JP2004533531A - ローラーペースト組成物用バインダー組成物 - Google Patents

ローラーペースト組成物用バインダー組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、少なくとも1種の粒状遅延化多糖類および少なくとも1種の粒状天然または合成層状シリケートを含む組成物に関する。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、粒状遅延化多糖類および少なくとも1種の粒状天然または合成層状シリケートを少なくとも含む組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
天然または合成多糖類および合成ポリマーを含むバインダー組成物は基本的に既知である。そのようなバインダー組成物は、接着結合、強化またはシーリングに使用される。そのような用途の例には、例えば、ペースト、分散体接着剤、鉱物質材料用プライマーなどがある。従来技術において既知の上記バインダー組成物、特にそれらの微粉製剤は、とりわけ使用場所で水と単純に混合することにより製品の調製が可能であり、特に、使用者が調製を行うことができ、そのような調製が所望される場合に、その製品の調製に使用される。接着剤の製造におけるそのようなバインダーの使用は、特に接着剤の使用形式により使用者自身により調製される接着剤の使用ができない場合に、好ましい。
【0003】
通常そのようなバインダー組成物の使用は、水の質量が含まれないので、輸送コストを削減する。多くの場合、そのようなバインダー組成物は、紙または他の被覆材料で物質を広く被覆するために使用される。そのようなバインダーが特に頻繁に使用されるのは、屋内の壁または天井を装飾被覆する場合に使用される壁紙ペーストにおいてである。
【0004】
そのような場合に通常使用される塗布技術では、屋内に多くの場合使用される材料(基材)を考慮しなければならない。特に壁または天井に壁紙を貼る場合、吸収性材料が主として使用されており、材料が通常ある程度の量の水を吸収する。しかし、通常、かなり多量の水が、被覆される壁紙自体により吸収される。この理由から、壁紙を貼るのに使用される接着剤は、通常、まず壁紙に塗布されるが、塗布後にある「軟化時間」を維持することが必要であり、その間に、壁紙は水を吸収して十分に湿潤される。この塗布技術により、十分な量のペーストを壁紙裏面に塗り広げることができ、壁紙による水の吸収後でさえ十分に高い接着強度が得られる。
【0005】
壁紙ペーストは、通常、壁紙ペーストをペーストブラシにより被覆(コート)として塗布できなければならない。この要求は、壁紙ペーストのゲル構造により考慮される。すなわち、壁紙ペーストは、そのような塗布技術において十分流動性である。ペーストを用いた壁紙の被覆は、通常壁紙用テーブル上に壁紙を水平に置いて行われ、この方法では、ペーストの早期の流れについての問題は通常生じない。
【0006】
しかしながら、最近、紙ではなく、配合されたプラスチック繊維を含む壁紙が頻繁に供給され、使用されるようになった。そのような壁紙は、寸法安定性の点で有利である。これは、そのような壁紙が、軟化時間をもうけずに、壁紙を貼る表面に被覆できることを意味する。この場合にも上記の壁紙被覆技術を使用できるが、より簡単な可能性も考えられる。すなわち、例えば、壁紙の裏面にペーストを塗布する必要がなく、ペーストを壁に直接塗布できるのなら、使用者は、時間を大きく短縮できる。この場合、所望の大きさの壁面部分にペーストを供給し、その後、壁紙を簡単な方法で適用することができる。この方法では、さらに、壁紙の裏面の塗布に伴う不便さ、例えば、過剰量のペーストが原因で壁紙テープルを立てて清浄する必要がなくなる。
【0007】
上記の簡便な方法において問題となるのは、従来技術から既知の壁紙ペーストをそのような方法に使用できないことである。既知のペーストの流動性の故に、ペーストは、垂直な表面には比較的薄い膜としてしか適用できず、通常、材料の吸収性により、上記の方法にとっては著しく速く乾燥されることになる。しかしながら、もしペーストをより厚い膜で塗布するなら、既知のペーストは、適用された表面で流れる傾向が強くなる。さらに、従来技術から既知の壁紙ペーストは、一般に、特別なペーストブラシをもちいてしか適用できない。比較的大きい面積を被覆するのに使用され得る上記の方法は、しかしながら、発泡体またはラムスキンローラーを用いて壁をペイントする際に行われているような、ローラー法により、短い時間および効率的な方法で実施できる。けれども、現在知られている壁紙ペーストについては、通常、そのような塗布用ローラーは使用できない。
【0008】
壁紙ペーストの製造に適したバインダー組成物が使用者によって塗布に適した形状にされるなら、一方ではバインダーの取扱い性に関連し、他方ではバインダー組成物自体およびバインダー組成物から製造され得る製品の両方に関して可能なかぎり一定した品質に関連する多数の要求を満たす必要がある。そのような要求には、特にバインダー組成物の溶液挙動が含まれる。多くの場合、そのようなバインダー組成物は、実際、水と攪拌した場合に塊を形成する傾向があり、その結果は、塊を除くために、許容できないほど長い攪拌時間が必要となるか、あるいは塊が全く溶解しないかのいずれかである。しかしながら、そのような塊を含む製品は、光学的または技術的な欠陥の点で不利である。もし壁紙ペーストがそのような塊を含むならば、とりわけ平滑で模様のない壁紙の場合、表面構造に乱れが生じ得る。
【0009】
さらに、そのようなバインダーを用いて得られた製品はできるだけ速やかに使用できるようにする必要がある。できるだけや速い粘度の上昇と組み合わされたできるだけ速い溶解性または分散性が特に重要であり、粘度のできるだけ速い上昇にもかかわらず、塊を含まないようにバインダーを溶解または分散させなければならない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従って、使用可能な組成物において、吸収性基材の上であっても大面積に適用できるバインダー組成物が求められている。更に、即用組成物において、通常のローラーを用いて基材の大面積に塗布でき、塗布された膜が十分な厚さを有するバインダー組成物が求められている。加えて、一般の仕上げ組成物において、ローラーを用いて基材に塗布でき、仕上げ組成物は飛散傾向がごくわずかであるバインダー組成物が求められている。
【0011】
従って、本発明の目的は、上記の欠点を有していないバインダー組成物を提供することである。特に、現場で使用者が水を用いて加工でき、特に壁紙ペーストに適しており、上記要求の少なくとも一部を満足するバインダー組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
そこで、本発明は、少なくとも1質量%の粒状遅延化多糖類若しくは2種またはそれ以上の粒状遅延化多糖類の混合物、及び少なくとも3質量%の天然または合成粒状層状シリケート、若しくは2種またはそれ以上の天然層状シリケート若しくは2種またはそれ以上の合成層状シリケートの混合物、若しくは1種またはそれ以上の天然層状シリケートおよび1種またはそれ以上の合成粒状層状シリケートの混合物を少なくとも含むバインダー組成物に関する。
【0013】
本明細書において、「多糖類」は、繰返し糖単位に基づく重合体化合物を意味すると理解される。本発明において適している多糖類は、例えば、セルロースまたは澱粉に基づく多糖類である。本発明における「多糖類」は、例えば、天然に存在するような多糖類であってよい。しかしながら、本発明においては、合成的に製造された多糖類、あるいは天然または合成多糖類の誘導体を用いることもできる。例えば、水溶性または水分散性澱粉エーテルまたはセルロースエーテルは、本発明において特に好ましい。例えば、澱粉エーテルまたはセルロースエーテルなる用語を以下で用いる場合、この用語はそれぞれ、別途明示されていない限り、上記の定義に含まれるあらゆる適当な多糖類の同義語である。
【0014】
本発明において、「水溶性」なる用語は、水に溶解されて分子レベルで分散された溶液またはコロイド溶液を形成する化合物を包含する。好ましい態様において、「溶解性」なる用語は、20℃で、水100mlへ少なくとも0.01gの溶解度を有する化合物に関連している。水溶性化合物の溶解度は、本明細書において、20℃で水100ml中、好ましくは上記の値以上、例えば、0.1〜0.5gまたは1gである。水溶性について記載した値は、対象化合物を水に導入した直後に達成されなくてもよい。例えば、相当値が約10分または20分若しくはそれ以上の時間後に達成されるなら、十分である。
【0015】
本明細書において、「水分散性」なる用語は、分子レベルで水に分散された溶液またはコロイド溶液は形成しないが、水中に分散相として分布される化合物を包含する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の第1の態様では、本発明のバインダー組成物は、例えば水溶性または水分散性の遅延化澱粉および/または澱粉誘導体、若しくは遅延化セルロース誘導体、特にセルロースエーテルを含んでいる。
【0017】
本発明の好ましい態様では、遅延化澱粉を本発明のバインダー組成物で使用する場合、水溶性または水膨潤性変性澱粉を用いる。例えば、部分減成澱粉または膨潤性澱粉が適している。澱粉誘導体を用いる場合、例えば澱粉エステルまたは澱粉エーテル、特にカルボキシル化またはアルコキシル化澱粉が好ましい。適当なカルボキシル化またはアルコキシル化澱粉は、ジャガイモ、とうもろこし、小麦、米、マイロ、タピオカなどからの全ての対応変性天然澱粉種であり、ジャガイモまたはコーンスターチに基づく澱粉誘導体が好ましい。適当な澱粉誘導体は、例えば、約0.1〜約2.0のカルボキシル化度(DS)または0.05〜1.5のアルコキシル化度(MS)を有している。澱粉誘導体は、架橋されていてもよい。適当な架橋剤は、例えば、EP-B-0 311 873 に開示されているような二官能性化合物である。
【0018】
特に適しているセルロースエーテルは、以下の種類である:カルボキシメチルセルロース(CMC)、カルボキシメチルメチルセルロース(CMMC)、エチルセルロース(EC)、ヒドロキシエチルセルロース(HBC)、ヒドロキシブチルメチルセルロース(HBMC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシエチルカルボキシメチルセルロース(HECMC)、ヒドロキシエチルエチルセルロース(HEEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルカルボキシメチルセルロース(HPCMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシエチルエチルセルロース(HEMC)、メチルヒドロキシエチルセルロース(MHEC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース(HEMC)、メチルヒドロキシエチルセルロース(MHEC)、メチルセルロース(MC)およびプロピルセルロース(PC)。カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロースまたはメチルヒドロキシプロピルセルロース、およびカルボキシメチルセルロースのアルカリ金属塩、とりわけ、所望によりアルコキシル化された、特にエトキシル化されたメチルセルロースが好ましい。
【0019】
本発明において、「遅延化」多糖類は、水または水溶液への溶解性を調節するために、表面処理、特に表面架橋された多糖類を意味するものと理解される。本発明において使用される「遅延化」多糖類は、非遅延化形の同じ多糖類に較べて、より遅い溶解性を有する。すなわち、水または水溶液に「遅延化」多糖類を溶解するのに要する時間は、対応する非遅延化多糖類の場合よりも、長い。
【0020】
そのような処理の後、本発明で使用することができる遅延化セルロースエーテルは、遅くなった水への溶解性を有する。本発明において、これは、上記の処理の後に存在するセルロースエーテル誘導体が、記載した処理を行う前に存在する元の形と比べて、よりゆっくりと水に溶解することを意味する。場合により、この遅延時間は、セルロースエーテルの使用者またはセルロースエーテルを含む組成物の使用者により、ある種の処理、例えばpHの変化を実施することにより、決定することができるが、本発明で使用できるセルロースエーテルは、更なる処理または外部からの影響なしに、例えば実質的に中性のpH環境で、遅延された水溶解性を有することが考えられる。
【0021】
本発明の組成物を調製するために使用する遅延化多糖類、例えば遅延化セルロースエーテルの水溶性は、通常、水100質量部あたり少なくとも約0.5質量部である。しかしながら、水溶性は、好ましくは、水30質量部あたり少なくとも約0.5質量部である。
【0022】
澱粉エーテルまたはセルロースエーテルは、澱粉またはセルロースの水酸基の水素原子をアルキル基および/または(アル)アルキル基により部分的にまたは完全に置換して調製した澱粉誘導体またはセルロース誘導体を意味するものと理解される。アルキル基および/または(アル)アルキル基は、好ましくは非イオン性、アニオン性またはカチオン性基を付加的に有している。個々の分子は、通常、異なるように置換されていてよく、置換度は平均値である。さらに、置換は、例えばエポキシドが反応成分である場合に反応中に形成される「新しい」水酸基に生じてもよい。しかしながら、本発明で使用される水溶性澱粉エーテルまたはセルロースエーテルは、少なくとも1つの水酸基を有する。
【0023】
澱粉またはセルロースのエーテル化は、一般に、塩基、通常水酸化ナトリウム水溶液により活性化されたセルロースへの、ハロゲン化(アル)アルキル(例えば塩化メチル、塩化エチルおよび/または塩化ベンジル)、2−クロロエチルジメチルアミンまたはクロロ酢酸、並びに/若しくはエポキシド(例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシドおよび/またはブチレンオキシド)、グリシジルトリメチルアンモニウムクロリド、および/または活性化オレフィン(例えばアクリロニトリル、アクリルアミドまたはビニルスルホン酸)の作用により行われる。本発明において、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、特にヒドロキシエチルセルロース、またはそれらの混合エーテル、例えばメチルヒドロキシエチル−または−ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロースおよび/またはエチルヒドロキシエチルセルロースが好ましい。
【0024】
部分架橋水溶性澱粉またはセルロースエーテルを調製するには、例えば、水溶性セルロースエーテルをグリオキサールおよび/またはポリグリオキサールと接触させる。
この反応を行うためには、グリオキサールまたはポリグリオキサールの水溶液が好ましく使用される。本発明の好ましい態様において、グリオキサールを約0.1〜約60質量%、例えば約2〜約50質量%の割合で含むグリオキサール水溶液が使用される。例えば、約20〜約45、特に約30〜約40質量%のグリオキサールを含む水溶液が特に適している。
【0025】
本発明で使用できるセルロースエーテルを調製するためにポリグリオキサールの水溶液を使用する場合、この水溶液は、好ましくは約70〜約90質量%の割合のポリグリオキサールを含む。好ましくは、市販(Highllink 80、製造会社:Tromsal)の、約80質量%強度の溶液を使用する。また、本発明において、遅延化セルロース誘導体を調製するために、グリオキサールおよびポリグリオキサールを合わせて、すなわち同時にまたは連続的に使用することもできる。
【0026】
グリオキサールおよび/またはポリグリオキサールは水溶性セルロースエーテルに対して、約0.05〜約8質量%、好ましくは約0.1〜約5質量%、特に好ましくは約0.5〜約3質量%の量で使用される。ポリグリオキサールは、水溶性セルロースエーテルに基づいて、例えば1質量%を超える量、特に約1.3〜約1.9または約1.45〜約1.75質量%の量で使用され得る。
【0027】
記載された遅延化セルロースエーテルの製造方法は、例えば、ただ1種の水溶性セルロースエーテルについて行うことができる。しかしながら、本発明においては、上記処理に付す2種またはそれ以上の水溶性セルロースエーテルの混合物を使用することも考えられる。
【0028】
水溶性セルロースエーテルまたは2種またはそれ以上のこの種のセルロースエーテルは、遅延化反応を行うために、好ましくは乾燥状態、例えば、約15質量%以下、好ましくは約10質量%以下の水含量で存在することができる。
処理に付すためのセルロースエーテルは、例えば約5〜約15質量%、または約6〜約9質量%の水含量を有することができる。
【0029】
セルロースのエーテル化により粗生成物として得られるような、湿潤、すなわち含水セルロースエーテルも、遅延化方法において使用することができる。湿潤セルロースエーテルは、通常、約15質量%超〜約70質量%、好ましくは約20〜約40質量%の水含量を有する。
【0030】
処理の対象となるセルロースエーテルは、例えば粉末形で使用することができる。セルロースエーテルは、例えば、顆粒状または粉末状で存在することができる。粉状セルロースを使用する場合、粒子の、例えば約60%、より好ましくは約70%、特に好ましくは約80%が、約0.4mm未満、好ましくは約0.3mm未満、特に好ましくは約0.2mm未満の粒径(DIN 418に従って測定)を有する。しかしながら、少なくとも0.1mmの直径を有するセルロースエーテルが好ましい。
【0031】
水溶性多糖類若しくは2種またはそれ以上の水溶性多糖類の混合物とグリオキサールまたはポリグリオキサール若しくはそれらの混合物との接触は、所望の方法により行うことができる。湿潤セルロースエーテルまたは2種またはそれ以上の湿潤セルロースエーテルの混合物を使用する場合、グリオキサールの水溶液を、湿潤セルロースエーテルまたは2種またはそれ以上の湿潤セルロースエーテルの混合物に、例えば噴霧、滴下または他の適切な添加方法により、加えることができる。また、グリオキサールまたはポリグリオキサール若しくはそれらの混合物の水溶液と、水溶性セルロースエーテルまたは2種またはそれ以上の水溶性セルロースエーテルの混合物とを、混練装置、例えば押出機により、混合することもできる。他の混合装置、例えばローター・ステーター混合装置も適している。
【0032】
本発明において使用できる遅延化多糖類を製造するため、遅延化反応は、室温、すなわち約10〜約30℃の温度で行われ得る。しかし、より高い温度、例えば約30〜約60℃の温度で遅延化反応を行うこともできる。
場合により、遅延化反応は、さらに高い温度、例えば約60〜約100℃の温度、あるいはグリオキサールまたはグリオキサール溶液(溶液を使用する場合)の沸点で行うこともできる。
【0033】
上記の遅延化反応の後、多糖類若しくは2種またはそれ以上の多糖類の混合物とグリオキサールおよび/またはポリグリオキサールは、貯蔵することができる。そのような貯蔵は、例えば、遅延化反応に用いた容器中で、行うことができる。
【0034】
遅延化反応において処理された混合物は、例えば適当な混合装置(例えば、加熱されたすき刃ミキサーまたは加熱された回転ドラム)中で貯蔵することにより、貯蔵中にさらに混合することができる。
【0035】
貯蔵は、好ましくは少なくとも約70℃の温度で行われる。本発明のさらに好ましい態様では、貯蔵中の温度はより高く、例えば少なくとも約75℃または少なくとも約80℃の温度であってもよい。貯蔵は、さらに高い温度、例えば85、90、95℃、さらには100℃で行うこともできることが見出された。貯蔵を行う場合の温度の上限は、通常、混合物中に存在する水の沸点、あるいはグリオキサールおよび/またはポリグリオキサールの水溶液の沸点である。
【0036】
本発明のバインダー組成物の成分として使用される生成した多糖類は、粒状形の組成物として本発明のバインダー組成物中に存在する。「粒状」なる用語は、バインダー組成物中に実際に存在する生成した多糖類の粒状態に関連する。本発明において「粒状」と規定される多糖類の粒子は、凝集粒子寸法よりも小さい粒子径を有するより小さい別個の粒子(例えば、一次粒子)の凝集物からなることも可能である。以下の部分で使用されている「粒状」なる用語は、粒子寸法を分級するための通常の方法、例えば篩分け、電子顕微鏡または光散乱により、さらに粉砕することなく測定できるようなバインダー組成物中に存在する粒子に関連している。本発明のバインダー組成物に含まれる粒子が一次粒子の凝集物として存在しているか、または粒子自体が一次粒子であるかは、重要ではない。
【0037】
本発明の好ましい態様において、本発明のバインダー組成物中の多糖類粒子は、粒子の8質量%以下、好ましくは8質量%未満が200μmを超える粒子寸法分布を有している。好ましくは、多糖類粒子の約40〜約95質量%、特に約60〜約90質量%または約75〜約85質量%が約0.1μmの粒子径を有している。
【0038】
本発明において、2質量%濃度の水溶液として、約2000〜約10000mPa.s、特に約4000〜約7000mPa.sまたは約5000〜約6000mPa.sの粘度を有する上述の多糖類を用いるのが好ましい。
【0039】
本発明の別の好ましい態様において、粒状遅延化多糖類若しくは2種またはそれ以上の粒状遅延化多糖類の混合物は、約60分以下、特に30分以下、例えば約20、15または10分後に、最大粘度、すなわち、対応する溶液の場合に約3〜約10時間後に確立される粘度の少なくとも約40%に達するという、水中または水溶液中での溶液挙動を有する。好ましくは、本発明において使用される多糖類粒子は、約5〜約10分後に、最大粘度の少なくとも約50%、好ましくは少なくとも約60%に達する。
【0040】
本発明のバインダー組成物は、遅延化多糖類若しくは2種またはそれ以上の遅延化多糖類の混合物を、少なくとも約10質量%の量で含む。本発明の好ましい態様では、遅延化多糖類の量は、約20〜約0質量%、特に約30〜約80質量%、例えば約40〜約70質量%または約45〜約60質量%である。
【0041】
本発明のバインダー組成物は、それぞれの場合、上記多糖類または多糖類誘導体を単独含んでいてよい。しかしながら、本発明において、バインダー組成物は、2種またはそれ以上の上記多糖類または多糖類誘導体、例えば、3、4、5、6、7、8、9または10種若しくはそれ以上の異なる多糖類誘導体の混合物を含んでいてよい。本発明によれば、バインダー組成物は少なくとも1種の遅延化多糖類を含まなければならないと考えられる。また、本発明のバインダー組成物は、上述のように、遅延化多糖類または複数の遅延化多糖類の混合物を、1種またはそれ以上の非遅延化多糖類とともに含むこともできる。
【0042】
本発明のバインダー組成物は、別の成分として、少なくとも3質量%の、天然または合成粒状層状シリケート、若しくは2種またはそれ以上の天然層状シリケート若しくは2種またはそれ以上の合成層状シリケートの混合物、若しくは1種またはそれ以上の天然層状シリケートおよび1種またはそれ以上の合成粒状層状シリケートの混合物を含む。
【0043】
適当な層状シリケートは、例えば、セピオライト、モンモリロナイト、ヘクトライトまたはスメクタイトであり、ヘクトライトまたはスメクタイト、特に粒状ヘクトライトが好ましい。本発明に従ってバインダー組成物の成分として使用され得る層状シリケートは、天然または合成起源のものであってよい。本発明の好ましい態様において、使用される層状シリケートは、合成層状シリケート、特に合成ヘクトライトである。適当な合成層状シリケートは、例えば、Solvay Alkali からLaponite の商品名で入手できる。
【0044】
本発明の好ましい態様では、水または水溶液中で粘度上昇を生じさせる層状シリケートを、バインダー組成物の成分として使用する。粘度上昇に要する時間に関して、粘度上昇は、ある時間における粘度の、層状シリケートおよび多糖類についての最大粘度に対する比が、約10:1〜約1:10、特に約1:5〜約5:1または約1:2〜約2:1の範囲になるようにする。
【0045】
本発明の好ましい態様において、100gあたり少なくとも約30mmol、好ましくは約50〜約80mmol、例えば約50〜約60mmolの、負荷電を有する層状シリケートを、本発明のバインダー組成物の成分として用いる。
【0046】
本発明で用いる層状シリケートの粒径は、上述したように、粘度上昇に要する時間が、多糖類の粘度上昇についての上記関係の範囲にあるような粒径である。本発明において好ましく使用される層状シリケートは、その粒径が約1〜約500μm、特に約20〜約200μm、例えば約30〜約80μmまたは約40〜約60μmの範囲にあるものである。
【0047】
記載している粒径は、例えば層状シリケートをある粒径まで粉砕して得ることができる実質的な粒子寸法である。例えば上記の通常の測定方法により粉砕後に測定した粒径は、個々の粒子からなる凝集物、例えば凝集一次粒子または二次粒子に関係する。本発明において好ましく使用される層状シリケートは、通常、凝集粒子堆積物を有している。層状シリケートを水に添加すると、まず凝集粒子が、なお堆積したままで個々の凝集粒子に分解する。水中で分散させると、凝集粒子堆積物は個々の粒子堆積物に分かれる。この粒子堆積物は、ある時間内に水で膨潤し、粒子堆積物の形成に関与した個々の一次粒子に分離する。本発明のさらに好ましい態様において、粒子堆積物中で一次粒子が1μm未満、特に500nm未満、好ましくは約100nm未満の粒径を有する層状シリケートを使用する。
【0048】
本発明の好ましい態様において、層状シリケートとして、ヘクトライト、例えばLaponite RD の商品名で入手できる合成ヘクトライト(Solvay Alkali GmbH から市販)を使用する。
【0049】
本発明の好ましい態様において、多糖類の平均粒径と層状シリケートの平均粒径の比は、約5:1〜約1:5、例えば約3:1〜約1:3または約2:1〜約1:2である。
【0050】
本発明のバインダー組成物は、層状シリケートを、好ましくは約3〜約30質量%、特に約3.5〜約20質量%または約4〜約10質量%、例えば約5〜約8質量%の量で含む。
【0051】
上記の化合物に加えて、すなわち部分架橋水溶性セルロースエーテル若しくは2種またはそれ以上のそのようなセルロースエーテルの混合物および場合により水溶性または水分散性化合物に加えて、本発明の水溶性組成物は、ポリマーも含んでいてよい。そのようなポリマーは、例えば接着力を増すために、水溶性組成物に添加され得る。適当なポリマーは、例えば、水分散性ポリマー(例えば、ビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、若しくはポリアクリル酸またはポリメタクリル酸のエステルまたは塩、若しくはこれらポリマーの2種またはそれ以上の混合物である。本発明の好ましい態様において、使用されるポリマーはポリアクリレートまたはポリメタクリレート、すなわち、アルコール成分に1〜約8個の炭素原子を有するアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルのポリマー、ビニルポリマー、特にポリ酢酸ビニルである。
【0052】
更に、重合により得られる再分散性分散粉末をポリマーとして使用することができる。そのようなポリマーは、例えば、ビニルエステル、スチレン、アクリレートまたはメタクリレート、若しくは塩化ビニルのホモまたはコポリマーである。適当なビニルエステルポリマーは、例えば、酢酸ビニルホモポリマー、酢酸ビニルと、エチレンまたは塩化ビニル、または他のビニルエステル(例えば、ラウリル酸ビニル、ベルサト酸ビニルまたはピバル酸エステル)若しくはマレイン酸またはフマル酸のエステルとのコポリマー、飽和C3〜C8−アルキルカルボン酸エステルのホモポリマーまたはそれらとエチレン、塩化ビニルまたは他のビニルエステルとのコポリマー、これらモノマーの2つまたはそれ以上の混合物からなるコポリマー、若しくはこれらホモまたはコポリマーの2種またはそれ以上のブレンドである。
【0053】
アクリル酸またはメタクリル酸若しくはスチレンから誘導される化合物をポリマーとして使用する場合、好ましくは、スチレン若しくはアクリル酸またはメタクリル酸のエステルと1〜20個の炭素原子を有する直鎖、分岐または環式脂肪族アルコールとを重合して得られるポリマーを用いる。スチレンのコポリマー、例えばスチレン/ブタジエンコポリマーも適している。また、塩化ビニルポリマー、例えば塩化ビニル/エチレンコポリマーも適している。
【0054】
本発明の好ましい態様において、ポリマーは、酢酸ビニルホモポリマー、酢酸ビニル/エチレンコポリマー、または飽和C3〜C8アルキルカルボン酸のビニルエステルとエチレンのコポリマー(エチレン含量1〜約40質量%)であって、飽和C3〜C8アルキルカルボン酸のビニルエステルからなる群から選択される別のビニルエステルまたは塩化ビニルを0〜40質量%含むコポリマー、スチレン含量が1〜約70質量%のスチレンとアクリル酸またはメタクリ酸のエステルのコポリマー(例えばスチレン/アクリル酸ブチルまたはスチレン/アクリル酸エチルヘキシルコポリマー)である。このような再分散性ポリマーは、例えば、噴霧乾燥塔中でのポリマー分散体の噴霧乾燥により製造される。本発明において、上記ポリマーは、本発明の水溶性組成物中で、個々に、あるいは2種またはそれ以上のブレンドとして、使用され得る。
【0055】
従って、本発明は、上記遅延化多糖類および層状シリケートに加え、少なくとも1種の水溶性または水分散性合成ポリマーを含むバインダー組成物にも関する。
【0056】
本発明のバインダー組成物は、本発明の水溶性組成物を溶解することにより調製され得る接着剤をアルカリ性にする添加剤を、場合により含んでいてよい。添加剤には、例えば、アンモニウム、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の水酸化物、水溶性の好ましくは粉末状の珪酸アルカリ金属塩(水ガラス)、特にナトリウムまたはカリウム水ガラス、並びにアンモニアおよびアミンまたは強酸および弱酸から誘導される塩基性および中性塩を包含する。これらには、例えば、炭酸またはカルボン酸のアルカリ金属塩、第3級燐酸のアルカリ金属塩が含まれる。これら化合物は、単独で、またはそれらの2種またはそれ以上の混合物として使用できる。アルカリ化が本発明の水溶性組成物の溶解中に起こる場合、上記添加剤の量は、通常、本発明のバインダー組成物全量に対して約0.1〜約2質量%である。
【0057】
本発明の別の態様では、水溶性組成物は充填剤を含む。適当な充填剤は、例えば、炭酸塩(特に炭酸カルシウム)、珪酸塩(例えば、タルク、粘土、雲母)、シリカ、硫酸塩(例えば、硫酸カルシウムまたは硫酸バリウム)、水酸化アルミニウム、並びにセルロース繊維、ガラス繊維またはガラスビーズである。このような充填剤は、本発明の水溶性組成物全量に対して、例えば約20質量%まで、好ましくは約0.1〜約10質量%の量で含まれていてよい。
【0058】
このような合成ポリマーは、例えば、接着力の向上、または本発明のバインダー組成物から得られる製品を用いて製造される最終製品の耐水性の改良を確実にしなければならない。本発明において適当な合成ポリマーは、特に完全合成ポリマー(ベースポリマー)の再分散性分散粉末である。基本的に、これらポリマーは、ビニルエステル、スチレン、アクリル酸エステルおよび塩化ビニルのホモまたはコポリマーである。
【0059】
ベースポリマーとして適しているビニルエステルポリマーは、例えば、酢酸ビニルホモポリマー、酢酸ビニルとエチレンおよび/または塩化ビニルおよび/または他のビニルエステル(例えば、ラウリル酸ビニル、ベルサト酸ビニル、ピバル酸ビニル)若しくはマレイン酸またはフマル酸のエステルとのコポリマー、これらモノマーの2種またはそれ以上のコポリマー、飽和C3〜C8アルキルカルボン酸のビニルエステルのホモポリマーまたはそれらとエチレン、塩化ビニルまたは他のビニルエステルとのコポリマーである。
【0060】
上記アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルまたはスチレンポリマーは、スチレン、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルの重合により得られる。好ましく使用されるアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルは、1〜20個の炭素原子を有する直鎖、分岐または環式脂肪族アルコールとのエステルである。さらなるスチレンポリマーは、例えば、スチレンと1種またはそれ以上の他のモノマーとのコポリマーでありうる。例えば、スチレン/ブタジエンコポリマーが適している。適当な塩化ビニルポリマーは、塩化ビニル/エチレンコポリマーである。
【0061】
本発明において、酢酸ビニルホモポリマー、酢酸ビニル/エチレンコポリマーまたは飽和アルキルカルボン酸のビニルエステルとエチレンのコポリマー(エチレン含量1〜約40質量%)であって、飽和C3〜C8アルキルカルボン酸のビニルエステルからなる群から選択される別のビニルエステルまたは塩化ビニル若しくはそれら2種またはそれ以上の混合物を0〜40質量%含むコポリマー、スチレン含量が1〜約70質量%であるスチレン/アクリレートコポリマー(例えば、スチレン/アクリル酸ブチルまたはスチレン/アクリル酸エチルヘキシル)が、再分散性ポリマーとして好ましく使用される。これら再分散性ポリマーは、通常、噴霧乾燥塔中でポリマー分散体を噴霧乾燥することにより調製される。
【0062】
例えば、ビニルエステルホモポリマー、または例えばエチレンとのコポリマーで、そのモノマー基本骨格ブロックは約2〜約44個、例えば約3〜約15個の炭素原子を有する直鎖または分岐カルボン酸のビニルエステルであるポリマーが特に好ましい。このようなホモポリマーまたはコポリマーポリビニルエステルに適したモノマーは、蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバル酸ビニル、2−エチルヘキサン酸ビニル、酸基に9〜約15個の炭素原子を有する飽和分岐モノカルボン酸のビニルエステル、比較的長鎖の飽和または不飽和脂肪酸のビニルエステル(例えば、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル)、または安息香酸および安息香酸置換誘導体のビニルエステル(例えばp−t−ブチル安息香酸ビニルである。これらビニルエステルは、ビニルエステルポリマー中に、それぞれ場合、単独でまたはそれらの2種またはそれ以上の混合物として存在していてよい。
【0063】
本発明において、バインダー凝集物が2種またはそれ以上のこのような合成ポリマーを含んでいれば、好都合であろう。
【0064】
本発明の他の好ましい態様において、ホモポリマーおよびコポリマーの混合物をポリマー粒子として使用する。適当なホモポリマーは、上記のホモポリマー、特にビニルエステルのホモポリマー、好ましくはポリ酢酸ビニルである。上記コポリマーもコポリマーとして適している。好ましい態様において、エチレンと酢酸ビニルのコポリマー、酢酸ビニルとベルサト酸ビニルのコポリマー、若しくはターポリマー、特にエチレン/酢酸ビニル/アクリレートターポリマーが、2種またはそれ以上のポリマー粒子の混合物中で使用される。
【0065】
ポリマー粒子混合物中のホモポリマーの量は、好ましくは少なくとも約20質量%、より好ましくは少なくとも約40質量%、例えば少なくとも約50質量%である。ホモポリマーとコポリマーの適当な混合比は、約75:25または約80:20である。
【0066】
本発明のバインダー凝集物は、上記成分、すなわち少なくとも1種の天然または合成多糖類および少なくとも1種の合成ポリマーに加え、他の添加剤を含んでいてもよい。
適当な添加剤は、例えば、本発明の水溶性組成物を溶解して調製することができる接着剤をアルカリ性にする化合物である。そのような添加剤には、例えば、アンモニウム、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の水酸化物、水溶性の好ましくは粉末状の珪酸アルカリ金属塩(水ガラス)、特にナトリウムまたはカリウム水ガラス、並びにアンモニアおよびアミンまたは強酸および弱酸から誘導される塩基性および中性塩を包含する。これらには、例えば、炭酸またはカルボン酸のアルカリ金属塩、第3級燐酸のアルカリ金属塩が含まれる。これら化合物は、単独で、またはそれらの2種またはそれ以上の混合物として使用できる。アルカリ化が本発明の水溶性組成物の溶解中に起こる場合、上記添加剤の量は、通常、本発明のバインダー組成物全量に対して約0.1〜約2質量%である。
【0067】
助剤または充填剤、湿潤剤および保存剤、コンシステンシー調整剤、および接着力を有する付加的成分、例えばデキストリンまたはイオン性セルロースエーテルも、添加剤として適している。
【0068】
本発明の更に別の態様において、水溶性組成物は、助剤または充填剤を含んでいる。適当な助剤または充填剤は、例えば、炭酸塩(特に炭酸カルシウム)、珪酸塩(例えば、タルク、粘土、雲母)、シリカ、硫酸塩(例えば、硫酸カルシウムまたは硫酸バリウム)、水酸化アルミニウム、並びにガラス繊維またはガラスビーズである。このような助剤または充填剤は、本発明の水溶性組成物全量に対して、例えば約30質量%まで、好ましくは約0.1〜約20質量%の量で含まれていてよい。
【0069】
更に、本発明のバインダー組成物は、添加剤も含んでいてよい。付加的に適している添加剤は、特に、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/ビニルエステルコポリマーからなる群からの水溶性イオン性または非イオン性ポリマー;アルキルアクリルアミド/アクリル酸コポリマー、アルキルアクリルアミド/メタクリル酸コポリマー、アルキルアクリルアミド/メタクリル酸メチルコポリマー、アルキルアクリルアミド/アクリル酸/(メタ)アクリル酸アルキルアミノアルキルコポリマー、アルキルアクリルアミド/メタクリル酸/(メタ)アクリル酸アルキルアミノアルキルコポリマー、アルキルアクリルアミド/メタクリル酸メチル/(メタ)アクリル酸アルキルアミノアルキルコポリマー、アルキルアクリルアミド/メタクリル酸アルキル/メタクリル酸アルキルアミノエチル/メタクリル酸アルキルコポリマー、不飽和カルボン酸、カチオン性誘導化不飽和カルボン酸、所望により他のイオン性または非イオン性モノマーのコポリマーからの水溶性両性ポリマー;アクリルアミドアルキルトリアルキルアンモニウムクロリド/アクリル酸コポリマー並びにそのアルカリ金属塩およびアンモニウム塩、アクリルアミドアルキルトリアルキルアンモニウムクロリド/メタクリル酸コポリマー並びにそのアルカリ金属塩およびアンモニウム塩、メタクリロイルエチルベタイン/メタクリレートコポリマーからなる群からの水溶性双性ポリマー;酢酸ビニル/クロトン酸コポリマー、ビニルピロリドン/アクリル酸ビニルコポリマー、アクリル酸/アクリル酸エチル/N−t−ブチルアクリルアミドターポリマーから成る群からの水溶性アニオン性ポリマー;ポリアルキレンオキシドおよび/またはポリアルキレングリコールにクロトン酸、アクリル酸またはメタクリル酸を共重合した、ビニルエステル、アクリル酸またはメタクリル酸のエステルの単独または混合物のグラフトポリマー;非イオン型の少なくとも1種のモノマー、イオン型の少なくとも1種のモノマーの共重合によるグラフトおよび架橋コポリマー;以下の3つの群それぞれから少なくとも1種のモノマーを共重合することによりポリエチレングリコールおよび架橋剤から得られるコポリマー:不飽和アルコールと短鎖飽和カルボン酸のエステルおよび/または短鎖不飽和アルコールと不飽和カルボン酸のエステル、長鎖カルボン酸と不飽和アルコールのエステルおよび/またはカルボン酸と飽和または不飽和の直鎖または分岐C8−18アルコールのエステル;クロトン酸、酢酸ビニルおよびアリルまたはメタリルエステルのターポリマー;クロトン酸またはアリルオキシ酢酸、酢酸ビニルまたはプロピオン酸ビニル、分岐アリルまたはメタリルエステル、ビニルエーテル、ビニルエステルまたは直鎖アリルまたはメタリルエステルのテトラ−またはペンタポリマー;エチレン、ビニルベンゼン、ビニルメチルエーテル、アクリルアミドおよびその水溶性塩からなる群からの1種またはそれ以上とクロトン酸のコポリマー;酢酸ビニル、クロトン酸およびα−、β−またはγ−位で分岐した脂肪族飽和モノカルボン酸のターポリマー;4級化セルロース誘導体、第4級基を有するポリシロキサン、カチオン性グアー誘導体、重合体ジメチルジアリルアンモニウム塩並びにそれとアクリル酸およびメタクリル酸のエステルおよびアミドとのコポリマー、ビニルピロリドンとジアルキルアミノアクリレートおよびメタクリレートの4級化誘導体とのコポリマー、ビニルピロリドン/メトイミダゾリニウムクロリドコポリマー、4級化ポリビニルアルコールからなる群からの水溶性カチオン性ポリマー;ポリクオータニウム(Polyquaternium)2、ポリクオータニウム17、ポリクオータニウム18およびポリクオータニウム27のINCI名で示されるポリマーである。
【0070】
添加剤として適しているのは、グラフト共重合により得られるような水溶性ポリマーである。例えば、約100〜約50000、特に約1000〜約10000の分子量を有するポリアルキレングリコール、特にポリエチレングリコールがグラフトベースポリマーとして適している。基本的に、ポリアルキレングリコール上にグラフトでき、少なくとも1つのオレフィン性不飽和2重結合を有する全ての化合物を、グラフトの調製に使用し得る。しかしながら、ビニルアルコールと、2〜24個の炭素原子、特に2〜約18個の炭素原子を有する直鎖または分岐の飽和モノカルボン酸とのエステルが、グラフトの調製に好ましく使用される。そのようなビニルエステルは、本明細書で既に記載している。例えば、約10〜約90質量%のグラフトベースポリマーおよび約90〜約10質量%のグラフトを含むグラフトコポリマーを使用することができる。グラフトベースポリマー対グラフトの比は、好ましくは、グラフトコポリマーが水溶性であり、20℃での水への溶解度が少なくとも約1g/L,好ましくは例えば約2.5または10g/Lであるように選択される。
【0071】
例えば、グラフトベースポリマーとして約6000の分子量(Mw)を有するポリエチレングリコール(PEG)約40質量%およびグラフトとしてポリ酢酸ビニル約60質量%を有するグラフトコポリマーを、添加剤として使用することができる。
【0072】
このような添加剤は、本発明のバインダー組成物中に、約0.1〜約10質量%、例えば約1〜約7質量%の量で存在してよい。
【0073】
本発明の更なる態様において、本発明のバインダー組成物は、少なくとも1種の第4級アンモニウム化合物を含んでいてよい。本発明において、「第4級アンモニウム化合物」は、3個または4個の有機基を有する窒素原子を少なくも1個有する窒素化合物を意味する。本発明において、環式構造に対応する窒素原子を組み込むことにより得られるような基も独立した有機基として包含される。
【0074】
本発明の好ましい態様では、少なくとも1個の窒素原子が上記の性質を満足する1個または2個の窒素原子を有する化合物を第4級アンモニウム化合物として使用する。本発明の別の好ましい態様では、ただ1個の窒素原子を有する第4級アンモニウム化合物を使用する。基本的に、本発明において使用できる第4級アンモニウム化合物は、窒素原子上にあらゆる所望の有機基を有することができる。本発明の好ましい態様においては、1〜4個の炭素原子を有する直鎖または分岐の飽和または不飽和アルキル基、4〜24個の炭素原子を有する飽和または不飽和シクロアルキル基または6〜24個の炭素原子を有するアリール基から選択される4個の有機基を窒素原子上に有する第4級アンモニウム化合物を使用する。このような基は、相互に独立に、1個またはそれ以上の置換基を有していてよい。
【0075】
本発明の別の好ましい態様では、窒素原子に結合した有機基が異なる数の炭素原子を有する4級アンモニウム化合物を使用する。すなわち、例えば2種の異なる有機基が窒素原子に結合している第4級アンモニウム化合物を使用でき、それぞれの場合、例えば窒素原子上に存在する有機基の2個または3個が同じであってよい。さらに、3個または4個の異なる有機基が窒素原子に結合した第4級アンモニウム化合物を使用することもできる。
【0076】
本発明の別の好ましい態様では、3個またはそれ以上、特に10個またはそれ以上の第4級窒素原子を有する化合物を第4級アンモニウム化合物として使用することができる。そのような化合物の例は、4級化アミノ官能基を有するポリマーである。適当なポリマーは、例えば、対応する4級化剤によりプロトン化または4級化されたジアルキルアミノ基を有するポリアクリレートまたはポリメタクリレートである。環式構造中に窒素原子を含む対応ポリマー、例えば、ポリビニルピロリドンも適している。
【0077】
適当な第4級アンモニウム化合物は、1価または多価の対イオンを有していてよい。適当な対イオンは、例えば、ハロゲンイオン(例えば、フッ素、塩素、臭素または沃素イオン)である。カルボン酸イオン、硫酸イオンまたは燐酸イオンも対イオンとして適している。
【0078】
本発明の更なる好ましい態様において、例えば、以下のような化合物も第4級アンモニウム化合物として使用できる:N,N−ジデシル−N,N−ジメチルアンモニウムクロリド、N,N−ジデシル−N,N−ジメチルアンモニウムプロピオネート、N,N−ジデシルメトキシエチルアンモニウムクロリド、N,N−ジデシルメトキシエチルアンモニウムプロピオネート、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、ラウリルトリメチルアンモニウムクロリドまたはオキシエチルアルキルアンモニウムホスフェート。例えば、ジオクチルジメチルアンモニウムクロリド、ジデシルメチルポリ(オキシエチル)アンモニウムプロピオネート、ベンザルコニウムクロリド、例えばベンゼトニウムクロリド、アルキルアミノアルキルグリシンアルキルアミン、ポリヘキサメチレンビグアニドヒドロクロリドまたはアルキルプロピレンジアミノグアニジニウムも適している。
【0079】
本発明の更なる態様において、少なくとも1個の酸性または塩基性基を有する化合物も、本発明のバインダー組成物への添加物として使用することができる。少なくとも1個の酸性または塩基性基を有する化合物は、しばしば、双性イオン性化合物と称される。双性イオン性化合物の中で、例えばベタインが適している。
【0080】
ベタインは、既知の化合物であり、主として、アミン化合物のカルボキシアルキル化、好ましくはカルボキシメチル化により調製される。好ましくは、出発物質はハロカルボン酸またはその塩、特にクロロ酢酸ナトリウムと縮合され、ベタイン1モルにつき塩1モルが形成される。さらに、不飽和カルボン酸、例えばアクリル酸の付加反応も可能である。この主題に関する概説は、例えば、O'Lennik ら、HAPPI, Nov. 70 (1986)、S. Holzman ら、Tens. Det. 23, 309 (1986)、R. Bibo ら、Soap Cosm. Chem. Spec. Apr. 46 (1990) およびP. Ellis ら、Euro Cosm. 1, 14 (1994) になされている。
【0081】
適当なベタインは、式(I)で示される第2級および特に第3級アミンのカルボキシアルキル化生成物である:
【化1】
Figure 2004533531
[式中、Rは、6〜22個の炭素原子を有するアルキルおよび/またはアルケニル基を表し、Rは、水素原子または1〜4個の炭素原子を有するアルキル基を表し、Rは、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基を表し、nは1〜6の数であり、Xは、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属若しくはアンモニウムである。]
【0082】
代表的な例は、ヘキシルメチルアミン、ヘキシルジメチルアミン、オクチルジメチルアミン、デシルジメチルアミン、ドデシルメチルアミン、ドデシルジメチルアミン、ドデシルエチルメチルアミン、C12/14−やし油アルキルジメチルアミン、ミリスチルジメチルアミン、セチルジメチルアミン、ステアリルジメチルアミン、ステアリルエチルメチルアミン、オレイルジメチルアミン、C16/18−獣脂アルキルジメチルアミンおよびこれらの工業用混合物である。
【0083】
さらに、式(II)で示されるアミドアミンのカルボキシアルキル化生成物もベタインとして適している:
【化2】
Figure 2004533531
[式中、RCOは、6〜22個の炭素原子および0または1〜3個の二重結合を有する脂肪族アシル基であり、mは1〜3の数であり、R、R、nおよびXは上記と同じ意義を有する。]
【0084】
代表的な例は、6〜22個の炭素原子を有する脂肪酸(例えば、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルモレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、ペトロセリン酸、リノール酸、リノレン酸、エレオステアリン酸、アラキン酸、ガドレイン酸、ベヘン酸およびエルカ酸、並びにこれらの工業用混合物と、N,N−ジメチルアミノエチルアミン、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、N,N−ジエチルアミノエチルアミンおよびN,N−ジエチルアミノプロピルアミンとの反応生成物を、クロロ酢酸ナトリウムと縮合させた生成物である。C8/16ヤシ油脂肪酸−N,N−ジメチルアミノプロピルアミンとクロロ酢酸ナトリウムとの縮合生成物が好ましい。
【0085】
さらに、本発明において使用されるベタインの適当な出発物質として、式(III)で示されるイミダゾリンも使用できる:
【化3】
Figure 2004533531
[式中、Rは5〜21個の炭素原子を有するアルキル基であり、Rは水酸基若しくはOCORまたはNHCOR基であり、mは2または3である。]
これらの物質も既知の物質であり、例えば、1または2モルの脂肪酸を多価アミン(例えば、アミノエチルエタノールアミン(AEEA)またはジエチレントリアミン)により、環化縮合することにより調製できる。対応するカルボキシアルキル化生成物は、異なる開鎖ベタインの混合物である。
【0086】
代表例は、上記脂肪酸とAEEAの縮合生成物、好ましくは、ラウリン酸またはC12/14ヤシ油脂肪酸に基づくイミダゾリンであり、これらは、その後クロロ酢酸ナトリウムによりベタインに変換される。
【0087】
本発明のバインダー組成物は、それぞれの場合、双性イオン性化合物を単独で、すなわちただ1種の双性イオン性化合物を、若しくは2種またはそれ以上の双性イオン性化合物を含んでいてよい。
【0088】
本発明のバインダー組成物は、第4級アンモニウム化合物、双性イオン性化合物若しくはそれらの2種またはそれ以上の混合物を、4質量%を超える量で含む。第4級アンモニウム化合物、双性イオン性化合物若しくはそれらの2種またはそれ以上の混合物の含有量の上限は約40質量%である。好ましい態様において、本発明のバインダー組成物は、少なくとも約5、6、7、8または9質量%、あるいは少なくとも約10質量%の第4級アンモニウム化合物、双性イオン性化合物若しくはそれらの2種またはそれ以上の混合物を含む。適当な量は、約8〜約30質量%、例えば約9〜約25質量%または約15質量%または約20質量%未満の範囲である。上記パーセントは、第4級アンモニウム化合物、双性イオン性化合物若しくはそれらの2種またはそれ以上の混合物の質量に基づく。
【0089】
基本的に、本発明のバインダー組成物は各場合に、上記化合物種それぞれを、単独で、または2種またはそれ以上の化合物の混合物として、含み得る。しかしながら、本発明においては、バインダー組成物が異なる種類の別個の化合物を2種またはそれ以上の混合物を含むことも考えられる。
【0090】
本発明のバインダー組成物は、例えば、殺生物剤、染料、顔料、分散剤、湿潤剤および/または界面活性剤、グリコールもしくはレオロジー改良剤を、更なる添加剤として含んでいてよい。
【0091】
適当な殺生物剤は、例えば、第4級アンモニウム化合物、アルデヒド(好ましくはホルムアルデヒド)、イソチアゾロンまたはベンゾイソチアゾロン若しくはそれらの2種またはそれ以上の混合物である。
【0092】
適当な染料および顔料は、例えば、白亜、ルチル、カーボンブラックなどの無機染料および顔料、アゾ染料またはアニリン染料などの有機染料および顔料である。
【0093】
適当な分散剤または湿潤剤および/または界面活性剤は、アニオン、カチオンまたは非イオン性界面活性剤である。
【0094】
アニオン性界面活性剤の代表例は、2つ未満の酸基を有するアルキルベンゼンスルホネート、アルカンスルホネート、オレフィンスルホネート、アルキルエーテルスルホネート、グリセリルエーテルスルホネート、メチルエステルスルホネート、スルホ脂肪酸、アルキルスルフェート、脂肪アルコールエーテルスルフェート、グリセリルエーテルスルフェート、ヒドロキシ混合エーテルスルフェート、モノグリセリド(エーテル)スルフェート、脂肪酸アミド(エーテル)スルフェート、モノ−およびジアルキルスルホスクシネート、モノ−およびジアルキルスルホスクシンナメート、スルホトリグリセリド、アミド石鹸、エーテルカルボン酸およびその塩、脂肪酸イセチオネート、脂肪酸サルコシネート、脂肪酸タウリド、アシルラクチレート、アルキルオリゴグルコシドスルフェート、蛋白質脂肪酸縮合物(特に、大豆系植物性生成物)、並びにアルキル(エーテル)ホスフェートである。アニオン性界面活性剤がポリグルコールエーテル鎖を含む場合、その界面活性剤は通常の、好ましくは制限された類縁体分布を有していてよい。
【0095】
本発明において、セルロース系ではない非イオン性界面活性剤がより適切である。そのような非イオン性界面活性剤の代表例は、脂肪アルコールポリグリコールエーテル、アルキルフェノールポリグリコールエーテル、脂肪酸ポリグルコールエーテル、脂肪酸アミドポリグリコールエーテル、脂肪アミンポリグリコールエーテル、アルコキシル化トリグリセリド、アルキル(アルケニル)オリゴグルコシド、脂肪酸N−アルキルグルカミド、蛋白質水解物(特に、大豆系植物性生成物)、ポリオール脂肪酸エステル、糖エステル、ソルビタンエステルおよびポリソルベートである。非イオン性界面活性剤がポリグルコールエーテル鎖を含む場合、その界面活性剤は通常の、好ましくは制限された類縁体分布を有していてよい。好ましくは、本発明の組成物は、更なる成分として、非イオン性界面活性剤、例えば8〜18個の炭素原子を有する脂肪アルコールと平均15〜30モルのエチレンオキシドとの付加生成物を含む。
【0096】
本発明の好ましい態様において、低発泡性非イオン性界面活性剤、特に約5EO単位および5PO単位を有するEO/PO混合エーテルを、本発明の多糖類懸濁体の成分として使用する。
【0097】
本発明において、グリコールとして、低分子量グリコールまたはオリゴグリコールエーテル、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールなどが特に適している。
【0098】
本発明において、特に適しているレオロジー改良剤は、キサンタンガムまたはシリカ若しくはそれらの2種またはそれ以上の混合物である。
【0099】
本発明のバインダー組成物は、例えば、以下の成分を含む:
−約20〜約80質量%の遅延化セルロースエーテル
−約0.2〜約1質量%の炭酸ナトリウム
−約10〜約50質量%のポリ酢酸ビニルホモポリマー
−約2〜約8質量%の白亜、
−約4〜約15質量%の層状シリケート、特にラポナイト(Laponite)RD
−約0.2〜約2質量%の第4級アンモニウム化合物
【0100】
本発明のバインダー組成物は、現場で使用者が、バインダー組成物を水または水性溶媒と混合して、即用水性接着剤組成物を与えることができる。
従って本発明は、本発明のバインダー組成物を水と混合することにより本発明の接着剤組成物を製造する方法にも関する。
さらに、本発明は、少なくとも20質量%の水、および少なくとも1質量%、例えば約2〜約20質量%または約5〜約10質量%の本発明のバインダー組成物を含んでなる接着剤組成物にも関する。本発明の好ましい態様において、接着剤組成物は、少なくとも30質量%、特に少なくとも40質量%または少なくとも60質量%、例えば少なくとも70または80質量%、あるいは少なくとも90質量%の水を含む。
【0101】
本発明の接着剤組成物は、例えば、本発明のバインダー組成物を、約1:10〜1:25、例えば約1:15〜約1:22、特に約1:20の比(質量比)で、水に導入することにより調製される。
【0102】
本発明の接着剤組成物は、その調製から約1〜約5分後に、好ましくは約1000〜約3000mPa.sのブルックフィールド粘度(RVT、20℃)を有する。本発明のさらに好ましい態様において、本発明の接着剤組成物は、その調製から約20〜約40分後、特に約25〜約35分後に、約10000〜約2000mPa.s、特に約11000〜約16000mPa.sのブルックフィールド粘度(RVT、20℃)を有する。
【0103】
本発明において、接着剤組成物のpHは、少なくとも約6である。本発明の好ましい態様において、接着剤組成物のpHは、少なくとも約7、例えば約7.1〜約10、特に約8〜約9である。
【0104】
本発明の接着剤組成物は、現場で使用者が、上記のバインダー組成物と水とを単に攪拌するだけで調製することができる。攪拌自体は、実質的にどのような方法でも行うことができる。すなわち、例えば容器と攪拌へらのような簡単な装置が使用でき、水をまず導入し、水中に本発明のバインダー組成物をすばやく攪拌する。本発明においては、本発明のペースト製剤を、例えば駆動攪拌装置を用いて調製することも可能である。
【0105】
[実施例]
以下の実施例により、本発明を詳細に説明する。
以下の組成物を調製した。
組成1:
54.0質量%のMHEC 6000 PR
30.0質量%のPVAc分散体粉末
7.0質量%のセルロース繊維
6.0質量%のLaponite RD
0.5質量%の炭酸ナトリウム
0.2質量%のジメチルジドデシルアンモニウムクロリド
2.3質量%の結晶白亜
【0106】
組成2:
54.0質量%のMHEC 6000 PR
30.0質量%のPVAc分散体粉末
7.0質量%のセルロース繊維
6.0質量%のベントナイト(Bentone EW)
0.5質量%の炭酸ナトリウム
0.2質量%のジメチルジドデシルアンモニウムクロリド
2.3質量%の結晶白亜
【0107】
組成3:
54.0質量%のMHEC 6000 PR
30.0質量%のPVAc分散体粉末
7.0質量%のセルロース繊維
6.0質量%のスメクタイト(Tixogel CD)
0.5質量%の炭酸ナトリウム
0.2質量%のジメチルジドデシルアンモニウムクロリド
2.3質量%の結晶白亜
【0108】
組成4:
54.0質量%のMHEC 6000 PR
30.0質量%のPVAc分散体粉末
7.0質量%のセルロース繊維
0.5質量%の炭酸ナトリウム
0.2質量%のジメチルジドデシルアンモニウムクロリド
8.3質量%の結晶白亜
【0109】
組成5:
市販Metylan Special ペースト
【0110】
上記組成の組成物と水とを、1:20(質量)の混合比ですばやく混合した。15分後、生成したペースト状組成物を、市販ラムスキンローラーにより、新しい漆喰に塗布した。飛散性およびペーストの塗布量を目視により評価した。結果を下記の表に示す。
【0111】
【表1】
Figure 2004533531
【0112】
表中、
++++は、非常に飛散が少なく、完全に塗布され、多量に塗布されたことを意味する。
+++は、飛散が少なく、良好に塗布され、使用可能量が塗布されたことを意味する。
++は、ある程度の飛散があり、中程度の量が塗布されたことを意味する。
+は、多くの飛散があり、うまく塗布されず、少量しか塗布されなかったことを意味する。

Claims (14)

  1. 少なくとも10質量%の粒状遅延化多糖類若しくは2種またはそれ以上の粒状遅延化多糖類の混合物、及び少なくとも3質量%の天然または合成粒状層状シリケート、若しくは2種またはそれ以上の天然層状シリケート若しくは2種またはそれ以上の合成層状シリケートの混合物、若しくは1種またはそれ以上の天然層状シリケートおよび1種またはそれ以上の合成粒状層状シリケートの混合物を少なくとも含むバインダー組成物。
  2. 遅延化多糖類として少なくとも1種のセルロースエーテルを含む請求項1に記載の組成物。
  3. 少なくとも1種の合成ポリマーも含む請求項1または2に記載の組成物。
  4. 層状シリケートとしてヘクトライト型の層状シリケートを含む請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
  5. 層状シリケートは合成層状シリケートである請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。
  6. 多糖類または多糖類混合物の層状シリケートまたは層状シリケート混合物に対する質量比は1:4〜4:1である請求項1〜5のいずれかに記載の組成物。
  7. 粒状遅延化多糖類の8質量%またはそれ以下が200μmを超える粒径を有する請求項1〜6のいずれかに記載の組成物。
  8. 粒状遅延化多糖類の80質量%またはそれ以上が0.125〜0.2μmの粒径を有する請求項1〜7のいずれかに記載の組成物。
  9. 遅延化多糖類の粒径の層状シリケートの粒径に対する比は10:1〜1:10である請求項1〜8のいずれかに記載の組成物。
  10. 0.05〜3質量%の水溶性塩基を含む請求項1〜9のいずれかに記載の組成物。
  11. 少なくとも20質量%の水、および少なくとも1質量%の請求項1〜10のいずれかに記載の組成物を含んでなる接着剤。
  12. 少なくとも40質量%の水を含む請求項11に記載の接着剤。
  13. 請求項1〜10のいずれかに記載のバインダー組成物を水と混合する、接着剤の製造方法。
  14. 接着剤の製造における請求項1〜10のいずれかに記載の組成物の使用。
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