JP2004512411A - 結晶化速度の増加した核を有するポリアセタール成形材料、その使用及びそれから製造した成形体 - Google Patents

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Abstract

本発明は、以下の成分:
(A)ポリオキシメチレンホモポリマーまたはコポリマー、
(B)(C)以外の核剤、好ましくはタルク、
(C)ポリオキシメチレンターポリマー、及び
(D)他の添加剤
を含む熱可塑性成形用組成物に関する。本発明の成形用組成物は結晶化速度が増し、したがって種々の加工方法、例えば射出成形法による良好で迅速な加工を可能とし、同時に良好な機械的特性と低いホルムアルデヒド放出とを有する。

Description

【0001】
本発明は結晶化速度が増した核を有するポリアセタール成形用組成物、それらを用いた成形品の製造、及びポリアセタール成形用組成物の結晶化速度を増加する方法に関する。
【0002】
結晶化速度を増加させるために、ポリアセタール成形用組成物に核を持たせることは、長い間原則として知られてきた。例えば、DE2037823は、タルクやドロマイトを核剤として使用することを記載する。分岐のまたは架橋したポリアセタールターポリマーを核剤として使用することはDE2166377に開示されている。ポリアセタールターポリマーの核剤としての挙動はタルクの核剤としての挙動よりも弱いことが知られている。しかしながら、タルクを単独で使用すると高いホルムアルデヒド放出が不利となる。
【0003】
したがって本発明の目的は、結晶化速度の増加した核を有するポリアセタール成形用組成物であって、同時に良好な機械特性と低いホルムアルデヒド放出を達成するものを提供することである。この目的は以下の成分:
(A)ポリオキシメチレンホモポリマーまたはコポリマー、
(B)(C)以外の核剤、好ましくはタルク、
(C)ポリオキシメチレンターポリマー、及び
(D)他の添加剤
を含み、(A)〜(D)の重量%の総量が、常に100%になる、熱可塑性成形用組成物により達成される。
【0004】
ここで本発明に特に重要なことは、核剤(B)、好ましくはタルクと、ポリアセタールターポリマー(C)とを同時に使用することである。驚くべきことに、タルクとポリアセタールターポリマーとの併用は予測できない共同的な効果をもたらすことが分かった。2つの核剤を同時に使用すると、結晶化速度が増加する。本発明の1つの有利な態様においては、使用する核剤の量をさらに減じても、それに伴いホルムアルデヒド放出も低くすることができ、結晶化速度の増加における共同的な効果もなお見られる。
【0005】
適切な成分(A)は初めに述べた、ポリアセタールとも称することのできるポリオキシメチレンホモポリマーまたはコポリマーである。本発明の成形用組成物は有利には25〜99.9重量%、特に有利には50〜99.8重量%、さらに特に有利には60〜99.5重量%の、特に99.25重量%までのポリオキシメチレンを含む。かかるポリマーは当業者に周知で文献に記載されている。例えばSaechtling, Kunststoff−Taschenbuch (Plastic handbook), Hanser−Verlag, 27th edition, pp. 462−465、ここに参考文献として組み込む。ポリオキシメチレン(POM)、例えばDE−A2947490に記載されているものは、概して少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%のオキシメチレン単位(−CHO−)を含有する、概して分岐のない線状ポリマーである。ここでポリオキシメチレンまたはポリアセタールの語はホルムアルデヒドまたはその環状オリゴマー、例えばトリオキサンまたはテトラオキサンのホモポリマー類まで含み、コポリマーも適当である。
【0006】
ホルムアルデヒドまたはトリオキサン類のホモポリマーは、品質低下(degradation)に鑑みて水素末端基(ヘミアセタール末端基)が既知の方法、例えばエステル化またはエーテル化により安定化されているポリマーである。コポリマーはホルムアルデヒド又はその環状オリゴマー、特にトリオキサンと、環状エーテル、環状アセタール、及び/又は線状ポリアセタールとのポリマーである。
【0007】
POMホモポリマーまたはコポリマーはそれ自体当業者に周知であり、文献にも記載されている。非常に一般的にはかかるポリマーは少なくとも50モル%の−CHO−繰り返し単位を主鎖に有する。ホモポリマーは一般にホルムアルデヒドまたはトリオキサンを、好ましくは適切な触媒の存在下で重合させて製造する。
【0008】
本発明の目的のために、POMコポリマーは成分(A)として好ましく、特に−CHO−繰り返し単位の他に50モル%までの、好ましくは0.1〜20モル%の、特に好ましくは0.5〜10モル%の以下の繰り返し単位:
【0009】
【化1】
Figure 2004512411
【0010】
(式中、R〜Rは互いに独立に水素原子、C−Cアルキル基、または1〜4の炭素原子を有するハロゲン置換アルキル基であり、Rは−CH−,−CHO−,C−Cアルキル置換またはC−Cハロアルキル置換メチレン基、あるいは対応するオキシメチレン基であり、nは0〜3の値である)
を含有する。この基は有利には環状エーテルの開環によりコポリマーに導入される。好ましい環状エーテルは以下の式:
【0011】
【化2】
Figure 2004512411
【0012】
(式中、R〜Rは上述したとおりである)である。単に例として、エチレンオキサイド、プロピレン1,2−オキサイド、ブチレン1,2−オキサイド、ブチレン1,3−オキサイド、1,3−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、及び1,3−ジオキセパンが環状エーテルとして挙げられ、他に線状オリゴホルマールまたはポリホルマール、例えばポリジオキソランまたはポリジオキセパン等もコモノマーとして挙げられる。
【0013】
99.5〜90モル%のトリオキサンと、0.5〜10モル%の上述の1のコモノマーとのコポリマーが特に有利である。上記のPOMホモポリマーまたはコポリマーの製造方法は当業者に周知であり文献に記載されている。
【0014】
好ましいPOMコポリマーは少なくとも150℃の融点と、5000〜200000の範囲、好ましくは7000〜150000の範囲の分子量Mwとを有する。特に好ましいのは、鎖の末端がC−C結合になっている末端基安定化POMである。
【0015】
使用されるPOMは一般にメルトインデックス(MVR190/2、16)1〜50cm/10分(ISO1133)を有する。
適切な成分(B)、すなわち(C)以外の核剤は、基本的に既知の任意の化合物、好ましくは少量で使用されても核剤の作用を有する化合物である。本発明の成形用組成物に存在する成分(B)の量は、有利には0.0001〜1重量%、好ましく有利には0.001〜0.8重量%、特に好ましく有利には0.01〜0.3重量%、特に0.02〜0.1重量%でありうる。
【0016】
適切な材料の例としては、バレンチン鉱、パイロフィライト、ドロマイト、メラミンシアヌレート、ホウ素化合物、例えばチッ化ホウ素、シリカ、モンモリロナイト、及び有機的に修飾したモンモリロナイト、無機または有機顔料、メラミン−ホルムアルデヒド縮合体、及びフィロ珪酸塩があり、ここでこれらの材料はポリアセタールとナノコンポジットを形成する。タルクは核剤として特に使用される。タルクは水和した珪酸マグネシウムであり、式はMg[(OH)/Si10]または3MgO×4SiO×HOである。これら「3層フィロ珪酸塩」は、三斜晶系、単斜晶系または斜方晶系の結晶構造を有しており、板状の外観である。他に痕跡量存在していても良い元素は、Mn,Ti,Cr,Ni,Na及びKであり、ここでOH基は幾分かフッ素で置換されていても良い。
【0017】
本発明の成形用組成物に存在する成分(C)、すなわちポリオキシメチレンターポリマーの量は、0.001〜5重量%、好ましくは0.01〜3重量%、特に0.05〜1重量%、好ましくは0.1〜0.5重量%である。適切なポリオキシメチレンターポリマー(C)は、例えば、トリオキサンと上述した環状エーテルの1つと第3モノマー、好ましくは少なくとも二官能性のグリシジル化合物とを反応させて調製したオキシメチレンターポリマーである。有利な二官能性及び三官能性化合物は以下の式I及びIIに示される。
【0018】
【化3】
Figure 2004512411
【0019】
(式中、Zは化学結合、−O−、または−ORO−(R=C−CアルキレンまたはC−Cシクロアルキレン)及び、それぞれ、Rは水素原子、C−Cアルキル基または1〜4の炭素原子を有するハロゲン置換アルキル基である。)
このタイプの好ましいモノマーはグリシジル化合物とホルムアルデヒド、ジオキサンまたはトリオキサンとをモル比2:1で反応させて(ジエーテルの場合は、2モルのグリシジル化合物と1モルの2〜8の炭素原子を有する脂肪族ジオールとを反応させて)つくったエチレンジグリシド、ジグリシジルエーテル及びジエーテル、例えば、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、シクロブタン−1,3−ジオール、1,2−プロパンジオール、またはシクロヘキサン−1,4−ジオールのジグリシジルエーテル、及びトリメチロールプロパンのトリスグリシジルエーテルである(単に幾つかの例として述べたにすぎない)。
【0020】
上記のポリオキシメチレンターポリマーの製造方法は当業者に周知であり、文献に記載されている。
本発明の成形用組成物の成分(D)は、70%までの、有利には50%までの、特に40%までの他の添加剤を、個々にまたは混合物として含んでいてもよく、例えば、充填材、例えば炭酸カルシウム、ガラスビーズ、ウオラストナイト、ローム(50重量%まで、好ましくは40重量%まで存在していて良い)、モリブデンジスルフィド、カーボンブラック、グラファイト、強化材料、例えば無機または有機繊維、例えばガラス繊維、炭素繊維またはアラミド繊維、またはチタン酸カリウムウィスカー(個々にまたは混合物として50重量%まで、好ましくは40重量%まで存在していて良い)、流動促進剤及び/又は滑剤、例えばオイル、ワックス、ポリエチレンワックス、及び/又は酸化ポリエチレンワックス、及び/又は脂肪エステルまたは脂肪アミド、例えばエチレンビスステアリン酸及びエチレンビスステアリルアミド(0.01〜10重量%、有利には0.05〜3重量%、特に有利には0.1〜2重量%の量で使用されて良い)、及び熱可塑性または熱硬化性ポリマー添加剤またはエラストマー、例えばポリウレタン、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエンゴム)、EPM(エチレン−プロピレンゴム)、ポリエステルエラストマー、エチレンと(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリルアミドのエステルとのコポリマー、または他のポリマー、例えばポリメタクリル酸メチル、ポリブタジエン、ポリエチレン、ポリスチレン、またはブタ−1,3−ジエン、イソプレン、n−ブチルアクリレート、エチルヘキシルアクリレートまたはこれらの混合物を重合させてコアを調製し、スチレン、アクリロニトリル、または(メタ)アクリレートを重合させてシェルを調製した、他のグラフトコポリマーなどがある。
【0021】
立体的ヒンダードフェノール化合物は、有利には添加剤として、特に2重量%まで、有利には0.1〜1重量%、特に有利には0.2〜0.4重量%の量で用いることができる。商業的に入手可能なこのタイプの化合物の例は、ペンタエリスリチルテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](Irganox 1010, Ciba Geigy)、トリエチレングリコールビス[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート](Irganox 245, Ciba Geigy)、3,3’−ビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオノヒドラジド](Irganox MD 1024, Ciba Geigy)、ヘキサメチレングリコールビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](Irganox 259, Ciba Geigy)、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシトルエン(Lowinox BHT, Great Lakes)である。好ましいのはIrganox 1010であり、特にIrganox 245である。
【0022】
有利に使用することができる他の添加剤は、ベンゾトリアゾール誘導体またはベンゾフェノン誘導体からなる群から誘導されるもの、あるいは芳香族ベンゾエート誘導体を含むUV安定剤であり、特に、これらが加えられる場合には0.0〜1.9重量%、好ましくは0.01〜0.9重量%、特に好ましくは0.02〜0.8重量%の量で加えられる。好ましいのは2−[2’−ヒドロキシ−3’,5’−ビス(1,1−ジメチルベンジル)フェニル]ベンゾトリアゾールであり、Tinuvin 234(Ciba Geigy)として商業的に入手可能である。他の有利な添加剤は、光安定剤(HALS)としての立体的ヒンダードアミンであり、量は1.0重量%まで、有利には0.01〜0.5重量%である。ここで好ましいのは、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル化合物、例えばビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(Tinuvin 770, Ciba Geigy)またはコハク酸ジメチルと1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(Tinuvin 622, Ciba Geigy)である。本発明の成形用組成物は他の従来の添加剤、及び加工助剤を含んでも良い。単に例として、ホルムアルデヒド捕捉のための添加剤(ホルムアルデヒド捕捉剤)、酸捕捉剤、可塑剤、カップリング剤、及び顔料が挙げられる。かかる添加剤の割合は一般に0.01〜1.0重量%である。基本的に適切なホルムアルデヒド捕捉剤は、少なくとも1の窒素原子をヘテロ原子として有し、このヘテロ原子がアミノ置換炭素原子かカルボニル基のいずれかと隣接しているヘテロ環化合物、例えばピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピロリドン、アミノピリジン、及びこれらから誘導される化合物である。このような性質の有利な化合物はアミノピリジン及びこれから誘導される化合物である。いずれのアミノピリジンも基本的には適切であり、例えばメラミン、2,6−ジアミノピリジン、置換及び二量体アミノピリジン及びかかる化合物から調製される混合物である。他の有利な材料は、ポリアミド及びジシアンジアミド、ウレア及びその誘導体、及びピロリドン及びこれらから誘導される化合物である。適切なピロリドンは、イミダゾリジノン及びこれらから誘導される化合物、例えばヒダントイン(その誘導体は特に有利である)、さらにこれらの中でも特に有利なものはアラントイン及びその誘導体である。他の特に有利な化合物はトリアミノ−1,3,5−トリアジン(メラミン)及びその誘導体、例えばメラミン−ホルムアルデヒド縮合体及びメチロールメラミンである。非常に特に好ましいのは、メラミン、メチロールメラミン、メラミン−ホルムアルデヒド縮合体及びアラントインである。オリゴマー性ポリアミドも基本的にホルムアルデヒド捕捉剤としての使用に適切である。窒素含有安定剤も個々にまたは組み合わせで使用できる。基本的に適切な酸捕捉剤はカルボン酸の任意の金属塩である。一価または二価の金属イオンが可能であるが好ましいのはアルカリ金属またはアルカリ土類金属である。カルボン酸は有利には3〜18の炭素原子を有する。好ましいのはプロピオン酸塩、クエン酸塩、及びピルビン酸塩である。特に好ましいのは、クエン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、またはプロピオン酸カルシウムである。酸捕捉剤として有利に使用することができる他の材料は、珪酸塩、例えばAmbosol 500(Clariantから)、合成珪酸マグネシウムである。
【0023】
上に列記した添加剤(D)は個々にまたは互いに混合物として使用することができる。
本発明のポリアセタール成形用組成物は、好ましくは押出機で成分を混合することによりそれ自体周知な方法で製造することができる。
【0024】
本発明の成形用組成物は低い放出と良好な機械特性、及び例えば射出成形において製造速度を速くすることが可能になる迅速な結晶化を有する。
以下の実施例は、本発明を当業者に説明し他の有利な態様を開示することを意図したものであり、本保護の範囲を制限するものではない。
【0025】
【実施例】
使用したベース材料は、3.4重量%のジオキソランをコモノマーとして有する、MVR9のポリオキシメチレンコポリマーを含んでいた。使用した他の添加剤は、流動促進剤として0.2重量%のLicowax C、0.30重量%のIrganox 245、酸捕捉剤として0.10重量%のクエン酸カルシウム、及びホルムアルデヒド捕捉剤として0.05重量%のEurelon 975であった。Hostaform T1020をポリオキシメチレンターポリマー(C)として使用した。この材料はトリオキサン、1,3−ジオキソラン及び1400ppmのブタンジオールの1,4−ビスグリシジルエーテルのポリマーである。LuzenacからのNaintsch A7タルクを核剤(B)として使用した。ホルムアルデヒド放出を以下のVDA 275に従って測定した。試験片の調製:ポリアセタールペレットを射出成形により成形し、寸法80×50×1mmのプラークを作成する。以下の射出成形パラメータを有するKraus Maffei KM 120/340B射出成形機を用いる:溶融温度195℃、流動フロント速度200mm/秒、金型壁温度85℃、維持圧力900バール、維持圧力時間30秒間、冷却時間10秒間、背圧0〜10バール。試験に先立って試験片を24時間23℃、相対湿度50%の標準状態のキャビネットに保管する。
試験:1Lのガラスフラスコ内にあるステンレススチールのフックに、2つの試験片を吊り下げ(50mLの脱塩水の上)、60℃の循環空気乾燥キャビネットに3時間保管する。試験片を試験フラスコから取り除く。5mLの試験溶液を試験官にピペットで移し、試験官を95℃で10分間おく。次いで3mLのアセチルアセトンと3mLの20%強度の酢酸アンモニウムとの溶液を試験管に加える。試薬であるホルムアルデヒド形のジアセチルジヒドロルチジン複合体とともに412nmの吸収を分光学的に測定する。試験溶液中のホルムアルデヒド濃度を吸収から計算する。
【0026】
引張弾性率を機械特性の測定法であるDIN 527の引張試験により測定した。結晶化半減期(CHL)を結晶化速度の測定法である以下の方法で測定した:200℃で溶融させた薄POMフィルム(厚さ約10〜100μm)の結晶化を、偏光顕微鏡内の光セルを用いて溶融ポリマーを急速に152℃まで冷却することにより行う。結晶化半減期は、結晶化の事実上の始まりと、光の強度が最大値の半分になる点との間により与えられる。
【0027】
本発明による実施例1及び2は、核を有さないものと比べて低いホルムアルデヒド放出を示し、そしてタルクで核を作った材料は短い結晶化半減期(CHL)を有しているが、機械的特性は同等である(すなわち同等の弾性率である)。
【0028】
【表1】
Figure 2004512411
【0029】
【表2】
Figure 2004512411

【図面の簡単な説明】
【図1】図1はタルクとターポリマーの含量の関数として結晶化半減期を等高線プロット(contour plot)したものであり、タルクとターポリマーの共同的な効果を明らかにするものである。

Claims (10)

  1. 以下の成分:
    (A)ポリオキシメチレンホモポリマーまたはコポリマー、
    (B)(C)以外の核剤、
    (C)ポリオキシメチレンターポリマー、及び
    (D)他の添加剤
    を含み、(A)〜(D)の重量%の総量が、常に100%になる、熱可塑性成形用組成物。
  2. 以下の成分:
    (A)25〜99.9重量%のポリオキシメチレンホモポリマーまたはコポリマー、
    (B)0.0001〜1重量%の(C)以外の核剤、
    (C)0.001〜5重量%のポリオキシメチレンターポリマー、及び
    (D)70重量%までの他の添加剤
    を含み、(A)〜(D)の重量%の総量が、常に100%になる、熱可塑性成形用組成物。
  3. 以下の成分:
    (A)50〜99.8重量%のポリオキシメチレンホモポリマーまたはコポリマー、
    (B)0.001〜0.8重量%の(C)以外の核剤、
    (C)0.01〜3重量%のポリオキシメチレンターポリマー、及び
    (D)50重量%までの他の添加剤
    を含み、(A)〜(D)の重量%の総量が、常に100%になる、熱可塑性成形用組成物。
  4. 以下の成分:
    (A)60〜99.5重量%のポリオキシメチレンホモポリマーまたはコポリマー、
    (B)0.01〜0.3重量%の(C)以外の核剤、
    (C)0.05〜1重量%のポリオキシメチレンターポリマー、及び
    (D)40重量%までの他の添加剤
    を含み、(A)〜(D)の重量%の総量が、常に100%になる、熱可塑性成形用組成物。
  5. 以下の成分:
    (A)99.25重量%までのポリオキシメチレンホモポリマーまたはコポリマー、
    (B)0.02〜0.1重量%の(C)以外の核剤、
    (C)0.1〜0.5重量%のポリオキシメチレンターポリマー、及び
    (D)0.2重量%の流動促進剤及び/又は滑剤、0.3重量%の立体的ヒンダードフェノール化合物、0.10重量%の酸捕捉剤、及び0.05重量%のホルムアルデヒド捕捉剤を含む他の添加剤
    を含み、(A)〜(D)の重量%の総量が、常に100%になる、熱可塑性成形用組成物。
  6. 成分(B)としてタルクが使用される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱可塑性成形用組成物。
  7. 添加剤(D)として、2重量%までの立体的ヒンダードフェノール化合物及び/又はベンゾトリアゾール誘導体及びベンゾフェノン誘導体からなる群より選択される1.0重量%までの安定剤、及び/又は光安定化のための0.5重量%までの立体的ヒンダードアミン(HALS)を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱可塑性成形用組成物。
  8. タルクとポリオキシメチレンターポリマーを核剤として使用する、ポリオキシメチレン成形用組成物の結晶化時間を短くする方法。
  9. 繊維、フィルムまたは成形品の製造における、請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱可塑性成形用組成物の使用。
  10. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱可塑性成形用組成物から得られる成形品。
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