JP2004510727A - エチレンとα−オレフィンのコオリゴマー化方法 - Google Patents

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Abstract

1種または複数のビス−アリールイミンピリジンMX錯体および/または1種または複数の[ビス−アリールイミンピリジンMY・L ][NC錯体を使用した金属触媒システム存在下での、1種または複数のα−オレフィンのエチレンとのコオリゴマー化を含み、エチレン圧力2.5MPa未満で行われる高級線状α−オレフィンおよび/またはアルキル分岐α−オレフィンの製造方法。

Description

【0001】
本発明は、エチレンとα−オレフィンのコオリゴマー化方法、およびそれにより生産された生成物組成物に関する。
【0002】
高級線状α−オレフィンの生産については様々な方法が知られている(例えば、D.Vogt,Oligomerisation of ethylene to higher α−olefins in Applied Homogeneous Catalysis with Organometallic Compounds B.Cornils,W.A.Herrmann編 第1巻、第2.3.1.3章、245頁、VCH 1996)。
【0003】
これらの商業的な方法は、ポアソンまたはシュルツ−フローリー(Schulz−Flory)オリゴマー生成物分布のいずれかを与える。ポアソン分布を得るためには、オリゴマー化の過程で連鎖停止が起こってはならない。しかし、対照的に、シュルツ−フローリー法では連鎖停止が起こり、これは鎖長に依存しない。シェル高級オレフィン法(SHOP:Shell Higher Olefins Process)のNi触媒エチレンオリゴマー化ステップは、シュルツ−フローリー法の典型的な例である。
【0004】
シュルツ−フローリー法では、典型的には広範囲のオリゴマーが生成し、各オレフィンの分画はいわゆるKファクターに基づいて計算によって決定できる。Kファクターは、生成物オレフィンの相対的な割合を示し、log[Cmol%]対n(ここで、nは特定の生成物オレフィン中の炭素原子数である)のグラフの傾きから計算される[Cn+2]/[C]のモル比である。Kファクターはその定義から、各nについて同じ値である。配位子の変更および反応パラメーターの調節によってKファクターはより高くまたはより低い値に調節できる。このように、この方法は最適化された経済的便益を備えた生成物混合物(product slate)を生産するように操作できる。
【0005】
WO−A−99/02472には、高活性で線状α−オレフィンへの高い選択性を示す新規な鉄系エチレンオリゴマー化触媒が開示されている。これらの触媒は、選択された2,6−ピリジンジカルボキシアルデヒドビスイミンまたは選択された2,6−ジアシルピリジンビスイミンの鉄錯体に基づく。
【0006】
本発明では、「ビス(アリールイミノアルキル)ピリジン」(または簡単に、「ビス−アリールイミンピリジン」)という用語は、配位子の両方のクラスを記述するために使用される。
【0007】
同時係属している本出願人の欧州特許出願00301036.0では、そのようなシステムがさらに、特にオリゴマー生成物分布に関して改善されている。
【0008】
ビス−アリールイミンピリジン−FeCl系触媒は、エチレンに対して高反応性であることが示されているが、プロピレンまたは高級α−オレフィンなどの他のオレフィンに対する活性は何桁も低いことが見出されている。
【0009】
B.L.SmallおよびM.Brookhartは、J.Am.Chem.Soc.1998,120,7143−7144において溶媒としてのトルエンに対する容積比50:50の1−ペンテンおよびビス−アリールイミンピリジン−FeCl系触媒の存在下、1標準平方インチ当たり400ポンドの圧力(2.76MPa)でのエチレンのオリゴマー化は、奇数炭素数オリゴマーを約3mol%しか生じないことを開示し、これにより、α−オレフィンと比較してエチレン挿入についてこうした触媒が有する非常に高い選択性を実証した。
【0010】
同文献における別のビス−アリールイミンピリジン−FeCl系触媒を用いたさらなる実験は、α−オレフィンの挿入に比較しエチレン挿入へのさらに大きな選択性を示し、生成した奇数オリゴマーは痕跡量(<1%)のみであった。
【0011】
Chem.Eur.J.2000,6,2221−2231に示されるように、これらの触媒のエチレンに対する高選択性は、V.C.Gibsonらの研究によって確認された。
【0012】
したがって、驚くことではないが、このような触媒システムの適用例は、供給原料としてエチレンを用い、分岐がないか小さい生成物(例えば線状のα−オレフィンの生産)が優先的な生成物および方法に焦点を置いたものである。
【0013】
オリゴマー化方法については、連鎖成長および連鎖停止の基礎的な反応ステップは、分子量が制限された生成物が形成されるように、すなわち、高分子量生成物の量が最小となるように平衡が保たれる。
【0014】
単純化して見れば、連鎖成長は金属−水素結合(金属−エチル種を与える第1モノマーについて)および金属−炭素結合(第2モノマー以上について)へのエチレン挿入によって生じると考えることができる。
【0015】
金属−水素または金属−炭素結合を用いた反応では、エチレンに加えて他のオレフィンが参加する可能性があるのが一般的な現象である。特に、モノ置換されたα−オレフィンが反応的である。反応の結果は、活性中間体の構造、α−オレフィンがこれらと反応する態様および生成した金属アルキル化合物がさらに反応する態様によって影響を受ける。
【0016】
エチレンオリゴマー化反応では、分岐オレフィン、2,2−置換−α−オレフィン(ビニリデン型オレフィン)および内部オレフィンなどの副生成物の形成は、これらの中間体により容易に説明することができる。エチレンオリゴマー化で生成したα−オレフィンオリゴマー分布を考慮すると、広い範囲の副生成物が形成され得る(これは、生成物品質の損失及び価値のあるエチレン供給の浪費に結びつく)ことは明白であろう。しかし、α−オレフィンに対する特別の反応性とエチレンオリゴマー化能力とを組み合わせる触媒は、代替的な供給原料からα−オレフィンを生産するための、または望ましい特性を示すために設計された特別の構造を有するα−オレフィン生成物(混合物)のための新技術を生成するのに価値が大きいであろう。
【0017】
例えば、連鎖停止後に金属−水素結合(これは連鎖停止後に形成される)中への1−ブテンの「1,2」挿入によって開始するが、従って、停止前はエチレン以外のいずれのオレフィンとも広範囲に反応しないシステムによって、1−ブテンのエチレンとのホモロゲーションによる1−ヘキセン、l−オクテンまたは1−デセンの生産を考えることができる。このように、廉価で入手可能な精製所1−ブテンを高価値のα−オレフィンに転化することができる。
【0018】
別の興味深い可能性は、触媒特性および反応条件の結果として十分に定義された分岐パターンを有するアルキル分岐α−オレフィンの形成である。例えば、メチル分岐α−オレフィンは、連鎖停止後に金属−水素結合中へのオレフィンの「2,1」挿入によって優先的に開始する(従って、停止前はエチレン以外のいずれのオレフィンとも広範囲に反応しない)システムによって得ることができる。
【0019】
本発明において「メチル分岐α−オレフィン」は、形式的にはシステムの金属−水素結合中へのα−オレフィンの「2,1」挿入によって形成される(従って、停止前はエチレン以外のいずれのオレフィンとも広範囲に反応しない)オレフィンを意味する。この金属−水素結合中へのオレフィンの「2,1」挿入は、配位オレフィンへの水素移動(これはオリゴマー化プロセスの開始として金属−(2−アルキル)化学種を与える)による連鎖停止によって説明することもできる。単純化のため、以下の説明では、最初に挙げたメカニズムに従う。
【0020】
〜C16のメチル分岐α−オレフィンの形成は、ベンゼンのアルキル化用供給原料として(また、このため、高可溶性のアルキルベンゼンスルホン酸塩界面活性剤の出発原料として)、および高可溶性の洗剤アルコールおよび誘導体を生じるヒドロホルミル化プロセス用の供給原料として役立ち得るため、大きな経済的価値を有する。
【0021】
さらに、例えば、エチレン(コ)オリゴマー化用「溶媒」として1−デセンが使用されることになっていた場合、1つのプロセスで、C〜C10の範囲の線状1−アルケンを生じるとともに、>C12の線状および/または分岐の1−アルケンを生じるであろう。
【0022】
特定のメチル分岐に加えて、特定のエチル分岐を有する生成物は、経済的に興味深い。エチル分岐の優先は、連載移動反応がエチレンモノマーに対して優先的に起こる触媒システムで裏付けられると考えることができる。この結果生じる金属−エチル種では、連鎖成長は追加的なエチレンまたは異なるオレフィン性コモノマーのいずれかの組込みによって生じ得る。
【0023】
本発明において「エチル分岐α−オレフィン」は、形式的にはシステムの金属−水素結合中へのα−オレフィンの「1,2」挿入によって(従って、このシステムは、停止前はエチレン以外のいずれのオレフィンとも広範囲に反応しない)形成されるオレフィンを意味する。
【0024】
上記で提案した反応および所望の分子構造の形成がエチレンオリゴマー化の過程で起こっているか否か確認することは、同一の生成物が複数の反応経路によって生成され得るという事実により妨げられる。
【0025】
例えば、線状のα−オレフィンは純粋なエチレンオリゴマー化によってだけでなく、より小さな「1,2」挿入α−オレフィンとエチレンとのホモロゲーションによっても形成され得る。
【0026】
生成物および反応ステップに対するより詳細な洞察は、コモノマーが奇数α−オレフィンであるコオリゴマー化実験から得ることができる。奇数α−オレフィンの存在下で起こるエチレンオリゴマー化は、奇数生成物と偶数生成物の比較および同定により、生成物中のオレフィンの組込みについての情報を与えるであろう。例えば、1−ノネン(C)から出発する1−ヘプテン存在下でのエチレンオリゴマー化は、通常のC2nα−オレフィンとともに線状の奇数α−オレフィンも与え得る。奇数線状オレフィンと偶数線状オレフィンの量比は、実験における連鎖成長の第一段階でのエチレンとα−オレフィンの相対的な反応性の指標となる。
【0027】
エチレンオリゴマー化における(副)生成物構造についての重要な情報は、特定のα−オレフィンを大過剰存在させた状態で反応(例えば、コオリゴマー化)を実行することにより得ることもできる。これは、同じ反応性の特異なオレフィンにより通常得られるオリゴマー分布を単純化する効果がある。結果として、単一のコモノマーおよび収量がよく定義された構造に基づいて生成されたα−オレフィンの組込みによる(副)生成物の形成は今や明らかである。
【0028】
これらの構造は、存在量が少量であっても、異なるレベルで(副)生成物を含有する試料中のH−および13C−NMRスペクトルの比較によって比較的容易に同定することができる。α−オレフィンおよび2,2−二置換α−オレフィン(ビニリデンタイプのオレフィン)の不飽和末端基および脂肪族の鎖に沿った単一のメチルおよびエチル基に固有のNMR共鳴は、文献において知られており使用することができる。
【0029】
2,2−二置換α−オレフィンの存在は、成長鎖の金属炭素結合中へのα−オレフィンの「1,2」挿入(次いで、連鎖停止(βHの除去))によって説明することができる。メチル分岐α−オレフィンの分布の発生は、ある連鎖成長プロセス、すなわち、反応の第一段階が、形式的にはコモノマーの金属ヒドリド中への「2,1」挿入(これは、金属(2−アルキル)中間体を与え、これは次いでエチレンオリゴマー化を経る)を含むプロセスに従っている。同様に、エチル分岐α−オレフィンの分布の発生は、連鎖停止が配位エチレンモノマーへの水素移動(これは、オリゴマー化プロセスの出発物質として金属−エチル種を与え、このプロセスの第一段階はこの金属−エチル結合中へのα−オレフィンの「1,2」挿入であり、金属−(3−アルキル)中間体を与え、次いでエチレンオリゴマー化を経る)により起こると想定することによって説明できる。もちろん、観察される副生成物の種類は、奇数α−オレフィンコモノマーと偶数α−オレフィンコモノマーとで同様のパターンを示すはずである。
【0030】
驚くべきことに、反応条件を変えることにより、特にエチレンコオリゴマー化反応において適当なオレフィンを適当な濃度で用い、特定のビス−アリールイミンピリジン金属触媒システムを用いることにより、より小さな線状のα−オレフィンのエチレンホモロゲーションにより線状のα−オレフィンの形成を、またアルキル分岐(特にメチル分岐および/またはエチル分岐)したα−オレフィンの形成を大きく増強させ得ることが見出された。
【0031】
本発明において「アルキル分岐α−オレフィン」は、好ましくは「メチル分岐α−オレフィン」、「エチル分岐α−オレフィン」またはその組合せを意味する。
【0032】
本発明のアルキル分岐α−オレフィンは上記の仮説的メカニズムによって形成され得るが、前記オレフィンが別の反応メカニズムによって形成される可能性も排除されるものではないことが認識されるであろう。
【0033】
「アルキル分岐α−オレフィン」の一般的な構造は、下記式:
C=C[−C−C][−C](R16)−R
(式中、R16=メチル;n=0、1、2など;m=1;R=好ましくは1〜30個の炭素原子を含む、置換されていてもよい炭化水素基)で与えられる。
【0034】
本発明は、式:
【0035】
【化4】
Figure 2004510727
(式中、MはFeまたはCoから選択される金属原子であり;aは2または3であり;Xはハライド、置換されていてもよい炭化水素基、アルコキシド、アミドまたはヒドリドであり;Yはオレフィンを挿入し得る配位子であり;NCは非配位性アニオンであり;p+qは前記金属原子の形式的な酸化数と一致して2または3であり;Lは中性ルイス供与体分子であり;bは0、1または2であり;R〜Rは、各々独立して水素、置換されていてもよい炭化水素基、不活性官能基またはR〜Rのうちの互いに隣接する任意の2つは一緒になって環を形成してもよく;各Zは同一でも異なってもよく、置換されていてもよい芳香族炭化水素環;置換されていてもよい多芳香環炭化水素部分;置換されていてもよい複素炭化水素部分;または金属と組み合わせられた置換されていてもよい芳香族炭化水素環であり、前記置換されていてもよい芳香族炭化水素環は金属にπ配位結合する)の配位子を含む1種または複数のビス−アリールイミンピリジンMX錯体および/または1種または複数の[ビス−アリールイミンピリジンMY・L ][NC錯体を使用する金属触媒システム存在下で、エチレン圧力2.5MPa未満で行われる、1種または複数のα−オレフィンのエチレンとのコオリゴマー化を含む高級線状のα−オレフィンおよび/またはアルキル分岐α−オレフィンの製造方法を提供する。
【0036】
本発明の好ましい実施形態では、式:
【0037】
【化5】
Figure 2004510727
(式中、MはFeまたはCoから選択される金属原子であり;aは2または3であり;Xはハライド、置換されていてもよい炭化水素基、アルコキシド、アミドまたはヒドリドであり;Yはオレフィンを挿入し得る配位子であり;NCは非配位性アニオンであり;p+qは前記金属原子の形式的な酸化数と一致して2または3であり;Lは中性ルイス供与体分子であり;bは0、1または2であり;R〜R10は、各々独立して水素、置換されていてもよい炭化水素基、不活性官能基またはR〜R、R〜R10のうちの互いに隣接する任意の2つは一緒になって環を形成してもよく;RはRと一緒になって環を形成してもよく;R10はRと一緒になって環を形成してもよく;Zは置換されていてもよい芳香族炭化水素環;置換されていてもよい多芳香環炭化水素部分;置換されていてもよい複素炭化水素部分;または金属と組み合わせられた置換されていてもよい芳香族炭化水素環であり、前記置換されていてもよい芳香族炭化水素環は金属にπ配位結合する)の配位子を含む1種または複数のビス−アリールイミンピリジンMX錯体および/または1種または複数の[ビス−アリールイミンピリジンMY・L ][NC錯体を使用する金属触媒システム存在下で、エチレン圧力2.5MPa未満で行われる、1種または複数のα−オレフィンのエチレンとのコオリゴマー化を含む高級線状のα−オレフィンおよび/またはアルキル分岐α−オレフィンの製造方法を提供する。
【0038】
本発明の好ましい実施形態では、式:
【0039】
【化6】
Figure 2004510727
(式中、MはFeまたはCoから選択される金属原子であり;aは2または3であり;Xはハライド、置換されていてもよい炭化水素基、アルコキシド、アミドまたはヒドリドであり;Yはオレフィンを挿入し得る配位子であり;NCは非配位性アニオンであり;p+qは前記金属原子の形式的な酸化数と一致して2または3であり;Lは中性ルイス供与体分子であり;bは0、1または2であり;R〜R、R〜RおよびR12〜R14は、各々独立して水素、置換されていてもよい炭化水素基、不活性官能基またはR〜R、R〜RおよびR12〜R14のうちの互いに隣接する任意の2つは一緒になって環を形成してもよく;Rは水素、置換されていてもよい炭化水素基、不活性官能基またはRもしくはRとともに環を形成してもよく;R10は水素、置換されていてもよい炭化水素基、不活性官能基またはRもしくはRとともに環を形成してもよく;R11は水素、置換されていてもよい炭化水素基、不活性官能基またはRもしくはR12とともに環を形成してもよく;R15は水素、置換されていてもよい炭化水素基、不活性官能基またはRもしくはR14とともに環を形成してもよく;前記プロセスは2.5MPa未満のエチレン圧力で行われる)の配位子を含む1種または複数のビス−アリールイミンピリジンMX錯体および/または1種または複数の[ビス−アリールイミンピリジンMY・L ][NC錯体を使用する金属触媒システム存在下で、エチレン圧力2.5MPa未満で行われる、1種または複数のα−オレフィンのエチレンとのコオリゴマー化を含む高級線状のα−オレフィンおよび/またはアルキル分岐α−オレフィンの製造方法を提供する。
【0040】
本発明の1つの実施形態では、使用される金属触媒システムは、1種または複数のビス−アリールイミンピリジンMX錯体、並びに置換されていてもよい炭化水素基およびヒドリド基をFeまたはCoから選択される金属原子Mに移動させ、前記金属原子からX基を引き抜くことのできる第2化合物を用いる。
【0041】
本発明の別の実施形態では、使用される金属触媒システムは、1種または複数のビス−アリールイミンピリジンMX錯体、置換されていてもよい炭化水素基およびヒドリド基をFeまたはCoから選択される金属原子Mに移動させることのできる第2化合物、並びに前記金属原子からX基を引き抜くことのできる第3化合物を用いる。
【0042】
本発明においてある種の用語は以下の通り使用される。
【0043】
高級線状α−オレフィンおよび高級アルキル分岐−α−オレフィンの「高級」とは、4〜30個の炭素原子を含む分子を意味する。
【0044】
置換されていてもよい芳香族炭化水素環および置換されていてもよい多芳香環炭化水素部分の例には、フェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントラセニルなどおよびそれらの置換誘導体が含まれる。
【0045】
「金属と組み合わせられた置換されていてもよい芳香族炭化水素環(この置換されていてもよい芳香族炭化水素環は金属にπ−配位結合されている)」という用語は、メタロセン部分およびサンドイッチおよび金属アレーン錯体を含む。したがって、場合によっては、金属はさらに芳香族炭化水素環(これはさらに置換されていてもよい)にπ−配位結合してもよいことが当業者には理解されるであろう。これは、Z中における置換されていてもよい芳香族炭化水素環とは異なってもよく、イミン窒素原子に直接結合してもよいし、かつ/または当業者にはよく知られた他の配位子に配位してもよい。また、イミン窒素原子に直接結合し、かつ金属にπ−配位する、Z中における置換されていてもよい芳香族炭化水素環が、環内に1個または複数のヘテロ原子を含んでもよいこと(すなわち、この置換されていてもよい芳香族炭化水素環は、置換されていてもよい芳香族複素環であること)が当業者には理解されるであろう。同様に、金属がさらにπ−配位してもよい別の置換されていてもよいアリール基は、環内に1個または複数のヘテロ原子を含んでもよい。この金属原子は、便宜には、鉄、コバルト、ニッケル、クロム、チタンおよびバナジウムでもよい。この部分の例には、フェロセン、コバルトセン、ニッケロセン、クロモセン、チタノセン、バナドセン、ビス−π−アレーンバナジウム錯体、モノ−π−アレーンクロムトリカルボニル錯体および同様のヘテロアレーン金属錯体、すなわち、ビス−またはモノ−π−チエンまたはピロール鉄またはクロム錯体から誘導される基が含まれる。
【0046】
「複素炭化水素基」という用語は、さらに1個または複数のヘテロ原子を含む炭化水素基を指す。このヘテロ原子は好ましくは複素炭化水素基中の少なくとも2つの炭素に結合する。好ましいヘテロ原子は窒素、酸素および硫黄である。
【0047】
前記複素炭化水素基は、置換されていてもよい芳香族複素環部分;置換されていてもよい多芳香族複素環部分;置換されていてもよい脂肪族複素環部分;または置換されていてもよい脂肪族複素炭化水素基部分とすることができる。
【0048】
複素炭化水素基の例には、1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル、フリル、チエニル、インデニル、イミダゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、カルバゾリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、チアジアゾリル、ピリミジニル、ピリジル、ピリダジニルなどおよびこれらの置換誘導体が含まれる。
【0049】
炭化水素基:炭素および水素のみを含む基。特にことわらない限り、炭素原子の数は、好ましくは1と30の間である。
【0050】
本発明では、「置換されていてもよい炭化水素基」という語句は、1個または複数の「不活性」ヘテロ原子含有官能基を含んでもよい炭化水素基を記述するために用いる。「不活性」は、官能基がいかなる実質的な程度でもコオリゴマー化プロセスを妨げないことを意味する。このような不活性基の非限定的な例は、適当な立体遮蔽を備えた、フルオリド、クロリド、シラン、スタンナン(stannanes)、エーテルおよびアミンであり、すべて、当業者にはよく知られている。前記の置換されていてもよい炭化水素基は、1級、2級および3級炭素原子基(その性質は以下に記載する)を含み得る。
【0051】
不活性官能基:プロセス条件下で不活性な、置換されていてもよい炭化水素基以外の基。「不活性」とは、官能基がいかなる実質的な程度でもコオリゴマー化プロセスを妨げないことを意味する。このような不活性基の例は、ハライド、エーテルおよびアミンであり、特に3級アミンを含む。
【0052】
1級炭素原子基:−CH−R基であり、式中、Rは水素、置換されていてもよい炭化水素基、不活性官能基とすることができる。1級炭素原子基の例には、−CH、−C、−CHCl、−CHOCH、−CHN(C、−CHPhが含まれる。
【0053】
2級炭素原子基:−CH−R基であり、式中、Rは置換されていてもよい炭化水素基、不活性官能基とすることができる。2級炭素原子基の例には、−CH(CH、−CHCl、−CHPh、−CH=CH、シクロヘキシルが含まれる。
【0054】
3級炭素原子基:−C−R基であり、式中、Rは置換されていてもよい炭化水素基、不活性官能基とすることができる。3級炭素原子基の例には、−C(CH、−CCl、−C≡CPh、1−アダマンチル、−C(CH(OCH)が含まれる。
【0055】
「オレフィンを挿入する配位子」は金属イオンに配位結合する配位子であり、その結合の中にエチレン分子またはα−オレフィンを挿入し得るもので、それによりコオリゴマー化反応を開始するか生長させる(propagate)ものである。本発明による[ビス−アリールイミンピリジン MY・L ][NC錯体において、Yは、ヒドリド、アルキル、またはオレフィンを挿入し得る他の任意のアニオン性配位子とすることができる。
【0056】
「非配位性アニオン」は、実質的に金属原子Mに配位しないアニオンを意味する。適当に使用し得る非配位性アニオン(NC)には、テトラキス[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]ボラート(BAF)、(Cなどの嵩高のアニオン、アルキルアルミニウム化合物アニオン類が含まれ、これにはRAlX、RAlClX、RAlCl、および「RAlOX」(式中、Rは水素、置換されていてもよい炭化水素基または不活性官能基であり、Xはハライド、アルコキシドまたは酸素である)が含まれる。
【0057】
ここまでに述べてきた境界的条件の範囲内で、置換基R〜R15は、触媒システムおよびその経済的利用の有効性を最適化するように容易に選択され得ることは当業者によって理解されるであろう。
【0058】
置換基R〜R、R〜R、R12〜R14は互いに独立に結合して環構造を形成してもよい。
【0059】
本発明の1つの実施形態では、R〜R、R〜R、R12〜R14は、各々独立して水素、置換されていてもよい炭化水素基、不活性官能基またはR〜R、R〜R、R12〜R14のうちの互いに隣接する任意の2つは一緒になって環を形成してもよく、Rは1級炭素基、2級炭素基または3級炭素基であり、但し、
が1級炭素基である場合、R10、R11およびR15の1つまたは2つが1級炭素基であり、R10、R11およびR15の残りは水素であり;
が2級炭素基である場合、R10、R11およびR15はいずれも1級炭素基または2級炭素基ではないか、そのうちの1つが1級炭素基または2級炭素基であり、R10、R11およびR15の残りは水素であり;
が3級炭素基である場合、R10、R11およびR15はすべてが水素であり;また、
、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14およびR15のうちの互いに隣接する任意の2つは一緒になって環を形成してもよい。
【0060】
本発明の別の実施形態では、R〜R、R〜RおよびR12〜R14は、各々独立して水素、置換されていてもよい炭化水素基、不活性官能基またはR〜R、R〜R、R12〜R14のうちの互いに隣接する任意の2つは一緒になって環を形成してもよく;Rは、水素、置換されていてもよい炭化水素基、不活性官能基またはRもしくはRとともに環を形成してもよく;R10は、水素、置換されていてもよい炭化水素基、不活性官能基またはRもしくはRとともに環を形成してもよく;R11とR15は、独立に水素または不活性官能基である。
【0061】
本発明のさらに別の実施形態では、R〜R、R〜RおよびR12〜R14は、各々独立して水素、置換されていてもよい炭化水素基、不活性官能基またはR〜R、R〜RおよびR12〜R14のうちの互いに隣接する任意の2つは一緒になって環を形成してもよく;R、R10、R11およびR15は、同一であって、フッ素または塩素から各々選択される。
【0062】
本発明の方法の別の実施形態では、用いられるビス−アリールイミンピリジン錯体は、式(IV)の配位子を含む
【0063】
【化7】
Figure 2004510727
(式中、A〜Aは各々、独立して、炭素、窒素、酸素または硫黄であり;次式の原子基
【0064】
【化8】
Figure 2004510727
は、場合によっては存在せずにAは直接にAに結合してもよく;R〜R12、R14〜R15および存在する場合R13は、各々独立して水素、置換されていてもよい炭化水素基、不活性官能基またはR〜R15のうちの互いに隣接する任意の2つは一緒になって環を形成してもよく;但し、A〜Aおよび存在する場合Aはすべて炭素であり、前記原子はシクロペンタジエニルまたはπ−配位された金属のアリール基部分を構成する)。
【0065】
本発明の好ましい実施形態において、式(IV)中、R〜R、R〜R、R12、R14および存在する場合R13は、各々独立して水素、置換されていてもよい炭化水素基、不活性官能基またはR〜R、R〜R、R12〜R14のうちの互いに隣接する任意の2つは一緒になって環を形成してもよく;かつ、
a)Rは、不活性官能基または置換されていてもよい炭化水素基であり、R10、R11、およびR15は、独立して水素またはハライドであるか;または
b)R11は、不活性官能基または置換されていてもよい炭化水素基であり、R、R10、およびR15は、独立して水素またはハライドであるか;または
c)RおよびR10は、各々独立して、不活性官能基または1級もしくは2級炭素原子基であり、但し、RとR10は両者が2級炭素原子基であることはなく、R11およびR15は、独立して水素またはハライドであるか;または
d)R11およびR15は、各々独立して、不活性官能基または1級もしくは2級炭素原子基であり、但し、R11とR15は両者が2級炭素原子基であることはなく、RおよびR10は、独立して水素またはハライドであるか;または
e)RはRとともに環を形成し、R10は1級炭素原子基、不活性官能基または水素原子であり、R11およびR15は、独立して水素またはハライドであるか;または
f)R11はR12とともに環を形成し、R15は1級炭素原子基、不活性官能基または水素であり、RおよびR10は、独立して水素またはハライドであるか;または
g)RおよびR10はそれぞれRおよびRとともに環を形成し、R11およびR15は、独立して水素またはハライドであるか;または
h)R11およびR15はそれぞれR12およびR14とともに環を形成し、RおよびR10は、独立して水素またはハライドである。
【0066】
式(IV)において、置換基R〜R15は、存在する場合には、独立して結合して環構造を形成してもよい。こうした構造の例には、例えば、RとRの結合であり、基礎的なナフチル骨格またはテトラヒドロナフチル単位を形成する。
【0067】
さらに、均一触媒作用の基本原則に習熟した者であれば、本発明の方法で用いられるビス−アリールイミンピリジン錯体で使用される前述の配位子のすべてにおいて、R〜R、R〜R、R12〜R14の置換基の変更は、存在する場合には、無極性の溶媒中での可溶性またはその合成の上で適当な出発原料の範囲を広げることなど、触媒前駆体および触媒システムの他の望ましい特性を増強するように選択され得ることは、容易に理解するであろう。
【0068】
本発明の好ましい実施形態は、式(I)による配位子およびその誘導体であって、以下のR基が現われるものを使用する。
【0069】
〜Rは水素であり;および/またはRおよびRはメチル、水素、ベンジルまたはフェニル基であり、好ましくはメチル、フェニル基または水素である。
【0070】
本発明の好ましい実施形態は、式(I)、(II)、(III)および(IV)による配位子およびその誘導体であって、以下のR基が現われるものを使用する。
【0071】
〜Rは水素であり;および/またはRおよびRはメチル、水素、ベンジルまたはフェニル基であり、好ましくはメチル、フェニル基または水素である。
【0072】
好ましい実施形態は、式(IV)による配位子およびその誘導体であって、以下のR基が現われる。
【0073】
〜Rは水素であり;および/または
およびRはメチル、水素またはフェニル基であり、好ましくはメチルであり;および/または
【0074】
【化9】
Figure 2004510727
は存在せず、A〜Aは炭素原子であり、したがって、フェロセニル部分のシクロペンタジエニリド部分を構成し、または、
は窒素原子であり、
【0075】
【化10】
Figure 2004510727
は存在せず、A、A、AおよびAは炭素原子であり、したがって、1−ピロリル環を構成し、および/または、
オルト置換基の組合せ(式中、Rはメチル、エチル、イソプロピル、フェニル基、tert−ブチル、またはRと結合してナフチル骨格を形成し;R10は水素、フルオリドまたはクロリドであり;R11およびR15は独立して水素、フルオリドまたはクロリドである)、および/または、
オルト置換基の組合せ(式中、RおよびR10は、独立してメチル、エチルまたはRおよびRとそれぞれ結合してアントラセン骨格を形成し、好ましくはメチルであり;R11およびR15は独立して水素、フルオリドまたはクロリドである)。
【0076】
式(IV)においてR11およびR15は独立して水素またはフルオリドであることが特に好ましい。
【0077】
好ましい配位子には、以下のものが含まれる。
【0078】
式(II)の配位子(式中、R〜Rは水素であり;RおよびRはメチルであり;R、RおよびR10はメチルであり;R、Rは水素であり、Zは1−ピロリルである);
式(II)の配位子(式中、R〜Rは水素であり;RおよびRはメチルであり;R、RおよびR10はメチルであり;RおよびRは水素であり、Zはフェロセニルである);
式(III)の配位子(式中、R〜Rは水素であり;RおよびRはメチルであり;R、RおよびR10はメチルであり;RおよびRは水素であり;R11およびR15は水素であり;R12およびR14は水素であり;R13はtert−ブチルである);
式(III)の配位子(式中、R〜Rは水素であり;RおよびRはメチルであり;RおよびRは一緒になって6員芳香環を形成し;RおよびR10は水素であり;Rは水素であり;R11およびR15は水素であり;R12およびR14は水素であり、R13はtert−ブチルである);
式(III)の配位子(式中、R〜Rは水素であり;RおよびRはメチルであり;Rはtert−ブチルであり;R〜R10は水素であり;R11およびR15は水素であり;R12およびR14は水素であり、R13はtert−ブチルである);
式(III)の配位子(式中、R〜Rは水素であり;RおよびRはメチルであり;R、RおよびR10はメチルであり;RおよびR10は水素であり;R11はフッ素であり;R12〜R15は水素である);
式(III)の配位子(式中、R〜Rは水素であり;RおよびRはメチルであり;Rはtert−ブチルであり;R〜R10は水素であり;R11、R13およびR15は水素であり;R12およびR14はメチルである);
式(III)の配位子(式中、R〜Rは水素であり;RおよびRはメチルであり;RおよびR10はフッ素であり;R〜Rは水素であり;R およびR15はメチルであり;R11、R13およびR14は水素である);
式(III)の配位子(式中、R〜Rは水素であり;RおよびRはメチルであり;R〜RおよびR12〜R14は水素であり;R、R10、R11およびR15はフッ素である);
式(III)の配位子(式中、R〜Rは水素であり;RおよびRはメチルであり;R〜R10は水素であり;Rはメチルであり;R11〜R14は水素であり;R15はメチルである)。
【0079】
ビス−アリールイミンピリジンMX錯体では、Xはハライドが便利であり、好ましくはクロリドとすることができる。
【0080】
ビス−アリールイミンピリジンMX錯体の好ましい実施形態において、金属原子MはFeであり、aは2である。別の好ましい実施形態において金属原子MはFeであり、aは3である。
【0081】
置換されていてもよい炭化水素基またはヒドリド基を金属原子Mに移動させることができ、さらに、金属原子MからのX基を引き抜くことができる化合物には、アルキルアルミノキサンまたはアルキルアルミニウムハライドなどのアルキルアルミニウム化合物が含まれる。好ましい化合物はメチルアルミノキサンである。
【0082】
置換されていてもよい炭化水素基またはヒドリド基を金属原子Mに移動させることができる化合物には、アルキルアルミノキサンなどのアルキルアルミニウム化合物、アルキルリチウム化合物、グリニャール試薬、アルキルスズおよびアルキル亜鉛化合物が含まれる。
【0083】
金属原子MからX基を取り去ることができる化合物には、SbF、BFおよびArB(式中、ArはCまたは3,5−(CFなどの強い電子吸引性アリール基である)などの強い中性ルイス酸を含む。
【0084】
中性ルイス供与体分子は、エーテル、アミン、スルフィドおよび有機ニトリルなどのルイス塩基としての役割を適当に果たす化合物である。
【0085】
トリエチルアミンまたは2,6−ジ−tert−ブチルピリジンなどの供与体分子(ルイス塩基)、および/またはジエチル亜鉛などの受容体分子(ルイス酸)の使用は、エチレンコオリゴマー化プロセスの選択性にプラスの影響をもたらし得る。
【0086】
さらに、トリイソブチルアルミニウム(TIBA)などのルイス酸は、MAOで活性化され可溶化された触媒前駆体溶液(これは放置すると濁ってくることがある)とは対照的に、安定で透明な触媒前駆体溶液の調製を可能にすることにより、FeやCoで触媒作用を受けたエチレンコオリゴマー化の連続的な作用を増強し得る。
【0087】
本発明による[ビス−アリールイミンピリジン MY・L ][NC錯体において、Lはエチレンによって置き換えることができる中性のルイス供与体分子、または空の配位サイトとすることができる。
【0088】
本発明による[ビス−アリールイミンピリジン MY・L ][NC錯体において、金属原子Mは好ましくはFeであり、前述の金属原子の形式的な酸化状態は2または3とすることができる。
【0089】
触媒システムは、錯体と任意的に追加される化合物を、好ましくはトルエンまたはイソオクタンなどの溶媒中で混合することにより形成することができる。
【0090】
MX錯体、第2の化合物、および場合によって用いる第3の化合物のモル比は本発明において限定されない。
【0091】
本発明による1個または複数の触媒システムの混合物の使用により、コオリゴマー化反応の柔軟性を高めることが可能である。
【0092】
こうした触媒システムの量は、通常、コオリゴマー化反応混合物中において、金属原子M、特にFe[II]または[III]金属を、反応させるべきエチレンおよび/またはα−オレフィン1モル当たり10−4〜10−9グラム原子を含むように使用する。
【0093】
コオリゴマー化反応は、−100℃〜300℃までの温度の範囲が適当であり、好ましくは0℃〜200℃の範囲、より好ましくは50℃〜150℃の範囲で行うことができる。
【0094】
コオリゴマー化反応は、好ましくは2.0MPa(20バール(a))未満のエチレン圧力、より好ましくは0.1MPa(1バール(a))と1.6MPa(16バール(a))の間のエチレン圧力で行う。
【0095】
α−オレフィンコモノマーは、一般に1mol.l−1を超える濃度で、好ましくは2.5mol.l−1を超える濃度で、より好ましくは、5mol.l−1を超える濃度で存在する。
【0096】
温度および圧力の条件は、Kファクターが0.40〜0.90、好ましくは0.45〜0.90の範囲内である生成物混合物を生じるように選択されるのが好ましい。本発明では、生成物混合物が有するKファクターが0.9を超える場合に、重合が起こったと認められる。
【0097】
コオリゴマー化反応は、原料と生成物オレフィンの揮発性に応じて、気相もしくは液相中または混合気液相中で行うことができる。
【0098】
コオリゴマー化反応はさらに、触媒および/または原料オレフィン用のキャリアーとなり得る不活性溶媒の存在下に行うこともできる。適当な溶媒には、アルカン、アルケン、シクロアルカンおよび芳香族炭化水素が含まれる。
【0099】
例えば、適当に使用できる溶媒には、ヘキサン、イソオクタン、ベンゼン、トルエンおよびキシレンが含まれる。
【0100】
触媒の活性に依存するが、0.1〜10時間の反応時間が適当であることが見出された。反応は、好ましくは空気や水分がない状態で行われる。
【0101】
コオリゴマー化反応は従来の方法で行うことができる。これは撹拌されたタンクリアクター内において行われ、撹拌されたタンクにオレフィンおよび触媒または触媒前駆体を連続的に加え、反応物、生成物、触媒および未反応物を撹拌されたタンクから取り除き、生成物を分離し、触媒および未反応物を撹拌されたタンクに戻す。
【0102】
あるいは、反応はバッチ式リアクター中で行うこともできる。ここでは、触媒前駆体および反応物であるオレフィンをオートクレーブに装入し、適当な時間反応させた後に蒸留などの慣用の手段によって生成物を反応混合物から分離する。
【0103】
適当な反応時間後、エチレンを急速に排出することにより触媒システムを不活性化してコオリゴマー化反応を終了することができる。
【0104】
生じる生成物組成物は線状のα−オレフィンおよび/またはアルキル分岐α−オレフィンを含み得る。
【0105】
好ましい実施形態では、生成物組成物は、線状のα−オレフィンおよび/またはメチル分岐α−オレフィンおよび/またはエチル分岐α−オレフィンを含むことができる。すなわち、この場合、R16はメチルまたはエチルである。
【0106】
本発明の生成物組成物は、生成物組成物中の線状のα−オレフィンとアルキル分岐α−オレフィンの全重量に基づいて、一般に5重量%を超え、好ましくは10重量%を超え、より好ましくは15重量%を超え、最も好ましくは25重量%を超えるアルキル分岐α−オレフィンを含むと思われる。
【0107】
前記の線状α−オレフィンおよび/またはアルキル分岐α−オレフィンは、4〜100個の炭素原子の鎖長を有することができ、好ましくは、4〜30個の炭素原子鎖長、最も好ましくは4〜20個の炭素原子鎖長を有する。
【0108】
生成物オレフィンは蒸留により適宜回収でき、オレフィンについて目的とする最終用途により所望であれば蒸留技術によってさらに分離する。
【0109】
添付図面を参照して、本発明を以下の例によって説明するが、これらはいかなる意味でも本発明の範囲を限定すると見なされてはならない。
【0110】
図1は、実施例4の回帰分析結果を示すグラフである。
【0111】
図2は、実施例5の生成物のGCチャートである。
【0112】
図3は、実施例9で得られた生成物の部分的なガスクロマトグラフィー(GC)チャートである。
【0113】
一般的な手順および同定
触媒システムを用いた操作はすべて窒素雰囲気下に行った。使用する溶媒はすべて標準的手順を用いて乾燥させた。
【0114】
無水トルエン(純度99.8%)(例えば、アルドリッチ(Aldrich))は4Åモレキュラーシーブを用いて乾燥させた(最終含水量:約3ppm)。
【0115】
エチレン(純度99.5%)は、4ÅモレキュラーシーブおよびBTS触媒(例えば、BASF)を含むカラムを用いて精製し、水および酸素含有量を<1ppmに低減させた。
【0116】
1−オクテン(1−オクテン含有量99.8%;残部は0.1%の1−ヘキセンおよび0.1%の1−デセン)および1−ヘキサデセン(1−ヘキサデセン含有量94.1%;残部は3.6%の1−テトラデセンおよび2.3%の1−オクタデセン)は、シェル化学社から入手したSHOPα−オレフィンであり、塩基性アルミナで処理し、次いで窒素雰囲気中4Åモレキュラーシーブを用いて乾燥させて精製した。1−ヘプテン(1−ヘプテン含有量99.3%;残部はヘプテン異性体)は、アルドリッチから入手し、窒素雰囲気中4Åモレキュラーシーブを用いて乾燥させた後に使用した。
【0117】
1−アミノナフタレン、2,6−ジアセチルピリジン、3,5−ジメチルアニリン、2,5−ジメチルアニリン、2,4,6−トリメチルアニリン、2−tert−ブチルアニリン、4−tert−ブチルアニリン、2,6−ジフルオロアニリン、2−フルオロアニリンおよび無水の鉄(II)塩化物は、例えばアルドリッチから入手可能である。1−アミノピロールはTCI(日本)から購入した。
【0118】
フェロセニルアミンは、文献(D.van LeusenおよびB.Hessen,Organometallics,2001年、20,224−226)に概説された方法によって調製した。
【0119】
得られたオリゴマーは、オリゴマー分布を評価するために、HP5890シリーズII装置および以下のクロマトグラフィー条件を使用してガスクロマトグラフィー(GC)によって同定した。
【0120】
カラム:HP−l(架橋メチルシロキサン)、膜厚=0.25μm、内径=0.25mm、長さ60m(ヒューレットパッカード製);注入温度:325℃;検出温度:325℃;初期温度:40℃で10分間;温度プログラム速度:10.0℃/分;最終温度:325℃で41.5分間;内部標準:n−ヘキシルベンゼン。n−ヘキシルベンゼン(内部標準)に対する偶数の線状α−オレフィンの応答ファクターは、標準的な較正用混合物を使用して決定した。偶数の分岐α−オレフィンおよび奇数の線状または分岐α−オレフィンの応答ファクターは、同一または類似の炭素数の偶数の線状α−オレフィンと等しいと仮定した。C〜C30オレフィンの収量はGC分析から得られ、これから、線状α−オレフィンのC10〜C28データを概ね使用して回帰分析によってK(線状)ファクターを決定した。エテン/1−オクテンコオリゴマー化では、1−オクテン含有量は、C10〜C28の範囲の線状α−オレフィンの回帰分析から計算した。エテン/1−ヘキサデセンコオリゴマー化における1−ヘキサデセン含有量は、C18〜C28の範囲の線状α−オレフィンの回帰分析から計算した。
【0121】
GC分析から得たすべてのヘキセン異性体中の線状(lin.)1−ヘキセンの相対量およびすべてのドデセン異性体中の線状(lin.)1−ドデセンの相対量は、触媒の線状α−オレフィン形成への選択性の指標として使用される。
【0122】
エテン/1−オクテンコオリゴマー化の場合における分岐C10〜C30α−オレフィンの収量またはエテン/1−ヘキサデセンコオリゴマー化の場合における分岐C18〜C30α−オレフィンの収量をGC分析から得、これから、回帰分析によってK(分岐)ファクターを決定した。エテンと1−ヘプテンのコオリゴマー化の場合には、奇数の線状および分岐C〜C29α−オレフィンの収量をGC分析から得、これから、回帰分析によってK(線状)ファクターおよびK(分岐)ファクターを決定した。
【0123】
アルキル分岐および線状1−ウンデセンに対するアルキル分岐1−ウンデセンの重量比、アルキル分岐および線状1−ドデセンに対するアルキル分岐1−ドデセンの重量比、およびアルキル分岐および線状1−エイコセンに対するアルキル分岐1−エイコセンの重量比は、GCの分析によって決定され、触媒のアルキル分岐α−オレフィン形成への選択性の指標として使用される。
【0124】
NMRデータは、Varianの300または400MHzの装置を室温で用いて得た。線状のα−オレフィンおよび副生成物の構造の帰属は、様々な成分を種々の量で含有する反応試料におけるH−および13C−NMRスペクトルの比較によって行った。オレフィンおよび線状または分岐の脂肪族基に固有の共鳴値は文献から得た。必要であると考えられた場合には、さらに構造を証明するために炭素と炭素の結合の識別を可能にする技術を用いた。
【0125】
触媒成分
1. 2,6−ビス−[1−(2−メチルフェニルイミノ)エチル]ピリジン鉄[II]塩化物錯体(X)の調製
WO−A−99/02472に示された方法によって錯体Xを調製した。
【0126】
2. 2−[1−(2,4,6−トリメチルフェニルイミノ)エチル]−6−アセチルピリジン(1)の調製
【0127】
【化11】
Figure 2004510727
2,6−ジアセチルピリジン(7.3g、44.8mmol)および2,4,6−トリメチルアニリン(5.74g、42.55mmol)をトルエン450mlに溶解した。この溶液に、4Åモレキュラーシーブおよび少量のp−トルエンスルホン酸(0.22mmol)を添加した。混合物を16時間還流した。ろ過後、減圧して溶媒を除いた。エタノールから数回結晶させてモノイミン(1)3.42g(28.7%)を得た。H−NMR(CDCl)δ8.55(d,1H,Py−H)、8.11(d,1H,Py−H)、7.92(t,1H,Py−H)、6.89(s,2H,ArH)、2.77(s,3H,Me)、2.27(s,3H,Me)、2.22(s,3H,Me)、1.99(s,6H,Me)。
【0128】
3. 2−[1−(2,4,6−トリメチルフェニルイミノ)エチル]−6−[1−(4−tert−ブチルフェニルイミノ)エチル]ピリジン(2)の調製
【0129】
【化12】
Figure 2004510727
モノイミン(1、2.8g、10mmol)および4−tert−ブチルアニリン(1.49g、10mmol)をトルエン100mlに溶解した。この溶液に、4Åモレキュラーシーブおよび少量のp−トルエンスルホン酸(0.1mmol)を添加した。4Åモレキュラーシーブを加えて5日間放置した後、混合物を2時間還流した。ろ過後、減圧して溶媒を除いた。残渣をメタノールで洗浄し、エタノールから再結晶した。ジイミン混合物(2)の収量:2.4g(58%)。H−NMR(CDCl)δ8.42(d,1H,Py−H)、8.34(d,1H,Py−H)、7.86(t,1H,Py−H)、7.38(d,2H,ArH)、6.89(s,2H,ArH)、6.78(d,2H,ArH)、2.42(s,3H,Me)、2.29(s,3H,Me)、2.22(s,3H,Me)、2.00(s,6H,Me)、1.34(s,9H,Bu)。
【0130】
4. 2−[1−(2,4,6−トリメチルフェニルイミノ)エチル]−6−[1−(4−tert−ブチルフェニルイミノ)エチル]ピリジン鉄[II]塩化物錯体(3)の調製
【0131】
【化13】
Figure 2004510727
不活性雰囲気中で、1.5gのジイミン(2、3.6mmol)ジクロロメタン溶液100mlを420mgのFeCl(3.3mmol)ジクロロメタン溶液150mlに添加した。混合物を1週撹拌した。析出した青色沈殿をろ過によって分離し、真空乾燥した。鉄錯体(3)の収量:1.5g(84%)。H−NMR(ClCDCDCl、幅の広いシグナル)d 79.3(1H,Py−H)、77.7(1H,Py−H)、27.0(1H,Py−H)、20.7(3H,Me)、17.3(6H,Me)、15.0(2H,ArH)、14.3(2H,ArH)、1.2(9H,Bu)、−2.6(3H,MeC=N)、−17.9(2H,o−ArH)、−32.1(3H,MeC=N)。
【0132】
5. 2,6−ビス−[1−(2,6−ジフルオロフェニルイミノ)エチル]ピリジン(4)の調製
【0133】
【化14】
Figure 2004510727
2,6−ジアセチルピリジン(1.76g、10.8mmol)および2,6−ジフルオロアニリン(2.94g、22.8mmol)をトルエン50mlに溶解した。この溶液に4Åモレキュラーシーブを加えた。3日放置した後、さらに4Åモレキュラーシーブを添加し、混合物をろ過した。減圧して溶媒を除去した。残渣をエタノールから結晶させた。化合物4の収率:1g(24%)。H−NMR(CDCl)δ8.44(d,2H,Py−H)、7.90(t,1H,Py−H)、7.05(m,2H,ArH)6.96(m,4H,ArH)、2.44(s,6H,Me)。19F−NMR(CDCl)δ−123.6。
【0134】
6. 2,6−ビス−[1−(2,6−ジフルオロフェニルイミノ)エチル]ピリジン鉄[II]塩化物錯体(5)の調製
【0135】
【化15】
Figure 2004510727
不活性雰囲気中、493mgのジイミン(4、1.27mmol)を50mlのTHFに溶解した。10mlのTHFに溶解させたFeCl(162mg、1.28mmol)を添加した。室温で16時間撹拌した後に減圧して溶媒を除去した。トルエン(100ml)を加えた。青色沈殿をろ過によって分離し、ペンタンで洗浄し、真空乾燥させた。0.5g(76%)の鉄錯体5が分離された。H−NMR(ClCDCDCl、幅の広いシグナル)δ75.5(2H,Py−H)、39.6(1H,Py−H)、15.7(4H,ArH)、−11.6(2H,ArH)、−22.4(6H,MeC=N)。19F−NMR(ClCDCDCl)δ−70.3。
【0136】
7. 2,6−ビス−[1−(2,6−ジフルオロフェニルイミノ)エチル]ピリジン鉄[II]塩化物錯体(5’)の別の調整法
【0137】
【化16】
Figure 2004510727
不活性雰囲気中で、FeCl60mg(0.47mmol)エタノール溶液0.5mlを、ジイミン260mg(4、0.67mmol)の10mlのトルエンおよび6mlのペンタンの溶媒混合物溶液にゆっくり加えた。生じた青色沈殿を遠心分離で分離し、トルエンで3回洗浄し、真空乾燥させた。鉄錯体5’の収量:210mg(87%)。H−NMR(CDCl、幅の広いシグナル)δ76.7(2H,Py−H)、37.6(1H,Py−H)、16.8(4H,ArH)、−10.2(2H,ArH)、−20.3(6H,MeC=N)。19F−NMR(CDCl)δ−75。
【0138】
8. 2−[1−(1−ナフチルイミノ)エチル]−6−アセチルピリジン(6)の調製
【0139】
【化17】
Figure 2004510727
2,6−ジアセチルピリジン(5.49g、33.6mmol)および1−アミノナフタレン(4.8g、33.5mmol)を100mlのトルエンに溶解した。この溶液に、モレキュラーシーブ(4Å)を加えた。室温で20時間放置した後に混合物をろ過した。減圧して溶媒を除去した。得られた2,6−ジアセチルピリジン、2,6−ビス−[1−(1−ナフチルイミノ)エチル]ピリジンおよび2−[1−(1−ナフチルイミノ)エチル]−6−アセチルピリジンの混合物をTHF50mlに溶解した。ジイミンピリジン副成物2,6−ビス−[1−(1−ナフチルイミノ)エチル]ピリジンは、金属ハライドへの選択的な錯体化によって除去した。不活性雰囲気中、FeCl(0.79g、6.23mmol)を加えた。室温で16時間撹拌した後に、減圧して溶媒を除去した。得られた混合物にトルエン(100ml)を加えた。沈殿した錯体をシリカの小さな層によりろ過除去し、黄色の溶液を得た。減圧して溶媒を除去した。エタノールから結晶させて2−[1−(1−ナフチルイミノ)エチル]−6−アセチルピリジン(6)3.25g(33.6%)を得た。H−NMR(CDCl)δ8.65(d,1H,Py−H)、8.15(d,1H,Py−H)、7.95(t,1H,Py−H)、7.87(d,1H,ArH)、7.76(d,1H,ArH)、7.64(d,1H,ArH)、7.4〜7.6(m,3H,ArH)、6.82(d,1H,ArH)、2.79(s,3H,Me)、2.38(s,3H,Me)。
【0140】
9. 2−[1−(1−ナフチルイミノ)エチル]−6−[1−(4−tert−ブチルフェニルイミノ)エチル]ピリジン(7)の調製
【0141】
【化18】
Figure 2004510727
モノイミン(6、1.25g、4.34mmol)および4−tert−ブチルアニリン(0.65g、4.34mmol)をトルエン50mlに溶解した。この溶液に、モレキュラーシーブ(4Å)を加えた。16時間放置した後、混合物をろ過した。減圧して溶媒を除去した。残渣をエタノールから再結晶した。混合ジイミン(7、NMRによる純度96%)の収量:0.44g(24%)。
H−NMR(CDCl)δ8.51(d,1H,Py−H)、8.38(d,1H,Py−H)、7.91(t,1H,Py−H)、7.86(d,1H,ArH)、7.78(d,1H,ArH)、7.63(d,1H,ArH)、7.4〜7.6(m,5H,ArH)、6.8〜6.9(m,3H,ArH)、2.43(s,3H,Me)、2.37(s,3H,Me)、1.34(s,9H,Bu)。
【0142】
10. 2−[1−(1−ナフチルイミノ)エチル]−6−[1−(4−tert−ブチルフェニルイミノ)エチル]ピリジン鉄[II]塩化物錯体(8)の調製
【0143】
【化19】
Figure 2004510727
不活性雰囲気中、ジイミン440mg(7、1.05mmol)のジクロロメタン溶液5mlを、FeCl130mg(1.03mmol)のジクロロメタン溶液20mlに加えた。混合物を9日間撹拌した。ペンタン10mlを加えると青色沈殿が生じた。これを遠心分離によって分離し、真空乾燥させた。鉄錯体(8)の収量480mg(85%)。H−NMR(ClCDCDCl)は幅の広いシグナルを与え、さらに帰属することはしなかった。
【0144】
11. 2−[1−(2−tert−ブチルフェニルイミノ)エチル]−6−アセチルピリジン(9)の調製
【0145】
【化20】
Figure 2004510727
2,6−ジアセチルピリジン(4.37g、26.78mmol)および2−tert−ブチルアニリン(4.0g、26.8mmol)をトルエン100mlに溶解した。この溶液にモレキュラーシーブ(4Å)を加えた。室温で20時間放置した後に混合物をろ過した。減圧して溶媒を除去した。
【0146】
得られた2,6−ジアセチルピリジン、2,6−ビス−[1−(2−tert−ブチルフェニルイミノ)エチル]ピリジンおよび2−[1−(2−tert−ブチルフェニルイミノ)エチル]−6−アセチルピリジンの混合物を、THF50mlに溶解した。ジイミンピリジン副生成物である2,6−ビス−[1(2−tert−ブチルフェニルイミノ)エチル]ピリジンは、金属ハライドへの選択的錯体化によって除去した。
【0147】
FeCl(0.79g、6.23mmol)を不活性雰囲気中で加えた。室温で16時間撹拌した後に減圧して溶媒を除去した。
【0148】
得られた混合物にトルエン(100ml)を加えた。沈殿した錯体をシリカの小さな層によりろ過除去し、黄色の溶液を得た。減圧して溶媒を除去した。
【0149】
エタノールから結晶させて、2.8g(36%)の2−[1−(2−tert−ブチルフェニルイミノ)エチル]−6−アセチルピリジン(9)を得た。H−NMR(CDCl)δ8.48(d,1H,Py−H)、8.10(d,1H,Py−H)、7.93(t,1H,Py−H)、7.41(d,1H,ArH)、7.17(t,1H,ArH)、7.07(t,1H,ArH)、6.51(d,1H,ArH)、2.77(s,3H,Me)、2.38(s,3H,Me)、1.33(s,9H,Bu)。
【0150】
12. 2−[1−(2−tert−ブチルフェニルイミノ)エチル]−6−(1−(4−tert−ブチルフェニルイミノ)エチル)ピリジン(10)の調製
【0151】
【化21】
Figure 2004510727
モノイミン(9、1.06g、3.6mmol)および4−tert−ブチルアニリン(0.56g、3.75mmol)をトルエン25mlに溶解した。この溶液にモレキュラーシーブ(4Å)を加えた。60時間放置した後、混合物をろ過した。減圧して溶媒を除去した。残渣をエタノールから再結晶した。混合ジイミン(10)の収量:0.81g(53%)。H−NMR(CDCl)δ8.36(d,1H,Py−H)、8.34(d,1H,Py−H)、7.88(t,1H,Py−H)、7.4(m,3H,ArH)、7.18(t,1H,ArH)、7.07(t,1H,ArH)、6.78(d,2H,ArH)、6.54(d,1H,ArH)、2.42(s,3H,Me)、2.38(s,3H,Me)、1.35(s,9H,Bu)、1.34(s,9H,Bu)。
【0152】
13. 2−[1−(2−tert−ブチルフェニルイミノ)エチル]−6−[1−(4−tert−ブチルフェニルイミノ)エチル]ピリジン鉄[II]塩化物錯体(11)の調製
【0153】
【化22】
Figure 2004510727
不活性雰囲気中で、640mgのジイミン(10、1.5mmol)のジクロロメタン溶液10mlを、182mgのFeCl(1.44mmol)を含むジクロロメタン溶液20mlに添加した。混合物を16時間撹拌した。ペンタン20mlを添加すると青色の沈殿が生じた。分離し真空乾燥して650mg(82%)の鉄錯体(11)を得た。H−NMR(CDCl、幅の広いシグナル)δ81.9(1H,Py−H)、77.5(1H,Py−H)、30.4(1H,Py−H)、16.4(1H,ArH)、13.8(2H,ArH)、6.3(1H,ArH)、1.5(9H,Bu)、1.1(9H,Bu)、−1.0(3H,MeC=N)、−12.7(1H,ArH)、−21.3(2H,o−ArH)、−33.1(3H,MeC=N)、−33.7(1H,o−ArH)。
【0154】
14. 2−[1−(2−tert−ブチルフェニルイミノ)エチル]−6−[1−(3,5−ジメチルフェニルイミノ)エチル]ピリジン(12)の調製
【0155】
【化23】
Figure 2004510727
モノイミン(9、1.13g、3.87mmol)および3,5−ジメチルアニリン(0.5g、4.13mmol)をトルエン25mlに溶解した。この溶液にモレキュラーシーブ(4Å)を加えた。60時間放置した後、混合物をろ過した。減圧して溶媒を除去した。残渣をエタノールから再結晶した。混合ジイミン(12)の収量:0.79g(52%)。H−NMR(CDCl)δ8.37(d,1H,Py−H)、8.32(d,1H,Py−H)、7.87(t,1H,Py−H)、7.42(d,1H,ArH)、7.18(t,1H,ArH)、7.07(t,1H,ArH)、6.76(s,1H,ArH)、6.54(d,1H,ArH)、6.46(s,2H,ArH)、2.40(s,3H,Me)、2.39(s,3H,Me)、2.33(s,3H,Me)、1.36(s,9H,Bu)。
【0156】
15. 2−[1−(2−tert−ブチルフェニルイミノ)エチル]−6−[1−(3,5−ジメチルフェニルイミノ)エチル]ピリジン鉄[II]塩化物錯体(13)の調製
【0157】
【化24】
Figure 2004510727
不活性雰囲気中で、617mgのジイミン(12、1.55mmol)を含むジクロロメタン溶液10mlを、187mgのFeCl(1.48mmol)を含むジクロロメタン20mlに添加した。混合物は16時間撹拌した。ペンタン20mlを添加すると、青色の沈殿が生じた。−30℃まで冷却すると第2の量の青色沈殿が得られた。分離し真空乾燥して660mg(85%)の鉄錯体(13)を得た。H−NMR(CDCl、幅の広いシグナル)δ81.5(1H,Py−H)、76.9(1H,Py−H)、37.6(1H,Py−H)、16.1(1H,ArH)、1.2(1H,ArH)、1.0(9H,Bu)、−2.7(3H,MeC=N)、−5.6(6H,Me)、−11.7(1H,ArH)、−13.5(1H,ArH)、−25.6(2H,o−ArH)、−35.7(3H,MeC=N)、−37.4(1H,o−ArH)。
【0158】
16. 2−[1−(2,4,6−トリメチルフェニルイミノ)エチル]−6−[1−(2−フルオロフェニルイミノ)エチル]ピリジン(14)の調製
【0159】
【化25】
Figure 2004510727
モノイミン(1、1.0g、3.57mmol)および2−フルオロアニリン(398mg、3.57mmol)をトルエン50mlに溶解した。この溶液に4Åモレキュラーシーブを加えた。20時間放置した後、さらにモレキュラーシーブを加えてから混合物をろ過した。減圧して溶媒を除去し、油状の残渣をエタノール(50℃)中で加温した。黄色の固体(これは−20℃に冷却した後に沈殿した)をろ過し、真空乾燥させた。混合ジイミン(14)の収量300mg(23%)。
【0160】
H−NMR(CDCl)δ8.45(d,1H,Py−H)、8.38(d,1H,Py−H)、7.88(t,1H,Py−H)、7.1(m,4H,ArH)、6.93(dd,2H,ArH)、6.89(s,2H,ArH)、2.41(s,3H,Me)、2.29(s,3H,Me)、2.22(s,3H,Me)、2.00(s,6H,Me)。19F−NMR(CDCl)δ−126.8。
【0161】
17. 2−[1−(2,4,6−トリメチルフェニルイミノ)エチル]−6−[1−(2−フルオロフェニルイミノ)エチル]ピリジン鉄[II]塩化物錯体(15)の調製
【0162】
【化26】
Figure 2004510727
不活性雰囲気中で、270mgのジイミン(14、0.72mmol)を含むジクロロメタン溶液5mlを、87mgのFeCl(0.67mmol)を含むジクロロメタン20mlに添加した。混合物を20時間撹拌した。ペンタン10mlを添加すると青色の沈殿が生じたので、遠心分離によって分離し、真空乾燥させた。鉄の錯体(15)の収量175mg(51%)。
【0163】
H−NMR(CDCl、幅の広いシグナル、選択的なデータ)δ84.5(1H,Py−H)、80.4(1H,Py−H)、21.2(1H,Py−H)、4.5(3H,MeC=N)、−24.5(1H,o−ArH)、−38.1(3H,MeC=N)。19F−NMR(CDCl)δ−95.0。
【0164】
18. 2−[1−(2,4,6−トリメチルフェニルイミノ)エチル]−6−[1−(1−ピロリルイミノ)エチル]ピリジン(16)の調製
【0165】
【化27】
Figure 2004510727
モノイミン((1)、3.0g、10.7mmol)および1−アミノピロール(1.0g、12.18mmol)をトルエン50mlに溶解した。この溶液にモレキュラーシーブ(4Å)を加えた。40時間放置した後、混合物をろ過した。減圧して溶媒を除いた。残渣をエタノールから再結晶した。混合ジイミン(16)の収量1.85g(50%)。
【0166】
H−NMR(CDCl)δ8.42(d,1H,Py−H)、8.29(d,1H,Py−H)、7.86(t,1H,Py−H)、6.93(m,2H,ピロール−H)、6.88(s,2H,ArH)、6.26(m,2H,ピロール−H)、2.67(s,3H,Me)、2.28(s,3H,Me)、2.20(s,3H,Me)、2.00(s,6H,Me)。
【0167】
19. 2−[1−(2,4,6−トリメチルフェニルイミノ)エチル]−6−[1−(1−ピロリルイミノ)エチル]ピリジン鉄[II]塩化物錯体(17)の調製
【0168】
【化28】
Figure 2004510727
不活性雰囲気中で、103mgのFeCl(0.81mmol)を含むエタノール溶液0.7mlを、400mgのジイミン((16)、1.16mmol)を含む10mlトルエンおよび6mlペンタンの溶媒混合物による溶液にゆっくり加えた。緑褐色沈殿を遠心分離によって分離し、トルエンで3回洗浄し、真空乾燥させた。鉄錯体(17)の収量375mg(98%)。
【0169】
H−NMR(CDCl、幅の広いシグナル、帰属せず)δ88.1(1H)、72.4(1H)、29.9(3H)、19.5(3H)、16.9(6H)、13.5(2H)、8.8(2H)、5.8(2H)、2.9(1H)、−45.1(3H)。
【0170】
20. 2−[1−(2,6−ジフルオロフェニルイミノ)エチル]−6−アセチルピリジン(18)の調製
【0171】
【化29】
Figure 2004510727
2,6−ジアセチルピリジン(4.04g、24.7mmol)および2,6−ジフルオロアニリン(3.2g、24.7mmol)をトルエン50mlに溶解した。この溶液にモレキュラーシーブ(4Å)を加えた。室温で5日間放置した後に混合物をろ過した。減圧して溶媒を除去した。得られた2,6−ジアセチルピリジン、モノイミンおよびジイミンの混合物から、2,6−ジアセチルピリジンのほとんどを真空中80〜90℃での昇華によって除去した。H−NMRデータによれば残渣は0.35mmolの2,6−ジアセチルピリジン、1.28mmolのジイミンおよび5.46mmolのモノイミンを含んでいた。この混合物を10mlTHF中、162mg(1.28mmol)のFeClと反応させてジイミンを除去した。室温で16時間撹拌した後、減圧して溶媒は除去した。得られた混合物にトルエン(50ml)を加えた。沈殿した錯体をシリカの小さな層によりろ過除去し、黄色の溶液を得た。減圧して溶媒を除去した。
【0172】
エタノールから結晶させて、2−[1−(2,6−ジフルオロフェニルイミノ)エチル]−6−アセチルピリジン(18)1.35g(19.8%)を得た。
【0173】
H−NMR(CDCl):δ8.52(d,1H,Py−H)、8.12(d,1H,Py−H)、7.92(t,1H,Py−H)、7.03(m,1H,ArH)、6.97(m,2H,ArH)、2.77(s,3H,Me)、2.43(s,3H,Me)。19F−NMR(CDCl):δ−123.6。
【0174】
21. 2−[1−(2,6−ジフルオロフェニルイミノ)エチル]−6−[1−(2,5−ジメチルフェニルイミノ)エチル]ピリジン(19)の調製
【0175】
【化30】
Figure 2004510727
モノイミン(18、0.86g、3.13mmol)および2,5−ジメチルアニリン(0.40g、3.3mmol)をトルエン25mlに溶解した。この溶液にモレキュラーシーブ(4Å)を加えた。3日間放置した後に混合物をろ過した。減圧して溶媒を除去した。残渣をエタノールから結晶させた。2−[1−(2,6−ジフルオロフェニルイミノ)エチル]−6−[1−(2,5−ジメチルフェニルイミノ)エチル]ピリジンと2,6−ビス{2−[1−(2,5−ジメチルフェニルイミノ)エチル]}ピリジンの混合物を分離した。THF中で2,6−ビス{2−[1−(2,5−ジメチルフェニルイミノ)エチル]}ピリジンをFeClに配位させた。減圧して溶媒を除去した。得られた混合物にトルエン(10ml)を加えた。沈殿した錯体をシリカの小さな層によりろ過除去し、黄色の溶液を得た。減圧して溶媒を除去した。エタノールから結晶させて40mg(3%)の2−[1−(2,6−ジフルオロフェニルイミノ)エチル]−6−[1−(2,5−ジメチルフェニルイミノ)エチル]ピリジン(19)を得た。
【0176】
H−NMR(CDCl)δ8.41(d,2H,Py−H)、7.89(t,1H,Py−H)、6.8〜7.2(m,5H,ArH)、6.50(s,1H,ArH)、2.44(s,3H,Me)、2.32(s,6H,Me)、2.05(s,3H,Me)。19F−NMR(CDCl):δ−123.4
【0177】
22. 2−[1−(2,6−ジフルオロフェニルイミノ)エチル]−6−[1−(2,5−ジメチルフェニルイミノ)エチルピリジン鉄[II]塩化物錯体(20)の調製
【0178】
【化31】
Figure 2004510727
不活性雰囲気中で、35mgのジイミン(19、0.093mmol)を含むジクロロメタン溶液5mlを、11mgのFeCl(0.086mmol)を含むジクロロメタン10mlに加えた。混合物を16時間撹拌した。ペンタン5mlを加えた後、生じた青色沈殿を遠心分離によって分離し、ペンタンで洗浄し、真空乾燥させた。鉄錯体20の収量40mg(90%)。
【0179】
H−NMR(ClCDCDCl、幅の広いシグナル)δ78.6(1H,Py−H)、75.0(1H,Py−H)、37.9(1H,Py−H)、19.8(1H,ArH)、16.6(3H,Me)15.8(1H,ArH)、15.6(1H,ArH)、−8.2(3H,Me)−9.7(1H,ArH)、−10.8(3H,MeC=N)、−15.7(1H,ArH)、−22.4(1H,ArH)、−29.8(3H,MeC=N)。19F−NMR(ClCDCDCl)δ−62.7および−67.4。
【0180】
23. 2−[1−(2,4,6−トリメチルフェニルイミノ)エチル]−6−[1−(フェロセニルイミノ)エチル]ピリジン(21)の調製
【0181】
【化32】
Figure 2004510727
モノイミン2−[1−(2,4,6−トリメチルフェニルイミノ)エチル]−6−アセチルピリジン(1、263mg、0.94mmol)およびフェロセニルアミン(280mg、1.03mmol)をトルエン40mlに溶解した。この溶液にモレキュラーシーブ(4Å)を加えた。16時間放置した後、混合物をろ過した。減圧して溶媒を除去した。残渣をエタノールから再結晶した。混合ジイミン21の収量180mg(41%)。
【0182】
H−NMR(CDCl)δ8.36(dd,2H,Py−H)、7.85(t,1H,Py−H)、6.88(s,2H,ArH)、4.46(t,2H,CpH)、4.25(t,2H,CpH)、4.20(s,5H,CpH)、2.55(s,3H,Me)、2.27(s,3H,Me)、2.20(s,3H,Me)、1.98(s,6H,Me)。
【0183】
24. 2−[1−(2、4、6−トリメチルフェニルイミノ)エチル]−6−[1−(フェロセニルイミノ)エチル]ピリジン鉄[II]塩化物錯体(22)の調製
【0184】
【化33】
Figure 2004510727
不活性雰囲気中で、153mgのジイミン(21、0.33mmol)を含むジクロロメタン溶液5mlを、41mgのFeCl(0.32mmol)を含む5mlのジクロロメタンに添加した。混合物を16時間撹拌した。灰青色沈殿を遠心分離しヘキサンで洗浄し、真空乾燥させた。鉄錯体22の収量170mg(89%)。
【0185】
H−NMR(CDCl、幅の広いシグナル、選択されたデータ)δ88.6(1H,Py−H)、76.7(1H,Py−H)、21.3(3H,Me)、16.3(6H,Me)、2.8(5H,CpH)、−11.5(3H,MeC=N)。
【0186】
25. メチルアルミノキサン(MAO)
MAOトルエン溶液(Eurecen AL 5100/10T、バッチ:B7683;[Al]=4.88重量%、TMA=35.7重量%(計算値)、分子量=900g/mol)は、例えば、Witco GmbH(Bergkamen、ドイツ)製を使用した
触媒システム調製
触媒調製は、Braun MB 200Gドライボックス中窒素雰囲気下に行った。
【0187】
鉄錯体(典型的には約10mg)は、隔壁によって密閉されたガラス瓶に装入し;上記等級のMAO溶液(4.0g)を添加し、2分間撹拌した。これにより概ね暗色の溶液が得られた(それは時には沈殿をいくらか含んでいた)。その後、トルエン(9.0g)を加え、溶液をさらに10分間撹拌した。その後、直ちに溶液の一部をオリゴマー化反応に使用した(使用される量に関しては表1を参照)。
【0188】
オリゴマー化実験
オリゴマー化実験は、熱/冷浴を有する冷却ジャケットを(例えば、Julabo、モデル番号ATS−2)およびタービン/ガス撹拌器および邪魔板を備えた1−リットルの鋼オートクレーブ中で実行した。リアクターから痕跡量の水分を除去するため、<10Paで70℃にて一夜脱気した。250mlのトルエンおよびMAO(0.3〜1.2g溶液)の導入、次いで0.4〜0.5MPaの窒素雰囲気下、70℃で30分間、リアクターを清浄化した。オートクレーブの基部タップによってリアクター内容物を放出した。リアクターを0.4kPaまで脱気し、約250mlのトルエン、1−ヘプテン、1−オクテンまたは1−ヘキサデセン(正確な量は表1の中で言及される)を装入し、40℃に加熱し、表1および実験の記述の中で示す圧力にエチレンで気圧調節した。次いで、MAO溶液(典型的には0.5g)をトルエンを用いてリアクターに注入し(注入体積の合計は30mlだった。触媒の注入と同様の手順を使用;下記参照)、800rpmでの撹拌が30分間継続された。
【0189】
上記のようにして表1に記述されるような量で調製された触媒システムを、注入システムを使用して、トルエンを用いて撹拌されたリアクターへ導入した(注入体積の合計は30mlであった。触媒溶液をトルエンで10mlまで希釈して注入し、10mlのトルエンで注入システムを2回すすいだ)。触媒溶液の追加により発熱(一般に5〜20℃)するが、これは1分以内で最大に達して、表1に示す温度および圧力に迅速に安定した。一定のエチレン圧力を維持しつつ、温度および圧力ならびにエチレン消費量を反応の全体にわたってもモニターした。一定体積のエチレンを消費した後、エチレンを急速に排出し、オートクレーブ基部のタップを使用して、生成混合物を収集瓶にデカンテーションすることによりオリゴマー化を停止した。混合物を空気にさらすことにより触媒の急速な不活性化がもたらされた。
【0190】
粗生成物に内部標準としてn−ヘキシルベンゼン(0.5〜3.5g)を添加した後に、C〜C30オレフィンの量をガスクロマトグラフィーによって決定し、これから、線状α−オレフィンのC10〜C28データを一般に使用して、(明白な)シュルツ−フローリーK(線状)ファクターを回帰分析によって決定した。ここで、「明白な」とは、シュルツ−フローリー分布からのずれが小さい場合を意味する。エテン/1−オクテンのコオリゴマー化では、1−オクテン含有量はC10〜C28の範囲の線状α−オレフィンの回帰分析から計算された。エテン/1−ヘキサデセンのコオリゴマー化では、1−ヘキサデセン含有量はC18〜C28の範囲の線状α−オレフィンの回帰分析から計算された。データは表1中で報告される。
【0191】
生成物中の固形分量は以下のように決定した。粗反応生成物は4000rpmで30分間遠心分離し、その後、透明な上層をデカンテーションした。固形オレフィン、トルエンおよび少量の液体オレフィンから成る下層は、高剪断ミキサー(Ultra−Turrax、タイプTP 18−10)を使用して、500mlのアセトンと混合した。混合物を、前述の条件の下で遠心分離した。下層を200mlのアセトンと混合し、ガラスフィルター(孔隙率P3)上でろ過した。固形生成物は70℃で24時間、<lkPaで乾燥して秤量し、固形物の1,2−ジクロロベンゼンまたは1,2,4−トリクロロベンゼン溶液のガスクロマトグラフィーによってその<C32含有量を決定した。表1中に報告した固形物量は、炭素数>C30である分離された固形物である。
【0192】
すべてのヘキセン異性体中の線状(lin.)1−ヘキセンの相対量およびすべてのドデセン異性体中の線状(lin.)1−ドデセンの相対量はGC分析によって評価し、表1の中で報告される。
【0193】
エテン/1−オクテンのコオリゴマー化の場合における分岐C10〜C30α−オレフィンの収率、またはエテン/1−ヘキサデセンのコオリゴマー化の場合における分岐C18〜C30α−オレフィン、およびエテンおよび1−ヘプテンのコオリゴマー化の場合における奇数線状および分岐C〜C29α−オレフィンの収率は、GC分析により得られた。K(線状)ファクターおよび/またはK(分岐)ファクターは回帰分析によって決定された。これらのデータは表1および/または実験の詳細な記述に示す。
【0194】
アルキル分岐また線状の1−ウンデセンに対するアルキル分岐1−ウンデセンの重量比、アルキル分岐また線状の1−ドデセンに対するアルキル分岐1−ドデセンの重量比、およびアルキル分岐また線状の1−エイコセンに対するアルキル分岐1−エイコセンの重量比は、GC分析によって決定され、表1の中で報告される。
【0195】
実施例1
「触媒システム調製」に記述した方法によって予め活性化した鉄錯体3を、エチレン圧1.6MPaエチレンオリゴマー化実験において、0.5gのMAOおよびトルエン(合計体積310ml)が装入された1リットルの鋼オートクレーブの中で使用した。118.2gのエチレン消費量後に、反応を停止したところ、線状のC〜C30α−オレフィン110.6gおよび>C30固形分2.5gを生じた。エチレンオリゴマー化生成物の合計量の113.1gは、わずかにエチレン取込み量を下回った(これは揮発性の1−ブテンおよび少量の副生成物の形成による損失分に帰せられる)。
【0196】
線状のα−オレフィンはK−ファクター0.72を有するほぼ完璧なシュルツ−フローリー(SF)分布を示した。これは、C10〜C28含有量を使用してGC(回帰統計:R=1.00;10の観察からの標準誤差=0.01)によって決定された回帰分析による。
【0197】
ターンオーバー頻度(T.O.F.)は4.65E+07molエチレン/molFe*hであった。
【0198】
(線状)1−ヘキセンおよび1−ドデセン純度はそれぞれ99.5重量%と97.7重量%であった。分岐C12α−オレフィンおよび分岐C20α−オレフィンの量は、それぞれ<2重量%および<3重量%であった。
【0199】
実施例1の詳細は表1に与えられる。
【0200】
実施例2
実施例2はトルエンの一部を1−ヘプテンに代えたほかは実施例1の繰り返しである。118.3gのエチレン取込みにより、偶数線状C〜C30α−オレフィン110.3gが得られるとともに>C30の固形分2.0gが分離された。GC分析は、これらの生成物のほか、奇数の線状および分岐α−オレフィンの形成分布を示した。奇数(C〜C29)線状α−オレフィンは1.7gに上り、奇数分岐α−オレフィンは1.1gであった。
【0201】
線状のC10〜C28α−オレフィンはシュルツ−フローリー分布を示した。これは回帰分析によるものであり、K(偶数線状)−ファクター0.69(R=1.00;10の観察からの標準誤差=0.01)による。奇数線状α−オレフィンC〜C21および奇数分岐α−オレフィンC〜C21の回帰分析は、それぞれK(奇数線状)−ファクター0.70(R=1.00;7の観察からの標準誤差=0.02)、K(奇数分岐)−ファクター0.68(R=1.00;7の観察からの標準誤差=0.02)を有するシュルツ−フローリー(SF)分布を与えた。
【0202】
T.O.F.は2.13E+07molエチレン/molFe*hであった。
【0203】
線状(lin.)1−ヘキセンおよび1−ドデセン純度はそれぞれ99.0重量%と96.1重量%であった。
【0204】
実施例2の詳細は表1に示す。
【0205】
実施例3
実施例3は実施例2の繰り返しであるが、1−ヘプテンを1−オクテンに代えた。118.0gのエチレン消費量後に反応を停止したところ、線状のC〜C30α−オレフィン125.4gおよび>C30固形分9.7gを生じた。過剰な線状α−オレフィンの生産は、実施例2に示すように、最終生産物中への1−オクテンの取込みに帰せられる。
【0206】
線状α−オレフィンはK−ファクター0.73のシュルツ−フローリー分布を示した。これはC10〜C28含有量を使用した回帰分析によるものであり、GC(回帰統計:R=1.00;10の観察からの標準誤差=0.02)によって決定された。
【0207】
T.O.F.は3.43E+07molエチレン/molFe*hであった。
【0208】
線状1−ヘキセンおよび線状1−ドデセンの純度はそれぞれ99.5重量%と91.9重量%であった。
【0209】
GCとNMRのデータは、副生成物が主としてK−ファクター0.71(R=0.98;10の観察からの標準誤差=0.06)のメチル分岐(Me分岐)α−オレフィンであることを示した。
【0210】
反応の詳細は表1に示す。
【0211】
実施例4
実施例4は実施例3の繰り返しであるが、1−オクテンの代わりに1−ヘキサデセンを使用した。線状のα−オレフィンの量はエチレン消費量より多かった(それぞれ、116.3対111.5g)。線状α−オレフィンはK−ファクター0.72のシュルツ−フローリー分布を示した。これは、図1に示すように、C18〜C28含有量を使用した回帰分析によるものであり、GC(回帰統計:R=1.00;6の観察からの標準誤差=0.01)によって決定された。この図からは、実施例2によって確認されるように、1−ヘキサデセンの1,2−挿入が生じていることが明らかである。
【0212】
T.O.F.は1.42E+06molエチレン/molFe*hであった。
【0213】
線状1−ヘキセンおよび1−ドデセン純度はそれぞれ99.6重量%と97.9重量%であった。アルキル分岐C20α−オレフィンの量は、1−ヘキサデセンモノマーの非存在下では<3重量%(実施例1参照)であったのに対し11重量%であった。
【0214】
GCとNMRのデータは、副生成物が主としてK−ファクター0.70(R=0.99;6の観察からの標準誤差=0.04)のメチル分岐α−オレフィンであることを示した。
【0215】
反応の詳細は表1に示す。
【0216】
実施例5
実施例5は実施例2の繰り返しであるが、オレフィン濃度変更の効果を例証するため、1−ヘプテン濃度はより高くし、エチレン圧力はより低い0.7MPaとした。GC分析は、偶数線状α−オレフィンのほか、奇数の線状および分岐α−オレフィン分布の形成を示した(図2のGCチャート参照)。奇数(C〜C29)線状α−オレフィンは11.9gに上り、奇数メチル分岐α−オレフィンは6.6gであった。
【0217】
線状のC10〜C28α−オレフィンはシュルツ−フローリー分布を示した。これは回帰分析によるものであり、K(偶数線状)−ファクター0.64(R=1.00;10の観察からの標準誤差<0.01)による。奇数線状C〜C29α−オレフィンおよび奇数メチル分岐C〜C29α−オレフィンの回帰分析は、それぞれK(奇数線状)−ファクター0.64(R=1.00;11の観察からの標準誤差=0.01)、K(奇数分岐)−ファクター0.63(R=1.00;11の観察からの標準誤差=0.03)を有するシュルツ−フローリー分布を与えた。
【0218】
さらなる詳細は表1に示す。
【0219】
実施例6
実施例6は実施例3の繰り返しであるが、オレフィン濃度変更の効果を例証するため、異なるエチレン圧力0.7MPaを使用した。68.8gのエチレン消費後に反応を停止したところ、線状のC〜C30α−オレフィン85.8gおよび>C30固形分3.6gを生じた。過剰な線状α−オレフィンの生産は、実施例2、4および5に示すように、最終生産物中への1−オクテンの取込みに帰せられる。
【0220】
線状α−オレフィンはK−ファクター0.70のシュルツ−フローリー分布を示した。これはC10〜C28含有量を使用した回帰分析によるものであり、GC(回帰統計:R=1.00;10の観察からの標準誤差=0.02)によって決定された。
【0221】
T.O.F.は1.10E+07molエチレン/molFe*hであった。
【0222】
線状1−ヘキセンおよび線状1−ドデセンの純度はそれぞれ99.2重量%と84.7重量%であった。GCとNMRのデータは、副生成物が主としてK−ファクター0.70(R=1.00;10の観察からの標準誤差=0.04)のメチル分岐α−オレフィンであることを示した。
【0223】
反応および生成物の詳細は表1に示す。
【0224】
実施例7
実施例7は実施例6の繰り返しであるが、オレフィン濃度変更の効果を例証するため、異なる1−オクテン濃度を用いた。結果は実施例6の結果と同様である。反応および生成物の詳細は表1に示す。
【0225】
以下の一連の実験は、異なるビス−イミンピリジン配位子を備えた触媒システムの効果を実証するものである。
【0226】
実施例8
鉄錯体X(WO−A−99/02472によって調製された)を、実施例6とほとんど同一の反応に用いた。C〜C30の範囲の線状α−オレフィンの収量は96.9gであり、これは68.7gエチレン消費量より多く、生成物中の1−オクテン組込みを示す。
【0227】
線状の1−ヘキセン純度は98.0重量%であり、アルキル分岐1−ドデセンの含有量は14重量%であった。GCおよびNMRデータは、副生成物が主として、約1:1の比のメチルおよびエチル分岐(MeおよびEt分岐)α−オレフィンであることを示した。反応の詳細は表1に示す。
【0228】
実施例9
鉄錯体5を、実施例7と同様の条件下、エチレン圧0.7MPaで1−オクテンコオリゴマー化実験に使用した。C〜C30の範囲の線状α−オレフィンの収量は60.2gであり、53.5gのエチレン消費量より多い。
【0229】
線状の1−ヘキセン純度は94.7重量%であり、アルキル分岐1−ドデセン含有量は28重量%であった。GCおよびNMRデータは、副生成物が主として、約1:1の比のメチルおよびエチル分岐α−オレフィンであることを示した(図3のGCチャート参照。図中、Aはビニリデンオレフィンであり、Bは内部オレフィン、CおよびDはエチル分岐オレフィンである)。反応の詳細は表1に示す。
【0230】
実施例10
実施例10は実施例9の繰り返しであるが、ここでは鉄錯体5’を使用している。結果は実施例9の結果に類似している。詳細は表1に示す。
【0231】
実施例11
実施例7のそれとほとんど同一の1−オクテンコオリゴマー化実験に、鉄錯体8を用いた。C〜C30の範囲の線状α−オレフィンの収量は73.6gであり、68.6gのエチレン消費量より多い。
【0232】
1−ヘキセン画分数の線状性は96.8重量%であり、アルキル分岐1−ドデセン含有量は20重量%であった。GCおよびNMRデータは、副生成物が主として、約1:1の比のメチルおよびエチル分岐α−オレフィンであることを示した。反応の詳細は表1に示す。
【0233】
実施例12
実施例7のそれとほぼ同一の1−オクテンコオリゴマー化実験に、鉄錯体11を用いた。全生成物の収量は>75.6gであり、68.8gのエチレン消費量より多い。
【0234】
線状の1−ヘキセン純度は99.2重量%であり、アルキル分岐1−ドデセン含有量は5重量%であった。GCおよびNMRデータは、副生成物が主としてメチル分岐α−オレフィンであることを示した。反応の詳細は表1に示す。
【0235】
実施例13
鉄錯体13を、実施例7と同様の条件下、1−オクテンコオリゴマー化実験に使用した。線状の1−ヘキセン純度は98.8重量%であり、アルキル分岐1−ドデセン含有量は4重量%であった。GCおよびNMRデータは、副生成物が主としてメチル分岐α−オレフィンであることを示した。反応の詳細は表1に示す。
【0236】
実施例14
実施例6のそれとほとんど同一の1−オクテンコオリゴマー化実験に、鉄錯体15を用いた。線状の1−ヘキセン純度は99.1重量%であり、アルキル分岐1−ドデセン含有量は16重量%であった。GCおよびNMRデータは、副生成物が主としてメチル分岐α−オレフィンであることを示した。反応の詳細は表1に示す。
【0237】
実施例15
実施例7のそれとほとんど同一の1−オクテンコオリゴマー化実験に、鉄錯体17を用いた。C〜C30の範囲の線状α−オレフィンの収量は69.5gであり、49.8gのエチレン消費量より多い。線状の1−ヘキセン純度は98.4重量%であり、アルキル分岐1−ドデセン含有量は17重量%であった。GCおよびNMRデータは、副生成物が主として、約1:1の比のメチルおよびエチル分岐α−オレフィンであることを示した。反応の詳細は表1に示す。
【0238】
実施例16
実施例6のそれとほとんど同一の1−オクテンコオリゴマー化実験に、鉄錯体20を用いた。線状の1−ヘキセン純度は97.8重量%であり、アルキル分岐1−ドデセン含有量は21重量%であった。GCおよびNMRデータは、副生成物が主として、約1:1の比のMeおよびEt分岐α−オレフィンであることを示した。反応の詳細は表1に示す。
【0239】
実施例17
実施例6のそれとほとんど同一の1−オクテンコオリゴマー化実験に、鉄錯体22を用いた。Kファクターは非常に低く、これは、エチレンの多くが1−ブテンに変換されコオリゴマー化に参加していることを示唆している。これは、1−ヘキセンの純度が54.4重量%であることにも反映されている。残部は、大部分が分岐ヘキセンである。分岐1−ドデセン含有量は33重量%であった。GCは、副生成物が主として、約1:1の比のメチルおよびエチル分岐α−オレフィンであることを示した。反応の詳細は表1に示す。
【0240】
【表1】
Figure 2004510727
Figure 2004510727
Figure 2004510727
Figure 2004510727

【図面の簡単な説明】
【図1】
実施例4の回帰分析結果を示すグラフである。
【図2】
実施例5の生成物のGCチャートである。
【図3】
実施例9で得られた生成物の部分的なガスクロマトグラフィー(GC)チャートである。

Claims (10)

  1. 式:
    Figure 2004510727
    (式中、MはFeまたはCoから選択される金属原子であり;aは2または3であり;Xはハライド、置換されていてもよい炭化水素基、アルコキシド、アミドまたはヒドリドであり;Yはオレフィンを挿入し得る配位子であり;NCは非配位性アニオンであり;p+qは前記金属原子の形式的な酸化数と一致して2または3であり;Lは中性ルイス供与体分子であり;bは0、1または2であり;R〜Rは、各々独立して水素、置換されていてもよい炭化水素基、不活性官能基またはR〜Rのうちの互いに隣接する任意の2つは一緒になって環を形成してもよく;各Zは同一でも異なってもよく、置換されていてもよい芳香族炭化水素環;置換されていてもよい多芳香環炭化水素部分;置換されていてもよい複素炭化水素部分;または金属と組み合わせられた置換されていてもよい芳香族炭化水素環であり、前記置換されていてもよい芳香族炭化水素環は金属にπ配位結合する)の配位子を含む1種または複数のビス−アリールイミンピリジンMX錯体および/または1種または複数の[ビス−アリールイミンピリジンMY・L ][NC錯体を使用する金属触媒システムの存在下で、エチレン圧力2.5MPa未満で行われる、1種または複数のα−オレフィンのエチレンとのコオリゴマー化を含む高級線状のα−オレフィンおよび/またはアルキル分岐α−オレフィンの製造方法。
  2. 前記配位子が式:
    Figure 2004510727
    (式中、R〜R10は、各々独立して水素、置換されていてもよい炭化水素基、不活性官能基、またはR〜R、R〜R10のうちの互いに隣接する任意の2つは一緒になって環を形成してもよく;RはRとともに環を形成してもよく;R10はRとともに環を形成してもよく;Zは、置換されていてもよい芳香族炭化水素環;置換されていてもよい多芳香環炭化水素部分;置換されていてもよい複素炭化水素部分;または金属と組み合わせられた置換されていてもよい芳香族炭化水素環である)であり、前記置換されていてもよい芳香族炭化水素環は金属にπ配位結合する請求項1に記載の方法。
  3. 前記配位子が式:
    Figure 2004510727
    (式中、R〜R、R〜RおよびR12〜R14は、各々独立して水素、置換されていてもよい炭化水素基、不活性官能基またはR〜R、R〜R、R12〜R14のうちの互いに隣接する任意の2つは一緒になって環を形成してもよく;Rは水素、置換されていてもよい炭化水素基、不活性官能基またはRもしくはRとともに環を形成してもよく;R10は水素、置換されていてもよい炭化水素基、不活性官能基またはRもしくはRとともに環を形成してもよく;R11は水素、置換されていてもよい炭化水素基、不活性官能基またはRもしくはR12とともに環を形成してもよく;R15は水素、置換されていてもよい炭化水素基、不活性官能基またはRもしくはR14とともに環を形成してもよい)の配位子である請求項1または2に記載の方法。
  4. 〜R、R〜RおよびR12〜R14は、各々独立して水素、置換されていてもよい炭化水素基、不活性官能基またはR〜R、R〜R、R12〜R14のうちの互いに隣接する任意の2つは一緒になって環を形成してもよく;Rは1級炭素基、2級炭素基または3級炭素基であり;但し、
    が1級炭素基である場合、R10、R11およびR15はいずれも1級炭素基ではないか、そのうちの1つまたは2つが1級炭素基であり、R10、R11およびR15の残りは水素であり;
    が2級炭素基である場合、R10、R11およびR15はいずれも1級炭素基または2級炭素基ではないか、そのうちの1つが1級炭素基または2級炭素基であり、R10、R11およびR15の残りは水素であり;
    が3級炭素基である場合、R10、R11およびR15はすべてが水素であり;また、
    、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14およびR15のうちの互いに隣接する任意の2つは一緒になって環を形成してもよい請求項3に記載の方法。
  5. 〜R、R〜RおよびR12〜R14は、各々独立して水素、置換されていてもよい炭化水素基、不活性官能基またはR〜R、R〜R、R12〜R14のうちの互いに隣接する任意の2つは一緒になって環を形成してもよく;Rは水素、置換されていてもよい炭化水素基、不活性官能基またはRもしくはRとともに環を形成してもよく;R10は水素、置換されていてもよい炭化水素基、不活性官能基またはRもしくはRとともに環を形成してもよく;R11およびR15は、各々独立して水素、または不活性官能基である請求項3に記載の方法。
  6. 〜R、R〜RおよびR12〜R14は、各々独立して水素、置換されていてもよい炭化水素基、不活性官能基またはR〜R、R〜R、R12〜R14のうちの互いに隣接する任意の2つは一緒になって環を形成してもよく;R、R10、R11およびR15は同一であり、各々フッ素または塩素から選択される請求項3に記載の方法。
  7. α−オレフィンコノモマーが1mol.l−1を超える濃度で概ね存在する請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の方法により製造される線状α−オレフィンおよび/またはアルキル分岐α−オレフィンを含む組成物。
  9. 生成物組成物中の線状α−オレフィンとアルキル分岐α−オレフィンの合計量に基づいて5重量%を超えるアルキル分岐α−オレフィンを含む,線状α−オレフィンおよび/またはアルキル分岐α−オレフィンを含む組成物。
  10. 前記アルキル分岐α−オレフィンがメチルおよび/またはエチル分岐α−オレフィンである請求項8または9に記載の組成物。
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