JP2004522435A - 脂肪分解酵素変異体 - Google Patents

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Abstract

改善された熱安定性を伴う脂肪分解酵素変異体を、真菌の脂肪分解酵素におけるある特定のアミノ酸残基の置換により得る。熱安定性脂肪分解酵素変異体は、例えば、機械パルプの製造プロセス又は機械パルプを使用する製紙プロセスにおけるピッチの問題点のコントロールにおいて有用である。

Description

【0001】
発明の技術分野
本発明は、真菌の脂肪分解酵素の変異体、特に改善された熱安定性を伴う変異体、及びこのような変異体を作出及び使用する方法に関する。
【0002】
発明の背景
様々な産業目的、例えば洗剤の効能を改善するため並びに紙及びパルプ製造におけるピッチの問題点を排除するための、真菌脂肪分解酵素、例えばサーモミセス・ラヌギノサス(Thermomyces lanuginosus)(別名フミコラ・ラヌギノサ(Humicola lanuginosa))由来のリパーゼの使用は公知である。ある状況において、改善された熱安定性を伴う脂肪分解酵素が望まれている(欧州特許第374700号、国際公開公報第9213130号)。
国際公開公報第92/05249号、国際公開公報第92/19726号及び国際公開公報第97/07202号は、サーモミセス・ラヌギノサス(T. lanuginosus)(フミコラ・ラヌギノサ(H. lanuginosa))リパーゼの変異体を開示している。
【0003】
発明の概要
本発明者らは、アミノ酸配列のある特定の置換により真菌脂肪分解酵素の熱安定性が改善されることを発見した。
従って、本発明は、親真菌脂肪分解酵素の変異体を提供し、この変異体は、1個又は複数の特定のアミノ酸残基の置換を含み、かつ親脂肪分解酵素よりもより熱安定性である。
【0004】
本発明は:
a)親真菌脂肪分解酵素を選択する工程、
b)この親脂肪分解酵素において、少なくとも1個の特定のアミノ酸残基を置換する工程、
c)任意に、b)以外の1個又は複数のアミノ酸を置換する工程、
d)工程a)−c)で得られた変異体を調製する工程、
e)この変異体の熱安定性を試験する工程、
f)増大した熱安定性を有する変異体を選択する工程、及び
g)選択された変異体を産生する工程、
を含む、脂肪分解酵素変異体を作出する方法も提供する。
【0005】
この特定のアミノ酸残基は、配列番号:1の21、27、29、32、34−42、51、54、76、84、90−97、101、105、111、118、125、131、135、137、162、187、189、206−212、216、224−234、242−252及び256のいずれかに相当するアミノ酸残基を含む。
熱安定性は、特に4℃より大きく増大され得る。これらの置換は、異なるアミノ酸残基、特にProとは異なるものによることができる。
【0006】
発明の詳細な説明
親脂肪分解酵素
本発明において使用される脂肪分解酵素は、Enzyme Nomenclature(酵素命名法)(http://www.chem.qmw.ac.uk/iubmb/enzymeで入手可能)に従い、EC 3.1.1カルボン酸エステル加水分解酵素に分類される。基質特異性は、EC 3.1.1.3トリアシルグリセロールリパーゼ、EC 3.1.1.4ホスホリパーゼA2、EC 3.1.1.5リゾホスホリパーゼ、EC 3.1.1.26ガラクトリパーゼ、EC 3.1.1.32ホスホリパーゼA1、EC 3.1.1.73フェルロイルエステラーゼのような活性を含むことができる。
【0007】
この親脂肪分解酵素は、真菌性であり、かつ欧州特許第258 068号及び欧州特許第305 216号に開示されたサーモミセス・ラヌギノサス(Thermomyces lanuginosus)(別名フミコラ・ラヌギノサ(Humicola lanuginosa))由来のリパーゼに関する米国特許第5,869,438号の配列番号:2の位置1−269に示されるアミノ酸配列である配列番号:1と並置することができるアミノ酸配列を有する。この親脂肪分解酵素は、特に配列番号:1と少なくとも50%の相同性を有するアミノ酸配列を有することができる。
【0008】
サーモミセス・ラヌギノサス(T. lanuginosus)由来のリパーゼに加え、その他の例として、ペニシリウム・カメンベルティー(Penicillium camembertii)由来のリパーゼ(P25234)、フザリウム・オキシスポルム(Fusarium oxysporum)由来のリパーゼ/ホスホリパーゼ(欧州特許第130064号、国際公開公報第98/26057号)、フザリウム・ヘテロスポルム(F. heterosporum)由来のリパーゼ(R87979)、アスペルギルス・ホエティダス(Aspergillus foetidus)由来のリソホスホリパーゼ(W33009)、アスペルギルス・オリゼー(A. oryzae)由来のホスホリパーゼA1(日本国特願平10−155493)、アスペルギルス・オリゼー(A. oryzae)由来のリパーゼ(D85895)、アスペルギルス・ニガー(A. niger)由来のリパーゼ/フェルラ酸エステラーゼ(Y09330)、アスペルギルス・ツビンゲンシス(A. tubingensis)由来のリパーゼ/フェルラ酸エステラーゼ(Y09331)、アスペルギルス・ツビンゲンシス(A. tubingensis)由来のリパーゼ(国際公開公報第98/45453号)、アスペルギルス・ニガー(A. niger)由来のリソホスホリパーゼ(国際公開公報第98/31790号)、等電点6.9及び見かけの分子量30kDaを有するフザリウム・ソレニー(F. solanii)由来のリパーゼ(国際公開公報第96/18729号)がある。
【0009】
その他の例は、配列番号:2に示された配列を有するリゾムコール・ミーヘイ(Rhizomucor miehei)のリパーゼ(P19515)と少なくとも50%の相同性を有するリパーゼを含むリパーゼの接合菌科である。この科は、アブシディア・レフレクサ(Absidia reflexa)、アブシディア・スポロフォラ(A. sporophora)、アブシディア・コリンビフェラ(A. corymbifera)、アブシディア・フラケスリーアナ(A. blakesleeana)、アブシディア・グリセオラ(A. griseola)由来のリパーゼ(全て、国際公開公報第96/13578号及び国際公開公報第97/27276号に開示されている)、及びリゾプス・オリゼー(Rhizopus oryzae)由来のリパーゼ(P21811)も含む。括弧内の数字は、刊行物又はEMBL、GenBank、GeneSeqp又はSwiss−Protデータベースへの寄託番号を示す。
【0010】
アミノ酸置換
本発明の脂肪分解酵素変異体は、前述のいずれかの領域中のアミノ酸残基の1個又は複数の置換を含む。この置換は、例えば配列番号:1の206−208、224−228、227−228、227−231、242−243及び245−252に相当するいずれかの領域に行うことができる。置換されるアミノ酸残基は、配列番号:1の残基Y21、D27、P29、T32、A40、F51、S54、I76、R84、I90、G91、N94、N101、S105、D111、R118、R125、A131、H135、D137、N162、V187、T189、E210、G212、S216、G225、L227、I238又はP256に相当することができる。いくつかの関心のある特定の置換は、配列番号:1のD27N/R/S、P29S、T32S、F51I/L、I76V、R84C、I90L/V、G91A/N/S/T/W、L93F、N94K/R/S、F95I、D96G/N、N101D、D111A/G、R118M、A131V、H135Y、D137N、N162R、V187I、F211Y、S216P、S224I/Y、G225P、T226N、L227F/P/G/V、L227X、V228C/I、238V及びP256Tに相当するものである。
【0011】
前記領域の置換の総数は、該置換の、典型的には10個を超えず、例えば1、2、3、4、5、6、7又は8個である。加えて本発明の脂肪分解酵素変異体は、任意に親株酵素の他の修飾を含み、典型的にはこのような修飾は10個を超えず、例えば5個を超えない。この変異体は特に、親脂肪分解酵素と比べ、全部で10個を超えないアミノ酸修飾(特に置換)を有する。この変異体は一般に、親脂肪分解酵素と少なくとも80%、例えば少なくとも85%、典型的には少なくとも90%又は少なくとも95%の相同性を有する。
【0012】
脂肪分解酵素変異体
この変異体は、脂肪分解酵素活性を有し、すなわちこれはカルボン酸エステル結合を加水分解し、カルボキシラート(EC 3.1.1)を放出することが可能である。これは特に、リパーゼ活性(トリアシルグリセロールリパーゼ活性、EC 3.1.1.3)、すなわちトリグリセリドにおけるカルボン酸エステル結合の加水分解活性、例えば1,3−特異的活性を有することができる。
【0013】
特異的変異体
下記のものは、T. lanuginosusリパーゼの変異体のいくつかの例である。相当する置換は、他の真菌脂肪分解酵素における相当するアミノ酸置換を行うことにより達成することができる。
【0014】
【表1】
Figure 2004522435
【0015】
熱安定性
熱安定性は、適当な緩衝液を用い、意図された用途について関連のあるpHで測定することができる。緩衝液及びpHの例を以下に示す:pH10.0(50mMグリシン緩衝液)、pH7.0(50mM HEPES緩衝液)、又はpH5.0(緩衝液としての50mM酢酸ナトリウム)。
比較のための測定は、同じ緩衝液において、同じ条件下及び同じタンパク質濃度で行うこととする。熱安定性測定には、様々な方法を用いることができる:
【0016】
示差走査型熱量測定 (DSC)
DSCにおいて、加熱速度は、90度/時であることができる。試料は、均質に精製し、かつ融点(T)を熱安定性の表現として採用することができる。
【0017】
残留酵素活性
あるいは熱安定性は、選択された温度でのインキュベーション後の、残留脂肪分解酵素活性の測定により決定することができる。Giverらの論文(Proc. Natl. Acad. Sci. USA、95:12809−12813(1998))及びMooreらの論文(Nat. Biotech.、14:458−467(1996))に記されたように、10mM Tris−HCl(pH7.5)中のp−ニトロフェニルエステルを、基質として使用することができる。試料を、定期的に添加するか、もしくは、ただひとつの試料を、例えば96ウェルフォーマットにおいて、変性を防止又は増強するために様々な添加剤を伴う又は伴わずに使用することができる。
【0018】
CD 測定
円偏光二色性(CD)測定は、例えばYamaguchiらの論文(Protein engineering、9:789−795(1996))に記されている。典型的酵素濃度は、ほぼ1mg/mlであり、温度は5〜80度である。
【0019】
変異体の使用
脂肪分解酵素変異体は、様々なプロセスにおいて使用することができ、いくつかの具体的用途を以下に記す。この変異体は、典型的には、60〜95℃(特に75〜90℃、70〜90℃、又は70〜85℃)及びpH4.5〜11(特に4.5〜8又は5〜6.5)で使用される。
【0020】
紙及びパルプ産業における用途
前記リパーゼを、機械パルプの製造プロセス又は機械パルプを用いる製紙プロセスにおけるピッチの問題点を避けるプロセスにおいて使用することができ、これはリパーゼのパルプへの添加及びインキュベーションを含む。このリパーゼの添加は、いわゆる白水(リサイクルされた処理水)を生じることがある。これは、使用済みの紙からのインクの除去にも使用することができる。改善された熱安定性は、この変異体が比較的高温で使用されることを可能にし、これはこの産業においては一般に好ましいことである。これは、国際公開公報第9213130号、国際公開公報第9207138号、日本国特願2160984 A号、欧州特許第374700号と同様に行うことができる。
【0021】
穀物を主成分とする食品における用途
前述の脂肪分解酵素変異体は、ダフに添加することができ、かつこのダフは、焼き製品(特にパン)、パスタ又はヌードルの製造に使用することができる。変異体の改善された熱安定性は、加熱工程(焼く、煮る又は揚げる)において、より長期にわたり、これが活性を維持し続けることを可能にする。これは、国際公開公報第94/04035号、国際公開公報第00/32758号、PCT/DK第01/00472号、欧州特許第1057415号と同様に行うことができる。
【0022】
この変異体の添加は、改善されたダフ安定性、すなわち、焼いている期間、特に例えば過剰加工(over−proofing)又は過剰混合の場合のようなストレスのかかったシステムにおける焼き製品のより大きい塊り容量及び/又はより良い形状の維持につながり得る。これは更に、焼き製品の、より低い最初の固さ及び/又はより均一かつ細かいパン屑、改善されたパン屑構造(より細かいパン屑、より薄いセル壁(cell wall)、より丸みを帯びたセル)につながり、かつ例えば柔らかさの少ないダフ、比較的高い弾性、比較的低い伸びのような、ダフ特性を更に改善することができる。
【0023】
油脂産業における用途
前述の脂肪分解酵素変異体は、例えばこの脂肪分解酵素変異体の存在下で、エステルを水と反応する工程、酸をアルコールと反応する工程、又はエステルを、酸、アルコール又は第二エステルによりエステル交換する工程を含む、エステルの加水分解、合成又はエステル交換のプロセスにおけるような、有機合成における触媒として使用することができる。好ましいことに、改善された熱安定性は、反応速度を増大しかつ高温融解物質を処理するのに好ましいようなプロセスが比較的高温で実行されることを可能にする。
【0024】
エステルは、例えばトリグリセリドのような、カルボン酸エステルであることができる。エステル交換は、溶媒の存在又は非存在下で行うことができる。この酵素は、固定された形で使用することができる。この方法は、国際公開公報第8802775号、米国特許第6156548号、米国特許第5776741号、欧州特許第792106号、欧州特許第93602号又は欧州特許第307154号と同様に行うことができる。
【0025】
繊維産業における用途
この変異体は、織物から疎水性エステルを酵素的に除去するプロセスにおいて使用することができ、このプロセスは、織物から疎水性エステルを除去するのに有効量の脂肪分解酵素で織物を処理する工程を含む。この処理は、温度75℃以上で、例えば1〜24時間の期間行うことができる。この処理は、液体含浸比50〜200%のリパーゼ変異体の水溶液へ、織物を含浸することにより進行することができ、引き続き洗浄及びすすぎを行い、脂肪酸を除去することができる。
本プロセスは、米国特許第5578489号又は米国特許第6077316号と同様に行うことができる。
【0026】
洗剤における用途
この変異体は、洗剤添加剤として、例えば濃度(純粋な酵素タンパク質として表わす)が0.001〜10(例えば0.01〜1)mg/1gの洗剤で、又は0.001〜100(例えば、0.01〜10)mg/1Lの洗浄液で使用することができる。これは、国際公開公報第97/04079号、国際公開公報第97/07202号、国際公開公報第97/41212号、国際公開公報第98/08939号及び国際公開公報第97/43375号と同様に行うことができる。
【0027】
革における用途
本発明の変異体は、英国特許第2233665号又は欧州特許第505920号と同様に、革産業において使用することもできる。
【0028】
アミノ酸置換の命名
アミノ酸置換を定義するために本願明細書において使用される命名法は、国際公開公報第92/05249号に開示されたような、一文字コードを使用する。
従って、D27Nは、27位のDがNで置換されていることを示す。D27N/Rは、D27が、N又はRにより置換されていることを示す。L227Xは、L227が、いずれかの他のアミノ酸で置換されていることを示す。D27N + D111Aは、2種の置換の組合せを示す。
【0029】
相同及びアラインメント
本発明の目的に関して、相同の程度は、GCGプログラムパッケージ(Program Manual for the Wisconsin Package、8版、1994年8月、Genetics Computer Group, 575 Science Drive, Madison, WI、USA、53711)により提供されたGAPのような、当該技術分野において公知のコンピュータプログラムを用い(Needleman, S.B.及びWunsch, C.D.、Journal of Molecular Biology、48:443−45 (1970))、ポリペプチド配列比較に関する下記の設定でGAPを使用し、適切に決定することができる:GAPクリエーション・ペナルティ3.0及びGAPエクステンション・ペナルティ0.1。
【0030】
本発明において、リゾムコール・ミーヘイ(Rhizomucor miehei)(rhimi)、リゾプス・デレマー(Rhizopus delemar)(rhidl)、サーモミセス・ラヌギノサス(Thermomyces lanuginosa)(以前;フミコラ・ラヌギノサ(Humicola lanuginosa))(SP400)、ペニシリウム・カメンベルティー(Penicillium camembertii)(Pcl)及びフザリウム・オキシスポルム(Fusarium oxysporum)(FoLnp11)のリパーゼ配列の対応する(又は相同の)位置は、国際公開公報第00/32758号の図1に示されたようなアラインメントにより定義される。
【0031】
アラインメント内に示されていないリパーゼ配列における相同な位置を発見するために、注目の配列は、図1に示された配列と並置される。新規配列は、GAPプログラムにより見つけられた最も相同な配列に対するGAPアラインメントを用い、図1中の本アラインメントと並置される。GAPは、GCGプログラムパッケージ(Program Manual for the Wisconsin Package、8版、1994年8月、Genetics Computer Group, 575 Science Drive, Madison, WI、USA、53711)により提供される(Needleman, S.B.及びWunsch, C.D.、Journal of Molecular Biology、48:443−45 (1970))。下記の設定を、ポリペプチド配列比較に関し使用する:GAPクリエーション・ペナルティ3.0及びGAPエクステンション・ペナルティ0.1。
【0032】
熱安定性変異体の獲得法
脂肪分解酵素の変異体は、例えば国際公開公報第9522615号又は国際公開公報第0032758号に開示されたような、位置指定突然変異誘発、ランダム突然変異誘発又は局在化突然変異誘発のような、当該技術分野において公知の方法により得ることができる。
【0033】
所定の親脂肪分解酵素の熱安定性変異体は、下記の標準手順で得ることができる:
*突然変異誘発(エラー−頻発型、オリゴ浸漬型(doped oligo)、オリゴスパイク型(spiked oligo))
*一次スクリーニング
*より温度に対し安定した突然変異体の同定
*維持(グリセロール培地、LB−Ampプレート、ミニプレップ)
*別のアッセイプレート上への画線−二次スクリーニング(一次スクリーニングよりも1度高い)
*DNA配列決定
*Aspergillusにおける形質転換
*100mlスケールにおける培養、精製、DSC
【0034】
一次スクリーニングアッセイ
下記のアッセイ法を用い、脂肪分解酵素変異体をスクリーニングし、かつ改善された熱安定性を伴う変異体を同定する。
脂肪分解酵素遺伝子の変異体を収容している大腸菌(E. coli)細胞を、エラー−頻発型PCR、ランダム突然変異誘発又は局在化ランダム突然変異誘発によるか、又は有益な突然変異体の組合せ及び飽和突然変異誘発により調製される。
【0035】
このアッセイは、LB寒天プレート表面のフィルターで行われる。大腸菌(E. coli)細胞は、LB寒天プレートから栄養素を供給した酢酸セルロースフィルター上で、LB寒天により供給されたアンピシリンの選択圧の下で増殖される。望ましい酵素を含むタンパク質を、LB寒天と酢酸セルロースフィルターの間のニトロセルロースフィルター上に収集する。このニトロセルロースフィルターを、望ましいpH(一般に6.0)の緩衝液中で、望ましい温度(例えば、サーモミセス・ラヌギノサス(T. lanuginosus)リパーゼに関して78度)で15分間インキュベーションする。Kynclova, Eらの論文(Journal of Molecular Recognition、8:139−145(1995))に記されたように、フィルターを氷水で急冷した後、残留リパーゼ活性を、インドール酢酸の切断及びその後の反応生成物のニトロブルー塩化テトラゾリウムによる呈色を通じて決定する。
【0036】
適用した熱処理は、親世代がわずかに活性がある、室温でインキュベーションした試料と比較しておよそ5〜10%活性があるように調節する。このことは、有益な突然変異体の同定を促進する。
【0037】
実施例
実施例 :リパーゼの発現
プラスミド pMT2188
アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)発現プラスミドpCaHj483(国際公開公報第98/00529号)は、アスペルギルス・ニドランス(Aspergillus nidulans)トリオースリン酸イソメラーゼ非翻訳リーダー配列(Pna2/tpi)及びアスペルギルス・ニガー(A. niger)アミログリコシダーゼターミネーター(Tamg)に融合されたアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)中性アミラーゼIIプロモーターを基にした発現カセットからなる。更にこのプラスミド上には、単なる窒素給源としてのアセトアミド上で増殖することができるアスペルギルス・ニドランス(A. nidulans)由来のアスペルギルス(Aspergillus)選択マーカーamdSも存在する。これらのエレメントは、大腸菌(E. coli)ベクターpUC19(New England Biolabs社)にクローニングした。このプラスミドの大腸菌(E. coli)における選択を可能にするアンピシリン耐性マーカーを、大腸菌(E. coli)におけるpyrF突然突然変異を補完することができるサッカロミセス・セレビシエー(Saccharomyces cerevisiae)のURA3マーカーと交換し、この交換は下記の方法で行った:
【0038】
pUC19複製起原を、pCaHj483から、プライマー142779(配列番号:3)及び142780(配列番号:4)を用い、PCR増幅した。
プライマー142780は、PCR断片にBbuI部位を導入する。伸長されたPCRシステム(Roche Molecular Biochemicals社、バーゼル、スイス)を、製造業者の指示に従い、この増幅及びその後のPCR増幅に使用した。
URA3遺伝子は、プライマー140288(配列番号:5)及び142778(配列番号:6)を用い、一般的なサッカロミセス・セレビシエー(S. cerevisiae)クローニングベクターpYES2(Invitrogen社、カールスバッド、Ca、USA)から増幅した。
【0039】
プライマー140288は、PCR断片にEcoRI部位を導入する。これら2種のPCR断片を、これらを混合し、かつ重複法によるスプライシングにおいてプライマー142780及び140288を用いて増幅することにより融合した(Hortonら、Gene、77:61−68(1989))。
得られた断片は、EcoRI及びBbulで消化し、かつ同じ酵素で消化された最大の断片pCaHj483にライゲーションした。このライゲーション混合物を使用し、Mandel及びHigaの方法(Mandel, M.及びA. Higa、J. Mol. Biol.、45:154(1970))により形質転換受容性にされたpyrF 大腸菌(E.coli)株DB6507 (ATCC 35673)を形質転換した。形質転換体を、1g/Lカザアミノ酸、500μg/lチアミン及び10mg/lカナマイシンを補充した固形M9培地(Sambrookら、Molecular cloning, a laboratory manual、第2版(1989)、Cold Spring Harbor Laboratory Press社)上で選択した。
【0040】
選択された形質転換体のプラスミドは、pCaHj 527と称した。pCaHj 527上に存在するPna2/tpiプロモーターに、単純なPCR法により、位置指定突然変異誘発を引き起した。
ヌクレオチド134−144は、突然変異誘発プライマー141223(配列番号:9)を用い、配列番号:7から配列番号:8へと変換した。
ヌクレオチド423 −436は、突然変異誘発プライマー141222(配列番号:12)を用い、配列番号:10から配列番号:11へと変換した。
得られたプラスミドはpMT2188と称した。
【0041】
プラスミド pENI1849
pyrG遺伝子をpyrG発現に必須の配列へと短縮化するため、プラスミドのサイズを減少し、その結果形質転換頻度を改善するために、プラスミドpENI1849を作成した。PCR断片(約1800bp)を、鋳型としてpENI1299(国際公開公報第00/24883号に開示されている)、かつプライマー270999J8(配列番号:13)及び270999J9(配列番号:14)を用いて作成した。
PCR−断片を、制限酵素StuI及びSphlで切断し、かつpENI1298(国際公開公報第0024883号に開示されている)へクローニングし、更にStuI及びSphIで消化し;このクローニングを、配列決定により証明した。
【0042】
プラスミド pENI1861
プラスミドpENI1861を、発現プラスミド中に本アスペルギルス(Aspergillus)プロモーターの状態を有し、更にクローニングのための多くの独自の制限部位を有するために作成した。
PCR断片(およそ620bp)を、pMT2188(前記)を鋳型として並びにプライマー051199J1(配列番号:15)及び1298TAKA(配列番号:16)を用い作成した。
この断片は、BssHII及びBglIIで切断し、かつ同じくBssHII及びBglIIで切断したpENI1849へクローニングした。このクローニングを、配列決定により証明した。
【0043】
プラスミド pENI1902
プラスミドpENI1902を、大腸菌(E.coli)及びアスペルギルス(Aspergillus)の両方において作用するプロモーターを有するために作成した。これは、Stratagene(商標)の推奨に従い、「Chameleon二本鎖位置指定突然変異誘発キット」を用い、独自の部位の除去により行った。
【0044】
プラスミドpENI1861を鋳型として用い、及び5’リン酸化を伴う下記プライマーを、選択プライマーとして使用した:177996(配列番号:17)、135640(配列番号:18)及び135638(配列番号:19)。
5’リン酸化を伴う080399J19プライマー(配列番号:20)を、突然変異誘発プライマーとして使用し、アスペルギルス(Aspergillus)発現プロモーターにおいて−35及び−10プロモーターコンセンサス配列(大腸菌(E.coli)から)を導入した。突然変異の導入は、配列決定により証明した。
【0045】
プラスミド pSMin001
プラスミドpSMin001を、サーモミセス・ラヌギノサス(T. lanuginosus)リパーゼを大腸菌(E. coli)及びアスペルギルス(Aspergillus)において発現させるために作成した。
プラスミドpAHL(国際公開公報第9205249号に開示)をPCRの鋳型として用い、サーモミセス・ラヌギノサス(T. lanuginosus)リパーゼ遺伝子を下記プライマーにより増幅した:19671(配列番号:21)及び991213J5(配列番号:22)。プライマー991213J5は、SacII部位をPCR断片へ導入した。PCR断片(およそ1100bp)を、BamHI及びSacIIで切断し、同じ酵素で切断したpEni1902へクローニングした。このクローニングは、DNA配列決定により証明した。このプラスミドは、大腸菌(E. coli) DH5αにおいて形質転換し、かつリパーゼ発現を、説明されたフィルターアッセイを用いて検出した。
この新たに開発されたプラスミドを用い、所望の酵素を、修飾を伴わないアスペルギルス(Aspergillus)において発現することが可能であった。実現された大腸菌(E. coli)における発現率は極めて低いが、スクリーニングアッセイには十分であった。
【0046】
実施例 :熱安定性リパーゼ変異体の作成
いくつかの技術を用い、サーモミセス・ラヌギノサス(T. lanuginosus)リパーゼ遺伝子における多様性を作成した:エラー−頻発型PCR、浸漬したオリゴヌクレオチドによる局在化ランダム突然変異誘発、及び位置指定突然変異誘発。
【0047】
比較的高温で安定性を示している変異体を、前述の一次アッセイにより選択し、かつLB培地において培養し、かつ二次スクリーニングのために再度アッセイプレート上に前述のように画線した。二次スクリーニングにおけるアッセイは、1〜1.5度高い温度で行った。これらの条件下でも依然活性がある突然変異体DNAを、配列決定し、かつアスペルギルス(Aspergillus)に形質転換し、より大量のタンパク質を得、その後クロマトグラフィーにより精製した。精製した酵素をDSC分析に用い、安定性の増強を証明した。
次に、有益な変異体において認められたアミノ酸置換を組合せ、かつ飽和突然変異誘発を用い、20種全てのアミノ酸が所望の位置に導入されたことを確認した。
【0048】
実施例 :リパーゼ変異体の熱安定性
実施例2において一次及び二次スクリーニングにおいてより熱安定性であることが確定された全ての試料を、均質になるように精製し、かつそれらの安定性を、示差走査型熱量測定計(DSC)により、pH5.0及び/又は7.0で測定し、その融点(T)でのタンパク質の安定性を決定した。サーモミセス・ラヌギノサス(T. lanuginosus)由来の親株リパーゼを比較のために含んだ。
8種の変異体が、pH5.0で増大した熱安定性を有し、4種の変異体が4℃を超える増大を示すことがわかった。2種の変異体は、pH7.0で試験し、かつ改善された熱安定性を有することがわかった。
【0049】
実施例 DSC によるリパーゼ変異体の熱安定性
サーモミセス・ラヌギノサス(T. lanuginosus)リパーゼの多くの変異体を調製・精製し、かつその熱安定性を、示差走査型熱量測定計(DSC)により、pH5.0でチェックし、その融点(T)でのタンパク質の安定性を決定した。サーモミセス・ラヌギノサス(T. lanuginosus)由来の親株リパーゼを比較のために含んだ。
下記変異体は、親株リパーゼよりもより熱安定性であることがわかった:
【0050】
【表2】
Figure 2004522435
【0051】
下記変異体は、融点の少なくとも4℃の上昇により、親株リパーゼよりもより熱安定性であることがわかった:
【表3】
Figure 2004522435
【0052】
実施例 :プレートアッセイによる熱安定性
サーモミセス・ラヌギノサス(T. lanuginosus)リパーゼの多くの変異体を調製し、かつ熱安定性について先に「一次スクリーニングアッセイ」において説明したように試験した。T. lanuginosus由来の親株リパーゼを比較のために含んだ。
下記変異体は、親株リパーゼよりもより熱安定性であることがわかった:
【0053】
【表4】
Figure 2004522435

Claims (27)

  1. 親真菌脂肪分解酵素の変異体であり、ここでこの変異体が:
    a)親脂肪分解酵素と比較し、配列番号:1のアミノ酸の21、27、29、32、34−42、51、54、76、84、90−97、101、105、111、118、125、131、135、137、162、187、189、206−212、216、224−234、242−252及び256のいずれかに相当するアミノ酸残基の置換を含むアミノ酸配列を有し、及び
    b)親脂肪分解酵素よりもより熱安定性である、変異体。
  2. 親脂肪分解酵素よりも少なくとも4℃高い熱安定性を有する、請求項1記載の変異体。
  3. 前記アミノ酸残基が、Proと異なるアミノ酸残基により置換されている、請求項1又は2のいずれか1項記載の変異体。
  4. 親脂肪分解酵素が、配列番号:1に対して少なくとも50%の相同性を有する、請求項1〜3のいずれか1項記載の変異体。
  5. 親脂肪分解酵素がサーモミセス・ラヌギノサス(Thermomyces lanuginosus) DSM 4109により産生されるリパーゼであり、かつ配列番号:1のアミノ酸配列を有する、請求項1〜4のいずれか1項記載の変異体。
  6. 配列番号:1のY21、D27、P29、T32、A40、F51、S54、I76、R84、I90、G91、N94、N101、S105、D111、R118、R125、A131、H135、D137、N162、V187、T189、E210、G212、S216、G225、L227、I238又はP256に相当するアミノ酸残基の置換を含む、請求項1〜5のいずれか1項記載の変異体。
  7. 配列番号:1のD27N/R/S、P29S、T32S、F51I/L、I76V、R84C、I90L/V、G91A/N/S/T/W、L93F、N94K/R/S、F95I、D96G/N、N101D、D111A/G、R118M、A131V、H135Y、D137N、N162R、V187I、F211Y、S216P、S224I/Y、G225P、T226N、L227F/P/G/V、L227X、V228C/I、238V及びP256Tに相当する1個又は複数の置換を含む、請求項1〜6のいずれか1項記載の変異体。
  8. 前記置換の1、2、3、4、5、6、7又は8個を有する、請求項1〜7のいずれか1項記載の変異体。
  9. 更に、請求項1記載のもの以外のアミノ酸残基の1個又は複数の置換、好ましくはこのような置換を1〜5個含む、請求項1〜8のいずれか1項記載の変異体。
  10. 配列番号:1において下記に相当する置換を含む、請求項1〜9のいずれか1項記載の変異体:
    Figure 2004522435
    Figure 2004522435
  11. 好ましくはpH5〜7で測定された場合に、親脂肪分解酵素よりも少なくとも5℃高い変性温度を有する、請求項1〜10のいずれか1項記載の変異体。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項記載の変異体をコードしているDNA配列。
  13. 請求項1〜12記載のDNA配列を含むベクター。
  14. 請求項12記載のDNA配列又は請求項13記載のベクターを収容している形質転換された宿主細胞。
  15. 請求項1〜11のいずれか1項記載の変異体を産生する方法であり:
    a)変異体を発現しかつ好ましくは分泌するために、請求項14記載の細胞を培養する工程、及び
    b)変異体を回収する工程、
    を含む方法。
  16. 脂肪分解酵素変異体を産生する方法であり:
    a)親真菌脂肪分解酵素を選択する工程、
    b)親脂肪分解酵素において、配列番号:1の21、27、29、32、34−42、51、54、76、84、90−97、101、105、111、118、125、131、135、137、162、187、189、206−212、216、224−234、242−252及び256のいずれかに相当する少なくとも1個のアミノ酸残基を置換する工程、
    c)任意に、上記b)以外の1個又は複数のアミノ酸を置換する工程、
    d)工程a)〜c)から得られる変異体を調製する工程、
    e)変異体の熱安定性を試験する工程、
    f)増大した熱安定性を有する変異体を選択する工程、及び
    g)選択された変異体を産生する工程、
    を含む方法。
  17. 親脂肪分解酵素が、配列番号:1と少なくとも50%の相同性を有する、請求項15又は16に記載の方法。
  18. 親脂肪分解酵素が、サーモミセス・ラヌギノサス(Thermomyces lanuginosus) DSM 4109により産生され、配列番号:1のアミノ酸配列を有するリパーゼである、請求項15〜17記載の方法。
  19. 配列番号:1のY21、D27、P29、T32、A40、F51、S54、I76、R84、I90、G91、N94、N101、S105、D111、R118、R125、A131、H135、D137、N162、V187、T189、E210、G212、S216、G225、L227、I238又はP256に相当するアミノ酸残基の置換を含む、請求項15〜18のいずれか1項記載の方法。
  20. 配列番号:1のD27N/R/S、P29S、T32S、F51I/L、I76V、R84C、I90L/V、G91A/N/S/T/W、L93F、N94K/R/S、F95I、D96G/N、N101D、D111A/G、R118M、A131V、H135Y、D137N、N162R、V187I、F211Y、S216P、S224I/Y、G225P、T226N、L227F/P/G/V、L227X、V228C/I、238V及びP256Tに相当するアミノ酸残基の置換を含む、請求項15〜19記載の方法。
  21. エステルを、水の存在下で、請求項1〜11のいずれか1項記載のリパーゼと共にインキュベーションする工程を含む、カルボン酸エステルを加水分解する方法。
  22. 請求項1〜11のいずれか1項記載のリパーゼをパルプに添加する工程、及びインキュベーションする工程を含む、機械パルプの製造プロセス又は機械パルプを用いる製紙プロセスにおけるピッチの問題をコントロールする方法。
  23. インキュベーションが、60〜95℃、特に75〜90℃で行われる、請求項15〜22のいずれか1項記載の方法。
  24. インキュベーションが、pH範囲、4.5〜11、特に5〜6.5で行われる、請求項15〜23のいずれか1項記載の方法。
  25. 請求項1〜11のいずれか1項記載の脂肪分解酵素を、ダフへ添加する工程を含む、ダフ又はダフから調製された焼き製品を調製する方法。
  26. 請求項1〜11のいずれか1項記載の脂肪分解酵素の存在下で、エステルを水と反応する工程、酸をアルコールと反応する工程、又はエステルを、酸、アルコールもしくは第二エステルによりエステル交換する工程を含む、加水分解、合成又はエステル交換する方法。
  27. 織物から疎水性エステルを酵素的に除去する方法であり、織物から疎水性エステル除去を達成するのに有効な量の請求項1〜11のいずれか1項記載の脂肪分解酵素で織物を処理する工程を含む方法。
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