JP2010513937A - 正弦波位相シフト干渉法 - Google Patents

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Abstract

第1光ビーム及び少なくとも第2光ビームを合成して合成光ビームを形成するステップと、周波数fの正弦波位相シフトを、第1光ビームの位相と第2光ビームの位相との間に付与するステップと、正弦波位相シフトに応答して、合成光ビームの変調に基づいて少なくとも一つの干渉信号を記録するステップであって、干渉信号が少なくとも3つの異なる周波数成分を含む前記記録するステップと、そして情報を出力するステップとを含方法が開示される。各干渉信号に関して、第1及び第2光ビームの光路長の差に関する情報を、干渉信号の少なくとも3つの異なる周波数成分の強度を比較することにより導出する。

Description

本開示は位相シフト干渉法に関するものである。
干渉光学技術は、リソグラフィフォトマスクに使用されるガラス基板のような高精度光学部品の光学厚さ、平坦度、及び他の幾何学的特性及び屈折率特性を測定するために広く使用されている。
例えば、干渉計を使用することにより、測定表面により反射される測定波面を基準表面により反射される基準波面と合成して光干渉パターンを形成することができる。光干渉パターンの強度プロファイルの空間変化は、例えば基準表面に対する測定表面のプロファイルの変化によって生じる合成測定波面と合成基準波面との位相差に対応する。位相シフト干渉法(PSI)を使用して、測定表面の位相差、及び対応するプロファイルを高精度に導出することができる。
線形PSIでは、時間とともに直線的に変化する時間変化位相シフトを基準波面と測定波面との間に付与する。光干渉パターンを基準波面と測定波面との間の複数の位相シフトの各位相シフトに対応して記録することにより、光干渉の1周期(例えば、強め合う干渉から弱め合う干渉に、そして強め合う干渉に戻る)を含む一連の光干渉パターンを生成する。光干渉パターンによって、一連の強度値がパターンの各空間位置に対応して定義され、この場合、各一連の強度値は、当該空間位置に対応する合成測定波面と合成基準波面との位相差に等しい位相差を有する位相シフトに対して正弦関数依存性を示す。この技術分野で公知の数学的手法を使用して、各空間位置に対応する位相差を強度値の正弦関数依存性から抽出する。これらの位相差を使用して、例えば基準表面に対する測定表面のプロファイルを含む検査表面に関する情報を求めることができる。このような数学的手法は線形位相シフトアルゴリズムと表記される。
PSIにおける位相シフトは、例えば測定表面から干渉計までの光路長を、基準表面から干渉計までの光路長に対して変化させる変調手段によって生成することができる。例えば、基準表面を測定表面に対して移動させることができる、または変調器を複数のビーム経路のうちの一つのビーム経路に配置することができる。別の構成として、位相シフトは一定の非ゼロ光路差に対応して、測定波面及び基準波面の波長を変化させることにより付与することができる。後者の応用として、波長調整PSIとして知られており、そして例えば、G. E. Sommargrenによる米国特許第4,594,003号明細書に記載されている。線形位相シフトを生成する或るタイプの変調手段(例えば、圧電変換器、波長調整可能なレーザなど)の機能は、例えば帯域制限によって制限することができる。
PSIシステムにおける干渉信号は通常、従来のカメラシステムによって検出され、電子データに変換され、そしてコンピュータに読み出されて分析される。このようなアプリケーションでは、光干渉信号をアレイ状のピクセルに結像させる。電荷は各ピクセルに、入射光の強度によって変わる速度で蓄積される。次に、各ピクセルにおける電荷値がデータ処理ユニットに読み出される、または転送される。
正弦波PSIでは、正弦関数的に時間とともに変化する時間変化位相シフトを、基準光と測定光との間に付与する。光干渉パターンを、基準波面と測定波面との間の複数の位相シフトの各位相シフトに対応して記録することにより、一連の光干渉パターンを、正弦波位相シフトに応答して生成する。線形PSIにおけるように、パターンの各空間位置に対応して、これらの光干渉パターンで、一連の強度値により構成される干渉信号を定義する。しかしながら、線形PSIとは異なり、各干渉信号は、位相シフトに対して複雑な非正弦関数的な依存性を持つ。数値手法を使用して、各空間位置に対応する位相差が、強度値のこの複雑な依存性から抽出される。従って、この情報は、例えば基準表面に対する測定表面のプロファイルを提供することができる。このような数値手法は普通、正弦波位相シフトアルゴリズムと表記される。
正弦波位相シフトが十分大きい場合、結果として得られる干渉信号は、正弦波位相シフト周波数の複数倍の周波数の幾つかの周波数成分により構成される。幾つかの実施形態では、正弦波位相シフトアルゴリズムで、これらの周波数成分の強度を比較して位相差を抽出する。比較に使用される周波数成分を選択的に重み付けすることにより、アルゴリズムで、例えばノイズによって生じる誤差、または校正誤差を補正する。
比較的低い位相シフトレートで動作するPSIシステムは、ノイズの影響を受ける恐れがある。測定が瞬時には行なわれないという事実は、機械振動のような他の時間変化現象がデータをかく乱するように作用するので、測定誤差が生じる。正弦波PSIにより、幾つかの実施形態では、変調手段は、正弦波位相シフト周波数の近傍の比較的狭い帯域で動作するだけで済み、これによって、高い位相シフトレートが実現する。
或る正弦波PSIシステムでは、干渉信号を蓄積し、そして読み出すことができる、カメラフレームレートとして知られるレートで、使用可能な正弦波位相シフト周波数を制限する。幾つかの実施形態では、この制限を回避するカメラシステムが使用される。
一つの態様では、一つの方法は、第1光ビーム及び少なくとも第2光ビームを合成して合成光ビームを形成するステップと、周波数fの正弦波位相シフトを、第1光ビームの位相と第2光ビームの位相との間に付与するステップと、少なくとも一つの干渉信号を合成光ビームの変調に基づいて、正弦波位相シフトに応答して記録するステップであって、干渉信号が少なくとも3つの異なる周波数成分を含む、前記記録するステップと、そして情報を出力するステップと、を含む。各干渉信号に関して、第1及び第2光ビームの光路長の差に関する情報を、干渉信号の少なくとも3つの異なる周波数成分の強度を比較することにより導出する。
幾つかの実施形態では、比較するステップは、該当する重みを、少なくとも3つの異なる周波数成分の各周波数成分の強度に割り当てて、対応する重み付け強度を設定するステップと、そしてこれらの重み付け強度を比較するステップと、を含む。
幾つかの実施形態では、少なくとも3つの異なる周波数成分の各周波数成分は、fの整数倍の周波数を有する。
幾つかの実施形態では、比較するステップは更に、fの偶数倍の周波数を有する少なくとも3つの異なる周波数成分に対応する重み付け強度の和を、fの奇数倍の周波数を有する少なくとも3つの異なる周波数成分に対応する重み付け強度の和と比較するステップを含む。
幾つかのこのような実施形態では、該当する重みは、少なくとも3つの異なる周波数成分のうちの第1周波数成分の強度に対する誤差の影響が、少なくとも3つの異なる周波数成分のうちの第2周波数成分の強度に対する誤差の影響によって打ち消されるように選択される。
幾つかのこのような実施形態では、第1及び第2周波数成分の周波数は、fの同じ偶奇数倍である。
幾つかの実施形態では、少なくとも3つの異なる周波数成分は、fの2倍の周波数よりも高い周波数を有する少なくとも一つの周波数成分を含む。例えば、幾つかの実施形態では、少なくとも3つの異なる周波数成分の各周波数成分は、fの3倍の周波数よりも高い周波数を有する。
幾つかの実施形態では、該当する重みは、誤差を補正するように選択される。例えば、幾つかの実施形態では、該当する重みは、第1周波数成分に対応する重み付け強度に対する誤差の影響が、第2周波数成分に対応する重み付け強度に対する誤差の影響によって打ち消されるように選択される。
幾つかの実施形態では、誤差は、公称値からの正弦波位相シフトのずれの変化を含む。
幾つかの実施形態では、誤差は加算的なランダムノイズを含む。
幾つかの実施形態では、誤差は加算的な同期性ノイズを含む。例えば、幾つかの実施形態では、加算的な同期性ノイズは、周波数ν”のノイズを含み、そして少なくとも3つの異なる周波数成分は、周波数ν”の成分を含まない。
幾つかの実施形態では、誤差は乗算的な同期性ノイズを含む。
幾つかの実施形態では、誤差は同期振動ノイズを含む。例えば、幾つかの実施形態では、同期振動ノイズは低周波数のノイズを含み、そして少なくとも3つの異なる周波数成分は、当該低周波数よりも高い周波数を有する。
幾つかの実施形態では、誤差は位相シフト非線形性を含む。例えば、幾つかの実施形態では、非線形性は2次非線形性を含み、そして少なくとも3つの周波数成分は、2fに等しい周波数の周波数成分を含まない。
幾つかの実施形態では、誤差は位相シフト校正誤差を含む。
幾つかの実施形態では、誤差は位相シフトタイミングオフセット誤差を含む。
概括すると、幾つかの実施形態では、記録するステップは、干渉信号をサンプルレートでサンプリングするステップを含む。例えば、幾つかの実施形態では、サンプルレートに対応するナイキスト周波数は、少なくとも3つの異なる周波数成分の各周波数成分の周波数よりも高い。別の例として、幾つかの実施形態では、サンプルレートに対応するナイキスト周波数は、fの3倍の周波数よりも高い。別の例として、幾つかの実施形態では、サンプルレートに対応するナイキスト周波数は、fの7倍の周波数よりも高い。
幾つかの実施形態では、正弦波位相シフトφ(t)は次の形式で表わされ、
Figure 2010513937
上の式では、uは正弦波位相シフトのずれであり、φはタイミングオフセットであり、そして次式
Figure 2010513937
は、スケーリングされた時間依存性を表わし、この場合、fは正弦波位相シフトの周波数に等しい。
例えば、幾つかの実施形態では、記録するステップは、j=0,1,2,...,N−1とした場合に、正弦波位相シフトの一つの周期の間に、各サンプル位置が時刻tに対応する構成のN個の連続するサンプル位置に対応する強度データg を取得するステップを含む。幾つかの実施形態では、これらのサンプル位置を正弦波位相シフトの一つの周期の中点に対して対称に配置して、j=0,1,2,...,(N−1)/2とした場合に、次式:
Figure 2010513937
が成り立つようにするステップを含む。
幾つかの実施形態では、正弦波位相シフトずれuを十分大きく設定して、位相シフトに応答して記録される干渉信号が、fの3つの異なる整数倍の周波数の周波数成分を含むようにするステップを含む。
幾つかの実施形態では、正弦波位相シフトずれuを非常に大きく設定して、位相シフトに応答して記録される干渉信号が、fの最初の6つの整数倍の周波数の周波数成分を含むようにするステップを含む。
幾つかの実施形態では、u>π/2ラジアンで表わされる関係がある。
幾つかの実施形態では、導出するステップは、該当する第1の重みw (1)を強度データg の各データに割り当てて、対応する第1の重み付け強度を設定するステップと、該当する第2の重みw (2)を強度データg の各データに割り当てて、対応する第2の重み付け強度を設定するステップと、第2の重み付け強度の和に対する第1の重み付け強度の和の比を計算するステップと、そして光路長の差に関する情報を比に基づいて導出するステップと、を含む。幾つかのこのような実施形態では、該当する第1及び第2の重みを選択して誤差を補正するステップを含む。幾つかの実施形態では、タイミングオフセットは公称値φ=0に設定される。幾つかの実施形態では、ずれuは公称値に設定される。
例えば、幾つかの実施形態では、次式:
Figure 2010513937
により表わされる関係があり、上の式では、(hoddは、サンプリングベクトルhoddのj番目の要素であり、(hevenは、サンプリングベクトルhevenのj番目の要素であり、そしてΓeven及びΓoddは、干渉信号のモデルに基づく正規化係数である。幾つかの実施形態では、サンプリングベクトルhodd,hevenは、次式:
Figure 2010513937
により表わされる制約に従って選択される。
幾つかの実施形態では、誤差は、公称値からの正弦波位相シフトのずれの変化を含む。幾つかの実施形態では、サンプリングベクトルhodd,hevenは、これらの正規化係数の比が、公称値からのずれの変化に応答して安定したままであるように選択される。
幾つかの実施形態では、誤差は加算的なランダムノイズを含む。例えば、幾つかの実施形態では、加算的なランダムノイズは平均ノイズを含む。幾つかのこのような実施形態では、サンプリングベクトルhodd,hevenは、次式:
Figure 2010513937
により表わされる制約に従って選択され、上の式では、次式:
Figure 2010513937
で表わされる関係がある。
幾つかの実施形態では、加算的なランダムノイズは二乗平均平方根ノイズを含む。幾つかのこのような実施形態では、サンプリングベクトルhodd,hevenは、量Γodd/Podd及びΓeven/Pevenの絶対値が最大になるという制約に従って選択され、上の式では、次式:
Figure 2010513937
で表わされる関係がある。
幾つかの実施形態では、誤差は加算的な同期性ノイズを含む。例えば、幾つかの実施形態では、加算的な同期性ノイズは、周波数ν”のノイズを含み、そしてサンプリングベクトルhodd,hevenは、次の量:
Figure 2010513937
の絶対値が最小になるという制約に従って選択される。
幾つかの実施形態では、誤差は乗算的な同期性ノイズを含む。例えば、幾つかの実施形態では、乗算的な同期性ノイズは、周波数ν”のノイズを含み、そしてサンプリングベクトルhodd,hevenは、周波数ν”のノイズに対する導出情報の予測感度を、干渉信号のモデルに基づいて最小にするように選択される。別の例として、幾つかの実施形態では、乗算的な同期性ノイズは、周波数fを有し、かつ正弦波位相シフトと同期して発振する正弦波を含み;そしてサンプリングベクトルhodd,hevenは、次の量:
Figure 2010513937
の絶対値が最小になるという制約に従って選択される。例えば、幾つかの実施形態では、共通光源がレーザダイオードを含み、正弦波位相シフトを付与するステップは、ダイオードレーザ光源の波長を正弦関数的に変化させるステップを含み、そして乗算的な同期性ノイズはダイオードレーザ強度ノイズである。
幾つかの実施形態では、誤差は同期振動ノイズを含む。幾つかの実施形態では、同期振動ノイズは、周波数ν”のノイズを含み、そしてサンプリングベクトルhodd,hevenは、周波数ν”のノイズに対する導出情報の予測感度を、干渉信号のモデルに基づいて最小にするように選択される。
幾つかの実施形態では、誤差は、正弦波位相シフトの非線形性を含む。 幾つかの実施形態では、非線形性は2次非線形性であり、そしてサンプリングベクトルhodd,hevenは、次の量:
Figure 2010513937
の絶対値が最小になるという制約に従って選択される。
幾つかの実施形態では、誤差は位相シフトタイミングオフセット誤差を含む。幾つかのこのような実施形態では、サンプリングベクトルhodd,hevenは、次の量:
Figure 2010513937
の絶対値が最小になるという制約に従って選択され、上の式では、φは、タイミングオフセットに対応する公称値であり、そしてδφは、公称値からのずれである。
幾つかの実施形態では、導出するステップは、比の逆正接を計算するステップを含む。
幾つかの実施形態では、記録するステップは、各測定フレームが、j=0,1,2,...,7とした場合にα(t)=jπ/4+π/8が成り立つような時刻tに対応するN=8個の連続する測定フレーム対して、強度データg を取得するステップを含む。導出するステップは、第1光ビームの位相と第2光ビームの位相との位相差θの値を、次の数式:
Figure 2010513937
に基づいて計算するステップを含み、上の式では、j=0,1,2,3とした場合に、次式:
Figure 2010513937
が成り立ち;更に、位相差に関する情報を出力するステップを含む。幾つかの実施形態では、正弦波位相シフトずれuは、2.93ラジアンの公称値に設定され、そしてタイミングオフセットφは、0の公称値に設定される。
幾つかの実施形態では、記録するステップは、各測定フレームが、j=0,1,2,...,7とした場合にα(t)=jπ/8+π/16が成り立つような時刻tに対応する、N=16の連続する測定フレームに対して、強度データg を取得するステップを含む。導出するステップは、第1光ビームの位相と第2光ビームの位相との位相差θの値を、次の数式:
Figure 2010513937
に基づいて計算するステップを含み、上の式では、j=0,1,2,...,7とした場合に、次式:
Figure 2010513937
が成り立つ。幾つかの実施形態では、正弦波位相シフトずれuは、5.9ラジアンの公称値に設定され、そしてタイミングオフセットφは、0の公称値に設定される。
幾つかの実施形態では、比較するステップは、少なくとも3つの周波数の各周波数の干渉信号の周波数変換を計算するステップと、計算されるこれらの周波数変換の絶対値を比較して、第1及び第2光ビームの光路長の差に関する情報を導出するステップと、を含む。幾つかの実施形態では、少なくとも3つの周波数は、正弦波位相シフト周波数の整数倍である。幾つかの実施形態では更に、計算されるこれらの周波数変換のうちの一つ以上の周波数変換の位相を抽出するステップと、そして更に別の情報を、抽出された位相に基づいて導出するステップと、を含む。幾つかの実施形態では、更に別の情報は、正弦波位相シフトのずれの値、及び/又はタイミングオフセットの値である。
幾つかの実施形態では、周波数変換はフーリェ変換、高速フーリェ変換、及び/又は離散余弦変換である。幾つかの実施形態では、高速フーリェ変換のナイキスト周波数はfの3倍の周波数よりも高い。幾つかの実施形態では、離散余弦変換のナイキスト周波数はfの3倍の周波数よりも高い。
幾つかの実施形態では、合成するステップでは、第1光ビームを第1表面に誘導し、第2光ビームを第2表面に誘導し、そして光干渉画像を合成光ビームから形成する。少なくとも一つの干渉信号はそれぞれ、干渉像の異なる位置に対応する。幾つかの実施形態では、情報は、これらの表面のうちの一つの表面の表面プロファイルを含む。
別の態様では、幾つかの実施形態においては、動作中に、共通光源から生成される第1光ビーム及び第2光ビームを合成して合成光ビームを形成する干渉計と;動作中に、正弦波位相シフトを、第1光ビームの位相と第2光ビームの位相との間に付与する位相シフト要素と;合成光ビームを検出し、そして少なくとも一つの干渉信号を合成光ビームの変調に基づき、位相シフトに応答して供給するように配置される光検出器と;そして位相シフト要素及び光検出器に接続される電子コントローラと、を備える。コントローラは、第1及び第2光ビームの光路長の差に関する情報を、干渉信号の少なくとも3つの周波数成分の強度を比較することにより導出するように構成される。
幾つかの実施形態では、干渉計はリニク(Linnik)干渉計,ミラウ(Mirau)干渉計,ファブリ−ペロー(Fabry−Perot)干渉計,ワイマン−グリーン(Twyman−Green)干渉計,フィゾー(Fizeau)干渉計,ポイント回折(point−diffraction)干渉計,マイケルソン(Michelson)干渉計,またはマッハ−ツェンダー(Mach−Zeder)干渉計である。
幾つかの実施形態では、干渉計は非等光路長干渉計であり、そして位相シフト要素は、これらの光ビームのうちの少なくとも一つの光ビームの波長を変化させるように構成される。
幾つかの実施形態では、位相シフト要素は、波長調整可能なダイオードレーザである。
幾つかの実施形態では、第1光ビームは表面に誘導され、そして位相シフト要素は、表面に接続されるトランスデューサである。
幾つかの実施形態では、位相シフト要素は音響−光学変調器である。
幾つかの実施形態では、位相シフト要素は電光変調器である。
幾つかの実施形態では、干渉計は動作中に、第1光ビームを第1表面に誘導し、第2光ビームを第2表面に誘導し、そして光干渉画像を合成光ビームに基づいて形成する。少なくとも一つの干渉信号はそれぞれ、干渉像の異なる位置に対応する。例えば、幾つかの実施形態では、情報は、これらの表面のうちの一つの表面の表面プロファイルを含む。
別の態様では、幾つかの実施形態においては、一つの方法は、共通光源から生成される第1光ビーム及び第2光ビームを合成して合成光ビームを形成するステップと;周波数fを有し、かつ少なくとも2つの連続する周期を含む正弦波位相シフトを、第1光ビームの位相と第2光ビームの位相との間に付与するステップと;第1及び第2光ビームの光路長の差に関する情報を、位相シフトに応答して生成される干渉信号に基づき、少なくとも2つの周期の期間中に導出するステップと;情報を出力するステップと、を含む。
幾つかの実施形態では、情報の導出は、干渉信号の4つよりも多くの強度値に基づいて、正弦波位相シフトの各周期の期間中に行なわれる。
幾つかの実施形態では、fは50Hzよりも高い、1kHzよりも高い、または100kHzよりも高い。
別の態様では、幾つかの実施形態においては、一つの装置は、第1光ビームを第2光ビームと合成して光干渉パターンを形成するように構成される干渉計システムを含む。干渉計は、周波数fを有し、かつ繰り返し周期を含む正弦波位相シフトを、第1光ビームの位相と第2光ビームの位相との間に付与するように構成される変調器を含む。本装置は更に、光干渉パターンを測定するように配置されるカメラシステムを含む。カメラシステムは、これらの周期が繰り返されている間に、周期のうちの異なるサンプル位置に対応する時間積分画像フレームを個別に蓄積するように構成される。
幾つかの実施形態では、周期のうちの異なる部分は、i=0,1,...,N−1とした場合に周期の中点に対して対称に配置されるN個のサンプル位置を含む。個別に蓄積されるフレームは、i=0,1,...,(N−1)/2とした場合にN/2個のフレームfを含む。フレームfはサンプル位置p及びpN−1−iに対応する。
幾つかの実施形態では、fは10kHzよりも高い、100kHzよりも高い、250kHzよりも高い、1MHzよりも高い。
幾つかの実施形態は更に、カメラシステムに接続され、かつカメラシステムからの時間積分フレームをデジタル情報に変換して引き続き処理するように構成される電子プロセッサを含む。幾つかの実施形態では、引き続き処理するステップは、正弦波位相シフトアルゴリズムを適用して、第1及び第2光ビームの光路長の差に関する情報を導出するステップを含む。幾つかの実施形態では、アルゴリズムで誤差を補正する。
幾つかの実施形態では、カメラシステムは、時間積分画像フレームを電子プロセッサに、1kHzよりも低いレートで送信するように構成される。
別の態様では、幾つかの実施形態においては、一つの方法は、第1光ビームを第2光ビームと合成して光干渉パターンを形成するステップと;繰り返し周期を含む正弦波位相シフトを、第1光ビームの位相と第2光ビームの位相との間に付与するステップと;そして、これらの周期が繰り返されている間に、周期のうちの異なるサンプル位置に対応する時間積分画像フレームを個別に蓄積するステップと、を含む。
幾つかの実施形態では、周期のうちの異なる部分は、i=0,1,...,N−1とした場合に周期の中点に対して対称に配置されるN個のサンプル位置pを含む。個別に蓄積されるフレームは、i=0,1,...,(N−1)/2とした場合にN/2個のフレームfを含む。フレームfはサンプル位置p及びpN−1−iに対応する。
別の態様では、幾つかの実施形態においては、一つの方法は、共通光源から導かれる第1光ビーム及び第2光ビームを合成して合成光ビームを形成するステップと;周波数fの正弦波位相シフトを、第1光ビームの位相と第2光ビームの位相との間に付与するステップと;正弦波位相シフトの一つの周期の期間中に、各測定フレームが各測定フレームが、j=0,1,2,3とした場合にα(t)=jπ/2が成り立つように時刻tに対応する、N=4個の連続する測定フレームに対応する強度データg を取得することにより、正弦波位相シフトに応答して、合成光ビームの変調に基づき少なくとも一つの干渉信号を記録するステップと; 第1光ビームの位相と第2光ビームの位相との位相差θを、次の数式:
Figure 2010513937
に基づいて導出するステップと;そして位相差に関する情報を出力するステップと、を含む。
幾つかの実施形態では、正弦波位相シフトずれは、2.45ラジアンの公称値に設定され、そして正弦波位相オフセットと強度値の取得との間のタイミングオフセットは、0ラジアンの公称値に設定される。
別の態様では、幾つかの実施形態においては、一つの方法は、共通光源から導かれる第1光ビーム及び第2光ビームを合成して合成光ビームを形成するステップと;周波数fの正弦波位相シフトを、第1光ビームの位相と第2光ビームの位相との間に付与するステップと;正弦波位相シフトの一つの周期の期間中に、各測定フレームが、j=0,1,2,...,7とした場合にα(t)=jπ/4+π/8が成り立つような時刻tに対応する、N=8個の連続する測定フレームに対して、強度データg を取得することにより、正弦波位相シフトに応答して、合成光ビームの変調に基づき少なくとも一つの干渉信号を記録するステップと;第1光ビームの位相と第2光ビームの位相との位相差θを、次の数式:
Figure 2010513937
に基づいて導出するステップであって、j=0,1,2,3とした場合に、次式:
Figure 2010513937
が成り立つ、前記導出するステップと;そして位相差に関する情報を出力するステップと、を含む。
幾つかの実施形態では、正弦波位相シフトずれuは、2.93ラジアンの公称値に設定され、そして正弦波位相シフトと強度値の取得との間のタイミングオフセットは、0ラジアンの公称値に設定される。
別の態様では、幾つかの実施形態においては、一つの方法は、共通光源から生成される第1光ビーム及び第2光ビームを合成して合成光ビームを形成するステップと;周波数fの正弦波位相シフトを、第1光ビームの位相と第2光ビームの位相との間に付与するステップと;正弦波位相シフトの一つの周期の期間中に、各測定フレームが、j=0,1,2,...,7とした場合にα(t)=jπ/8+π/16が成り立つような時刻tに対応する、N=16個の連続する測定フレームに対応する強度データg を取得することにより、正弦波位相シフトに応答して、合成光ビームの変調に基づき少なくとも一つの干渉信号を記録するステップと;第1光ビームの位相と第2光ビームの位相との位相差θを、次の数式:
Figure 2010513937
に基づいて導出するステップであって、j=0,1,...,7とした場合に、次式:
Figure 2010513937
が成り立つ、前記導出するステップと;そして位相差に関する情報を出力するステップと、を含む。
幾つかの実施形態では、正弦波位相シフトずれは、5.9ラジアンの公称値に設定され、そして正弦波位相シフトと強度値の取得との間のタイミングオフセットは、0ラジアンの公称値に設定される。
実施形態は、上に説明した種々の実施形態に含まれる機能または特徴のうちのいずれの機能または特徴も含むことができる。
本明細書において使用される「光」及び「光学的」という用語は、可視電磁放射線のみを指すのではなく、紫外線領域、可視光領域、近赤外線領域、及び赤外線スペクトル領域のうちのいずれの領域の電磁放射線をも含む。
特に断らない限り、本明細書において使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者が共通に理解するものと同じ意味を有する。参照により本明細書に組み込まれる文書と相容れない事態が生じる場合には、本開示が優先する。
他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明から明らかになる。
機械式位相シフトを特徴とする正弦波位相シフト干渉計システムの模式図である。 4サンプル位置正弦波位相シフトアルゴリズムに用いられるデータ取得方法の模式図である。 8サンプル位置正弦波位相シフトアルゴリズムに用いられるデータ取得方法の模式図である。 16サンプル位置正弦波位相シフトアルゴリズムに用いられるデータ取得方法の模式図である。 正弦波位相シフトに応答して記録される例示的な干渉信号の強度のプロットである。 最初の6つの第1種ベッセル関数のプロットである。 図5aに示す例示的な干渉信号の複数の周波数成分のうちの1次周波数成分の強度のプロットである。 4サンプル位置アルゴリズムにおいて使用されるサンプリングベクトルの周波数感度のプロットである。 4サンプル位置アルゴリズムにおける位相シフトずれの関数としての正規化係数のプロットである。 8サンプル位置アルゴリズムにおいて使用されるサンプリングベクトルの周波数感度のプロットである。 8サンプル位置アルゴリズムにおける位相シフトずれの関数としての正規化係数のプロットである。 16サンプル位置アルゴリズムにおいて使用されるサンプリングベクトルの周波数感度のプロットである。 16サンプル位置アルゴリズムにおける位相シフトずれの関数としての正規化係数のプロットである。 8サンプル位置アルゴリズムにおける乗算的な同期性ノイズに対する測定感度をノイズ周波数に対してプロットしている。 16サンプル位置アルゴリズムにおける乗算的な同期性ノイズに対する測定感度をノイズ周波数に対してプロットしている。 8サンプル位置アルゴリズムにおける同期振動ノイズに対する測定感度をノイズ周波数に対してプロットしている。 16サンプル位置アルゴリズムにおける乗算的な同期性ノイズに対する測定感度をノイズ周波数に対してプロットしている。 2次非線形性を有する正弦波位相シフトのプロットを示す。 3次非線形性を有する正弦波位相シフトのプロットを示す。 干渉信号のフーリェ変換の絶対値のプロットである。 波長調整位相シフトを用いた正弦波位相シフト干渉計システムの模式図である。 カメラシステムを備える正弦波位相シフト干渉計システムの模式図である。 強度データを個別のアキュムレータに時間軸上で別のルートで供給する様子を模式的に示している。 強度データを個別のアキュムレータに時間軸上で別のルートで供給する別の方法を模式的に示している。 種々の次数の位相シフト非線形性に対するアルゴリズム感度を示す表である。
正弦波位相シフト干渉計システム10の模式図を図1に示す。正弦波位相シフト干渉計システム10は、測定対象物40の前側表面44のプロファイルを測定するように適合させる。正弦波位相シフト干渉計システム10はフィゾー干渉計20と、測定対象物40を干渉計20に対して位置決めするマウント50と、コンピュータなどのコントローラ60とを含む。正弦波位相シフト干渉計システム10は光源22(例えば、レーザ)と、ビームスプリッタ26と、コリメート光学系28と、結像光学系31と、電荷結合素子(CCD)カメラ32と、そしてCCDカメラ32により検出される画像を保存するフレームグラバー33と、を含む。正弦波位相シフト干渉計システム10には更に基準フラット30が含まれ、基準フラット30は並進移動可能なステージ41に取り付けられる。並進移動可能なステージはコントローラ60とドライバ24を介して通信する。基準フラット30の後側表面によって、干渉計の反射基準表面36が定義されるのに対し、基準フラット30の前側表面34には反射防止コーティングが設けられ、そして追加される形か、または別の構成として、基準フラット30の前側表面を後側表面36に対して傾斜させて、後続の全ての測定における前側表面34による反射の影響が小さくなるか、または無くなるようにすることができる。
動作状態では、コントローラ60はドライバ24に指示して、並進移動可能なステージ41を移動させることにより、基準フラット30を前後に揺動させ、そして前側表面44と基準フラット30の反射基準表面36との光路差を変化させる。基準表面36の位置を正弦関数的に時間軸上で変化させることにより、正弦波位相シフトを生成する。コントローラ60は更にフレームグラバー33に指示して、CCDカメラ32によって複数の取得時間に正弦波位相シフトが生じている間に検出される光干渉パターンの画像を保存させる。画像フレームを取得するレートはフレームレートとして知られている。フレームグラバー33は画像をコントローラ60に送信して分析する。幾つかの実施形態では、測定対象物は並進移動可能なステージに取り付けられ、そして前側表面44を並進移動させて正弦波位相シフトを生成する。幾つかの実施形態では、測定対象物及び基準対象物を共に、可動ステージに取り付ける。
動作状態では、光源22は波長λの光をビームスプリッタ26に誘導し、ビームスプリッタ26が次に、光をコリメートレンズ28に誘導して光を平行にする。基準表面36で光の第1部分を反射して基準波面を形成し、そして測定対象物40の表面44で、光の更に別の部分を反射して測定波面を形成する。次に、レンズ28及び31で基準波面及び測定波面をCCDカメラ32に誘導し、CCDカメラの位置で、これらの波面が光干渉画像を形成する。
CCDカメラ32は、基準表面36の位置が時刻に対して正弦関数的に変化することに応答して、干渉信号を時間の関数として取得する。コントローラ60は記録される干渉信号を以下に説明するように保存し、そして分析する。
通常の実施形態では、正弦波位相シフト周波数は、例えば約50Hz以上、約200Hz以上、または約1kHz以上である。以下に説明するカメラシステムを特徴とする実施形態では、100kHz超の正弦波位相シフト周波数を用いる、または1MHz超の正弦波位相シフト周波数をも用いる。
コントローラ60は干渉信号を分析して、測定表面と基準表面との間の光路長(OPL)変化に対応する位相差θ(x,y)を次式のように導出する:
Figure 2010513937
上の式では、これらの表面は物理ギャップLだけ離間し、nはギャップの材料の屈折率であり、Φは全体に共通な一定位相である。ギャップL及び位相差θのx及びy依存性を式1に明示的に示すことにより位相差の空間変化を表わし、この空間変化は検出器の異なる素子によって捕捉される。幾つかの実施形態では、屈折率nもx及びyの依存性を有する。この位相変化プロファイルまたは位相マップの抽出が、位相シフト干渉法において通常、注目される情報となる。例えば、基準表面の表面プロファイルが正確に特徴付けられると仮定すると、測定表面の表面プロファイルはθ(x,y)から抽出することができる。簡潔さを優先させるために、位相差θのx及びy依存性は以下の記述では無いものとする。
幾つかの実施形態では、正弦波位相シフトの1周期の期間中、コントローラ60は干渉信号を周期のN個のサンプル位置でサンプリングする。コントローラ60はサンプリング済みの干渉信号を、j=0,1,...,N−1とした場合に、一連のN個の強度値g の形式で保存する。コントローラ60は位相差を、以下の形式の数式を使用して計算する:
Figure 2010513937
上の式では、w (1)は強度値g に対応する第1の重みであり、そしてw (2)は強度値g に対応する第2の重みである。
幾つかの実施形態では、Nは4以上、8以上、または16以上に等しい整数値である。正弦波位相シフト周波数fが与えられる場合、1周期当たりのサンプル位置の数Nによって、サンプリングのナイキスト周波数が定義される。以下に説明するように、サンプリングレートの逆数の1/2に等しいナイキスト周波数は、例えば正弦波位相シフトアルゴリズムで干渉信号の周波数成分を正確に測定する際の最大周波数に合致する。
或る実施形態では、重みw (1)及びw (2)の値は、干渉信号のモデルに基づいて選択される。当該モデルに基づいて、幾つかの実施形態では、アルゴリズムを、例えばノイズまたは校正誤差によって生じる測定誤差を補正するように適合させることができる。このようなモデルの一つの例を以下に詳細に説明する。
種々の実施形態では、式(2)に基づくアルゴリズムの性能は、以下に詳細に説明するように、正弦波位相シフトのずれ(すなわち、片振幅)によって変わる。或る実施形態では、位相シフトの片振幅は、例えば約π/2ラジアン以上、約πラジアン以上、または2πラジアン以上である。
例えば、図2に示すように、幾つかの実施形態では、コントローラは位相シフト機構を駆動して、2.45ラジアンの片振幅を有する正弦波位相シフト301を付与する。正弦波位相シフトの1周期の期間中、コントローラは、j=0,1,2,3とした場合に、干渉信号を一連の4つの強度値g として保存する。これらの強度値は、正弦波位相シフト周期の中点に対して対称に配置されるN=4個のサンプル位置302で取得される。コントローラ60は位相差を、次式を使用して計算する:
Figure 2010513937
別の例として、図3に示すように、幾つかの実施形態では、コントローラは位相シフト機構を駆動して、2.93ラジアンのずれ(すなわち、片振幅)を有する正弦波位相シフト401を付与する。正弦波位相シフトの1周期の期間中、コントローラは、j=0,1,...,7とした場合に、干渉信号を一連の8つの強度値g として保存する。これらの強度値は、正弦波位相シフト周期の中点に対して対称に配置されるN=8個のサンプル位置402で取得される。コントローラ60は位相差を、次式を使用して計算する:
Figure 2010513937
上の式では、j=0,1,2,3とした場合に、次式:
Figure 2010513937
が成り立つ。
別の例として、図4に示すように、幾つかの実施形態では、コントローラ60は位相シフト機構を駆動して、5.4ラジアンのずれを有する正弦波位相シフトを付与する。正弦波位相シフト401の1周期の期間中、コントローラ60は、j=0,1,...,15とした場合に、干渉信号を一連の16個の強度値g の形式で保存する。これらの強度値は、正弦波位相シフト周期の中点に対して対称に配置される16個のサンプル位置402で取得される。コントローラ60は位相差を、次式を使用して計算する:
Figure 2010513937
上の式では、j=0,1,2,...,7とした場合に、対称性によって次式:
Figure 2010513937
が成り立つ。
或る実施形態では、データ取得を、正弦波位相シフトの複数の周期に亘って繰り返し、位相差を各周期に対応して計算し、そして計算値を平均してノイズを低減する。例えば、幾つかの実施形態では、強度データを複数の連続する周期に亘って取得する。コントローラ60は位相差を、正弦波位相シフトの第1周期の期間中に取得される強度データに基づいて計算すると同時に、強度データを次の周期の期間中に取得する。
幾つかの実施形態では、各サンプル位置で取得される強度値を複数の周期に亘って平均する。コントローラ60は位相差を、平均強度値を式(2)の値g に代入することにより計算する。
種々の実施形態では、重み値w (1)及びw (2)は次のモデルに基づいて選択される。正弦波位相シフト干渉計の実施形態では、光干渉画像の単一の画像ポイントに対応する正規化干渉信号は次式のようにモデル化される:
Figure 2010513937
上の式では、Vは干渉縞視認性であり、qは平均強度であり、そしてφ(t)は時間変化位相シフトである。
正弦波位相シフトは次式で表わされる余弦関数である:
Figure 2010513937
上の式では、uはラジアンで表わされる位相シフトずれであり、φは、例えばデータ取得の開始(例えば、フレームグラバーによって駆動されるCCDカメラによる)に対する時間変化位相シフトの開始の遅延によって変わるタイミングオフセットである。余弦関数のスケーリングされた時間依存性は次式で与えられる:
Figure 2010513937
上の式では、fは、例えばHzで表わされる正弦波位相シフト周波数である。結果として得られる強度信号は、複数の周波数成分により構成される複雑な関数である。図6aは、例示的なモデル干渉信号601を示している。
モデル干渉信号は次式のように展開することができ:
Figure 2010513937
上の式では、αが時間変数の代わりに使用されるが、その理由は、αが時間に直線的に比例するからである。次式により表わされるJacobi−Anger(ヤコビ−アンガー)展開:
Figure 2010513937
上の式では、次のような関係が成り立ち:
Figure 2010513937
そして、上の式では、Jν(u)は、ν番目の第1種ベッセル関数を表わす。図5bは、最初の5つのベッセル関数の挙動を示している。
干渉信号の時間変化部分は、時間変化位相シフト基本周波数の高調波(すなわち、基本周波数の整数倍)の周波数成分により構成される。図5cは、位相シフト周波数の最初の4つの高調波を含む例示的な干渉信号601の周波数成分602を示している。これらの周波数成分の相対位相は干渉位相差θの影響を受けない。従って、線形位相シフトとは異なり、位相差は、干渉変調の位相推定によって求めるということができない。しかしながら、正弦波PSIでは、正弦波位相シフト周波数の偶数次高調波の周波数成分の強度はθの余弦に比例し、そして奇数次高調波の周波数成分の強度はθの正弦に比例する。従って、偶数次周波数成分及び奇数次周波数成分の相対強度を比較することにより、θの直交値が得られる。
種々の実施形態においては、干渉信号の検出では、光子を、蓄積バケツ(integrating bucket)としても知られているように、滞留時間に亘って収集する。時間変化位相シフトは、この滞留時間のあいだに継続され、信号が効果的に積分される。αの所定値において時間区間β/2πfに亘って積分される強度の値は次式のように表わされる:
Figure 2010513937
フレーム積分は、高い次数の高調波の周波数成分を、次式により表わされる係数だけ減衰させることができるという効果がある:
Figure 2010513937
モデル干渉信号は次式のように展開することができる:
Figure 2010513937
上の式では、D(θ)は式(14)で表わされる通りであり、そして次式のような関係がある:
Figure 2010513937
幾つかの実施形態では、干渉信号を構成する周波数成分の周波数は、これらの周波数が正弦波位相シフト基本周波数f、及び当該基本周波数の高調波に関連付けられるので、正確に判明する。通常の実施形態では、正弦波位相シフト周波数は高い精度で設定することができる。例えば、図1に示す実施形態では、ドライバ24は高精度信号発生器を含むことができ、高精度信号発生器は並進移動可能なステージ41を駆動して、正確に判明する周波数で振動させるので、正確に判明する周波数を有する正弦波位相シフトを生成することができる。更に、式(20)及び(21)に現われるベッセル関数の重みのために、十分小さい振幅を有する正弦波位相シフトに対して、最初の幾つかの高調波の周波数成分の強度のみが重要である。これにより、正弦波位相シフトアルゴリズムでは、注目周波数に合わせたサンプリングポイントであって、位相シフト1周期当たり数個のサンプリングポイントしか持たない離散窓を用いることができる。
更に、通常の実施形態では、タイミングオフセットφは、正弦波位相シフト駆動信号のタイミングに固有の固定値である。例えば、φがゼロまたはπに設定される実施形態では、モデル干渉信号g(θ、α)は、α=0に対して対称な余弦関数のみを含む。この場合、干渉信号の実数値の離散的にサンプリングされたフーリェ余弦変換は次式で表わされ:
Figure 2010513937
上の式では、サンプルは、αから始まり、かつΔαだけ離間した一連のP個のスケーリングされた時間αで採取され、αは次式で与えられる:
Figure 2010513937
上の式では次式のような関係がある:
Figure 2010513937
次式で表わされる正規化サンプリングベクトル:
Figure 2010513937
は、タイミングオフセットφ=0の場合に、高調波ν’のモデル干渉信号の周波数成分のθ依存振幅を検出し、θ依存振幅は次式で表わされる:
Figure 2010513937
スパースサンプリングは、シングル周波数変換Rν’(θ)が実際には、単なる選択値ν’以外の周波数に対する感度が高いことを意味する。サンプリングベクトルcν’を状況に応じて選択して、サンプリングベクトルが正弦波位相シフト周波数の偶数次高調波、または奇数次高調波に対してのみ高い感度を示すようにする。更に、次式:
Figure 2010513937
を満たして、信号のDC部分が結果に影響を与えることがないようにすることが望ましい。
一連の候補周波数ν’を選択して、位相差θを導出するアルゴリズムに取り入れる。和を奇数次及び偶数次の候補周波数に対して取って、正弦波位相シフト周波数の奇数次及び偶数次の高調波の干渉信号周波数成分の強度を測定し、これらの周波数成分の強度は次式により表わされる:
Figure 2010513937
上の式では、γν’は、最終結果Rodd(θ)に対する各高調波の干渉信号周波数成分の影響度を重み付けする定数係数である。これらの式は次式のように簡略化される:
Figure 2010513937
上の式では、最終アルゴリズムの係数ベクトルhodd,hevenは次式のように表わされる:
Figure 2010513937
これらの係数ベクトルは、次式で表わされるように直交し:
Figure 2010513937
そして適切な高調波に対してのみ高い感度を示して、ν=2,4,6,...及びν=1,3,5,...とした場合に、次式のような関係が成り立つようになることが望ましいことに留意されたい:
Figure 2010513937
φ=0とした場合のモデル干渉信号g(θ、α)を使用すると、対応する正規化定数は次式のように表わされ:
Figure 2010513937
上の式では次式のような関係があり:
Figure 2010513937
上の式では、φはゼロに近い固定の既知の値をとる。従って、干渉位相角θは次式で与えられる:
Figure 2010513937
上の式は、或るクラスの正弦波位相シフトアルゴリズムに対応する基本形を表わす。特定アルゴリズムは、特定値を期間P当たりのサンプルポイントの数、正弦波位相シフト振幅u、及び係数ベクトルhodd,hevenに対応して選択することにより定義される。一旦、選択されると、これらの値によって、式(2)に現われる一連の重みが次式のように定義される:
Figure 2010513937
種々の実施形態では、重み値を選択することにより、正弦波位相シフトアルゴリズムの性能を調整して、ノイズ及び/又は校正誤差(例えば、位相ずれ校正誤差、振動ノイズ、加算的な、または乗算的なランダムノイズなど)を補正する。係数ベクトルhodd,hevenを選択することにより、誤差補正アルゴリズムを提供する。例えば、通常の実施形態では、位相シフトずれuに含まれる誤差、及び種々のノイズ発生源(例えば、加算的な位相/強度ノイズ、及び乗算的な位相/強度ノイズ)のような外乱が生じている状態で安定な正規化定数の比Γeven/Γoddを維持する係数ベクトルが選択される。
幾つかの実施形態では、位相シフトが十分大きい(例えば、π/2ラジアンよりも大きい)ので、正弦波位相シフトによって、位相シフト周波数の複数の高調波の周波数成分の強度が大きい干渉信号が生成される。更に、好適な実施形態では、システムは干渉信号を、正弦波位相シフト周波数の数倍に等しいナイキスト周波数でサンプリングすることにより、複数の周波数成分(すなわち、ナイキスト周波数よりも低い周波数を有する成分)が正確に測定される。これらの条件の下では、アルゴリズムを使用して、干渉信号の複数の(例えば、3つ以上の)周波数成分の強度を比較して、誤差補正の精度を向上させることができる。例えば、以下に説明する詳細例に示されるように、幾つかの実施形態では、係数ベクトルは、干渉信号の複数の周波数成分のうちの一つの周波数成分の測定強度が外乱によって変化する場合に、アルゴリズムへの影響が、一つ以上の更に別の周波数成分の強度の反対方向の変化とバランスするように設定される。別の例として、以下に更に示す幾つかの実施形態では、係数ベクトルは、これらのベクトルが、ノイズレベル(例えば、周囲からの振動)が大きい場合の周波数の周波数成分に対して低い感度を示すように設定される。
以下の例では、上に提示されるモデルに基づく重みの選択について説明するが、これらの重みは、式(3),(4),及び(6)でそれぞれ表わされる4、8、及び16サンプル位置正弦波位相シフトアルゴリズムに現われる。各アルゴリズムの性能は上のモデルに基づいて分析される。
図2によれば、幾つかの実施形態では、4カメラフレームの強度データが正弦波位相シフトの一つの期間に亘って等間隔で離れたN=4のサンプル位置302で取得されるので、j=0,1,2,3とした場合に次式が得られる:
Figure 2010513937
データ取得レートのナイキスト周波数は、正弦波位相シフト周波数の2倍に等しい。正弦波位相シフト振幅をu=2.45に設定することにより、確実に1次高調波及び2次高調波の両方が干渉信号に影響するようになる。式(32)〜(36)によって課される制約に従って、係数ベクトルは、正弦波位相シフト周波数の1次及び2次高調波に対して高い感度を示すように選択され、次式のように表わされる:
Figure 2010513937
位相シフトずれu=2.45の場合の式(37)及び等式(38)に基づくガンマ正規化は次式のように表わされる:
Figure 2010513937
等式(41)を簡略化すると、次式のように式(3)の表現になる:
Figure 2010513937
図6aは、係数ベクトルhodd,hevenの周波数感度を示している。ピーク701及び702は、これらの係数ベクトルが、正弦波位相シフト周波数の1次及び2次高調波の干渉信号周波数成分に対して高い感度を示すことを示唆している。これらの周波数成分は、ナイキスト周波数の周波数を有するか、またはナイキスト周波数よりも低い周波数を有するので、アルゴリズムによって正確に測定される。ピーク703及び704は、これらの係数ベクトルも、3次及び6次高調波の周波数成分に対して高い感度を示すことを示唆している。しかしながら、これらの周波数成分は、ナイキスト周波数よりも高い周波数を有するので、アルゴリズムによって正確に測定されるということがない。従って、位相差θを導出するために、アルゴリズムで、2つの正確に測定される周波数成分、すなわち干渉信号の最初の2つの周波数成分の強度を比較する。
アルゴリズムがナイキスト周波数よりも高い周波数の周波数成分に対して高い感度を示すことは好ましくない。例えば、選択される係数ベクトルを用いて、式(30)に含まれる同じ符号の1次及び3次高調波の周波数成分の和演算を施すということは魅力に欠ける。その結果、図6bに示すように、正弦波位相シフト振幅uの関数としての係数Γodd,Γevenが互いに非常に大きな相対勾配で交差して、校正誤差に対して非常に高い感度を示すようになる。2次高調波よりも高い次数の高調波がπ/2サンプリングレートでサンプリングされてナイキスト周波数以下の周波数でサンプリングされるので、異なる重みで選択的に重み付けする、例えば1次及び3次高調波の周波数成分を選択的に重み付けしてアルゴリズム性能を更に向上させるということは難しい。
図3によれば、幾つかの実施形態では、8カメラフレームの強度データが、正弦波位相シフトの一つの期間に亘って等間隔で離れたサンプル位置402で取得されるので、j=0,1,...,7とした場合に次式が得られる:
Figure 2010513937
このデータ取得レートのナイキスト周波数は、正弦波位相シフト周波数の4倍に等しい。正弦波位相シフト振幅を値u>πに設定することにより、1次、2次、及び3次高調波が干渉信号に影響を与えるようになる。式(32)〜(36)によって課される制約に従って、係数ベクトルは、正弦波位相シフト周波数の1次、2次、及び3次高調波に対して高い感度を示すように選択され、次式のように表わされる:
Figure 2010513937
位相シフトずれu=2.93の場合の式(37)及び式(38)に基づくガンマ正規化は次式のように表わされる:
Figure 2010513937
データ取得の特有の対称性を使用して、式(41)を簡略化すると、次式のように式(4)の表現になる:
Figure 2010513937
上の式では、j=1,2,3とした場合に次式のような関係がある:
Figure 2010513937
フレーム平均により基本的に、8フレームアルゴリズムを、正弦波位相シフトの下側ポイントに対して対称に取得される2つの4フレームアルゴリズムに減らすことができる。
図7aは、係数ベクトルhodd,hevenの周波数感度を示している。ピーク801,802,803は、これらの係数ベクトルが、ナイキスト周波数よりも低い周波数の3つの高調波(1次、2次、及び3次)の周波数成分に対して高い感度を示すことを示唆している。従って、位相差θを導出するために、アルゴリズムで干渉信号の3つの周波数成分の強度を比較する。
係数ベクトルhoddは、3次高調波の干渉信号周波数成分が、式(28)に現われる和に対する支配的な寄与因子となるように選択される。1次高調波の周波数成分は、約1/2の重みを付けて減算される。これは、これらの2つの周波数成分をバランスさせることができるので有利である。例えば、これらの成分のうちの一方の成分の強度に対する誤差の影響は、他方の成分に対する当該同じ誤差の影響によって相殺され易くなるので、アルゴリズムに対する誤差の全体的な影響を補正することができる。この補正による肯定的な結果を図7bに示す。位相シフトずれu=2.93の場合、正弦波位相シフト振幅uの関数としての係数Γodd,Γevenが互いにゼロの相対勾配で交差する。従って、以下に詳細に説明するように、アルゴリズムは、例えば校正誤差に対して相対的に低い感度を示すようになる。
図4によれば、幾つかの実施形態では、16カメラフレームの強度データが、正弦波位相シフトの一つの期間に亘って等間隔で離れたサンプル位置502で取得されるので、j=0,1,...,15とした場合に次式が得られる:
Figure 2010513937
このデータ取得レートのナイキスト周波数は、正弦波位相シフト周波数の8倍に等しい。正弦波位相シフト振幅を値u>πに設定することにより、4次以上の高調波の周波数成分が干渉信号に影響を与えるようになる。係数ベクトルhodd,heven、及び正弦波位相シフト振幅uは、式(32)〜(36)によって課される制約に従って、更には次式により表わされる更に別の制約:
Figure 2010513937
及び、次式により表わされる公称位相シフトずれuの近傍の可能な最大範囲の値に関する制約に従って選択される:
Figure 2010513937
以下に詳細に説明するように、これらの条件によって確実に、アルゴリズムで、例えば位相シフト振幅の校正誤差の影響を低減する、または補正することができる。例えば、上の制約は、正弦波位相シフト振幅u=5.9を設定し、そしてパラメータを次式のように選択することにより十分満たされる:
Figure 2010513937
式(37)及び(38)を使用し、そしてアルゴリズム係数を再正規化することにより次式が得られる:
Figure 2010513937
式(41)を計算すると、次のように式(6)の表現まで簡略化される。
Figure 2010513937
上の式では、j=0,1,...7とした場合に、対称性によって次式のような関係が成り立つ:
Figure 2010513937
図8aは、係数ベクトルhodd,hevenの周波数感度を示している。ピーク901,902,及び903は、これらの係数ベクトルが主として、4次、5次、及び6次の高調波の周波数成分に対して高い感度を示すことを示唆している。これらの係数ベクトルは、これらの次数よりも低い次数の高調波に対しても高い感度を示す。図8bに示すように、アルゴリズムは、式(60)及び(61)で与えられる制約を満たし、そして同じ比Γodd/Γevenを、広範囲の位相シフトずれ値に亘って維持する。従って、以下に更に説明するように、アルゴリズムは、例えば校正誤差に対して相対的に低い感度を示すことになる。
或る実施形態では、正弦波位相シフトアルゴリズムで、幾つかのタイプのノイズ及び誤差のうちの一つ以上のタイプのノイズ及び誤差を補正する。正弦波位相シフトずれu及び係数ベクトルhodd,hevenは、上の例におけるように、種々の制約に従って選択されて、種々のタイプの誤差を低減するアルゴリズムを実現する。
幾つかの実施形態では、位相シフトアルゴリズムで、加算的なランダムノイズの影響を低減する、または補正する。純粋にランダムかつ加算的なノイズの代表的な発生源には、検出器における熱雑音が含まれる。ランダムノイズn(t)によって、小さい位相誤差εに対応する誤差ηが生じ、誤差ηは次式により表わされる:
Figure 2010513937
正接関数をη及びηの両方に関して2次で展開すると(ε≪1)、平均誤差及び平均2乗誤差は次式のように表わされる:
Figure 2010513937
誤差を、nとしてサンプリングされるランダムノイズn(t)の項として表現すると、次式が得られる:
Figure 2010513937
上の式では、次式のような関係がある:
Figure 2010513937
ノイズの平均値がゼロであり、かつ当該ノイズがサンプル毎に相関することがない場合は次式が成り立つ:
Figure 2010513937
従って、式(27)及び式(34)が成り立つと仮定すると次式が得られる:
Figure 2010513937
式(73)を2次まで展開すると(σ≪1)、次式が得られる:
Figure 2010513937
上の式では、式(81)及び(82)から、それぞれ次式のような関係がある:
Figure 2010513937
これらの式を、式(71)及び(72)に戻って式(71)及び(72)に代入すると、平均誤差は次式のようになる:
Figure 2010513937
RMS誤差は次式のように表わされ:
Figure 2010513937
上の式では、次式のような関係がある:
Figure 2010513937
式(87)の結果として、ランダムな強度ノイズから生じる平均誤差〈ε〉は、次式が成り立つ場合にゼロになる:
Figure 2010513937
式(91)が満たされない場合、ランダムノイズはシステム誤差となって現われ、システム誤差は2θに依存して変化する。ランダムかつ加算的なノイズから生じる平均誤差を補正する正弦波位相シフトアルゴリズムを特徴とする実施形態では、正弦波位相シフトずれu及び係数ベクトル及び係数ベクトルhodd,hevenの選択は、式(91)によって課される更に別の制約に従って行なわれる。
式(88)は、ランダムノイズが、二乗平均平方根(RMS)位相誤差に対して1次の影響因子(すなわち、σのスケールで影響を与える)であるのに対し、平均位相誤差に対しては2次の影響しか与えないことを示している。従って、Γodd/PoddとΓeven/Pevenとのバランスを大体とることにより、平均誤差を低減する、または除去することが望ましいが、幾つかの実施形態では、以下に説明するように、システム誤差の他の発生源を最小にしながら、Γodd/Podd及びΓeven/Pevenを大きくしてRMS誤差を低減することが更に重要となる。しかしながら、ランダムノイズσが信号レベルqVとほぼ同じ大きさになる実施形態では、平均誤差を低減することが非常に重要な懸案事項となる。ランダムかつ加算的なノイズから生じるRMS位相誤差を補正する正弦波位相シフトアルゴリズムを特徴とする実施形態では、正弦波位相シフト振幅u及び係数ベクトルhodd,hevenの選択は、Γodd/Podd及びΓeven/Pevenを大きくするという更に別の制約に従って行なわれる。
或る実施形態では、位相シフトアルゴリズムで、加算的な同期性ノイズの影響を低減する、または補正する。ランダムノイズとは異なり、位相シフト周期に同期するノイズは、データフレーム毎に相関することができる。同期性ノイズの例として、擬似反射、高フィネス干渉計共振器における複数回の反射、及びフレームレート及びフレーム開始に関連する検出器ノイズを挙げることができる。単調な同期性強度ノイズは次式のようにモデル化することができる:
Figure 2010513937
上の式では、ν”、ξはそれぞれ、ノイズの周波数及び位相である。ノイズ位相ξはタイミングオフセットφを基準とし、そしてσを強度ノイズの標準偏差とした場合に振幅q”=21/2σとなることに留意されたい。このノイズは強度g(θ、α)に直接加算されて、次式により表わされる位相誤差εを生じる:
Figure 2010513937
上の式では、次式のような関係がある:
Figure 2010513937
この数式化では、ランダムノイズに関して展開される数式とは異なり、同期性ノイズは次式に示すように、干渉計誤差の1次の影響因子である:
Figure 2010513937
ε(ε≪1)の項としての展開を1次に制限すると、正接は次式で与えられる:
Figure 2010513937
次式で表わされる関係:
Figure 2010513937
及びRodd,Revenのそれぞれに関する式(89)及び式(90)を使用して、式(96)を式(97)と比較することにより、1次まで近似すると、次式が得られることが分かる:
Figure 2010513937
同期性強度ノイズ誤差はθに対して周期的に変化する。誤差の自乗をθの2π範囲で平均すると、同期振動に対するRMS感度は次式のようになる:
Figure 2010513937
上の式では、〈...〉θは、全てのθに関する平均を意味し、次式のようになる:
Figure 2010513937
これらのノイズ周波数ν”が、周波数に対するheven及びhoddの感度が最も高くなるときの周波数ν’に厳密になる場合、誤差の絶対値はランダムノイズに関する式(88)に一致する。式(100)から、ノイズ感度がノイズの特定の周波数成分によって変わることが判明し、そしてこの周波数成分が1次の効果であるとすると、同期性強度ノイズが優先的考慮事項となる。従って、周波数ν”の同期性強度ノイズを補正する実施形態では、係数ベクトルは、周波数ν”に対するこれらのベクトルの感度を低くする必要があるという更に別の制約に従って選択される。この制約は、次式により表わされる量:
Figure 2010513937
の絶対値を小さくする必要があるという要件と等価である。
幾つかの実施形態では、位相シフトアルゴリズムで、乗算ノイズの影響は低減されるか、または補正される。乗算ノイズは、式(8)に定義される干渉強度信号の全体的なスケーリング係数qに影響する不所望の変調を含む。例として、ソースノイズ、及び移動するスペックルパターンを挙げることができ、このスペックルパターンは、カメラに同期するコヒーレンス破壊として使用される場合のすりガラスを回転させることにより生成される。乗算ノイズによって、干渉信号のDC(時間不変)部分の変調に起因する加算ノイズ、及び干渉信号の振動部分に含まれる高調波の不要な側帯波の両方が発生する。単調かつ乗算的な同期性ノイズが生じている状態におけるモデル干渉強度信号は次式により与えられる:
Figure 2010513937
上の式では、式(92)と全く同じように、次式のような関係がある:
Figure 2010513937
式(104)を展開すると次式のようになる:
Figure 2010513937
上の式では、加算ノイズ項は次式のようになる:
Figure 2010513937
ノイズがアルゴリズム係数ベクトルhodd,hevenでサンプリングされる場合、結果として得られる位相誤差εは次式で与えられる:
Figure 2010513937
上の式では次式のような関係があり:
Figure 2010513937
そしてNmult evenに関しても同様の関係がある。積C(α)n(ν”,α)及び積S(α)n(ν”,α)から、次式で表わされるように、周波数νの信号高調波の側帯波が(ν”−ν)及び(ν”+ν)に得られる:
Figure 2010513937
従って、D(θ)に関する式(14)を使用すると次式が得られる:
Figure 2010513937
上の式では、次式:
Figure 2010513937
の関係があり、更には、加算的な強度ノイズに関する等式(94)と同じ関係が次式のように成り立つ:
Figure 2010513937
式(111)に対応する同様の数式がNmult even(ν”,θ)に関して適用される。積分B(ν”)を式(114)に導入して、データ取得における蓄積バケツの影響を考慮に入れていることに注目されたい。位相誤差は次式により与えられる:
Figure 2010513937
式(115)を、式(111)及びNmult even(ν”,θ)に関する同様の等式を使用して展開すると次式が得られる:
Figure 2010513937
上の式では、u及びν”依存性は、式を簡略にするために省略されている。位相誤差εは周期的であるが、θ及び2θの両方で変化する成分を含む。θ依存部分が、DCを変調することにより発生する加算ノイズであるのに対し、2θ依存部分は、高調波の側帯波により生じる。θに依存しない要素が式(116)に含まれるので、位相誤差の平均値〈ε〉θはゼロではなく、すなわち乗算ノイズによって、θに依存して変化することがないオフセット誤差がθに生じる。平均をθの全てに関してとって、乗算的な強度ノイズに対応する位相誤差の平均値を簡略化すると次式のようになる:
Figure 2010513937
例えば、測定対象物の表面プロファイルを求める実施形態では、θに依存しないこのオフセット〈ε〉θはピストン項全体に対応し、ピストン項全体が普通、プロファイルから減算される。
平均される誤差の平方は次式で与えられる:
Figure 2010513937
2θの2π周期に関して平均をとると次式が得られ:
Figure 2010513937
上の式では次式のような関係がある:
Figure 2010513937
位相誤差の標準偏差は次式で与えられる:
Figure 2010513937
この数式は、乗算的な同期性強度ノイズから生じるリップル誤差またはプリントスルー誤差print−through error)の絶対値を表わす。
所定の選択が係数ベクトルに対して行なわれる場合、式(121)は、乗算的な同期性ノイズに対するアルゴリズムの感度の周波数依存性を与える。この結果に基づいて係数ベクトルが選択され、これらの係数ベクトルによって、アルゴリズムが所定の一連の周波数のノイズに対して低い感度を示すようになる。特定周波数の乗算的な同期性ノイズを補償する正弦波位相シフトアルゴリズムを特徴とする実施形態では、係数ベクトルは、式(121)を使用して導出される当該周波数のノイズに対するアルゴリズムの感度を低くするという更に別の制約に従って選択される。
例えば、図9a及び9bは、上の例において説明された8フレームアルゴリズム及び16フレームアルゴリズムの乗算ノイズ感度を示している。fを正弦波位相シフト周波数とした場合の3.5fよりも低い周波数のノイズに対する8フレームアルゴリズムの感度は非常に高いが、4fにほぼ等しい周波数のノイズに対する感度は中程度であるに過ぎない。他方、3.5fよりも低い周波数のノイズに対する16フレームアルゴリズムの感度は非常に低いが、約4fのノイズに対する感度は非常に高い。従って、16フレームアルゴリズムで、3.5fよりも低い周波数の乗算的な同期性ノイズを正確に補償することができるが、約4fの周波数のノイズを正確に補償することができない。16フレームアルゴリズムで、約4fの周波数の乗算的な同期性ノイズを正確に補償することができるが、3.5fよりも低い周波数のノイズを正確に補償することができない。式(121)を使用して、適切な選択を係数ベクトルに対して行なうと、他の周波数範囲のノイズを補償する更に別のアルゴリズムを提供することができる。
別の例では、波長シフト正弦波PSIを用いる実施形態において、波長シフトはレーザダイオードに供給される電流を変調させることにより生成される。波長シフトは、ダイオードの活性領域の温度が電流とともに変化することにより生じ、この温度変化によって、活性領域の長さに変化が生じる。対応する強度変調は、電流による周波数シフトの後に発生する。電流調整によって生じる強度ノイズは、正弦波位相シフトパターン自体と同じ周波数及び位相の正弦波の形状の乗算的な同期性ノイズである。従って、位相誤差に関して結果的に得られる標準偏差は、ν”=1、ξ=0とした場合の式(121)によって与えられる。式(117)〜(121)を分析すると、εstdv(1,0)は、正弦波位相シフト周波数の1次高調波に対する感度が高い係数ベクトルを有するアルゴリズムに関してのみ非ゼロとなることが分かる。従って、レーザダイオード強度ノイズを補償するアルゴリズムを特徴とする実施形態では、係数ベクトルは、1次高調波に対するこれらのベクトルの感度を最小にする必要があるという更に別の制約に従って選択される。これは、次式により表わされる量:
Figure 2010513937
の絶対値を最小にする必要があるという要件と等価である。
例えば、図9bによれば、16フレームアルゴリズムは、正弦波位相シフト周波数のノイズに対して非常に低い感度を示すので、当該アルゴリズムでレーザダイオード強度ノイズを正確に補償することができる。しかしながら、更に完全な補償は、1次高調波に対する感度が全体的に低い係数ベクトルを選択することにより行なうことができる。
或る実施形態では、位相シフトアルゴリズムで同期性振動ノイズを補償する。通常のPSIへの応用では、振動(例えば、PSIシステムが位置する環境からの振動)を制御することが難しい場合が多い。振動は位相ノイズに対応し、この位相ノイズは、振動が小さい場合は、正弦波位相シフトによって生じる高調波の側帯波を含む加算的な強度ノイズに変化する。単調な同期性振動ノイズが発生している状態におけるモデル干渉強度信号は次式により与えられ:
Figure 2010513937
この場合、次式のような関係があり:
Figure 2010513937
上の式では、u”,ν”,ξはそれぞれ、振動によって生じる位相ノイズの振幅、周波数、及び位相である。通常の実施形態では、u”≪1であるので、次式:
Figure 2010513937
の関係が成り立ち、上の式では、振動から生じる強度ノイズは次式で表わされる:
Figure 2010513937
振動ノイズをアルゴリズム係数ベクトルhodd,hevenでサンプリングする場合、結果として得られるノイズ項は次式により与えられ:
Figure 2010513937
そしてNmult even(ν”,θ)に関しても同様にして、ノイズ項を表わすことができる。余弦項を展開すると次式が得られ:
Figure 2010513937
上の式では、Σodd Σodd は式(112)及び式(113)で与えられる通りである。
位相誤差εは次式のように解釈される:
Figure 2010513937
式(132)を式(131)及びNvib evenに関する同様の式を使用して展開すると、次式が得られる:
Figure 2010513937
上の式では、u及びν”依存性は、式を簡略にするために省略されている。θ依存性は正弦及び余弦の積として現われる。従って、位相誤差εはθに対して2θの割合で周期的に変化する。乗算的な同期性ノイズとは異なり、θと同じ割合で周期的に変化する振動ノイズに対応する誤差成分は発生しない。しかしながら、位相誤差の平均値〈ε〉θは非ゼロになる。θに関して平均をとると、次式が得られる:
Figure 2010513937
例えば、測定対象物の表面プロファイルを求める実施形態では、θに依存しないこのオフセット〈ε〉θはピストン項全体に対応し、ピストン項全体が普通、プロファイルから減算される。
誤差の平方は次式で与えられる:
Figure 2010513937
これらの項は次式のように表わされる:
Figure 2010513937
これらの項を簡略化すると、次式のようになる:
Figure 2010513937
これらの結果を式(135)に代入すると次式が得られる:
Figure 2010513937
位相誤差の標準偏差は次式で与えられる:
Figure 2010513937
所定の選択が係数ベクトルに対して行なわれる場合、式(143)は同期性振動ノイズに対するアルゴリズムの感度の周波数依存性を与える。この依存性が判明すると、係数ベクトルの選択が可能になって、アルゴリズムは、所定の一連の周波数の振動に対して低い感度を示すようになる。従って、特定の周波数の同期性振動ノイズを補償するアルゴリズムを特徴とする実施形態では、係数ベクトルは、式(143)によって決まる当該周波数のノイズに対するアルゴリズムの感度を低くするという更に別の制約に従って選択される。
例えば、多くの正弦波PSIの応用では、振動の強度は、これらの振動の周波数の逆数にスケーリングされる。従って、低周波数の同期性振動ノイズを補償するアルゴリズムを用いることが望ましい。図10a及び10bは、上の例において説明される8フレームアルゴリズム及び16フレームアルゴリズムの同期性振動ノイズ感度を示している。8フレームアルゴリズムは、正弦波位相シフト周波数を超える周波数のノイズに対して非常に高い感度を示すので、低周波数振動によって生じる誤差を十分に補正するということができない。他方、16フレームアルゴリズムは、正弦波位相シフト周波数の4倍未満の周波数のノイズに対して非常に低い感度を示すので、低周波数振動によって生じる誤差を十分に補正するということができない。他の実施形態では、式(143)を使用して、別の係数ベクトルを選択することにより、他の周波数範囲のノイズを補償するアルゴリズムを提供する。
更に別の実施形態では、位相シフトアルゴリズムで、位相シフト非線形性の影響を小さくする、または補正する。幾つかの実施形態では、正弦波位相シフトは純粋な正弦波から、位相シフト機構の不完全性に起因してずれる。例えば、位相シフトがレーザダイオードの波長調整を行なうことにより付与される実施形態では、レーザダイオードの応答は、不完全性の影響を受ける恐れがある。位相シフトがPZTスキャナによって付与される実施形態では、スキャナは、重い負荷が加わる、そして/または高速で駆動される場合に特に、非線形応答を示すことができる。本質的な不完全性として、図11a及び11bにそれぞれ示すように、正弦波位相シフトに現われる2次非線形性及び3次非線形性を挙げることができる。
正弦波位相シフトに現われる2次非線形性は次式のように定義することができる:
Figure 2010513937
上の式では、φは所望の位相シフトであり、〈φ〉はφの平均値であり、そして係数ζは、所望の位相シフトずれuで正規化された直線からのピーク/谷のずれである。従って、位相シフトずれu=2、かつ係数ζ=40%の場合、ピーク/谷の非線形性は、2u=4の合計位相シフト振幅に関して0.8となる。
非線形性は、次式により表わされるように、正弦波位相シフト周波数の2倍の周波数における位相誤差にまで小さくなる:
Figure 2010513937
この位相誤差は、正規化周波数ν”=2における位相振幅u”=uζ/2及び位相ξ=0の振動と等価である。非線形性が小さいと仮定すると、式(133)が、結果として得られる位相誤差ε(θ)に関して成り立ち、そして式(143)が、結果として得られる標準偏差である。2次非線形性に起因する位相誤差は、2θの割合で周期的に変化し、そして標準偏差は、係数uζ/(221/2)で、かつ候補アルゴリズムの振動感度によって決まる割合で直線的にスケーリングされる。σで正規化される式(143)をΩ(ν”=2)として定義すると、正弦波PSIに現われる2次非線形性に対応する標準偏差は次式で与えられる:
Figure 2010513937
2次の非線形性を補正するアルゴリズムを特徴とする実施形態では、係数ベクトルは、正弦波位相シフト周波数の2倍の周波数におけるこれらのベクトルの周波数感度を低くするという更に別の制約に従って選択される。この制約は、次式により与えられる量:
Figure 2010513937
の絶対値を小さくする必要があるという要件と等価である。
高次の非線形性は次式のように定義することができる:
Figure 2010513937
上の式では、n≧2は非線形性の次数である。〈φ〉=0の場合のアルゴリズムに関して、次式が得られ:
Figure 2010513937
この式は、次数n=3,4,5の場合に、それぞれ次式のようになる:
Figure 2010513937
次数n=3,4,5の場合に結果として得られるθ依存位相誤差は、次式のように容易に表わすことができる:
Figure 2010513937
上の式では、Ψ(θ,ν”)は、式(133)に基づいて計算されるθ及びν”に依存する振動位相誤差である。上の説明から、位相誤差に関して結果として得られる標準偏差を分析的に、または数値的に生成することは簡単である。非線形性の次数が高くなると、結果として得られる位相シフト誤差に含まれる周波数成分の数が増える。従って、高い次数の非線形性を補正するアルゴリズムを特徴とする実施形態では、係数ベクトルは、上に概略説明されたアプローチを使用して計算される、これらの周波数におけるアルゴリズムの感度を最小にする必要があるという更に別の制約に従って選択される。
幾つかの実施形態では、位相シフトアルゴリズムで、公称値からの正弦波位相シフトのずれの変化の影響を低減する、または補正する。多くのアプリケーションでは、このような補正は、位相シフトずれuの変化によって、干渉計信号に含まれる周波数成分の相対強度が変化し、これによって正弦波PSIに誤差が発生するので非常に重要である。幾つかのアプリケーションでは、このような変化は回避することができない。例えば、Appl. Opt. 19(13), 2196−2200 (1980)に掲載されたR. C. Moore及びF. H. Slaymakerによる「球面フィゾー干渉計における位相の直接測定」と題する論文に記載されているように、機械位相シフト機構を備える高NA(開口数)球面フィゾーキャビティを特徴とする正弦波PSIシステムでは、位相シフトずれは、角度の関数として変化するので、公称値から外れて変化する。他の場合では、ずれの校正の不確定性を低減するのは難しい。
εを、位相シフトずれの真の値uに対する、校正誤差δuが生じることによって生じる位相誤差として定義すると、次式が得られる:
Figure 2010513937
式(97)と同様であるが、εの1次で展開すると、次式が得られる:
Figure 2010513937
式(158)及び式(159)を等しいとおき、そして式(98)を使用すると次式が得られる:
Figure 2010513937
上の式では、次式のような関係がある:
Figure 2010513937
式(160)は、誤差が周期2θで周期的に変化することを示唆している。
正弦波位相シフト振幅の変化を補正するアルゴリズムを特徴とする実施形態では、係数ベクトルは、値ρが1に漸近するという更に別の制約に従って選択される。
例えば、上の例において説明される16フレームアルゴリズムでは、式(60)及び式(61)によって課される制約によって、ρが1から、δuに含まれる2次以上の項の分だけずれることしかできない。従って、16フレームアルゴリズムで、正弦波位相シフト振幅の変化を十分補正することができる。
或る実施形態では、位相シフトアルゴリズムで、公称値からのタイミングオフセットφの変化を補正する。タイミングオフセットφの固定公称値で動作するように設計されるアルゴリズムでは、公称値からのタイミングオフセットのずれδφが生じると必ず、位相測定誤差が生じ得る。ずれδφは、例えばデータ取得に対する位相シフトの同期のタイミング不確定性に起因する。タイミングオフセット誤差によって、偶数次高調波に対する奇数次係数ベクトルの低感度のようなアルゴリズムの基本特性が変化しないと仮定すると、タイミング誤差の影響は、上で分析した位相シフト振幅校正誤差と同様である。位相誤差は次式で表わされる:
Figure 2010513937
上の式では、次式のような関係がある:
Figure 2010513937
式(163)では、公称の、または正しいタイミングオフセットδφはφに含まれる誤差であり、そしてΓodd,Γevenは式(39)及び(40)から得られる。ρをδφの次数で展開すると、2次よりも低い次数の項は、公称値φ=0またはφ=πの場合に消滅することが分かる。タイミングの変化を補正するアルゴリズムを特徴とする実施形態では、タイミングオフセットの公称値は、φ=0またはφ=πに近い値に設定される。
例えば、上に説明したアルゴリズムは、式(25)、式(32)、及び式(33)に示される余弦成分を同時に検出することにより実行され、そしてφの正確な値に対して、最高でも2次の依存性しか示さない。
幾つかの実施形態では、コントローラ60は干渉信号を時間領域から周波数領域に、例えば完全な複素フーリェ変換を使用して変換する。図12は、シミュレートした正弦波位相シフト信号のデジタル高速フーリェ変換1301の絶対値を示している。図12における周波数領域表示1301は、正弦波位相シフト周波数の高調波の周波数成分1302の予測シーケンスを示している。上の分析におけるように、奇数次高調波に対する偶数次高調波の比がθの指標となる。例えば、基本波及び2次高調波を図12において特定し、そしてこれらの高調波の絶対値をθの第1象限(すなわち、π/2を法とする)で測定する場合、次式が得られる:
Figure 2010513937
上の式では、|G(θ,ν)|は、正弦波位相シフト周波数のν次高調波の変換干渉信号の絶対値であり、そして理論信号を表わす式(19)に基づいて導出される正規化係数は次式により表わされる:
Figure 2010513937
θの2π範囲の全体をカバーするために、コントローラ60は更にフーリェ変換の分析を行なって、まずφの解を求め、次に適切な象限を決定する。種々の実施形態では、上に説明した複数の誤差補正手法のうちの一つ以上の誤差補正手法を位相差θの計算に適用する。例えば、低周波数振動ノイズが問題となる幾つかの実施形態では、式(164)を、正弦波位相シフト周波数の高次高調波の周波数成分を比較する等価数式に置き換える。
更に、幾つかの実施形態では、コントローラ60はフーリェ変換について細かく分析して、位相θに関する情報だけでなく、タイミングオフセットφ及びずれuに関する情報を求める。この手法でパラメータφ,uの未知の値、または不確かな値を補正することができる。
図13は、波長調整可能な光源222(例えば、調整可能なダイオードレーザ)を特徴とする正弦波位相シフト干渉計システム10の模式図を示している。図示のように、当該干渉計には、図1に示す実施形態において説明した方式と同様のフィゾー(Fizeau)方式を用いる。しかしながら、基準対象物30の位置は変化させていない。そうではなく、調整可能な光源をコントローラ60によって駆動して、正弦関数的に変化する波長の光を供給する。このようにして、正弦波位相シフトを基準光と測定光との間に付与し、この場合、正弦波位相シフト周波数は、以下に説明するように、レーザ光源の波長を変化させたときの周波数によって変わる。
フィゾー方式では、基準光及び測定光は非等光路長を伝搬する。一般的に、非等光路長干渉計では、基準光と測定光との位相差は、光路長差及び光の波長の両方に依存する。従って、光の波長を時間領域で変化させることにより、位相シフト周波数の基準光と測定光との相対位相をシフトさせ、この位相シフト周波数は、波長が変化する速度、及び基準光路と測定光路との光路長差の両方に依存する。フィゾー干渉計が示されるが、いずれの非等光路長干渉計も使用することができることに留意されたい。このような波長調整を利用する位相シフト干渉法については、例えばPeter de Grootによる「複数の反射表面を有する対象物を波長調整位相シフト干渉法を使用してプロファイリングする方法及びシステム」と題する米国特許第6,359,692号明細書に記載されており、この特許文献の内容がここで参照により本明細書に組み込まれる。
コントローラ60が光源222を駆動して波長を時間領域で正弦関数的に変化させることにより、正弦波位相シフトを付与する。コントローラ60は、記録される干渉信号を上に説明した手法を使用して保存し、そして分析する。
図14によれば、正弦波位相シフト干渉計システム1400では、カメラシステム1410を用い、カメラシステム1410は、位相シフト干渉画像を高速に撮影し、そしてこれらの画像を時間系列で、ここで参照されることにより本明細書に組み込まれる2006年3月2日出願の、「複数のアキュムレータを特徴とするカメラシステムを備える位相シフト干渉計システム」と題する米国仮出願第60/778,354号明細書に記載されているタイプの個々のアキュムレータで積分する。例えば、幾つかの実施形態では、カメラシステム1410は、ここで参照されることにより本明細書に組み込まれる2006年2月28日出願の「サイクリックカメラ」と題する米国仮出願第11/365,752号明細書に記載されているタイプのサイクリックカメラを特徴としている。この撮影形態は、フィゾー(Fizeau)方式を特徴とする位相シフト干渉計システム1400を含む。レーザ光源1401は光源光1402を供給する。光源光の主要光線は、黒の実線で指示される。撮像システム1412の周縁光線は、薄灰色の線で示される。光源光はビームスプリッタ1403に誘導され、ビームスプリッタ1403が今度は、光を誘導してコリメータレンズ1404を通過させる。次に、光を半透明基準対象物1405(例えば、図示のような高品質光学フラット)に誘導する。基準対象物の後側表面1406が基準表面を画定するのに対し、前側表面1407は反射防止コーティングを有し、そして更に、後側表面に対して傾斜させて前側表面による反射が、後続の測定に決して影響を及ぼすことがないようにする。光源光1402の一部分が基準表面によって反射されて、基準光が定義される。光源光の残りの部分は基準対象物を通過し、そして測定対象物1409に誘導される。光は測定対象物の表面によって反射されて、測定光が定義される。測定光は戻る方向に基準対象物を通過して、基準光と再合成される。合成光1408はカメラシステム1410に、コリメータ1404及び最終レンズ1411により構成される撮像システム1412によって結像する。
合成光によって、変化する強度を持つ干渉パターンが、カメラシステム1410の感光素子群(例えば、ピクセル群)の上に生成される。光干渉パターンの強度プロファイルの空間変化は、基準表面に対する測定表面のプロファイルの変化によって生じる合成測定波面と合成基準波面との位相差に対応する。カメラシステム1410は干渉パターンを電子強度データに変換する。
測定光と基準光との相対位相は、正弦波位相シフトを加えることによりシフトさせる。測定対象物1409は、コンピュータ1413によって制御される機械ステージ1412(例えば、圧電変換器付きステージ)に取り付けられ、このステージによって、測定対象物を基準対象物に向かって、または基準対象物から離れるように継続的に、正弦波パターンで移動させることができる。従って、基準ビームと測定ビームとの光路差を正弦関数的に変化させて、正弦波位相シフトに、対象物の運動速度によって変わる周波数を付与する。別の実施形態では、正弦波位相シフトは他の変調手段によって付与され、他の変調手段として、例えば波長調整可能なレーザダイオード、音響−光学変調器、またはヘテロダインレーザ光源を挙げることができる。正弦波位相シフト周波数は、高周波数、例えば数MHz以上を最大として約10kHz以上とすることができる。
図14のカメラシステムは、干渉パターンの画像を正弦波位相シフトの各周期の異なる部分で積分するように構成される。これを実現するために、強度データを、個別のアキュムレータ1414a,1414b,1414c,1414dに、正弦波位相シフトの一つの周期の特定部分に対応する特定時点で、繰り返し別のルートで供給する。図14に示す実施形態は、周期の4つの部分に対応する干渉データを蓄積する4つのアキュムレータ1414a,1414b,1414c,1414dを特徴としている。他の実施形態では、これよりも多い、または少ないアキュムレータを設ける。カメラシステムの種々の実施形態は、上に引用した参考文献において詳細に説明されている。
積分時間の最後では、カメラシステムによって収集される干渉データをコンピュータに読み出し、そして正弦波位相シフトアルゴリズムを使用して分析することにより、例えば測定対象物の表面プロファイルを生成する。積分期間は、普通のカメラのカメラフレームレートの逆数と考えることができる。例えば、0.02秒の積分時間は50Hzのフレームレートに対応する。しかしながら、位相シフト周波数はこの50Hzよりもずっと高くすることができる、例えば1klHz超とすることができる、または数メガヘルツ(音響−光学変調器を使用することにより可能になるような)を最大として10kHz超とすることもできる。位相シフト周波数が、どのような周囲外乱または他の外乱の周波数よりも高く設定される実施形態では、データ取得は、干渉画像を、正弦波位相シフトの複数の連続する周期に亘って、複数の画像の間の無視することができる時間遅れでほぼ瞬時に測定することと等価である。積分時間(フレーム期間)は、大振幅の低周波数外乱に対応する干渉縞コントラスト低下を回避するために十分短かくするだけで済む。
図15は、上に説明したタイプの8サンプルアルゴリズムを特徴とする正弦波PSIシステムにおける、8つのアキュムレータを備えるカメラシステムの動作を示している。図15は、強度データを、a〜hの記号が付されたバンク状アキュムレータ1501に、正弦波位相シフト周期1503の8つの異なる部分1502で、時間軸上で別のルートで供給する様子を示している。各周期では、位相シフト周期の8つの異なる部分の各部分における干渉信号の強度値を、一つの個別のアキュムレータに別のルートで供給する。プロセスが幾つかの周期に亘って繰り返されるので、繰り返される異なる部分1502の各部分に対応する測定強度値は、対応するアキュムレータで積分される。積分期間の後、各アキュムレータに保存される値は、コンピュータまたは他のデータプロセッサに読み出される。
幾つかの実施形態では、強度データは、正弦波位相シフト周期の中点に対して対称に配置されるサンプリング位置で取得される。幾つかのこのような実施形態では、カメラシステムは、周期当たりのサンプル数よりも少ないアキュムレータを特徴としている。図16は、上に説明したタイプの8サンプル位置アルゴリズムを特徴とする正弦波PSIシステムにおける4つのアキュムレータを備えるカメラシステムの使用を示している。サンプル位置1602は対称に配置されるので、第1サンプル位置における位相シフトは第8位置における位相シフトに等しく、第2サンプル位置における位相シフトは第7位置における位相シフトに等しく、そして同様なことが、他のサンプル位置に関しても言える。正弦波位相シフト周期の第1半周期の期間中は、最初の4つのサンプリング位置の強度データを、a,b,c,dの記号がそれぞれ付されたアキュムレータ1603に別のルートで供給する。周期の第2半周期の期間中は、2番目の4つのサンプルポイントを、d,c,b,aの記号がそれぞれ付されたアキュムレータ1603に別のルートで供給する。各周期では、等しい位相シフト値を有する2つのサンプルポイントを各アキュムレータに一括して取り込む。当該プロセスを幾つかの周期に亘って繰り返す。積分期間の後、各アキュムレータに保存される値を次に、コンピュータまたは他のデータプロセッサに読み出す。
多くの実施形態について説明してきた。他の実施形態を用いることもできる。
上述の干渉計システムを使用して測定対象物の種々の特徴を測定することができ、種々の特徴として、例えば表面プロファイル、表面形状、または薄膜構造を挙げることができる。一般的に、上述の手法を使用して、検査対象物の全ての特徴を測定することができ、当該特徴自体が干渉信号に現われる。或る実施形態では、上述の手法を使用して、例えば光学的に分解できないパターン、複雑な薄膜、種々の材料タイプなどを測定することができる。
幾つかの実施形態では、干渉計システムを使用して光波面形状または品質を求めることができる。更に、当該システムは、平板構造、球面構造、または非球面構造のうちのいずれかの構造を持つ測定対象物または基準対象物に対して使用することができる。
上の実施形態において説明される干渉計は、干渉計顕微鏡に置き換える、またはいずれかの適切な方式の干渉計に置き換えることができ、適切な方式の干渉計として、例えばリニク(Linnik)干渉計,ミラウ(Mirau)型干渉計,ファブリ−ペロー(Fabry−Perot)干渉計,ワイマン−グリーン(Twyman−Green)干渉計,フィゾー(Fizeau)干渉計,ポイント回折(point−diffraction)干渉計,マイケルソン(Michelson)干渉計,またはマッハ−ツェンダー(Mach−Zeder)干渉計を挙げることができる。幾つかの実施形態では、検査光が検査対象物を透過するようにし、そして次に、検査光を基準光と合成する。
一般的に、位相差情報または測定される他の特徴は種々の方法で出力することができる。幾つかの実施形態では、情報は図式的に、または数値的に電子ディスプレイまたはプリンタに出力することができる。或る実施形態では、空間情報はメモリに出力することができる(例えば、ランダムアクセスメモリに出力する、または不揮発性磁気メモリ、光学メモリ、または他のメモリに書き込むことができる)。幾つかの実施形態では、情報は、ウェハハンドリング制御システムのような制御システムに出力することができ、制御システムは、当該システムの動作を空間情報に基づいて調整することができる。例えば、当該システムは測定対象物の位置または向きを情報に基づいて調整することができる。
位相シフト干渉計に関連して上に説明した機能群(例えば、位相シフト周波数の生成、一つ以上の変調器に対する制御、波長調整される光源に対する制御など)、カメラに関連して上に説明した機能群(例えば、干渉パターンデータの蓄積または保存、アキュムレータ間でのデータの転送、位相シフト周波数との同期、シャッターまたは他の光学素子に対する制御など)、及び後続のデータ分析のうちのいずれの機能も、ハードウェアに、またはソフトウェアに、またはハードウェア及びソフトウェアの組み合わせに実装することができる。これらの方法は、標準プログラミング技法を使用するコンピュータプログラムに、本明細書に説明される方法及び図に従って実装することができる。プログラムコードを入力データに適用して、本明細書に説明される機能を実行し、そして出力情報を生成する。出力情報は、ディスプレイモニタのような一つ以上の出力装置に供給される。各プログラムを高位プロシージャ言語またはオブジェクト指向プログラミング言語で実装することにより、コンピュータシステムと通信することができる。しかしながら、プログラムは、アセンブリ言語またはマシン言語で必要に応じて実装することができる。いずれの場合においても、言語はコンパイル言語またはインタープリタ言語とすることができる。更に、プログラムは、該当する目的に予めプログラミングされた専用集積回路で実行することができる。
このような各コンピュータプログラムは、プログラム可能な汎用または特殊用途向けコンピュータによって読み取ることができる記憶媒体または記憶装置(例えば、ROMまたは磁気ディスケット)に格納することにより、コンピュータを、記憶媒体または記憶装置がコンピュータによって読み取られて本明細書に説明される手順を実行するときに構成し、そして動作させることが好ましい。コンピュータプログラムは、キャッシュメモリまたはメインメモリにプログラム実行中に格納することもできる。分析方法は、コンピュータプログラムを記録して構成されるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体として実装することもでき、この場合、このように構成される記憶媒体によって、コンピュータを特殊な所定の態様で動作させて、本明細書に説明される機能を実行させることができる。
「正弦波位相シフト」という用語は、完全な正弦波からずれる位相シフトを含むものであると理解されるべきである。例えば、完全な正弦波からずれることにより生じる誤差は、式(147)〜(157)で表わされる手法を使用して予測することができる。所定の実施形態では、予測されるこの誤差が、除外しなければならないほどには大きくなく、例えば位相差θを所望の確度で導出することができる限り、不完全な正弦波位相シフトが適する。
例えば、図17は、式(147)〜(157)を使用して計算される種々の次数の位相シフトの非線形性に対する上記のアルゴリズムの感度を示している。表の記入項目は非線形性値ζの係数である。これらの数字にζを乗算して、結果として得られる位相誤差のθ全体の標準偏差が得られる。ζに対する依存性が非線形であるこれらの事例では、係数は、ζ=10%の公称値における非線形性の振幅に対する位相誤差の比を表わす。ζ=10%の場合、16サンプル位置アルゴリズムは、n=2,3,4とした場合に、非線形性に対して無視することができる感度を示す。従って、値ζ≦10%によって特徴付けられる4次以下の非線形性を持つ正弦波位相シフトは、16サンプル位置アルゴリズムでの使用に適する。
ここに説明する位相推定アルゴリズムは、他の目的に、例えば信号強度の測定に使用することもできる。信号強度を式(8)においてM=qVとして定義すると、角度θの正弦及び余弦の平方の和の平方根から導出される信号強度の計算値は次式のようになる:
Figure 2010513937
上の式では、Rodd(θ),Reven(θ)は式(28),(29)によって定義される。式(167)は基本的に、角度θの影響を受けないことに注目されたい。信号強度の測定は、正しい正弦波変調振幅uを求める一つの方法である。式(167)を候補変調振幅の或る範囲に亘って繰り返し使用すると、正しい変調振幅uは、例えばピーク測定信号強度を導出することにより確認することができる。
正しい変調振幅uを校正する別の方法では、2つ以上の偶数次周波数、及び/又は2つ以上の奇数次周波数の比を求める。例えば、式(19)では、u=3の場合に、1次ベッセル関数の値はuとともに小さくなるのに対し、3次ベッセル関数の値はuとともに大きくなる。2つの異なる信号周波数に対応するこれらの2つのベッセル関数のバランスをとることにより、uの値を設定する手段を実現することができる。
幾つかの特定アルゴリズムを例として上に提示しているが、幾つかの実施形態では、他のアルゴリズムを使用することができることを理解されたい。例えば、上に説明したように、重みw (1)及びw (2)の異なる値は、干渉信号のモデル、及び補償対象のノイズのタイプ及び特性のような考察事項に基づいて選択することができる。
他の実施形態は以下の請求項に含まれる。
尚、国際出願の英文明細書中にJISコードで表記できない箇所があったため、この翻訳文では代替表記を使用した。具体的には、g,Nmult even及びNvib evenは、
Figure 2010513937
のように、表現した。

Claims (105)

  1. 方法であって、
    第1光ビームと少なくとも第2光ビームとを合成して合成光ビームを形成するステップと、
    周波数fの正弦波位相シフトを、前記第1光ビームの位相と前記第2光ビームの位相との間に付与するステップと、
    前記正弦波位相シフトに応答して、前記合成光ビームの変調に基づいて少なくとも一つの干渉信号を記録するステップであって、前記干渉信号が少なくとも3つの異なる周波数成分を含む、前記記録するステップと、
    前記干渉信号の前記少なくとも3つの異なる周波数成分の強度を比較することにより、各干渉信号に対して、前記第1及び第2光ビームの光路長の差に関する情報を導出するステップと、
    前記情報を出力するステップと、
    を備える方法。
  2. 前記比較するステップは:
    前記少なくとも3つの異なる周波数成分の各周波数成分の強度に該当する重みを割り当て、対応する重み付け強度を設定するステップと、
    前記重み付け強度を比較するステップと、
    を含む、請求項1記載の方法。
  3. 前記少なくとも3つの異なる周波数成分の各周波数成分は、fの整数倍の周波数を有する、請求項2記載の方法。
  4. 前記比較するステップは更に:
    fの偶数倍の前記少なくとも3つの異なる周波数成分に対応する前記重み付け強度の和と、fの奇数倍の前記少なくとも3つの異なる周波数成分に対応する前記重み付け強度の和とと比較するステップを含む、請求項3記載の方法。
  5. 前記該当する重みは、前記少なくとも3つの異なる周波数成分のうちの第1周波数成分の強度に対する誤差の影響が、前記少なくとも3つの異なる周波数成分のうちの第2周波数成分の強度に対する誤差の影響によって打ち消されるように選択される、請求項4記載の方法。
  6. 前記第1及び第2周波数成分の周波数は、fの同じ偶奇数倍である、請求項5記載の方法。
  7. 前記少なくとも3つの異なる周波数成分は、fの2倍よりも高い周波数を有する少なくとも一つの周波数成分を含む、請求項2記載の方法。
  8. 前記少なくとも3つの異なる周波数成分の各周波数成分は、fの3倍よりも高い周波数を有する、請求項3記載の方法。
  9. 前記該当する重みは、誤差を補正するように選択される、請求項3記載の方法。
  10. 前記該当する重みは、第1周波数成分に対応する前記重み付け強度に対する前記誤差の影響が、第2周波数成分に対応する前記重み付け強度に対する前記誤差の影響によって打ち消されるように選択される、請求項9記載の方法。
  11. 前記誤差は、公称値からの前記正弦波位相シフトのずれの変化を含む、請求項9記載の方法。
  12. 前記誤差は加算的なランダムノイズを含む、請求項9記載の方法。
  13. 前記誤差は加算的な同期性ノイズを含む、請求項9記載の方法。
  14. 前記加算的な同期性ノイズは、周波数ν”のノイズを含み、前記少なくとも3つの異なる周波数成分は、周波数ν”の成分を含まない、請求項13記載の方法。
  15. 前記誤差は乗算的な同期性ノイズを含む、請求項9記載の方法。
  16. 前記誤差は同期振動ノイズを含む、請求項9記載の方法。
  17. 前記同期振動ノイズは低周波数のノイズを含み、前記少なくとも3つの異なる周波数成分は、前記低周波数よりも高い周波数を有する、請求項16記載の方法。
  18. 前記誤差は位相シフトの非線形性を含む、請求項9記載の方法。
  19. 前記非線形性は2次の非線形性を含み、前記少なくとも3つの周波数成分は、2fに等しい周波数の周波数成分を含まない、請求項18記載の方法。
  20. 前記誤差は位相シフト校正誤差を含む、請求項9記載の方法。
  21. 前記誤差は位相シフトタイミングオフセット誤差を含む、請求項9記載の方法。
  22. 前記記録するステップは、前記干渉信号をサンプルレートでサンプリングするステップを含む、請求項1記載の方法。
  23. 前記サンプルレートに対応するナイキスト周波数は、前記少なくとも3つの異なる周波数成分の各周波数成分の周波数よりも高い、請求項22記載の方法。
  24. 前記サンプルレートに対応する前記ナイキスト周波数は、fの3倍の周波数よりも高い、請求項22記載の方法。
  25. 前記サンプルレートに対応する前記ナイキスト周波数は、fの7倍の周波数よりも高い、請求項22記載の方法。
  26. 前記正弦波位相シフトφ(t)は次の形式で表わされ、
    Figure 2010513937
    上の式では、uは前記正弦波位相シフトのずれであり、φはタイミングオフセットであり、そして次式
    Figure 2010513937
    は、前記正弦波位相シフトの周波数に等しいfへのスケーリングされた時間依存性を表わす、請求項1記載の方法。
  27. 前記記録するステップは、j=0,1,2,...,N−1とした場合に、前記正弦波位相シフトの一つの周期の間に、各サンプル位置が時刻tに対応する構成のN個の連続するサンプル位置に対応する強度データ
    Figure 2010513937
    を取得するステップを含む、請求項26記載の方法。
  28. 更に、j=0,1,2,...,(N−1)/2とした場合に、次式:
    Figure 2010513937
    が成り立つように、前記サンプルの位置を前記正弦波位相シフトの一つの周期の中点に対して対称に配置するステップを含む、請求項27記載の方法。
  29. 前記位相シフトに応答して記録される前記干渉信号が、fの3つの異なる整数倍の周波数の周波数成分を含むように、正弦波位相シフトずれuを十分大きく設定するステップを含む、請求項26記載の方法。
  30. 前記位相シフトに応答して記録される前記干渉信号が、fの最初の6つの整数倍の周波数の周波数成分を含むように、正弦波位相シフトずれuを非常に大きく設定するステップを含む、請求項26記載の方法。
  31. u>π/2ラジアンで表わされる関係がある、請求項26記載の方法。
  32. 前記導出するステップは、
    第1の該当する重みw (1)を強度データ
    Figure 2010513937
    の各データに割り当てて、対応する第1の重み付け強度を設定するステップと;
    該当する第2の重みw (2)を強度データ
    Figure 2010513937
    の各データに割り当てて、対応する第2の重み付け強度を設定するステップと、
    第2の重み付け強度の和に対する第1の重み付け強度の和の比を計算するステップと、
    光路長の差に関する情報を前記比に基づいて導出するステップと、
    を含む、請求項27記載の方法。
  33. 該当する前記第1及び第2の重みを選択して誤差を補正するステップを含む、請求項32記載の方法。
  34. 前記タイミングオフセットは公称値φ=0に設定される、請求項33記載の方法。
  35. 前記ずれuは公称値に設定される、請求項34記載の方法。
  36. (hoddは、サンプリングベクトルhoddのj番目の要素であり、(hevenは、サンプリングベクトルhevenのj番目の要素であり、Γeven及びΓoddは、干渉信号のモデルに基づく正規化係数であるとき、
    Figure 2010513937
    を満たす、請求項35記載の方法。
  37. 前記サンプリングベクトルhodd,hevenは、次式:
    Figure 2010513937
    により表わされる制約に従って選択される、請求項36記載の方法。
  38. 前記誤差は、前記公称値からの前記正弦波位相シフトのずれの変化を含む、請求項37記載の方法。
  39. 前記サンプリングベクトルhodd,hevenは、前記正規化係数の比が、前記公称値からのずれの変化に応答して安定したままであるように選択される、請求項38記載の方法。
  40. 前記誤差は加算的なランダムノイズを含む、請求項37記載の方法。
  41. 前記加算的なランダムノイズは平均ノイズを含む、請求項40記載の方法。
  42. 前記サンプリングベクトルhodd,hevenは、次式:
    Figure 2010513937
    により表わされる制約に従って選択され、上の式では、次式:
    Figure 2010513937
    で表わされる関係がある、請求項41記載の方法。
  43. 前記加算的なランダムノイズは二乗平均平方根ノイズを含む、請求項40記載の方法。
  44. 前記サンプリングベクトルhodd,hevenは、量Γodd/Podd及びΓeven/Pevenの絶対値が最大になるという制約に従って選択され、上の式では、次式:
    Figure 2010513937
    で表わされる関係がある、請求項43記載の方法。
  45. 前記誤差は加算的な同期性ノイズを含む、請求項37記載の方法。
  46. 前記加算的な同期性ノイズは、周波数ν”のノイズを含み、前記サンプリングベクトルhodd,hevenは、次の量:
    Figure 2010513937
    の絶対値が最小になるという制約に従って選択される、請求項45記載の方法。
  47. 前記誤差は乗算的な同期性ノイズを含む、請求項37記載の方法。
  48. 前記乗算的な同期性ノイズは、周波数ν”のノイズを含み、前記サンプリングベクトルhodd,hevenは、周波数ν”のノイズに対する前記導出された情報の予測感度を、前記干渉信号のモデルに基づいて最小にするように選択される、請求項47記載の方法。
  49. 前記乗算的な同期性ノイズは、前記正弦波位相シフトと同相で発振する、周波数fの正弦波を含み;
    前記サンプリングベクトルhodd,hevenは、次の量:
    Figure 2010513937
    の絶対値が最小になるという制約に従って選択される、請求項47記載の方法。
  50. 共通光源がレーザダイオードを含み、
    正弦波位相シフトを付与する前記ステップは、前記ダイオードレーザ光源の波長を正弦関数的に変化させるステップを含み;
    前記乗算的な同期性ノイズはダイオードレーザ強度ノイズである、請求項49記載の方法。
  51. 前記誤差は同期振動ノイズを含む、請求項37記載の方法。
  52. 前記同期振動ノイズは、周波数ν”のノイズを含み、前記サンプリングベクトルhodd,hevenは、周波数ν”のノイズに対する前記導出された情報の予測感度を、前記干渉信号のモデルに基づいて最小にするように選択される、請求項51記載の方法。
  53. 前記誤差は、前記正弦波位相シフトの非線形性を含む、請求項37記載の方法。
  54. 前記非線形性は2次非線形性であり、前記サンプリングベクトルhodd,hevenは、次の量:
    Figure 2010513937
    の絶対値が最小になるという制約に従って選択される、請求項53記載の方法。
  55. 前記誤差は位相シフトタイミングオフセット誤差を含む、請求項37記載の方法。
  56. 前記サンプリングベクトルhodd,hevenは、次の量:
    Figure 2010513937
    の絶対値が最小になるという制約に従って選択され、上の式では、φは、タイミングオフセットに対応する公称値であり、そしてδφは、公称値からのずれである、請求項55記載の方法。
  57. 前記導出するステップは、前記比の逆正接を計算するステップを含む、請求項32記載の方法。
  58. 前記記録するステップは、各測定フレームが、j=0,1,2,...,7とした場合にα(t)=jπ/4+π/8が成り立つような時刻tに対応する、N=8個の連続する測定フレームに対して、強度データ
    Figure 2010513937
    を取得するステップを含み、
    前記導出するステップは、第1光ビームの前記位相と第2光ビームの前記位相との間の前記位相差θを、次の数式:
    Figure 2010513937
    に基づいて計算するステップを含み、上の式では、j=0,1,2,3とした場合に、次式:
    Figure 2010513937
    が成り立つ、請求項32記載の方法。
  59. 前記正弦波位相シフトずれuは、2.93ラジアンの公称値に設定され、前記タイミングオフセットφは、0の公称値に設定される、請求項58記載の方法。
  60. 前記記録するステップは、各測定フレームが、j=0,1,2,...,7とした場合にα(t)=jπ/8+π/16が成り立つような時刻tに対応する、N=16の連続する測定フレームに対して、強度データ
    Figure 2010513937
    を取得するステップを含み;
    前記導出するステップは、前記第1光ビームの前記位相と前記第2光ビームの前記位相との位相差θの値を、次の数式:
    Figure 2010513937
    に基づいて計算するステップを含み、上の式では、j=0,1,2,...,7とした場合に、次式:
    Figure 2010513937
    が成り立つ、請求項32記載の方法。
  61. 前記正弦波位相シフトずれuは、5.9ラジアンの公称値に設定され、前記タイミングオフセットφは、0の公称値に設定される、請求項60記載の方法。
  62. 前記比較するステップは:
    少なくとも3つの周波数の各周波数の前記干渉信号の周波数変換を計算するステップと;
    前記計算されるこれらの周波数変換の絶対値を比較して、前記第1及び第2光ビームの光路長の差に関する情報を導出するステップと、
    を含む、請求項1記載の方法。
  63. 前記少なくとも3つの周波数は、前記正弦波位相シフト周波数の整数倍である、請求項62記載の方法。
  64. 更に:
    1つ以上の前記計算された周波数変換の位相を抽出し、前記抽出された位相に基づいて別の情報を導出するステップを含む、請求項63記載の方法。
  65. 前記別の情報は、前記正弦波位相シフトのずれの値である、請求項64記載の方法。
  66. 前記別の情報は、タイミングオフセットの値である、請求項64記載の方法。
  67. 前記周波数変換はフーリェ変換である、請求項62記載の方法。
  68. 前記周波数変換は高速フーリェ変換である、請求項62記載の方法。
  69. 前記周波数変換は離散余弦変換である、請求項62記載の方法。
  70. 前記高速フーリェ変換のナイキスト周波数はfの3倍の周波数よりも高い、請求項68記載の方法。
  71. 前記離散余弦変換のナイキスト周波数はfの3倍の周波数よりも高い、請求項69記載の方法。
  72. 前記合成するステップは、
    前記第1光ビームを第1表面に誘導し、前記第2光ビームを第2表面に誘導し、光干渉画像を前記合成光ビームから形成するステップと
    を含み、前記少なくとも一つの干渉信号はそれぞれ、前記干渉像の異なる位置に対応する、請求項1記載の方法。
  73. 前記情報は、前記表面のうちの一つの表面の表面プロファイルを含む、請求項72記載の方法。
  74. システムであって、
    動作中に、共通光源から導かれる第1光ビームと第2光ビームとを合成して合成光ビームを形成する、干渉計と、
    動作中に、前記第1光ビームの位相と前記第2光ビームの位相との間に正弦波位相シフトを付与する、位相シフト要素と、
    前記合成光ビームを検出し、位相シフトに応答して、前記合成光ビームの変調に基づき少なくとも一つの干渉信号を供給するように配置される、光検出器と、
    前記位相シフト要素及び前記光検出器に接続される電子コントローラと
    を備え、前記コントローラは、前記第1及び第2光ビームの光路長の差に関する情報を、前記干渉信号の少なくとも3つの周波数成分の強度を比較することにより導出するように構成される、システム。
  75. 前記干渉計はフィゾー干渉計である、請求項74記載のシステム。
  76. 前記干渉計は非等光路長干渉計であり、前記位相シフト要素は、前記光ビームのうちの少なくとも一つの光ビームの波長を変化させるように構成される、請求項74記載のシステム。
  77. 前記位相シフト要素は、波長調整可能なダイオードレーザである、請求項76記載のシステム。
  78. 前記第1光ビームは表面に誘導され、前記位相シフト要素は、前記表面に接続されるトランスデューサである、請求項74記載のシステム。
  79. 前記位相シフト要素は音響−光学変調器である、請求項74記載のシステム。
  80. 前記位相シフト要素は電光変調器である、請求項74記載のシステム。
  81. 前記干渉計は動作中に、前記第1光ビームを第1表面に誘導し、前記第2光ビームを第2表面に誘導し、前記合成光ビームから光干渉画像を形成し、 前記少なくとも一つの干渉信号はそれぞれ、前記干渉像の異なる位置に対応する、請求項74記載のシステム。
  82. 前記情報は、前記表面のうちの一つの表面の表面プロファイルを含む、請求項81記載のシステム。
  83. 方法であって、
    共通光源から導かれる第1光ビームと第2光ビームとを合成して合成光ビームを形成するステップと、
    前記第1光ビームの位相と前記第2光ビームの位相との間の正弦波位相シフトであって、周波数fを有し、少なくとも2つの連続する周期を含む前記正弦波位相シフトを付与するステップと、
    前記第1光ビーム及び第2光ビームの光路長の差に関する情報を、前記位相シフトに応答して生成される干渉信号に基づき、少なくとも2つの周期の期間中に導出するステップと、
    前記情報を出力するステップと
    を備える方法。
  84. 前記情報の導出は、前記干渉信号の4つよりも多くの強度値に基づいて、前記正弦波位相シフトの各周期の期間中に行なわれる、請求項83記載の方法。
  85. fは50Hzよりも高い、請求項83記載の方法。
  86. fは1kHzよりも高い、請求項83記載の方法。
  87. fは100kHzよりも高い、請求項83記載の方法。
  88. 装置であって、
    第1光ビームを第2光ビームと合成して光干渉パターンを形成するように構成される干渉計システムであって、前記干渉計が、周波数fを有し、かつ繰り返し周期を含む正弦波位相シフトを、前記第1光ビームの位相と前記第2光ビームの位相との間に付与するように構成される変調器を含む、前記干渉計システムと、
    前記光干渉パターンを測定するように配置されるカメラシステムと
    を備え、前記カメラシステムは、前記周期が繰り返されている間に、前記周期のうちの異なるサンプル位置に対応する時間積分画像フレームを個別に蓄積するように構成される、装置。
  89. 前記周期のうちの異なる部分は、
    i=0,1,...,N−1とした場合に前記周期の中点に対して対称に配置されるN個のサンプル位置pを含み;そして
    前記個別に蓄積されるフレームは、i=0,1,...,(N−1)/2とした場合にN/2個のフレームfを含み、
    フレームfはサンプル位置p及びpN−1−iに対応する、請求項88記載の装置。
  90. fは10kHzよりも高い、請求項88記載の装置。
  91. fは100kHzよりも高い、請求項88記載の装置。
  92. fは250kHzよりも高い、請求項88記載の装置。
  93. fは1MHzよりも高い、請求項88記載の装置。
  94. 更に、前記カメラシステムに接続され、前記カメラシステムからの前記時間積分フレームをデジタル情報に変換して引き続き処理するように構成される電子プロセッサを備える、請求項88記載の装置。
  95. 前記引き続き処理するステップは、正弦波位相シフトアルゴリズムを適用して、前記第1及び第2光ビームの光路長の差に関する情報を導出するステップを含む、請求項94記載の装置。
  96. 前記アルゴリズムで誤差を補正する、請求項94記載の装置。
  97. 前記カメラシステムは、前記時間積分画像フレームを前記電子プロセッサに、1kHzよりも低いレートで送信するように構成される、請求項88記載の装置。
  98. 方法であって、
    第1光ビームを第2光ビームと合成して光干渉パターンを形成するステップと、
    繰り返し周期を含む正弦波位相シフトを、前記第1光ビームの位相と前記第2光ビームの位相との間に付与するステップと、
    前記周期が繰り返されている間に、前記周期のうちの異なるサンプル位置に対応する時間積分画像フレームを個別に蓄積するステップと
    を備える方法。
  99. 周期のうちの異なる部分は、i=0,1,...,N−1とした場合に前記周期の中点に対して対称に配置されるN個のサンプル位置pを含み、
    前記個別に蓄積されるフレームは、i=0,1,...,(N−1)/2とした場合にN/2個のフレームfを含み、
    フレームfはサンプル位置p及びpN−1−iに対応する、
    請求項97記載の方法。
  100. 方法であって、
    共通光源から導かれる第1光ビーム及び第2光ビームを合成して合成光ビームを形成するステップと、
    周波数fの正弦波位相シフトを、前記第1光ビームの位相と前記第2光ビームの位相との間に付与するステップと、
    前記正弦波位相シフトの一つの周期の期間中に、j=0,1,2,3とした場合にα(t)=jπ/2が成り立つような時刻tに対応するN=4個の連続する測定フレームに対して、強度データ
    Figure 2010513937
    を取得することにより、前記正弦波位相シフトに応答して、少なくとも一つの干渉信号を前記合成光ビームの変調に基づき記録するステップと、
    前記第1光ビームの位相と前記第2光ビームの位相との位相差θを、式
    Figure 2010513937
    に基づいて導出するステップと、
    前記位相差に関する情報を出力するステップと
    を備える方法。
  101. 前記正弦波位相シフトずれは、2.45ラジアンの公称値に設定され、前記正弦波位相オフセットと前記強度値の取得との間のタイミングオフセットは、0ラジアンの公称値に設定される、請求項100記載の方法。
  102. 方法であって、
    共通光源から導かれる第1光ビーム及び第2光ビームを合成して合成光ビームを形成するステップと、
    周波数fの正弦波位相シフトを、前記第1光ビームの位相と前記第2光ビームの位相との間に付与するステップと、
    前記正弦波位相シフトの一つの周期の期間中に、j=0,1,2,...,7とした場合にα(t)=jπ/4+π/8が成り立つような時刻tに対応するN=8個の連続する測定フレームに対して、強度データ
    Figure 2010513937
    を収集することにより、前記正弦波位相シフトに応答して前記合成光ビームの変調に基づき少なくとも一つの干渉信号を記録するステップと、
    前記第1光ビームの位相と前記第2光ビームの位相との位相差θを、次の式
    Figure 2010513937
    に基づいて導出するステップであって、j=0,1,2,3とした場合に、次式:
    Figure 2010513937
    が成り立つ、前記導出するステップと;
    前記位相差に関する情報を出力するステップと、
    を備える方法。
  103. 前記正弦波位相シフトずれuは、2.93ラジアンの公称値に設定され、前記正弦波位相シフトと前記強度値の取得との間のタイミングオフセットは、0ラジアンの公称値に設定される、請求項102記載の方法。
  104. 方法であって、
    共通光源から導かれる第1光ビーム及び第2光ビームを合成して合成光ビームを形成するステップと、
    周波数fの正弦波位相シフトを、前記第1光ビームの位相と前記第2光ビームの位相との間に付与するステップと、
    前記正弦波位相シフトの一つの周期の間に、各測定フレームが、j=0,1,2,...,7とした場合にα(t)=jπ/8+π/16が成り立つような時刻tに対応する、N=16個の連続する測定フレームに対して、強度データ
    Figure 2010513937
    を取得することにより、前記正弦波位相シフトに応答して、前記合成光ビームの変調に基づき少なくとも一つの干渉信号を記録にするステップと、
    前記第1光ビームの位相と前記第2光ビームの位相との位相差θを、次式、
    Figure 2010513937
    に基づいて導出するステップであって、j=0,1,...,7とした場合に、次式:
    Figure 2010513937
    が成り立つ、前記導出するステップと、
    前記位相差に関する情報を出力するステップと
    を備える方法。
  105. 前記正弦波位相シフトずれは、5.9ラジアンの公称値に設定され、前記正弦波位相シフトと強度値の取得との間のタイミングオフセットは、0ラジアンの公称値に設定される、請求項104記載の方法。
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