JP2004510281A - 光走査デバイス - Google Patents
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Abstract
高密度HD記録担体(38)及び低密度LD記録担体(18)の両方を走査するための光走査デバイスにおいて、二波長ダイオードレーザー(50)が、HD走査ビーム及びLD走査ビームを発生させるために使用される。ダイオードレーザー(50)の近くに複合の回折素子(60)を配置することによって、その素子は、HDビーム及びLDビームを結合させるための第一の回折構造(63)、及びLDビーム又はHDビームのどちらかに対してのみレンズとして作用する第二の回折構造(64)を有するが、LD情報層(40)を書き込むことに適する小型のデバイスが得られる。
Description
【0001】
本発明は、動作の第一のモードにおいて第一の情報層及び第一の厚さの第一の透明層を有する第一タイプの記録担体を走査するための、並びに、動作の第二のモードにおいて第二の情報層及び第一の厚さと異なる第二の厚さの第二の透明層を有する第二のタイプの記録担体を走査するための、光走査デバイスに関し、そのデバイスは、第一のモードにおいて第一のHD放射ビーム及び第二のモードにおいて第二のLD放射ビームを発生させるための二波長ダイオードレーザー、第一のモードにおいて第一の情報層にHDビームを集束させるための第一の組みの共役における動作、及び第二のモードにおいて第二の情報層にLDビームを集束させるための第二の異なる組みの共役における動作に対して設計される対物系、並びに二波長ダイオードレーザーと対物系との間の放射経路に配置される第一の回折素子を含む。
【0002】
このような光走査デバイスは、JP−A 11−185282の英語の要約から既知である。HDビーム及びLDビームは、ここでは、それぞれ、より高い情報密度をもつ情報層及びより低い情報密度をもつ情報層を走査するために使用されるビームを意味することが理解される。
【0003】
一般的に、光記録担体における透明層は、情報層から十分な距離で、ちり粒子、キズなどを保有する周囲の影響から情報層を保護すること、及び情報層に機械的支持を提供することが意図される。言いかえれば、透明層は、情報層に対する基板として機能する。透明層の厚さは、記録担体に所望の剛性を与えるために望まれる厚さと、透明層に入射する走査ビームの開口数(NA)と関連して望まれる厚さとの間における妥協である。
【0004】
記録担体側の対物系のNAは、分解能によって決定される、走査デバイスは、与えられた密度で情報層を読み取るか又は書き込まなければならないに違いない。走査デバイスの分解能は、その分解能はデバイスによって形成され得る最小の走査スポットの大きさに反比例するが、NA/λに比例し、ここで、λは、走査ビームの波長である。DVD(デジタルバーサタイルディスク)のような、より大きな情報密度をもつ記録担体を走査するために、以後HD(高密度)走査ビームと呼ばれる、走査ビームを使用するべきであり、その走査ビームは、CD(コンパクトディスク)のような、より低い情報密度をもつ記録担体を走査するために使用される、以後LD(低密度)走査ビームと呼ばれる、走査ビームよりも高いNA及びより小さいλを有する。より大きな情報密度をもつ、従ってより高いNAを要求する、記録担体に対して、焦点又は走査スポットの品質における、走査デバイスの光軸に対する記録担体の傾きの影響を減少させるために、情報層の厚さを減少させることはしばしば必要である。より大きな情報密度を有する新規な記録担体の出現と共に、異なる厚さの透明層を有する異なるタイプの記録担体は、市場に登場してくることになる。互換性のある走査デバイスは、透明層の厚さと無関係に、異なるタイプの記録担体を走査しなければならなくなる。二つのタイプの記録担体に対する互換性のある走査デバイスの対物系は、第一のタイプの記録担体を走査するための第一の組みの共役、及び第二のタイプの記録担体を走査するための第二の異なる組みの共役を有するべきである。対物系の二つの共役は、ここでは、それぞれ、物体平面即ち放射源の放出面と対物系の第一の主平面との間の距離、及び対物系の第二の原理面と像平面即ち情報層の平面との間の距離を意味することが理解される。ここでは、記録担体を走査することは、情報の読み取り、書き込み、及び/又は削除の目的のために、走査ビームによって形成される走査スポット及び情報層を互いに対して移動させることを意味することが理解される。
【0005】
互換性のある走査デバイスにおいて一つの対物系で異なるNAを有する二つの走査ビームを得るために、いわゆる二色性の環状手段、例えばフィルタを、放射経路における対物系の前、又はこの対物系の第一の面に配置してもよい。このような二色性フィルタは、HD走査ビームを透過させると共に、LD走査ビームの縁を遮断するか、又は偏向させるので、後者のビームの中央部分のみがLD情報層へ対物系によって透過する。LD走査ビームは、LD情報層に走査スポットを形成し、そのスポットは、HD走査ビームによってHD情報層に形成される走査スポットよりも広い。特に互換性のある走査デバイスに対して、ここでLD走査ビームは、情報層を読み取るだけでなく書き込むためにも使用され、また、ここで放射源からの最大量の放射が、情報層に到達するべきであるが、より良好な代替の方法は、放射経路における対物系の前に追加のレンズを配置することである。このようなレンズは、前部コリメーターレンズと呼んでもよいが、LDビームが対物系の中央部分のみを占めるように、源からのビームの輻輳を変化させると共に、LDビームのNAは、対物系の通過後にビームが必要な像側NAを有するようなものである。前部コリメーターレンズは、LD走査ビームの経路中にのみ配置されるべきである。
【0006】
異なる波長をもつHD及びLD走査ビームを、異なる波長を放射する二つの個別の放射源、例えばレーザーダイオード、によって発生させてもよい。これらの走査ビームを、対物系に入る前に、ビームの一つのある部分を透過させると共に同じ方向で他のビームのある部分を反射する二色性ビーム分離素子、例えばプリズム又は半透明ミラーによって結合させてもよい、即ち同軸にしてもよい。
【0007】
互換性のある走査デバイスの大きさ及び重量を減少させるために、例えば、JP−A 11−85282の英語の要約に示すように、ビーム結合素子と組み合わせて、いわゆる二波長レーザーモジュールを使用することができる。二波長モジュールは、異なる波長を放射する、二つの発光素子を含む単一のレーザーチップである。ビーム結合素子は、ビームの一つのみを回折する、レーザーチップの近くに配置される回折格子であるので、これらのビームの主光線、即ちビームの軸は、同軸になる。この走査デバイスでは、LDビームの経路においてのみ前部コリメーターレンズを配置することが可能ではない。
【0008】
本発明の目的は、開始の段落に記述されるような光走査デバイスを提供することであり、そのデバイスは、LDビームにおけるレンズ手段のみが提供される。この走査デバイスは、第二の回折素子が二波長ダイオードレーザーと対物系との間の放射経路に配置され、その素子は、LDビーム又はHDビームのいずれかに対してのみレンズの機能を有することを特徴とする。
【0009】
屈折のレンズによるのと同じ方法でビームの輻輳を変化させるというような方法でビーム線を回折する、平面の回折素子によって、二つの屈折面をもつレンズを交換することができることは周知である。このような回折素子は、中間のストリップと交替する、湾曲した格子のストリップを有する回折格子の形態を有していてもよい。格子のストリップを、素子の表面における溝によって形成してもよい。本発明は、このような回折素子のパラメーター、例えば溝の深さを、素子が与えられた波長を有する放射ビームに対してレンズとしてのみ作用をするように選択してもよいという認識に基づく。異なる波長を有する放射ビームに対しては、素子は、単なる透明な板である。二波長ダイオードレーザーからのビームの放射経路においてLDビームのみを回折するように設計される回折素子を配置することは、回折素子は両方のビームの経路中に配置されるが、LDビームは、レンズに遭遇し、HDビームは、しないという効果を有する。この回折素子は、LDビームの輻輳を変化させるので、対物系の瞳の平面において、このビームは、HDビームのものよりも小さいと共にこの瞳の中央部分のみを覆う断面を有する。また、二波長レーザーからのビームの放射経路においてHDビームのみを回折する回折素子を配置することも可能である。LDビームの輻輳を変化させず、このビームが、瞳の中央部分のみを占めるようなものであると同時に、この回折素子は、HDビームの断面を、このビームが対物系の瞳全体を占めるような方法で、拡大させるはずである。
【0010】
光走査デバイスは、好ましくはさらに、第一及び第二の回折素子が、それぞれ透明体の入射面及び射出面に配置される第一及び第二の回折構造によって構成されることを特徴とする。
【0011】
二つの回折素子を一つの素子に統合することによって、素子の数を減少させるので、走査デバイスはより単純になり、その製造コストを減少させる。その構成される回折素子は、周知のプレス加工又は複製技術によって製造することができる。第一の回折構造に相当する内面のプロフィールを有する第一の型及び第二の回折構造に相当する内面のプロフィールを有する第二の型を同時に使用することによって、複合の回折素子を一つのステップで製造することができる。
【0012】
走査デバイスは、さらに、少なくとも一つの第一及び第二の回折素子が、正レンズの機能を有することを特徴としてもよい。
【0013】
正レンズの機能をもつ一方の回折素子は、発散するLD源ビームの一部分を、収束するLDビームに変換してもよく、次に他方の回折素子は、このビームのさらなる適合を提供するので、それは、対物系の瞳の中央部分を占める。
【0014】
代わりに、走査デバイスは、少なくとも一つの第一及び第二の回折素子が、負レンズの機能を有することを特徴としてもよい。
【0015】
負レンズの機能をもつ一方の回折素子は、HD源ビームの少なくとも一つの部分をより発散するビームに変換してもよく、次に他方の回折素子は、このビームのさらなる適合を提供するので、それは、対物系の瞳を占める。
【0016】
また、複合の回折素子の回折構造は、それらが、ここで上述したような一つの正レンズの機能及び一つの負レンズの機能の代わりに、二つの正レンズの機能又は二つの負レンズの機能を提供するような設計を有してもよい。このような走査デバイスの設計は、どの回折構造が正又は負のレンズの機能を提供するべきか、及びそのレンズの機能が何であるべきかを決定する。
【0017】
走査デバイスの実施例において、ここで第二の回折素子は、ビームの一つの輻輳を変化させるためのレンズの機能のみを有するが、この素子の回折構造は、比較的単純である。そして、第二の回折素子が、要求される輻輳をもつビームを形成するために、源のビームの対応する一つの非対称な部分を変換すると、後者のビームは、ある一定の状況の下で許容可能である、強度におけるいくらかの非対称性を示してもよい。
【0018】
輻輳が適応するビームに対して、二波長レーザーから対応するビームの対称な部分を選択するように第二の回折素子が設計されることを特徴とする走査デバイスにおいて、前記後者ビームは、対称な強度分布を有する。
【0019】
第二の回折素子がレンズの機能を有するべきであるのみならず、LDビームの主光線を偏向させることもできると、その回折構造は幾分複雑である。
【0020】
走査デバイスは、好ましくはさらに、第一及び第二の回折素子が二波長ダイオードレーザーの近くに配置されることを特徴とする。
【0021】
そして、回折素子を、それらが、LD及びHDビームがまだ小さな断面を有する位置に配置されるので、小さくできる。
【0022】
走査デバイスのこの実施例は、好ましくはさらに、ダイオードレーザーとレーザーに面する回折素子の間の距離が、1mmと4mmの間にあることを特徴とする。
【0023】
このような距離に対して、回折構造のピッチは、これらの構造を容易に製造することができるようなものである。
【0024】
同じ理由のために、この実施例は、好ましくはさらに、第一及び第二の回折素子の間の距離は、2mmと8mmの間にあることを特徴とする。
【0025】
このような距離に対して、回折構造のピッチは、これらの構造の容易な製造に対して十分に大きい。
【0026】
走査デバイスは、さらに、ビーム整形器を二波長ダイオードレーザーの前に配置すると共に、そのビーム整形器が、ビームの輻輳を変化させる入射面、及び屈折の射出面を有することを特徴としてもよい。
【0027】
このようなビーム整形器と共に、楕円形の断面を有するダイオードレーザービームを、放射の損失なしに、円形の断面を有するビームに変換することができる。ダイオードレーザーの近くに配置することができる、レンズの形態にある有効で小さいビーム整形器は、US−A 5,467,335に開示されている。互換性のある走査デバイスにビーム整形器を提供することによって、HDビームの強度もまた増加するので、このデバイスは、また、高密度の情報層に書き込むことに適する。このような走査デバイスは、さらに、ビーム整形器の入射面及び射出面が、それぞれ第三及び第四の回折構造によって構成されることを特徴としてもよい。
【0028】
ホログラフィーのビーム整形器と呼んでもよい、このようなビーム整形器を、それがHDビームの形状のみを変化させると共にLDビームに対しては透明であるような方法で設計してもよい。このビーム整形器が、二波長レーザーのただ一つの素子からのビームに作用すると、それは、この素子と整列されることのみが必要である。
【0029】
走査デバイスは、ここでさらなる統合が実施されたきたが、第一及び第三の回折構造が、第一の複合の回折構造に合併されると共に、第二及び第四の回折構造が、第二の複合の回折構造に合併され、第一及び第二の複合の回折構造がそれぞれ一つの透明体の入射面及び射出面に配置されることを特徴とする。
【0030】
代替の走査デバイスは、ここでさらなる統合が実施されたきており、ここでビーム整形器が円筒状の入射面及び環状の射出面を有するレンズ素子であり、第一の回折構造が、円筒状の入射面に配置されると共に、第二の回折構造が、環状の射出面に配置されることを特徴とする。
【0031】
このビーム整形器で、HDビーム及びLDビームの両方が整形される。二波長レーザーの二つの放出する素子を、ビーム整形器に関して正確に位置決めするべきである。これらの素子の第一を位置決めした後、第二の素子を、二波長レーザーのハウジングを回転させることによって、位置決めすることができる。
【0032】
本発明のこれら及び他の態様は、以後に記載されると共に添付する図面に説明される実施例を参照した例から明白であり、またその例によって解明されるだろう。
【0033】
これらの図においては、同一の素子は、同じ引用符によって表示される。
【0034】
図1は、短い波長で第一のタイプの記録担体を読み取る及びもしかすると書き込むための第一の光路、並びに長い波長での第二のタイプの記録担体の読み取り及び書き込み用の第二の光路を有する走査デバイスを示す。第一のタイプの記録担体は、デジタルバーサタイルディスク(DVD)及び第一の波長、例えば650nm、であってもよいのに対して、第二のタイプの記録担体は、書き込み可能なコンパクトディスク(CDW)及び第一の波長、例えば780nm、であってもよい。第一の光路は、第一の波長の発散する放射ビーム2、HDビームを放射する放射源1、例えば半導体即ちダイオードレーザーを含む。半透明ミラー4は、二色性ビームスプリッター6に向かうビーム2の一部分を反射する。必要であるときには、回折格子3を、ダイオードレーザー1と鏡4との間に配置してもよく、その格子は、二つの回折されるビーム及び回折されないビームを形成する。回折されたビームは、トラッキングの目的のために使用される。図は、明瞭のために回折されないビームのみを示す。簡潔に放射ビームと呼ばれる三つの放射ビームは、第一の波長に対して高い透過性を有すると共にビーム2を低い減衰で通過させる二色性ビームスプリッター6に向って、半透明ミラー3によって反射される。反射器8は、発散するビーム2を平行なビーム12へ変換するコリメーターレンズ10に向って、ビーム2を反射する。このビームは、平行なビーム12を、記録担体18を走査するための収束するビーム16に変化させる、対物レンズ系14を通過する。対物レンズ系は、単一の光学素子から成っていてもよいが、しかし、それは、図に示すように、二又はそれ以上の光学素子を含んでもよい。記録担体は、第一の高密度タイプであり、例えば0.6mmの厚さを有する透明層19、及び情報層20を含み、収束するビーム16は、その情報層上の焦点又は走査スポット21に来る。情報層20から反射された放射は、ビーム16及び12の光路に沿って戻り、コリメーターレンズ10によって収束される。反射されたビームは、二色性ビームスプリッター6及びビームスプリッター4を通過して、検出系23の検出器スポット24へ収束する。この系は、ビームを電気的な検出器信号へ変換する。情報層20に蓄積された情報を表す情報信号、並びに情報層20に垂直な方向で(焦点制御)及びトラック方向に垂直な方向で(トラッキング制御)焦点21を位置決めする制御信号を、検出器信号から導出することができる。
【0035】
焦点制御信号は、いわゆる非点収差の方法によって発生させることができる。ビームスプリッター4を、反射されると共に収束されるビームの主光線に対して鋭角で位置決めすると、このビームスプリッターは、このビームに非点収差を導入する。検出系は、四分円検出器を含み、それによって検出系の平面における非点収差のビームの断面の形状を検出することができる。この形状は、情報層20に対する焦点21の位置によって決定される。レンズ25を、ビームスプリッター4と検出系との間に配置してもよい。このレンズは、検出系側に球面の凹面25を有してもよく、そのレンズを、ビームの焦点を設定するために、負のサーボレンズとして使用してもよい。これは、光軸に沿ってこのレンズをシフトすることによって実現され得る。ビームスプリッター側におけるレンズ25の表面27を円筒状に成形してもよいので、このレンズは、また円筒状レンズの機能も有する。斜めのビームスプリッター4によって導入される非点収差がとても小さいとすれば、この機能を使用することができる。また、レンズ25が負レンズのみ又は円筒状レンズのみであることも可能である。必要であれば、ビームスプリッター4によって導入されるコマに関して補正する素子を、このようなレンズの代わりに、又はそのようなレンズに加えて、配置してもよい。
【0036】
第二のタイプの記録担体を走査するための光路は、第二の波長、例えば780nmの発散する放射ビーム32、LDビームを放出する放射源31、例えば半導体レーザーを含む。格子3に類似する方法で三つのビームを形成するために、格子33をその光路中に配置してもよい。二色性ビームスプリッター6は、LDビームの放射の大部分、例えば90%を反射すると共に、このビームの残りの放射を追加の検出器7に透過させる。フィードフォワードセンサーと呼ばれるこの検出器は、ダイオードレーザー31からのビームの強度に比例する出力信号を供給すると共に、このビームの強度を制御するために使用され得る。ビームスプリッター6によって反射されたLDビームは、HDビームと同じ経路をたどり、第二のタイプの記録担体38に到着する。この記録担体は、例えば1.2mmの厚さを有する透明層39、及び情報層40を含む。
【0037】
記録担体18及び38は、半透明な情報層20を有する単一の二層記録担体として描かれるが、しかしそれらは、また、異なる厚さの透明層を有する個別の単一の一層記録担体であってもよい。
【0038】
LDビームは、情報層40における焦点即ち走査スポット41にもたらされるはずである。対物系14は、第一の組みの共役における第一のモードにおいて、ここで、源1からのHDビームは、情報層20に集束され、第二の組みの共役における第二のモードにおいて、ここで、源31からのLDビームは、情報層40に集束され、動作するために設計される。情報層40から反射された放射は、LDビームの経路に沿って記録担体38に戻る。反射された放射をさらなる検出系(示さず)に向けて反射するために、さらなるビームスプリッター(示さず)を、二色性ビームスプリッター6と回折格子との間に配置してもよい。LDビームのためのこの検出系は、HDビームのための検出系23と同じ機能を有する。好ましくは、ビームスプリッター6を通過する反射されたLDビームの放射は、この反射されたビームの放射の合計の例えば10%であると共に、検出系23に入射するが、情報層40における走査スポット41の位置の読み取り及び制御に使用される。このように、第二の検出系は、もはや必要とされず、走査デバイスは、単純化される。必要であれば、検出系に入射するLDビームの強度を、ビームスプリッター6にいくらかの偏光感度を加えることによって、及びこのビームスプリッターと対物系との間、好ましくはコリメーターレンズと対物系との間におけるLDビームの経路中に四分の一波長板15を配置することによって、増加させることができる。記録担体38からの途中及びそれへの途中で、LDビームはこの板を二回通過するので、その偏光方向は、ダイオードレーザー31からのLDビームの偏光方向に対して90°回転する。この偏光の回転によって、記録担体38によって反射されたLDビームのより多くの部分が、ビームスプリッター6を通過すると同時に、情報層40に入射するLDビームの強度は減少しない。
【0039】
対物系14は、第一の波長の平行なHDビーム12を、透明層19を通じて情報層20における焦点21へ収束するために、第一のモードに対して設計される。透明層19を通過することにおいて収束するビーム16によって招かれる球面収差は、対物系14において補償される。対物系は正弦条件に従う。実施例において透明層19が存在しないとすれば、対物系を球面収差に対して補償するべきではない。第二のモードにおいて、LDビームは、透明層19のものと異なる厚さを有する透明層39を通過する。対物系は、透明層39の厚さによって招かれる球面収差に対して補償されない。しかしながら、球面収差が主として、LDビームの境界の光線が通過する、対物系の外側の環状領域によって引き起こされることは、確立されてきた。焦点41のまわりの小さな領域において、収差を示す、収束するLDビームの波面は、対物の開口の中央部分においては、球状である。走査スポット41は、対物の開口の中央部分から出る光線によって形成される大きな強度をもつ小さな中央の領域、及び、対物の開口の外側の領域から出る光線によって形成される、より小さな強度をもつ、中央領域のまわりのより大きな環状領域を含む。走査スポットの中央部分の品質は、情報層40を走査するためには十分であり、良好な走査スポットを、このスポットを形成するための対物の開口の中央部分から出る光線のみを使用することによって、得ることができる。二色性吸収又は偏向環を、対物系の前又はその対物系に配置することができるかもしれず、その環は、LDビームの放射を吸収するか又は偏向させると共にHDビームの放射を通過させる。そして、対物系は、LDビームの中央部分のみであるが、HDビーム全体を透過させる。このように、LDビームの強度のかなりの部分は失われ、走査スポット41の残りの強度は、このスポットによって情報を記録するためには小さすぎる。
【0040】
特に第二の情報層40に情報を記録することができるはずである互換性のある走査デバイスに関して、より良好な代替物は、図1に示すように、LDビームの経路中にのみ正レンズ34を配置することである。
このレンズは、源31からの発散するビーム32をあまり発散しないビーム35へ変換すると共に、前部コリメーターレンズと呼ばれる場合もある。LDビーム35は、コリメーターレンズ10によって、対物系の開口の中央部分のみを占めるLDビーム36へ変換される。
【0041】
二つの分離されたダイオードレーザー1及び31、並びに二色性ビームスプリッター6をもつ図1の走査デバイスは、比較的、複雑であると共に大きい。図2に示されるように、二波長ダイオードレーザー51を使用するとすれば、より単純でより小型の系を得ることができる。二波長ダイオードレーザーは、複合の半導体デバイスであり、それは、二つの異なる波長における放射ビーム54、55を放出する二つの素子51、52を有する。放出する素子の間の距離は、できるだけ小さいが、放射ビームの主光線は、一致しない。二つの ビームを同軸にするために、特定の回折素子57を、ビームの経路中に配置する。この素子は、溝と山を交互にする位相構造を有する。溝の深さは、素子がビームの一つ、例えばLDビーム32に対する格子として作用するのに対して、それが他のビームに対しては透明な素子であるように選択される。格子構造は、LDビームを、その主光線が結局HDビームの主光線と一致するような方法で、回折するように設計される。二波長レーザー50及び特定の回折素子52をもつ走査デバイスは、JP−A 11−185282の英語の要約に開示される。
【0042】
図2のデバイスにおいて、HDビーム及びLDビームに対する個別の検出系は、必要ではない。反射されたHDビーム及び反射されたLDビームは、同じ検出系23に入射する。これらのビームは、検出系において、それぞれ検出器スポット24及び24’を形成する。図2のデバイスは、高密度記録担体及び低密度記録担体の両方を読み取ることに適する。しかしながら、二つの放出する素子51、52が、このデバイスにおいて互いに非常に近いと、LDビームの経路中にのみ正又は前部コリメーターレンズを配置することは可能ではないので、このデバイスは、情報層40に情報を書き込むことに関してもあまり適さない。
【0043】
本発明によれば、この問題を、二波長レーザーデバイス50からのビームの放射経路中に第二の回折素子を配置することによって解決することができる。この第二の回折素子は、また溝と山を交互にする位相構造を有し、溝の深さは、素子がLDビームに対してのみ回折素子として作用をするのに対して、素子がHDビームに対して単なる透明な素子であるように選択される。
【0044】
第二の回折素子は、透明な基板を含む個別の素子であってもよく、その片側には、回折構造が提供される。好ましくは、第一及び第二の回折素子は、ある一定の厚さの一つの透明な基板を含む、一つの複合の回折素子に統合され、その片側には、第一の回折構造が提供され、その反対側には、第二の回折構造が提供される。そして、デバイスにおける素子の数、及びこのデバイスを製造する費用は、減少する。それぞれ第一及び第二の回折構造に対応する内面構造を有する二つの型が使用されるとすれば、複合の回折素子を、一つのステップで、成形又は複製技術によって、比較的容易に製造することができる。
【0045】
図3は、複合の回折素子60の第一の実施例、並びに、二波長レーザーのそれぞれ放出する素子51及び52から図2のビームスプリッター4への、回折素子60を通過する、それぞれHDビーム54及びLDビーム55の経路を示す。図3の中で示される放射経路部分の光軸は、HDビーム54の主光線57と一致する。複合の回折素子は、ビーム51及びビーム52の二波長に透明である基板61を含む。放出する素子51、52側において、基板には、LDビーム55に対して正レンズとして作用する回折構造63、例えば、実質的に円形の溝及び山をもつフレネルレンズ構造が提供される。この回折構造は、発散するビーム55を収束するビーム65へ変換する。基板61を通過した後、LDビーム65の断面は、HDビーム54のものよりも小さい。放出する素子51、52から離れた側で、基板61には、収束するビーム65を発散するビーム66へ変換する、第二の回折構造64が提供され、その境界の光線は、HDビーム54の対応する境界の光線と実質的に平行である。回折構造64は、LDビームに対して負レンズとして作用し、またフレネルレンズタイプの構造であってもよい。両方の回折構造63及び64の溝の深さは、これらの構造がHDビーム54に影響しない、即ちそれらがこのビームの方向又は輻輳を変化させないように選択される。
【0046】
回折構造63及び64を、ホログラムとして形成してもよい。好ましくは、これらのホログラムに対する原型の構造、即ち型を形成するために使用される構造は、それによって回折素子60を製造するが、コンピューターで発生させた構造である。
【0047】
図3の実施例において、平行にする構造の開口数は小さい。これは、コーティングの入射角度依存性及び公差の要求を考慮すると都合がよい。この実施例においては、ビーム66を形成する放射は、源ビームの非対称な部分55から生じる。これは、ビーム55内の最大の強度を表し、点線58によって示される。ビーム55における非対称性によって、ビーム66もまた、低密度情報層を読み取る及び書き込むことに関してこのビームに対して許容可能である、強度におけるいくらかの非対称性を示す場合もある。
【0048】
しかしながら、図4に示すように、強度におけるこのような非対称性を回避することができる。この図の実施例において、複合の回折素子を去るビーム66の放射は、放出する素子52からのビームの対称的な部分であるビーム65から生じる。最大の強度の線68は、光軸57と平行である。図4の実施例は、非対称な回折構造73及び74、即ち、LDビームの輻輳を変化させるだけでなく光軸に関するビームの一部分を偏向させる構造も必要とする。
【0049】
図5は、代替の実施例を示し、ここで回折素子80は、LDビームの代わりに、HDビームに変化を導入する。第一の回折構造83は、HDビーム78に対して負レンズを形成し、この発散するビームをより多く発散するビーム76へ変換する。第二の回折構造84側において、HDビーム76の断面は、LDビーム75のものよりも大きい。第二の回折構造は、HDビーム76をあまり発散しないビーム77へ変換し、その境界の光線は、LDビーム75の対応する境界の光線と実質的に平行である。書き込みに対して大きな強度を有するべきであるLDビームに対して、図5の実施例は、このビームが、回折構造を使用するとすれば起こる場合もある回折の損失を被らないという利点を有する。このような回折の損失は、読み取りのために使用される、HDビームの強度を減少させ得るのみである。
【0050】
図5の実施例において、レンズの機能のみを有すると共にビーム77を形成するために源51からのビームの非対称な部分78を選択する、単純な回折構造83を、このビームの強度分布にいくらかの非対称性が許容可能であるとすれば、図3の実施例におけるのと同じ方法で使用してもよい。ビーム77が対称的な強度分布を有するべきであるとすれば、源ビームの対称的な部分78を選択する、より複雑な回折構造83を、図4の実施例におけるのと同じ方法で使用するべきである。
【0051】
ホログラムにおける与えられた位置でのピッチ、即ち格子周期は、その位置における放射の入射角によって決定され、このことは、ピッチが変動することを意味する。屈折のスネルの法則、格子方程式、及び走査デバイスに対する幾何学的な要求によって、次の方程式を、第一のホログラムにおける入射角の正弦(ρ)の関数として、図4のホログラムの格子ピッチPに関して導出することができる。
【0052】
【数1】
これらの方程式において、
tは、基板71の厚さであり、
λは、LDビームの波長であり、
nは、基板71の屈折率であり、
sは、レーザー素子51と52との間の距離であり、
gは、レーザーと第一のホログラム73との間の距離であり、
NaOは、コリメーターレンズ10の入射するLDビームの必要とされる開口数であり、及び
Naiは、レーザー素子52からのLDビームのサブビーム部分の開口数であり、そのサブビーム部分は、NaOをもつビームへ変換されるべきである。
【0053】
パラメーターg及びtに対する多くの異なる値に対してP1(ρ)及びP2(ρ)の値を計算することによって、両方のホログラムに対して、
距離gが増加するとすれば、ピッチは増加する、
基板の厚さtが増加するとすれば、ピッチは増加する、及び
ピッチは、pの与えられた値に対してゼロであり、その与えられた値は、二つのホログラムに対して異なる、ということが確立された。
【0054】
問題なしに製造可能であるためにここで議論した種類のホログラムに関しては、ピッチは、あまり小さくないとするべきである。これは、距離gができるだけ小さくあるべきであり、厚さtができるだけ大きいことを意味すると同時に、走査デバイスの他の設計パラメーターを考慮に入れるべきである。ここで議論した走査デバイスに対して、g及びtに適する値は、
【0055】
【数2】
である。
走査デバイスの実際的な実施例に対しては、距離g=2mm及び厚さt=3mmが、好適な値である。これらの値に対して、及びn=1.5及びs=0.1mmに対して、境界の光線が入射する位置でのピッチの値P(+Nai)及びP(−Nai)、並びに第一のホログラムによって獲得される、LDビームの主光線が入射する位置でのピッチの値P(0)は、以下に与えられる。
【0056】
【数3】
ρの他の値に対する、従ってホログラムの他の位置に入射する他の角度に対するピッチを、図6から取得することができる。ρの関数としてのP1及びP2の変動は、この図の、それぞれ曲線90及び91によって表わされる。格子周波数、したがって単位長さ(μm)当たりの格子の溝の数、Q1=1/P1及びQ2=1/P2の対応する変動を、それぞれ曲線93及び94によって図7に示す。
【0057】
上記のパラメーター値を有する、第一のホログラム73及び第二のホログラム74を、それぞれ図8及び図9に示す。ホログラム73及び74の格子の溝を、それぞれ、95及び97によって示すと共に、これらの溝の間の山を、それぞれ96及び98によって示す。これらの図は、明らかに格子ピッチの変動を示す。
【0058】
温度特性の計算は、より小さな距離g及びより大きな厚さtが、温度の関数としてデフォーカスすることを考慮して、好都合であることを示す。既に述べたように、ホログラムの溝の深さdは、これらの溝が、ビームの一方、図4におけるHDビームにおいて、N.2πradの位相シフト、及び他方のLDビームにおいて(2N+1)πradの位相シフトを導入するようなものであるべきである。ホログラムが、後者のビームに最大の効果を有すると同時に、それらは、前者のビームに対しては目に見えない。波長λをもつビームにおけるホログラム格子によって導入される位相シフト
【0059】
【外1】
は、
【0060】
【数4】
によって与えられる。図10は、λ=655nm(曲線100)をもつHDビームに対して、及びλ=785nm(曲線101)をもつLDビームに対して、溝の深さdの関数として位相シフトを示す。位相シフト
【0061】
【外2】
に対する単位は、2πである。d=3.9μmが、HDビームに対する位相シフトがπradの偶数であると共にLDビームに対してはπradの奇数である、第一の深さであることは、図10から導出することができる。また、LDビームに対する位相シフトは、d=2.3μmに対しては、πの奇数、即ち3π、radである。そして、HDビームに対する位相シフトは、必ずしも正確にπradの偶数ではないが、しかし、複数の状況下では、dのこの値は、使用可能である場合もある。2.3μmの溝の深さをもつホログラフィーの格子を製造することは、3.9μmの溝の深さをもつ格子よりも容易である。図5の実施例において、HDビームに対する位相シフトは、πの奇数radであるべきであり、LDビームに対する位相シフトは、πの偶数radであるべきである。この場合に対する第一の溝の深さは、d=4.7μmである。また、d=3.3μmに対して、HDビームに対する位相シフトは、πの奇数radであり、LDビームに対する位相シフトは、πの偶数radに近いので、この深さもまた使用可能である場合もある。
【0062】
好ましくは、ホログラフィーの格子は、第一の回折次数に対してブレーズ化される。これは、最大の量の放射が第一の次数の一つで、及び最小量が他の次数で、回折されるように、溝の壁を傾斜させることを意味する。
第一の回折次数に対するブレーズ角θは、
【0063】
【数5】
によって与えられる。ピッチPがホログラムにわたって変動すると、複数のピッチもまたホログラムにわたって変動する。図4の実施例において、第一のホログラムにおけるブレーズ角は、+19.90から00を介して−8.10まで変動する。
【0064】
図11は、互換性のある走査デバイスを示し、ここで本発明は、実施されたきた。このデバイスは、前述したように、単一の回折素子57が、複合の回折素子60、又は70、又は80によって交換されてきたという点で図2のものと異なるので、レンズは、効果的に、LDビームの経路のみ、又はHDビームの経路のみに導入される。このレンズによって、LDビーム66、又は67、又は75が、対物系14の開口でHDビームよりも小さな断面を有すると同時に、LDビームが、情報層40に情報を書き込むのに十分なエネルギーを有することが保証される。好ましくは、回折素子は、ビームの断面がまだ小さく従って二波長ダイオードレーザーに近い位置に、配置される。このデバイスにおいて、反射されたHDビーム及び反射されたLDビームの両方に対して一つの検出系23を使用し、そのビームは、それぞれ検出器スポット24及び24’を形成する。これらのスポットは、検出系において正確に一致するべきである。これは、X、Y、又はZ方向において複合の回折素子60、又は70、又は80を調節することによって、達成され得る。
【0065】
走査デバイスにおいて、ここでダイオードレーザーを放射源として使用するが、いわゆるビーム整形器を、走査ビームの縁の強度を増加させるために、ダイオードレーザーの近くに配置することができる。ダイオードレーザーは、ビームを放射し、側平面として知られているその活性層と平行な平面におけるそのビームの開口角は、横断平面として知られている活性層に垂直な平面における開口角よりも小さい。ダイオードレーザーからいくらかの距離で、いわゆるダイオードレーザーの遠距離場において、このようなダイオードレーザーのビームは、楕円形の断面を有する。情報層を走査するための走査デバイスにおいて、丸くて小さい、好ましくは回折限界の走査スポットを使用するべきである。このために、対物系を、それによって走査スポットが形成されるが、円形の断面を有する放射ビームで占めなければならない。対物系を、楕円形の断面を有するダイオードレーザーのビームによって照射するとすれば、対物系の入射側の開口の寸法は、楕円の小さい軸の方向において開口を占めると同時に、楕円の長い軸の方向においてある量の放射が開口の外側に漏れ出ることになるようなものであるべきである。
このような放射の損失を、ダイオードレーザーと対物系との間に、楕円形のビームを丸いビームへ変換する、ビーム整形器を配置することによって、回避することができる。魅力的なビーム整形器は、US−A5,467,335に開示されている。図12は、円筒状の入射面112及び環状の射出面113を有するレンズ素子であって、ダイオードレーザー120の近くに配置されすることができる、このビーム整形器110を示す。このレーザーは、ストリップ形状の活性層122のみが示されている、複数の異なってドープした層を含む。このストリップは、二つの半透明な鏡面123及び124によって境界を付けられるので、電流源129からの電流がレーザーを通過するとき発生するレーザー放射は、活性なストリップ2を去ることができる。活性なストリップ122及び前面4の座標XYZの三軸系のXY平面における断面は、長方形である。この形によって、ダイオードレーザーによって放出されるビームは、対称ではないが、活性なストリップ122と平行なXZ平面、即ち側平面における開口角β1を有し、その開口角は、YZ平面、即ち横断平面における開口角β2よりも小さい。側平面におけるレーザービームの境界の光線は、引用符125及び126によって表示され、横断平面におけるものは、引用符127及び128によって表示される。入射面112は、円筒の一部の形状を有し、その円筒状の軸は、Y軸と平行である。YZ平面における光線に対して、入射面は、例えば、空気と例えばnの屈折率を有するレンズ媒体との間の平坦なインターフェースであるので、これらの光線を、nによって決定される程度まで、Z軸に向って偏向させる。言いかえれば、縮小である、1/nの角倍率が入射面112でYZ平面で起こる。XZ平面において、入射面112は、曲率Rを有し、この面は、nの角倍率を導入する。ビーム整形器110の射出面113は、横断平面においてこのような曲率半径R1を有すると共に、その曲率中心がレーザー面124の表面112によって形成される像と実質的に一致するようなZの位置に配置される。表面113は、屈折しない形式で横断平面において光線を透過させ、この平面における角倍率は、実質的に一に等しい。側平面においては、射出面は、その曲率中心が表面112によって形成されるレーザー面124の中心の虚像と一致するような、曲率半径Rを有するので、この平面における角倍率は、おおよそ一である。入射面112によって形成される二つの虚像がZ軸に沿って異なる位置に位置するので、射出面113は、これらの像一つの像に結合するために、わずかに環状の形状を有するべきである。環状は、側平面における表面の曲率半径が、横断平面におけるのものと異なることを意味することが理解される。これは、射出面の共平面でない周辺の曲線によって、図12に示される。図12のビーム整形器のさらなる詳細及び実施例に関しては、US−A5,467,335が参照される。
【0066】
二波長レーザーダイオードを含む本発明の走査デバイスには、ビーム整形器を提供してもよい。US−A5,467,335に記述されているもののようなビーム整形器を使用するとすれば、HDビーム及びLDビームの両方が整形される。HDビームが情報を書き込むために十分な強度を有するべきであるとすれば、好ましくは、HDビームのみを整形する回折ビーム整形器を使用する。回折ビーム整形器には、その入射及び射出面に回折構造が提供される。これらの回折構造は、レンズビーム整形器のレンズの機能を実行する。ビームを整形する回折素子を、前述の複合の回折素子、例えば素子60と統合してもよい。このような統合された回折素子の入射面における複合の回折構造は、回折構造63及びビーム整形に必要とされる回折構造の重ね合せであり、射出面における複合の回折構造は、回折構造64及びビーム整形に必要とされる回折構造の重ね合せである。また、このようなビームを整形する回折構造との統合も、前述した他の複合の回折素子70及び80に対して可能である。また、回折素子60、70、又は80の二つの回折構造を、図12に示すレンズビーム整形器のそれぞれ入射面112及び射出面113と統合することも可能である。次に、これらの表面の各々に、ホログラフィーの回折構造、例えば、図8及び9に示す構造の変形を、提供する。二波長ダイオードレーザーの二つの放出する素子を、統合されたレンズビーム整形器に関して正確に位置決めするべきである。これらの素子の第一の一つを位置決めした後、第二の素子を、二波長レーザーのハウジングを回転させることによって位置決めすることができる。また、回折素子60、若しくは70、若しくは80、又は、その変形を、図12に示すものと異なるタイプのビーム整形器と統合してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】
LDビームの経路中に二つのダイオードレーザー及びの前部コリメーターレンズを含む互換性のある走査デバイスを示す。
【図2】
二波長ダイオードレーザー並びにHD及びLDビームを結合するための回折素子をもつ互換性のある走査デバイスを示す。
【図3】
複合の回折素子の第一の実施例、並びにLD及びHDビームにおけるその影響を示す。
【図4】
複合の回折素子の第二の実施例、並びにLD及びHDビームにおけるその影響を示す。
【図5】
複合の回折素子の第三の実施例、並びにLD及びHDビームにおけるその影響を示す。
【図6】
複合の回折素子の実施例の二つの回折構造における位置の関数としてのピッチを示す。
【図7】
これらの回折構造の周波数を示す。
【図8】
複合の回折素子の第一の回折構造の実施例の平面図である。
【図9】
複合の回折素子の第二の回折構造の実施例の平面図である。
【図10】
回折構造の溝の深さの関数としてのHDビーム及びLDビームに導入された位相シフトを示す。
【図11】
本発明による走査デバイスの実施例を示す。
【図12】
走査デバイスにおける使用のためのビーム整形器の実施例を示し、その整形器は、複合の回折素子と統合されていてもよい。
本発明は、動作の第一のモードにおいて第一の情報層及び第一の厚さの第一の透明層を有する第一タイプの記録担体を走査するための、並びに、動作の第二のモードにおいて第二の情報層及び第一の厚さと異なる第二の厚さの第二の透明層を有する第二のタイプの記録担体を走査するための、光走査デバイスに関し、そのデバイスは、第一のモードにおいて第一のHD放射ビーム及び第二のモードにおいて第二のLD放射ビームを発生させるための二波長ダイオードレーザー、第一のモードにおいて第一の情報層にHDビームを集束させるための第一の組みの共役における動作、及び第二のモードにおいて第二の情報層にLDビームを集束させるための第二の異なる組みの共役における動作に対して設計される対物系、並びに二波長ダイオードレーザーと対物系との間の放射経路に配置される第一の回折素子を含む。
【0002】
このような光走査デバイスは、JP−A 11−185282の英語の要約から既知である。HDビーム及びLDビームは、ここでは、それぞれ、より高い情報密度をもつ情報層及びより低い情報密度をもつ情報層を走査するために使用されるビームを意味することが理解される。
【0003】
一般的に、光記録担体における透明層は、情報層から十分な距離で、ちり粒子、キズなどを保有する周囲の影響から情報層を保護すること、及び情報層に機械的支持を提供することが意図される。言いかえれば、透明層は、情報層に対する基板として機能する。透明層の厚さは、記録担体に所望の剛性を与えるために望まれる厚さと、透明層に入射する走査ビームの開口数(NA)と関連して望まれる厚さとの間における妥協である。
【0004】
記録担体側の対物系のNAは、分解能によって決定される、走査デバイスは、与えられた密度で情報層を読み取るか又は書き込まなければならないに違いない。走査デバイスの分解能は、その分解能はデバイスによって形成され得る最小の走査スポットの大きさに反比例するが、NA/λに比例し、ここで、λは、走査ビームの波長である。DVD(デジタルバーサタイルディスク)のような、より大きな情報密度をもつ記録担体を走査するために、以後HD(高密度)走査ビームと呼ばれる、走査ビームを使用するべきであり、その走査ビームは、CD(コンパクトディスク)のような、より低い情報密度をもつ記録担体を走査するために使用される、以後LD(低密度)走査ビームと呼ばれる、走査ビームよりも高いNA及びより小さいλを有する。より大きな情報密度をもつ、従ってより高いNAを要求する、記録担体に対して、焦点又は走査スポットの品質における、走査デバイスの光軸に対する記録担体の傾きの影響を減少させるために、情報層の厚さを減少させることはしばしば必要である。より大きな情報密度を有する新規な記録担体の出現と共に、異なる厚さの透明層を有する異なるタイプの記録担体は、市場に登場してくることになる。互換性のある走査デバイスは、透明層の厚さと無関係に、異なるタイプの記録担体を走査しなければならなくなる。二つのタイプの記録担体に対する互換性のある走査デバイスの対物系は、第一のタイプの記録担体を走査するための第一の組みの共役、及び第二のタイプの記録担体を走査するための第二の異なる組みの共役を有するべきである。対物系の二つの共役は、ここでは、それぞれ、物体平面即ち放射源の放出面と対物系の第一の主平面との間の距離、及び対物系の第二の原理面と像平面即ち情報層の平面との間の距離を意味することが理解される。ここでは、記録担体を走査することは、情報の読み取り、書き込み、及び/又は削除の目的のために、走査ビームによって形成される走査スポット及び情報層を互いに対して移動させることを意味することが理解される。
【0005】
互換性のある走査デバイスにおいて一つの対物系で異なるNAを有する二つの走査ビームを得るために、いわゆる二色性の環状手段、例えばフィルタを、放射経路における対物系の前、又はこの対物系の第一の面に配置してもよい。このような二色性フィルタは、HD走査ビームを透過させると共に、LD走査ビームの縁を遮断するか、又は偏向させるので、後者のビームの中央部分のみがLD情報層へ対物系によって透過する。LD走査ビームは、LD情報層に走査スポットを形成し、そのスポットは、HD走査ビームによってHD情報層に形成される走査スポットよりも広い。特に互換性のある走査デバイスに対して、ここでLD走査ビームは、情報層を読み取るだけでなく書き込むためにも使用され、また、ここで放射源からの最大量の放射が、情報層に到達するべきであるが、より良好な代替の方法は、放射経路における対物系の前に追加のレンズを配置することである。このようなレンズは、前部コリメーターレンズと呼んでもよいが、LDビームが対物系の中央部分のみを占めるように、源からのビームの輻輳を変化させると共に、LDビームのNAは、対物系の通過後にビームが必要な像側NAを有するようなものである。前部コリメーターレンズは、LD走査ビームの経路中にのみ配置されるべきである。
【0006】
異なる波長をもつHD及びLD走査ビームを、異なる波長を放射する二つの個別の放射源、例えばレーザーダイオード、によって発生させてもよい。これらの走査ビームを、対物系に入る前に、ビームの一つのある部分を透過させると共に同じ方向で他のビームのある部分を反射する二色性ビーム分離素子、例えばプリズム又は半透明ミラーによって結合させてもよい、即ち同軸にしてもよい。
【0007】
互換性のある走査デバイスの大きさ及び重量を減少させるために、例えば、JP−A 11−85282の英語の要約に示すように、ビーム結合素子と組み合わせて、いわゆる二波長レーザーモジュールを使用することができる。二波長モジュールは、異なる波長を放射する、二つの発光素子を含む単一のレーザーチップである。ビーム結合素子は、ビームの一つのみを回折する、レーザーチップの近くに配置される回折格子であるので、これらのビームの主光線、即ちビームの軸は、同軸になる。この走査デバイスでは、LDビームの経路においてのみ前部コリメーターレンズを配置することが可能ではない。
【0008】
本発明の目的は、開始の段落に記述されるような光走査デバイスを提供することであり、そのデバイスは、LDビームにおけるレンズ手段のみが提供される。この走査デバイスは、第二の回折素子が二波長ダイオードレーザーと対物系との間の放射経路に配置され、その素子は、LDビーム又はHDビームのいずれかに対してのみレンズの機能を有することを特徴とする。
【0009】
屈折のレンズによるのと同じ方法でビームの輻輳を変化させるというような方法でビーム線を回折する、平面の回折素子によって、二つの屈折面をもつレンズを交換することができることは周知である。このような回折素子は、中間のストリップと交替する、湾曲した格子のストリップを有する回折格子の形態を有していてもよい。格子のストリップを、素子の表面における溝によって形成してもよい。本発明は、このような回折素子のパラメーター、例えば溝の深さを、素子が与えられた波長を有する放射ビームに対してレンズとしてのみ作用をするように選択してもよいという認識に基づく。異なる波長を有する放射ビームに対しては、素子は、単なる透明な板である。二波長ダイオードレーザーからのビームの放射経路においてLDビームのみを回折するように設計される回折素子を配置することは、回折素子は両方のビームの経路中に配置されるが、LDビームは、レンズに遭遇し、HDビームは、しないという効果を有する。この回折素子は、LDビームの輻輳を変化させるので、対物系の瞳の平面において、このビームは、HDビームのものよりも小さいと共にこの瞳の中央部分のみを覆う断面を有する。また、二波長レーザーからのビームの放射経路においてHDビームのみを回折する回折素子を配置することも可能である。LDビームの輻輳を変化させず、このビームが、瞳の中央部分のみを占めるようなものであると同時に、この回折素子は、HDビームの断面を、このビームが対物系の瞳全体を占めるような方法で、拡大させるはずである。
【0010】
光走査デバイスは、好ましくはさらに、第一及び第二の回折素子が、それぞれ透明体の入射面及び射出面に配置される第一及び第二の回折構造によって構成されることを特徴とする。
【0011】
二つの回折素子を一つの素子に統合することによって、素子の数を減少させるので、走査デバイスはより単純になり、その製造コストを減少させる。その構成される回折素子は、周知のプレス加工又は複製技術によって製造することができる。第一の回折構造に相当する内面のプロフィールを有する第一の型及び第二の回折構造に相当する内面のプロフィールを有する第二の型を同時に使用することによって、複合の回折素子を一つのステップで製造することができる。
【0012】
走査デバイスは、さらに、少なくとも一つの第一及び第二の回折素子が、正レンズの機能を有することを特徴としてもよい。
【0013】
正レンズの機能をもつ一方の回折素子は、発散するLD源ビームの一部分を、収束するLDビームに変換してもよく、次に他方の回折素子は、このビームのさらなる適合を提供するので、それは、対物系の瞳の中央部分を占める。
【0014】
代わりに、走査デバイスは、少なくとも一つの第一及び第二の回折素子が、負レンズの機能を有することを特徴としてもよい。
【0015】
負レンズの機能をもつ一方の回折素子は、HD源ビームの少なくとも一つの部分をより発散するビームに変換してもよく、次に他方の回折素子は、このビームのさらなる適合を提供するので、それは、対物系の瞳を占める。
【0016】
また、複合の回折素子の回折構造は、それらが、ここで上述したような一つの正レンズの機能及び一つの負レンズの機能の代わりに、二つの正レンズの機能又は二つの負レンズの機能を提供するような設計を有してもよい。このような走査デバイスの設計は、どの回折構造が正又は負のレンズの機能を提供するべきか、及びそのレンズの機能が何であるべきかを決定する。
【0017】
走査デバイスの実施例において、ここで第二の回折素子は、ビームの一つの輻輳を変化させるためのレンズの機能のみを有するが、この素子の回折構造は、比較的単純である。そして、第二の回折素子が、要求される輻輳をもつビームを形成するために、源のビームの対応する一つの非対称な部分を変換すると、後者のビームは、ある一定の状況の下で許容可能である、強度におけるいくらかの非対称性を示してもよい。
【0018】
輻輳が適応するビームに対して、二波長レーザーから対応するビームの対称な部分を選択するように第二の回折素子が設計されることを特徴とする走査デバイスにおいて、前記後者ビームは、対称な強度分布を有する。
【0019】
第二の回折素子がレンズの機能を有するべきであるのみならず、LDビームの主光線を偏向させることもできると、その回折構造は幾分複雑である。
【0020】
走査デバイスは、好ましくはさらに、第一及び第二の回折素子が二波長ダイオードレーザーの近くに配置されることを特徴とする。
【0021】
そして、回折素子を、それらが、LD及びHDビームがまだ小さな断面を有する位置に配置されるので、小さくできる。
【0022】
走査デバイスのこの実施例は、好ましくはさらに、ダイオードレーザーとレーザーに面する回折素子の間の距離が、1mmと4mmの間にあることを特徴とする。
【0023】
このような距離に対して、回折構造のピッチは、これらの構造を容易に製造することができるようなものである。
【0024】
同じ理由のために、この実施例は、好ましくはさらに、第一及び第二の回折素子の間の距離は、2mmと8mmの間にあることを特徴とする。
【0025】
このような距離に対して、回折構造のピッチは、これらの構造の容易な製造に対して十分に大きい。
【0026】
走査デバイスは、さらに、ビーム整形器を二波長ダイオードレーザーの前に配置すると共に、そのビーム整形器が、ビームの輻輳を変化させる入射面、及び屈折の射出面を有することを特徴としてもよい。
【0027】
このようなビーム整形器と共に、楕円形の断面を有するダイオードレーザービームを、放射の損失なしに、円形の断面を有するビームに変換することができる。ダイオードレーザーの近くに配置することができる、レンズの形態にある有効で小さいビーム整形器は、US−A 5,467,335に開示されている。互換性のある走査デバイスにビーム整形器を提供することによって、HDビームの強度もまた増加するので、このデバイスは、また、高密度の情報層に書き込むことに適する。このような走査デバイスは、さらに、ビーム整形器の入射面及び射出面が、それぞれ第三及び第四の回折構造によって構成されることを特徴としてもよい。
【0028】
ホログラフィーのビーム整形器と呼んでもよい、このようなビーム整形器を、それがHDビームの形状のみを変化させると共にLDビームに対しては透明であるような方法で設計してもよい。このビーム整形器が、二波長レーザーのただ一つの素子からのビームに作用すると、それは、この素子と整列されることのみが必要である。
【0029】
走査デバイスは、ここでさらなる統合が実施されたきたが、第一及び第三の回折構造が、第一の複合の回折構造に合併されると共に、第二及び第四の回折構造が、第二の複合の回折構造に合併され、第一及び第二の複合の回折構造がそれぞれ一つの透明体の入射面及び射出面に配置されることを特徴とする。
【0030】
代替の走査デバイスは、ここでさらなる統合が実施されたきており、ここでビーム整形器が円筒状の入射面及び環状の射出面を有するレンズ素子であり、第一の回折構造が、円筒状の入射面に配置されると共に、第二の回折構造が、環状の射出面に配置されることを特徴とする。
【0031】
このビーム整形器で、HDビーム及びLDビームの両方が整形される。二波長レーザーの二つの放出する素子を、ビーム整形器に関して正確に位置決めするべきである。これらの素子の第一を位置決めした後、第二の素子を、二波長レーザーのハウジングを回転させることによって、位置決めすることができる。
【0032】
本発明のこれら及び他の態様は、以後に記載されると共に添付する図面に説明される実施例を参照した例から明白であり、またその例によって解明されるだろう。
【0033】
これらの図においては、同一の素子は、同じ引用符によって表示される。
【0034】
図1は、短い波長で第一のタイプの記録担体を読み取る及びもしかすると書き込むための第一の光路、並びに長い波長での第二のタイプの記録担体の読み取り及び書き込み用の第二の光路を有する走査デバイスを示す。第一のタイプの記録担体は、デジタルバーサタイルディスク(DVD)及び第一の波長、例えば650nm、であってもよいのに対して、第二のタイプの記録担体は、書き込み可能なコンパクトディスク(CDW)及び第一の波長、例えば780nm、であってもよい。第一の光路は、第一の波長の発散する放射ビーム2、HDビームを放射する放射源1、例えば半導体即ちダイオードレーザーを含む。半透明ミラー4は、二色性ビームスプリッター6に向かうビーム2の一部分を反射する。必要であるときには、回折格子3を、ダイオードレーザー1と鏡4との間に配置してもよく、その格子は、二つの回折されるビーム及び回折されないビームを形成する。回折されたビームは、トラッキングの目的のために使用される。図は、明瞭のために回折されないビームのみを示す。簡潔に放射ビームと呼ばれる三つの放射ビームは、第一の波長に対して高い透過性を有すると共にビーム2を低い減衰で通過させる二色性ビームスプリッター6に向って、半透明ミラー3によって反射される。反射器8は、発散するビーム2を平行なビーム12へ変換するコリメーターレンズ10に向って、ビーム2を反射する。このビームは、平行なビーム12を、記録担体18を走査するための収束するビーム16に変化させる、対物レンズ系14を通過する。対物レンズ系は、単一の光学素子から成っていてもよいが、しかし、それは、図に示すように、二又はそれ以上の光学素子を含んでもよい。記録担体は、第一の高密度タイプであり、例えば0.6mmの厚さを有する透明層19、及び情報層20を含み、収束するビーム16は、その情報層上の焦点又は走査スポット21に来る。情報層20から反射された放射は、ビーム16及び12の光路に沿って戻り、コリメーターレンズ10によって収束される。反射されたビームは、二色性ビームスプリッター6及びビームスプリッター4を通過して、検出系23の検出器スポット24へ収束する。この系は、ビームを電気的な検出器信号へ変換する。情報層20に蓄積された情報を表す情報信号、並びに情報層20に垂直な方向で(焦点制御)及びトラック方向に垂直な方向で(トラッキング制御)焦点21を位置決めする制御信号を、検出器信号から導出することができる。
【0035】
焦点制御信号は、いわゆる非点収差の方法によって発生させることができる。ビームスプリッター4を、反射されると共に収束されるビームの主光線に対して鋭角で位置決めすると、このビームスプリッターは、このビームに非点収差を導入する。検出系は、四分円検出器を含み、それによって検出系の平面における非点収差のビームの断面の形状を検出することができる。この形状は、情報層20に対する焦点21の位置によって決定される。レンズ25を、ビームスプリッター4と検出系との間に配置してもよい。このレンズは、検出系側に球面の凹面25を有してもよく、そのレンズを、ビームの焦点を設定するために、負のサーボレンズとして使用してもよい。これは、光軸に沿ってこのレンズをシフトすることによって実現され得る。ビームスプリッター側におけるレンズ25の表面27を円筒状に成形してもよいので、このレンズは、また円筒状レンズの機能も有する。斜めのビームスプリッター4によって導入される非点収差がとても小さいとすれば、この機能を使用することができる。また、レンズ25が負レンズのみ又は円筒状レンズのみであることも可能である。必要であれば、ビームスプリッター4によって導入されるコマに関して補正する素子を、このようなレンズの代わりに、又はそのようなレンズに加えて、配置してもよい。
【0036】
第二のタイプの記録担体を走査するための光路は、第二の波長、例えば780nmの発散する放射ビーム32、LDビームを放出する放射源31、例えば半導体レーザーを含む。格子3に類似する方法で三つのビームを形成するために、格子33をその光路中に配置してもよい。二色性ビームスプリッター6は、LDビームの放射の大部分、例えば90%を反射すると共に、このビームの残りの放射を追加の検出器7に透過させる。フィードフォワードセンサーと呼ばれるこの検出器は、ダイオードレーザー31からのビームの強度に比例する出力信号を供給すると共に、このビームの強度を制御するために使用され得る。ビームスプリッター6によって反射されたLDビームは、HDビームと同じ経路をたどり、第二のタイプの記録担体38に到着する。この記録担体は、例えば1.2mmの厚さを有する透明層39、及び情報層40を含む。
【0037】
記録担体18及び38は、半透明な情報層20を有する単一の二層記録担体として描かれるが、しかしそれらは、また、異なる厚さの透明層を有する個別の単一の一層記録担体であってもよい。
【0038】
LDビームは、情報層40における焦点即ち走査スポット41にもたらされるはずである。対物系14は、第一の組みの共役における第一のモードにおいて、ここで、源1からのHDビームは、情報層20に集束され、第二の組みの共役における第二のモードにおいて、ここで、源31からのLDビームは、情報層40に集束され、動作するために設計される。情報層40から反射された放射は、LDビームの経路に沿って記録担体38に戻る。反射された放射をさらなる検出系(示さず)に向けて反射するために、さらなるビームスプリッター(示さず)を、二色性ビームスプリッター6と回折格子との間に配置してもよい。LDビームのためのこの検出系は、HDビームのための検出系23と同じ機能を有する。好ましくは、ビームスプリッター6を通過する反射されたLDビームの放射は、この反射されたビームの放射の合計の例えば10%であると共に、検出系23に入射するが、情報層40における走査スポット41の位置の読み取り及び制御に使用される。このように、第二の検出系は、もはや必要とされず、走査デバイスは、単純化される。必要であれば、検出系に入射するLDビームの強度を、ビームスプリッター6にいくらかの偏光感度を加えることによって、及びこのビームスプリッターと対物系との間、好ましくはコリメーターレンズと対物系との間におけるLDビームの経路中に四分の一波長板15を配置することによって、増加させることができる。記録担体38からの途中及びそれへの途中で、LDビームはこの板を二回通過するので、その偏光方向は、ダイオードレーザー31からのLDビームの偏光方向に対して90°回転する。この偏光の回転によって、記録担体38によって反射されたLDビームのより多くの部分が、ビームスプリッター6を通過すると同時に、情報層40に入射するLDビームの強度は減少しない。
【0039】
対物系14は、第一の波長の平行なHDビーム12を、透明層19を通じて情報層20における焦点21へ収束するために、第一のモードに対して設計される。透明層19を通過することにおいて収束するビーム16によって招かれる球面収差は、対物系14において補償される。対物系は正弦条件に従う。実施例において透明層19が存在しないとすれば、対物系を球面収差に対して補償するべきではない。第二のモードにおいて、LDビームは、透明層19のものと異なる厚さを有する透明層39を通過する。対物系は、透明層39の厚さによって招かれる球面収差に対して補償されない。しかしながら、球面収差が主として、LDビームの境界の光線が通過する、対物系の外側の環状領域によって引き起こされることは、確立されてきた。焦点41のまわりの小さな領域において、収差を示す、収束するLDビームの波面は、対物の開口の中央部分においては、球状である。走査スポット41は、対物の開口の中央部分から出る光線によって形成される大きな強度をもつ小さな中央の領域、及び、対物の開口の外側の領域から出る光線によって形成される、より小さな強度をもつ、中央領域のまわりのより大きな環状領域を含む。走査スポットの中央部分の品質は、情報層40を走査するためには十分であり、良好な走査スポットを、このスポットを形成するための対物の開口の中央部分から出る光線のみを使用することによって、得ることができる。二色性吸収又は偏向環を、対物系の前又はその対物系に配置することができるかもしれず、その環は、LDビームの放射を吸収するか又は偏向させると共にHDビームの放射を通過させる。そして、対物系は、LDビームの中央部分のみであるが、HDビーム全体を透過させる。このように、LDビームの強度のかなりの部分は失われ、走査スポット41の残りの強度は、このスポットによって情報を記録するためには小さすぎる。
【0040】
特に第二の情報層40に情報を記録することができるはずである互換性のある走査デバイスに関して、より良好な代替物は、図1に示すように、LDビームの経路中にのみ正レンズ34を配置することである。
このレンズは、源31からの発散するビーム32をあまり発散しないビーム35へ変換すると共に、前部コリメーターレンズと呼ばれる場合もある。LDビーム35は、コリメーターレンズ10によって、対物系の開口の中央部分のみを占めるLDビーム36へ変換される。
【0041】
二つの分離されたダイオードレーザー1及び31、並びに二色性ビームスプリッター6をもつ図1の走査デバイスは、比較的、複雑であると共に大きい。図2に示されるように、二波長ダイオードレーザー51を使用するとすれば、より単純でより小型の系を得ることができる。二波長ダイオードレーザーは、複合の半導体デバイスであり、それは、二つの異なる波長における放射ビーム54、55を放出する二つの素子51、52を有する。放出する素子の間の距離は、できるだけ小さいが、放射ビームの主光線は、一致しない。二つの ビームを同軸にするために、特定の回折素子57を、ビームの経路中に配置する。この素子は、溝と山を交互にする位相構造を有する。溝の深さは、素子がビームの一つ、例えばLDビーム32に対する格子として作用するのに対して、それが他のビームに対しては透明な素子であるように選択される。格子構造は、LDビームを、その主光線が結局HDビームの主光線と一致するような方法で、回折するように設計される。二波長レーザー50及び特定の回折素子52をもつ走査デバイスは、JP−A 11−185282の英語の要約に開示される。
【0042】
図2のデバイスにおいて、HDビーム及びLDビームに対する個別の検出系は、必要ではない。反射されたHDビーム及び反射されたLDビームは、同じ検出系23に入射する。これらのビームは、検出系において、それぞれ検出器スポット24及び24’を形成する。図2のデバイスは、高密度記録担体及び低密度記録担体の両方を読み取ることに適する。しかしながら、二つの放出する素子51、52が、このデバイスにおいて互いに非常に近いと、LDビームの経路中にのみ正又は前部コリメーターレンズを配置することは可能ではないので、このデバイスは、情報層40に情報を書き込むことに関してもあまり適さない。
【0043】
本発明によれば、この問題を、二波長レーザーデバイス50からのビームの放射経路中に第二の回折素子を配置することによって解決することができる。この第二の回折素子は、また溝と山を交互にする位相構造を有し、溝の深さは、素子がLDビームに対してのみ回折素子として作用をするのに対して、素子がHDビームに対して単なる透明な素子であるように選択される。
【0044】
第二の回折素子は、透明な基板を含む個別の素子であってもよく、その片側には、回折構造が提供される。好ましくは、第一及び第二の回折素子は、ある一定の厚さの一つの透明な基板を含む、一つの複合の回折素子に統合され、その片側には、第一の回折構造が提供され、その反対側には、第二の回折構造が提供される。そして、デバイスにおける素子の数、及びこのデバイスを製造する費用は、減少する。それぞれ第一及び第二の回折構造に対応する内面構造を有する二つの型が使用されるとすれば、複合の回折素子を、一つのステップで、成形又は複製技術によって、比較的容易に製造することができる。
【0045】
図3は、複合の回折素子60の第一の実施例、並びに、二波長レーザーのそれぞれ放出する素子51及び52から図2のビームスプリッター4への、回折素子60を通過する、それぞれHDビーム54及びLDビーム55の経路を示す。図3の中で示される放射経路部分の光軸は、HDビーム54の主光線57と一致する。複合の回折素子は、ビーム51及びビーム52の二波長に透明である基板61を含む。放出する素子51、52側において、基板には、LDビーム55に対して正レンズとして作用する回折構造63、例えば、実質的に円形の溝及び山をもつフレネルレンズ構造が提供される。この回折構造は、発散するビーム55を収束するビーム65へ変換する。基板61を通過した後、LDビーム65の断面は、HDビーム54のものよりも小さい。放出する素子51、52から離れた側で、基板61には、収束するビーム65を発散するビーム66へ変換する、第二の回折構造64が提供され、その境界の光線は、HDビーム54の対応する境界の光線と実質的に平行である。回折構造64は、LDビームに対して負レンズとして作用し、またフレネルレンズタイプの構造であってもよい。両方の回折構造63及び64の溝の深さは、これらの構造がHDビーム54に影響しない、即ちそれらがこのビームの方向又は輻輳を変化させないように選択される。
【0046】
回折構造63及び64を、ホログラムとして形成してもよい。好ましくは、これらのホログラムに対する原型の構造、即ち型を形成するために使用される構造は、それによって回折素子60を製造するが、コンピューターで発生させた構造である。
【0047】
図3の実施例において、平行にする構造の開口数は小さい。これは、コーティングの入射角度依存性及び公差の要求を考慮すると都合がよい。この実施例においては、ビーム66を形成する放射は、源ビームの非対称な部分55から生じる。これは、ビーム55内の最大の強度を表し、点線58によって示される。ビーム55における非対称性によって、ビーム66もまた、低密度情報層を読み取る及び書き込むことに関してこのビームに対して許容可能である、強度におけるいくらかの非対称性を示す場合もある。
【0048】
しかしながら、図4に示すように、強度におけるこのような非対称性を回避することができる。この図の実施例において、複合の回折素子を去るビーム66の放射は、放出する素子52からのビームの対称的な部分であるビーム65から生じる。最大の強度の線68は、光軸57と平行である。図4の実施例は、非対称な回折構造73及び74、即ち、LDビームの輻輳を変化させるだけでなく光軸に関するビームの一部分を偏向させる構造も必要とする。
【0049】
図5は、代替の実施例を示し、ここで回折素子80は、LDビームの代わりに、HDビームに変化を導入する。第一の回折構造83は、HDビーム78に対して負レンズを形成し、この発散するビームをより多く発散するビーム76へ変換する。第二の回折構造84側において、HDビーム76の断面は、LDビーム75のものよりも大きい。第二の回折構造は、HDビーム76をあまり発散しないビーム77へ変換し、その境界の光線は、LDビーム75の対応する境界の光線と実質的に平行である。書き込みに対して大きな強度を有するべきであるLDビームに対して、図5の実施例は、このビームが、回折構造を使用するとすれば起こる場合もある回折の損失を被らないという利点を有する。このような回折の損失は、読み取りのために使用される、HDビームの強度を減少させ得るのみである。
【0050】
図5の実施例において、レンズの機能のみを有すると共にビーム77を形成するために源51からのビームの非対称な部分78を選択する、単純な回折構造83を、このビームの強度分布にいくらかの非対称性が許容可能であるとすれば、図3の実施例におけるのと同じ方法で使用してもよい。ビーム77が対称的な強度分布を有するべきであるとすれば、源ビームの対称的な部分78を選択する、より複雑な回折構造83を、図4の実施例におけるのと同じ方法で使用するべきである。
【0051】
ホログラムにおける与えられた位置でのピッチ、即ち格子周期は、その位置における放射の入射角によって決定され、このことは、ピッチが変動することを意味する。屈折のスネルの法則、格子方程式、及び走査デバイスに対する幾何学的な要求によって、次の方程式を、第一のホログラムにおける入射角の正弦(ρ)の関数として、図4のホログラムの格子ピッチPに関して導出することができる。
【0052】
【数1】
これらの方程式において、
tは、基板71の厚さであり、
λは、LDビームの波長であり、
nは、基板71の屈折率であり、
sは、レーザー素子51と52との間の距離であり、
gは、レーザーと第一のホログラム73との間の距離であり、
NaOは、コリメーターレンズ10の入射するLDビームの必要とされる開口数であり、及び
Naiは、レーザー素子52からのLDビームのサブビーム部分の開口数であり、そのサブビーム部分は、NaOをもつビームへ変換されるべきである。
【0053】
パラメーターg及びtに対する多くの異なる値に対してP1(ρ)及びP2(ρ)の値を計算することによって、両方のホログラムに対して、
距離gが増加するとすれば、ピッチは増加する、
基板の厚さtが増加するとすれば、ピッチは増加する、及び
ピッチは、pの与えられた値に対してゼロであり、その与えられた値は、二つのホログラムに対して異なる、ということが確立された。
【0054】
問題なしに製造可能であるためにここで議論した種類のホログラムに関しては、ピッチは、あまり小さくないとするべきである。これは、距離gができるだけ小さくあるべきであり、厚さtができるだけ大きいことを意味すると同時に、走査デバイスの他の設計パラメーターを考慮に入れるべきである。ここで議論した走査デバイスに対して、g及びtに適する値は、
【0055】
【数2】
である。
走査デバイスの実際的な実施例に対しては、距離g=2mm及び厚さt=3mmが、好適な値である。これらの値に対して、及びn=1.5及びs=0.1mmに対して、境界の光線が入射する位置でのピッチの値P(+Nai)及びP(−Nai)、並びに第一のホログラムによって獲得される、LDビームの主光線が入射する位置でのピッチの値P(0)は、以下に与えられる。
【0056】
【数3】
ρの他の値に対する、従ってホログラムの他の位置に入射する他の角度に対するピッチを、図6から取得することができる。ρの関数としてのP1及びP2の変動は、この図の、それぞれ曲線90及び91によって表わされる。格子周波数、したがって単位長さ(μm)当たりの格子の溝の数、Q1=1/P1及びQ2=1/P2の対応する変動を、それぞれ曲線93及び94によって図7に示す。
【0057】
上記のパラメーター値を有する、第一のホログラム73及び第二のホログラム74を、それぞれ図8及び図9に示す。ホログラム73及び74の格子の溝を、それぞれ、95及び97によって示すと共に、これらの溝の間の山を、それぞれ96及び98によって示す。これらの図は、明らかに格子ピッチの変動を示す。
【0058】
温度特性の計算は、より小さな距離g及びより大きな厚さtが、温度の関数としてデフォーカスすることを考慮して、好都合であることを示す。既に述べたように、ホログラムの溝の深さdは、これらの溝が、ビームの一方、図4におけるHDビームにおいて、N.2πradの位相シフト、及び他方のLDビームにおいて(2N+1)πradの位相シフトを導入するようなものであるべきである。ホログラムが、後者のビームに最大の効果を有すると同時に、それらは、前者のビームに対しては目に見えない。波長λをもつビームにおけるホログラム格子によって導入される位相シフト
【0059】
【外1】
は、
【0060】
【数4】
によって与えられる。図10は、λ=655nm(曲線100)をもつHDビームに対して、及びλ=785nm(曲線101)をもつLDビームに対して、溝の深さdの関数として位相シフトを示す。位相シフト
【0061】
【外2】
に対する単位は、2πである。d=3.9μmが、HDビームに対する位相シフトがπradの偶数であると共にLDビームに対してはπradの奇数である、第一の深さであることは、図10から導出することができる。また、LDビームに対する位相シフトは、d=2.3μmに対しては、πの奇数、即ち3π、radである。そして、HDビームに対する位相シフトは、必ずしも正確にπradの偶数ではないが、しかし、複数の状況下では、dのこの値は、使用可能である場合もある。2.3μmの溝の深さをもつホログラフィーの格子を製造することは、3.9μmの溝の深さをもつ格子よりも容易である。図5の実施例において、HDビームに対する位相シフトは、πの奇数radであるべきであり、LDビームに対する位相シフトは、πの偶数radであるべきである。この場合に対する第一の溝の深さは、d=4.7μmである。また、d=3.3μmに対して、HDビームに対する位相シフトは、πの奇数radであり、LDビームに対する位相シフトは、πの偶数radに近いので、この深さもまた使用可能である場合もある。
【0062】
好ましくは、ホログラフィーの格子は、第一の回折次数に対してブレーズ化される。これは、最大の量の放射が第一の次数の一つで、及び最小量が他の次数で、回折されるように、溝の壁を傾斜させることを意味する。
第一の回折次数に対するブレーズ角θは、
【0063】
【数5】
によって与えられる。ピッチPがホログラムにわたって変動すると、複数のピッチもまたホログラムにわたって変動する。図4の実施例において、第一のホログラムにおけるブレーズ角は、+19.90から00を介して−8.10まで変動する。
【0064】
図11は、互換性のある走査デバイスを示し、ここで本発明は、実施されたきた。このデバイスは、前述したように、単一の回折素子57が、複合の回折素子60、又は70、又は80によって交換されてきたという点で図2のものと異なるので、レンズは、効果的に、LDビームの経路のみ、又はHDビームの経路のみに導入される。このレンズによって、LDビーム66、又は67、又は75が、対物系14の開口でHDビームよりも小さな断面を有すると同時に、LDビームが、情報層40に情報を書き込むのに十分なエネルギーを有することが保証される。好ましくは、回折素子は、ビームの断面がまだ小さく従って二波長ダイオードレーザーに近い位置に、配置される。このデバイスにおいて、反射されたHDビーム及び反射されたLDビームの両方に対して一つの検出系23を使用し、そのビームは、それぞれ検出器スポット24及び24’を形成する。これらのスポットは、検出系において正確に一致するべきである。これは、X、Y、又はZ方向において複合の回折素子60、又は70、又は80を調節することによって、達成され得る。
【0065】
走査デバイスにおいて、ここでダイオードレーザーを放射源として使用するが、いわゆるビーム整形器を、走査ビームの縁の強度を増加させるために、ダイオードレーザーの近くに配置することができる。ダイオードレーザーは、ビームを放射し、側平面として知られているその活性層と平行な平面におけるそのビームの開口角は、横断平面として知られている活性層に垂直な平面における開口角よりも小さい。ダイオードレーザーからいくらかの距離で、いわゆるダイオードレーザーの遠距離場において、このようなダイオードレーザーのビームは、楕円形の断面を有する。情報層を走査するための走査デバイスにおいて、丸くて小さい、好ましくは回折限界の走査スポットを使用するべきである。このために、対物系を、それによって走査スポットが形成されるが、円形の断面を有する放射ビームで占めなければならない。対物系を、楕円形の断面を有するダイオードレーザーのビームによって照射するとすれば、対物系の入射側の開口の寸法は、楕円の小さい軸の方向において開口を占めると同時に、楕円の長い軸の方向においてある量の放射が開口の外側に漏れ出ることになるようなものであるべきである。
このような放射の損失を、ダイオードレーザーと対物系との間に、楕円形のビームを丸いビームへ変換する、ビーム整形器を配置することによって、回避することができる。魅力的なビーム整形器は、US−A5,467,335に開示されている。図12は、円筒状の入射面112及び環状の射出面113を有するレンズ素子であって、ダイオードレーザー120の近くに配置されすることができる、このビーム整形器110を示す。このレーザーは、ストリップ形状の活性層122のみが示されている、複数の異なってドープした層を含む。このストリップは、二つの半透明な鏡面123及び124によって境界を付けられるので、電流源129からの電流がレーザーを通過するとき発生するレーザー放射は、活性なストリップ2を去ることができる。活性なストリップ122及び前面4の座標XYZの三軸系のXY平面における断面は、長方形である。この形によって、ダイオードレーザーによって放出されるビームは、対称ではないが、活性なストリップ122と平行なXZ平面、即ち側平面における開口角β1を有し、その開口角は、YZ平面、即ち横断平面における開口角β2よりも小さい。側平面におけるレーザービームの境界の光線は、引用符125及び126によって表示され、横断平面におけるものは、引用符127及び128によって表示される。入射面112は、円筒の一部の形状を有し、その円筒状の軸は、Y軸と平行である。YZ平面における光線に対して、入射面は、例えば、空気と例えばnの屈折率を有するレンズ媒体との間の平坦なインターフェースであるので、これらの光線を、nによって決定される程度まで、Z軸に向って偏向させる。言いかえれば、縮小である、1/nの角倍率が入射面112でYZ平面で起こる。XZ平面において、入射面112は、曲率Rを有し、この面は、nの角倍率を導入する。ビーム整形器110の射出面113は、横断平面においてこのような曲率半径R1を有すると共に、その曲率中心がレーザー面124の表面112によって形成される像と実質的に一致するようなZの位置に配置される。表面113は、屈折しない形式で横断平面において光線を透過させ、この平面における角倍率は、実質的に一に等しい。側平面においては、射出面は、その曲率中心が表面112によって形成されるレーザー面124の中心の虚像と一致するような、曲率半径Rを有するので、この平面における角倍率は、おおよそ一である。入射面112によって形成される二つの虚像がZ軸に沿って異なる位置に位置するので、射出面113は、これらの像一つの像に結合するために、わずかに環状の形状を有するべきである。環状は、側平面における表面の曲率半径が、横断平面におけるのものと異なることを意味することが理解される。これは、射出面の共平面でない周辺の曲線によって、図12に示される。図12のビーム整形器のさらなる詳細及び実施例に関しては、US−A5,467,335が参照される。
【0066】
二波長レーザーダイオードを含む本発明の走査デバイスには、ビーム整形器を提供してもよい。US−A5,467,335に記述されているもののようなビーム整形器を使用するとすれば、HDビーム及びLDビームの両方が整形される。HDビームが情報を書き込むために十分な強度を有するべきであるとすれば、好ましくは、HDビームのみを整形する回折ビーム整形器を使用する。回折ビーム整形器には、その入射及び射出面に回折構造が提供される。これらの回折構造は、レンズビーム整形器のレンズの機能を実行する。ビームを整形する回折素子を、前述の複合の回折素子、例えば素子60と統合してもよい。このような統合された回折素子の入射面における複合の回折構造は、回折構造63及びビーム整形に必要とされる回折構造の重ね合せであり、射出面における複合の回折構造は、回折構造64及びビーム整形に必要とされる回折構造の重ね合せである。また、このようなビームを整形する回折構造との統合も、前述した他の複合の回折素子70及び80に対して可能である。また、回折素子60、70、又は80の二つの回折構造を、図12に示すレンズビーム整形器のそれぞれ入射面112及び射出面113と統合することも可能である。次に、これらの表面の各々に、ホログラフィーの回折構造、例えば、図8及び9に示す構造の変形を、提供する。二波長ダイオードレーザーの二つの放出する素子を、統合されたレンズビーム整形器に関して正確に位置決めするべきである。これらの素子の第一の一つを位置決めした後、第二の素子を、二波長レーザーのハウジングを回転させることによって位置決めすることができる。また、回折素子60、若しくは70、若しくは80、又は、その変形を、図12に示すものと異なるタイプのビーム整形器と統合してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】
LDビームの経路中に二つのダイオードレーザー及びの前部コリメーターレンズを含む互換性のある走査デバイスを示す。
【図2】
二波長ダイオードレーザー並びにHD及びLDビームを結合するための回折素子をもつ互換性のある走査デバイスを示す。
【図3】
複合の回折素子の第一の実施例、並びにLD及びHDビームにおけるその影響を示す。
【図4】
複合の回折素子の第二の実施例、並びにLD及びHDビームにおけるその影響を示す。
【図5】
複合の回折素子の第三の実施例、並びにLD及びHDビームにおけるその影響を示す。
【図6】
複合の回折素子の実施例の二つの回折構造における位置の関数としてのピッチを示す。
【図7】
これらの回折構造の周波数を示す。
【図8】
複合の回折素子の第一の回折構造の実施例の平面図である。
【図9】
複合の回折素子の第二の回折構造の実施例の平面図である。
【図10】
回折構造の溝の深さの関数としてのHDビーム及びLDビームに導入された位相シフトを示す。
【図11】
本発明による走査デバイスの実施例を示す。
【図12】
走査デバイスにおける使用のためのビーム整形器の実施例を示し、その整形器は、複合の回折素子と統合されていてもよい。
Claims (12)
- 動作の第一のモードにおいて第一の情報層及び第一の厚さの第一の透明層を有する第一のタイプの記録担体を走査し、動作の第二のモードにおいて第二の情報層及び前記第一の厚さと異なる第二の厚さの第二の透明層を有する第二のタイプの記録担体を走査する光走査デバイスであって、
前記第一のモードにおいて第一のHD放射ビームを、及び前記第二のモードにおいて第二のLD放射ビームを、発生させる二波長ダイオードレーザー、
前記第一のモードにおいて前記第一の情報層に前記HDビームを集束させる第一の組みの共役における動作に対して、及び前記第二のモードにおいて前記第二の情報層に前記LDビームを集束させる第二の異なる組みの共役における動作に対して、設計される対物系、並びに
前記二波長ダイオードレーザー及び前記対物系の間の放射経路に配置される第一の回折素子、を含み、
第二の回折素子は、前記二波長ダイオードレーザー及び前記対物系の間の前記放射経路に配置され、
前記第二の回折素子は、LDビーム又はHDビームのいずれかに対してのみレンズの機能を有することを特徴とする光走査デバイス。 - 前記第一及び前記第二の回折素子は、透明体のそれぞれ入射面及び射出面に配置される第一及び第二の回折構造によって構成されることを特徴とする請求項1記載の光走査デバイス。
- 前記第一及び前記第二の回折素子の少なくとも一つは、正レンズの機能を有することを特徴とする請求項1又は2記載の光走査デバイス。
- 前記第一及び前記第二の回折素子の少なくとも一つは、負レンズの機能を有することを特徴とする請求項1又は2記載の光走査デバイス。
- 前記第二の回折素子は、輻輳が適合する前記ビームに対して前記二波長レーザーから対応する前記ビームの対称的な部分を選択するように設計されることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の光走査デバイス。
- 前記第一及び前記第二の回折素子は、前記二波長ダイオードレーザーの近くに配置されることを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項記載の光走査デバイス。
- 前記ダイオードレーザー及び該レーザーに面する前記回折素子の間の距離は、1mm及び4mmの間にあることを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項記載の光走査デバイス。
- 前記第一及び前記第二の回折素子の間の距離は、2mm及び8mmの間にあることを特徴とする請求項1乃至7いずれか1項記載の光走査デバイス。
- ビーム整形器は、前記二波長ダイオードレーザーの前に配置され、
前記ビーム整形器は、ビームの輻輳を変化させる入射面、及び屈折の射出面を有することを特徴とする請求項1乃至8いずれか1項記載の光走査デバイス。 - 前記ビーム整形器の前記入射面及び前記射出面は、それぞれ第三及び第四の回折構造によって構成されることを特徴とする請求項9記載の光走査デバイス。
- 前記第一及び前記第三の回折構造は、第一の複合の回折構造に合併され、
前記第二及び前記第四の回折構造は、第二の複合の回折構造に合併され、
前記第一及び前記第二の複合の回折構造は、一つの透明体のそれぞれ入射面及び射出面に配置されることを特徴とする請求項10記載の光走査デバイス。 - 前記ビーム整形器は、円筒状の入射面及び環状の射出面を有するレンズ素子であり、
前記第一の回折構造は、前記円筒状の入射面に配置され、
前記第二の回折構造は、前記環状の射出面に配置されることを特徴とする請求項9記載の光走査デバイス。
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