JP2004538398A - 石材を用いた橋脚の補修補強工法 - Google Patents

石材を用いた橋脚の補修補強工法 Download PDF

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Abstract

石材を用いた橋脚の補修補強工法において、橋脚の周縁に鉄筋を配設する工程と、鉄筋が配設された外側に石材を積み、石材を橋脚又は鉄筋に連結・固定する工程と、石材と橋脚との間にコンクリートを打設する工程とにより、橋脚全体を補修補強し、補修補強の後で、コンクリートが水中に露出されないようにし、石材の材質の特性上、1回の補修補強作業で橋脚の外観が優秀となり、長期間を使用しても腐食されず、耐久性に優れ、追加的な補修補強作業が不要となる等、半永久的に用いることにある。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、石材を用いた橋脚の補修補強工法に係り、特に橋脚を補修補強する際に、部分的な補修補強ではなく、橋脚全体を補修補強し、補修補強の後で、コンクリートが水中に露出されないようにする石材を用いた橋脚の補修補強工法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、橋脚が、凍結融解により被服コンクリートの強度が低下するか、材料の分離と被覆の不足とにより鉄筋が露出され、腐食される現象、流送物質との衝突と渦流現象により磨耗・侵食される現象、コンクリートの中性化現象などが見出されると、直ちに上記橋脚を補修補強しなけらばならない。
【0003】
上記橋脚を補修補強する方法は、作業者が水中において作業するのが普遍的であったが、今年には、本出願人が提案したことのある水密性ケーソンを橋脚の周囲に設けて、ドライエッチング状態で作業をする。
【0004】
即ち、添付の図1でのように、橋脚100の周囲に水密性ケーソン101を設け、上記水密性ケーソン101と橋脚100との間で水を除去した後、作業者102がワイヤ103に乗って降りて損傷部位みにコンクリートを打設する方法により橋脚100を補修補強する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、従来、このような従来の補修補強工程は、橋脚100の損傷部位のみを補修補強するため、部分的な補修補強がなされ、ムラのように示され、既存のコンクリートとの付着力の不足により補修補強されたコンクリートと既存のコンクリートとが接する部分が脱落するか、侵食現象が生じやすく、橋脚100が補修補強の後、再度水中に露出されるため、引き続き損傷が発生する等の問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、橋脚の周縁に水密性ケーソンを設け、前記橋脚と前記水密性ケーソンとの間の水を除去した後で、前記橋脚を補修補強する補修補強工法において、前記橋脚の周縁に鉄筋を配設する工程と、前記鉄筋が配設された外側に石材を積み、前記石材を前記橋脚又は前記鉄筋に連結・固定する工程と、前記石材と前記橋脚との間にコンクリートを打設する工程とからなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の石材を用いた橋脚の補修補強工法は、橋脚を補修補強する際に、部分的な補修補強ではなく、橋脚全体を補修補強し、補修補強の後で、コンクリートが水中に露出されないようにし、1回の補修補強作業で橋脚の外観を優秀とし、耐久性に優れ、追加的な補修補強作業が不要とする。
【0008】
上記のような本発明の構成及び作用を、添付の図面に基づいて詳細に説明すると、下記の通りである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は、橋脚全体を補修補強し、補修補強の後で、コンクリートが水中に露出されないようにする目的を、石材を橋脚又は鉄筋に連結・固定する工程と、石材と橋脚との間にコンクリートを打設する工程とにより実現するものである。
以下、図面に基づいてこの発明の実施例を詳細且つ具体的に説明する。
【実施例】
【0010】
図2は、本発明による橋脚の補修補強工程を示す構成図であり、図3は、図2の部分拡大断面図であり、図4は、本発明により橋脚が補修補強された様子を示す断面図であり、図5は、本発明による橋脚の補修補強工程図である。
【0011】
本発明は、橋脚に損傷が見出されると、橋脚10の周縁に水密チューブ21と、バラストタンク22と、支柱台23とからなる水密性ケーソン11を水上で組み立てて、橋脚10の底や壁体に密着・設置し、上記の水密性ケーソン11と橋脚10との間の水を除去して、作業者が作業を行えるようにする。
【0012】
以降、橋脚10の表面に取り付けられた異物質を除去した後、上記橋脚10の周縁に鉄筋13を配設し、鉄筋13が配設された外側に石材12を積む。
【0013】
上記石材12は、アンカーボルト14、15を用いて鉄筋に連結・固定させつつ積み、上記アンカーボルト14、15は、一方が環状となったアンカーボルト14と、一方が環状となり、他方は連結ピン16が直交して設けられたアンカーボルト15とを備え、一方が環状となったアンカーボルト14は、環状となった一方を鉄筋13に掛止し、他方は石材12の内側中央に締結・固定させる。
【0014】
また、連結ピン16が設けられたアンカーボルト15は、環状となった一方を鉄筋13に掛止し、他方に設けられた連結ピン16の上・下端は、上下に並列に設けた石材12の底面と上側面にそれぞれ締結・固定させる。
【0015】
以降、上記石材12と橋脚10との間にコンクリート20を打設して養生させた後、水密性ケーソン11を解体・撤去する。
【0016】
上記工程により、橋脚10の補修補強工事が完了すると、石材12の材質上の特性から、橋脚10の外観が優秀で、長い期間が経過しても、水中は勿論、水面と接触する部分も腐食しなくなる。
【0017】
一方、添付の図6は、本発明の他の実施例を示し、本発明による補修補強工法の工程のうち、石材12を固定する工程において、他の手段により石材12を固定するものであって、一方の先端は連結ピン19が直交して設けられ、他方の先端は、アンカーボルト18が設けられ、上記アンカーボルト18が設けられた内側を折り曲げて形成したアングル17を備え、アンカーボルト18は、橋脚10に設置・固定させ、連結ピン19の上・下端はそれぞれ上下に並列に設けられた石材12の底面と上側面に設置・固定させ、石材12を固定・支持するものである。
【0018】
このような他の実施例は、橋脚10と石材12との間隙が狭くなって、その間に鉄筋13を配設する必要がなく、作業が容易であり、費用が安価な施工方法である。
【0019】
また、添付の図7は、本発明の更に他の実施例を示し、損傷部位が橋脚10の上側のみにあるか、石材12を用いて橋脚10の外観を優秀にしようとする際に、少ない費用と短い工期で補修補強するものであって、水密性ケーソン11の下端が橋脚10の中間部分に位置されるように設け、上記の水密性ケーソン11と橋脚10との間の水を除去した後、作業者が降りて補修補強作業をするものである。
【0020】
上記の本発明の実施例と他の実施例では、橋脚10の補修補強について説明したが、橋脚10を新設する際にも適用でき、石材12の他、高強度の合成樹脂やその他の耐久性と腐食性に優れる材質を用いることもできる。
【0021】
本発明の効果は、橋脚の補修補強の際、石材を用いて補修補強する工法に関するものであって、石材の材質の特性上、橋脚の外観が優秀となり、長期間を使用しても腐食されず、追加的な補修補強作業が不要となるなど、半永久的に用いることができる。
【産業上の利用可能性】
【0022】
石材を橋脚又は鉄筋に連結・固定する工程と、石材と橋脚との間にコンクリートを打設する工程とを、他の補修補強工法にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】従来の橋脚の補修補強工程を示す状態図である。
【図2】本発明による橋脚の補修補強工程を示す構成図である。
【図3】図2の部分拡大断面図である。
【図4】本発明により橋脚が補修補強された様子を示す断面図である。
【図5】本発明による橋脚の補修補強工程図である。
【図6】本発明の他の実施例による補修補強工程を示す構成図である。
【図7】本発明の更に他の実施例による補修補強工程を示す構成図である。
【符号の説明】
【0024】
10 橋脚
11 水密性ケーソン
12 石材
13 鉄筋
14、15、18 アンカーボルト
16、19 連結ピン
17 アングル
20 コンクリート
21 水密チューブ
22 バラストタンク
23 支柱台

Claims (3)

  1. 橋脚(10)の周縁に水密性ケーソン(11)を設け、前記橋脚(10)と前記水密性ケーソン(11)との間の水を除去した後で、前記橋脚(10)を補修補強する石材を用いた橋脚の補修補強工法において、前記橋脚(10)の周縁に鉄筋(13)を配設する工程と、前記鉄筋(13)が配設された外側に石材(12)を積み、前記石材(12)を前記橋脚(10)又は前記鉄筋(13)に連結・固定する工程と、前記石材(12)と前記橋脚(10)との間にコンクリート(20)を打設する工程とからなることを特徴とする石材を用いた橋脚の補修補強工法。
  2. 前記石材(12)を固定する工程は、一方が環状となり、前記鉄筋(13)に固定され、他方が前記石材(12)の内側の中央に締結される一のアンカーボルト(14)と、一方が環状となり、前記鉄筋(13)に固定され、他方には連結ピン(16)が直交して設けられ、上下に並列に設けられた前記石材(12)を締結する他のアンカーボルト(15)とにより固定することを特徴とする請求項1に記載の石材を用いた橋脚の補修補強工法。
  3. 前記石材(12)を固定する工程は、一方の先端には前記橋脚(10)に締結されるアンカーボルト(18)が結合され、他方の先端には連結ピン(19)が直交して設けられ、上下に並列に設けられた前記石材(12)を締結するアングル(17)により固定することを特徴とする請求項1に記載の石材を用いた橋脚の補修補強工法。
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