JP2000511091A - コラーゲン構造の強度の強化 - Google Patents

コラーゲン構造の強度の強化

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Abstract

(57)【要約】 組織または臓器を置換または修復するための移植用の湿潤コラーゲン糸またはコラーゲン糸構造の引張り強さを改善する方法であって、糸を可塑化剤で可塑化し、コラーゲン糸に引張り荷重をかけてコラーゲン糸にひずみを与え、応力緩和またはクリープコンディショニング法により糸内のひずみを減少させ、最後に可塑化剤を除去することにより糸の強度を上昇させる方法。改良された強度特性を有するコラーゲン糸を含む補綴装置は靱帯および腱などの負荷のかかる組織の修復を目的とする。

Description

【発明の詳細な説明】 コラーゲン構造の強度の強化 発明の分野 本発明は組織工学処理した移植可能な医療用装置の分野にあり、組織もしくは 臓器の代替としてまたは組織もしくは臓器を修復するために使用するコラーゲン 糸からできた補綴装置に関する。このような補綴装置は、例えば靱帯および腱な どの負荷が懸かる組織の修復を目的とする。本発明は、応力緩和を使用するコラ ーゲン糸およびコラーゲン糸構造の最大引張り応力(UTS)を改善するための 方法を記載する。 発明の背景 生体の最も重要な特性の1つは自己修復能である。自己修復能を達成するため に、傷の治癒、代償的増殖および付加形成的再生などのいくつか機構が発達して きた(J.Gross,Regeneration versus repair,pp.20-39(1992),L.K.Cohen, R.F.DiegelmanおよびW.J.Lindblad(編),Wound Healing:Biochemical and C linical aspects,W.B.Saunders,フィラデルフィア)。(おそらく歯は除く)す べての組織および臓器はある程度修復可能であるが、残念ながら、哺乳類は重度 に損傷された体の部分を忠実に再生する能力は失ってしまった(J.Gross,上記(1 992))。この欠損を克服するための試みとして、インプラントが生物学的に不活 性であり、レシピエントの生涯を通して機能することを目的として、数多くの補 綴装置が開発されてきた。しかし、合成材料製の装置を使用した経験から、生物 学的に不活性であることが明らかに不可能であるだけではなく、生体材料と周囲 の生体組織との間の相互作用がインプラントの長期的な成功に実際に寄与する可 能性があることを示された(J.Kohn,Med.Dev.Technol.,1:34-38(1990))。こ の生物学的事実を利用するために組織工学の技術が現れた。 生体再建可能なグラフトの製造に使用される生体材料がこの研究分野の中心で ある。2種類の材料、すなわち、コラーゲンおよびプロテオグリカンなどの細胞 外マトリックス(ECM)の生物学的成分および合成の非生物学的材料について 、現在、多数の研究者が評価を実施している。生物由来の材料には、細胞接着お よび細胞機能を促進する特性を持つという利点がある一方、合成材料は所望のよ うに細胞と相互作用することはできない(R.Langer,Science,260:920-926(199 3))。研究者は、インテグリンなどの細胞接着タンパク質が認識するペプチド配 列を結合することにより合成材料を変化させる試みも行っている(J.A.Hubbell ,Ann NY Acad Sci,665:253-258(1992);Lin,H.B.,他、Biomaterials,13:905- 914(1992))。 細胞外マトリックスが単に、その中またはその上に細胞が存在する不活性な支 持物質であるという最初の理論は、最近では間違っていると考えられている(Hay ,E.D.,他、Cell Biology of the Extracellular Matrix、第2版(1991)、Plenu m Press,ニューヨーク;Nathan,C.,J Cell Biol,113:981-986(1991))。細胞 は細胞外マトリックスの多くの成分と相互作用を続け、これらの成分は接着、生 体材料、フィルタ、受容体、シグナルおよびテキストの機能を果たし続けている (Nathan,C.,上記(1991);Trelstad,R.L.,Textbook of Rheumatology,pp.35 -57(1993)第4版、W.B.Saunders,フィラデルフィア)。従って、細胞と細胞外マ トリックスとの複雑な相互作用とは、生物由来のインプラントは刺激を与え続け て、再建(リモデリング)を誘導するようなものであるが、合成材料では、模倣 しようとしている天然分子と本質的に同じになるまで修飾されない限り、不可能 であると考えるのが適当であろう。 コラーゲンは生物起源ではあるが、広範な化学的修飾により「外来物質」とな る傾向がある。移植されたコラーゲン製の装置の長期性能を改良するためには、 天然のコラーゲン組織の特性の多くを保持することが重要である。この「組織工 学的」方法では、補綴は永久的なインプラントとしてではなく、再生または再建 のための土台または鋳型として設計されている。組織工学の設計原理には同形組 織置換の要件が含まれるが、インプラント・マトリックスの生体分解は宿主によ る組織置換の機能速度とほぼ同じ速度でおこるため、下の組織の機能的類似体が 得られる(Yannas,I.V.,(1995)Regeneration Templates,pp.1619-1635,Br onzino,J.D.(編)、The Biomedical Engineering Handbook,CRC Press社、Boc a Raton、フロリダ州)。 I型コラーゲンは50年以上にわたり生体材料として使用されてきたが、この ようなインプラントは一般に、体のインプラント再建能を利用していなかった。 一方、インプラントは永久的なものを意図しており、これらの装置を製造するた めに使用する製造法では、部分的に分解され、酵素で抽出されたコラーゲンを使 用し、グルタルアルデヒドまたはクロミウム塩を使用して架橋結合させることに よりコラーゲンを安定化させる(Chvapil,M.,Industrial uses for collagen, D.A.D.ParryおよびL.K.Creamer(編),Fibrous proteins:scientific,industr ial and medical aspects,(1979),Academic Press,ロンドン;Chvapil,M.,I nt Rev Connect Tiss Res,6:1(1972);Stenzel,K.H.,他、Ann Rev Biophys Bio eng,3:231-253(1974))、またはコラーゲンを集めて、膜やスポンジなどの非天然 ポリマー構造としていた(Burke,J.F.,上記(1981);Chvapil,M.,上記(1979);Ch vapil,M.(1973)、上記、Rubin,A.,J Macromol Sci Chem.,A3:113-118(1969); Stenzel,K.H.,上記(1974);Yannas,I.V.,Science,215:174-176(1982);Yann as,I.V.,Proc Natl Acad Sci USA,86:933-937(1989);Heimbach,D.,Ann Sur g,208:313-320(1988))。靱帯および腱の置換やヘルニアの修復などの、かなり の負荷の下で機能する必要のある補綴具はかなりの機械強度を必要とするため、 別の生体材料が必要とされている。 組織工学の重要な分野は損傷を受けた靱帯または腱を永久的に置換する材料の 開発である。損傷が一般にサッカーやスキーなどの運動による傷害に起因するた め、最も一般的に置換される腱または靱帯は前十字靱帯(ACL)である。AC Lが裂けると、主として、弾性収縮のために、裂けた靱帯の断端を付着させるこ とができないために、裂けた他の膝靱帯(例えば、内側副靱帯)で可能なように は、独自で治癒することはない。 膝蓋腱の自己グラフトが前十字靱帯(ACL)置換に現在標準的に使用されて いる治療である(Markolf KL他、Trans ORS 20:644,1995)。自己グラフトは規制 対象の医療機器ではなく、生体材料に適用される製造および販売上の規制を受 けない。膝蓋腱は外科医が使用するために容易に入手できる自己グラフト材料で あり、免疫学的な拒絶反応の心配はない。一般に、膝蓋腱の3分の1の幅の切片 を同じ膝関節から取り出し、前十字靱帯の位置に置く。通常、大腿骨および脛骨 に正確に穴を開け、その間にグラフトを置き、開けた穴の内部で骨セメント中に その端部を固定することにより、自己グラフトを固定する。組織再成長および生 物学的固定のための土台として機能するが、採取処理により、患者のACLに別 の傷を生じることになる。さらに、膝蓋腱が再建過程の間に弱くなり、その結果 損傷を受ける可能性がある。結局、膝蓋腱自己グラフトでは血管再生が遅く、膝 への負荷を支えられなくなるまでかかることが多いため、失敗する率が高い。 外科医は膝蓋腱自己グラフトが失敗した後に、ACL置換のための補綴装置を 考える。材料科学の進歩により、非常に強力で耐用性が高く、天然のACLの強 度さえ超えるグラフトが製造されるようになった。ACL置換用グラフトの主な 材料と考えられるものは合成ポリマー、炭素繊維およびコラーゲンである。 同種材料(例えば死体グラフト)では採取の際の外傷が避けられるが、ウィル ス病原体が伝染する危険性がある。合成グラフト材料、一般にポリエチレンテレ フタレート(ダクロン、Howmedica製およびStryker製)またはポリテトラフルオ ロエチレン(テフロン、Gore-Tex製)および炭素繊維グラフト(DuPont)は天然の ACL組織の2倍の強度を有することができ、1×107サイクルまで失敗する ことなく耐えることができる。しかし、ベンチテストでは膝関節の内部環境をま ねることはできない。これらのグラフトは必要とされる負荷に十分耐える強度を 持ち始めたが、これらの材料は生物学的に不活性ではなく、疲労や摩耗が起こる 。機械的な故障が起こるまで慢性の炎症や摩耗の問題は続き、時間と共に悪化し 、再手術が必要となる。 再構成コラーゲン繊維製のACLグラフトが報告されている。米国特許第5, 171,273号は、緩い、架橋結合していないコラーゲンマトリックスに埋め 込まれた合成コラーゲン線維を含むコラーゲングラフトを開示していた。この繊 維の出発材料はウシの革質部(真皮)から分離した不溶性コラーゲンであった。 分離した材料は、天然の帯状で繊維性のウシのI型コラーゲンの断片の縣濁液で あり、他の組織タンパク質も少量含むと考えられている。 米国特許第5,263,984号はコラーゲンなどの天然のポリマー性結合組 織のフィブリル維または短片で形成されたフィラメントを含む補綴靱帯を開示し た。この場合の出発材料となるコラーゲンも不溶性であった。 束状に構成された再構成コラーゲン繊維(Dunn,F.H.,他、Am J Sports Med20: 507,1992;Cavallaro,J.F.他、Biotech Bioeng43:781,1994)または組紐(Cava llaro,J.F.,他、上記;Chvapil,M.,他、J Biomed Mat Res 27:313,1993)が組織 工学特性を有するACL置換として提起されている。ウサギ(Dunn,F.H.,他、 上記)およびイヌ(Cavallaro,J.F.,他、上記)などの小動物モデルで実施され た有望なインプラントの研究は、ヒツジ(Chvapil,M.,他、上記)などのより大 きなモデルでは成功していない。その理由は、各繊維の最大引張り応力(UTS )が高いにも関わらず、複合構造の共同強度が比較的低いためであろう。この強 度の損失は、構造の繊維の間で張力、長さ、配置方向が不均一であることによる ものである(Zurek,W.,他、Textile Res J 57(8):439,1987.) 合成材料の強度に近いコラーゲンなどの生体材料から製造された補綴デバイス を得ることが望ましい。哺乳類の組織を置換または修復するために成功裏に使用 できる移植可能な補綴物を開発することが引き続き研究者の目標である。 発明の概要 本発明は、コラーゲン糸およびコラーゲン糸から製造した構造の引張り強さを 改良する方法を提供し、この方法は、コラーゲン糸またはコラーゲン糸の構造を 可塑化剤で可塑化するステップと、コラーゲン糸または構造に引張り荷重をかけ て、コラーゲン糸にひずみを与えるステップと、応力緩和またはクリープにより 糸のひずみを減少させるステップを含む。この方法は、架橋結合剤で、長さで、 糸を架橋結合することを含むことができる。 改良された引張り強さ特性を有するコラーゲン糸またはコラーゲン糸を含む構 造は補綴装置として移植に有用である。改良された強度特性を有するコラーゲン 糸を含む補綴装置は靱帯および腱などの負荷のかかる組織を修復することを目的 とする。 発明の詳細な説明 本発明は、損傷した腱、靱帯のためのインプラントおよびヘルニアの修復、血 管置換、脱出症用支持体、外傷または腫瘍切除後のおよび胸壁再生のためのその 他の構造体として有用な、コラーゲン糸を含む生体適合性のある補綴装置の強度 を上昇させる方法を提供する。1つの好ましい実施形態では、置換される靱帯は 哺乳類の膝関節の前十字靱帯(ACL)である。 本発明の装置は、天然コラーゲンの化学的、構成的構造と類似したコラーゲン 分子の溶液から形成されたコラーゲン糸を配置したものを含む。1つの好ましい 実施形態では、装置は束状に配置されたコラーゲン糸を含み、コラーゲン糸は装 置の引張り強さを改善するために、応力緩和コンディショニングしてある。移植 すると、装置は、宿主結合組織細胞が浸潤し、集まって生存するための土台を浸 潤するための土台を提供し、この細胞が最終的に装置を天然組織で補うまたは置 換して、天然の機能を実行させる。 コラーゲンを含むコラーゲン糸は、コラーゲン糸形成業界で公知の多くの方法 のいずれでも製造できる。本発明によると、コラーゲン溶液の作製に、酵素抽出 ではなく酸抽出を使用するのが好ましい。酵素抽出(ペプシン)では、コラーゲ ン分子の末端から末端ペプチド領域が除去され、このようなコラーゲン調製物で は酸抽出で得たものと比べて弱い糸が作製される。同様に、ペプシンで抽出した コラーゲンでは、酸抽出したコラーゲンから作製したコラーゲンラチスの20分 の1の強度の繊維芽細胞収縮コラーゲンラチスが作製されることが示されている (Bell,E.,INSERM,177:13-28(1989))。酸可溶化コラーゲンは当業者に公知の 手法および材料を使用して製造できる。コラーゲンの材料には皮膚および腱など がある。本発明で使用する好ましいコラーゲン組成物は新規の材料であるウシの 共通指伸筋腱(common digital extensor tendon)から、新規抽出法で得られ、 これらのいずれも米国特許第5,106,949号に開示されており、これらの 開示は参考として本明細書に組み込むものとする。フィブリルまでの大きさのモ ノマーおよびモノマー混合物ならびに二量体などの高次コラーゲンポリマーを本 発明の実行に使用できるが、多くの用途でモノマーが好ましい。 本発明に使用するコラーゲン溶液の濃度は、一般に約2〜10mg/mL、好 ましくは約4〜6mg/mL、最も好ましくは約4.5〜5.5mg/mLの濃 度であり、pHは約2〜4である。コラーゲン用の好ましい溶媒は約0.05〜 約0.1%v/vの希酢酸である。糸の形成およびコラーゲン糸の所望の特性に 適合するものであればコラーゲン用のその他の慣用の溶媒も使用できる。これら のコラーゲン溶液は、宿主とインプラントの間の相互作用を改変または調節する ための当業界で公知の任意成分、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコー ルを含むがこれに限定されない中性および荷電ポリマー、ヒアロウロン酸、成長 因子およびプロテオグリカンなどの細胞外マトリックス成分を含むことができる 酸で可溶化したI型のコラーゲンを使用するコラーゲン糸の形成は米国特許第 5,378,469号に記載されており、これは参考として本明細書に組み込む ものとする。本発明に使用するコラーゲン糸を作製する1つの好ましい方法は、 (a)コラーゲンを含む溶液を、コラーゲン溶液より浸透圧が高く、pHが約5 〜9の脱水剤中に押し出すステップと、 (b)脱水剤を、コラーゲン糸を形成できる条件に維持するステップと を含む。 コラーゲン糸を作製する別の好ましい方法は、形成された糸をすすいで脱水剤 を除去し、さらに柔軟性を付与するステップを含む。この任意のステップは、コ ラーゲン糸を編むまたは織る用途に特に有用である。1つの好ましいすすぎ剤は 精製水である。別の好ましいすすぎ剤は、リン酸濃度約0.001〜約0.02 M、塩化ナトリウム(NaCl)濃度約0.05〜約0.1Mのリン酸緩衝食塩 水(PBS)を含む。緩衝溶液を使用する場合には、すすぎ浴のpHを約5以上 に維持して、糸の過剰脱水を予防する。好ましいpHの範囲は約6〜約8である 。 コラーゲン糸および繊維の特性は織物業界で使用するその他の糸および繊維と 同様に評価できる。織物繊維は一般に長さ当たりの糸の質量すなわちデニール( 長さ9000メートル当たりのグラムで表す質量)として測定する。一般に約4 0〜80デニールであるが、脱水浴へのコラーゲンの注入速度、脱水浴の流速お よび/または針(開口部)の大きさを変化させることによりデニール数を約15 か ら約300まで変化させることができる。糸の強靱性はデニール当たりの引張り 強さとして測定される。例えば、50デニールの糸の引張り強さが220グラム の場合には、強靱性は220/50=4.40グラム/デニール(gpd)とな る。最大荷重は、通常グラムで測定する、切れる直前の糸または糸構造の最大荷 重である。最大引張り応力(UTS)は最大荷重を断面積で除して計算し、メガ パスカル(MPa)とも呼ばれるニュートン/平方ミリメートルまたはポンド/ 平方インチ(psi)として測定する。グラム/デニール(gpd)を使用して 、UTSを表すこともできる。 構造は、当業者に公知の線維加工法、例えば、編むまたは織ることにより、コ ラーゲン糸から形成することができる。例えば綿、絹などの天然繊維および例え ばナイロン、酢酸セルロースなどの合成繊維のいずれのための繊維処理手法も大 部分が本発明で提供される糸の加工に有用であり、これらの方法には三次元織物 の製造に使用する手法も含まれる。例えば、Mohamed,American Scientist,78 ,(1990),530-541を参照のこと。三次元コラーゲン構造およびその製法は米国 特許出願第08/215,760号に開示されており、この開示は本明細書に組 み込まれるものとする。 コラーゲン糸は、米国特許出願第08/216,527号に開示のように、組 紐状の構造、撚糸、編み物に使用されてきた。コラーゲン糸は当業者に公知の手 法を使用して織り、織った構造を製造することができる。米国特許出願第08/ 216,527号に記載のように、血管構造の製造にも、1本の架橋結合したコ ラーゲン糸と1本の架橋結合していないコラーゲン糸を撚り合わせた双糸を含む 編んだ管状物を使用している。 好ましい実施形態では、枠にしっかりと取り付けられた止め釘などの少なくと も2つの突出部を持つ取り付け具の周りに糸を巻いて、閉鎖ループを作ることに よりマルチフィラメントの束を形成する。閉鎖ループを止め釘から取り外し、ル ープの対向する側部を合わせると、糸の大部分が互いに平行になり、束のどちら かの端部で2つのループが形成される。次いで、束のどちらかの端部のループを 固定し、ループの一方または両方を適宜、切断して、ほぼ同じ長さの各コラーゲ ン糸断片の束を形成する。構造のいずれかの端部の1つまたは複数のループは、 宿主または患者に移植するまたは生着させるときに、束ねた構造の固定に使用で きる。この方法で500プライの束を形成するには、糸を取り付け具の周りに2 50回巻く。ほぼ同じ長さの各糸断片の端部を合わせるまたは整列させ、次いで 端部を固定して、束ねた構造を形成することによっても、束を形成することがで きる。当業者に公知の他の手法および原料も糸束の形成に使用できる。束を使用 して、糸束3本以上のマルチフィラメントの組紐、束2本以上のらせん、または 1本のねじれたまたはねじれていない束を形成することができる。少なくとも1 つのループを束の端部に形成して、宿主または患者に移植したときに装置を固定 する手段を提供することもできる。 ねじったまたは組んだ構造のいずれも真に構造の軸の直線上にない要素を含ん でいるため、平行に束ねた同じコラーゲン繊維の理論的な強度は同じ数の繊維を 含むねじったまたは組んだ構造のいずれよりも大きな理論強度を有する。しかし 、実際には組紐やねじった構造が平行な束より、より大きな引張り荷重に耐えう ることが多い。これは繊維長や束にかかる張力を完全に均一に維持することが不 可能なためである。 コラーゲン糸の平行な束における強度の実際的な損失をなくすための1つの方 法はコラーゲンの2つの重要な特性、すなわち、容易に可塑化されることと負荷 された応力が時間と共に容易に緩和されることを利用することである。Fungはコ ラーゲン様組織の粘弾性を研究した。Fungは、単に「緩和」とも呼ばれる応力緩 和を、組織に一定の有限ひずみをかけ、長さを一定に維持したときに、組織内で 誘導された対応の応力が時間と共に減少するプロセスと定義している(Fung,Y.C .,(1981)Biomechanics:Mechanical Properties of Living Tissues.pp.211 Spr inger-Verlag New York社、ニューヨーク)。従って、架橋結合していないコラー ゲン繊維の平行な束を先ず可塑化し、次いで伸張または拡張することにより、繊 維すべてを同じ長さにする。次いで、応力をかけた束を緩和させる場合には、す べての繊維をほぼ同じ張力にするという作用がある。また、可塑化した後、構造 をクリープさせ(すなわち、引張り荷重下で伸張させ)、同じ結果を得ることもで きる。超構造レベルでは、これらの応力緩和およびクリープのコンディショニン グ処理により繊維内のコラーゲン分子を繊維の軸と整列させる。実際には、同 じ理由から、繊維の引き伸ばしが引張り特性を改善するためのよく知られた方法 である(Zurek、上記)。これらのコンディショニング処理は、繊維の充填密度を 上昇させることにより、束の要素を整列させてより密着したユニットにするとい う別の利点も有する。構造の密着性により、隣接したコラーゲン糸間で負荷を分 散でき、構造の強度に寄与する。密着していると、充填密度(「繊維容積」ともい う)が上昇し、靱帯補綴体として移植した場合に、関節または骨トンネルなどの 限られた空間により多くの糸をはめ込むことができる。これらの要因が合わさっ て、束ねたコラーゲン糸の構造の湿潤強度を非常に改善する。 好ましい実施形態では、当業界で公知の結束法で2〜1000プライの1本の コラーゲン糸またはコラーゲン糸の束を製造することができる。束の各糸は他の 糸とほぼ同じ長さであるのが好ましい。しかし、糸のデニールや組成は異なって いてもよい。例えば、束の中の糸の配置方向は、束の核がより細いまたは低いデ ニールの糸でできており、周囲の糸がより太いまたは高いデニールの糸で構成さ れているようなものであってよい。束の内側の糸または外側の糸のいずれかの組 成が、糸を被覆するまたは糸の内部に取り込まれたサイトカインまたは成長因子 を有し、細胞適合性または生体再建を改善または調整することができる。束を修 飾して、骨の中に移植する束の端部を、骨の形態形成蛋白質または骨の形成を促 進するサイトカインで処理することもできる。 次いで、束を装置の中におき、装置は端部から反対方向に束を引いて、束の長 さに沿ってひずみを与えることができる。乾燥した架橋結合していない束につい ての引張り強さの初期値は、束を破壊点を超えて引張り、最大荷重を記録するこ とにより得られる。 コラーゲン糸またはコラーゲン糸を含む束の引張り強さを改善する方法は、糸 束の端部を、端部により束を反対方法に引っ張る装置または手段に固定すること を含む。端部で束を引っ張る好ましい装置は、Mini-Bionix 858機械試験システ ム(米国、ミネソタ州、Eden PrairieのMTS Systems社)などの機械試験システ ムである。束の端部を機械試験システムのグリップで固定した後、束を可塑化す る。可塑化剤は好ましくは水または水溶液またはリン酸緩衝食塩水(PBS)な どのバッファである。コラーゲン糸をより迅速に可塑化するためには、pHの高 いものより、低い緩衝溶液が使用されてきた。グリセロールまたは当業界で公知 のその他の吸湿性物質を使用できるが、コンディショニング処理後に強度を保持 するためには、可塑化剤も除去する必要がある。 可塑化後、束を機械試験システムで伸張して、好ましくは約20〜200%、 より好ましくは約50〜100%の総ひずみを与える。伸張ステップは、漸増的 にまたは段階的に伸張することにより実施して、約5〜10%のひずみを付与し 、さらに伸張させるまでに、応力緩和させて、構造の応力を端部当たり約0.5 〜0グラムまで低下させる。また、長さを増加させながら、(クリープの場合と 同様に)引張り荷重をかけ、これを維持することができる。束ねた糸の構造中の 応力は、ほぼゼロ荷重まで緩和または消失させるのが好ましい。緩和後に残る応 力が少ないほど、コンディショニングの強度上昇に対する影響が大きくなる。 応力緩和したまたはクリープコンディショニングした構造は、コンディショニ ング処理後に架橋結合させるのが好ましい。架橋結合は強度、安定性およびなん らかの耐用性をコラーゲン糸およびコラーゲンを含む構造に与える。架橋結合は 、凍結乾燥、紫外線(UV)照射または構造の化学的架橋結合剤との接触などの 当業界で公知の多くの方法のいずれでも実施できる。種々の型の化学的架橋結合 剤が当業界で公知であり、アシルアジド、ヘキサメチレンジイソシアナート、ビ スイミデート、グリオキサル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、塩化 アジピル、リボースおよび他の糖、シアナミド、1−エチル−3−(3−ジメチ ルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC)などのカルボジイミド、グ ルタルアルデヒドやホルムアルデヒドなどのアルデヒドおよび酸化剤などを使用 できる。好ましい架橋結合剤は、宿主細胞により再建されうる生体適合性材料を 製造するものである。好ましい架橋結合剤はEDCである。カルボジイミドはコ ラーゲン分子のカルボキシル基を活性化し、隣接したアミノ基と合成ペプチド結 合を形成し、尿素を放出する。EDCおよび水を含む架橋結合溶液にはアセトン も含むことができる。好ましい実施形態では、スルホ−N−ヒドロキシサクシン イミドを架橋結合剤に添加する(Staros、1982)。しかし、架橋結合剤はこれらの 例に限定される必要はなく、当業界で公知の他の架橋結合剤および方法が使用で きる。 応力緩和コンディショニングしたコラーゲン糸束では応力緩和コンディショニ ングしたコラーゲン糸束より最大引張り強さ(UTS)が大きいのは、伸張処理 により生じた整列の改善と総断面積の減少(すなわち、繊維の太さの減少)によ るものである。応力緩和コンディショニングしたコラーゲン糸束でデニール数の 等しい対照に比べUTSが大きいのは、長さ、張力および配置方向が束の中でよ り均一になるにつれて負荷分散が改善されることによると思われる。 本発明の強度強化コラーゲン糸は患者または宿主に移植するまたは生着させる 前に滅菌するのが好ましい。一般に2.5Mradのガンマ線照射、酸化エチレ ンまたは化学滅菌で実施できる。応力緩和したコラーゲン構造の化学滅菌の好ま しい方法は構造を中性pHの薄い過酢酸溶液または高濃度の塩と接触させること である。コラーゲンの滅菌法は米国特許第5,460,962号に記載されてお り、その開示は参考として本明細書に組み込むものとする。しかし、滅菌剤およ び滅菌法はこれらの例に限定されるものではなく、当業者に公知の他の滅菌剤お よび滅菌法も使用できる。 コラーゲン繊維を、医薬品、成長因子、ホルモン、他の細胞外マトリックス成 分または遺伝物質で被覆することもできる。これらの物質による被覆は浸漬また は化学結合で実施でいる。被覆は、宿主細胞の内部成長を促進または調節するこ とにより構造の生体再建能に作用するものを選択できる。コラーゲンは細胞が結 合する天然基質であるため、宿主または患者に移植する前に、細胞を繊維上で培 養することができる。 以下の実施例は本発明の実施をよりよく説明するために提供するものであり、 本発明の範囲を限定するように解釈されるべきものではない。本発明の精神およ び範囲を逸脱することなく、本明細書に記載の方法に種々の変更が可能なことは 当業者には理解されよう。 実施例 実施例1:再構成コラーゲン糸の作製 コラーゲン糸は米国特許第5,378,469号に従って製造したが、この開 示は本明細書に組み込むものとする。コラーゲン糸の製造を下記に簡単に示す。 A.材料および装置 1.コラーゲン:米国特許第5,106,949号に記載のように製造した酸抽 出コラーゲンを5.0mg/mLの濃度で0.05%酢酸中に4℃で保存し、使 用前に脱気した。 2.140ccのシリンジ(Becton Dickinson) 3.シリコーン導入管およびブリッジの付いた、18ゲージのステンレス鋼の先 太針(Popper & Sons社) 4.シリンジポンプ 5.マスターフレックス(Masterflex)ポンプとノルプレン管の付いた、直径2 インチ(5.08cm)、長さ18フィート(548.68cm)のPVCの脱水 槽 6.脱水剤:分子量8000のポリエチレングリコール(PEG−8000)1 200g、一塩基リン酸ナトリウム(一水塩)20gおよび二塩基リン酸塩(無 水)71.6gを約4000'mLの水に混合して調製した。次いで、1N N aOHでpHを約7.6〜7.8に調整し、最終容積6000mLとなるまで水 を加えた。 7.直径2インチ(5.08cm)、長さ6フィート(182.88cm)のP VCのすすぎ槽 8.すすぎ剤:精製水 9.滑車および加熱空気送風機の付いた乾燥棚 10.水平の風を取り込むスプールおよびドライバ B.押し出し 脱水槽に約5000mLの脱水剤を注ぎ、再循環ポンプをスタートさせた。脱 水槽の長手方向に沿って脱水剤の層流が得られるように、脱水剤の速度は約5c m/秒に維持した。 すすぎ剤約400mLをすすぎ槽に入れた。 針を、脱水剤中、上流端から約12インチ(30.48cm)まで入れた。コ ラーゲンシリンジバレルをシリンジポンプに取り付け、ポンプの注入速度を約2 . 5mL/分に設定し、注入ポンプをスタートさせた。 脱水槽で十分なスラックが生成されたら、糸を手動的に、すすぎ槽を介して、 乾燥棚の第一滑車上に載せた。糸は一般に約3分間すすぎ槽においた。次いで、 加熱送風機のスイッチを入れ、約35〜40℃とした。糸が乾燥するにつれて、 次いで、徐々にコラーゲン糸を注意深く滑車上にジグザグに載せた。形成された 糸の自由端を取り込みスプールに巻き付けた。取り込みスプールの速度は、棚か ら触って乾燥している糸が出てくるよう設定した。 数百メートルまでの連続した糸が製造された。 実施例2:種々のプライの応力緩和コンディショニングした束と応力緩和コンデ ィショニングしていない束の比較 実施例1と同様に再構成コラーゲン糸を製造した。枠にしっかりと取り付けら れた2つの止め釘の周りにコラーゲン糸を巻き付けて10、50および200プ ライの糸束を作製した。糸が止め釘の周りを覆った時点で、糸をテープで固定し てループを形成した。テープの所でループの端部を切断して、各糸の長さが互い に等しい糸の束を形成した。束の中で比較すると、各糸の張力は異なっていた。 Mini-Bionix 858機械試験システム(米国、ミネソタ州、Eden PrairieのMTS S ystems社)を使用して、コラーゲンの糸束を試験した。束をジョーグリップに対 して垂直に固定可能に締め付け、上部のジョーグリップを上向きに、下側に位置 的に固定したジョーグリップから離れるように引っ張った。破壊点を超えて束を 引っ張ることにより、乾燥した架橋結合していない束の引張り強さの初期値を求 めた。糸が一度に1本ずつ、ゲージの長さに沿って多くの場所で壊れて、束が徐 々に壊れた。 負荷伸長曲線を得るために、束を機械試験システムのグリップ内に置き、リン 酸緩衝食塩水(PBS)で飽和させた。総ひずみが初期値の約50%となるまで 、束を段階的に伸長させ、ゼロ負荷まで緩和させた。次いで、束を精製水ですす ぎ、乾燥させた。すべての束を2.5%グルタルアルデヒドで架橋結合させ、水 ですすぎ、空気乾燥させた。PBSで可塑化した束を、ひずみ率約50%/分で 機械試験にかけ、最大荷重を記録した。 デニールの一致する構造を上記の様に製造して、同じデニール数の構造をひず みコンディショニングにより得られた構造と比較した。ひずみコンディショニン グ(SC)した試料をひずみコンディショニングしていない(NSC)試料およ びコンディショニング後の大きさについてデニール数の一致する対照(DMC) の両者と比較した。Studentのt検定で、有意水準p>0.05(有意差なしは" ns"と表す)、p<0.05,p<0.01およびp<0.001としてデータ を分析した。結果は表1に示す。 表1 10プライ NSC SC DMC 全体のサイズ(デニール) 600 400 400 平均最大荷重(g) 642 619 570 UTS(g/デニール) 1.069 1.548 1.426 SC増加率 +45% +9% 有意差 p<0.001 有意差なし 50プライ NSC SC DMC 全体のサイズ(デニール) 3000 2000 2000 平均最大荷重(g) 1633 2405 1767 UTS(g/デニール) 0.544 1.202 0.884 SC増加率 +121% +36% 有意差 p<0.001 p<0.001 200プライ NSC SC DMC 全体のサイズ(デニール) 12000 8000 8000 平均最大荷重(g) 5294 6211 4537 UTS(g/デニール) 0.441 0.776 0.567 SC増加率 +76% +37% 有意差 p<0.001 p<0.05 NSCに比べてSCでUTSが上昇しているのは、伸長処理により生じた整列 の改善および総断面積の減少(すなわち、線維の細化)に起因すると思われる。 DMCに比べSCでUTSが上昇しているのは、束の中の長さ、張力および配置 方向がより均一になるにつれて、負荷分散が改善されることによると思われる。 これらの知見を利用すると、コラーゲン様ACL代替物の機械特性が改善され、 機械特性の強化された他の種類のインプラントの開発の基礎が提供される。 実施例3:コンディショニングしたコラーゲン糸束とコンディショニングしてい ないコラーゲン糸束の比較 実施例1に記載のように再構成コラーゲン糸を製造した。50デニールのコラ ーゲン糸を枠の周りに20プライ(20糸)巻き、端部をテープで固定し、テー プを切断することにより束を作製した。最初に、乾燥した試料を検査して、予め コンディショニングした構造の引張り強さの初期値を得た。これは実際に試料の 乾燥強度である。糸が一度に1本ずつ、ゲージの長さに沿って多くの場所で壊れ て、束が徐々に壊れた。この値を最大荷重の値とした(破壊前の最大荷重)。 次に、束をMini-Bionix 858機械試験システム(米国、ミネソタ州、Eden Prair ieのMTS Systems社)の検査機の空気圧ジョーグリップ内に固定し、検体(ゲージ 長約50mm)にPBSを噴霧した。 次に、精製水ですすぎ、室温で乾燥させた。PBS中2.5%のグルタルアル デヒドで構造を飽和させて束を架橋結合させ、精製水ですすぎ、乾燥させた。試 験試料の中間物質にテープをはり、また、約50mmのゲージ長でMTSに載せ た。試料をPBSで可塑化してから、約50%/分のひずみ率で不良について調 べた。 コンディショニングを行っていない対照の試料は、コンディショニングを行わ ないこと以外は同様に処理し、検査した。 機械試験の結果は表2に示すが、コンディショニングしていない対照とコンデ ィショニングした試料とを比較している。1本のコンディショニングしていない 湿った架橋結合させた糸の断面積は約0.006mm2とした。 表2 コンディショニングしていない対照 コンディショニング した試料 最大荷重 433g±42 423g±90 総面積 (20)(.006)=0.120mm2 (0.12)/(1.85)=0.065mm2 UTS (0.433)(9.81)/0.12=35.4MPa (0.423)(9.81)/0.06=63.8Mpaグラム 数/端部 433/20=21.6g/端部 423/20=21.29/端部 デニール (20)(50)=1000 (20)(50/1.85)=540 湿潤強靱性 433/1000=0.433g/デニール 423/540=0.783g/デニール コンディショニングしていない対照の試料と比較し、コンディショニングした 構造はほぼ2倍の非常に高い引張り強さを示した。応力緩和した束も、糸がより 緊密に充填されているため、非常に高い充填度を示す。 実施例4:大型束構造 約510プライのコラーゲン糸の束を上記のようにコンディショニングした。 コンディショニングの時点での総ひずみは平均約26.7%であり、その結果、 束内の平均有効デニール数が端部当たり約40.4(全体で20182)まで低 下した。ひずみコンディショニングを行っていない、乾燥した対照とPBSで湿 潤させた対照の両者も試験した。糸をPBSで可塑化した後、グルタルアルデヒ ドで架橋結合させた試料について引張り試験を実施した。結果を表3に示す。 同じ大きさの材料に対する他の試験と同様に、ジョウの部分で破壊が起こるた め、強度に関する結果は最低値とみなすべきである。 表3 試料の種類 最大荷重 総デニール数 湿潤強靱性 (グラム) (デニール) (グラム/デニール) 対照 6279g 26500デニール 0.251g/デニール [湿潤せず、 7279g 25000デニール 0.291g/デニール ひずみなし] 7296g 25000デニール 0.292g/デニール 平均±SD 6951g±582 0.278g/デニール±0.023 対照 N/A N/A N/A [PBSで湿潤、7905g 25000デニール 0.316g/デニール ひずみなし] 8325g 25000デニール 0.333g/デニール 平均±SD 8116g±298 0.325g/デニール± 0.012[p<0.01]コンディショニング した試料 10620g 22069デニール 0.481g/デニール [PBSで湿潤]8150g 19290デニール 0.422g/デニール 9030g 19186デニール 0.471g/デニール 平均±SD 9267g±1251 0.458g/デニール± 0.032[p<0.001] これらの大きな束の湿潤強靱性は、通常のPBSで湿潤させ、乾燥させた後、 平均で約17.9%上昇することが示された。この上昇はおそらく、湿潤後に束 内の結合が改善されるためであろう。湿潤させた対照と比較すると、束をひずみ コンディショニングすると、最大荷重が約14.2%上昇するだけであるが、湿 潤引張り強さは約40.9%上昇し、これは非常に大きく異なっていた。乾燥し た対照と比較すると、コンディショニングにより最大荷重が有意に上昇(約33 . 3%)し、湿潤強靱性はさらに大きく上昇した(約64.7%)。湿潤強靱性の上 昇は、コンディショニング後に総デニール数が低下することと、最大荷重の上昇 の両者に起因する。 応力緩和コンディショニングは、500プライまでのコラーゲン糸束の湿潤引 張り強さを上昇させることが示された。この上昇は、2つの要因、(1)ひずみ のコンディショニングによる構造の総デニール数の低下と(2)最大荷重の上昇 に起因する。 これまで本発明を明確にし、理解するために、説明や実施例を使って幾分詳細 に述べてきたが、添付の請求の範囲内で変更や修飾が可能であることは当業者に は明らかであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),AM,AU,BB,B G,BR,BY,CA,CN,CZ,EE,GE,HU ,IL,IS,JP,KG,KR,LT,LV,MX, NO,NZ,PL,RO,RU,SG,SI,SK,U A

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.少なくとも1本のコラーゲン糸の強度を上昇させる方法であって、 (a)コラーゲン糸を可塑化剤で可塑化するステップと、 (b)前記コラーゲン糸を伸長させて、コラーゲン糸に引張り荷重をかけ、前記 コラーゲン糸にひずみを与えるステップと、 (c)応力緩和またはクリープにより糸内のひずみを減少させるステップと、 (d)コラーゲン糸から可塑化剤を除去するステップと を含むことを特徴とする方法。 2.さらに、 (e)架橋結合剤で糸を架橋結合させるステップ を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。 3.可塑化剤が水または水性バッファであることを特徴とする請求項1に記載の 方法。 4.ひずみが約20〜200%となるまで糸を伸長させて、引張り荷重をかける ことを特徴とする請求項1に記載の方法。 5.ひずみが約50〜100%となるまで糸を伸長させて、引張り荷重をかける ことを特徴とする請求項1に記載の方法。 6.伸長を反復漸増的に実施することを特徴とする請求項1に記載の方法。 7.約5〜10%のひずみまで漸増させることを特徴とする請求項1に記載の方 法。 8.応力緩和またはクリープにより荷重を端部当たり0.5gまで低下させるこ とを特徴とする請求項1に記載の方法。 9.架橋結合剤を、凍結乾燥、紫外線(UV)照射、アシルアジド、ヘキサメチ レンジイソシアナート、ビスイミデート、グリオキサル、ポリグリセロールポリ グリシジルエーテル、塩化アジピル、リボースおよびその他の糖、カルボジイミ ドならびにアルデヒドからなる群から選択することを特徴とする請求項2に記載 の方法。 10.架橋結台剤が1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジ イミド塩酸塩(EDC)であることを特徴とする請求項9に記載の方法。 11.合わさって多プライの束を形成する複数のコラーゲン糸があることを特徴 とする請求項1に記載の方法。 12.多プライ束が2〜1000プライであることを特徴とする請求項11に記 載の方法。 13.多プライ束が20〜500プライであることを特徴とする請求項11に記 載の方法。 14.コラーゲン糸の多プライ束の強度を上昇させる方法であって、 (a)コラーゲン糸の多プライ束を可塑化剤で可塑化するステップと、 (b)前記コラーゲン糸の多プライ束を伸長させて、コラーゲン糸の多プライ束 に引張り荷重をかけ、前記多プライ束にひずみを与えるステップと、 (c)応力緩和またはクリープにより前記多プライ束内のひずみを減少させるス テップと、 (d)前記多プライ束から可塑化剤を除去するステップと を含むことを特徴とする方法。 15.ひずみが約20〜200%となるまで糸を伸長させて、引張り荷重をかけ ることを特徴とする請求項14に記載の方法。 16.ひずみが約50〜100%となるまで伸長させて、引張り荷重をかけるこ とを特徴とする請求項14に記載の方法。 17.伸長を反復漸増的に実施することを特徴とする請求項14に記載の方法。 18.約5〜約10%のひずみまで漸増させることを特徴とする請求項17に記 載の方法。 19.さらに、 (e)架橋結合剤で多プライ束を架橋結合させるステップ を含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。 20.さらに、 (f)前記架橋結合した多プライ束を滅菌するステップ を含むことを特徴とする請求項19に記載の方法。 21.さらに、 (g)医薬品、成長因子、ホルモン、細胞外マトリックス成分または遺伝物質で 前記多プライ束を被覆するステップ を含むことを特徴とする請求項20に記載の方法。 22.架橋結合剤が1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジ イミド塩酸塩(EDC)であることを特徴とする請求項19に記載の方法。 23.多プライ束が2〜1000プライであることを特徴とする請求項14に記 載の方法。 24.多プライ束が20〜500プライであることを特徴とする請求項14に記 載の方法。 25.コラーゲン糸の多プライ束の強度を上昇させる方法であって、 (a)2〜1000プライのコラーゲン糸の多プライ束を、水、水性バッファお よびグリセロールからなる群から選択した可塑化剤で可塑化するステップと、 (b)前記多プライ束を伸長させることにより、前記多プライ束に引張り荷重を かけ、前記多プライ束に約5%から約10%のひずみを与えるステップと、 (c)応力緩和またはクリープにより前記多プライ束のひずみを0.5グラム未 満まで低下させるステップと、 (d)前記伸長を反復漸増的に反復するステップと、 (e)前記多プライ束から可塑化剤を除去するステップと、 (f)前記多プライ束を架橋結合剤で架橋結合させるステップと、 (g)前記架橋結合した束を滅菌するステップと を含むことを特徴とする方法。 26.請求項1から25のいずれか一項に記載の方法で作製することを特徴とす る移植可能な補綴装置。
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