JP2004511808A - 体液サンプル中の生物学的細胞の直接的検出のためのアッセイ - Google Patents

体液サンプル中の生物学的細胞の直接的検出のためのアッセイ Download PDF

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Abstract

本発明は、体液サンプル中に含まれる生物学的細胞及び/又は生物学的粒子の迅速な検出方法に関する。上記方法は、ウイルス、カビ又はバクテリアによる感染によりひき起こされる個体における症状を迅速に診断するのに使用されることができる。上記方法は、複数の感染及び/又は好ましくはサイトカインである炎症応答因子を検出し、そしてそのような因子のプロフィールを完成することを含む。上記プロフィールは診断される症状のさらなる指標となるものである。好ましくはサイトカインである複数の炎症応答因子を検出する方法は、そのような因子のプロフィールを完成するステップを含み、また、ウイルス、カビ及びバクテリアを含む感染症の因子による感染によりひき起こされる個体における症状を迅速に診断する方法とは独立に実行されることもできる。特別には本発明は、迅速な検出のためのディップスティック又は同様の装置に関する。

Description

【0001】
技術分野
本発明は、体液サンプル中に含まれる生物学的細胞及び/又は生物学的粒子の迅速な検出方法に関する。上記方法はウイルス、カビ又はバクテリアによる感染によりひき起こされる個体における症状を迅速に診断するのに使用されることができる。
【0002】
上記方法は、好ましくはサイトカインである、複数の感染及び/又は炎症応答因子を検出し、そしてそのような因子のプロフィールを完成することを含む。上記プロフィールは診断される症状のさらなる指標となるものである。好ましくはサイトカインである複数の炎症応答因子を検出する方法は、そのような因子のプロフィールを完成するステップを含み、また、ウイルス、カビ及びバクテリアを含む感染性の因子による感染によりひき起こされる個体における症状を迅速に診断する方法とは独立に実行されることもできる。
【0003】
上記方法は、好ましくは自己抗体である、少なくとも1の免疫システム因子のような少なくとも1の炎症応答因子を検出するさらなるステップ、そして場合によりそのような因子のプロフィールを完成することをさらに含む。上記因子は、診断される症状の唯一の又は最初の指標であることができ、又は診断される症状のさらなる指標として寄与することができる。
【0004】
本発明による方法は、
i)サイトカインを含む感染性の因子及び/又は感染及び/又は炎症応答因子を潜在的に含む体液サンプルを
ii)好ましくは定量的に検出することができる、所定の感染性の因子及び/又は所定の炎症応答因子を特異的に認識することのできるターゲティング種、と接触させることにより実行される。接触は基本的に体液サンプルの前処理なしに行なわれることが好ましい。
【0005】
ターゲティング種は、感染性の因子及び感染応答因子のうちの1又は両方と接触できるものが好ましい。ターゲティング種は、ターゲティング種と感染性の因子及び感染応答因子のどちらか一方又は両方との複合体が例えば側方流デバイスの固相試験エリアと接触した場合に検出可能な可視ラベルを含むこともできる。
【0006】
発明の背景
微生物細胞からの抗原は、従来技術により検出されている。米国特許第4,663,227号は、イムノアッセイの手段でウイルスを検出する方法に関し、上記イムノアッセイにおいては、ウイルス粒子を結合し、そして前記ウイルス粒子抗原と免疫複合体を形成することにより検体から除去するために抗ウイルス抗体でコートされた拡張された固相を採用し、抗ウイルス抗体でコートしたミクロスフィアの分散を含む可動性の固相を、前記ミクロスフィアを前記免疫複合体に結合した抗原に結合させるために用いた。検出感度は染料又はラベルを含むミクロスフィアを用いることにより増大した。拡張された固相は、検体と容易に接触することのできるディップスティック、シリンジ、チューブ又はコンテナの形態であることができる。ウイルス検出キットは拡張された固相及び可動性の固相であってそれぞれ抗ウイルス抗体でコートされたものを提供する。
【0007】
1の実施態様において米国特許第4,663,277に開示された発明は、以下のステップ:
i)望ましくない成分を除去するための検体の処理、
ii)検出されるウイルス特有の抗原と免疫複合体を形成することのできる抗ウイルス抗体がそこへ接合している固相支持体と、試料を接触させること、
iii)検体から固相支持体を分離すること、
iv)分離した固相支持体を、0.1μmより小さい分散したミクロスフィアであって金属元素でラベルしたものからなる可動性の固相であって、前記ミクロスフィアを前記免疫複合体に結合させることのできる抗ウイルス抗体がそこへ接合されたものと接触させること、
v)結合していない可動性の固相を固相支持体から分離すること;そして
vi)X−線蛍光によって、前記固相支持体に結合したミクロスフィアの存在を測定し、これによって、前記検体中のウイルスの存在を検出又は決定すること、を含む検体中のウイルス検出方法に関する。
【0008】
抗種抗体は、可動性の固相に対するのと同様に固相支持体に共有結合によって結合し、抗種抗体と免疫複合体を形成する抗ウイルス抗体がこれと結合させられ、これによって検出されるウイルス抗原と免疫複合体を形成することのできる抗ウイルス抗体が、前記固相支持体及び前記可動性の固相に接合される。
【0009】
本発明の1の実施態様において、対応する異なるタイプのウイルス抗原と複合体を形成することができる複数の抗ウイルス抗体が、可動性の固相に対するのと同様に、固相支持体に接合され、これによって検体中の1又はそれを越える複数の異なるタイプのウイルスの存在を同時に検出することができる。
【0010】
米国特許第4,740,467号は、梅毒並びに他のイチゴ腫及び熱帯白斑性皮膚病のようなトレポネーマ性感染症の診断方法を開示する。上記方法は、i)梅毒、イチゴ腫又は熱帯白斑性皮膚病を有する疑いのある人からの外傷浸出液、髄液、血清、尿、羊水、滑液又は組織ホモジェネートをii)パーテニュエ(pertenue)、エンデミカム(endemicum )、カラテウム(carateum)及びパリダム(pallidum)を含むトレポネーマ・パリダム(Treponema pallidum)の亜種である抗原に特異的なモノクローナル抗体の試薬と一緒にして混合することを含む。仮に梅毒の原因となる生物体であるトレポネーマ・パリダム(Treponema pallidum)が存在した場合、モノクローナル抗体とトレポネーマ・パリダム(T.pallidum)細胞上の抗原部位との間で、免疫的に特異的な結合反応が起こるだろう。ラジオイムノアッセイ、蛍光イムノアッセイ、酵素結合免疫測定法、凝集反応及び補体消費テストを含む多様な技術によって陽性の免疫反応が直接検出される。
【0011】
米国特許第5,290,677号は、A型肝炎ウイルスに特異的な抗体によって、ウイルス粒子全体を捕捉することによってA型肝炎ウイルスを検出する方法を開示する。続くステップにおいて上記方法は、所定の配列を有するプライマーの存在下で逆転写によりRNAのcDNAコピーを作製すること、上記cDNAをポリメラーゼ連鎖反応によって増幅すること、及び増幅されたcDNAを所定の配列のプローブを用いたハイブリダイゼーションによって、又はプライマーに結合したラベルの検出によって検出することを含み、ここで検出できるハイブリダイゼーション又は増幅はA型肝炎ウイルスの存在を示唆するものである。遊離のウイルス(例えば、便、環境的サンプル、又は他の媒介物に結合した物質)を含むサンプルは、固相をコートする高力価の抗−HAV抗体を用いたウイルス全体の免疫的選択によって外来性の物質から選択的に除去することができる。上記ウイルスRNAをその後特異的なプライマーの存在下で変性し、上記ウイルスRNAを標準的な方法を用いて、cDNAに逆転写する。
【0012】
微生物細胞の検出に関する診断方法のさらなる実施例が、例えば、新生児又は免疫無防備状態の患者(例えばHIV又は移殖患者)のような免疫不全の患者における感染の迅速なアッセイに関する米国特許第6,077,665号に開示されている。上記方法は最初の評価における診断を許容しており、それによって非感染患者の抗生物質による治療及び集中治療室への拘束が避けられる。本アッセイはバクテリア、ウイルス又はカビの血流、髄液(CSF)、又は尿路中のコロニー形成の検出を含む敗血症の診断に用いられることができる。上記方法は全血サンプル中の多形核白血球(PMN、好中球)CD11b(Mac−1、CR3)レベルのフローサイトメトリー又はレーザースキャニング顕微鏡検査による測定に基づいている。
【0013】
米国特許第5,965,354号は、単純ヘルペスウイルス(herpes simplex virus)感染の診断のための方法及び免疫診断テストキットに関する。上記方法及びキットは一段階アッセイ型式におけるタイプ−特異的及びタイプ−共通の抗原を採用する。上記発明の方法は、1の実施態様において、以下のステップ:
i)単純ヘルペスウイルスに対する抗体を有する疑いのあるヒトからの生物学的サンプルを、1又はそれ以上の精製された単純ヘルペスウイルスポリペプチドであって固相支持体に結合したものと、仮に生物学的サンプル中に単純ヘルペスウイルス抗体が存在する時、これが前記単純ヘルペスウイルスポリペプチドに結合できる条件下で、接触させること、そして
ii)単純ヘルペスウイルスの存否の指標として、結合した抗体の存否を検出すること、ここで前記検出は、少なくとも1の検出可能にラベルされた抗−ヒトイムノグロブリン抗体を用いて行なわれる、
を含む。
【0014】
米国特許第5,939,254号は、デング熱ウイルス(dengue virus)の3′−非翻訳領域の一部分を増幅する特異的なプライマー、及びデング熱ウイルスの特異的な検出のためにこれらのプライマーを高速逆転写酵素連鎖反応(RT−PCR)において使用する方法を開示する。
【0015】
米国特許第5,919,616号は、潜在的にウイルス抗体を含む患者血清を酵素結合免疫測定法(ELISA)を含むアッセイに使用できるウイルス特異的なペプチドと反応させる手段による単純ヘルペスウイルス感染の血清学的な検出に関する。
【0016】
米国特許第5,744,299号は、ヒトパラインフルエンザウイルス(human parainfluenza virus )の存否及び上記ウイルスの定量のための生物学的サンプルの評価方法に関する。上記方法は、生物学的サンプルからのRNAの単離、単離されたRNAからのcDNAの作製、作製されたcDNAの増幅、及び増幅された配列の検出によるウイルス感染の判定のステップを含む。
【0017】
米国特許第5,695,930号は、ヒト免疫不全ウイルスの検出方法であって、以下のステップ:
i)ヒトからの唾液をニトロセルロースを含む、固相支持体に結合したヒト免疫不全ウイルスからのp17タンパクと、一時的に、そして唾液中の抗体が前記抗原と複合体を形成するのに十分な条件下で、接触させる、そして
ii)複合体を検出するために、上記複合体を検出手段にかける、
を含む前記方法に関する。
【0018】
米国特許第5,660,979号はヒトレトロウイルス(human retrovirus)によるヒト細胞中のウイルス複製をRNA増幅を用いて判定する方法であって、スプライシングされたRNAと特異的にハイブリダイズするが、ゲノムのRNAとはハイブリダイズしないRNAプローブのハイブリダイゼーションを検出するステップを含む前記方法を開示する。上記方法は非複製ウイルスを検出せずに、1次感染によるRNA複製を早期に検出することを可能とする。
【0019】
米国特許第5,643,714号は、ヒト血清においてHTLV感染を検知し、確認するための診断的アッセイ中で用いられるHTLVgp21エンベロープタンパク特異的なペプチドに関する。上記発明はまたヒト血清サンプル中でのHTLV感染の存在の検出のためのキットに関する。上記キットは、以下の:
i)固相支持体、
ii)反応ゾーンにおいて固相支持体に結合したペプチド抗原、そして
iii)支持体に結合したヒト抗体の存在を検出するためのレポーター手段、
を含む。
【0020】
米国特許第5,593,849号は、ヒトオピオイドペプチド、ダイノルフィンを擬態する環境タンパクシークエンスに対する抗体の存在をヒト体液サンプル中において検出するために酵素結合免疫法を用いる免疫化学的アッセイを開示する。上記アッセイは正常レベルのダノルフィンペプチド又はそれらの受容体における変化に関連した精神生物学的又は医学的な異常を関連づけ、そして診断することを可能にする。
【0021】
米国特許第5,587,285号は、高感度の抗−HIV抗体検出アッセイについて記載する。上記アッセイは、抗−HIV抗体に免疫反応的に結合する非変性HIV抗原決定基を用いることによって、生物学的サンプル中の抗−HIV抗体の存在を検出する。非変性HIV抗原決定基は、血清サンプル中の抗−HIV抗体を、非変性HIV抗原に対するHIV抗体の存在の血清陰性をテストすることにより検出する手段を提供した。
【0022】
米国特許第5,565,319号は、ネコのT−リンパ球指向性のレンチウイルス(feline T−lymphotropic lentivirus (FTLV))のウイルス単離物及びウイルス上の抗原部位に対する抗体に由来する成分に関する。上記成分はFTLVの検出及びこれに対するワクチン接種のための多様な技術において有用である。開示された検出方法はイムノアッセイを含む。1の実施態様においてネコ免疫不全ウイルス(Feline Immunodeficiency Virus (FIV))抗体を検出するための酵素結合免疫測定法(ELISA)が提供される。上記アッセイは、FIV抗原でコートされた固相、ここで固相に露出されたサンプル中のFIV抗体が抗原に結合し、;そして固相に結合したFIV抗体に結合する検出可能なラベル接合体を含む。
【0023】
米国特許第5,487,969号は、個体におけるヘルペスBウイルスの存在を検出するための方法であって、以下のステップ:
i)ヘルペスBウイルス(herpes B virus)に感染している疑いのある個体からのサンプルを得ること、
ii)いかなるヘルペスBウイルスからもDNAを抽出すること、
iii)所定のプライマー配列を用いて抽出されたDNAのセグメントを増幅すること、
iv)例えば、増幅されたDNAセグメントを制限酵素で消化することによって、又はラベルされたオリゴヌクレオチドプローブと増幅されたDNAセグメントをハイブリダイズすることによって、増幅されたDNAセグメントを分析すること、
を含む前記方法に関する。
【0024】
米国特許第5,225,322号は、前記抗原を含む疑いのあるテストサンプル中の抗原を検出し、同時に前記抗原に特異的な抗体のフィンガープリントを決定するための方法に関する。上記方法は以下のステップ:
i)問題となる抗原に特異的なポリクローナル抗体を提供すること、
ii)各抗体の電荷によってポリクローナル抗体を相互に分離すること、
iii)ステップii)で分離された抗体が、固相支持体上で相互に同一の相対的位置を維持するように、分離した抗体を固相支持体に結合すること、抗体の相対的位置は前記抗原に特異的な抗体のフィンガープリントを形成する、
iv)ステップiii)で結合した抗体を、ステップiii)で結合した抗体に上記抗原が結合するように選択された条件下で、抗原を含んでいる疑いのあるテストサンプルと接触させること、
v)ステップiv)で結合した抗原を、検出可能にラベルされた抗原特異的な抗体と、前記検出可能にラベルされた抗体が前記抗原と結合するように選択された条件下で、接触させること、そして、
vi)テストサンプル中の前記抗原の存在の指標として検出可能にラベルされた抗体を検出すること、及びテストサンプル中に抗原が存在する場合、抗原特異的な抗体のフィンガープリントを明らかにすること、
を含む。
【0025】
米国特許第5,212,062号は、サンプル中のオウム病クラミジア(Chlamydia psittaci)又はトラコーマ病原体(Chlamydia trachomatis )からの抗原を検出する方法に関する。上記方法は以下のステップ:
i)サンプルを、固相支持体に結合した所定のモノクローナル抗体に一時的に、そして前記支持体上で免疫複合体を形成するのに十分な条件下で、接触させること、
ii)上記支持体を、前記免疫複合体中の前記抗原に結合する抗体と一時的に、結合がおこるのに十分な条件下で接触させること、
iii)前記サンプル中のオウム病クラミジア(Chlamydia psittaci)又はトラコーマ病原体(Chlamydia trachomatis )抗原の存在の指標として、前記免疫複合体の存在を検出すること、
を含む。
【0026】
米国特許第5,155,021号は、単純ヘルペスウイルスの判定のための方法を対象としており、単純ヘルペスウイルス抗原を含む疑いのある検体を約0.1〜約600m /gの粒子を表面部分に含むポリマー粒子と接触させる、最初のステップi)を含む。各粒子はいかなる化学的又は生物学的物質からも実質的に遊離しており、直径の平均が約0.01〜約10μmである。上記粒子は直接的に単純ヘルペスウイルス抗原に結合することができる。約10分間のステップi)の接触の間に、粒子に直接的に結合した単純ヘルペスウイルス抗原を第2のステップii)において単純ヘルペスウイルス抗体と、前記粒子上で、免疫複合体を形成するように接触させる。その後、結合複合体を、複合体を形成しなかった単純ヘルペスウイルス抗体と、平均孔サイズ約0.1〜約20μmの微孔膜を用いて分離し、上記複合体を前記試料中の単純ヘルペスウイルスの存在の指標として判定する。上記方法は約30分以内に実施される。
【0027】
米国特許第5,093,230号は、HIV−1、HIV−2、HYLV−I、及びHTLV−IIから成る群から選ばれたレトロウイルスに対するIgM抗体の検出方法に関する。上記方法は70分以内に実施され、以下のステップ:
i)ゲル電気泳動により分離されたウイルスライセートから得られた、ブロットされ、分離されたレトロウイルス抗原タンパクを含むニトロセルロース紙と、テストサンプルを接触させ、そしてニトロセルロース紙とテストサンプルがサンプル中の抗体とニトロセルロース紙上のタンパクとの結合を可能とするような所定の条件下で、インキュベートすること、
ii)インキュベートされたステップi)のニトロセルロース紙と、前記抗体と反応性のある抗−IgM抗血清であって酵素と結合したものを接触させること、そして抗血清が前記抗体に結合できるようにインキュベートすること、
iii)ステップii)のインキュベートされたニトロセルロース紙をステップii)の酵素に特異的な酵素基質と接触させること、及び発色するようにインキュベートすること、
iv)ステップiii)の発色反応を停止し;そして
v)ウイルスライセートに対する抗体の存在の指標として発色量を評価すること、
を含む。
【0028】
複数のサイトカインが従来技術により検出されている。米国特許第5,587,294号は、血液中の内因性のサイトカインを測定する方法に関する。サイトカインはサイトカインを結合する物質の存在下で測定されるため、慣用方法では不正確な結果となる。上記発明はまた、唾液及び鼻からの分泌液のような生物学的液体中のサイトカインの非観血的な測定に関する。1の実施態様において、上記発明はヒトにおけるサイトカイン療法のモニタリング方法に関し、ここでサイトカインは、IL−1ではないという条件で、担体分子を結合する。上記方法は以下のステップ:
i)潜在的にサイトカインを含むヒト体液サンプルを得ること、
ii)ステップi)からのサンプルを以下の:
a)実質的にすべてのサイトカインに特異的に結合することのできる抗体、ここで抗体は固相支持体上に固定化されている、及び
b)ラベルされたサイトカインの結合エピトープ、ここで抗体結合について上記ラベルされた結合エピトープがサイトカインと競合する、
と併合してアッセイ混合物を形成すること、
iii)固定化された抗体が、特異的にサイトカイン又はラベルされた結合エピトープと結合できるように、アッセイ混合物をインキュベートすること、
iv)結合していない、ラベルされた結合エピトープを固相支持体から洗浄すること、
v)固相支持体上の結合したラベルを検出すること、
vi)サンプル中のサイトカインの量を決定すること、
を含む。さらなるステップにおいて、決定されたサイトカインの量と、先の体液サンプル中においてサイトカインが決定されたサンプル中のサイトカイン量とを比較する。好ましいサイトカインはインターロイキン−2、インターロイキン−6、インターフェロン−α、インターフェロンγ及び腫瘍壊死因子−αである。
【0029】
発明の要約
最初の側面において、サンプル中に約2000/μl(10−6リッター)未満の量で存在する、所定の生物学的細胞を直接検出するキットが提供され、前記キットは以下の:
i)固相支持体、
ii)固相支持体に結合する複数の第1ターゲティング種であって、上記固相支持体に接触されるサンプル中に、上記所定の生物学的細胞が存在する場合に、直接上記細胞を検出することができる上記ターゲティング種、そして
iii)接合体であって、少なくとも以下の:
a)1の第1及び/又は第2ターゲティング種であって、固相支持体に接触されるサンプル中に、上記所定の生物学的細胞が存在する場合に、直接上記細胞を検出することができる上記ターゲティング種、及び
b)少なくとも1のラベリング種
に結合するポリマー担体分子を含む前記接合体、
を含む。
【0030】
本発明はさらなる側面においてサンプル中の生物学的細胞の検出方法及び個体における感染の診断及び/又は治療方法に関する。
【0031】
好ましくは体液サンプルである、サンプル中に存在する所定の生物学的細胞を検出する方法は以下のステップ:
i)サンプルを本発明によるキットと接触させること、及び
ii)所定の生物学的細胞をターゲティングすることのできる、ターゲティング種を検出すること、
を含み、ここでターゲティング種の検出は、サンプル中の上記生物学的細胞の存在を指標となる。
【0032】
他の側面においては、サンプル中に100ナノグラム(100×10−9グラム)/ミリリッター(10−3リッター)未満の量で存在する、少なくとも1の所定の炎症の指標を検出する方法が提供される。上記方法は以下のステップ:
i)サンプルを、キットであって以下の:
a)固相支持体、
b)固相支持体に結合する複数の第1ターゲティング種であって、固相支持体に接触されるサンプル中に、上記所定の生物学的細胞が存在する場合に、直接上記細胞を検出することができる上記ターゲティング種、そして
c)接合体であって、以下の:
i)少なくとも1の第1及び/又は第2ターゲティング種であって、固相支持体に接触したサンプル中に、前記所定の生物学的細胞が存在する場合に、直接前記細胞を検出することができる前記ターゲティング種、及びii)少なくとも1のラベリング種
に結合するポリマー担体分子を含む前記接合体、
を含む前記キットに接触させるステップ、及び
ii)所定の炎症の指標をターゲティングすることのできるターゲティング種を検出するステップ、
を含み、ここで、ターゲティング種の検出が、上記サンプル中の上記所定の炎症の指標の存在の指標となる。
【0033】
炎症の指標又は炎症性物質という用語は、例えばサイトカイン及び自己抗体のような指標である、炎症性の及び/又は免疫システムの活性の指標を意味する。
【0034】
さらなる側面においては、個体における感染性の症状を診断する方法であって、以下のステップ:
i)体液サンプル中に存在する、所定の生物学的細胞を本発明による方法に従って検出すること、及び
ii)前記感染性の症状を診断すること、
を含む前記方法が提供される。
【0035】
さらなる側面においては、個体における炎症性の症状を診断する方法であって、以下のステップ:
iii)体液サンプル中に存在する少なくとも1の所定の生物学的粒子を本発明の方法に従って検出すること、そして
iv)前記炎症性の症状を診断すること、
を含む前記方法が提供される。
【0036】
なおさらなる側面において、本発明は個体における感染性の症状を診断する方法であって、以下のステップ:
i)体液サンプル中に存在する所定の生物学的細胞を本発明の方法に従って検出すること、
ii)体液サンプル中に存在する所定の炎症の指標を本発明の方法に従って検出すること、そして
iii)前記感染性の症状を診断すること、
を含む方法に関する。
【0037】
なお別の側面においては、個体における感染性の症状を治療する方法であって以下のステップ:
i)本発明のいずれかの方法に従って診断を実行すること、そして
ii)上記診断に基づいて上記感染性の症状を治療すること、
を含む前記方法が提供される。
【0038】
本発明のなおさらなる側面は、本発明によるキットであって、以下の:
i)所定の生物学的細胞又は所定の炎症の指標を検出する方法、及び
ii)個体における感染性の症状を診断する方法及び/又は個体における感染性の症状を治療する方法
の中で用いられる前記キットに関する。
【0039】
発明の詳細な説明
1の好ましい実施態様において、本発明は、サンプル中に約2000/μl(10−6リッター)未満の量で存在する、所定の生物学的細胞を直接検出するキットを提供し、前記キットは、以下の:
i)固相支持体、
ii)固相支持体に結合する複数の第1ターゲティング種であって、固相支持体に接触されるサンプル中に、上記所定の生物学的細胞が存在する場合に、直接上記細胞を検出することができる上記ターゲティング種、そして
iii)接合体であって、少なくとも以下の:
a)1の第1及び/又は第2ターゲティング種であって、固相支持体に接触されるサンプル中に、上記所定の生物学的細胞が存在する場合に、直接上記細胞を検出することができる上記ターゲティング種、及び
b)少なくとも1のラベリング種、
に結合するポリマー担体分子を含む前記接合体であって、ここで上記ポリマー担体分子が、複数の少なくとも1の反応性のある官能基、少なくとも1の反応性のある官能基に結合した少なくとも1の連結部分、及びターゲティング種及びラベリング種から成る分子種群から選ばれた少なくとも1の分子種を含み、ここで各分子種が、上記試薬に結合した少なくとも1の連結部分と反応性のある、少なくとも1の官能基を含み、そしてここで、上記接合体が、連結部分を介してそこへ共有結合により結合する、少なくとも1の分子種を含む。
【0040】
上記ポリマー担体分子は、好ましくはポリマー担体1gあたり約5〜約5000μmol の量の反応性の官能基を含む。
【0041】
他の実施例においては、ポリマー担体分子は例えば本発明による1のデキストラン鎖であって400未満のラベリング種、好ましくは可視的に検出できるターゲティング種又は蛍光性に検出できるラベリング種の形態で、例えば380未満のラベリング種、例えば360未満のラベリング種、例えば340未満のラベリング種、例えば320未満のラベリング種、例えば300未満のラベリング種、例えば280未満のラベリング種、例えば260未満のラベリング種、例えば240未満のラベリング種、例えば220未満のラベリング種、例えば200未満のラベリング種、例えば180未満のラベリング種、例えば160未満のラベリング種、例えば140未満のラベリング種、例えば120未満のラベリング種、例えば100未満のラベリング種、例えば80未満のラベリング種、例えば70未満のラベリング種、例えば60未満のラベリング種、例えば50未満のラベリング種、例えば40未満のラベリング種、例えば30未満のラベリング種、例えば25未満のラベリング種、例えば20未満のラベリング種、例えば15未満のラベリング種、例えば12未満のラベリング種、例えば10未満のラベリング種、例えば8未満のラベリング種、例えば4未満のラベリング種、例えば3未満のラベリング種、例えば2未満のラベリング種を含む。
【0042】
1のデキストラン鎖ポリマーの分子量は好ましくは約500,000Daであるが、分子量約100,000〜約900,000Daのものもまた使用可能である。
【0043】
他の連結部分もまた、以下において詳細に記載されている通りに用いることができるが、1の実施態様における各デキストラン鎖は、好ましくはジビニルスルホンにより20〜22%が活性化した、約2,700のグルコース単位を含む。
【0044】
1の実施態様においては、ターゲティング種及びラベリング種と反応するデキストラン鎖あたりの約600の連結部分のうち約半分が好ましくは、しかし限定されないが、ジビニルスルホ基であり、そしてこれはデキストラン鎖あたりのラベリング鎖は約400未満であるという数字を提供する。しかし、600の連結部分のうちの約半分以上がラベリング種とよく反応することができ、したがってラベリング種の数は約400よりも高い。
【0045】
本発明による1のポリマー担体分子中のラベリング種とターゲティング種の数は本発明に従って検出可能なウイルス粒子を含む生物学的細胞の最小量に影響を及ぼす。1の実施態様において、検出できる細胞の最小量はサンプル検体1マイクロリッターあたり2000細胞より少なく、例えば1マイクロリッターあたり1900細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり1800細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり1700細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり1600細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり1500細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり1400細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり1300細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり1200細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり1100細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり1000細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり900細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり800細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり700細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり600細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり500細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり450細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり400細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり350細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり300細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり280細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり260細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり240細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり220細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり200細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり180細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり160細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり140細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり120細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり100細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり80細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり60細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり50細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり45細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり40細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり35細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり30細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり25細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり20細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり15細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり10細胞未満、例えばサンプル検体1マイクロリッターあたり5細胞未満、例えば1マイクロリッターあたり1細胞未満である。
【0046】
本発明による他の実施態様においては、検出可能な細胞の最小値は例えば1ミリリッターあたり1000細胞未満、例えば1ミリリッターあたり900細胞未満、例えば1ミリリッターあたり800細胞未満、例えば1ミリリッターあたり700細胞未満、例えば1ミリリッターあたり600細胞未満、例えば1ミリリッターあたり500細胞未満、例えば1ミリリッターあたり400細胞未満、例えば1ミリリッターあたり300細胞未満、例えば1ミリリッターあたり200細胞未満、例えば1ミリリッターあたり150細胞未満、例えば1ミリリッターあたり100細胞未満、例えば1ミリリッターあたり90細胞未満、例えば1ミリリッターあたり80細胞未満、例えば1ミリリッターあたり70細胞未満、例えば1ミリリッターあたり60細胞未満、例えば1ミリリッターあたり50細胞未満、例えば1ミリリッターあたり40細胞未満、例えば1ミリリッターあたり30細胞未満、例えば1ミリリッターあたり20細胞未満、例えば1ミリリッターあたり10細胞未満、例えば1ミリリッターあたり5細胞未満、例えば1ミリリッターあたり3細胞未満、例えばサンプル検体1ミリリッターあたり1細胞未満である。
【0047】
例えば体液サンプルのようなサンプル中に存在する、ウイルス粒子を含む生物学的細胞は、好ましくは本発明の一方法による陽性の診断結果として、約20分未満の時間で検出され、そして記録され、例えば15分未満、例えば10分未満、例えば8分未満、例えば7分未満、例えば6分未満、例えば5分未満、例えば4分未満、例えば3分未満、例えば2分未満、例えば1分未満、例えば45秒未満、例えば30秒未満、例えば15秒未満で検出され、そして記録される。
【0048】
上記テストが上で特定された細胞量を所定の時間内で検出することが可能な場合、本発明のための好ましい統計的な質のパラメータについて以下のように概要を述べることができる。
【0049】
感受性:少なくとも80%、例えば少なくとも85%、例えば少なくとも90%、
特異性:少なくとも80%、例えば少なくとも85%、例えば少なくとも90%、
陽性の予測値:少なくとも80%、例えば少なくとも85%、例えば少なくとも90%、
陰性の予測値:少なくとも80%、例えば少なくとも85%、例えば少なくとも90%、より好ましくは少なくとも99.5%。
【0050】
上記陽性の及び陰性の予測値はテストされる母集団における疾患の羅患率と密接に関係している。このような状況においては、統計学的な計算は、テストを使用するのに現実的な母集団のタイプに基づくことが好ましい。したがって、統計学的な計算は上記疾患を有することがわかっている母集団に基づくだけでなく、上記疾患に対して陰性であることが判明するかも知れない個体にも基づく。本発明によるキットの有効性及び感受性次第で、上記キットはテストの対象となっている症状の羅患率が100%未満、例えば90%未満、例えば80%未満の母集団のテストに特に好適であり、さらに好ましくは70%未満、なおさらに好ましくは60%未満、例えば約50%未満の母集団のテストに好ましい。
【0051】
本発明は他の実施態様において、検体中のウイルスを含む生物学的細胞の検出方法を提供し、ここで場合により、望ましくない成分を除去する処理がされる、前記検体を、拡張された固相であって、そこへ好ましくはウイルスを含む生物学的細胞に対する抗体であるターゲティング種を接合させたものと接触させる。接触結果は抗体の場合、ターゲットとなる生物学的細胞及びウイルスに特徴的な抗原と免疫複合体を形成することに用いられる。
【0052】
拡張された固相を検体と分離する;前記分離した拡張された固相を、本発明によるポリマー担体分子であってそこへ所定の抗体のようなターゲティング種を接合させたものを含む可動性の固相と接触させる。上記抗体は結果的に本発明による前記ポリマー担体分子の前記免疫複合体に結合する;続いて、拡張された固相を前記可動性の固相から分離する;そして前記拡張された固相に結合した本発明によるポリマー担体分子の存在を検出し、これによって前記検体中のウイルスを含む生物学的細胞の存在を検出又は判定する。
【0053】
本発明はまた、生物学的細胞の検出キット及びウイルスの検出キットであって個々の構成物として以下の:
(a)拡張された固相であって、そこへ好ましくは、検出される生物学的細胞及びウイルス特有の抗原と免疫複合体を形成することのできる抗体である、ターゲティング種を接合させたもの;及び
(b)前記ターゲティング種又は好ましくは検出される生物学的細胞及びウイルスに特有の抗体である、別のターゲティング種を接合させた、本発明によるポリマー担体分子の分散から成る可動性の固相、
を含む前記キットを提供する。
【0054】
検出されるタイプのウイルスを含む生物学的細胞を含む検体を、1の実施態様において、拡張された固相の構成物であって、少なくとも1の位置において検出される生物学的細胞及びウイルスの抗原と複合体を形成するターゲティング種でコートされたものに露出する。
【0055】
1の実施態様においては、拡張された固相は、拡張された固相から検体を洗い出すような方法で検体から分離し、そして分離した拡張された固相をその後、可動性の固相であって、好ましくは抗体である、同一又は異なるターゲティング種を含む、本発明による分散されたポリマー担体分子であるものと接触させる。仮に、検出されるウイルスを含む生物学的細胞(それぞれ“ターゲット”生物学的細胞及び“ターゲット”ウイルス)の抗原の免疫複合体が拡張された固相上で形成された場合、本発明によるポリマー担体分子がそのような複合体に結合するであろう。
【0056】
非結合の、本発明によるポリマー担体分子である可動性の固相を、その後洗浄のような方法で除去し、そして拡張された固相を、拡張された固相に結合した本発明によるポリマー担体分子の存在を判定するために、検査する。これらは、いくつかの場合において可視的に検出することができ、例えば本発明によるポリマー担体分子が最初に染色又は着色される場合である。顕微鏡による検査を採用することもできる。本発明によるポリマー担体分子にトレーサーやラベルを使用することは、ここで以下においてさらに詳述する他の検出方法の使用を可能にする。
【0057】
この手段によって、結合した本発明によるポリマー担体分子の存否がウイルスを含むターゲット生物学的細胞の存否の検出を可能とし、結合した本発明によるポリマー担体分子の量の評価が、検体中のウイルスを含む生物学的細胞の量の決定を、例えばスタンダードの結果と既知のサンプルのアッセイを比較することにより可能とする。
【0058】
本発明において用いられる拡張された固相は、多様な形態及び構造で採用されることができる。上記固相は、好ましくは抗体であるターゲティング種が結合又は会合することができる部位を有し、検体と本発明による方法において用いられる他の物質との接触を可能とする。ここで、以下に詳述するように、好ましい検体は体液サンプルである。
【0059】
拡張された固相は、検体及び他の試薬と容易に接触する、単純な操作を可能とする形態が最良である。この目的のために、拡張された固相は少なくともディップスティックの一部、シリンジ、チューブ又はコンテナの形をとることができる。
【0060】
検体及び他の試薬はシリンジに吸いとって、駆出することができ、チューブを通じて流動させ、或いはテストチューブの形をしたコンテナのようなコンテナに蓄積することができる。そのような装置内で、拡張された固相は上記装置の全体又は一部を形成することができ、シリンジ、チューブ又はコンテナの場合、拡張された固相で形成された部分は、少なくとも検体及び試薬との接触を可能とする装置の内部において露出される。好ましくは抗体である、ターゲティング種は、好ましくは拡張された固相の一部分において濃縮され、検体に露出される。
【0061】
もう一つの好ましい形態の拡張された固相はディップスティックである。そのようなディップスティック内では、拡張された固相は少なくとも1の末端に含まれ、好ましくは抗体である、拡張された固相に接合したターゲティング種がディップスティックの末端において濃縮されることがさらに望ましい。しかしながら、拡張された固相は完全なディップスティックを含み、1の末端又は1より多い部位において濃縮された、好ましくは抗体である、ターゲティング種を含む。
【0062】
ディップスティックは拡張された固相から完全に形成することができ、その1の末端において、好ましくは抗体である、ターゲティング種のコーティングを接合している。他の実施態様においては、ディップスティックは、その一端が本体の一部分に付着した拡張された固相を有する。好ましくは抗体である、ターゲティング種のコーティングを拡張された固相に接合させる。さらに他の実施態様においては拡張された固相は検体を置くことのできる管状のコンテナを完全に形成する。好ましくは抗体である、ターゲティング種のコーティングを、コンテナの底部近くに置き、1以上の位置において濃縮する。
【0063】
拡張された固相は、好ましくは抗体である、目的のターゲティング種がそこへ効果的に結合されうる材料で構成される。抗体タンパクとの共有結合のために、固相の材料は、水溶性のカルボジイミドを接合試薬として用い、表面にカルボキシル基を含むように選択されることができる。好ましい材料は、アクリル樹脂であり、これは、好ましくは抗体である、目的とするターゲティング種を接合によって結合することを可能とするカルボキシル化された表面を有する。表面にアミノ基を有する材料については、反応性のカルボキシル中間体が無水コハク酸との反応により調製できる。多様な無機支持体、典型的にはガラス、もまた好ましくは抗体である、ターゲティング種との共有結合性のカップリングのために調製することができる。例えば“Enzymology, Series of Textbooks and Monographs,”Vol. 1, Chapter 1, 1975に言及があり、その開示がここに参考文献として含まれている。
【0064】
好ましくは抗体であるターゲティング種を結合できる拡張された固相材料は、アッセイステップに重大な干渉をしない材料から選択する。
【0065】
組織検体中の非特異的な凝集剤であってその一部がイムノグロブリンと結合しているものの存在は、本発明による可動性のポリマー担体分子が拡張された固相に、特異的な抗原のない条件においても結合するという誤った結果をもたらしうる。アッセイ中にくり返し洗浄することは非特異的結合を減らすであろうが、しかし、非特異的な凝集剤の除去はそのような望ましくない結合を防ぐのに必要である。単純なポリスチレンラテックスの表面は、例えば、IgGでコートされた表面がより高い親和性を提供する一方、受動的に凝集剤のいくつかを除去することができる。
【0066】
以下の記述においては、便宜のために、拡張された固相は、他の形態がここで上で説明されたように使用できるものであるにもかかわらず、好ましいディップスティックを指す。
【0067】
1の実施態様においては、生物学的細胞は、必須にウイルス粒子から成る又はこれを含むものである。典型的なウイルス粒子は、通常は100以上の、多くの同一の抗原エピトープ又はタンパクセットを有する。上記タンパクは特異的な抗体と非常に強く結合し、複数の接合体又は免疫複合体を形成する。モノクローナルの形態の高度に特異的な抗体もまた選択されたモノクローナルマウス抗体のハイブリドーマにより、又はヒトIgMのためのEpstein−Barrウイルスにより形質転換されたヒトB−リンパ球により産生されることで入手可能である。
【0068】
適切に選択した場合、これらのモノクローナル抗体はビリオンと、不変のそして複製可能な結合をすることができる。特異的な抗体が適切に供給された場合、本直接アッセイは、ラジオイムノアッセイで実行する競合免疫結合アッセイとは対照的に、信頼性のあるそして非常に迅速な方法であることができる、それは、競合結合アッセイにおいては必要とされる運動力学的平衡のためのインキュベーション時間がここでは不要だからである。
【0069】
本発明による方法によれば、抗血清の通常のIg分画からの又はモノクローナル抗体からの抗ウイルス抗体ターゲティング種をそれぞれ、可動性の固相と同様に固相ディップスティック、又は本発明によるいわゆる単分散のポリマー担体分子に接合させる。
【0070】
本発明による可動性のポリマー担体分子の機能は形成された免疫複合体の検出である一方、ディップスティックの機能は抗原を取り扱い、そして遊離の抗原から結合した抗原を分離することである。抗体タンパクと多様な固相材料とのカップリング技術はよく進歩している(例として上で示されたW.J.Dreyer、米国特許第3,853,987号を参照のこと)。
【0071】
上述の本発明による方法の1の実施態様において、得られた免疫複合体は多層の“サンドイッチ”であり以下の:ディップスティック+好ましくは抗体であるターゲティング種+ウイルス抗原+好ましくは抗体であるターゲティング種+ラベリング種を含むポリマー担体分子を含む。
【0072】
しかしながら、共有結合に必要とされる抗体の量は、塩化ビニルのようなプラスチックへの受動的吸着のそれの1000分の1以下であり、好ましくは抗体である、高度に特異的なターゲティング種をそのような量で使用することは経済面から禁止的なものである。
【0073】
好ましくは抗体であるターゲティング種の特異性と同様の共有結合の強度を保持する代替の結合方法は、ターゲティング種と固相を第1抗体、ターゲティング抗体のFc部位に対する抗種抗体、で架橋することである。そのようなFc部位は、例えば“Immunology”(1981), The Upjohn Company, Kalamazoo, Mich 中に例解されている。
【0074】
すなわち、高価でない第1抗体は最初に固相に共有結合で結合することができ、結合した第1抗体が生物学的細胞又はウイルス粒子抗原に関しては不変のターゲティング抗体の機能的エピトープと離れてターゲティング抗体の種特異的なFc部位を引きつける。そのような第1抗種抗体によって架橋されることにより、本発明のイムノアッセイはウイルス種の検出の場合にも以下のカップリング“サンドイッチ”を生じさせる:
ディップスティック+抗種抗体+ターゲティング抗体+ウイルス抗原+ターゲティング抗体+抗種抗体+ラベリング種を含むポリマー担体分子。
【0075】
本発明による直接結合アッセイにおいては、本発明によるポリマー担体分子と好ましくは抗体であるターゲティング種の間のカップリングと同様に、ディップスティックと好ましくは抗体であるターゲティング種の間のカップリングが前もって調製され、そして上述の直接結合アッセイに先立つ前処理のために体液検体中の非特異的凝集要素が除去又は非活性化される。
【0076】
本発明の1の実施態様によるアッセイ手順はしたがって以下のステップ:
(1)場合により前処理された体液サンプルの形態の検体にディップスティックを挿入する。
(2)ディップスティックとサンプルをインキュベートする。
(3)ディップスティックを洗浄する。
(4)ポリマー担体分子が前もって検体に加えられていない限り、好ましくは抗体である、少なくとも1のターゲティング種、及び少なくとも1のラベリング種を含むポリマー担体分子の分散中に、ディップスティックを挿入する。
(5)場合により(4)に従って得られた調製物を洗浄する。
(6)ターゲティング種又はラベリング種のいずれかを検出することにより、ディップスティック上の本発明によるポリマー担体分子を検出する。
に単純化される。
【0077】
最少量の湿式化学を用いるために、ディップスティック上に結合した本発明によるポリマー担体分子の本検出は免疫化学とは独立に行う。好ましくは抗体であるターゲティング種をディップスティックの一端において濃縮することにより、結合した本発明によるポリマー担体分子が1の部位において濃縮され、これが検出を単純化する。
【0078】
本発明によるポリマー担体分子は直接視覚観察のための染料又は蛍光性の化合物を含むことができ、またX−線蛍光又は電磁シグナルを発するようにその中に金属原子又は酸化鉄を混入又は包括することができる。酵素的増幅法もまた本発明によるポリマー担体分子中にデザインされることができる。
【0079】
1の実施態様において、本方法は動的平衡に冗長なインキュベーションを必要とする競合結合アッセイのかわりに直接結合アッセイを採用する。当然、開示された方法は競合タンパク結合アッセイにおいても同様に採用することができる。免疫分析物の抗体及び抗原の役割は交換することも可能であるが、それでも、固定化された固相をシグナル増幅に用いることには変わりがない。抗体又は多様な抗原分子の固相物質への結合は、共有結合カップリング同様に受動的吸着においても周知である。
【0080】
本発明によるイムノアッセイにおいて、生物学的細胞又はウイルスに特有の抗原は、場合により高度に多様であり、可動性及び固定化された固相を連結する架橋として用いられる。この連結は明らかに、複数の抗体結合部位を有する多様な他の抗原によっても行なわれる。1より多いモノクローナル抗体を特異的に連結することのできない反復した結合部位を持たない一定の抗原の場合は、代わりに多価の抗体を用いることができる。
【0081】
本発明の方法はまた、抗体、抗原及び1又はそれ以上のターゲティング種を含む同一又は異なるポリマー担体分子を含む対応する結合パートナーの特別なペアによって各分析物が代表される、単一の手順によって、いくつかの分析物をアッセイするようにデザインすることもできる。
【0082】
ウイルスを含む異なるタイプの生物学的細胞の検出は、本発明に従って、好ましくは抗体である複数の異なるターゲティング種、対応するウイルスを含む異なる生物学的細胞の抗原と複合体を形成することのできるタンパクを、それぞれ拡張された固相に及び可動性の固相に接合させることによって行なうことができる。上記アッセイに続いて、結合したミクロスフィアが可視的に観察され、又は他の方法で検出されることは検体中に1又はそれ以上の異なるウイルスを含む生物学的細胞が存在することを示し、仮に陽性の場合、このアッセイに続いて、同時にテストされた、異なるウイルスを含む個々の生物学的細胞のアッセイを行うことができる。
【0083】
他の実施態様においては、ウイルスを含む異なる生物学的細胞を両方同時にそして個々に検出することができる。そのようなテストのためには、ウイルスを含む異なるタイプの複数の生物学的細胞の抗原に対応する抗体であることが好ましい、異なるターゲティング種を、同様に異なる金属原子でラベルしたミクロスフィアと接合させる。
【0084】
1より多いタイプの、異なってラベルされたミクロスフィアが、本発明のアッセイにおいて拡張した固相に結合した場合、それらは別々に及び同時に検出することができる。この方法により、検体中のウイルスを含む対応する個々のタイプの生物学的細胞が同時に及び別々に検出される。これは、呼吸器合胞体ウイルスのサブタイプを含むウイルスのサブタイプを決定するのに特に広く用いられている。
【0085】
本発明のアッセイ方法に有用な個々の構成物として、上述のように調製した好ましくは抗体であるターゲティング種と接合する拡張した固相及び分散したミクロスフィアを、そのような構成物を含むウイルス検出キットの形態で提供することができる。好ましくは抗体であるターゲティング種、コーティングに関して、そしてしたがって検出されるウイルスに関して異なる、異なるキットを提供することができる。
【0086】
そのようなキットは個々の構成物としてさらに、アッセイに先立って検体から非特異的な凝集剤を除去するためのラテックス固相を含むことができる。この目的のための好ましいラテックスはガンマイムノグロブリンでコートされたポリスチレンである。
【0087】
本発明のキットの構成物である拡張した固相及び可動性の固相は、上述の抗種抗体に結合した、好ましくは抗体であるターゲティング種とともに提供されることができる。また、上述のように、構成物であるミクロスフィアをラベルすることができ、拡張した固相は、開示したように少なくとも1の部位において、好ましくは抗体であるターゲティング種でコートされた、ディップスティック、シリンジ、チューブ又はコンテナの一部又は全体の形態をとることができる。
【0088】
さらに、構成物である拡張した固相を、好ましくは抗体であってウイルスを含む異なるタイプの生物学的細胞の対応する抗原と複合体を形成することができる、複数の異なるターゲティング種とともに提供することができる。そのように提供した場合、構成物である個々の可動性の固相、好ましくは抗体であって、その各々のポリマー担体分子に接合したターゲティング種を同数、又は異なるタイプのポリマー担体分子の混合物が提供できる場合には、好ましくは抗体である異なるターゲティング種がそこへ接合した各タイプを同数有するように提供することができる;又はさらなる変法においては、構成物である可動性の固相は、分離したバッチのポリマー担体分子の形態で提供されることができ、各バッチは、そこへ前記の数の好ましくは抗体である異なるターゲティング種が接合している。
【0089】
ここで上述のようにターゲティング種とラベリング種を含むポリマー担体分子を用いることが好ましいにもかかわらず、本発明は、ターゲティング種と、場合によりラベリング種をも含むミクロスフィアを含む球状粒子を用いることによっても実行することができる。そのようなミクロスフィアは特に本発明によるキットを含むマイクロシステムとともに用いることができる。
【0090】
本発明によるキットはまたPCT出願公開第WO98/10267号に記載されたマイクロフローシステムのようなマイクロシステムに適用することができ、そのような1のシステムはTorsana Bio−sensor A/S, Denmarkにより販売されている。
【0091】
マイクロフローシステムの技術の背景にある原理は、少なくとも2のガイディング流(guiding stream)の流速を制御することにより、サンプル流(sample stream )が正確にターゲット表面に位置することができることである。
【0092】
ガイディング流及びサンプル流の間の流速比を制御することにより、サンプル流を数mmの幅に集中することができる。サンプル流は上記分子を上記表面と相互作用するように運搬する。
【0093】
上記システムの固定されたレーンはy−次元において未知のサンプルを含む液体流と相互作用する。
【0094】
反応が起こることのできる、数多くの独特の交差ポイントが作られる。
【0095】
非常に狭い液体流においては乱流が起きないことにより、サンプル流の焦点を摂動させる唯一の現象は拡散である。事実上は、上記科学技術は、平面表面上での液体流の正確な位置付けを許容する。このやり方によって物質を数mmの正確さで位置することが可能である。
【0096】
微小流体システムは、物質(DNA、タンパク、細胞)を運搬する液体の非常に狭い流れを制御することでチップ表面と相互作用することを可能とする。
【0097】
マイクロフローシステムは、反応物の流れ、この前後関係においてはポリマー担体を含む接合体の流れである、を固定化し、そして続いて化学反応が起こり、そして検出される、織り合わされた数多くの交差ポイントを作り出す1又はいくつかのサンプルのテストを可能とする。仮にサンプルそして反応物の添加、固定化の選択、そして検出化学、そして配列レイアウトに関して柔軟性があれば、完全な手順は閉じた流体システム中で実行される。
【0098】
特別には、炎症の指標のプロフィールを提供するように、複数の生物学的細胞及び/又は炎症の指標をテストするためのキットを使用した場合、本発明は好適にマイクロシステムにおける上記キットの使用を含む。
【0099】
マイクロシステムに加えて、本発明によるキットは例えば側方流デバイスのような慣用のマイクロシステムの一部を形成することもできる。そのような装置の例を以下に列挙する。
【0100】
米国特許第5,610,077(Unilever)は、特異的結合アッセイを実施する方法を開示する。したがって、特異的結合アッセイを実行するための本発明による方法であって以下のステップ:(a)生物学的細胞を含むアッセイされるサンプルを(b)テストされる生物学的細胞の特異的結合のパートナーであって、本発明によるポリマー担体分子であって固相支持体に固定化されたもの、及び(c)テストされる生物学的細胞の特異的結合のパートナーであって、本発明によるポリマー担体分子であって検出可能なマーカーと接合されたものと反応させる、を含む上記方法を提供し、これによっていかなる量であってもテストされる生物学的細胞が存在すれば、これと試薬(b)及び(c)を反応させることによりサンドイッチ複合体を形成し、そしてテストされる生物学的細胞を介してマーカーを支持体に固定化することにより、サンプル中に存在する、テストされる生物学的細胞の量の指標としてマーカーを検出又はアッセイし、改良点としては、サンプル(a)との反応に試薬(b)及び(c)を一緒に使用し、テストされる生物学的細胞及び試薬(b)と(c)との間の競争的干渉を避けるために試薬(b)その後(c)というように使用すること、狭く、異なり、そして非干渉性の特異性を有するモノクローナル抗体、特異的結合反応がその中でおこる水性の液体を入れたウェル又はカップの容積の大部分を占める置換体の表面に固定化した結合試薬(b)を含む。
【0101】
抗体に求められる狭い特異性は、テストされる生物学的細胞へ特異的に結合する能力であって、しかしテストされる生物学的細胞と他の特異的結合パートナーとの結合反応を阻害しないものである。抗体及び固相に結合する酵素又は他のマーカー、及び/又は抗体(もしあれば)との間の接合体は、目的とするアッセイ反応が接合体及び免疫吸着剤とアッセイされるサンプル中に存在するいかなる量のテストされる生物学的細胞との反応も接合体と免疫吸着剤との競争によって妨害されないことが確実なように十分に狭い特異性を有するモノクローナル抗体又は他の抗体を含むことができる。十分に狭い特異性を有する抗体は、テストされる物質の分散した化学的又は物理的分子断片に対して作成した抗血清の(ポリクローナル)イムノグロブリンからも得ることができ、例えば、テストされるイムノグロブリンのFc断片(又はより小さなペプチド断片)に対する抗体、又はテストされるタンパク抗原のサブユニット又はペプチドに対する抗体である。各場合における目的は、例えば“サンドイッチ”又は“抗グロブリン”テストの立体配置をとるイムノアッセイを実行するのに特別に起こりうる干渉から実質的に自由であることを保証することである。
【0102】
“サンドイッチ”テスト立体配置においては、テストされる抗原は、固相表面に結合した第1抗体に特異的に吸着されることができ、酵素又は他の(例えば蛍光又は放射性の)マーカーを有する第2抗体は特異的にテストされる放射測定又は蛍光測定或いは吸着した抗原に結合する。そのように特異的に結合したマーカーは、酵素マーカーを基質に露出し、その後生成物を測定することのような、例えば直接測定によるテストされる抗原の測定又は決定に用いられる。したがって、好ましいサンドイッチテストにおいては、使用される2の抗体は、テストされる同じ抗原に関して異なる、非干渉性の特異性を有することができる。
【0103】
時には“サンドイッチ”テスト立体配置とも称される、“抗グロブリン”テスト立体配置においては、位置が類似している:テストされる物質はそれ自体がイムノグロブリンであり;固相表面に結合した物質はその対応する抗原又はハプテンであり;マーカーを運搬する物質は種及びテストされる抗体のイムノグロブリンタイプに対応する抗グロブリンである。好ましい抗グロブリンテストにおいては、抗グロブリンは、その対応するグロブリンが不溶化された抗原に、引き続いて吸着することを干渉しないのに十分な狭い特異性を有することができる。
【0104】
無修飾抗原に対して作成された通常の抗血清からの抗体(ポリクローナル抗体)がサンドイッチ又は抗グロブリンテストにおいて使用された場合、もしすべての成分が単一のステップで混合されると、2の特異的な吸着反応間で干渉がおこるかも知れないという非常に可能性の高い危険がある。ここで記載された装置を用いて、本発明にしたがってそのようなテストが実行された場合、そのような干渉は、上記の狭い特異性を有する抗体を用いること又はそうでなければ仮に他の(マーカーに接合された)試薬の結合が続く固相への吸着を妨げる危険のある場合、他の(マーカーに接合した)結合試薬へのテスト物質の露出の前にテスト物質を固相表面に確実に結合させることにより、防ぐことができる。
【0105】
好適なアッセイ特性、抗体特性、そして接合した試薬(c)のゆっくりと遊離する形態の特別な場合について以下、例を挙げて記述する。
【0106】
そのような特異的結合アッセイの実施においては、その容積の大部分を置換体によって占められるウェル又はカップに成分(a)、(b)及び(c)を含む反応液が入っている場合、反応動力学において価値のある進歩が得られる。(英国特許明細書第1,414,479号及び同第1,485,729号に記載の通り、桿状又は球状の形態の挿入物の使用は、他の種類のイムノアッセイとの関係において知られている。)
【0107】
置換体は、例えば実質的にカップ又はウェルの形状に相補的又はわずかに小さく、したがって特異的結合試薬のうちの1を含む液相はほぼ、置換体とカップ又はウェルの間の空間を占める殻の形状をしている。置換体は緩く適合することができ、ぴったりと乗せられるものではなく、つまりカップ又はウェルに対して可動的である、したがって置換体とウェルの間の相対的な動きによってそれらの間にある液体が撹拌され、揺り動かされることができる。
【0108】
例として、丸いウェルはウェルの直径よりもわずかに小さい外径を有する丸い置換体をその中に入れることができる。置換体の存在はウェル中の液体のために使用できる空間を、ウェル中の同様の液体レベル、例えばその通常の操作レベル又は最大容量まで満たした場合、に基づいて例えば2〜10倍、例えば3〜8倍に減らすことができる。例として、通常のアッセイ中に300マイクロリッターの液体をその中に満たすように設計されたマイクロタイターウェルは、30〜150マイクロリッターの液体スペース、例えば50〜100マイクロリッター、を残す置換体とともに用いることができる。
【0109】
ここで記載された、置換体とともにウェル又はカップを使用することは、アッセイ反応ステップの効率を上昇させることができ、なぜなら、第一にはこれにより既定のサイズのマイクロタイターウェル中で遭遇する通常の状態に比較して、より濃縮された試薬を試薬の重さの増加又はマイクロタイターウェルのサイズの減少を伴わずに使用することができ;そして第二にはこれが既定の液体試薬の容量と反応することのできる感作された表面部位を増加させ、したがって感作された表面上の特異的な試薬の密度を上げる必要性又はクラウディングの問題に遭遇することなく、比較的速い吸着反応速度論を達成することができるからである。
【0110】
置換体のセットは好ましくは本発明の一定の実施態様中に、例えば標準的な8×12ウェルのプレートのようなマイクロタイタープレート上に適合することのできるふたの不可欠な部分として、存在することができる。上記セットはプレートとすべてのウェル又はそのサブセット、例えば列、に適合するよう十分に大きくすることができる。置換体の容積及びウェルに分注される液体の容量は上述のやり方でウェルに対して相対的に選ぶことができ、好ましくはテストされる液体が実質的に主要な部分そして好ましくはウェルの内部表面全体に接触するように選ぶことができる。
【0111】
アッセイされる生物学的細胞の固定化された特異的結合パートナー(試薬(b))はアッセイ反応が行われるウェル又はカップの壁に固定化することができる。代わりに、独立して使用における有益性及び便宜性を提供することのできる本発明の特徴により、例えば液体アッセイ試薬中へ浸すスティック、ペグ又はスタッドの形態をした液体置換体は免疫吸着性の表面を有することができる。これは、1の試薬から次の試薬へ渡される必要のあるアッセイ物質の部分、そして関連した操作を、感作された表面が中空のウェルの一部である場合に比べて、より取り扱いの容易なものとする。そのような液体置換体の代替的な形態は、毛の束又は好適な物質のリーフ、或いはこれに相当する大きな表面を有する物体である。さらなる代替的な形態はスタッド又はペグであって相対的に中空であって表面に突出した部分、例えば環状の溝のような、うね及び溝、を有するものである。そのようなアレンジメントは耐久性、増加した感作された表面、そしてより良い反応性をもたらす。
【0112】
本発明の関連する実施態様によるテスト装置はしたがって1又はそれを越えるそのような形態の感作された液体−置換体のセットであって共通の操作バー、連結部又はふたに連結され、アッセイ中で使用される残りの物質を入れた相補的なウェルのセットと組み合わせて用いられるものを含むことができる。上記セットのいくつかの置換体は、1又は複数の異なるアッセイタイプを同時に実行できるように、同一又は異なる感受性を有することができる。仮に必要であれば、置換体は移動可能そして交換可能に操作バー、連結部又はふたに載せることができ、したがって目的とするパターンに従って、数多くのテストを実行するために目的とする特性を有するセットを、共通のストックから随意に作ることができる。
【0113】
そのようなアレンジメントの1の有利性は、ウェルに一定分量の試薬を入れることの結果としての濃度の不安定な状態を回避しつつ、多数の置換体を、同じ液体試薬中で感作できることである。
【0114】
この実施態様において、置換体は、共有結合又は吸着によって免疫吸着剤を調製するのに好適ないかなる物質で作ることもできる:例えばポリスチレン、ナイロン又はセルロースアセテートである。(置換体表面よりもむしろウェル表面の感作をすべき場合、置換体表面の性質はそれが不活性である限り、関係がない。)抗体、抗原などの置換体への結合はそれ自体既知の結合方法により実行することができ、例えばナイロン表面の部分的酸加水分解、露出したアミン表面のグルタルアルデヒドへの置換、及び結合する物質のカップリング、例えば抗体又は抗原の固定化されたアルデヒド基へのカップリングである。広く多様な好適な方法の中から例として、Inman & Hornby (1972) Biochem. J, 129, 255 ; Campbell, Hornby & Morris (1975) Biochim. Biophys. Acta 384, 307 ; Mattiasson & Nilsson (1977) F.E.B.S. Letters 78, 251;及び英国特許明細書第1,470,955号及び同第1,485,122号を挙げる。
【0115】
本発明はまた、特異的タンパク結合アッセイを実行するためのテスト物質のキットであって、以下の:
(i)固相支持体に載せられた、本発明によるポリマー担体分子を含むテストされる生物学的細胞の特異的な結合パートナーであって固定化されたもの、そして
(ii)本発明によるポリマー担体分子を含む、テストされる生物学的細胞のマーカーが接合した特異的結合パートナーであってゆっくりと遊離される、又は試薬(i)及び(ii)中の特異的結合パートナーが特異性の狭い抗体を含むために試薬(i)及び(ii)がテストされる生物学的細胞との結合反応において相互に干渉しないという条件下でいかなる形態でもよい、固定化された試薬(i)と接触する反応液体に加えることのできる、前記パートナー、
を含む前記キットを提供することも可能であると考えられる。場合により上記キットはまたアッセイ中に固定化されたマーカーの量を後に推定するための物質を含むこともできる。
【0116】
上記の通り、試薬(i)は反応ウェルの置換体上又は反応ウェルの壁上のいずれに固定化することもできる。ゆっくりと遊離する形態の試薬(ii)も、上記の通り、例えば置換体又はウェルの壁のいずれかの相補的な表面上のショ糖又は同等の薄膜であることができる。特異性の狭い抗体は、例えば既に記載した方法でモノクローナル抗体から選択することができる。
【0117】
米国特許第5,501,949(Murex )号は、溶液中の分析物の検出方法及び定量の方法に関する。したがって、本発明は一の実施例において、1の方法であって以下のステップ:
(a)分析物を含んでいる最初の複合体、分析物に特異的な結合要素及び不溶性の粒子を含む懸濁液を形成するように、上記結合要素が結合した本発明による不溶性の粒子又はポリマー担体分子と溶液を接触させること;
(b)半浸透膜であって、本発明による不溶性の粒子又はポリマー担体分子に相対的に容積のすき間を有し、本発明による不溶性の粒子又はポリマー担体分子が上記半浸透膜の厚みの全体に保持されるような厚みを有する前記半浸透膜の少なくとも1の部分に上記懸濁液を加え、上記粒子又はポリマー担体分子を保持している半浸透膜の部分がアッセイゾーンであること;
(c)アッセイゾーンを有する半浸透膜を、好ましくは本発明による粒子又はポリマー担体分子に含まれその部分を形成する、ラベリング成分と接触させること、ここで、上記粒子又はポリマー担体分子はラベリング成分を含む第1複合体を含む第2複合体を形成するように特異的に第1複合体に結合することができ、第1複合体と結合しない上記ラベリング成分が上記半浸透膜のアッセイゾーンを通過することが可能であること;そして
(d)第2複合体のラベリング成分により生成したシグナルを分析物の存在又は溶液中に存在する分析物の量の指標として測定すること、
を含む前記方法に関する。
【0118】
米国特許第5,155,021号(EASTMAN KODAK )は、単純ヘルペスウイルスの判定に有用な診断キットを開示する。したがって、本発明は1の実施態様において診断キットであって以下の:
i)化学的又は生物学的物質から実質的にフリーであり、平均直径が約0.01〜約10マイクロメーターであるポリマー担体分子であって、粒子の表面積が約0.1〜約600m/g であり、粒子が単純ヘルペスウイルス抗原をそこへ直接結合できるものである前記ポリマー担体分子;
ii)平均孔径サイズが約0.1〜約20μmである微小孔膜を含むディスポーザブルのテスト装置、そして
iii)本発明による生物学的細胞に結合する抗体、
を含む前記キットに関する。
【0119】
上記抗体は酵素でラベルされることができ、又はラベルされないこともできる、その場合には上記キットは前記生物学的細胞に結合するラベルされた抗体をさらに含む。テスト装置は3のテストウェルを含み、各ウェルはポリアミドから調製した微小孔膜がその中にはめ込まれている。ポリマー粒子が前記テスト装置の微小孔膜上に−、粒子は水性の懸濁液中で添加される。微小孔膜は好適などの膜でもよく、例えば以下の商業的に入手可能なパッドから選ばれる。
Whatman GF/D
Whatman F147−11
Whatman GF/AVA
Whatman 147−02
Whatman GF/DFA
Whatman F147−09
Whatman F075−17
Millipore Rapid Q24
Millipore Rapid Q27
Ahlstrom A142
【0120】
さらには、水性の懸濁液から液体を吸収するために吸収パッドを提供することができる。吸収パッドの例は、
Whatman D28
Whatman 1.5WF
Whatman 3MM CHR
【0121】
本発明に係るアッセイ装置及び診断方法のさらなる実施例は以下の:
アッセイ装置であって好ましくは以下の:
i)感染及び/又は炎症の指標を含む体液サンプルを適用するゾーンであって、前記ゾーンが前記指標を結合することのできる少なくとも1の移動可能なレポーター種を含み、液体中の前記適用ゾーンが以下の:
ii)前記指標に結合した少なくとも1の前記レポーター種の存在、量又は濃度を検出するためのゾーンであって、前記ゾーンがさらに前記体液サンプル中に含まれる前記指標の少なくとも実質的な量を前記検出ゾーンに固定化するための結合種を含み、
に接触しており、そして場合により、
iii)少なくとも前記体液サンプルの一部を前記適用ゾーンから前記検出ゾーンに運ぶことを確認するための陽性コントロールを生成する陽性コントロールゾーン、
を含む前記アッセイ装置を含むがそれに限定されない。
【0122】
サンプル適用ゾーンに含まれる少なくとも1のレポーター種は好ましくは、抗体であって少なくとも1のタグ、連結部又はマーカーであって、少なくとも前記マーカーの存在を検出することを可能とし、そして好ましくは前記指標に結合した前記抗体及び/又は前記レポーター種を定量的に検出することをも可能とする前記タグ、連結部又はマーカーを含む。
【0123】
検出ゾーンの結合種は好ましくは抗体でもあるが、しかしこの抗体はどのタグ、ラベル又はマーカーも含むことができない。したがって、体液サンプル中に存在するマーカーの量を正確に反映する、定量的に検出可能なレポーター種の量を検出ゾーンに固定することが可能である。上記の用いられる少なくとも1のタグ、ラベル又はマーカーは、好ましくは例えば電磁放射線又は可視色の発生、及び例えば放射された電磁放射線の定量の両方の可視的な検出を可能とする。
【0124】
移動可能なレポーター種は、例えば側方流デバイスに適用された場合、例えば固体の又は半固体の表面上を移動することのできるレポーター種を含むと理解されるべきである。
【0125】
本発明のこの側面の1の実施態様においては、体液サンプル中に存在する感染及び/又は炎症の指標を検出するためのアッセイ装置が提供され、前記装置は以下の:
i)体液サンプル適用のための開口部とテスト結果の観察のための開口部を有する中空のケーシング、
ii)前記サンプル適用のための開口部へ適用された前記体液サンプルを受けるための前記中空ケーシング中の、吸湿性の体液サンプルの受け入れ部分、
iii)前記ケーシング中の、ニトロセルロースのような乾性の多孔質担体を含み、前記吸湿性の体液サンプルの受け入れ部分から、前記テスト結果の観察のための開口部までそしてそれを越えて伸びるテスト条片であって、前記乾性の多孔質担体が前記観察のための開口部を通して観察可能なテスト結果ゾーンを有するもの、
iv)少なくとも1の前記吸湿性の体液サンプルの受け入れ部分及び前記テスト条片であって、前記テスト結果ゾーンの上流に前記指標と特異的に結合して第1複合体を形成することのできる検出可能なレポーター種を含むもの、
v)染料ゾル、金属ゾル又は着色ラテックス微粒子のような少なくとも1の微粒子ラベル、及び場合により少なくとも1の蛍光性に検出可能なラベルであって、前記ラベルが前記体液サンプルによって可動性の形態に変えられる、を含む前記レポーター種、
ここで、前記テスト条片内の前記ラベルの可動性が、前記テスト結果ゾーンより上流の前記テスト条片の少なくとも1の部分をポリサッカライドを含む物質でコーティングすること、又は前記テストゾーンより上流の前記テスト条片の部分上で前記ラベルを前記テスト条片及び前記ラベル間の相互作用を減少させるのに効果的な量のポリサッカライドを含む物質の存在下で乾燥すること、のいずれかによって促進される。
ここで、前記乾性の多孔質担体は、前記テスト結果ゾーン中に前記第1複合体を結合するための手段を含み、前記結合手段は、前記テスト結果ゾーンに固定化された特異的な結合手段を含んでいる、
ここで、前記体液サンプルの前記吸湿性のサンプル受け入れ部分から前記乾性の多孔質担体中への、及びこれを通過する転位は、毛細管現象により、前記第1複合体を、前記第1複合体が前記結合手段によって第2複合体を形成する場である、前記テスト結果ゾーンの前記乾性の多孔質担体へ運搬する、そして
vi)前記テスト結果の観察のための開口部から観察可能な前記第2複合体の存在、量又は濃度を決定すること、を含む。
【0126】
他の実施態様においては、体液サンプル中の感染の及び/又は炎症の指標を検出するためのアッセイ装置が提供され、前記装置は、固相支持体上に少なくとも1の検出可能なレポーター種を含む固相支持体、少なくとも1の前記検出可能なレポーター種であって前記マーカーと結合可能なもの、可視的な微粒子の染料物質及び場合により蛍光性に検出可能なマーカーをも含むリポソーム又はマイクロカプセルをさらに含む前記レポーター種を含む。
【0127】
さらに他の実施態様においては、アッセイ装置であって、以下の:
i)サンプル適用エリアであって、そこへ沈着した前記指標を結合することのできる抗体を含むレポーター種の所定の量を含む前記サンプル適用エリアであり、前記エリアが、
ii)反応ゾーンであって、前記指標を結合できる抗体を含む動員可能なレポーター種を含んでおり、前記レポーター種が少なくとも1の可視的に検出可能な微粒子及び/又は少なくとも1の蛍光性に検出可能な微粒子を含む、そして
iii)前記指標を結合可能な抗体を含む、レポーター種を含む検出ゾーン、
を含む前記アッセイ装置を提供し、
ここで、前記指標を含む前記体液サンプルが前記サンプル適用エリアに適用された場合、閾値の量の指標が前記抗体に結合し、これによって、反応ゾーンに存在する抗体に結合することが防止され、そして
ここで、前記体液サンプル中の結合せずに残っている指標がサンプル適用エリアから前記反応ゾーンを通って、通過し、前記反応ゾーンにおいては、上記指標は、前記動員可能なレポーター種であって以下の:
i)前記指標を結合可能な抗体、そして
ii)少なくとも1の可視的に検出可能な微粒子及び/又は少なくとも1の蛍光性の検出可能な微粒子、を含み、そして
ここで、動員可能なレポーター種に結合した指標を検出ゾーンに接触させ、ここにおいて前記指標を結合可能な前記抗体を含む前記レポーター種に上記指標が結合し、
ここで前記指標の前記結合が、結果として、前記動員可能なレポーター種であってさらに以下の:
i)前記指標を結合可能な抗体、そして
ii)少なくとも1の可視的に検出可能な粒子及び/又は少なくとも1の蛍光性に検出可能な粒子、
を含む前記レポーター種を固定化することとなる。
【0128】
本発明は、いかなるウイルス粒子をも含むいかなる生物学的細胞の検出にも関する。手作業で、又はマイクロシステムを含む自動化されたシステムを用いて検出されるウイルスは、多様な器官の単純ヘルペスウイルス、特には頚部のPADスメア又は脳脊髄液からの単純ヘルペスウイルス;尿、腎臓、肺及び脳中のサイトメガロウイルス(CMV);脳内のバリセラーゾスターウイルス(Varicella−Zoster vira);心臓のコクサッキーB群ウイルス(Cox−Sackie B group Vira);リンパ節及び肺中の麻疹ウイルス(Measles vira);鼻の分泌物及び肺中の呼吸器合胞体ウイルス(Respiratory Syncytial virus );血清中のB型肝炎ウイルス(Hepatitis B Vira);便中のA型肝炎ウイルス(Hepatitis A vira)及び同様のものを含むが、これらには限られない。
【0129】
本発明によるウイルスアッセイの臨床的なゴールは、しばしば重大な分析物が存在しない、又はわずかな量であるということなので、したがって1回のテストにいくつかのウイルス分析物を併合することができる。例として、肺組織からは、ポリマー担体分子を接合した抗体は、ヘルペスウイルス(Herpes vira )、サイトメガロウイルス(Cytomegalovira)、及び呼吸器合胞体ウイルスのテストを含むことができる。陽性の結果の存在下、上記テストは、特異的かつ定量的な同定のためにさらに続行することができる。
【0130】
本発明の1の実施態様において、手作業で又はマイクロシステムを含む自動化されたシステムの使用により検出される生物学的細胞は、ピコルナウイルス(Picorna virus )粒子を含む。ピコルナウイルスは、キャプシドに包まれた陽性のストランドのRNAをコアに持つ非常に小さな、エンベロープを持たないウイルスのファミリーである。ピコルナウイルスはヒト、ウシ及びブタを含む広範囲の動物に感染する。ピコルナウイルスの例にはA型肝炎ウイルスと並んでライノウイルス(rhinovirus)、例えばポリオウイルス(poliovirus)、コクサッキーウイルス(coxsackievirus)及びエコーウイルス(echovirus )であるエンテロウイルス(enteroviruses )、例えば脳心筋ウイルス(encephalomyocarditis virus)及び髄膜炎ウイルス(meningovirus)であるカルジオウイルス(cardioviruses )、例えば口蹄疫ウイルス(foot−and−mouth disease virus)であるアフタウイルス(aphthoviruses )がある。
【0131】
1の好ましい実施態様において、生物学的細胞はアフタウイルス、さらに好ましくは口蹄疫ウイルスである。好ましくはそのような口蹄疫ウイルスは、血清型:A、O、C、SAT1、SAT2、SAT3、Asia 1の口蹄疫ウイルスからなる群から選ばれる。
【0132】
そのようなアフタウイルスは、多様な宿主動物、好ましくは例えばウシ、家畜のバッファロー、ヤク、ヒツジ、ヤギ及びブタからなる群から選ばれる家畜、において検出することができる。サンプルは、リンパ節、骨髄又は筋肉のような多様な器官又は唾液、大便、尿、乳、精液又は血液のサンプルのような体液サンプルから得ることができる。
【0133】
1の特に興味深い実施例において本発明は呼吸器合胞体ウイルス(RSウイルス)、又はそのサブタイプの検出方法、及びそのような方法で用いられるキットに関する。RSウイルスは鼻からの分泌物を含むいかなる体液中、及び肺中において検出することができる。
【0134】
RSウイルスの長鎖の構成成分である大きな糖タンパク(G)、融合タンパク(F)、マトリックスタンパク(M)、核タンパク(NP)及びリンタンパク質(P)に対してそれぞれ作製された抗体を用いた血清学的な抗原の多様性の分析に基づいて、2の異なるRSVのサブタイプ(A及びB)が1985年に最初に実証された。
【0135】
サブタイプBウイルスが4の構造的構成成分において異なるエピトープの特徴を示した一方、サブタイプAウイルスはすべての抗体と反応した。変化したエピトープの数はG、F、M及びNP成分においてそれぞれ、5/6、1/2、2/6及び1/6であった(Mufson MA et al., J. Gen Virol 1985 Oct ; 66 (pt10) : 2111−24)。
【0136】
ヒト呼吸器合胞体ウイルス(HRSV)のサブタイプA及びBのGタンパクの中心の保存された領域(158−189 残基)から推論されるペプチドはサブタイプ特異的な酵素結合免疫測定法において抗原として用いられてきた(G−ペプチドELISAs)(Langedijk, JP et al., Clin Microbiol 1997 Jul, p1656〜1660)。
【0137】
上述のすべての抗原決定基は、本発明に従ってRSウイルス、又はそのサブタイプを検出するのに好適である。
【0138】
呼吸器合胞体ウイルス(RSウイルス)ヌクレオカプシド遺伝子の特異的検出及びウイルスサブタイプA及びBの差別化のための比色マイクロタイタープレート(MTP)システムが、RSV感染の臨床検査診断及び同時に行なわれるサブグループ分類のために開発された(Tang, YW et al., Diagn Microbiol Infect Dis 1999 Aug ; 34 (4) 333〜7)。そのようなテストは本発明と組み合わせ使用することができる。
【0139】
1の実施態様において、本発明は、そのいかなるサブタイプをも含むRSウイルスに特有の少なくとも1のターゲティング種、及び少なくとも1のラベリング種を含む本発明によるポリマー担体分子を用いた、RSV及び主なサブタイプ(A又はB)の同時のそして迅速な検出に関する。鼻からの分泌物中のRSウイルスのそのような迅速な検出は新規であり、高価な検査装置及び時間のかかる手順を必要としない。
【0140】
本発明がRSウイルスの検出に関する場合、ポリマー担体分子は、いかなるそのサブタイプ(A又はB、或いはその他)をも含むRSウイルスを検出可能な抗体を含むいかなるターゲティング種をも含むことができる。例えば高度に多様な結合タンパクGはHRSVサブタイプ間で限定されたホモロジーを有するが(53%アミノ酸ホモロジー)、好ましいターゲティング種はそのような抗体を含む。しかしながら、サブタイプ内ではアミノ酸のホモロジーはもっと大きい:>80%HRSVサブタイプA(HRSV−A)系統内及び>90%HRSV−B系統内。
【0141】
したがって、プロテインGは、識別アッセイのための良好な候補抗原である。プロテインGの外部ドメインは、2の親水性のポリマーのムチン様領域が結合した、中心の保存された相対的に疎水性の領域を有する。それは、主要な抗原部位であり、この領域に対応するペプチドはイムノアッセイにおいて抗原として使用することができ、おそらく問題の発明においても同様である。
【0142】
本発明によるRSウイルスの検出のための好ましい抗体は、本発明の1の実施態様に従って以下に示されたリストから選ばれる:
【0143】
ヒトRSV(HRSV)ウイルス(サブタイプA及びBを含む)に対する商業的に入手可能な抗体であって本適用において使用するのに好適なものは、例えば以下のようなものである:
Figure 2004511808
【0144】
本発明は、ターゲティング種、ラベリング種、そしてさらに一般的には分子種を採用する。本発明の前後関係において、“分子種”の用語は例えば:ラベル又はマーカー(例えば酵素、或いは蛍光性又はルミネッセントの種)として働く分子又はイオン性の種;又はターゲティング種として働く分子、すなわち1又はそれより多いターゲット分子、部分、レセプター又はエピトープに選択的又は特異的に結合できる分子(そのようなターゲティング種の例はハプテン又はハプテン接合体、抗原、抗体、ヌクレオチド配列及びホルモンである)を意味するように用いられる。1の特別な実施態様において、本発明はポリクローナル及びモノクローナル抗体を含む第1ターゲティング種及び第2ターゲティング種であって、それぞれ、i)同一又は非同一であり、そしてii)同一又は異なる抗原決定基のエピトープであって本発明による生物学的細胞に特徴的なものであることができる、前記第1及び第2ターゲティング種のどちらか一方又は両方に同時又は続けて使用することに関する。
【0145】
本発明による分子種は数多くの異なるタイプの物質の中に見い出され、その例は:フェリチン、フィコエリトリン、フィコシアニン又はフィコビリンのようなタンパク;西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホルファターゼ、グルコースオキシダーゼ、ガラクトシダーゼ又はウレアーゼのような酵素;毒素;薬剤;染料;蛍光性の、ルミネッセントの、リン光性の又は他の発光物質;イミノ2酢酸、エチレンジアミン4酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン5酢酸(DTPA)又はデスフェロキサミンBのような金属キレート物質;放射性同位体でラベルされた物質:又は重原子でラベルされた物質である。
【0146】
本発明による接合体中で多くの分子種がラベリング種として働くことができるであろう。ラベリング種の追加的な例をここで、直ちに以下に例記する。
i)蛍光性の物質であって、例えばフルオレセイン(好適には、フルオレセインイソチオシアネート、FITCとして)、フルオレセイナミン、1−ナフトール、2−ナフトール、エオシン、エリスロシン、モリン、O−フェニレンジアミン、ローダミン及び8−アニリノ−1−ナフタレンスルホン酸から選ばれる前記物質。
ii)適切な放射性同位体は、例えば水素(すなわちトリチウム、 H)、炭素(例えば14C)、リン(例えば32P)、イオウ(例えば35S)、ヨウ素(例えば 131I)、ビスマス(例えば 212Bi)、イットリウム(例えば90Y)、テクネチウム(例えば99Tc)、パラジウム(例えば 109Pdのような)及びサマリウム(例えば 153Sm)の放射性同位体中から選ぶことができる。
iii)適切な重原子は例えば、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ga、In、Ag、Au、Hg、I、Bi、Y、La、Ce、Eu及びGdの中から選ぶことができる。金(Au)は銀(Ag)と組み合わせて促進剤として使用することができ、Auは多くの場合、特別に有用な重原子である。
【0147】
分子種は、生物学的起源である物質に相補的な分子又は相補的な構造的領域と選択的に結合し、又は選択的に反応することができるターゲティング種の形態をとることもできる。適切なターゲティング種の例は、例えば:抗原;ハプテン;モノクローナル又はポリクローナル抗体;遺伝子プローブ;天然又は合成のオリゴ−又はポリヌクレオチド;一定の天然又は合成のモノ−、オリゴ−又はポリサッカライド;レクチン;アビジン又はストレプトアビジン;ビオチン;成長因子;ホルモン;レセプター分子;或いはプロテインA又はプロテインGである。適切な抗体の例として、ここに挙げた実用例について言及する。適切なホルモンはステロイドホルモン(例えばエストロゲン、プロゲステロン又はコルチゾン)、アミノ酸ホルモン(例えばチロキシン)並びにペプチド及びタンパクホルモン(例えばバソプレシン、ボンベシン、ガストリン又はインシュリン)から選ぶことができる。
【0148】
本発明は、1の実施態様において所定の生物学的細胞の検出のための標準的な免疫組織化学的又は細胞化学的検出方法、又はそのような方法の好適な変法を採用する。したがって、本発明は所定の生物学的細胞の形態をとる、ターゲット抗原決定基と排他的に反応することのできる特異的な、いわゆる1次抗体と抗原決定基の免疫化学的反応により仲介された抗原決定基の認識に帰着するいかなるアッセイをも採用することができる。
【0149】
1次抗体は好ましくは検出可能なシグナルを直接的又は間接的に生成することのできる適切なラベルで標識される。上記ラベルは好ましくは酵素、同位元素、蛍光性の群又は金のような重金属である。
【0150】
他の実施態様においては、本発明は1次抗体と反応することのできる、特異的ないわゆる2次抗体との免疫化学的反応による1次抗体の検出を採用する。この場合、2次抗体は好ましくは酵素、同位元素、蛍光性の群又は金のような重金属のような適切なラベルで標識される。
【0151】
また別の実施態様においては、本発明はいわゆるリンカー抗体を所定の生物学的細胞の検出手段として採用する。この実施態様は所定の生物学的細胞の形態のターゲット抗原決定基と1次抗体との間の免疫化学的反応がもう1つの免疫化学的反応であって、1次抗体及び他の抗体であって免疫化学的反応を通じて、又は共有結合のカップリングその他同様の反応を通じて、酵素が結合するものの両方を同時に反応することのできる、特異的なリンカー抗体を含むものによって仲介されることを開発した。
【0152】
本発明によるまた別の実施態様においては、所定の生物学的細胞の形態のターゲット抗原決定基と1次抗体の間の反応、又はその代わりに、1次抗体と2次抗体の間の反応を抗原及び抗体以外の相補的な分子の対の結合の方法で検出する。例えばビオチンとストレプトアビジンのような相補的な対が望ましい。この実施態様において、相補的な対のうちの1のメンバーが1次又は2次抗体に付着し、相補的な対のもう一方のメンバーは例えば酵素、放射性同位体、蛍光性の群又は金のような重金属のような好適なラベルと接触する。
【0153】
検出される所定の生物学的細胞を潜在的に含むサンプルは好ましくは前記生物学的細胞を検出することのできるラベルされた又はラベルされていない1次抗体を含むポリマー担体分子と接触させる。上記抗体は、上記サンプル中に含まれる所定の生物学的細胞に免疫化学的に結合することとなる。上記生物学的細胞はその後、前記生物学的細胞を検出することのできる同一の又は別の、ラベルされた又はラベルされていない1次抗体を含む固相支持体に結合する。側方流デバイスを用いた場合、所定の生物学的細胞に結合したラベルされた抗体を検出システムの選択に依存した好適な試薬と反応させることによって検出する。
【0154】
検出され、そして場合により定量もされる所定の生物学的細胞を含むサンプルを本発明の1の実施態様において少なくとも1の以下に記載した検出反応に供する。検出反応の選択は、使用することを決定したラベリング種によるのと同様に問題のターゲティング種によって影響される。
【0155】
ラベリング種として酵素ラベルを用いた場合、上述の固相支持体に結合した生物学的細胞を基質、好ましくは発色性の試薬、で処理する。上記酵素は基質と反応し、これが今度は、色のついた不溶性の沈着物を酵素のある場所の上またはその周囲に形成する。発色反応の形成はサンプル中の生物学的細胞の存在の陽性の指標である。
【0156】
金のような重金属を用いた場合、サンプルを好ましくは、例えば銀又は類似の対照的指標を含む試薬の形態のいわゆるエンハンサーで処理する。銀金属は好ましくは、黒色の沈着物として金のある場所の上又はその周囲に沈澱する。蛍光性のラベルを用いた場合、発色試薬は通常は必要でない。
【0157】
その後にいくつかのサンプル構成成分が好ましくは好適な染料と反応して着色し、その結果、問題のラベリング種によって生じた色に対して望ましい対照をなすこととなる、少なくとも1の洗浄ステップを導入することは望ましいと言える。任意の最後の洗浄ステップの後、検体を、好ましくは検査のために耐久性の記録を保証するために透明の試薬でコートする。
【0158】
問題のラベリング種の検出は、好ましくは所定の生物学的細胞の形態のターゲット抗原決定基の所在及びその量の双方の指標となる。検出は、可視的検査、酵素ラベルの場合には光学顕微鏡による検査、重金属ラベルの場合には光学又は電子顕微鏡による検査、蛍光性のラベルの場合には好適な波長の光照射を用いた蛍光顕微鏡による検査、そして同位元素ラベルの場合にはオートラジオグラフィーにより実施することができる。生物学的細胞の存在−そして好ましくは上記細胞の量も−の検出は、サンプルの可視的検査によることが好ましい。
【0159】
特に好ましい実施態様においては、可視的検出は、それより上では1の色が所定の最小量(限界点)より多い生物学的細胞の存在を示し、それより下では別の色が、限界点により示された量よりも少ない量の生物学的細胞の存在を示す、限界点に基づく。蛍光性のマーカーを使用する場合、検出される生物学的細胞は、検出ユニットにより測定される蛍光と直接的に相関しうる。
【0160】
最初に抗原、ハプテン又は抗体の形態のターゲティング種による検出、そして続いて
−抗原又はハプテンが決定されるものである場合には−問題の抗原又はハプテンに特異的な抗体、又は
−抗体が決定されるものである場合には−問題の抗体に特異的な抗体
のいずれか一方と共有結合により共役又は接合するように連結した酵素という手段で、生物学的細胞を直接検出する酵素免疫反応測定法(ELISA)が特に、本発明による所定の生物学的細胞の検出に好ましい。
【0161】
好ましい実施態様において、検出される所定の生物学的細胞を固相支持体のような適切な材料の表面に、例えば非共有結合の吸着により結合したいわゆる“捕捉”抗体と上記細胞を免疫化学的に接触させることによって結合又は固定化する。そのような固相支持体の材料の例はニトロセルロース又はポリスチレンのようなポリマーであり、場合によりスティック、テスト条片、ビーズ又はマイクロタイタートレイの形態である。
【0162】
商業的に入手可能なニトロセルロース膜は例えば:
Millipore Hi−Flow Plus HF07504
Millipore Hi−Flow Plus HF09004
Millipore Hi−Flow Plus HF12004
Millipore Hi−Flow Plus HF13504
Millipore Hi−Flow Plus HF18004
Sartorius Unisart CN 40
Sartorius Unisart CN 90
Sartorius Unisart CN 200
【0163】
好適な酵素と結合した特異的な抗体を、固定化した生物学的細胞に結合させ、直接検出する。結合した特異的抗体の量、すなわち固定化された細胞と相関しうるパラメーター、を結合した酵素のための基質として作用しうる物質を添加することにより決定する。基質の酵素的触媒作用により、例えば特徴的な色又は電磁放射源のような検出可能なシグナルが発生する。放射された放射線は、検出される所定の生物学的細胞の量に相関−そして好ましくは比例−する。このタイプのアッセイに使用するための好ましい酵素の例は、例えば西洋わさびペルオキシダーゼ、アルカリホルファターゼ、グルコースオキシダーゼ、ガラクトシダーゼ及びウレアーゼのようなペルオキシダーゼである。
【0164】
ELISAに類似するタイプの免疫組織化学的アッセイであるが他の検出手段を採用するものも、本発明による生物学的細胞を直接検出するのに好適である。そのようなアッセイは、典型的には蛍光性の及びルミネッセントのラベリング種が共有結合で結合した特異的な抗体の使用に基づいている。いわゆる“時間分解された蛍光”アッセイは特別に好ましく、一定の他のランタニド種又はランタニドキレーターも採用することができるにもかかわらず、典型的にはユーロピウムイオンラベル又はユーロピウムキレーターを採用する。多くの伝統的な蛍光性のラベリング種とは対照的にランタニドキレーターの蛍光存続時間は一般的には100〜1000マイクロ秒の範囲内である。比較すると、フルオレッセインの蛍光存続時間はたった約100ナノ秒又はそれより短い。パルス光源及び時間ゲート(time−gated)蛍光光度計を用いることによって、ランタニドキレート化合物を各励起後約200〜600マイクロ秒の時間ウィンドウ(time−window )で測定することができる。この技術の主要な利点は、分析サンプル又は測定システム中に存在する他の物質の、より存続時間の短い蛍光から発生するバックグラウンドシグナルを減少させることである。
【0165】
免疫化学的検出技術を採用した本発明において開発されることのできる追加のアッセイは、例えば“ドットブロット”法及び“ウェスタンブロット”法のような“イムノブロッティング”法に属する。ウェスタンブロット法においては、これは、抗原ポリペプチド又はタンパクの分析及び同定に典型的に採用されているものであるが、対象である所定の生物学的細胞を好ましくは、固相支持体或いは一枚のニトロセルロース又は生物学的細胞が結合しうる化学的に処理された紙のような膜に移行又は固定する。結合はたとえば支持体に結合した抗原のようなターゲティング種によって仲介されうる。特異的な抗体の形態の適切なターゲティング種を、最初に加え、後に続いて第1抗体に対するラベルされた第2抗体を加える。ラベルは好ましくは放射性同位体、蛍光染料、酵素或いは金又はそのコロイドのような重金属である。生物学的細胞の存在及び位置はここにおける上述のような適切な方法で検出する。
【0166】
ここで用いられる“連結部分”とは、分子種とポリマー担体分子を結合させることによって接合体を形成することのできるいかなる化学種をも意味する。ポリマー担体分子上のジビニルスルホンの誘導体である、共有結合で結合した反応性のある部分の確立、及び一方ではそのような部分の、またもう一方ではここで定義された分子種間の共有結合の確立は、本発明の1の実施態様に関して特別に好ましいものである。
【0167】
連結部分、又は反応性のある官能基の追加の例は、反応性の化合物群として例えば4−フルオロ−3−ニトロフェニルアジド、ベンゾイルアジド及びp−メチルベンゾイルアシドのようなアシルアジド、エチルアジドホルメート、フェニルアジドホルメートのようなアジドホルメート、ジフェニルホスホリルアジド及びジエチルホスホリルアジドのようなホスホリルアジド、ジアゾアセトフェノン及び1−トリフルオロメチル−1−ジアゾ−2−ペンタノンのようなジアゾ化合物、t−ブチルジアゾアセテート及びフェニルジアゾアセテートのようなジアゾアセテート、t−ブチルアルファジアゾアセトアセテートのようなベータ−ケト−アルファジアゾアセテート、アゾビスイソブチロニトリルのような脂肪族アゾ化合物、3−トリフルオロメチル−3−フェニルジアジリンのようなジアジリン、ケテン及びジフェニルケテンのようなケテン(−CH=C=O)、ベンゾフェノン及びアセトフェノンのような光活性化可能なケトン、ジ−t−ブチルペルオキシド、及びジシクロヘキシペルオキシドのようなペルオキシ化合物、ジベンゾイルペルオキシド及びジアセチルペルオキシドのようなジアシルペルオキシド並びにエチルペルオキシベンゾエートのようなペルオキシエステルを含む化学種である。
【0168】
反応性の官能基であるビニル基の場合、例えばジビニルスルホンのような化学種の中のビニル基の反応性が、ポリマー担体、すなわち例えばジビニルスルホンのビニル基が共有結合を形成するようにそれと反応する群、の反応性の機能として一般的に要求するのは求核付加機能である。
【0169】
そして、好適なポリマー担体は例えば、ポリマー担体であって、以下のような官能基:
i)O (例えばポリペプチド又はタンパクのチロシン残基中の脱プロトン化された芳香性のヒドロキシ基のような脱プロトン化されたフェノール性のヒドロキシ基)、
ii)S (例えばポリペプチド又はタンパクのシステイン残基中の脱プロトン化されたチオール基のような、芳香族の環又は脂肪族群上の脱プロトン化されたチオール基)、
iii)OH(例えばオリゴ−又はポリサッカライド中のグルコース又は他のモノサッカライド環のような糖の環上の脂肪族のヒドロキシ基;又はポリエチレングリコールのようなポリオール中のアルコール性のヒドロキシ基;或いはセリン又はトレオニン残基のようなポリペプチド又はタンパクの一定のアミノ酸残基)、
iv)SH(例えばポリペプチド又はタンパク中のシステイン残基中のチオール基)、1次アミノ基(例えばポリペプチド又はタンパク中のオルニチン残基又はリジン残基中;又はキトサンのような一定のポリサッカライド又はその誘導体中のアミノ−置換された糖の環中)又は2次アミノ基(例えばポリペプチド又はタンパク中のヒスチジン残基中)
を有する前記ポリマー担体である。
【0170】
したがって、本発明の前後関係における分子種上の問題の官能基は通常は上述のタイプのうちの1の求核付加機能のような求核付加機能でもあるだろう。
【0171】
本発明は1の実施態様において、1又はそれを越える分子種がそれぞれ、連結基(linking group)の形態の部分を介して共有結合で結合するポリマー担体分子を含む接合体を含むキットに関する。
【0172】
1のタイプの好ましい連結基はジビニルスルホンに由来する。この場合、連結基のポリマー担体分子への結合は、ジビニルスルホン分子の2のビニル基の1と担体分子上の反応性の機能性との間に形成された共有結合により生成し、分子種の連結基への結合は、ジビニルスルホン分子に由来する他のビニル基と分子種上の官能基との間の共有結合を介する。
【0173】
本発明による後者のタイプの特に興味深い接合体においては、ポリマー担子分子は、そこへ共有結合で結合した1又はそれを越えるジビニルスルホン由来の部分をさらに有し、各部分は、ジビニルスルホン分子の2のビニル基の1とポリマー担体分子上の反応性の機能性との間に形成された共有結合を介して結合し、そのような部分の少なくとも1は、その結合状況において、残りのフリーのビニル基を有し、フリーのビニル基に対して反応性のある官能基を有するさらなる分子種と反応可能である。
【0174】
本発明による接合体に結合した分子種は例えば約2000又はそれより小さい分子量を有する分子種と約2000又はそれより大きな分子量を有する分子種とに分割することができる。前者の場合、接合体のポリマー担体分子は共有結合でそこへ結合した1〜約10,000の分子種を有することができ、例えば約10〜約1000の分子種、例えば約20〜約500の分子種が共有結合でそこへ結合する。後者の場合、すなわち2,000又はそれより大きい分子量の分子種については、接合体のポリマー担体分子は共有結合でそこへ結合した1〜約1000の分子種を有することができ、例えば1〜約500の分子種、例えば1〜約100、2〜約50、約10〜約50の分子種がそこへ共有結合で結合する。
【0175】
本発明による“ポリマー担体分子”は、分子種を結合することができ、又は分子種を結合する目的での修飾の可能な、いかなるポリマーでもある。ポリマー担体分子及び本発明によるそのようなポリマー担体分子を含む接合体又は、以下の:
i)その誘導体同様に天然及び合成のポリサッカライドであって、例えばデキストラン及びデキストラン誘導体;スターチ及びスターチ誘導体、セルロース誘導体、アラビアゴム及びアルギン酸塩のような一定の天然ゴム及びその誘導体と同様にアミロース並びにペクチン;
ii)ポリリジン、ポリヒスチジン又はポリオルニチンのような好適な反応性の機能性を有するホモポリ(アミノ酸);
iii)ウシアルブミン及び他の哺乳動物のアルブミンのような、天然及び合成のポリペプチド及びタンパク;そして
iv)ポリビニルアルコール、ポリアリルアルコール、ポリエチレングリコール及び置換ポリアクリレートのような、求核付加性の官能基を有する合成ポリマー、
を含む広く多様なポリマーから選ぶことができる。
【0176】
本発明の目的のための好ましいポリマー担体分子の1の群はポリサッカライド及びその誘導体であって、例えば:デキストラン、カルボキシ−メチル−デキストラン、ヒドロキシエチル−及びヒドロキシプロピル−スターチ、グリコーゲン、アガロース誘導体、及びヒドロキシエチル及びヒドロキシプロピル−セルロースである。
【0177】
デキストランは、本発明との関係において特に好適なポリマーであることが判明しており、そしてデキストランは現在最も好ましいポリマーの1の群の代表である。
【0178】
本発明による接合体は、好ましくは実効電荷を有さない、なぜなら正又は負の実効電荷の存在は、中でも、関心事である物質及び/又は材料以外の物質及び/又は材料の接合体への望ましくない非特異的結合につながるからである。電荷のある分子種が導入されない限り、多くの場合においてポリマー担体分子自体が実効電荷を持たないということを保証することによって、この条件は単純に満たされるであろう。本発明のさらなる実施態様においては、本発明の試薬中のポリマー担体分子又は接合体は、その遊離の状態において実質的に直線的であり、約4〜約10の範囲のpHにおいて実質的に荷電していない。このpH間隔は、広く大多数の免疫化学的方法、ハイブリダイゼーション方法、及び特に、本発明の接合体の他の適用に実際的な関連のあるものである。多様なポリマーの中で、この基準に適合するのは、例として数多くのポリサッカライド及びポリサッカライド誘導体、例えばデキストラン及びヒドロキシエチル−及びヒドロキシプロピルセルロースである。
【0179】
本発明の試薬又は接合体の使用のいかんによって、本発明の接合体は、分子量がやや小さいものから非常に大きいものまでの範囲にあるポリマー担体分子に基づくことができる。本発明のさらなる実施態様において、上記ポリマー担体分子は約1,000〜約40,000,000の範囲の分子量ピークを有することができる。
【0180】
重要な関心事である分子量ピークは約1,000〜約80,000の範囲、及び約80,000〜約2,000,000の範囲にある。特別な関心事である分子量ピーク、特にポリマー担体がデキストランである場合は、約500,000の分子量ピークである。
【0181】
ここで採用される“分子量ピーク”(“平均分子量ピーク”とも表される)という用語は、最も量的に多い分子量、すなわちポリマーの特定のサンプル又はバッチ中でもっとも多数の分子が有する分子量(分子量の分布の中で)を表す。(特に、最も大きな分子量についての)非常に狭い分子量分布のポリマー分画を得ること又は調製することの困難性のために、このやり方で数多くのタイプのポリマーを特徴づけることはかなり正常なことである。本発明の前後関係において関心事である数多くの商業的に入手可能なポリマーの場合、製造者又は配給者は、特別なタイプの試薬または接合体を調製するのに好適なポリマー分画を選ぶ基礎を提供する、信頼性のある(例えば、ゲル浸透クロマトグラフィーにより決定された)分子量ピークデータを提供することができるだろう。
【0182】
ここで引用した分子量ピークは、問題の遊離のポリマーの分子量ピークを示し、例えば2又はそれを越えるポリマーが、例えば本発明に従って本発明の試薬又は接合体を調製する過程でジビニルスルホンと反応することによって、クロスリンクする結果として可能なクロスリンクしたポリマーユニットを考慮するものではない;そのようなクロスリンクしたユニットは、概してそれらがそこから生成した個々の遊離のポリマー分子よりも大きな分子量を有するであろう。
【0183】
本発明による接合体は、ポリマーの分子量ピーク及び遊離の反応性のビニル基の含量に関して、非常に広範囲の要求に適合するように調製されることができる。本発明のさらなる側面は、約500,000又は約2,000,000の分子量ピークを有するポリマー担体分子、又は以下のいずれかの範囲内の分子量ピークを有するポリマー担体分子を含む接合体に関する;約1000〜約20,000;約20,000〜約80,000;約80,000〜約500,000;約500,000〜約5,000,000;及び約5,000,000〜約40,000,000;
【0184】
ポリマー担体分子は、以下のサブ範囲(ポリマー担体1gあたりのビニル基のμmol であらわされる)におけるように、好ましくは遊離の反応性のビニル基をポリマー担体1gあたり約1〜約5,000μmol のビニル基を含有する:約1〜約50;約50〜約300;約300〜約1,000;及び約1,000〜約5,000。
【0185】
本発明のさらなる実施態様においては、接合体を含むキットであって、上記接合体がポリマー担体であって以下の:
i)分子量ピークが約500,000又は約2,000,000、又は以下のいずれかの範囲内:約1,000〜約20,000;約20,000〜約80,000;約80,000〜約500,000;約500,000〜約5,000,000;又は約5,000,000〜約40,000,000;に分子量ピークを有し、そして、
ii)分子種の総含量、そして、適切には、a)分子種約1〜約5,000μmol の範囲内のビニル基、そして、適切には、b)ポリマー担体1gあたりのビニル基をμmol で以下のいずれかのサブ範囲内(ポリマー担体1gあたりの分子種のμmol に加えて、適切にはビニル基のμmol であらわされる):約1〜約50;約50〜約300;約300〜約1,000;又は約1,000〜約5,000、
を有するものを含むものが提供される。
【0186】
本発明によるサンプルは好適には結膜液、鼻からの分泌液、咽頭からの分泌液、痰、洗口液、気管支洗浄液、頚管及び膣分泌液、尿、血液、大便、滑液、脳脊髄液、腹水、小胞、外傷浸出液及び、例えば潰瘍又は結膜からのスワブ(swab)であり、排水及び飲料水と同様であり、例えば人工呼吸管からの水の懸濁液と同様である。
【0187】
広く多様な生物学的細胞が、本発明によるターゲット種によって直接検出できる。生物学的細胞は好ましくは、ここで上述のように好適な体液サンプルを分析することにより検出される。生物学的細胞は哺乳動物細胞、カビ、酵母及び細菌細胞を含む微生物細胞、ウイルス粒子、これは例えば呼吸器合胞体ウイルスのようなパラミキソウイルス属に属するウイルス種を含むが、それに限定されるものではない、である。微生物細胞を含む生物学的細胞の追加例は、直接検出できるウイルス及び細胞を含み、これらは以下で直ちに開示される。
【0188】
以下のリストは本発明に従って直接検出できるウイルス種を含む。
ヘルペスウイルス(Herpesvirus)
単純ヘルペスウイルス(HSV)、バリセラゾスターウイルス(Varicella Zoster Virus, VZV )、サイトメガロウイルス(Cytomegalovirus, CMV)、エプシュタイン−バーウイルス(Epstein Barr Virus, EBV )、及びヒトヘルペスウイルス−6(Human Herpes Virus−6, HHV−6)
レトロウイルス(Retrovirus)
HIV−1、HIV−2、HTLV−I、及びHTLV−II
肝炎ウイルス(Hepatitisvirus)
A型肝炎ウイルス(Hepatitis A virus, HAV)、B型肝炎ウイルス(Hepatitis B Virus, HBV)、C型肝炎ウイルス(Hepatitis C Virus, HCV)、D型肝炎ウイルス(Hepatitis D Virus, HDV)、及びE型肝炎ウイルス(Hepatitis E Virus, HEV)
風疹ウイルス(Rubellavirus)
パルボウイルス B−19(Parvovirus B−19)
はしかウイルス(Morbillivirus)
耳下腺炎ウイルス(Parotitisvirus)
【0189】
呼吸ウイルス(Respirationsvirus)
インフルエンザA及びBウイルス(Influenza A and B Virus )、パラインフルエンザ1,2及び3型(Parainfluenza type 1,2 and 3)、パラミキソウイルス(Paramyxoviridae)、呼吸器合胞体ウイルス(Respiratory Syncytial Virus RSV)、アデノウイルス(Adenovirus)。
エンテロウイルス(Enterovirus)
ポリオウイルス(Polio Virus)、コクサッキーAウイルス(Coxsackie A Virus)、コクサッキーBウイルス(Coxsackie B virus)、及びエコーウイルス(Echovirus)
カルジオウイルス(Cardiovirus)
脳心筋炎ウイルス(Encephalomyocarditis Virus)及び髄膜炎ウイルス(meningo virus)
アフタウイルス(Aphthovirus)
口蹄疫ウイルス(Foot−and−mouth disease Virus)血清型A,O,C,SAT1,SAT2,SAT3又はAsia1。
胃腸炎ウイルス(Gastroenteritisvirus)
ロタウイルス(Rotavirus)、アデノウイルス(Adenovirus )、ノーウォークウイルス(Norwalkvirus )、及び一般的な腸疾患ウイルス(enteropatogic vira in general,SRV−komplex)
ヒトパピローマウイルス(Human papillomavirus,HPV)
外来性ウイルス(Exotic virus)
デング熱ウイルス(Denguevirus )、黄熱病ウイルス(Yellow Fever virus)及び他のアルボウイルス(Arbovira)
【0190】
本発明に従って直接的に検出可能な追加のウイルス種は以下の:
ポックスウイルス(Poxvirus)、パポバウイルス(Papova virus)、パルボウイルス(Parvo virus)、ピコルナウイルス(Picornavirus)、トガウイルス(Togavirus)、ミキソウイルス(Myxovirus)、パラミキソウイルス(Paramyxovirus)、レオウイルス(Reovirus)、ラブドウイルス(Rhabdovirus )、レトロウイルス(Retrovirus)、及びアレナウイルス(Arenavirus)である。
【0191】
以下のリストは本発明に従って直接的に検出可能な細菌を含む。
好気性及び条件的好気性グラム陽性細菌( Aerobic and facultative aerobic Gram−positive bacteria
ミクロコッカス(Micrococcaceae)
スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)、スタフィロコカス・エピデルミディス(Staphylococcus epidermidis)、スタフィロコッカス・サプロフィティカス(Staphylococcus saprophyticus)
連鎖球菌及び腸球菌(Streptococcus and enterococcus)
ストレプトコッカス・ピオゲネス(Lancefield グループA)(Streptococcus pyogenes, Lancefield grp. A )、ストレプトコッカス・アガラクチエ(ランスフィールド グループB)(Streptococcus agalactiae, Lancefield grp. B )、ストレプトコッカス(ランスフィールド グループC,F,G)(Streptococcus, Lancefield grp. C, F, G)、エンテロコッカス・フェーカリス(Enterococcus faecalis )及び他のエンテロコッシ(例えばランスフィールド グループD)(Enterococci(e. g. Lancefield grp. D))、ストレプトコッカス・ニューモニエ(Streptococcus pneumoniae)
ラクトバチルス(Lactobacillus)
リステリア属(Listeria)
コリネバクテリウム属(Corynebacterium)
コリネバクテリウム・ジフセリエ(Corynebacterium diphteriae)
プロピオニバクテリウム属(Propionibacterium)
プロピオニバクテリウム・アクネス(Propionibacterium acnes)
アクチノミセス属(Actinomyces)
ノカルジア属(Norcardia)
【0192】
酸耐性細菌( Acid resistant bacteria
ミコバクテリウム科(Mycobacteriaceae)
ミコバクテリウム・ツベルクローシス(Mycobacterium tuberculosis)、ミコバクテリウム・レプレ(Mycobacterium leprae)
【0193】
グラム陽性、内生胞子形成細菌( Gram−positive,endosporeforming bacteria
バチルス属(Bacillus)
バチルス・アンスラシス(Bacillus anthrasis)、バチルス・セレウス(Bacillus cereus)
クロストリジウム属(Clostridium)
クロストリジウム・テタニ(Clostridium tetani)、クロストリジウム・ボツリナム(Clostridium botulinum)、クロストリジウム・ディフィシール(Clostridium difficile)、クロストリジウム・パーフリンジエンス(Clostridium perfringens)
【0194】
嫌気性グラム陽性及びグラム陰性球菌( Anaerobic Gram−positive and Gram−negative cocci
ペプトストレプトコッカス属(Peptostreptococcus)
【0195】
嫌気性グラム陰性細菌( Anaerobic Gram−negative bacteria
バクテリオデス(Bacteriodes)
バクテリオデス・フラギリス(Bacteriodes fragilis)
【0196】
好気性グラム陰性双球菌及びコクシバチラエ( Aerobic Gram−negative diplococci and coccibacillae
ナイセリア(Neisseria)、ナイセリア・メニンギチジス(Neisseria meningitidis)、ナイセリア・ゴノロエエ(Neisseria gonorrhoeae)
【0197】
グラム陰性桿体形成細菌( Gram−negative rodforming bacteria
ボルデテラ属(Bordetella)
ボルデテラ・パータッシス(Bordetella pertussis) ボルデテラ・パラパータッシス(Bordetella parapertussis)
ブルセラ属(Brucella)
ブルセラ・メリテンシス(Brucella melitensis)、ブルセラ・アボータス(Brucella abortus)、ブルセラ・シュイス(Brucella suis)
ヘモフィルス属(Haemophillus)
ヘモフィルス・インフルエンゼ(Haemophilus influenzae)、ヘモフィルス・ジュクレイ(Haemophilus ducreyi)
パスツレラ属(Pasteurella)
パスツレラ・マルトサイダ(Pasteurella multocida)
ガルドネレラ属(Gardnerella)
ガルドネレラ・ヴァギナリス(Gardnerella vaginalis)
カプノサイトファーガ属(Capnocytophaga)
カプノサイトファーガ・カニモーサス(Capnocytophaga canimorsus)
【0198】
非発酵性グラム陰性細菌( Non−fermentative Gram−negative bacteria
アシネトバクター属及びフラボバクテリウム属(Acinebacter and Flavobacterium)
シュードモナス属(Pseudomonas)
シュードモナス・アエルギノーザ(Pseudomonas aeruginosa)
【0199】
好気性グラム陰性細菌( Aerobic Gram−negative bacteria
レジオネラ属(Legionella)
レジオネラ・ニューモフィラ(Legionella pneumophila)
【0200】
条件的嫌気性グラム陰性桿菌( Facultative anaerobic Gram−negative rods
エンテロバクテリアセエ(Entero bacteriaceae)
エシュリキア属(Escherichia)
エシュリキア・コリ(Esherichia coli)
シゲラ属(Shigella)
シゲラ・ディセンテリエ(Shigella dysenteriae)、シゲラ・フレクスネリ(Shigella flexneri)、シゲラ・ボイディイ(Shigella Boydii)、シゲラ・ソンネイ(Shigella sonnei)
サルモネラ属(Salmonella)
サルモネラ・チフィ(Salmonella typhi)、サルモネラ・パラチフィ(Salmonella paratyphi (A, B, C))、サルモネラ・チフィムリウム(Sarmonella typhimurium)、サルモネラ・エンテリチジス(Sarmonella enteritidis)
エルシニア属(Yersenia)
エルシニア・ペスティス(Yersenia pestis )、エルシニア・エンテロコリチカ(Yersenia enterocolotica)
ビブリオ属(Vibrio)
ビブリオ・コレレ(Vibrio cholerae (klassik, El Tor)
【0201】
曲がったらせん状の形状のバクテリア
カンピロバクター属(Campylobacter)
カンピロバクター・ジェジュニ(Campylobacter jejuni)
ヘリコバクター属(Helicobacter)
ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter Pylori)
トレポネーマ属(Treponema)
トレポネーマ・パリダム(Treponema pallidum)
ボレリア属(Borrelia)
ボレリア・ブルグドルフェーリ(Borrelia burgdorferi)、ボレリア・リカレンチス(Borrelia recurretis)
レプトスピラ属(Leptospiraceae)
レプトスピラ・インターロガンス(Leptospiraceae interrogans)
クラミジア属(Chlamydiales)
クラミジア・トラコマチス(Chlamydia trachomatis)、クラミジア・シッタシ(Chlamydia psittaci)、クラミジア・ニューモニアエ(Chlamydia pneumoniae)
リケッチア属(Rickettsiales)
リケッチア(Rickettsia)
コクシエラ属(Coxiella)
コクシエラ・バーネッティイ(Coxiella burnetii)
【0202】
マイコプラズマ目( Mycoplasmatales
マイコプラズマ(Mycoplasma)
マイコプラズマ・ニューモニアエ(Mycoplasma pneumoniae)
ウレアプラズマ属(Ureaplasma)
ウレアプラズマ・ウレアリティカム(Ureaplasma urealyticum)
【0203】
本発明に従って直接的に検出可能な微生物細胞の追加例は以下の:アクロモバクター・キシロソイダンス(Achromobacter xylosoidans)、アシネトバクター・カルコアセチカス(Acinetobacter calcoaceticus)、好ましくはアシネトバクター・アニトラタス(A. anitratus)、アシネトバクター・ヘモリティカス(A. haemolyticus)、及びアシネトバクター・イオフィイ(A. Iwoffii)、アクチノミセス・イスラエリィイ(Actinomyces israelli)、アエロモナス・ハイドロフィラ(Aeromonas hydrophilla)、アルカリゲネス種(Alcaligenes species)、好ましくはアルカリゲネス・フェカーリス(A. faecalis)、アルカリゲネス・オドランス(A. odorans)及びアルカリゲネス・デニトリフィカンス(A. denitrificans)、アリゾナヒンシャウィイ(Arizona hinshawii)、バシラス・アンスラシス(Bacillus anthracis)、バシラス・セレウス(Bacillus cereus)、バクテロイデス・フラギリス(Bacteroides fragilis)、バクテロイデス・メラニノゲニカス(Bacteroides melaninogenicus)、ボルテデラ・パータッシス(Bordetella pertussis)、ボレリア・リカレンチス(Borrelia recurrentis)、ブルセラ種(Brucella species)、好ましくはブルセラ・アボータス(B. abortus)、ブルセラ・シュイス(B. suis)及びブルセラ・カニス(B. canis)、カリマトバクテリウム・グラヌロマチス(Calymmatobacterium granulomatis)、カンピロバクター・フィタスssp・インテスティナリス(Campylobacter fetus ssp. intestinalis)、クラミジア種(Chlamydia species)、好ましくはクラミジア・シッタシ(C. psittaci)及びクラミジア・トラコマチス(C. trachomatis)、クロモバクテリウム・ビオラセウム(Chromobacterium violaceum)、シトロバクター属(Citrobacter species)、好ましくはシトロバクター・フロインディ(C. freundii)及びシトロバクター・ディベルサス(C. diversus)、クロストリジウム・ボツリナム(Clostridium botulinum)、クロストリジウム・パーフリンジェンス(Clostridium perfringens)、クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)、クロストリジウム・テタニ(Clostridium tetani)、コリネバクテリウム・ジフセリエ(Corynebacterium diphtheriae)、コリネバクテリウム(Corynebacterium)、好ましくはコリネバクテリウム・アルセランス(C. ulcerans)、コリネバクテリウム・ヘモリティカム(C. haemolyticum)及びコリネバクテリウム・シュードツベルクローシス(C. pseudo−tuberculocis)、コクシエラ・バーネッティイ(Coxiella burnetti)、エドワージエラ・タルダ(Edwardsiella tarda)、エイケネラ・コロデンス(Eikenella corrodens)、エンテロバクター(Enterobacter)、好ましくはエンテロバクター・クロアカエ(E. cloacae)、エンテロバクター・アエロゲネス(E. aerogenes)、エンテロバクター・ハフニアエ(E. hafniae)(Hafnia alveiとも名づけられた)及びエンテロバクター・アグルメランス(E. agglemerans)、エリシペロトリクス・リューシオパシアエ(Erysipelotrix rhusiopathiae)、エシェリキア・コリ(Esherichia coli)、フラボバクテリウム・メニンゴセプチカム(Flavobacterium meningosepticum)、フランシセラ・ツラレンシス(Francisella tularensis)、フソバクテリウム・ヌクレアタム(Fusobacterium nucleatum)、ガルデネラ・ヴァギナリス(Gardnerella vaginalis)、ヘモフィルス・ジュクレイ(Haemophilus ducreyi)、ヘモフィルス・インフルエンゼ(Haemophilus influenzae)、ヘリコバクター種(Helicobacter species)、クレブシエラ種(Klebsiella species)、好ましくはクレブシエラ・ニューモニエ(K. pneumoniae)、クレブシエラ・オゼネ(K. ozaenae)、及びクレブシエラ・リノスクレロマチス(K. rhinoscleromatis)、レジオネラ種(Legionella species)、レプトスピラ・インターロガンス(Leptospira iterrogans)、リステリア・モノサイトゲネス(Listeria mono−cytogenes)、モラクセラ属(Moraxella species)、好ましくはモラクセラ・ラクナータ(M. Lacunata)、モラクセラ・オスロエンシス(M. osloensis)、マイコバクテリウム・ボビス(Mycobacterioum bovis)、マイコバクテリウム・レプレ(Mycobacterium leprae)、マイコバクテリウム・ツベルクローシス(Mycobacterium tuberculosis)、マイコプラズマ種(Mycoplasma species)、好ましくはマイコプラズマ・ニューモニエ(M. pneumoniae)、ナイセリア・ゴロノエエ(Neisseria gonorrhoeae)、ナイセリア・メニンギチジス(Neisseria meningitidis)、ノカルジア種(Nocardia species)、好ましくはノカルジア・アステロイデス(N. asteroides)及びノカルジア・ブラジリエンシス(N. brasiliensis)、パスツレラ・マルトサイダ(Pasteurella multocida)、ペプトコッカス・マグヌス(Peptococcus magnus)、プレシオモナス・シゲロイデス(Plesiomonas shigelloides)、プロテウス種(Proteus species)、好ましくはプロテウス・ミラビリス(P. mirabilis)、プロテウス・ブルガリス(P. vulgaris)、プロテウス・レットゲリ(P. rettgeri)及びプロテウス・モルガニィ(P. morganii)(プロビデンシア・レットゲリ(Providencia rettgeri)及びモルガネラ・モルガニィ(Morganella morganii)ともそれぞれ名づけられた)、プロビデンシア種(Providencia species)、好ましくはプロビデンシア・アルカリファシエンス(P. alcalifaciens)、プロビデンシア・スチュアティ(P. stuartii)及びプロビデンシア・レットゲリ(P. rettgari)(プロテウス・レットゲリ(Proteus rettgeri)とも名づけられた)、シュードモナス・アエルギノーザ(Pseudomonas aeruginosa)、シュードモナス・マレイ(Pseudomonas mallei)、シュードモナス・シュードマレイ(Pseudomonas pseudomallei)、リケッチア(Rickettsia)、サルモネラ種(Salmonella species)、好ましくはサルモネラ・エンテリチジス(S. enteritidis)、サルモネラ・チフィ(S. typhi)及びサルモネラ・デルビィ(S. derby)、セラチア種(Serratia species)、好ましくはセラチア・マルセセンス(S. marcescens)、シゲラ・ディセンテリエ(Shigella dysenteriae)、シゲラ・フレクスネリ(S. flexneri)、シゲラ・ボイディイ(S. boydii)及びシゲラ・ソンネイ(S. sonnei)、スピリルム・ミノル(Spirillum minor)、スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)、スタフィロコッカス・エピデルミディス(Staphylococcus epidermidis)、スタフィロコッカス・サプロフィチカス(Staphylococcus saprophyticus)、ストレプトバチルス・モニリフォルミス(Streptobacillus moniliformis)、ストレプトコッカス種(Streptococcus)、好ましくはストレプトコッカス・フェーカリス(S. faecalis)、ストレプトコッカス・フェシウム(S. faecium)及びストレプトコッカス・デュランス(S. durans)、ストレプトコッカス・アガラクチエ(Streptococcus agalactiae)、ストレプトコッカス・ニューモニエ(Streptococcus pneumoniae)、ストレプトコッカス・ピオゲネス(Streptococcus pyogenes)、トレポネーマ・カラテウム(Treponema carateum)、トレポネーマ・パリダム(Treponema pallidum)、トレポネーマ・パーテニュエ(Treponema pertenue)、好ましくはトレポネーマ・パリダム(T. pallidum)、ウレアプラズマ・ウラリティカム(Ureaplasma uralyticum)、ビブリオ・コレレ(Vibrio cholerae)、ビブリオ・パラヘモリチカス(Vibrio parahaemolyticus)、エルシニア・エンテロコリチカ(Yersinia enterocolitica)、及びエルシニア・ペスチス(Yersinia pestis)である。
【0204】
直接検出できる酵母及びカビを含む下等真核細胞のさらなる例は以下の:藻菌類(Phycomycetes)、子嚢菌類(ascomycets)、担子菌類(basidiomycets)、不完全菌類(deuteromycetes及びfungi imperfecti)である。
【0205】
本発明の1の実施態様によれば、ウイルスを含む微生物細胞による感染によってひき起こされた個体の症状の治療方法が提供される。上記方法は以下のステップ:
i)本発明による診断方法によって直接的に微生物細胞を検出し、前記方法は1の実施態様において本発明によるキットを採用し、上記方法はさらに、本発明によって検出される、所定の微生物細胞により引き起こされないことが知られている症状の予防的な処置及び/又は軽減及び/又は治療的な処置をさらに含む。
【0206】
したがって上記診断方法は以下の:放線菌症、アデノウイルス感染症、アントラックス(Antrax)、細菌性の赤痢、ボツリヌス中毒、例えばブルセラ・メリテンシス(B. melitensis)、及びブルセラ・シュイス(B. suis)によりひき起こされるブルセラ症(バング病)、カンジダ症、蜂窩織炎、軟性下疳、コレラ、コクシジウム症、急性無熱性結膜炎、嚢子、皮膚糸状菌症、細菌性心内膜炎、喉頭蓋炎、丹毒、類丹毒、胃腸炎、陰部ほう疹、Grandulae、淋疾、ウイルス性肝炎、ヒストプラズマ症、膿痂疹、マラリア、単核球症、インフルエンザ、在郷軍人病、レプトスピラ症、ライム病、類鼻疽、髄膜炎、ノカルジア・アステロイデスノカルジア症、非淋菌性の尿道炎、ピンタ、肺炎球菌性肺疾患、灰白髄炎、原発性肺感染症、偽膜性全腸炎、抗体物質に関連した産褥セプシス、狂犬病、回帰熱リューマチ熱、ロッキー山脈斑点熱(Rocky Mountain spotted−fever)、風疹、はしか、ブドウ球菌性熱傷様症候群、連鎖球菌性咽頭炎(strep throat)、梅毒、破傷風、毒物ショック症候群、トキソプラズマ症、結核、野兎病、腸チフス熱、チフス、膣炎、水痘、いぼ、百日咳、フランベシア(イチゴ腫)及び黄熱病、から成る群から選ばれ、しかし、それに限定されない症状を患う個体を同定することができる。
【0207】
上記生物学的細胞の検出に加えて、例えばi)重篤度の評価、又はii)感染の予後及び/又は重篤度の予測のために1又はそれより多い炎症の指標の存在及び/又は量を決定することは簡便で、有益である。
【0208】
本発明による、炎症のメディエーターを含む炎症の指標は、以下の:
例えばIL−1システムのような炎症性のシステムに属するサイトカインを含むサイトカイン及び自己抗体、;
IL−1α及びIL−1β、IL−1ra、並びにIL−1α、sIL1−RI及びsIL1−RIIに対する自己抗体を含むTNFαシステム、;
sTNFRp55及びp75を含むがこれに限定されないTNFαアンタゴニスト、並びにIL−6そしてIL−6に対する自己抗体、Th1/Th2バランスに関係したメディエーターのような免疫調節システムに属するサイトカイン:IL−12、sIL−4R、Th1サイトカイン:TNFβ(LT)、INFγ、Th2サイトカイン:IL−4、IL−10、そして例えばIL−2、RANTES、IL−8、sIL−2R、IL−18、IFNα及び好酸性のカチオン性のタンパク、
から成る群から選ばれるが、しかしこれらに限定されない。
【0209】
以下に列記したサイトカインは本発明による1の好ましい炎症性の指標の群をあらわす。
【表1】
Figure 2004511808
【表2】
Figure 2004511808
【表3】
Figure 2004511808
【表4】
Figure 2004511808
【表5】
Figure 2004511808
【表6】
Figure 2004511808
Figure 2004511808
【0210】
特別には本発明はサイトカインαのプロフィール、すなわち例えば少なくとも4のサイトカインであるような少なくとも2のサイトカインの測定、それによって各サイトカインの存在及び相対的濃度が疾病又は疾病の予後の表示となることのできる前記サイトカインのプロフィールを提供するために用いられることができる。
【0211】
以下において本発明を生物学的細胞としてRSウイルスを用いることによって例解する。
【0212】
実施例1
サンプル中のRSウイルスを検出するためのディップスティック
機能的側方流アッセイにおける赤いスポットのように鮮明に可視的に検出できるシグナルの出現によってRSウイルスを鮮明に検出することができる、サンプル中のRSウイルスの検出のためのディップスティックが開発された。
テストされる抗原は、商業的に入手可能な抗原である(Chemicon, RSV, long AG 857)。
【0213】
いわゆる捕捉抗体である、F−グリコプロテインに対して作成されたターゲティング種としてのモノクローナル抗体であってディップスティック上の固相表面に結合したものを用いた。
【0214】
レポーター種は、約500,000Daであり、そこへ反応性のジビニルスルホン基が共有結合で結合したポリデキストランのポリマー担体分子をさらに含むものであった。さらに、上記レポーター種はまた、ジビニルスルホン基を介して結合したローダミンラベル分子を含んでいた。
【0215】
レポーター種のテストのために図1に概略をあらわした原理にしたがって、2層側方流テストを採用した。図1は、サンプル中のRS関連細胞の検出テストのためのアッセイに用いられる模式的なディップスティックをあらわす。上記ディップスティックはレポーター種を含むサンプルのためのアプリケーションゾーンを含む。接合体という用語はレポーター種を意味する。さらに、上記ディップスティックは、捕捉抗体がそこへ結合する1のゾーン及びコントロール抗体がそこへ結合する第2のゾーンを含む。上記ディップスティックはニトロセルロース(Sartorius Unisart CN 200)及びWhatman FO 75−17又はMillipore Rapid Q24 の微小孔膜、及び吸収パッド(Whatman 1, 5 NF)で作成される。
【0216】
レポーター種に含まれるターゲティング抗体に対して特異的な2次抗体を捕捉抗体として用いた。この側方テストでは、陽性の赤いスポットであって以下の:
1)ターゲティング抗体がポリデキストラン担体に結合した;
2)ポリデキストラン担体が良好な流動特性を有する、
を示した前記スポットが現れた。さらに、バックグラウンド/非特異的結合をおこすものはなかった。
【0217】
テストが陽性の場合、視覚的に可視の赤いスポットが現すように上記テストを開発した。このスポットはレポーター種に結合したローダミンの蓄積により生成した。テストにおける陽性の結果はサンプルがRSウイルスを含んでいることと定義する。視覚的に色の変化のない(赤いスポットの現れない)陰性の結果は、実質的にRSウイルスを用いない場合に得られた。
【0218】
上記テストは1−ステップテストであり、ここでサンプルをディップスティックに直接的に適用し、その後テスト結果が現れた。上記テストを1−ステップテストとして実施した場合、初めてフローテスト上に現れる色の反応はわずか1〜3分後である。テストは約5分後に終了する。
【0219】
尿中の抗原とは独立にレポーター種に結合するコントロール抗体もまた、コントロールゾーン内のディップスティックの固相表面に結合させた。テストが正確に実施されていたか否かの指標として、テスト中で陰性の尿又は陽性の尿のいずれが用いられたかにかかわらず、赤いスポットが毎日現れた。このコントロールスポットの赤い色もまた、レポーター種に結合したローダミンの蓄積により生成したものである。
【0220】
さらには、赤いスポットのかわりに膜を横切る赤にテストラインが現れるようにディップスティックが開発され、テスト結果及びコントロールを観察するためのものである(図2)。色の強さは、テストスポットに比較してテストラインにおいて増加していることがしばしば観察される。
【0221】
実施例2
競合的ディップスティック
本実施例において、陰性のシグナルが色の変化として示されるにもかかわらず陽性のシグナルが色の変化のないものとして示される、実施例1に記載されたディップスティックと同様のディップスティックを競合的ディップスティックとして作製した。
【0222】
レポーター種の量は陰性のサンプルにのみ現れた赤いスポット(ローダミンの可視的な蓄積)のような方法で滴定した。

Claims (43)

  1. サンプル中に約2000/μl(10−6リッター)未満の量で存在する、所定の生物学的細胞を直接検出するためのキットであって、以下の:
    i)固相支持体、
    ii)上記固相支持体に結合する複数の第1ターゲティング種であって、上記固相支持体に接触されるサンプル中に上記所定の生物学的細胞が存在する場合に、上記細胞を直接検出することができる上記ターゲティング種、
    iii)以下のものと結合するポリマー担体分子を含む接合体、
    iv)少なくとも1の第1及び/又は第2ターゲティング種であって、固相支持体に接触されるサンプル中に前記所定の生物学的細胞が存在する場合に、直接的に前記細胞を検出することができる前記ターゲティング種、そして、
    v)少なくとも1のラベリング種。
    を含む前記キット。
  2. 請求項1に記載のキットであって、この中で上記接合体が以下の:
    i)少なくとも1である、複数の反応性の、官能基を含むポリマー担体分子、
    ii)少なくとも1の反応性の官能基に結合した少なくとも1の連結部分、
    iii)各分子種が、試薬に結合した少なくとも1の連結部分との反応性のある、少なくとも1の官能基を含む、ターゲティング種及びラベリング種から成る分子種群から選ばれる少なくとも1の分子種、
    iv)上記試薬中で上記接合体が、連結部分を介してそこへ共有結合により結合する少なくとも1の分子種を含む、
    を含む前記キット。
  3. 上記ポリマー担体分子が反応性の官能基をポリマー担体1gあたり約5〜約5,000μmol の量で含む、請求項2に記載のキット。
  4. ターゲティング種により、直接検出されることができる上記生物学的細胞が哺乳動物細胞である、請求項1又は2に記載のキット。
  5. ターゲティング種により直接検出されることができる上記生物学的細胞が微生物細胞である、請求項1又は2に記載のキット。
  6. ターゲティング種により直接検出されることができる上記生物学的細胞がウイルス粒子である、請求項4又は5に記載のキット。
  7. ターゲティング種により直接検出されることができる上記ウイルスがパラミキソウイルス属(paramyxoviridae )に属する、請求項6に記載のキット。
  8. 上記ウイルスが呼吸器合胞体ウイルス(respiratory syncytical virus)である、請求項7に記載のキット。
  9. ターゲティング種により直接検出されることができる上記ウイルスがピコルナウイルス科(picorna viruses )に属する、請求項6に記載のキット。
  10. ターゲティング種により直接検出されることができる上記ピコルナウイルスが口蹄疫ウイルス(foot−and−mouth disease virus)である、請求項9に記載のキット。
  11. 上記微生物細胞が、カビ、酵母及び細菌の細胞から成る群から選ばれる、請求項5に記載のキット。
  12. 上記ターゲティング種が、抗原;ハプテン;モノクローナル及びポリクローナル抗体;遺伝子プローブ;天然及び合成のオリゴ及びポリヌクレオチド;天然及び合成のモノ−、オリゴ−及びポリサッカライド;レクチン;アビジン及びストレプトアビジン;ビオチン;成長因子;ホルモン;レセプター分子;プロテインA;並びにプロテインGから成る種群から選ばれる、請求項1又は2に記載のキット。
  13. 上記ラベリング種が、タンパク;酵素;毒素;薬剤;染料;蛍光性の、ルミネッセントの、リン光性の及び他の発光物質;金属キレート物質;放射性同位体でラベルされた物質;並びに重原子でラベルされた物質から成る種群から選ばれる、請求項1又は2に記載のキット。
  14. 上記ラベリング種が、フェリチン、フィコエリトリン、フィコシアニン、フィコビリン、西洋わさびペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、グルコースオキシダーゼ、ガラクトシダーゼ、ウレアーゼ、イミノ2酢酸、エチレンジアミン4酢酸、ジエチレントリアミン5酢酸、及びデスフェリオキサミンBから成る種群から選ばれる、請求項1又は2に記載のキット。
  15. 上記第1及び第2のターゲティング種が同一である、請求項1又は2に記載のキット。
  16. 上記第1及び第2のターゲティング種が同一でない、請求項1又は2に記載のキット。
  17. 上記ポリマー担体が、天然及び合成ポリサッカライド;ホモポリアミノ酸;天然及び合成のポリペプチド及びタンパク;並びに求核性の官能基を有する合成ポリマーから成るポリマー群から選ばれる、請求項1又は2に記載のキット。
  18. 上記ポリマー担体が、ポリビニルアルコール、ポリアリルアルコール、ポリエチレングリコール及び置換ポリアクリレートから成るポリマー群から選ばれる、請求項1及び2に記載のキット。
  19. 上記ポリマー担体が、デキストラン、カルボキシメチル−デキストラン、スターチ、ヒドロキシエチル−スターチ、ヒドロキシプロピル−スターチ、グリコーゲン、アガロース誘導体、セルロース誘導体及び天然ゴムから成る群から選ばれる、請求項1又は2に記載のキット。
  20. 上記ポリマー担体がデキストランである、請求項7に記載のキット。
  21. 上記ポリマー担体がヒドロキシエチル−セルロース及びヒドロキシプロピル−セルロースから成る群から選ばれる請求項1又は2に記載のキット。
  22. 前記キットがディップスティックの形態である、先の請求項1〜21のいずれか1項に記載のキット。
  23. 前記キットがマイクロシステムに適合した、先の請求項1〜22のいずれか1項に記載のキット。
  24. サンプル中に存在する所定の生物学的細胞を検出する方法であって、以下のステップ:
    i)上記サンプルを請求項1〜19のいずれか1項に記載のキットに接触させること、そして
    ii)所定の生物学的細胞を捕捉することのできるターゲティング種を検出すること、
    を含み、ここで上記ターゲティング種の検出が、上記サンプル中の上記生物学的細胞の存在を示す、前記検出方法。
  25. 上記サンプルが体液サンプルである、請求項24に記載の方法。
  26. サンプル中に約2000/μl(10−6リッター)未満の量で存在する、所定の炎症の指標をさらに検出するための、請求項24又は25に記載の方法であって、以下のステップ:
    i)以下の:
    a)固相支持体、
    b)固相支持体に結合する複数の第1ターゲティング種であって、固相支持体に接触されるサンプル中に前記所定の生物学的細胞が存在する場合に、直接前記細胞を検出することができる前記ターゲティング種、及び
    c)接合体であって以下の:i)少なくとも1の第1及び/又は第2ターゲティング種であって、固相支持体に接触されるサンプル中に前記所定の生物学的細胞が存在する場合に、直接的に前記細胞を検出することができる前記ターゲティング種、及びii)少なくとも1のラベリング種、に結合するポリマー担体分子を含む前記接合体、
    を含む前記キットと前記サンプルを接触させるステップ、及び
    ii)上記所定の炎症の指標を捕捉することができるターゲティング種を検出するステップ、
    を含み、ここで上記ターゲティング種の検出が、上記サンプル中の所定の炎症の指標の存在を示す、前記検出方法。
  27. 請求項24〜26のいずれか1項に記載の方法であって、ここで、上記ポリマー担体が以下の:
    i)少なくとも1である、複数の反応性の官能基、
    ii)少なくとも1の反応性の官能基に結合している、少なくとも1の連結部分、そして、
    iii)ターゲティング種及びラベリング種から成る分子種群から選ばれる、少なくとも1の分子種であって、ここで各分子種が、試薬に結合した少なくとも1の結合部分との反応性を有し、そしてここで上記接合体が結合部分を介してそこへ共有結合により結合する少なくとも1の分子種を含む、
    を含む、前記方法。
  28. 上記ターゲティング種が、抗原;ハプテン;モノクローナル及びポリクローナル抗体;遺伝子プローブ;天然及び合成のオリゴ及びポリヌクレオチド;天然及び合成のモノ−、オリゴ−及びポリサッカライド;レクチン;アビジン及びストレプトアビジン;ビオチン;成長因子;ホルモン;レセプター分子;プロテインA;並びにプロテインGから成る種群から選ばれる、請求項24〜27のいずれか1項に記載の方法。
  29. 上記ラベリング種が、タンパク;酵素;毒素;薬剤;染料;蛍光性の、ルミネッセントの、リン光性の及び他の発光物質;金属キレート物質;放射性同位体でラベルされた物質;並びに重原子でラベルされた物質から成る種群から選ばれる、請求項24〜28のいずれか1項に記載の方法。
  30. 上記ラベリング種が、フェリチン、フィコエリトリン、フィコシアニン、フィコビリン、西洋わさびペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、グルコースオキシダーゼ、ガラクトシダーゼ、ウレアーゼ、イミノ2酢酸、エチレンジアミン4酢酸、ジエチレントリアミン5酢酸、及びデスフェリオキサミンBから成る種群から選ばれる、請求項24〜29のいずれか1項に記載の方法。
  31. 上記ポリマー担体が、天然及び合成ポリサッカライド;ホモポリアミノ酸;天然及び合成のポリペプチド及びタンパク;並びに求核性の官能基を有する合成ポリマーから成るポリマー群から選ばれる、請求項24〜30のいずれか1項に記載の方法。
  32. 上記ポリマー担体が、ポリビニルアルコール、ポリアリルアルコール、ポリエチレングリコール及び置換ポリアクリレートから成るポリマー群から選ばれる、請求項24〜30のいずれか1項に記載の方法。
  33. 上記ポリマー担体が、デキストラン、カルボキシメチル−デキストラン、スターチ、ヒドロキシエチル−スターチ、ヒドロキシプロピル−スターチ、グリコーゲン、アガロース誘導体、セルロース誘導体及び天然ゴムから成る群から選ばれる、請求項24〜30のいずれか1項に記載の方法。
  34. 上記ポリマー担体がデキストランである、請求項32に記載の方法。
  35. 上記ポリマー担体がヒドロキシエチル−セルロース及びヒドロキシプロピル−セルロースから成る群から選ばれる、請求項24〜30のいずれか1項に記載の方法。
  36. 上記所定の炎症の指標が、好ましくはIL−1α、IL−1β、IL−1raである、IL−1システムからのアゴニスト、IL−1αに対する自己抗体、sIL1−RI及びsIL1−RIIから成る群から選ばれる、請求項26〜35のいずれか1項に記載の方法。
  37. 上記所定の炎症の指標が好ましくはsTNFRp55及びp75である、TNFαシステムからのアゴニストから成る群から選ばれる、請求項26〜35のいずれか1項に記載の方法。
  38. 上記所定の炎症の指標がIL−6及びIL−6に対する自己抗体から成る群から選ばれる、請求項26〜35のいずれか1項に記載の方法。
  39. 上記所定の炎症の指標がIL−12、sIL−4R、TNFβ(LT)、INFγ、IL−4、及びIL−10から成る群から選ばれる、請求項26〜35のいずれか1項に記載の方法。
  40. 上記所定の炎症の指標がIL−2、RANTES、IL−8、sIL−18、INFα、及び好酸球カチオン性タンパクから成る群から選ばれる、請求項26〜35のいずれか1項に記載の方法。
  41. 個体における感染性の症状を診断するための方法であって、以下のステップ:
    v)体液サンプル中の所定の生物学的細胞を、請求項24〜40のいずれか1項に従って検出すること、そして
    vi)前記感染性の症状を診断すること、
    を含む前記方法。
  42. 個体における感染性の症状を診断する方法であって、以下のステップ:
    iv)体液サンプル中に存在する所定の生物学的細胞を、請求項24〜40のいずれか1項に従って検出すること、
    v)体液サンプル中に存在する所定の炎症の指標を、請求項26〜40のいずれか1項に従って検出すること、そして
    vi)前記感染性の症状を診断すること、
    を含む前記方法。
  43. 個体における感染性の症状を治療するための方法であって、以下のステップ:
    iii)請求項41又は42の方法に従って、診断を実行すること、そして
    iv)上記診断に基づいて上記感染性の症状を治療すること、
    を含む、前記方法。
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