JP2783987B2 - 成形型及びその製造方法 - Google Patents

成形型及びその製造方法

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JP2783987B2 JP22504395A JP22504395A JP2783987B2 JP 2783987 B2 JP2783987 B2 JP 2783987B2 JP 22504395 A JP22504395 A JP 22504395A JP 22504395 A JP22504395 A JP 22504395A JP 2783987 B2 JP2783987 B2 JP 2783987B2
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electroforming
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健 三尾
信泰 横地
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IKEGAMI KAKEN KOGYO KK
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、製作個数が少ない
成形品に好適する成形型及びその製造方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、電鋳加工で製作
されるキャビティは、寸法精度が要求される成形品や形
状が複雑な成形品を製作するために用いられ、成形時に
掛かる成形圧に対処し得るように例えば肉厚を5mm以
上に形成している。しかし、電鋳加工の肉厚は、電鋳加
工の所用時間に比例するから、肉厚と製作コストとは比
例関係がある。
【0003】ところで、近時、製作精度は要求されるが
製作個数が少ない成形品が増加する傾向が有り、このよ
うな成形品に対して従来のように電鋳加工の肉厚を充分
に取ったキャビティを使用していたのでは、成形品の製
作コストが高くなってしまい価格競争の面で不利であ
る。そこで、電鋳加工で製作するキャビティの肉厚を薄
くして製作コストの低減化を図るとともに、該キャビテ
ィの裏面側に溶融した亜鉛合金を流し込んで成形型を補
強して必要な強度を得る事も行われている。ところが、
亜鉛合金の溶解温度(400℃程度)が、電鋳加工に一
般的に用いられるニッケルの熱塑性変形温度(430℃
〜450℃)に近いために、電鋳されたキャビティが熱
変形により寸法精度が劣化したり、或いは電着物性が劣
化する欠点があった。
【0004】従って、本発明の目的は、電鋳加工によっ
てキャビティ主体を製作するものにあって、寸法精度を
充分に高くできるとともに、製作コストの大幅な低減化
が可能な成形型及びその製造方法を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、母型の外表面
に電鋳加工によって電鋳金属層を析出させる事により内
面が成形品と逆の凹凸形状に形成されたキャビティ主体
を設け、このキャビティ主体の外表面に該キャビティと
合金的な結合をする結合層を付設し、前記結合層の外表
面に該結合層と合金的な結合が可能な金属材料を用いた
ダイキャスト成形により補強層を形成した事を特徴とす
るものである。
【0006】これにより、電鋳加工で製作されるキャビ
ティ主体を薄肉にできるから、電鋳加工に必要な時間を
短縮化でき、しかも、キャビティ主体が合金的な結合を
する結合層を介して補強層に更に合金的に結合されるか
ら、キャビティ主体が補強層と一体となって高い強度で
補強が行われ、さらには、ダイキャスト成形により補強
層を形成するので、補強層の形成時にキャビティ主体が
高温に晒される時間を短く済ませることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下本発明の一実施例について図
面を参照して説明する。プラスチックのインジェクショ
ン成形のための成形型は、通常パーティングラインで上
下二分割された一対の上型及び下型からなるものである
が、以下、上型についてのみ説明する。図1において、
母型1は成形品と同一の凹凸形状に形成されていて、こ
れは金属等の導電材或いはエポキシ樹脂等の非導電材の
表面に導電加工を施して構成されており、この母型1の
表面に通常の電鋳加工でニッケルを所定厚さ例えば1.
5mm電着させてキャビティ主体2が形成され、更に、
その表面に電鋳加工で銅を0.5mm電着させて結合層
3が形成される。
【0008】この結合層3が付設されたキャビティ主体
2は母型1を離型させない状態で図示しないダイキャス
ト成形型にインサートされ、該ダイキャスト成形型の成
形空間内に溶融状態の亜鉛或いは黄銅が加圧注入され、
注入が完了すると直ちに溶融状態の亜鉛或いは黄銅が冷
却されて固化され、結合層3を介してダイキャスト製の
補強層4がキャビティ主体2に緊密状態に結着されて、
キャビティ5が形成される。この様にして製作されたキ
ャビティ5はダイキャスト成形型から離型された後に、
キャビティ主体2から図2に示すように母型1が離型さ
れて上型が完成する。
【0009】上記した実施例では、キャビティ主体2の
肉厚を必要最小限に出来るから、電鋳加工に要する時間
が従来に比べて短時間で済み、製作コストを大幅に低減
できる。また、ダイキャスト成形で補強層4を成型して
いるから、補強層4の冷却速度が早く、従来の亜鉛合金
を流し込んで自然冷却をするものに比べてキャビティ主
体2が高温にさらされる時間を極めて短時間にできるた
めに、キャビティ主体3が熱変形を起こして寸法精度が
低下したり或いはキャビティ主体2の電着物性が劣化す
るような不具合もなく、精度の高いキャビティ5を得る
事ができる。そして、キャビティ主体2と結合層3及び
結合層3と補強層4の各相互間が合金的な結合をするか
ら、キャビティ5は高い結合力で一体化される。
【0010】尚、上記構成では、キャビティ主体2の電
鋳に用いるニッケルに比べて熱伝導率が高い銅で結合層
3を形成しているから、キャビティ5の加熱及び冷却に
要する時間をニッケルの電鋳層を厚肉に形成した従来の
ものに比べて大幅に短縮化し得るが、結合層3は例えば
亜鉛或いはモリブデン等でもよく、結合方法として電鋳
加工以外に金層溶射でもよい。
【0011】
【発明の効果】本発明は以上の説明から明らかなよう
に、母型の外表面に電鋳金属層を析出させる事により内
面が成形品と逆の凹凸形状に形成されたキャビティ主体
を設け、このキャビティ主体の外表面に該キャビティ主
体と合金的な緊密な結合をする結合層を付設し、前記結
合層の外表面に該結合層と合金的な緊密な結合が可能な
金属材料を用いたダイキャスト成形により補強層を形成
した事を特徴とするものであるから、電鋳加工で製作さ
れるキャビティ主体を薄肉にできて、電鋳加工に必要な
時間を短縮化して低コストに製作でき、しかも、キャビ
ティ主体が結合層を介して補強層に緊密に結着している
から、キャビティ主体が補強層と一体となって補強され
る事になって、成形圧に充分に対処でき、さらには、ダ
イキャスト成形により補強層を形成するので、補強層の
形成時にキャビティ主体が高温に晒される時間を短く済
ませることができて熱変形を防止することができるとい
う優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、製作過程を示
す縦断面図
【図2】キャビティの縦断面図
【符号の説明】 図面中、1は母型、2はキャビティ主体、3は結合層、
4は補強層、5はキャビティである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 母型の外表面に電鋳金属層を析出させる
    事により内面が成形品と逆の凹凸形状に形成されたキャ
    ビティ主体と、このキャビティ主体の外表面に付設され
    該キャビティ主体と合金的な結合をする結合層と、前記
    結合層の外表面に該結合層と合金的な結合が可能な金属
    材料を用いたダイキャスト成形により形成された補強層
    とを具備してなる成形型。
  2. 【請求項2】 母型の外表面に電鋳加工によって電鋳金
    属層を析出させる事により、内面が成形品と逆の凹凸形
    状をなすキャビティ主体を形成する工程と、このキャビ
    ティ主体の外表面に該キャビティ主体と合金的な結合を
    する結合層を付設する工程と、前記結合層の外表面に該
    結合層と合金的な結合が可能な金属材料を用いたダイキ
    ャスト成形により補強層を形成する工程とを実行するこ
    とを特徴とする成形型の製造方法。
JP22504395A 1995-09-01 1995-09-01 成形型及びその製造方法 Expired - Lifetime JP2783987B2 (ja)

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