が臨界的なファクターであるような緊急医療的状況において は利用できない。さらに、このような方法は、ヘパリンまたはワルファリンのよ うな抗凝固薬を投与されている患者には有効に用いられない。 初期においてブロッドタイトであり、次いで回復および移植されたグラフトへ の組織成長を容易にするために徐々に多孔性になる材料の開発に、膨大な量の研 究が集中してきた。この調査の多くは、このようなグラフト材料をブロッドタイ トにするが、経時的に生分解されかつグラフトへの組織成長を促進する細胞外マ トリックス(ECM)タンパクを用いて、多孔性グラフト材料の表面を被覆する ことに注目した。例えば、コラーゲン、アルブミン、ゼラチン、エラスチンおよ びフィブリンが多孔性血管グラフト用の生分解性密閉剤として用いられてきた。 さらに、ゲル、ヒドロゲルおよびゾル−ゲルも、生体適合性、生分解性材料と して記載されている。ゲルは液体と固体状態の中間の特性を備えた物質である。 ゲルは弾性的に変形および回復し、高圧で流れる。ゲルは三次元ネットワーク構 造を備え、高度に多孔性である。従って、多くのゲルが非常に高い比率の固体中 液体量を含む。このネットワーク構造は永久的または一時的であり、重合性分子 をベースとし、基本的にコロイド状溶液から形成される。しかして、ヒドロゲル はゲルとして記載されてもよく、その液体成分は水である。対照的に、ゾルはコ ロイド状溶液、すなわち液体中におけるコロイド状固体粒子の懸濁液である。La rouse Directory of Science and Technology 470,543(1995)参照。 例として、Bassらに付与された米国特許第5209776号(’776号特許 )は、分かれた組織を結合するため、あるいは表面に水密シールを形成するため に組織またはプロテーゼ材料の表面を被覆するための組成物を開示している。’ 776号特許の組成物は、好ましくはコラーゲンとされる第1のタンパク成分、 およびプロテオグリカン、サッカリドまたはポリアルコールとされる第2のタン パク支持成分を含む。この組成物において、第2の成分は、第1の成分と共にマ トリックス、ゾルまたはゲルを形成することにより第1の成分を支持するのに適 している。しかして、形成されたマトリックス、ゾルまたはゲルは、タンパク成 分とタンパク、サッカリドまたはポリアルコールとされるタンパク支持成分を含 むハイブリツド組成物である。このタンパク成分が密閉または結合機能を備える 一方で、タンパク支持成分はタンパクの支持マトリックスを形成する。 他の例では、Czechらに付与された米国特許第5135755号および第53 36501号の両方が、創傷分泌物吸収剤として用いられるか、あるいは創傷分 泌物を吸収するための創傷用包帯に取り込まれる、ヒドロゲルを開示している。 これらの発明のヒドロゲル組成物は、20−70%のグリセロール等の少なくと も一つの多価アルコール、10−35%の少なくとも一つの天然バイオポリマー 増粘剤、0.05−10%の架橋試薬および0−50%の水または生理食塩水を 含む。 これらの特許に記載されたゲルまたはヒドロゲルは、ゼラチンのみ、またはア ルキン酸塩等のポリサッカリドと組み合わせたゼラチンとされる。しかして、こ れらの特許のヒドロゲルは、タンパクヒドロゲルまたはタンパク−ポリサッカリ ドハイブリッドヒドロゲルである。ゼラチンに加えて、コラーゲンおよびペクチ ンもこれらの特許のヒドロゲル材料において好ましいタンパク成分である。いず れの特許も、密封機能を付与するために慣例的なタンパク材料を必要とし、ヒド ロゲルはタンパクのキャリアーとして用いられている。 しかしながら、BassおよびCzechの特許に記載された上記ハイブリッド被覆組 成物は、容易に製造することができない。例えば、ハイブリッド被覆組成物のタ ンパク成分は、ヒドロゲル被覆材料(Czechでは創傷用包帯、Bassでは移植可能 器具)の製造、滅菌または貯蔵中に変性し得る。変性すると、これらのハイブリ ッド被覆組成物は機能する能力を失い得る。このようなハイブリッド被覆組成物 に係る別の問題は、基質材料、例えば創傷用包帯または移植可能な器具の表面が 、例えば血管グラフトの表面にこれらの組成物を有効に結合するために、例えば 血漿で予備処理されなければならないことである。さらに、このようなハイブリ ッド組成物は、基質材料の表面に被覆として堆積される。このような表面被覆は 、体の分解酵素に容易に接近でき、しかして迅速に分解されるものに限定される 。 このようなタンパクまたはタンパクハイブリッド被覆の問題を軽減することを 試みて、Leeらに付与された米国特許第5415619号(’619号特許)は 、表面にポリサッカリドまたはポリサッカリド誘導体をしみ込ませることによっ て多孔性血管グラフトをブロッドタイトにする方法を記載している。従って、’ 619号特許は、グラフトの表面にポリサッカリドを物理的に吸着もしくは化学 的 に結合させることを意味するように用語“しみ込ませる”を用いている。この方 法は、例えば血管グラフトの製造、滅菌および貯蔵中のタンパク変性の問題を軽 減するが、表面にポリサッカリド被覆を結合するために、このようなグラフトの 表面は、化学的または物理的に変性されなければならない。例えば、’619号 特許は、ポリサッカリド溶液をグラフト表面にしみ込ませる前に、硫酸または過 塩素酸溶液を用いて多孔性血管グラフトの表面を化学的に酸化することを記載し ている。またこの代わりに、’619号特許は、プラズマまたはコロナ放電を用 いて予備処理することによりこのようなグラフトの表面を物理的に変性すること を記載している。いずれの場合においても、’619号特許に記載された方法は 、血管グラフトの表面を化学的または物理的に予備処理することによって、この ような方法にさらなる不必要な工程を追加する。 従って、体に導入する際に多孔性プロテーゼをブロッドタイトにし、組織成長 が促進されるように経時的に生物学的再吸収可能である、血管グラフトのような 多孔性の移植可能なプロテーゼ用の生物学的再吸収可能な密閉剤を提供すること が望まれている。特に、グラフトをブロッドタイトにし、かつ密閉剤の導入の前 にグラフトの表面の物理的または化学的修飾を必要としない、多孔性血管グラフ ト用の改良された生物学的再吸収可能な密閉剤を提供することが望まれている。 発明の概要 本発明によれば、移植可能なプロテーゼ用の改良された生物学的再吸収可能な 密閉剤組成物が提供される。特に、生物学再吸収可能な密閉剤組成物は、移植可 能なプロテーゼに実質的なブロッドタイトバリアを付与するヒドロゲルを形成す る少なくとも二つのポリサッカリドの組合せを含む。好ましくは、このプロテー ゼは、血管グラフトまたはエンドプロテーゼのような血管系において用いられる 柔軟な組織プロテーゼである。他の管状プロテーゼまたは外科用メッシュまたは ヘルニアプラグのような柔軟な組織プロテーゼも考慮される。 移植可能なプロテーゼは、好ましくは、管状プロテーゼ状に織られたまたは編 まれた合成布地材料からなる。使用可能な材料は、例えばポリエステル、ポリ( テトラフルオロエチレン)、ナイロン、ポリプロピレン、ポリウレタンおよび ポリアクリロニトリル等を含む。編まれたまたは織られた布地ファブリックに加 えて、プロテーゼは、例えば発泡ポリ(テトラフルオロエチレン)(ePFTE )を用いて、押し出しまたは発泡技術から形成されてもよい。これらの材料の混 成、その他が考慮されてもよい。 本発明において、使用可能なポリサッカリドは、アルギン、カルボキシメチル セルロース、カラゲナンタイプI、カラゲナンタイプII、カラゲナンタイプIII およびカラゲナンタイプIVを含むカラゲナン、ファーセララン(furcellaran) 、アガロース、グアー、ローカストビーンガム(Iocust bean gum)、アラビア ガム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセ ルロース、ヒドロキシアルキルメチルセルロース、ペクチン、部分的にアセチル 基が除かれたキトサン、アミロースおよびアミロペクチンを含むデンプンおよび デンプン誘導体、キサンタン、カゼイン、ポリリジン、ヒアルロン酸およびその 誘導体、ヘパリン、これらの塩、並びにこれらの混合物を含む。 上述したように、本発明は、ヒドロゲルを形成するために、少なくとも二つの ポリサッカリド、またはポリサッカリドおよびタンパクの組合せを必要とする。 膨大な組合せのポリサッカリド、例えばアルギン酸/ペクチン、アルギン酸/キ トサン、カラゲナンタイプI/ローカストビーンガム、カラゲナンタイプI/ペ クチン、カラゲナンタイプII/ローカストビーンガム、カラゲナンタイプII/ペ クチン、カラゲナンタイプII/グァーガム、カラゲナンタイプIV/ローカストビ ーンガム、ローカストビーンガム/キサンタン、グアーガム/ローカストビーン ガム、グアーガム/キサンタン、および寒天/グアーガムが、本発明において用 いられる。ヒドロゲルを形成するポリサッカリドの好ましい組合せは、カラゲナ ンタイプIIとCa+2イオンおよび/またはローカストビーンガム、またはローカ ストビーンガムを含む、または含まないカラゲナンタイプIV、Ca+2を含む。他 の好ましい組合せは、精製されたアガロース/グアーガム、およびキトサン/グ アーガムを含む。天然のポリサッカリドが絶えず単離および特徴付けされており 、新規のポリサッカリドが分子生物学技術により生産されうるので、ポリサッカ リドのような別のものが本発明において用いられる。 本発明は、ヒドロゲルに治療または生物活性試薬を取り込むことをも考慮する 。 このように、ヒドロゲルは、ヒドロゲルが生分解または生物学的に再吸収される につれ、治療試薬を調節的に放出する。一つの特に使用できるクラスの治療試薬 は抗凝血剤である。ここで用いるように、抗凝血剤はこの目的のために使用され るあらゆる試薬を含んでもよいが、現在使用されることがわかっているものは、 ヘパリン、硫酸化ポリサッカリド、プロスタグランジン、ウロキナーゼ、ヒルジ ン、ストレプトキナーゼ、これらの薬学的な塩およびこれらの混合物である。ポ リサッカリドであり、容易にヒドロゲル中に取り込まれるから、ヘパリンが好ま しい。さらに、ヘパリン/キトサンの組合せも、表2で示されているように組み 合わせた場合にゲルを形成することが知られている。 本発明において、ポリサッカリドの組合せから形成されたヒドロゲルは、より 隙間のないバリア、および多孔性器具の周りの密閉、例えば多孔性器具の間隙を 介して密閉するために、架橋結合されてもよい。 本発明の別の実施態様において、少なくとも二つのポリサッカリドからなるヒ ドロゲルマトリックスと、そのマトリックス内に取り込まれた抗凝血剤を含む、 制御された放出材料が提供される。この材料は、多孔性の移植可能な器具の内表 面および外表面の間の間隙内にしみ込む。 本発明のさらに別の態様では、移植可能な多孔性の管腔の基質用の密閉剤が提 供される。本発明のこの態様では、間に間隙がある内表面と外表面を備えた多孔 性基質が提供される。この態様の密閉剤は、少なくとも二つのポリサッカリドを 組み合わせて含むヒドロゲルを含む。この密封剤は多孔性基質の間隙を満たし、 多孔性材料の内表面と外表面との間に実質的な液密バリアを付与する。この密閉 剤は、少なくとも二つのポリサッカリドを組み合わせて含むゾル−ゲルであって もよい。 本発明の別の態様において、プロテーゼは、グリセロール−水溶液中に分散さ れた種子ガム(seed gum)ポリサッカリドおよび海藻抽出ポリサッカリドの混合物 によって定義されるヒドロゲルがしみ込んだ管状部材を含む。あるいは、このプ ロテーゼは、グリセロール−水溶液中に分散された直鎖状ポリサッカリド成分お よび分枝状ポリサッカリド成分の混合物によって定義されるヒドロゲルがしみ込 んだ管状部材を含む。 移植可能な多孔性管状基質を液密にする方法も提供される。この方法は、間に 間隙を備えた内表面および外表面を備えた移植可能な多孔性基質を提供すること ;少なくとも二つのポリサッカリドを含むヒドロゲルまたはゾル−ゲルを提供す ること;および、基質を液密にするようにこのヒドロゲルまたはゾル−ゲルを前 記多孔性基質にしみ込ませることを含む。 本発明のさらなる態様において、水性媒体中で混合された場合にヒドロゲルを 形成する少なくとも二つのポリサッカリドを組み合わせて含む、柔軟な組織プロ テーゼに使用される生物学的再吸収可能な密閉剤組成物が提供される。このヒド ロゲルは、密閉剤としてプロテーゼに適用された場合に液密密閉を形成する。少 なくとも二つのポリサッカリドの組合せに加えて、移植後に密閉剤が徐々に生物 分解され組織成長が増大するにつれ、体の中にゆっくりと放出される治療または 生物活性剤をさらに含む、制御された放出、生物学的再吸収が可能な密閉剤組成 物も提供される。 上記密閉剤組成物および該組成物を含むプロテーゼを調製および使用する方法 も開示されている。 発明の詳細な説明 本発明は多くの種々の形態の実施態様によって満たされるものであるが、本願 開示は、発明原理の模範として考慮され、例示および記載された実施態様に本発 明を限定することを意図したものではないという理解のもとに、ここには発明の 詳細かつ好ましい実施態様が記載されている。 本発明は、密閉剤組成物と、この組成物がしみ込んだ移植可能な柔軟な組織プ ロテーゼに関する。特に、本発明は、少なくとも二つのポリサッカリドの組合せ を含むヒドロゲルまたはゾル−ゲル密閉剤組成物に関する。本発明の密閉剤組成 物は、実質的に液密、すなわちブロッドタイトシールを多孔性基質表面、特に血 管グラフト上のような基質の管腔表面に形成する。これらの密閉剤組成物は、回 復および内皮細胞の成長をさせるために経時的に生分解する。 本発明の移植可能な柔軟な組織プロテーゼは、ヒドロゲルまたはゾル−ゲルが 有効に付着するような、合成または天然ポリマー材料を含むあらゆる多孔性材料 から形成されうる。しかして、このような多孔性材料は、ポリエステル、発泡ポ リ(テトラフルオロエチレン)、ナイロン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポ リアクリロニトリル、ポリオレフィン、ポリカーポナート、高度に架橋結合した コラーゲン、ポリラクチド、ポリグリコシドおよびこれらの組合せを含んでもよ い。これらの材料から形成された、織物もしくは編み物グラフトも本発明におい て用いられる。さらに、ベロアまたはダブルベロアグラフトも用いられる。 本発明の目的では、“ヒドロゲル”および“ヒドロゲルマトリックス”の両方 が、溶解することなく水中で膨張し、かつその構造中に顕著な量の水を保持する 重合性材料を指す。このような材料は、液体と固体状態の中間の特性を備えてい る。また、ヒドロゲルは弾性的に変形および回復し、高圧でしばしば流れる。し かして、本発明の目的では、ヒドロゲルが水で膨張され、親水性ポリマーの三次 元ネットワークを備える。 対照的に、ゾル−ゲルは、構造の一部がある程度水溶性であるヒドロゲルであ る。しかして、ゾル−ゲルシステムにおいて、溶解速度は低いが、材料の一部は 水で抽出可能である。従って、本発明の目的では、“密閉剤”または“密閉剤マ トリックス”の両方が、ここで記載したようなヒドロゲルまたはゾル−ゲルを指 す。 これらの密閉剤材料は、その成分を架橋結合することによってより安定に調製 することができる。本発明に係るこの密閉材料は、いくつかの方法で架橋結合さ れうる。例えば、マトリックス中の一つ以上のポリサッカリド間の共有結合の形 成は一般的に不可逆な架橋結合を形成しうる。これとは別に、本発明に係る密閉 剤マトリックスは、少なくとも一つのポリサッカリドにおけるイオン結合の形成 によって架橋結合されうる。さらに別の例では、架橋結合が、例えば水素結合お よび特定のファン・デル・ワールスカのような、より弱い分子間相互作用を介し て本発明に係る密閉材マトリックス中に形成されてもよい。本発明における架橋 結合のさらに別の例では、半晶質の親水性ポリマーが、このポリマーの非晶質領 域が水を吸収し、かつ水を吸収しない晶質領域(クリスタライト)が物理的架橋 結合として作用する場合に、ヒドロゲルを形成する。 これらの密開剤架橋結合メカニズムは、分子内または分子間のいずれであって もよい。さらに、このような相互作用は、二つ以上のポリサッカリド、または一 つのポリサッカリドと一つ以上の別の親水性ポリマーとの間に生じてもよい。種 々の条件下で組み合わせられたポリサッカリドの特定の組合せが、生理学的条件 下で安定であり、適切な可塑剤と適合し、かつ移植可能なグラフトをブロッドタ イトにするのに適したゲル材料を形成するか否かを予想することは困難である。 しかして、以下の表1は、本発明に従って調製されたいくつかのポリサッカリド の組合せの模範例である。これらの模範的なポリサッカリドは、pH7.2の生 理学的リン酸塩バッファーにおいて安定なゲルを形成する能力について評価され た。 従って、本発明において、少なくとも二つのポリサッカリドが、上述のような 密閉剤マトリックスを定義するために用いられなければならない。特に、ポリサ ッカリドに関する以下のリストがここでは用いられる:ヘパリン、アルギン、カ ルボキシメチルセルロース、カラゲナンタイプI、カラゲナンタイプII、カラゲ ナンタイプIIIおよびカラゲナンタイプIVを含むカラゲナン、ファーセララン、 アガロース、グアー、ローカストビーンガム、アラビアガム、ヒドロキシエチル セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシア ルキルメチルセルロース、ペクチン、キトサン、アミロースおよびアミロペクチ ンを含むデンプンおよびデンプン誘導体、キサンタン、これらの塩、並びにこれ らの混合物を含む。あるタンパクおよびポリアミノ酸も使用できる。上記リスト は例証であり、発明の範囲を限定するものではない。 また、可塑剤および柔軟剤が、この密閉剤マトリックス中に用いられてもよい 。このような試薬の例は、ポリプロピレングリコールのようなグリセロール、ソ ルビトールおよびジオール;モノエチルクエン酸のような部分的にエステル化さ れたクエン酸;および乳酸エチルのような乳酸エステルを含み、本発明の密閉剤 マトリックスに用いられる。本発明において、約0%〜約70%の可塑剤が用い られる。しかしながら、特定の密閉剤における可塑剤の濃度を監視することが重 要である。可塑剤があまりに多いと、密閉剤がしみ込んだグラフト材料に漏出を 引き起こしうる。このような可塑剤を上述した適切な濃度で用いた場合には、し み込んだ移植可能な材料の柔軟性およびしなやかさを増大することから、有益で ある。 以下の表2は、本発明の模範的なポリサッカリドのいくつかの関連する化学的 特性およびゲル形成能をまとめたものである。 上述したように、本発明は、密閉剤マトリックスの成分として少なくとも二つ のポリサッカリドを組み合わせて用いる。このようなポリサッカリドの対の組合 せは、アルギン酸/ペクチン、アルギン酸/キトサン、カラケナンタイプI/ロ ーカストビーンガム、カラゲナンタイプI/ペクチン、カラゲナンタイプII/ロ ーカストビーンガム、カラゲナンタイプII/ペクチン、カラゲナンタイプII/グ アーガム、カラゲナンタイプIV/ローカストビーンガム、ローカストビーンガム /キサンタン、グアーガム/ローカストビーンガム、グアーガム/キサンタン、 アルギン酸/ポリリジン、寒天/グアーガム、タンパクおよびポリアミノ酸を含 むが、以下の組合せに限定されない。 イオン、特にK+、Ca+2、およびM+2が、ゲルを形成するためにあるポリサ ッカリドと共同的に相互作用することが知られている。従って、密閉剤がしみ込 んだグラフトは、ゲルの強度を増加するためにこのようなイオンの溶液と接触さ れてもよい。本発明において、密閉剤がしみ込んだグラフトを、例えばK+、C a+2、およびM+2イオンのようなイオン溶液を用いて、例えば少しだけ浸すか、 浸すか、噴霧するか、あるいはそれ以外の慣例的な方法によって接触させるが、 他のイオンも使用できる。従って、密閉剤マトリックスは、例えばカラゲナンタ イプII、Ca+2イオンおよびローカストビーンガムもしくはカラゲナンタイプIV 、Ca+2イオンおよびローカストビーンガムを含んでもよい。 本発明の他の実施態様では、抗凝血剤または他の生物活性試薬が密閉在中に導 入されてもよい。このように、密閉剤のポリサッカリドマトリックスが生分解す るにつれ、生物学的活性試薬、すなわち抗凝血試薬が経時的に調節可能に放出さ れる。しかして、抗凝血試薬は、例えば多孔性血管グラフトの壁を介した血液漏 れを防止する密閉剤の能力を増大させる。本発明において、抗凝血剤はプロスタ グランジン、ウロキナーゼ、ストレプトキナーゼ、硫酸化ポリサッカリド、アル ブミン、これらの薬学的塩並びにこれらの混合物であってもよい。他の適切な抗 凝血剤を用いてもよい。好ましくは、抗凝血剤はヘパリンもしくはその薬学的塩 である。 密閉マトリックスのタイプおよび組成は変更可能であり、多孔性の移植可能な 材料のタイプおよび構造も変更可能である。例えば、一般的な合成グラフトは二 つのカテゴリー、すなわち織物グラフトまたは押し出しグラフトの一つに入る。 織物グラフトは例えばDacronポリエステルのような押し出し繊維から製造される 。このような繊維は織り糸とされ、織るかまたは編むことによって管状構造に形 成される。これとは別に、押し出しグラフトは、微小多孔性チューブを産生する ために押しだされかつ機械的に引き延ばされた、例えばポリテトラフルオロエチ レンのようなポリマーから製造された非織物グラフトである。一般的に、非被覆 織物グラフトは、非織物押し出しグラフトよりも水の浸透性が高い。従って、グ ラフトの製造方法は、その多孔性に影響を与える。 本発明では、“多孔”または“多孔性”とは、例えば血管グラフトの壁の間隙 の相対量を指す。織物グラフトの織り方または編み方の堅固、押し出しグラフト の引き延ばしの度合いがその多孔性に影響する。織物グラフトの多孔性に影響を 与える別のファクターは、使用された織り糸のタイプおよび使用された織物また は編み物の外形のタイプを含む。例えば、さらに織り糸が付加された織り込まれ た織物からなるグラフト材料は、よられた、もしくはけば立てられた質感を織物 に付与し、ベロア(片面)またはダブルベロア(両面)と呼ばれる。このような ベロアグラフトは、より多くの表面積を備え、かつ予凝血が容易であることから 、伝統的に移植後に出血しそうもなかった。 対照的に、発泡PTFE(ePTFE)から形成されたグラフトは、引き延ば された原繊維が相互に結合した、空間形成節によって定められた繊維質構造を備 える。原繊維によって橋渡しされた節表面間の空間は節間距離(internodal dis tance(IND))として定義される。ePTFE血管グラフトの多孔性は、グ ラフトの微小多孔性構造のINDを変化させることによって調節される。所定の 構造内のINDの増大は、内表面に沿って、増強された組織成長および内皮形成 を引き起こす。この組織成長および内皮形成は、安定性を促進し、径方向強度を 増大し、グラフトの開通性を増大する。 従って、本発明の密閉剤と関連して、織物または押し出し材料の両方を用いる ことができる。グラフト材料の璧は、ポリサッカリドヒドロゲルまたはゾル−ゲ ルがその間隙にしみ込むことができるように十分に多孔性であることが重要であ る。本発明では、“しみ込む”とは、例えば血管グラフトの内表面および外表面 間の孔または空間等の間隙を、このグラフトを実質的にブロッドタイトにするよ うに、部分的または完全に満たすことを意味する。 本発明では、比多孔度は、Wesolowski Porosityテスターを用いて測定される 。この装置を用いて、グラフトの一端を自由にして、この自由端を、グラフトが 垂直に自由にぶら下がるように、プロモーターのバルブに取り付ける。次に、水 を1分間グラフトに流し、グラフトから抜け出した全ての水を回収し測定する。 グラフトの比多孔度を以下の式に従って計算する。 上式中、Vはml/分で表された回収された水の量であり、Aはcm2で表さ れた水に曝されたグラフトの表面積である。≦1.0ml/分/cm2の比多孔 度が移植可能な血管グラフトにとって許容できる漏出量であると考えられる。従 って、本発明の目的において、実質的にブロッドタイトなグラフトとは、本発明 の密閉剤をしみ込ませた後の比多孔度が、≦1.0ml/分/cm2であるグラ フトを意味する。 本発明のさらに別の実施態様では、調節された放出材料内に分散された抗凝血 剤または他の生物学的活性剤が、多孔性の移植可能な器具の内および外表面間の 間隙内にしみ込んでいる。調節された放出材料は、上述したような少なくとも二 つのポリサッカリドを含むヒドロゲルマトリックスである。しかして、体に存在 する天然酵素によって生分解されるにつれ、抗凝血剤が経時的にゆっくりと放出 される。従って、例えば血管グラフトに実質的にブロッドタイトな密閉を付与す ることに加えて、ヒドロゲルマトリックスは、生分解するにつれ、抗凝血剤また は生物学的活性剤が調節可能に放出される支持体構造をも提供する。このように 、抗凝血剤の調節された放出は、ヒドロゲルによって形成された物理的バリアを 通り抜けた血液を凝血させることにより患者の血液損失を防止する、ヒドロゲル 組成物の能力を増大させる。 Kinam Parkら、Biodegradable Hydrogels For Drug Delivery(Technomic Publ i Shing Co.1993)によれば、ヒドロゲルシステムにおける薬剤放出は、種々の製 剤の変量および/またはシステムの成分の生理的化学特性に影響される。しかし て、ポリマー分解に加えて、抗凝血剤の放出は、水の含量、架橋結合の程度、結 晶度および相分離のようなポリマーの物理的パラメータ−によって影響される。 さらに、抗凝血剤の生理的特徴、特にポリマーおよび水性媒体におけるその溶解 性およびヒドロゲルに導入された薬剤の量も、薬剤−ポリマー混成物の放出特性 に重要な効果を与えることが予想される。従って、抗凝血剤の放出速度は、上記 変量に従って変化するであろう。しかしながら、適切な放出速度を得ることは、 当業者がこれらのパラメーターを調節することによって達成される。 多孔性基質の間隙を満たす、またはしみ込ませるためのあらゆる慣例的方法を 用いることができる。例えば、本発明の密閉剤混合物がガラス容器に移され、多 孔性基質、例えば多孔性グラフトが密閉混合物中に浸される。グラフトの表面ま たは溶液中に気泡が残らなくなるまでガラス容器を吸引する。この吸引が、グラ フトの間隙中に密閉剤を送り込む。次いで、グラフトを密閉剤混合物から取り出 し、過剰な密閉剤を除去または絞り出し、乾燥させる。 あるいは、グラフトを本発明にかかる密閉組成物で満たし、グラフト壁の孔に 組成物が浸透するように加圧する。例えば、血管グラフトのような多孔性基質の 一端を自由にする。グラフトの他端を60cc注射器のノズル部に接続する。こ の注射器を本発明の組成物で満たし、組成物をプランジャーで注射器から押し出 す。このようにして、本発明の組成物がグラフトの間隙に送り込まれる。グラフ トが組成物で満たされたら、注射器を引き抜き、過剰な密閉剤をグラフトから除 去する。次いでグラフトを乾燥させる。この注入方法は、基質の有効なしみこみ を確実にするのに必要な回数、例えば6回まで、繰り返されてもよい。グラフト の間隙に密閉剤をしみ込ませる力を用いた別の方法も考慮される。 上述したように、本発明のゾル−ゲルは、部分的に、水に抽出可能な、例えば 水溶性の材料から形成される。しかしながら、本発明のゾル−ゲル材料の溶解速 度は非常に低いものである。本発明のゾル−ゲル材料は、上述した少なくとも二 つのポリサッカリドから形成される。従って、このようなゾル−ゲル密閉剤は、 周辺細胞からグラフトに上皮細胞を増殖させるように、生物適応産物中にゆっく りと生分解および/または溶解するような、初期においてブロッドタイトな表面 を提供することから、多孔性グラフト材料にブロッドタイトバリアを付与するよ うに最適化される。 ガム、例えば種子(シード)ガムは、適切な溶媒または膨潤剤において、低い 乾燥物質含量で、高い粘性の分散物またはゲルを形成する重合性物質である。特 に、種子ガムポリサッカリドは、粘性の水性分散物を産生する水溶性ポリマーで ある。本発明の種子ガムポリサッカリドファミリーは、例えば、コーンスターチ 、グアーガムおよびローカストビーンガムを含むが、他のガム材料も使用可能で ある。同様に、海藻抽出物ポリサッカリドも、粘性の水性分散物を提供する水溶 性ポリマーである。しかして、海藻抽出物ポリサッカリドファミリーの全ての成 分を本発明において用いることができ、例えばアルギン、カラゲナンI−IVを含 むカラゲナンおよび寒天を含む。 本発明の一つの実施態様において、ヒドロゲルが、グリセロール−水溶液中に 分散された、直鎖状ポリサッカリド成分および分枝状ポリサッカリド成分の組み 合わせを含む。本発明の直鎖状ポリサッカリドは、粘性の水性分散物を提供する 水溶性ポリマーである。しかして、直鎖状ポリサッカリドファミリーの全ての成 分が本発明に用いられ、例えばアルギン、デンプンアミロースおよびその誘導体 、タイプI−IVを含むカラゲナン、ペクチン、およびセルロース誘導体を含む。 同様に、本発明の分枝状ポリサッカリドは、粘性の水性分散物を提供する水溶性 ポリマーである。しかして、分枝状ボリサッカリドファミリーの全ての成分が本 発明に用いられ、例えばグアーガム、キサンタン、ローカストビーンガム、デン プン、アミロペクチンおよびその誘導体、並びにアラビアガムを含む。 以下の実施例は、密閉剤組成物の調製方法および移植可能な多孔性基質への適 用をさらに例証する。 実施例1 カラゲナンタイプI/ローカストビーンガム 本発明の密閉剤組成物のいくつかの調製例を、以下に記載するように600m 1ビーカーに調製した。 密閉剤組成物A:カラゲナンタイプI(SIGMA Chemical Co.,St.Louis,MO )の溶液を、Dyna-Mixerを用いて一定に混合しながら、300mlの水に4gm の カラゲナンタイプIを添加することによって調製した。この実験で用いられたカ ラケナンタイプIは、カッパ型が主であり、より少量のラムダ型を含む。このカ ラゲナンタイプIは商業的等級のものであり、種々の海藻から得られたものであ る。この溶液が滑らか、かつ塊が見えない場合には、混合をやめ、これに20g mのグリセロールを添加し、手で攪拌する。 密閉剤組成物B:ローカストビーンガムの溶液を、Dyna-Mixerを用いて一定に 混合しながら、300mlの水に3gmのカラゲナンタイプIを添加することに よって調製した。この溶液が滑らか、かつ塊が見えない場合には、混合をやめ、 これに20gmのグリセロールを添加し、手で攪拌する。 密閉剤組成物C:等量(1:1混合物)の溶液AおよびBを、手で攪拌して調 製した。 織りかつ編まれたダブルベロアグラフトを水密にする溶液Cの能力を以下の三 つの条件下で評価した:(1)グラフトを室温の密閉剤で被覆し、室温で乾燥さ せた;(2)グラフトを60℃の密閉剤で被覆し、室温で乾燥させた;(3)グ ラフトを室温の密閉剤で被覆し、60℃で乾燥させた。各パラメーターを3回試 験した。本発明において、“室温”とは約22℃〜約25℃の温度を意味する。 密閉組成物の一つをグラフトにしみ込ませるために、以下のプロトコルを行っ た。各グラフトを60ccの注射器に取り付けた。密閉剤組成物を注射器に充填 し、グラフトが満たされるまでグラフトに組成物を注入し、圧力をかけた。グラ フトをからにして、それに力をかけて過剰な密閉剤を除去し、乾燥させた。室温 で乾燥させたグラフトは、約2〜約4時間乾燥させた。60℃で乾燥させたグラ フトは、約30分〜約1時間オープン中で乾燥させた。この工程をグラフトにつ き6回繰り返した。6回処理した後に、各密閉剤のグラフトを密閉する能力を、 上述したようにグラフトの多孔性、例えば比多孔度を測定することによって試験 した。表3は、試験した各グラフトの結果をまとめるものである。 *23℃の密閉剤をしみ込ませ、室温で乾燥させたグラフト+ 60℃の密閉剤をしみ込ませ、室温で乾燥させたグラフト★★ 上記Wesolowski試験に従って測定された多孔性 このデータが示すように、密閉剤をしみ込ませた織物グラフトは、編物ダブル ベロアグラフトよりも顕著に水密であった。密閉剤が60℃で注入されたときに 、織物および編物の両方のグラフトがより多くの水を保持した。全てのグラフト が、最終的な被覆後に柔軟かつしなやかであり、密閉剤に割れを生じることなく 容易に取り扱われたことに注意すべきである。グラフトの全ての比多孔度が≧1 ml/分/cm2だったので、これらの調製物のいずれも、宿主生命体への移植 に適していない。従って、カラケナンタイプIIとローカストビーンガムとの密閉 剤組成物を試した。 実施例2 カラゲナンタイプII/ローカストビーンガム 別の実験において、カラゲナンタイプII−ローカストビーンガムヒドロゲルの 密閉剤特性を評価した。この実験のプロトコルは、密閉剤組成物Aにおいて、カ ラゲナンタイプIの代わりに4gmのカラケナンタイプII(SIGMA Chemical Co. ,St.Louls,MO)を用いたこと以外は実施例1と同じであった。この実験に用い られたカラゲナンタイプIIは、主にイオタ型である。さらに、密閉剤組成物Aの みを織物グラフトにしみ込ませるために用いた。実験結果は以下の表4に示され ている。 *23℃の密閉剤をしみ込ませ、室温で乾燥させたグラフト+ 60℃の密閉剤をしみ込ませ、室温で乾燥させたグラフト ”23℃の密閉剤をしみ込ませ、60℃で乾燥させたグラフト★★ 上記Wesolowski試験に従って測定された多孔性 このデータが示すように、密閉剤をしみ込ませた織物グラフトは、編物ダブル ベロアグラフトよりも顕著に水密であった。室温で乾燥させたグラフトと60℃ で乾燥させたグラフトとの間には多孔性において差がない。密閉剤が60℃で注 入されたときに、織物および編物の両方のグラフトがより多くの水を保持した。 カラケナンタイプIIのみで被覆された織物グラフトは、カラゲナンタイプII/イ ナゴマメ混合物で被覆されたグラフトよりも顕著に多孔性であった。60℃でカ ラゲナンタイプII被覆グラフトを乾燥することが、多孔性テストにおいて証明さ れたように、水密性を顕著に改善した。全てのグラフトが、最終的な被覆後に柔 軟かつしなやかであり、密閉剤に割れを生じることなく容易に取り扱われた。こ のデータに示されているように、カラゲナンタイプII/ローカストピーンガム密 閉剤をしみ込ませた織物グラフトは実質的に水密であり、例えば≦1.0ml/ 分/cm2の比多孔度を示した。これらのデータは、このようなグラフト−密閉 剤の組み合わせが、宿主生命体への移植に実行可能であることを示している。 実施例3 カラゲナンタイプIV/ローカストビーンガム 別の実験において、カラゲナンタイプIV/ローカストビーンガムヒドロゲルの 密閉剤特性を評価した。この実験のプロトコルは、密閉剤組成物Aにおいて、カ ラゲナンタイプIの代わりに4gmのカラゲナンタイプIV(SIGMA Chemical Co. ,St.Louis,MO)を用いたこと以外は実施例1と同じであった。この実験に用い られたカラケナンタイプIVは、Gigartina acicuiaireおよびG.pistillataから得 られた。実験結果は以下の表5に示されている。 *23℃の密閉剤をしみ込ませ、室温で乾燥させたグラフト+ 60℃の密閉剤をしみ込ませ、室温で乾燥させたグラフト★★ 上記Wesolowski試験に従って測定された多孔性 このデータが示すように、密閉剤をしみ込ませた織物グラフトは、編物ダブル ベロアグラフトよりも顕著に水密であった。23℃の密閉剤が注入された織物グ ラフトと60℃の密閉剤が注入された織物グラフトとの間に多孔性の差はなかっ た。しかしながら、密閉剤が60℃で注入されたときに、編物グラフトがより多 くの水を保持した。全てのグラフトが、最終的な被覆後に柔軟かつしなやかであ り、密閉剤に割れを生じることなく容易に取り扱われたことに注意すべきである 。このデータに示されているように、カラゲナンタイプII/ローカストビーンガ ム密閉剤のように、カラケナンタイプIV/ローカストビーンガム密閉剤は、宿主 生命体に移植可能な実質的に水密なグラフトを提供することができた。 実施例1−3が証明するように、カラゲナンIIおよびIVは、カラゲナンIより も、ローカストビーンガムと組み合わせて用いられた場合にグラフトを密閉する ことにおいてより有効であった。密閉剤は、主として編物構造が本来的に大きな 多孔性を備えていることから、編物ダブルベロアグラフトよりも織物グラフトを 用いた場合に、より効果的であった。カラケナンタイプIIおよびローカストビー ンガムをしみ込ませたグラフトにおいては、室温で乾燥されたグラフトと60℃ で乾燥されたグラフトとの間に差異はなかった。60℃の密閉剤が注入された織 物および編物グラフトの両方が、23℃の密閉剤が注入された同じグラフトと比 較して、多孔性試験においてより多くの水を保持した。 カラゲナンタイプIIのみで被覆された織物グラフトは、カラゲナンタイプIIと ローカストビーンガムとの組み合わせで被覆された織物グラフトに匹敵する結果 を示さなかった。しかしながら、表4の結果は、60℃で乾燥させたカラゲナン タイプIIをしみ込ませたグラフトがより多くの密閉剤をグラフトに付着させ、よ り少ない多孔度であったことを示す。カラゲナンタイプIV/ローカストビーンガ ムの組み合わせで被覆されたグラフトは、カラケナンタイプII/ローカストビー ンガムの組み合わせに匹敵した。乾燥方法は、観察された多孔性特性を変化させ なかった。しかしながら、カラゲナンタイプI/ローカストビーンガムの組み合 わせで被覆されたグラフトは、実施例1−3において試験された密閉剤混合物の 中で最も多孔性であった。 実施例4 寒天/グアーガム 一般的に適用できる密閉剤、例えば織物および編物グラフトの両方を実質的に ブロッドタイトにする密閉剤を見いだす試みとして、寒天/グアーガムの組み合 わせを含む混合物を用いて実験することにした。この実施例では、精製された寒 天とグアーガムの組み合わせから成るヒドロゲルをしみ込ませたグラフトの多孔 性を試験した。寒天/グアーガム密閉剤混合物が40℃でゲルを形成することが 見いだされたことから、二つの編物グラフトと二つのダブルベロアグラフトは6 0℃で注入された。各グラフトは実施例1に記載されたように6回注入された。 各タイプのグラフトの一方は、注入の間に約1〜約2時間、室温で乾燥させ(試 験1と称する)、他方のグラフトは60℃のオーブンで約30分〜約1時間乾燥 させた(試験2と称する)。水多孔性試験を、上記実施例1に記載したように各 グラフトについて行った。精製された寒天/グアーガム密閉剤組成物についての 多孔性試験の結果は以下に表6として表されている。 ★★上記Wesolowski試験に従って測定された多孔性 別の実験において、異なる組の編物およびダブルベロアグラフトを用いて、精 製された寒天/グアーガム混合物を土記のように再度試験した。以下の表7に示 したように、二つの実験の結果は類似する。 ★★上記Wesolowski試験に従って測定された多孔性 表6および7の結果が示すように、室温で乾燥したグラフトは、60℃で乾燥 したグラフトより多孔性が低い。熱がグラフトから水を除去するにつれ、ゲル化 工程を妨害し、観察された高い多孔性の結果を導くと考えられる。さらに、室温 で乾燥したグラフトは60℃で乾燥したグラフトよりもしなやかであった。この 結果は、精製された寒天/グアーガム密閉剤がカラゲナンタイプIIおよびIV/ロ ーカストビーンガム密閉剤混合物に匹敵することを示す。実際に、表6および7 のデータは、寒天/グアーガム密閉剤混合物が室温で乾燥された場合に、織物お よび編物グラフトの両方をブロッドタイトにするのに適していることを示唆する 。 実施例5 この実施例では、実施例1に記載されたように行われた種々の多孔性試験から 得られたものである。この実験において、編物および織物グラフトの多孔性は、 使用されたポリサッカリド、種々のポリサッカリドの濃度および比率、グリセロ ールの濃度、並びに密閉剤および乾燥工程の温度を含む種々のパラメーターを変 更することによって評価された。これらの結果は以下の表8にまとめられている 。 これらのデータは、カラゲナンタイプIV/グアーガム、カラゲナンタイプIV/ ローカストビーンガム、アガロース/グアーガムおよびキトサン/グアーガム密 閉剤の組み合わせの密閉剤混合物が、一般に織物および編物グラフトの両方に実 質的なブロッドタイトバリアを付与できることを示している。 本発明について記載したが、同一物が多くの方法で変形されてもよいことは明 らかである。このような変形は本発明の範囲および精神から外れるものではなく 、このような全ての修飾は、添付のクレームの範囲に含まれると考えられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),AL,AM,AT,AU,A Z,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN ,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB, GE,GH,HU,ID,IL,IS,JP,KE,K G,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT ,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX, NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,S G,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA ,UG,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 ルーミス,ゲリー エル アメリカ合衆国 ニュージャージー 07960 モリスタウン スカイライン ド ライブ 98 (72)発明者 モローニ,アントニオ アメリカ合衆国 ニュージャージー 07950 モリス プレインズ バーンハム ロード 43 (72)発明者 ドゥプレカー,ジェニファー アメリカ合衆国 ニュージャージー 07662 ロチェル パーク ベッカー ア ベニュ 72

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 多孔性の内壁および外壁を含み、当該壁は、組織成長のための多孔性を備 え、管状プロテーゼを通過して生物学的再吸収可能な液密密閉剤を形成する少な くとも二つのポリサッカリドを組み合わせて含有するヒドロゲルがしみ込んでい る、移植可能な液密管状プロテーゼ。 2. 前記ポリサッカリドが、アルギン、カルボキシメチルセルロース、カラゲ ナン、ファーセララン、アガロース、グアー、ローカストビーンガム、アラビア ガム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセ ルロース、ヒドロキシアルキルメチルセルロース、ペクチン、部分的にアセチル 基が除かれたキトサン、アミロースおよびアミロペクチンを含むデンプンおよび デンプン誘導体、キサンタン、カゼイン、ポリリジン、ヒアルロン酸およびその 誘導体、ヘパリン、これらの塩、並びにこれらの混合物からなる群から選択され る、請求項1記載のプロテーゼ。 3. 前記壁が織物、編物、押し出し物、もしくは鋳造物である、請求項1記載 のプロテーゼ。 4. 前記壁が、一つ以上の合成または天然ポリマーを含む、請求項1記載のプ ロテーゼ。 5. 前記壁が、ポリエステル、発泡ポリ(テトラフルオロエチレン)、ナイロ ン、ポリプロピレン、ポリウレタンおよびポリアクリロニトリルから成る群から 選択された一つ以上の材料を含む、請求項1記載のプロテーゼ。 6. 少なくとも二つのポリサッカリドの組み合わせが、アルギン酸/ペクチン 、アルギン酸/キトサン、カラケナンタイプI/ローカストビーンガム、カラゲ ナンタイプI/ペクチン、カラゲナンタイプII/ローカストビーンガム、カラゲ ナ ンタイプII/ペクチン、カラゲナンタイプII/グアーガム、カラゲナンタイプIV /ローカストビーンガム、ローカストビーンガム/キサンタン、グアーガム/ロ ーカストビーンガム、グアーガム/キサンタン、および寒天/グアーガムからな る対のヒドロゲルポリサッカリドの群から選択された、請求項1記載のプロテー ゼ。 7. 少なくとも二つのポリサッカリドが、カラゲナンタイプII、Ca+2イオン およびローカストビーンガムを含む、請求項1記載のプロテーゼ。 8. 少なくとも二つのポリサッカリドが、カラゲナンタイプIV、Ca+2イオン およびローカストビーンガムを含む、請求項1記載のプロテーゼ。 9. 少なくとも二つのポリサッカリドが、精製されたアガロースとグアーガム を含む、請求項1記載のプロテーゼ。 10. 少なくとも二つのポリサッカリドが、キトサンとグアーガムを含む、請 求項1記載のプロテーゼ。 11. 抗凝血剤が前記ヒドロゲル中に含有され、当該ヒドロゲルが前記多孔性 の壁を通して抗凝血剤を調節可能に放出する、請求項1記載のプロテーゼ。 12. 前記抗凝血剤が、ヘパリン、プロスタグランジン、ウロキナーゼ、スト レプトキナーゼ、硫酸化ポリサッカリド、アルブミン、これらの薬学的な塩およ びこれらの混合物からなる群から選択された、請求項11記載のプロテーゼ。 13. 少なくとも二つのポリサッカリドがそれぞれヘパリンとキトサンである 、請求項1記載のプロテーゼ。 14. 前記ポリサッカリドが架橋結合している、請求項1記載のプロテーゼ。 15. 水性媒体中で混合された場合にヒドロゲルを形成する少なくとも二つの ポリサッカリドを組み合わせて含み、当該ヒドロゲルは、密閉剤として適用され た場合に液密なシールを形成する、生物学的再吸収可能な密閉剤組成物。 16. 前記ポリサッカリドが、アルギン、カルボキシメチルセルロース、カラ ゲナン、ファーセララン、アガロース、グアー、ローカストビーンガム、アラビ アガム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチル セルロース、ヒドロキシアルキルメチルセルロース、ペクチン、部分的にアセチ ル基が除かれたキトサン、アミロースおよびアミロペクチンを含むデンプンおよ びデンプン誘導体、カゼイン、ポリリジン、ヒアルロン酸およびその誘導体、ヘ パリン、キサンタン、タンパク、ポリアミノ酸、これらの塩、並びにこれらの混 合物からなる群から選択された、請求項15記載の生物学的再吸収可能な密閉剤 。 17. 少なくとも二つのポリサッカリドの組み合わせが、アルギン酸/ペクチ ン、アルギン酸/キトサン、カラゲナンタイプI/ローカストビーンガム、カラ ゲナンタイプI/ペクチン、カラゲナンタイプII/ローカストビーンガム、カラ ゲナンタイプII/ペクチン、カラゲナンタイプII/グアーガム、カラゲナンタイ プIV/ローカストビーンガム、ローカストビーンガム/キサンタン、グアーガム /ローカストビーンガム、グアーガム/キサンタン、キトサン/ヘパリン、およ び寒天/グアーガムからなる対のヒドロゲルポリサッカリドの群から選択された 、請求項15記載の生物学的再吸収可能な密閉剤。 18. 少なくとも二つのポリサッカリドが、カラゲナンタイプII、Ca+2イ オンおよびローカストビーンガムを含む、請求項15記載の生物学的再吸収可能 な密閉剤。 19. 少なくとも二つのポリサッカリドが、精製されたアガロースとグアーガ ムを含む、請求項15記載の生物学的再吸収可能な密閉剤。 20. 少なくとも二つのポリサッカリドが、キトサンとグアーガムを含む、請 求項15記載の生物学的再吸収可能な密閉剤。 21. 少なくとも二つのポリサッカリドがヘパリンとキトサンである、請求項 15記載の生物学的再吸収可能な密閉剤。 22. ヒドロゲルマトリックスと、当該ヒドロゲルマトリックスに含まれた生 物活性剤とを含み、前記ヒドロゲルは、水性媒体に添加されると前記ヒドロゲル を形成する少なくとも二つのポリサッカリドを組み合わせて含有し、多孔性の柔 軟な組織プロテーゼにしみ込むと液密シールを形成する、柔軟な組織プロテーゼ に使用される放出調節型の生物学的再吸収可能な密閉剤組成物。 23. 組織成長のために多孔性の内壁および外壁を備えた管状部材を含み、グ リセロール−水溶液中に分散した種子ガムポリサッカリドと海藻抽出ポリサッカ リドとを組み合わせて含む、生物学的再吸収可能なヒドロゲル密閉剤がしみ込ん だ、移植可能な柔軟な組織プロテーゼ。 24. 組織成長のために多孔性の内壁および外壁を備えた管状部材を含み、グ リセロール−水溶液中に分散した直鎖状ポリサッカリド成分と分枝状ポリサッカ リド成分との組み合わせである、生物学的再吸収可能なヒドロゲル密閉剤がしみ 込んだ、移植可能な柔軟な組織プロテーゼ。 25. a.内および外表面と、該表面の孔によって定義される多孔性を備えた 移植可能な柔軟な組織多孔性基質を調製し、 b.少なくとも二つのポリサッカリドによって定義されたヒドロゲルを前記表 面にしみ込ませ、前記孔を前記ヒドロゲルで満たし、 c.前記ヒドロゲルにより、前記孔中に前記基質を液密にするシールを形成さ せることを含む、移植可能な柔軟な組織多孔性基質を液密にする方法。 26. a.内および外表面と、該表面の孔によって定義される多孔性を備えた 移植可能な柔軟な組織多孔性基質を調製し、 b.少なくとも二つのポリサッカリドによって定義されたゾル−ゲルを前記表 面にしみ込ませ、前記孔を前記ゾル−ゲルで満たし、 c.前記ゾルゲルにより、前記孔中に前記基質を液密にするシールを形成させ ることを含む、移植可能な柔軟な組織多孔性基質を液密にする方法。 27. a)少なくとも二つのポリサッカリドによって定義されたマトリックス と、当該ヒドロゲルマトリックスを通過して分散した治療剤とを備えた生分解可 能な治療用ヒドロゲルを調製し、 b)前記多孔性基質の内および外表面の間の間隙に前記生分解可能な治療用ヒ ドロゲルをしみ込ませ、 c)前記生分解可能な治療用ヒドロゲルにより、前記基質の周りにブロッドタ イトなシールを形成させることを含む、多孔性基質において密閉在中に分散した 治療剤の調節された放出を提供する方法。
JP51388698A 1996-09-13 1997-09-11 多孔性の血管グラフト用の改良された生物学的に再吸収可能な密閉剤 Pending JP2001506512A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/713,801 US5851229A (en) 1996-09-13 1996-09-13 Bioresorbable sealants for porous vascular grafts
US08/713,801 1996-09-13
PCT/US1997/016161 WO1998010804A1 (en) 1996-09-13 1997-09-11 Improved bioresorbable sealants for porous vascular grafts

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001506512A true JP2001506512A (ja) 2001-05-22

Family

ID=24867600

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP51388698A Pending JP2001506512A (ja) 1996-09-13 1997-09-11 多孔性の血管グラフト用の改良された生物学的に再吸収可能な密閉剤

Country Status (6)

Country Link
US (2) US5851229A (ja)
EP (1) EP0941131B1 (ja)
JP (1) JP2001506512A (ja)
AU (1) AU4414097A (ja)
DE (1) DE69728054T2 (ja)
WO (1) WO1998010804A1 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004534579A (ja) * 2001-06-26 2004-11-18 バイオインターラクションズ リミテッド 多糖類生体材料及びその使用
JP2005000512A (ja) * 2003-06-13 2005-01-06 Yasuharu Noisshiki 管腔形成誘導性材料
JP2007513719A (ja) * 2003-12-12 2007-05-31 ボストン サイエンティフィック リミテッド 移植可能な血液不透過性テクスタイル材料およびその製造方法
JP2008505713A (ja) * 2004-07-07 2008-02-28 クック・インコーポレイテッド グラフト、ステントグラフト、および製造方法
JP2008526366A (ja) * 2005-01-06 2008-07-24 ボストン サイエンティフィック リミテッド 改善された組織内方成長性をもつ、最適に膨張させた、コラーゲンで封止したePTFE移植片
JP2015503373A (ja) * 2011-12-29 2015-02-02 オクルテク ホールディング アーゲー 各位置で互いに接着的に結合する繊維を有する構造

Families Citing this family (76)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6063405A (en) * 1995-09-29 2000-05-16 L.A.M. Pharmaceuticals, Llc Sustained release delivery system
US7045585B2 (en) * 1995-11-30 2006-05-16 Hamilton Civic Hospital Research Development Inc. Methods of coating a device using anti-thrombin heparin
US6491965B1 (en) * 1995-11-30 2002-12-10 Hamilton Civic Hospitals Research Development, Inc. Medical device comprising glycosaminoglycan-antithrombin III/heparin cofactor II conjugates
US6562781B1 (en) 1995-11-30 2003-05-13 Hamilton Civic Hospitals Research Development Inc. Glycosaminoglycan-antithrombin III/heparin cofactor II conjugates
US5851229A (en) * 1996-09-13 1998-12-22 Meadox Medicals, Inc. Bioresorbable sealants for porous vascular grafts
US20050033132A1 (en) 1997-03-04 2005-02-10 Shults Mark C. Analyte measuring device
US6316522B1 (en) * 1997-08-18 2001-11-13 Scimed Life Systems, Inc. Bioresorbable hydrogel compositions for implantable prostheses
US6165217A (en) 1997-10-02 2000-12-26 Gore Enterprise Holdings, Inc. Self-cohering, continuous filament non-woven webs
US6440166B1 (en) 1999-02-16 2002-08-27 Omprakash S. Kolluri Multilayer and multifunction vascular graft
US6368347B1 (en) * 1999-04-23 2002-04-09 Sulzer Vascutek Ltd. Expanded polytetrafluoroethylene vascular graft with coating
FR2793693A3 (fr) * 1999-05-18 2000-11-24 Martine Bulette Prothese vasculaire impregnee par un biopolymere d'origine vegetale ou bacterienne et procede pour la realisation d'une telle prothese
WO2001012746A1 (en) * 1999-08-17 2001-02-22 Porex Technologies Corporation Self-sealing materials and devices comprising same
GB9920732D0 (en) * 1999-09-03 1999-11-03 Sulzer Vascutek Ltd Sealant
US6385491B1 (en) 1999-10-04 2002-05-07 Medtronic, Inc. Temporary medical electrical lead having biodegradable electrode mounting pad loaded with therapeutic drug
FR2807326B1 (fr) * 2000-04-10 2002-08-23 Therapeutiques Substitutives Prothese vasculaire impregnee de dextrane reticule et/ou d'un derive fonctionnalise de dextane reticule et son procede de preparation
CA2406790C (en) * 2000-04-19 2009-07-07 Genentech, Inc. Sustained release formulations
FR2811218B1 (fr) 2000-07-05 2003-02-28 Patrice Suslian Dispositif implantable destine a corriger l'incontinence urinaire
GB0025068D0 (en) 2000-10-12 2000-11-29 Browning Healthcare Ltd Apparatus and method for treating female urinary incontinence
US20060205995A1 (en) 2000-10-12 2006-09-14 Gyne Ideas Limited Apparatus and method for treating female urinary incontinence
US8167785B2 (en) 2000-10-12 2012-05-01 Coloplast A/S Urethral support system
WO2002040056A2 (en) * 2000-11-06 2002-05-23 Alcon, Inc Carrageenan viscoelastics for ocular surgery
GB0108088D0 (en) 2001-03-30 2001-05-23 Browning Healthcare Ltd Surgical implant
ES2554106T3 (es) 2001-06-21 2015-12-16 Genentech, Inc. Formulación de liberación sostenida
US20030055494A1 (en) * 2001-07-27 2003-03-20 Deon Bezuidenhout Adventitial fabric reinforced porous prosthetic graft
US6592608B2 (en) * 2001-12-07 2003-07-15 Biopsy Sciences, Llc Bioabsorbable sealant
US7022135B2 (en) * 2001-08-17 2006-04-04 Medtronic, Inc. Film with highly porous vascular graft prostheses
JP2003126125A (ja) * 2001-10-24 2003-05-07 Katsuko Sakai 人工血管及びその製造方法
US8529956B2 (en) 2002-03-18 2013-09-10 Carnell Therapeutics Corporation Methods and apparatus for manufacturing plasma based plastics and bioplastics produced therefrom
CA2492630C (en) 2002-08-02 2009-01-13 C.R. Bard, Inc. Self anchoring sling and introducer system
US6929626B2 (en) 2003-01-15 2005-08-16 Scimed Life Systems, Inc. Intraluminally placeable textile catheter, drain and stent
GB0307082D0 (en) 2003-03-27 2003-04-30 Gyne Ideas Ltd Drug delivery device and method
US7651596B2 (en) 2005-04-08 2010-01-26 Dexcom, Inc. Cellulosic-based interference domain for an analyte sensor
US7591801B2 (en) 2004-02-26 2009-09-22 Dexcom, Inc. Integrated delivery device for continuous glucose sensor
US7763063B2 (en) 2003-09-03 2010-07-27 Bolton Medical, Inc. Self-aligning stent graft delivery system, kit, and method
US8808228B2 (en) 2004-02-26 2014-08-19 Dexcom, Inc. Integrated medicament delivery device for use with continuous analyte sensor
US7682381B2 (en) * 2004-04-23 2010-03-23 Boston Scientific Scimed, Inc. Composite medical textile material and implantable devices made therefrom
DE102004025130A1 (de) * 2004-05-18 2005-12-08 Universitätsklinikum Hamburg-Eppendorf Körperschaft des Öffentlichen Rechts Verfahren und Vorrichtung zur Untersuchung von Sludgeablagerungen auf Materialien für Endoprothesen sowie Endoprothese
GB0411360D0 (en) 2004-05-21 2004-06-23 Mpathy Medical Devices Ltd Implant
US7727271B2 (en) * 2004-06-24 2010-06-01 Boston Scientific Scimed, Inc. Implantable prosthesis having reinforced attachment sites
US7955373B2 (en) * 2004-06-28 2011-06-07 Boston Scientific Scimed, Inc. Two-stage stent-graft and method of delivering same
JP4964134B2 (ja) 2004-08-31 2012-06-27 シー・アール・バード・インコーポレーテッド 捩れ抵抗がある自己密封式ptfeグラフト
US20070179600A1 (en) * 2004-10-04 2007-08-02 Gil Vardi Stent graft including expandable cuff
US8029563B2 (en) 2004-11-29 2011-10-04 Gore Enterprise Holdings, Inc. Implantable devices with reduced needle puncture site leakage
US8744546B2 (en) 2005-05-05 2014-06-03 Dexcom, Inc. Cellulosic-based resistance domain for an analyte sensor
US9205047B2 (en) * 2005-04-25 2015-12-08 The Governing Council Of The University Of Toronto Tunable sustained release of a sparingly soluble hydrophobic therapeutic agent from a hydrogel matrix
US8066758B2 (en) * 2005-06-17 2011-11-29 C. R. Bard, Inc. Vascular graft with kink resistance after clamping
US8636794B2 (en) * 2005-11-09 2014-01-28 C. R. Bard, Inc. Grafts and stent grafts having a radiopaque marker
WO2007065118A2 (en) * 2005-12-01 2007-06-07 Innograft, Llc Method for ionically cross-linking polysaccharide material for thin film applications and products produced therefrom
US20090220601A1 (en) * 2006-05-09 2009-09-03 Cutler Christopher W Autologous Oral Grafts
US8141717B2 (en) * 2006-08-18 2012-03-27 Porex Corporation Sintered polymeric materials and applications thereof
US9198749B2 (en) * 2006-10-12 2015-12-01 C. R. Bard, Inc. Vascular grafts with multiple channels and methods for making
US8529958B2 (en) 2006-10-17 2013-09-10 Carmell Therapeutics Corporation Methods and apparatus for manufacturing plasma based plastics and bioplastics produced therefrom
US8153612B2 (en) * 2006-12-11 2012-04-10 Chi2Gel Ltd. Injectable chitosan mixtures forming hydrogels
US9034348B2 (en) 2006-12-11 2015-05-19 Chi2Gel Ltd. Injectable chitosan mixtures forming hydrogels
US8388679B2 (en) 2007-01-19 2013-03-05 Maquet Cardiovascular Llc Single continuous piece prosthetic tubular aortic conduit and method for manufacturing the same
CA2688184A1 (en) 2007-06-08 2008-12-18 Dexcom, Inc. Integrated medicament delivery device for use with continuous analyte sensor
EP2174619A4 (en) * 2007-08-09 2012-11-28 Gunze Kk PROSTHESIS MATERIAL FOR A LIVING ORGAN
DE102007047246A1 (de) * 2007-09-26 2009-04-02 Aesculap Ag Verstärkte Gefäßprothese mit antimikrobieller Langzeitwirkung
EP2227132B1 (en) 2007-10-09 2023-03-08 DexCom, Inc. Integrated insulin delivery system with continuous glucose sensor
JP2010213984A (ja) 2009-03-18 2010-09-30 Naisemu:Kk 柔軟剤及び/又は保湿剤含有生体埋込用医療材料、該医療材料中の柔軟剤及び/又は保湿剤の含有量を調整する方法及び、該生体内埋込用医療材料の製造方法
US8470355B2 (en) * 2009-10-01 2013-06-25 Covidien Lp Mesh implant
CN107033368A (zh) 2009-11-09 2017-08-11 聚光灯技术合伙有限责任公司 碎裂水凝胶
CN106913902A (zh) 2009-11-09 2017-07-04 聚光灯技术合伙有限责任公司 多糖基水凝胶
US8696741B2 (en) 2010-12-23 2014-04-15 Maquet Cardiovascular Llc Woven prosthesis and method for manufacturing the same
RU2462273C1 (ru) * 2011-05-16 2012-09-27 Учреждение Российской академии медицинских наук Научный центр сердечно-сосудистой хирургии имени А.Н. Бакулева РАМН Способ обработки синтетических текстильных имплантируемых медицинских изделий, контактирующих с кровью
US8690981B2 (en) 2011-06-15 2014-04-08 Porex Corporation Sintered porous plastic liquid barrier media and applications thereof
RU2470671C1 (ru) * 2011-07-06 2012-12-27 Государственное образовательное учреждение высшего профессионального образования "Санкт-Петербургский государственный медицинский университет имени академика И.П. Павлова Федерального агентства по здравоохранению и социальному развитию" Способ обработки текстильных изделий для сердечно-сосудистой хирургии
EP2983718A4 (en) * 2013-04-11 2016-12-07 Univ Of Vermont And State Agricultural College DECELLULARIZATION AND RECELLULARIZATION OF WHOLE ORGANS
US9849217B2 (en) * 2013-04-18 2017-12-26 Board Of Regents, The University Of Texas System Antimicrobial wraps for medical implants
US9814560B2 (en) 2013-12-05 2017-11-14 W. L. Gore & Associates, Inc. Tapered implantable device and methods for making such devices
CN107666882B (zh) 2015-06-05 2020-01-10 W.L.戈尔及同仁股份有限公司 带有渐缩部的低渗血量可植入假体
US11331022B2 (en) 2017-10-24 2022-05-17 Dexcom, Inc. Pre-connected analyte sensors
DK3700416T3 (da) 2017-10-24 2024-09-30 Dexcom Inc På forhånd forbundne analytsensorer
US11027046B2 (en) 2017-10-31 2021-06-08 Hothouse Medical Limited Textile products having selectively applied sealant or coating and method of manufacture
GB201717885D0 (en) 2017-10-31 2017-12-13 Hothouse Medical Ltd Prothesis and method of manufacture
CN112442215A (zh) * 2019-09-02 2021-03-05 三纬国际立体列印科技股份有限公司 可调整剥离力的光固化弹性膜

Family Cites Families (33)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3688317A (en) * 1970-08-25 1972-09-05 Sutures Inc Vascular prosthetic
US4167045A (en) * 1977-08-26 1979-09-11 Interface Biomedical Laboratories Corp. Cardiac and vascular prostheses
JPS6037735B2 (ja) * 1978-10-18 1985-08-28 住友電気工業株式会社 人工血管
US4371711A (en) * 1979-05-30 1983-02-01 Sumitomo Chemical Company, Limited Process for producing 4-hydroxycyclopentenones
US4416814A (en) * 1981-03-23 1983-11-22 Battista Orlando A Protein polymer hydrogels
JPS58180162A (ja) * 1982-04-19 1983-10-21 株式会社高研 抗血栓性医用材料
US4787900A (en) * 1982-04-19 1988-11-29 Massachusetts Institute Of Technology Process for forming multilayer bioreplaceable blood vessel prosthesis
US5100783A (en) * 1985-05-10 1992-03-31 Verax Corporation Weighted microsponge for immobilizing bioactive material
US5628781A (en) * 1985-06-06 1997-05-13 Thomas Jefferson University Implant materials, methods of treating the surface of implants with microvascular endothelial cells, and the treated implants themselves
JPS62123112A (ja) * 1985-11-22 1987-06-04 Sunstar Inc 軟膏基剤
CA1292597C (en) * 1985-12-24 1991-12-03 Koichi Okita Tubular prothesis having a composite structure
US4911713A (en) * 1986-03-26 1990-03-27 Sauvage Lester R Method of making vascular prosthesis by perfusion
DE3778195D1 (de) * 1986-04-07 1992-05-21 Agency Ind Science Techn Antithrombogenisches material.
JPH0696023B2 (ja) * 1986-11-10 1994-11-30 宇部日東化成株式会社 人工血管およびその製造方法
US5089606A (en) * 1989-01-24 1992-02-18 Minnesota Mining And Manufacturing Company Water-insoluble polysaccharide hydrogel foam for medical applications
DE3903672C1 (ja) * 1989-02-08 1990-02-01 Lohmann Gmbh & Co Kg
US5093130A (en) * 1989-09-26 1992-03-03 Plant Genetics Powder coated hydrogel capsules
KR920000459B1 (ko) * 1989-12-13 1992-01-14 재단법인 한국화학연구소 다당류 유도체가 도포된 인공혈관과 그 제조방법
US5084006A (en) * 1990-03-30 1992-01-28 Alza Corporation Iontopheretic delivery device
US5209776A (en) * 1990-07-27 1993-05-11 The Trustees Of Columbia University In The City Of New York Tissue bonding and sealing composition and method of using the same
NZ240451A (en) * 1990-11-15 1993-03-26 Iolab Corp Mixture of a water-soluble polymer and a chitosan having 30-60% n-acetylation; corneal bandage lenses
IT1244808B (it) * 1990-11-29 1994-09-05 Giovanni Brotzu Protesi vascolare sintetica biocompatibile a doppia parete contenente cellule ormonosecernenti
CA2120230A1 (en) * 1991-10-15 1993-04-29 Donald W. Renn .beta.-1,3-glucan polysaccharides, compositions, and their preparation and uses
EP0625070B1 (en) * 1991-12-20 1998-07-08 AlliedSignal Inc. Low density materials having high surface areas and articles formed therefrom for use in the recovery of metals
US5584875A (en) * 1991-12-20 1996-12-17 C. R. Bard, Inc. Method for making vascular grafts
US5383927A (en) * 1992-05-07 1995-01-24 Intervascular Inc. Non-thromogenic vascular prosthesis
US5840777A (en) * 1992-06-19 1998-11-24 Albany International Corp. Method of producing polysaccharide foams
US5360828A (en) * 1993-04-06 1994-11-01 Regents Of The University Of California Biofoam II
WO1995001190A1 (en) * 1993-06-29 1995-01-12 W.L. Gore & Associates, Inc. Improved cardiovascular patch materials and method for producing same
US5541304A (en) * 1994-05-02 1996-07-30 Hercules Incorporated Crosslinked hydrogel compositions with improved mechanical performance
US5620706A (en) * 1995-04-10 1997-04-15 Universite De Sherbrooke Polyionic insoluble hydrogels comprising xanthan and chitosan
US5766623A (en) * 1996-03-25 1998-06-16 State Of Oregon Acting By And Through The Oregon State Board Of Higher Education On Behalf Of Oregon State University Compactable self-sealing drug delivery agents
US5851229A (en) * 1996-09-13 1998-12-22 Meadox Medicals, Inc. Bioresorbable sealants for porous vascular grafts

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004534579A (ja) * 2001-06-26 2004-11-18 バイオインターラクションズ リミテッド 多糖類生体材料及びその使用
JP2005000512A (ja) * 2003-06-13 2005-01-06 Yasuharu Noisshiki 管腔形成誘導性材料
JP2007513719A (ja) * 2003-12-12 2007-05-31 ボストン サイエンティフィック リミテッド 移植可能な血液不透過性テクスタイル材料およびその製造方法
JP2008505713A (ja) * 2004-07-07 2008-02-28 クック・インコーポレイテッド グラフト、ステントグラフト、および製造方法
JP2008526366A (ja) * 2005-01-06 2008-07-24 ボストン サイエンティフィック リミテッド 改善された組織内方成長性をもつ、最適に膨張させた、コラーゲンで封止したePTFE移植片
JP4865730B2 (ja) * 2005-01-06 2012-02-01 ボストン サイエンティフィック リミテッド 改善された組織内方成長性をもつ、最適に膨張させた、コラーゲンで封止したePTFE移植片
JP2015503373A (ja) * 2011-12-29 2015-02-02 オクルテク ホールディング アーゲー 各位置で互いに接着的に結合する繊維を有する構造

Also Published As

Publication number Publication date
DE69728054T2 (de) 2005-01-20
US20060159720A1 (en) 2006-07-20
DE69728054D1 (de) 2004-04-15
EP0941131B1 (en) 2004-03-10
WO1998010804A1 (en) 1998-03-19
EP0941131A1 (en) 1999-09-15
US5851229A (en) 1998-12-22
AU4414097A (en) 1998-04-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001506512A (ja) 多孔性の血管グラフト用の改良された生物学的に再吸収可能な密閉剤
US4229838A (en) Vascular prosthesis having a composite structure
US5716660A (en) Tubular polytetrafluoroethylene implantable prostheses
AU700584B2 (en) Vascular graft impregnated with a heparin-containing collagen sealant
EP1443982B1 (en) Porous polymeric prostheses and methods for making same
US20140227338A1 (en) Method for making a porous polymeric material
WO1983003536A1 (en) A multilayer bioreplaceable blood vessel prosthesis
WO1992009312A1 (fr) Materiau pour implants
EP1708764B1 (en) Blood-tight implantable textile material and method of making
JP2004504887A (ja) 医療技術製品、その製造方法、およびその外科用用途
JPS61263448A (ja) 血管補綴物
JP2003530158A (ja) 架橋化デキストランで含浸された脈管プロテーゼ
JP2001346866A (ja) ハイブリッド樹脂材料およびその製造方法
JPS5834137B2 (ja) 複合構造血管補綴物及びその製造方法
AU737348B2 (en) Vascular graft impregnated with a heparin-containing collagen sealant
AU724790B2 (en) Tubular polytetrafluoroethylene implantable prostheses
EP0941739A1 (en) Porous coated artificial implant material and corresponding preparation process