JPH0889244A - 耐熱性リパーゼおよびその製造方法 - Google Patents
耐熱性リパーゼおよびその製造方法Info
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- JPH0889244A JPH0889244A JP6230046A JP23004694A JPH0889244A JP H0889244 A JPH0889244 A JP H0889244A JP 6230046 A JP6230046 A JP 6230046A JP 23004694 A JP23004694 A JP 23004694A JP H0889244 A JPH0889244 A JP H0889244A
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- lipase
- amino acid
- lys
- ser
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 熱に対する安定性の優れた耐熱性リパーゼ、
ならびにその製造方法を提供すること。 【構成】 リゾプス(Rhizopus) 属のリパーゼのアミノ
酸配列において、その94位のリジン(Lys 94) および95
位のアルギニン(Arg 95)のうちの少なくとも一つを、
他のアミノ酸で置換してなることを特徴とする耐熱性リ
パーゼ。該耐熱性リパーゼをコードするDNA配列を含
有する発現ベクターにより形質転換した宿主細胞を培地
に培養し、培養物から耐熱性リパーゼを採取することを
特徴とする、耐熱性リパーゼの製造方法。 【効果】 本発明によれば、リパーゼの熱に対する安定
性を向上させることができ、酵素使用量に対する生産性
を向上させることが出来る。また、融点の高い基質を用
いた工業的なエステル合成、エステル交換反応システム
の構築が可能となる。
ならびにその製造方法を提供すること。 【構成】 リゾプス(Rhizopus) 属のリパーゼのアミノ
酸配列において、その94位のリジン(Lys 94) および95
位のアルギニン(Arg 95)のうちの少なくとも一つを、
他のアミノ酸で置換してなることを特徴とする耐熱性リ
パーゼ。該耐熱性リパーゼをコードするDNA配列を含
有する発現ベクターにより形質転換した宿主細胞を培地
に培養し、培養物から耐熱性リパーゼを採取することを
特徴とする、耐熱性リパーゼの製造方法。 【効果】 本発明によれば、リパーゼの熱に対する安定
性を向上させることができ、酵素使用量に対する生産性
を向上させることが出来る。また、融点の高い基質を用
いた工業的なエステル合成、エステル交換反応システム
の構築が可能となる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱に対する安定性に優
れた耐熱性リパーゼおよびその製造方法に関する。
れた耐熱性リパーゼおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】リパーゼはそのエステル分解活性、エス
テル合成活性やエステル交換活性など多岐にわたる触媒
作用から工業的に重要な酵素である。リパーゼの起源と
しては、主にカビ、酵母、バクテリアなどの微生物起源
が用いられているが、中でも、リゾプス(Rhizopus) 属
に属する微生物が産生するリパーゼ(以下、リゾプス属
のリパーゼという)は、基質となるトリグリセリドの1
・3位に特異的に作用する、所謂1・3特異性を有し、
油脂の改質やエステル合成等への利用価値が高い。
テル合成活性やエステル交換活性など多岐にわたる触媒
作用から工業的に重要な酵素である。リパーゼの起源と
しては、主にカビ、酵母、バクテリアなどの微生物起源
が用いられているが、中でも、リゾプス(Rhizopus) 属
に属する微生物が産生するリパーゼ(以下、リゾプス属
のリパーゼという)は、基質となるトリグリセリドの1
・3位に特異的に作用する、所謂1・3特異性を有し、
油脂の改質やエステル合成等への利用価値が高い。
【0003】リゾプス属のリパーゼの一次構造について
は、リゾプスニベウス(Rhizopus niveus)(Kugimiya
ら、Biosci. Biotech. Biochem. 、第56巻、716 〜719
、1992年)、リゾプスデレマー(Rhizopus delemar)(H
aas, M. J. ら、Gene、第109 巻、107 〜113 、1991
年)、及びリゾプスジャバニカス(Rhizopus javanicu
s)(Biol. Chem. Hoppe Seyler、第374 巻、245 〜254
、1993年)由来のリパーゼが報告され、この3種のリ
パーゼは一次構造上、殆ど同じであることが明らかとな
っており、リゾプス属のリパーゼは非常によく似た構造
であると考えられる。
は、リゾプスニベウス(Rhizopus niveus)(Kugimiya
ら、Biosci. Biotech. Biochem. 、第56巻、716 〜719
、1992年)、リゾプスデレマー(Rhizopus delemar)(H
aas, M. J. ら、Gene、第109 巻、107 〜113 、1991
年)、及びリゾプスジャバニカス(Rhizopus javanicu
s)(Biol. Chem. Hoppe Seyler、第374 巻、245 〜254
、1993年)由来のリパーゼが報告され、この3種のリ
パーゼは一次構造上、殆ど同じであることが明らかとな
っており、リゾプス属のリパーゼは非常によく似た構造
であると考えられる。
【0004】また、リゾプスニベウス(Rhizopus niveu
s)の産生するリパーゼは、その遺伝子がクローニングさ
れ、その塩基配列ならびにそれより推定されるアミノ酸
配列が決定されている(特開平3-290186号公報) 。この
遺伝子を解析することにより、このリパーゼは、392 ア
ミノ酸残基のプレプロ構造を持ち、成熟過程でプロセシ
ングを受け、51アミノ酸残基のA鎖と297 アミノ酸残基
のB鎖の2本のポリペプチド鎖から構成されているこ
と、及びこの両鎖は非共有結合である疎水結合により結
合されていること、更に両鎖の切断が、Arg 95(プレプ
ロ構造のアミノ酸配列番号)のC末端側であることが明
らかになっている(河野ら、農芸化学会誌、第66巻、10
4 頁、1992年)。
s)の産生するリパーゼは、その遺伝子がクローニングさ
れ、その塩基配列ならびにそれより推定されるアミノ酸
配列が決定されている(特開平3-290186号公報) 。この
遺伝子を解析することにより、このリパーゼは、392 ア
ミノ酸残基のプレプロ構造を持ち、成熟過程でプロセシ
ングを受け、51アミノ酸残基のA鎖と297 アミノ酸残基
のB鎖の2本のポリペプチド鎖から構成されているこ
と、及びこの両鎖は非共有結合である疎水結合により結
合されていること、更に両鎖の切断が、Arg 95(プレプ
ロ構造のアミノ酸配列番号)のC末端側であることが明
らかになっている(河野ら、農芸化学会誌、第66巻、10
4 頁、1992年)。
【0005】一方、リゾプスデレマー(Rhizopus delem
ar) の産生するリパーゼも、その遺伝子解析からリゾプ
スニベウス(Rhizopus niveus)の産生するリパーゼと同
じく、392 アミノ酸のプレプロ構造を持ち、その成熟過
程でプロセシングを受け、成熟リパーゼが2本(α鎖と
β鎖)のポリペプチド鎖から構成されていることが報告
されている。また、このα鎖とβ鎖の切断は、リゾプス
ニベウス(Rhizopus niveus)の産生するリパーゼと同じ
Arg95(プレプロ構造のアミノ酸配列番号)のC末端側
であった(特開平4-271780号公報) 。これらのことから
も、リゾプス(Rhizopus)属のリパーゼはその構造が殆
ど同じであると考えられる。
ar) の産生するリパーゼも、その遺伝子解析からリゾプ
スニベウス(Rhizopus niveus)の産生するリパーゼと同
じく、392 アミノ酸のプレプロ構造を持ち、その成熟過
程でプロセシングを受け、成熟リパーゼが2本(α鎖と
β鎖)のポリペプチド鎖から構成されていることが報告
されている。また、このα鎖とβ鎖の切断は、リゾプス
ニベウス(Rhizopus niveus)の産生するリパーゼと同じ
Arg95(プレプロ構造のアミノ酸配列番号)のC末端側
であった(特開平4-271780号公報) 。これらのことから
も、リゾプス(Rhizopus)属のリパーゼはその構造が殆
ど同じであると考えられる。
【0006】しかし、リゾプス属のリパーゼは、熱や有
機溶剤に対する安定性はそれほど高くなく、反応を効率
的に進行させたり、また高融点の脂肪酸やトリグリセリ
ドに作用させるためには、より安定なリパーゼが必要と
されていた(西元ら、油化学、第41巻、第9 号、274 〜
282 、1992年)。
機溶剤に対する安定性はそれほど高くなく、反応を効率
的に進行させたり、また高融点の脂肪酸やトリグリセリ
ドに作用させるためには、より安定なリパーゼが必要と
されていた(西元ら、油化学、第41巻、第9 号、274 〜
282 、1992年)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、熱に
対する安定性の優れた耐熱性リパーゼ、特にリゾプス属
のリパーゼについての耐熱性リパーゼ、ならびにその製
造方法を提供することにある。
対する安定性の優れた耐熱性リパーゼ、特にリゾプス属
のリパーゼについての耐熱性リパーゼ、ならびにその製
造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するため鋭意検討を重ねた結果、リゾプス属のリパ
ーゼのアミノ酸配列の94位のリジン(Lys 94) −95位の
アルギニン(Arg 95)の配列に着目し、このアミノ酸を
他のアミノ酸に置換させてプロセシング酵素であるKE
X2プロテアーゼの分解を受けないようにすることによ
ってリパーゼを熱に対して安定化できることを見出し、
本発明を完成するに至った。
達成するため鋭意検討を重ねた結果、リゾプス属のリパ
ーゼのアミノ酸配列の94位のリジン(Lys 94) −95位の
アルギニン(Arg 95)の配列に着目し、このアミノ酸を
他のアミノ酸に置換させてプロセシング酵素であるKE
X2プロテアーゼの分解を受けないようにすることによ
ってリパーゼを熱に対して安定化できることを見出し、
本発明を完成するに至った。
【0009】即ち、本発明は、リゾプス属のリパーゼの
アミノ酸配列において、94位のリジン(Lys 94) および
95位のアルギニン(Arg 95) のうちの少なくとも一つ
を、他のアミノ酸で置換することによって得られる、熱
に対する安定性が向上した耐熱性リパーゼである。本発
明はまた、上記の耐熱性リパーゼをコードするDNA配
列を含有する発現ベクターにより形質転換した宿主細胞
を培地に培養し、培養物から耐熱性リパーゼを採取する
ことを特徴とする、耐熱性リパーゼの製造方法である。
アミノ酸配列において、94位のリジン(Lys 94) および
95位のアルギニン(Arg 95) のうちの少なくとも一つ
を、他のアミノ酸で置換することによって得られる、熱
に対する安定性が向上した耐熱性リパーゼである。本発
明はまた、上記の耐熱性リパーゼをコードするDNA配
列を含有する発現ベクターにより形質転換した宿主細胞
を培地に培養し、培養物から耐熱性リパーゼを採取する
ことを特徴とする、耐熱性リパーゼの製造方法である。
【0010】本発明においては、後記「配列番号1」に
示されるリゾプス属のリパーゼ遺伝子のアミノ酸配列に
おいて、94位のリジン(Lys 94) および95位のアルギニ
ン(Arg 95) のうちの少なくとも一つを、他のアミノ酸
で置換する。
示されるリゾプス属のリパーゼ遺伝子のアミノ酸配列に
おいて、94位のリジン(Lys 94) および95位のアルギニ
ン(Arg 95) のうちの少なくとも一つを、他のアミノ酸
で置換する。
【0011】以下、本発明につき詳細に説明する。KE
X2遺伝子にコードされたKEX2プロテアーゼは、2
つの連続する塩基性アミノ酸を特異的に認識し、その切
断箇所は、A−B(AとBはLys またはArg 残基)アミ
ノ酸配列のBアミノ酸のC末端側であると報告されてい
る(Bussey, H.ら、YEAST 、4巻、17〜26、1988年)。
X2遺伝子にコードされたKEX2プロテアーゼは、2
つの連続する塩基性アミノ酸を特異的に認識し、その切
断箇所は、A−B(AとBはLys またはArg 残基)アミ
ノ酸配列のBアミノ酸のC末端側であると報告されてい
る(Bussey, H.ら、YEAST 、4巻、17〜26、1988年)。
【0012】一方、リゾプスニベウス(Rhizopus niveu
s)及びリゾプスデレマー(Rhizopusdelemar) 由来リパ
ーゼの2本のポリペプチド鎖(A鎖とB鎖またはα鎖と
β鎖)の切断が、当該リパーゼのアミノ酸配列の94位の
リジン(Lys 94) −95位のアルギニン(Arg 95) の配列
のArg 95のC末端側であることから、このプロセシング
にはKEX2プロテアーゼの関与が示唆された。そこ
で、KEX2プロテアーゼによるプロセシングを受けな
い変異リパーゼの作製を試みた。
s)及びリゾプスデレマー(Rhizopusdelemar) 由来リパ
ーゼの2本のポリペプチド鎖(A鎖とB鎖またはα鎖と
β鎖)の切断が、当該リパーゼのアミノ酸配列の94位の
リジン(Lys 94) −95位のアルギニン(Arg 95) の配列
のArg 95のC末端側であることから、このプロセシング
にはKEX2プロテアーゼの関与が示唆された。そこ
で、KEX2プロテアーゼによるプロセシングを受けな
い変異リパーゼの作製を試みた。
【0013】そのためには、Lys 94−Arg 95の配列をK
EX2プロテアーゼの認識部位以外のアミノ酸に置換す
れば良いことになる。そこで、Lys 94を例えばグルタミ
ン(Gln) などのアミノ酸に、またArg 95を例えばメチオ
ニン(Met) などに置換する。方法は、例えば、特開平3-
290186号公報に示されたプラスミドpGPD24等のリゾプス
属のリパーゼ遺伝子を含むプラスミドを用いて、Kunkel
法(Kunkel,T. A. ら、Methods in Enzymology 、154
巻、67頁、1987年)などの一般的な部位特異的変異技術
を使うことが出来る。
EX2プロテアーゼの認識部位以外のアミノ酸に置換す
れば良いことになる。そこで、Lys 94を例えばグルタミ
ン(Gln) などのアミノ酸に、またArg 95を例えばメチオ
ニン(Met) などに置換する。方法は、例えば、特開平3-
290186号公報に示されたプラスミドpGPD24等のリゾプス
属のリパーゼ遺伝子を含むプラスミドを用いて、Kunkel
法(Kunkel,T. A. ら、Methods in Enzymology 、154
巻、67頁、1987年)などの一般的な部位特異的変異技術
を使うことが出来る。
【0014】かくして得られた変異DNAは、変異リパ
ーゼの発現のため、適当な宿主細胞、好適にはサッカロ
ミセスセレビジア(Saccharomyces cerevisiae) 、チゴ
サッカロミセスセレビジア(Zygosaccharomyces cerevi
siae) 等の酵母に導入される。その時、変異リパーゼを
効率的に発現させる為に、ホスホグリセロキナーゼ(PG
K)、グリセルアルデヒド−3−リン酸脱水素酵素(GAPD
H) 、酸性ホスファターゼ(PHO5) 、トリプトファン合
成酵素(TRPI)、アルコール脱水素酵素(ADH)等の酵母
由来のプロモーターの下流に変異DNAを連結した発現
ベクターを構築し、その発現ベクターを例えば電気パル
ス法などの一般的な方法に従って、酵母に形質転換する
とよい。
ーゼの発現のため、適当な宿主細胞、好適にはサッカロ
ミセスセレビジア(Saccharomyces cerevisiae) 、チゴ
サッカロミセスセレビジア(Zygosaccharomyces cerevi
siae) 等の酵母に導入される。その時、変異リパーゼを
効率的に発現させる為に、ホスホグリセロキナーゼ(PG
K)、グリセルアルデヒド−3−リン酸脱水素酵素(GAPD
H) 、酸性ホスファターゼ(PHO5) 、トリプトファン合
成酵素(TRPI)、アルコール脱水素酵素(ADH)等の酵母
由来のプロモーターの下流に変異DNAを連結した発現
ベクターを構築し、その発現ベクターを例えば電気パル
ス法などの一般的な方法に従って、酵母に形質転換する
とよい。
【0015】発現ベクターを導入した形質転換細胞、例
えば形質転換酵母を、常法により、例えばYPD培地の
ような培地で、30℃で2〜5日間、振とう培養を行い、
菌体外に変異リパーゼを蓄積することが出来る。
えば形質転換酵母を、常法により、例えばYPD培地の
ような培地で、30℃で2〜5日間、振とう培養を行い、
菌体外に変異リパーゼを蓄積することが出来る。
【0016】培養後、遠心分離等により、培養物から菌
体を分離除去し、上清からUF濃縮や硫安沈殿等の常法
によりリパーゼを回収、精製する。かくして製造された
リパーゼは1・3位特異性を保持した形の熱に対する安
定性の向上したリパーゼとして、エステル交換やエステ
ル合成反応に使用することが可能となる。
体を分離除去し、上清からUF濃縮や硫安沈殿等の常法
によりリパーゼを回収、精製する。かくして製造された
リパーゼは1・3位特異性を保持した形の熱に対する安
定性の向上したリパーゼとして、エステル交換やエステ
ル合成反応に使用することが可能となる。
【0017】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものでは
ない。
するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものでは
ない。
【0018】〔実施例1〕 (1) リゾプス属由来のリパーゼ遺伝子を含むプラスミ
ドpGPD24の作製 リゾプスニベウス(Rhizopus niveus)のリパーゼ遺伝子
を含むプラスミドpGPD24は、特開平3-290186号公報記載
に従い、以下のようして構築した。まず、リゾプスニベ
ウス(Rhizopus niveus)(IFO4759) のリパーゼ遺伝子に
由来する4.3kbのPstI切断のDNA断片を有するプラス
ミドpGPI (FERM P-11367) のEcoRI-BamHI 3.0 kbDNA
断片をアガロースゲル電気泳動法により抽出して単離
し、クレノウ断片を用い、その両末端を平滑化した。平
滑末端化した3.0kb のEcoRI-BamHIDNA断片をベクタ
ー pUC18のHinc II 部位にサブクローニングしてプラス
ミドpGPE3 を得た。pGPE3 をBamHI およびSacIの両制限
酵素で切断し、エキソヌクレアーゼIII 及びマングビー
ンヌクレアーゼを用いて、BamHI 部位側からリパーゼ遺
伝子の5’側のプロモーター領域の欠失を行ってプラス
ミドpGPD24を得た(図1)。
ドpGPD24の作製 リゾプスニベウス(Rhizopus niveus)のリパーゼ遺伝子
を含むプラスミドpGPD24は、特開平3-290186号公報記載
に従い、以下のようして構築した。まず、リゾプスニベ
ウス(Rhizopus niveus)(IFO4759) のリパーゼ遺伝子に
由来する4.3kbのPstI切断のDNA断片を有するプラス
ミドpGPI (FERM P-11367) のEcoRI-BamHI 3.0 kbDNA
断片をアガロースゲル電気泳動法により抽出して単離
し、クレノウ断片を用い、その両末端を平滑化した。平
滑末端化した3.0kb のEcoRI-BamHIDNA断片をベクタ
ー pUC18のHinc II 部位にサブクローニングしてプラス
ミドpGPE3 を得た。pGPE3 をBamHI およびSacIの両制限
酵素で切断し、エキソヌクレアーゼIII 及びマングビー
ンヌクレアーゼを用いて、BamHI 部位側からリパーゼ遺
伝子の5’側のプロモーター領域の欠失を行ってプラス
ミドpGPD24を得た(図1)。
【0019】(2) 酵母 PGKプロモーターの下流に連結
したリパーゼ遺伝子を含むプラスミドpUC118PLipSの作
製 pGPD24プラスミドDNAをEcoRI とSalIの両制限酵素で
切断した後、クレノウ断片を用いて、その両末端を平滑
化した。そのDNA断片に、XbaIリンカー(5'CTCTAGAG
3')を付加した後、制限酵素XbaIで切断し、pUC118のXba
I部位にサブクローニングして、プラスミドpUC118Lip
を得た。pUC118Lip をSphIおよびSalIの両制限酵素で切
断し、エキソヌクレアーゼIII 、マングビーンヌクレア
ーゼによりSalI部位からリパーゼ遺伝子の3'側に非翻訳
領域の欠失処理を行った後、クレノウ断片により両末端
を平滑化した。両末端にSalIリンカー(5'GGTCGACC3')を
付加した後、セルフライゲーションによりプラスミドpU
C118LipSを得た。pUC118LipSはリパーゼ遺伝子の3'側非
翻訳領域が約1kb 欠失されたものである。得られたプラ
スミドpUC118LipSのリパーゼ遺伝子内のHindIII 部位を
欠失するために、合成オリゴヌクレオチド(3'CCACGTGTT
CGAGACGAAC5') を用いて部位特異的変異処理を行った。
変異処理に必要なpUC118LipSの1 本鎖DNAや変異のた
めのオリゴヌクレオチドを用いた部位特異的変異処理は
部位特異的変異キット Mutan-K [宝酒造( 株)]製を用
い、方法は全てそのマニュアルに従った。かくして得ら
れたプラスミドpUC118LipSHDをBamHI およびSalIの両制
限酵素で切断した後、酵母のPGK(フォスフォグリセロキ
ナーゼ) プロモーターを持つ発現プラスミドpMA91(J. M
ellor ら、Gene、24、1 、1983年に記載) のBglII とSa
lI部位に導入し、pMA91LipSを得た。このプラスミド(pM
A91LipS) DNAを制限酵素HindIII で切断後、クレノ
ウ断片によりDNA末端を平滑化した。さらに、その平
滑末端にBamHI リンカー(5' CGGATCCG 3')を付加した
後、BamHI およびSalIで切断し、pUC118のBamHI、SalI
部位にサブクローニングを行い、酵母PGK プロモーター
の下流に連結したリパーゼ遺伝子を含むプラスミドpUC1
18PLipS を得た(図2,図3)。
したリパーゼ遺伝子を含むプラスミドpUC118PLipSの作
製 pGPD24プラスミドDNAをEcoRI とSalIの両制限酵素で
切断した後、クレノウ断片を用いて、その両末端を平滑
化した。そのDNA断片に、XbaIリンカー(5'CTCTAGAG
3')を付加した後、制限酵素XbaIで切断し、pUC118のXba
I部位にサブクローニングして、プラスミドpUC118Lip
を得た。pUC118Lip をSphIおよびSalIの両制限酵素で切
断し、エキソヌクレアーゼIII 、マングビーンヌクレア
ーゼによりSalI部位からリパーゼ遺伝子の3'側に非翻訳
領域の欠失処理を行った後、クレノウ断片により両末端
を平滑化した。両末端にSalIリンカー(5'GGTCGACC3')を
付加した後、セルフライゲーションによりプラスミドpU
C118LipSを得た。pUC118LipSはリパーゼ遺伝子の3'側非
翻訳領域が約1kb 欠失されたものである。得られたプラ
スミドpUC118LipSのリパーゼ遺伝子内のHindIII 部位を
欠失するために、合成オリゴヌクレオチド(3'CCACGTGTT
CGAGACGAAC5') を用いて部位特異的変異処理を行った。
変異処理に必要なpUC118LipSの1 本鎖DNAや変異のた
めのオリゴヌクレオチドを用いた部位特異的変異処理は
部位特異的変異キット Mutan-K [宝酒造( 株)]製を用
い、方法は全てそのマニュアルに従った。かくして得ら
れたプラスミドpUC118LipSHDをBamHI およびSalIの両制
限酵素で切断した後、酵母のPGK(フォスフォグリセロキ
ナーゼ) プロモーターを持つ発現プラスミドpMA91(J. M
ellor ら、Gene、24、1 、1983年に記載) のBglII とSa
lI部位に導入し、pMA91LipSを得た。このプラスミド(pM
A91LipS) DNAを制限酵素HindIII で切断後、クレノ
ウ断片によりDNA末端を平滑化した。さらに、その平
滑末端にBamHI リンカー(5' CGGATCCG 3')を付加した
後、BamHI およびSalIで切断し、pUC118のBamHI、SalI
部位にサブクローニングを行い、酵母PGK プロモーター
の下流に連結したリパーゼ遺伝子を含むプラスミドpUC1
18PLipS を得た(図2,図3)。
【0020】(3) 変異リパーゼの発現プラスミドの作
製 (3)-1. Lys94Gln の変異リパーゼ発現プラスミドの作製 Lys94 をグルタミン(Gln) に置換させるように設計され
たオリゴヌクレオチド(3' AGGTAGCCTGTTGCACTACTG 5')
とpUC118PLipS より調製した1本鎖DNAを用いて、部
位特異的変異キットMutan K 〔宝酒造(株)製〕に従
い、変異リパーゼ遺伝子を持つプラスミドpUC118PLipSM
を得た。得られたpUC118PLipSMプラスミドDNAをBamH
I とSalIの両制限酵素で切断した後、酵母のプラスミド
YEP352 (John E. Hillら、YEAST 、2 、163 〜167 、19
86年に記載) のBamHI 、SalI部位にサブクローニングを
行い、酵母発現プラスミドYEP352LipM(Lys94Gln)を得た
(図4)。
製 (3)-1. Lys94Gln の変異リパーゼ発現プラスミドの作製 Lys94 をグルタミン(Gln) に置換させるように設計され
たオリゴヌクレオチド(3' AGGTAGCCTGTTGCACTACTG 5')
とpUC118PLipS より調製した1本鎖DNAを用いて、部
位特異的変異キットMutan K 〔宝酒造(株)製〕に従
い、変異リパーゼ遺伝子を持つプラスミドpUC118PLipSM
を得た。得られたpUC118PLipSMプラスミドDNAをBamH
I とSalIの両制限酵素で切断した後、酵母のプラスミド
YEP352 (John E. Hillら、YEAST 、2 、163 〜167 、19
86年に記載) のBamHI 、SalI部位にサブクローニングを
行い、酵母発現プラスミドYEP352LipM(Lys94Gln)を得た
(図4)。
【0021】(3)-2. Arg95Met の変異リパーゼ発現プラ
スミドの作製 Arg95 をメチオニン(Met) に置換させるように設計され
たオリゴヌクレオチド(3' TAGCCTTTCTACCTACTGTTG 5')
とpUC118PLipS より調製した1本鎖DNAを用いて、
(3)-1 に記載したように処理し、Arg95 をMet に変換さ
せた変異リパーゼの発現プラスミドYEP352LipM(Arg95Me
t)を得た(図4)。
スミドの作製 Arg95 をメチオニン(Met) に置換させるように設計され
たオリゴヌクレオチド(3' TAGCCTTTCTACCTACTGTTG 5')
とpUC118PLipS より調製した1本鎖DNAを用いて、
(3)-1 に記載したように処理し、Arg95 をMet に変換さ
せた変異リパーゼの発現プラスミドYEP352LipM(Arg95Me
t)を得た(図4)。
【0022】(3)-3. Arg95Glu の変異リパーゼ発現プラ
スミドの作製 Arg95 をグルタミン酸(Glu) に置換させるように設計さ
れたオリゴヌクレオチド(3' TAGCCTTTCCTTCTACTGTTG
5') とpUC118PLipS より調製した1本鎖DNAを用い
て、(3)-1 に記載したように処理し、Arg95 をGlu に変
換させた変異リパーゼの発現プラスミドYEP352LipM(Arg
95Glu)を得た(図4 )。尚、以上の一連の遺伝子操作
は、T.ManiatisらのMolecular Cloning (1989 年Cold S
pring Harbor Laboratory Press) 及び宝酒造(株)のT
akara Biotechnology Guide-Protocols & Applications
を参考にした。
スミドの作製 Arg95 をグルタミン酸(Glu) に置換させるように設計さ
れたオリゴヌクレオチド(3' TAGCCTTTCCTTCTACTGTTG
5') とpUC118PLipS より調製した1本鎖DNAを用い
て、(3)-1 に記載したように処理し、Arg95 をGlu に変
換させた変異リパーゼの発現プラスミドYEP352LipM(Arg
95Glu)を得た(図4 )。尚、以上の一連の遺伝子操作
は、T.ManiatisらのMolecular Cloning (1989 年Cold S
pring Harbor Laboratory Press) 及び宝酒造(株)のT
akara Biotechnology Guide-Protocols & Applications
を参考にした。
【0023】(4) 変異リパーゼの取得 (3) で作製された変異リパーゼの発現プラスミドを酵母
サッカロミセスセレビシア(Saccharomyces cerevisiae)
ND12B株に電気パルス法にて形質転換した。得られた形
質転換酵母はそれぞれ、工業技術院生命工学研究所に平
成6年8月22日に受託番号FERM P-14480 [YEP352LipM(L
ys94Gln)を含む酵母(Saccharomyces cerevisiae FS4-K5
1Q)]、FERM P-14481 [YEP352LipM(Arg95Met)を含む酵母
(Saccharomyces cerevisiae FS4-R52M)]、およびFERM P
-14479[YEP352LipM(Arg95Glu) を含む酵母(Saccharomyc
es cerevisiae FS4-R52E)]として寄託されている。各形
質転換酵母をYPD 培地(1% 酵母エキス、2%ペプトン、2%
グルコース) で30℃、48時間、振とう培養を行い、遠心
分離により、菌体を除去した後、その培養上清をリパー
ゼ液として取得した。この分泌された変異リパーゼは、
いずれもSDS 電気泳動による解析から、元のリパーゼで
は起こるArg95 のC 末端側の切断が起こっていないこと
が確認された。
サッカロミセスセレビシア(Saccharomyces cerevisiae)
ND12B株に電気パルス法にて形質転換した。得られた形
質転換酵母はそれぞれ、工業技術院生命工学研究所に平
成6年8月22日に受託番号FERM P-14480 [YEP352LipM(L
ys94Gln)を含む酵母(Saccharomyces cerevisiae FS4-K5
1Q)]、FERM P-14481 [YEP352LipM(Arg95Met)を含む酵母
(Saccharomyces cerevisiae FS4-R52M)]、およびFERM P
-14479[YEP352LipM(Arg95Glu) を含む酵母(Saccharomyc
es cerevisiae FS4-R52E)]として寄託されている。各形
質転換酵母をYPD 培地(1% 酵母エキス、2%ペプトン、2%
グルコース) で30℃、48時間、振とう培養を行い、遠心
分離により、菌体を除去した後、その培養上清をリパー
ゼ液として取得した。この分泌された変異リパーゼは、
いずれもSDS 電気泳動による解析から、元のリパーゼで
は起こるArg95 のC 末端側の切断が起こっていないこと
が確認された。
【0024】〔試験例1〕変異リパーゼの熱に対する安
定性の評価 実施例1で調製された変異リパーゼの温度安定性を調べ
た。変異を受けていないリゾプス属リパーゼと比較し、
表1にその結果を示す。明らかに変異リパーゼは変異を
受けていないリゾプス属リパーゼに比べ変異リパーゼは
高い耐熱性を示した。
定性の評価 実施例1で調製された変異リパーゼの温度安定性を調べ
た。変異を受けていないリゾプス属リパーゼと比較し、
表1にその結果を示す。明らかに変異リパーゼは変異を
受けていないリゾプス属リパーゼに比べ変異リパーゼは
高い耐熱性を示した。
【0025】
【表1】 (*1) 培養上清を一定量試験管にとり、50℃の恒温水
槽に放置、一定時間毎にサンプリングし、それを氷冷
し、残存リパーゼ活性をオリーブ油エマルション法にて
測定した。表示は残存活性が50%になる時間を示し
た。(*2) 94 位のリジン(Lys) をグルタミン(Gln) に置換(*3) 95 位のアルギニン(Arg) をメチオニン(Met) に置
換(*4) 95 位のアルギニン(Arg) をグルタミン酸(Glu) に
置換
槽に放置、一定時間毎にサンプリングし、それを氷冷
し、残存リパーゼ活性をオリーブ油エマルション法にて
測定した。表示は残存活性が50%になる時間を示し
た。(*2) 94 位のリジン(Lys) をグルタミン(Gln) に置換(*3) 95 位のアルギニン(Arg) をメチオニン(Met) に置
換(*4) 95 位のアルギニン(Arg) をグルタミン酸(Glu) に
置換
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、リパーゼの熱に対する
安定性を向上させることができ、酵素使用量に対する生
産性を向上させることが出来る。また、融点の高い基質
を用いた工業的なエステル合成、エステル交換反応シス
テムの構築が可能となる。
安定性を向上させることができ、酵素使用量に対する生
産性を向上させることが出来る。また、融点の高い基質
を用いた工業的なエステル合成、エステル交換反応シス
テムの構築が可能となる。
【0027】
【配列表】 配列番号:1 配列の長さ:1179 配列の型 :核酸 鎖の数 :2本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA 起源 生物名:リゾプスニベウス(Rhizopus
niveus) 株名:IFO4759株 配列 ATG GTT TCA TTC ATT TCC ATT TCT CAA GGT GTT AGT CTT TGT CTT CTT Met Val Ser Phe Ile Ser Ile Ser Gln Gly Val Ser Leu Cys Leu Leu 1 5 10 15 GTC TCT TCC ATG ATG CTC GGT TCA TCT GCT GTT CCT GTT TCT GGT AAA Val Ser Ser Met Met Leu Gly Ser Ser Ala Val Pro Val Ser Gly Lys 20 25 30 TCT GGA TCT TCC AAC ACC GCC GTC TCT GCA TCT GAC AAT GCT GCC CTC Ser Gly Ser Ser Asn Thr Ala Val Ser Ala Ser Asp Asn Ala Ala Leu 35 40 45 CCT CCT CTC ATC TCC AGC CGT TGT GCT CCT CCT TCT AAC AAG GGA AGT Pro Pro Leu Ile Ser Ser Arg Cys Ala Pro Pro Ser Asn Lys Gly Ser 50 55 60 AAA AGC GAT CTC CAA GCT GAA CCT TAC AAC ATG CAA AAG AAT ACA GAA Lys Ser Asp Leu Gln Ala Glu Pro Tyr Asn Met Gln Lys Asn Thr Glu 65 70 75 80 TGG TAT GAG TCC CAT GGT GGC AAC CTG ACA TCC ATC GGA AAG CGT GAT Trp Tyr Glu Ser His Gly Gly Asn Leu Thr Ser Ile Gly Lys Arg Asp 85 90 95 GAC AAC TTG GTT GGT GGC ATG ACT TTG GAC TTA CCC AGC GAT GCT CCT Asp Asn Leu Val Gly Gly Met Thr Leu Asp Leu Pro Ser Asp Ala Pro 100 105 110 CCT ATC AGC CTC TCT AGC TCT ACC AAC AGC GCC TCT GAT GGT GGT AAG Pro Ile Ser Leu Ser Ser Ser Thr Asn Ser Ala Ser Asp Gly Gly Lys 115 120 125 GTT GTT GCT GCT ACT ACT GCT CAG ATC CAA GAG TTC ACC AAG TAT GCT Val Val Ala Ala Thr Thr Ala Gln Ile Gln Glu Phe Thr Lys Tyr Ala 130 135 140 GGT ATC GCT GCC ACT GCC TAC TGT CGT TCT GTT GTC CCT GGT AAC AAG Gly Ile Ala Ala Thr Ala Tyr Cys Arg Ser Val Val Pro Gly Asn Lys 145 150 155 160 TGG GAT TGT GTC CAA TGT CAA AAG TGG GTT CCT GAT GGC AAG ATC ATC Trp Asp Cys Val Gln Cys Gln Lys Trp Val Pro Asp Gly Lys Ile Ile 165 170 175 ACT ACC TTT ACC TCC TTG CTT TCC GAT ACA AAT GGT TAC GTC TTG AGA Thr Thr Phe Thr Ser Leu Leu Ser Asp Thr Asn Gly Tyr Val Leu Arg 180 185 190 AGT GAT AAA CAA AAG ACC ATT TAT CTT GTT TTC CGT GGT ACC AAC TCC Ser Asp Lys Gln Lys Thr Ile Tyr Leu Val Phe Arg Gly Thr Asn Ser 195 200 205 TTC AGA AGT GCC ATC ACT GAT ATC GTC TTC AAC TTT TCT GAC TAC AAG Phe Arg Ser Ala Ile Thr Asp Ile Val Phe Asn Phe Ser Asp Tyr Lys 210 215 220 CCT GTC AAG GGC GCC AAA GTT CAT GCT GGT TTC CTT TCC TCT TAT GAG Pro Val Lys Gly Ala Lys Val His Ala Gly Phe Leu Ser Ser Tyr Glu 225 230 235 240 CAA GTT GTC AAT GAC TAT TTC CCT GTC GTC CAA GAA CAA TTG ACC GCC Gln Val Val Asn Asp Tyr Phe Pro Val Val Gln Glu Gln Leu Thr Ala 245 250 255 CAC CCT ACT TAT AAG GTC ATC GTT ACC GGT CAC TCA CTC GGT GGT GCA His Pro Thr Tyr Lys Val Ile Val Thr Gly His Ser Leu Gly Gly Ala 260 265 270 CAA GCT TTG CTT GCC GGT ATG GAT CTC TAC CAA CGT GAA CCA AGA TTG Gln Ala Leu Leu Ala Gly Met Asp Leu Tyr Gln Arg Glu Pro Arg Leu 275 280 285 TCT CCC AAG AAT TTG AGC ATC TTC ACT GTC GGT GGT CCT CGT GTT GGT Ser Pro Lys Asn Leu Ser Ile Phe Thr Val Gly Gly Pro Arg Val Gly 290 295 300 AAC CCC ACC TTT GCT TAC TAT GTT GAA TCC ACC GGT ATC CCT TTC CAA Asn Pro Thr Phe Ala Tyr Tyr Val Glu Ser Thr Gly Ile Pro Phe Gln 305 310 315 320 CGT ACC GTT CAC AAG AGA GAT ATC GTT CCT CAC GTT CCT CCT CAA TCC Arg Thr Val His Lys Arg Asp Ile Val Pro His Val Pro Pro Gln Ser 325 330 335 TTC GGA TTC CTT CAT CCC GGT GTT GAA TCT TGG ATC AAG TCT GGT ACT Phe Gly Phe Leu His Pro Gly Val Glu Ser Trp Ile Lys Ser Gly Thr 340 345 350 TCC AAC GTT CAA ATC TGT ACT TCT GAA ATT GAA ACC AAG GAT TGC AGT Ser Asn Val Gln Ile Cys Thr Ser Glu Ile Glu Thr Lys Asp Cys Ser 355 360 365 AAC TCT ATC GTT CCT TTC ACC TCT ATC CTT GAC CAC TTG AGT TAC TTT Asn Ser Ile Val Pro Phe Thr Ser Ile Leu Asp His Leu Ser Tyr Phe 370 375 380 GAT ATC AAC GAA GGA AGC TGT TTG TAA Asp Ile Asn Glu Gly Ser Cys Leu * 385
niveus) 株名:IFO4759株 配列 ATG GTT TCA TTC ATT TCC ATT TCT CAA GGT GTT AGT CTT TGT CTT CTT Met Val Ser Phe Ile Ser Ile Ser Gln Gly Val Ser Leu Cys Leu Leu 1 5 10 15 GTC TCT TCC ATG ATG CTC GGT TCA TCT GCT GTT CCT GTT TCT GGT AAA Val Ser Ser Met Met Leu Gly Ser Ser Ala Val Pro Val Ser Gly Lys 20 25 30 TCT GGA TCT TCC AAC ACC GCC GTC TCT GCA TCT GAC AAT GCT GCC CTC Ser Gly Ser Ser Asn Thr Ala Val Ser Ala Ser Asp Asn Ala Ala Leu 35 40 45 CCT CCT CTC ATC TCC AGC CGT TGT GCT CCT CCT TCT AAC AAG GGA AGT Pro Pro Leu Ile Ser Ser Arg Cys Ala Pro Pro Ser Asn Lys Gly Ser 50 55 60 AAA AGC GAT CTC CAA GCT GAA CCT TAC AAC ATG CAA AAG AAT ACA GAA Lys Ser Asp Leu Gln Ala Glu Pro Tyr Asn Met Gln Lys Asn Thr Glu 65 70 75 80 TGG TAT GAG TCC CAT GGT GGC AAC CTG ACA TCC ATC GGA AAG CGT GAT Trp Tyr Glu Ser His Gly Gly Asn Leu Thr Ser Ile Gly Lys Arg Asp 85 90 95 GAC AAC TTG GTT GGT GGC ATG ACT TTG GAC TTA CCC AGC GAT GCT CCT Asp Asn Leu Val Gly Gly Met Thr Leu Asp Leu Pro Ser Asp Ala Pro 100 105 110 CCT ATC AGC CTC TCT AGC TCT ACC AAC AGC GCC TCT GAT GGT GGT AAG Pro Ile Ser Leu Ser Ser Ser Thr Asn Ser Ala Ser Asp Gly Gly Lys 115 120 125 GTT GTT GCT GCT ACT ACT GCT CAG ATC CAA GAG TTC ACC AAG TAT GCT Val Val Ala Ala Thr Thr Ala Gln Ile Gln Glu Phe Thr Lys Tyr Ala 130 135 140 GGT ATC GCT GCC ACT GCC TAC TGT CGT TCT GTT GTC CCT GGT AAC AAG Gly Ile Ala Ala Thr Ala Tyr Cys Arg Ser Val Val Pro Gly Asn Lys 145 150 155 160 TGG GAT TGT GTC CAA TGT CAA AAG TGG GTT CCT GAT GGC AAG ATC ATC Trp Asp Cys Val Gln Cys Gln Lys Trp Val Pro Asp Gly Lys Ile Ile 165 170 175 ACT ACC TTT ACC TCC TTG CTT TCC GAT ACA AAT GGT TAC GTC TTG AGA Thr Thr Phe Thr Ser Leu Leu Ser Asp Thr Asn Gly Tyr Val Leu Arg 180 185 190 AGT GAT AAA CAA AAG ACC ATT TAT CTT GTT TTC CGT GGT ACC AAC TCC Ser Asp Lys Gln Lys Thr Ile Tyr Leu Val Phe Arg Gly Thr Asn Ser 195 200 205 TTC AGA AGT GCC ATC ACT GAT ATC GTC TTC AAC TTT TCT GAC TAC AAG Phe Arg Ser Ala Ile Thr Asp Ile Val Phe Asn Phe Ser Asp Tyr Lys 210 215 220 CCT GTC AAG GGC GCC AAA GTT CAT GCT GGT TTC CTT TCC TCT TAT GAG Pro Val Lys Gly Ala Lys Val His Ala Gly Phe Leu Ser Ser Tyr Glu 225 230 235 240 CAA GTT GTC AAT GAC TAT TTC CCT GTC GTC CAA GAA CAA TTG ACC GCC Gln Val Val Asn Asp Tyr Phe Pro Val Val Gln Glu Gln Leu Thr Ala 245 250 255 CAC CCT ACT TAT AAG GTC ATC GTT ACC GGT CAC TCA CTC GGT GGT GCA His Pro Thr Tyr Lys Val Ile Val Thr Gly His Ser Leu Gly Gly Ala 260 265 270 CAA GCT TTG CTT GCC GGT ATG GAT CTC TAC CAA CGT GAA CCA AGA TTG Gln Ala Leu Leu Ala Gly Met Asp Leu Tyr Gln Arg Glu Pro Arg Leu 275 280 285 TCT CCC AAG AAT TTG AGC ATC TTC ACT GTC GGT GGT CCT CGT GTT GGT Ser Pro Lys Asn Leu Ser Ile Phe Thr Val Gly Gly Pro Arg Val Gly 290 295 300 AAC CCC ACC TTT GCT TAC TAT GTT GAA TCC ACC GGT ATC CCT TTC CAA Asn Pro Thr Phe Ala Tyr Tyr Val Glu Ser Thr Gly Ile Pro Phe Gln 305 310 315 320 CGT ACC GTT CAC AAG AGA GAT ATC GTT CCT CAC GTT CCT CCT CAA TCC Arg Thr Val His Lys Arg Asp Ile Val Pro His Val Pro Pro Gln Ser 325 330 335 TTC GGA TTC CTT CAT CCC GGT GTT GAA TCT TGG ATC AAG TCT GGT ACT Phe Gly Phe Leu His Pro Gly Val Glu Ser Trp Ile Lys Ser Gly Thr 340 345 350 TCC AAC GTT CAA ATC TGT ACT TCT GAA ATT GAA ACC AAG GAT TGC AGT Ser Asn Val Gln Ile Cys Thr Ser Glu Ile Glu Thr Lys Asp Cys Ser 355 360 365 AAC TCT ATC GTT CCT TTC ACC TCT ATC CTT GAC CAC TTG AGT TAC TTT Asn Ser Ile Val Pro Phe Thr Ser Ile Leu Asp His Leu Ser Tyr Phe 370 375 380 GAT ATC AAC GAA GGA AGC TGT TTG TAA Asp Ile Asn Glu Gly Ser Cys Leu * 385
【図1】 リゾプス属由来のリパーゼ遺伝子を含むプラ
スミドpGPD24の作製の工程を示す。
スミドpGPD24の作製の工程を示す。
【図2】 酵母 PGKプロモーターの下流に連結したリパ
ーゼ遺伝子を含むプラスミド pUC118PLipSの作製の工程
を示す。
ーゼ遺伝子を含むプラスミド pUC118PLipSの作製の工程
を示す。
【図3】 酵母 PGKプロモーターの下流に連結したリパ
ーゼ遺伝子を含むプラスミド pUC118PLipSの作製の工程
(続き)を示す。
ーゼ遺伝子を含むプラスミド pUC118PLipSの作製の工程
(続き)を示す。
【図4】 変異リパーゼの発現プラスミドの作製の工程
を示す。
を示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C12N 9/20 C12R 1:865) (C12N 1/19 C12R 1:865) (C12N 15/09 ZNA C12R 1:845) C12R 1:845)
Claims (9)
- 【請求項1】 配列番号1に示されるアミノ酸配列を有
するリパーゼにおいて、その94位のリジン(Lys 94) お
よび95位のアルギニン(Arg 95)のうちの少なくとも一
つを、他のアミノ酸で置換してなることを特徴とする耐
熱性リパーゼ。 - 【請求項2】 Lys 94を他のアミノ酸で置換してなる請
求項1記載の耐熱性リパーゼ。 - 【請求項3】 Arg 95を他のアミノ酸で置換してなる請
求項1記載の耐熱性リパーゼ。 - 【請求項4】 他のアミノ酸がリジン(Lys)およびアル
ギニン(Arg)以外である請求項1記載の耐熱性リパー
ゼ。 - 【請求項5】 請求項1ないし4いずれかに記載の耐熱
性リパーゼをコードするDNA配列。 - 【請求項6】 請求項5記載のDNA配列を含有する発
現ベクター。 - 【請求項7】 請求項6記載の発現ベクターにより形質
転換された宿主細胞。 - 【請求項8】 酵母サッカロミセスセレビジァ(Saccha
romyces cerevisiae) である請求項7記載の宿主細胞。 - 【請求項9】 請求項5記載の耐熱性リパーゼをコード
するDNA配列を含有する発現ベクターにより形質転換
した宿主細胞を培地に培養し、培養物から耐熱性リパー
ゼを採取することを特徴とする、耐熱性リパーゼの製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6230046A JPH0889244A (ja) | 1994-09-26 | 1994-09-26 | 耐熱性リパーゼおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6230046A JPH0889244A (ja) | 1994-09-26 | 1994-09-26 | 耐熱性リパーゼおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0889244A true JPH0889244A (ja) | 1996-04-09 |
Family
ID=16901720
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6230046A Pending JPH0889244A (ja) | 1994-09-26 | 1994-09-26 | 耐熱性リパーゼおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0889244A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002055679A3 (en) * | 2001-01-10 | 2003-05-01 | Novozymes As | Thermostable lipolytic enzyme variant |
-
1994
- 1994-09-26 JP JP6230046A patent/JPH0889244A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002055679A3 (en) * | 2001-01-10 | 2003-05-01 | Novozymes As | Thermostable lipolytic enzyme variant |
AU2002219020B2 (en) * | 2001-01-10 | 2007-05-24 | Novozymes A/S | Thermostable lipolytic enzyme variant |
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