JP2004526843A - 改良された加水分解耐性を有する溶融ポリカーボネートを含有する組成物、それを含有する成形品およびその使用 - Google Patents

改良された加水分解耐性を有する溶融ポリカーボネートを含有する組成物、それを含有する成形品およびその使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、溶融ポリカーボネートおよびリン含有有機化合物を含有する組成物であって、高い加水分解安定性を示す組成物に関する。

Description

【0001】
本発明は、改良された加水分解耐性を有する溶融ポリカーボネート、これを含有する組成物、および改良された加水分解耐性を有する成形品に関する。
【0002】
ポリカーボネートは、界面法を用いて、または溶融エステル交換法(溶融重合法)により、産業的に製造される。溶融重合法は、ホスゲンまたは塩素化溶媒を用いずに行うことができるため、重要視されている。界面法は、珍しい色と加水分解耐性を有するポリカーボネートを生成する。リン系添加物が色を更に改良するためにポリカーボネートに添加され得ることは公知である。しかし、前記リン化合物の添加は、界面法で生成されるポリカーボネートの加水分解耐性を低下させる。加水分解耐性の低下を回復するために、エポキシド化合物を通常添加する。しかし、エポキシドとリン化合物との組み合わせは、これら2種の化合物を添加しないで得たポリカーボネートよりも良好な加水分解耐性をもたらさない。エポキシドの添加は、リン化合物によって生じる加水分解耐性欠陥をせいぜい補うほどである。
【0003】
驚くことに、溶融重合によって生成されるポリカーボネートの加水分解耐性は、リン化合物を添加することによって改良されることが分かった。この効果は、エポキシド系加水分解安定化剤を添加しなくても生じる。
【0004】
従って、本発明は、溶融重合によって生成される、有機リン化合物を含有するポリカーボネート、コポリカーボネートおよび/またはポリカーボネートエステルを提供する。本発明は、前記ポリマーのうち1種以上を含有する組成物も提供する。最後に、本発明は、溶融重合法によって生成されるポリカーボネートおよびポリエステルカーボネートの加水分解耐性を改良するための有機リン化合物の使用も提供する。
【0005】
本発明の好適な有機リン化合物は、例えば、ホスフィン、ホスフィンオキシド、ホスフィニト、ホスホニト、亜リン酸エステル(P(OR))、ジホスフィン、ジホスフィニト、ジホスホニト、ジホスファイト、ホスフィン酸エステル、ホスホン酸エステル、リン酸、ジホスフィン酸エステル、ジホスホン酸エステルおよび二リン酸エステル化合物、並びに前記リン化合物のオリゴマー性誘導体である。
【0006】
本発明の好適なホスフィン(PR)およびホスフィンオキシド(OPR)化合物は、例えば、RがH、C〜C100アルキル基または非置換もしくは置換C〜C14アリール基であるものである。前記基Rは、同一であっても、異なっていてもよい。最も好ましい基Rは、フェニル、2-tert-ブチルフェニル、2,4-ジ-tert-ブチルフェニル、2,6-ジ-tert-ブチルフェニル、2,4,6-トリ-tert-ブチルフェニル、p-ノニルフェニルおよびナフタレンである。特に好ましいホスフィンはトリフェニルホスフィンである。
【0007】
本発明の好適なホスフィニト(P(OR)R)、ホスホニト(P(OR)R)および亜リン酸エステル(P(OR))化合物は、例えば、Rが水素またはC〜C100アルキル基または非置換もしくは置換C〜C14アリール基であるものである。基Rは、同一であっても、異なっていてもよい。最も好ましい基Rは、フェニル、2-tert-ブチルフェニル、2,4-ジ-tert-ブチルフェニル、2,6-ジ-tert-ブチルフェニル、2,4,6-トリ-tert-ブチルフェニル、p-ノニルフェニルおよびCH〜C1837である。
【0008】
本発明の好適なホスフィン酸エステル(PO(OR)R)、ホスホン酸エステル(PO(OR)R)およびリン酸エステル(PO(OR))化合物は、例えば、Rが水素またはC〜C100アルキル基または非置換もしくは置換C〜C14アリール基であるものである。基Rは、同一であっても、異なっていてもよい。最も好ましい基Rは、フェニル、2-tert-ブチルフェニル、2,4-ジ-tert-ブチルフェニル、2,6-ジ-tert-ブチルフェニル、2,4,6-トリ-tert-ブチルフェニル、p-ノニルフェニルおよびCH〜C1837である。
【0009】
本発明の好適なジホスフィン化合物RP-X-PRは、例えば、Rが水素またはC〜C100アルキル基または非置換もしくは置換C〜C14アリール基であるものであって、このような化合物は下記の式(2)に相当する。基Rは、同一であっても、異なっていてもよい。更に好適な化合物は、Xが2価のC〜C100アルキル基または非置換もしくは置換C〜C14アリール基であるものである。好ましい2価の基は、フェニレン、ビフェニレン、2,2-ジフェニルプロパンおよびナフチレンである。
【0010】
本発明の好適なジホスフィニト((RO)RP-X-PR(OR))、ジホスホニト((RO)P-X-R(OR))、ジホスファイト((RO)-P-OXO-P(OR))化合物は、例えば、RがC〜C100アルキル基または非置換もしくは置換C〜C14アリール基であるものである。基Rは、同一であっても、異なっていてもよい。更に好適な化合物は、Xが2価のC〜C100アルキル基または非置換もしくは置換C〜C14アリール基であるものである。特に好ましい2価の基は、フェニレン、ビフェニレンおよびナフチレンである。
【0011】
特に、Xは、式(2):
【化1】
Figure 2004526843
または式(3):
【化2】
Figure 2004526843
の基であってよい。ここで、前記式中、Rは、置換もしくは非置換フェニル、メチル、プロピル、エチル、ブチル基、ClまたはBrを表し、およびnは、0、1または2であり、そしてZは、C〜Cアルキリデン基またはC〜C12シクロアルキリデン基、S、SOまたは単結合を表す。
【0012】
本発明の好適な別のジホスファイトは、式:
【化3】
Figure 2004526843
(式中、Rは、C〜C100アルキル基または非置換もしくは置換C〜C14アリール基である。)
で表されるものである。前記式中、Yは、4価のC〜C100アルコキシ基である。最も好ましい4価の化合物はペンタエリスリトールである。
【0013】
最も好ましい亜リン酸エステルは、トリフェニルホスファイト、トリス-(2-tert-ブチルフェニル)ホスファイト、トリス-(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト、トリス-(2,6-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト(Irganox168( 登録商標 )
【化4】
Figure 2004526843
)、トリス-(2,4,6-トリ-tert-ブチルフェニル)ホスファイト、(2,4,6-トリ-tert-ブチルフェニル)-(2-ブチル-2-エチル-プロパン-1,3-ジイル)ホスファイト(Ultranox( 登録商標 )641:
【化5】
Figure 2004526843
)、ビス-(2,4-ジ-クミル-フェニル)-ペンタエリスリチルジホスファイト、ビス-(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)-ペンタエリスリチルジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリチルジホスファイト、トリス-(p-ノニルフェニル)ホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、ジイソデシルフェニルホスファイト、トリイソデシルホスファイト、トリラウリルホスファイトおよびトリス-[(3-エチルオキシエタニル-3)-メチル]ホスファイトである。最も好ましいホスフィンは、トリフェニルホスフィンである。最も好ましいホスホニトは、テトラキス-(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)[1,1-ビフェニル]-4,4'-ジイルビホスホニトである。
【0014】
最も好ましいリン酸エステルは、トリス-(2-エチルヘキシル)ホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリス-(2-tert-ブチルフェニル)ホスフェート、トリス-(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフェート、トリス-(2,6-ジ-tert-ブチルフェニル)ホスフェートおよびトリス-(2,4,6-トリ-tert-ブチルフェニル)ホスフェートである。
【0015】
前記リン化合物は、市販されており、種々の量の不純物を含有していてよい。高純度の化合物や、ほんの無視できる量の酸基を有するもの、アミン化合物、そしてアルカリ金属およびアルカリ土類金属塩などの残留塩だけが好ましく使用される。
【0016】
リン化合物は、ポリカーボネート組成物の特性を最適化するために、1種以上のリン化合物の混合物で使用されてもよい。前記リン化合物は、UV吸収剤、離型剤、ガラス、別のポリマー、ヒンダードフェノールおよびラクトンのような別の安定化剤や添加物との混合物として市販されている。
【0017】
本発明で使用されるリン化合物は、ポリカーボネート/ポリエステルカーボネートとの物理的な混合物として存在すると考えられる。リン化合物は、溶融ポリカーボネートの量に対して10ppm〜30%の量で本発明の効果を発現する。リン化合物は、本発明の所望の効果をもたらすために、ポリカーボネートの重量に対して10ppm〜約1重量%の量で好ましく使用される。
【0018】
本発明において添加されるリン化合物は、溶融重合前にモノマーまたは触媒溶液に添加されてよい。リン化合物は、溶融重合法中に添加されても、あるいは溶融重合の終了時に溶融流に直接添加されてもよい。最後に、リン化合物は、別の段階で(例えば、コンパンド化中に)ポリカーボネート/ポリエステルカーボネートと混合されてもよい。
【0019】
本発明で使用されるリン化合物の効果は、式(1)の溶融ポリカーボネート中で現われる。
【化6】
Figure 2004526843
(式中、大括弧内は繰り返し構造単位を表し、Mは、Arまたは多官能基A、B、CもしくはD(ここでArは式(2):
【化7】
Figure 2004526843
で表される基または特に好ましくは式(3):
【化8】
Figure 2004526843
で表される基であってよく、Zは、C〜Cアルキリデン基またはC〜C12シクロアルキリデン基、S、SOまたは単結合を表し、Rは、置換もしくは非置換のフェニル、メチル、プロピル、エチル、ブチル基、ClまたはBrを表し、およびnは、0、1または2である。)であってよく、前記多官能基Aは、式:
【化9】
Figure 2004526843
の基であり、前記多官能基Bは、式:
【化10】
Figure 2004526843
の基であり、前記多官能基Cは、式:
【化11】
Figure 2004526843
の基であり、前記多官能基Dは、式:
【化12】
Figure 2004526843
の基であり、および多官能基A、B、CおよびDの合計が5ppmを超え、Yは、Hまたは式(4):
【化13】
Figure 2004526843
の基であり、Rは、同一または異なって、H、C〜C20アルキル、CまたはC(CH)を表し、およびnは、0、1、2または3であってよく、Xは、Yまたは−(MOCOO)Yであり、前記MとYは、前述と同じ意味を表す。)
【0020】
下記の数式(Q)で表される擬塑性(y)を有するポリカーボネートが特に好ましい。
【数1】
Figure 2004526843
ここで、
−yは1以上であり、
―a、bおよびcは定数であり、そして
―cは0.3〜0.1、好ましくは0.2〜0.1、最も好ましくは約0.1であり、
―bは14.831±0.05〜0.02、好ましくは±0.04〜0.02、最も好ましくは±約0.02であり、および
―aは0.1262±0.005〜0.003、好ましくは±0.004〜0.003、最も好ましくは±約0.003であり、および
xは、ポリカーボネートの相対粘度である。前記の特に好ましいポリカーボネートおよびその製造法は、本出願と同時に出願した出願(国内ファイル番号LeA34498)に記載している。
【0021】
本発明のポリカーボネートは、ゲル浸透クロマトグラフィーで求められる重量平均分子量5,000〜80,000、好ましくは10,000〜60,000、最も好ましくは15,000〜40,000を有していてよい。
【0022】
Arは、好ましくは以下の式:
【化14】
Figure 2004526843
のように定義され、多官能基Aは好ましくは基A1:
【化15】
Figure 2004526843
であり、前記基Bは好ましくは基B1:
【化16】
Figure 2004526843
であり、前記基Cは好ましくは基C1:
【化17】
Figure 2004526843
である。
基B1とC1において、Xは、前述と同じ意味を表す。基Dは好ましくは基D1:
【化18】
Figure 2004526843
である。
【0023】
前述の溶融ポリカーボネートは、ほんの一例である。成分A〜Dの割合は、溶融ポリカーボネート中でより多いかまたは少ない割合で含まれていてもよい。
【0024】
溶融エステル交換法による芳香族ポリカーボネートの調製は、公知であり、例えば、「シュネル(Schnell)」著、ケミストリー・アンド・フィジックス・オブ・ポリカーボネーツ(Chemistry andPhysics of Polycarbonates)、ポリマー・レヴューズ、第9巻、インターサイエンス・パブリッシャーズ、ニューヨーク、ロンドン、シドニー1964年に記載されている。ディ・シー・プレヴォルセック(D. C. Prevorsek)、ビー・ティ・デボナ(B. T. Debona)およびワイ・ケステン(Y. Kesten)著、コーポレイト・リサーチ・センター、アライド・ケミカル・コーポレイション、モーリスタウン、ニュージャージー州07960、「シンセシス・オブ・ポリ(エステル)カーボネート・コポリマーズ(Synthesis of Poly(ester)carbonate Copolymers)」、ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス、ポリマー・ケミストリー・エディション、第19巻、75〜90頁(1980年)、ディ・フライターグ(D. Freitag)、ユー・グリゴ(U. Grigo)、ピー・アール・ミュラー(P. R. Muller)、エヌ・ヌーヴェルン(N. Nouvertne)著、バイエル・アクチエンゲゼルシャフト、「ポリカーボネーツ(Polycarbonates)」、エンサイクロペディア・オブ・ポリマー・サイエンス・アンド・エンジニアリング、第11巻、第2版、1988年、648〜718頁、および最後に、デス・ユー・グリゴ、ケイ・キルヒナー(K. Kirchner)およびピー・アール・ミュラー著、「ポリカーボネート(Polycarbonate)」、ベッカー/ブラウン、クンシュトシュトッフ-ハンドブッフ(Kunststoff-Handbuch)、第3/1巻、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリエステル、セルロースエステル(Polycarbonate, polyacetale, Polyester, Celluloseester)、カール・ハンサー・フェルラーク、ミュンヘン、ウィーン1992年、117〜299頁を参照のこと。
【0025】
本発明のリン化合物と共に使用されるポリカーボネート/ポリエステルカーボネートは、好適な触媒の存在下、好適なジフェノールとジアリールカーボネートとの溶融エステル交換反応によって調製される。ポリカーボネートは、ヒドロキシまたはカーボネート末端基を含むカーボネートオリゴマーと好適なジフェノールおよびジアリールカーボネートとの縮合によっても調製され得る。
【0026】
本発明において、好適なジアリールカーボネートは、ジ-C〜C14アリールエステル、好ましくはフェノールのジエステルまたはアルキル置換フェノールのジエステル、すなわち、ジフェニルカーボネート、ジクレジルカーボネートおよびジ-4-tert-ブチルフェニルカーボネートである。ジフェニルカーボネートが最も好ましい。
【0027】
好適なカーボネートオリゴマーは、前記式(1)で示され、かつ分子量153〜15,000を有する。
【0028】
好適なジ-C〜C14アリールエステル中には、アリール置換基の混合物を含有する非対称ジアリールエステルも包含される。フェニルクレジルカーボネートおよび4-tert-ブチルフェニルカーボネートが最も好ましい。
【0029】
好適なジアリールエステル中には、ジ-C〜C14アリールエステル1個以上の混合物も包含される。最も好ましい混合物は、ジフェニルカーボネートと、ジクレジルカーボネートと、ジ-4-tert-ブチルフェニルカーボネートとの混合物である。
【0030】
ジフェノール1モルに対し、ジアリールカーボネートは、1.00〜1.30モルの量、特に好ましくは1.02〜1.20モルの量、最も好ましくは1.05〜1.15モルの量で使用されてよい。
【0031】
本発明において、好適なジヒドロキシベンゼン化合物は、式(5)に対応するものである。
【化19】
Figure 2004526843
式中、Rは、置換もしくは非置換のフェニル、メチル、プロピル、エチル、ブチル基、ClまたはBrであり、nは0、1または2である。
【0032】
最も好ましいジヒドロキシベンゼン化合物は、1,3-ジヒドロキシベンゼン、1,4-ジヒドロキシベンゼンおよび1,2-ジヒドロキシベンゼンである。
【0033】
本発明において、好適なジフェノールは、式(6)に対応するものである。
【化20】
Figure 2004526843
式中、Zは、C〜CアルキリデンもしくはC〜C12シクロアルキリデン基、S、SOまたは単結合であり、Rは、置換もしくは非置換のフェニル、メチル、プロピル、エチル、ブチル基、ClまたはBrであり、nは0、1または2である。
【0034】
好ましいジフェノールは、4,4'-ジヒドロキシジフェニル、4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルフィド、1,1-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-シクロヘキサン、1,2-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-ベンゼン、1,3-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-ベンゼン、1,4-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-ベンゼン、ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-メタン、2,2-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-プロパン、2,4-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルブタン、2,2-ビス-(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)-プロパン、2,2-ビス-(3-クロロ-4-ヒドロキシフェニル)-プロパン、ビス-(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)-メタン、2,2-ビス-(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)-プロパン、ビス-(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)-スルホン、ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-スルホン、1,2-ビス-[2-(4-ヒドロキシフェニル)-イソプロピル]-ベンゼン、1,3-ビス-[2-(4-ヒドロキシフェニル)-イソプロピル]-ベンゼン、1,4-ビス-[2-(4-ヒドロキシフェニル)-イソプロピル]-ベンゼン、1,1-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-1-フェニルエタン、2,4-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルブタン、2,2-ビス-(3,5-ジクロロ-4-ヒドロキシフェニル)-プロパン、2,2-ビス-(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)-2-プロパン、1,1-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサンである。
【0035】
最も好ましいジフェノールは、1,1-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-1-フェニルエタン、2,2-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-プロパン、4,4'-ジヒドロキシジフェニル、1,1-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、2,2-ビス-(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)-プロパンおよび1,3-ビス-[2-(4-ヒドロキシフェニル)-イソプロピル]-ベンゼンである。
【0036】
好適なジフェノール中には、1以上のジフェノールの混合物も包含される。その結果、コポリカーボネートが得られる。最も好ましい混合パートナーは、1,3-ビス-[2-(4-ヒドロキシフェニル)-イソプロピル]-ベンゼン、1,1-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチル-シクロヘキサン、2,2-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-プロパン、4,4'-ジヒドロキシジフェニルおよび2,2-ビス-(3,5-ジブロモ-4-ヒドロキシフェニル)-プロパンである。
【0037】
加えて、3個のフェノールOH官能基を含有する化合物などの枝分かれ剤を添加してもよい。これにより、明らかにポリマー中に枝分かれが生じて、非ニュートン流動特性が高められる。好適な枝分かれ剤には、フロログルシン、3,3-ビス-(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)-2-オキソ-2,3-ジヒドロインドール、4,6-ジメチル-2,4,6-トリス-(4-ヒドロキシフェニル)-ヘプト-2-エン、4,6-ジメチル-2,4,6-トリス-(4-ヒドロキシフェニル)-ヘプタン、1,3,5-トリス-(4-ヒドロキシフェニル)-ベンゼン、1,1,1-トリス-(4-ヒドロキシフェニル)-エタン、トリス-(4-ヒドロキシフェニル)-フェニルメタン、2,2-ビス[4,4-ビス-(4-ヒドロキシフェニル)-シクロヘキシル]-プロパン、2,4-ビス-(4-ヒドロキシフェニルイソプロピル)-フェノール、2,6-ビス-(2-ヒドロキシ-5'-メチルベンジル)-4-メチルフェノール、2-(4-ヒドロキシフェニル)-2-(2,4-ジヒドロキシフェニル)-プロパン、ヘキサキス-(4-(4-ヒドロキシフェニルイソプロピル)-フェニル)オルトテレフタレート、テトラキス-(4-ヒドロキシフェニル)-メタン、テトラキス-(4-(4-ヒドロキシフェニル-イソプロピル)-フェノキシ)-メタン、1,4-ビス-((4',4''-ジヒドロキシ-トリフェニル)-メチル)-ベンゼンおよびイサチンビスクレゾール、ペンタエリスリトール、2,4-ジヒドロキシ安息香酸、トリメシン酸、シアヌール酸が包含される。
【0038】
本発明のポリカーボネートを調製するのに好適な触媒は、例えば、式(7)で表されるものである。
【化21】
Figure 2004526843
(式中、R、R、RおよびRは、独立して、同一または異なって、C〜C18アルキレン、C〜C10アリールまたはC〜Cシクロアルキル基を表してよく、およびXは、アニオンを表してよく、この場合、対応する酸−塩基対:
【化22】
Figure 2004526843
のpK値は11未満である。)
【0039】
好ましい触媒は、テトラフェニルホスホニウムフルオライド、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレートおよびテトラフェニルホスホニウムフェノラートである。最も好ましいのは、テトラフェニルホスホニウムフェノラートである。ホスホニウム塩触媒の好ましい量は、例えばジフェノール1モルにつき10−2〜10−8モルであり、触媒の最も好ましい量は、ジフェノール1モルにつき10−4〜10−6モルである。任意に、ホスホニウム塩に加えて、別の触媒を使用して重合速度を高めてもよい。これはアルカリ金属およびアルカリ土類金属の塩を包含し、例えば、水酸化物、アルコキシドおよびアリールオキシドのリチウム、ナトリウムおよびカリウム塩が挙げられ、好ましくは水酸化物、アルコキシドまたはアリールオキシドのナトリウム塩である。水酸化ナトリウムおよびナトリウムフェノラートが最も好ましい。助触媒の量は、例えば、1〜200ppb、好ましくは5〜150ppb、最も好ましくは10〜125ppbの範囲である。ここで、それぞれの値はナトリウムとして算出している。
【0040】
ポリカーボネートは、反応が150〜400℃の温度で段階を追って行われる条件下で調製されてよい。各段階での滞留時間は15分〜5時間および圧力は1000〜0.01mbarである。
【0041】
本発明の組成物は、ポリカーボネートまたはポリエステルカーボネート以外に、別のポリマー成分および汎用の添加物を含有していてよい。使用できるポリマー成分は、例えば、スチレン/アクリロニトリルコポリマー(SAN)、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレンターポリマー(ABS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、フッ素化ポリオレフィン(PTFE)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィン、およびエチレン/プロピレンゴム、エポキシ樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリシクロヘキセンジメタノール(PCT)などのポリエステル、エチレングリコールとシクロヘキセンジメタノールテレフタル酸との、2成分比が1:4であるコポリエステル(PCGT)、エチレングリコールとシクロヘキセンジメタノールテレフタル酸との、2成分比が4:1であるコポリエステル(PETG)、および界面法により生成される他のポリカーボネート、並びに前記成分の混合物である。更なる添加物は、離型剤、安定化剤、酸化防止剤、難燃剤、着色剤および顔料、帯電防止剤、核形成剤、滴り落ち防止剤、および有機フィラーおよび更には無機のフィラー、並びに強化剤である。
【0042】
本発明のポリカーボネートは、本発明の組成物中に、前記組成物の重量に対して好ましくは5〜95重量%、特に好ましくは10〜90重量%、最も好ましくは20〜80重量%の量で含まれていてよい。本発明の組成物中の別のポリマー成分は、前記組成物の重量に対して好ましくは1〜60重量%、特に好ましくは1〜40重量%、最も好ましくは2〜30重量%の量で含まれていてよい。
【0043】
前記組成物は、充填または強化された成形用組成物に対して、フィラーおよび/または強化剤などの無機材料を60重量%まで、好ましくは10〜40重量%含有していてよい。難燃剤は、本発明の組成物中に、前記組成物の重量に対して35重量%まで、好ましくは10〜25重量%の量で含まれていてよい。
【0044】
ポリカーボネート/ポリエステルカーボネート以外に、本発明の組成物中に含まれ得る前記のおよび更なる成分または添加物を以降に例を挙げて説明する。
これらの物質は、例えば、アディティヴズ・フォア・プラスチクス・ハンドブック(Additives for Plastics Handbook)、ジョン・マーフィー、1999年などの多くの刊行物に記載されており、また市販されている。
【0045】
1. 好適な酸化防止剤は、例えば、以下のようなものを包含する。
1.1. アルキル化モノフェノール、例えば、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メチルフェノール、2-tert-ブチル-4,6-ジメチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-エチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-n-ブチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-イソブチルフェノール、2,6-ジシクロペンチル-4-メチルフェノール、2-(α-メチル-シクロヘキシル)-4,6-ジメチルフェノール、2,6-ジオクタデシル-4-メチルフェノール、2,4,6-トリシクロヘキシルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メトキシメチルフェノール、ノニルフェノール、これらの側鎖が線形であるかまたは枝分かれしているもの(例えば、2,6-ジ-ノニル-4-メチルフェノール、2,4-ジメチル-6-(1'-メチルウンデシ-1'-イル)-フェノール、2,4-ジメチル-6-(1'-メチルヘプタデシ-1'-イル)-フェノール、2,4-ジメチル-6-(1'-メチルトリデシ-1'-イル)-フェノール)。
【0046】
1.2. アルキルチオメチルフェノール、例えば、2,4-ジオクチルチオメチル-6-tert-ブチルフェノール、2,4-ジオクチルチオメチル-6-メチルフェノール、2,4-ジオクチルチオメチル-6-エチルフェノール、2,6-ジドデシルチオメチル-4-ノニルフェノール。
【0047】
1.3. ヒドロキノンおよびアルキル化ヒドロキノン、例えば、2,6-ジ-tert-ブチル-4-メトキシフェノール、2,5-ジ-tert-ブチル-ヒドロキノン、2,5-ジ-tert-ブチル-ヒドロキノン、2,6-ジフェニル-4-オクタデシルオキシフェノール、2,6-ジ-tert-ブチルヒドロキノン、2,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニソール、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニソール、3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルステアレート、ビス-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)アジペート。
【0048】
1.4. トコフェロール、例えば、α-トコフェロール、β-トコフェロール、γ-トコフェロール、δ-トコフェロールおよびこれらの混合物(ビタミンE)。
【0049】
1.5. ヒドロキシル化チオジフェニルエーテル、例えば、2,2'-チオ-ビス-(6-tert-ブチル-4-メチルフェノール)、2,2'-チオ-ビス-(4-オクチルフェノール)、4,4'-チオ-ビス-(6-tert-ブチル-3-メチルフェノール)、4,4'-チオ-ビス-(6-tert-ブチル-2-メチルフェノール)、4,4'-チオ-ビス-(3,6-ジ-sec-アミルフェノール)、4,4'-ビス-(2,6-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)ジスルフィド。
【0050】
1.6. アルキリデンビスフェノール、例えば、2,2'-メチレン-ビス-(6-tert-4-メチルフェノール)、2,2'-メチレン-ビス-(6-tert-ブチル-4-エチルフェノール)、2,2'-メチレン-ビス-[4-メチル-6-(α-メチルシクロヘキシル)-フェノール]、2,2'-メチレン-ビス-(4-メチル-6-シクロヘキシルフェノール)、2,2'-メチレン-ビス-(6-ノニル-4-メチルフェノール)、2,2'-メチレン-ビス-(4,6-ジ-tert-ブチルフェノール)、2,2'-エチリデン-ビス-(4,6-ジ-tert-ブチルフェノール)、2,2'-エチリデン-ビス-(6-tert-ブチル-4-イソブチルフェノール)、2,2'-メチレン-ビス-[6-(α-メチルベンジル)-4-ノニルフェノール]、2,2'-メチレン-ビス-[6-(α,α-ジメチルベンジル)-4-ノニルフェノール]、4,4'-メチレン-ビス-(2,6-ジ-tert-ブチルフェノール)、4,4'-メチレン-ビス-(6-tert-ブチル-2-メチルフェノール)、1,1-ビス-(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)ブタン、2,6-ビス-(3-tert-ブチル-5-メチル-2-ヒドロキシベンジル)-4-メチルフェノール、1,1,3-トリス-(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)-ブタン、1,1-ビス-(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)-3-n-ドデシルメルカプトブタン、エチレングリコールビス-[3,3-ビス-(3'-tert-ブチル-4'-ヒドロキシフェニル)-ブチレート]、ビス-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)-ジシクロペンタジエン、ビス-[2-(3'-tert-ブチル-2'-ヒドロキシ-5'-メチルベンジル)-6-tert-ブチル-4-メチルフェニル]テレフタレート、1,1-ビス-(3,5-ジメチル-2-ヒドロキシフェニル)-ブタン、2,2-ビス-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-プロパン、2,2-ビス-(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)-4-n-ドデシルメルカプトブタン、1,1,5,5-テトラ-(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-2-メチルフェニル)-ペンタン。
【0051】
1.7. O - 、N - およびS - ベンジル化合物、例えば、3,5,3',5'-テトラ-tert-ブチル-4,4'-ジヒドロキシジベンジルエーテル、オクタデシル-4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルベンジルメルカプトアセテート、トリデシル-4-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルベンジルメルカプトアセテート、トリス-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)アミン、ビス-(4-tert-ブチル-3-ヒドロキシ-2,6-ジメチルベンジル)-ジチオテレフタレート、ビス-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)スルフィド、イソオクチル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルメルカプトアセテート。
【0052】
1.8. ヒドロキベンジル化マロン酸エステル (malonate)、例えば、ジオクタデシル-2,2-ビス-(3,5-ジ-tert-ブチル-2-ヒドロキシベンジル)マロネート、ジオクタデシル-2-(3-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルベンジル)マロネート、ジドデシルメルカプトエチル-2,2-ビス-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)マロネート、ビス-[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェニル]-2,2-ビス-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)マロネート。
【0053】
1.9. 芳香族ヒドロキシベンジル化合物、例えば、1,3,5-トリス-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2,4,6-トリメチルベンゼン、1,4-ビス-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-2,3,5,6-テトラメチルベンゼン、2,4,6-トリス-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)-フェノール。
【0054】
1.10. トリアジン化合物、例えば、2,4,-ビス-(オクチルメルカプト)-6-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニリノ)-1,3,5-トリアジン、2-オクチルメルカプト-4,6-ビス-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシアニリノ)-1,3,5-トリアジン、2-オクチルメルカプト-4,6-ビス-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェノキシ)-1,3,5-トリアジン、2,4,6-トリス-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェノキシ)-1,2,3-トリアジン、1,3,5-トリス-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5-トリス-(4-tert-ブチル-3-ヒドロキシ-2,6-ジメチルベンジル)イソシアヌレート、2,4,6-トリス-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルエチル)-1,3,5-トリアジン、1,3,5-トリス-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオイル)-ヘキサヒドロ-1,3,5-トリアジン、1,3,5-トリス-(3,5-ジシクロヘキシル-4-ヒドロキシベンジル)-イソシアヌレート。
【0055】
1.11. アシルアミノフェノール、例えば、4-ヒドロキシラウルアニリド(4-hydroxylauranilide)、4-ヒドロキシテアルアニリド(4-hydroxytearanilide)、オクチル-N-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)-カルバメート。
【0056】
1.12. β -(3,5- -tert- ブチル -4- ヒドロキシフェニル ) プロピオン酸のエステルであって、1価または多価アルコール(例えば、メタノール、エタノール、n-オクタノール、i-オクタノール、オクタデカノール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリトール、トリス-(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N'-ビス-(ヒドロキシエチル)-オキサミド、3-チアウンデカノール、3-チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4-ヒドロキシメチル-1-ホスファ-2,6,7-トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン)とのエステル。
【0057】
1.13. β -(5-tert- ブチル -4- ヒドロキシ -3- メチルフェニル ) プロピオン酸のエステ であって、1価または多価アルコール(例えば、メタノール、エタノール、n-オクタノール、i-オクタノール、オクタデカノール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリトール、トリス-(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N'-ビス-(ヒドロキシエチル)-オキサミド、3-チアウンデカノール、3-チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4-ヒドロキシメチル-1-ホスファ-2,6,7-トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン)とのエステル。
【0058】
1.14. β -(3,5- ジシクロヘキシル -4- ヒドロキシフェニル ) プロピオン酸のエステルであって、1価または多価アルコール(例えば、メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリトール、トリス-(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N'-ビス-(ヒドロキシエチル)-オキサミド、3-チアウンデカノール、3-チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4-ヒドロキシメチル-1-ホスファ-2,6,7-トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン)とのエステル。
【0059】
1.15. 3,5- -tert- ブチル -4- ヒドロキシフェニル酢酸のエステルであって、1価または多価アルコール(例えば、メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6-ヘキサンジオール、1,9-ノナンジオール、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリトール、トリス-(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N'-ビス-(ヒドロキシエチル)-オキサミド、3-チアウンデカノール、3-チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4-ヒドロキシメチル-1-ホスファ-2,6,7-トリオキサ-ビシクロ[2.2.2]オクタン)とのエステル。
【0060】
1.16. β -(3,5- -tert- ブチル -4- ヒドロキシフェニル ) プロピオン酸のアミド、例えば、N,N'-ビス-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)-ヘキサメチレンジアミド、N,N'-ビス-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)-トリメチレンジアミド、N,N'-ビス-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジド、N,N'-ビス-[2-(3-[3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル]プロピオニルオキシ)-エチル]オキサミド(ユニロイヤル(Uniroyal)製Naugard( 登録商標 )XL-1)
【0061】
1.17. アスコルビン酸(ビタミンC)
【0062】
1.18. アミノ酸化防止剤、例えば、N,N'-ジイソプロピル-p-フェニレンジアミン、N,N'-ジ-sec-ブチル-p-フェニレンジアミン、N,N'-ビス-(1,4-ジメチルペンチル)-p-フェニレンジアミン、N,N'-ビス-(1-エチル-3-メチルペンチル)-p-フェニレンジアミン、N,N'-ビス-(1-メチルヘプチル)-p-フェニレンジアミン、N,N'-ジシクロヘキシル-p-フェニレンジアミン、N,N'-ジフェニル-p-フェニレンジアミン、N,N'-ビス-(2-ナフチル)-p-フェニレンジアミン、N-イソプロピル-N'-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-(1,3-ジメチルブチル)-N'-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-(1-メチル-ヘプチル)-N'-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-シクロヘキシル-N'-フェニル-p-フェニレンジアミン、4-(p-トルエンスルファモイル)-ジフェニルアミン、N,N'-ジメチル-N,N'-ジ-sec-ブチル-p-フェニレンジアミン、ジフェニルアミン、N-アリルジフェニルアミン、4-イソプロポキシジフェニルアミン、N-フェニル-1-ナフチルアミン、N-(4-tert-オクチルフェニル)-1-ナフチルアミン、N-フェニル-2-ナフチルアミン、オクチル化ジフェニルアミン(例えば、p,p'-ジ-tert-オクチルジフェニルアミン、4-n-ブチルアミノフェノール、4-ブチリルアミノフェノール、4-ノナノイル-アミノフェノール、4-ドデカノイルアミノフェノール、4-オクタデカノイルアミノフェノール、ビス-(4-メトキシフェニル)-アミン、2,6-ジ-tert-ブチル-4-ジメチルアミノメチルフェノール、2,4'-ジアミノジフェニルメタン、4,4'-ジアミノジフェニルメタン、N,N,N',N'-テトラメチル-4,4'-ジアミノジフェニルメタン、1,2-ビス-[(2-メチルフェニル)-アミノ]-エタン、1,2-ビス-(フェニルアミノ)-プロパン、(o-トルイル)-ビグアニド、ビス-[4-(1',3'-ジメチルブチル)-フェニル]-アミン、tert-オクチル化N-フェニル-1-ナフチルアミン)、モノ-およびジ-アルキル化tert-ブチル/tert-オクチルジフェニルアミンの混合物、モノ-およびジ-アルキル化ノニルジフェニルアミンの混合物、モノ-およびジ-アルキル化ドデシルジフェニルアミンの混合物、モノ-およびジ-アルキル化イソプロピル/イソへキシルジフェニルアミンの混合物、モノ-およびジ-アルキル化tert-ブチルジフェニルアミンの混合物、2,3-ジヒドロ-3,3-ジメチル-4H-1,4-ベンゾチアジン、フェノチアジン、モノ-およびジ-アルキル化tert-ブチル/tert-オクチルフェノチアジンの混合物、モノ-およびジ-アルキル化tert-オクチルフェノチアジンの混合物、N-アリルフェノチアジン、N,N,N',N'-テトラフェニル-1,4-ジアミノブ-2-テン、N,N'-ビス-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジ-4-イル)-ヘキサメチレンジアミン、ビス-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジ-4-イル)セバケート、2,2,6,6-テトラメチルピペリジ-4-ノン、2,2,6,6-テトラメチルピペリジ-4-ノール。これらの化合物は、単独でまたは混合物として使用してよい。
【0063】
1.19. 好適なチオ相乗性 (thiosynergistic) 化合物は、例えば、ジラウリルチオジプロピオネートおよび/またはジステアリルチオジプロピオネートである。
【0064】
2. UV−吸収剤および光安定化剤は、本発明の組成物中、前記組成物の重量に対して0.1〜15重量%、好ましくは3〜8重量%の量で使用してよい。好適なUV吸収剤および光安定化剤は、例えば、以下のものである。
【0065】
2.1. 2-(2'- ヒドロキシフェニル )- ベンゾトリアゾール、例えば、2-(2'-ヒドロキシ-5'-メチルフェニル)-ベンゾトリアゾール、2-(3',5'-ジ-tert-ブチル-2'-ヒドロキシフェニル)-ベンゾトリアゾール、2-(5'-tert-ブチル-2'-ヒドロキシフェニル)-ベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-5'-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-フェニル)-ベンゾトリアゾール、2-(3',5'-ジ-tert-ブチル-2'-ヒドロキシフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(3'-tert-ブチル-2'-ヒドロキシ-5'-メチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(3'-sec-ブチル-5'-tert-ブチル-2'-ヒドロキシフェニル)-ベンゾトリアゾール、2-(2'-ヒドロキシ-4'-オクチルオキシフェニル)-ベンゾトリアゾール、2-(3',5'-ジ-tert-アミル-2'-ヒドロキシフェニル)-ベンゾトリアゾール、2-(3',5'-ビス-(α,α-ジメチルベンジル)-2'-ヒドロキシフェニル)-ベンゾトリアゾール、2-(3'-tert-ブチル-2'-ヒドロキシ-5'-(2-オクチルオキシカルボニルエチル)-フェニル-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(3'-tert-ブチル-5'-[2-(2-エチルへキシルオキシ)-カルボニルエチル]-2'-ヒドロキシフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(3'-tert-ブチル-2'-ヒドロキシ-5'-(2-メトキシカルボニルエチル)-フェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール、2-(3'-tert-ブチル-2'-ヒドロキシ-5'-(2-メトキシカルボニルエチル)-フェニル)-ベンゾトリアゾール、2-(3'-tert-ブチル-2'-ヒドロキシ-5'-(2-オクチルオキシカルボニルエチル)-フェニル)-ベンゾトリアゾール、2-(3'-tert-ブチル-5'-[2-(2-エチルヘキシルオキシ)-カルボニルエチル]-2'-ヒドロキシフェニル)-ベンゾトリアゾール、2-(3'-ドデシル-2'-ヒドロキシ-5'-メチルフェニル)-ベンゾトリアゾール、2-(3'-tert-ブチル-2'-ヒドロキシ-5'-(2-イソオクチルオキシカルボニルエチル)-フェニルベンゾトリアゾール、2,2'-メチレン-ビス-[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-6-ベンゾトリアゾール-2-イルフェノール]、および2-[3'-tert-ブチル-5'-(2-メトキシカルボニルエチル)-2'-ヒドロキシフェニル]-2H-ベンゾトリアゾールとポリエチレングリコール300とのエステル交換反応生成物、そして、[R-CHCH-COO-CHCH]で表されるものであって、Rが3'-tert-ブチル-4'-ヒドロキシ-5'-2H-ベンゾトリアゾール-2-イルフェニルであるもの、2-[2'-ヒドロキシ-3'-(α,α-ジメチルベンジル)-5'-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-フェニル]-ベンゾトリアゾール)、2-[2'-ヒドロキシ-3'-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-5'-(α,α-ジメチルベンジル)-フェニル]-ベンゾトリアゾール)。
【0066】
2.2. 2- ヒドロキシベンゾフェノン、例えば、4-ヒドロキシ-、4-メトキシ-、4-オクチロキシ-、4-デシルオキシ-、4-ドデシルオキシ-、4-ベンジルオキシ-、4,2',4'-トリヒドロキシ-および2'-ヒドロキシ−4,4'-ジメトキシ-誘導体。
【0067】
2.3. 置換および非置換安息香酸のエステルであって、例えば、4-tert-ブチルフェニルサリチル酸エステル、フェニルサリチル酸エステル、オクチルフェニルサリチル酸エステル、ビベンゾイルレゾルシノール、ビス-(4-tert-ブチルベンゾイル)-レゾルシノール、ベンゾイルレゾルシノール、2,4-ジ-tert-ブチルフェニル-3,5-ジ-tert-ブチル4-ヒドロキシ安息香酸エステル、ヘキサデシル-3,5-ジ-tert-ブチル4-ヒドロキシ安息香酸エステル、オクタデシル-3,5-ジ-tert-ブチル4-ヒドロキシ安息香酸エステル、2-メチル-4,6-ジ-tert-ブチルフェニル-3.5-ジ-tert-ブチル4-ヒドロキシ安息香酸エステル。
【0068】
2.4. アクリル酸エステル、例えば、エチル-α-シアン-β,β-ジフェニルアクリレート、イソオクチル-α-シアン-β,β-ジフェニルアクリレート、メチル-α-カルボメトキシ桂皮酸エステル、メチル-α-シアン-β-メチル-p-メトキシ桂皮酸エステル、ブチル-α-シアン-β-メチル-p-メトキシ桂皮酸エステル、メチル-α-カルボメトキシ-p-メトキシ桂皮酸エステルおよびN-(β-カルボメトキシ-β-シアンビニル)-2-メチルインドリン。
【0069】
2.5. ニッケル化合物、例えば、2,2'-チオビス-[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)-フェノール]との1:1または1:2錯体などのニッケル錯体であって、n-ブチルアミン、トリエタノールアミンまたはN-シクロヘキシルジエタノールアミンなどの別のリガンドを含むまたは含まないもの、ニッケルジブチルジチオカルバメート、モノアルキルエステルのニッケル塩であって、例えば、4-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルベンジルホスホン酸のメチルまたはエチルエステル、2-ヒドロキシ-4-メチルフェニルウンデシルケトキシムなどのケトキシムのニッケル錯体、1-フェニル-4-ラウロイル-5-ヒドロキシピラゾールのニッケル錯体であって、別のリガンドを含むまたは含まないもの。
【0070】
2.6.立体障害アミン、例えば、ビス-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバシン酸エステル、ビス-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)コハク酸エステル、ビス-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)セバシン酸エステル、ビス-(1-オクチロキシ-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバシン酸エステル、ビス-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)、n-ブチル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-ベンジルマロン酸エステル、1-(2-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合物、N,N'-ビス-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-ヘキサメチレンジアミンと4-tert-オクチルアミノ-2,6-ジ-クロロ-1,3,5-トリアジンとの直鎖または環式縮合物、トリス-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-ニトリロトリアセテート、テトラキス-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボキシレート、1,1'-(1,2-エタンジイル)-ビス-(3,3,5,5-テトラメチルピペラジノン)、4-ベンゾイル-(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン、ビス-(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)-2-n-ブチル-2-(2-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルベンジル)マロン酸エステル、3-n-オクチル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン、ビス-(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)セバシン酸エステル、ビス-(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)コハク酸エステル、N,N'-ビス-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-ヘキサメチレンジアミンと4-モルホリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの直鎖または環式縮合物、2-クロロ-4,6-ビス-(4-n-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンと1,2-ビス-(3-アミノプロピルアミノ)-エタンとの縮合物、2-クロロ-4,6-ビス-(4-n-ブチルアミノ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)-1,3,5-トリアジンと1,2-ビス-(3-アミノプロピルアミノ)-エタンとの縮合物、8-アセチル-3-ドデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1,3,8-トリアザスピロ[4.5]-デカン-2,4-ジオン、3-ドデシル-1-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-ピロリジン-2,5-ジオン、3-ドデシル-1-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)-ピロリジン-2,5-ジオン、4-ヘキサデシルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンと4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンとの混合物、N,N'-ビス-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-ヘキサメチレンジアミンと4-シクロヘキシルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合生成物、1,2-ビス-(3-アミノプロピルアミノ)-エタンと2,4,6-トリクロロ-1,3,5-トリアジンと更に4-ブチルアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジンとの縮合生成物(CAS標準No.[136504-96-6])、N-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-n-ドデシルスクシンイミド、N-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)-n-ドデシルスクシンイミド、2-ウンデシル-7,7,9,9-テトラメチル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソスピロ[4.5]デカン、7,7,9,9-テトラメチル-2-シクロウンデシル-1-オキサ-3,8-ジアザ-4-オキソスピロ[4.5]デカンとエピクロロヒドリンとの反応生成物、1,1-ビス-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジルオキシカルボニル)-2-(4-メトキシフェニル)-エタン、N,N'-ビス-(ホルミル)-N,N'-ビス-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-ヘキサメチレンジアミン、4-メトキシメチレンマロン酸と1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ヒドロキシピペリジンとのジエステル、ポリ[メチルプロピル-3-オキシ-4-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-シロキサン]、無水マレイン酸/α-オレフィンコポリマーと2,2,6,6-テトラメチル-4-アミノピペリジンまたは1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-アミノピペリジンとの反応生成物。
【0071】
2.7. オキサミド、例えば、4,4'-ジオクチルオキシオキサニリド、2,2'-ジエトキシオキサニリド、2,2'-ジオクチルオキシ-5,5'-ジ-tert-ブトキサニリド、2,2'-ジドデシルオキシ-5,5'-ジ-tert-ブトキサニリド、2-エトキシ-2'-エチルオキサニリド、N,N'-ビス(3-ジメチルアミノプロピル)-オキサミド、2-エトキシ-5-tert-ブチル-2'-エトキサニリドおよびこれと2-エトキシ-2'-エチル-5,4'-ジ-tert-ブトキサニリドとの混合物、o-およびp-メトキシ二置換オキサニリドの混合物およびo-およびp-エトキシ二置換オキサニリドの混合物。
【0072】
2.8. 2-(2- ヒドロキシフェニル )-1,3,5- トリアジン、例えば、2,4,6-トリス-(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)-4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2,4-ジヒドロキシフェニル)-4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4-ビス-(2-ヒドロキシ-4-プロピルオキシフェニル)-6-(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシフェニル)4,6-ビス-(4-メチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-ドデシルオキシフェニル)-4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-トリデシルオキシフェニル)-4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-3-ブチロキシプロポキシ)-フェニル]-4,6-ビス-(2,4-ジメチル)-1,3,5-トリアジン、2-[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-3-オクチルオキシプロピルオキシ)-フェニル]-4,6-ビス-(2,4-ジメチル)-1,3,5-トリアジン、2-[4-(ドデシルオキシ/トリデシルオキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)-2-ヒドロキシフェニル]-4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-[2-ヒドロキシ-4-(2-ヒドロキシ-3-ドデシルオキシプロポキシ)-フェニル]-4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-へキシルオキシ)-フェニル-4,6-ジフェニル)-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-4-メトキシフェニル)-4,6-ジフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4,6-トリス-[2-ヒドロキシ-4-(3-ブトキシ-2-ヒドロキシプロポキシ)-フェニル]-1,3,5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシフェニル)-4-(4-メトキシフェニル)-6-フェニル-1,3,5-トリアジン、2-{2-ヒドロキシ-4-[3-(2-エチルヘキシル-1-オキシ)-2-ヒドロキシプロピルオキシ]-フェニル}-4,6-ビス-(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン。
これらの化合物は単独でまたは混合物として使用されてよい。
【0073】
3. 好適な金属不活性化剤は、例えば、N,N'-ジフェニルオキシアミド、N-サリシルアル-N'-サリシルオイルヒドラジン(N-salicylal-N'-salicyloyl hydrazine)、N,N'-ビス-(サリシルオイル)ヒドラジン、N,N'-ビス-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジン、3-サリシルオイルアミノ-1,2,4-トリアゾール、ビス-(ベンジリデン)-オキサリルジヒドラジド、オキサニリド、イソフタロイルジヒドラジド、セバコイルビスフェニルヒドラジド、N,N'-ジアセチルアジポイルジヒドラジド、N,N'-ビス-(サリシルオイル)-オキサリルジヒドラジド、N,N'-ビス-(サリシルオイル)-チオプロピオニルジヒドラジドである。これらの化合物は単独でまたは混合物として使用されてよい。
【0074】
5. 好適な過酸化物トラップは、例えば、β-チオジプロピオン酸のエステル(例えば、ラウリル-、ステアリル-、ミリスチル-またはトリデシル-エステル)、メルカプトベンズイミダゾール、または2-メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩、ジブチルジチオカルバメート亜鉛塩、ジオクタデシルジスルフィド、ペンエリスリトールテトラキス-(ドデシルメルカプト)-プロピオネートである。これらの化合物は単独でまたは混合物として使用されてよい。
【0075】
6. 好適な塩基性助安定化剤は、例えば、メラミン、ポリビニルピロリドン、ジシアンジアミド、トリアリルシアヌレート、尿素誘導体、ヒドラジン誘導体、アミン、ポリアミド、ポリウレタン、高級の脂肪酸のアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩(例えば、ステアリン酸カルシルム、ステアリン酸亜鉛、ベヘン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、リシノール酸ナトリウムおよびパルミチン酸カリウム)、アンチモンピロカテコラートまたは亜鉛ピロカテコラートである。これらの化合物は単独でまたは混合物として使用されてよい。
【0076】
7. 好適な核形成剤は、例えば、タルク、金属酸化物(例えば、二酸化チタンまたは酸化マグネシウム)、リン酸塩、炭酸塩または硫酸塩、好ましくはこれらのアルカリ土類金属塩の無機物質や、モノ-もしくはポリ-カルボン酸およびこれらの塩(例えば、4-tert-ブチル安息香酸、アジピン酸、ジフェニル酢酸、コハク酸ナトリウムまたは安息香酸ナトリウム)などの有機化合物、そしてイオン性コポリマー(イオノマー)などのポリマー化合物である。1,3:2,4-ビス-(3',4'-ジメチルベンジリデン)-ソルビトール、1,3:2,4-ジ(パラメチルジベンジリデン)-ソルビトールおよび1,3:2,4-ジ(ベンジリデン)-ソルビトールが特に好ましい。これらの化合物は単独でまたは混合物として使用されてよい。
【0077】
8. 好適なフィラーおよび強化剤は、例えば、炭酸カルシウム、ケイ酸塩、ガラス繊維、ガラスビーズ、石綿、タルク、カオリン、マイカ、硫酸バリウム、金属酸化物および金属水酸化物、カーボンブラック、グラファイト、桂灰石、および木紛または他の天然生成物の繊維、合成繊維である。これらの化合物は単独でまたは混合物として使用されてよい。
【0078】
9. 好適な他の添加物は、例えば、可塑剤、潤滑剤、乳化剤、顔料、粘度調節剤、触媒、流動制御剤、蛍光増白剤、難燃剤、帯電防止剤および膨張剤である。
【0079】
10. 好適なベンゾフラノンおよびインドリノンは、例えば、米国特許第4,325,863号公報、同第4,338,244号公報、同第5,175,312号公報、同第5,216,052号公報、同第5,252,643号公報、独国特許発明第A4316611号公報、同第A4316622号公報、同第A4316876号公報、欧州特許出願公開第A0589839号公報または同第A0591102号公報に記載されているもの、あるいは3-[4-(2-アセトキシエトキシ)-フェニル]-5,7-ジ-tert-ブチル-ベンゾフラ-2-ノン、5,7-ジ-tert-ブチル-3-[4-(2-ステアロイルオキシエトキシ)-フェニル]-ベンゾフラ-2-ノン、3,3'-ビス-[5,7-ジ-tert-ブチル-3-(4-[2-ヒドロキシエトキシ]-フェニル)-ベンゾフラ-2-ノン]、5,7-ジ-tert-ブチル-3-[4-エトキシフェニル)-ベンゾフラ-2-ノン、3-(4-アセトキシ-3,5-ジメチルフェニル)-5,7-ジ-tert-ブチルベンゾフラ-2-ノン、3-(3,5-ジメチル-4-ピバロイルオキシフェニル)-5,7-ジ-tert-ブチルベンゾフラ-2-ノン、3-(3,4-ジメチルフェニル)-5,7-ジ-tert-ブチルベンゾフラ-2-ノン、3-(2,3-ジメチルフェニル)-5,7-ジ-tert-ブチルベンゾフラ-2-ノン、
【化23】
Figure 2004526843
などのラクトン系酸化防止剤である。前記化合物は、例えば、酸化防止剤として作用する。これらの化合物は単独でまたは混合物として使用されてよい。
【0080】
11. 好適な蛍光性可塑剤は、「プラスチクス・アディティヴズ・ハンドブック(Plastics Additives Handbook)」、アール・ゲヒターおよびエイチ・ミュラー編、ハンサー・フェルラーク、第3版、1990年、775〜789頁に列記されているものである。
【0081】
12. 好適な離型剤は、脂肪酸と脂肪アルコールとのエステルであって、例えば、ペンタエリスリチルテトラステアレートおよびグリセリンモノステアレートである。これらは、単独でまたは混合物として、好ましくは前記組成物の重量に対して0.02〜1重量%の量で使用される。
【0082】
13. 好適な難燃剤は、リン酸エステル、すなわち、トリフェニルホスフェート、レゾルシニルジホスフェート、臭素化ホスフェート、臭素化オリゴカーボネートおよびポリカーボネートなどの臭素含有化合物、並びにCSO Naなどの塩である。
【0083】
14. 好適な衝撃変性剤は、グラフト化スチレン/アクリロニトリルまたはメチルメタクリレートを含むブタジエンゴム、グラフト化無水マレイン酸を含むエチレン/プロピレンゴム、グラフト化メチルメタクリレートまたはスチレン/アクリロニトリルを含むエチル-およびブチル-アクリレートゴム、グラフト化メチルメタクリレートまたはスチレン/アクリロニトリルを含む浸透性シロキサンおよびアクリレートネットワークである。
【0084】
15. 好適なポリマーは、SAN、ABS、PMMA、PTFE、PSU、PPS、ポリエチレン、ポリプロピレンおよびエチレン/プロピレンゴムなどのポリオレフィン、エポキシ樹脂、PBT、PET、PCT、PCTGおよびPETGなどのポリエステル、および界面法で生成される他のポリカーボネートである。
【0085】
16. 好適な帯電防止剤は、スルホン酸塩であり、例えば、C1225SO3−またはC17SO3−のテトラエチルアンモニウム塩である。
【0086】
17. 好適な着色剤は、顔料と、有機および無機染料である。
【0087】
18. エポキシ基を含有する化合物、例えば、3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキシルカルボキシレート、グリシジルメタクリレートとエポキシシランとのコポリマー。
【0088】
19. 無水物基を含有する化合物、例えば、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水安息香酸および無水フタル酸。
【0089】
前記18および19群の化合物は、溶融安定化剤として作用する。これらの化合物は単独でまたは混合物として使用されてよい。
【0090】
本発明の組成物(成形用組成物)は、関連成分を公知の方法で混合し、約300℃の温度、例えば、200℃〜400℃の温度において内部混練機、押出機および二軸スクリューなどの汎用の装置内で溶融コンパウンド化および溶融押出しすることによって調製される。各成分の混合は、連続してまたは同時に、約20℃(室温)またはより高温で行われてよい。
【0091】
本発明の成形用組成物は、あらゆる種類の成形品を製造するのに使用され得る。これは、射出成形、押出成形およびブロー成形法によて製造され得る。もう一つの加工形態は、予め調製されたシートまたはフィルムを用いた熱形成による成形品の製造である。
【0092】
本発明の成形品の例は、プロフィール、フィルム、あらゆる種類のハウジング部品(例えば、ジュースプレス、コーヒーメーカー、ミキサーなどの家庭用機器のため、モニター、プリンター、コピー機などの事務用機器のため、シート、チューブ、電気装置導管、窓、ドアおよび建築分野用のプロフィール、内装品および外部用途のためのもの)であり、電気工学分野では、スイッチやプラグなどである。さらに、本発明の成形品は、トラック、船舶、航空機、バスおよびその他の乗物のため、および更には自動車用の車体部品のための内部部品および構造部品であってよい。
【0093】
本発明の成形品は、透明であっても不透明であってもよい。別の成形品は、特に、ミニディスク、コンパクトディスク(CD)またはデジタルヴァーサティルディスク(DVD)などの光学的および磁気光学的データ記憶装置、食品および飲み物用のパッキング、光学レンズおよびプリズム、照明目的のためのレンズ、車のヘッドランプ用レンズ、建築および乗物用のグレージング材、温室用の種々のタイプのグレージング材、いわゆる2層壁材シート(twin wall sheets)または中空シートである。
【0094】
以下の実施例を用いて本発明をより詳細に説明する。
実施例
界面法で生成した溶融ポリカーボネート2種と直鎖ポリカーボネートをベースとするポリカーボネート組成物を調製した。本発明で使用する7種類のリン化合物を、ZSK33型二軸スクリュー押出機を用いてポリカーボネートと一緒に押出コンパウンド化した。これは、リン化合物を添加することの効果と異なるポリカーボネートとの直接比較が可能であったことを意味する。
【0095】
加水分解耐性は、ポリカーボネート組成物をZwickメルトインデックス測定器に配置することにより、ASTM法D1238に準拠して求めた。押出した粒状組成物は、最初に空気中でコンディショニングして含水量0.12%とし、次いでメルトフローインデックス試験を行った。押出した組成物の分子量および安定性試験後の前記組成物の分子量は、相対粘度の測定による相関関係より求めた。分子量の低下は、別々に算出した。相対粘度は20℃において0.5%塩化メチレン溶液中で測定した。
黄変率は、射出成形した厚さ4mmの試料においてCIELAB法を用いて求めた。
ポリカーボネート中の水の量は、カール-フィッシャー滴定法で求めた。
【0096】
【表1】
Figure 2004526843
表1に関する注釈:
PC1は、化合物Aを256ppm、化合物Bを21ppm、化合物Cを59ppmそして化合物Dを175ppm用いて溶融重合により調整したビスフェノールA系ポリカーボネートである。
PC2は、化合物A、B、CおよびDをそれぞれ5ppm未満用いて界面法により調製したビスフェノールA系ポリカーボネートである。
リン化合物1は、トリス-[(3-エトキシエタニル-3)-メチル]亜リン酸エステルである。
リン化合物2は、トリス-(2-エチルヘキシル)リン酸エステルである。
リン化合物3は、トリフェニルホスフィンである。
【0097】
表2は、異なる酸化状態のリンを含む種々のリン化合物の別の実施例を示している。
【表2】
Figure 2004526843
【0098】
表2に関する注釈:
PC3は、化合物Aを231ppm、化合物Bを10ppm、化合物Cを53ppmそして化合物Dを144ppm用いて溶融重合により調整したビスフェノールA系ポリカーボネートである。
リン化合物4は、トリス-(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)亜リン酸エステルである。
リン化合物5は、2,4,6-トリ-tert-ブチルフェニル-3-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール亜リン酸エステルである。
リン化合物6は、ビス-(2,4-ジクミルフェニル)-ペンタエリスリチル二亜りン酸エステルである。
リン化合物7は、テトラキス-(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)[1,1-ビフェニル]-4,4'-ジイル-ビホスホニトである。
リン化合物混合物8は、トリス-(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)亜リン酸エステル57%、オクタデシル-3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸エステル28%および式(8)で表される化合物15%である。
【化24】
Figure 2004526843
【0099】
前記結果は、溶融コンパウンド化ポリマーへのリン化合物の添加によって分子量の低下が低減するを示している。このことは、界面法によって製造したポリカーボネートを用いて通常観察されるのとは逆の効果である。すなわち、溶融重合ポリカーボネートの加水分解耐性はリン化合物の添加によって改良されるが、界面法によって製造されたポリカーボネートの加水分解耐性は低下するものと考えられる。

Claims (13)

  1. 式(1)で表される溶融ポリカーボネートとリン含有有機化合物とを含有する組成物。
    Figure 2004526843
    (式中、大括弧内は繰り返し構造単位を表し、Mは、Arまたは多官能基A、B、CもしくはD(ここでArは式(2):
    Figure 2004526843
    で表される基または特に好ましくは式(3):
    Figure 2004526843
    で表される基であってよく、Zは、C〜Cアルキリデン基またはC〜C12シクロアルキリデン基、S、SOまたは単結合を表し、Rは、置換もしくは非置換のフェニル、メチル、プロピル、エチル、ブチル基、ClまたはBrを表し、およびnは、0、1または2であり、前記多官能基Aは、式:
    Figure 2004526843
    の基であり、前記多官能基Bは、式:
    Figure 2004526843
    の基であり、前記多官能基Cは、式:
    Figure 2004526843
    の基であり、前記多官能基Dは、式:
    Figure 2004526843
    の基であり、および前記多官能基A、B、CおよびDの合計が5ppmを超える。)であってよく、Yは、Hまたは式(4):
    Figure 2004526843
    の基であり、Rは、同一または異なって、H、C〜C20アルキル、CまたはC(CH)を表し、およびnは、0、1、2または3であってよく、Xは、Yまたは−(MOCOO)Yであり、前記MとYは、前述と同じ意味を表す。)
  2. リン(P)含有有機化合物が、ホスフィン(PR)、ホスフィンオキシド(OPR)、ホスフィニト(P(OR)R)、ホスホニト(P(OR)R)、亜リン酸エステル(P(OR))、ホスフィン酸エステル(PO(OR)R)、ホスホン酸エステル(PO(OR)R)および/またはリン酸エステル(PO(OR))であり、およびRが、同一または異なって、水素、C〜C100アルキル基または置換もしくは非置換のC〜C14アリール基であってよい請求項1記載の組成物。
  3. リン(P)含有有機化合物が、ジホスフィン(RP-X-PR)、ジホスフィニト((RO)RP-X-PR(OR))、ジホスホニト((RO)P-X-R(OR))、ジホスファイト((RO)-P-OXO-P(OR))、ジホスフィン酸エステル、ジホスホン酸エステル、二リン酸エステル化合物、または式(RO)2−mP-XP(OR)2−mの化合物であり、およびRが、C〜C100アルキル基または非置換もしくは置換のC〜C14アリール基であり、nが0、1、2または3であり、mが0、1または2であり、およびXが式(2):
    Figure 2004526843
    または式(3):
    Figure 2004526843
    の基(前記式中、Rは、置換もしくは非置換のフェニル、メチル、プロピル、エチル、ブチル基、ClまたはBrであり、およびnは、0、1または2である。)であり、およびZが、C〜CアルキリデンまたはC〜C12シクロアルキリデン基、S、SOまたは単結合である請求項1記載の組成物。
  4. 有機リン(P)含有化合物が、式:
    Figure 2004526843
    の化合物であり、およびRが請求項2および3と同じ意味を表し、およびYが4価のC〜C100アルキコキシ基を表す請求項1記載の組成物。
  5. リン化合物が、溶融ポリマーの重量に対して10ppm〜30重量%の量で含まれている請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。
  6. リン化合物が、式:
    Figure 2004526843
    の化合物である請求項1〜5のいずれかに記載の組成物。
  7. リン化合物が、式:
    Figure 2004526843
    の化合物である請求項1〜5のいずれかに記載の組成物。
  8. リン化合物が、トリフェニルホスファンである請求項1〜5のいずれかに記載の組成物。
  9. 請求項1〜5のいずれかに記載の組成物を含有する成形品。
  10. 溶融ポリカーボネートおよびこれを含有する成形品の加水分解耐性を高めるためのリン含有化合物の使用。
  11. リン含有化合物が、請求項2、3または4に挙げた化合物のうちの一種である請求項7記載の使用。
  12. リン含有化合物の量が、溶融ポリカーボネートの重量に対して10ppm〜2重量%である請求項7または8記載の使用。
  13. リン含有化合物の量が、溶融ポリカーボネートの重量に対して10ppm〜1重量%である請求項9の使用。
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