JP2004529284A - ピストンポンプ - Google Patents
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Abstract
これまで使用されているブレーキ装置用のピストンポンプでは、たびたび圧力脈動を原因とするノイズ問題が発生する。
本発明により提案された、ブレーキ装置に用いられるピストンポンプでは、流出弁(24)の領域内に、効果的に良好に機能する脈動平滑化装置(40)が設けられる。これにより、ノイズは著しく低減され、ピストンポンプ(1)の永続耐久性も著しく改善される。
ピストンポンプは主として、自動車におけるスリップコントロールされるブレーキ装置において使用される。
本発明により提案された、ブレーキ装置に用いられるピストンポンプでは、流出弁(24)の領域内に、効果的に良好に機能する脈動平滑化装置(40)が設けられる。これにより、ノイズは著しく低減され、ピストンポンプ(1)の永続耐久性も著しく改善される。
ピストンポンプは主として、自動車におけるスリップコントロールされるブレーキ装置において使用される。
Description
【技術分野】
【0001】
背景技術
本発明は、請求項1の上位概念部に記載の形式のピストンポンプに関する。このピストンポンプは、特にスリップコントロールされるハイドロリック式の車両ブレーキ装置のために使用されるものである。
【0002】
ドイツ連邦共和国特許出願公開第4226646号明細書には、ポンプを備えたハイドロリック式の車両ブレーキ装置が開示されている。この公知の車両ブレーキ装置では、ポンプの流出逆止弁の下流側背後に圧力減衰器が設けられている。吐出管路内に設けられた圧力減衰器が十分な作用を発揮するようにするためには、この圧力減衰器が相応して大きく寸法設定されていなければならない。この圧力減衰器が設けられているため、公知の車両ブレーキ装置はかなり大きな構造を有しており、高められた製造手間が必要となる。ブレーキペダルが操作されると、ドライバの足により押し退けられた圧力媒体の一部が圧力減衰器内に圧入される。圧力減衰器は十分な作用を発揮するために比較的大きく形成されていなければならないので、ブレーキペダルが操作される際には、比較的大量の圧力媒体が押し退けられなければならない。このことは、この動作に関与する複数の構成部分の相応する寸法設定により考慮されなければならない。これにより、公知のブレーキ装置はかなり大きな構造を有している。
【0003】
発明の利点
請求項1の特徴部に記載の特徴を有する本発明によるピストンポンプには、次のような利点がある。すなわち、脈動平滑化装置により、従来ではピストンポンプに生じていた圧力脈動および圧力波が極めて有効に取り除かれる。脈動平滑化装置の高い効率に基づき、この脈動平滑化装置はかなり小さく構成することができる。そして、それにもかかわらず、十分な作用が得られる。脈動平滑化装置がかなり小型に構成され得るので、ピストンポンプ全体が小さな構造を有しているという利点が得られる。このことは、全体的に小さな構造の車両ブレーキ装置が得られるという利点につながる。脈動平滑化装置がその良好な効率に基づき小さな構造を有していて、特に蓄え容積がかなり小さく保持され得るようになるという理由で、次のような利点が得られる。すなわち、ブレーキペダルが操作されたときに、ドライバの足により加圧下にもたらされた圧力媒体の、多くともほんの僅か一部しか脈動平滑化装置によって収容されないので、ブレーキペダルが操作される際に脈動平滑化装置によって車両ブレーキ装置の機能に不都合な影響が与えられることは実質的に全くない。
【0004】
脈動平滑化装置がかなり小さな構造を有しており、そして特に脈動平滑化装置の蓄え容積がかなり小さく保持され得るので、脈動平滑化装置の下流側背後に逆止弁を設けることが必要とならないという利点も得られる。このように逆止弁が不要になることに基づき、本発明による車両ブレーキ装置の製造手間および構成サイズを小さく保持することができるという利点が得られる。そして、付加的な逆止弁が不要となるので、付加的な逆止弁が故障する危険もなくなるという利点が得られる。
【0005】
脈動平滑化装置による圧力振動の良好な減衰に基づき、ノイズの著しい低減が得られ、かつピストンポンプの永続耐久性が著しく改善されるという利点が得られる。
【0006】
図面には、スリップコントロールされる車両ブレーキ装置のハイドロリックブロックにおける車両ブレーキ装置のピストンポンプの範囲の一部が示されている。断面平面はピストンポンプの縦断面として延びている。
【0007】
図1〜図10には、優先的に選び出された、複数の特に有利な種々の実施例が示されている。
【0008】
実施例の説明
ピストンポンプは、特に車両のブレーキ装置に設けられたポンプとして規定されていて、ホイールブレーキシリンダ内の圧力を制御する際に使用される。ブレーキ装置の種類に応じて、このようなブレーキ装置については省略記号「ABS」(アンチロックブレーキシステム)もしくは「ASR」(トラクションコントロールシステム)もしくは「FDR」(ビークルダイナミックコントロールシステム)もしくは「EHB」(エレクトロハイドロリック式のブレーキシステム)が使用される。ブレーキ装置では、ピストンポンプが、たとえば1つのホイールブレーキシリンダまたは複数のホイールブレーキシリンダからマスタブレーキシリンダへブレーキ液を戻し圧送するために働き(ABS)、かつ/またはリザーバタンクから1つのホイールブレーキシリンダまたは複数のホイールブレーキシリンダへブレーキ液を圧送するために働く(ASRもしくはFDRもしくはEHB)。ピストンポンプは、たとえばホイールスリップコントロール機能(ABSもしくはASR)を備えたブレーキ装置および/または操舵補助手段として働くブレーキ装置(FDR)および/またはエレクトロハイドロリック式のブレーキ装置(EHB)において必要とされる。ホイールスリップコントロール(ABSもしくはASR)を用いると、たとえば制動過程時にブレーキペダルが強力に踏み込まれたときに車両のホイールがロックしてしまうことを阻止することができ(ABS)、かつ/またはアクセルペダルが強力に踏み込まれたときに車両の駆動ホイールが空転してしまうことを阻止することができる(ASR)。横滑り等を防止するための操舵補助手段(FDR)として働くブレーキ装置では、ブレーキペダルもしくはアクセルペダルの操作とは無関係に独立して、1つまたは複数のホイールブレーキシリンダ内にブレーキ圧が形成され、これによりたとえばドライバの意図した走行軌道から車両が逸脱することが阻止される。ピストンポンプはエレクトロハイドロリック式のブレーキ装置(EHB)においても使用され得る。この場合、ピストンポンプは、電気的なブレーキペダルセンサがブレーキペダルの操作を検知した場合に1つまたは複数のホイールブレーキシリンダ内にブレーキ液を圧送するか、またはブレーキ装置のアキュムレータを充填するために働く。
【0009】
図1には、優先的に選び出された特に有利な第1の実施例が示されている。
【0010】
図1には、ピストンポンプ1が図示されている。このピストンポンプ1は車両ブレーキ装置のハイドロリックブロック(部分的に断面して図示する)内に組み込まれている。ハイドロリックブロック内には、複数のピストンポンプ1が組み込まれていてよい。ハイドロリックブロックはピストンポンプ1のポンプハウジング2を形成している。ピストンポンプ1はポンプハウジング2内に挿入されたシリンダスリーブ4と、偏心体6と、流入接続部8と、流出通路10とを有している。流入接続部8と流出通路10とは、ハイドロリックブロックもしくはポンプハウジング2を貫いて延びている。流出通路10からは、分岐した複数の管路(図示しない)が導出されており、これらの管路はハイドロリック弁(図示しない)を介してマスタブレーキシリンダ(図示しない)とホイールブレーキシリンダ(図示しない)とに通じている。ポンプハウジング2内には、組込み室12が設けられている。この組込み室12内には、シリンダスリーブ4とポンプピストン14とが挿入されている。ポンプピストン14は偏心体6寄りの端部14aと、偏心体6とは反対の側の端部14bとを有している。ポンプピストン14は偏心体6を介して駆動されて、連続して交互に吸込み行程と吐出行程とを繰返し実施する。
【0011】
ポンプハウジング2内に設けられた組込み室12は、外部に対して閉鎖部材16によって閉鎖される。この閉鎖部材16は外方へ向けられた端面側の閉鎖部材底部17を有している。シリンダスリーブ4は閉鎖部材16に向けられた端面側のシリンダスリーブ底部18を有している。ポンプピストン14の端部14aは、シリンダスリーブ底部18とポンプピストン14とに支持された戻しばね19によって偏心体6に当て付けられた状態に保持されている。シリンダスリーブ底部18と、ポンプピストン14の、偏心体6とは反対の側の端部14bとの間には、圧縮室20が設けられており、この圧縮室20は吸込み行程の際には増大し、吐出行程の際には減小する。
【0012】
ピストンポンプ1は流入弁22を有している。この流入弁22は弁座22aと、閉鎖体22bと、閉鎖ばね22cとを有している。閉鎖ばね22cはポンプピストン14に設けられた弁座22aに向かって閉鎖体22bを負荷している。
【0013】
ピストンポンプ1は流出弁24を有している。この流出弁24は弁座24aと、閉鎖体24bと、閉鎖ばね24cと、保持エレメント24dとを有している。閉鎖ばね24cは、たとえばシリンダスリーブ底部18に設けられたハウジング固定の、つまりハウジングに対して相対的に不動の弁座24aに向かって閉鎖体24bを負荷している。閉鎖ばね24cの一方の端部は閉鎖体24bに支持されており、閉鎖ばね24cの他方の端部はハウジング固定の保持エレメント24dに支持されている。この保持エレメント24dはシリンダスリーブ4のシリンダスリーブ底部18に固定されている。保持エレメント24dは、閉鎖ばね24cを支持するために働くと同時に、閉鎖体24bを案内するためにも働く。保持エレメント24dは十分な大きさに寸法決めされた少なくとも1つの通過部を有しており、この通過部を通って圧力媒体が流れるようになっている。
【0014】
流入接続部8からは流入通過部26が延びている。この流入通過部26は流入弁22に通じている。圧縮室20からは通過部28が延びている。この通過部28はシリンダスリーブ底部18を通って流出弁24に通じている。弁座24aは通過部28を取り囲んでいる。
【0015】
閉鎖体24bの、通過部28とは反対の側には、流出室30が設けられている。別の云い方をすれば、流出室30は、弁座24aに下流側で続いている室である。図示の実施例では、流出室30がシリンダスリーブ底部18と閉鎖部材16の閉鎖部材底部17との間に配置されている。閉鎖ばね24cと保持エレメント24dとは、この流出室30内に設けられている。
【0016】
組込み室12内には、伸縮可撓性の壁もしくは弾性的にフレキシブルな壁32が組み込まれている。この弾性的にフレキシブルな壁32は弁座24aの下流側背後で直接に流出弁24の領域内に設けられている。弾性的にフレキシブルな壁32の外周面は閉鎖部材16の内部に密にかつ不動に組み込まれている。弾性的にフレキシブルな壁32は、流出室30内に形成された圧力によって負荷される。弾性的にフレキシブルな壁32の、流出室30とは反対の側には、対向室36が設けられている。この対向室36の内部には、たとえばガスが密に封入されている。しかし、対向室36が開口38を介して環境大気に接続されていることも可能である。
【0017】
流出室30には、直接に流出弁24の領域内で、圧縮性の物体34が組み込まれている。この圧縮性の物体34は一方では流出室30内に形成された圧力によって負荷され、他方では弾性的にフレキシブルな壁32にのみ支持されている。圧縮性の物体34は弾性的にフレキシブルな壁32を全面にわたってカバーしている。圧縮性の物体34の外周面は付加的に、流出室30と対向室36との間をシールするために働く。圧縮性の物体34の体積は十分な大きさに設定されているので、流出室30内に低周波数の圧力脈動が生じた場合には圧縮性の物体34の体積が圧力脈動に相応して変化して、圧力脈動が圧縮性の物体34によって受け止められ、ひいては平滑化されるようになる。圧縮性の物体34はゴムまたはエラストマ材料から製造されていると有利である。圧縮性の物体34はその内部に、ガス充填された複数の極めて小さな空所を組み込んでいると有利である。これにより、圧力変化時に圧縮性の物体34の体積変化を行うことができる。
【0018】
圧縮性の物体34は、圧力に関連して可変となる体積を持った材料から成っている。内部摩擦による体積変化時に脈動のエネルギの一部を散逸させる材料が選択される。弾性的にフレキシブルな壁32は、ばね弾性的な材料、有利にはばね鋼から成る比較的薄いプレート状のディスクであると有利である。ばね弾性的な材料から成る、弾性的にフレキシブルな壁32の弾性率およびフレキシブル性は、流出室30内に高周波数の圧力脈動が発生した際に急激な圧力増大が生じた場合には、弾性的にフレキシブルな壁32が対向室36の方向へ変位し、そして流出室30内に高周波数の急激な圧力低下が生じた場合には、弾性的にフレキシブルな壁32がばね弾性的に流出室30の方向へ戻るように設定されている。これにより、高周波数の圧力脈動が直接に弁座24aのすぐ背後の領域で平滑化されることが達成される。
【0019】
流出室30は絞り39を介して流出通路10に接続されている。この絞り39は流出弁24の領域内で流出弁24の近傍に配置されている。絞り39を用いると、流出弁24の領域に生じた圧力脈動が流出室30の内部で、弾性的にフレキシブルな壁32と、圧縮性の物体34とに集中的に作用することが達成される。弾性的にフレキシブルな壁32と圧縮性の物体34とにより、圧力脈動が発生する恐れのある場所で直接に圧力脈動の発生が阻止されるので、圧力脈動が絞り39を超えて流出通路10へ伝播することはあり得ない。
【0020】
図1に示した実施例では、流出室30の形状と、弾性的にフレキシブルな壁32と、圧縮性の物体34と、対向室36と、絞り39とが、互いに協働し合って、高度に有効な効果的な脈動平滑化装置40を形成している。脈動平滑化装置40のこれらの構成部分は、有利には直接に流出弁24の領域内に配置されている。これにより、脈動平滑化装置40のハイドロリック的なフレキシブル性を比較的小さく保持することができる。このことには次のような利点がある。すなわち、極めて良好な脈動平滑化にもかかわらず、流出通路10内のハイドロリック的なシステムを、脈動平滑化装置40の下流側背後での付加的な逆止弁の使用なしでもかなり剛性的に保持することができる。
【0021】
弾性的にフレキシブルな壁32と圧縮性の物体34と対向室36とを弁閉鎖部材16内に組み込むことにより、次のような利点が得られる。すなわち、全体的に少数の構成部分しか必要とされず、しかもピストンポンプ1の組立てが過剰手間なしに行なわれ得るようになる。閉鎖部材16は自体公知の縁曲げ結合を介して組込み室内に密に組み込まれている。閉鎖部材16はピストンポンプ1の高圧範囲を外部に対してシールしている。
【0022】
図2には、優先的に選び出された別の特に有利な実施例が示されている。
【0023】
全ての図面において、同一の構成部分または同一作用を有する構成部分は同じ符号で示されている。特に別記しない限り、1つの図面につき説明した事項は他の図面についても該当する。また、特に別記しない限り、個々の実施例および種々の図面の細部は互いに組合せ可能となる。
【0024】
図2に優先的に図示された実施例では、閉鎖部材16内に保持エレメント42が押し込まれてプレス嵌めされている。この保持エレメント42は弾性的にフレキシブルな壁32を、閉鎖部材16に設けられた段部44に当て付けられた状態に保持している。保持エレメント42の環状の端面46と、弾性的にフレキシブルな壁32との間には、圧縮性の環状体48が組み込まれている。この圧縮性の環状体48は流出室30と対向室36との間をシールするために働く。圧縮性の環状体48のためには、図1に示した圧縮性の物体34のための材料と同じ材料を使用することができる。
【0025】
流出室30内に低周波数の圧力脈動が生じた際に、圧縮性の環状体48は圧力増大時では半径方向外側へ向かって圧縮され、低周波数の圧力低下時では半径方向内側へ向かってばね弾性的に戻る。これにより、低周波数の圧力脈動は直接に流出室30内で取り除かれるか、または少なくとも著しく減衰される。
【0026】
図2に示した実施例では、流出室30の形状と、圧力に関連して弾性的にフレキシブルな壁32と、圧縮性の環状体48と、対向室36と、絞り39とが互いに協働し合って、高度に有効な効果的な脈動平滑化装置40を形成している。脈動平滑化装置40のこれらの構成部分は、有利には直接に流出弁24の領域内に配置されている。
【0027】
図3には、優先的に選び出されたさらに別の特に有利な実施例が示されている。
【0028】
弾性的にフレキシブルな壁32は、たとえば図2に示したように、唯一つのばね弾性的なプレートから成っていてよい。しかし、弾性的にフレキシブルな壁32は有利には図3に示したように、第1のばね弾性的なプレート32aと、第2のばね弾性的なプレート32bとから構成されていてもよい。あるいはまた、弾性的にフレキシブルな壁32が、互いに扁平に接触した、有利には少しだけ押し合わされた3つのプレートまたは4つのプレート、あるいは4つよりも多いプレートから構成されるように当該実施例を変更することも可能である。この場合に少なくとも2つのばね弾性的なプレート32a,32bは、これらのプレートの間に摩擦装置49が形成されるように構成されている。
【0029】
流出室30内に高周波数の圧力脈動が生じた場合、弾性的にフレキシブルな壁32は対向室36の方向にばね弾性的に変位するか、もしくは流出室30の方向にばね弾性的に戻る。これにより、弾性的にフレキシブルな壁32の撓みが生じる。この撓みに基づき、ばね弾性的なプレート32a,32bは互いに相対的にずれる。これにより、両プレート32a,32bの間には摩擦運動が生じ、そしてこの摩擦に基づいて減衰作用が生じる。これにより、流出室30内の高周波数の圧力脈動の特に効果的な減衰が得られる。
【0030】
図3に示した実施例では、流出室30の形状と、弾性的にフレキシブルな壁32と、絞り39と、圧縮性の環状体48と、対向室36と、摩擦装置49とが互いに協働し合って、高度に有効な効果的な脈動平滑化装置40を形成している。この脈動平滑化装置40のこれらの構成部分は、有利には流出弁24の領域内に直接に配置されている。
【0031】
念のため付言しておくと、他の図面に示した実施例においても摩擦装置49を組み込むことができる。特に図1、図2、図4、図6および図7示した実施例では、摩擦装置49を形成する目的で設けられた弾性的にフレキシブルな壁32が、互いに接触しかつ互いに擦り合う複数のプレートから構成されていてもよい。
【0032】
図4には、優先的に選び出された、さらに別の特に有利な実施例が縦断面図で示されている。
【0033】
図4に示した実施例では、弾性的にフレキシブルな壁32が、ほぼシルクハットの形を有している。弾性的にフレキシブルな壁32の外縁部は閉鎖部材16内に押し込まれてプレス嵌めされている。対向室36は接続部51を介して流出通路10に接続されている。接続部51の横断面は、この接続部51で圧力媒体流が少しだけ絞られるように寸法決めされている。接続部51は接続部絞り51aを有している。ただし、接続部絞り51aの絞り作用よりも、絞り39の絞り作用の方が著しく強力に形成されていると有利である。
【0034】
流出室30内に圧力脈動が発生すると、弾性的にフレキシブルな壁32の弾性的な変形が生ぜしめられる。弾性的にフレキシブルな壁32が弾性的に変形させられると、圧力脈動におけるエネルギの一部が、弾性的にフレキシブルな壁32によって受け止められる。これにより、圧力脈動は著しく弱められるので、圧力脈動が絞り39を超えて流出通路10内へ伝播され得なくなるか、もしくは著しく弱められた形でしか伝播され得なくなる。流出通路10にまで到達した、著しく弱められた圧力脈動は、接続部51を通じて対向室36にまで作用する。経路長さと、絞り39と、接続部51に場合によっては設けられた接続部絞り51aとに基づき、圧力脈動は流出室30内の圧力脈動に対して位相シフトされて対向室36内へ到達する。これにより、弾性的にフレキシブルな壁32の弾性的な撓みが増幅されるので、対向室36内の逆相の圧力脈動に基づいて、流出室30内の圧力脈動の特に効果的な減衰が得られる。これにより、圧力脈動は特に効果的に減衰されるので、流出通路10では極めて均一な圧力媒体流が得られる。
【0035】
図4に示した実施例では、流出室30の形状と、弾性的にフレキシブルな壁32と、対向室36と、絞り39と、対向室36を流出通路10に接続する接続部51とが互いに協働し合って、高度に有効な効果的な脈動平滑化装置40を形成している。この脈動平滑化装置40のこれらの構成部分は、有利には直接に流出弁24の領域内に配置されている。
【0036】
図5には、選び出されたさらに別の特に有利な実施例が示されている。
【0037】
流出弁24は、閉鎖体24bの、通過部28とは反対の側に、後側の弁室53を有している。
【0038】
図5に示した実施例では、流出弁24の球状の閉鎖体24bが、閉鎖部材16内で狭隘部に沿って開放方向に案内される。閉鎖体24bと閉鎖部材16との間に形成された狭隘部は、後側の弁室53と流出室30との間に最大でも、問題にならない程度の、無視し得る程小さな流れ接続しか生じないように狭く形成されている。この狭隘部は流出室30を後側の弁室53に対して分離しているので、この狭隘部を以下においては「分離部52」と呼ぶ。
【0039】
流出通路10は通過部50によって後側の弁室53に接続されている。
【0040】
優先的に選び出された図示の実施例では、通過部50が1つの長手方向溝50aまたは複数の長手方向溝50aと、1つの周方向溝50bと、1つの半径方向孔50cまたは複数の半径方向孔50cとから構成されている。周方向溝50bは長手方向溝50aを介して流出通路10に接続されていて、かつ半径方向孔50cを介して後側の弁室53に接続されている。閉鎖体24bが振動すると、このことは場合によっては流出室30内に圧力脈動を招く恐れがある。これにより、後側の弁室53と流出通路10との間で圧力媒体が交換される。このときに、圧力媒体は複数回折り曲げられた通過部50を通って流れる。このような折曲がり部に基づき、有利な抵抗が生ぜしめられ、この抵抗の作用により、後側の弁室53内では、閉鎖体24bの振動とは逆向きの圧力振動が形成され、この圧力振動は閉鎖体24bの振動の効果的な減衰を生ぜしめる。これにより、かつ特に流出通路10と流出室30との間の絞り39との協働によっても、場合によっては生じる圧力脈動が有効に減じられるようになり、特に場合によっては生じる圧力脈動が流出通路10の内部にまで到達し得なくなる。
【0041】
流出室30と流出通路10との間には、絞り39が設けられると有利である。この絞り39は付加的に圧力脈動を平滑化するために役立つ。絞り39が弁座24aの領域内にかなり密に配置されていると、この絞り39は特別な脈動減衰作用を発揮する。
【0042】
図5に示した実施例では、流出室30の形状と、後側の弁室53と、絞り39と、通過部50とが互いに協働し合って、高度に有効な効果的な脈動平滑化装置40を形成している。この脈動平滑化装置40のこれらの構成部分は、有利には流出弁24の領域内に直接に配置されている。
【0043】
図6には、優先的に選び出された、さらに別の特に有利な実施例が示されている。
【0044】
図6に示した実施例では、閉鎖部材16の内部に、ひいては組込み室12内に、圧力ボックス54が挿入されている。有利な形で図示された圧力ボックス54は、たとえば第1の壁54aと第2の壁54bとから成っている。両壁54a,54bは外周に沿って互いに圧力密に結合されており、この場合有利には溶接されている。これにより、この実施例では、両壁54a,54bの間に形成された対向室36が外部に対して密にシールされている。この対向室36内には、軽度に圧縮性のガス、たとえば空気が存在していると有利である。圧力ボックス54は廉価に製造可能であって、ガス容積の密な封入を永続的に保証する。
【0045】
流出室30に面した第1の壁54aは、弾性的にフレキシブルな壁32を形成している。弾性的にフレキシブルな壁32に基づき、圧力脈動が発生した場合に流出室30は圧力増大時には少しだけ増大するので、弾性的にフレキシブルな壁32が存在しない場合に比べて圧力増大はそれほど激しくはならない。圧力低下時では、弾性的に張設された壁32が流出室30の方向へばね弾性的に戻るので、弾性的にフレキシブルな壁32が存在しない場合に比べれば、流出室30内の圧力低下はそれほど激しくはならない。絞り39の働きにより、圧力振動は主として流出室30に限定されるので、流出室30内では、弾性的にフレキシブルな壁32に基づき、圧力振動の効果的な平滑化が行われる。これにより、流出通路10内に、効果的に平滑化された圧力振動しか有しない流れが存在することが達成される。
【0046】
この実施例では、図2に示したように、振動を付加的に減衰する摩擦装置を設けることができる。この場合、たとえば第1の壁54aを、互いに接触した2つのプレートから構成することにより、このような摩擦装置を形成することができる。
【0047】
図6に示した実施例では、流出室30の形状と、弾性的にフレキシブルな壁32と、対向室36と、絞り39と、圧力ボックス54とが互いに協働し合って、高度に有効な効果的な脈動平滑化装置40を形成している。この脈動平滑化装置40のこれらの構成部分は、有利には流出弁24の領域内に配置されている。
【0048】
図7には、優先的に選び出された、さらに別の特に有利な実施例が示されている。
【0049】
図7の実施例は、図6の実施例に比べて、振動を減衰する圧縮性の物体55の点で異なっている。
【0050】
流出室30内に圧縮性の物体55を組み込むことにより、圧力脈動が一層良好に平滑化されることが判った。圧縮性の物体55は、この圧縮性の物体55が直接に流出弁24の領域内において流出側で流出弁24のできるだけ近くに配置されていると、特に有効となる。図7に示した圧縮性の物体55を流出室30内に挿入することにより、流出室30内に付加的な圧縮性が得られる。これにより、流出室30内に圧縮性の物体55が挿入されているにもかかわらず、圧縮性の物体55を挿入しない場合よりも構成サイズを全体的に著しく小さく保持することができるか、もしくは圧縮性の物体55を挿入しない場合よりも圧力脈動の著しく良好な平滑化が得られる。
【0051】
図7に示した実施例では、流出室30の形状と、弾性的にフレキシブルな壁32と、対向室36と、絞り39と、圧力ボックス54と、圧縮性の物体55とが互いに協働し合って、高度に有効な効果的な脈動平滑化装置40を形成している。この脈動平滑化装置40のこれらの構成部分は、有利には流出弁24の領域内に直接に配置されている。
【0052】
図8には、優先的に選び出された、さらに別の特に有利な実施例が示されている。
【0053】
図8に示した実施例は、以下に挙げる相違点を除いて、その他の図面に示した実施例にほぼ相当している。特に、図8に示したピストンポンプは、図5に示したピストンポンプに十分に相当している。
【0054】
図8に示した実施例では、通過部50の周方向溝50b内に、フレキシブルな壁56が密に挿入されている。閉鎖体24bの振動に基づいて後側の弁室53内に圧力脈動が発生することによりフレキシブルな壁56が弾性的に変形させられることに基づき、後側の弁室53内に生じる圧力振動の減衰が得られる。これにより、閉鎖体24bの振動の鎮静化が得られる。これにより、流出弁24と流出室30とを通って流出通路10内に流入する圧力媒体流も鎮静化されるので、全体的には著しく減弱された圧力振動しか生じなくなる。
【0055】
図8に示した実施例では、流出室30の形状と、絞り39と、通過部50と、後側の弁室53と、減衰作用を発揮するフレキシブルな壁56とが互いに協働し合って、高度に有効な効果的な脈動平滑化装置40を形成している。この脈動平滑化装置40のこれらの構成部分は、有利には流出弁24の領域内に流出側で直接に配置されている。
【0056】
図9には、優先的に選び出された、さらに別の特に有利な実施例が示されている。
【0057】
図9に例示的に図示したピストンポンプ1は、以下に挙げる相違点を除いて、その他の図面に図示したピストンポンプ1にほぼ相当している。
【0058】
図9に示した実施例では、組込み室12内に、閉鎖部材底部17とシリンダスリーブ底部18との間で、挿入体58が組み込まれている。
【0059】
流出室30と流出通路10との間には、渦流発生絞り部60が設けられている。流出弁24から流出室30を通って流出通路10に流入する圧力媒体は、渦流発生絞り部60を通過しなければならない。流出室30を起点として、渦流発生絞り部60は、たとえば挿入体58に設けられた1つの半径方向溝60aまたは複数の半径方向溝60aと、挿入体58に設けられた1つの周方向溝60bと、挿入体58に設けられた1つの長手方向孔60cまたは複数の長手方向孔60cと、1つの第2の周方向溝60dと、1つの半径方向通路60eまたは複数の半径方向通路60eと、1つの第3の周方向溝60fと、1つの長手方向通路60gまたは複数の長手方向通路60gとから成っている。少なくとも1つの半径方向溝60aおよび周方向溝60bは、挿入体58の、シリンダスリーブ底部18に面した側の端面に設けられている。第2の周方向溝60dと、少なくとも1つの半径方向通路60eと、第3の周方向溝60fとは、挿入体58の、閉鎖部材底部17に面した側の端面に設けられている。少なくとも1つの長手方向通路60gは閉鎖部材16の内周面に加工成形されていると有利である。少なくとも1つの半径方向溝60aは流出室30を周方向溝60bに接続している。少なくとも1つの長手方向孔60cは、両周方向溝60b,60dを互いに接続している。少なくとも1つの半径方向通路60eは両周方向溝60d,60fを互いに接続している。少なくとも1つの長手方向通路60gは第3の周方向溝60fを流出通路10に接続している。
【0060】
渦流発生絞り部60を通って流れる圧力媒体流が複数回変向されることに基づき、そして渦流発生絞り部60が流れ区間の途中に種々異なる横断面を有していて、これにより圧力媒体流が種々異なる流速および方向で突発的に変向されながら通流しなければならなくなるという理由で、全体的には、流出弁24から流出通路10に流入する圧力媒体流の内部での著しい脈動低減が得られるか、もしくは圧力脈動がほとんど発生し得なくなる。
【0061】
渦流発生絞り部60の主要部分は、容易に製造可能な挿入体58の外面もしくは内部に設けられている。このことには次のような利点がある。すなわち、渦流発生絞り部60にもかかわらず、ピストンポンプ1のその他の部分では手間のかかる加工が必要とならない。
【0062】
後側の弁室53は、圧力媒体を極めて僅かにしか通過させないか、もしくは圧力媒体を実質的に通過させない分離部52を介してしか流出室30に接続されていない。閉鎖体24bが振動すると、後側の弁室53内には、閉鎖体24bの振動とは直接に逆方向に向けられた圧力振動が発生する。これにより、閉鎖体24bの振動の著しい鎮静化が生じる。このことは、流出室30から流出通路10内へのハイドロリック的な流れの著しい均一化をもたらす。
【0063】
図9に示した実施例では、流出室30の形状と、後側の弁室53と、分離部52と、渦流発生絞り部60とが互いに協働し合って、高度に有効な効果的な脈動平滑化装置40を形成している。この脈動平滑化装置40のこれらの構成部分は、有利には流出弁24の領域内に流出側で直接に配置されている。
【0064】
図10には、優先的に選び出された、さらに別の特に有利な実施例が示されている。
【0065】
図示の相違点または以下に説明する相違点を除いて、図10に示したピストンポンプ1は、その他の図面に示したピストンポンプ1にほぼ相当している。特に、図10に示したピストンポンプ1は、図9に示したピストンポンプ1に十分に相当している。
【0066】
図10に示した実施例では、渦流発生絞り部60の周方向溝60dが半径方向内側へ向かって大きく拡開されていて、この場合、周方向溝60dは後側の弁室53に移行している。これにより、渦流発生絞り部60を通って流れる圧力媒体が鎮静化されることが達成され、そして部分的に鎮静化された圧力媒体は、後側の弁室53内で、閉鎖体24bの、通過部28とは反対の側で閉鎖体24bに作用する。渦流発生絞り部60により部分的に鎮静化された圧力媒体流により、閉鎖体24bの振動の著しい減衰が得られる。次いで、圧力媒体が引き続き周方向溝60dから流出通路10の方向へ流れると、圧力媒体流が引き続き付加的に鎮静化され、かつ圧力ピークが一層減じられる。
【0067】
図10に示した実施例では、流出室30の形状と、後側の弁室53と、分離部52と、渦流発生絞り部60と、後側の弁室53と渦流発生絞り部60とのハイドロリック的な接続部とが互いに協働し合って、高度に有効な効果的な脈動平滑化装置40を形成している。この脈動平滑化装置40のこれらの構成部分は、有利には流出弁24の領域内に流出側で直接に配置されている。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の1実施例による、スリップコントロールされる車両ブレーキ装置のハイドロリックブロックにおける車両ブレーキ装置のピストンポンプの範囲を示す縦断面図である。
【0069】
【図2】本発明の別の実施例による、スリップコントロールされる車両ブレーキ装置のハイドロリックブロックにおける車両ブレーキ装置のピストンポンプの範囲を示す縦断面図である。
【0070】
【図3】本発明のさらに別の実施例による、スリップコントロールされる車両ブレーキ装置のハイドロリックブロックにおける車両ブレーキ装置のピストンポンプの範囲を示す縦断面図である。
【0071】
【図4】本発明のさらに別の実施例による、スリップコントロールされる車両ブレーキ装置のハイドロリックブロックにおける車両ブレーキ装置のピストンポンプの範囲を示す縦断面図である。
【0072】
【図5】本発明のさらに別の実施例による、スリップコントロールされる車両ブレーキ装置のハイドロリックブロックにおける車両ブレーキ装置のピストンポンプの範囲を示す縦断面図である。
【0073】
【図6】本発明のさらに別の実施例による、スリップコントロールされる車両ブレーキ装置のハイドロリックブロックにおける車両ブレーキ装置のピストンポンプの範囲を示す縦断面図である。
【0074】
【図7】本発明のさらに別の実施例による、スリップコントロールされる車両ブレーキ装置のハイドロリックブロックにおける車両ブレーキ装置のピストンポンプの範囲を示す縦断面図である。
【0075】
【図8】本発明のさらに別の実施例による、スリップコントロールされる車両ブレーキ装置のハイドロリックブロックにおける車両ブレーキ装置のピストンポンプの範囲を示す縦断面図である。
【0076】
【図9】本発明のさらに別の実施例による、スリップコントロールされる車両ブレーキ装置のハイドロリックブロックにおける車両ブレーキ装置のピストンポンプの範囲を示す縦断面図である。
【0077】
【図10】本発明のさらに別の実施例による、スリップコントロールされる車両ブレーキ装置のハイドロリックブロックにおける車両ブレーキ装置のピストンポンプの範囲を示す縦断面図である。
【0001】
背景技術
本発明は、請求項1の上位概念部に記載の形式のピストンポンプに関する。このピストンポンプは、特にスリップコントロールされるハイドロリック式の車両ブレーキ装置のために使用されるものである。
【0002】
ドイツ連邦共和国特許出願公開第4226646号明細書には、ポンプを備えたハイドロリック式の車両ブレーキ装置が開示されている。この公知の車両ブレーキ装置では、ポンプの流出逆止弁の下流側背後に圧力減衰器が設けられている。吐出管路内に設けられた圧力減衰器が十分な作用を発揮するようにするためには、この圧力減衰器が相応して大きく寸法設定されていなければならない。この圧力減衰器が設けられているため、公知の車両ブレーキ装置はかなり大きな構造を有しており、高められた製造手間が必要となる。ブレーキペダルが操作されると、ドライバの足により押し退けられた圧力媒体の一部が圧力減衰器内に圧入される。圧力減衰器は十分な作用を発揮するために比較的大きく形成されていなければならないので、ブレーキペダルが操作される際には、比較的大量の圧力媒体が押し退けられなければならない。このことは、この動作に関与する複数の構成部分の相応する寸法設定により考慮されなければならない。これにより、公知のブレーキ装置はかなり大きな構造を有している。
【0003】
発明の利点
請求項1の特徴部に記載の特徴を有する本発明によるピストンポンプには、次のような利点がある。すなわち、脈動平滑化装置により、従来ではピストンポンプに生じていた圧力脈動および圧力波が極めて有効に取り除かれる。脈動平滑化装置の高い効率に基づき、この脈動平滑化装置はかなり小さく構成することができる。そして、それにもかかわらず、十分な作用が得られる。脈動平滑化装置がかなり小型に構成され得るので、ピストンポンプ全体が小さな構造を有しているという利点が得られる。このことは、全体的に小さな構造の車両ブレーキ装置が得られるという利点につながる。脈動平滑化装置がその良好な効率に基づき小さな構造を有していて、特に蓄え容積がかなり小さく保持され得るようになるという理由で、次のような利点が得られる。すなわち、ブレーキペダルが操作されたときに、ドライバの足により加圧下にもたらされた圧力媒体の、多くともほんの僅か一部しか脈動平滑化装置によって収容されないので、ブレーキペダルが操作される際に脈動平滑化装置によって車両ブレーキ装置の機能に不都合な影響が与えられることは実質的に全くない。
【0004】
脈動平滑化装置がかなり小さな構造を有しており、そして特に脈動平滑化装置の蓄え容積がかなり小さく保持され得るので、脈動平滑化装置の下流側背後に逆止弁を設けることが必要とならないという利点も得られる。このように逆止弁が不要になることに基づき、本発明による車両ブレーキ装置の製造手間および構成サイズを小さく保持することができるという利点が得られる。そして、付加的な逆止弁が不要となるので、付加的な逆止弁が故障する危険もなくなるという利点が得られる。
【0005】
脈動平滑化装置による圧力振動の良好な減衰に基づき、ノイズの著しい低減が得られ、かつピストンポンプの永続耐久性が著しく改善されるという利点が得られる。
【0006】
図面には、スリップコントロールされる車両ブレーキ装置のハイドロリックブロックにおける車両ブレーキ装置のピストンポンプの範囲の一部が示されている。断面平面はピストンポンプの縦断面として延びている。
【0007】
図1〜図10には、優先的に選び出された、複数の特に有利な種々の実施例が示されている。
【0008】
実施例の説明
ピストンポンプは、特に車両のブレーキ装置に設けられたポンプとして規定されていて、ホイールブレーキシリンダ内の圧力を制御する際に使用される。ブレーキ装置の種類に応じて、このようなブレーキ装置については省略記号「ABS」(アンチロックブレーキシステム)もしくは「ASR」(トラクションコントロールシステム)もしくは「FDR」(ビークルダイナミックコントロールシステム)もしくは「EHB」(エレクトロハイドロリック式のブレーキシステム)が使用される。ブレーキ装置では、ピストンポンプが、たとえば1つのホイールブレーキシリンダまたは複数のホイールブレーキシリンダからマスタブレーキシリンダへブレーキ液を戻し圧送するために働き(ABS)、かつ/またはリザーバタンクから1つのホイールブレーキシリンダまたは複数のホイールブレーキシリンダへブレーキ液を圧送するために働く(ASRもしくはFDRもしくはEHB)。ピストンポンプは、たとえばホイールスリップコントロール機能(ABSもしくはASR)を備えたブレーキ装置および/または操舵補助手段として働くブレーキ装置(FDR)および/またはエレクトロハイドロリック式のブレーキ装置(EHB)において必要とされる。ホイールスリップコントロール(ABSもしくはASR)を用いると、たとえば制動過程時にブレーキペダルが強力に踏み込まれたときに車両のホイールがロックしてしまうことを阻止することができ(ABS)、かつ/またはアクセルペダルが強力に踏み込まれたときに車両の駆動ホイールが空転してしまうことを阻止することができる(ASR)。横滑り等を防止するための操舵補助手段(FDR)として働くブレーキ装置では、ブレーキペダルもしくはアクセルペダルの操作とは無関係に独立して、1つまたは複数のホイールブレーキシリンダ内にブレーキ圧が形成され、これによりたとえばドライバの意図した走行軌道から車両が逸脱することが阻止される。ピストンポンプはエレクトロハイドロリック式のブレーキ装置(EHB)においても使用され得る。この場合、ピストンポンプは、電気的なブレーキペダルセンサがブレーキペダルの操作を検知した場合に1つまたは複数のホイールブレーキシリンダ内にブレーキ液を圧送するか、またはブレーキ装置のアキュムレータを充填するために働く。
【0009】
図1には、優先的に選び出された特に有利な第1の実施例が示されている。
【0010】
図1には、ピストンポンプ1が図示されている。このピストンポンプ1は車両ブレーキ装置のハイドロリックブロック(部分的に断面して図示する)内に組み込まれている。ハイドロリックブロック内には、複数のピストンポンプ1が組み込まれていてよい。ハイドロリックブロックはピストンポンプ1のポンプハウジング2を形成している。ピストンポンプ1はポンプハウジング2内に挿入されたシリンダスリーブ4と、偏心体6と、流入接続部8と、流出通路10とを有している。流入接続部8と流出通路10とは、ハイドロリックブロックもしくはポンプハウジング2を貫いて延びている。流出通路10からは、分岐した複数の管路(図示しない)が導出されており、これらの管路はハイドロリック弁(図示しない)を介してマスタブレーキシリンダ(図示しない)とホイールブレーキシリンダ(図示しない)とに通じている。ポンプハウジング2内には、組込み室12が設けられている。この組込み室12内には、シリンダスリーブ4とポンプピストン14とが挿入されている。ポンプピストン14は偏心体6寄りの端部14aと、偏心体6とは反対の側の端部14bとを有している。ポンプピストン14は偏心体6を介して駆動されて、連続して交互に吸込み行程と吐出行程とを繰返し実施する。
【0011】
ポンプハウジング2内に設けられた組込み室12は、外部に対して閉鎖部材16によって閉鎖される。この閉鎖部材16は外方へ向けられた端面側の閉鎖部材底部17を有している。シリンダスリーブ4は閉鎖部材16に向けられた端面側のシリンダスリーブ底部18を有している。ポンプピストン14の端部14aは、シリンダスリーブ底部18とポンプピストン14とに支持された戻しばね19によって偏心体6に当て付けられた状態に保持されている。シリンダスリーブ底部18と、ポンプピストン14の、偏心体6とは反対の側の端部14bとの間には、圧縮室20が設けられており、この圧縮室20は吸込み行程の際には増大し、吐出行程の際には減小する。
【0012】
ピストンポンプ1は流入弁22を有している。この流入弁22は弁座22aと、閉鎖体22bと、閉鎖ばね22cとを有している。閉鎖ばね22cはポンプピストン14に設けられた弁座22aに向かって閉鎖体22bを負荷している。
【0013】
ピストンポンプ1は流出弁24を有している。この流出弁24は弁座24aと、閉鎖体24bと、閉鎖ばね24cと、保持エレメント24dとを有している。閉鎖ばね24cは、たとえばシリンダスリーブ底部18に設けられたハウジング固定の、つまりハウジングに対して相対的に不動の弁座24aに向かって閉鎖体24bを負荷している。閉鎖ばね24cの一方の端部は閉鎖体24bに支持されており、閉鎖ばね24cの他方の端部はハウジング固定の保持エレメント24dに支持されている。この保持エレメント24dはシリンダスリーブ4のシリンダスリーブ底部18に固定されている。保持エレメント24dは、閉鎖ばね24cを支持するために働くと同時に、閉鎖体24bを案内するためにも働く。保持エレメント24dは十分な大きさに寸法決めされた少なくとも1つの通過部を有しており、この通過部を通って圧力媒体が流れるようになっている。
【0014】
流入接続部8からは流入通過部26が延びている。この流入通過部26は流入弁22に通じている。圧縮室20からは通過部28が延びている。この通過部28はシリンダスリーブ底部18を通って流出弁24に通じている。弁座24aは通過部28を取り囲んでいる。
【0015】
閉鎖体24bの、通過部28とは反対の側には、流出室30が設けられている。別の云い方をすれば、流出室30は、弁座24aに下流側で続いている室である。図示の実施例では、流出室30がシリンダスリーブ底部18と閉鎖部材16の閉鎖部材底部17との間に配置されている。閉鎖ばね24cと保持エレメント24dとは、この流出室30内に設けられている。
【0016】
組込み室12内には、伸縮可撓性の壁もしくは弾性的にフレキシブルな壁32が組み込まれている。この弾性的にフレキシブルな壁32は弁座24aの下流側背後で直接に流出弁24の領域内に設けられている。弾性的にフレキシブルな壁32の外周面は閉鎖部材16の内部に密にかつ不動に組み込まれている。弾性的にフレキシブルな壁32は、流出室30内に形成された圧力によって負荷される。弾性的にフレキシブルな壁32の、流出室30とは反対の側には、対向室36が設けられている。この対向室36の内部には、たとえばガスが密に封入されている。しかし、対向室36が開口38を介して環境大気に接続されていることも可能である。
【0017】
流出室30には、直接に流出弁24の領域内で、圧縮性の物体34が組み込まれている。この圧縮性の物体34は一方では流出室30内に形成された圧力によって負荷され、他方では弾性的にフレキシブルな壁32にのみ支持されている。圧縮性の物体34は弾性的にフレキシブルな壁32を全面にわたってカバーしている。圧縮性の物体34の外周面は付加的に、流出室30と対向室36との間をシールするために働く。圧縮性の物体34の体積は十分な大きさに設定されているので、流出室30内に低周波数の圧力脈動が生じた場合には圧縮性の物体34の体積が圧力脈動に相応して変化して、圧力脈動が圧縮性の物体34によって受け止められ、ひいては平滑化されるようになる。圧縮性の物体34はゴムまたはエラストマ材料から製造されていると有利である。圧縮性の物体34はその内部に、ガス充填された複数の極めて小さな空所を組み込んでいると有利である。これにより、圧力変化時に圧縮性の物体34の体積変化を行うことができる。
【0018】
圧縮性の物体34は、圧力に関連して可変となる体積を持った材料から成っている。内部摩擦による体積変化時に脈動のエネルギの一部を散逸させる材料が選択される。弾性的にフレキシブルな壁32は、ばね弾性的な材料、有利にはばね鋼から成る比較的薄いプレート状のディスクであると有利である。ばね弾性的な材料から成る、弾性的にフレキシブルな壁32の弾性率およびフレキシブル性は、流出室30内に高周波数の圧力脈動が発生した際に急激な圧力増大が生じた場合には、弾性的にフレキシブルな壁32が対向室36の方向へ変位し、そして流出室30内に高周波数の急激な圧力低下が生じた場合には、弾性的にフレキシブルな壁32がばね弾性的に流出室30の方向へ戻るように設定されている。これにより、高周波数の圧力脈動が直接に弁座24aのすぐ背後の領域で平滑化されることが達成される。
【0019】
流出室30は絞り39を介して流出通路10に接続されている。この絞り39は流出弁24の領域内で流出弁24の近傍に配置されている。絞り39を用いると、流出弁24の領域に生じた圧力脈動が流出室30の内部で、弾性的にフレキシブルな壁32と、圧縮性の物体34とに集中的に作用することが達成される。弾性的にフレキシブルな壁32と圧縮性の物体34とにより、圧力脈動が発生する恐れのある場所で直接に圧力脈動の発生が阻止されるので、圧力脈動が絞り39を超えて流出通路10へ伝播することはあり得ない。
【0020】
図1に示した実施例では、流出室30の形状と、弾性的にフレキシブルな壁32と、圧縮性の物体34と、対向室36と、絞り39とが、互いに協働し合って、高度に有効な効果的な脈動平滑化装置40を形成している。脈動平滑化装置40のこれらの構成部分は、有利には直接に流出弁24の領域内に配置されている。これにより、脈動平滑化装置40のハイドロリック的なフレキシブル性を比較的小さく保持することができる。このことには次のような利点がある。すなわち、極めて良好な脈動平滑化にもかかわらず、流出通路10内のハイドロリック的なシステムを、脈動平滑化装置40の下流側背後での付加的な逆止弁の使用なしでもかなり剛性的に保持することができる。
【0021】
弾性的にフレキシブルな壁32と圧縮性の物体34と対向室36とを弁閉鎖部材16内に組み込むことにより、次のような利点が得られる。すなわち、全体的に少数の構成部分しか必要とされず、しかもピストンポンプ1の組立てが過剰手間なしに行なわれ得るようになる。閉鎖部材16は自体公知の縁曲げ結合を介して組込み室内に密に組み込まれている。閉鎖部材16はピストンポンプ1の高圧範囲を外部に対してシールしている。
【0022】
図2には、優先的に選び出された別の特に有利な実施例が示されている。
【0023】
全ての図面において、同一の構成部分または同一作用を有する構成部分は同じ符号で示されている。特に別記しない限り、1つの図面につき説明した事項は他の図面についても該当する。また、特に別記しない限り、個々の実施例および種々の図面の細部は互いに組合せ可能となる。
【0024】
図2に優先的に図示された実施例では、閉鎖部材16内に保持エレメント42が押し込まれてプレス嵌めされている。この保持エレメント42は弾性的にフレキシブルな壁32を、閉鎖部材16に設けられた段部44に当て付けられた状態に保持している。保持エレメント42の環状の端面46と、弾性的にフレキシブルな壁32との間には、圧縮性の環状体48が組み込まれている。この圧縮性の環状体48は流出室30と対向室36との間をシールするために働く。圧縮性の環状体48のためには、図1に示した圧縮性の物体34のための材料と同じ材料を使用することができる。
【0025】
流出室30内に低周波数の圧力脈動が生じた際に、圧縮性の環状体48は圧力増大時では半径方向外側へ向かって圧縮され、低周波数の圧力低下時では半径方向内側へ向かってばね弾性的に戻る。これにより、低周波数の圧力脈動は直接に流出室30内で取り除かれるか、または少なくとも著しく減衰される。
【0026】
図2に示した実施例では、流出室30の形状と、圧力に関連して弾性的にフレキシブルな壁32と、圧縮性の環状体48と、対向室36と、絞り39とが互いに協働し合って、高度に有効な効果的な脈動平滑化装置40を形成している。脈動平滑化装置40のこれらの構成部分は、有利には直接に流出弁24の領域内に配置されている。
【0027】
図3には、優先的に選び出されたさらに別の特に有利な実施例が示されている。
【0028】
弾性的にフレキシブルな壁32は、たとえば図2に示したように、唯一つのばね弾性的なプレートから成っていてよい。しかし、弾性的にフレキシブルな壁32は有利には図3に示したように、第1のばね弾性的なプレート32aと、第2のばね弾性的なプレート32bとから構成されていてもよい。あるいはまた、弾性的にフレキシブルな壁32が、互いに扁平に接触した、有利には少しだけ押し合わされた3つのプレートまたは4つのプレート、あるいは4つよりも多いプレートから構成されるように当該実施例を変更することも可能である。この場合に少なくとも2つのばね弾性的なプレート32a,32bは、これらのプレートの間に摩擦装置49が形成されるように構成されている。
【0029】
流出室30内に高周波数の圧力脈動が生じた場合、弾性的にフレキシブルな壁32は対向室36の方向にばね弾性的に変位するか、もしくは流出室30の方向にばね弾性的に戻る。これにより、弾性的にフレキシブルな壁32の撓みが生じる。この撓みに基づき、ばね弾性的なプレート32a,32bは互いに相対的にずれる。これにより、両プレート32a,32bの間には摩擦運動が生じ、そしてこの摩擦に基づいて減衰作用が生じる。これにより、流出室30内の高周波数の圧力脈動の特に効果的な減衰が得られる。
【0030】
図3に示した実施例では、流出室30の形状と、弾性的にフレキシブルな壁32と、絞り39と、圧縮性の環状体48と、対向室36と、摩擦装置49とが互いに協働し合って、高度に有効な効果的な脈動平滑化装置40を形成している。この脈動平滑化装置40のこれらの構成部分は、有利には流出弁24の領域内に直接に配置されている。
【0031】
念のため付言しておくと、他の図面に示した実施例においても摩擦装置49を組み込むことができる。特に図1、図2、図4、図6および図7示した実施例では、摩擦装置49を形成する目的で設けられた弾性的にフレキシブルな壁32が、互いに接触しかつ互いに擦り合う複数のプレートから構成されていてもよい。
【0032】
図4には、優先的に選び出された、さらに別の特に有利な実施例が縦断面図で示されている。
【0033】
図4に示した実施例では、弾性的にフレキシブルな壁32が、ほぼシルクハットの形を有している。弾性的にフレキシブルな壁32の外縁部は閉鎖部材16内に押し込まれてプレス嵌めされている。対向室36は接続部51を介して流出通路10に接続されている。接続部51の横断面は、この接続部51で圧力媒体流が少しだけ絞られるように寸法決めされている。接続部51は接続部絞り51aを有している。ただし、接続部絞り51aの絞り作用よりも、絞り39の絞り作用の方が著しく強力に形成されていると有利である。
【0034】
流出室30内に圧力脈動が発生すると、弾性的にフレキシブルな壁32の弾性的な変形が生ぜしめられる。弾性的にフレキシブルな壁32が弾性的に変形させられると、圧力脈動におけるエネルギの一部が、弾性的にフレキシブルな壁32によって受け止められる。これにより、圧力脈動は著しく弱められるので、圧力脈動が絞り39を超えて流出通路10内へ伝播され得なくなるか、もしくは著しく弱められた形でしか伝播され得なくなる。流出通路10にまで到達した、著しく弱められた圧力脈動は、接続部51を通じて対向室36にまで作用する。経路長さと、絞り39と、接続部51に場合によっては設けられた接続部絞り51aとに基づき、圧力脈動は流出室30内の圧力脈動に対して位相シフトされて対向室36内へ到達する。これにより、弾性的にフレキシブルな壁32の弾性的な撓みが増幅されるので、対向室36内の逆相の圧力脈動に基づいて、流出室30内の圧力脈動の特に効果的な減衰が得られる。これにより、圧力脈動は特に効果的に減衰されるので、流出通路10では極めて均一な圧力媒体流が得られる。
【0035】
図4に示した実施例では、流出室30の形状と、弾性的にフレキシブルな壁32と、対向室36と、絞り39と、対向室36を流出通路10に接続する接続部51とが互いに協働し合って、高度に有効な効果的な脈動平滑化装置40を形成している。この脈動平滑化装置40のこれらの構成部分は、有利には直接に流出弁24の領域内に配置されている。
【0036】
図5には、選び出されたさらに別の特に有利な実施例が示されている。
【0037】
流出弁24は、閉鎖体24bの、通過部28とは反対の側に、後側の弁室53を有している。
【0038】
図5に示した実施例では、流出弁24の球状の閉鎖体24bが、閉鎖部材16内で狭隘部に沿って開放方向に案内される。閉鎖体24bと閉鎖部材16との間に形成された狭隘部は、後側の弁室53と流出室30との間に最大でも、問題にならない程度の、無視し得る程小さな流れ接続しか生じないように狭く形成されている。この狭隘部は流出室30を後側の弁室53に対して分離しているので、この狭隘部を以下においては「分離部52」と呼ぶ。
【0039】
流出通路10は通過部50によって後側の弁室53に接続されている。
【0040】
優先的に選び出された図示の実施例では、通過部50が1つの長手方向溝50aまたは複数の長手方向溝50aと、1つの周方向溝50bと、1つの半径方向孔50cまたは複数の半径方向孔50cとから構成されている。周方向溝50bは長手方向溝50aを介して流出通路10に接続されていて、かつ半径方向孔50cを介して後側の弁室53に接続されている。閉鎖体24bが振動すると、このことは場合によっては流出室30内に圧力脈動を招く恐れがある。これにより、後側の弁室53と流出通路10との間で圧力媒体が交換される。このときに、圧力媒体は複数回折り曲げられた通過部50を通って流れる。このような折曲がり部に基づき、有利な抵抗が生ぜしめられ、この抵抗の作用により、後側の弁室53内では、閉鎖体24bの振動とは逆向きの圧力振動が形成され、この圧力振動は閉鎖体24bの振動の効果的な減衰を生ぜしめる。これにより、かつ特に流出通路10と流出室30との間の絞り39との協働によっても、場合によっては生じる圧力脈動が有効に減じられるようになり、特に場合によっては生じる圧力脈動が流出通路10の内部にまで到達し得なくなる。
【0041】
流出室30と流出通路10との間には、絞り39が設けられると有利である。この絞り39は付加的に圧力脈動を平滑化するために役立つ。絞り39が弁座24aの領域内にかなり密に配置されていると、この絞り39は特別な脈動減衰作用を発揮する。
【0042】
図5に示した実施例では、流出室30の形状と、後側の弁室53と、絞り39と、通過部50とが互いに協働し合って、高度に有効な効果的な脈動平滑化装置40を形成している。この脈動平滑化装置40のこれらの構成部分は、有利には流出弁24の領域内に直接に配置されている。
【0043】
図6には、優先的に選び出された、さらに別の特に有利な実施例が示されている。
【0044】
図6に示した実施例では、閉鎖部材16の内部に、ひいては組込み室12内に、圧力ボックス54が挿入されている。有利な形で図示された圧力ボックス54は、たとえば第1の壁54aと第2の壁54bとから成っている。両壁54a,54bは外周に沿って互いに圧力密に結合されており、この場合有利には溶接されている。これにより、この実施例では、両壁54a,54bの間に形成された対向室36が外部に対して密にシールされている。この対向室36内には、軽度に圧縮性のガス、たとえば空気が存在していると有利である。圧力ボックス54は廉価に製造可能であって、ガス容積の密な封入を永続的に保証する。
【0045】
流出室30に面した第1の壁54aは、弾性的にフレキシブルな壁32を形成している。弾性的にフレキシブルな壁32に基づき、圧力脈動が発生した場合に流出室30は圧力増大時には少しだけ増大するので、弾性的にフレキシブルな壁32が存在しない場合に比べて圧力増大はそれほど激しくはならない。圧力低下時では、弾性的に張設された壁32が流出室30の方向へばね弾性的に戻るので、弾性的にフレキシブルな壁32が存在しない場合に比べれば、流出室30内の圧力低下はそれほど激しくはならない。絞り39の働きにより、圧力振動は主として流出室30に限定されるので、流出室30内では、弾性的にフレキシブルな壁32に基づき、圧力振動の効果的な平滑化が行われる。これにより、流出通路10内に、効果的に平滑化された圧力振動しか有しない流れが存在することが達成される。
【0046】
この実施例では、図2に示したように、振動を付加的に減衰する摩擦装置を設けることができる。この場合、たとえば第1の壁54aを、互いに接触した2つのプレートから構成することにより、このような摩擦装置を形成することができる。
【0047】
図6に示した実施例では、流出室30の形状と、弾性的にフレキシブルな壁32と、対向室36と、絞り39と、圧力ボックス54とが互いに協働し合って、高度に有効な効果的な脈動平滑化装置40を形成している。この脈動平滑化装置40のこれらの構成部分は、有利には流出弁24の領域内に配置されている。
【0048】
図7には、優先的に選び出された、さらに別の特に有利な実施例が示されている。
【0049】
図7の実施例は、図6の実施例に比べて、振動を減衰する圧縮性の物体55の点で異なっている。
【0050】
流出室30内に圧縮性の物体55を組み込むことにより、圧力脈動が一層良好に平滑化されることが判った。圧縮性の物体55は、この圧縮性の物体55が直接に流出弁24の領域内において流出側で流出弁24のできるだけ近くに配置されていると、特に有効となる。図7に示した圧縮性の物体55を流出室30内に挿入することにより、流出室30内に付加的な圧縮性が得られる。これにより、流出室30内に圧縮性の物体55が挿入されているにもかかわらず、圧縮性の物体55を挿入しない場合よりも構成サイズを全体的に著しく小さく保持することができるか、もしくは圧縮性の物体55を挿入しない場合よりも圧力脈動の著しく良好な平滑化が得られる。
【0051】
図7に示した実施例では、流出室30の形状と、弾性的にフレキシブルな壁32と、対向室36と、絞り39と、圧力ボックス54と、圧縮性の物体55とが互いに協働し合って、高度に有効な効果的な脈動平滑化装置40を形成している。この脈動平滑化装置40のこれらの構成部分は、有利には流出弁24の領域内に直接に配置されている。
【0052】
図8には、優先的に選び出された、さらに別の特に有利な実施例が示されている。
【0053】
図8に示した実施例は、以下に挙げる相違点を除いて、その他の図面に示した実施例にほぼ相当している。特に、図8に示したピストンポンプは、図5に示したピストンポンプに十分に相当している。
【0054】
図8に示した実施例では、通過部50の周方向溝50b内に、フレキシブルな壁56が密に挿入されている。閉鎖体24bの振動に基づいて後側の弁室53内に圧力脈動が発生することによりフレキシブルな壁56が弾性的に変形させられることに基づき、後側の弁室53内に生じる圧力振動の減衰が得られる。これにより、閉鎖体24bの振動の鎮静化が得られる。これにより、流出弁24と流出室30とを通って流出通路10内に流入する圧力媒体流も鎮静化されるので、全体的には著しく減弱された圧力振動しか生じなくなる。
【0055】
図8に示した実施例では、流出室30の形状と、絞り39と、通過部50と、後側の弁室53と、減衰作用を発揮するフレキシブルな壁56とが互いに協働し合って、高度に有効な効果的な脈動平滑化装置40を形成している。この脈動平滑化装置40のこれらの構成部分は、有利には流出弁24の領域内に流出側で直接に配置されている。
【0056】
図9には、優先的に選び出された、さらに別の特に有利な実施例が示されている。
【0057】
図9に例示的に図示したピストンポンプ1は、以下に挙げる相違点を除いて、その他の図面に図示したピストンポンプ1にほぼ相当している。
【0058】
図9に示した実施例では、組込み室12内に、閉鎖部材底部17とシリンダスリーブ底部18との間で、挿入体58が組み込まれている。
【0059】
流出室30と流出通路10との間には、渦流発生絞り部60が設けられている。流出弁24から流出室30を通って流出通路10に流入する圧力媒体は、渦流発生絞り部60を通過しなければならない。流出室30を起点として、渦流発生絞り部60は、たとえば挿入体58に設けられた1つの半径方向溝60aまたは複数の半径方向溝60aと、挿入体58に設けられた1つの周方向溝60bと、挿入体58に設けられた1つの長手方向孔60cまたは複数の長手方向孔60cと、1つの第2の周方向溝60dと、1つの半径方向通路60eまたは複数の半径方向通路60eと、1つの第3の周方向溝60fと、1つの長手方向通路60gまたは複数の長手方向通路60gとから成っている。少なくとも1つの半径方向溝60aおよび周方向溝60bは、挿入体58の、シリンダスリーブ底部18に面した側の端面に設けられている。第2の周方向溝60dと、少なくとも1つの半径方向通路60eと、第3の周方向溝60fとは、挿入体58の、閉鎖部材底部17に面した側の端面に設けられている。少なくとも1つの長手方向通路60gは閉鎖部材16の内周面に加工成形されていると有利である。少なくとも1つの半径方向溝60aは流出室30を周方向溝60bに接続している。少なくとも1つの長手方向孔60cは、両周方向溝60b,60dを互いに接続している。少なくとも1つの半径方向通路60eは両周方向溝60d,60fを互いに接続している。少なくとも1つの長手方向通路60gは第3の周方向溝60fを流出通路10に接続している。
【0060】
渦流発生絞り部60を通って流れる圧力媒体流が複数回変向されることに基づき、そして渦流発生絞り部60が流れ区間の途中に種々異なる横断面を有していて、これにより圧力媒体流が種々異なる流速および方向で突発的に変向されながら通流しなければならなくなるという理由で、全体的には、流出弁24から流出通路10に流入する圧力媒体流の内部での著しい脈動低減が得られるか、もしくは圧力脈動がほとんど発生し得なくなる。
【0061】
渦流発生絞り部60の主要部分は、容易に製造可能な挿入体58の外面もしくは内部に設けられている。このことには次のような利点がある。すなわち、渦流発生絞り部60にもかかわらず、ピストンポンプ1のその他の部分では手間のかかる加工が必要とならない。
【0062】
後側の弁室53は、圧力媒体を極めて僅かにしか通過させないか、もしくは圧力媒体を実質的に通過させない分離部52を介してしか流出室30に接続されていない。閉鎖体24bが振動すると、後側の弁室53内には、閉鎖体24bの振動とは直接に逆方向に向けられた圧力振動が発生する。これにより、閉鎖体24bの振動の著しい鎮静化が生じる。このことは、流出室30から流出通路10内へのハイドロリック的な流れの著しい均一化をもたらす。
【0063】
図9に示した実施例では、流出室30の形状と、後側の弁室53と、分離部52と、渦流発生絞り部60とが互いに協働し合って、高度に有効な効果的な脈動平滑化装置40を形成している。この脈動平滑化装置40のこれらの構成部分は、有利には流出弁24の領域内に流出側で直接に配置されている。
【0064】
図10には、優先的に選び出された、さらに別の特に有利な実施例が示されている。
【0065】
図示の相違点または以下に説明する相違点を除いて、図10に示したピストンポンプ1は、その他の図面に示したピストンポンプ1にほぼ相当している。特に、図10に示したピストンポンプ1は、図9に示したピストンポンプ1に十分に相当している。
【0066】
図10に示した実施例では、渦流発生絞り部60の周方向溝60dが半径方向内側へ向かって大きく拡開されていて、この場合、周方向溝60dは後側の弁室53に移行している。これにより、渦流発生絞り部60を通って流れる圧力媒体が鎮静化されることが達成され、そして部分的に鎮静化された圧力媒体は、後側の弁室53内で、閉鎖体24bの、通過部28とは反対の側で閉鎖体24bに作用する。渦流発生絞り部60により部分的に鎮静化された圧力媒体流により、閉鎖体24bの振動の著しい減衰が得られる。次いで、圧力媒体が引き続き周方向溝60dから流出通路10の方向へ流れると、圧力媒体流が引き続き付加的に鎮静化され、かつ圧力ピークが一層減じられる。
【0067】
図10に示した実施例では、流出室30の形状と、後側の弁室53と、分離部52と、渦流発生絞り部60と、後側の弁室53と渦流発生絞り部60とのハイドロリック的な接続部とが互いに協働し合って、高度に有効な効果的な脈動平滑化装置40を形成している。この脈動平滑化装置40のこれらの構成部分は、有利には流出弁24の領域内に流出側で直接に配置されている。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明の1実施例による、スリップコントロールされる車両ブレーキ装置のハイドロリックブロックにおける車両ブレーキ装置のピストンポンプの範囲を示す縦断面図である。
【0069】
【図2】本発明の別の実施例による、スリップコントロールされる車両ブレーキ装置のハイドロリックブロックにおける車両ブレーキ装置のピストンポンプの範囲を示す縦断面図である。
【0070】
【図3】本発明のさらに別の実施例による、スリップコントロールされる車両ブレーキ装置のハイドロリックブロックにおける車両ブレーキ装置のピストンポンプの範囲を示す縦断面図である。
【0071】
【図4】本発明のさらに別の実施例による、スリップコントロールされる車両ブレーキ装置のハイドロリックブロックにおける車両ブレーキ装置のピストンポンプの範囲を示す縦断面図である。
【0072】
【図5】本発明のさらに別の実施例による、スリップコントロールされる車両ブレーキ装置のハイドロリックブロックにおける車両ブレーキ装置のピストンポンプの範囲を示す縦断面図である。
【0073】
【図6】本発明のさらに別の実施例による、スリップコントロールされる車両ブレーキ装置のハイドロリックブロックにおける車両ブレーキ装置のピストンポンプの範囲を示す縦断面図である。
【0074】
【図7】本発明のさらに別の実施例による、スリップコントロールされる車両ブレーキ装置のハイドロリックブロックにおける車両ブレーキ装置のピストンポンプの範囲を示す縦断面図である。
【0075】
【図8】本発明のさらに別の実施例による、スリップコントロールされる車両ブレーキ装置のハイドロリックブロックにおける車両ブレーキ装置のピストンポンプの範囲を示す縦断面図である。
【0076】
【図9】本発明のさらに別の実施例による、スリップコントロールされる車両ブレーキ装置のハイドロリックブロックにおける車両ブレーキ装置のピストンポンプの範囲を示す縦断面図である。
【0077】
【図10】本発明のさらに別の実施例による、スリップコントロールされる車両ブレーキ装置のハイドロリックブロックにおける車両ブレーキ装置のピストンポンプの範囲を示す縦断面図である。
Claims (17)
- ポンプハウジング(2)内に移動可能に支承されたポンプピストン(14)と、流入弁(22)と、流出弁(24)と、流入弁(22)と流出弁(24)との間でポンプハウジング(2)内に設けられた圧縮室(20)とを備えたピストンポンプであって、前記圧縮室(20)が、ポンプピストン(14)の吸込み行程時では増大し、かつポンプピストン(14)の吐出行程時では減小するようになっている形式のものにおいて、流出弁(24)の領域内に脈動平滑化装置(40)が配置されていることを特徴とするピストンポンプ。
- 脈動平滑化装置(40)が、空間的に直接に流出弁(24)の領域内に配置されている、請求項1記載のピストンポンプ。
- 流出弁(24)が流出室(30)を有している、請求項1または2記載のピストンポンプ。
- 前記流出室(30)が、フレキシブルな壁(32)によって仕切られている、請求項3記載のピストンポンプ。
- 前記フレキシブルな壁(32)に摩擦装置(49)が設けられている、請求項4記載のピストンポンプ。
- 前記流出室(30)内に、圧縮性の物体(34,48,55)が設けられている、請求項3から5までのいずれか1項記載のピストンポンプ。
- 前記流出室(30)内に、減衰作用を有する物体(34,48,55)が設けられている、請求項3から6までのいずれか1項記載のピストンポンプ。
- 前記流出室(30)の下流側背後に絞り(39)が設けられている、請求項3から7までのいずれか1項記載のピストンポンプ。
- 当該ピストンポンプ(1)の流出通路(10)が、前記絞り(39)の下流側背後で接続部(51)を介して、弾性的にフレキシブルな壁(32)に続いた対向室(36)に接続されている、請求項8記載のピストンポンプ。
- 前記流出通路(10)と前記対向室(36)との間に、接続部絞り(51a)が配置されている、請求項9記載のピストンポンプ。
- 流出弁(24)が閉鎖体(24b)と流入側(28)とを有しており、前記閉鎖体(24b)の、前記流入側(28)とは反対の側に、後側の弁室(53)が設けられており、前記流出室(30)と前記後側の弁室(53)との間に分離部(52)が設けられている、請求項1から10までのいずれか1項記載のピストンポンプ。
- 前記後側の弁室(53)が、通過部(50)を介して前記流出通路(10)に連通している、請求項11記載のピストンポンプ。
- 前記通過部(50)に絞り部が設けられている、請求項12記載のピストンポンプ。
- 前記通過部(50)にフレキシブルな壁(56)が設けられている、請求項12または13記載のピストンポンプ。
- 前記流出室(30)と前記流出通路(10)との間に、渦流発生絞り部(60)が配置されている、請求項1から14までのいずれか1項記載のピストンポンプ。
- 前記後側の弁室(53)が、前記渦流発生絞り部(60)の少なくとも一部を介して前記流出室(30)に接続されている、請求項15記載のピストンポンプ。
- 前記流出室(30)に、圧縮性の対向室(36)を内蔵した圧力ボックス(54)が配置されている、請求項1から16までのいずれか1項記載のピストンポンプ。
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