JP2004520469A - 低い鉄含量のポリカーボネート組成物 - Google Patents

低い鉄含量のポリカーボネート組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、異方性粒子構造(anistropic particle geometry)を有する無機材料を含有し、かつ合計鉄含量が約100ppm以下であるポリカーボネート組成物、およびこの組成物から成る成形品に関する。本発明の組成物および成形品は、周囲温度やそれよりも低い温度での高い機械特性を特徴とする。

Description

【0001】
本発明は、改良された機械特性を有する、無機材料を含有するポリカーボネート組成物(成形用組成物)、および前記組成物から製造される成形物品に関する。
【0002】
無機材料を含有するポリカーボネート組成物は公知である。無機材料は、例えば、剛性および引張り強度を高め、温度変動下での寸法安定性を高めて、表面特性を改良するために、強化剤として前記組成物中で使用されるか、または―難燃性材料内で―難燃性共同剤としても使用される。適用分野および意図される用途に依存して、無機材料は通常、0.5〜30重量%の濃度で使用され得る。鉱物および人工的に製造された材料の両者が使用される。
【0003】
国際公開第WO98/51737号パンフレットには、タルクまたは桂灰石などの鉱物フィラーを1〜15重量%含有するポリカーボネート/ABS組成物(PC/ABS)が記載されている。国際公開第WO98/51737号パンフレットに開示されているフィラーの種類および濃度の使用は、前記組成物中に100ppmよりもかなり多い鉄含量を示す。
【0004】
米国特許第A5091461号明細書に開示されているPC/ABS組成物は、無機フィラーとしてタルクおよび非焼成粘度材料を含有する。使用あれるタルクの種類は、比較的高い鉄含量を特徴とする。
【0005】
米国特許第A5162419号明細書のポリカーボネート組成物は、含まれている無機フィラーの鉄含量を何ら示唆していない。米国特許第A5961915号明細書には、リン酸エステルで難燃性化され、かつガラス片またはマイカを無機フィラーとして含有する非晶質熱可塑性組成物が開示されている。前記フィラーまたは強化剤は、しばしば、比較的高い鉄濃度を示す。
【0006】
特開平11-199768号公報には、タルクおよびリン酸エステルを含有する難燃性PC/ABS組成物が開示されている。前記組成物では、異なる種類のタルクが使用される。特開平11-199768号公報は、それ用いて製造されるブレンドの特性範囲についての、異なる種類のタルクの効果については何ら示唆されていない。
【0007】
いずれの場合も、PC/ABSブレンドへの無機材料の添加は、予想されるように、前記組成物から製造される成形物品の靭性をかなり悪化させる。従って、無機材料を添加すると達成される靭性は、特定の用途にはしばしば不充分であるか、あるいは用いられる無機材料の量が少なすぎて、使用によって認識される特性の利点についての満足度を達成することができない。
【0008】
そのため、少なくとも一つの材料特性を高めるために、異方性粒子構造を有する強化剤などの無機材料が公知の方法で添加されたポリカーボネート組成物を提供することが望まれている。前記組成物は、更に、従来技術に比べて高い靭性および/または低温靭性特性を特徴とする。
【0009】
本発明の目的は、異方性粒子構造を有する無機材料を含有し、かつ約100ppm以下、好ましくは約70ppm以下、特に好ましい態様によれば、約50ppn以下の鉄含量を有するポリカーボネート組成物(ブレンド)によって達成される。
【0010】
本発明は、更に、前記組成物から成るまたは前記組成物を含有する成形物品を提供する。
【0011】
驚くことに、異方性無機材料を含有するポリカーボネート組成物またはポリマーブレンド中の鉄含量の低減は、それから得られる成形物品の機械特性に顕著な改良をもたらすことが分かった。このことは、無機材料を含有するポリマー組成物の機械特性が鉄含量の低減よりも無機材料の粒径や粒子の形状によって相当大きな範囲に亙って影響されると考えられていたため、大変驚くべきことである。
【0012】
鉄は通常、ポリマー、フィラーまたは強化剤および他の添加物を通じてポリマー組成物中に導入される。
例えば、実質上全ての無機材料は鉄を幾分の濃度で含んでいる。鉄塩も特定のポリマー製造過程におけるプロセス薬剤として(例えば、レドックス開始剤として、またはエマルション重合法における解乳化剤として)使用される。得られるポリマーからの鉄の完全な除去は、精製の範疇では行われないことがある。
【0013】
本発明に拠れば、異方性粒子構造を有する粒子は、いわゆるアスペクト比―最大粒子速度と最小粒子速度との比―が1以上、好ましくは2以上、特に好ましくは約5以上を表す粒子であると考えられる。このような粒子は、少なくとも最も広い意味では、平板状または繊維状である。このような材料としては、タルク、ベントナイト、桂灰石、マイカ、カオリン、ハイドロタルサイト、ヘクトライト、モンモリロナイトなどのように層状または繊維状構造を有する他の(アルミノ)珪酸塩、並びにガラス繊維、ガラス片、カーボン繊維およびグラファイトが挙げられる。
【0014】
本発明の組成物は、ポリカーボネートまたはポリエステルカーボネートに加えて、更なるポリマー性構成成分および汎用の添加物を含有していてよい。考えられ得るポリマー性構成成分は、例えば、少なくとも1種のビニルモノマーの1種以上のグラフトベースへのグラフトポリマー、熱可塑性ビニル(コ)ポリマー、ポリアルキレンテレフタレート、ポリアミドおよび更なる熱可塑性樹脂である。考えられるポリマー添加物は、離型剤、安定化剤、酸化防止剤、難燃剤、染料および顔料、帯電防止剤、核形成剤、滴り落ち防止剤、そして有機および更なる無機フィラーおよび強化剤である。
【0015】
本発明の組成物に含まれるポリカーボネート/ポリエステルカーボネートおよび更なる考えられる構成成分を以降に例を挙げて説明する。
【0016】
成分 A
本発明の成分Aの好適な芳香族ポリカーボネートおよび/または芳香族ポリエステルカーボネートは、文献公知であるか、あるいは文献公知の方法で製造され得る(芳香族ポリカーボネートの製造に関しては、例えば、シュネル(Schnell)著、「ケミストリー・アンド・フィジクス・オブ・ポリカーボネーツ(Chemistry and Physics of Polycarbonates)」、インターサイエンス・パブリッシャーズ、1964年、および独国特許出願公開第AS1495626号明細書、同第A2232877号明細書、独国特許発明第A2703376号明細書、同第A2714544号明細書、同第A3000610号明細書、同第A3832396号明細書を、また芳香族ポリエステルカーボネートの製造に関しては、例えば、独国特許発明第A3077934号明細書をそれぞれ参照のこと)。
【0017】
芳香族ポリカーボネートの製造は、例えば、ジフェノールと炭酸ハライド、好ましくはホスゲンとの、および/または芳香族ジカルボン酸ジハライド、好ましくはベンゼンジカルボン酸ジハライドとの反応によって、相境界法により、場合によりモノフェノールなどの連鎖停止剤を用い、そして場合により3官能以上の枝分かれ剤、例えば、トリフェノールまたはテトラフェノールを用いて行われる。
【0018】
芳香族ポリカーボネートおよび/または芳香族ポリエステルカーボネートの製造のためのジフェノールは、好ましくは、式(I)で表されるものである。
【化1】
Figure 2004520469
前記式中、Aは、単結合、C〜Cアルキレン、C〜Cアルキリデン、C〜Cシクロアルキリデン、-O-、-SO-、-CO-、-S-、-SO-、C〜C12アリーレン(これはヘテロ原子を任意に含有する別の芳香環と縮合されていてよい)あるいは式(II)または(III):
【化2】
Figure 2004520469
の基を表し、Bはそれぞれ、C〜C12アルキル、好ましくはメチル、ハロゲン、好ましくは塩素および/または臭素を表し、xは、互いに独立して、0、1または2を表し、pは、0または1であり、およびRおよびRは、各Xについて個別に選択され、かつ互いに独立して水素またはC〜Cアルキル、好ましくは水素、メチルまたはエチルを表し、Xは炭素であり、そしてmは4〜7の整数、好ましくは4または5を表し、少なくとも1個のX原子において、RおよびRは同時にアルキルであることを条件とする。
【0019】
好ましいジフェノールは、ヒドロキノン、レゾルシノール、ジヒドロキシジフェノール、ビス-(ヒドロキシフェニル)-C〜C-アルカン、ビス-(ヒドロキシフェニル)-C〜C-シクロアルカン、ビス-(ヒドロキシフェニル)-エーテル、ビス-(ヒドロキシフェニル)-スルホキシド、ビス-(ヒドロキシフェニル)-ケトン、ビス-(ヒドロキシフェニル)-スルホンおよびα,α-ビス-(ヒドロキシフェニル)-ジイソプロピルベンゼン、並びにこれらの核臭素化および/または核塩素化誘導体である。
【0020】
特に好ましいジフェノールは、4,4'-ジヒドロキシジフェニル、ビスフェノールA、2,4-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルブタン、1,1-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-シクロヘキサン、1,1-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルホン、およびこれらの二臭素化および四臭素化または塩素化誘導体であり、例えば、2,2-ビス-(3-クロロ-4-ヒドロキシフェニル)-プロパン、2,2-ビス-(3,5-ジクロロ-4-ヒドロキシフェニル)-プロパン、または2,2-ビス-(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)-プロパンが挙げられる。2,2-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-プロパン(ビスフェノールA)が特に好ましい。
【0021】
ジフェノールは、単独でまたは任意の混合物として使用されてよい。ジフェノールは、文献公知であっても、あるいは文献公知の方法で生成されてもよい。
【0022】
熱可塑性芳香族ポリカーボネートの製造に好適な連鎖停止剤は、フェノール、p-クロロフェノール、p-tert-ブチルフェノールまたは2,4,6-トリブロモフェノール、および独国特許出願公開第A2842005号明細書に記載の4-(1,3-テトラメチルブチル)フェノールのような長鎖アルキルフェノール、またはアルキル置換基中に炭素原子を合計8〜20個有するモノアルキルフェノールもしくはジアルキルフェノールを包含し、例えば、3,5-ジ-tert-ブチルフェノール、p-イソ-オクチルフェノール、p-tert-オクチルフェノール、p-ドデシルフェノールおよび2-(3,5-ジメチルヘプチル)フェノールおよび4-(3,5-ジメチルヘプチル)フェノールなどが挙げられる。用いられる連鎖停止剤の量は、一般に、使用されるジフェノールの合計モル数に対して0.5モル%〜10モル%である。
【0023】
熱可塑性芳香族ポリカーボネートは、平均的な重量平均分子量(M、超遠心分離法または光散乱測定法などによって測定されるもの)10,000〜200,000、好ましくは15,000〜80,000を有する。
【0024】
熱可塑性芳香族ポリカーボネートは、それ自体公知の方法で、特に好ましくは3官能以上の化合物、例えば、フェノール性基を3個以上有するものを、用いられるジフェノールの合計に対して0.05〜2.0モル%混入することによって枝分かれされてよい。
【0025】
ホモポリカーボネートおよびコポリカーボネートも好適である。本発明のコポリカーボネートの製造において、成分Aとして、ヒドロキシ-アリールオキシ末端基を有するポリジオルガノシロキサンを(用いられるジフェノールの合計量に対して)1〜25重量%、好ましくは2.5〜25重量%使用してもよい。これは、公知であり(例えば、米国特許第3419634号明細書参照)、および/または文献公知の方法で製造することができる。ポリジオルガノシロキサン含有コポリカーボネートの製造は、例えば、独国特許出願公開第A3334782号明細書に記載されている。
【0026】
好ましいポリカーボネートは、ビスフェノールAホモポリカーボネートに加えて、ビスフェノールAと、ジフェノールの合計モル数に対して15モル%までの前記の好ましいおよび/または特に好ましいジフェノール以外のジフェノール、特に15モル%までの2,2-ビス(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)プロパンとのコポリカーボネートも包含する。
【0027】
芳香族ポリエステルカーボネートの製造のための芳香族ジカルボン酸ジハライドは、好ましくはイソフタル酸の二酸二塩化物、テレフタル酸の二酸二塩化物、ジフェニルエーテル-4,4'-ジカルボン酸の二酸二塩化物およびナフタレン-2,6-ジカルボン酸の二酸二塩化物である。
【0028】
イソフタル酸の二酸二塩化物とテレフタル酸の二酸二塩化物との比1:20〜20:1の混合物が特に好ましい。
【0029】
ポリエステルカーボネートの製造において、炭酸ハライド、好ましくはホスゲンは、二官能の酸誘導体として更に同時使用される。
【0030】
芳香族ポリエステルカーボネートの製造に好適な連鎖停止剤は、前述のモノフェノール以外に、その塩素化炭酸エステル、および芳香族モノカルボン酸の酸クロライド(これらは、C〜C22アルキル基またはハロゲン原子で任意に置換されていてよい)、および脂肪族C〜C22モノカルボン酸クロライドを包含する。
【0031】
連鎖停止剤の量は、フェノール性連鎖停止剤の場合は、ジフェノールのモル数に対して、そしてモノカルボン酸クロライド連鎖停止剤の場合は、ジカルボン酸ジクロライドのモル数に対して、それぞれ0.1〜10モル%である。
【0032】
芳香族ポリエステルカーボネートは、混入された芳香族ヒドロキシカルボン酸を包含していてもよい。
【0033】
芳香族ポリエステルカーボネートは、直鎖であっても、あるいはそれ自体公知の方法で枝分かれされていてもよい(これに関しては、独国特許出願公開第A2940024号明細書および同第A3007934号明細書を参照のこと)。
【0034】
枝分かれ剤として、例えば、トリメシン酸トリクロライド、シアヌール酸トリクロライド、3,3'-4,4'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸テトラクロライド、1,4,5,8-ナフタレン-テトラカルボン酸テトラクロライドまたはピロメリット酸テトラクロライドなどの3官能性または多官能性カルボン酸クロライドを、(使用されるジカルボン酸ジクロライドに対して)0.01〜1.0モル%の量で使用しても、あるいは、例えば、フロログルシノール、4,6-ジメチル-2,4,6-トリ-(4-ヒドロキシフェニル)-ヘプテン-2、4,4-ジメチル-2,4,6-トリ-(4-ヒドロキシフェニル)-ヘプタン、1,3,5-トリ-(4-ヒドロキシフェニル)-ベンゼン、1,1,1-トリ-(4-ヒドロキシフェニル)-エタン、トリ-(4-ヒドロキシフェニル)-フェニルメタン、2,2-ビス[4,4-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-シクロヘキシル]-プロパン、2,4-ビス-(4-ヒドロキシフェニルイソプロピル)-フェノール、テトラ-(4-ヒドロキシフェニル)-メタン、2,6-ビス-(2-ヒドロキシ-5-メチルベンジル)-4-メチルフェノール、2-(4-ヒドロキシフェニル)-2-(2,4-ジヒドロキシフェニル)-プロパン、テトラ-(4-[4-ヒドロキシフェニルイソプロピル]-フェノキシ)-メタン、1,4-ビス-[4,4'-ジヒドロキシトリフェニル)-メチル]-ベンゼンなどの3官能性または多官能性フェノールを、用いられるジフェノールに対して0.01〜1.0モル%の量で使用してもよい。フェノール性枝分かれ剤は、ジフェノールと一緒に添加されてよく、また、酸クロライド枝分かれ剤は、酸ジクロライドと一緒に添加されてよい。
【0035】
熱可塑性の芳香族ポリエステルカーボネートにおいて、カーボネート構造単位の割合は、所望により変更してよい。好ましくは、カーボネート基の割合は、エステル基とカーボネート基の合計に対して100モル%まで、特に80モル%まで、特に好ましくは50モル%までである。芳香族ポリエステルカーボネートのエステルフラクションとカーボネートフラクションは、ブロックの形態で含まれていても、あるいは重縮合物中に統計学的に分布されていてよい。
【0036】
前記芳香族ポリカーボネートおよびポリエステルカーボネートの相対溶液粘度(ηrel)は、1.18〜1.4の範囲、好ましくは1.20〜1.32である(塩化メチレン溶液100mL中にポリカーボネートまたはポリエステルカーボネート0.5gを含有する溶液において25℃で測定したもの)。
【0037】
熱可塑性芳香族ポリカーボネートおよびポリエステルカーボネートは、単独で、あるいは互いの任意の混合物として使用されてよい。これらは、本発明の組成物中に好ましくは5〜95重量部、特に好ましくは10〜90重量部、最も好ましくは20〜80重量部、更に好ましくは45〜80重量部の量で含まれていてよい。
【0038】
成分 B
成分Bは、
B.1 少なくとも1種のビニルモノマー5〜95重量部、好ましくは30〜90重量部の、
B.2 ガラス転移温度が10℃未満、好ましくは0℃未満、特に好ましくは−20℃未満の1種以上のグラフトベース95〜5重量部、好ましくは70〜10重量部への
のグラフトポリマーを1種以上包含する。
【0039】
前記グラフトベースB.2は一般に、平均粒径(d50値)0.05〜10μm、好ましくは0.1〜5μm、特に好ましくは0.2〜1μmを有する。
【0040】
モノマーB.1は、好ましくは、
B.1.1 ビニル芳香族化合物および/または核置換ビニル芳香族化合物(例えば、スチレン、α-メチルスチレン、p-メチルスチレン、p-クロロスチレン)および/またはメタクリル酸(C〜C)アルキルエステル(例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート)50〜99重量部と
B.1.2 ビニルシアニド(アクリロニトリルやメタクリロニトリルなどの不飽和ニトリル)および/または(メタ)アクリル酸(C〜C)アルキルエステル(メチルメタクリレート、n-ブチルアクリレート、tert-ブチルアクリレート)および/または(無水物およびイミドなどの)不飽和カルボン酸の誘導体(例えば、無水マレイン酸およびN-フェニルマレイミド)1〜50重量部と
の混合物である。
【0041】
好ましいモノマーB.1.1は、モノマースチレン、α-メチルスチレンおよびメチルメタクリレートのうち少なくとも1種から選択され、そして好ましいモノマーB.1.2は、モノマーアクリロニトリル、無水マレイン酸およびメチルメタクリレートのうち少なくとも1種から選択される。
【0042】
特に好ましいモノマーは、B.1.1スチレンおよびB.1.2アクリロニトリルである。
【0043】
グラフトポリマーBにおいて、好適なグラフトベースB.2は、例えば、ジエンゴム、EP(D)Mゴム(すなわちエチレン/プロピレンおよび任意にジエンをベースとするもの)、アクリレートゴム、ポリウレタンゴム、シリコーンゴム、クロロプレンゴムおよびエチレン/酢酸ビニルゴムである。
【0044】
好ましいグラフトベースB.2は、ジエンゴム(例えば、ブタジエン、イソプレンをベースとするもの)またはジエンゴムの混合物またはジエンゴムのコポリマー、あるいはこれらと更なる共重合性モノマー(例えば、B.1.1およびB.1.2に挙げたもの)との混合物であり、成分B.2のガラス転移温度が10℃以下、好ましくは0℃以下、特に好ましくは−10℃以下であることを条件とする。
【0045】
純粋なポリブタジエンゴムが特に好ましい。
【0046】
特に好ましいポリマーBは、例えば、ABSポリマーである(エマルション、バルクおよび懸濁ABS)であって、例えば、独国特許発明第A2035390号明細書(米国特許第A3644574号明細書に対応)または独国特許発明第A2248242号明細書(英国特許第A1409275号明細書に対応)、あるいはウルマンズ(Ulmanns)著のエンサイクロペディ・デル・テクニッシェン・ヘミー(Encyklopadie der Technischen Chemie)、第19巻(1980年)、第280頁以降に記載されている。グラフトベースB.2のゲル含量は、少なくとも30重量%、好ましくは少なくとも40重量%である(トルエン中での測定)。
【0047】
グラフトコポリマーBは、遊離基重合法、例えば、エマルション重合、懸濁重合、溶液重合または塊重合法、好ましくはエマルション重合または塊重合法により製造される。
【0048】
特に好適なグラフトゴムは、米国特許第A4937285号明細書に記載の、有機過酸化物とアスコルビン酸との開始剤系を用いてレッドクス開始により製造されるABSポリマーである。
【0049】
グラフト化反応において、グラフトモノマーは、公知のように、必ずしも完全にグラフトベースにグラフト化されないため、本発明における、グラフトポリマーBという表現は、グラフトベースの存在下でのグラフトモノマーの(共)重合によって生成される生成物や、精製中に前記生成物と共に生じるものを包含するとも考えられる。
【0050】
ポリマーBの成分B.2に係る好適なアクリレートゴムは、好ましくは、他の重合性エチレン性不飽和モノマーをB.2に対して40重量%まで任意に含有する、アクリル酸アルキルエステルのポリマーである。好ましい重合性アクリル酸エステルは、C〜Cアルキルエステル(例えば、メチル-、エチル-、ブチル-、n-オクチル-および2-エチルヘキシル-エステル)、ハロゲン化アルキルエステル、好ましくはハロゲン化-C〜C-アルキルエステル(例えば、クロロエチルアクリレート)、およびこれらモノマーの混合物を包含する。
【0051】
1以上の重合性二重結合を含むモノマーは、その架橋性のために共重合されていてよい。架橋性モノマーの好ましい例は、炭素数3〜8の不飽和モノカルボン酸と炭素数3〜12の不飽和1価アルコールまたはOH基を2〜4個有しかつ炭素数2〜20の飽和ポリオール(例えば、エチレングリコールジメタクリレート、アリルメタクリレート)とのエステル、多重不飽和複素環式化合物(例えば、トリビニルシアヌレートおよびトリアリルシアヌレート)、多官能ビニル化合物(ジビニルベンゼンおよびトリビニルベンゼン)、並びにトリアリルホスフェートおよびジアリルフタレートである。
【0052】
好ましい架橋性モノマーは、アリルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジアリルフタレート、およびエチレン性不飽和基を少なくとも3個含有する複素環式化合物である。
【0053】
特に好ましい架橋性モノマーは、環状のモノマーであるトリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアクリロイルヘキサヒドロ-s-トリアジンおよびトリアリルベンゼンである。架橋性モノマーの量は、グラフトベースB.2に対して、好ましくは0.02〜5重量%、特に0.05〜2重量%である。
【0054】
エチレン性不飽和基を少なくとも3個含有する環状の架橋性モノマーの場合、グラフトベースB.2の量を1重量%までに制限することが有利である。
【0055】
アクリル酸エステルに加えて、グラフトベースB.2の製造に任意に供され得る好ましい「他の」重合性エチレン性不飽和モノマーは、例えば、アクリロニトリル、スチレン、α-メチルスチレン、アクリルアミド、ビニルC〜Cアルキルエーテル、メチルメタクリレートおよびブタジエンである。グラフトベースB.2として好ましいアクリレートゴムは、ゲル含量が少なくとも60重量%のエマルションポリマーである。
【0056】
B.2に係る更に好適なグラフトベースは、グラフト活性部位を有するシリコーンゴムであり、例えば、独国特許発明第A3704657号明細書、同第A3704655、号明細書、同第A3631540号明細書および同第A3631539号明細書に記載されている。
【0057】
グラフトベースB.2のゲル含量は、25℃において、好適な溶媒中で測定される(エム・ホフマン(M. Hoffmann)、エイチ・クレマー(H. Kromer)、アール・クーン(R. Kuhn)著、ポリマーアナリティーク(Polymeranalytik)IおよびII、ゲオルグ・ティエメ−フェルラーク、シュトゥットガルト1977年)。
【0058】
平均粒径d50は、粒子の50重量%がそれ以上でかつ50重量%がそれ以下の直径であり、超遠心分離測定によって求めてよい(ダブリュー・ショルタン(W. Scholtan)、エイチ・ランゲ(H. Lange)、コロイド・ツァイシュリフト・ウント・ツァイシュリフト・フューア・ポリメレ(Kolloid, Z. und Z. Polymere)250巻(1972年)、第782〜1796頁)。
【0059】
前記成分Bは、本発明の組成物中に、好ましくは1〜60重量部、特に好ましくは1〜40重量部、最も好ましくは2〜30重量部の量で含まれていてよい。
【0060】
成分 C
成分Cは、1種以上の熱可塑性ビニル(コ)ポリマーC.1および/またはポリアルキレンテレフタレートC.2を包含する。
【0061】
ビニル(コ)ポリマーC.1として好適なのは、ビニル芳香族化合物、ビニルシアニド(不飽和ニトリル)、(メタ)アクリル酸(C〜C)アルキルエステル、不飽和カルボン酸および不飽和カルボン酸の(無水物およびイミドなどの)誘導体から成る群のうち少なくとも1種のモノマーのポリマーである。特に好適なのは、
C.1.1 ビニル芳香族化合物および/または核置換ビニル芳香族化合物(例えば、スチレン、α-メチルスチレン、p-メチルスチレン、p-クロロスチレンなど)および/またはメタクリル酸(C〜C)アルキルエステル(例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレートなど)50〜99重量部、好ましくは60〜80重量部と、
C.1.2 ビニルシアニド(不飽和ニトリル)、例えば、アクリロニトリルおよびメタクリロニトリル)、および/または(メタ)アクリル酸(C〜C)アルキルエステル(例えば、メチルメタクリレート、n-ブチルアクリレート、t-ブチルアクリレートなど)および/または不飽和カルボン酸(例えば、マレイン酸など)および/または不飽和カルボン酸の(無水物およびイミドなどの)誘導体(例えば、無水マレイン酸およびN-フェニルマレイミド)1〜50重量部、好ましくは20〜40重量部との
(コ)ポリマーである。
【0062】
(コ)ポリマーC.1は、樹脂状であって、熱可塑性で、しかもゴムを含まない。特に好ましいのは、C.1.1スチレンとC.1.2アクリロニトリルとのコポリマーである。
【0063】
C.1に係る(コ)ポリマーは、公知であり、しかも遊離基重合法、特にエマルション重合、懸濁重合、溶液重合または塊重合によって製造され得る。(コ)ポリマーは、好ましくは平均分子量M(重量平均、光散乱または沈降法によって求められる)15,000〜200,000を有する。
【0064】
成分C.2のポリアルキレンテレフタレートは、芳香族ジカルボン酸またはその反応性誘導体(例えば、ジメチルエステルまたは無水物)と、脂肪族、脂環族または芳香脂肪族ジオールとの反応生成物、および前記反応生成物の混合物である。
【0065】
好ましいポリアルキレンテレフタレートは、テレフタル酸基を、ジカルボン酸成分に対して少なくとも80重量%、好ましくは少なくとも90重量%、およびエチレングリコール基および/またはブタンジオール-1,4基を、ジオール成分に対して少なくとも80重量%、好ましくは少なくとも90モル%含有する。
【0066】
好ましいポリアルキレンテレフタレートは、テレフタル酸基に加えて、フタル酸、イソフタル酸、ナフタレン-2,6-ジカルボン酸、4,4'-ジフェニルジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、シクロヘキサン二酢酸の基などの炭素数8〜14の他の芳香族または脂環族ジカルボン酸の基あるいは炭素数4〜12の脂肪族ジカルボン酸の基を20モル%まで、好ましくは10モル%まで含有していてよい。
【0067】
好ましいポリアルキレンテレフタレートは、エチレングリコール基またはブタンジオール-1,4基に加えて、プロパンジオール-1,3、2-エチルプロパンジオール-1,3、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール-1,5、ヘキサンジオール-1,6、シクロヘキサンジメタノール-1,4、3-エチルペンタンジオール-2,4、2-メチルペンタンジオール-2,4、2,2,4-トリメチルペンタンジオール-1,3、2-エチルヘキサンジオール-1,3、2,2-ジエチルプロパンジオール-1,3、ヘキサンジオール-2,5、1,4-ジ-(β-ヒドロキシエトキシ)-ベンゼン、2,2-ビス-(4-ヒドロキシシクロヘキシル)-プロパン、2,4-ジヒドロキシ-1,1,3,3-テトラメチルシクロブタン、2,2-ビス-(4-β-ヒドロキシエトキシフェニル)-プロパンおよび2,2-ビス-(4-ヒドロキシプロポキシフェニル)-プロパンの基などの炭素数3〜12の他の脂肪族ジオールまたは炭素数6〜21の脂環族ジオールを20モル%まで、好ましくは10モル%まで含有していてよい(独国特許出願公開第A2407674号明細書、同第2407776号明細書、同第2715932号明細書)。
【0068】
ポリアルキレンテレフタレートは、例えば、独国特許出願公開第A1900270号明細書および米国特許第A3692744号明細書に従って、比較的少量の3価もしくは4価のアルコールまたは三塩基性もしくは四塩基性のカルボン酸を混入することによって枝分かれされてよい。好ましい枝分かれ剤の例は、トリメシン酸、トリメリット酸、トリメチロールエタンおよびトリメチロールプロパンおよびペンタエリスリトールである。
【0069】
特に好ましいのは、テレフタル酸およびその反応性誘導体(例えば、そのジアルキルエステル)と、エチレングリコールおよび/またはブタンジオール-1,4とから単に製造されたポリアルキレンテレフタレート、およびこのポリアルキレンテレフタレートの混合物である。
【0070】
ポリアルキレンテレフタレートの混合物は、ポリエチレンテレフタレートを1〜50重量%、好ましくは1〜30重量%、およびポリブチレンテレフタレートを50〜99重量%、好ましくは70〜99重量%含有する。
【0071】
好ましく使用されるポリアルキレンテレフタレートは、一般に、フェノール/o-ジクロロベンゼン(重量部比1:1)中、25℃においてウベローデ粘度計で測定される固有粘度0.4〜1.5dL/g、好ましくは0.5〜1.2dL/gを有する。
【0072】
ポリアルキレンテレフタレートは、公知の方法で製造され得る(例えば、クンシュトストッフ-ハンドブッフ(Kunststoff-Handbuch)、第VIII巻、第695頁以降、カール-ハンサー-フェルラーク、ミュンヘン1973年参照)。
【0073】
前記成分Cは、本発明の組成物中に、好ましくは0〜50重量部、特に好ましくは30重量部まで、最も好ましくは20重量部までの量で含まれていてよい。
【0074】
成分 D
前記組成物は、好適な添加物を添加することにより難燃性にされ得る。難燃剤の例は、ハロゲン化合物であって、特に塩素および臭素をベースとするもの、およびリン含有化合物である。
【0075】
好ましくは、前記組成物は、モノマー性およびオリゴマー性リン酸およびホスホン酸エステル、ホスホネートアミンおよびホスファゼンから成る群からのリン含有難燃剤を含有する。ここで、前記群のうち1種またはいくつかから選ばれる数種の成分の混合物を難燃剤として使用してもよい。特にここには記載していない他のリン化合物も、単独で、または他の難燃剤と任意に組み合わせて使用してよい。
【0076】
好ましいモノマー性およびオリゴマー性リン酸および/またはホスホン酸エステルは、下記の式(IV)のリン化合物である。
【化3】
Figure 2004520469
(前記式中、R、R、RおよびRは互いに独立して、それぞれ任意にハロゲン化されたC〜Cアルキル、またはC〜Cシクロアルキル、C〜C20アリールもしくはC〜C12アラルキル(任意にアルキル、好ましくはC〜Cアルキル、および/またはハロゲン、好ましくは塩素または臭素で置換されていてよい)を表し、nは、互いに独立して0または1であり、qは、0〜30までの数であり、およびXは、炭素数6〜30の単核もしくは多核芳香族基または炭素数2〜30の直鎖もしくは分枝の脂肪族基を表し、これらはOH置換されていてよくかつエーテル結合を8個まで含有していてよい。)
【0077】
好ましくは、R、R、RおよびRは互いに独立して、C〜Cアルキル、フェニル、ナフチルまたはフェニル-C〜C-アルキルを表す。さらに、芳香族基R、R、RおよびRは、ハロゲンおよび/またはアルキル基、好ましくは塩素、臭素および/またはC〜Cアルキルで置換されていてよい。特に好ましいアリール基は、クレジル、フェニル、キシレニル、プロピルフェニルまたはブチルフェニル、およびこれらの対応する臭素化および塩素化誘導体である。
【0078】
前記式(IV)中、Xは、好ましくは、炭素数6〜30の単核もしくは多核芳香族基を表す。これは、好ましくは、前記式(I)のジフェノールから誘導される。
式(IV)中のnは、互いに独立して、0または1であってよく、好ましくはnは1に等しい。
qは、0〜30までの値を表す。式(IV)の種々の成分の混合物を使用する場合、好ましくは数平均q値0.3〜20、特に好ましくは0.5〜10、とりわけ0.5〜6を有する混合物を使用してよい。
【0079】
Xは、特に好ましくは、
【化4】
Figure 2004520469
またはこれらの塩素化もしくは臭素化誘導体を表し、特に、レゾルシノール、ヒドロキノン、ビスフェノールAまたはジフェニルフェノールから誘導される。特に好ましくは、XはビスフェノールAから誘導される。
【0080】
ビスフェノールAから誘導される式(IV)のオリゴマー性リン酸エステルの使用は、このようなリン化合物を含有する前記組成物が特に高い応力クラック耐性および加水分解耐性を示し、かつ射出成形加工中にコーティングを形成する傾向が特に低いことから、とりわけ有利である。さらに、この難燃剤を用いると、特に高い耐熱性が達成される。
【0081】
更に好ましいリン含有化合物は、下記の式(IVa)の化合物である。
【化5】
Figure 2004520469
(前記式中、R、R、RおよびRは互いに独立して、それぞれC〜Cアルキル、および/またはC〜Cシクロアルキル、C〜C10アリールもしくはC〜C12アラルキル(任意にアルキルで置換されていてよい)を表し、nは、互いに独立して0または1であり、mは、互いに独立して、0、1、2、3または4であり、qは、0〜30までの数であり、RおよびRは互いに独立して、C〜Cアルキルを表し、およびYは、C〜Cアルキリデン、C〜Cアルキレン、C〜C12シクロアルキレン、C〜C12シクロアルキリデン、-O-、-S-、-SO-、SOまたは-CO-を表す。)
【0082】
本発明の成分Dとして、モノホスフェート(q=0)、オリゴホスフェート(q=1〜30)、またはモノホスフェートとオリゴホスフェートとの混合物を使用してもよい。
【0083】
式(IV)のモノリン化合物は、特にトリブチルホスフェート、トリス-(2-クロロエチル)-ホスフェート、トリス-(2,3-ジブロモプロピル)-ホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、ジフェニルクレジルホスフェート、ジフェニルオクチルホスフェート、ジフェニル-2-エチルクレジルホスフェート、トリ-(イソプロピルフェニル)-ホスフェート、ハロゲンン置換アリールホスフェート、メチルホスホン酸ジメチルエステル、メチルホスフェン酸(methylphosphenic acid)ジフェニルエステル、フェニルホスホン酸ジエチルエステル、トリフェニルホスフィンオキサイドまたはトリクレジルホスフィンオキサイドである。
【0084】
成分Dに係るリン化合物、式(IV)は、公知であるか(例えば、欧州特許出願公開第A0363608号明細書、同第A0640655号明細書参照)、または公知の方法で同様にして製造することができる(例えば、ウルマンズ・エンサイクロペディ・デル・テクニッシェン・ヘミー、第18巻(1980年)、第301頁以降、1979年、ホウベン−ヴェイル(Houben-Weyl)著、メトーデン・デル・オルガニッシェン・ヘミー(Methoden der Organischen Chemie)、第12/1巻、第43頁、およびバイルシュタイン(Beilstein)、第6巻、第177頁を参照)。
【0085】
平均q値は、ホスフェート混合物の組成(分子量分布)を好適な方法(ガスクロマトグラフィー(GC)、高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC))を用いて求めることによって決定されてよい。前記方法から、その後、qについての平均値が算出される。
【0086】
ホスホネートアミンは、好ましくは下式(V)の化合物である。
【化6】
Figure 2004520469
前記式中、Aは、式(Va):
【化7】
Figure 2004520469
または(Vb):
【化8】
Figure 2004520469
の基を表し、R11およびR12は互いに独立して、非置換もしくは置換のC〜C10アルキルを表すか、あるいは非置換もしくは置換のC〜C10アリールを表し、R13およびR14は互いに独立して、非置換もしくは置換のC〜C10アルキルまたは非置換もしくは置換のC〜C10アリールを表すか、あるいはR13およびR14は合わせて、非置換もしくは置換のC〜C10アルキレンを表し、yは、0、1または2の数値を表し、およびBは、独立して、水素、任意にハロゲン化されたC〜Cアルキル、非置換もしくは置換のC〜C10アリールを表す。
【0087】
は、好ましくは独立して、水素、エチル、n-プロピルまたはイソプロピル(これらはハロゲンで置換されていてよい)、非置換のC〜C10アリール、またはC〜Cアルキルおよび/またはハロゲンで置換されたC〜C10アリール、特にフェニルまたはナフチルを表す。
【0088】
11、R12、R13およびR14中のアルキルは、独立して、好ましくは、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-、イソ-、sec-もしくはtert-ブチル、ペンチルまたはヘキシルを表す。
【0089】
11、R12、R13およびR14中の置換アルキルは、独立して、好ましくは、ハロゲンで置換されたC〜C10アルキル、特に一置換または二置換されたメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-、イソ-、sec-もしくはtert-ブチル、ペンチルまたはヘキシルを表す。
【0090】
11、R12、R13およびR14中のC〜C10アリールは、独立して、好ましくは、フェニル、ナフチルまたはビナフチル、特にo-フェニル、o-ナフチル、o-ビナフチルを表し、これらは、ハロゲンで置換(一般には一置換、二置換または三置換)されていてよい。
【0091】
13およびR14は、直接結合している酸素原子や、リン原子と合わせて、環構造を形成していてよい。
【0092】
以下の化合物が、例として、好ましく挙げられる:
式(Va−1):
【化9】
Figure 2004520469
の5,5,5',5',5'',5''-ヘキサメチルトリス(1,3,2-ジオキサホスホリナン-メタン)アミノ-2,2',2''-トリオキサイド(実験製品XPM1000、ソルティア・インク(Solutia Inc.)、セント・ルイス、米国)、
1,3,2-ジオキサホスホリナン-2-メタンアミン,N-ブチル-N-[(5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサホスホリナン-2-イル)メチル]-5,5-ジメチル-,P,2-ジオキサイド、
1,3,2-ジオキサホスホリナン-2-メタンアミン,N-[(5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサホスホリナン-2-イル)メチル]-5,5-ジメチル-N-フェニル-,P,2-ジオキサイド、
1,3,2-ジオキサホスホリナン-2-メタンアミン,N,N-ジブチル-5,5-ジメチル-,2-オキサイド、
1,3,2-ジオキサホスホリナン-2-メタンイミン,N-[(5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサホスホリナン-2-イル)メチル]-N-エチル-5,5-ジメチル-,P,2-ジオキサイド、
1,3,2-ジオキサホスホリナン-2-メタンアミン,N-ブチル-N-[(5,5-ジクロロメチル-1,3,2-ジオキサホスホリナン-2-イル)-メチル]-5,5-ジ-クロロメチル-,P,2-ジオキサイド、
1,3,2-ジオキサホスホリナン-2-メタンアミン,N-[(5,5-ジクロロメチル-1,3,2-ジオキサホスホリナン-2-イル)メチル]-5,5-ジ-クロロメチル-N-フェニル-,P,2-ジオキサイド、
1,3,2-ジオキサホスホリナン-2-メタンアミン,N,N-ジ-(4-クロロブチル)-5,5-ジメチル-2-オキサイド、
1,3,2-ジオキサホスホリナン-2-メタンイミン,N-[(5,5-ジメチル-1,3,2-ジオキサホスホリナン-2-イル)-メタン]-N-(2-クロロエチル)-5,5-ジ(クロロメチル)-,P,2-ジオキサイド
が挙げられる。
【0093】
式(Va−2)または(Va−3)の化合物も好ましい。
【化10】
Figure 2004520469
(式中、R11、R1 、R13およびR14は、前述の意味を示す。)
【0094】
特に好ましいのは、式(Va−2)または(Va−1)の化合物である。
【0095】
ホスホネートアミンの製造は、例えば、米国特許第A5844028号明細書に記載されている。
【0096】
ホスファゼンは、式(VIa)および(VIb)の化合物である。
【化11】
Figure 2004520469
前記式中、Rはそれぞれ、同一または異なって、アミノ、C〜CアルキルまたはC〜Cアルコキシ(任意にハロゲン化、好ましくはフッ素でハロゲン化されていてよい)、C〜Cシクロアルキル(任意にアルキル、好ましくはC〜Cアルキル、および/またはハロゲン、好ましくは塩素および/または臭素で置換されていてよい)、C〜C20アリール、好ましくはフェニルまたはナフチル、C〜C20アリーロキシ、好ましくはフェノキシ、ナフチロキシあるいはC〜C12アラルキル、好ましくはフェニル-C〜C-アルキルを表し、kは、0または1〜15までの数、好ましくは1〜10までの数を表す。
【0097】
例としては、プロポキシホスファゼン、フェノキシホスファゼン、メチルフェノキシホスファゼン、アミノホスファゼンおよびフルオロアルキルホスファゼンが挙げられる。フェノキシホスファゼンが特に好ましい。
【0098】
ホスファゼンは、単独でまたは混合物として使用されてよい。基Rは、常に同一であっても、あるいは式(1a)および(1b)中の1以上の基が異なっていてもよい。
【0099】
ホスファゼンおよびその調製は、例えば、欧州特許出願公開第A0728811号明細書、独国特許出願公開第A1961668号明細書および国際公開第WO97/40092号パンフレットに記載されている。
【0100】
難燃剤は、単独でまたは任意に互いの混合物として使用されても、あるいは他の難燃剤と混合されていてもよい。
【0101】
成分Dは、本発明の組成物中に、好ましくは0.5〜20重量部、特に好ましくは1〜18重量部、最も好ましくは2〜15重量部の量で含まれていてよい。
【0102】
成分 E
ポリカーボネート組成物は、前述の異方性粒子構造を有する無機材料を更に含有する。
【0103】
好ましくは、フレーク状または平板状の特徴を有する無機材料を使用してもよく、例えば、タルク、マイカ/黄褐色の(clay bank)鉱物、モンモリロナイト、これらをイオン交換で変性した親有機性(organophilic)の形態のもの、並びにカオリンおよびバーミキュライトが挙げられる。無機材料は、より良好なポリマー相溶性を得るために表面処理(例えば、シラン化)されていてよい。
【0104】
タルクが特に好ましい。タルクは、天然起源のタルクと合成製造されたタルクの両方を包含するものと考えられる。純粋なタルクは、化学組成3MgO・4SiO・HOで表され、このため、MgO含量31.9重量%、SiO含量63.4重量%、および化学結合水含量4.8重量%を有する。タルクは、層状構造の珪酸塩である。
【0105】
天然起源のタルク材料は、一般に、前記の理想的な組成を有しない。というのも、これは、他の元素でのマグネシウムの部分置換によって、アルミニウムなどでのケイ素の部分置換によって、および/またはドロマイト、マグネサイトおよびクロライトなどの他の鉱物との相互成長によて汚染されているためである。このように汚染された天然のタルク粉末は、本発明の組成物中で使用されてもよいが、それにもかかわらず、高い純度の形態のタルクが好ましい。これは、例えば、MgO含量28〜35重量%、好ましくは30〜33重量%、特に好ましくは30.5〜32重量%、およびSiO含量55〜65重量%、好ましくは58〜64重量%、特に好ましくは60〜62.5重量%を有する。さらに、好ましいタイプのタルクは、Al含量5重量%未満、特に好ましくは1重量%未満、とりわけ0.7重量%未満を特徴とする。
【0106】
本発明の目的のために、タルクの鉄含量はできる限り低くしなければならず、例えば、0.5重量%未満、特に0.3重量%未満、特に好ましくは0.2重量5未満でなければならない。
【0107】
平均最大粒径d5010μm未満、好ましくは5μm未満、特に好ましくは2.5μm未満、最も好ましくは1.5μm以下の細かく粉砕されたタイプの形態のタルクを使用することは、特に有利でもある。
【0108】
成分Eの無機材料は、本発明の組成物中に、好ましくは0.1〜30重量部、特に好ましくは0.2〜20重量部、最も好ましくは0.5〜15重量部の量で含まれていてよい。
【0109】
成分 F
成分Dに係る難燃剤は、いわゆる滴り落ち防止剤と組み合わせてしばしば使用される。滴り落ち防止剤は、材料が燃焼時に燃焼液滴を形成する傾向を低減するものである。例としては、フッ素化ポリオレフィン、シリコーンおよびアラミド繊維を包含する物質の分類の化合物が挙げられる。これらを本発明の組成物中で使用してもよい。フッ素化ポリオレフィンは滴り落ち防止剤として好ましく使用される。
【0110】
フッ素化ポリオレフィンは、公知であり、そして例えば、欧州特許出願公開第A0640655号明細書に記載されている。これは、デュポン社から商品名テフロン( 登録商標 )30Nとして市販されている。
【0111】
フッ素化ポリオレフィンは、純粋な形態で、およびフッ素化ポリオレフィンのエマルションと、グラフトポリマー(成分B)のエマルションまたはコポリマー(好ましくはスチレン-アクリロニトリルをベースとするコポリマー)のエマルションとの凝集混合物の形態で使用されてよい。後者の場合、前記フッ素化ポリオレフィンは、エマルションとして、グラフトポリマーまたはコポリマーのエマルションと混合されて、その後凝集される。
【0112】
更に、フッ素化ポリオレフィンは、グラフトポリマー(成分B)またはコポリマー(好ましくはスチレン-アクリロニトリルをベースとするコポリマー)とのプレコンパウンド(pre-compound)として使用されてもよい。フッ素化ポリオレフィンは、粉末として、グラフトポリマーまたはコポリマーの粉末または顆粒と混合されて、一般に200℃〜330℃の温度で内部ニーダー、押出機または二軸スクリュー押出機のような汎用の装置において溶融コンパウンド化される。
【0113】
フッ素化ポリオレフィンは、フッ素化ポリオレフィンの水性分散体の存在下での少なくとも1種のモノエチレン性不飽和モノマーのエマルション重合により製造されるマスターバッチの形態で使用されてもよい。好ましいモノマー成分は、スチレン、アクリロニトリルおよびこれらの混合物である。ポリマーは、酸での沈殿およびその後の乾燥後に、自由流動性粉末として用いられる。
【0114】
凝集物、プレコンパウンドまたはマスターバッチは、通常、フッ素化ポリオレフィンの固形分5〜95重量%、好ましくは7〜60重量%を有する。
【0115】
前記成分Fは、本発明の組成物中に0.05〜5重量部、特に好ましくは0.1〜1重量部、最も好ましくは0.1〜0.5重量部の量で含まれていてよい。
【0116】
全ての成分の重量部の合計は100である。
【0117】
G.更なる添加物
本発明の成形用組成物は、潤滑剤および離型剤、例えば、ペンタエリスリトールテトラステアレート、核形成剤、帯電防止剤、安定化剤などの汎用の添加物のうち少なくとも1種を更に含有していてよく、しかも選択されたアスペクト比の無機材料に加えて、異なる構造の無機材料(例えば、更なるフィラーおよび強化剤、並びに染料および顔料)を更に含有していてよい。
【0118】
本発明の成形用組成物は、更なる任意に相互作用性の難燃剤を、成形用組成物全体に対して35重量%まで含有してよい。更なる難燃剤の例としては、デカブロモビスフェニルエーテルもしくはテトラブロモビスフェノールなどの有機ハロゲン化化合物、臭化アンモニウムなどの無機ハロゲン化化合物、メラミン、メラミン-ホルムアルデヒド樹脂などの窒素化合物、水酸化Mgまたは水酸化Alなどの無機水酸化物、酸化アンチモン、メタホウ酸バリウム、ヘキサヒドロキソアンチモネート、酸化ジルコニウム、水酸化ジルコニウム、酸化モリブデン、モリブデン酸アンモニウム、ホウ酸亜鉛、ホウ酸アンモニウム、メタホウ酸バリウム、タルク、珪酸塩、酸化ケイ素または酸化錫などの無機化合物、並びにシロキサン化合物が挙げられる。
【0119】
本発明の成形用組成物は、各成分を公知の方法で混合して、200℃〜300℃の温度で、内部ニーダー、押出機および二軸スクリュー押出機などの汎用の装置において溶融コンパウンド化および溶融押出することにより、製造される。
【0120】
個々の成分の混合は、順番にまた同時に、そして具体的には約20℃(室温)やそれより高温で行われてよい。
【0121】
本発明の成形用組成物は、あらゆる種類の成形物品を製造するのに使用されてよい。前記物品は、射出成形、押出成形およびブロー成形法によって製造されてよい。更なるタイプの加工は、予め製造されたシートまたはフィルムを熱形成することによる成形物品の製造である。
【0122】
前記成形物品の例は、フィルム、プロファイルされた部分品、そしてあらゆる種類のハウジング部品であって、例えば、ジューサー、コーヒーメーカーおよびミキサーなどの家庭用のもの、モノター、プリンターおよびコピー機などの事務用機器のためのもの、建築および建設分野(内部および外部適用)におけるシート、パイプ、電気絶縁導管(ducting)、窓、ドアおよび更なるプロファイルされた部分品、並びにスイッチやプラグなどの電気および電子部品など、が挙げられる。
【0123】
更に、本発明の成形用組成物は、例えば、以下の成形物品または成形部品を製造するのにも使用されてよい。
1.列車車両、船舶、航空機、バスおよび他の乗物のための内部構造部品、
2.ホイールキャップ、
3.小さな変圧器を含む電気装置用のハウジング、
4.情報処理および変換のための機器用のハウジング、
5.医療目的のためのハウジングおよびケーシング、
6.マッサージ器具およびそのためのハウジング、
7.子供のおもちゃ、
8.平面な壁部材、
9.安全装置用のハウジング、
10.リアスポイラー、自動車の車体部品、
11.断熱輸送容器、
12.小動物を保持または世話するための装置、
13.衛生陶器および浴室備品のための成形部品、
14.排気口用の被覆格子、
15.庭の納屋および道具小屋用の成形品、
16.ガーデンツール用のハウジング。
【0124】
以下の実施例は、本発明をより詳細に説明するのに役立つ。
実施例
表1に示しかつ以降に詳しく記載する成分を、3リットル容量の内部ニーダーまたはZSK−25装置において240℃でコンパウンド化する。成形物品を、Arburg270E型射出成形機において240℃/260℃で製造する。
成分 A1
溶媒としてのCHCl中、25℃において濃度0.5g/100mLで測定される相対溶液粘度が1.24である、ビスフェノールAをベースとする直鎖ポリカーボネート。
成分 A2
溶媒としてのCHCl中、25℃において濃度0.5g/100mLで測定される相対溶液粘度が1.28である、ビスフェノールAをベースとする直鎖ポリカーボネート。
成分 B
スチレンとアクリロニトリルの比73:27のスチレンとアクリロニトリルのコポリマー40重量部の、粒状の架橋ポリブタジエンゴム(平均粒径d50=0.3μm)60重量部へのエマルション重合によって製造されたグラフトポリマー。
成分 C
スチレン/アクリロニトリル比72:28および(ジメチルホルムアミド中、20℃で測定される)固有粘度0.55dL/gのスチレン/アクリロニトリルコポリマー。
【0125】
成分 D
ビスフェノールA系オリゴホスフェート。
【化12】
Figure 2004520469
成分 E1
製造者の仕様によれば平均粒径(d50)0.9μm、合計鉄含量0.14重量%および酸溶解性鉄の含量0.11重量%であるタルク。
成分 E2
製造者の仕様によれば平均粒径(d50)1.0μm、合計鉄含量1.30重量%および酸溶解性鉄の含量0.14重量%であるタルク。
成分 E3
製造者の仕様によれば平均粒径(d50)1.2μm、合計鉄含量0.06重量%および酸溶解性鉄の含量0.01重量%であるタルク。
【0126】
成分 E4
製造者の仕様によれば平均粒径(d50)1.2μm、合計鉄含量0.98重量%および酸溶解性鉄の含量0.03重量%であるタルク。
成分 E5
製造者の仕様によれば平均粒径(d50)1.3μm、合計鉄含量0.99重量%および酸溶解性鉄の含量0.03重量%であるタルク。
成分 E6
製造者の仕様によれば平均粒径(d50)1.3μm、合計鉄含量1.05重量%および酸溶解性鉄の含量0.03重量%であるタルク。
成分 E7
製造者の仕様によれば平均粒径(d50)1.2μm、合計鉄含量1.00重量%および酸溶解性鉄の含量0.05重量%であるタルク。
成分 E8
製造者の仕様によれば平均粒径(d50)2.1μm、合計鉄含量0.07重量%および酸溶解性鉄の含量0.04重量%であるタルク。
【0127】
成分 E9
製造者の仕様によれば平均粒径(d50)1.8μm、合計鉄含量0.42重量%および酸溶解性鉄の含量0.03重量%であるタルク。
成分 E10
製造者の仕様によれば平均粒径(d50)1.9μm、合計鉄含量0.96重量%および酸溶解性鉄の含量0.02重量%であるタルク。
成分 E11
製造者の仕様によれば平均粒径(d50)2.0μm、合計鉄含量1.79重量%および酸溶解性鉄の含量0.11重量%であるタルク。
成分 E12
製造者の仕様によれば平均粒径(d50)2.5μm、合計鉄含量0.70重量%および酸溶解性鉄の含量0.05重量%であるタルク。
E1〜E12は全て、タルク含量が96重量%以上の粉砕された天然鉱物である。どのタイプのAl含量も、製造者の仕様によれば、1重量%以下である。
【0128】
成分 F
前記成分Bに係るSANポリマーの水中エマルションとテトラフルオロエチレンポリマーの水中エマルションとの凝集混合物としてのテトラフルオロエチレンポリマー。前記混合物中のグラフトポリマーBとテトラフルオロエチレンポリマーとの重量比は、90重量%対10重量%である。テトラフルオロエチレンポリマーエマルションは、固形分60重量%であり、平均粒径は0.05〜0.5μmである。SANグラフトポリマーエマルションは、固形分34重量%であり、平均ラテックス粒径d50が0.3μmである。
テトラフルオロエチレンポリマー(デュポン社製テフロン( 登録商標 )30N)のエマルションを、SANグラフトポリマーBのエマルションと混合して、ポリマー固形分に対して1.8重量%のフェノール性酸化防止剤を用いて安定化する。得られた混合物を、85〜95℃においてMgSO(エプソム塩)の水溶液と酢酸を用いてpH4〜5で凝結させ、濾過し、電解質が実質上無くなるまで洗浄し、その後、主な割合の水を遠心分離によって排除し、最後に100℃で乾燥させて、粉末を形成する。
【0129】
成分 G1
亜リン酸エステル(phosphite)安定化剤。
成分 G2
離型剤としてのペンタエリスリトールテトラステアレート(PETS)。
【0130】
鉄分析
無機材料および無機材料を含有する成形用組成物の鉄含量の決定は、誘導結合型プラズマ(inductively coupled plasma)(ICP−OES)での光学発光分光法によって行った。
合計鉄含量を求めるために、前記材料を、フラックスとしてメタホウ酸リチウムを用いた融解に付す。評価すべき材料0.1〜1gとフラックス1.5〜2.5gとを合わせて正確に秤量し、白金製のるつぼ内で混合して、1000℃で30分間融解させる。溶融ケークを冷却し、硝酸5mLを加えて、攪拌しながら溶解させる。ICP−OES評価のためにこの溶液を100mLにする。
無機フィラー中の酸溶解性鉄の含量を求めるために、フィラー約100mgをガラス容器内に正確に秤量し、濃度1.0モル/dmの塩酸溶液10mLを加える。塩酸溶液中の無機材料の分散液を室温で24時間攪拌し、その後、上澄み溶液の鉄濃度をICP−OESを用いて求める。
【0131】
ノッチ付き衝撃強度および靭性/脆性転移
ノッチ付き衝撃強度aの決定は、ISO 180/1 Aに準拠して行う。靭性/脆性転移の温度を求めるために、ノッチ付き衝撃強度aを測定して、種々の温度で評価する。試験温度は、室温から始めて、脆性破壊が観られるまで5段階で下げる。
【0132】
【表1】
Figure 2004520469
【0133】
1〜V7欄の実施例は、比較的少量の無機材料を含有する試料であり、5〜V8欄の実施例は、比較的大量の無機材料を含有する試料である。同様に、6〜V10の実施例は、難燃剤を含まずかつテフロンマスターバッチを含まないポリカーボネートブレンドに関する。
【0134】
結果は、低い鉄含量の試料の改良された機械特性を明らかに示している。驚くことに、無機材料を含有するポリカーボネート成形物品のノッチ付き衝撃強度は、無機材料の粒径を小さくするよりも鉄含量を低減することによってかなり改良できる。

Claims (16)

  1. 異方性粒子構造(anistropic particle geometry)を有
    する無機材料を含有し、かつ合計鉄含量が約100ppm以下であるポリカーボネート組成物。
  2. 該組成物の合計鉄含量が約70ppm以下である請求項1記載のポリカーボネート組成物。
  3. 該組成物の合計鉄含量が約50ppmである請求項1記載のポリカーボネート組成物。
  4. 無機材料がアスペクト比2以上を有する請求項1〜3のいずれかに記載のポリカーボネート組成物。
  5. 無機材料がアスペクト比約5以上を有する請求項1〜3のいずれかに記載のポリカーボネート組成物。
  6. 無機材料が層状である請求項1〜3のいずれかに記載のポリカーボネート組成物。
  7. 無機材料がタルクである請求項6記載のポリカーボネート組成物。
  8. 少なくとも1種のビニルモノマー5〜95重量%の、ガラス転移温度が約10℃以下である少なくとも1種のグラフトベース95〜5重量%へのグラフトポリマーを該組成物の重量に対して50重量%まで含有する請求項1記載のポリカーボネート組成物。
  9. グラフトポリマーがジエンゴム、EP(D)Mゴム、アクリレートゴムまたはシリコーンゴムをベースとする請求項8記載のポリカーボネート組成物。
  10. エマルションまたはバルクABSまたはこれらの混合物を含有する請求項8記載のポリカーボネート組成物。
  11. 難燃剤を含有する請求項1〜10のいずれかに記載のポリカーボネート組成物。
  12. リン含有難燃剤を含有する請求項11記載のポリカーボネート組成物。
  13. 難燃剤として、式:
    Figure 2004520469
    (前記式中、R、R、RおよびRはそれぞれ、互いに独立して、任意にハロゲン化されたC〜Cアルキル、またはC〜Cシクロアルキル、C〜C20アリールもしくはC〜C12アラルキル(それぞれ任意にアルキルで置換されていてよい)および/またはハロゲンを表し、nは、互いに独立して0または1を表し、qは、0〜30までの数であり、およびXは、炭素数6〜30の単核もしくは多核芳香族基または炭素数2〜30の直鎖もしくは分枝の脂肪族基を表し、これらはOH置換されていてよくかつエーテル結合を8個まで含有していてよい。)
    のリン含有化合物を含有する請求項12記載のポリカーボネート組成物。
  14. 式:
    Figure 2004520469
    (前記式中、R、R、RおよびRは互いに独立して、それぞれC〜Cアルキル、および/またはC〜Cシクロアルキル、C〜C10アリールもしくはC〜C12アラルキル(それぞれ任意にアルキルで置換されていてよい)を表し、nは、互いに独立して0または1を表し、mは、互いに独立して0、1、2、3または4であり、qは、0〜30までの数であり、RおよびRは互いに独立して、C〜Cアルキルを表し、およびYは、C〜Cアルキリデン、C〜Cアルキレン、C〜C12シクロアルキレン、C〜C12シクロアルキリデン、-O-、-S-、-SO-、SOまたは-CO-を表す。)
    のリン含有化合物を含有する請求項12記載のポリカーボネート組成物。
  15. 請求項1〜14のいずれかに記載のポリカーボネート組成物を含有する成形物品。
  16. フィルム、プロファイルされた部分品、列車、船舶、航空機または自動車のための内部構造部品、自動車用の車体部品、小さな変圧器を含む電気設備用のハウジング、情報処理および伝達のための装置用のハウジング、医療設備用のハウジングまたはケーシング、子供のおもちゃ、平面的な壁要素、安全装置用のハウジング、断熱輸送容器、小動物を保持または世話するための装置、衛生陶器および風呂備品用の成形部品、排気口用の被覆格子、シート、パイプ、内部および外部適用のための電気設備ダクト、または庭の納屋および道具小屋用の成形品、またはガーデンツール用のハウジングである請求項15記載の成形物品。
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