JP2004527474A - リン含有難燃剤およびそれを含有する難燃性熱可塑性組成物 - Google Patents

リン含有難燃剤およびそれを含有する難燃性熱可塑性組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、式(I)のオリゴホスフェートに関する。本発明のオリゴホスフェートは、熱可塑性組成物中で使用されると、優れた難燃性、改良された熱安定性、良好な粘度レベルおよび優れた流動性を発現する。

Description

【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0001】
本発明は、難燃剤として作用する新規なオリゴホスフェート、これを含有しかつ熱の影響下での改良された寸法安定性および良好な加工特性を示す熱可塑性組成物(成形用組成物)、およびこれから得られる成形品に関する。
【0002】
難燃性の、衝撃抵抗性が改良されたポリカーボネート成形用組成物は公知である。リン、特にリン酸の芳香族エステルを含有する化合物はしばしば、難燃剤として大きな工業規模で使用される。
【0003】
米国特許第5,061,745号明細書には、芳香族ポリカーボネート、ABSグラフトポリマーおよび/またはスチレン含有コポリマーそして難燃性添加物としてのモノリン酸エステルを含有する混合物が記載されている。モノリン酸エステルの一つの欠点は、その可塑剤効果であり、これにより、熱の影響下での前記ポリマー組成物の寸法安定性がかなり低下する。さらに、多くの用途において、前記化合物は、揮発性が高すぎ、しかもポリマー組成物中での移動容量が大き過ぎる。そのため、前記化合物は、好ましくない射出成形条件下では難燃性添加物の滲み出しや射出成形鋳型の表面の望ましくない汚染をもたらす(これは「ジュース化現象(juicing phenomenon)」という)。
【0004】
欧州特許第A0363608号明細書および同第A0640655号明細書に記載されているように、難燃剤としてリン酸エステルのオリゴマーまたはオリゴ-およびモノ-リン酸エステルの混合物をPC/ABS成形用組成物中で使用することによって、前記ジュース化現象が実に実質的に抑制され、そしてこの材料の熱の影響下での寸法安定性が容易に高まることがある。しかし、多くの用途では、それによって得られる熱の影響下での寸法安定性がまだ不充分である。
【0005】
国際公開第WO99/07779号パンフレットには、PC/ABS成形用組成物中で難燃剤としての、ビフェニレンジヒドロキシドをベースとするオリゴホスフェートの使用が記載されている。このホスフェートは、ポリマー組成物に関するかなり低下した可塑剤効果を発揮する。その結果、熱の影響下でのより大きな寸法安定性が達成され得る。しかし、この添加物を提供される成形用組成物は、低い流動性を示し、多くの場合、材料を射出成形により加工するのには十分ではない。
【0006】
前記以外のオリゴリン酸エステルおよびPC/ABS成形用組成物中での難燃剤としてのその使用は、欧州特許第A0816434号明細書(ビスフェノールS系オリゴホスフェート)、同第A0672717号明細書(p-ヒドロキノン型のアルキル置換されたオリゴホスフェート)、米国特許第5,455,292号明細書(ビスフェノールA系アルキル置換されたオリゴホスフェート)、同第5,864,004号明細書(ビスフェノールA系オリゴホスフェート)および同第5,183,905号明細書(フェノールフタレイン系オリゴホスフェート)に記載されている。前記化合物によって難燃性にされたPC/ABS成形用組成物は、実際、熱の影響下で、汎用の難燃剤で達成するのに比べて改良された寸法安定性を発現するが、多くの用途では、熱の影響下で十分な寸法安定性を示さないか、または流動性もしくは靭性の欠如を示す。
【0007】
従って、本発明の存する目的は、熱の影響下で改良された寸法安定性を示すと同時に、良好なレベルの靭性と優れた流動性を示す、PC/ABS成形用組成物を提供することである。
【0008】
この目的は、リンを含有し、難燃剤効果を発現する、下記の式の新規化合物によって達成される。
【化1】
Figure 2004527474
(前記式中、RおよびRはそれぞれ、各Xについて互いに独立して選択されてよく、かつ水素、ハロゲン置換もしくは非置換のアルキル、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10のシクロアルキルまたはアリールを表してよく、あるいはRおよびRは、それらが結合されている炭素原子Xと合わせて、構造:
【化2】
Figure 2004527474
を形成するかまたはハロゲンで任意に置換されたシクロアルキル構造を形成し、R〜Rは、互いに独立して、同一または異なって、かつ炭素数1〜10のアルキルまたはハロゲンを表してよく、Xは炭素を表し、mは、4〜7、好ましくは4または5の整数を表し、nは、1〜30、好ましくは1〜15、特に1〜5の整数を表し、yは、0または1、好ましくは1であり、およびqは、互いに独立している数を表し、かつ同一または異なって、0〜5の整数を表してよい。)
【0009】
炭素原子X上のRおよびRは、別の炭素原子X'上のR1'およびR2'と合わせて、環状構造、例えば、シクロアルキル、またはハロゲンで置換されたシクロアルキルを形成してもよい。
【0010】
前記構造:
【化3】
Figure 2004527474
が、例として引用される。ここで、RおよびR10は、同一または異なって、かつ互いに独立して、水素、炭素数1〜4のアルキルまたはハロゲンを表し、およびqは、互いに独立している数を表し、かつ同一または異なって、0〜5の整数を表してよい。
【0011】
2個までの炭素単位:
【化4】
Figure 2004527474
であって、環状構造:
【化5】
Figure 2004527474
中に含まれるものが、ヘテロ原子単位、例えば、-O-、-S-、-N-R-または-P-R-で置換されていてもよい。
【0012】
本発明は、難燃剤を含有する熱可塑性組成物としての前記化合物、特に衝撃変性されていてもよいポリカーボネート組成物、および前記熱可塑性組成物を含有する成形品にも関する。
【0013】
本発明の難燃剤は、熱の影響下でかなり改良された寸法安定性、良好な流動性および溶媒に関する改良された特性(ESC特性)を示す、熱可塑性組成物または成形品の製造を可能にする。
【0014】
本発明のオリゴホスフェートは、熱可塑性組成物中、難燃剤として、前記組成物の重量に対して1〜40重量%、好ましくは2〜25重量%、最も好ましくは3〜20重量%の量で使用されてよい。
【0015】
本発明のオリゴホスフェートは、例えば、2個の芳香族ヒドロキシ官能基を含む好適な化合物と、リン酸ジフェニルエステルハロゲン化物との、塩基の存在下でのエステル化によって製造されてよい。一つの特に好ましいオリゴホスフェートは、例えば、トリメチルシクロヘキシル(TMC)-ビスフェノールとリン酸ジフェニルエステルクロライドとの、トリエチルアミンの存在下でのエステル化によって、以下の化学式に従って得られる。
【化6】
Figure 2004527474
【0016】
前記難燃剤に加えて、本発明の熱可塑性組成物、特にポリカーボネート組成物は、熱可塑性ポリマー、特にポリエステルカーボネート、ポリエステル、ABSグラフトコポリマーおよびビニル(コ)ポリマーを更に含有していてよい。これらの成分、および本発明の前記組成物中で使用され得る他の成分を、例証として以降に説明する。
【0017】
成分 A
本発明によれば、成分Aにとって好適な芳香族ポリカーボネートおよび/またはポリエステルカーボネートは、文献公知であるかまたは文献から公知の方法で製造され得る(芳香族ポリカーボネートの製造に関しては、例えば、シュネル(Schnell)著、「ケミストリー・アンド・フィジクス・オブ・ポリカーボネーツ(Chemistry and Physics of Polycarbonates)」、インターサイエンス・パブリッシャーズ、1964年および独国特許出願公開第AS1495626号明細書、独国特許発明第A2232877号明細書、同第A2703376号明細書、同第A2714544号明細書、同第A3000610号明細書および同第A3832396号明細書を参照し、芳香族ポリエステルカーボネートの製造に関しては、独国特許発明第A3077934号明細書を参照のこと)。
【0018】
芳香族ポリカーボネートは、例えば、ジフェノールと、炭酸ハライド、好ましくはホスゲンとの反応、および/または芳香族ジカルボン酸ジハライド、好ましくはベンゼン-ジカルボン酸ジハライドとの反応によって、相境界法により、連鎖停止剤(例えば、モノフェノール)を任意に使用し、そして3官能枝分かれ剤または官能価3以上の枝分かれ剤(例えば、トリフェノールまたはテトラフェノール)を任意に使用して製造される。
【0019】
芳香族ポリカーボネートおよび/または芳香族ポリエステルカーボネートの製造において好ましいジフェノールは、下記の式(I)で表されるものである。
【化7】
Figure 2004527474
前記式中、Aは、単結合、C〜Cアルキレン、C〜Cアルキリデン、C〜Cシクロアルキリデン、-O-、-SO-、-CO-、-S-、-SO-またはC〜C12アリーレン(これには、ヘテロ原子を任意に含有する他の芳香族環が縮合していてもよい。)、または式(II)もしくは(III):
【化8】
Figure 2004527474
の基であり、Bはそれぞれ、C〜C12アルキル、好ましくはメチルを表すか、またはハロゲン、好ましくは塩素および/または臭素を表し、xは、互いに独立して、0、1または2の数を表し、pは、1または0であり、そしてRおよびRはそれぞれ、各Xについて互いに独立して選択されてよく、かつ水素またはC〜Cアルキル、好ましくは水素、メチルまたはエチルを表し、Xは、炭素を表し、およびmは、少なくとも1個の原子Xにおいて、RおよびRが同時にアルキルを表すのであれば、4〜7の整数、好ましくは4または5である。
【0020】
好ましいジフェノールは、ヒドロキノン、レゾルシノール、ジヒドロキシジフェノール、ビス-(ヒドロキシフェニル)-C〜Cアルカン、ビス-(ヒドロキシフェニル)-C〜C-シクロアルカン、ビス-(ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス-(ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス-(ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス-(ヒドロキシフェニル)スルホンおよびα,α-ビス-(ヒドロキシフェニル)-ジイソプロピルベンゼン、並びに、臭素化および/または塩素化核を含有するこれらの誘導体である。
【0021】
特に好ましいジフェノールは、4,4'-ジヒドロキシジフェニル、ビスフェノールA、2,4-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルブタン、1,1-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-シクロヘキサン、1,1-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-3.3.5-トリメチルシクロヘキサン、4,4'-ジヒドロキシ-ジフェニルスルフィド、4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルホン、並びにこれらの二-および四-臭素化または塩素化誘導体であり、例えば、2,2-ビス-(3-クロロ-4-ヒドロキシフェニル)-プロパン、2,2-ビス-(3,5-ジクロロ-4-ヒドロキシフェニル)-プロパンまたは2,2-ビス-(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)-プロパンが挙げられる。2,2-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-プロパン(ビスフェノールA)が特に好ましい。
【0022】
これらのジフェノールは、単独でまたは所望の混合物として使用されてよい。これらは、文献から公知であるか、または文献から公知の方法で得られてよい。
【0023】
熱可塑性の芳香族ポリカーボネートの製造に適した連鎖停止剤の例は、フェノール、p-クロロフェノール、p-tert-ブチルフェノールまたは2,4,6-トリブロモフェノールを包含し、さらに、独国特許発明第A2842005号明細書に記載の4-(1,3-テトラメチルブチル)-フェノールなどの長鎖アルキルフェノール、あるいはアルキル置換基中の合計炭素数が8〜20のモノアルキルフェノールまたはジアルキルフェノール、例えば、3,5-ジ-tert-ブチルフェノール、p-イソ-オクチルフェノール、p-tert-オクチルフェノール、p-ドデシルフェノール、2-(3,5-ジメチルヘプチル)-フェノールおよび4-(3,5-ジメチルヘプチル)-フェノールも包含する。使用される連鎖停止剤の量はそれぞれ、一般に、使用されるジフェノールの合計モル数に対して0.5モル%〜10モル%の範囲である。
【0024】
これら熱可塑性の芳香族ポリカーボネートは、平均(重量平均)分子量(例えば、超遠心分離または光散乱によって測定されるM)10,000〜200,000、好ましくは、15,000〜80,000を有する。
【0025】
熱可塑性の芳香族ポリカーボネートは、3官能化合物または官能価3以上の化合物、例えば、フェノール性基を3個以上含有するものを、用いられるジフェノールの合計に対して0.05〜2.0モル%混入することによって、公知の方法で枝分かれされてよい。
【0026】
ホモポリカーボネートおよびコポリカーボネートの両者が好適である。用いられるジフェノールの総量に対して1〜25重量%、好ましくは2.5〜25重量%のヒドロキシアリールオキシ末端基を有するポリジオルガノシロキサンを、本発明のコポリカーボネートの製造のために、成分Aとして使用してもよい。これは、公知であり(米国特許第3,419,634号明細書)、そして文献から公知の方法で製造され得る。ポリジオルガノシロキサンを含有するコポリカーボネートの製造は、独国特許発明第A3334782号明細書に記載されている。
【0027】
好ましいポリカーボネートは、ビスフェノールAホモポリカーボネート以外に、好ましいまたは最も好ましいものとして挙げた他のジフェノール、特に2,2-ビス(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)-プロパンを、ジフェノールの合計モル数に対して15モル%まで含有するビスフェノールAのコポリカーボネートも包含する。
【0028】
芳香族ポリエステルカーボネートの製造に好ましい芳香族ジカルボン酸ジハライドは、好ましくは、イソフタル酸、テレフタル酸、ジフェニルエーテル-4,4'-ジカルボン酸およびナフタレン-2,6-ジカルボン酸の二酸二塩化物である。
【0029】
イソフタル酸の二酸二塩化物とテレフタル酸の二酸二塩化物との、比1:20〜20:1の混合物が特に好ましい。
【0030】
ポリエステルカーボネートの製造中に、炭酸ハライド、好ましくはホスゲンを、酸の2官能誘導体として合わせて使用する。
【0031】
前記モノフェノール以外に、芳香族ポリエステルカーボネートの製造に好適な連鎖停止剤は、そのクロロ炭酸エステル、および芳香族モノカルボン酸の酸クロライド(これはC〜C22アルキル基またはハロゲン原子で任意に置換されていてよい)、並びに脂肪族C〜C22モノカルボン酸クロライドを包含する。
【0032】
連鎖停止剤の量は、好ましくは0.1〜10モル%の範囲であり、この量は、フェノール性連鎖停止剤の場合は、ジフェノールのモル数に対して表され、そしてモノカルボン酸クロライド連鎖停止剤の場合は、ジカルボン酸ジクロライドのモル数に対して表される。
【0033】
芳香族ポリエステルカーボネートは、混入された芳香族ヒドロキシカルボン酸も含有し得る。
【0034】
芳香族ポリエステルカーボネートは、直鎖であっても、または公知の方法で枝分かれされていてもよい(これに関しては、独国特許発明第A2940024号明細書および同第3007934号明細書を参照のこと)。
【0035】
好適な枝分かれ剤の例は、3官能性カルボン酸クロライドまたは官能価3以上の酸クロライド、例えば、トリメシン酸トリクロライド、シアヌール酸トリクロライド、3,3'-4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸テトラクロライド、1,4,5,8-ナフタレン-テトラカルボン酸テトラクロライドまたはピロメリット酸テトラクロライドを、(用いられるジカルボン酸ジクロライドに対して)0.01〜1.0モル%の量で、あるいはフロログルシノール、4,6-ジメチル-2,4,6-トリ-(4-ヒドロキシフェニル)-ヘプテン-2,4,4-ジメチル-2,4,6-トリ-(4-ヒドロキシフェニル)-ヘプタン、1,3,5-トリ-(4-ヒドロキシフェニル)-ベンゼン、1,1,1-トリ-(4-ヒドロキシフェニル)エタン、トリ-(4-ヒドロキシフェニル)-フェニルメタン、2,2-ビス[4,4-ビス(4-ヒドロキシ-フェニル)-シクロヘキシル]-プロパン、2,4-ビス(4-ヒドロキシフェニル-イソプロピル)-フェノール、テトラ-(4-ヒドロキシフェニル)-メタン、2,6-ビス-(2-ヒドロキシ-5-メチル-ベンジル)-4-メチル-フェノール、2-(4-ヒドロキシフェニル)-2-(2,4-ジヒドロキシフェニル)-プロパン、テトラ-(4-[4-ヒドロキシ-フェニル-イソプロピル]-フェノキシ)メタンまたは1,4-ビス[4,4'-ジヒドロキシトリ-フェニル)-メチル]-ベンゼンのような3官能または多官能フェノールを、用いられるジフェノールに対して0.01〜1.0モル%の量で包含する。フェノール性枝分かれ剤は、ジフェノールと共に反応容器内に入れてよく、また酸クロライド枝分かれ剤は、酸ジクロライドと一緒に添加されてよい。
【0036】
熱可塑性の芳香族ポリエステルカーボネート中、カーボネート構造単位の割合は、任意に変更されてよい。カーボネート基の割合は、エステル基とカーボネート基の合計に対して好ましくは100モル%まで、特に80モル%まで、最も好ましくは50モル%までである。芳香族ポリエステルカーボネートのエステル成分とカーボネート成分は共に、ブロック形態で存在していても、あるいは縮合ポリマー中にランダムに分布されていてもよい。
【0037】
芳香族ポリカーボネートおよびポリエステルカーボネートの相対溶液粘度(ηrel)は、1.18〜1.4まで、好ましくは1.20〜1.32である(これは、塩化メチレン100mL中、ポリカーボネートまたはポリエステルカーボネート0.5gの溶液で測定される)。
【0038】
熱可塑性の芳香族ポリカーボネートおよびポリエステルカーボネートは、単独で、または混合物で使用されてよい。
【0039】
成分Aは、好ましくは、本発明の組成物中に、前記組成物の重量に対して5〜95重量%、より好ましくは10〜90重量%、最も好ましくは20〜80重量%の量で含まれている。
【0040】
成分 B
成分Bは、
B.1 少なくとも1種のビニルモノマー5〜95重量%、30〜90重量%の
B.2 ガラス転移温度10℃未満、好ましくは0℃未満、最も好ましくは−20℃未満の1種以上のグラフトベース95〜5重量%、好ましくは70〜10重量%への
1種以上のグラフトポリマーを包含する。
【0041】
グラフトベースB.2は、一般に、平均粒径(d50値)0.05〜10μm、好ましくは0.1〜5μm、最も好ましくは0.2〜1μmを有する。
【0042】
モノマーB.1は、好ましくは
B.1.1 芳香族ビニル化合物および/または置換核を含有する芳香族ビニル化合物(例えば、スチレン、α-メチルスチレン、p-メチルスチレン、p-クロロスチレン)および/またはメタクリル酸のC〜Cアルキルエステル(例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート)50〜99重量部と、
B.1.2 ビニルシアニド(アクリロニトリルおよびメタクリロニトリルのような不飽和ニトリル)および/または(メタ)アクリル酸のC〜Cアルキルエステル(例えば、メチルメタクリレート、n-ブチルアクリレート、tert-ブチルアクリレート)および/または不飽和カルボン酸の(無水物およびイミドなどの)誘導体(例えば、無水マレイン酸およびN-フェニル-マレイミド)1〜50重量部と
の混合物である。
【0043】
好ましいモノマーB.1.1は、スチレン、α-メチルスチレンおよびメチルメタクリレートモノマーのうち少なくとも1種から選択され、好ましいモノマーB.1.2は、アクリロニトリル、無水マレイン酸およびメチルメタクリレートモノマーのうち少なくとも1種から選択される。
【0044】
特に好ましいモノマーは、B.1.1としてのスチレン、およびB.1.2としてのアクリロニトリルである。
【0045】
グラフトポリマーBにおいて、好適なグラフトベースB.2の例は、ジエンゴム、EP(D)Mゴム、すなわちエチレン/プロピレンをベースとするもの、および任意にジエンゴム、アクリレートゴム、ポリウレタンゴム、シリコーンゴム、クロロプレンゴムおよびエチレン/酢酸ビニルゴムを包含する。
【0046】
好ましいグラフトベースB.2は、ジエンゴム(例えば、ブタジエンまたはイソプレンをベースとするもの)またはジエンゴムの混合物、またはジエンゴムのコポリマー、あるいはそれらと他の共重合性モノマーとの混合物(例えば、B.1.1およびB.1.2に準ずるもの)であり、ここで、成分B.2のガラス転移温度は10℃未満、好ましくは0℃未満、最も好ましくは−10℃未満であると仮定する。
【0047】
純粋なポリブタジエンゴムが特に好ましい。
【0048】
特に好ましいポリマーBの例は、ABSポリマー(エマルション、バルクおよび懸濁ABS)を包含し、例えば、独国特許発明第A2035390号明細書(米国特許第PS3,644,574号明細書)または独国特許発明第A2248242号明細書(英国特許PS1409275号明細書)およびウルマンズ・エンジクロペディ・デル・テクニッシェン・ヘミー、第19巻(1980年)、第280頁以降に記載されているものなどが挙げられる。グラフトベースB.2のゲル含量は、少なくとも30重量%、好ましくは少なくとも40重量%である(トルエン中で測定)。
【0049】
グラフトコポリマーBは、遊離基重合により、例えば、エマルション重合、懸濁重合、溶液重合または塊重合により、好ましくはエマルション重合または塊重合により製造される。
【0050】
特に好適なグラフトゴムは、米国特許第P4,937,285号明細書に記載の有機ヒドロペルオキシドおよびアスコルビン酸を含有する開始剤系を用いてレドックス開始により製造されるABSポリマーも包含する。
【0051】
公知のように、グラフトモノマーはグラフト反応中、グラフトベースに完全にグラフト化される必要がないため、グラフトポリマーBは、更に、本発明によれば、グラフトベースの存在下でのグラフトモノマーの(共)重合によって得られる生成物であって、しかも精製後にも含まれているものであると解される。
【0052】
ポリマーBの好適なアクリレートゴムB.2は、好ましくは、他の重合性エチレン性不飽和モノマーを前記B.2に対して40重量%まで任意に含有する、アクリル酸アルキルエステルのポリマーである。好ましい重合性アクリル酸エステルは、C〜Cアルキルエステル、例えば、メチル-、エチル-、ブチル-、n-オクチル-および2-エチルヘキシル-エステル、ハロゲノアルキルエステル、好ましくはクロロメチルアクリレートなどのハロゲノ-C〜Cアルキルエステル、およびこれらモノマーの混合物を包含する。
【0053】
1種以上の重合性二重結合を含むモノマーは、共重合されて架橋されてよい。架橋性モノマーの好ましい例は、炭素数3〜8の不飽和モノカルボン酸と、炭素数3〜12の不飽和の1価アルコールまたはOH基を2〜4個有する炭素数2〜20の飽和ポリオールとのエステル(例えば、エチレングリコールジメタクリレート、アリルメタクリレート)、多様-不飽和複素環式化合物(例えば、トリビニル-およびトリアリル-シアヌレート)、多官能性ビニル化合物(例えば、ジ-およびトリ-ビニルベンゼン)並びにトリアリルホスフェートおよびジアリルフタレートを包含する。
【0054】
好ましい架橋性モノマーは、アリルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジアリルフタレート、および少なくとも3個のエチレン性不飽和基を含有する複素環式化合物である。
【0055】
特に好ましい架橋性モノマーは、環状モノマーのトリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアクリロイルヘキサヒドロ-s-トリアジンおよびトリアリルベンゼンである。架橋モノマーの量は、グラフトベースB.2に対して好ましくは0.02〜5重量%、特に0.05〜2重量%である。
【0056】
少なくとも3個のエチレン性不飽和基を含有する環状の架橋性モノマーを用いる場合、その量がグラフトベースB.2の1重量%未満に制限されれば有利である。
【0057】
アクリル酸のエステル以外に、グラフトベースB.2の製造に任意に用いられる好ましい「他の」重合性エチレン性不飽和モノマーの例は、アクリロニトリル、スチレン、α-
メチルスチレン、アクリルアミド、ビニル-(C〜Cアルキル)-エーテル、メチルメタクリレートおよびブタジエンを包含する。グラフトベースB.2として使用するのに好ましいアクリレートゴムは、ゲル含量が少なくとも60重量%のエマルションポリマーである。
【0058】
他の好適なグラフトベースB.2は、グラフト-活性部位を有するシリコーンゴム、例えば、独国特許発明第A3704657号明細書、同第A3704655号明細書、同第A3631540号明細書および同第A3631539号明細書に記載されているものなどである。
【0059】
グラフトベースB.2のゲル含量は、25℃において、好適な溶媒中で求められる(エム・ホフマン(M. Hoffmann)、エイチ・クレマー(H. Kromer)、アール・クーン(R. Kuhn)著、ポリマーアナリティーク(Polymeranalytik)IおよびII、ゲオルグ・ティエメ-フェルラーク、シュトゥットガルト1977年)。
【0060】
平均粒径d50は、粒子の50重量%がそれ以上でかつ粒子の50重量%がそれ以下に存する直径である。これは、超遠心分離測定により求められる(ダブリュー・ショルタン(W. Scholtan)、エイチ・ランゲ(H. Lange)著、コロイド・ツァイシュリフト・ウント・ツァイシュリフト・フューア・ポリメレ(Kolloid, Z. und Z. Polymere)250(1972年)、782〜1796頁)。
【0061】
化合物Bは、好ましくは、本発明の組成物中に、前記組成物の重量に対して1〜60重量%、より好ましくは1〜40重量%、最も好ましくは2〜30重量%の量で含有される。
【0062】
成分 C
成分Cは、1種以上の熱可塑性ビニル(コ)ポリマーC.1および/またはポリアルキレンテレフタレートC.2を包含する。
【0063】
ビニル(コ)ポリマーC.1として好適なポリマーは、芳香族ビニル化合物、ビニルシアニド(不飽和ニトリル)、(メタ)アクリル酸の(C〜C)アルキルエステル、不飽和カルボン酸および不飽和カルボン酸の(無水物およびイミドなどの)誘導体から成る群のうち少なくとも1種のモノマーのポリマーである。特に好適なポリマーは、
C.1.1 芳香族ビニル化合物および/または置換核を含む芳香族ビニル化合物(例えば、スチレン、α-メチルスチレン、p-メチルスチレン、p-クロロスチレン)および/または(メタ)アクリル酸の(C〜C)アルキルエステル(例えば、メチルメタクリレートまたはエチルメタクリレート)50〜99重量部、好ましくは60〜80重量部と、
C.1.2 ビニルシアニド(不飽和ニトリル)(例えば、アクリロニトリルおよびメタクリロニトリル)および/または(メタ)アクリル酸の(C〜C)アルキルエステル(例えば、メチルメタクリレート、n-ブチルアクリレート、tert-ブチルアクリレート)および/または不飽和カルボン酸(例えば、マレイン酸)および/または不飽和カルボン酸の(無水物およびイミドなどの)誘導体(例えば、無水マレイン酸およびN-フェニルマレイミド)1〜50重量部、好ましくは20〜40重量部と
の(コ)ポリマーである。
【0064】
(コ)ポリマーC.1は、樹脂状であり、熱可塑性でかつゴムを含まない。
【0065】
特に好ましくいコポリマーは、C.1.1としてのスチレンとC.1.2としてのアクリロニトリルから形成されるものである。
【0066】
C.1で定義される(コ)ポリマーは、公知であり、遊離基重合により、特にエマルション重合、懸濁重合、溶液重合または塊重合により製造され得る。この(コ)ポリマーは、好ましくは平均分子量M(光散乱または沈降法により求められる重量平均分子量)15,000〜200,000を有する。
【0067】
成分C.2のポリアルキレンテレフタレートは、芳香族ジカルボン酸またはその反応性誘導体(例えば、ジメチルエステルまたは無水物)と、脂肪族、脂環式または芳香脂肪族(araliphatic)ジオールとから形成される反応生成物、および前記反応生成物の混合物である。
【0068】
好ましいポリアルキレンテレフタレートは、ジカルボン酸成分に対して少なくとも80重量%、好ましくは少なくとも90重量%のテレフタル酸基と、ジオール成分に対して少なくとも80重量%、好ましくは少なくとも90重量%のエチレングリコールおよび/または1,4-ブタンジオール基を含有する。
【0069】
テレフタル酸基以外に、好ましいポリアルキレンテレフタレートは、炭素数8〜14の他の芳香族もしくは脂環式ジカルボン酸の基、または炭素数4〜12の脂肪族ジカルボン酸の基を20モル%まで、好ましくは10モル%まで含有していてよく、例えば、フタル酸、イソフタル酸、ナフタレン-2,6-ジカルボン酸、4,4'-ジフェニルジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、シクロヘキサン-二酢酸の基が挙げられる。
【0070】
エチレングリコールまたは1,4-ブタンジオール基以外に、好ましいポリアルキレンテレフタレートは、炭素数3〜12の他の脂肪族ジオールまたは炭素数6〜21の脂環式ジオール(例えば、1,3-プロパンジオール、2-エチルプロパンジオール-1,3、ネオペンチルグリコール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、シクロヘキサン-ジメタノール-1,4、3-エチルペンタンジオール-2,4、2-メチルペンタンジオール-2,4、2,2,4-トリメチルペンタンジオール-1,3、2-エチルへキサンジオール-1,3、2,2-ジエチルプロパンジオール-1,3、2,5-ヘキサンジオール、1,4-ジ-(β-ヒドロキシエトキシ)-ベンゼン、2,2-ビス-(4-ヒドロキシシクロヘキシル)-プロパン、2,4-ジヒドロキシ-1,1,3,3-テトラメチル-シクロブタン、2,2-ビス-(4-β-ヒドロキシエトキシ-フェニル)-プロパンおよび2,2-ビス-(4-ヒドロキシプロポキシフェニル)-プロパンの基)を20モル%まで、好ましくは10モル%まで含有していてよい(独国特許発明第A2407674号明細書、同第2407776号明細書、同第2715932号明細書)。
【0071】
ポリアルキレンテレフタレートは、比較的少量の3価もしくは4価アルコールまたは三塩基性もしくは四塩基性カルボン酸を混入することによって枝分かれされていてよい(例えば、独国特許発明第A1900270号明細書および米国特許第PS3,692,744号明細書参照)。好ましい枝分かれ剤の例は、トリメシン酸、トリメリット酸、トリメチロール-エタンおよび-プロパン、そしてペンタエリスリトールを包含する。
【0072】
ポリアルキレンテレフタレートは、テレフタル酸およびその反応性誘導体(例えば、そのジアルキルエステル)とエチレングリコールおよび/または1,4-ブタンジオールとから単に製造されるもの、およびこのようなポリアルキレンテレフタレートの混合物が特に好ましい。
【0073】
ポリアルキレンテレフタレートの混合物は、ポリエチレンテレフタレートを1〜50重量%、好ましくは1〜30重量%、およびポリブチレンテレフタレートを50〜99重量%、好ましくは70〜99重量%含有する。
【0074】
好ましく使用されるポリアルキレンテレフタレートは、一般に、フェノール/o-ジクロロベンゼン(重量比1:1)中、25℃においてウベローデ粘度計で測定される限界粘度0.4〜1.5dL/g、好ましくは0.5〜1.2dL/gを有する。
【0075】
ポリアルキレンテレフタレートは、公知の方法により製造され得る(例えば、クンシュトシュトッフ-ハンドブッフ(Kunststoff-Handbuch)、第VIII巻、695頁以降、カール-ハンサー-フェルラーク、ミュンヘン1973年)。
【0076】
成分Cは、好ましくは、本発明の組成物中に、前記組成物の重量に対して0〜50重量%、より好ましくは30重量%まで、最も好ましくは20重量%までの量で含有される。
【0077】
成分 D
成分Dは、非常に細かく粉砕された無機粉末を包含する。
【0078】
本発明により使用される非常に細かく粉砕された無機粉末Dは、好ましくは、周期律表の主分類第1〜5族または副分類第1〜8族のうち1種以上の金属、好ましくは周期律表の主分類第2〜5族または副分類第4〜8族のうち1種以上の金属、より好ましくは周期律表の主分類第3〜5族または副分類第4〜8族のうち1種以上の金属から成るか、あるいは前記金属と、酸素、水素、硫黄、リン、ホウ素、炭素、窒素またはケイ素から選択される少なくとも1種の元素との化合物である。
【0079】
好ましい化合物の例は、酸化物、水酸化物、水和酸化物、硫酸塩(sulphates)、亜硫酸塩(sulphites)、硫化物、炭酸塩(carbonates)、炭化物、硝酸塩(nitrates)、亜硝酸塩(nitrites)、窒化物、ホウ酸塩(borates)、ケイ酸塩(silicates)、リン酸塩(phosphates)、水素化物、亜リン酸塩(phosphites)またはホスホン酸塩(phosphonates)を包含する。
【0080】
非常に細かく粉砕された無機粉末は、好ましくは、酸化物、リン酸塩または水酸化物、より好ましくはTiO、SiO、SnO、ZnO、ZnS、ベーマイト、ZrO、Al、リン酸アルミニウムまたは酸化鉄、あるいはTiN、WC、AlO(OH)、SB、NaSO、酸化バナジウム、ホウ酸亜鉛、ケイ酸アルミニウムやケイ酸マグネシウムなどのケイ酸塩、および1元系-、2元系および3元系ケイ酸塩から成る。混合物およびドープされた化合物も使用され得る。
【0081】
さらに、ナノスケール粒子を有機分子で表面変性することによって、ポリマーとのその相溶性を向上させてもよい。疎水性または親水性表面がこの方法で生成され得る。
【0082】
ベーマイトなどの水和アルミナ、またはTiOが特に好ましい。
【0083】
ナノ粒子の平均粒径は、1000nm以下、好ましくは500nm、特に1〜100nmである。
【0084】
「粒子寸法」および「粒径」という用語は、コロイド・ツァイシュリフト・ウント・ツァイシュリフト・フューア・ポリメレ250(1972年)、第782〜796頁に記載されている超遠心分離測定によって求められる平均粒径d50を常に表す。
【0085】
前記無機粉末は、熱可塑性成形用組成物中に、前記熱可塑性材料に対して0〜40重量%、好ましくは0〜25重量%、より好ましくは0.1〜15重量%の量で混入される。
【0086】
前記無機化合物は、粉末、ペースト、ゾル、分散体または懸濁液として存在し得る。粉末は、分散体、ゾルまたは懸濁液からの沈降により生成され得る。
【0087】
前記粉末は、常套の方法で、例えば、成形用組成物と非常に細かく粉砕された無機粉末との直接混練または押出成形によって熱可塑性成形用組成物中に混入されてよい。
【0088】
成分 E
本発明の難燃剤は、燃焼時に材料が燃焼滴として滴り落ちる傾向を低減する「滴り落ち防止剤(anti-dripping agents)」と呼ばれるものと組み合わせて使用されてよい。好適な滴り落ち防止剤の例としては、フッ素化ポリオレフィン、シリコーンおよびアラミド繊維を包含する物質の分類からの化合物が挙げられる。これは、本発明の組成物中でも使用され得る。フッ素化ポリオレフィンが、滴り落ち防止剤として好ましく使用される。
【0089】
フッ素化ポリオレフィンは、公知であり、しかも例えば、欧州特許第A0640655号明細書に記載されている。これは、デュポンから商品名テフロン( 登録商標 )30Nとして販売されている。
【0090】
前記フッ素化ポリオレフィンは、純粋な形態で使用されても、またはフッ素化ポリオレフィンのエマルションとグラフトポリマー(成分B)のエマルションまたはコポリマー(好ましくはスチレン/アクリロニトリル系コポリマー)のエマルションとを含有する凝集混合物の形態で使用されてもよい。後者の場合、フッ素化ポリオレフィンは、エマルションとして、グラフトポリマーのエマルションまたはコポリマーのエマルションと混合され、その後、凝集される。
【0091】
更に、フッ素化ポリオレフィンは、予備化合物として、グラフトポリマー(成分B)またはコポリマー(好ましくはスチレン/アクリロニトリル系コポリマー)と共に使用されてよい。フッ素化ポリオレフィンは、粉末として、グラフトポリマーもしくはコポリマーの粉末または顆粒と混合されて、一般に200℃〜330℃の温度において、内部ニーダー、押出機または二軸連続スクリュー装置のような汎用の加工装置内で溶融コンパウンド化される。
【0092】
フッ素化ポリオレフィンは、少なくとも1種のモノエチレン性不飽和モノマーのエマルション重合によりフッ素化ポリオレフィンの水性分散体の存在下で生成されるマスターバッチの形態で使用され得る。好ましいモノマー成分は、スチレン、アクリロニトリルおよびこれらの混合物である。酸による沈殿およびその後の乾燥の後で、ポリマーは、自由流動性粉末として使用される。
【0093】
凝集物、予備化合物またはマスターバッチは、通常、フッ素化ポリオレフィンの固形分を5〜95重量%、好ましくは7〜60重量%有する。前記組成物は、フッ素化ポリオレフィンを、前記組成物の重量に対して0〜4重量%、好ましくは2重量%まで、最も好ましくは0.1〜0.5重量%の量で含有していてよい。
【0094】
F.その他の添加物
本発明の成形用組成物は、内部潤滑剤および離型剤(demoulding agents、例えば、ペンタエリスリトールテトラステアレート)、核形成剤、帯電防止剤、安定化剤、フィラーおよび強化剤(例えば、ガラスまたはカーボン繊維、タルク、珪灰石、マイカ、カオリン、CaCOおよびガラスフレーク)並びに着色剤および顔料などの少なくとも1種の汎用の添加物を含有していてもよい。
【0095】
本発明の成形用組成物は、任意に相乗効果を発揮する更なる難燃剤を、前記組成物に対して35重量%まで含有していてよい。更なる難燃剤の例は、リンを含有する化合物(例えば、オルガノホスフェート、オルガノホスホネート、ホスホネートアミンまたはホスファゼン)、有機ハロゲン化合物(例えば、デカブロモビスフェニルエーテル、テトラブロモビスフェノール)、無機ハロゲン化合物(例えば、臭化アンモニウム)、窒素化合物(例えば、メラミンおよびメラミンホルムアルデヒド樹脂)、無機水酸化物(例えば、水酸化マグネシウムまたはアルミニウム)、無機化合物(例えば、酸化アンチモン、メタホウ酸バリウム、ヒドロキソアンチモネート、酸化ジルコニウム、水酸化ジルコニウム、酸化モルブデン、モリブデン酸アンモニウム、ホウ酸亜鉛、ホウ酸アンモニウム、メタホウ酸バリウム、タルク、ケイ酸塩、アルミノケイ酸塩、シリカおよび酸化錫)、およびシロキサン化合物を包含する。
【0096】
成分Dとして挙げた非常に細かく粉砕された無機粉末以外に、タルクも相乗作用を有する難燃剤(FR)として好ましく使用される。「タルク」という用語は、任意に焼成された、天然起源または合成により製造されるタルクを表すものと解される。
【0097】
純粋なタルクの化学組成は、3MgO・4SiO・HOに相当し、そのため、MgO含量31.9重量%、SiO含量63.4重量%および化学結合水の含量4.8重量%を有する。これは、層構造を有するケイ酸塩である。
【0098】
天然起源のタルク材料は、一般には、前記の理想的な組成を有しない。というのも、これは、他の元素によるマグネシウムの部分置換やアルミニウムによるケイ素の部分置換および/または他の鉱物(ドロマイト、マグネサイトまたはクロライト)の成長によって、汚染されているためである。
【0099】
特に高純度タイプのタルクが好ましく使用される。これは、MgO含量28〜35重量%、好ましくは30〜33重量%、最も好ましくは30.5〜32重量%と、SiO含量55〜65重量%、好ましくは58〜64重量%、最も好ましくは60〜62.5重量%を有する。最も好ましいタイプのタルクは、Al含量5重量%以下、最も好ましくは1重量%以下、特に0.7重量%以下を更に有する。
【0100】
本発明によれば、タルクは、細かく粉砕されたタイプの形態で有利に使用される。これは、任意に表面処理(シラン化)されており、最大平均粒径d50が20μm未満、好ましくは10μm未満、より好ましくは5μm未満、最も好ましくは2.5μm以下のものである。
【0101】
本発明の成形用組成物は、各成分を公知の方法で混合し、そして200℃〜300℃の温度において、内部ニーダー、押出機および二軸連続スクリュー装置などの汎用の加工装置内でコンパウンド化して押出すことによって製造される。
【0102】
各成分の混合は、公知の方法で連続的または同時に行われてよく、また約20℃(室温)またはそれより高い温度で行われてよい。
【0103】
本発明の成形用組成物は、あらゆるタイプの成形品の製造のために使用でき、前記成形品は、射出成形、押出成形またはブロー成形法によって製造され得る。別の加工形態は、予め製造されたシートまたはフィルムからの熱形成による成形品の製造である。
【0104】
前記成形品の例は、シーチング、部分品(section)、全てのタイプのハウジング部品(例えば、ジューサー、コーヒーメーカー、ミキサーなどの家庭用機器のためのハウジング部品、モニター、プリンター、コピー機などの事務用装置のためのハウジング部品)、シーチング、チューブ、電気設備コンジェット、窓、ドアおよび建築産業における他の部分品(内装部品および外装用途)、並びにスイッチ、プラグおよびソケットなどの電気および電子工学部品である。
【0105】
特に、本発明の成形用組成物は、以下の成形品または成形部品の製造のために使用されてよい。
列車車両、船舶、航空機、バスおよび他の自動車車両のための内装用構成要素、自動車産業における外装車体パーツ、小型変圧器を含む電気機器のためのハウジング、情報処理および情報伝達用装置のためのハウジング、医療装置のためのハウジングおよびカバー、マッサージ装置およびそのためのハウジング、子供用のおもちゃの乗物、シート状の壁要素、安全装置のためのハウジング、断熱輸送容器、小動物を飼育または運搬するための装置、サニタリーおよび浴室部品のための成形品、排気口のためのカバー格子、庭建物のための成形品、およびガーデン備品のための道具小屋またはハウジング。
【0106】
以下の実施例により、本発明を更に詳細に説明する。
【0107】
実施例 1
実施例1〜4は本発明の難燃剤の製造を表す。
以下の反応によって本発明のリン含有化合物を得た。
【化9】
Figure 2004527474
3,3,5-トリメチルシクロヘキシル(TMC)-ビスフェノール1.1kgおよびトリエチルアミン1.0リットルを5℃でテトラヒドロフラン2.0リットルに導入した。リン酸ジフェニルエステルクロライド2.0kgを5〜9℃において2.5時間かけて絶え間なく滴下した。次いで、バッチを室温で18時間攪拌した。塩を吸引濾過により濾別して、tert-ブチルメチルエーテルで洗浄した(400mLで3回)。合わせた有機相を1N水酸化ナトリウム溶液(500mLで3回)および水(500mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させて、蒸発により濃縮した。残渣をジクロロメタン(1000mL)に溶解し、1N水酸化ナトリウム溶液で再度抽出して(1000mLで3回)、その後、硫酸マグネシウムで乾燥させ、蒸発により濃縮した。こうして、目的とする白色固体化合物(1)2.0kgが純度99%(理論上の収率73%に相当)で得られた。この物質について、以下の分析結果が得られた。
HPLC-MS: 純度:99%超の範囲
MS(ES): 775(24)[MH],792(100)[M+HO]
P:元素分析: 7.9%(理論値8.0%)
DIN酸価: 0.25
融点: 89℃
【0108】
実施例2
以下の反応によって本発明のリン含有化合物を得た。
【化10】
Figure 2004527474
シクロヘキシル-1,1-ビス(4-フェノール)0.5kgおよびトリエチルアミン0.4kgを0℃でテトラヒドロフラン1.5リットルに導入した。リン酸ジフェニルエステルクロライド1.05kgを−5〜12℃において3.5時間かけて絶え間なく滴下した。次いで、バッチを室温で18時間攪拌した。塩を吸引濾過により濾別して、tert-ブチルメチルエーテルで洗浄した(1000mLで4回)。合わせた有機相を1N水酸化ナトリウム溶液(500mLで5回)および水(500mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させて、蒸発により濃縮した。これにより化合物(2)1.25kgが純度100%(理論上の収率91%に相当)で得られた。この物質について、以下の分析結果が得られた。
HPLC-MS: 純度:100%の範囲
MS(ES): 733(100)[MH]
P:元素分析: 8.0%(理論値8.4%)
DIN酸価: 0.76
【0109】
実施例3
以下の反応によって本発明のリン含有化合物を得た。
【化11】
Figure 2004527474
3-メチルシクロヘキシル-1,1-ビス(4-フェノール)0.5kgおよびトリエチルアミン0.38kgを0℃でテトラヒドロフラン1.5リットルに導入した。リン酸ジフェニルエステルクロライド1.00kgを−8〜13℃において4.3時間かけて絶え間なく滴下した。次いで、バッチを室温で18時間攪拌した。塩を吸引濾過により濾別して、THF(1500mL)およびtert-ブチルメチルエーテル(1000mLで2回)で洗浄した。合わせた有機相を1N水酸化ナトリウム溶液(500mLで5回)および水(500mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させて、蒸発により濃縮した。これにより化合物(3)1.27kgが純度100%(理論上の収率96%に相当)で得られた。この物質について、以下の分析結果が得られた。
HPLC-MS: 純度:100%の範囲
MS(ES): 747(100)[MH]
P:元素分析: 8.0%(理論値8.3%)
DIN酸価: 0.54
【0110】
実施例4
以下の反応によって本発明のリン含有化合物を得た。
【化12】
Figure 2004527474
デカヒドロナフチル-2,2-ビス(4-フェノール)0.15kgおよびトリエチルアミン0.10kgを0℃でテトラヒドロフラン1.0リットルに導入した。リン酸ジフェニルエステルクロライド0.26kgを−2〜18℃において2.5時間かけて絶え間なく滴下した。次いで、バッチを室温で18時間攪拌した。塩を吸引濾過により濾別して、tert-ブチルメチルエーテルで洗浄した(700mLで3回)。合わせた有機相を1N水酸化ナトリウム溶液(500mLで5回)および水(500mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させて、蒸発により濃縮した。これにより化合物(4)0.36kgが、理論上の純度66%に相当する、純度67%(残りはトリフェニルホスフェート)で得られた。この物質について、以下の分析結果が得られた。
HPLC-MS: 純度:67%の範囲
MS(ES): 787(100)[MH]
P:元素分析: 7.9%(理論値7.9%)
DIN酸価: 0.27
【0111】
分析の一般的な方法
HPLC−実施例1からの物質についてのHPLC測定は、シーティシー・アナリティクス(CTC Analytics)から供給されたHTS PALインジェクター付きAgilent1100クロマトグラフを用いて行った。分離は、InertsilODS-3固定相(長さ:250mm、内径2.1mm、粒径5μm)において、40℃および流速0.2mL/分で行った。液相は、A(水と0.01%蟻酸の混合液)とB(アセトニトリルと0.05%蟻酸の混合液)のグラジエントから構成し、0分ではBを5%、20分でBを100%まで傾斜増加させ、その後、30分においてB100%とした。UV測定はλ=214nmで行った。
【0112】
実施例2〜4からの物質についてのHPLC測定は、CTC Analyticsから供給されたHTS PALインジェクター付きAgilent1100クロマトグラフを用いて行った。分離は、Nucleosil C18固定相(長さ:50mm、内径2mm、粒径3μm)において、35℃および流速0.5mL/分で行った。液相は、A(水と0.05%蟻酸の混合液)とB(アセトニトリルと0.05%蟻酸の混合液)のグラジエントから構成し、0分ではBを5%、12分でBを100%まで傾斜増加させ、その後、15分においてB100%とした。UV測定はλ=210〜500nmで行った。
【0113】
MS−実施例1からの物質の質量スペクトルは、(+)エレクトロスプレー付きFinniganTSQ700分光光度計(spectrophometer)を用いて、m/z範囲200〜1500で測定した。
実施例2〜4の物質の質量スペクトルは、(+)エレクトロスプレー付きWatersZMD2000分光光度計(spectrophometer)を用いて、m/z範囲110〜1500で測定した。
【0114】
酸価−酸価は、DIN53402に従って少なくとも2回求めた。平均値を示している。約1gの試料を滴定容器に正確に(0.001gまで)秤量し、トルエン2体積部とエタノール(95体積%)1体積部とから成る混合液50mL中に溶解した。溶解し難い物質の場合、溶媒の量を3倍まで増加することもでき、またはアセトンを25mLまで添加した。フェノールフタレイン溶液2〜3滴を室温で添加した後、得られた溶液をアルコール性KOH(KOH5.611gをエタノール(95体積%)に溶解させて調製したもの)によって、形成した赤色の着色が少なくとも10秒間維持するまで素早く滴下した(消費量a)。滴定中に、沈殿が形成しないことを確立しなければならなかった。沈殿は、必要に応じて、ほんの少量の溶媒を添加することにより再溶解させることができた。ブランク試験は、試料を含まない以外は、同様にして行った(消費量b)。
酸価(mgKOH/g)を以下の式から算出した。
【数1】
Figure 2004527474
ここで、aは、試料の滴定中のKOH溶液の消費量(ml)であり、
bは、ブランク試験におけるKOHの消費量(mL)であり、
Eは、秤量した量(g)であり、および
5.61は、KOH溶液(mL、c(KOH)=0.1モル/L)をKOH(mg)に転化するための係数である。
【0115】
本発明の成形用組成物および比較用成形用組成物の製造および試験
熱可塑性ポリカーボネート成形用組成物1〜5(本発明)とV1およびV2(比較)は、実施例1〜4からのオリゴホスフェートおよび公知のオリゴホスフェートを用いて製造した。成形用組成物の組成を表1に示す。
表1中に示す成分(以降に詳細に説明する)を、3リットル内部ニーダーまたはZSK-25装置において240℃でコンパウンド化した。成形品は、Arburg270E射出成形機において240℃で製造した。
【0116】
成分A .
相対溶液粘度(溶媒としてのCHCl中、25℃において濃度0.5g/100mLで測定したもの)1.24の、ビスフェノールA系直鎖ポリカーボネート。
【0117】
成分A .
相対溶液粘度(溶媒としてのCHCl中、25℃において濃度0.5g/100mLで測定したもの)1.25の、ビスフェノールA系直鎖ポリカーボネート。
【0118】
成分B .
スチレンとアクリロニトリルの比73:27のコポリマー40重量部と、粒状架橋ポリブタジエンゴム(平均粒径d50=0.3μm)60重量部とから成り、エマルション重合によって製造されたグラフトポリマー。
【0119】
成分B .
スチレンとアクリロニトリルの比73:27のコポリマー84重量部と、架橋ポリブタジエンゴム16重量部とから成り、塊重合によって製造されたグラフトポリマー。
【0120】
成分C
スチレンとアクリロニトリルの比72:28であり、限界粘度(ジメチルホルムアミド中、20℃で測定したもの)0.55dL/gのスチレン/アクリロニトリルコポリマー。
【0121】
成分D .
ビスフェノールA系オリゴホスフェート。
【化13】
Figure 2004527474
【0122】
成分D .
実施例1からのTMC-ビスフェノールジホスフェート。
【0123】
成分D .
実施例3からのメチルシクロヘキシル-ビスフェノールジホスフェート。
【0124】
成分D .
実施例2からのシクロヘキシル-ビスフェノールジホスフェート。
【0125】
成分E .
タルク:平均粒径1.2μmのNaintsch(登録商標)A3(ナインッシュ・ミネラルヴェルケ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング(Naintsch Mineralweke GmbH)、グラーツ、オーストリア国)。
【0126】
成分E .
平均粒径約50nmのPural( 登録商標 )200、ナノスケール水酸化アルミニウム[AlO(OH)](コンデア(Condea)、ハンブルグ、独国から供給されたもの)。
【0127】
成分F .
前記成分BのSANグラフトポリマーの水中エマルションと、テトラフルオロエチレンポリマーの水中エマルションとを含む凝集混合物としてのテトラフルオロエチレンポリマー。前記混合物中のグラフトポリマーBとテトラフルオロエチレンポリマーEとの重量比は、90重量%対10重量%であった。テトラフルオロエチレンポリマーエマルションは、固形分60重量%であり、平均粒径0.05〜0.5μmであった。SANグラフトポリマーエマルションは、固形分34重量%および平均ラテックス粒径d500.3μmであった。
テトラフルオロエチレンポリマー(テフロン( 登録商標 )30N)のエマルションを、SANグラフトポリマーBのエマルションと混合し、ポリマー固形分に対して1.8重量%のフェノール性酸化防止剤で安定化させた。この混合物を、85〜95℃においてMgSO(エプソム塩)の水溶液と酢酸を用い、pH4〜5で凝集させ、濾過して、電解質が事実上無くなるまで洗浄した。その後、遠心分離によって水を全て遊離した後、100℃で乾燥させて粉末を形成した。
【0128】
成分F .
Blendex( 登録商標 )449:PTFE 50重量%およびSANコポリマー 50重量%を含有する、ジェネラル・エレクトリック・プラスティクス(General Electric Plastics)から供給されたPTFE製剤。
【0129】
成分G .
亜リン酸塩(phosphite)安定化剤。
【0130】
成分G .
離型剤(demoulding agent)としてのペンタエリスリトールテトラステアレート(PETS)。
【0131】
本発明の成形用組成物の試験
熱変形耐性VicatBおよびHDT/Aはそれぞれ、DIN53460(ISO306)およびISO75に従って、寸法80mm×10mm×4mmのバーについて求めた。
ノッチ付きバー衝撃値aは、ISO180/1Aに従って求めた。
試料の火炎特性は、UL94Vに従って、厚さ1.6mmおよび3.2mmのバーについて測定した。
【0132】
UL94V試験は、以下のように行った。
物質試料を、寸法127mm×12.7mm×1.6(3.2)mmのバーに成形した。このバーを、試験片の底部がワッディング(wadding)材料のストリップの305mm上に位置するように、垂直に固定した。各テストバーはそれぞれ、10秒間の2回連続の点火操作によって点火し、点火後毎に燃焼特性を観察した後、試料を評価した。高さ10mm(3.8インチ)の青色の炎のブンゼンバーナーを用いて試料を点火した。バーナーに供給されるガスは、熱量値3.73×10kJ/mの天然ガスであった(1000BTU/立方フィート)。
【0133】
UL94V-0分類は、以下の材料特性を網羅しており、UL94V規則に準拠して試験された。この分類の成形用組成物は、試験用炎の適用後毎に10秒以上燃焼しない試料を包含していた。これは、5本のバーから成る各試験片セットへの2回の炎適用後に50秒以上の合計後燃焼時間を示さなかった。これは、試験片の上端に固定された支持クランプまで完全に焼き払う試験片を含まない。これは、燃焼滴または粒子のために、試料の下のワッディングに引火する試料を含まない。これは、試験炎を取り除いた後、30秒以上白熱する試験片も含まない。
【0134】
他のUL94分類は、燃焼滴または粒子を放出するおよび/またはより長い合計燃焼時間を示すため、より低い難燃性または低い自己消火性の試験片を表す。これらの分類は、UL94V-1およびV-2で示される。「N.R.」は、「耐性無し」を意味し、30秒以上の繰り返し後燃焼時間が1回目および/または2回目の炎の適用時に観察されたか、あるいは10回の炎の適用時全てにおいて合計後燃焼時間が250秒を超えた試験片の分類である。
【0135】
応力クラッキング特性(ESC特性)は、寸法80mm×10mm×4mmのバーについて試験した。トルエン(60体積%)とイソプロパノール(40体積%)との混合物は、試験媒体として使用した。試験片は、環状アーク形態のテンプレートを用いて予備延伸して(予備延伸率(%))、室温で試験媒体中に保存した。応力クラッキング特性は、予備延伸の作用としての試験媒体中でのクラックの形成または破壊によって評価した。
【0136】
溶融粘度は、DIN54811に準拠して、260℃およびせん断速度1000/秒で求めた。MVR(溶融体積速度)は、ISO1133に準拠して、240℃においてプランジャー荷重5kgを用いて求めた。
【0137】
本発明の組成物またはそれから得られる成形品の特性を表1にまとめる。
【0138】
【表1】
Figure 2004527474

Claims (20)

  1. 下記の式で表されるオリゴホスフェート。
    Figure 2004527474
    (前記式中、RおよびRはそれぞれ、各Xについて互いに独立して選択されてよく、かつ水素、ハロゲン置換もしくは非置換のアルキル、アルキル、炭素数1〜20のシクロアルキルまたはアリールを表してよく、あるいはRおよびRは、それらが結合されている炭素原子と合わせて、構造:
    Figure 2004527474
    を形成するかまたはハロゲン置換もしくは非置換のシクロアルキル構造を形成するか、あるいは炭素原子X上のRおよびRは、別の炭素原子X'上のR1'およびR2'と合わせて、ハロゲン置換または非置換の環状構造を形成してよく、R〜Rは、互いに独立して、同一または異なって、かつ炭素数1〜10のアルキルまたはハロゲンを表してよく、Xは炭素を表し、mは、4〜7の整数を表し、nは、1〜30の整数を表し、yは、0または1であり、およびqは、互いに独立している数を表し、かつ同一または異なって、0〜5の整数を表してよい。)
  2. 炭素原子X上のRおよびRが、別の炭素原子X'上のR1'およびR2'と合わせて、シクロアルキル構造を形成する請求項1記載のオリゴホスフェート。
  3. 請求項1で示した前記式の化合物の構造:
    Figure 2004527474
    が、以下の構造:
    Figure 2004527474
    (式中、RおよびR10は、同一または異なって、かつ互いに独立して、水素、炭素数1〜4のアルキルまたはハロゲンを表し、およびqは、互いに独立している数を表し、同一または異なって、0〜4の整数を表してよい。)
    である請求項1および2記載のオリゴホスフェート。
  4. 環状構造に含まれる炭素が、-O-、-S-、-N-R-または-P-R-の形態のヘテロ原子で置換されている請求項1〜3のいずれかに記載のオリゴホスフェート。
  5. およびRが、水素またはC〜Cアルキルを表し、R〜Rが、C〜Cアルキルを表し、Xが炭素を表し、mが4または5であり、nが1〜15の整数を表し、qが0〜5の整数を表し、およびyが1である請求項1記載のオリゴホスフェート。
  6. 少なくとも1個のX上で、RおよびRが同時にメチルを表す請求項1〜5のいずれかに記載のオリゴホスフェート。
  7. 式(1)で表される請求項1記載のオリゴホスフェート。
    Figure 2004527474
    (式中、nは1〜30の整数を表す。)
  8. 式(2)で表される請求項1記載のオリゴホスフェート。
    Figure 2004527474
    (式中、nは1〜30の整数を表す。)
  9. 式(3)で表される請求項1記載のオリゴホスフェート。
    Figure 2004527474
    (式中、nは1〜30の整数を表す。)
  10. 式(4)で表される請求項1記載のオリゴホスフェート。
    Figure 2004527474
    (式中、nは1〜30の整数を表す。)
  11. 難燃剤としての請求項1〜10のいずれかに記載のオリゴホスフェートの使用。
  12. 少なくとも1種の熱可塑性樹脂と、請求項1〜10のいずれかに記載のオリゴホスフェートとを含有する熱可塑性組成物。
  13. 熱可塑性樹脂が、ポリカーボネート、ポリエステルカーボネート、ポリフェニレンオキサイド、ポリエステル、ポリアミド、ポリエステルアミド、ビニル(コ)ポリマーおよびアクリル/ブタジエン/スチレン(ABS)コポリマーから選択される請求項12記載の熱可塑性組成物。
  14. ポリカーボネートを含有し、かつ少なくとも1種のビニルモノマー5〜95重量%の、ガラス転移温度が約10℃以下の少なくとも1種のグラフトベース95〜5重量%へのグラフトポリマーを該組成物の重量に対して50重量%まで含有する請求項12または13記載の熱可塑性組成物。
  15. グラフトポリマーが、ジエン系、EP(D)M系、アクリレート系またはシリコーンゴム系ポリマーである請求項14記載の熱可塑性組成物。
  16. エマルション重合もしくは塊重合されたABSまたはそれらの混合物をグラフトポリマーとして含有する請求項14または15記載の熱可塑性組成物。
  17. フッ素化ポリオレフィンを含有する請求項12〜16のいずれかに記載の熱可塑性組成物。
  18. ナノスケールの無機材料またはタルクを含有する請求項12〜17のいずれかに記載の熱可塑性組成物。
  19. 請求項12〜18のいずれかに記載の熱可塑性組成物を含有する成形用組成物。
  20. シーチング、部分品(section)、列車、船舶、航空機または道路車両(road vehicle)のための内装用部品、自動車のための車体パーツ、小型変圧器を含む電気機器のためのハウジング、情報処理および情報伝達用装置のためのハウジング、医療装置のためのハウジングまたはカバー、子供用のおもちゃの乗物、シート状の壁要素、安全装置のためのハウジング、断熱輸送容器、小動物を飼育または供給するための装置、サニタリーおよび浴室部品のための成形品、排気口のためのカバー格子、スラブ、パイプ、内装用および外部使用のための電気設備コンジェット、庭建物のための成形品、およびガーデン備品のための道具小屋またはハウジングの形態の請求項19記載の成形用組成物。
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