JP2004518492A - 中心に支承された2個のアダプタを回転調節するための特に自動車の座席用の調節装置及びこの調節装置のための遊星歯車装置 - Google Patents
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Abstract
本発明は、太陽歯車(8)と遊星歯車(9)を有する遊星歯車装置(7)を備え、この遊星歯車装置(7)が歯車装置ケーシング(14)を備え、この歯車装置ケーシングが第1の内歯(19)を有する第1のケーシング部分(12)と、第2の内歯(11)を有する第2のケーシング部分(13)を備え、ケーシング部分(12,13)が互いに相対的に回転可能にかつ紛失しないように互いに保持されている、中心に支承された2個のアダプタを回転調節するための特に好ましくは自動車の座席用の調節装置に関する。できるだけ普遍的に使用可能であり、大きな負荷の際にも常に機能を維持し、簡単にかつ低コストで組立て可能である、上記種類の調節装置(2)を提供するために、両ケーシング部分(12,13)がそれぞれエッジフランジ(15,16)を備えていることと、エッジフランジ(15,16)にかぶさりかつケーシング部分(12,13)を互いに保持する別体の保持リング(17)が設けられている。
Description
【0001】
本発明は、請求項1の前提部分に記載した、特に中心に支承された2個のアダプタを回転調節するための特に好ましくは自動車の座席用の調節装置と、請求項21の前提部分に記載したこの調節装置のための遊星歯車装置に関する。
【0002】
この種の調節装置は独国特許第3201309号公報によって既に知られている。中心に支承されたアダプタの場合、公知の調節装置は、それぞれケーシング部分と一体に形成された取付け金具である。この取付け金具とケーシング部分からなるアダプタは、深絞り部品である。この場合、深絞り範囲内に、遊星歯車装置の両内歯が位置している。両ケーシング部分の相互の固定はいわゆる保持板によって行われる。この保持板は横断面が段付き形状であり、リングセグメント状に形成されている。この保持板はそれぞれ一方のケーシング部分に固定され、その際他方のケーシングの対応するエッジにかぶさり、約90°にわたって延びている。保持板は両ケーシング部分がばらばらにならないようにするだけでなく、調節装置に作用する軸方向の力を受け止める働きがある。
【0003】
独国特許第3201309号公報によって更に、冒頭に述べた種類の遊星歯車装置が知られている。この遊星歯車装置は着座部と背もたれの調節のための調節機構として形成されている。このような遊星歯車装置は所望な変速比で調節を行うことができ、充分なセルフロッキング特性を有する。このセルフロッキング特性は、例えば上記の背もたれ調節のための調節機構にとって望ましいことである。
【0004】
この公知の調節装置の場合、調節装置が軸方向の大きな荷重を受けるときに割れてその機能を発揮しなくなることがあるという欠点がある。荷重は軸方向外側から取付け金具に作用する力によって加えられる。更に、内側に位置する非常に狭い遊星歯車装置の歯車が半径方向に非常に強い負荷を受け、横方向に逃げる。両方の負荷、すなわち外側のからの軸方向の負荷と、内側からの半径方向の負荷が発生するときに、最大の応力が生じる。
【0005】
公知の調節装置の他の欠点は、調節装置が約180°しか調節できないことにある。180°以上の調節は不可能である。というのは、可動の金具部分がそれぞれ他方の金具部分に固定された保持板に当たるからである。保持板を短くし、90°以下の角度にわたって延びるようにすることによって、金具部分を180°以上調節することが可能であるがしかし、これは同時に、保持板による、調節装置に作用する力の受け止め機能と、ケーシング部分の保持機能が悪くなるということになる。
【0006】
公知の調節装置の他の欠点は、調節装置の一体形成金具部分を常にその都度の用途に適合させなければならないかあるいは異なる用途のための異なる金具部分を備えた異なる調節装置を準備しなければならない点にある。
【0007】
独国特許出願公開第19933895号公報によって同様に、冒頭に述べた種類の調節装置が明らかである。この場合、調節装置はモジュール構造となっている。遊星歯車装置の歯車はケーシング内に収容されている。このケーシングには、アダプタを必要に応じて装着することができる。公知の調節装置のケーシングは、一方のケーシングがエッジフランジを備え、他方のケーシング部分が縁曲げエッジを備え、曲げ縁部がエッジフランジの周りに曲げられる構造となっている。この公知の調節装置の欠点は、いろいろな種類のケーシング部分を使用しなければならないことにある。他の欠点は、エッジを簡単に曲げることができるように、曲げ縁部を有するケーシング部分の材料を選択しなければならないことにある。これは、ケーシングの残りの部分の強度を比較的に高くしなければならない場合に不利である。
【0008】
そこで、本発明の課題は、できるだけ普遍的に使用可能であり、大きな負荷の場合にも機能を維持することができ、そして簡単に組立て可能である、冒頭に述べた種類の調節装置を提供することである。本発明の他の課題は、歯のかみ合いが良好であると共に機能の改善および良好な製作特性が達成されるように、冒頭に述べた種類の遊星歯車装置を改良することである。
【0009】
前述の第1の課題は本発明に従って、両ケーシング部分がそれぞれエッジフランジを備えていることと、エッジフランジにかぶさりかつケーシング部分を互いに保持する別体の保持リングが設けられていることによって解決される。本発明によるこの構造は、重要な一連の効果を奏する。本発明による構造の場合先ず最初に、ケーシング部分を360°またはそれ以上相対的に回転させることができる。回転の際、一方のケーシング部分が他方のケーシング部分に当たることはない。更に、ケーシング部分が割れることもない。発生する力をケーシング全体に伝達することによって更に、当接装置全体のケーシングの壁厚を薄く形成することができる。これは公知の調節装置と比べて重量に関する利点がある。
【0010】
更に、周方向に延びる保持リングによって、遊星歯車装置またはその個々の歯車を充分に密封することができる。保持リングは大きな力を伝達し、自動的に密封するだけでなく、非常に低コストで製作可能であり、かつ簡単に組立て可能である。本発明の重要な効果は更に、モジュール構造ユニットとすることができる点にある。このモジュール構造ユニットには例えば必要なアダプタが固定される。独国特許第3201309号公報によって知られている調節装置と異なり、取付け金具またはアダプタはケーシング部分と一体形成されていない。それによって、本発明による調節装置はいろいろな用途に使用可能である。自動車工業の座席での使用のほかに、例えばオフィス家具において使用することできる。更に、本発明による構造ユニットは座席の背もたれ調節にも着座部高さ調節にも使用可能である。
【0011】
保持リングを別体の部品として使用すると、ケーシング部分全体の機能を、遊星歯車装置の配置に関連しておよび発生する力の受け止めに関連して設計可能であるという重要な利点がある。一方、保持リングの材料の種類や使用される材料の厚さは保持機能に合わせるだけでよい。
【0012】
保持リングの組立ては、エッジフランジ上で保持リングの縁を曲げることによってきわめて簡単に行うことができる。このような縁曲げは簡単かつ低コストで行うことができ、製作プロセスおよび組立てプロセスに容易に統合することができる。更に、保持リングの縁曲げの際に、独国特許出願公開第19933895号公報の場合のように、一方のケーシング部分が損傷する恐れがない。この独国公報の場合には一方のケーシング部分自体が曲げ縁部を有する。
【0013】
アダプタとそれぞれのケーシング部分の連結の方法はきわめて重要である。ボルト連結のほかに、特にレーザ溶接が適している。このような溶接はきわめて迅速に行うことができ、大量生産に適している。これに関連して、レーザ溶接によって、“貫通溶接”が生じない、すなわち歯車装置の歯車が一緒に溶接されないかあるいは過大の熱ひずみが生じないということが重要である。
【0014】
両ケーシング部分を確実にかつすべての側で固定するために、エッジフランジがケーシング部分に周方向に延びるように形成されている。更に、ケーシング部分はその外側の形状が同じであるので、簡単に接合可能である。更に、両ケーシング部分のために同じブランクを使用することができる。
【0015】
遊星歯車装置をシールすることまたは汚れないように保護することは特に、ケーシング部分がその外側の平らな側面にそれぞれ、太陽歯車の係合穴に操作要素を挿入するための各々1つの中央の穴を除いて、閉じた表面を有することによって達成可能である。これは例えば塗装の際に重要である。同時に、グリースが流出しない。モジュール構造ユニットとしての本発明による調節装置は外側が閉じたアセンブリである。ケーシング部分のカップ状の形成と保持リングとの連結は更に、ケーシングの強度を非常に高める。このケーシングは、発生する半径方向と軸方向の力を確実に受け止めることができる。調節装置は更に、その構造に基づいて中心軸線から折れ曲がることがない。この折れ曲がりは、実際に使用される多くの調節装置の場合に不利である。
【0016】
更に、カップ状のケーシング部分は深絞り部品として形成可能である。これは簡単にかつ低コストでの製作を可能にする。深絞りの場合、それぞれの内歯を容易に形成することができる。内歯の深絞りによって、ケーシング部分の外側に、本発明で使用される歯付き範囲が生じる。すなわち、アダプタには、歯付き範囲に対応する歯付き範囲が設けられている。アダプタをケーシング部分に装着する際に、歯付き範囲の個々の歯が互いにかみ合う。これによって、一方ではアダプタの位置決めが容易になる。他方では、形状拘束的な連結によって半径方向と周方向の力を受け止めて伝達することができる。これは前述のレーザ溶接継手に作用する。すなわち、この場合レーザ溶接継手は軸方向の力のみを受け止めるように設計すればよい。更に、この思想には独自の意義がある。
【0017】
当該の種類の遊星歯車装置は一般的に、強いセルフロッキング作用を有する。極端な場合にも遊星歯車装置のセルフロッキング作用を保証するために、これに関する他の装置が設けられている。特に簡単な構造の場合には、セルフロッキング装置が、太陽歯車およびまたは遊星歯車に作用する少なくとも1個の弾性手段を備えている。これに関連して、弾性手段がケーシング部分と太陽歯車または遊星歯車の間に配置され、それによって構造ユニットの構成部材であるとことが望ましい。スペース上の理由から、弾性手段として皿ばねが設けられる。この皿ばねは非常に狭く、そして太陽歯車に有利に作用する。というのは、最大ロッキン作用が達成されるからである。弾性手段は更に、セルフロッキング作用だけでなく、遊星歯車装置の運動を均一化する働きをする。遊星歯車装置はすぐ歯の場合或る程度の不揃いを有する。ばね付勢によって、この不揃いは使用者によって感じられなくなる。
【0018】
本発明による調節装置の場合に、独国特許第3201309号公報によって知られている調節装置のように、係合する歯のすべての力やモーメントが相殺されるようにするため、すなわち作用する力とモーメントが零になるように構造全体を選定するために、本発明による調節装置の場合には、第1の内歯と第2の内歯が同じ圧力角を有する。これは、独国特許第3201309号公報によって知られている調節装置の場合と同じように達成される。これを参照するので、これに関する開示内容は本願の対象となる。
【0019】
遊星歯車が内歯およびまたは太陽歯車に遊びなしに係合していると、取扱操作の点で特に有利である。この遊びのない状態は、太陽歯車およびまたは遊星歯車およびまたは内歯が採寸および対の組み合わせにより選定されていることによってきわめて簡単に実現可能である。個々の歯車の良好な力付勢および力受け止めを実現できるようにするために、遊星歯車装置の歯はそれぞれはす歯またはダブルはす歯として形成されている。これによって、高いかみ合い率が生じるので、非常に大きな力を受け止めることができる。これは、本発明による装置が、大きな力が発生する場所で使用されるときに特に有利である。所定の用途の場合に非常に大きな力が発生しないときでも、はす歯やダブルはす歯は有利である。というのは、大きな強度が与えられるだけでなく、低価値ひいては低コストの材料を使用することができるからである。
【0020】
第2の課題を解決するために、請求項21に記載された圧力角が適している。遊星歯車装置の内歯歯車のその都度かみ合っている歯の前側の側面と後側の側面における、本発明による圧力角αw によって、トルクの差が小さい、歯の均一な転動が達成される。この転動は所望な製作パラメータと共に、遊星歯車装置の故障のない確実な操作を可能にする。
【0021】
特に、その都度かみ合っている遊星歯車装置の歯の上記の前側の歯面と後側の歯面の約14.5°と約29.5°の圧力角αw1, αw2の場合およびεa >1のかみ合い率によって、歯車装置の遊びのない容易な操作を保証するすぐれた歯かみ合いおよび転動が達成される。
【0022】
太陽歯車およびまたは遊星歯車およびまたは内歯歯車の歯がすぐ歯として形成され、大量生産時にスタンピングまたは打ち抜きによって非切削加工で製作されると、製作技術的に特に有利である。しかし、基本的にははす歯も使用可能である。
【0023】
内歯歯車内の転位および軸間隔の範囲内で、異なる歯数の太陽歯車と遊星歯車を交換することによって、変速比の変更を有利に行うことができる。この場合、内歯歯車とその取付け部品は同じ部品として変更されないままである。それによって、多量の全体個数を低コストで個々の要求に合わせて設計することができる(例えば異なる車両メーカーの背もたれ調節のために)。
【0024】
上記の遊星歯車装置のセルフロッキング作用がその都度の使用にとって充分でない場合には、セルフロッキング作用を補強する、例えば皿ばねの形をした摩擦ブレーキを設けることができる。
【0025】
本発明による調節装置を操作するためあるいは遊星歯車装置を駆動するためには、2つの基本的な方法がある。すなわち、一方では、例えばハンドルを介して手動で行われ、他方では電動機を介して行われる。その際、調節手段が太陽歯車に付設されていると有利である。いかなる場合でも、本発明によって、調節のために、非常に小さなモータ出力を有する電動機を使用することができる。というのは、前述のように、本発明による調節装置を調節するための力が非常に小さいからである。
【0026】
次に、実施の形態に基づいて本発明を詳しく説明する。
【0027】
図1には、2個の調節装置を備えた座席1が示してある。図1には、本発明による調節装置2の用途の1例だけが示してある。本発明による調節装置の他の用途は例えば独国特許第3201309号公報の図1,2,3,4,6に示してある。これによって、この用途が参照される。従って、独国特許第3201309号公報は本願の対象となる。更に、前述の独国特許公報に示されていない、飛行機における揺動フラップを調節するための用途あるいはオフィス家具に関連する用途も可能である。
【0028】
調節装置2は中心に支承された2個のアダプタ3,4を回転調節する働きをする。図示した例では、このアダプタは、一方では座席1の背もたれ5に、他方では着座部6に固定された金具である。
【0029】
図2,4から明らかなように、調節装置2は遊星歯車装置7を備えている。この遊星歯車装置7は1個の太陽歯車8と、この太陽歯車8にかみ合う3個の遊星歯車9を備えている。遊星歯車装置7は更に、第1の内歯10と第2の内歯11を備えている。この場合、第1の内歯10は第1のケーシング部分12に設けられ、第2の内歯11は第2のケーシング部分13に設けられている。ケーシング部分12,13はそれぞれカップ状に形成され、遊星歯車装置7の歯車装置ケーシング14だけでなく、調節装置2のケーシングも形成している。歯車装置ケーシング14全体は、ケーシング部分12,13が相対的に回転可能にかつ軸方向に紛失しないよう互いに保持されるように形成されている。
【0030】
両ケーシング部分12,13がそれぞれエッジフランジ15,16を備えていることと、エッジフランジ15,16にかぶさり、ケーシング部分12,13を保持する別個の保持リング17が設けられていることが重要である。その際、保持リング17は、両ケーシング部分12,13を軸方向と半径方向に保持するように形成されている。両ケーシング部分12,13を保持する保持リング17によって、モジュール構造ユニットが生じる。別個の部品として形成されたアダプタ3,4をこのモジュール構造ユニットに固定することができる。
【0031】
両アダプタ3,4はケーシング部分12,13にレーザ溶接されている。アダプタ3に対するレーザ溶接継手18が図6に示してある。アダプタ4は類似の方法で溶接されている。
【0032】
保持リング17は、特に図4から判るように、その両エッジがエッジフランジ15,16上に縁曲げされている。すなわち、保持リングはどのケーシング部分にも直接固定されていない。更に、保持リング17は、保持リング17のエッジが既に曲げられている図2の図示と異なり、簡単な管部分として形成可能である。この管部分は一方の外側のエッジが先ず最初に曲げられる。後の方法ステップにおいて、他方のエッジが曲げられる。これについては後で詳しく述べる。
【0033】
特に図2から明らかなように、エッジフランジ15,16は周方向に延びるように形成されている。その際、図4に示すように、ケーシング部分12,13はその外形が同一である。ケーシング部分12,13はその外側の平らな側面19,20にそれぞれ、遊星歯車装置7の太陽歯車8の係合穴23に操作要素を挿入するための各々1つの中央の穴を除いて、閉じた表面を備えている。操作要素24はトルクロッドとすることができる。このトルクロッドの四角形の端部は係合穴23に挿入するために役立つ。
【0034】
遊星歯車装置7の内歯10,11は本実施の形態ではケーシング部分12,13と一体に形成されている。ケーシング部分12,13自体は深絞り部品である。この場合、内歯10,11はケーシング部分12,13のカップ形状を作るために深絞りする際に一緒に深絞りされている。これに関連して指摘すると、第1の内歯10の歯数は第2の内歯11の歯数に一致していない。図示した実施の形態では、第2の内歯11の歯数は第1の内歯10の歯数よりも3個多い。
【0035】
調節装置2の場合、係合する歯のすべての力とモーメントがいかなる場合でも少なくともほぼ相殺される。歯が常に一定のかみ合い状態で使用されることにより、力が作用しない。この場合、圧力角(有効圧力角、有効かみ合い角度)はそれぞれ同じである。内歯12,15の有効転動円が同じであることによって、モーメントが作用しない。この有効転動円は同じ転動点を有する。実質的に力とモーメントが生じない調節装置2のこの構造の詳細については、独国特許第3201309号公報を参照されたし。これによって、この公報は本願の対象となる。
【0036】
調節装置2の場合更に、遊星歯車9と内歯10,11がそれぞれ同じピッチ、すなわち同じモジュールを有するので、ピッチ誤差が生じない。
【0037】
個々の図から更に明らかなように、ケーシング部分12,13の外側の平らな側面19,20には歯付き範囲24が設けられている。この歯付き範囲に対応して、歯付き範囲25,26がアダプタ3,4に設けられている。理解されるように、歯付き範囲の代わりに、半径方向と周方向においてアダプタ3,4とケーシング部分12,13を形状拘束的に連結する異なるように形成された範囲であってもよい。ケーシング部分12,13の歯付き範囲24とアダプタ3,4の対応する歯付き範囲25,26の使用はきわめて有利である。というのは、それぞれ内歯10,11を有するケーシング部分12,13を深絞りする際に、いずれにしても外側の歯付き範囲24が外側の平らな側面19,20に生じるからである。この歯付き範囲24はアダプタ3,4のための装着補助部としておよび接線方向の力の受け止め部として利用される。一方、アダプタ3,4のためのそれぞれのレーザ溶接部18は小さく採寸可能である。というのは、レーザ溶接部18は軸方向力だけを受け止めるだけでよいからである。
【0038】
調節装置は更に、遊星歯車装置をセルフロッキングさせるための装置を備えている。そのために、少なくとも1個の弾性手段が設けられている。この弾性手段は太陽歯車8およびまたは少なくとも1個の遊星歯車9に作用する。具体的には弾性手段として皿ばね27が設けられている。この皿ばねはケーシング部分、本実施の形態ではケーシング部分12と太陽歯車8の間に配置されている。そのために、凹部28がケーシング部分12に設けられている。この凹部には、皿ばね27が挿入されている。凹部28の深さは、皿ばね27が比較的に小さなばね力で太陽歯車8に作用するように選定されている。それによって、太陽歯車ひいてはそれぞれの操作要素(ハンドルまたは電動機)のトルクが少しだけしか増大しない。更に、太陽歯車8のばね付勢によって、歯車装置ケーシング14内での太陽歯車の軸方向移動が阻止される。すなわち、軸方向における遊びが生じない。
【0039】
図示していないが、遊星歯車7は遊びなしに内歯10,11または太陽歯車8にかみ合う。この遊びなしのかみ合いは、太陽歯車8およびまたは遊星歯車9が外形寸法および対の組み合わせにより選定されることによって達成される。更に、図示のごとく、遊星歯車7の個々の歯はすぐ歯として形成されている。しかし、はす歯またはダブルはす歯とすることもできる。
【0040】
本発明による調節装置の取付けまたは組立ての際、先ず最初にリング状または管状の保持リングの一端のエッジが折り曲げられる。そして、折り曲げられたリングに、第1のケーシング部分12が挿入される。その際、フランジ15が保持リング17の折り曲げた部分に接触する。続いて、皿ばね27が凹部28に挿入される。そして、太陽歯車8と遊星歯車9がカップ状の第1のケーシング部分12に挿入される。そして、第2のケーシング部分13を装着することによって歯車装置ケーシング14閉鎖される。その後、保持リング17の他端が第2のケーシング部分13のエッジフランジ16の回りに縁曲げされる。用途に応じて、アダプタ3,4が位置決めされる。この場合、歯付き範囲24と25,26が互いにかみ合う。続いて、アダプタ3,4がケーシング部分12,13にレーザ溶接される
図7,8において、遊星歯車装置は40で示してある。この遊星歯車装置は、1個の太陽歯車42と3個の遊星歯車44,46,48と2個の内歯歯車50,52を備えている。円形の内歯歯車50,52の外周には、内歯歯車を互いに保持しかつ相対運動を可能にする保持リング54が配置されている。更に、内歯歯車50,52には、詳しく示していない金具56,58が固定されている。この金具のうちの一方56は例えば車両座席に定置され、他方58は背もたれに形成されている。
【0041】
内歯歯車50,52は中央の穴60,62を有する。この穴には、図示していない駆動軸が回転可能に支承されている。この駆動軸は調節運動時に、太陽歯車42の多角形部64を介して太陽歯車42を駆動する。
【0042】
太陽歯車42と内歯歯車50のハブ突出部50aの間には、摩擦ブレーキとして皿ばね66が挟持されている。この皿ばねは太陽歯車42を対向する内歯歯車52の方に付勢する。
【0043】
太陽歯車42の周囲にわたってそれぞれ120°で分配されかつ支承部または遊星歯車ステイなしに配置された遊星歯車44,46,48は、一方では太陽歯車42にかみ合い、他方ではそれぞれその歯幅の半分が内歯50bまたは52bにかみ合う。内歯の歯数の差は、遊星歯車の数に対応して、ここでは3つである。
【0044】
太陽歯車42と遊星歯車44,46,48の歯38と内歯歯車50,52の内歯50b,52bはインボリュート歯およびすぐ歯として非切削製作されている。この場合、内歯50b,52bは円板状の中空ホイールから精密スタンピング加工によって形成されている。一方、太陽歯車42と遊星歯車44,46,48の歯はブランクを打ち抜きすることによって製作されている。
【0045】
図9,10には、遊星歯車44と内歯歯車50またはその内歯50bのかみ合い状態(図9)と、遊星歯車と第2の内歯歯車52またはその内歯52bのかみ合い状態が示してある。
【0046】
このかみ合い状態から容易に判るように、かみ合い率はεa >1である。更に、内歯歯車52の歯68の前側歯面68aの圧力角αw1(図10)は約14.5°であり、歯車68の後側歯面68bの圧力角αw2は約29.5°である。これは、両内歯歯車50,52の転位によっておよび転動円dw によって得られる。
【0047】
その際、両内歯歯車50,52の歯数の差(例えば3つ)が大きく、ひいては基礎円db2とdb2が非常に異なるにもかかわらず、遊星歯車44,46,48の基礎円db1は内歯歯車の両基礎円と交叉する。従って、両基礎円db1− db2またはdb1− db2の接線としてのかみ合い線が生じる。
【0048】
遊星歯車44,46,48の歯先高さを選定することによって、両内歯歯車50,52との歯のかみ合い率εa がεa >1となる。遊星歯車44,46,48の転位は、太陽歯車42と遊星歯車の対についてもかみ合い率εa がεa >1となるように選定されている。それによって、均一で信頼性のある歯車駆動が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明による調節装置を備えた座席の斜視図である。
【図2】
本発明による調節装置の分解図である。
【図3】
組み立てられた調節装置の平面図である。
【図4】
図3の切断線IV−IVに沿った、図3の調節装置の横断面図である。
【図5】
図3の調節装置を矢印V方向から見た平面図である。
【図6】
図3の調節装置の斜視図である
【図7】
1個の太陽歯車と3個の遊星歯車と2個の内歯歯車を備えた遊星歯車装置の中央縦断面を示す図である。
【図8】
図7の遊星歯車装置の歯車部分の分解図である。
【図9】
遊星歯車と一方の内歯歯車の間の歯のかみ合い状態を示す部分図である。
【図10】
遊星歯車と他方の内歯歯車の間の歯のかみ合い状態を示す他の部分図である。
本発明は、請求項1の前提部分に記載した、特に中心に支承された2個のアダプタを回転調節するための特に好ましくは自動車の座席用の調節装置と、請求項21の前提部分に記載したこの調節装置のための遊星歯車装置に関する。
【0002】
この種の調節装置は独国特許第3201309号公報によって既に知られている。中心に支承されたアダプタの場合、公知の調節装置は、それぞれケーシング部分と一体に形成された取付け金具である。この取付け金具とケーシング部分からなるアダプタは、深絞り部品である。この場合、深絞り範囲内に、遊星歯車装置の両内歯が位置している。両ケーシング部分の相互の固定はいわゆる保持板によって行われる。この保持板は横断面が段付き形状であり、リングセグメント状に形成されている。この保持板はそれぞれ一方のケーシング部分に固定され、その際他方のケーシングの対応するエッジにかぶさり、約90°にわたって延びている。保持板は両ケーシング部分がばらばらにならないようにするだけでなく、調節装置に作用する軸方向の力を受け止める働きがある。
【0003】
独国特許第3201309号公報によって更に、冒頭に述べた種類の遊星歯車装置が知られている。この遊星歯車装置は着座部と背もたれの調節のための調節機構として形成されている。このような遊星歯車装置は所望な変速比で調節を行うことができ、充分なセルフロッキング特性を有する。このセルフロッキング特性は、例えば上記の背もたれ調節のための調節機構にとって望ましいことである。
【0004】
この公知の調節装置の場合、調節装置が軸方向の大きな荷重を受けるときに割れてその機能を発揮しなくなることがあるという欠点がある。荷重は軸方向外側から取付け金具に作用する力によって加えられる。更に、内側に位置する非常に狭い遊星歯車装置の歯車が半径方向に非常に強い負荷を受け、横方向に逃げる。両方の負荷、すなわち外側のからの軸方向の負荷と、内側からの半径方向の負荷が発生するときに、最大の応力が生じる。
【0005】
公知の調節装置の他の欠点は、調節装置が約180°しか調節できないことにある。180°以上の調節は不可能である。というのは、可動の金具部分がそれぞれ他方の金具部分に固定された保持板に当たるからである。保持板を短くし、90°以下の角度にわたって延びるようにすることによって、金具部分を180°以上調節することが可能であるがしかし、これは同時に、保持板による、調節装置に作用する力の受け止め機能と、ケーシング部分の保持機能が悪くなるということになる。
【0006】
公知の調節装置の他の欠点は、調節装置の一体形成金具部分を常にその都度の用途に適合させなければならないかあるいは異なる用途のための異なる金具部分を備えた異なる調節装置を準備しなければならない点にある。
【0007】
独国特許出願公開第19933895号公報によって同様に、冒頭に述べた種類の調節装置が明らかである。この場合、調節装置はモジュール構造となっている。遊星歯車装置の歯車はケーシング内に収容されている。このケーシングには、アダプタを必要に応じて装着することができる。公知の調節装置のケーシングは、一方のケーシングがエッジフランジを備え、他方のケーシング部分が縁曲げエッジを備え、曲げ縁部がエッジフランジの周りに曲げられる構造となっている。この公知の調節装置の欠点は、いろいろな種類のケーシング部分を使用しなければならないことにある。他の欠点は、エッジを簡単に曲げることができるように、曲げ縁部を有するケーシング部分の材料を選択しなければならないことにある。これは、ケーシングの残りの部分の強度を比較的に高くしなければならない場合に不利である。
【0008】
そこで、本発明の課題は、できるだけ普遍的に使用可能であり、大きな負荷の場合にも機能を維持することができ、そして簡単に組立て可能である、冒頭に述べた種類の調節装置を提供することである。本発明の他の課題は、歯のかみ合いが良好であると共に機能の改善および良好な製作特性が達成されるように、冒頭に述べた種類の遊星歯車装置を改良することである。
【0009】
前述の第1の課題は本発明に従って、両ケーシング部分がそれぞれエッジフランジを備えていることと、エッジフランジにかぶさりかつケーシング部分を互いに保持する別体の保持リングが設けられていることによって解決される。本発明によるこの構造は、重要な一連の効果を奏する。本発明による構造の場合先ず最初に、ケーシング部分を360°またはそれ以上相対的に回転させることができる。回転の際、一方のケーシング部分が他方のケーシング部分に当たることはない。更に、ケーシング部分が割れることもない。発生する力をケーシング全体に伝達することによって更に、当接装置全体のケーシングの壁厚を薄く形成することができる。これは公知の調節装置と比べて重量に関する利点がある。
【0010】
更に、周方向に延びる保持リングによって、遊星歯車装置またはその個々の歯車を充分に密封することができる。保持リングは大きな力を伝達し、自動的に密封するだけでなく、非常に低コストで製作可能であり、かつ簡単に組立て可能である。本発明の重要な効果は更に、モジュール構造ユニットとすることができる点にある。このモジュール構造ユニットには例えば必要なアダプタが固定される。独国特許第3201309号公報によって知られている調節装置と異なり、取付け金具またはアダプタはケーシング部分と一体形成されていない。それによって、本発明による調節装置はいろいろな用途に使用可能である。自動車工業の座席での使用のほかに、例えばオフィス家具において使用することできる。更に、本発明による構造ユニットは座席の背もたれ調節にも着座部高さ調節にも使用可能である。
【0011】
保持リングを別体の部品として使用すると、ケーシング部分全体の機能を、遊星歯車装置の配置に関連しておよび発生する力の受け止めに関連して設計可能であるという重要な利点がある。一方、保持リングの材料の種類や使用される材料の厚さは保持機能に合わせるだけでよい。
【0012】
保持リングの組立ては、エッジフランジ上で保持リングの縁を曲げることによってきわめて簡単に行うことができる。このような縁曲げは簡単かつ低コストで行うことができ、製作プロセスおよび組立てプロセスに容易に統合することができる。更に、保持リングの縁曲げの際に、独国特許出願公開第19933895号公報の場合のように、一方のケーシング部分が損傷する恐れがない。この独国公報の場合には一方のケーシング部分自体が曲げ縁部を有する。
【0013】
アダプタとそれぞれのケーシング部分の連結の方法はきわめて重要である。ボルト連結のほかに、特にレーザ溶接が適している。このような溶接はきわめて迅速に行うことができ、大量生産に適している。これに関連して、レーザ溶接によって、“貫通溶接”が生じない、すなわち歯車装置の歯車が一緒に溶接されないかあるいは過大の熱ひずみが生じないということが重要である。
【0014】
両ケーシング部分を確実にかつすべての側で固定するために、エッジフランジがケーシング部分に周方向に延びるように形成されている。更に、ケーシング部分はその外側の形状が同じであるので、簡単に接合可能である。更に、両ケーシング部分のために同じブランクを使用することができる。
【0015】
遊星歯車装置をシールすることまたは汚れないように保護することは特に、ケーシング部分がその外側の平らな側面にそれぞれ、太陽歯車の係合穴に操作要素を挿入するための各々1つの中央の穴を除いて、閉じた表面を有することによって達成可能である。これは例えば塗装の際に重要である。同時に、グリースが流出しない。モジュール構造ユニットとしての本発明による調節装置は外側が閉じたアセンブリである。ケーシング部分のカップ状の形成と保持リングとの連結は更に、ケーシングの強度を非常に高める。このケーシングは、発生する半径方向と軸方向の力を確実に受け止めることができる。調節装置は更に、その構造に基づいて中心軸線から折れ曲がることがない。この折れ曲がりは、実際に使用される多くの調節装置の場合に不利である。
【0016】
更に、カップ状のケーシング部分は深絞り部品として形成可能である。これは簡単にかつ低コストでの製作を可能にする。深絞りの場合、それぞれの内歯を容易に形成することができる。内歯の深絞りによって、ケーシング部分の外側に、本発明で使用される歯付き範囲が生じる。すなわち、アダプタには、歯付き範囲に対応する歯付き範囲が設けられている。アダプタをケーシング部分に装着する際に、歯付き範囲の個々の歯が互いにかみ合う。これによって、一方ではアダプタの位置決めが容易になる。他方では、形状拘束的な連結によって半径方向と周方向の力を受け止めて伝達することができる。これは前述のレーザ溶接継手に作用する。すなわち、この場合レーザ溶接継手は軸方向の力のみを受け止めるように設計すればよい。更に、この思想には独自の意義がある。
【0017】
当該の種類の遊星歯車装置は一般的に、強いセルフロッキング作用を有する。極端な場合にも遊星歯車装置のセルフロッキング作用を保証するために、これに関する他の装置が設けられている。特に簡単な構造の場合には、セルフロッキング装置が、太陽歯車およびまたは遊星歯車に作用する少なくとも1個の弾性手段を備えている。これに関連して、弾性手段がケーシング部分と太陽歯車または遊星歯車の間に配置され、それによって構造ユニットの構成部材であるとことが望ましい。スペース上の理由から、弾性手段として皿ばねが設けられる。この皿ばねは非常に狭く、そして太陽歯車に有利に作用する。というのは、最大ロッキン作用が達成されるからである。弾性手段は更に、セルフロッキング作用だけでなく、遊星歯車装置の運動を均一化する働きをする。遊星歯車装置はすぐ歯の場合或る程度の不揃いを有する。ばね付勢によって、この不揃いは使用者によって感じられなくなる。
【0018】
本発明による調節装置の場合に、独国特許第3201309号公報によって知られている調節装置のように、係合する歯のすべての力やモーメントが相殺されるようにするため、すなわち作用する力とモーメントが零になるように構造全体を選定するために、本発明による調節装置の場合には、第1の内歯と第2の内歯が同じ圧力角を有する。これは、独国特許第3201309号公報によって知られている調節装置の場合と同じように達成される。これを参照するので、これに関する開示内容は本願の対象となる。
【0019】
遊星歯車が内歯およびまたは太陽歯車に遊びなしに係合していると、取扱操作の点で特に有利である。この遊びのない状態は、太陽歯車およびまたは遊星歯車およびまたは内歯が採寸および対の組み合わせにより選定されていることによってきわめて簡単に実現可能である。個々の歯車の良好な力付勢および力受け止めを実現できるようにするために、遊星歯車装置の歯はそれぞれはす歯またはダブルはす歯として形成されている。これによって、高いかみ合い率が生じるので、非常に大きな力を受け止めることができる。これは、本発明による装置が、大きな力が発生する場所で使用されるときに特に有利である。所定の用途の場合に非常に大きな力が発生しないときでも、はす歯やダブルはす歯は有利である。というのは、大きな強度が与えられるだけでなく、低価値ひいては低コストの材料を使用することができるからである。
【0020】
第2の課題を解決するために、請求項21に記載された圧力角が適している。遊星歯車装置の内歯歯車のその都度かみ合っている歯の前側の側面と後側の側面における、本発明による圧力角αw によって、トルクの差が小さい、歯の均一な転動が達成される。この転動は所望な製作パラメータと共に、遊星歯車装置の故障のない確実な操作を可能にする。
【0021】
特に、その都度かみ合っている遊星歯車装置の歯の上記の前側の歯面と後側の歯面の約14.5°と約29.5°の圧力角αw1, αw2の場合およびεa >1のかみ合い率によって、歯車装置の遊びのない容易な操作を保証するすぐれた歯かみ合いおよび転動が達成される。
【0022】
太陽歯車およびまたは遊星歯車およびまたは内歯歯車の歯がすぐ歯として形成され、大量生産時にスタンピングまたは打ち抜きによって非切削加工で製作されると、製作技術的に特に有利である。しかし、基本的にははす歯も使用可能である。
【0023】
内歯歯車内の転位および軸間隔の範囲内で、異なる歯数の太陽歯車と遊星歯車を交換することによって、変速比の変更を有利に行うことができる。この場合、内歯歯車とその取付け部品は同じ部品として変更されないままである。それによって、多量の全体個数を低コストで個々の要求に合わせて設計することができる(例えば異なる車両メーカーの背もたれ調節のために)。
【0024】
上記の遊星歯車装置のセルフロッキング作用がその都度の使用にとって充分でない場合には、セルフロッキング作用を補強する、例えば皿ばねの形をした摩擦ブレーキを設けることができる。
【0025】
本発明による調節装置を操作するためあるいは遊星歯車装置を駆動するためには、2つの基本的な方法がある。すなわち、一方では、例えばハンドルを介して手動で行われ、他方では電動機を介して行われる。その際、調節手段が太陽歯車に付設されていると有利である。いかなる場合でも、本発明によって、調節のために、非常に小さなモータ出力を有する電動機を使用することができる。というのは、前述のように、本発明による調節装置を調節するための力が非常に小さいからである。
【0026】
次に、実施の形態に基づいて本発明を詳しく説明する。
【0027】
図1には、2個の調節装置を備えた座席1が示してある。図1には、本発明による調節装置2の用途の1例だけが示してある。本発明による調節装置の他の用途は例えば独国特許第3201309号公報の図1,2,3,4,6に示してある。これによって、この用途が参照される。従って、独国特許第3201309号公報は本願の対象となる。更に、前述の独国特許公報に示されていない、飛行機における揺動フラップを調節するための用途あるいはオフィス家具に関連する用途も可能である。
【0028】
調節装置2は中心に支承された2個のアダプタ3,4を回転調節する働きをする。図示した例では、このアダプタは、一方では座席1の背もたれ5に、他方では着座部6に固定された金具である。
【0029】
図2,4から明らかなように、調節装置2は遊星歯車装置7を備えている。この遊星歯車装置7は1個の太陽歯車8と、この太陽歯車8にかみ合う3個の遊星歯車9を備えている。遊星歯車装置7は更に、第1の内歯10と第2の内歯11を備えている。この場合、第1の内歯10は第1のケーシング部分12に設けられ、第2の内歯11は第2のケーシング部分13に設けられている。ケーシング部分12,13はそれぞれカップ状に形成され、遊星歯車装置7の歯車装置ケーシング14だけでなく、調節装置2のケーシングも形成している。歯車装置ケーシング14全体は、ケーシング部分12,13が相対的に回転可能にかつ軸方向に紛失しないよう互いに保持されるように形成されている。
【0030】
両ケーシング部分12,13がそれぞれエッジフランジ15,16を備えていることと、エッジフランジ15,16にかぶさり、ケーシング部分12,13を保持する別個の保持リング17が設けられていることが重要である。その際、保持リング17は、両ケーシング部分12,13を軸方向と半径方向に保持するように形成されている。両ケーシング部分12,13を保持する保持リング17によって、モジュール構造ユニットが生じる。別個の部品として形成されたアダプタ3,4をこのモジュール構造ユニットに固定することができる。
【0031】
両アダプタ3,4はケーシング部分12,13にレーザ溶接されている。アダプタ3に対するレーザ溶接継手18が図6に示してある。アダプタ4は類似の方法で溶接されている。
【0032】
保持リング17は、特に図4から判るように、その両エッジがエッジフランジ15,16上に縁曲げされている。すなわち、保持リングはどのケーシング部分にも直接固定されていない。更に、保持リング17は、保持リング17のエッジが既に曲げられている図2の図示と異なり、簡単な管部分として形成可能である。この管部分は一方の外側のエッジが先ず最初に曲げられる。後の方法ステップにおいて、他方のエッジが曲げられる。これについては後で詳しく述べる。
【0033】
特に図2から明らかなように、エッジフランジ15,16は周方向に延びるように形成されている。その際、図4に示すように、ケーシング部分12,13はその外形が同一である。ケーシング部分12,13はその外側の平らな側面19,20にそれぞれ、遊星歯車装置7の太陽歯車8の係合穴23に操作要素を挿入するための各々1つの中央の穴を除いて、閉じた表面を備えている。操作要素24はトルクロッドとすることができる。このトルクロッドの四角形の端部は係合穴23に挿入するために役立つ。
【0034】
遊星歯車装置7の内歯10,11は本実施の形態ではケーシング部分12,13と一体に形成されている。ケーシング部分12,13自体は深絞り部品である。この場合、内歯10,11はケーシング部分12,13のカップ形状を作るために深絞りする際に一緒に深絞りされている。これに関連して指摘すると、第1の内歯10の歯数は第2の内歯11の歯数に一致していない。図示した実施の形態では、第2の内歯11の歯数は第1の内歯10の歯数よりも3個多い。
【0035】
調節装置2の場合、係合する歯のすべての力とモーメントがいかなる場合でも少なくともほぼ相殺される。歯が常に一定のかみ合い状態で使用されることにより、力が作用しない。この場合、圧力角(有効圧力角、有効かみ合い角度)はそれぞれ同じである。内歯12,15の有効転動円が同じであることによって、モーメントが作用しない。この有効転動円は同じ転動点を有する。実質的に力とモーメントが生じない調節装置2のこの構造の詳細については、独国特許第3201309号公報を参照されたし。これによって、この公報は本願の対象となる。
【0036】
調節装置2の場合更に、遊星歯車9と内歯10,11がそれぞれ同じピッチ、すなわち同じモジュールを有するので、ピッチ誤差が生じない。
【0037】
個々の図から更に明らかなように、ケーシング部分12,13の外側の平らな側面19,20には歯付き範囲24が設けられている。この歯付き範囲に対応して、歯付き範囲25,26がアダプタ3,4に設けられている。理解されるように、歯付き範囲の代わりに、半径方向と周方向においてアダプタ3,4とケーシング部分12,13を形状拘束的に連結する異なるように形成された範囲であってもよい。ケーシング部分12,13の歯付き範囲24とアダプタ3,4の対応する歯付き範囲25,26の使用はきわめて有利である。というのは、それぞれ内歯10,11を有するケーシング部分12,13を深絞りする際に、いずれにしても外側の歯付き範囲24が外側の平らな側面19,20に生じるからである。この歯付き範囲24はアダプタ3,4のための装着補助部としておよび接線方向の力の受け止め部として利用される。一方、アダプタ3,4のためのそれぞれのレーザ溶接部18は小さく採寸可能である。というのは、レーザ溶接部18は軸方向力だけを受け止めるだけでよいからである。
【0038】
調節装置は更に、遊星歯車装置をセルフロッキングさせるための装置を備えている。そのために、少なくとも1個の弾性手段が設けられている。この弾性手段は太陽歯車8およびまたは少なくとも1個の遊星歯車9に作用する。具体的には弾性手段として皿ばね27が設けられている。この皿ばねはケーシング部分、本実施の形態ではケーシング部分12と太陽歯車8の間に配置されている。そのために、凹部28がケーシング部分12に設けられている。この凹部には、皿ばね27が挿入されている。凹部28の深さは、皿ばね27が比較的に小さなばね力で太陽歯車8に作用するように選定されている。それによって、太陽歯車ひいてはそれぞれの操作要素(ハンドルまたは電動機)のトルクが少しだけしか増大しない。更に、太陽歯車8のばね付勢によって、歯車装置ケーシング14内での太陽歯車の軸方向移動が阻止される。すなわち、軸方向における遊びが生じない。
【0039】
図示していないが、遊星歯車7は遊びなしに内歯10,11または太陽歯車8にかみ合う。この遊びなしのかみ合いは、太陽歯車8およびまたは遊星歯車9が外形寸法および対の組み合わせにより選定されることによって達成される。更に、図示のごとく、遊星歯車7の個々の歯はすぐ歯として形成されている。しかし、はす歯またはダブルはす歯とすることもできる。
【0040】
本発明による調節装置の取付けまたは組立ての際、先ず最初にリング状または管状の保持リングの一端のエッジが折り曲げられる。そして、折り曲げられたリングに、第1のケーシング部分12が挿入される。その際、フランジ15が保持リング17の折り曲げた部分に接触する。続いて、皿ばね27が凹部28に挿入される。そして、太陽歯車8と遊星歯車9がカップ状の第1のケーシング部分12に挿入される。そして、第2のケーシング部分13を装着することによって歯車装置ケーシング14閉鎖される。その後、保持リング17の他端が第2のケーシング部分13のエッジフランジ16の回りに縁曲げされる。用途に応じて、アダプタ3,4が位置決めされる。この場合、歯付き範囲24と25,26が互いにかみ合う。続いて、アダプタ3,4がケーシング部分12,13にレーザ溶接される
図7,8において、遊星歯車装置は40で示してある。この遊星歯車装置は、1個の太陽歯車42と3個の遊星歯車44,46,48と2個の内歯歯車50,52を備えている。円形の内歯歯車50,52の外周には、内歯歯車を互いに保持しかつ相対運動を可能にする保持リング54が配置されている。更に、内歯歯車50,52には、詳しく示していない金具56,58が固定されている。この金具のうちの一方56は例えば車両座席に定置され、他方58は背もたれに形成されている。
【0041】
内歯歯車50,52は中央の穴60,62を有する。この穴には、図示していない駆動軸が回転可能に支承されている。この駆動軸は調節運動時に、太陽歯車42の多角形部64を介して太陽歯車42を駆動する。
【0042】
太陽歯車42と内歯歯車50のハブ突出部50aの間には、摩擦ブレーキとして皿ばね66が挟持されている。この皿ばねは太陽歯車42を対向する内歯歯車52の方に付勢する。
【0043】
太陽歯車42の周囲にわたってそれぞれ120°で分配されかつ支承部または遊星歯車ステイなしに配置された遊星歯車44,46,48は、一方では太陽歯車42にかみ合い、他方ではそれぞれその歯幅の半分が内歯50bまたは52bにかみ合う。内歯の歯数の差は、遊星歯車の数に対応して、ここでは3つである。
【0044】
太陽歯車42と遊星歯車44,46,48の歯38と内歯歯車50,52の内歯50b,52bはインボリュート歯およびすぐ歯として非切削製作されている。この場合、内歯50b,52bは円板状の中空ホイールから精密スタンピング加工によって形成されている。一方、太陽歯車42と遊星歯車44,46,48の歯はブランクを打ち抜きすることによって製作されている。
【0045】
図9,10には、遊星歯車44と内歯歯車50またはその内歯50bのかみ合い状態(図9)と、遊星歯車と第2の内歯歯車52またはその内歯52bのかみ合い状態が示してある。
【0046】
このかみ合い状態から容易に判るように、かみ合い率はεa >1である。更に、内歯歯車52の歯68の前側歯面68aの圧力角αw1(図10)は約14.5°であり、歯車68の後側歯面68bの圧力角αw2は約29.5°である。これは、両内歯歯車50,52の転位によっておよび転動円dw によって得られる。
【0047】
その際、両内歯歯車50,52の歯数の差(例えば3つ)が大きく、ひいては基礎円db2とdb2が非常に異なるにもかかわらず、遊星歯車44,46,48の基礎円db1は内歯歯車の両基礎円と交叉する。従って、両基礎円db1− db2またはdb1− db2の接線としてのかみ合い線が生じる。
【0048】
遊星歯車44,46,48の歯先高さを選定することによって、両内歯歯車50,52との歯のかみ合い率εa がεa >1となる。遊星歯車44,46,48の転位は、太陽歯車42と遊星歯車の対についてもかみ合い率εa がεa >1となるように選定されている。それによって、均一で信頼性のある歯車駆動が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明による調節装置を備えた座席の斜視図である。
【図2】
本発明による調節装置の分解図である。
【図3】
組み立てられた調節装置の平面図である。
【図4】
図3の切断線IV−IVに沿った、図3の調節装置の横断面図である。
【図5】
図3の調節装置を矢印V方向から見た平面図である。
【図6】
図3の調節装置の斜視図である
【図7】
1個の太陽歯車と3個の遊星歯車と2個の内歯歯車を備えた遊星歯車装置の中央縦断面を示す図である。
【図8】
図7の遊星歯車装置の歯車部分の分解図である。
【図9】
遊星歯車と一方の内歯歯車の間の歯のかみ合い状態を示す部分図である。
【図10】
遊星歯車と他方の内歯歯車の間の歯のかみ合い状態を示す他の部分図である。
Claims (30)
- 太陽歯車(8)と遊星歯車(9)を有する遊星歯車装置(7)を備え、この遊星歯車装置(7)が歯車装置ケーシング(14)を備え、この歯車装置ケーシングが第1の内歯(19)を有する第1のケーシング部分(12)と、第2の内歯(11)を有する第2のケーシング部分(13)を備え、ケーシング部分(12,13)が互いに相対的に回転可能にかつ紛失しないように互いに保持されている、中心に支承された2個のアダプタを回転調節するための特に好ましくは自動車の座席用の調節装置において、両ケーシング部分(12,13)がそれぞれエッジフランジ(15,16)を備えていることと、エッジフランジ(15,16)にかぶさりかつケーシング部分(12,13)を互いに保持する別体の保持リング(17)が設けられていることを特徴とする調節装置。
- 調節装置(2)がモジュールユニットを形成していることと、アダプタ(3,4)が、ケーシング部分(12,13)に固定可能な別個の部品として形成されていることを特徴とする、請求項1記載の調節装置。
- 保持リング(17)がエッジフランジ(15,16)上で縁曲げされていることを特徴とする、請求項1または2記載の調節装置。
- アダプタ(3,4)がレーザ溶接継手(18)またはボルト継手を介してそれぞれのケーシング部分(12,13)に連結されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つに記載の調節装置。
- エッジフランジ(15,16)が周方向に延びるように形成されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一つに記載の調節装置。
- ケーシング部分(12,13)の外形が同一であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一つに記載の調節装置。
- ケーシング部分(12,13)がその外側の平らな側面(19,20)にそれぞれ、遊星歯車装置(7)の太陽歯車(8)の係合穴(23)に操作要素を挿入するための各々1つの中央の穴(21,22)を除いて、閉じた表面を有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一つに記載の調節装置。
- 遊星歯車装置(7)の内歯(10,11)がケーシング部分(12,13)と一体に形成されていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一つに記載の調節装置。
- ケーシング部分(12,13)が深絞り部品として形成されていることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一つに記載の調節装置。
- ケーシング部分(12,13)の外側の平らな側面(19,20)に、歯付き範囲(24)が設けられていることと、歯付き範囲(24)に対応する歯付き範囲(25,26)がアダプタ(3,4)に設けられていることを特徴とする、請求項1の前提部分および特に請求項1〜9のいずれか一つに記載の調節装置。
- 遊星歯車装置(7)をセルフロッキングさせるための装置が設けられていることを特徴とする、請求項1の前提部分および特に請求項1〜10のいずれか一つに記載の調節装置。
- セルフロッキングさせるための装置が、太陽歯車(8)およびまたは遊星歯車(9)に作用する少なくとも1個の弾性手段を備えていることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一つに記載の調節装置。
- 弾性手段がケーシング部分(12,13)と太陽歯車(8)または遊星歯車(9)の間に配置されていることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一つに記載の調節装置。
- 弾性手段として皿ばね(27)が設けられていることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか一つに記載の調節装置。
- 第1の内歯(10)の歯数が第2の内歯(11)の歯数と等しくないことを特徴とする、請求項1〜14のいずれか一つに記載の調節装置。
- 遊星歯車(9)が内歯(10,11)およびまたは太陽歯車(8)に遊びなしに係合していることを特徴とする、請求項1〜15のいずれか一つに記載の調節装置。
- 太陽歯車(8)およびまたは遊星歯車(9)が採寸および対の組み合わせにより選定されていることを特徴とする、請求項1〜16のいずれか一つに記載の調節装置。
- 遊星歯車装置(7)の歯がはす歯またはダブルはす歯として形成されていることを特徴とする、請求項1〜17のいずれか一つに記載の調節装置。
- 手動操作のハンドルおよびまたは電動機が太陽歯車(8)に付設されていることを特徴とする、請求項1〜18のいずれか一つに記載の調節装置。
- 請求項1〜19のいずれか一つに記載の調節装置を少なくとも2個備えた座席(1)または安楽椅子。
- 1個の太陽歯車と、少なくとも2個の遊星歯車と、異なる歯数を有する2個の内歯歯車とを備え、遊星歯車が両内歯歯車とかみ合い、遊星歯車の歯が所定の圧力角を有するインボリュート歯であり、内歯歯車の異なる歯数の差が遊星歯車の数によって割り切れ、遊星歯車の前側と後側歯面のかみ合いが内歯歯車の歯の転位によって可能である、請求項1〜20の少なくとも一つに記載した、特に2個の部品の相互の調節機構としての遊星歯車装置において、各々の遊星歯車(44,46,48)のその都度かみ合っている歯(68)が前側の歯面(68a)において20〜35°の圧力角αw1で他の内歯歯車(50)にかみ合っていることを特徴とする遊星歯車装置。
- 前側の歯面(68a)における圧力角αw1が約14.5°、特に13〜15°であることを特徴とする、請求項21記載の遊星歯車装置。
- 後側の歯面(68b)における圧力角αw2が約29.5°、特に28〜31°であることを特徴とする、請求項21または22記載の遊星歯車装置。
- 遊星歯車(44,46,48)と異なる両内歯歯車(50,52)の間および遊星歯車と太陽歯車(42)の間のかみ合い率εa がεa >1であることを特徴とする、請求項21〜23記載の遊星歯車装置。
- 歯パラメータが同じである場合、遊星歯車(44,46,48)と太陽歯車(42)を交換することによって、異なる変速比を生じることが可能であることを特徴とする、請求項21〜24のいずれか一つに記載の遊星歯車装置。
- セルフロッキング作用を補助するために、摩擦ブレーキ(66)が設けられていることを特徴とする、請求項21〜25のいずれか一つに記載の遊星歯車装置。
- 摩擦ブレーキが太陽歯車(42)と内歯歯車(50)の間に配置された少なくとも1個の皿ばね(66)によって形成されていることを特徴とする、請求項26記載の遊星歯車装置。
- 歯がすぐ歯であることを特徴とする、請求項21〜27のいずれか一つに記載の遊星歯車装置。
- 少なくとも1つのすぐ歯、好ましくはすべてのすぐ歯が、スタンピング、打ち抜き等によって非切削形成されていることを特徴とする、請求項28記載の遊星歯車装置。
- 歯がインボリュートはす歯として形成されていることを特徴とする、請求項21〜29のいずれか一つに記載の遊星歯車装置。
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