JP2004515072A - 窒素をドーピングした、焼結タンタルコンデンサーペレットまたは焼結にオブコンデンサーペレット、およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】多孔性の酸素を含有しない、熱アニーリング処理し、窒素でドーピング処理したペレットであり、これら特性はいずれも無酸素環境で実現できる。ペレットの製造方法は、粉末をタンタル、ニオブのいずれかから選択し、粉末をプレス成形して自蔵式ペレットを成形し、ペレットの酸素を除去し、ペレットをアニーリング処理してから、ペレットに窒素をドーピングして窒素をペレットに拡散してDLCを低くする工程からなる。これら工程はすべて無酸素環境内で行なう。
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、タンタルコンデンサーおよびニオブコンデンサーの製造に使用するタンタルペレットおよびニオブペレットに関する。特に、本発明はタンタルペレットおよびニオブペレットを焼結、脱酸、窒素ドーピング処理する改良方法に関する。なお、以下“タンタル(ニオブ)”は“タンタルまたはニオブ”を意味する。
【0002】
【発明の背景技術】
本発明は、タンタルペレットおよびニオブペレットを製造する改良方法、特に電解コンデンサーに使用するこれらペレットの製造に関する
【0003】
タンタルコンデンサーおよびニオブコンデンサーに使用するタンタル(ニオブ)ペレットを製造する従来方法の場合、タンタル(ニオブ)粉末をまずプレス処理または圧密処理して、ペレットを形成する工程を含む。次に、得られたプレスペレットを焼結する。すなわち、真空中で加熱する。この加熱により、タンタル(ニオブ)粒子同士が結着し、ペレットに機械的強度および伝導性を付与する。
【0004】
プレス処理時に、タンタル(ニオブ)リード“線”をペレットに埋設できる。焼結時に、タンタル(ニオブ)粒子がリード線に結着し、強力なリード線をペレットに取り付けることができる。このようなペレットを“埋設型ペレット”を呼ぶことにする。タンタル(ニオブ)ペレットの場合、プレスするさいにリード線を使用しなくてもよい。この場合には、プレス処理ペレットをまず焼結してから、リード線をペレットに溶接する。このようなペレットを“溶接型ペレット”と呼ぶことにする。溶接ゾーンから不純物を除去するために、溶接ペレットに次に2回目の焼結を適用し、リード線を溶接したペレットを真空中で加熱する。この加熱により不純物を蒸発させるか、あるいはペレット全体に不純物を再分配することによって溶接ゾーンから汚染物質を除去する。
【0005】
この焼結プロセスの後に、タンタル(ニオブ)ペレットを酸溶液中で電気的に陽極処理し、金属粒子の外面に例えば五酸化タンタル(ニオブ)である誘電体膜を形成する。次に、ペレットに各種の金属含有材料(例えば二酸化マンガンなど)か、あるいは導電性ポリマーを被覆し、コンデンサーの陰極層を形成する。
【0006】
電解コンデンサーの場合、焼結タンタル(ニオブ)ペレット中の酸素濃度が臨界的な意味をもつ。これは、特にこの濃度が酸素の金属中への溶解限度を超える場合についていえる。タンタル(ニオブ)ペレットの表面に析出した酸化物層は、陽極処理により形成した非晶質五酸化タンタル(ニオブ)膜中において効率的な結晶化核として作用する。タンタル(ニオブ)酸化物膜の非晶質マトリックスにこれら核が成長すると、膜切れが発生し、電解コンデンサーの劣化や故障の原因になる。劣化率は、タンタルコンデンサーよりもニオブコンデンサーの方が高い。ニオブの非晶質五酸化物の方がタンタルの非晶質五酸化物よりも結晶化しやすいからである。
【0007】
結晶化のほかに、焼結ペレット中の高い酸素濃度は、焼結ペレット付近にあるリード線の脆弱化の原因になる。これは、酸素がペレットからリード線、特にその結晶粒界に拡散するためである。脆弱なリード線が組み立て時に割れたり、あるいは壊れると、コンデンサーの収率や信頼性に影響が出てくる。
【0008】
タンタル(ニオブ)粉末の酸素に対する親和性が大きいため、焼結時に酸素汚染がかなり強くなる。主酸素源は、空気に暴露されるさい常にタンタル(ニオブ)ペレットの表面に存在する自然発生性の酸化物膜である。真空中での加熱時に、表面酸化物からの酸素がタンタル(ニオブ)粒子体に溶解するため、焼結ペレット中の酸素濃度が高くなる。
【0009】
また、酸素汚染は、タンタル(ニオブ)コンデンサーにCVの高い粉末を使用する場合の大きな障害になる。これは、CVの高いコンデンサーにおける定格電圧降下の主要な理由でもある。定格電圧が高くなる程、非晶質五酸化タンタル(ニオブ)膜が厚くなるため、膜が結晶化しやすくなる。
【0010】
焼結タンタル(ニオブ)ペレット中の酸素濃度を低くする従来方法の場合、焼結ペレットに酸素活性金属(好ましくはマグネシウム)を添加し、酸素活性金属の融点以上であってタンタル(ニオブ)ペレットを焼結するために従来より使用されている温度未満の温度で加熱する。加熱時、酸素活性金属の原子がタンタル(ニオブ)中の酸素と反応し、ペレットから蒸発する金属酸化物分子を形成する。このため、タンタル(ニオブ)ペレット中の酸素濃度が低くなる。
【0011】
上記脱酸方法は、1回目の焼結後の溶接型ペレットに使用されている。このプロセスにより、1回目の焼結タンタル(ニオブ)ペレット中の酸素濃度が、焼結前のタンタル(ニオブ)粉末に固有な低いレベルに戻る。ところが、次に焼結すると、タンタル(ニオブ)ペレット中の酸素濃度が再び高くなる。これは、脱酸プロセス後にペレットを空気に暴露すると、タンタル(ニオブ)表面に自然に形成する酸化物が溶解するためである。粉末のCV(表面積)が高くなる程、最終焼結ペレットの酸素濃度が高くなる。
【0012】
リード線がペレットから脱落するため、埋設型ペレットには上記脱酸プロセスは使用されていない。リード線の引き抜き強度は焼結後の2〜4kgから脱酸プロセス後には0.1〜0.2kgに低下する。また、リード線とペレットとの接合部の電気抵抗が急激に高くなり、ペレットの陽極処理が不可能になる。脱酸が使用できないため、焼結埋設型ペレット、特にCVが高いペレットの場合、酸素濃度が高いことが特徴である。
【0013】
タンタル(ニオブ)ペレット中の酸素濃度を低くする別な従来方法の場合、窒素含有雰囲気(好ましくは窒素ガス)中で加熱することによって、焼結ペレットに窒素をドーピング処理し、タンタル(ニオブ)粒子に窒素を拡散する。窒素ドーピング処理すると、酸素が周囲雰囲気から、また陽極酸化物膜からタンタル(ニオブ)粒子に拡散しないため、誘電体膜の非晶質組織および化学的組成が安定化する。この結果、このようなペレットから構成したタンタル(ニオブ)コンデンサーは、直流漏洩(DCL)が低くかつ安定化し、また信頼性も増す。
【0014】
タンタル(ニオブ)ペレットに窒素をドーピングする場合、焼結ペレット中の酸素濃度を低くする必要がある。いずれの不純物(窒素および酸素)もタンタル(ニオブ)の結晶格子の同じ位置を占める。酸素がこれら位置を占めると、窒素のタンタル(ニオブ)への拡散は実質的に不可能になる。このため、酸素含量の高い焼結タンタル(ニオブ)ペレットは、適切な窒素ドーピング処理できない。
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
従って、本発明の主な目的は、無酸素環境内でコンデンサーペレットを連続的に製造することである。
【0016】
本発明の別な目的は、焼結タンタル(ニオブ)ペレットの酸素含量を低減する方法を提供することである。
【0017】
本発明のさらに別な目的は、焼結ペレットに可撓性リード線を強固に取り付ける方法を提供することである。
【0018】
本発明のさらに別な目的は、焼結タンタル(ニオブ)ペレットに窒素をドーピングする方法を提供することである。
【0019】
本発明のさらに別な目的は、本発明に従って焼結したタンタル(ニオブ)ペレットから製造した、DCLが低くかつ安定し、CVが高く、広範囲の定格電圧を利用でき、また信頼性が高いタンタル(ニオブ)電解コンデンサーを提供することである。
【0020】
上記目的およびその他の目的は、当業者にとっては明らかなはずである。
【0021】
【課題の解決手段】
本発明は、酸素含量が低く、可撓性リード線を強固に取り付けた焼結タンタル(ニオブ)ペレットを形成し、これを窒素でドーピング処理する方法を提供するものである。この方法を実施する前に、リード線を埋設した状態で、あるいはリード線を使用せずに、タンタル(ニオブ)をペレットにプレス成形する。この場合、プレス成形ペレットを真空中で予め焼結し、リード線をパレットに溶接する。本発明方法では、ペレットを酸素含有環境に暴露せずに行なう3つの連続工程からなる。第1工程では、予めペレットに添加した酸素活性金属(好ましくはマグネシウム)によってタンタル(ニオブ)ペレットを脱酸する。第2工程では、従来脱酸に使用されている温度から従来焼結に使用されている温度までの温度範囲で不活性ガス中かあるいは真空中でペレットをアニーリング処理する。すなわち、この工程では、埋設ペレットを焼結するか、あるいは溶接ペレットにおける溶接ゾーンから不純物を除去する。第3工程では、上記アニーリング処理温度より低い温度で窒素含有雰囲気(好ましくは窒素ガス)中で加熱することによって、焼結ペレットに窒素をドーピングする。本発明に従って無酸素環境中で連続的に処理されたタンタル(ニオブ)ペレットを使用すると、CVが高く、定格電圧範囲が広く、DCLが低い上に安定し、かつ信頼性が高いタンタルコンデンサーおよびニオブコンデンサーを製造することができる。
【0022】
【好適な実施態様の詳細な説明】
全体的にいえば、本発明は、多くのタイプの電子装置に使用されるタンタル電解コンデンサーおよびニオブ電解コンデンサーに関する。タンタルコンデンサーおよびニオブコンデンサーのより一般的な用途は、PC、ディスクドライブ、携帯電話、プリンター、自動車用電子機器および軍事装置などである。
【0023】
タンタル(ニオブ)コンデンサー10の場合(図5)、導体は2つであり、多孔性タンタル(ニオブ)ペレット12と、二酸化マンガン層14または導電性ポリマー層14である。誘電体層16は、タンタル(ニオブ)ペレット12を陽極処理することによって形成した五酸化タンタル(ニオブ)膜である。コンデンサー10の使用状態では、タンタル(ニオブ)が正荷電で陽極として作用し、二酸化マンガンまたは導電性ポリマー14が負荷電で陰極として作用する。このコンデンサー10の場合、タンタル(ニオブ)陽極リード線18または18Aが正端子として作用し、陰極外面の炭素層20および銀層20が負端子として作用する。
【0024】
本発明の方法では、まず、タンタル(ニオブ)金属粉末を多孔性ペレット12にプレス成形する。この粉末と同じ材料から構成したリード線18をプレス成形時にペレット(図3)に埋設する。あるいは、リード線を使用せずにペレットをプレス成形することも可能である。第2の場合、プレス成形ペレット12をまず真空中で焼結してから、溶接ゾーン24(図4)で溶接物22によってペレット12にリード線18Aを溶接する。この溶接物22は、リード線18へ通電したさいに形成するリード線18の溶融部分である。これら方法はいずれも公知である。埋設型ペレットを選択するか、溶接型ペレットを選択するかはペレットのサイズや形状だけでなく、生産速度に応じて決定すればよい。サイズが小さく、生産速度が低い場合には埋設型ペレットが好ましく、サイズが大きく、生産速度が高い場合には溶接型ペレットが好ましい。
【0025】
リード線を埋設したプレス成形ペレット、あるいはリード線を溶接した予め焼結したペレットと酸素活性金属(好ましくはマグネシウム)を混合する。マグネシウムの濃度は、タンタルの場合2〜8重量%、そしてニオブの場合4〜16重量%である。好ましい濃度は、タンタルでは4〜6重量%、そしてニオブでは8〜10重量%である。マグネシウムはタンタル(ニオブ)ペレットに粉末として、あるいはフレークとして添加配合すればよい。
【0026】
次に、タンタル(ニオブ)ペレットおよびニオブを装填した坩堝を真空室に装入し、空気を真空室からポンプにより抜くが、いずれも室温で行なう。真空室に不活性ガスを充填した後、温度を700℃〜1,200℃(好ましく800℃〜1,000℃)まで上げる。マグネシウム−酸素対の結合エネルギーがタンタル−酸素(ニオブ−酸素)対の結合エネルギーよりも高いため、タンタル(ニオブ)粉末粒子内でマグネシウムが酸素と反応する。酸化マグネシウムが形成し、ペレットから蒸発する。タンタル粒子(ニオブ)粒子の表面および内部からほぼ全部の酸素を除去する脱酸には1〜10時間(好ましくは2〜4時間)必要である。
【0027】
脱酸終了後、従来脱酸に使用されている温度から従来焼結に使用されている温度(1,200℃〜1,800℃)で不活性雰囲気中か、真空中でペレットをアニーリング処理する。好ましいアニーリング処理温度は、従来タンタル(ニオブ)ペレットの焼結に使用されている温度よりも50℃〜150℃低い温度である。このアニーリング処理により、埋設型ペレットの場合には焼結が生じ、そして溶接型ペレットの場合には溶接ゾーンから不純物が除去される。酸素は焼結プロセスの抑制剤であり、脱酸工程で酸素が除去されているため、通常の焼結温度よりも低い温度で粉末粒子同士の焼結および粉末のリード線への焼結が効果的になる。これによって、最終ペレットにおけるペレットへのリード線の強度が高くなる(一般に、引き抜き試験では断線が生じ、リード線をペレットから引き抜くことできない)。リード線は、酸素含量が低く、結晶粒子サイズが小さいため、可撓性である。
【0028】
溶接型ペレットの場合、アニーリング処理により溶接ゾーンから不純物が効果的に除去される。溶接ゾーンから不純物が除去されるさい、溶接で使用した溶接装置などからの残留金属が蒸発し、タンタルペレット中の溶接ゾーン周囲にニオブピークがある場合にはこれが再分布する。タンタル中には、常に少量のニオブが置換固溶体として存在している。ニオブ原子がタンタル原子よりも軽いため、溶接時の高い電流パルスおよび高い温度勾配の影響により溶接ゾーンからニオブ原子が拡散する。温度が急激に下がる溶接ゾーンの周囲でニオブ濃度が高くなるため、ニオブ原子のそれ以上の拡散が不可能になる。アニーリング処理時、このニオブ濃度がタンタルペレットに均一に再分布する。ペレットに酸素が存在しない場合、不純物の拡散活性が高くなり、2回目の焼結に一般的に使用される温度よりも低い温度で溶接ゾーンから不純物を効果的に除去することができる。
【0029】
最後の工程では、タンタル(ニオブ)ペレットに窒素をドーピングする。上記のアニーリング処理工程後の冷却時に、ペレットを装入した真空室に窒素を導入する。ペレットが無酸素状態にあるため、アニーリング処理温度とタンタル(ニオブ)中における窒素の拡散速度が非常に遅くなるほぼ300℃との間にある温度範囲で窒素がタンタル(ニオブ)粒子に容易に拡散する。窒化に好適な温度範囲は1,000〜1,200℃および400〜700℃である。窒化を対象とする場合700〜1,000℃の温度範囲は、TaNが次のペレットの陽極処理に影響するためそれ程好ましくない。焼結タンタル(ニオブ)ペレット中の窒素濃度を最適化することによって、コンデンサー完成品のDCLを最小化でき、信頼性を最大化できる。
【0030】
本発明に従って焼結した埋設型リード線ペレットおよび溶接型リード線ペレットは、低い酸素濃度と、ペレットに強固に固着した可撓性のリード線に特徴があり、これらペレットに窒素をドーピングする。埋設型ペレットの場合、別な焼結は必要ない。というのは、この焼結は既に本発明のアニーリング処理工程で実施することができるからである。また、溶接型ペレットの場合、2回目の焼結は必要ない。というのは、これによる作用効果は既に本発明のアニーリング処理工程で実現されているからである。
【0031】
本発明に従って焼結したタンタルペレットを使用すると、従来の焼結方法では得ることのできないユニークな特性をもつタンタルコンデンサーを製造することができる。すなわち、CVを最大化したタンタルコンデンサー、定格電圧の高い、高CVコンデンサー、高温用途を対象とした低DCL、高信頼性のタンタルコンデンサーを実現できる。
【0032】
本発明に従って焼結したニオブペレットを使用すると、ポリマー陰極およびMnO2陰極のいずれも備えることができる高CVニオブコンデンサーを製造することができる。MnO2陰極を備えたニオブコンデンサーの場合、性能および信頼性は従来のMnO2を備えたタンタルコンデンサーに相当する。MnO2陰極の形成には高温処理が必要であるが、ポリマー陰極は室温付近で形成できる。本発明に従って焼結したペレットの五酸化ニオブは、MnO2を形成するために必要な高温処理時に発生する熱応力に強い。従来方法で製造したニオブコンデンサーは、DCLが高く、収率が低い上に、寿命性能試験による結果が悪い。MnO2陰極を備えた高CVニオブコンデンサーについては、本発明によってのみ製造できる。
【0033】
以下説明のみを対象として本発明の実施例を記載するが、発明を制限するものではない。
【0034】
【実施例1】
CV=70,000uFV/gのタンタル粉末を原料として、リード線を引き出した溶接型ペレットをプレス成形し、従来の方法によりほぼ1,300℃の温度で真空焼結した。1回目の焼結後に、リード線およびペレットに通電することによって各ペレットにタンタルリード線を溶接した。各ペレットのタンタル粉末重量を基準にして、リード線を溶接した、最初の焼結タンタルペレットに6重量%のマグネシウムを添加した。その後、ペレットを分割し、実験試料および対照試料とした。対照ペレットを専用炉で脱酸処理し、従来の方法によって温度がほぼ1,300℃の真空室で2回目の焼結処理を行なった。
【0035】
次に、含マグネシウム実験タンタルペレット試料を装填した坩堝を真空室に装入し、空気をポンプにより1×10−6Torrの圧力なるまで抜いた。この工程は、室温で行なった。この後、真空室にアルゴンを導入し、2.5時間で温度を室温から1,000℃まで上げた。この間に、マグネシウム原子がタンタル粉末粒子中の酸素に到達し、ペレットから蒸発する、酸化マグネシウム分子が形成した。このようにして、タンタル粉末/ペレットを脱酸処理した。
【0036】
この後、真空室内の温度を1,150℃まで上げ、この温度で10分間ペレットをアニーリング処理した。アニーリング処理によって、溶接ゾーンから不純物が除去される。すなわち、溶接装置などからの残留金属が蒸発し、溶接ゾーンの周囲にニオブが再分布する。
【0037】
アニーリング処理の効果は、埋設型ペレットと溶接型ペレットとでは異なる。埋設型ペレットの場合には、アニーリング処理によって粉末粒子が焼結(結着)し、粉末粒子がリード線に焼結する。焼結によって、ペレット完成品の機械的強度が増すとともに、電気抵抗が低くなる。従来の焼結法は、粉末のCVに応じて1,200℃〜1,800℃の温度範囲で実施し、CVが高くなる程(粉末粒子が小さくなる程)、焼結温度を低くする。この相関関係(小粒子−低焼結温度)によって、キャパシタンス損失につながるペレットの過剰な収縮を防止することができる。本発明では、埋設型ペレットのアニーリング処理の作用は、従来の焼結と同じであり、ペレット完成品の機械的強度が強くなり、抵抗が低くなるが、アニーリング処理温度は、所定のCVをもつ粉末の焼結に従来使用されている温度よりも50℃〜150℃低い。これは、前述の脱酸工程で既にペレットから酸素(焼結抑制剤)が除去されているからである。
【0038】
溶接型ペレットの場合には、本発明方法を適用する前に、リード線を使用しない状態で最初の焼結を行なう必要がある。この最初の焼結により、リード線をペレットに溶接できる程度の機械的強度をペレットに付与する。本発明方法は、溶接終了後に実施する。(脱酸処理、アニーリング処理および窒化処理)工程は、埋設型ペレットの場合と同じであるが、この場合のアニーリング処理工程の主要な作用効果は、溶接処理時に蓄積した不純物を溶接ゾーンから除去することである。これは、溶接型ペレットの場合リード線をペレットに溶接した後に従来行なわれている2回目の焼結と同様である。
【0039】
アニーリング処理後、温度を450℃に下げ、ほぼ1,000cc/分の流量で純粋な窒素ガスを5分間真空室に導入した。次に、真空室から窒素を抜き出し、不活性ガス中で室温までタンタルペレットを冷却した。次に、空気を徐々に真空室に導入し、焼結ペレットの急速な熱酸化による温度上昇を抑えた。
【0040】
高温のペレットを装入した真空室に窒素を導入した場合、これはペレット表面によって吸収される(なお、タンタルおよびニオブは高温で強力な“ゲッター”特性をもっている)。ペレット表面から、窒素原子が濃度勾配の影響でタンタル(ニオブ)粒子の内部に拡散する。窒素でドーピング処理すると、周囲雰囲気および形成後の陽極酸化物膜のどちらからの酸素に対する吸収活性をタンタルペレットおよびニオブペレットが失う。窒素ドーピング処理による“不動態化”が生じるため、陽極と陽極酸化物膜との界面が安定化し、コンデンサー完成品のDCLが低くなり、DCL安定性が高くなり、信頼性が高くなる。DCLからみた最善の結果は、1,000℃〜1,200℃および400℃〜700℃の温度範囲での窒化処理より実現する。なお、700℃〜1,000℃の温度範囲で窒素ドーピング処理を行なった場合には、DCLが改善せず、場合によってはDCLが高くなることがある。原因としては、ペレット表面にTaN相が形成し、これが適正な陽極処理を阻害することが考えられる。
【0041】
表1に焼結粉末の化学的組成、リード線の引き抜き強度および硬度、および実験ペレット試料および対照ペレット試料両者に関する湿式試験の結果を示す。
【0042】
表1
【0043】
表1に示すように、実験ペレット試料は、酸素含量が低いことを特徴とし、窒素ドーピング処理され、リード線の固着強度が強く、可撓性(小さい硬度)がある。50Vおよび70V両者における湿式試験で実験ペレット試料は合格であった。一方、対照ペレット試料は50Vの湿式試験では合格であったが、70Vの湿式試験では不合格であった。
【0044】
【実施例2】
CV=96,000uFV/gのニオブ粉末を原料として埋設型ペレットをプレス成形し、このプレス成形時にニオブリード線をペレットに埋設した。各ペレットのニオブ粉末重量を基準にして、プレス成形後ペレットを分割し、実験試料および対照試料とした。対照ペレットを従来の方法によって1,150℃で真空成形した。
【0045】
リード線を埋設した実験ニオブペレット試料と10重量%のマグネシウムを混合した。次に、含マグネシウム実験ニオブペレット試料を装填した坩堝を真空室に装入し、空気をポンプにより1×10Torrの圧力になるまで抜いた。この後、真空室にアルゴンを導入し、1時間で温度を室温から960℃まで上げた。実施例1と同様に、ニオブ粉末/ペレットを脱酸処理した。
【0046】
この後、真空室内の温度を1,050℃まで上げ、この温度で10分間ペレットをアニーリング処理した。アニーリング処理によって、ニオブ粉末粒子同士を焼結し、リード線に焼結した。
【0047】
アニーリング処理後、温度を350℃に下げ、ほぼ100cc/分の流量で純粋な窒素ガスを真空室に3分間導入した。次に、真空室から窒素を抜き出し、不活性ガス中で室温までニオブペレットを冷却した。次に、空気を徐々に真空室に導入し、急速な熱酸化による温度上昇を抑えた。
【0048】
表2に焼結ニオブ粉末の化学的組成、リード線の引き抜き強度および硬度、および実験ペレット試料および対照ペレット試料両者に関する湿式試験の結果を示す。
【0049】
表2
【0050】
表2に示すように、実験ペレット試料は酸素含量が低いことが特徴であり、これを窒素でドーピング処理する。リード線の結着強度は強く、可撓性(低い硬度)である。実験ペレット試料および対照ペレット試料はいずれも30Vでの湿式試験に合格し、これらを使用して150uF/6V定格のニオブコンデンサーを製造した。85Vおよび定格電圧で得られたコンデンサーについて標準寿命試験を行なった。
【0051】
表3に、実験ペレットおよび対照ペレットを用いて製造したニオブコンデンサーに関する収率および2,000時間寿命試験結果を示す。
【0052】
表3
【0053】
本発明に従って製造した実験ペレット試料からなるコンデンサーは信頼性が高いが、対照ペレット使用からなるものは寿命特性が劣る。故障だけでなく、実験ペレット試料および対照ペレット試料からなるコンデンサーの寿命試験における振る舞いにはかなりの相違が認められる。図1および図2に、実験ペレット試料(a)および対照ペレット試料(b)に関する2,000時間寿命試験前後のDCL分布を示す。
【0054】
図1および図2から明らかなように、実験ペレット試料からなるコンデンサーすべてについてDCL安定性が高くなっている(すべての点が図1の対角線付近に集中している)。一方、対照ペレット試料の場合には、初期状態に対する寿命試験時にDCLが増加している(ほとんどの点が図2の上方に移動している)。それだけでなく、実験ペレット試料のほうが収率が改善している。特に、これは、可撓性リード線がペレットに強固に結着しているため、コンデンサー製造時にリード線の機械的損傷による不良品が発生しないからである。
【0055】
【実施例3】
CV=300,000uFV/gのタンタル粉末を原料として、リード線を引き出した溶接型ペレットをプレス成形し、従来の方法によってほぼ1,400℃の温度で真空焼結した。この1回目の焼結後に各ペレットにタンタルリード線を溶接した。各ペレットのタンタル粉末重量を基準にして、4重量%のマグネシウムを、リード線を溶接した焼結タンタルペレットと混合した。この後、ペレットを実験群と対象群とに分けた。
【0056】
次に、本発明に従って、実験タンタルペレットとマグネシウムを真空室に装入し、ポンプにより1×10−6Torrまで減圧した。この後、真空室にアルゴンを導入し、3時間で温度を1,000℃まで上げた。これによって、タンタルペレットを脱酸処理した。
【0057】
次に、真空室内の温度を1,250℃に上げ、この温度でペレットを20分間アニーリング処理した。このアニーリング処理によって、実施例1と同様に溶接ゾーンから不純物を除去した。
【0058】
次に、真空室内の温度を1,150℃に下げ、ほぼ5,000cc/分の流量で純粋な窒素ガスを真空室に10分間導入した。最後に、タンタルペレットを真空中で室温まで冷却し、空気を徐々に真空室に導入した。
【0059】
表4に焼結タンタル粉末の化学的組成、リード線の引き抜き強度、および実験ペレット試料および対照ペレット試料両者に関する湿式試験の結果を示す。
【0060】
表4
【0061】
表4に示すように、実験ペレット試料は酸素含量が低く、これを窒素でドーピング処理する。リード線のペレットへの結着強度は強い。実験ペレット試料および対照ペレット試料はいずれも70Vでの湿式試験に合格し、これらを使用して33uF/16V定格のタンタルコンデンサーを製造した。これらコンデンサーについて125℃および定格電圧(RV)、そして85℃および1.25RVで加速寿命試験を行なった。
【0062】
表5に、実験ペレットおよび対照ペレットを用いて製造したタンタルコンデンサーに関する収率および2,000時間加速寿命試験結果を示す。
【0063】
表5
【0064】
本発明に従って製造した実験ペレット試料からなるタンタルコンデンサーは加速寿命試験に合格したが、対照ペレット試料からなるタンタルコンデンサーは不合格であった。本実施例は、本発明によれば、高温や印加電圧を始めとする加速条件でも高い信頼性をもつタンタルコンデンサーを製造できることを実証するものである。
このように、本発明は上記目的を少なくとも実現するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】
実験ペレット試料と対照ペレット試料の2,000時間寿命試験前後におけるDCL分布を示すグラフである。
【図2】
実験ペレット試料と対照ペレット試料の2,000時間寿命試験前後におけるDCL分布を示すグラフである。
【図3】
内部にリード線を埋設したペレットの横断面図である。
【図4】
リード線を溶接したペレットの横断面図である。
【図5】
図3のペレットを有するコンデンサー完成品を示す図である。
【符号の説明】
10:コンデンサー
12:ペレット
14:導電性ポリマー層
16:誘電体層
18、18A:リード線
20:炭素層および銀層
22:溶接物
24:溶接ゾーン
Claims (36)
- 電解コンデンサーに使用するペレットを製造する方法において、タンタル粉末かニオブ粉末のいずれかの粉末を選択し、この粉末と酸素活性金属を混合して粉末混合物を生成し、粉末混合物にリード線を埋設し、粉末混合物をプレス成形して各自蔵式ペレットを形成し、これらペレットを室温で密閉容器の無酸素室に装入し、無酸素室内の温度を室温よりもかなり高い第2温度に上げて酸素活性金属をペレット中の酸素と反応させ、これによってペレットから酸素を除去してから、無酸素室内のペレットを第2温度より高い第3温度まで加熱してペレットをアニーリング処理し、その後アニーリング処理温度より低い温度にペレットを冷却してから、窒素を無酸素室に導入して窒素をペレットに拡散し、これによってペレットのDLCを最小にし、無酸素室を室温に冷却し、最後にペレットを無酸素室から取り出す工程を有するペレットの製造方法。
- 上記酸素活性金属がマグネシウムである請求項1の方法。
- リード線をペレットに埋設する請求項1の方法。
- リード線をペレットに溶接する請求項1の方法。
- 真空によって上記無酸素室を形成する請求項1の方法。
- 不活性雰囲気中でペレットをアニーリング処理する請求項1の方法。
- 上記粉末がタンタルである請求項1の方法。
- 上記粉末がニオブである請求項1の方法。
- 第2温度がほぼ900℃である請求項1の方法。
- 真空圧力がほぼ1×10−6Torrである請求項1の方法。
- 導入した窒素でペレットを1〜10時間ドーピング処理する請求項1の方法。
- 導入した窒素でペレットを2〜4時間ドーピング処理する請求項1の方法。
- 電解コンデンサーに使用するペレットを製造する方法において、タンタル粉末かニオブ粉末のいずれかの粉末を選択し、この粉末と酸素活性金属を混合して粉末混合物を生成し、ペレットそれぞれにリード線を溶接し、粉末混合物をプレス成形して各自蔵式ペレットを形成し、これらペレットを室温で密閉容器の無酸素室に装入し、無酸素室内の温度を室温よりもかなり高い第2温度に上げて酸素活性金属をペレット中の酸素と反応させ、これによってペレットから酸素を除去してから、無酸素室内のペレットを第2温度より高い第3温度まで加熱してペレットをアニーリング処理し、その後アニーリング処理温度より低い温度にペレットを冷却してから、窒素を無酸素室に導入して窒素をペレットに拡散し、これによってペレットのDLCを最小にし、無酸素室を室温に冷却し、最後にペレットを無酸素室から取り出す工程を有するペレットの製造方法。
- 上記酸素活性金属がマグネシウムである請求項7の方法。
- 上記粉末がタンタルである請求項7の方法。
- 上記粉末がニオブである請求項7の方法。
- ペレットにリード線を溶接する請求項13の方法。
- 上記無酸素室を真空によって形成する請求項13の方法。
- 不活性雰囲気中でペレットをアニーリング処理する請求項13の方法。
- ペレットの焼結後にペレットにリード線を溶接する請求項13の方法。
- 第2温度がほぼ900℃である請求項13の方法。
- 導入した窒素でペレットを1〜10時間ドーピング処理する請求項13の方法。
- 導入した窒素でペレットを2〜4時間ドーピング処理する請求項13の方法。
- 電解コンデンサーに使用するペレットを製造する方法において、タンタル粉末かニオブ粉末のいずれかの粉末を選択し、この粉末をプレス成形して各自蔵式ペレットを形成し、ペレットを無酸素雰囲気中に置き、無酸素雰囲気中でペレット中の酸素を除去し、無酸素雰囲気中でペレットをアニーリング処理し、無酸素雰囲気中でペレットに窒素をドーピング処理して、窒素をペレットに拡散させてDLCを低くする工程を有するペレットの製造方法。
- タンタル粉末かニオブ粉末のいずれかの粉末を選択し、この粉末と酸素活性金属を混合して粉末混合物を生成し、粉末混合物にリード線を埋設し、粉末混合物をプレス成形して各自蔵式ペレットを形成し、これらペレットを室温で密閉容器の無酸素室に装入し、無酸素室内の温度を室温よりもかなり高い第2温度に上げて酸素活性金属をペレット中の酸素と反応させ、これによってペレットから酸素を除去してから、無酸素室内のペレットを第2温度より高い第3温度まで加熱してペレットをアニーリング処理し、その後アニーリング処理温度より低い温度にペレットを冷却してから、窒素を無酸素室に導入して窒素をペレットに拡散し、これによってペレットのDLCを最小にし、無酸素室を室温に冷却し、最後にペレットを無酸素室から取り出す工程で製造した、電解コンデンサーを対象とするペレット。
- タンタル粉末かニオブ粉末のいずれかの粉末を選択し、この粉末と酸素活性金属を混合して粉末混合物を生成し、ペレットそれぞれにリード線を溶接し、粉末混合物をプレス成形して各自蔵式ペレットを形成し、これらペレットを室温で密閉容器の無酸素室に装入し、無酸素室内の温度を室温よりもかなり高い第2温度に上げて酸素活性金属をペレット中の酸素と反応させ、これによってペレットから酸素を除去してから、無酸素室内のペレットを第2温度より高い第3温度まで加熱してペレットをアニーリング処理し、その後アニーリング処理温度より低い温度にペレットを冷却してから、窒素を無酸素室に導入して窒素をペレットに拡散し、これによってペレットのDLCを最小にし、無酸素室を室温に冷却し、最後にペレットを無酸素室から取り出す工程を有するペレット。
- タンタル粉末かニオブ粉末のいずれかの粉末を選択し、この粉末をプレス成形して各自蔵式ペレットを形成し、ペレットを無酸素雰囲気中に置き、無酸素雰囲気中でペレット中の酸素を除去し、無酸素雰囲気中でペレットをアニーリング処理し、無酸素雰囲気中でペレットに窒素をドーピング処理して、窒素をペレットに拡散させてDLCを低くする工程で製造した電解コンデンサーを対象としたペレット。
- ペレット内にリード線を埋設した請求項25のペレット。
- ペレットにリード線を溶接した請求項25のペレット。
- ペレットに導電性ポリマー層を被覆し、このポリマー層の上に誘電体層を被覆した請求項25のペレット。
- ポリマー層が二酸化マグネシウムである請求項13のペレット。
- ペレットをタンタルで構成した請求項25のペレット。
- ペレットをニオブで構成した請求項25のペレット。
- リード線を上記粉末と同じ材質で構成した請求項25のペレット。
- リード線を上記粉末と同じ材質で構成した請求項1のペレット。
- ペレット内にリード線を埋設した請求項13のペレット。
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