JP2004513224A - 多層コーティングの製造方法およびその使用 - Google Patents

多層コーティングの製造方法およびその使用 Download PDF

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Abstract

支持体上に多層コーティングを製造する際に、
a)電着塗膜を支持体上に析出させ
b)該電着塗膜を規定の時間、前乾燥温度に加熱することにより前乾燥させ、
c)サーフェイサーの層を電着塗膜上に塗布し、
d)電着塗膜およびサーフェイサーの層を一緒に高めた温度で焼き付け、かつその際、工程b)における前乾燥温度が、まだ焼き付けていない電着塗料の、損失弾性率E″と貯蔵弾性率E′との比である損失係数tanδが最大値を示す温度(T)と同じであるか、または該温度(T)を上回る方法および得られる多層コーティングの使用。

Description

【0001】
本発明は、電着塗膜を支持体上に析出させ、電着塗膜を前乾燥温度に加熱することにより前乾燥させ、サーフェイサーの層を電着塗膜上に塗布し、かつ電着塗膜とサーフェイサーの層とを一緒に高めた温度で焼き付ける、導電性の支持体上に多層コーティングを製造する方法、ならびにこうして得られた多層コーティングの使用に関する。
【0002】
さらに本発明は冒頭に記載した種類の方法において、動的機械的熱分析(DMTA)により電着塗料の前乾燥温度を決定するための方法に関する。DMTAはたとえばドイツ特許出願明細書DE4409715A1から公知である。ここでは、定義された機械的特性プロファイルの織布ストリップの上に析出した塗膜における化学的な架橋反応の定量的な記載のために該分析法が記載されている。導電性の織布ストリップを使用することにより、電着塗料もまた析出させることができ、かつ試験することができる。DMTAによる電着塗膜の前乾燥温度の決定はDE4409715A1には記載されていない。
【0003】
電着塗料からなるプライマーおよびその上に存在する塗料層を有する多層コーティングを製造するために、電着塗料(ETL)および少なくとも1種の別の塗料層の、いわゆるウェット・オン・ウェット適用が、たとえば特許出願明細書EP0817684A1、EP0639660A1、EP0595186A1、EP0646420A1またはDE4126476A1から公知である。「ウェット・オン・ウェット法」により適用される塗料は、液状(水性、通常のもの、または粉末スラリー)または粉末状であってもよい。塗料は着色されていても、着色されていなくてもよく、かつサーフェイサーもしくは機能層(着色)もしくはクリアコーティング(未着色)を製造するため、しかし特にサーフェイサーを製造するために使用される。
【0004】
ウェット・オン・ウェット法の実施の際に、適用される電着塗膜は一般に、次の塗料を適用する前に前乾燥させる。これは通常、水および溶剤が電着塗膜から十分に気化する条件下で行う。この方法は環境的および経済的に有利であり、かつさらに一般に品質の改善された被覆が得られる。
【0005】
それにも関わらず表面品質に関する問題は常に観察される(クリアコートを含む全ての系の外観)。この問題はたとえば、散乱光の量に関する値を生じる長波/短波のウェーブスキャン(wave scan)(光の反射)の値において現れる。塗料のレベリングもまたしばしば要求を満足しない。
【0006】
これらの問題を異なった方法で解決することが試みられた。
【0007】
たとえばドイツ特許出願明細書DE4126476A1による方法の場合、硬化の際に10%を下回る焼き付け損失を有する電着塗料のみを使用している。しかし適用者はこのことにより適切な電着塗料の選択において著しく制限される。
【0008】
欧州特許出願EP0646420A1による方法の場合、その焼き付け温度が相互に調整されている電着塗料および粉末塗料を使用している。従って第二の被覆層(粉末塗料層)の最低焼き付け温度の間隔が、第一の被覆層(電着塗料)の間隔を越えるか、または第二の被覆層の最低焼き付け温度の間隔の下限が、電着塗料の間隔の下限を上回るようにこれらの間隔がオーバーラップすべきである。換言すれば、電着塗料は粉末塗料の焼き付け温度よりも低い焼き付け温度を有する。焼き付け温度をこのように調整するにも関わらず、依然として外観およびレベリングの問題は生じる。さらにストーンチッピングの際に著しいはく離が生じうる。
【0009】
従って実質的に、低い体積収縮を有する電着塗料のみを選択することにより、または電着塗膜または第二の塗料層の焼き付け温度を相互に調整することにより、前記の問題を解決する試みがなされてきた。
【0010】
本発明の課題は導電性の支持体上に多層コーティングを製造するための、冒頭に記載した種類の新規の方法を見出すことであり、これは従来技術の欠点をもはや有しておらず、環境および経済的に効率よく、質的に要求の多い多層コーティングを提供し、該コーティングは改善された表面状態(クリアコートを含む全ての系の外観)およびコーティングの改善されたレベリングを有する。改善された外観は特に、散乱光の量に関する値を提供する長波/短波のウェーブスキャン(光の反射)の値において顕著に現れる。さらにストーンガード特性が改善される。本発明のもう1つの側面は自動車塗装および工業用塗装における多層コーティングの使用である。
【0011】
この課題は支持体上に多層コーティングを製造する方法もしくはこの多層コーティングの使用により解決され、その際、
a)電着塗膜を支持体上に析出させ
b)該電着塗膜を規定の時間、前乾燥温度に加熱することにより前乾燥させ、
c)サーフェイサーの層を電着塗膜上に塗布し、かつ
d)電着塗膜およびサーフェイサーの層を一緒に高めた温度で焼き付ける。
【0012】
本方法の特徴は、前乾燥温度が、まだ焼き付けていない(つまり未架橋の)電着塗料の損失係数tanδが最大値を示す温度(T)と同じであるか、または該温度(T)を上回る、有利には0℃〜35℃および特に5℃〜25℃上回ることである。
【0013】
粘弾性材料、たとえばポリマーの変形の際にふたたび回復されるエネルギー割合(弾性割合)は、貯蔵弾性率E′の大きさにより記載され、その一方でこの過程で消耗される(放散される)エネルギー割合は損失弾性率E″により記載される。弾性率E′およびE″は変形速度および温度に依存する。損失係数tanδは損失弾性率E″と貯蔵弾性率E′との比として定義されている。tanδは動的機械的熱分析法(DMTA)により測定され、かつ電着塗膜の弾性および塑性の特性の間の比のための尺度である(Th. Frey, K.−H. Grosse−Brinkhaus, U. Roeckrath: Cure Monitoring Of Thermoset Coatings, Progress In Organic Coatings 27 (1996) 59−66)。
【0014】
意外にも上記の温度Tに達するか、もしくはこの温度を超えることは、ウェット・オン・ウェット適用の成果のために決定的であり、かつ水もしくは溶剤の気化は優先されないか、もしくはほとんど優先されないことが判明した。従って前乾燥の際に溶剤の除去のみを目的とした方法、たとえば低い温度で前乾燥させた空気を用いた乾燥は通常、明らかにより劣った結果を示す。
【0015】
本発明による前乾燥温度を維持する際に、改善された表面状態が観察された(クリアコートを含む全ての系の外観)。このことはたとえば散乱光の量に関する値を提供する長波/短波のウェーブスキャン(光の反射)の値において現れる。塗料のレベリングもまた改善される。
【0016】
さらにストーンガード特性の改善もまた観察することができる。特にはく離面積がより小さく、かつ支持体に対して改善された付着が生じる。
【0017】
達成された前乾燥温度の決定的な影響の原因は説明されていない。おそらく電着塗膜中で緩和プロセスが行われるのであろう(Encyclopedia Of Polymer Science And Engineering、第5号、John Wiley und Sons、第299〜329頁を参照のこと)。この場合、必ずしもガラス転移が重要であるわけではなく、というのも特定の電着塗料は実験において前乾燥の温度範囲ではこのようなガラス転移を明らかに排除することができたからである。
【0018】
本発明による方法の場合、しばしば従来技術におけるより低い前乾燥温度が設定される。従ってこの場合、サーフェイサーを適用する前にそれほど冷却する必要はなく、このことにより方法が簡素化され、エネルギーは節約され、かつ投資および運転コストが低減する。
【0019】
本発明の特別な利点は、与えられた電着塗料に関して、その温度が比較的高いか、または比較的低いかとは無関係に、容易な方法で最適な前乾燥温度を確認することができることである。
【0020】
工程b)で前乾燥を実施するための規定の時間は一般に1〜60分、有利には5〜15分である。前乾燥の後に支持体を有利には周囲温度に戻し、次いでサーフェイサーを適用する。電着塗料被覆とサーフェイサーの適用との間の時間は自由に選択することができる。
【0021】
本発明による方法のさらなる実施態様によれば、工程c)で塗布されたサーフェイサー層は工程d)で一緒に焼き付ける前に約1〜30分、有利には10〜20分、前乾燥させる。この前乾燥はサーフェイサー材料に依存する温度で行うので、当業者は自身の一般的な専門知識に基づいて最適な温度を、場合により方向付け試験により容易に確認することができる。
【0022】
硬化した電着塗膜の厚さは有利には10μm〜30μm、特に有利には15μm〜20μmである。硬化したサーフェイサー層の厚さはサーフェイサー材料に依存し、かつ有利には10μm〜60μmである。
【0023】
電着コーティングのために全ての通例のアノード(ATL)またはカソード(KTL)の電着塗料浴(ETL)が適切である。
【0024】
これらの電着塗料浴は、特に5〜30質量%の固体含有率を有する水性の被覆材料(ETL)である。
【0025】
ETLの固体は
(A)通例かつ公知のバインダー、これはイオン性の基であるか、またはイオン性の基に変えることができる官能基(a1)ならびに化学的に架橋性の官能基(a2)を有しており、その際、これらは外部架橋性および/または自己架橋性であるが、特に外部架橋性である;
(B)場合により、官能基(a2)と化学的に架橋反応を開始することができる相補的な官能基(b1)を有し、かつ従ってバインダー(A)が外部架橋性である場合には必ず適用される架橋剤;ならびに
(C)通例かつ公知の塗料添加剤
からなる。
【0026】
架橋剤(B)および/またはその官能基(b1)がすでにバインダー(A)中に組み込まれている場合、これは自己架橋性である。
【0027】
バインダー(A)の相補的な官能基(a2)として有利にはチオ基、アミノ基、ヒドロキシル基、カルバメート基、アロファネート基、カルボキシ基および/または(メタ)アクリレート基、しかし特にヒドロキシル基が考えられ、かつ相補的な官能基(b1)として有利には無水物基、カルボキシ基、エポキシ基、ブロックトイソシアネート基、ウレタン基、メチロール基、メチロールエーテル基、シロキサン基、アミノ基、ヒドロキシル基および/またはβ−ヒドロキシアルキルアミド基、しかし特にブロックトイソシアネート基が考えられる。
【0028】
バインダー(A)の、適切なイオン性の基またはイオン性の基に変えることができる官能基(a1)の例は次のものである:
(a11)中和剤および/または四級化剤によりカチオンに変えることができる官能基および/またはカチオン基
または
(a12)中和剤によりアニオンに変えることができる官能基および/またはアニオン基。
【0029】
官能基(a11)を有するバインダー(A)はカソード析出可能な電着塗料(KTL)中で使用することができ、これに対して官能基(a12)を有するバインダー(A)はアノード電着塗料(ATL)中で適用することができる。
【0030】
中和剤および/または四級化剤によりカチオンに変えることができる本発明により使用すべき適切な官能基(a11)の例は、第一、第二もしくは第三アミノ基、第二スルフィド基または第三ホスフィン基であり、特に第三アミノ基または第二スルフィド基である。
【0031】
本発明により使用すべき適切なカチオン基(a11)の例は、第一、第二、第三もしくは第四アンモニウム基、第三スルホニウム基または第四ホスホニウム基であり、有利には第四アンモニウム基または第四アンモニウム基、第三スルホニウム基であるが、しかし特に第四アンモニウム基である。
【0032】
中和剤によりアニオンに変えることができる本発明により使用すべき適切な官能基(a12)の例は、カルボン酸基、スルホン酸基またはホスホン酸基であり、特にカルボン酸基である。
【0033】
本発明により使用すべき適切なアニオン基(a12)の例は、カルボキシレート基、スルホネート基またはホスホネート基であり、特にカルボキシレート基である。
【0034】
基(a11)または(a12)の選択は、架橋剤(B)と反応することができる官能基(a2)により妨げとなる反応が可能でないように行う。従って当業者は自身の専門知識に基づいてその選択を容易な方法で行うことができる。
【0035】
カチオンに変えることができる官能基(a11)のために適切な中和剤の例は、無機酸および有機酸、たとえば硫酸、塩酸、リン酸、アミドスルホン酸、乳酸、ジメチロールプロピオン酸またはクエン酸であり、特にギ酸、酢酸または乳酸である。
【0036】
アニオンに変えることができる官能基(a12)のために適切な中和剤の例は、アンモニア、アンモニウム塩、たとえば炭酸アンモニウムまたは炭酸水素アンモニウム、ならびにアミン、たとえばトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジメチルアニリン、ジエチルアニリン、トリフェニルアミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどである。
【0037】
一般に中和剤の量は、バインダー(b1)の官能基(a11)もしくは(a12)の1〜100当量、有利には50〜90当量が中和されるように選択する。
【0038】
ATLのために適切なバインダー(A)の例は特許文献DE2824418A1から公知である。これは有利には300〜10000ダルトンの質量平均分子量および35〜300mgKOH/gの酸価を有するポリエステル、エポキシ樹脂エステル、ポリ(メタ)アクリレート、マレエート油またはポリブタジエン油である。
【0039】
KTLのために適切なバインダー(A)の例は特許文献EP0082291A1、EP0234395A1、EP0227975A1、EP0178531A1、EP0333327、EP0310971A1、EP0456270A1、US3,922,253A、EP0261385A1、EP0245786A1、EP0414199A1、EP0476514A1、EP0817684A1、EP0639660A1、EP0595186A1、DE4126476A1、WO98/33853、DE3300570A1、DE3738220A1、DE3518732A1またはDE19618379A1から公知である。
【0040】
これらは有利には第一、第二、第三もしくは第四アミノ基もしくはアンモニウム基および/または第三スルホニウム基を含有し、有利に20〜250mgKOH/gのアミン価および有利に300〜10000ダルトンの質量平均分子量を有する樹脂(A)である。有利にはアミノ(メタ)アクリレート樹脂、アミノエポキシ樹脂、末端に二重結合を有するアミノエポキシ樹脂、第一および/または第二ヒドロキシル基を有するアミノエポキシ樹脂、アミノポリウレタン樹脂、アミノ基を有するポリブタジエン樹脂または変性されたエポキシ樹脂−二酸化炭素−アミンの反応生成物を使用する。
【0041】
特に有利にはバインダー(A)としてWO98/33853に記載の、エポキシ樹脂をモノフェノールとジフェノールとからなる混合物と反応させ、得られた生成物をポリアミンと反応させてアミノエポキシ樹脂が得られ、その後、得られたアミノエポキシ樹脂をその後の工程で有機アミンにより変性されたエポキシ樹脂へと反応させることにより得られる変性されたエポキシ樹脂を使用する(WO98/33835、第19頁、第1行から第21頁、第30行を参照のこと)。
【0042】
本発明によればKTL、特に前記のバインダー(A)をベースとするKTLおよび相応する電着塗料浴を有利に使用する。
【0043】
有利にはETLは架橋剤(B)を含有している。
【0044】
適切な、有利に使用される架橋剤(B)の例は、脂肪族、脂環式、芳香族脂肪族および/または芳香族結合したブロックトイソシアネート基を有する、ブロックされた有機ポリイソシアネート、特にブロックされた、いわゆる塗料ポリイソシアネートである。
【0045】
有利にはその製造のために分子あたり2〜5個のイソシアネート基を有し、かつ100〜10000、有利には100〜5000および特に100〜2000mPas(23℃)を有するポリイソシアネートを使用する。さらにポリイソシアネートは通例かつ公知の方法により親水性もしくは疎水性に変性されていてもよい。
【0046】
適切なポリイソシアネートの例はたとえばMethoden der organischen Chemie、Houben−Weyl、第14/2巻、第4版、Georg Thieme Verlag、Stuttgart 1963、第61〜70頁およびW. Siefken、Liebigs Annalen der Chemie、第562巻、第75〜136頁に記載されている。
【0047】
適切なポリイソシアネートのその他の例は、イソホロンジイソシアネート(=5−イソシアナト−1−イソシアナトメチル−1,3,3−トリメチル−シクロヘキサン)、5−イソシアナト−1−(2−イソシアナトエチ−1−イル)−1,3,3−トリメチル−シクロヘキサン、5−イソシアナト−1−(3−イソシアナトプロピ−1−イル)−1,3,3−トリメチル−シクロヘキサン、5−イソシアナト−(4−イソシアナトブチ−1−イル)−1,3,3−トリメチル−シクロヘキサン、1−イソシアナト−2−(3−イソシアナトプロピ−1−イル)−シクロヘキサン、1−イソシアナト−2−(3−イソシアナトエチ−1−イル)シクロヘキサン、1−イソシアナト−2−(4−イソシアナトブチ−1−イル)−シクロヘキサン、1,2−ジイソシアナトシクロブタン、1,3−ジイソシアナトシクロブタン、1,2−ジイソシアナトシクロペンタン、1,3−ジイソシアナトシクロペンタン、1,2−ジイソシアナトシクロヘキサン、1,3−ジイソシアナトシクロヘキサン、1,4−ジイソシアナトシクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタン−2,4′−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4′−ジイソシアネート、液状のジシクロヘキシルメタン−4,4′−ジイソシアネート、これらは30質量%まで、有利には25質量%および特に20質量%までのトランス/トランス−含有率を有し、特許文献DE4414032A1、GB1220717A1、DE1618795A1もしくはDE1793785A1によるビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンの異性体混合物のホスゲン化により、または市販のビス(4−イソシアナトシクロヘキシル)メタンの分別結晶により得られる;トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、エチルエチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサンジイソシアネート、ヘプタメチレンジイソシアネートまたは二量体脂肪酸から誘導されるジイソシアネート、これはたとえば商品名DDI 1410 でHenkel社から市販されており、かつ特許文献WO97/49745およびWO97/49747に記載されており、特に2−ヘプチル−3,4−ビス(9−イソシアナトノニル)−1−ペンチル−シクロヘキサン、1,2−、1,4−もしくは1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,2−、1,4−もしくは1,3−ビス(2−イソシアナトエチ−1−イル)シクロヘキサン、1,3−ビス(3−イソシアナトプロピ−1−イル)シクロヘキサンまたは1,2−、1,4−もしくは1,3−ビス(4−イソシアナトブチ−1−イル)シクロヘキサン、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(=1,3−ビス−(2−イソシアナトプロピ−2−イル)−ベンゼンまたはトルイレンジイソシアネートである。
【0048】
適切なポリイソシアネート付加物の例は、ポリオールと過剰のポリイソシアネートとの反応により製造することができ、かつ有利に低粘性であるイソシアネート基を有するポリウレタンプレポリマーである。イソシアヌレート基、ビウレット基、アロファネート基、イミノオキサジアジンジオン基、ウレタン基、尿素基、カルボジイミド基および/またはウレトジオン基を有するポリイソシアネートを使用することもできる。ウレタン基を有するポリイソシアネートはたとえばイソシアネート基の一部とポリオール、たとえばトリメチロールプロパンおよびグリセリンとを反応させることにより得られる。
【0049】
殊に有利にはヘキサメチレンジイソシアネートを適切な触媒の使用下で触媒反応によりオリゴマー化することにより生じるヘキサメチレンジイソシアネートをベースとする、ウレトジオン基および/またはイソシアヌレート基および/またはアロファネート基を有するポリイソシアネート付加物を使用する。ポリイソシアネート成分はさらに、例として挙げた遊離ポリイソシアネートの任意の混合物からなっていてもよい。
【0050】
ブロックトポリイソシアネート(B)を製造するための適切なブロック剤の例は米国特許文献US4,444,954またはUS5,972,189Aから公知のブロック剤、たとえば次のものである:
i)フェノール、たとえばフェノール、クレゾール、キシレノール、ニトロフェノール、クロロフェノール、エチルフェノール、t−ブチルフェノール、ヒドロキシ安息香酸、これらの酸もしくは2,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエンのエステル;
ii)ラクタム、たとえばε−カプロラクタム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタムまたはβ−プロピオラクタム;
iii)活性なメチレン化合物、たとえばジエチルマロネート、ジメチルマロネート、酢酸エチルエステルもしくは酢酸メチルエステルまたはアセチルアセトン;
iv)アルコール、たとえばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、n−アミルアルコール、t−アミルアルコール、ラウリルアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、メトキシメタノール、2−(−ヒドロキシエトキシ)フェノール、2−(ヒドロキシプロピル)フェノール、グリコール酸、グリコール酸エステル、乳酸、乳酸エステル、メチロール尿素、メチロールメラミン、ジアセトアルコール、エチレンクロロヒドリン、エチレンブロモヒドリン、1,3−ジクロロ−2−プロパノール、1,4−シクロヘキシルジメタノールまたはアセトシアンヒドリン;
v)メルカプタン、たとえばブチルメルカプタン、ヘキシルメルカプタン、t−ブチルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、2−メルカプトベンゾチアゾール、チオフェノール、メチルチオフェノールまたはエチルチオフェノール; vi)酸アミド、たとえばアセトアニリド、アセトアニシジンアミド、アクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸アミド、ステアリン酸アミドまたはベンズアミド;
vii)イミド、たとえばスクシンイミド、フタルイミドまたはマレイミド;
viii)アミン、たとえばジフェニルアミン、フェニルナフチルアミン、キシリジン、N−フェニルキシリジン、カルバゾール、アニリン、ナフチルアミン、ブチルアミン、ジブチルアミンまたはブチルフェニルアミン;
ix)イミダゾール、たとえばイミダゾールまたは2−エチルイミダゾール;
x)尿素、たとえば尿素、チオ尿素、エチレン尿素、エチレンチオ尿素または1,3−ジフェニル尿素;
xi)カルバメート、たとえばN−フェニルカルバミド酸フェニルエステルまたは2−オキサゾリドン;
xii)イミン、たとえばエチレンイミン;
xiii)オキシム、たとえばアセトンオキシム、ホルムアルドキシム、アセトアルドキシム、アセトキシム、メチルエチルケトキシム、ジイソブチルケトキシム、ジアセチルモノオキシム、ベンゾフェノンオキシムまたはクロロヘキサノンオキシム;
xiv)亜硫酸の塩、たとえば重亜硫酸ナトリウムまたは重亜硫酸カリウム;
xv)ヒドロキサム酸エステル、たとえばベンジルメタクリロヒドロキサメート(BMH)またはアリルメタクリロヒドロキサメート;または
xvi)置換されたピラゾール、イミダゾールまたはトリアゾール;ならびに
これらのブロック剤、特にジメチルピラゾールとトリアゾール、マロンエステルとアセト酢酸エステル、ジメチルピラゾールとスクシンイミド、またはブチルジグリコールとトリメチロールプロパンとの混合物。
【0051】
適切な架橋剤(B)のための別の例はすべての公知の脂肪族および/または脂環式および/または芳香族ポリエポキシド、たとえばビスフェノール−AもしくはビスフェノールFをベースとするものである。ポリエポキシドとしてたとえば商品名Epikote (R)でShell社から、Denacol (R)でNagase Chemicals Ltd. 社 Japanから市販されているポリエポキシド、たとえばDenacol EX−411(ペンタエリトリットポリグリシジルエーテル)、Denacol EX−321(トリメチロールプロパングリシジルエーテル)、Denacol EX−512(ポリグリセロールポリグリシジルエーテル)およびDenacol EX−521(ポリグリセロールポリグリシジルエーテル)である。
【0052】
架橋剤(B)として一般式
【0053】
【化1】
Figure 2004513224
【0054】
のトリス(アルコキシカルボニルアミノ)トリアジン(TACT)を使用することもできる。
【0055】
適切なトリス(アルコキシカルボニルアミノ)トリアジン(B)の例は特許文献US4,939,213A、US5,084,541AまたはEP0624577A1に記載されている。特にトリス(メトキシ−、トリス(ブトキシ−および/またはトリス(2−エチルヘキソキシカルボニルアミノ)トリアジンを使用する。
【0056】
メチル−ブチル−混合エステル、ブチル−2−エチルヘキシル−混合エステルおよびブチルエステルが有利である。これらは純粋なメチルエステルに対して、ポリマー溶融液中での改善された溶解度が有利であり、かつ晶出傾向が低い。
【0057】
適切な架橋剤(B)の別の例は、アミノプラスト樹脂、たとえばメラミン樹脂、グアナミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂または尿素樹脂である。その際、そのメチロール−および/またはメトキシメチル基がたとえばカルバメート基もしくはアロファネート基により非官能化されている通例かつ公知でのアミノプラスト樹脂もまた考えられる。この種の架橋剤は特許文献US4710542AおよびEP0245700B1ならびにB. Singhおよび共同研究者による論文”Carbamylmethylated Melamines, Novel Crosslinkers for the Coatings Industry”、Advanced Organic Coatings Science and Technology Series、1991年、第13巻、第193〜207頁に記載されている。
【0058】
適切な架橋剤(B)のその他の例はβ−ヒドロキシアルキルアミド、たとえばN,N,N′,N′−テトラキス(2−ヒドロキシエチル)アジパミドまたはN,N,N′,N′−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)−アジパミドである。
【0059】
適切な架橋剤(B)の別の例は、エステル交換可能な基を平均して少なくとも2つ有する化合物、たとえばマロン酸ジエステルとポリイソシアネート、またはマロン酸の多価アルコールのエステルおよび部分エステルとモノイソシアネートとの反応生成物であり、これらはたとえば欧州特許文献EP0596460A1に記載されている;
ETL中の架橋剤(B)の量は広い範囲で変化することができ、かつ特に一方では架橋剤(B)の官能価に、および他方ではバインダー(A)中に存在する架橋性の官能基(a2)の数ならびに達成しようとしている架橋密度に合わせて調整する。従って当業者は自身の一般的な専門知識に基づいて、場合により容易な方向付け試験を用いて架橋剤(B)の量を確認することができる。有利にはETL中の架橋剤(B)は、そのつど本発明による被覆材料に対して5〜60質量%、特に有利には10〜50質量%およびとりわけ15〜45質量%の量で含有されている。この場合、さらに架橋剤(B)およびバインダー(A)の量は、ETL中で架橋剤(B)中の官能基(b1)対バインダー(A)中の官能基(a2)の比が2:1〜1:2、有利には1.5:1〜1:1.5、特に有利には1.2:1〜1:1.2およびとりわけ1.1:1〜1:1.1であるように選択する。
【0060】
ETLは塗料に通例の添加剤(C)を有効量で含有していてもよい。
【0061】
着色されるETLのために適切な添加剤(C)は次のものである:
− 有機および/または無機顔料、腐食防止顔料および/または充填剤、たとえば硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ケイ酸塩、たとえばタルクもしくはカオリン、ケイ酸、酸化物、たとえば水酸化アルミニウムもしくは水酸化マグネシウム、ナノ粒子、有機充填剤、たとえばテキスタイル繊維、セルロース繊維、ポリエチレン繊維、二酸化チタン、カーボンブラック、酸化鉄、リン酸亜鉛もしくはケイ酸鉛;これらの添加剤は顔料ペーストにより本発明によるETL中に混入してもよい;
これらの添加剤(C)は当然のことながら、着色されていないETL中には含有されていない。
【0062】
着色されたETL中にも着色されていないETL中にも含有されていてよい添加剤(C)の例は次のものである:
− ラジカル捕捉剤;
− 有機腐食防止剤;
− 架橋のための触媒、たとえば無機塩および有機塩およびスズ、鉛、アンチモン、ビスマス、鉄もしくはマンガンの錯体、有利には有機塩およびビスマスとスズの錯体、特に乳酸ビスマス、クエン酸ビスマス、エチルヘキサン酸ビスマスもしくはジメチロールプロピオン酸ビスマス、ジブチルスズオキシドもしくはジブチルスズジラウレート;
− スリップ助剤;
− 重合抑制剤;
− 消泡剤;
− 乳化剤、特にイオン性乳化剤、たとえばアルコキシル化アルカノールおよびポリオール、フェノールおよびアルキルフェノールまたはアニオン性乳化剤、たとえばアルカンカルボン酸、アルカンスルホン酸、およびアルコキシル化したアルカノールおよびポリオール、フェノールおよびアルキルフェノールのアルカリ塩もしくはアンモニウム塩;
− 湿潤剤、たとえばシロキサン、フッ素含有化合物、カルボン酸半エステル、リン酸エステル、ポリアクリル酸およびこれらのコポリマーまたはポリウレタン;
− カップリング剤;
− レベリング剤;
− 塗膜形成助剤、たとえばセルロース誘導体;
− 難燃剤;
− 有機溶剤;
− 熱的な架橋に関与することができる低分子量、オリゴマーおよび高分子量の反応性希釈剤、特にポリオール、たとえばトリシクロデカンジメタノール、デンドリマーのポリオール、高度に分岐した(hyperverzweigt)ポリエステル、メタセシスオリゴマーもしくは8以上の炭素原子を分子中に有する分枝鎖状のアルカンをベースとするポリオール;
− 耐引掻性改良剤。
【0063】
適切な塗料添加剤の別の例はJohan Bielemanによる教科書”Lackadditive”、Wiley−VCH、Weinheim、New York、1998年に記載されている。
【0064】
前記の架橋剤(B)および/または前記の添加剤(C)は以下に記載するサーフェイサー中に含有されていてもよい。
【0065】
本発明により鉛不含のKTLが特に有利であり、かつ従って有利に使用される。
【0066】
殊に有利には電着塗膜を製造するために、
(A)バインダーとして少なくとも1種の変性エポキシ樹脂、これはエポキシ樹脂をモノフェノールおよびジフェノールからなる混合物と反応させ、得られる生成物をポリアミンと反応させてアミノエポキシ樹脂が得られ、その後、得られるアミノエポキシ樹脂をさらなる工程で別のポリアミンで変性エポキシ樹脂へと反応させることができることにより製造されるものである;かつ
(B)架橋剤として少なくとも1種のブロックトポリイソシアネート
を含有する電着塗料を使用する。工程b)における前乾燥温度はこの場合、70℃〜120℃、有利には80℃〜100℃である。
【0067】
本発明による方法の特に重要な利点は、硬化の際に、10%を上回る焼き付け損失を生じる、このような前記のETLもまた、冒頭で言及した問題を生じることなく使用することができることである。
【0068】
適切なサーフェイサーまたはストーンガードプライマーの例は特許文献US4,537,926A1、EP0529335A1、EP0595186A1、EP0639660A1、DE4438504A1、DE4337961A1、WO89/10387、US4,450,200A1、US4,614,683A1、WO94/26827またはEP0788523B1から公知である。この場合、サーフェイサーは通例の、つまり溶剤含有の被覆材料もしくは水性の被覆材料として存在していてもよい。さらに粉末塗料もしくは粉末スラリー塗料を使用することができる。
【0069】
有利には水性のサーフェイサーを使用する。
【0070】
有利にはバインダーとして水で希釈可能なポリウレタン樹脂を含有する水性サーフェイサーを使用する。特に有利であるのは、ポリエステル−および/またはポリエーテルポリオール、ポリイソシアネート、少なくとも1つのイソシアネート反応性の基および少なくとも1つの(潜在的な)アニオン基を分子中に有する化合物ならびに場合によりヒドロキシル基および/またはアミノ基を有する化合物を相互に反応させることにより得られる、水で希釈可能なポリウレタン樹脂をベースとする水性サーフェイサーである。サーフェイサーを製造するためにポリウレタン樹脂を少なくとも部分的に中和し、かつ水中に分散させる。次いで分散液を顔料および架橋剤と共に加工する(たとえば欧州特許EP0788523B1、第5頁、第1〜29行目を参照のこと)。
【0071】
サーフェイサーもしくはここから製造されるコーティングの機能は、支持体の表面において妨げとなる不均一性(マイクロメートル範囲)の均一化であり、これによって支持体の表面は、被覆の前に均質化のための前処理をする必要がなくなる。サーフェイサーの比較的高い膜厚もこのために役立つ。サーフェイサーはさらに、たとえばストーンチッピングの際の機械的なエネルギーの吸収および散逸のために役立つ。
【0072】
本発明による方法により製造される多層コーティングはそのままで前記の使用目的のために使用することができる(2層コーティング)。しかしまた該コーティングはクリアコーティングまたはソリッドカラーコーティングにより被覆することも出来、このことにより3層コーティングが得られ、該コーティングは比較的高価な被覆の経済的な代替物である。特に良好な外観が問題となる、要求の多い使用のために本発明による方法により製造した多層コーティングはさらに着色および/または効果を与えるベースコート/クリアコート−コーティングにより、有利にはウェット・オン・ウェット法によって被覆されていてもよい(4層コーティング)。
【0073】
多層コーティングを製造するためのこの方法は工業用および個人用の使用のあらゆる種類の物品の被覆のために工業用コーティングにおいてますます使用される。このような物品の例はラジエータ、車輪リムまたはハブキャップである。これらはさらに自動車の車体のコーティングのためにも使用することができる。
【0074】
本発明はさらに、冒頭に記載した種類の多層コーティングを製造するための方法における電着塗料の前乾燥温度を決定するための方法に関する。この方法は、まだ焼き付けていない電着塗料の粘弾性特性が、極大値を有する温度Tを決定し、かつ前乾燥温度をこの温度Tと同じであるか、またはこれを上回る、有利には0℃〜35℃上回る、および好ましくは5℃〜25℃上回るように選択することを特徴とする。
【0075】
この方法は、ETLおよびサーフェイサーのウェット・オン・ウェット法の範囲における電着塗料の前乾燥の際に、第一に溶剤の気化が問題であるのではなく、粘弾性特性の極大値において現れる電着塗料の不活性な変化が行われる温度を上回ることが重要であるという認識が基礎となっている。
【0076】
この場合、電着塗料の観察される粘弾性特性は損失係数tanδである。損失係数tanδの最大値を上回る前乾燥温度における被覆結果の改善は多数の実験において証明されている。
【0077】
DMTAは被覆の粘弾性を測定するために一般に公知の方法であり、かつたとえばMurayama, T., Dynamic Mechanical Analysis of Polymeric Materials, Elsevier, New York, 1978、第299〜329頁およびLoren W. Hill, Journal of Coatings Technology、第64巻、第808号、1992年5月、第31〜33頁に記載されている。DMTAを用いたtanδを測定する際の方法条件は、Th. Frey, K.−H. Grosse−Brinkhaus, U. Roeckrath、Cure Monitoring Of Thermoset Coatings, Progress In Organic Coatings 27(1996)、第56〜66頁またはDE440971A1に詳細に記載されている。
【0078】
DMTA中以外にこのような信号はKTL湿潤膜の粘度測定およびtanδ=G″/G′による相応する評価の際にも見られる(T. Dirking, K.−H. Grosse−Brinkhaus, Rheologische Charakterisierung von Elektrotauchlacken waehrend des Einbrennvorgangs: Korrelation von Viskositaetswerten mit Kantenschutzergebnissen, XXIII Fatipec、1996年、ブリュッセル、ベルギー、第B−260〜B−271)。この測定は通常、100℃〜110℃で前乾燥した後に実施されるので、ここでもまた、KTL塗料系の特徴が問題となる。
【0079】
しかし本発明による方法の特別な利点は、電着コーティングとサーフェイサーコーティングとの組み合わせに限定されるのではなく、これらの上に存在するコーティングにも広がる。従ってこの上に製造されるクリアコーティング、ソリッドカラーコーティングまたは着色および/または効果を与えるベースコート/クリアコート−コーティングは、改善された表面状態(クリアコートを含む全ての系の外観)を有する。このことはたとえば、散乱光の量に関する値を提供する長波/短波のウェーブスキャン(光の反射)の値において現れる。塗料のレベリングもまた改善される。
【0080】
さらにストーンチッピング保護特性の改善を観察することができる。特にはく離面がより小さく、かつ支持体に対して改善された付着が生じる。
【0081】
本発明による例
1.電着塗料のための架橋剤(V1)の製造
反応器に、NCO当量135g/EQを有する4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートをベースとする異性体および高官能性オリゴマー(BASF社のLupranat (R) M20S;NCO官能価約2.7;2,2′−および2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートの含有率5%未満)10462部を窒素雰囲気下に装入する。ジブチルスズジラウレート20部を添加し、かつ生成物温度が60℃を越えないようにブチルジグリコール9626部を滴加する。添加の終了後、温度を60℃でさらに60分間維持し、かつNCO当量1120g/eqが測定された(固体割合に対する)。メチルイソブチルケトン7737部の溶解およびジブチルスズジラウレート24部の添加後に、生成物温度が100℃を越えないように、溶融したトリメチロールプロパン867部を添加する。添加終了後、さらに60分間、後反応させる。65℃に冷却し、かつ同時にn−ブタノール963部およびメチルイソブチルケトン300部で希釈する。固体含有率は70.1%である(130℃で1時間)。
【0082】
2.電着塗料のバインダーのための前駆物質(AV1)の製造
メチルイソブチルケトン中のジエチレントリアミンの70%溶液から、110℃〜140℃で反応水を除去する。引き続き溶液がアミン当量131g/eqを有するまでメチルイソブチルケトンで希釈する。
【0083】
3.水性電着塗料−バインダー−分散液(D1)の製造
攪拌機、還流冷却器、内部温度計および不活性ガス導管を備えた反応器に、エポキシ当量(EEW)188を有するビスフェノールAをベースとするエポキシ樹脂6150部をビスフェノールA 1400部、ドデシルフェノール 355部、p−クレゾール 470部およびキシレン441部と共に窒素雰囲気下で125℃に加熱し、かつ10分間攪拌する。引き続き130℃に加熱し、かつN,N−ジメチルベンジルアミン23部を添加する。EEW値が880g/eqに達するまで反応バッチをこの温度に維持する。次いで架橋剤V1 7079部および添加剤K2000(ポリエーテル、Byk Chemie社/ドイツ)90部を添加し、かつ100℃に維持した。30分後、ブチルグリコール211部およびイソブタノール1210部を添加する。
【0084】
引き続き直接、前駆物質AV1(工程2から)467部およびメチルエタノールアミン520部の混合物を反応器に添加し、かつ該バッチを100℃で温度処理する。30分後、温度を105℃に高め、かつN,N−ジメチルアミノプロピルアミン159部を添加する。
【0085】
アミン添加の75分後、Plastilit (R) 3060(ポリプロピレングリコール化合物、BASF社)903部を添加し、プロピレングリコールフェニルエーテル(1−フェノキシ−2−プロパノールおよび2−フェノキシ−1−プロパノールからなる混合物、BASF社)522部で希釈し、かつ同時に迅速に95℃に冷却する。
【0086】
10分後、反応混合物14821部を分散容器に移す。ここに撹拌下で乳酸(水中88%)474部を脱イオン水7061部中に溶解して添加する。引き続き20分間均質化し、次いでさらに脱イオン水12600部を少量ずつ用いてさらに希釈する。真空蒸留により揮発性溶剤を除去し、かつ引き続き同量の脱イオン水を添加する。
【0087】
分散液D1は次の特性値を有してる:
固体含有率:33.8%(130℃で1時間)、
29.9%(180℃で0.5時間)、
塩基含有率:0.71ミリ当量/g固体(130℃)、
酸含有率: 0.36ミリ当量/g固体(130℃)、
pH:   6.3、
粒径:   116nm(光子相関分光分析からの質量平均)。
【0088】
4.水性電着塗料−バインダー−分散液(D2)の製造
バインダー分散液D2の製造は、完全にバインダー分散液D1の製造と同様に行うが、しかし、プロピレングリコールフェニルエーテルによる希釈の直後にK−KAT348(ビスマス−2−エチルヘキサノエート;King Industries社、USA)378部を有機段階の撹拌下に添加する。冷却後、完全に分散液D1糖同様に反応混合物14821部を分散させる:
分散液D2は次の特性値を有する:
固体含有率:33.9%(130℃で1時間)、
30.1%(180℃で0.5時間)、
塩基含有率:0.74ミリ当量/g固体(130℃)、
酸含有率: 0.48ミリ当量/g固体(130℃)、
pH:   5.9、
粒径:   189nm(光子相関分光分析からの質量平均)。
【0089】
5.電着塗料のための架橋剤(V2)の製造(WO98/33835と類似) 反応器に、NCO当量135g/EQを有する4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートをベースとする異性体および高官能性オリゴマー(BASF社のLupranat (R) M20S;NCO官能価約2.7;2,2′−および2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートの含有率5%未満)1084g部を窒素雰囲気下に装入する。ジブチルスズジラウレート2gを添加し、かつ生成物温度が70℃を越えないようにブチルジグリコール1314gを滴加する。場合により冷却しなくてはならない。添加の終了後、温度を70℃でさらに120分間維持する。固体含有率は>97%である(130℃で1時間)。
【0090】
6.水性電着塗料−バインダー−分散液(D3)の製造(WO98/33835、例2.3に類似)
攪拌機、還流冷却器、内部温度計および不活性ガス導管を備えた反応器に、エポキシ当量(EEW)188を有するビスフェノールAをベースとするエポキシ樹脂1128部をフェノール94質量部、ビスフェノールA228部と一緒に窒素雰囲気下で127℃に加熱する。撹拌下にトリフェニルホスフィン1.5部を添加し、次いで発熱反応が開始し、かつ温度は160℃に上昇する。ふたたび130℃に冷却し、かつエポキシ含有率を制御する。EEWは532を示し、フェノールのOH基は>98が反応した。次いでPluriol P 600(ポリプロピレングリコール、分子量600、BASF社)157部を同時に冷却しながら添加する。95℃に達したら、ジエタノールアミン115.5部を添加し、次いで発熱反応が開始し、かつ温度は115℃に上昇する。115℃でさらに40分後、N,N−ジメチルアミンプロピルアミン61.2部を添加する。短時間の発熱(Tmax:140℃)の後、該バッチを130℃で2時間、粘度が一定になるまでさらに反応させる。次いで同時に冷却しながらブチルグリコール97.6部および架橋剤(V2)812部を添加し、かつ105℃で排出する。
【0091】
まだ熱い混合物2400部を即座に、完全脱塩水2173部および酢酸49.3部からなる装入された混合物に強力な撹拌下で分散させる。この混合物にK−KAT348(ビスマス−2−エチルヘキサノエート;King Industries、USA)53部を添加し、かつこの混合物を短時間、均質化した後、完全脱塩水752部で希釈し、かつプレートフィルターK900(Seitz社)により濾過する。該分散液D3は次の特性値を有している:
固体含有率:45%(130℃で1時間)、
40.1%(180℃で0.5時間)、
塩基含有率:0.82ミリ当量/g固体(130℃)、
酸含有率: 0.42ミリ当量/g固体(130℃)、
pH:   6.1、
粒径:   129nm(光子相関分光分析からの質量平均)。
【0092】
7.使用されるエポキシド−アミン付加物の溶液(E1)の製造
EP0505445B1、例1.3により、第一工程でビスフェノールA−ジグリシジルエーテル(エポキシ当量(EEW):188g/eq)2598部、ビスフェノールA 787部、ドデシルフェノール603n部およびブチルグリコール206部をトリフェニルホスフィン4部の存在下に130℃でEEWが865g/eqに達するまで反応させることにより、エポキシド−アミン付加物の有機水溶液を製造する。冷却の間にブチルグリコール849部およびD.E.R.(R) 732(DOW Chemicals社のポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル)1534部で希釈し、かつ90℃で2,2′−アミノエトキシエタノール266部およびN,N−ジメチルアミノプロピルアミン212部とさらに反応させる。2時間後、樹脂溶液の粘度は一定である(5.3dPas;Solvenon (R) PM(BASF社のメトキシプロパノール)中40%;23℃でプレート−円スイ−粘度計による)。ブチルグリコール1512部で希釈し、かつ塩基の基を酢酸201部で部分的に中和し、さらに脱イオン水1228部で希釈し、かつ排出する。
【0093】
こうして60%の水性−有機性−樹脂溶液が得られ、その10%の希釈液は6.0のpHを有している。
【0094】
8.顔料ペーストの製造
まず水277部および工程5に記載したエポキシド−アミン付加物250部を前混合する。次いでカーボンブラック5部、増量剤ASP 200 60部、二酸化チタンTI−PURE (R) R900(DuPont社)351部およびジブチルスズオキシド(Fascat 4203、Elf−Atochem社)54部を添加し、かつ高速で運転される溶解機で30分間混合する。引き続き該混合物を実験室用攪拌ミルで1〜1.5時間、ヘグマン(Hegman)の微粉度12μmになるまで分散させ、かつさらに場合により所望の加工粘度まで水を用いて調整する。
【0095】
固体含有率:60%(180℃、0.5時間)。
【0096】
9.電着塗料の製造
電着塗料−バインダー−分散液D1〜D3および場合により顔料ペースト(工程8)を用いて次の電着塗料を製造する:
【0097】
【表1】
Figure 2004513224
【0098】
こうして得られる電着塗料は、着色系ETLの場合、固体含有率約20%を、もしくはクリアコートETL2〜3の場合、15%を有する。
【0099】
適用条件(析出電圧、析出温度)は、少なくとも24時間の浴エージングおよび焼き付け(物体温度180℃で15分間)の後に不動態化する洗浄を行っていないスチール板(たとえばBo26W42OC)上で膜厚約20μmを有する平滑な膜が得られるように選択する。
【0100】
DMTAを用いたTの測定の際の方法条件は次のとおりである(Th. Frey, K.−H. Grosse−Brinkhaus, U. Roeckrath, Cure Monitoring Of Thermoset Coatings, Progress In Organic Coatings 27(1996)、第59〜66頁またはDE4409715A1を参照のこと):
1.製造:炭素繊維ネット(Sigri社のSigratex)上の電着塗料析出、
2.装置:DMA MK IV(Rheometric Scientific社)、
3.条件:伸び率、振幅0.2%、周波数1Hz、
4.温度勾配:室温から200℃まで1℃/分。
【0101】
DMTAの場合、約145℃で、架橋反応の開始に起因する貯蔵係数E′および損失係数tanδの突発的で強力な変化が示される。さらにこの架橋温度未満で損失係数tanδは約90℃の温度Tで最大値(ピーク)を示す。さらなる試験により確認することができたように、この最大値は観察されるKTL材料の場合、ガラス転移温度に起因しない。
【0102】
100℃で10分間の滞留時間を有する温度範囲20℃〜100℃の再度にわたるスキャニングの際に、数回通過した後でもピークは常に損失係数tanδにおいて約80℃で現れることが判明する。温度サイクル中でより高い温度への信号のわずかなシフトが観察されるのみであり、このことは蒸発または乾燥を示唆している。しかしピーク自体は維持されるので、この信号のベースは乾燥現象に存在するのではない。
【0103】
本発明による試験のために板を焼き付けず、80℃もしくは100℃で10分間、換気炉中で前乾燥させる。析出した電着塗膜が前記のとおり、T>80℃で損失係数tanδの最大値を有していたので、この温度を選択した。
【0104】
10.水で希釈可能なポリウレタン樹脂の製造
製造はEP0788523B1の例1.1と同様に行う。
【0105】
11.水性サーフェイサーの製造
製造はEP0788523B1の例2a.と同様に行う。
【0106】
前乾燥したKTL塗料上に、水性塗料(工程11)を乾燥膜厚19μmで塗布し、かつ70℃で前乾燥させる。引き続きKTLおよび水性塗料を物体温度180℃で15分、一緒に焼き付ける。
【0107】
さらに試験するため(特にストーンチッピング試験)、該板を市販の白色ベースコートにより乾燥膜厚18μmで、および市販の2成分クリアコートを用いて膜厚35〜40μmで被覆する。これらの層を130℃で30分間焼き付ける。
【0108】
全体の外観を測定するために、白色ベースコートの替わりに黒色ベースコートを膜厚14μmで使用する。
【0109】
個々の塗料系の試験結果は、特に乾燥条件に依存して、次の表にまとめられている:
第1表:技術的な試験
試験構成:水性サーフェイサーを用いてKTLウェット・オン・ウェット法
適用法:
A.KTのL前乾燥 80℃
B.KTLの前乾燥 100℃
次いで一緒に180℃(物体温度)で15′および白色のトップコート系を焼き付ける。
【0110】
【表2】
Figure 2004513224
【0111】
a)VDA−ストーンチッピング:
VDA−試験板による複数のストーンチッピング試験:最高値=0、最低値=5、
b)MB−ボール衝撃試験:
Daimler−Chryslerの基準LPV5200.40701による一回衝撃試験(Einzelschlagpruefung)
はく離:mmにおけるはく離
さびの度合い:はく離面における損傷の目視による評価;最高値=0、最低値=5。
【0112】
第1表の結果は、電着塗膜を温度Tより高い温度で前乾燥させた場合にストーンチップ耐性の顕著な改善が生じることを根拠づけている。
【0113】
第2表:表面特性(外観)への適用の影響
試験構成:水性塗料を用いてKTLウェット・オン・ウェット法
適用法:
A.KTLの前乾燥 80℃
B.KTLの前乾燥 100℃
次いで一緒に180℃(物体温度)で15′および黒色のトップコート系を焼き付ける。
【0114】
【表3】
Figure 2004513224
【0115】
c)ウェーブスキャン:
塗装した表面の凹凸の測定、
測定装置:Byk−Gardner社の”wave−scan plus”、
長波の特性(Lw、長波)=構造>0.6mm、
短波の特性(Sw、短波)=構造<0.6mm、
Lw、Swのための測定基準:0〜99、その際、0は最良の結果を表す。
【0116】
第1表の結果は、電着塗膜を温度Tより高い温度で前乾燥させた場合に外観の顕著な改善が生じることを根拠づけている。

Claims (17)

  1. 支持体上に多層コーティングを製造する際に、
    a)電着塗膜を支持体上に析出させ
    b)該電着塗膜を規定の時間、前乾燥温度に加熱することにより前乾燥させ、
    c)サーフェイサーの層を電着塗膜上に塗布し、
    d)電着塗膜およびサーフェイサーの層を一緒に高めた温度で焼き付ける
    方法において、工程b)における前乾燥温度が、まだ焼き付けていない電着塗料の、損失弾性率E″と貯蔵弾性率E′との比である損失係数tanδが最大値を示す温度(T)と同じであるか、または温度(T)を上回ることを特徴とする、多層コーティングの製造方法。
  2. 前乾燥温度が、まだ焼き付けていない電着塗料の損失係数tanδが最大値を示す温度(T)を0〜35℃、有利には5〜25℃上回る、請求項1記載の方法。
  3. 電着塗膜を製造するために、
    (A)バインダーとして、エポキシ樹脂をモノフェノールとジフェノールとからなる混合物と反応させ、得られた生成物をポリアミンと反応させてアミノエポキシ樹脂が得られ、その後、得られたアミノエポキシ樹脂と有機アミンとをさらなる工程で変性されたエポキシ樹脂へと反応させることができることにより製造することができる少なくとも1種の変性エポキシ樹脂および
    (B)架橋剤として少なくとも1種のブロックトポリイソシアネート
    を含有する電着塗料を使用する、請求項1または2記載の方法。
  4. 工程b)における前乾燥温度が70℃〜120℃、有利には80℃〜100℃である、請求項3記載の方法。
  5. 工程b)における前乾燥の規定の時間が1〜60分、有利には5〜15分である、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
  6. 硬化した電着塗膜の厚さが10μm〜30μm、有利には15μm〜20μmである、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
  7. 硬化したサーフェイサー層の厚さが10μm〜60μmである、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
  8. サーフェイサーを適用する前に支持体を周囲温度に冷却する、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
  9. 電着塗料がカソード析出可能な浸漬塗料である、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
  10. サーフェイサーが水性塗料である、請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。
  11. サーフェイサーがバインダーとして水溶性のポリウレタン樹脂を含有する、請求項10記載の方法。
  12. サーフェイサーコーティングを、多層コーティングの最上層を形成する(2層被覆)か、またはクリアコーティングもしくはソリッドカラーコーティング(3層被覆)または着色および/または効果を与えるベースコート/クリアコート−コーティング(4層被覆)により被覆する、請求項1から11までのいずれか1項記載の方法。
  13. 自動車塗装および工業用塗装における、請求項1から12までのいずれか1項記載の方法により製造される多層コーティングの使用。
  14. 工業用塗装がラジエータ、車輪リムおよびハブキャップを含む、請求項13記載の使用。
  15. a)電着塗膜を支持体上に析出させる工程
    b)該電着塗膜を規定の時間、前乾燥温度に加熱することにより前乾燥させる工程、
    c)サーフェイサーの層を電着塗膜上に塗布する工程、
    d)電着塗膜およびサーフェイサー層を一緒に高めた温度で焼き付ける工程
    を有する多相コーティングの製造方法において電着塗料の前乾燥温度を決定する方法において、まだ焼き付けていない状態で、損失弾性率E″と貯蔵弾性率E′との比である電着塗料の損失係数tanδが極大値を有する温度(T)を測定し、かつ前乾燥温度をこの(T)と同じであるか、もしくは0℃〜35℃上回るように選択することを特徴とする、電着塗料の前乾燥温度を決定する方法。
  16. まだ焼き付けていない状態で、電着塗料の損失係数tanδが極大値を有する温度(T)を5℃〜25℃上回る前乾燥温度を選択する、請求項15記載の方法。
  17. 損失係数tanδを動的機械的熱分析(DMTA)により決定する、請求項15または16記載の方法。
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