JP2004508577A - 表面の微細構造を定量的に光学的に測定するための顕微鏡および方法 - Google Patents

表面の微細構造を定量的に光学的に測定するための顕微鏡および方法 Download PDF

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Abstract

ここで提案されるのは、加工物の表面の微細構造を定量的に光学的に測定するための顕微鏡および方法である。この顕微鏡は、光源、ポラライザ、変更可能なノマルスキープリズム、およびアナライザを備えるノマルスキー形微分干渉コントラスト顕微鏡構造を有しており、上記の光源は周波数スペクトルが狭く、および/またはこの光源は、周波数スペクトルが狭いスペクトルフィルタを備えており、ここでは位相シフト干渉評価ユニットが設けられていることを特徴とする。

Description

【0001】
本発明は、加工物の表面の微細構造を定量的に光学的に測定するための顕微鏡および方法に関する。
【0002】
顕微鏡は、小さな領域の構造を接近して観察するためだけに使用されるのではなく、ずっと以前から表面の定量的な特徴付けを行うためにも使用されている。
【0003】
反射光式顕微鏡は、取り扱いが極めて簡単であり、加工物に対して接触することなしに、すなわち完全に非破壊式に動作する。しかしながら通例の入射光方式(明るいフィールド、暗いフィールド)は、表面の微細構造を検査するのに有利ではない。それはこれが表面の振幅差に依存しているからである。しかしながら表面の微細構造によって振幅差は形成されず、反射された波面における相対的な位相差だけが形成されるのである。
【0004】
しかしながら2ビーム干渉を用いることによって、この位相差は振幅差に変換可能である。表面微細構造を定量的に特徴付ける商業的に入手可能な顕微鏡では、種々の装置がこのような2ビーム干渉法に対して使用される。画像発生の原理は、2つの部分ビームの配置構成が異なっていてもつねに同じである。すなわち、表面微細構造により、2つの部分ビーム間で位相差が形成され、これらが、引き続いて行われる重畳により振幅差に変換されるのである。つぎにコンピュータ制御によって位相をシフトすることにより、干渉画像から表面微細構造を再構成することができる。この手法がいわゆる位相シフト干渉法である。
【0005】
この2ビーム干渉法では測定はつねに基準面に対して相対的に行われる。このことにより、まずこの測定装置が振動に対して極めて敏感であるという欠点が生じてしまう。さらに測定精度それ自体も基準面の粗さによって制限されてしまうのである。
【0006】
これに対して本発明の課題は、加工物の表面の微細構造を定量的に光学的に測定するための顕微鏡および方法を提供して、この顕微鏡および方法が振動に対して敏感でなく、またこの顕微鏡および方法により、できる限り高い測定精度が保証されるようにすることである。
【0007】
この課題は、加工物の表面の微細構造を定量的に光学的に測定する顕微鏡によって解決され、ここでこの顕微鏡は、光源、ポラライザ、ノマルスキープリズムおよびアナライザを備えるノマルスキー形微分干渉コントラスト顕微鏡構造を有しており、ここで上記の光源は周波数スペクトルが狭く、および/または上記の光源は、周波数スペクトルが狭いスペクトルフィルタを備えており、位相を再現可能にシフトする装置が設けられており、位相シフト干渉評価ユニットが設けられていることを特徴とする。
【0008】
加工物の表面の微細構造を定量的に光学的に測定する方法において、上記の課題は、ノマルスキー形微分干渉コントラスト法を実行し、周波数スペクトル狭い光ビームによって処理し、位相シフト干渉法を用いて評価を行うことによって解決される。
【0009】
上記のような顕微鏡および上記のような方法を用いれば、問題を驚異的に解決することが可能である。ノマルスキー形微分干渉コントラスト顕微鏡構造は、すでに長年にわたって公知であり、文献に記載されている。
【0010】
上記のような顕微鏡構造により、2ビーム干渉法とは異なり、人間の眼に見える表面微細構造の像が形成される。しかしながらノマルスキー顕微鏡はこれまでつねに表面微細構造の定量的な判定だけにしか使用されなかった。ノマルスキー顕微鏡の大きな利点はそれ自体明らかであり、相応する方法にはいかなる基準面も不要である。このことによりノマルスキー顕微鏡は振動に影響されない。種々の評価に対してノマルスキー顕微鏡を使用する提案もすでに何度も示されており、例えば、”Applied Optics”(1980) 2998−3009においてJohn S. Hartman, Richard L. GordonおよびDelbert L. Lessorにより、または”SPIE 749”(1987) 105−113においてM. J. Fairlie, J. G. Akkermann, R. S. Timsitにより、またはDE4192191C1およびDE4242883C2にも示されている。これらの試みはそれぞれ、グレイレベルで発生した画像を変換して、つぎにこのグレイレベルを定量的に評価することによって機能するのである。
【0011】
本発明は、画像処理の上記の慣用のコンセプトからは逸脱している。慣用のコンセプトの代わりに本発明では、ノマルスキー顕微鏡構造において位相シフト干渉法が可能になるようにされる。これは、位相を再現可能にシフトする装置を設けることにより、例えばノマルスキープリズムが調整可能であることによって行われる。ここで「調整可能」とは殊に、プリズムそれ自体を変位させることができるか、または択一的にはプリズムが固定されている場合でも、λ/4プレート片および回転可能なアナライザを用いて位相シフトが実現できるようにすることをいう。これによってノマルスキー顕微鏡を使用して表面微細構造を直接判定するための直接的定量的な手掛かりがはじめて得られるのである。
【0012】
位相をシフトする装置の詳細で重要であるのはつぎの事実である。すなわち、位相シフトが光ビームの偏光状態に依存することである。複屈折する結晶からなる相応する装置は、文献において補償器または位相シフタとも称される。このような位相シフタを実現するために原理的にはどの複屈折材料でも好適である。
【0013】
つぎに評価ユニットにおいて、分解能が高く、振動の影響を受けずかつ定性的な表面観察が可能であるノマルスキー顕微鏡の利点を利用して、位相シフト干渉法を実施することができる。
【0014】
評価ユニットは有利には電気光学式画像変換器を有する。これは、例えば、電子的な信号出力部を有するカメラまたはCCDセンサとすることができる。
【0015】
殊に有利であるのは、加工物10の支持体の回転軸が、顕微鏡の光軸にセンタリングされる場合である。この際に殊にこのセンタリングは、顕微鏡の分解能限界を下回る精度を有するとよい。この場合、加工物が回転する際および結像系と評価ユニットとの使用された組み合わせが回転する際に加工物の中心点の偏差を識別することのできない精度で回転軸がセンタリングされるため、測定可能な偏差が発生することがない。
【0016】
択一的には十分に精度の高い調整が行われない場合、変位を画像比較手法によって求め、引き続きの評価手法において求めて補正することができる。
【0017】
ここでは分解能が高く、極めて信頼性が高く、かつ高速な新方式の測定器具が得られ、この測定器具によって粗さが決定される。表面微細構造を高速かつ高い信頼性でならびに正確に定量的に特徴付けることができるのである。
【0018】
さらに2ビーム干渉法による公知のどの測定手法においても、人間の眼による表面の微細構造の直接の判定を行うことができなかったが、本発明は、大きな付加的な利点としてまさにこれを可能にする。すなわち、すでに実際の測定の前に顕微鏡の利用者は、予想される結果をおおよそ知ることができるのである。ここでは測定の前に人間の眼によって直接の定量的な判定を行うことが可能である。
【0019】
ノマルスキー画像を評価する方法として、有利には位相測定干渉法(PMI=Phasenmessungsinterferometrie)が使用され、これは例えば、別の関連で、SPIE Vol.680, Surface Charactarization and Testing (1986)/19のKaterine Creathによる”Comparison of Phase−Measurment Algorithms”、およびWYKO CORPORATIONの刊行物、”An Introduction to Phase−Measurement Interferometry”, 1987年6月に記載されている。PMIは、干渉法において波面の形状を求めるため、基準ビームの位相変調、干渉縞またはリングの記録、および後続の評価によって使用される。大きな利点は、評価アルゴリズムによって、結果が背景の明るさ(例えば不均一に明るさが分布する)に依存しなくなることである。この手法に対しては、位相情報を求め引き続き加工物の表面形状を計算するために種々異なる解決手段がある。この手法に対して特徴的であるのは、これが、2ビーム干渉装置または類似のシステムにおける干渉縞または干渉リングの評価に対して開発されたことである。上記のような干渉法情報の定量的な評価に対して、例えば、Creathによる前述の文献の個所に例が示されている。
【0020】
本発明では上記の手法が極めて効果的に使用されて、ノマルスキー顕微鏡によって形成される画像の評価が行なわれ、ここでこれは干渉法に通例の干渉縞パターンではない。人間の眼に見える、表面微細構造の像が形成されるというノマルスキー画像の特性に基づき、干渉縞に対して開発された方法を用いてこの画像を定量的に評価することはこれまでは想到されていなかった。本発明ではこの手法が極めて効果的に使用され、これによりノマルスキー顕微鏡画像から表面微細構造をはじめて定量的に求めることができるのである。ここでは例えば、不均一な照明の影響または光軸に対して正確に垂直に配向されていない試料表面の影響が評価アルゴリズムにおいて除去され、また発表された、または公知のノマルスキー画像の定量的な別の評価に必要であるような取り扱いが困難な別の方法(基準の明るさの記録、基準面の記録)によって上記の影響を補償する必要はない。
【0021】
好まれて使用される位相測定干渉(PMI)法では、ノマルスキープリズムをシフトすることにより、または択一的にはλ/4プレートを付加的に挿入してアナライザを0〜πのステップ、有利にはπ/2で回転することにより、画像を形成する2つの部分ビーム間の位相をシフトして、引き続いて行われる測定において輝度を測定する。または位相が連続的にシフトされ、輝度が積分される。一般的には、位相がシフトした場合、輝度のN個の測定値(積分または個別の測定として)が観察領域にわたって記録される。このために有利であるのは、位相シフタをあらかじめ較正しておくことである。少なくともN=3の測定値が必要である。種々異なる評価手法が公知であり、殊に4バケット法(N=4)の評価手法、3バケット法(N=3),カレ(Carre)法、平均3−3(mittelnde Three−and−Three)法、5バケット法(N=5)または別の類似の手法または全く別の手法が公知であり、これらの手法はすべて干渉縞または干渉リングの評価に対して通例使用できるが、ノマルスキー顕微鏡の画像の評価に対しては使用できない。本発明により、ノマルスキー顕微鏡においてこの方法が使用される。4バケット(N=4)法を適用する際の結果はさらに先で例示的に説明する。位相シフトに基づきかつ干渉縞評価に対して開発された別の方法または変更された手法も同様に有利であり、本発明の一部である。
【0022】
本発明の種々の有利な実施形態は従属請求項において特徴付けられている。
【0023】
以下では図面に基づいて実施例を詳しく説明する。ここで、
図1は、本発明の顕微鏡の概略図を示しており、
図2は、本発明の顕微鏡の部分としての1モジュールの透視図を示しており、
図3は、評価ユニットを有する構成の全体図を示しており、
図4は、プリズム位置に依存する画像輝度を示しており、
図5は、位相シフト干渉法における測定原理を示しており、
図6は、表面の微細構造の3次元図を示しており、
図7は、種々異なる測定方法の比較曲線を示しており、
図8は、測定結果の種々異なる図を示しており、
図9は、繰り返し精度の図を示している。
【0024】
図1には本発明による顕微鏡の構造が概略的に示されている。この顕微鏡の全体構造は、ノマルスキー形の構造に類似している。検査すべきであるのは、加工物10ないしはこの加工物10の表面11の微細構造である。ビーム路は、まず入射する光ビーム15により、また引き続いては加工物10の表面11で反射する光ビーム16によって示される。
【0025】
出発点は光源20であり、ここでこれは白色光源である。この光ビームは、周波数スペクトルの狭いスペクトルフィルタ21を通って入射する。周波数スペクトルの狭いこの光ビームは、引き続きポラライザ22に入射し、そこで直線偏光される。引き続きこの光ビームは、部分透過性の、ここでは半透過性のミラー23に達し、ここでこのミラーはビーム路に案内されて、このミラーにより、光源20から入射した光ビームが加工物10の表面11の方向に向きを変えるようにする。加工物はしばしば試料とも称される。
【0026】
ミラー23からこの光ビームは、複屈折プリズムであるノマルスキープリズム24に入射する。このプリズムにより、光ビームは、直交する2つの直線偏光部分ビームに分割され、これらは対物レンズ25を通過した後、横方向にわずかに変位して加工物10の表面11に当たる。したがって加工物10の表面11で反射する際に2つの部分ビームは、表面11の微細構造に起因して、互いに対して位相がシフトする。反射光16のビームは対物レンズ25を新たに通過した後、ノマルスキープリズム24において再度重畳される。
【0027】
光ビームはさらに半透過性のミラー23を通過してアナライザ26に達し、共通の偏光成分の選択が行われる。これで部分ビームは再度干渉可能である。
【0028】
このようにして得られた干渉画像には、ビームシフトの方向に沿う微分された高さ変化についての情報が含まれる。
【0029】
このような顕微鏡により、0.05nmのオーダの表面の粗さまで見えるようにできることが確認された。この干渉画像により、加工物10の表面11の良好な画像が示されるが、これには小さな2つの制限が伴う。第1にはこれが表面微細構造の直接の像ではなく、傾きの像に過ぎないことであり、これは高さではなく高さ変化を表すのである。
【0030】
第2にこの高さ変化は、シヤリング方向(Scherrichtung)に沿ってだけ見ることができるのである。
【0031】
局所的な画像輝度は、2つの直線偏光部分ビーム間の相対的な位相差によって決定される。位相差χに対して、画像面における輝度はつぎの式で得られる:
【0032】
【数1】
Figure 2004508577
【0033】
量Imaxは、観察される最大の輝度を示しており、量Qは顕微鏡内での光学的な損失を示している。所定の光学系に対してこの損失は一定であり、これに対して最大の輝度は、観察する表面の反射率に依存する。位相シフトχは2つの成分、すなわち表面微細構造に依存する成分αと、ノマルスキープリズムの位置および特性から得られる別の成分βとからなる。
【0034】
χ = α+β                        (2)
位相シフトの値βは、シヤリング方向に沿うプリズムの変位に伴って線形に変化し、このため、
【0035】
【数2】
Figure 2004508577
【0036】
が成り立つ。この式でβはx=0における位相シフトを、またdβ/dxはシヤリング方向に沿う位相シフトの傾きを表す。
【0037】
シヤリング方向に沿う位相シフトの傾きを決定するため、システムの較正が推奨される。これについては後ほど説明する。位相シフトの他にこれらの部分ビームは、その伝搬方向が逆に変化にする。これは、試料表面において間隔Δsを有する2つの光の点に位置的に分かれる。プリズムによって生じた位相シフトにより干渉画像全体の背景の輝度が変化するのに対して、表面微細構造は画像輝度が局所的に変化する。表面にほぼ垂直に光ビームが入射すると仮定すると、シヤリング方向に沿う高さの差分Δzは、2つの部分ビーム間でつぎのような位相シフトα
【0038】
【数3】
Figure 2004508577
【0039】
になる。
【0040】
したがって位相シフトαは、シヤリング方向に沿う高さの差分に比例する。これにより、干渉画像における輝度分布はつぎのようになる:
【0041】
【数4】
Figure 2004508577
【0042】
このような輝度分布だけから表面微細構造についての定量的なデータを得るために必要となり得るのは、有利な較正によって、相応する高さ変化に、測定した輝度を対応付けることであるが、この方法は極めて煩雑でありかつ不確実である。
【0043】
しかしながら本発明により、位相シフト干渉法が使用される。この手法によって、位相αを直接決定することができる。このような手法において、これまでは別の関連で、測定ビームと基準ビームとの間の相対的な種々の位相シフトが調整され、つぎに輝度分布が決定される。
【0044】
位相シフトは、基準ビーム路における光路を変更することによって調整される。このために圧電セラミックにより、基準面が光軸に沿って変位される。このようにして得られた輝度分布の集合から、位相シフトχにおけるαの部分が計算され、ここでこの位相シフトは、表面微細構造から得られるものである。
【0045】
しかしながら本発明では図1に示した実施形態において、変位可能なノマルスキープリズム24が反射光式顕微鏡に組み込まれる。図示の実施形態では、顕微鏡の光学系は、十分に複屈折がなく、また照明ビーム路および観察ビーム路においてポラライザ22ないしはアナライザ26を組み込むことが可能である。
【0046】
この顕微鏡では、2つのビームの間の相対的な位相シフトが、ノマルスキープリズム24をシヤリング方向に沿って変位させることに極めて簡単に形成される。ここでは少なくとも3つの輝度分布値からなる集合が必要である。それは式(5)に3つの未知の量、すなわち最大輝度Imaxと、光学的損失Qと、位相シフトαとが含まれるからである。しかしながら実践的には4つの輝度分布値を使用することが有効であることが示されている。0,π/2,π,3/2πの位相シフトβを有するこれらの4つの輝度分布値I,I,IおよびIは、式(6)によって表される:
【0047】
【数5】
Figure 2004508577
【0048】
位相βは、ノマルスキープリズム24をシヤリング方向に沿って区間xだけ変位させることによって調整可能である。この場合、これらの4つの輝度分布値から位相シフトα
【0049】
【数6】
Figure 2004508577
【0050】
が簡単に決定される。位相シフトαの決定は、この手法により、πの整数倍だけにおいて行われる。三角関数の周期性に起因してαに対する値は、−π〜πの領域において多重になる(falten)。したがって位相シフトを完全に決定するためには多重性の除去(Entfaltung)を行わなければならない。このためには隣接するピクセル間の位相差がπ/2よりも小さくなるまでπの倍数を加算ないしは減算する。しかしながらこれに対する前提は、隣接する2つのピクセル間の高さの差によって、π/2よりも大きな位相シフトが生じないことである。このようにして位相シフトが決定されると、表面微細構造の傾き∂z/∂xがつぎから得られる:
【0051】
【数7】
Figure 2004508577
【0052】
シヤリング方向に沿って数値的に積分することによってここから表面微細構造のラインプロフィールをx方向に作成することができる。
【0053】
【数8】
Figure 2004508577
【0054】
インデックスxによって明らかにしたいのは、x方向の表面構造だけが検出されることである。利用者が顕微鏡の下で試料を配向して、関心対象の構造がシヤリング方向に対して垂直に延在するようにされると、上記の制限にもかかわらず情報に富む結果が得られる。
【0055】
本発明の有利な実施例は図2に示されている。これはノマルスキープリズム24を有するモジュールである。このモジュールは、これを既存の顕微鏡において慣用の対物レンズの代わりに組み込むことできるように構成されている。プリズムは、シヤリング方向に沿って変位可能であり、これによって2つの部分ビーム間で相対的な位相シフトを調整することができる。変位は微動ねじ(Mikrometerschraube)ないしは測微ねじ(Feinmessschraube)により手動で行われる。また変位は、実施例に応じてステップモータ、圧電アクチュエータなどにより自動的に行うことも可能である。変位機構を有するプリズムは同様に光軸の周りに回転することができ、これを顕微鏡の幾何学形状に適合させることができる。さらに固定のプリズムの場合、λ/4のプレート片を挿入してアナライザを回転することによって位相シフトを実現することも可能である。このモジュールに接続されるのが、位相シフトを自動的に制御するコンピュータである。
【0056】
図3には、本発明により、商業的に入手可能な顕微鏡をどのように構成し得るが示されている。上記のモジュールは図1に相応して対物レンズと対物レンズ収容部との間に組み込まれる。また2つの偏光フィルタが付加的に組み込まれる。
【0057】
輝度分布の測定は、センサ27によって、例えば高解像度CCD測定カメラによって行われる。このカメラは顕微鏡の光軸の周りに回転可能であるため、シヤリング方向と、カメラのラインまたはカラムの方向とを一致させることができる。ディジタルインターフェースを介してカメラの制御ユニットは画像記憶装置に接続されている。この画像記憶装置は、コンピュータを有する評価装置30に組み込まれている。このコンピュータによってノマルスキー記録データのディジタル処理および評価が可能である。図3では図の左半分にキセノンランプとCCDカメラを含む本発明のモジュールを有する顕微鏡が、また右半分に画像処理システムを有する評価装置が示されており、この画像処理システムは、画像記憶装置が組み込まれたコンピュータと、2つのモニタとを有する。
【0058】
CCDチップのデータを選択して、横方向の解像度が、顕微鏡の光学的な分解能によって制限されるようにすべきである。
【0059】
垂直方向の解像度は、検出器のSN比によって制限される。しかしながら絶対的な限界値を設定することはできない。それはその決定に対して適切な深さ調整基準(Tiefen−Einstellnormal)はないからである。したがって垂直方向の分解能はいわゆる繰り返し精度を介して特徴付けられる。このために1表面において同じ測定を2回行い、これによって求められた表面微細構造の一方から他方を減算する。このような差分形成による自乗平均の粗さは、垂直方向の分解能限界に対する尺度である。これが意味するのは、この深さを有する深さ調整基準はもはや分解できないことである。それはSN比が1であるからである。
【0060】
垂直方向のダイナミックレンジは、3つのファクタによって制限される。すなわち、第1に隣接するピクセル間の高さの差によって、π/2よりも大きな位相差が生じてはならない。つまり隣接するピクセル間の高さの差は、λ/4より大きくてはならないのである。そうでなければ位相シフト手法によって誤った結果が得られてしまう。この判定基準が満たされる場合、最大限に測定可能な高さの差は、顕微鏡の焦点深度範囲によって制限される。
【0061】
本発明の実践的な有用性を示すために、深さ調整基準ならびに種々異なるBK7表面を検査した。この際に得られた定量的な結果を以下に示す。
【0062】
まず最初に図1に相応する、ノマルスキー顕微鏡の光学的なコンポーネント(ポラライザ22,アナライザ26およびノマルスキープリズム24)を調整した。CCDセンサは、顕微鏡のシヤリング方向と、このセンサのラインとが一致するように配向された。ノマルスキープリズムによって発生する2つの部分ビーム間の相対的な位相シフトを較正するため、深さ調整基準を使用する。際立っているのは、間隙を除けば、粗さが極めてわずかであることであり、この粗さはノマルスキー顕微鏡においては相応して一様な明るさになってしまう粗さである。画像の明るさは、プリズム位置の関数として記録された。このために2.5mmの範囲にわたって0.1mmのステップでプリズムを変位させた。各測定点において100msの照明時間および0dBの増幅度で16個の個別画像にわたって輝度分布が平均化された。背景の明るさは、CCDセンサの全体の面にわたる平均化によって計算される。図4においてはグレイレベルにおける明るさが、プリズム位置の関数としてプロットされており、この位置は右に向かってmmで示されている。
【0063】
図4の測定点により、プリズム位置に依存する上記の測定した明るさ経過と、式(10)による非線形回帰とが示されている。測定値と、非線形回帰との一致は極めて良好である。この非線形回帰により、240のグレイレベルの最大輝度Imaxが、0.06の損失Qで得られる。位相シフトの傾きdβ/dxに対して、0.66radのスタート値βにおいて、2.28rad/mmが得られる。ImaxおよびQが、検査する表面の反射率に依存するのに対して、dβ/dxは元になる表面の特性に依存せず、βは任意に選択可能である。
【0064】
位相シフト干渉法に関連する量は、位相シフト傾きdβ/dxによって表される。これがわかると、2つの部分ビーム間の位相シフトを0〜2πの任意の値に調整することができる。これにより必要な前提が得られて、表面微細構造が位相シフト干渉計によって定量的に決定される。以下では測定原理を98.5nmの深さ調整基準の例で示す。
【0065】
この深さ調整基準は、顕微鏡の下で配向されて、98.5nmの間隙がシヤリング方向に対して垂直に延在するようにする。つぎに0,π/2,πおよび3/2πである2つの部分ビーム間の相対的な位相シフトβで4つの干渉画像の記録が行われる。先行して行われる較正により、所望のπ/2の位相シフトに対して、プリズム位置が所要の0.69mmだけ変位される。結果の表示は、使用した3Dソフトウェアにより、最大512×512ピクセルの領域に制限される。
【0066】
図5a)には98.5nmの深さ調整基準に対する位相計算の結果が示されている。図5b)には補正された位相分布が示されており、この位相分布から数値積分により、図5c)の表面微細構造を再構成可能である。これらはそれぞれ、450×450ピクセルサイズのグレイレベル表示の一部であり、画像の明るさはその高さに比例する。ここではxは右方向にyは上方向にそれぞれμmでプロットされている。わかりやすくするため、図5d)では、図5a),b),c)のグレイレベル表示の最も下のラインが1次元のプロフィールとしてそれぞれ示されている。ここでもxはμmで右方向にプロットされているが、ここではzはnmで上方向にプロットされている。
【0067】
図5a)では間隙の2つのエッジは明らかに暗いストライプとして識別可能であり、右側の暗いストライプは、弱く明るい縁部を有する。図5d)における位相の1次元のプロフィールにより、2つのストライプの違いが明らかに示されている。第2のストライプの明るい縁部は、−π〜πの値域における位相の多重性によるものである。定量的な評価に対して図5a)の位相分布を補正することができ、ここでこれはまず位相分布において多重性を除去し、つぎに線形回帰を行うことによって行われる。
【0068】
多重性を除去するためには、先行するピクセルに対する位相差がπ/2よりも小さくなるまで、ピクセルの位相値にπの倍数が加算ないしはこれからπの倍数が減算される。引き続き行毎に線形回帰が行われ、つぎにその結果が各行から減算される。この際に線形な位相の増大および位相オフセットが取り除かれる。このようにして補正された位相分布の結果が図5b)に示されている。間隙の縁におけるマイナスおよびプラスの高さの変化は、明瞭に比較的黒いまたは比較的白いストライプとして識別することができ、これに対して残りの画像は均一に灰色である。図5d)の補正された位相分布の1次元プロフィールにより、元々の位相分布に対する補正が明瞭に示されている。位相成分はx軸に対して対称である。間隙縁部におけるマイナスおよびプラスの高さの変化の絶対値は大きさが同じである。補正されたこの位相分布は、表面微細構造の傾き画像である。
【0069】
この傾き画像から表面微細構造を再構成するため、x軸に沿って数値積分を行う。図5c)には積分の結果がグレイレベル画像として示されている。98.5nmの間隙は明らかにより黒いストライプとして識別することができる。図5d)の間隙の1次元プロフィールにより、x軸に沿って表面微細構造が良好に再構成されることが明瞭に示されている。この間隙は、50μmの幅で約100nmの深さを有する。
【0070】
使用したソフトウェアにより、グレイレベル画像の他に測定データの3次元視覚化も可能である。図6には深さ調整基準である98.5nmおよび2.7nmの間隙の表面微細構造が重ねられて示されている。2つの間隙はシヤリング方向に対して垂直に配向されているため、その実際の深さを測定することができる。2.7nmの深さの間隙の表示は、見やすくするために15nmだけ下駄を履かせた。この部分画像は、150μm×150μmのエッジ長を有する。xおよびyはここでもμmであり、右方向ないしは視覚的に後方向にプロットされており、これに対してzはnmで上方向にプロットされている。y軸に沿った高さ情報がないのにもかかわらず、表面微細構造の極めてリアルな画像が得られる。2.7nmの間隙も極めて良好に分解されている。
【0071】
結果を検証するために公知の別の測定装置との比較を示す。このために図7では機械的なプロフィルメータ(MP)によるレベル測定の結果が実線で、光学式ヘテロダインプロフィルメータ(OHP)によるものが破線で、また本発明のノマルスキー顕微鏡(NM)によるものが点線で2つの深さ調整基準に対して対比されている。図7a)には98.5nmの間隙の3つの表面プロフィールが示されている。比較のため、図7b)には相異なる2つの尺度で2.7nmの間隙の表面プロフィールが3つずつ示されており、上側の図では98.5nmの間隙と同じ尺度で、また下側の図では極めて大きく拡大されて示されている。
【0072】
ここでもxは右方向にμmで、またzは上方向にnmでプロットされている。
【0073】
表面プロフィールが間隙の別個の領域で測定されたことを考慮すると、間隙の深さおよび幅についての測定結果は申し分がない。例外であるのは光学式ヘテロダインプロフィルメータである。測定値が円上にあるその測定原理に起因して、間隙の幅を正しく決定することは不可能である。2.7nmの間隙の極めて大きく拡大した図ではさらに、ノマルスキー顕微鏡の結果と、別の2つの測定器具の結果とが正弦波状に偏差することがわかる。これは、位相シフト干渉法に通例の誤差であり、これは位相シフトを設定する際の小さな偏差に起因するものである。この誤差は、約150μmの固定の局所的波長(Ortswellenlaenge)において数十分の1ナノメータの振幅を有している。超平滑面(superglatter Oberflaeche)の粗さを決定する際にはこの誤差を補正しなければならない。その固定の局所的波長に起因して、この補正はフーリエフィルタリングによって実現可能であり、ここではこの局所的波長を有する成分を表面プロフィールから濾波可能である。
【0074】
この装置が粗さ測定および別の統計的な粗さのパラメタに有利であることを示すため、例えば、2つのBK7基板を選択した。ここでこれらは0135(それぞれ点で示されている)および0312(それぞれ実線で示されている)で示されている。粗さ測定の結果は図8にまとめられている。
【0075】
xおよびyはμmでそれぞれ右方向にないしは上方向にプロットされており、図8a)においてzはnmで上方向にプロットされている。これらの相異なる測定の設定は、
a) R(OHP) = 0.82nm,I = 5μm
(NM) = 0.67nm,I = 4.33μm
b) R(OHP) = 0.24nm,I = 9μm
(NM) = 0.25nm,I = 3.33μm
であった。
【0076】
図8a)およびb)における2つの表面のグレイレベル表示に対して同じ段階付けを選択した。すなわち黒は−6nmのz値に相応し、白は+6nmのz値に相応する。これにより、2つの試料の粗さが異なることが、グレイレベル表示においてすでに明白である。2つの図はx方向にストライプを有し、そこでは高さ情報の誤差がy軸方向に沿って明らかになっている。試料0135の粗さが試料0312に比して大きいことは、図8c)の1次元表面プロフィールにおいて殊に明らかである。2つの表面プロフィールから計算した自己共分散は図8d)に対比されている。図8d)においてτはμmで右方向に、またc(τ)はnmで上方向にプロットされている。これによると、試料0312における3.33μmの相関長と、0.25nmの粗さの自乗平均を対して、試料0135は、4.33μmの相関長において0.67nmの粗さの自乗平均を有している。この結果によって、粗さの自乗平均に対する測定値が確認され、これは光学式ヘテロダインプロフィルメータ(OHP)で求められる。この際に本発明によるノマルスキー顕微鏡(NM)と、光学式ヘテロダインプロフィルメータの結果との一致は、BK7基板0312において求めた粗さの自乗平均Rに対して極めて良好であるということができる。しかしながらこの基板において相関長lに対して重大な約3倍の違いが2つの測定器具の間で発生する。BK7基板0135では、2つの測定器具の結果はRおよびlcに対して20%ないしは15%互いに偏差する。
【0077】
2つの測定装置間の偏差は、第1には試料表面の別の領域において測定が行われたことに起因する。第2には2つの測定装置はバンド境界(Bandgrenz)が異なっており、これらにより、測定結果が系統的に互いに偏差するのである。
【0078】
繰り返し精度の決定は、垂直方向の最小の分解能を求めるのに役立つ。このために図8b)の平坦化されたBK7試料0312が使用された。表面の同じ個所において2回の粗さ測定が順次行われた。図9にはこのような2つの測定における2つの1次元表面プロフィールが示されている。xは右方向にμmで、zは上方向にnmでプロットされている。個々の測定は破線(Rq=0.22nmにおける測定I)ないしは点(Rq=0.21nmにおける測定II)でプロットされており、差分は実線でプロットされている。
【0079】
2つの個別の測定の偏差は、明確に識別可能である。2つの個別の測定の差分は、0.12nmの粗さの自乗平均を有する。この繰り返し精度は、CCDセンサのSN比を反映する。顕微鏡の光学的な分解能はより高い。それはこの顕微鏡によって、人間の眼による観察の際に0.05nmの粗さを有する表面微細構造の構造体がなお再現されるからである。
【0080】
本発明の別の実施形態では、CCDセンサの回転軸は、試料支持体の回転軸、すなわち加工物10の支持体にセンタリングされる。この場合には2つの測定を、この顕微鏡の光軸の周りに90°ずつ回転した加工物10において行うことができ、これによってx方向にもy方向にも延在する表面構造が検出される。つぎに2つのラインプロフィールを重畳することによって加工物10の表面11の完全な画像を求めることができる。
【0081】
CCDセンサおよび加工物10の支持体の軸が十分良好にセンタリングされていない際には別の実施形態が適用される。ここでは部分画像の変位が、90°の回転の後、画像比較手法によって求められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の顕微鏡の概略図である。
【図2】
本発明の顕微鏡の部分としての1モジュールの透視図である。
【図3】
評価ユニットを有する構成の全体図である。
【図4】
プリズム位置に依存する画像輝度を線図である。
【図5】
位相シフト干渉法における測定原理を示す線図である。
【図6】
表面の微細構造の3次元図である。
【図7】
種々異なる測定方法の比較曲線を示す線図である。
【図8】
測定結果の種々異なる図である。
【図9】
繰り返し精度の線図である。
【符号の説明】
10 加工物
11 加工物の表面
15 入射光ビーム
16 反射光ビーム
20 光源
21 スペクトルフィルタ
22 ポラライザ
23 部分透過性ミラー
24 ノマルスキープリズム
25 対物レンズ
26 アナライザ
27 センサ、例えばカメラ
30 評価ユニット

Claims (19)

  1. 加工物(10)の表面(11)の微細構造を定量的に光学的に測定する顕微鏡において、
    光源(20)、ポラライザ(22)、ノマルスキープリズム(24)およびアナライザ(26)を備えるノマルスキー形微分干渉コントラスト顕微鏡構造を有しており、
    前記光源(20)は周波数スペクトルが狭く、および/または
    該光源(20)は、周波数スペクトルが狭いスペクトルフィルタ(21)を備えており、
    位相を再現可能にシフトする装置が設けられており、
    位相シフト干渉評価ユニット(30)が設けられていることを特徴とする、
    加工物の表面の微細構造を定量的に光学的に測定する顕微鏡。
  2. 前記評価ユニット(30)は、電気光学式画像変換器、例えばカメラまたはCCDセンサを有する、
    請求項1に記載の顕微鏡。
  3. 前記の位相を再現可能にシフトする装置は、前記ノマルスキープリズム(24)をシフトする機構を有している、
    請求項1または2に記載の顕微鏡。
  4. 前記の位相を再現可能にシフトする装置は、例えばノマルスキープリズム(24)に隣接して、ビーム路にλ/4プレート片を有しており、
    前記アナライザ(26)は回転可能である、
    請求項1から3までのいずれか1項に記載の顕微鏡。
  5. 前記の位相を再現可能にシフトする装置は、制御可能なエレメントによって再現可能に調整される、
    請求項3または4に記載の顕微鏡。
  6. 交換可能なモジュールユニットが設けられており、
    該モジュールユニットは、調整ないしは変位機構の他に、調整可能な、例えば変位可能なノマルスキープリズム(24)を構成部分として有しており、
    前記モジュールユニットは、顕微鏡ねじにより、交換可能に慣用の顕微鏡のビーム路に挿入される、
    請求項1から5までの1項に記載の顕微鏡。
  7. 前記モジュールは、光軸の周りに回転される、
    請求項6に記載の顕微鏡。
  8. 前記の加工物(10)の支持体の回転軸は、顕微鏡の光軸にセンタリングされる、
    請求項1から7までのいずれか1項に記載の顕微鏡。
  9. 前記センタリングは、顕微鏡の分解能限界を下回る精度で行われる、
    請求項8に記載の顕微鏡。
  10. 加工物(10)の表面(11)の微細構造を定量的に光学的に測定する方法において、
    ノマルスキー形微分干渉コントラスト法を実行し、
    周波数スペクトルの狭い光ビームによって処理し、
    位相シフト干渉法を用いて評価を行うことを特徴とする、
    加工物(10)の表面(11)の微細構造を定量的に光学的に測定する方法。
  11. 評価手法として位相測定干渉法(PMI=Phasenmessunginterferometrie)を使用し、ここで該位相測定干渉法の評価アルゴリズムは、結果が背景の明るさまたは不均一な明るさの分布に依存しない、
    請求項10に記載の方法。
  12. 前記位相を0〜πの間のステップで、有利にはπ/2だけシフトし、
    連続する測定にて輝度を測定する、
    請求項11に記載の方法。
  13. 前記位相を連続的にシフトし、輝度を積分する、
    請求項11に記載の方法。
  14. 位相シフトの較正を行い、
    このために画像輝度を、ノマルスキープリズム(24)の位置の関数として記録し、
    前記評価を輝度経過に対する理論モデルにしたがって行う、
    請求項10から13までのいずれか1項に記載の方法。
  15. 位相シフト干渉法を用いて得られた位相分布の定量的な評価を多重性の除去によって行う、
    請求項10から14までのいずれか1項に記載の方法。
  16. 位相差がπ/2よりも小さくなるまでピクセルの位相値にπの倍数を加算するかないしは該位相値からπの倍数を減算して前記の多重性を除去し、
    引き続きライン毎に線形回帰を行い、その結果を各ラインから減算する、
    請求項15に記載の方法。
  17. 前記の加工物(10)の表面(11)の微細構造を再構成するため、前記の多重性を除去し求めた画像を積分する、
    請求項15または16に記載の方法。
  18. 前記評価ユニット(30)におけるセンサの回転軸を前記の加工物(10)の支持体の軸にセンタリングし、
    センサに対して所定の1角度だけ光軸の周りに回転した加工物にて少なくとも2つの測定を行い、
    ラインプロフィールの重畳および/または計算を2つの方向で行い、表面構造を面で捉える、
    請求項10から17までのいずれか1項に記載の方法。
  19. センサに対して90°だけ光軸の周りに回転した加工物にて丁度2つの測定を行う、
    請求項18に記載の方法。
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