JP2004526601A - 溶接線のない熱可塑性プラスチック部材、特に眼鏡レンズの射出成形方法およびモールド - Google Patents
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Abstract
前記モールドインサートの二つの部分の各々は、部分的にモールドキャビティを定義する少なくとも一部を含み、該一部は、ガラス以外のものであって、熱拡散率αが下記式の条件を満たす材料または材料の組み合わせより作成され、該1部の厚さは少なくとも1mmである。
(αgはホウケイ酸クラウンガラスの熱拡散率であり、6.20E−7m2s-1である。)。本発明の方法は、溶接線のないマイナスレンズの射出成形へ適用される。
Description
【0001】
発明の背景
本発明は、熱可塑性材料部材(termoplastic material articles)、特にポリカーボネート(PC)部材の射出成形方法、該方法用のモールド、ならびに射出成形された光学レンズ、特に溶接線(weld lines)のないマイナスレンズを得るための該方法および該モールドの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、熱可塑性光学レンズは、二つの部分よりなるモールドインサート(a two−piece mold insert)の内部表面により定義されるモールドキャビティ(molding cavity)内で、熱可塑性材料を射出成形することによって製造される。
熱可塑性材料の射出成形において、進行するメルトフロント(melt fronts)が接触すると溶接線が形成される。該溶接線は、インサートがあることによって、複数のゲート充填物が別々のフローフロント(flow fronts)の衝突を導くことにより、または、フローフロントが分割し、集中することによって生じる場合もある。溶接線は、成形された部分の表面に、線、ノッチ(notches)、または変色のような目視可能な欠陥を作るという理由だけでなく、溶接線は、通常、溶接部(weld region)を横切る分子配向における変化に起因する弱い部分を表すという理由からも重要である。
【0003】
光学レンズの射出成形において、溶融された熱可塑性材料は、ガラス転移温度(Tg)超の温度でモールドキャビティに注入される。次に、フローフロントがモールドキャビティの端を覆い包み、さらに、キャビティの端で再結合して、溶接線を形成する。溶接線を形成するこの問題は、マイナスレンズを成形するときに顕著に起こる。
【0004】
溶接線の強度は、溶接線強度因子(weld line strength factor)によって特徴づけられてもよい。溶接線強度因子とは、溶接線がない同じ合成物の強度に対しての溶接線のある合成物の強度の比として定義される。
【0005】
一般的に言うと、溶接線強度因子は、注入圧力、速度および融解温度を大きくすること、または、十分な充填物(packing)を得るために、溶接線を入り口のより近くに位置させることによって高めることができる。また、溶接部にベントを与えることは、充填物の流動抵抗を少なくするのに役立つ。しかしながら、これらの操作は溶接線を完全に除去することはできない。眼鏡レンズの用途において、溶接線の存在は、外観上の欠陥(cosmetic defects)、時折、倍率の変化の度合い(power variations)の結果により、簡単には許容できない。
【0006】
数種のモールドインサートが光学レンズの成形の技術分野において知られている。
使用されているモールドインサートの1つの種類は、ガラスモールドインサートである。
モールドインサートの他の種類も、従来技術において示されている。
例えば、米国特許第4,793,953号明細書は、望ましい表面特性を与えるクロムまたはニッケルの厚い平板フィルムを持った、高い熱伝導率(heat transfer rate)を有しているベリリウム−銅合金のべース材料よりなるダイ(die)を記載している。しかしながら、該フィルムはとても薄い(380μmまで)。この文献中では、約0.4cmまでの厚さの電鋳された金属(通常ニッケル)で作られた光学モールドが、この技術分野においては公知であり、また、それらの表面が大きな伝導率を有し、熱可塑性プラスチックの高圧モールディング方法の用途に望ましいことが示されるという理由で、ガラスモールドの代わりに好ましく用いられることが示されている。また、熱可塑性材料用光学レンズ射出モールドを製造するために、二つの部分よりなるモールドインサートにおいて、高熱伝導率および低熱伝導率の異種の金属材料を組み合わせる試みがこれまで行われていることについて言及している。米国特許第2,292,917号明細書は、鋼製ダイに該鋼製ダイの材料より著しく高い熱伝導度を有する材料で成形されたバックボディー(back body)を接合させた二つの部分よりなるモールドインサートを開示している。
【0007】
米国特許第4,364,378号明細書は、インサートの残部より低い熱伝導度の材料で作られる伝導性プラグを有し、モールドの中心よりモールドの表面に近い部分でより高い熱伝導率が得られる二つの部分よりなるモールドインサートを記載している。
日本国特許第07266343号公報は、熱伝導率0.002cal/cm・s・℃、厚さ0.01〜2mmのポリマーの断熱層で被覆された内部表面を有する金属製のモールドの使用が記載されている。この断熱層は、微細な凹凸ある表面を有している。この微細な凹凸のある表面によって、このモールドは光学レンズの成形には適当ではない。
【0008】
それでもやはり、溶接線の形成の問題はこれら従来技術のモールドを用いたときでも残されている。
米国特許第4,364,378号明細書は、合成樹脂から、光学レンズ、特にマイナスレンズのような正確に整形される部材を成形する装置および方法を記載している。溶接線の問題を解決するために、米国特許第4,364,378号明細書では、完成したレンズのキャビティより大きい容量のキャビティを形成するために、インサート部分同士を比較的離れた位置に動かし、該キャビティ内に比較的低圧で、完成されたレンズを形成するのに必要な量と等しい量の樹脂のパリソン(parison)を注入し、インサート部分に圧力をかけて樹脂塊(mass)を該インサート部分の光学面と密着させて、該樹脂塊がインサート部分同士の間の空間を完全に埋めるようにコイニングし、全体が実質的にほぼ同時にガラス転移温度まで冷却されるように、圧力下でその粘性のある樹脂塊を制御冷却する方法が提案されている。この方法は、インサート部分を動かす工程が複雑で、また、複雑なモールド装置が必要である。
【0009】
米国特許第4,560,342号明細書も金属製のインサートを用いて溶接線のない凹形レンズの成形方法を開示している。上記の目的は、米国特許第4,560,342号明細書によると、初めにモールドの温度を高く維持するために温水を循環させながら、溶融した樹脂材料を、供給口を通してモールドキャビティの薄い中間部分に供給した後、供給口をモールドキャビティの厚い部分に移動し、そして、継続的に溶融された樹脂を供給することによって達成される。そのような方法の実施は、複雑なデバイス、特に溶融された樹脂の供給口を移動させるためのデバイスを必要とする。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
発明の要約
本発明のひとつの目的は、溶接線のない眼鏡レンズ、特にマイナスレンズのような熱可塑性プラスチック部材の成形するための方法およびモールドを提供することである。
本発明の他の目的は、より短い成形サイクルとなる上記定義した方法およびモールドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
一般的に、本発明は、
(1)溶融された熱可塑性材料を二つの部分よりなるモールドインサートにより定義されるモールドキャビティ内に熱可塑性材料のガラス転移温度(Tg)よりも高温で注入することと、
(2)二つの部分よりなるモールドインサートを冷却し、分解した後、成形された部材を回収することと、を含み、
前記モールドインサートの二つの部分の各々は、部分的にモールドキャビティを定義する少なくとも一部を含み、該一部は、ガラス以外のもので、熱拡散率αが下記式の条件を満たす材料または材料の組み合わせより作成され、該一部の厚さは少なくとも1mmである、溶接線のない熱可塑性材料部材の射出成形方法を意図するものである。
1<α/αg<11
(αgはホウケイ酸クラウンガラスの熱拡散率であり、6.20E−7m2s-1(6.20×10-7m2s-1)である。)
【0012】
また、本発明は、溶接線のない熱可塑性材料部材を成形するためのモールドに使用する二つの部分よりなるモールドインサートを意図している。そこで、上記インサートの少なくとも一部は、射出成形方法と関連して上で定義されている。
上記インサートの部分の一部を構成している材料は、金属材料であることが好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
好ましい実施形態の詳細な説明
以下、本明細書は、添付した図面を参照する。参照符号は、各図の部分を示すために用いられる。
図1には、本発明の射出成形方法の実施に適した二つの部分よりなるモールドインサート1の一形態が示されている。
定説的には、上記インサート1は二つの分離可能な部分2、2’よりなる。インサートの部分2、2’は各々層4、4’と接合されたベースまたは基板(substrate)3、3’よりなる。該層4、4’の内部表面はモールドキャビティ6を定義する。
【0014】
知られているように、材料の熱拡散率αは、熱の消失とエネルギーの貯蔵の比で定義され、下記式で表される:
α=K/pCp
ここでK(W/m・K)は熱伝導率であり、p(kg/m3)は密度であり、Cp(J/kg・K)は材料の比熱である。
本発明の層4および4’は、熱拡散率αが、α/αgが1より大きく、11より小さい材料により作られている。ここで、αgはホウケイ酸クラウンガラスの熱拡散率であり、6.20E−7(m2s-1)に等しい。
好ましくは、α/αgの比が10より小さく、より好ましくは2〜6の範囲である。層4および4’の好ましい材料は、Ti合金およびNi合金である。
【0015】
Ti合金としては、Ti−6Al−4V、Ti−8Al−1Mo−1V、Ti−4Al−10Cr−14VおよびTi−2Al−5Zr−11Snが挙げられる。好ましいチタン合金は、Ti−6Al−4VおよびTi−8Al−1Mo−1Vである。
層4および4’に適したNi合金としては、商品名ハステロイR、インコネルRおよびインバーRで商品化されている合金が挙げられる。これらの合金および他の材料の比α/αgと熱拡散率は下記表1に示される。
【0016】
【表1】
【0017】
層4および4’の厚さは、通常、少なくとも1mmであり、好ましくは少なくとも2mm、より好ましくは少なくとも3mmである。
図1に示すように、本発明の二つの部分のインサートは、コンポジットインサート(composit insert)とすることができる。該コンポジットインサートにおいて、二つの部分2、2’の各々は、接着層(adhesive layer)(図示されていない)を通して、上記層4、4’に接着されたベース(または基板)3、3’よりなり;該層4、4’の表面は、モールドキャビティ6を定義する光学モールド面(optical moldhing surface)を形成する。ベース3、3’は、いかなる適当な材料により形成されてもよい。上記表1で挙げた材料はインサート部分2、2’のベース3,3’を成形するのに適している。ベース3,3’に好ましい材料としては、鋼およびベリリウム−銅合金のような合金を挙げることができる。また、ベース3,3’は異なる材料の層、特に鋼のような金属層またはガラス層を含むコンポジットベース(composit base)であってもよい。通常、コンポジットインサートのベース3,3’の材料は、1超であるαb/αgの比を満たす熱拡散率αbを有している。そして、より好ましいベース材料は層4、4’の材料よりも高い熱拡散率αbを有する。
【0018】
層4、および4’は、ベース3、3’にいかなる適切な接着剤によっても接着させられるが、好ましくはエポキシド接着剤である。
一般に、コンポジットインサートの全体の厚さは、3〜5cmの範囲である。
【0019】
図2には、本発明の二つの部分よりなるコンポジットインサート1(composit two−piece insert)の他の一態様が示されている。この二つの部分よりなるコンポジットインサート1は、厚さ1mmあるいはそれ以上のホウケイ酸ガラスの中間層7、7’がベース3、3’、例えば、鋼製のベースと上記の条件を満たす熱拡散率を有するTiまたはNi合金で作成された層4,4’の間に配置されていることを除いて、図1に示されたコンポジットインサートと類似している。中間層7、7’および層4、4’は、それぞれベース3,3’およびエポキシド接着剤のような接着層(図示されていない)を介して、中間層7,7’と接合されている。中間層7,7’のガラスは、ホウケイ酸クラウンガラスであることができる。
【0020】
また、もちろんインサートの二つの部分は、一体式構造であってもよい。この場合、インサート部分の全体を構成する材料が、上記の条件を満たす熱拡散率αを有する単一の材料である。
【0021】
当業者に周知であるように、モールドキャビティ6を定義するインサート部分2、2’の表面は、インサート部分2,2’の表面特性および光学的特性を高めるために、薄いクロムまたはチタンコーティング、例えば、CrN、TiN、TiC、のような1つまたはいくつかの薄いコーティングで被覆されてもよい。
一般的に、そのような特性を向上させる付加的なコーティングは、厚さ100μmより小さく、好ましくは10μmより小さく、より好ましくは1μmより小さい。
【0022】
上記インサート(コンポジットまたは一体式構造)の部分を構成する材料の選択により、溶融された熱可塑性材料をインサートの表面に接触させた後、溶融された熱可塑性材料とモールドキャビティ内部のインサートとの境界での温度は、少なくとも1秒間、好ましくは2〜5秒間、熱可塑性材料のTg以上に維持される。
これまで述べたように、本発明の方法にはいかなる熱可塑性材料であっても使用することができるが、好ましい熱可塑性材料はポリカーボネートである。
【0023】
本発明の方法は、眼鏡レンズ、特にマイナス単一視眼鏡レンズのようなマイナス眼鏡レンズの射出成形に、特に適している。
【0024】
上述したように、本発明の方法は、特に、一体構造のガラスモールドインサートとは反対に、溶接線がなく、短い注入サイクルで、モールドインサートの破損がなく、光学性能に優れるレンズを得ることができる。
【実施例】
【0025】
以下の実施例で本発明を説明する。
(実施例1)
−2.00/0.00のチタン合金インサートの2セットおよび−4.00/0.00のチタン合金インサートの2セットが製造された。チタン合金はTi−6Al−4Vが使用された。二つの部分よりなるインサートの各々の部分は、長さ4.445cm(1.75inch)であった。これらのインサートは、二つのキャビティ、コールドランナーモールド(cold runner mold)を備える110トンRoboshot装置を用いて、厚さ1.5mm、全周76mm、−2.00/0.00および−4.00/0.00のポリカーボネートレンズの成形に用いられた。対応する方法の条件は下記の表2および表3に示されている。−4.00/0.00のより高いアスペクト比(aspect ratio)により、直接注入するのではなく、事前注入(pre−injection)(模擬コイニング(simulated coining))が必要である。Ti−6Al−4Vインサートを用いた場合、−2.00/0.00レンズの成形に要するサイクル時間は、ガラスインサートを用いた場合の製造において3分超のサイクル時間よりも、30秒短い、約150秒である。同様に、−4.00/0.00のTi合金インサートも25%のサイクル時間の削減を達成した(ガラスインサートを用いた場合4分超であるのに対して、180秒)。
【0026】
得られたレンズをシリコーンハードコーティングで被覆することによって、該レンズは溶接線のないことが示された。
得られたレンズの特性は、表4および表5に示されている。
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】
ポリカーボネートは、ジェネラルエレクトリック社製品グレードのPC樹脂を121℃(250°F)で4時間乾燥させて用いた。
【0030】
【表4】
【0031】
【表5】
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】図1は、本発明の二つの部分よりなるモールドインサートの一態様を示す概念図である。
【図2】図2は、本発明の二つの部分よりなるモールドインサートの他の一態様を示す概念図である。
Claims (47)
- (1)溶融された熱可塑性材料を、二つの部分よりなるモールドインサートにより定義されるモールドキャビティ内に熱可塑性材料のガラス転移温度(Tg)よりも高温で注入することと、
(2)二つの部分よりなるモールドインサートを冷却し、分解した後、成形された部材を回収することと、を含み、
前記モールドインサートの二つの部分の各々は、部分的にモールドキャビティを定義する少なくとも一部を含み、該一部は、ガラス以外のもので、熱拡散率αが下記式の条件を満たす材料または材料の組み合わせより作成され、該一部の厚さは少なくとも1mmである、溶接線のない熱可塑性材料部材の射出成形方法。
1<α/αg<11
(αgはホウケイ酸クラウンガラスの熱拡散率であり、6.20E−7m2s-1である。) - 前記比α/αgが10未満である請求項1に記載の溶接線のない熱可塑性材料部材の射出成形方法。
- 2≦α/αg≦6である請求項1に記載の溶接線のない熱可塑性材料部材の射出成形方法。
- 前記一部が少なくとも厚さ2mmである請求項1に記載の溶接線のない熱可塑性材料部材の射出成形方法。
- 前記一部が少なくとも厚さ3mmである請求項1に記載の溶接線のない熱可塑性材料部材の射出成形方法。
- 前記熱可塑性材料の溶融物を前記インサートと接触させた後、該熱可塑性材料の溶融物と該インサートとの界面を、熱可塑性材料のガラス転移温度(Tg)よりも高い温度で、少なくとも1秒間維持する請求項1に記載の溶接線のない熱可塑性材料部材の射出成形方法。
- 前記熱可塑性材料の溶融物を前記インサートと接触させた後、該熱可塑性材料の溶融物と該インサートとの界面を、熱可塑性材料のガラス転移温度(Tg)よりも高い温度で、2〜5秒間維持する請求項1に記載の溶接線のない熱可塑性材料部材の射出成形方法。
- 前記インサート部分の一部がTi合金またはNi合金から作成される請求項7に記載の溶接線のない熱可塑性材料部材の射出成形方法。
- 前記Ti合金がTi−6Al−4V、Ti−8Al−1Mo−1V、Ti−4Al−10Cr−14VおよびTi−12Al−5Zr−11Snからなる群より選択され、
前記Ni合金がハステロイR、インコネルRおよびインバーRからなる群より選択される請求項8に記載の溶接線のない熱可塑性材料部材の射出成形方法。 - 前記インサートは、前記インサート部分が全て請求項1に記載の条件を満たす熱拡散率αを有する材料で作成された一体式構造のインサートである請求項1に記載の溶接線のない熱可塑性材料部材の射出成形方法。
- 前記インサートは、前記二つの部分の各々の一部がベースに接合された層の形状をしたコンポジットインサートである請求項1に記載の溶接線のない熱可塑性材料部材の射出成形方法。
- 前記ベースが、下記式の条件を満たす熱拡散率αbを有する材料で作成されている請求項11に記載の溶接線のない熱可塑性材料部材の射出成形方法。
αb/αg>1 - 前記ベースの材料の熱拡散率αbが、前記層の材料の熱拡散率αより高い請求項12に記載の溶接線のない熱可塑性材料部材の射出成形方法。
- 前記ベースの材料が、ガラス、鋼、クロム、チタン、銅ベリリウム合金、チタン合金およびニッケル合金からなる群より選択される請求項11に記載の溶接線のない熱可塑性材料部材の射出成形方法。
- 前記層が、接着性中間層を介して、前記ベースに接合されている請求項11に記載の溶接線のない熱可塑性材料部材の射出成形方法。
- 前記接着層が、エポキシド接着層である請求項15に記載の溶接線のない熱可塑性材料部材の射出成形方法。
- 前記インサートの二つの部分の各々が、表面特性を高める薄いフィルムで表面被覆されている請求項1に記載の溶接線のない熱可塑性材料部材の射出成形方法。
- 前記フィルムが、厚さ100μm未満である請求項17に記載の溶接線のない熱可塑性材料部材の射出成形方法。
- 前記フィルムが、厚さ10μm未満である請求項17に記載の溶接線のない熱可塑性材料部材の射出成形方法。
- 前記フィルムが、厚さ1μm未満である請求項17に記載の溶接線のない熱可塑性材料部材の射出成形方法。
- 前記フィルムが、クロムまたはチタン化合物よりなる請求項17に記載の溶接線のない熱可塑性材料部材の射出成形方法。
- 前記熱可塑性材料が、ポリカーボネートである請求項1に記載の溶接線のない熱可塑性材料部材の射出成形方法。
- 前記部材が、眼鏡レンズである請求項1に記載の溶接線のない熱可塑性材料部材の射出成形方法。
- 前記眼鏡レンズが、マイナスレンズである請求項23に記載の溶接線のない熱可塑性材料部材の射出成形方法。
- 前記マイナスレンズが、完成された単一視レンズである請求項24に記載の溶接線のない熱可塑性材料部材の射出成形方法。
- モールドキャビティを定義する二つの部分よりなるインサートを含んだ、熱可塑性材料部材の射出成形用モールドにおいて、
前記二つの部分の各々の、部分的にモールドキャビティを定義する、少なくとも一部が、ガラス以外のものであって、熱拡散率αが下記式の条件を満たす材料より作成され、厚さは少なくとも1mmであるという改善点を有する熱可塑性材料部材の射出成形用モールド。
1<α/αg<11
(αgはホウケイ酸クラウンガラスの熱拡散率であり、6.20E−7m2s-1に等しい。) - 前記改善点において、前記比α/αgが10未満である請求項26に記載の熱可塑性材料部材の射出成形用モールド。
- 前記改善点において、2≦α/αg≦6である請求項26に記載の熱可塑性材料部材の射出成形用モールド。
- 前記改善点において、前記一部が少なくとも厚さ2mmである請求項26に記載の熱可塑性材料部材の射出成形用モールド。
- 前記改善点において、前記一部が少なくとも厚さ3mmである請求項26に記載の熱可塑性材料部材の射出成形用モールド。
- 前記改善点において、前記インサートは、前記二つの部分が全て請求項1に記載の条件を満たす熱拡散率αを有する材料で作成される一体式構造のインサートである請求項26に記載の熱可塑性材料部材の射出成形用モールド。
- 前記改善点において、前記一部がTi合金またはNi合金から作成される請求項26に記載の熱可塑性材料部材の射出成形用モールド。
- 前記改善点において、前記Ti合金が、Ti−6Al−4V、Ti−8Al−1Mo−1V、Ti−4Al−10Cr−14VおよびTi−12Al−5Zr−11Snからなる群より選択され、
前記Ni合金が、ハステロイ、インコネルおよびインバーからなる群より選択される請求項32に記載の熱可塑性材料部材の射出成形用モールド。 - 前記改善点において、前記インサートは、前記二つの部分の各々の前記一部がベースに接合された層形状であるコンポジットインサートである請求項26に記載の熱可塑性材料部材の射出成形用モールド。
- 前記改善点において、前記ベースが下記式の条件を満たす熱拡散率αbを有する材料で作成されている請求項33に記載の熱可塑性材料部材の射出成形用モールド。
αb/αg>1 - 前記改善点において、前記ベースの熱拡散率αbが前記接合されている層の熱拡散率αより高い請求項35に記載の熱可塑性材料部材の射出成形用モールド。
- 前記改善点において、前記ベースが、ガラス、鋼、クロム、チタン、銅ベリリウム合金、チタン合金およびニッケル合金からなる群より選択される材料から作成される請求項34に記載の熱可塑性材料部材の射出成形用モールド。
- 前記改善点において、前記層が、接着性中間層を介して、前記ベースに接合されている請求項34に記載の熱可塑性材料部材の射出成形用モールド。
- 前記改善点において、前記接着層がエポキシド接着層である請求項38に記載の熱可塑性材料部材の射出成形用モールド。
- 前記改善点において、前記インサートの二つの部分の各々が、表面特性を高めるフィルムで表面被覆されている請求項25に記載の熱可塑性材料部材の射出成形用モールド。
- 前記改善点において、前記フィルムが厚さ100μm未満である請求項40に記載の熱可塑性材料部材の射出成形用モールド。
- 前記改善点において、前記フィルムが厚さ10μm未満である請求項40に記載の熱可塑性材料部材の射出成形用モールド。
- 前記改善点において、前記フィルムが厚さ1μm未満である請求項40に記載の熱可塑性材料部材の射出成形用モールド。
- 前記改善点において、前記フィルムがクロムまたはチタン化合物よりなる請求項40に記載の熱可塑性材料部材の射出成形用モールド。
- 前記改善点において、前記部材が眼鏡レンズである請求項26に記載の熱可塑性材料部材の射出成形用モールド。
- 前記改善点において、前記眼鏡レンズがマイナスレンズである請求項45に記載の熱可塑性材料部材の射出成形用モールド。
- 前記改善点において、前記マイナスレンズが完成された単一視レンズである請求項46に記載の熱可塑性材料部材の射出成形用モールド。
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