JP2004532262A - 安定な抗体液体製剤 - Google Patents
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Abstract
Description
発明の分野
本発明は、高濃度の治療用抗体を有する水溶液およびこのような抗体の水溶液に基づく安定な液体製剤に関する。本発明はまた、医薬使用などの安定な液体製剤の使用および安定な液体製剤を製造するための方法に関する。
【0002】
発明の背景
抗体の安定な液体製剤は、静脈内(i.v.)、筋肉内(i.m.)または皮下(s.c.)投与などの非経口投与に有用である。このような製剤は2つの重要な要件: 1) 必要とされる薬剤濃度が達成されること、および2) 十分な有効期限を有するためにその薬剤が化学的および物理的に安定であること、を満たさねばならない。
【0003】
タンパク質が生物活性を保持するためには、製剤がコンホメーションの完全性をそのまま保つと同時に、タンパク質の複数の官能基が分解から保護されねばならない。タンパク質の分解経路は化学的不安定または物理的不安定を伴い得る。例えば、化学的不安定としては脱アミド化、加水分解、酸化、β脱離またはジスルフィド交換の結果として生じることがあり、物理的不安定としては例えば変性、凝集、沈殿または吸着の結果として生じ得る。凝集は最も多く見られるタンパク質分解経路の一つである。
【0004】
最新の安定な抗体製剤は液体製剤ではない。例えば、WO97/0480に抗IgE抗体の安定な凍結乾燥製剤が記載されている。水性製剤中のタンパク質の安定性は医薬産業で全般的に重要なものである。この問題は、例えば凍結乾燥法によってタンパク質を乾燥させることによって取り組まれてきた。毎日抗体を注射する必要のある患者にとって、製品が扱いやすく、投与しやすく、注射しやすいことが重要である。乾燥抗体製剤は、分配して乾燥形態で保存されるため、患者や医療専門家は使用前に乾燥粉末を溶媒で再構成しなければならず、これは患者にとっては不便である。従って、使用前に再構成する必要のない液体抗体製剤を提供することが有利である。
【0005】
さらに、凍結乾燥法はコストがかかる上に時間のかかる方法であるため、市販の抗体製剤を調製する時にこの工程が避けることができれば有利となる。
【0006】
また、もし最終の医薬溶液が添加物をほとんどまたは全く含まないとすると治療用製品の製造および製剤化にも有利となる。
【0007】
このように、市場では安定な、液体の、注射用抗体製剤、特に高濃度の安定な、液体の、注射用抗体製剤に対する需要がある。
【0008】
また、本発明の安定な液体抗体製剤を得る方法において、出発物質または中間体として用い得る高濃度の抗体タンパク質を含む安定な水溶液に対する必要性もある。
【0009】
発明の概要
本発明は、抗体を少なくとも50mg/mlの濃度で含み、および少なくとも1つの酸性成分をさらに含む安定な水溶液を提供する。
【0010】
さらに、この水溶液を含む好適な送達系が提供される。
【0011】
さらにまた、鼻腔スプレーまたは徐放性製剤へのこの水溶液の使用が提供される。
【0012】
また、乾燥または凍結乾燥法でのこの水溶液の使用が提供される。
【0013】
安定な水溶液は、治療用製剤の製剤化のための中間体として用いることができるよう提供され、例えば最終の治療用製剤を得るために医薬上許容される成分をさらにこの水溶液に加えることができる。しかし、本発明の安定な水溶液はそれ自体治療用製剤として使用でき、言い換えればさらなる添加物を全く含まないかまたはごく僅かしか含まない。
【0014】
本発明の安定な水溶液に加え得るさらなる成分は、治療上有効でない単なる医薬添加物であってもよいし、また治療上有効な物質であってもよい。また、本発明の水溶液中に副産物があってもなくともよい。従って、本発明の安定な水溶液は、少なくとも濃度50mg/mlの抗体および少なくとも1つの酸性成分を含むか、本質的にそれから成るか、またはそれから構成され得る。
【0015】
本発明の水溶液を用いる治療用製剤の製造方法も提供される。
【0016】
従って、本発明の1つの態様では、第1段階において少なくとも濃度50mg/mlの抗体および少なくとも1つの酸性成分を含む水溶液を調製し、第2段階において少なくとも1つの医薬上許容される添加物をこの水溶液に加える、抗体を含む治療用液体製剤の調製のための方法が提供される。
【0017】
さらに、第1段階において好適なバッファー中の抗体溶液を約10mg/ml〜約50mg/mlの間まで濃縮し、第2段階において第1段階で得られた濃縮溶液を少なくとも1つの酸性成分からなり、所望によりMgCl2および/またはCaCl2および/またはさらなる好適な添加物を含む水溶液でダイアフィルトレーションし; さらに、第3段階において、第2段階で得られた溶液をさらに50mg/mlを越える濃度へ濃縮する、抗体を50mg/mlを越える濃度で含む治療用液体製剤の調製のための方法が提供される。
【0018】
また、
第1段階において好適なバッファー中の抗体溶液を約10mg/ml〜約50mg/mlの間の濃度まで濃縮し;
第2段階において、第1段階で得られた濃縮溶液を少なくとも1つの酸性成分の水溶液でダイアフィルトレーションし;
第3段階において、第2段階で得られた溶液をさらに濃縮して中間体濃度を約100〜約200mg/ml、好ましくは約100〜約150mg/mlの間とし;
第4段階において、第3段階で得られた中間体濃縮溶液を少なくとも1つの酸性成分からなり、MgCl2 および/または CaCl2 および/またはさらなる好適な添加物をさらに含む水溶液でダイアフィルトレーションし;さらに、
第5段階でにおいて、第4段階で得られた溶液をさらに150mg/mlを越える濃度まで濃縮する、
50mg/mlを越える濃度で抗体を含む治療用液体製剤を調製する方法が提供される。
【0019】
発明の詳細な記載
I. 高濃度抗体水溶液および液体製剤
本発明は、高濃度抗体水溶液およびそれに基づく液体製剤を提供する。本発明の濃縮水溶液は治療用の抗体および少なくとも1つの酸性成分を含む。従ってこの水溶液は一般にpH7.0未満のpHを有する。これらにさらに塩または添加物を含めてもよいし含めなくともよい。これらは本発明の治療用液体製剤を得るための方法において中間体として用いてもよいが、それ自体好適な治療用液体製剤としてもよい、言い換えれば、さらなる医薬上許容される添加物を加えなくともよい。
【0020】
本発明の1つの態様では、抗体を少なくとも50mg/mlの濃度で含み、さらに少なくとも1つの酸性成分を含む安定な水溶液が提供される。抗体の濃度は少なくとも80mg/ml、100mg/ml、140mg/ml、160mg/ml、180mg/ml、200mg/ml、220mg/ml、250mg/mlまたはさらに300mg/mlが好ましい。
【0021】
高濃度安定抗体水溶液の開発では、タンパク質溶液の粘度の高さが主な障害とされてきた。例えば、生理食塩水条件中または濃度が50 mg/mlを越えるバッファー中で、例えばモノクローナル抗体E25溶液などの抗体溶液は粘り気を帯び、かつ/または濁り始めることがある。粘度はタンパク質の濃度とともに上昇する。高粘度の抗体溶液は、例えば、凍結乾燥抗体を再構成する時間が30分はかかるなど、医学的観点からみて不都合である。さらに、乾燥製剤の再構成および注射の後、抗体の約30%がバイアルおよび注射器に残る可能性があり、これが治療コストを大幅に増加させる。
【0022】
そこで本発明は、抗IgE抗体などの抗体を含み、タンパク質濃度が高く粘度の低い安定な液体医薬製剤を得るための手段を提供する。
【0023】
発明者らはいずれの理論的考察にも拘束されるものではないが、観察された抗体水溶液の粘度の一因であり得る1つの現象は、抗体の自己会合、つまり「凝集」である。抗体の凝集体は、可溶性でも不溶性でもあり得、凝集体の両形態は共有結合性でも非共有結合性でもあり得る。凝集体は乳白光を発する溶液となるが、化学的にのみ示される目に見えない凝集にもなり得る。
【0024】
粘度の上昇に加えて、凝集はいくつかの点で弊害となり得る。例えば、タンパク質製剤で共有結合性の凝集は本質的に不可逆的であって、不活性種を形成することがあり、その上これも免疫原性である可能性がある。非共有結合性の凝集は、沈殿のため活性を失いかねない。
【0025】
本発明の意味の範囲内での「安定な」水溶液または液体製剤とは、保存の際、その中の抗体が本質的に物理的および化学的安定性および完全性を保持するものである。タンパク質の安定性を測る種々の分析技術が当技術分野で利用可能である。安定性は選択された温度で選択された時間について測定できる。迅速なスクリーニングとしては、製剤を40℃で2週間から1ヵ月保存し、その時点の安定性を測定すればよい。製剤を2〜8℃で保存する場合、一般にはその製剤は30℃または40℃で少なくとも1ヵ月の安定性があり、かつ/または2〜8℃で少なくとも1年の安定性があるべきである。例えば、ある好ましい具体例では、本発明の水溶液は約4℃で少なくとも1年の安定性がある。粘度および/または凝集の程度はタンパク質の安定性の指標として使用できる。例えば、「安定な」製剤は製剤中に約10%未満、および、好ましくは約5%未満、好ましくは約2%未満、またさらには約1%未満のタンパク質しか凝集体として存在しないというものである。凝集は、例えばサイズ排除クロマトグラフィーによって測定できる。
【0026】
本発明の溶液は、凝集に関してだけでなく抗体の化学的安定性に関しても安定したものである。化学的安定性は、例えば疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)によって、例えばパパイン消化後のHIC-HPLCにより測定してよい。例えば約4℃で少なくとも1年保存した後の、パパイン消化後のHIC-HPLCで未修飾抗体を表すピークは保存前の抗体溶液と比較して僅か20%、好ましくは僅か10%、より好ましくは僅か5%またさらには僅か1%しか減少しない。
【0027】
当業者であれば、本発明の溶液の安定性を測定するのに好適なその他の方法が容易にわかるであろう。例えば、化学的安定性はキャピラリー電気泳動でも測定できる。
【0028】
化学的不安定性は対象となる抗体の活性を損なう可能性がある。化学的不安定性の例としては、抗体の分解または抗体分子の三次および/または四次構造の変化がある。好ましい具体例では、本発明の溶液および製剤は、約4℃での好適な条件下での1年以内の保存で抗体活性の損失は50%未満、好ましくは30%未満、好ましくは20%未満、より好ましくは10%未満、あるいはさらに5%または1%である。抗体の活性は、個々の抗体に対する好適な抗原結合アッセイによって測定できる。
【0029】
酸性成分が安定な液体抗体溶液を高いタンパク質濃度で作出する能力は、試験する酸性成分を含む溶液を作出し、それを22℃で24時間保存することにより測定できる。例えば、もしその時点以降、溶液が透明なままであれば、その酸性成分が抗体を安定化させたことになり、それは本発明の水溶液の使用に好適な酸性成分の1つである。
【0030】
達せられた安定性の程度は、用いる酸およびその濃度、抗体濃度、および保存温度によって決まる。一般に、抗体の濃度が高いと保存温度も高く、凝集が起こるまでの時間も短い。一般に、抗体濃度が高くなるほど高い酸性成分濃度を必要とする。
【0031】
従って、本発明では、医療用途に許容される粘度を有し、抗体を含む安定な水溶液および液体製剤が特定の酸性成分の存在下で作成可能であることが見出された。
【0032】
好ましくは、本発明の水溶液または液体製剤の粘度はγ=100(1/s)の剪断速度で200mPa・s未満、好ましくは100mPa・s未満、好ましくは70mPa・s未満、より好ましくは50mPa・s未満、 より好ましくは20mPa・s未満またさらに10mPa・s未満である。抗体溶液の粘度を測定する別の好適な剪断速度はγ=220(1/s)である。
【0033】
このような粘度低下が、本発明の水溶液または液体製剤が個々の抗体を高濃度で有することを可能とする。従って、有利にも同量の抗体をより少量で投与できる。また、このように少量であると、有利にも個々の抗体の全治療用量を含む充填済みの送達手段の製造が可能となる。また、少量を用いることができれば、液体製剤は患者に痛みを与えないために必ずしも等張である必要がなくなる。しかし、ある好ましい具体例では、本発明の水溶液は等張である。「等張」とは、着目する製剤が本質的にヒト血液と同じ浸透圧であることを意味する。等張製剤は一般に約250〜350mOsmの浸透圧を有する。等張は例えば蒸気圧または氷冷型の浸透圧計を用いて測定できる。
【0034】
本発明によれば、酸性成分および用いる酸の量は、高濃度のタンパク質溶液の所望の粘度および安定性を達成するよう選択される。選択できる好適な酸としては、有機酸および無機酸が挙げられる。本発明の有機酸は、モノカルボン酸、ジカルボン酸、トリカルボン酸、テトラカルボン酸、ヒドロカルボン酸またはフェノールなどのカルボン酸であってよい。例えばpK値が3.0〜6.0の間、好ましくは4.5〜5.0の間である有機モノカルボン酸など、弱い有機酸は本発明の好ましい酸である。本発明の酸性成分の好ましい例としては、酢酸、クエン酸、シュウ酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、リンゴ酸、グリコール酸およびフマル酸がある。特に好ましい具体例では、この水溶液に含められる酸性成分は酢酸である。
【0035】
好ましくは、前記水溶液または液体製剤のpH はpH3を越える、例えばpH3〜pH7の間、より好ましくはpH3〜pH6の間、より好ましくはpH4〜pH6の間、またさらにpH5〜pH6の間である。ある好ましい具体例では、pHは約pH5.0または約pH6.0である。特定のpHの範囲が特に好ましく、例えば、pH6.0未満、またはpH5.8未満、またはpH5.6未満またはpH5.4未満のpH、およびpH4.0を越える、またはpH4.2を越える、またはpH4.4を越える、またはpH4.6を越えるまたはpH4.8を越える、またはpH5.0を越えるpH が好ましい。
【0036】
好ましくは酢酸などの本発明の酸性成分は、終濃度の少なくとも0.001%、好ましくは少なくとも0.01%、より好ましくは0.01%〜0.2%の間で存在する。本発明のある具体例では、本発明の水溶液または液体製剤中にはさらなる緩衝剤は存在しない。本発明の別の具体例では、本発明の水溶液または液体製剤中には例えば酢酸ナトリウムなどのナトリウム塩は存在しない。
【0037】
例えばE25(下記の定義の通り)といった抗IgE抗体など抗体の濃度は50mg/mlを越え、例えば100〜200mg/mlの間であってもよいし300mg/mlまでであり得る。少なくとも80、100、140、160、180、200、220、250またさらには300mg/mlの濃度が好ましい。ある注射用溶液に好ましい範囲は100〜220mg/mlの間である。タンパク質を経鼻または経口経路を経て送達しようとする場合、経鼻または経口送達には高濃度が特に望ましいため、好ましい濃度は少なくとも250mg/mlまたはさらには300mg/mlである。
【0038】
本発明の水溶液または液体製剤は、治療される特定の適応に必要な、好ましくは他方の抗体に悪影響を及ぼさない相補的活性を有する抗体を2以上含んでもよい。本発明の水溶液または液体製剤は、抗体ではないさらなる治療用タンパク質を含んでもよい。このような抗体またはタンパク質は、意図する目的に対して有効な量で適当な組み合わせで存在する。水溶液中にさらなるタンパク質成分を含める場合、酸性成分濃度の選択には全タンパク質濃度を考慮に入れるなければならない。
【0039】
ある態様では、本発明は少なくとも濃度50mg/mlの抗体および1つの酸性成分だけからなる安定な水溶液も提供される。しかし、もう1つの態様では、この安定な水溶液は本質的に少なくとも濃度50mg/mlの抗体および1つの酸性成分からなり、特に副産物または治療上不活性な添加物をさらに含んでもよい。
【0040】
好ましくは、本発明の水溶液または液体製剤はさらにCaCl2および/またはMgCl2を含んでもよい。好ましい具体例では、CaCl2濃度は50〜200mMの範囲内、より好ましくは 50〜130mM内、好ましくは100〜130mM内、最も好ましくは約100mMである。もう1つの好ましい具体例では MgCl2濃度は50〜200mMの範囲内、より好ましくは50〜130mM内、好ましくは 100〜130mM、最も好ましくは約100mMである。MgCl2を含む安定な水溶液または液体製剤は本発明の特に好ましい具体例である。さらに好ましい具体例では、これらの水溶液または液体製剤は界面活性剤および/または糖をさらに含む。
【0041】
II. 抗体
「抗体」とは広義で用いる。「抗体」とは、詳しくはモノクローナル抗体(免疫グロブリンFc領域を有する全長抗体を含む)、複数のエピトープ特異性を有する抗体組成物、二重特異性抗体、ダイアボディー(diabodies)、および1本鎖分子、ならびに例えば、Fab、F(ab')2、およびFv断片またはその他の抗原結合断片などの抗体断片および/または誘導体を包含する。例えば、抗体誘導体は抗体のPEG修飾形または抗体断片であってよい。
【0042】
好ましい具体例では本発明の水溶液に用いる抗体はpH6〜pH8の間に等電点を有する。
【0043】
「モノクローナル」とは、実質的に同種の抗体集団から得られるもののような抗体の特性を示し、何らかの特定の方法による必要とする抗体の生産と解釈されるものではない。例えば、本発明に従って用いられるモノクローナル抗体はハイブリドーマ法によって作出してもよいし、組換えDNA法によって作出してもよい。「モノクローナル抗体」はファージ抗体ライブラリーから単離してもよい。
【0044】
具体的には本明細書のモノクローナル抗体としては「キメラ」抗体が挙げられ、これは所望の生物活性を示す限り、重鎖および/または軽鎖の部分が特定の種に由来するか、または特定の抗体のクラスまたはサブクラスに属する抗体の対応する配列と同一または相同であり、同時にこの鎖の残りの部分は別の種に由来するか、または別の抗体のクラスまたはサブクラスならびにこのような抗体の断片に属する抗体の対応する配列と同一または相同なものである。
【0045】
非ヒト抗体の「ヒト化した」形態はキメラ免疫グロブリン、免疫グロブリン鎖またはそのFv、Fab、Fab'、F(ab')2または非ヒト免疫グロブリンに由来する最小配列を含むその他の抗体の抗原結合サブ配列などの断片である。通常、ヒト化抗体とは、レシピエントの相補性決定領域(CDR)由来の残基が非ヒト種のCDR由来の残基で置換されているヒト免疫グロブリンである。いくつかの場合、ヒト免疫グロブリンのFvフレームワーク領域は対応する非ヒト残基で置換される。また、非ヒト種に由来する相補性決定領域(CDR)残基は対応するヒト残基で置換されてよい。さらに、ヒト化抗体はレシピエント抗体にも外来のCDRまたはフレームワーク配列にも見出されない残基からなってもよい。
【0046】
特に好ましい具体例では、抗体または抗体誘導体は、E25、E26、E27(WO99/01556に各々rhuMAbE-25、rhuMAbE-26、およびrhuMAbE-27として記載されている)などの抗IgE抗体またはそれらの断片および誘導体から選択される。好ましくはこの抗IgE抗体はヒト化ネズミ抗体または完全なヒト抗体である。最も好ましくはこの抗IgE抗体は「E25」とも称されるオマリズマブ(Omalizumab)である。別の好ましい抗IgE抗体は本明細書の下記でさらに定義されるように「E26」と称される。
【0047】
一般に、抗IgE抗体は先行技術および、きわめて詳細に国際特許出願WO 93/04173およびWO 99/01556に記載されている。例えば、WO 99/01556では「E25」とも称されるオマリズマブ(Omalizumab)を図12および配列番号13〜14で具体的に記載している。E26配列を含む抗体分子はWO 99/01556に記載され、図12〜15に基づいてF(ab)断片 (配列番号19〜20)、sFv断片(配列番号22)およびF(ab)'2断片(配列番号24〜25)からなる群から選択される。本発明の範囲内では、E25およびE26とはそれに従って解釈される。好ましくは、本発明のIgE抗体はマスト細胞または好塩基球からのヒスタミンの遊離を招かない。
【0048】
さらに、米国特許第5,449,760号では概して可溶性のIgEと結合するがB細胞または好塩基球表面のIgEとは結合しない抗IgE抗体が記載されている。これらのような抗体は可溶性IgEと結合し、例えば、IgE レセプター結合部位を遮断して、抗原結合部位を遮断し、かつ/または単にIgEを循環から除去してIgE活性を阻害する。さらなる抗IgE抗体および抗IgE抗体に由来するIgE結合断片は米国特許第5,656,273号に記載されている。米国特許第5,543,144号には本発明に好適なさらなる抗IgE抗体、特に可溶性IgEおよびIgE発現B細胞上の膜結合IgEと結合するが好塩基球と結合したIgEとは結合しない抗IgE 抗体が記載されている。
【0049】
III. 好適な添加物を含む抗体水溶液(液体製剤)
驚くべきことに、本発明の高濃度抗体酸性水溶液の調製後、粘度を実質的に増加させずに種々の成分を加えることが可能であることが分かった。この抗体酸性溶液は例えば糖、界面活性剤および/またはその他の添加物と混合できる。従って、本発明はこのような添加物を含む抗体の長期安定性液体製剤の調製に好適な方法も記載する。このような添加物を含む水溶液自体も提供される。
【0050】
当業者であれば、多様な賦形剤が添加物として使用できることが十分わかるであろう。添加物として用いてよい成分は、例えば、
a)液体溶媒、補助溶媒、例えばアルコール、例えばイソプロパノール
b)糖または糖アルコール、例えばマンニトール、トレハロース、スクロース、ソルビトール、フルクトース、マルトース、ラクトースまたはデキストラン
c)界面活性剤、例えばTween 20、60または80(ポリソルベート20、60または80)
d)緩衝剤、例えば酢酸バッファー
e)保存剤、例えば塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、第三級アンモニウム塩およびクロルヘキシジンジアセテート
f)等張剤、例えば塩化ナトリウム
g)担体、例えばポリエチレングリコール(PEG)、組換えヒト血清アルブミン
h)酸化防止剤、例えばアスコルビン酸およびメチオニン
i)キレート化剤、例えばEDTA
j)生分解性高分子、例えばポリエステル
k)塩形成対イオン、例えばナトリウム
である。
【0051】
本発明の意味の範囲内で「保存剤」とは、再構成した製剤中で細菌の働きを本質的に低下させるために希釈液に加えることのできる化合物であり、従って、例えば多回使用の再構成製剤の作製を容易にする。例えば、保存剤は有利には鼻腔投与に好適な溶液またはマルチプルペンインジェクターで使用するための溶液に含めてもよい。
【0052】
さらなる添加物として加える好ましい化合物としては、Tween 20などの界面活性剤、スクロース、フルクトース、マンニトールなどの糖、および保存剤がある。好ましくは、ゼラチンまたは血清アルブミン(例えばBSA)などの動物起源に由来する添加物は本発明の製剤からは除外する。
【0053】
一般に、許容される添加物は用いる用量および濃度においてレシピエントに無毒のものである。in vivo投与に用いる製剤は滅菌されていなければならない。これは無菌濾過膜による濾過によって容易に達成され、あるいは全混合物の滅菌はタンパク質を除く成分を例えば約120℃で約30分間オートクレーブ滅菌することにより行ってもよい。
【0054】
用いる酸性溶液の割合および添加物の量は様々であり、使用目的による。例えば、異なる製造段階での酸性溶液の濃度は最終酸物の濃度とは異なり得る。
【0055】
留意しておきたいことは、エタノール、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)、またはクエン酸バッファーなどの特定の添加物には特定のpH条件下では対象となる抗体のゲル化、粘度上昇および/または凝集も起こり得るということである。もしこの問題が通常のpHの変更で避けることができない場合、このような添加物は好ましくは本発明の組成物の製造に用いるべきではない。
【0056】
液体製剤は例えば、抗体水溶液へ添加物を加えた後、攪拌して溶解することにより作成すればよい。いずれかの好適な攪拌器、例えばボルテックス・ミキサーなどを用いてよい。抗体を酸性水溶液に溶解した後、添加物を含む水溶液に加えるのが好ましい。攪拌は好ましくは窒素またはアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で行い、得られた溶液は好ましくは真空脱気する。不活性ガス雰囲気および脱気とも、溶液の安定性を引き延ばす助けとなる。調製後この溶液はガラスまたはプラスチック容器中で保存すればよい。
【0057】
好ましくは、本発明の水溶液または液体製剤はさらにCaCl2および/またはMgCl2を含む。 好ましい具体例では、CaCl2の濃度は50〜200mMの範囲内、より好ましくは50〜130mM、好ましくは100〜130mM、最も好ましくは約100mMである。もう1つの好ましい具体例では、MgCl2の濃度は50〜200mMの範囲内、より好ましくは50〜130mM、好ましくは100〜130mM、最も好ましくは約100mMである。
【0058】
ある好ましい具体例では、本発明の水溶液または液体製剤は例えばTween 20、Tween 60またはTween 80などの界面活性剤をさらに含む。
【0059】
もう1つの好ましい具体例では、本発明の水溶液または液体製剤は少なくとも1つの糖をさらに含む。さらに好ましい具体例では、本発明の水溶液または液体製剤はトレハロース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、フルクトース、マルトース、ラクトースまたはデキストランからなる群から選択される少なくとも1つの糖をさらに含む。しかし、本発明のある具体例では、本発明の水溶液または液体製剤はマルトースを含まない。
【0060】
もう1つの具体例では、本発明の水溶液または液体製剤は少なくとも1つの緩衝剤をさらに含む。
【0061】
本明細書で見出された望ましい抗IgE抗体水溶液は、100〜200mg/mlの間、好ましくは約190mg/mlまたは約220mg/mlの量の抗IgE抗体、および50〜200mMの間、好ましくは約50mMまたは約100mMの量のCaCl2またはMgCl2、所望によりバッファーおよび所望により例えば約0.02%の濃度のTween 20などの界面活性剤を含む。好ましくは、この抗IgE製剤は8℃で少なくとも1年間安定である。
【0062】
IV. 装置
本発明の水溶液または液体製剤は、例えば、標準的なアンプル、バイアル、充填済み注射器、または複数投与系を用いて使用してもよい。好ましい具体例では、この水溶液は皮下投与により患者へ投与し得る。例えば、このような目的のためには、注射器を用いてこの製剤を注射すればよい。しかし、ペン型注射器、および例えばチップディバイスなどの皮下パッチ送達系など、この製剤の投与のためのその他の注射器具も市販されている。また一方、この水溶液を吸入器で患者へ投与してもよい。鼻腔および肺を通して分子を送達するための従来の系としては、計量式吸入器、および液体ジェットおよび超音波ネブライザーが挙げられる。
【0063】
従って、本発明のある態様では、一回使用の注射器または吸入器からなる群から選択される、水溶液を含む送達系が提供される。
【0064】
この送達系は容器を含む。好適な容器としては、例えば、瓶、バイアル(例えばデュアル・チャンバー・バイアル)、注射器(デュアル・チャンバー注射器など)および試験管が挙げられる。容器はガラスまたはプラスチックなど種々の材質から作られていてよい。容器に水溶液を入れ、容器のラベルまたは添付物として使用目的を示してもよい。このラベルは例えばその水溶液が皮下投与に有用である、または皮下投与用のものであることを示すものであってもよい。この製剤を入れる容器は、この水溶液の反復投与(例えば2〜6回投与)を可能とする複数回使用バイアルであってもよい。
【0065】
従って、疾病の治療のための送達系の製造を目的とした本発明の水溶液または液体製剤の使用も提供される。
【0066】
本発明のもう1つの具体例では、本発明の水溶液を含む製品も提供され、その使用のための説明書も提供される。従って、本明細書では:
a)抗体濃縮水溶液の入った容器;および
b)この濃縮水溶液を希釈剤で希釈製剤中に少なくとも約50mg/mLのタンパク質濃度まで希釈する説明書
を含む製品が提供される。この製品はさらに希釈剤の入った第2の容器を含んでもよい(例えば芳香族アルコールを含む注射用の静菌水)。
【0067】
この製品はさらに、その他のバッファー、希釈剤、フィルター、注射針、注射器および使用のための説明書を含む添付文書をはじめとする、商業的および使用者の見地から望ましいその他の材料を含んでもよい。
【0068】
V. 特異的製剤
本発明のもう1つの態様では、本発明の水溶液または液体製剤を含む徐放性製剤が提供される。重合ナノまたは微粒子からなる群またはゲルから選択される徐放性製剤が好ましい。
【0069】
特に好ましい具体例では、この徐放性製剤はヒアルロン酸ゲルなどのゲルである。
【0070】
利便性の他、徐放性製剤は長期間にわたりタンパク質の分解または放出の保護をはじめとするタンパク質剤の送達に関するその他の利点、および特定の部位または身体の部分へタンパク質を局所的に送達し、それにより全体的な全身曝露を低下させることができる。
【0071】
例えば、本発明はまた、そのタンパク質が生分解性高分子マトリックスに包埋されている注射用デポー製剤も意図する。用いる高分子は乳酸およびグリコール酸のホモ重合体および共重合体(PLGA)である。PLGAは加水分解によって分解されて最終的に酸モノマーとなり、例えばミクロスフェアなど製造に用いる条件下では化学的に不活性であり、従ってタンパク質を変化させない。皮下または筋肉内注射後、このタンパク質は拡散と高分子分解の組合せによって放出される。異なる組成および分子量の高分子を用いることにより、加水分解の比率は変化し、それによって放出を数日から数ヵ月まで持続できるようになる。
【0072】
さらなる態様では、本発明は本発明の水溶液または液体製剤からなる鼻腔スプレーが提供される。
【0073】
VI. 用途および製造方法
本発明のさらなる態様では、少なくとも濃度50mg/mlの抗体を含む水溶液の製造のための酸性成分の使用が提供される。
【0074】
抗体と酸性成分との混合を含む、本発明の水溶液の製造のための方法も提供される。
【0075】
また、第1段階において少なくとも50mg/mlの濃度の抗体および少なくとも1つの酸性成分を含む水溶液を製造し、第2段階において、少なくとも1つの医薬上許容される添加物を前記水溶液へ加える、抗体を含む治療用液体製剤の製造のための方法も提供される。
【0076】
また、前記抗体の製造の最終精製段階で酸性成分を加えることを含む、抗体を含む医薬製剤の製造のための方法も提供される。このような最終段階は、例えば、溶出段階、バッファー交換段階または連続ダイアフィルトレーションを含む段階であり得る。
【0077】
さらに、第1段階において、好適なバッファー中の抗体溶液を濃度約10mg/ml〜約50mg/mlの間まで濃縮し、第2段階において、第1段階で得られた濃縮溶液を、所望によりMgCl2および/またはCaCl2および/またはさらなる好適な添加物を含む、少なくとも1つの酸性成分の水溶液でダイアフィルトレーションし、さらに、第3段階において、第2段階で得られた溶液をさらに50mg/mlを越える濃度まで濃縮する、50mg/mlを越える濃度で抗体を含む治療用液体製剤の製造のための方法が提供される。
【0078】
例えば、少なくとも1つの酸性成分の水溶液は約0.01%〜約0.1%酢酸の間の溶液などの酢酸溶液であってよい。MgCl2および/またはCaCl2は50〜200mMの範囲内の濃度で、好ましくは50〜130mM、より好ましくは100〜130mM、最も好ましくは約100mMの濃度で存在してよい。さらなる好ましい具体例では、これらの水溶液は界面活性剤および/または糖をさらに含む。
【0079】
また、
第1段階において好適なバッファー中の抗体溶液を約10mg/ml〜約50mg/mlの間の濃度まで濃縮し;
第2段階において、第1段階で得られた濃縮溶液を少なくとも1つの酸性成分の水溶液でダイアフィルトレーションし;
第3段階において、第2段階で得られた溶液をさらに濃縮して中間体濃度を約100〜約200mg/mlの間、好ましくは約100〜約150mg/mlの間とし;
第4段階において、第3段階で得られた中間体濃縮溶液をMgCl2 および/または CaCl2 および/またはさらなる好適な添加物を含む少なくとも1つの酸性成分の水溶液でダイアフィルトレーションし;さらに、
第5段階において、第4段階で得られた溶液をさらに150mg/mlを越える濃度まで濃縮する、
抗体を50mg/mlを越える濃度で含む治療用液体製剤の製造のための方法も提供される。
【0080】
ダイアフィルトレーションは一般に一定の保持液量で、ダイアフィルトレーションバッファーの少なくとも5容量、または好ましくは8容量を用いて行う。
【0081】
好ましい具体例では、MgCl2および/またはCaCl2および/またはさらなる好適な添加物の溶液は、上記5段階法の第3段階で得られた中間体濃縮溶液へ直接加えてもよい。もしMgCl2および/またはCaCl2および/またはさらなる好適な添加物を直接加えた場合、その後の第4段階(すなわち、MgCl2および/またはCaCl2および/またはさらなる好適な添加物を含む、少なくとも1つの酸性成分の水溶液でのダイアフィルトレーション)は、塩および/または添加物の各々の濃度をさらに調整する必要がないならば省略してもよい。一般に、抗体の中間体濃縮溶液に塩および/または添加物のみを加える本発明の5段階法は本方法の溶液中に凝集および/または濁りが出るのを防ぐ。
【0082】
ある好ましい具体例では、第4段階において、例えば濃度1MのMgCl2(またはCaCl2)の濃縮水溶液を直接限外濾過系に加えて、ほぼ所望の濃度(例えば50mMまたは100mM)を得る。
【0083】
本発明の方法の好ましい具体例では、酢酸などのカルボン酸を酸性成分として用いる。これらの方法の好ましい具体例では、この方法ではカルボキシル基を持つ塩は加えない。特に、これらの具体例では、対応するカルボン酸の塩を加えないのが好ましい。
【0084】
VII. 医療用途
ある態様では、本発明は医薬用途のための本発明の水溶液も提供する。特に、例えばアレルギー疾患など、疾病の治療のための薬剤の製造へのこの水溶液の使用が提供される。
【0085】
タンパク質の適当な用量は、例えば、そのタンパク質が予防目的で投与されようと治療目的で投与されようと、治療する症状、症状の重篤度および経過、それまでの治療、患者の臨床歴およびタンパク質への応答、用いる抗体の種類、および担当医の判断によって変わる。抗体は一度にまたは一連の治療にわたって患者へ適宜投与し、診断の開始からどの時点で患者へ投与してもよい。抗体は単独治療として投与しても、対象となる症状の治療に有用なその他の薬剤または治療法と組み合わせて投与してもよい。
【0086】
抗IgE抗体を含む製剤の使用には、例えば、IgEを介したアレルギー性疾患、寄生生物による感染症、間質性膀胱炎および喘息、例えば特にアレルギー喘息、アレルギー性鼻炎およびアトピー性皮膚炎の治療または予防が挙げられる。治療する疾病または疾患に応じて、治療上有効な量の抗IgE抗体を患者に投与すればよい。
【0087】
もう1つの態様では、乾燥または凍結乾燥法での本発明の水溶液の使用が提供される。
【0088】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に示すが、以下の実施例は本発明の範囲を限定するものではない。
【実施例1】
【0089】
産生バッファー(10mMヒスチジンバッファー10%スクロース)中の、40mg/ml E25溶液を大容量の水および0.01%酢酸で透析した。得られた水中および0.01%酢酸中のE25溶液を濾過によって濃縮した。得られた水中のE25溶液(99mg/ml E25、pH7.04)は0.01%酢酸E25溶液(98mg/ml E25、pH5.4)よりもさらに粘度が高かった。
【0090】
粘度の低下した溶液を得る際の酢酸の有益な効果をさらに詳細に記録した。例えば、0.1%酢酸(最終タンパク質溶液はpH4.8)中で160mg/ml E25、または0.01%酢酸中で183mg/ml E25の溶液が容易に得られた。170mg/ml E25水溶液も製造できたが、全ての酢酸溶液よりもさらに粘度が高かった。
【0091】
この溶液を8℃で10日間保存した後の化学分解はキャピラリーゾーン電気泳動(CZE)では検出されなかった。
【実施例2】
【0092】
産生バッファー(10mMヒスチジンバッファー10%スクロース)中の、40mg/ml E25溶液のバッファーをダイアフィルトレーション装置内で0.1%酢酸と交換した。その後、このE25溶液を限外濾過によって161mg/mlまで濃縮した。この溶液は流体で、凝集または乳発光は認められなかった。回収率は極めて良好で約95%であった。この161mg/mlの溶液をさらにセントリコン(Centricone)管を用いる遠心分離による濾過によって濃縮した。0.1%酢酸中の流体の透明なE25溶液が得られ、濃度は214mg/mlおよびまた297mg/mlであった。この溶液は、注射針でも取り扱いが容易であり、少量(例えば0.5ml〜1ml)を予め充填した一回使用用の注射器の開発も可能となる。
【実施例3】
【0093】
最終産生バッファー(0.02% Tween 20を含有)中の、40mg/ml E25溶液を0.1%酢酸で透析した。得られた0.1% 酢酸(なおTween 20界面活性剤を含む)中のE25 溶液をセントリコンを用いる遠心分離による濾過によって濃縮し:243mg/ml E25の濃度に達した。この溶液の流動度はTween 20を含まない溶液の流動度と類似しており、界面活性剤が高濃度タンパク質製剤と適合することを示している。
【実施例4】
【0094】
酢酸の予期せぬ有益な効果が以下の実験で示すことができる。0.1%(17.5mM)酢酸(pH4.8)中の161mg/ml E25溶液を、i)145mM NaClを含む17.5mMリン酸バッファー(PBS)pH7.4; ii)17.5mM酢酸バッファーpH4.8;およびiii)17.5mMクエン酸バッファーpH4.8で透析した。意外にも、クエン酸バッファーpH4.8溶液でE25が凝集し、この溶液は白濁した。これは別の溶液では起こらなかった。リン酸バッファーの方が酢酸バッファー液よりも粘度が高かった。リン酸バッファーE25溶液は室温で1日後、乳白光を発するようになった。
【実施例5】
【0095】
種々のE25溶液の粘度を測定した。測定はすべてPaar Physica coneおよびプレート・レオメーターを用いて23℃で行った。結果を以下の表1および表2に示す。
【表1】
【表2】
【実施例6】
【0096】
0.1%酢酸中の161mg/ml溶液をガラス製バイアル中で凍結乾燥させた。凍結乾燥後、得られたE25塊を0.1%酢酸で可溶化するのは困難であった。しかし、100mM CaCl2を含む0.1%酢酸の再構成液を用いると、凍結乾燥したE25は極めて迅速に可溶化できた。凍結乾燥したE25を濃度235mg/mlで再構成した。(再構成液の容量はこの溶液の初期容量よりも少なかった。)この実施例はE25凍結乾燥物の可溶化にCaCl2が予期せぬ有益な効果を持つことを示した。
【実施例7】
【0097】
高濃度液体製剤の一般的な製造法
出発溶液は、水性バッファー、例えば前記方法の段階から得られるバッファー中(例えばE25の場合、約200mM NaClを含む25mM TRISバッファーpH8)に精製抗体を低濃度(本発明の高濃度よりも低い)で含む溶液である。この溶液のpHは抗体の等電点よりも低い値、例えば酸(例えば5%酢酸)でpH5に調節する。得られた溶液を次いで限外濾過により、好ましくはタンジェンシャル・フロー・フィルトレーション(tangential-flow filtration)濾過系にて、抗体を定量的に保持可能な膜、例えばカットオフ30kDまたは10kDのを用いて、濃縮およびダイアフィルトレーションした。
【0098】
一般に以下の3段階法を適用する:
・第1段階において、抗体溶液を中間濃度、例えば40mg/mlまで濃縮する。通常得られた保持液は抗体凝集のため乳白光を発する。
・第2段階において、この濃縮溶液をMgCl2またはCaCl2(例えば濃度50mMまたは100mMで)を含み、所望によりその他の添加物(例えば糖)を含む水性の酢酸溶液(例えば0.01%または0.1%酢酸)でダイアフィルトレーションする。このダイアフィルトレーションは一般に一定の保持液量、ダイアフィルトレーションバッファーの少なくとも5容量、または好ましくは8容量で行う。ダイアフィルトレーションの間、抗体溶液は濁っている。
・第3段階において、ダイアフィルトレーションした溶液をさらに高い濃度、例えば240mg/ml以上まで濃縮する。最終の濁った保持液を次いで限外濾過系から回収する。
添加物(例えば界面活性剤および結果としてその他の賦形剤、例えば糖、緩衝剤)を随意に付加した後、0.2μmフィルターで濾過すると、透明で約4℃での保存でも安定な高濃度液体製剤が得られる。
【0099】
この一般法の好ましい具体例では、より濁度の低い溶液を処理するために、以下の5段階法を適用する:
・第1段階において、抗体溶液を中間濃度、例えば40mg/mlまで濃縮する。通常得られた保持液は抗体凝集のため乳白光を発する。
・第2段階において、得られた濃縮溶液を酢酸のみ(例えば0.01%または0.1%酢酸)を含む水溶液でダイアフィルトレーションする。このダイアフィルトレーションは一般に一定の保持液量、ダイアフィルトレーションバッファーの少なくとも5容量、または好ましくは8容量で行う。通常、ダイアフィルトレーション中に濁度の低下が認められ、溶液は透明になる。
・第3段階において、ダイアフィルトレーションした溶液をさらに高い中間濃度、好ましくは約120〜130mg/mlまで濃縮する。その後、例えば濃度1MのMgCl2(またはCaCl2)の濃縮水溶液を直接限外濾過系へ加え、ほぼ所望の濃度(例えば50mMまたは100mM)を得た。保持液の再循環による混和後、低い粘度を生じたことによる保持液圧の低下が認められた。得られた保持液は引き続き透明であるかまたは僅かに濁る。
・第4段階において、この溶液を最初のダイアフィルトレーションで用いた酢酸溶液(例えば0.01%または0.1%酢酸)と同じものでダイアフィルトレーションするが、今回は保持液中の濃度を正確に調整するため所望の濃度でさらにMgCl2(またはCaCl2)を含める。このダイアフィルトレーションは一般に一定の保持液量、ダイアフィルトレーションバッファーの少なくとも5容量、または好ましくは8容量で行う。
・第5段階で、ダイアフィルトレーションした溶液をさらに高い濃度、例えば240mg/ml以上まで濃縮する。最終の透明または僅かに濁った保持液を次いで限外濾過系から回収する。
添加物(例えば界面活性剤および結果としてその他の賦形剤、例えば糖、緩衝剤)を随意に付加した後、0.2μmフィルターで濾過すると、透明で約4℃での保存でも安定な高濃度液体製剤が得られる。
【実施例8】
【0100】
酢酸およびMgCl2を含む製剤の製造および粘度
約12mlの液体製剤[257mg/ml E25、0.1%酢酸、50mM MgCl2]を、実施例7に記載の5段階法に従うタンジェンシャル・フロー・フィルトレーション系(膜面積:150cm2、膜カットオフ:10kD、系の支持容量:9 ml、保持液圧:2〜3bar)での限外濾過により製造した。
【0101】
出発溶液は約200mM NaClを含む25mM TRISバッファーpH8中の、濃度4.8mg/mlの精製したE25抗体の溶液であった。5%酢酸でpH5に調整した後、以下のステップを行った。
・第1段階において、この溶液を40mg/mlまで濃縮する。
・第2段階において、濃縮した溶液を8容量の0.1%酢酸を用い一定の保持液量でダイアフィルトレーションする。
・第3段階において、ダイアフィルトレーションした溶液を127mg/mlまで濃縮し、5分間の保持液循環後、濾液ラインを閉じ、粘度測定のためのサンプルを採取した。その後、1M MgCl2水溶液を限外濾過系に直接加え、ほぼ50mMのMgCl2濃度を得た。初期保持液量(すなわち、MgCl2添加前の容量)まで再濃縮後、3分間の保持液再循環後、濾液ラインを閉じ、保持液から粘度測定のためのサンプルを採取した。
・第4段階において、この溶液を50mM MgCl2を含む8容量の0.1%酢酸を用い一定の保持液量でダイアフィルトレーションした。
・第5段階において、ダイアフィルトレーションした溶液を約260mg/mlまで濃縮した。保持液を限外濾過系から回収し、0.2μmフィルターで濾過した後、粘度測定のためのサンプルを採取した。粘度測定のため、その他のサンプルも、50mM MgCl2を含む0.1%酢酸で200mg/mlまで希釈した。
【0102】
このサンプルの粘度測定はPaar Physica coneおよびプレート・レオメーター を用いて 23℃、剪断速度220s-1で行った。以下の結果が得られた:
【表3】
【実施例9】
【0103】
酢酸濃度に対するE25製剤の粘度
実施例8で述べたものと同じ実験を、ダイアフィルトレーションバッファーに用いる酢酸濃度だけを変化させて、最終MgCl2濃度は50mMと同じにして数回実施した。pHおよび粘度の測定のため、得られた異なる高濃度E25溶液を次いで個別にダイアフィルトレーションバッファー(すなわち、50mM MgCl2を含む対応する酢酸溶液)を用いて約200mg/mlまで希釈した。
【0104】
粘度測定はPaar Physica coneおよびプレート・レオメーター を用いて23℃、剪断速度220s-1で行った。以下の結果が得られた:
【表4】
【0105】
これらの結果に示される通り、酢酸濃度が0.1%から0%へと低下すると(抗体濃度およびMgCl2濃度は一定)、粘度は0.1%〜0.01%の間の濃度範囲内でほぼ一定のままであるが、濃度がさらに低下すると急激に増加する。
【0106】
約0.0075%酢酸のこの「遷移濃度」が1.3 mMに対応することが分かったが、これは200mg/mlに対応するE25モル濃度に合致する。従って、本発明のある具体例では、本発明の酸性成分の濃度は、本発明の水溶液または製剤の抗体のモル濃度とほぼ等しいかまたはそれを越えるように選択する。
【実施例10】
【0107】
酢酸およびMgCl2かまたはCaCl2を含む製剤の粘度
約18mlの液体製剤[237mg/ml E25、0.01%酢酸、50mM MgCl2]を、実施例7に記載の3段階法に従うタンジェンシャル・フロー・フィルトレーション系(膜面積:150cm2、膜カットオフ:10kD、系の支持容量:10ml、保持液圧:2.5〜4bar)での限外濾過により製造した。
【0108】
出発溶液は約200mM NaClを含む25mM TRISバッファーpH8中に精製E25抗体を濃度4.8mg/mlで含む溶液であった。5%酢酸でpH5に調整した後、以下のステップを行った。
・第1段階において、この溶液を40mg/mlまで濃縮した。
・第2段階において、濃縮した溶液を50mM MgCl2を含む8容量の0.1%酢酸を用い一定の保持液量でダイアフィルトレーションした。
・第3段階において、ダイアフィルトレーションした溶液を230〜240mg/mlまで濃縮した。
保持液を限外濾過系から回収し、0.2μmフィルターで濾過した後、粘度測定のため2サンプルを採取した(1番目のサンプルはそのまま、2番目は0.02%のTween 20添加後)。粘度測定のため、その他の2サンプルも、50mM MgCl2を含む0.1%酢酸で約210mg/mlまで希釈した(1番目のサンプルはそのまま、2番目は0.02%のTween 20添加後)。
【0109】
MgCl2の代わりに CaCl2を用いて同じ実験を繰り返し、液体製剤[233mg/ml E25、0.01%酢酸、50mM CaCl2]を得た。
【0110】
粘度測定はPaar Physica coneおよびプレート・レオメーターを用いて23℃、剪断速度220 s-1で行った。以下の結果が得られた。
【表5】
【0111】
これらの結果に示される通り、MgCl2の代わりにCaCl2を用いた場合、粘度の値は僅かに低い。さらに、濃度0.02%でTween 20は粘度に何の影響も与えない。
【実施例11】
【0112】
高濃度液体製剤の製造および安定性
以下の3種類の高濃度液体製剤を実施例7に記載の5段階法に従う限外濾過により製造した(各々約65ml、Tweenを含まないE25薬剤物質で出発)。
【表6】
【0113】
これらの製剤を安定なプログラムで処理すると、5℃で6ヶ月保存した後も安定していることが分かった(研究中)。以下のアッセイ:SEC(サイズ排除クロマトグラフィー)、HIC(パパイン消化後の疎水性相互作用クロマトグラフィー)およびバイオアッセイ(IgE受容体結合阻害アッセイ)を行った。
【表7】
これらの結果に示される通り、3種類の液体製剤は5℃で少なくとも6ヵ月の安定性を持つ。
【実施例12】
【0114】
酢酸のみを低濃度で含む、高濃度E25水溶液の粘度
約31mlの水溶液[127mg/ml E25、0.1%酢酸]を、実施例7に記載の5段階法の第1段階に従うタンジェンシャル・フロー・フィルトレーション系(膜面積:150cm2、膜カットオフ:10kD、系の支持容量:9ml、保持液圧:2〜3bar)での限外濾過によって製造した。
【0115】
出発溶液は約200mM NaClを含む25mM TRISバッファーpH8中の、濃度4.8mg/mlの精製E25抗体の溶液であった。5%酢酸でpH5に調整した後、以下のステップを行った。
・第1段階において、この溶液を40mg/mlまで濃縮する。
・第2段階において、濃縮した溶液を8容量の0.1%酢酸を用い一定の保持液量でダイアフィルトレーションする。
・第3段階において、ダイアフィルトレーションした溶液を約120mg/mlまで濃縮し、粘度測定のためのサンプルを採取した。
【0116】
同じ実験を、ダイアフィルトレーションに用いる酢酸濃度のみを変化させて数回実施した。
【0117】
粘度測定はPaar Physica coneおよびプレート・レオメーターを用いて23℃、剪断速度220 s-1で行った。以下の結果が得られた。
【表8】
【0118】
これらの結果に示される通り、水と比較して酢酸の有益な効果は0.17mMと同等に低い酢酸濃度ですでに認められる。これは50mPa・sより有意に低い粘度(すなわち、水のみで得られた粘度に対応)の抗体溶液を濃度120mg/mlで製造可能とするものである。
【実施例13】
【0119】
抗体濃度に対する、0.1%酢酸のみを含むE25水溶液の粘度
実施例12で述べたものと同じ実験を、ダイアフィルトレーション段階で0.1%酢酸を用いて繰り返し、今回はダイアフィルトレーションした溶液を約240mg/ml(120mg/mlの代わりに)まで濃縮した。限外濾過系から保持液を回収した後、0.2μmフィルターで濾過し、粘度測定のためのサンプルを採取した。0.1%酢酸での種々の希釈段階後の粘度測定のため、その他のサンプルも同様に採取した。
【0120】
粘度測定はPaar Physica coneおよびプレート・レオメーターを用いて23℃、剪断速度220s-1で行った。以下の結果が得られた。
【表9】
【0121】
これらの結果に示される通り、酢酸の有益な効果により50mPa・sより有意に低い粘度の抗体溶液が濃度約180mg/mlまで製造可能となる。
【実施例14】
【0122】
酸性成分としてのクエン酸の使用
クエン酸でpH4.4〜4.6に調整した精製水中の、約155mg/mlの濃度のE25水溶液約19mlを、実施例7に記載の3段階法と類似の方法に従うタンジェンシャル・フロー・フィルトレーション系(膜面積:150cm2、膜カットオフ:10kD、系の支持容量:10ml、保持液圧:2〜3bar)での限外濾過により製造した。
【0123】
出発溶液は約200mM NaClを含む25mM TRISバッファーpH8中に精製E25抗体を濃度4.8mg/mlで含む溶液であった。生じるクエン酸濃度約6.6mMに対応する5%クエン酸でpH4.7にpH調整した後、以下のステップを行った。
・第1段階において、この溶液を40mg/mlまで濃縮しようと試みた。しかし、直ちに濾液流が極めて迅速に低下したため、4.7のpH値でこの濃縮段階を遂行するのは不可能であった。通常の濾液流を得るため、少量の0.5Mクエン酸を徐々に添加して溶液のpHを下げた。pH4.4もpH4.2も申し分のない濾液流とするのに十分な低さではなかった。最終的に、濃縮段階は生じるクエン酸濃度約9mMに対応するpH4.0までpHを下げて初めて可能となった。
・第2段階において、濃縮した溶液を、0.5Mクエン酸の僅かな小滴で予備調整した、約0.05〜0.1mMの範囲の生じるクエン酸濃度に対応するpH約4.4の精製水8容量を用い一定の保持液量でダイアフィルトレーションした。
・第3段階において、ダイアフィルトレーションした溶液を可能な限り濃縮した。保持液を限外濾過系から回収し、0.2μmフィルターで濾過した後、濃度およびpH測定のためのサンプルを採取した。
【0124】
最大到達可能濃度は155mg/ml、生じるpHは4.5であった。
相対的に、同一の限外濾過装置を使用し、0.1%酢酸(その他の添加物は含まない)を用いて得られた最大濃度は約240mg/mlであった。
【0125】
さらに、この濃縮溶液(155mg/ml、pH4.5)のサンプルを、pH4.5のクエン酸ナトリウムバッファーを加えて予測される最終バッファー濃度17.5mMにするために採取した。しかし最初の小滴(1Mクエン酸ナトリウムバッファーpH4.5)を添加すると、直ちにE25が凝集して溶液は白濁し、すぐに白色の固体ゲルとなった。1M MgCl2(1Mクエン酸ナトリウムバッファーpH4.5の代わりに)を実施例14の最終濃縮溶液に(最終MgCl2濃度50mM)加えた場合には、この溶液は透明のままである。
Claims (49)
- 抗体を少なくとも50mg/mlの濃度で含み、さらに少なくとも1つの酸性成分を含む安定な水溶液。
- 少なくとも濃度50mg/mlの抗体および1つの酸性成分から成る、または本質的にそれから成る請求項1に記載の水溶液。
- 酸性成分が最終濃度少なくとも0.001%、好ましくは少なくとも0.01%で存在する、請求項1または2に記載の水溶液。
- その酸性成分が酢酸である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の水溶液。
- 前記水溶液のpHがpH3を越える、好ましくはpH3〜pH6の間である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の水溶液。
- その抗体がpH6〜pH8の間に等電点を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の水溶液。
- その抗体が抗IgE抗体E25、E26、E27またはその生物学的に活性な断片または誘導体から選択される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の水溶液。
- 約4℃で少なくとも1年の安定性を有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の水溶液。
- CaCl2をさらに含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の水溶液。
- MgCl2をさらに含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の水溶液。
- 少なくとも1つの添加物をさらに含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の水溶液。
- 添加物がTween 20である、請求項11に記載の水溶液。
- 添加物が糖である、請求項11に記載の水溶液。
- 糖が、トレハロース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、フルクトース、マルトース、ラクトースまたはデキストランからなる群から選択される、請求項13に記載の水溶液。
- 添加物が緩衝剤である、請求項11に記載の水溶液。
- 前記水溶液が等張である、請求項1〜15のいずれか1項に記載の水溶液。
- 請求項1〜16のいずれか1項に記載の水溶液を含む鼻腔スプレー。
- 請求項1〜17のいずれか1項に記載の水溶液を含む徐放性製剤。
- 重合ナノもしくはミクロ粒子からなる群、またはゲルから選択される、請求項18に記載の徐放性製剤。
- ゲルがヒアルロン酸ゲルである、請求項19に記載の徐放性製剤。
- 請求項1〜20のいずれか1項に記載の水溶液を含み、一回使用注射器または吸入器からなる群から選択される送達系。
- 疾病の治療に向けた送達系の製造のための、請求項1〜16のいずれか1項に従う水溶液の使用。
- 少なくとも50mg/mlの濃度を有する抗体を含む水溶液を調製するための酸性成分の使用。
- 乾燥処理または凍結乾燥処理での請求項1〜16のいずれか1項に記載の水溶液の使用。
- 抗体を酸性成分と混合することを含む、請求項1〜16のいずれか1項に記載の水溶液調製方法。
- 抗体を含む治療用液体製剤を調製する方法であって、第1段階において少なくとも濃度50mg/mlの抗体および少なくとも1つの酸性成分を含む水溶液を調製し、さらに第2段階で少なくとも1つの医薬上許容される添加物を前記水溶液に加える、方法。
- 抗体を50mg/mlを越える濃度で含む治療用液体製剤を調製する方法であって、
第1段階において好適なバッファー中の抗体溶液を濃度約10mg/ml〜約50mg/mlの間まで濃縮し;
第2段階において、第1段階で得られた濃縮溶液を、少なくとも1つの酸性成分からなり、所望によりMgCl2および/またはCaCl2および/またはさらなる好適な添加物を含む水溶液でダイアフィルトレーションし; さらに、
第3段階において、第2段階で得られた溶液をさらに50mg/mlを越える濃度まで濃縮する、方法。 - 抗体を50mg/mlを越える濃度で含む治療用液体製剤を調製する方法であって、
第1段階において好適なバッファー中の抗体溶液を濃度約10mg/ml〜約50mg/mlの間まで濃縮し;
第2段階において、第1段階で得られた濃縮溶液を少なくとも1つの酸性成分を含む水溶液でダイアフィルトレーションし;
第3段階において、第2段階で得られた溶液をさらに濃縮して中間体濃度を約100〜約200mg/mlの間、好ましくは約100〜約150mg/mlの間とし;
第4段階において、第3段階で得られた中間体濃縮溶液を少なくとも1つの酸性成分、ならびに、MgCl2および/またはCaCl2および/またはさらなる好適な添加物をさらに含む水溶液でダイアフィルトレーションし;さらに、
第5段階において、第4段階で得られた溶液をさらに150mg/mlを越える濃度まで濃縮する、方法。 - 第3段階と第4段階の間でMgCl2および/またはCaCl2 および/またはさらなる好適な添加物からなる溶液を第3段階で得られた中間体濃縮溶液へ直接加える、請求項28に記載方法。
- 酸性成分が最終濃度少なくとも0.001%、好ましくは少なくとも0.01%で存在する、請求項25〜29に記載の方法。
- 酸性成分が酢酸である、請求項25〜30に記載の方法。
- 前記水溶液のpHがpH3を越える、好ましくはpH3〜pH6の間である、請求項25〜31に記載の方法。
- その抗体がpH6〜pH8の間に等電点を有する、請求項25〜32に記載の方法。
- その抗体が抗IgE抗体E25、E26、E27またはその生物学的に活性な断片または誘導体から選択される、請求項25〜33に記載の方法。
- 請求項26〜34のいずれか1項に記載の方法により得られる治療用液体製剤。
- 請求項26〜34のいずれか1項に記載の方法により得られる治療用液体製剤。
- 約4℃で少なくとも1年の安定性を有する、請求項35または36に記載の治療用液体製剤。
- 濃度50mM〜200mMの間のCaCl2をさらに含む、請求項35〜37に記載の治療用液体製剤。
- 濃度50mM〜200mMの間のMgCl2をさらに含む、請求項35〜38に記載の治療用液体製剤。
- 少なくとも1つの添加物をさらに含む、請求項35〜39に記載の治療用液体製剤。
- 添加物がTween 20である、請求項40に記載の治療用液体製剤。
- 添加物が糖である、請求項40に記載の治療用液体製剤。
- 糖が、トレハロース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、フルクトース、マルトース、ラクトースまたはデキストランからなる群から選択される、請求項42に記載の治療用液体製剤。
- 添加物が緩衝剤である、請求項40に記載の治療用液体製剤。
- 前記水溶液が等張である、請求項35〜44のいずれか1項に記載の治療用液体製剤。
- 抗体を含む治療用液体製剤を調製する方法であって、前記抗体の調製の最終精製段階で酸性成分を加えることを含む、方法。
- 医薬使用のための請求項1〜16のいずれか1項に記載の水溶液。
- 疾病の治療に向けた薬剤の製造のための請求項1〜16のいずれか1項に記載の水溶液の使用。
- アレルギー疾患の治療に向けた薬剤の製造のための請求項1〜16のいずれか1項に記載の水溶液の使用。
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