JP2004534241A - プラズマトーチ - Google Patents
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Abstract
【課題】高レベルの溶解固体を含有するサンプルから析出する塩による閉塞を防ぐことのできる、分光分析に用いるプラズマの生成トーチを提供する。
【解決手段】分光分析に用いる誘導結合またはマイクロ波誘導プラズマの生成トーチ。該トーチは、サンプルのエアゾールキャリアガスのフローを、トーチ内で生成されたプラズマ17へ搬送する中央管25を有する。該管25は、吸気口31と該吸気口より径の小さい排気口39とを有し、排気口39で上記ガスを略層流として送り出す形状を有している。該管25は、少なくともその長さ方向の大部分に沿ってテーパ状であり、その断面積が排気口39に向かって少なくとも長さ方向の大部分に沿って除々に滑らかに減少している。このようなテーパ状の管は、高レベルの溶解固体を含有するサンプルから析出する塩による閉塞を防ぐことが判明している。
【選択図】図5
【解決手段】分光分析に用いる誘導結合またはマイクロ波誘導プラズマの生成トーチ。該トーチは、サンプルのエアゾールキャリアガスのフローを、トーチ内で生成されたプラズマ17へ搬送する中央管25を有する。該管25は、吸気口31と該吸気口より径の小さい排気口39とを有し、排気口39で上記ガスを略層流として送り出す形状を有している。該管25は、少なくともその長さ方向の大部分に沿ってテーパ状であり、その断面積が排気口39に向かって少なくとも長さ方向の大部分に沿って除々に滑らかに減少している。このようなテーパ状の管は、高レベルの溶解固体を含有するサンプルから析出する塩による閉塞を防ぐことが判明している。
【選択図】図5
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば誘導結合プラズマまたはマイクロ波誘導プラズマを生成する、分光分析用のプラズマトーチに関する。
【背景技術】
【0002】
通常、誘導結合/マイクロ波誘導プラズマトーチを用いた分光分析においては、溶解固体濃度が比較的高い液体サンプル(試料)の分析が必要である。極端な例では、そのようなサンプルの濃度は溶解成分のうちいずれかの飽和点に近づく場合がある。液体サンプルは、通常ネブライザ(噴霧器)で生成されたエアゾールとしてプラズマトーチへ導入される。高濃度のサンプルを分析しようとすると、霧状のエアゾールが生成されてトーチ内を通って搬送されるのに伴い、溶液から塩が形成される。多くの場合、塩粒子はネブライザやトーチ内に堆積して詰まりの原因となり、ついには分析を中止して機器を分解して洗浄する必要が生じる。これにより、貴重な時間が無駄に費やされてしまう。塩による閉塞を防ぐネブライザも公知ではあるが、プラズマトーチの閉塞による弊害は後を絶たない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、高レベルの溶解固体を含有するサンプルから析出する塩による閉塞を防ぐことのできる、分光分析に用いるプラズマの生成トーチを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、分光分析に用いるプラズマの生成トーチにおいて、サンプルのエアゾールキャリアガスのフローを、電磁場によりトーチ内で生成されたプラズマへ搬送する管であり、吸気口とこの吸気口より径の小さい排気口とを有し、前記排気口で前記ガスを略層流として送り出す形状であり、少なくともその長さ方向の大部分に沿ってテーパ状であり、その断面積がその排気口に向かって前記少なくとも長さ方向の大部分に沿って除々に滑らかに減少している管を有するトーチを提供する。
【0005】
エアゾールがトーチの管の吸気口(通常、内径4mm〜8mm)から管の排気口(通常、内径0.8mm〜3mm)へ移動する間、エアゾールは加速する。この速度変化(およびこの変化に伴う圧力変化)は、タービュランス(乱流)や圧力変化が最小となるように可能な限り滑らかでなくてはならない。本発明は、吸気口と排気口との間の断面積が除々に減少するよう設定し、各端部でテーパ部と何れの平行部とにおいてもそれらの間の移行を滑らかにしたことで、上記の目的を達成している。テーパは先細りの割合が一定(つまり、直線的)でも、指数的でもよく、または断面積が減少し、どの平行部とも滑らかに一体化する適切で滑らかな経路が提供される形状ならばいかなる形状でもよい。このような形状は、テーパの形成時、ガラスや石英管を加熱して引き伸ばす際、自然に形成される。管がセラミック材から形成される場合(機械加工および焼成もしくは成形による)、または心棒上に石英を取り付けた後に急速冷却して形成する(shrinking)場合、機械加工の際や、モールドや心棒の設計と構築において、テーパ部と隣接する何れの平行部とにおいてもそれらの間の移行が画然と、または急激に生じないように配慮しなくてはならない。テーパ部の長さは、管の吸気口内径の少なくとも5倍でよく、好ましくは管の吸気口内径の5倍〜10倍である。このように設計すると、従来のプラズマトーチで見受けられるような、塩が堆積しやすくなるプラズマトーチの管の断面積における比較的唐突な移行が回避される。
【0006】
管の排気口端の平行部とテーパ部との間の移行に伴う何れのタービュランスおよび圧力変化も、プラズマからの放出熱またはプラズマから管への伝導熱による大きな影響を受けないためには、それらが生じるのはプラズマから十分離れた場所でなくてはならない。本発明では、内径の最終変化が生じる場所を確実に管の排気口端から40mm〜50mmの距離とすることで該要求を満たしている。公知である、従来のトーチにおける管の断面積の比較的唐突な移行は、通常管の排気口端の近く、従ってプラズマの熱の近傍に位置する。本発明は、テーパ部の断面が吸気口と排気口との間で除々に滑らかに移行し、該テーパ部をプラズマの熱から可能な限り離して位置させる、例えば、テーパ部が吸気口から始まるようにすることで、該要因の影響を低減している。
【0007】
発明のよりよい理解のため、およびその実施方法を示すため、以下に好適な実施形態を添付図面を参照して説明するが、これらの実施形態は本発明を限定するものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1に一般的な誘導結合プラズマトーチ9を示す。該トーチ9は、通常石英ガラスから成る3本の同心管10,11、13を有している。図1のトーチ9では、3本の管を永久的に融着させているが、従来技術においては3本の管10,11,13を所定位置に保持し、管10,11,13のうち少なくとも1本を取り外しおよび交換可能とした機械的構成も知られている。このような構成をデマウンタブル(取り外し可能)トーチと言う。
【0009】
管13は3本の管のうち最も外側の管である。管11は中間の管であり、大きめの径を有する部分12を備えていてもよく、設計によっては該部分12が管11の全長に渡って延びている場合もある。該部分12を設けるのは、ガス吸気口15から供給されるプラズマ生成ガス(通常、アルゴン)の通路となる狭い環状ギャップ(隙間)を、管11と13との間に設けるためである。この狭いギャップによりガスに望ましい高流速が付与される。高周波誘導コイル16には電源(図示せず)から高周波電流が供給される。プラズマ17の発生には、高電圧スパーク(図示はしないが公知の方法による)をガス吸気口15から進入してくるガスに瞬間的に印加する。プラズマ17は、公知のように、コイル16により生成される高周波電磁場とプラズマ17との誘導結合により維持される。ガス吸気口14から少量のガスのフローが管11−12へ供給される。これにより、プラズマ17と近傍の管11−12、10の端部19との間に適切な距離を保ち、管11−12、10の端部19の過熱を防ぐ。
【0010】
誘導結合プラズマではなくマイクロ波誘導プラズマの場合、コイル16は設けられず、トーチ9へマイクロ波電磁場を印加する手段とトーチ9とを適切に結合させる。例えばトーチ9を、マイクロ波エネルギーが供給される共鳴空洞内へ適切に配置する。
分析用サンプルのエアゾールキャリアガスのフロー(図示せず)は、公知の手段(図示せず)によりプラズマから離れた管10の端部(つまり、管の吸気口33)へ導入される。エアゾールを運ぶガスは、管10のプラズマ17と隣接する他端(つまり、排気口35)から、プラズマ17を通りぬけるのに十分な流速で出現する。管10から出現するガスおよびエアゾールがプラズマ17を通りぬけることで、プラズマ17内に中央路18が形成される。管10の排気口35を通過し中央路18へ進入するエアゾール滴は、プラズマ17の熱により乾燥、溶融、および気化という一連の経過をたどる。次に、気化したサンプルはプラズマ17の熱により原子およびイオンになり、これらの原子およびイオンはプラズマ17の熱により励起され発光する。励起された原子とイオンから放射された光は、公知のように光学発光分光分析による分光分析に用いることができる。さらに、中央路18のイオンは、公知のように質量分析による分析に用いることができる。
【0011】
管10の排気口35から出現するエアゾールが効率的にプラズマ17を貫通し中央路18を形成するように、平行壁に囲まれた幅の狭い通路を管10中の少なくとも一部にその排気口35と隣接するように設け、該通路を通過するフローを略層流とすることが知られている。図1に、管10の全長に渡って延びるそのような平行壁に囲まれた幅の狭い通路を示す。しかしながら、このような長く、狭い通路や毛細管は、高レベルの溶解固体を含有するサンプルから生成されたエアゾールを管10内へと導入する際に、該エアゾールから析出する塩により、容易に閉塞してしまうことも知られている。従って、図2に示すような管を用いることが知られている。図2では、平行面に囲まれ、エアゾールが進入する端部から管の長さの大部分に渡って延びる幅広な部分21と、平行面に囲まれた、エアゾールの排気口が終了する端部から延びる幅が狭く短い部分22とが設けられている。該部分21と22とは短いテーパ部23により接合されている。図2の管10は、図1に示す平行面に囲まれた狭部がその全長に渡って延びている管10よりも、塩の堆積による詰まりをよりよく防ぐ。それでも尚、図2の管10を備えたトーチは堆積塩による閉塞を生じる。塩の堆積は、短いテーパ部23において特に顕著である。
【0012】
塩が堆積しやすいテーパ部23に堆積した塩を観察した結果、発明者はテーパ部をプラズマの熱から可能な限り遠くへ設けることにし(これは該部の温度を下げるためである)、また平行壁に囲まれた狭部へのフローの移行を可能な限り緩慢にすることとした。その結果が、図3に示すように、図2の管10の部分23と比較すると、長さが大幅に増大されたテーパ部27を有するように設計された管25である。管25は、少なくともその長さ方向の大部分に沿って一様にテーパ状に形成されており、吸気口37と排気口39との間で断面積が少なくとも長さ方向の大部分に沿って除々に滑らかに減少している。管25は図2の管10の部分22と類似の平行面に囲まれた狭部29を有する。実証はされていないが、管25内部におけるサンプルのエアゾールキャリアガスのフローがその排気口39で略層流となるように、排気口端39のテーパを平行面に囲まれた狭部29に近づければ、おそらくテーパ部27を管25の全長に渡って延ばすことができるであろう。
【0013】
図4は本発明の管25の一実施形態を示しており、ここではエアゾールがテーパ部27と連続した滑らかな湾曲管31を通って管25内へ導入される。湾曲管31は、本発明をテストした特定の分光計において有利である。他の分光計、例えばトーチが垂直に搭載されている分光計では、湾曲管31は不要かもしれない。
図5に本発明による中央管25を備えた誘導結合プラズマトーチ40を示す。図1のトーチ9と同一の構成要素に関しては、同一の符号を付すこととする。本発明によるトーチ40は、最も広範な様態のものは高周波誘導コイル16を省いて3本の管25,11、13を備えている。
【0014】
本発明の管25の性能を評価するため、溶液1リットル中に塩化ナトリウムを250g含有する溶液を、図2の管10を有する作動中の従来のトーチまたは本発明による管25(図4に示す)を有する作動中のトーチへ連続噴霧した。各テストにおけるサンプル導入装置および誘導結合プラズマの作動条件は同一であり、これらは誘導結合プラズマ原子発光分光計の通常作動において用いられる典型的なものである。従来のトーチでは30分以内に詰まりが生じたが、本発明によるトーチ40は24時間後も作動可能であった。詰まりの過程を観察すると、従来のトーチでは塩が連続的に滞留し詰まりが生じていることが判った。本発明のトーチでは、塩が堆積するのは、湾曲部31内と、湾曲部31を過ぎた直後の管25のテーパ部27における幅が広い部分であった。堆積塩は微粒状材となっており、その一部は随時管25から中央路18へと飛ばされている。このように本発明によるトーチはある程度自浄式である。ここで、サンプルを継続的に導入するのは、非常に厳しいテストであることを強調しておく。実際に行なわれる分析では、サンプルとサンプルとの合間にブランク溶液を吸引して装置を洗浄するので、有効分析時間は大幅に延長される。
【0015】
管25の寸法としては、例えば、長さは約90mm、吸気口の径は5mm、排気口の径は2.3mm、テーパ部の長さは約40mmであり排気口から延びる長さは約45mmである。
図6に更なる実験結果を示す。ここでは、溶液1リットル中3つのテスト元素(バリウム、亜鉛、マグネシウム)夫々を1mgと、塩化ナトリウム250gとを含有する溶液から報告された、テスト元素濃度を時間に対してプロットしたものである。該溶液を、本発明による管25(図4に示す)を有するトーチ内で維持された誘導結合プラズマへ連続導入し、その間各テスト元素の濃度を図に示す輝線(つまり、Ba:455.403nm、Zn:206.200nm、Mg:280.270nm、Mg:285.213nm)の計測強度に基づいて監視した。これらの結果から、トーチは24時間連続作動後も良好に作動していることが判る。
【0016】
図7は、溶液1リットル中マンガン1mgと、塩化ナトリウム250gとを含有する溶液から報告された、マンガン濃度を時間に対してプロットした結果である。該溶液を、まず(a)従来のトーチ、および次に(b)本発明による管25(図4に示す)を有するトーチ内に維持された誘導結合プラズマへ連続導入し、その間マンガンの濃度を、257.610nmの輝線の計測強度に基づいて監視した。各トーチに対し、同一のサンプル導入装置が用いられた。従来のトーチは2時間後に詰まりを生じたが、本発明によるトーチは8時間連続作動した後も良好に作動した。
【0017】
表1に(a)従来のトーチと(b)本発明によるトーチとにおける稀硝酸溶液中の各種元素の検出限界を示す。該溶液は従来のトーチによる取扱いが容易で、最新の検出限界が取得できる。同様の検出限界が本発明によるトーチにより取得された。
【0018】
【表1】
【0019】
表2に、本発明によるトーチで計測した、稀硝酸1リットル中、塩化ナトリウムを250g含有する溶液中の各種元素の検出限界を示す。該溶液では、従来のトーチに簡単に詰まりを起こしたが(図7)、本発明によるトーチは長期間安定した信号を発し(図6)、また十分低い検出限界を示した。
【0020】
【表2】
【0021】
発明の背景の記載、および公知の知識は本発明の説明に含まれる。然しながら、これは参照事項が本願の優先日においてオーストラリア国内における一般常識であると承認するものではない。
上述の本発明は、上述以外の様態へ変形、変更および/または追加が可能であり、これらの変形、変更および/または追加は添付の特許請求の範囲に含まれるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】一般的な従来の誘導結合プラズマトーチの概略図である。
【図2】サンプルのエアゾールキャリアガスのフローを搬送する図1のトーチの公知の変形例を示す図である。
【図3】本発明のトーチに用いる、サンプルのエアゾールキャリアガスのフローを搬送する管の一実施形態を示す図である。
【図4】本発明によるトーチに用いる管の第2の実施形態を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態によるトーチの概略図である。
【図6】本発明の一実施形態によるプラズマトーチにより維持されたプラズマからの分光分析結果を示すグラフである。
【図7】従来のプラズマトーチと比較した、本発明の一実施形態によるプラズマトーチの性能を示すグラフである。
【0001】
本発明は、例えば誘導結合プラズマまたはマイクロ波誘導プラズマを生成する、分光分析用のプラズマトーチに関する。
【背景技術】
【0002】
通常、誘導結合/マイクロ波誘導プラズマトーチを用いた分光分析においては、溶解固体濃度が比較的高い液体サンプル(試料)の分析が必要である。極端な例では、そのようなサンプルの濃度は溶解成分のうちいずれかの飽和点に近づく場合がある。液体サンプルは、通常ネブライザ(噴霧器)で生成されたエアゾールとしてプラズマトーチへ導入される。高濃度のサンプルを分析しようとすると、霧状のエアゾールが生成されてトーチ内を通って搬送されるのに伴い、溶液から塩が形成される。多くの場合、塩粒子はネブライザやトーチ内に堆積して詰まりの原因となり、ついには分析を中止して機器を分解して洗浄する必要が生じる。これにより、貴重な時間が無駄に費やされてしまう。塩による閉塞を防ぐネブライザも公知ではあるが、プラズマトーチの閉塞による弊害は後を絶たない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、高レベルの溶解固体を含有するサンプルから析出する塩による閉塞を防ぐことのできる、分光分析に用いるプラズマの生成トーチを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、分光分析に用いるプラズマの生成トーチにおいて、サンプルのエアゾールキャリアガスのフローを、電磁場によりトーチ内で生成されたプラズマへ搬送する管であり、吸気口とこの吸気口より径の小さい排気口とを有し、前記排気口で前記ガスを略層流として送り出す形状であり、少なくともその長さ方向の大部分に沿ってテーパ状であり、その断面積がその排気口に向かって前記少なくとも長さ方向の大部分に沿って除々に滑らかに減少している管を有するトーチを提供する。
【0005】
エアゾールがトーチの管の吸気口(通常、内径4mm〜8mm)から管の排気口(通常、内径0.8mm〜3mm)へ移動する間、エアゾールは加速する。この速度変化(およびこの変化に伴う圧力変化)は、タービュランス(乱流)や圧力変化が最小となるように可能な限り滑らかでなくてはならない。本発明は、吸気口と排気口との間の断面積が除々に減少するよう設定し、各端部でテーパ部と何れの平行部とにおいてもそれらの間の移行を滑らかにしたことで、上記の目的を達成している。テーパは先細りの割合が一定(つまり、直線的)でも、指数的でもよく、または断面積が減少し、どの平行部とも滑らかに一体化する適切で滑らかな経路が提供される形状ならばいかなる形状でもよい。このような形状は、テーパの形成時、ガラスや石英管を加熱して引き伸ばす際、自然に形成される。管がセラミック材から形成される場合(機械加工および焼成もしくは成形による)、または心棒上に石英を取り付けた後に急速冷却して形成する(shrinking)場合、機械加工の際や、モールドや心棒の設計と構築において、テーパ部と隣接する何れの平行部とにおいてもそれらの間の移行が画然と、または急激に生じないように配慮しなくてはならない。テーパ部の長さは、管の吸気口内径の少なくとも5倍でよく、好ましくは管の吸気口内径の5倍〜10倍である。このように設計すると、従来のプラズマトーチで見受けられるような、塩が堆積しやすくなるプラズマトーチの管の断面積における比較的唐突な移行が回避される。
【0006】
管の排気口端の平行部とテーパ部との間の移行に伴う何れのタービュランスおよび圧力変化も、プラズマからの放出熱またはプラズマから管への伝導熱による大きな影響を受けないためには、それらが生じるのはプラズマから十分離れた場所でなくてはならない。本発明では、内径の最終変化が生じる場所を確実に管の排気口端から40mm〜50mmの距離とすることで該要求を満たしている。公知である、従来のトーチにおける管の断面積の比較的唐突な移行は、通常管の排気口端の近く、従ってプラズマの熱の近傍に位置する。本発明は、テーパ部の断面が吸気口と排気口との間で除々に滑らかに移行し、該テーパ部をプラズマの熱から可能な限り離して位置させる、例えば、テーパ部が吸気口から始まるようにすることで、該要因の影響を低減している。
【0007】
発明のよりよい理解のため、およびその実施方法を示すため、以下に好適な実施形態を添付図面を参照して説明するが、これらの実施形態は本発明を限定するものではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図1に一般的な誘導結合プラズマトーチ9を示す。該トーチ9は、通常石英ガラスから成る3本の同心管10,11、13を有している。図1のトーチ9では、3本の管を永久的に融着させているが、従来技術においては3本の管10,11,13を所定位置に保持し、管10,11,13のうち少なくとも1本を取り外しおよび交換可能とした機械的構成も知られている。このような構成をデマウンタブル(取り外し可能)トーチと言う。
【0009】
管13は3本の管のうち最も外側の管である。管11は中間の管であり、大きめの径を有する部分12を備えていてもよく、設計によっては該部分12が管11の全長に渡って延びている場合もある。該部分12を設けるのは、ガス吸気口15から供給されるプラズマ生成ガス(通常、アルゴン)の通路となる狭い環状ギャップ(隙間)を、管11と13との間に設けるためである。この狭いギャップによりガスに望ましい高流速が付与される。高周波誘導コイル16には電源(図示せず)から高周波電流が供給される。プラズマ17の発生には、高電圧スパーク(図示はしないが公知の方法による)をガス吸気口15から進入してくるガスに瞬間的に印加する。プラズマ17は、公知のように、コイル16により生成される高周波電磁場とプラズマ17との誘導結合により維持される。ガス吸気口14から少量のガスのフローが管11−12へ供給される。これにより、プラズマ17と近傍の管11−12、10の端部19との間に適切な距離を保ち、管11−12、10の端部19の過熱を防ぐ。
【0010】
誘導結合プラズマではなくマイクロ波誘導プラズマの場合、コイル16は設けられず、トーチ9へマイクロ波電磁場を印加する手段とトーチ9とを適切に結合させる。例えばトーチ9を、マイクロ波エネルギーが供給される共鳴空洞内へ適切に配置する。
分析用サンプルのエアゾールキャリアガスのフロー(図示せず)は、公知の手段(図示せず)によりプラズマから離れた管10の端部(つまり、管の吸気口33)へ導入される。エアゾールを運ぶガスは、管10のプラズマ17と隣接する他端(つまり、排気口35)から、プラズマ17を通りぬけるのに十分な流速で出現する。管10から出現するガスおよびエアゾールがプラズマ17を通りぬけることで、プラズマ17内に中央路18が形成される。管10の排気口35を通過し中央路18へ進入するエアゾール滴は、プラズマ17の熱により乾燥、溶融、および気化という一連の経過をたどる。次に、気化したサンプルはプラズマ17の熱により原子およびイオンになり、これらの原子およびイオンはプラズマ17の熱により励起され発光する。励起された原子とイオンから放射された光は、公知のように光学発光分光分析による分光分析に用いることができる。さらに、中央路18のイオンは、公知のように質量分析による分析に用いることができる。
【0011】
管10の排気口35から出現するエアゾールが効率的にプラズマ17を貫通し中央路18を形成するように、平行壁に囲まれた幅の狭い通路を管10中の少なくとも一部にその排気口35と隣接するように設け、該通路を通過するフローを略層流とすることが知られている。図1に、管10の全長に渡って延びるそのような平行壁に囲まれた幅の狭い通路を示す。しかしながら、このような長く、狭い通路や毛細管は、高レベルの溶解固体を含有するサンプルから生成されたエアゾールを管10内へと導入する際に、該エアゾールから析出する塩により、容易に閉塞してしまうことも知られている。従って、図2に示すような管を用いることが知られている。図2では、平行面に囲まれ、エアゾールが進入する端部から管の長さの大部分に渡って延びる幅広な部分21と、平行面に囲まれた、エアゾールの排気口が終了する端部から延びる幅が狭く短い部分22とが設けられている。該部分21と22とは短いテーパ部23により接合されている。図2の管10は、図1に示す平行面に囲まれた狭部がその全長に渡って延びている管10よりも、塩の堆積による詰まりをよりよく防ぐ。それでも尚、図2の管10を備えたトーチは堆積塩による閉塞を生じる。塩の堆積は、短いテーパ部23において特に顕著である。
【0012】
塩が堆積しやすいテーパ部23に堆積した塩を観察した結果、発明者はテーパ部をプラズマの熱から可能な限り遠くへ設けることにし(これは該部の温度を下げるためである)、また平行壁に囲まれた狭部へのフローの移行を可能な限り緩慢にすることとした。その結果が、図3に示すように、図2の管10の部分23と比較すると、長さが大幅に増大されたテーパ部27を有するように設計された管25である。管25は、少なくともその長さ方向の大部分に沿って一様にテーパ状に形成されており、吸気口37と排気口39との間で断面積が少なくとも長さ方向の大部分に沿って除々に滑らかに減少している。管25は図2の管10の部分22と類似の平行面に囲まれた狭部29を有する。実証はされていないが、管25内部におけるサンプルのエアゾールキャリアガスのフローがその排気口39で略層流となるように、排気口端39のテーパを平行面に囲まれた狭部29に近づければ、おそらくテーパ部27を管25の全長に渡って延ばすことができるであろう。
【0013】
図4は本発明の管25の一実施形態を示しており、ここではエアゾールがテーパ部27と連続した滑らかな湾曲管31を通って管25内へ導入される。湾曲管31は、本発明をテストした特定の分光計において有利である。他の分光計、例えばトーチが垂直に搭載されている分光計では、湾曲管31は不要かもしれない。
図5に本発明による中央管25を備えた誘導結合プラズマトーチ40を示す。図1のトーチ9と同一の構成要素に関しては、同一の符号を付すこととする。本発明によるトーチ40は、最も広範な様態のものは高周波誘導コイル16を省いて3本の管25,11、13を備えている。
【0014】
本発明の管25の性能を評価するため、溶液1リットル中に塩化ナトリウムを250g含有する溶液を、図2の管10を有する作動中の従来のトーチまたは本発明による管25(図4に示す)を有する作動中のトーチへ連続噴霧した。各テストにおけるサンプル導入装置および誘導結合プラズマの作動条件は同一であり、これらは誘導結合プラズマ原子発光分光計の通常作動において用いられる典型的なものである。従来のトーチでは30分以内に詰まりが生じたが、本発明によるトーチ40は24時間後も作動可能であった。詰まりの過程を観察すると、従来のトーチでは塩が連続的に滞留し詰まりが生じていることが判った。本発明のトーチでは、塩が堆積するのは、湾曲部31内と、湾曲部31を過ぎた直後の管25のテーパ部27における幅が広い部分であった。堆積塩は微粒状材となっており、その一部は随時管25から中央路18へと飛ばされている。このように本発明によるトーチはある程度自浄式である。ここで、サンプルを継続的に導入するのは、非常に厳しいテストであることを強調しておく。実際に行なわれる分析では、サンプルとサンプルとの合間にブランク溶液を吸引して装置を洗浄するので、有効分析時間は大幅に延長される。
【0015】
管25の寸法としては、例えば、長さは約90mm、吸気口の径は5mm、排気口の径は2.3mm、テーパ部の長さは約40mmであり排気口から延びる長さは約45mmである。
図6に更なる実験結果を示す。ここでは、溶液1リットル中3つのテスト元素(バリウム、亜鉛、マグネシウム)夫々を1mgと、塩化ナトリウム250gとを含有する溶液から報告された、テスト元素濃度を時間に対してプロットしたものである。該溶液を、本発明による管25(図4に示す)を有するトーチ内で維持された誘導結合プラズマへ連続導入し、その間各テスト元素の濃度を図に示す輝線(つまり、Ba:455.403nm、Zn:206.200nm、Mg:280.270nm、Mg:285.213nm)の計測強度に基づいて監視した。これらの結果から、トーチは24時間連続作動後も良好に作動していることが判る。
【0016】
図7は、溶液1リットル中マンガン1mgと、塩化ナトリウム250gとを含有する溶液から報告された、マンガン濃度を時間に対してプロットした結果である。該溶液を、まず(a)従来のトーチ、および次に(b)本発明による管25(図4に示す)を有するトーチ内に維持された誘導結合プラズマへ連続導入し、その間マンガンの濃度を、257.610nmの輝線の計測強度に基づいて監視した。各トーチに対し、同一のサンプル導入装置が用いられた。従来のトーチは2時間後に詰まりを生じたが、本発明によるトーチは8時間連続作動した後も良好に作動した。
【0017】
表1に(a)従来のトーチと(b)本発明によるトーチとにおける稀硝酸溶液中の各種元素の検出限界を示す。該溶液は従来のトーチによる取扱いが容易で、最新の検出限界が取得できる。同様の検出限界が本発明によるトーチにより取得された。
【0018】
【表1】
【0019】
表2に、本発明によるトーチで計測した、稀硝酸1リットル中、塩化ナトリウムを250g含有する溶液中の各種元素の検出限界を示す。該溶液では、従来のトーチに簡単に詰まりを起こしたが(図7)、本発明によるトーチは長期間安定した信号を発し(図6)、また十分低い検出限界を示した。
【0020】
【表2】
【0021】
発明の背景の記載、および公知の知識は本発明の説明に含まれる。然しながら、これは参照事項が本願の優先日においてオーストラリア国内における一般常識であると承認するものではない。
上述の本発明は、上述以外の様態へ変形、変更および/または追加が可能であり、これらの変形、変更および/または追加は添付の特許請求の範囲に含まれるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】一般的な従来の誘導結合プラズマトーチの概略図である。
【図2】サンプルのエアゾールキャリアガスのフローを搬送する図1のトーチの公知の変形例を示す図である。
【図3】本発明のトーチに用いる、サンプルのエアゾールキャリアガスのフローを搬送する管の一実施形態を示す図である。
【図4】本発明によるトーチに用いる管の第2の実施形態を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態によるトーチの概略図である。
【図6】本発明の一実施形態によるプラズマトーチにより維持されたプラズマからの分光分析結果を示すグラフである。
【図7】従来のプラズマトーチと比較した、本発明の一実施形態によるプラズマトーチの性能を示すグラフである。
Claims (9)
- 分光分析に用いるプラズマの生成トーチであって、
サンプルのエアゾールキャリアガスのフローを、電磁場によりトーチ内で生成されたプラズマへ搬送する管であって、吸気口とこの吸気口より径の小さい排気口とを有し、前記排気口で前記ガスを略層流として送り出す形状であり、少なくともその長さ方向の大部分に沿ってテーパ状であり、その断面積がその排気口に向かって前記少なくとも長さ方向の大部分に沿って除々に滑らかに減少している管を有するトーチ。 - 前記管が、前記管の吸気口内径の少なくとも5倍の距離に渡ってその長さ方向にテーパ状に形成されている、請求項1に記載のトーチ。
- 前記管が、前記管の吸気口内径の少なくとも5倍〜10倍の距離に渡ってその長さ方向にテーパ状に形成されている、請求項2に記載のトーチ。
- 前記管が前記排気口へ向かって延びる平行壁に囲まれた部分を有し、前記管のテーパ部と前記平行壁に囲まれた部分とが滑らかに一体化されている、請求項1乃至3の何れかに記載のトーチ。
- 前記管のテーパ部が前記吸気口から始まる、請求項1乃至4の何れかに記載のトーチ。
- 前記管が、その略全長に渡ってテーパ状に形成されている、請求項1に記載のトーチ。
- 前記管が、約90°の角度で滑らかに湾曲して滑らかに前記テーパ部と一体化されている吸気口部を有する、請求項1乃至4の何れかに記載のトーチ。
- 前記管のテーパ部が一定の割合で先細りになっている、請求項1乃至7の何れかに記載のトーチ。
- 前記管が、第2の管内に同軸状に配置され、前記第2の管が第3の管内に同軸状に配置され、前記第3の管がプラズマ形成ガスのフローを、前記第2および第3の管の間に形成された環状排気口へ供給する吸気口を有し、前記第2の管が同じく、プラズマを前記第1と定義される管と第2の管の排気口端から遠ざけるため、ガスのフローを前記第1の管と第2の管との間に形成された環状排気口へ供給する吸気口を有する、請求項1乃至8の何れかに記載のトーチ。
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