JP2004514446A - ヒト子宮頸部癌2癌原遺伝子およびそれによってコードされるタンパク質 - Google Patents
ヒト子宮頸部癌2癌原遺伝子およびそれによってコードされるタンパク質 Download PDFInfo
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Abstract
Description
【発明の分野】
本発明は、新規な癌原遺伝子およびそれによってコードされるタンパク質に関し、さらに詳細には、種々の癌の診断に用いられるヒト子宮頸部癌2癌原遺伝子およびそれから誘導されたタンパク質に関する。
【0002】
【発明の背景】
ヒトを含む高等動物は、約100,000個の遺伝子を有しているが、これらのうち約15%のみが発現され、発生、分化、恒常性(homeostasis)、刺激に対する反応、細胞分裂周期の調節、老化およびアポトーシス(apoptosis; programmed cell death)などのような個人の生物学的過程の特性はどの遺伝子が発現するかによって決定される(Liang, P. and A. B. Pardee, Science, 257: 967−971(1992)参照)。
【0003】
腫瘍形成のような病理学的現象は、遺伝子突然変異によって誘発され、遺伝子発現の変化をもたらす。したがって、種々の細胞における遺伝子発現の比較研究は多様な生物学的現象を理解する上で基本的で効果的な接近方法であるといえる。
【0004】
たとえば、リアンとパーディー(Liang, P. and A. B. Pardeeの前記文献参照)によって提案されたmRNAディファレンシャル・ディスプレイ法(differential display)は、現在腫瘍抑制遺伝子や細胞分裂周期に係る遺伝子およびアポトーシスを調節する転写調節遺伝子(transcriptional regulatory gene)などを探索する上で有効である。さらに、ディファレンシャル・ディスプレイ法は、また一つの細胞中の種々の遺伝子の相互関連性の調査にも広範囲に活用されている。
【0005】
腫瘍形成は、特定染色体部位の消失、癌原遺伝子の活性化およびp53遺伝子を含む他の腫瘍抑制遺伝子の失活などのような種々の遺伝的変化によって誘発されると報告されている(Bishop, J. M., Cell, 64: 235−248(1991);およびHunter, T., Cell, 64: 249−270(1991)参照))。さらに、ヒト癌の10〜30%は癌原遺伝子の増幅を通じて発癌遺伝子が活性化されることによって発病すると報告されている。
【0006】
したがって、癌原遺伝子の活性化は多くの癌の病因学研究に重要な役割を果し、これを明らかにすることが要求されている。
【0007】
そこで、本発明者は、子宮頸部癌の腫瘍形成に介入する機構を調査するために鋭意研究した結果、ヒト子宮頸部癌2(HCCR−2)と命名された新規な癌原遺伝子が癌細胞中に特異に過発現されるという意外な事実を発見した。前記癌原遺伝子は、白血病、リンパ腫、結腸癌、乳房癌、腎臓癌、胃癌、肺癌、卵巣癌および子宮頸部癌のような種々の癌の診断、予防および治療に効果的に使用し得る。
【0008】
【発明の概要】
したがって、本発明の目的は、新規な癌原遺伝子およびその断片を提供することである。
【0009】
本発明の他の目的は、前記癌原遺伝子またはその断片を含む組換えベクターおよびそれによって形質転換された微生物;
前記癌原遺伝子によってコードされるタンパク質およびその断片;
前記癌原遺伝子またはその断片を含む癌診断用キット;
前記タンパク質またはその断片を含む癌診断用キット;
前記癌原遺伝子またはその断片から誘導されるmRNAに相補的な塩基配列を有するアンチセンス遺伝子;および
前記アンチセンス遺伝子を用いて癌を治療または予防する方法を提供することである。
【0010】
本発明の一実施態様によって、配列番号:1のヌクレオチド配列を有する新規な癌原遺伝子またはその断片が提供される。
【0011】
本発明の他の実施態様によって、前記癌原遺伝子またはその断片を含む組換えベクターおよび該ベクターによって形質転換された微生物が提供される。
【0012】
本発明のまた他の実施態様によって、前記癌原遺伝子またはその断片から誘導された配列番号:2のアミノ酸配列を有するタンパク質またはその断片が提供される。
【0013】
【発明の詳細な記述】
本発明の前記および他の目的および特徴は、添付の図面と共に、以下の本発明の詳細な説明によって明白になるであろう。
【0014】
本発明の新規癌原遺伝子であるヒト子宮頸部癌2(human cervical cancer 1、以下「HCCR−2癌原遺伝子」と称する)は、2003塩基対(bp)からなり、配列番号:1のDNA配列を有する。
【0015】
配列番号:1の塩基配列において、塩基番号63〜977部位に該当するオープン・リーディング・フレーム(Open reading frame;ORF)は、タンパク質コーディング領域であり、それから誘導されるアミノ酸(「HCCR−2タンパク質」)は配列番号:2に示される304個のアミノ酸からなる。また、配列番号:1のヌクレオチド番号321〜380部位は単一膜貫通ドメイン(single transmembrane domain)をコードし、それから配列番号:2のアミノ酸番号87〜106に相当するアミノ酸からなるアミノ酸配列が予測される。これは、本発明の癌原遺伝子が膜結合遺伝子であることを示す。
【0016】
単一N−グリコシル化部位(配列番号:1の塩基番号831〜839および配列番号:2のアミノ酸番号257〜259に該当する)は、HCCR−2タンパク質のC−末端付近に存在し、このようなHCCR−2タンパク質はII型膜タンパク質であると推定される。ポリアデニル化シグナルは配列番号:1のヌクレオチド番号1894〜1898に該当する。
【0017】
コドンの縮退性および本発明の癌原遺伝子を発現させようとする特定生物において選好されるコドンを考慮するとき、配列番号:1のDNA配列の多様な変化および変形は、発現されるタンパク質のアミノ酸配列を変えない範囲内のコーディング領域または癌原遺伝子の発現に影響を及ぼさない範囲内の非−コーディング領域で行われることができる。したがって、本発明の癌原遺伝子と実質的に同様な塩基配列を有するポリヌクレオチドおよびその断片もまた本発明の範疇に含まれる。本願に用いられる「実質的に同様なポリヌクレオチド」とは、本発明の癌原遺伝子と塩基配列が80%以上、好ましくは90%以上、最も好ましくは95%以上の相同性を有するポリヌクレオチドを意味する。
【0018】
本発明の癌原遺伝子から発現されるタンパク質は、304個のアミノ酸からなり、配列番号:2のアミノ酸配列を有し、このタンパク質の分子量は約45kDaである。しかし、タンパク質のアミノ酸残基の置換、付加および/または欠失をタンパク質の機能に影響を及ぼさない範囲内で行うことができる。また、目的に応じてタンパク質の一部のみが使用され得る。このような変形されたアミノ酸およびその断片もまた本発明の範囲に含まれる。したがって、本発明の範疇には、本発明の発癌遺伝子から誘導されたタンパク質と実質的に同様なアミノ酸配列を有するポリペプチドおよびその断片が含まれる。本願に用いられる「実質的に同様なポリペプチド」とは、配列番号:2のアミノ酸配列とアミノ酸配列が80%以上、好ましくは90%以上、最も好ましくは95%以上の相同性を有するポリペプチドを意味する。
【0019】
本発明の癌原遺伝子またはタンパク質は、ヒト癌組織から得られるか、通常のDNAまたはペプチド合成方法に従って合成することができる。また、このように製造された遺伝子を通常のベクターに挿入して発現ベクターを製造した後、これを適切な宿主、たとえば、大腸菌または酵母のような微生物、或はマウスのような動物細胞、またはヒト細胞に導入し得る。
【0020】
形質転換された宿主を用いて本発明のDNAまたはタンパク質を大量生産することができる。たとえば、本発明のHCCR−2遺伝子を含むベクターpCEV−LAC(Miki, T. et al., Gene, 83, 137−146(1989))(HCCR−2/pCEV−LACと命名する)で大腸菌JM109を形質転換させ、JM109/HCCR2と命名された大腸菌形質転換体を得、これを特許手続上の微生物寄託の国際的承認に関するブダペスト条約の規定により、1999年10月11日付で韓国生命工学研究所遺伝子銀行(Korean Collection for Type Cultures(KCTC);住所:大韓民国大田廣域市儒城區魚隠洞52番地韓国生命工学研究所(Korea Research Institute of Bioscience and Biotechnology(KRIBB))に寄託番号第KCTC 0668BP号として寄託した。
【0021】
ベクター製作の際には、プロモーター、ターミネーターのような発現調節配列、自家複製配列および分泌シグナルを宿主細胞の種類によって適宜選択することができる。
【0022】
本発明の癌原遺伝子の過発現は、正常の子宮頸部組織においては起こらないが、子宮頸部癌組織、子宮頸部癌細胞株においては過発現が起こる。これから、本発明の癌原遺伝子は子宮頸部癌を誘発させることが分かる。また、正常の繊維芽細胞、たとえば、NIH/3T3細胞株が本発明の癌原遺伝子でトランスフェクトされると非正常細胞が生成する。光学顕微鏡と電子顕微鏡で観察した形態学的特性は非正常細胞が腫瘍細胞の形態を有することを示す。
【0023】
また、本発明の癌原遺伝子でトランスフェクトされた正常の繊維芽細胞をヌードマウスの臀部に注射すると、注射してから約21日後に腫瘍形成が観察され、約40日目には1cm×1cmサイズの腫瘍が観察される。ヘマトキシリン−エオシン染色法を用いて腫瘍細胞が癌であることを確認できる。
【0024】
子宮頸部癌のような上皮性組織に加えて、本発明の癌原遺伝子も白血病、リンパ腫、乳房癌、腎臓癌、卵巣癌、肺癌および胃癌のような種々の他の癌腫瘍において過発現が観察される。したがって、本発明の癌原遺伝子は種々の癌の発生に共通した因子であると判断され、種々の癌の診断および形質転換された動物の製造およびアンチセンス遺伝子の治療に効果的に利用できる。
【0025】
本発明の癌原遺伝子を用いた診断方法は、たとえば、本発明の癌原遺伝子またはその断片を含有するプローブを用いて対象者の体液から分離した核酸をハイブリッド化する段階および当分野で公知の検出方法を用いてその物質が癌原遺伝子を有しているかを判断する段階を含む。前記プローブを放射線同位元素または酵素で標識することによって、癌原遺伝子の存在を容易に確認することができる。したがって、本発明の癌原遺伝子またはその断片を含む癌診断用キットもまた本発明の範疇に含まれる。
【0026】
形質転換動物は、本発明の癌原遺伝子を哺乳動物、たとえば、ラットに感染させることによって製造でき、これもまた本発明の範疇に含まれる。形質転換動物の製造に当たっては、本発明の癌原遺伝子を8細胞期以前の動物受精卵段階で導入することが好ましい。このように形質転換された動物は、発癌性物質、または抗酸化剤のような抗癌性物質の探索などに有用に利用できる。
【0027】
また、本発明は、遺伝子治療に効果的なアンチ−センス遺伝子を提供する。本願において、「アンチセンス遺伝子(anti−sense gene)」とは、配列番号:1の塩基配列を有する癌原遺伝子またはその断片から転写されるmRNA配列の全部または一部と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドを意味し、前記ヌクレオチドはmRNAのタンパク質結合部位に結合することによって癌原遺伝子のオープン・リーディング・フレーム(ORF)の発現を防止することができる。
【0028】
本発明はまた、その範囲内に本発明のアンチセンス遺伝子の治療学的有効量を患者に投与することによって癌を治療または予防する方法を含む。
【0029】
本発明のアンチセンス遺伝子の治療に当たっては、本発明のアンチセンス遺伝子は癌原遺伝子の発現を予防するために通常の方法で患者に投与される。たとえば、アンチセンスODNを文献[J.S. Kim et al. J. Controlled Release, 53, 175−182(1998)]に開示された方法に従って、ポリ−L−リジン誘導体と静電気的引力によって混合し、この混合したアンチセンスODNを患者に静脈投与する。
【0030】
本発明の範囲にはまた、薬剤学的に許容可能な担体、賦形剤または必要に応じて他の添加剤とともに本発明のアンチセンス遺伝子を活性成分として含む抗癌組成物が含まれる。本発明の薬剤学的組成物は注射剤に製剤化することが好ましい。
【0031】
実際に投与されるアンチセンス遺伝子の量は、治療する症状、選択された投与経路、患者の年齢および体重、症状の重症度を含む種々の関連因子を考慮して決定しなければならない。
【0032】
本発明の癌原遺伝子から発現されるタンパク質は、診断道具として抗体を生産するのに有用である。本発明の抗体は、配列番号:2のアミノ酸配列を有するタンパク質またはその断片を用いて当分野で公知の通常の方法に従ってモノクローナル抗体またはポリクローナル抗体の形態に製造できる。このような抗体を用いて当分野で公知の任意の方法、たとえば、酵素免疫測定法(enzyme linked immunosorbentassay(ELISA))、放射線免疫測定法(radioimmunoassay(RIA))、サンドイッチ分析法(sandwich assay)、免疫組織化学的染色法、ポリアクリルゲル上ウエスタンブロットまたは免疫ブロット方法によって対象者の体液に当該タンパク質が発現されたかを確認することによって癌を診断することができる。したがって、本発明の範疇には、配列番号:2のアミノ酸配列を有するタンパク質またはその断片を含む発癌診断キットが含まれる。
【0033】
本発明の癌原遺伝子を用いて持続的に増殖し得る癌細胞株を確立することができ、このような細胞株は、たとえば、本発明の癌原遺伝子で形質転換された繊維芽細胞をヌードマウスに注射することによって背部に形成された腫瘍組織から得られる。このように製造された細胞株は、抗癌剤の探索に効果的に利用することができる。
【0034】
【実施例】
下記の実施例および試験例は、本発明を例示するためのものであり、本発明の範囲を制限しない。
【0035】
実施例1:mRNAのディファレンシャルディスプレイ
(段階1)総RNAの分離
子宮筋腫患者から子宮摘出術(hysterectomy)中に正常の子宮頸部(exocervical)組織試料を得、広汎子宮全摘術(radical hysterectomy)中に未処置の原発性子宮頸部癌組織試料および転移性腸骨リンパ節組織試料を得た。ヒト子宮頸部癌細胞株CUMC−6(Kim, J.W. et al., Gynecol. Oncol., 62, 230−240 (1996))はウェーマウス(Waymouth)MB751/1培地で培養した。
【0036】
市販のシステム(RNeasy total RNA kit, Qiagen Inc., Germany)を用いて前記組織試料および細胞から総RNAを抽出した後、メッセージクリーンキット(Message clean kit, GenHunter Corp., Brookline, MA)を用いてこれからDNA汚染物を除去した。
【0037】
(段階2)ディファレンシャルディスプレイ
ディファレンシャルディスプレイは、リアングらの方法(Liang et al., Science, 257, 967−971 (1992);およびCancer Res., 52, 6966−6968 (1992))を若干変形して次の通り行った。
【0038】
段階1で得られた総RNA各0.2μgを配列番号:3の固定オリゴ−dTプライマー(RNAimagae kit, GenHunter)を用いて逆転写させた後、同じ固定オリゴ−dTプライマーおよび任意のプライマー5’ 13mer(RNAimage primer set 1, H−AP 1−32)を用いて0.5mM[α−35S]−標識されたdATP(1,200 Ci/mmol)の存在下で重合酵素連鎖反応(PCR)を行った。95℃で40秒、40℃で2分、72℃で40秒からなるPCR熱サイクルを40回繰り返した後、最終的に72℃で5分間反応させた。このようにして得られたPCR産物を6%ポリアクリルアミドシークエンスゲルで電気泳動させた後オートラジオグラフィーした。
【0039】
図1は、配列番号:3の任意の5’ 13merプライマーと、配列番号:5のH−T11C固定オリゴ−dTプライマーを用いた、正常の子宮頸部組織、子宮頸部癌組織、転移性組織および子宮頸部癌細胞株CUMC−6のディファレンシャルディスプレイ結果を示し、ここで矢印は、子宮頸部癌組織および転移性腸骨リンパ節組織およびヒト子宮頸部癌細胞株CUMC−6で特異的に発現され、CC214と命名された206bp断片を指す。
【0040】
乾燥したシークエンスゲルから断片CC214のバンドを切取り、15分間水で湧かして断片CC214を溶出させた。[α−35S]−標識されたdATPおよび20μM dNTPを使用しない状態で前記と同一な条件を用いて断片CC214のPCRを行った。増幅された断片CC214をTAクローニングシステム(Promega, USA)を用いて断片CC214のpGEM−T Easyベクターにクローニングし、シーケナーゼ・バージョン2.0 DNA配列決定システム(Sequenase Version 2.0 DNA Sequencing System, United States Biochemical Co., USA)を用いてその塩基配列を決定した。断片CC214のヌクレオチド配列をBLASTおよびFASTAプログラムを用いてジーンバンク(GenBank)データベースと比較分析した結果、この断片はジーンバンクデータベースに登録された塩基配列とは配列の類似性がほとんどなかった。
【0041】
実施例2:cDNAライブラリスクリーニング
バクテリオファージλgt11ヒト肺胚繊維芽細胞(human lung embryonic fibroblast)cDNAライブラリ(韓国ソウルの漢陽大学のIYジョン教授から供与された)を32P−標識された無作為プライムCC214 cDNAプローブを用いてプラークハイブリダイゼーション(Sambrook, J. et al., Molecular Cloning: A Laboratory mannual, New York: Cold Spring Harbor Laboratory (1989))でスクリーニングすることにより全長cDNAクローンを得た(HCCR−2と命名する)。全長HCCR−2 cDNAクローンのヌクレオチド配列を決定した。
【0042】
全長HCCR−2 cDNAクローンは配列番号:1のヌクレオチド配列を有する2003bp挿入体を含み、この塩基配列は63〜977番目の塩基部位に該当するタンパク質コーディング領域である全体オープン・リーディング・フレームを含み、これから誘導されたアミノ酸配列は配列番号:2の304個のアミノ酸からなる。さらに、配列番号:1の321〜380番目の塩基部位は単一膜貫通ドメイン(single transmembrane domain)をコーディングし、それからは配列番号:2における87〜106番目のアミノ酸残基が予測される。これから、本発明の癌原遺伝子は膜結合遺伝子であると判断される。
【0043】
単一N−グリコシル化部位(配列番号:1の塩基番号831〜839に該当し、配列番号:2のアミノ酸番号257〜259に該当する)はHCCR−2タンパク質のC−末端付近に存在するため、HCCR−2はII型膜タンパク質であるとみられる。ポリアデニル化シグナルは、配列番号:1のヌクレオチド番号1894〜1898に該当する。
【0044】
全長HCCR−2 cDNAクローンのヌクレオチド配列をGenBankに登録番号第AF315598号として登録した。
【0045】
全長HCCR−2 cDNAをベクターpCEV−LAC(Miki, T. et al., Gene, 83, 137−146 (1989))に挿入して組換えベクターHCCR−2/pCEV−LACを得、大腸菌JM109を組換えベクターHCCR−2/pCEV−LACで形質転換させてJM109/HCCR2と命名された形質転換大腸菌を得、これを韓国遺伝子銀行(Korean Collection for Type Cultures、住所:305−333大韓民国大田廣域市儒城區魚隠洞52番地)に1999年10月11日付で寄託番号第KCTC 0668BP号として寄託した。
【0046】
実施例3:ノーザンブロット分析
様々な正常の組織、癌組織および癌細胞株においてHCCR−2遺伝子の発現水準を測定するために、次のようにノーザンブロット分析を行った。
【0047】
実施例1の段階1の方法を繰り返して正常の子宮頸部組織、原発性子宮頸部癌およびヒト子宮頸部癌細胞株CaSki(ATCC CRL1550)およびCUMC−6から総RNAを製造した。各々20μgの総RNAを変性させた後、1%ホルムアルデヒドアガロースゲルで電気泳動させた後、ナイロン膜(Boehringer−Mannheim, Germany)に移した。得られたブロットを、レディプライム(rediprime)II無作為プライムラベリングシステム(Amersham, England)を用いて32P−標識された無作為−プライムHCCR−2 cDNAプローブと42℃で一晩ハイブリッド化した。ノーザンブロット分析結果を同様に2回繰り返して、デンシトメトリーで定量し、同じブロットをβ−アクチンプローブとハイブリッド化してmRNA総量を確認した。
【0048】
正常のヒト12多重組織(Clontech)とヒト癌細胞株(Clontech)を用いて供給者の処方に従ってノーザンブロット分析を行った。
【0049】
図2は、正常の子宮頸部組織、原発性子宮頸部癌組織および子宮頸部癌細胞株CUMC−6およびCaSkiのHCCS−1 cDNAプローブを用いたノーザンブロット分析結果であり;同じブロットをβ−アクチンプローブでハイブリッド化した結果である。図2から分かるように、HCCR−2遺伝子の発現水準は子宮頸部癌組織および子宮頸部癌細胞株においては高かったが、正常の子宮頸部組織においては発現程度が低いか、観察されなかった。
【0050】
図3Aは、種々の正常のヒト組織、すなわち、脳、心臓、骨格筋、結腸、胸腺、脾臓、腎臓、肝、小腸、胎盤、肺および末梢血液白血球組織のHCCR−2 cDNAプローブを用いたノーザンブロット分析結果であり;図3Bは同じブロットをβ−アクチンプローブでハイブリッド化した結果である。図3Aから分かるように、HCCR−2 mRNA(〜2.0kb)は多くの正常の組織においては弱く発現されたか、またはほとんど発現されなかったが、正常の腎臓組織においては発現水準が高かった。
【0051】
図4Aは、ヒト白血病およびリンパ腫細胞株、すなわち、前骨髄球性白血病HL−60細胞、HeLa子宮頸部癌細胞、慢性骨髄性白血病細胞株K−562細胞、リンパ性白血病MOLT−4、バーキットリンパ腫Raji細胞、SW480結腸癌細胞、A549肺癌細胞およびG361黒色腫細胞のHCCR−2 cDNAプローブを用いたノーザンブロット分析結果であり;図4Bは、同じブロットをβ−アクチンプローブでハイブリッド化した結果である。図4Aおよび4Bから分かるように、HCCR−2は慢性骨髄性白血病細胞株K−562細胞、バーキットリンパ腫Raji細胞、リンパ性白血病MOLT−4および前骨髄球性白血病HL−60細胞およびHeLa細胞のようなヒト白血病およびリンパ腫細胞株において高水準で発現されることが分かる。
【0052】
特に、K−562細胞、MOLT−4およびHL−60は正常の白血球に比べて約190、90および70倍程度さらに高い転写水準を示す。SW480結腸癌細胞、A549肺癌細胞およびG361黒色腫細胞におけるHCCR−2遺伝子の発現は白血病およびリンパ腫細胞においてより低かった。
【0053】
また、ヒト腎臓癌、乳房癌、肺癌、卵巣癌および胃癌組織およびこれらの各々の正常組織に対するノーザンブロット分析を行った。図5Aに示すように、HCCR−2はヒト癌組織において高水準で転写される反面、正常の組織においてはHCCR−2遺伝子の発現はほとんど観察されなかった。図5Bは、同一なサンプルをβ−アクチンプローブでハイブリッド化してmRNAの存在を確認したものである。
【0054】
実施例4:発現ベクターの製造および動物細胞の形質転換
(段階1)HCCR−2を含有するベクターの製造
HCCR−2のコーディング部位を含有する発現ベクターを次の通り製造した。
【0055】
まず、実施例2で得られた全体HCCR−2 cDNAを原核発現ベクターであるpCEV−LACのSalIの制限部位に挿入した(文献[Miki, T. et al., Gene, 83: 137−146 (1989)参照]。次いで、前記pCEV−LAC/HCCR−2ベクターからSalI断片を分離した。
【0056】
次いで、pcDNA3発現ベクター(Invitrogen)をXhoIで処理してSalIに合う末端を製造した。全長HCCR−2コーディング配列を有するSalI断片をXhoIで処理されたpcDNA3に挿入した。生成したpcDNA3/HCCR−2発現ベクターをリポフェクタミン(Gibco BRL)を用いてNIH/3T3細胞(ACTC CRL, 1658, USA)中に導入し、G418 (Gibco)で捕捉された培地で選択した。HCCR−2でトランスフェクトされたNIH/3T3細胞を「HCCR−2M細胞」と命名した。pcDNA3のみを含むNIH/3T3細胞を他の対照群として製造した後、これを「pcDNA3細胞」と命名した。
【0057】
(段階2)HCCR−2癌原遺伝子でトランスフェクトされたNIH/3T3繊維芽細胞
図6に示すように、分化された繊維芽細胞株である野生型正常NIH/3T3細胞は長くて細い核と貧弱な細胞質を有する紡錘形細胞である。段階1で得られたHCCR−2を発現するNIH/3T3細胞(HCCR−2M細胞)でHCCR−2が発現される場合、細胞の形態は図7に示すような卵形の核および多量の細胞質を有する多角形模様に変化する。
【0058】
HCCR−2でトランスフェクトされたNIH/3T3を単層培養し、ヘマトキシリン−エオシンで染色して観察した結果、図8に示すように、核の多形成、明らかな核小体、および顆粒状染色質所見および腫瘍巨大細胞、並びに非定型類似分裂が観察された。
【0059】
実施例5:動物におけるHCCR−2M細胞の腫瘍形成能
腫瘍形成能を分析するために、5週齢のヌードマウス(athymic nu/nu on BALB/c background)10匹を対象に、癌原遺伝子HCCR−2でトランスフェクトされたNIH/3T3細胞(HCCR−2M細胞)5×106個を臀部に皮下注射した。皮下腫瘍の大きさが1.5〜2.5cmになったときヌードマウスを犠牲した。
【0060】
図9に示すように、HCCR−2M細胞を注入した10匹のマウスはすべて21日後顕著な腫瘍を示した。
【0061】
HCCR−2M細胞が移植されたヌードマウスは、上皮性癌腫の特性を示す。図10は、ヌードマウスから取った皮下腫塊をヘマトキシリン−エオシンで染色して観察したものである。腫塊部分は繊維性間質によって分離された典型的な上皮性細胞巣であることが明らかになった。
【0062】
実施例6:HCCR−2M細胞によって誘導された腫瘍組織から新規な癌細胞株の確立
前記実施例5の腫瘍組織から得た細胞を20%のウシ胎児血清を用いて通常の方法で培養し、培養された細胞を「HCCR−2MN」細胞と命名した。図11に示すように、インビトロ(in vitro)で各々の細胞は母細胞であるHCCR−2M細胞と類似した細胞学的特性を示した。
【0063】
実施例7:HCCR−2癌原遺伝子を大腸菌にトランスフェクトした後発現さ れるタンパク質サイズの決定
配列番号:1の全長HCCR−2癌原遺伝子をpET−32b(+)ベクター(Novagen)の多重クローニング部位に挿入した後、pET−32b(+)/HCCR−2ベクターを大腸菌BL21(ATCC 47092)にトランスフェクトした。トランスフェクトされた大腸菌をLBブロース培地で振盪培養した後、培養液を1/100に稀釈し、さらに3時間培養した。これに、1mMのイソプロピルβ−D−チオガラクトピラノシド(Isopropyl beta−D−thiogalacto−pyranoside, IPTG, Sigma)を加えてタンパク質生産を誘導した。
【0064】
IPTG誘導前と誘導後に培養液中の大腸菌細胞を超音波粉砕した後、12%ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲルで電気泳動させた(SDS−PAGE)。図12は、pET−32B(+)/HCCR−2ベクターでトランスフェクトされた大腸菌BL21菌株のタンパク質の発現様相をSDS−PAGEで確認した結果である。IPTG誘導後、約45kDaのタンパク質バンドが明らかに観察された。この45kDa融合タンパク質はpET−32b(+)ベクターの遺伝子から発現された約20kDaサイズのTrix・Tagチオレドキシンタンパク質を含有していた。
【0065】
実施例8:抗体生産
実施例7のpET−32b(+)/HCCR−2ベクターでトランスフェクトされた大腸菌BL21菌株から分離した45kDaの融合タンパク質をHis−Bind Kit(Novagen)で精製した。精製したペプチドを免疫ブロッティングした結果、45kDaのタンパク質を多量含有していることを確認した。
【0066】
次いで、2匹の6週齢スプラグダウリーラット(体重約150g)に前記で得られたペプチド1mgを1週間に3回皮下免疫させた。このように免疫化されたラットから血液試料を採取し、遠心分離してポリクローナル血清を得た。前記ポリクローナル血清の抗HCCR−2活性は酵素免疫測定法(ELISA, 1:10,000)で確認した。
【0067】
実施例9:抗体特異性確認のための免疫ブロッティング
ウエスタンブロット分析のために、ラムリ(Laemmli)の文献[Nature 227: 680−685 (1970)]に記述された方法に従って図7で確認された細胞を収穫し、溶解した。細胞タンパク質を10%SDS−PAGEで分離した後、ニトロセルロース膜に電気的に移動させた。前記膜を実施例8で製造したラットポリクローナル抗HCCR−2血清とともに16時間反応させた。前記膜を洗浄した後、ペルオキシダーゼで結合されたヤギ−抗ラット免疫グロブリン(Jackson ImmunoResearch)を1:1,000比率の希釈液を2次抗体として含むブロッキング溶液と反応させた。ECL−ウエスタンブロット検出キット(Western blot detection kit (Amersham))を用いてタンパク質を確認した。
【0068】
図13に示すように、HCCR−2タンパク質はHCCR−2細胞に過発現され、野生型およびベクター(pcDNA3)のみでトランスフェクトされた細胞(pcDNA)においてはかすかなバンドのみが観察された。これは、ポリクローナル血清中の抗−HCCR−2抗体の特異性を示すものである。
【0069】
また、ポリクローナル血清中のHCCR−2抗体は種々の組織からのヒトタンパク質抽出物中で約45kDaタンパク質であることが認識された。図14に示すように、腎臓、乳房、肺、卵巣および胃癌を含むヒト癌組織はこれらの各々の正常組織と比べたとき、高いHCCR−2タンパク質の発現を示した。
【0070】
実施例10:免疫組織化学的染色法( Immunohistochemical staining )
様々な正常組織および癌組織においてHCCR−2タンパク質の発現程度を観察するために、アビジン−ビオチン−ペルオキシダーゼ複合方法(Hsu, S. M. et al., Histochem Cytochem, 29: 577−580(1981))に従って次のように免疫組織化学的染色法を行った。
【0071】
キシレンを用いてパラフィンで包埋された組織からワックスを除去し、パラフィン除去後に精製された(graded)エタノールで処理し、再水和させた後水で洗浄した。次いで、組織を過酸化水素で作られたペルオキシド消光溶液(peroxide quenching solution)に30分間入れて内因性のペルオキシダーゼの活性を除去し、血清遮断溶液(serum blocking solution, Zymed Laboratories, CA, USA)で30分間処理して非特異的結合を遮断した後、1次抗体で処理し、4℃で一晩放置した後リン酸緩衝液(PBS)で洗浄し、ビオチン−結合2次抗体(Zymed)で30分間処理した後PBSで洗浄した。次いで、組織を酵素接合で30分間処理した後、PBSで洗浄し、クロモゲン(chromogen)であるアミノエチルカルバゾール(Zymed)で18分間処理した。次いで、組織切片をヘマトキシリンで対比染色した。
【0072】
図15は、正常の白血球(A)およびヒト白血病細胞(B)の免疫組織化学的(immunohistochemical)染色結果を示す。正常の白血球は発現を示さないが、白血病細胞は強い発現を示す。
【0073】
図16は、正常のリンパ球(A)およびリンパ腫組織(B)の免疫組織化学的染色結果を示す。正常のリンパ球は発現を示さないが、白血病細胞は細胞質において強い発現を示す。
【0074】
図17は、正常の乳房組織(A)および乳房癌組織(B)の免疫組織化学的染色結果を示す。正常の乳房組織は発現を示さないが、乳房癌組織は細胞質において強い発現を示す。
【0075】
図18は、正常の結腸組織(A)および結腸癌組織(B)の免疫組織化学的染色結果を示す。正常の結腸組織は発現を示さないが、結腸癌組織は細胞質において強い発現を示す。
【0076】
図19は、正常の腎臓組織(A)および腎臓癌組織(B)の免疫組織化学的染色結果を示す。正常の腎臓組織は発現を示さないが、腎臓癌組織は細胞質において強い発現を示す。
【0077】
図20は、正常の子宮頸部組織(A)および子宮頸部癌組織(B)の免疫組織化学的染色結果を示す。正常の子宮頸部組織は発現を示さないが、子宮頸部癌組織は強い発現を示す。
【0078】
実施例11:発現ベクターの製造およびヒト細胞の形質転換
(段階1)HCCR−2を含有するベクターの製造
HCCR−2のコーディング部位を含有する発現ベクターを次の通り製造した。
【0079】
まず、HCCR−2 cDNAを原核発現ベクターであるpCEV−LACのSalIの制限部位に挿入した(文献[Miki, T. et al., Gene, 83: 137−146 (1989)参照]。次いで、前記pCEV−LAC/HCCR−2ベクターからSalI断片を分離した。
【0080】
次いで、pcDNA3発現ベクター(Invitrogen)をXhoIで処理してSalIに合う末端を製造した。全体HCCR−2コーディング配列を有するSalI断片をXhoIで処理されたpcDNA3に挿入した。生成したpcDNA3/HCCR−2発現ベクターをリポフェクタミン(Gibco BRL)を用いてヒト胎生期腎臓(human embryonic kidney)293上皮細胞(ACTC CRL, 1573, USA)中に導入し、G418 (Gibco)で捕捉された培地で選択した。HCCR−2でトランスフェクトされた293上皮細胞を「HCCR−2H細胞」と命名した。
【0081】
(段階2)HCCR−2癌原遺伝子でトランスフェクトされた293上皮細胞 図21に示すように、分化された繊維芽細胞株である野生型ヒト胎生期腎臓293上皮細胞は、長くて細い核と貧弱な細胞質を有する紡錘形細胞である。段階1で得られたHCCR−2を発現する293上皮細胞(HCCR−2H細胞)でHCCR−2が発現される場合、細胞の形態は図22に示すような卵形の核および多量の細胞質を有する多角形模様に変化する。
【0082】
HCCR−2でトランスフェクトされた293上皮細胞を単層培養し、ヘマトキシリン−エオシンで染色して観察した結果、図23に示すように、核の多形成、明らかな核小体、および顆粒状染色質所見および腫瘍巨大細胞、並びに非定型類似分裂が観察された。
【0083】
実施例12:動物におけるHCCR−2H癌原遺伝子の腫瘍形成能
腫瘍形成能を分析するために、5週齢のヌードマウス(athymic nu/nu on BALB/c background)10匹を対象に、癌原遺伝子HCCR−2でトランスフェクトされたヒト胎生期腎臓293上皮細胞(HCCR−2H細胞)5×106個を臀部に皮下注射した。皮下腫瘍の大きさが1.5〜2.5cmになったときヌードマウスを犠牲した。
【0084】
図24に示すように、HCCR−2H細胞を注入した10匹のマウスはすべて20日後顕著な腫瘍を示した。
【0085】
HCCR−2H細胞が移植されたヌードマウスは、上皮性癌腫の特性を示す。図25は、ヌードマウスから取った皮下腫塊をヘマトキシリン−エオシンで染色して観察したものである。腫塊部分は繊維性間質によって分離された典型的な上皮性細胞巣であることが明らかになった。
【0086】
実施例13:HCCR−2H細胞によって誘導された腫瘍組織から新規な癌細胞株の確立
前記実施例12の腫瘍組織から得た細胞を20%のウシ胎児血清を用いて通常の方法で培養し、培養された細胞を「HCCR−2HN」細胞と命名した。図26に示すように、インビトロ(in vitro)で各々の細胞は母細胞であるHCCR−2H細胞と類似した細胞学的特性を示した。
【0087】
また、野生型293上皮細胞およびHCCR−2でトランスフェクトされた293上皮細胞(クローンA、B、C、DおよびE)を対象にノーザンブロットを行った。図27から分かるように、HCCR−2が5つのクローンのすべてにおいて野生型293に比べて高いHCCR−2遺伝子の発現を示した。
【0088】
本発明を具体的な実施態様と関連させて記述したが、添付した特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲内で、当該分野の熟練者が本発明を多様に変形および変化させ得ると理解されなければならない。
【0089】
[配列表]
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、正常の子宮頸部組織、初期子宮頸部癌組織、転移リンパ節組織および子宮頸部癌細胞株(CUMC−6)において変性遺伝子が発現されたかをディファレンシャル・ディスプレイ法で確認した結果を示す。
【図2】
図2は、正常の子宮頸部組織、子宮頸部癌組織および子宮頸部癌細胞株(CaSkiおよびCUMC−6)においてHCCR−2遺伝子が発現されたかを確認したノーザンブロット分析結果である。
【図3A】
図3Aは、正常のヒト12‐列多重組織においてHCCR−2遺伝子が発現されたかを確認したノーザンブロット分析結果である。
【図3B】
図3Bは、図3Aと同じサンプルをβ−アクチンでハイブリッド化して得られた結果である。
【図4A】
図4Aは、ヒト癌細胞株においてHCCR−2遺伝子が発現されたかを確認したノーザンブロット分析結果である。
【図4B】
図4Bは、図4Aと同じサンプルをβ−アクチンでハイブリッド化して得られた結果である。
【図5A】
図5Aは、ヒト癌組織およびこれらの正常細胞においてHCCR−2遺伝子が発現されたかを確認したノーザンブロット分析結果である。
【図5B】
図5Bは、図5Aと同じサンプルをβ−アクチンでハイブリッド化して得られた結果である。
【図6】
図6は、単層培養された野生型NIH/3T3細胞の成長様相である。
【図7】
図7は、単層培養されたHCCR−2でトランスフェクトされたNIH/3T3細胞(HCCR−2M細胞)の成長様相である。
【図8】
図8は、単層培養されたHCCR−2でトランスフェクトされたNIH/3T3細胞をヘマトキシリン−エオシンで染色した結果である。
【図9】
図9は、ヌードマウスにおいてHCCR−2でトランスフェクトされたNIH/3T3細胞の腫瘍形成能である。
【図10】
図10は、ヌードマウスにおいてHCCR−2でトランスフェクトされたNIH/3T3細胞から誘導された皮下腫塊をヘマトキシリン−エオシンで染色した結果である。
【図11】
図11は、ヌードマウスから誘導されたHCCR−2N細胞を単層培養した後成長様相を位相差顕微鏡で観察したものである。
【図12】
図12は、IPTG誘導前および誘導後に発現されるタンパク質発現パターンを示すドデシル硫酸ナトリウム(SDS)−PAGE結果である。
【図13】
図13は、トランスフェクトされていないNIH/3T3細胞(野生型)、pcDNA3ベクターのみでトランスフェクトされたNIH/3T3細胞(pcDNA3)およびHCCR−2細胞でトランスフェクトされたNIH/3T3細胞(HCCR−2M細胞)のウエスタンブロット分析結果である。
【図14】
図14は、腎臓、乳房、肺、卵巣および胃腸のヒト癌組織およびこれらの正常組織のウエスタンブロット分析結果である。
【図15A】
図15Aは、正常の白血球で発現されたHCCR−2タンパク質に対する免疫組織化学的(immunohistochemical)染色結果を示す(X200)。
【図15B】
図15Bは、ヒト白血病細胞で発現されたHCCR−2タンパク質に対する免疫組織化学的(immunohistochemical)染色結果を示す(X200)。
【図16A】
図16Aは、正常のリンパ球で発現されたHCCR−2タンパク質に対する免疫組織化学的染色結果を示す(X200)。
【図16B】
図16Bは、ヒトリンパ腫組織で発現されたHCCR−2タンパク質に対する免疫組織化学的染色結果を示す(X200)。
【図17A】
図17Aは、正常の乳房組織で発現されたHCCR−2タンパク質に対する免疫組織化学的染色結果を示す(X200)。
【図17B】
図17Bは、ヒト乳房癌で発現されたHCCR−2タンパク質に対する免疫組織化学的染色結果を示す(X200)。
【図18A】
図18Aは、正常の結腸組織で発現されたHCCR−2タンパク質に対する免疫組織化学的染色結果を示す(X200)。
【図18B】
図18Bは、ヒト結腸癌で発現されたHCCR−2タンパク質に対する免疫組織化学的染色結果を示す(X200)。
【図19A】
図19Aは、正常の腎臓組織で発現されたHCCR−2タンパク質に対する免疫組織化学的染色結果を示す(X200)。
【図19B】
図19Bは、ヒト腎臓癌で発現されたHCCR−2タンパク質に対する免疫組織化学的染色結果を示す(X200)。
【図20A】
図20Aは、正常の子宮頸部組織で発現されたHCCR−2タンパク質に対する免疫組織化学的染色結果を示す(X200)。
【図20B】
図20Bは、ヒト子宮頸部癌で発現されたHCCR−2タンパク質に対する免疫組織化学的染色結果を示す(X200)。
【図21】
図21は、単層培養された野生型ヒト胎生期腎臓293上皮細胞を位相差顕微鏡で観察した結果である。
【図22】
図22は、HCCR−2でトランスフェクトされた293上皮細胞(HCCR−2H細胞)を単層培養した後、その成長様相を位相差顕微鏡で観察した結果である。
【図23】
図23は、HCCR−2でトランスフェクトされた293上皮細胞を単層培養した後、ヘマトキシリン−エオシンで染色した結果である。
【図24】
図24は、ヌードマウスにおいてHCCR−2でトランスフェクトされた293上皮細胞の腫瘍形成能を確認したものである。
【図25】
図25は、ヌードマウスにおいてHCCR−2でトランスフェクトされた293上皮細胞から誘導された皮下腫塊をヘマトキシリン−エオシンで染色した結果である。
【図26】
図26は、ヌードマウスから誘導されたHCCR−2HN細胞を単層培養した後成長様相を位相差顕微鏡で観察したものである。
【図27】
図27は、野生型293上皮細胞およびHCCR−2でトランスフェクトされた293上皮細胞(クローンA、B、C、DおよびE)のノーザンブロット分析結果である。
Claims (11)
- 配列番号:1の塩基配列を有するヒト子宮頸部癌2癌原遺伝子またはその断片。
- 配列番号:1の塩基番号63〜977に該当する塩基配列を有する請求項1記載のヒト子宮頸部癌2癌原遺伝子またはその断片。
- 配列番号:2のアミノ酸配列を有するタンパク質またはその断片。
- 請求項1の癌原遺伝子またはその断片を含むベクター。
- 請求項4のベクターで形質転換された微生物。
- 大腸菌JM109/HCCR−2(寄託番号:KCTC 0668BP)である請求項5記載の微生物。
- 請求項5または6の微生物を培養することを含む請求項3記載のタンパク質またはその断片の製造方法。
- 請求項1または2の癌原遺伝子またはその断片を含む癌診断用キット。
- 請求項3のタンパク質またはその断片を含む癌診断用キット。
- 請求項1または2の癌原遺伝子またはその断片から転写されるmRNA配列の全部または一部と相補的な塩基配列を有し、前記mRNAに結合して前記癌原遺伝子または断片の発現を抑制する塩基配列を有するアンチ−センス遺伝子。
- 請求項10のアンチセンス遺伝子の治療学的有効量と薬剤学的に許容可能な担体を含む癌の予防または治療用組成物。
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