JP2002539494A - 波数ドメイン反射率計を使用した多重層の共焦干渉顕微鏡、並びに、背景振幅減少及び補償方法 - Google Patents

波数ドメイン反射率計を使用した多重層の共焦干渉顕微鏡、並びに、背景振幅減少及び補償方法

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JP2002539494A
JP2002539494A JP2000605157A JP2000605157A JP2002539494A JP 2002539494 A JP2002539494 A JP 2002539494A JP 2000605157 A JP2000605157 A JP 2000605157A JP 2000605157 A JP2000605157 A JP 2000605157A JP 2002539494 A JP2002539494 A JP 2002539494A
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 対象の内部及び/又は対象上にある情報担持領域の焦合画像は、広帯域点光源からプローブビーム及び参照ビームを発生し、参照ビーム(83)に反対称特性を生成し、プローブビーム(81b)を領域内のラインに合焦されたビームに転換し、及び、焦合戻りプローブビームに反対称特性を発生させることによって、対象の情報領域における誤差を減少させるように焦点外画像から識別される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本出願は、「波数ドメインの反射率計を使用した共焦干渉顕微鏡による多重層
、多重トラックの光ディスクへのアクセス、並びに、背景振幅減少及び補償方法
」という標題でH.A.ヒルにより1998年6月2日に出願されたシリアル番
号09/089,105号の、通常認められている現在係属中の出願整理番号5
391−A−09の部分継続出願である。このシリアル番号09/089,10
5号は、「背景振幅減少及び補償方法を用いた共焦干渉顕微鏡のための方法及び
装置」という標題で1997年1月28日に出願されたシリアル番号08/78
9,885号の通常認められている現在係属中の出願の部分継続出願であり、9
8年6月2日に米国特許番号5,760,901号として登録された。いずれの
出願も参照することによって本出願中に組み込まれる。
【0002】 本出願の請求の範囲は、「波数ドメインの反射率計を使用した共焦干渉顕微鏡
による多重層、多重トラックの光ディスクへのアクセス、並びに、背景振幅減少
及び補償方法」という標題でH.A.ヒルにより1999年3月18日に出願さ
れ、現在係属中の以前に出願された米国仮出願シリアル番号60/60/125
,057号の利益を請求する。
【0003】 本発明は、光学的及び音響学的画像形成法に係り、より詳しくは、生物学的サ
ンプル、ウェーハ、集積回路、光ディスク、及び、他のサンプルに関する、光デ
ータ記憶、検索、精密測定を実行するため、及び、光生検法を実行するため、該
画像を利用する工程を含む、該画像形成法に関する。
【0004】
【従来技術】
本発明は、物体または物体断面の焦点内画像を迅速かつ正確に生成する技術で
あって、焦点外前景および/または背景光源からの光信号の影響が、統計的およ
び系統的誤差の両方に関して最も排除される技術に関する。共焦および共焦干渉
顕微鏡は、たとえば生命科学、生物サンプルの研究、工業的検査、および半導体
測定学の分野に多くの用途を見出しつつある。これは、これらの技術道具の独自
の画像形成能力の故である。
【0005】 おそらくは、焦点外画像からの背景が焦合画像からの信号より有意に大きくな
ったとき、最も難しい多次元の画像処理に直面させられる。そのような環境は、
厚いサンプルの研究中、特に共焦システムの伝播モードとは対照的な反射モード
で作業するときに、頻繁に発生する。
【0006】 3次元の顕微鏡的標本の体積特性(volume property)を決定するため2つの
一般的なアプローチが存在する。そのようなアプローチは、従来の顕微鏡及び共
焦顕微鏡に基づいている。一般には、従来の顕微鏡に関するアプローチは、共焦
顕微鏡に関するアプローチと比較して、データを得る時間がより少なくて済むが
、3次元画像のためのデータを処理する時間がより多く必要となる。
【0007】 従来の画像処理システムでは、画像化されるべき対象の一部分がその最良の焦
点位置から光軸上に変位されたとき、その画像コントラストが減少するが、その
明るさは一定に保たれ、該画像の変位された焦点外部分は、該対象の焦合部分の
視野と干渉する。
【0008】 システムの点拡散関数(point-spread function)が知られており、対象の独
立した各々の区画に対して画像が得られた場合、焦点外の光により寄与された信
号を効率的に除去し、焦点の合ったデータのみを含む画像を生成するため、周知
のコンピュータアルゴリズムをそのような画像に適用することができる。そのよ
うなアルゴリズムは、いくつかの別個のタイプからなり、「コンピュータ−デコ
ンボルーション(deconvolutions)」と称され、一般に、高価なコンピュータ設
備、並びに、所望の統計的精度を得るために、かなりのコンピュータ処理時間と
相当量のデータとを必要とする。
【0009】 ワイドフィールド法(wide field method :WFM)(proc. Soc. PhotoOpt.
Instrum. Eng., SPIE, 1980年 264号の110頁〜117頁 D.A.アガード及びJ
.W.セダットによる「画像処理技術を利用した生体標本の3次元解析」、Anal
. Biochem. 1981年 111号の257頁〜268頁 D.A.アガード、R.A.シュタイ
ンバーグによる「電気泳動(Electrophoretograms)の定量解析:超分解能への
数学的アプローチ」、Methods Cell Biol. 1989年 30号の353頁〜377頁 D.A
.アガード、Y.ヒラオカ、P.ショー、及びJ.W.セダットによる「3次元
の蛍光顕微鏡」、Annue. Rev. Biophys. Bioeng. 1984年 13号の191頁〜219頁D
.A.アガードによる「光学的に区画する顕微鏡」、Sci. 1987年 238号の36頁
〜41頁 Y.ヒラオカ、J.W.セダット及びD.A.アガードによる「生体構
造の定量的光学顕微鏡に対する電荷結合素子の使用」、Sci. 1990年 248号の73
頁〜76頁 W.デンク、J.H.ストリンクラー及びW.W.ウェブによる「2
光子レーザ走査型蛍光顕微鏡」を参照)では、従来の顕微鏡を使用して、関心の
対象となっている容積全体に亘って隣接する焦点面の画像からなる組を、順次獲
得していく。各々の画像は、冷却された電荷結合素子(CCD)の画像センサ(
Sci. Am.1982年 247号の67頁〜74頁 J.クリスチャン及びM.ブルーケによ
る「天文学における電荷結合素子」)を使用することによって記録され、焦合画
像平面及び焦点外画像平面の両方からのデータを含んでいる。
【0010】 レーザを使用したコンピュータ演算断層撮影技術が、従来の顕微鏡を使用して
実行される。応用光学(Appl.Opt.)29号の3805頁〜3809頁(1990)に記
載された、S.カワタ、O.ナカムラ、T.ノダ、H.オオキ、K.オギノ、Y
.クロイワ及びS.ミナミによる「レーザを使用したコンピュータ演算断層撮影
用の顕微鏡」により論じられたシステムは、X線を使用したコンピュータ演算断
層放射線撮影の技術に密接に関連しているが、2次元スライスの再構成というよ
りも、3次元容積の再構成を用いている。厚い3次元サンプルの投影画像は、斜
め照明光学系で変更された従来の伝播顕微鏡で収集され、サンプル内部の3次元
構成はコンピュータによって再構成される。ここで、このデータは、3次元画像
用のデータを処理するのに要する時間と比較して短時間内に得られる。カワタな
ど(上記引用例)による一つの実験では、80×80×36−ボクセル(voxel
)の再構成は、全ての投影データを収集し、それらを小型コンピュータに送出す
るのに数分間を要した。次に、毎秒20メガ浮動小数点演算(MFLOPS)の
演算速度でベクトル演算プロセッサを使用したにも係わらず、画像のデジタル再
構成のために約30分間を要した。
【0011】 従来における、点即ちピンホール型式の共焦顕微鏡では、点光源からの光は、
いわゆるスポットとして知られる非常に小さい空間内に焦点を結ばれる。この顕
微鏡は、散乱されてスポットから反射された光か、或いは、該点検出器の上にス
ポットを通って伝播される光を焦点として結ぶ。反射点−共焦顕微鏡では、入射
光は、スポット中のサンプルのその部分によって反射、即ち、後方散乱される。
スポットの外側のサンプルによって反射即ち後方散乱される光は、検出器上に良
好には焦点を結ばれず、かくして、該光は拡散し、その結果、該検出器がそのよ
うな反射即ち後方散乱された光の小部分のみを受け取ることになる。伝播点−共
焦顕微鏡では、入射光がスポット中のサンプルのその部分により散乱又は吸収さ
れない限り、入射光は伝播される。一般には、点光源及び点検出器は、従来の光
源及び従来の検出器の前にピンホールを備えたマスクを各々配置することによっ
て、それに近いものが作られる。
【0012】 同様に、従来のスリット共焦顕微鏡システムでは、線光源からの光は、スポッ
トとしても周知されている非常に狭い長形空間内に集束する。スリット共焦顕微
鏡は、スポットから反射されるか、スポットによって散乱するかまたはスポット
を透過する光を線検出器上に集束させる。線光源および線検出器は、それぞれ従
来の光源の前面のスリットおよび従来の検出器のアレイを使用して近似させるこ
とができる。あるいは、線光源は、画像形成または検査される物体全体に集束し
たレーザビームを掃引して近似させることができる。
【0013】 対象の小部分のみが共焦顕微鏡によって画像化されるので、対象の完全な2次
元像又は3次元像を生成するように十分な画像データを得るためには、画像化さ
れるべき対象を移動するか、或いは、光源及び検出器を移動するかのいずれかを
なさなければならない。以前のスリット共焦システムは、2次元画像データの連
続的な直線部分を得るため、スリットに対して垂直方向に対象を直線に沿って動
かしていた。他方において、ただ一つだけのピンホールを持つ点共焦システムは
、2次元画像データを得るためには2次元の仕方で動かされ、3次元画像データ
の組を得るためには3次元の仕方で動かさなければならない。未加工の画像デー
タは、典型的には格納されており、その後で検査即ち画像化される対象の2次元
断面又は3次元画像を形成するために処理される。従来の顕微鏡に対して焦点外
画像への感度を減少させることは、与えられた量のデータに対する統計的精度を
改善することにつながり、この処理操作は、従来の顕微鏡のアプローチで得られ
たデータを処理するとき要求される操作と比較して、かなり簡単になる。
【0014】 タンデム走査光学顕微鏡(TSOM)として知られたシステムでは、照明の螺
旋パターン及び検出器ピンホールがニプコー円板(Nipkow disk)の中に、その
円板が回転するとき食刻され、完全に固定された対象が2次元内で走査される[J
. Opt. Soc. A. 58号(5) 661頁〜664頁(1968)に記載されたM.ペトラン及
びG.S.キノによる「タンデム走査反射光式顕微鏡」と、Appl. Phys. Lett.
53号 716頁〜718頁(1988)に記載されたG.Q.キシアノ、T.R.コルレ、
及びG.S.キノによる「実時間共焦走査式光学顕微鏡」とを参照せよ]。光学
処理の点に関して、TSOMは、基本的に、2次元区画を一時刻に1点だけ効率
的に走査する手段を備えた単一点の共焦顕微鏡である。
【0015】 共焦構成で2次元画像を得るとき要求される走査量を減少するため実行される
2つの技術例が、応用光学(Appl. Opt.)33号(4)、567頁〜572頁(
1994)に記載されたH.J.ティジアニ及びH.−M.ウーデによる「マイ
クロレンズ配列の共焦構成による3次元解析」の仕事と、J.カーステンズ、J
.R.マンデビレ及びF.Y.ウーによる「異なる高さにおける焦点容積を備え
たタンデム直線状走査型共焦画像処理システム」という標題の特許(1993年
9月に登録された米国特許番号5,248,876)との中に見出される。上記
引用したティジアニ及びウーデのマイクロレンズ配列共焦構成は、多数ピンホー
ル源及び共焦形状で多数要素を持つ検出器を使用したときと同じ焦点外画像識別
能力を有する。そのようなシステムは、多数の点を同時に検査することを可能に
するが、焦点外画像に対する識別で妥協している。マイクロレンズの密度を高く
すればするほど、焦点外画像に対して識別するシステムの能力はより低下し、そ
の結果として、3次元画像を生成するため要求されるコンピュータ−デコンボル
ーションの複雑さ及びコストを増加させる。更に、上記引用したティジアニ及び
ウーデのシステムは、軸範囲に重大な制限を持っている。この範囲は、マイクロ
レンズの焦点の長さを超えることができず、この焦点長さは、与えられた数字上
の開口に対して定められたマイクロレンズの直径に比例する。従って、マイクロ
レンズの数が増大するとき、これに関連して許される軸範囲が減少する。
【0016】 上記引用したカーステンズ等によるシステムは、多数のピンホールを組み込み
、多数の点を同時に検査することを可能にするため共焦構成の検出器を正確な位
置に合わせている。しかしながら、先のパラグラフで説明したように、このゲイ
ンは、焦点外画像に対する識別で妥協しており、その結果として、要求される継
時的なコンピュータ−デコンボルーションの複雑さ及びコストを増加させる。ピ
ンホールの密度を高くすればするほど、焦点外画像に対して識別するシステムの
能力はより低下する。最高の識別能力は、たった一つのピンホールを使用すると
き達成されよう。
【0017】 電子工学の検査に共焦顕微鏡を適用することは、マイクロエレクトロニクス−
エンジニアリング 5号、573頁〜580頁(1986)に記載されたT.ザ
ッフェ及びR.W.ウィンナエンヅ−フォン−レザンヅによる「極微小構造測定
のための共焦レーザ顕微鏡」及びSPIE、565号、81頁〜87頁(198
5)に記載されたJ.T.リンドウ、S.D.ベネット及びI.R.スミスによ
る「集積回路の計測学(Metrology)のための走査式レーザ画像処理」で提案さ
れている。共焦システムにより提供される軸上識別は、半導体製造環境において
役立つ。例えば、そのようなシステムは、層間剥離、気泡、及び構造体やコーテ
ィングの厚さなど、高さに依存する特徴の検査を改善するため提供することがで
きよう。しかしながら、電子工学の検査のため共焦画像処理システムを用いるこ
とに関連していくつかの問題がある。例えば、単一のピンホールシステムは、2
次元上で対象を走査するため非常に多大な時間を要する。対象上にレーザビーム
を走査するための光学システムは非常に複雑である。そして、前記したTSOM
で使用される回転するディスクを用いたアプローチは、整合及び維持において問
題を発生させる。
【0018】 必要とされる異なる深さのスライスの数(及び従って収集される画像データの
量)は、測定されなければならない高さの範囲に依存し、必要とされる光学シス
テムの高さ解像度及び性能にも依存する。典型的な電子工学の検査では、10乃
至100の異なる深さのスライス画像が必要とされよう。更に、いくつかの色彩
バンドのデータが材料を識別するために必要とされ得る。共焦画像処理システム
では、別個の2次元走査が各々所望の高さに対して必要とされる。多数の色彩バ
ンドのデータが望まれる場合、各々の高さにおいて多数の2次元走査が必要とさ
れる。焦点レベルをシフトすることによって、同様のデータを隣接する平面から
得ることができ、そして3次元強度データのセットを獲得することができる。
【0019】 かくして、従来技術の共焦顕微鏡システムのいずれも、特に検査又は画像化分
野において、迅速及び又は信頼性の高い3次元断層放射線撮影画像処理システム
を構成することができない。
【0020】 共焦アプローチは、より直接的でより良好に作動するけれども、例えば共焦の
蛍光作用において、まだら構造の濃度が高いときには、従来の顕微鏡を用いたア
プローチは、それでもなお、いくつかの利点を持っている。これらのうち最も重
要なものは、後者が、紫外線(UV)の領域で励起される染料を利用することが
でき、該染料は、しばしば可視領域で励起される染料と比べてよりロバストで効
率的であるように思われるということである。紫外線レーザを、共焦顕微鏡の光
源として組み込むことができる[J.Microsc(Oxford) 1991年 163号(Pt.2), 201頁
〜210頁 M.モンタグ、J.クルリィーズ、R.ヨルゲンズ、H.グンドラッハ
、M.F.トレンデレンブルグ及びH.スプリングによる「共焦走査式紫外線レ
ーザ顕微鏡を用いた作業:高感度及び多数パラメータ蛍光で特定のDNAの位置
決定」; ニューロサイエンス(Neurosci).Res. 1991年10号の245頁〜259頁 K
.クバ、S.−Y.フア及びM.ノーミによる「ウシガエルの交換神経節細胞で
共焦レーザ走査式顕微鏡により測定された細胞間のCa2+の空間的及び動的変化
」;マイクロサイエンスジャーナル(J.Microsc)1993年169号(Pt.1),15頁〜26
頁 C.ブリットン、J.レヒライター及びD.E.クラッファムによる「紫外
波長の光及び可視波長の光により励起された染料で同時に共焦結像を可能にした
光学的変更」]、或いは、紫外線染料を「2光子」技術(上記引用したW.デン
クなどの技術)を用いた赤外(IR)光で励起することができる。これらの技術
は、相当高価であり、実際上の困難さを有している。
【0021】 更に、従来の顕微鏡システムで使用される冷却CCD検出器は、共焦顕微鏡シ
ステムで光電子増倍管(PMT)が行うように、直列というより並列にデータを
収集する。その結果、CCDを、その性能を低下させることなく、より迅速に読
み出すように作ることができる場合、従来の顕微鏡システムの3次元データ記録
率は、たとえコンピュータ−デコンボルーション演算に要する時間によって、そ
のデータが実際に3次元画像として見ることができる前に遅延時間が追加された
としても共焦顕微鏡システムの記録率よりも有意に高くなることが判明した。
【0022】 2次元データ列を並列に記録するために使用されるCCD検出器と、スリット
又はピンホール共焦顕微鏡との間で選択するとき、統計的精度に関連したS/N
比もまた考慮に入れなければならない。2次元CCDピクセルの良好な容量は、
200,000電子のオーダーを持つ。このことは、例えばPMTのもの又は光
発電装置などの他の光放射検出器で達成可能な統計的精度と比較して、単一露出
で達成し得る統計的精度を制限する。その結果、焦点の外れた背景の寄与が焦合
画像信号より有意に大きくなる、それらの応用に対して、S/N比の考慮は、他
の全ての考慮は等価な中で、スリット共焦顕微鏡におけるデータの1次元並列記
録は標準顕微鏡におけるデータの2次元記録より良好に働くと共に、単一のピン
ホール共焦顕微鏡におけるデータの外形に沿った即ち各点での逐一の記録は、ス
リット共焦顕微鏡におけるデータの1次元並列記録よりも良好に働くという結論
に導く。
【0023】 S/N比により測定されたような統計的精度の考慮が、例えば標準顕微鏡を超
えたスリット共焦顕微鏡又はスリット共焦顕微鏡を超えた単一のピンホール共焦
顕微鏡などのシステムの選択に影響を及ぼすとき、選択されたシステムのための
焦点外画像からの残りの信号は、焦点の合っている信号と比べられるか或いはよ
り大きくなり得る。そのような場合には、例えば光学的放射の散乱が吸収を超え
て支配的であるところの光学的波長において生体サンプル中の深いところを検査
するときなどがある。この場合には、非常に長い、即ち、データを獲得するのに
要する時間と比べて長い、コンピュータ−デコンボルーションの必要性が残され
ている。このことは、残りの焦点外画像信号より遥かに小さい焦合画像信号を探
すとき、概して単一のピンホール共焦顕微鏡並びにスリット共焦顕微鏡にとって
事実である。
【0024】 PMTからの信号よりもCCD検出器からの信号を正確にデジタル化すること
の方がより容易であるけれども(Scanning 1994年13号の184頁〜198頁 J.B.
パーレーによる「共焦光顕微鏡における根本的且つ実際的な制限」)、PMTは
高精度で特徴付けすることができる単一の装置であるが、その一方でCCDは実
際に個別の検出器からなる大きい配列であり、その動作を特徴付ける感度及びオ
フセットにおけるピクセル間の変動に対する修正操作が追加のノイズに係わる(
Y.ヒラオカなどの上記引用;Methods Cell Biol. 1989年29号 239頁〜267頁の
J.E.ワンプラー及びK.クッツによる「光電子増倍管及び画像検出器を使用
する定量蛍光顕微鏡」;Methods Cell Biol. 1989年30号 47頁〜83頁のZ.ジェリ
セビック、B.ウィーゼ、J.ブリアン及びL.C.スミスによる「画像システ
ムの妥当性:定量的研究のための顕微鏡画像システムを評価し有効にするための
ステップ」)。
【0025】 3次元顕微鏡の2つの方法で使用された光検出器間の上記識別は、完全である
とみなすべきではないことを記しておくべきである。冷却CCD検出器は、回転
ディスクの孔を使用することにより走査機能を達成する、それらの共焦顕微鏡の
ための最も適切な光検出器であるからである(ペトランなどの上記引用;キシア
ノなどの上記引用)。
【0026】 「光学コヒーレンス−ドメインの反射率計(reflectmetry)(OCDR)とし
て知られた別の技術が、システムの3次元特性についての情報を得るために使用
されてきた。この方法は、次の論文に説明されている。(1)Opt. Lett. 1987
年 12(3)号 158頁〜160頁 R.C.ヤングクイスト、S.カー及びD.E.N.デービ
スによる「光学コヒーレンス−ドメインのレフレクター:新しい光学評価技術」
;(2)Appl.Opt. 1987年 26(9)号 1603頁〜1606頁 K.タカダ、I.ヨコハマ
、K.チバ及びJ.ノダによる「干渉計技術に基づく光学波案内装置における誤
った配置のための新しい測定システム」;(3)Appl.Opt. 1987年 26(14)号 28
36頁〜2842頁 B.L.ダニエルソン及びC.D.ウィッテンベルグによる「マ
イクロメートルの解像度を備えた波案内の反射学(Guided-Wave Reflectometry
with Micrometer Resolution)」; OCDR方法は、パルス化された光源の代
わりに、短いコヒーレンス長を備えた広帯域連続波の光源を使用するという点に
おいて、コヒーレント光学時間領域反射率計(OTDR)技術とは異なっている
。光源ビームは、一つのアームが可動ミラーを有する干渉計に入り、このミラー
から反射された光が参照ビームを提供し、他のアームがテストされる光学システ
ムを包含する。2つのアームからコヒーレントに混合されて反射された光におけ
る干渉信号は、通常のヘテロダイン法によって検出され、光学システムに関する
所望の情報を与える。
【0027】 OCDR技術において後方散乱された信号のヘテロダイン検出は、「白色光イ
ンターフェロメトリの方法によって達成される。該方法では、ビームが干渉計の
2つのアームの中に分割され、調整可能なミラー及び後方散乱するサイトによっ
て反射され、コヒーレントに再結合される。この方法は、2つのアーム間の光学
経路の長さの差がビームのコヒーレンス長より短いときのみ、干渉縞が、再結合
されたビーム中に現れるという事実を利用している。上記参照文献(1)及び(
3)で説明されたOCDRシステムは、この原理を使用し、参考文献(3)は、
調整可能なミラーを走査し、再結合される信号の強度を測定することによって得
られる、テストシステムにおけるファイバーギャップ(fiber gaps)のインター
フェログラム(Interferograms)を示している。参考文献(1)は、参照アーム
のミラーが制御された周波数及び振幅で振動して基準信号にドップラーシフトを
引き起こし、再結合された信号がビート周波数信号を検出するためフィルター処
理回路に供給される、変更された方法も説明している。
【0028】 この技術の別のバリエーションは、参照文献(2)で示されており、この技術
では、参照アームミラーが固定位置にあり、2つのアームの光学経路長の差がコ
ヒーレント長を超えている。次に、結合された信号は、一方が所定位置に固定さ
れ他方が移動可能である2つのミラーを備えた第2のマイケルソン干渉計の中に
導入される。この移動可能なミラーが走査され、第2の干渉計のアーム間の経路
長の差は、散乱するサイトに対応する移動可能なミラーの個々の位置において後
方散乱信号と基準信号との間の遅延を補償する。実際には、一定周波数で振動す
る位相変化は、このサイトに導くファイバー内の圧電変換モデュレータの手段に
よって後方散乱するサイトからの信号に課される。第2のマイケルソン干渉計か
らの出力信号は、内部に設置された増幅器に供給され、該増幅器は圧電変換モデ
ュレーション及び走査するミラーの運動により引き起こされるドップラーシフト
の両方から生じるビート周波数信号を検出する。この技術は、15μm程度の短
い分解能を備えたガラス製波案内手段の不規則性を測定するため使用されてきた
[Opt. Lett. 14(13)号 706頁〜708頁(1989) T.タカダ、N.タカト、J.ノダ
及びY.ノグチによる「1.3μm波長の超発光ダイオードを使用する干渉光学
時間領域反射率計システムを備えたシリカベースの波案内手段の特徴付け」]。
【0029】 OCDRの別のバリエーションは、眼底部層の厚さを測定するため使用されて
きた二重ビームの部分コヒーレンスの干渉計(PCI)である[Opt. Eng. 34(3)
号 701頁〜710頁(1995年) W.ドレクサー、C.K.ヒッツェンバーガー、H.
サットマン及びA.F.ファーチャーによる「部分コヒーレンス断層放射線撮影
法による眼底層の厚さの測定」]。ドレクサーなどにより使用されるPCIでは
、外部のマイケルソン干渉計が、高い空間コヒーレンスではあるが15μmの非
常に短いコヒーレンス長さの光ビームを、参照ビーム(1)と測定ビーム(2)
との2つの部分に分割する。干渉計の出口では、これら2つの構成要素が共軸二
重ビームを形成するため再び結合される。この2つのビーム構成要素は、干渉計
アーム長の差の2倍の経路差を持ち、眼を照明し、眼内部に存在するいくつかの
境界面で反射されて異なる屈折率の媒体を分離する。従って、各々のビーム構成
要素(1及び2)は、これらの境界面での反射によって更に下位の構成要素に分
解される。反射された下位の構成要素は、光検出器上に重ね合わせられる。眼内
部の2つの境界の間の光学距離が干渉計アーム長さの差の2倍に等しい場合、同
じ全経路長さに亘って走り、その結果干渉するであろう2つの下位構成要素が存
在する。干渉パターンが観察されるところの干渉アーム長さの差の各値は、眼内
部の光学距離に等しい。すぐ近くで他の強い反射が存在しない場合、これらの境
界面の絶対位置を、生体内で5μmの正確さを持って決定することができる。し
かしながら、PCIは、3次元走査に必要とされる時間の間の対象運動の故に、
制限を被る。
【0030】 光学コヒーレント断層放射線撮影法(OCT)と呼ばれたOCDRの別のバー
ジョンは、Opt. Lett. 18(21)号 1864頁〜1866頁(1993年)のE.A.スワ
ンソン、J.A.イザット、M.R.ヒー、D.ヒュアング、C.P.リン、J
.S.シューマン、C.A.ピュリアフィト及びJ.G.フジモトによる「網膜
中における光学コヒーレンス断層放射線撮影法による画像」と、1994年6月
14日に登録された米国特許番号5,321,501号のE.A.スワンソン、
D.ヒュアング、J.G.フジモト、C.A.ピュリアフィト、C.P.リン、
及びJ.S.シューマンによる「サンプルの長さ方向の範囲を制御する手段で光
学画像を画像化するための方法及び装置」とによって、生体内の網膜の画像化処
理に対して報告されてきた。上記に参照された特許は、サンプル上で光学画像の
結像を実行するための方法及び装置を説明しており、そこではサンプル中の長さ
方向の走査又は位置決めは、サンプルへ、そして参照反射鏡へと導く光学経路の
ための相対光学経路長を変化させるか、或いは、装置に適用される光源からの出
力の光学特性を変化させることのいずれかによって提供される。1又は2次元の
横断走査は、そのような方向におけるサンプルとプローブモジュールとの間の制
御された相対運動を提供することによって、及び又は、プローブモジュールの光
学放射を選択された横断位置に向けることによってサンプル上に提供される。報
告された空間分解能は,高感度(100dBダイナミックレンジ)で20μmよ
り小さい。しかしながら、OTCは、3次元走査のため要求される時間の間、対
象の運動故の制限を被る。
【0031】 光学干渉計の観測記録装置は非接触層法が要求されるとき表面の3次元輪郭抽
出のために幅広く使用されている。これらの観測記録装置は、典型的には、位相
シフトの干渉計(PSI)技術を使用し、高速で正確、その上再現可能であるが
、光源の中間波長と比較して表面が滑らかであるという要請を受ける。1/4波
長(典型的には150nm)より大きい表面の不連続性は、干渉の周期的性質の
ため単一波長の測定では、曖昧さなく分解することができない。多数波長の測定
がこの範囲を拡大することができるが、波長の精度に課された制約及び環境の安
定性が厳しくなり得る(「地形表面の測定用の光学システム」という標題で、N
.バラスブラマニアンに対して1982年7月20日に登録された米国特許No
.4,340,306号) 白色光で走査する干渉計学(SWLI)に基づく観測記録装置は、荒い不連続
的な表面の測定に対する従来のPSI観測記録装置における多くの限界を克服す
る。多くの論文がこの技術を詳細に説明している(応用光学(Appl.Opt.)33
号(31)、7334頁〜7338頁(1994年) L.デック及びP.ダ・
グルートにおける参考文献2−7を参照せよ)。典型的には、これらの観測記録
装置は、広帯域光源で照明された等しい経路の干渉計の一つのアームを軸上に中
継している間に、視野内の各点に対するコントラスト基準特徴(即ち、ピークコ
ントラスト又はピーク励起(peak fit))の位置を記録する。この技術に関する
共通の問題は、実時間で各点のコントラストを演算するために要する莫大な演算
量である。しばしば、コントラスト演算のみが個別のサンプリング間隔のために
精度が不十分となり、サンプリング密度を増加させるか、或いは、補間技術を導
入することのいずれかを余儀なくさせる。これらの技術はいずれもデータ獲得プ
ロセスを更に遅くさせてしまう。コヒーレンスプローブ顕微鏡(CPM)は、こ
のクラスの観測記録装置手段の一例である(「集積回路及びその他の検査のため
2ビーム干渉顕微鏡を使用する方法並びに装置」という標題で、M.デビッドソ
ンに対して1989年4月4日に登録された米国特許No.4,818、110
号; SPIE 775号,233頁〜247頁(1987年) M.デビッドソン、K.カウフマン、
I.メーザー及びF.コーエンによる「集積回路の検査及び計測学への干渉顕微
鏡の応用」; 「集積回路計測学への応用を持ったコヒーレンスプローブ顕微鏡
のための画像強調方法」という標題で、M.デビッドソン、K.カウフマン及び
I.メーザーに対して1992年5月12日に登録された米国特許No.5,1
12、129号)。一般に観測記録装置手段、特にCPMは、3次元対象では働
くことができず、従来の干渉顕微鏡に典型的な背景を持ち、変動に対して敏感で
あり、強力なコンピュータ解析を必要とする。
【0032】 三角測量に基づく観測記録装置も、従来のPSI観測記録装置の制約の多くを
克服するが、高さおよび側方空間の解像度が低下し、画像外に大きい背景形状が
あるという欠点がある。この技術の応用は、1993年発行の「応用光学」32
(35)号、7164〜7169ページに記載されているG.ホイスラーおよび
D.リッター著の「カラーコード付き三角測量による平行3次元探知」という表
題の論文に見られる。ホイスラーおよびリッターが同じ箇所に使用している方法
は、以下の原理に基づく:白色光源のカラースペクトルは、ある特定の方向から
照射することにより、物体上に画像形成される。物体は、カラーTVカメラによ
って、照射方向とは異なる観察方向から観察される。各々のピクセルの色(色相
)は、基準平面からの距離の測定単位である。この距離は、電荷結合素子(CC
D)カメラの3種類(赤−緑−青)の出力チャネルによって評価することができ
、この評価は、TVのリアルタイム内で実施することができる。しかし、高さお
よびある側方空間次元の解像度は、PSIおよびSWLTを使って可能な解像度
より著しく低く、大きい背景があり、三角測量観測記録装置は、干渉計を使用し
ない測定技術のノイズ特性を有する。さらに、三角測量観測記録装置は、表面の
観測記録に限られる。
【0033】 白色干渉計学(WLI)で出会う問題の一つは、位相の曖昧さである。位相の
曖昧さに関して注意を払った観測記録装置法が、Opt. Lett.19(13)号、995頁〜9
97頁(1994年)に掲載された「分散干渉計観測記録装置(Dispersive Interferome
tric Profilometer)」という標題の論文でJ.シュウィダー及びL.ゾウによ
って提案された分散干渉計観測記録装置(DIP)である。WLIに対する同様
のアプローチは、Pure Appl.Opt. 4号, 643頁〜651頁(1995年)に掲載された「
同期サンプルされた白色光周波数帯スペクトル干渉計を用いた絶対距離測定」と
いう標題の論文でU.シュネル、E.ズィマーマン及びR.デンドリンカーによ
っても報告された。
【0034】 一般に、位相の曖昧さの問題は、DIPを使用して完全に避けることができる
。DIP装置では、白色光源の平行ビームがアポクロマート顕微鏡の対物レンズ
の前でフィゾー干渉計の実像ウェッジ(real wedge)上に垂直に当たる。フィゾ
ー干渉計は、基準プレートのより内側の表面と対象の表面とによって形成される
。次に、光が格子分光計のスリット上に後方散乱される。該格子分光計は、ソフ
ァー(sofar)の不可視の縞パターンを分散し、そのスペクトルを線形アレー検
出器の上に投影する。検出器上において、分光計のスリットにより選択された表
面の各点は、フィゾー干渉計における空気ギャップの分散されたスペクトルを与
える。ウェッジ型式のインターフェログラム(Interferogram)の強度分布から
位相情報を得るためフーリエ変換及びフィルター処理法を使用することによって
縞パターンを数値的に評価することができる。
【0035】 位相の曖昧さの問題はDIPの使用で避けることができるけれども、DIPは
3次元対象の検査を必要とする応用には不適である。これは、焦点外画像からD
IPで生成される比較的大きい本質的な背景の結果である。この背景に関する問
題は、標準干渉顕微鏡を使用して3次元画像を生成しようとするとき直面する背
景の問題と比較することができる。
【0036】 サンプルから反射、放出または散乱する光をスペクトル分解する装置および方
法は、A.E.ディクソン、S.ダマスキノスおよびJ.W.バウロンが、19
93年3月9日に発行された「空間およびスペクトル分解のための装置および方
法」という表題の米国特許第5,192,980号で開示した。ディクソンらの
装置および方法の一連の実施例では、サンプルの特性は、サンプルから反射、放
出または散乱する光の強度の点で特徴付けられ、装置および方法は、非干渉およ
び非共焦タイプであり、検出器の前に分散的な素子を使用する。ディクソン等の
一連の実施例は、標準顕微鏡に固有の焦点外画像からの大きい背景を有するので
、非共焦タイプである。
【0037】 ディクソン等の装置および方法は、背景が少ない状態で測定を可能にする非干
渉共焦実施例をさらに含む。しかし、非干渉技術を使用する結果生じる共焦実施
例および非共焦実施例の強度測定に関する制約は、反射光または散乱光から得ら
れるサンプルに関する情報に重大な制約を与える。強度の測定では、サンプルの
反射光または散乱光の振幅の大きさの二乗に関する情報は生成されるが、反射光
または散乱光の大きさの位相に関する情報は失われる。ディクソン等のフーリエ
変換分光計実施例は、非共焦画像形成システムに固有の焦点外画像からの大きい
背景があるという欠点を有する。
【0038】 非干渉共焦画像形成システムを使用して同時に複数の波長を測定する装置は、
G.クシアオが、1996年6月に発行された「単一開口共焦画像形成システム
」という表題の米国特許第5,537,247号で開示した。クシアオの装置は
、光源からの入射光および物体からの反射光の両方に1つの装置のみを使用する
共焦走査画像形成システム、並びに様々な波長の反射光を一連の検出器にそれぞ
れ選択的に方向付ける一連のビームスプリッタおよび光波長フィルタから成る。
クシアオの装置は、異なる波長で同時に測定を行う利点、および焦点外画像から
の背景が少ない共焦画像形成システムの長所を有する。しかし、非干渉技術を使
用する結果生じる強度測定上の制約は、反射光または散乱光から得られるサンプ
ルに関する情報に重大な制約を与える。強度の測定では、サンプルの反射光また
は散乱光の振幅の大きさの二乗に関する情報は生成されるが、反射光または散乱
光の大きさの位相に関する情報は失われる。
【0039】 G.O.クシアオ、T.R.コールおよびG.S.キノは、1988年発行の
「応用物理学報告書」、53(8)号、716〜718ページに記載の「リアル
タイム共焦走査光学顕微鏡」という表題の論文で、共焦顕微鏡に白色光を使用す
ると、対物レンズの色収差により、サンプル内の異なる高さからの画像がすべて
存在し、すべて焦点内だが、色は異なる状態にできると指摘している。クシアオ
等は、4種類の波長でシリコン集積回路の画像を生成して、この見解を実証した
。H.J.ティツィアニおよびH.M.ウーデは、1994年発行の「応用光学
」、33(10)号、1838〜1843ページに記載の「色共焦顕微鏡による
3次元画像探知」という表題の論文に、物体を物理的に走査することなく高さの
情報を取得するために、色収差が意図的に顕微鏡の対物レンズに組み込まれてい
る白色光、非干渉共焦顕微鏡について記載している。白黒フィルムを使用するカ
メラは、選択された3つの色フィルタを使って、各物点の色の強度および色調を
順次結合する。共焦顕微鏡は、クシアオ等並びにティツィアニおよびウーデが記
載している両方の研究に使用され、焦点外画像からの背景を減少させたが、強度
の測定を行うのに限定される。非干渉技術を使用する直接的な結果である強度の
測定を行う上での制約は、ディクソン等およびクシアオの特許に関して記載され
ているように、反射光または散乱光から得られるサンプルに関する情報に制約を
与える。
【0040】 干渉顕微鏡については、1990年発行の「応用光学」、26(26)号、3
775〜3783ページのG.S.キノ及びS.C.チムの「ミラウ相関顕微鏡
」という論文、並びに1992年発行の「応用光学」31(14)号、2550
〜2553ページのS.S.C.チム及びG.S.キノの「干渉顕微鏡における
3次元画像の実現」という論文に記載されており、後者はミラウ干渉計構成に基
づいている。キノ及びチムの装置は、空間的かつ一時的にインコヒーレントな光
源を含む干渉非共焦顕微鏡を使用し、それぞれ対象から反射されるビームと鏡か
ら反射されるビームとの間の相関信号を検出出力として使用する。キノ及びチム
の装置を使用すると、対象から反射されるビームの振幅及び位相の両方を測定す
ることができる。しかし、キノ及びチムの干渉装置には、重大な背景の問題、つ
まり焦点外画像からの背景レベルが標準の干渉非共焦顕微鏡システムに一般に見
られるレベルであるという欠点がある。
【0041】 干渉装置については、A.クヌッテルが、1996年10月15日に発行され
た「様々な光波長を有する光の特殊な光集束及び信号検出による、混濁した対象
内における静止光学的分光による画像形成」という表題の米国特許第5,565
,986号で、対象の分光画像を取得して、側方の空間的解像度及び深度方向の
視野の両方を表示する方法を記載している。クヌッテルが記載した装置は、非共
焦画像形成システムを有し、一般に、干渉計のアーム内の分散的な光学素子と、
着色対物レンズとを備える。分散的な素子により、異なる光波長における散乱光
の振幅に関する情報を記録することができ、干渉計を使用することにより、反射
光又は散乱光の振幅及び振幅の位相に関する情報を記録することができ、着色対
物レンズを使用することにより、深度方向の視野に関する情報を記録することが
できる。しかし、クヌッテルの干渉装置には、重大な背景の問題、つまり背景レ
ベルが標準の干渉非共焦顕微鏡システムに一般に見られるレベルであるという欠
点がある。
【0042】 クヌッテルの装置の実施例の主な目的の1つは、ゾーンプレートの一部に含ま
れる2つの異なる等級の着色対物レンズを使用することにより、深度次元に分離
された対象の2つの領域を同時に画像形成することができた。その結果、この実
施例の検出器により記録された信号は、対象内の2つの分離された深度位置から
の重畳画像から構成される。したがって、上記のように焦点外画像からの高度な
背景の存在のほかに、複雑な反転の計算をコンピュータで行って、重畳焦点内画
像から特定の深度の画像を抽出する。クヌッテルの参照実施例で取得した重畳画
像に必要な反転の計算の形式に重大な問題が生じた。つまり、反転の計算の結果
は、対象の表面付近では比較的正確だが、サンプルの深度が増すと急速に悪化す
る。この問題は、検出器の焦点内に対象の1点のみが存在する反転の計算では、
一般に生じない。
【0043】 干渉顕微鏡で生じる上記の背景の問題は、1982年発行の「Optica
Acta」、29(12)号、1573〜1577ページにD.K.ハミルトン
及びC.J.R.シェパードが記載した「共焦干渉顕微鏡」という表題の論文に
見られる干渉型の共焦顕微鏡で減少する。このシステムは、集束レーザスポット
に対して対象が走査され、レーザスポットが点検出器の背景画像に一致するよう
に配置される共焦顕微鏡に基づく。反射共焦顕微鏡の干渉形態は、1つのビーム
が対象上に集束するマイケルソン干渉計に基づく。このシステムは、共焦顕微鏡
システムに固有の焦点外画像からの減少した背景の重要な特性を有する。しかし
、同じ箇所に記載されているハミルトン及びシェパードの共焦干渉顕微鏡は、3
次元対象内で一度に1点のみの反射信号を測定する。一度に対象の1点を走査す
ることにより、システムはさらに、必要なデータ取得時の走査に関係ないサンプ
ルの運動に敏感に反応する。
【0044】 高性能コンピュータの効果的な利用に重要な主な要素は、メモリである。こう
した機器には、巨大なデータ記憶装置が必要なので、並列計算で提供される多量
のデータを処理するために、小型かつ低価格で非常に高容量かつ高速度のメモリ
素子が必要になる。
【0045】 2次元メモリの場合、理論上の最大記憶密度(1/λ2に比例)は、λ=53
2nmでは3.5×108ビット/cm2台であり、3次元メモリの場合、6.5
×1012ビット/cm3台である。これら最大値は、1ビットバイナリ形式を各
記憶場所で使用する場合の記憶装置容量の上限を表す。これら上限は、異なるレ
ベルの振幅情報又は振幅及び位相情報を記録する記録媒体を使用して増加するこ
とができる。位相記録媒体のホログラフィック記録は、後者のモードの一例であ
る。
【0046】 異なるモードの記録では、1ビットバイナリ形式モード、各記憶場所における
ベースN形式の振幅及び(ベースN)×(ベースM)形式の位相、使用できる記憶
場所のボクセル、ひいては記憶密度は、取得できるS/N比、ボクセルの容量に
ほぼ逆比例するS/N比によって制限される。特に、振幅記録モード又は振幅及
び位相記録モードの場合、ボクセル内に記憶できる情報の個々の断片の数も、取
得できるS/N比によって制限される。
【0047】 必要とされているものは、焦点外画像に対する画像データの感度が、先行技術
の共焦顕微鏡及び共焦干渉顕微鏡に固有の感度より小さく減少されていること、
系統的誤差及び統計的誤差の両方に関して画像データの感度が減少されること、
焦点外画像に対する感度の減少に関連してコンピュータデコンボリューションに
対する要件が低下すること、共焦干渉顕微鏡システムに固有の高いS/N比の可
能性、軸線方向又は横断方向に関するデータを並列記録する能力、並びに散乱及
び/又は反射光ビームの複素振幅を測定する可能性とを兼ね備えたシステムであ
る。
【0048】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の目的は、光ディスク内の深度が異なる位置から情報を読
み取る方法及び装置を提供することである。
【0049】 本発明の目的は、光ディスク内の複数深度の位置から情報を読み取る方法及び
装置を提供することである。 本発明の目的は、光ディスク内の複数深度の位置から同時に情報を読み取る方
法および装置を提供することである。
【0050】 本発明の目的は、光ディスク上又は光ディスク内の複数トラックの位置から情
報を読み取る方法及び装置を提供することである。 本発明の目的は、光ディスク上又は光ディスク内の複数トラックの位置から同
時に情報を読み取る方法及び装置を提供することである。
【0051】 本発明の目的は、光ディスク上又は光ディスク内の複数トラックの位置及び複
数の位置から同時に情報を読み取る方法及び装置を提供することである。 本発明の目的は、光ディスク内の複数深度及び複数トラックの位置から同時に
情報を読み取る方法及び装置を提供することである。
【0052】 本発明の目的は、光ディスク内の複数深度の位置に情報を書き込む方法及び装
置を提供することである。 本発明の目的は、光ディスク内の複数深度の位置に同時に情報を書き込む方法
及び装置を提供することである。
【0053】 本発明の目的は、光ディスク上又は光ディスク内の複数トラックの位置に情報
を書き込む方法及び装置を提供することである。 本発明の目的は、光ディスク上又は光ディスク内の複数トラックの位置に同時
に情報を書き込む方法及び装置を提供することである。
【0054】 本発明の目的は、光ディスク内の複数深度及び複数トラックの位置に同時に情
報を書き込むことである。 本発明の目的は、比較的高密度の光ディスク内の複数深度の位置に情報を書き
込む方法及び装置を提供することである。
【0055】 本発明の目的は、比較的高密度の光ディスク内の複数深度の位置に同時に情報
を書き込む方法及び装置を提供することである。 本発明の目的は、比較的高密度の光ディスク上又は光ディスク内の複数トラッ
クの位置に情報を書き込む方法及び装置を提供することである。
【0056】 本発明の目的は、比較的高密度の光ディスク上又は光ディスク内の複数トラッ
クの位置に同時に情報を書き込む方法及び装置を提供することである。 本発明の目的は、比較的高密度の光ディスク内の複数深度及び複数トラックの
位置に同時に書き込む方法及び装置を提供することである。
【0057】 本発明の目的は、迅速かつ信頼性の高い1次元、2次元及び3次元の、複素振
幅の断層画像撮像法を提供することである。 本発明の目的は、上記先行技術の欠点を避けるため、複素振幅の断層画像撮像
技術を改善することである。
【0058】 本発明のもう1つの目的は、焦点外画像点からの光の統計的誤差による影響を
都合よく減少させるか又は排除する、複素振幅の断層画像撮像技術を提供するこ
とである。
【0059】 本発明のもう1つの目的は、焦点外光画像の系統的誤差の影響が著しく減少ま
たは排除する、複素振幅の断層画像撮像技術を改善することである。 本発明のもう1つの目的は、対象の画像を複数の画像点に実質的に同時に形成
することを可能にする、複素振幅の断層画像撮像技術を提供することである。
【0060】 本発明のもう1つの目的は、干渉システムで達成可能な画像に対するS/N比
を得るための手段を使って、1次元、2次元および3次元における複素振幅の断
層画像撮像を行うのに好都合な技術を提供することである。
【0061】 本発明のもう1つの目的は、非線形微分方程式を解くという計算上の難しさを
回避した複素振幅の断層画像撮像システム及び技術を提供することである。 本発明のもう1つの目的は、対象の運動に関係なく、対象内の線部分又は2次
元部分の複素振幅断層撮像に好都合な技術を提供することである。
【0062】
【課題を解決するための手段】
以下に記載する実施例及びその変形例は、以下のとおり5種類の実施例群に分
類される。第1群の実施例及びその変形例の特定の1つは、1次元画像の情報が
、背景の縮小及び補償と同時に得られる第2群の実施例及びその変形例の対応す
る1つによって生成される1次元画像に実質的に直行する1次元画像を生成する
。第1群の実施例のその他実施例の特定の1つは、2次元画像の情報が、背景の
縮小及び補償と同時に得られる第2群の実施例及びその変形例の対応する1つに
よって生成される2次元画像に実質的に直行する2次元画像を生成する。
【0063】 第3群の実施例及びその変形例の特定の1つは、1次元画像の情報が背景の縮
小及び補償を行うのと同時には得られない第4群の実施例及びその変形例の対応
する1つによって生成される1次元画像に実質的に直行する1次元画像を生成す
る。第3実施例及びその変形例の特定の1つは、2次元画像の情報が背景の縮小
及び補償と同時には得られない第4実施例及びその変形例の対応する1つに実質
的に直行する2次元画像を生成する。
【0064】 第5群の実施例及びその変形例は、背景の縮小及び補償によって得られる単一
点画像の連続として多次元画像を生成する。 簡単に説明すると、本発明により、広帯域で空間的にインコヒーレントな点光
源から光源ピンホールへの光線を集束させることにより、焦点内画像の複素振幅
と焦点外画像の複素振幅とを識別するための第1群の実施例による方法及び装置
を提供する。光源ピンホールから発散した光線は、コリメートされて第1の位相
シフターに方向付けられる。コリメートされた光線の第1部分の位相は、第1の
量の位相シフトされた光線を生成するための位相シフターによってシフトされ、
コリメートされた光線の第2部分の位相は、第2の量の位相シフトされた光線を
生成するための位相シフターによってシフトされる。第1及び第2の量の位相シ
フトされた光線は、第1スポットに集束する。
【0065】 第1のスポットから発散した位相シフトされた光線の第1量の光線は、コリメ
ートされてビームスプリッターに方向付けられる。コリメートされた光線の第1
部分は、ビームスプリッタを通過して第1の量のプローブビームを形成し、コリ
メートされた光線の第2部分は、ビームスプリッタによって反射されて第1の量
の参照ビームを形成する。第1スポットから発散して位相シフトされた光線の第
2の量の光線は、コリメートされてビームスプリッタに方向付けられる。コリメ
ートされた光線の第1部分は、ビームスプリッタを通過して第2の量のプローブ
ビームを形成し、コリメートされた光線の第2部分は、ビームスプリッタによっ
て反射されて第2の量の参照ビームを形成する。
【0066】 プローブビームの第1および第2の量の光線は、第2位相シフターに向かって
方向付けられる。プローブビームの第1の量の光線は、位相シフトされて第3の
量のプローブビームを形成し、プローブビームの第2の量の光線は位相シフトさ
れて、第4の量のプローブビームを形成し、第1及び第2の位相シフターによっ
て第3及び第4の量のプローブビームに対して生成される正味位相シフトの量は
同じである。第3及び第4の量のプローブビームは、第1のプローブレンズによ
って集束し、対象材料内に線画像を形成し、対象材料を照明する。線画像は、第
1プローブレンズの光軸に沿って近接して整合配置され、光軸に沿った線画像の
長さは、調節可能な第1プローブレンズの焦点の深度及び色収差、並びに光源の
光帯域幅などのような要素の組合せによって決まる。
【0067】 参照ビームのうち第1及び第2の量の光線は、第3の位相シフターに向けられ
る。参照ビームのうち第1の量の光線は、第3の量の参照ビームを形成するため
位相シフトされ、参照ビームのうち第2の量の光線は、第4の量の参照ビームを
形成するため位相シフトされる。ここで、第3及び第4の量の参照ビームに対し
て、前記第1及び第3の位相シフターによって生成される正味の位相シフト量は
同じである。第3及び第4の量の参照ビームは、基準レンズによって基準ミラー
のスポット上に焦合される。
【0068】 被照射対象からプローブレンズに向かって発散されたプローブビームのうち、
第3と第4の量に相当する反射光線または散乱光線は、散乱プローブビームを形成
し、プローブレンズによりコリメートされて第2位相シフターに向けられる。コ
リメートされた光線のうち第1の部分について位相シフトが行われ、シフト後、
形成された光線が位相シフト後散乱プローブビーム第1量となる。また、コリメ
ートされた光線のうち第2の部分について位相シフトが行われ、これが位相シフ
ト後散乱プローブビーム第2量となる。この散乱プローブビームの第1量と第2量
の光線は、ビームスプリッターに向けられる。ここで、散乱プローブビームの第
1量と第2量のうちその一部がそれぞれ、ビームスプリッターによる反射を経て、
位相シフト後散乱プローブビーム第3量と第4量を形成する。この後、散乱プロー
ブビーム第3量および第4量の平行光線は、空間フィルターレンズにより空間フィ
ルターピンホールで焦点を結ぶ。
【0069】 参照鏡上のスポットから参照レンズに対して発せられる反射光線は、反射参照
ビームを形成し、この反射光線は参照レンズによりコリメートされ第3位相シフ
ターに向けられる。コリメートされた反射光線のうち第1の部分について位相シ
フトが行われ、ここで形成された光線を位相シフト後反射参照ビーム第1量と呼
ぶ。また、コリメートされた反射光線のうち第2の部分について位相シフトが行
われ、これが位相シフト後反射参照ビーム第2量となる。反射参照ビームの第1量
および第2量の光線は、ビームスプリッターに向けられる。反射参照ビームの第1
量と第2量のうち、その一部がそれぞれビームスプリッターによって送られ、反
射参照ビームの第3量と第4量を形成する。この後、反射参照ビームの第3量と第4
量の平行光線は、空間フィルターレンズによって空間フィルターピンホール上に
焦点を結ぶ。
【0070】 散乱プローブビームの第3量の一部、また第4量の一部はそれぞれ、空間フィル
ターピンホールを通過した後、それぞれ空間フィルター処理された散乱プローブ
ビーム第3量、空間フィルター処理された散乱プローブビーム第4量を形成する。
この空間フィルター処理された散乱プローブビーム第3量および第4量はどちらも
、分散エレメントレンズによりコリメートされて分散エレメントに向けられる。
この場合、分散エレメントとしては反射型回折格子を使うのが望ましい。
【0071】 反射参照ビーム第3量の一部、また第4量の一部はそれぞれ、空間フィルターピ
ンホールを通過した後、それぞれ空間フィルター処理された反射参照ビーム第3
量、空間フィルター処理された反射参照ビーム第4量を形成する。この空間フィ
ルター処理された反射参照ビーム第3量および第4量はどちらも、分散エレメント
レンズによりコリメートされて分散エレメントに向けられる。
【0072】 分散エレメントから発散された空間フィルター処理された散乱プローブビーム
第3量および空間フィルター処理された散乱プローブビーム第4量はどちらもその
一部が検出器レンズを通過し、それぞれ、波数フィルター処理され空間フィルタ
ー処理された散乱プローブビーム第3量、波数フィルター処理され空間フィルタ
ー処理された散乱プローブビーム第4量となる。この波数フィルター処理され空
間フィルター処理された散乱プローブビームの第3量および第4量は、検出器レン
ズにより集束され、複数の検出器ピンホールが直線状に配置されている平面上に
線画像を形成する。また、分散エレメントから発散された空間フィルター処理さ
れた反射参照ビーム第3量および空間フィルター処理された反射参照ビーム第4量
はどちらもその一部が検出器レンズを通過し、それぞれ波数フィルター処理され
空間フィルター処理された反射参照ビーム第3量、波数フィルター処理された空
間フィルター処理された反射参照ビーム第4量となる。この波数フィルター処理
され空間フィルター処理された反射参照ビーム第3量および第4量は検出器レンズ
によって集束され、複数の検出器ピンホールが直線状に配置されている平面上に
、反射参照ビーム第3量および第4量による線画像を形成する。
【0073】 波数フィルター処理され空間フィルター処理された散乱プローブビーム第3量
と第4量、および波数フィルター処理され空間フィルター処理された反射参照ビ
ーム第3量と第4量は、部分的に重なり合った形で検出器ピンホールによって転送
されるが、この部分の強度が多ピクセル検出器によって測定される。多ピクセル
検出器には複数のピクセルが直線状に配置されており、この検出器により測定さ
れた値が測定強度値第1アレイとなる。また、波数フィルター処理され空間フィ
ルター処理された反射参照ビーム第3量および第4量の位相が第4位相シフターに
よりπラジアンだけシフトされ、それぞれ第1位相シフト後波数フィルター処理
され空間フィルター処理された反射参照ビーム第3量、第4量が形成される。この
後、波数フィルター処理され空間フィルター処理された散乱プローブビーム第3
量と第4量、および第1位相シフト後波数フィルター処理され空間フィルター処理
された反射参照ビーム第3量と第4量が部分的に重なり合った形で検出器ピンホー
ルによって転送され、重なって送られる部分の強度が多ピクセル検出器によって
測定される。ここで測定された値が測定強度値第2アレイとなる。
【0074】 さらに波数フィルター処理され空間フィルター処理された反射参照ビーム第3
量および第4量の位相が第4位相シフターにより、−π/2ラジアンを追加されて
シフトされ、第2位相シフト後波数フィルター処理され空間フィルター処理され
た反射参照ビーム第3量および第4量がそれぞれ形成される。この後、波数フィル
ター処理され空間フィルター処理された散乱プローブビーム第3量および第4量と
、第2位相シフト後波数フィルター処理され空間フィルター処理された反射参照
ビーム第3量および第4量が部分的に重なり合った形で検出器ピンホールによって
転送され、重なって送られる部分の強度が多ピクセル検出器によって測定される
。ここで測定された値が測定強度値第3アレイとなる。
【0075】 同様にして、さらに波数フィルター処理され空間フィルター処理された反射参
照ビーム第3および第4量の位相が第4位相シフターにより、πラジアンを追加さ
れてシフトされ、第3位相シフト後波数フィルター処理され空間フィルター処理
された反射参照ビーム第3量および第4量がそれぞれ形成される。この後、波数フ
ィルター処理され空間フィルター処理された散乱プローブビーム第3量および第4
量と、第3位相シフト後波数フィルター処理され空間フィルター処理された反射
参照ビーム第3量および第4量が部分的に重なり合った形で検出器ピンホールによ
って転送され、重なって送られる部分の強度が多ピクセル検出器によって測定さ
れる。ここで測定された値が測定強度値第4アレイとなる。
【0076】 次のステップでは、測定強度値である第1、第2、第3、第4アレイがコンピュー
タに送られ処理される。コンピュータでは、測定強度値第1アレイの要素から測
定強度値第2アレイの対応する要素が差し引かれ、測定値である成分値第1アレイ
が算出される。この成分値第1アレイは、検出器ピンホールの平面上に集束した
散乱プローブビームの複素振幅を表しており、焦点外画像による光線の影響は大
幅に排除されている。同様に、コンピュータでは、測定強度値第3アレイの要素
から測定強度値第4アレイの対応する要素が差し引かれ、この測定値が成分値第2
アレイとなる。成分値第2アレイは、検出器ピンホールの平面上に集束した散乱
プローブビームの複素振幅を表しており、焦点外画像による光線の影響は大幅に
排除されている。
【0077】 散乱プローブビームの複素振幅を示す成分値第1アレイと成分値第2アレイは直
交成分の値であり、したがって検出器ピンホールの平面上に集束し、しかも焦点
外画像による光線の影響が大幅に排除されている散乱プローブビームの複素振幅
について、複素定数の範囲内で正確な測定値を示すものである。コンピュータや
、現在技術的に知られているコンピュータアルゴリズムを使うことで、対象材料
の直線部分については、対象材料を走査しなくても正確な1次元表現が得られる
。これは直線部分の方向がプローブレンズの光軸の方向と一致するためである。
つまり、直線部分は通常、対象材料の単一もしくは複数の表面を通過する形にな
っているか、または単一の表面自体が直線を形成しているため、この処理が可能
である。同じく、コンピュータや技術的に知られているコンピュータアルゴリズ
ムを使うことにより、対象材料の2次元表現と3次元表現も2次元アレイと3次元ア
レイをもとにそれぞれ正確に取得される。この場合、2次元及び3次元アレイは
対象材料を1次元及び2次元で走査して得られた測定強度値の第1、第2、第3、第
4アレイで各々構成される。対象材料の2次元及び3次元的表現は、該対象材料
の1つ又はそれ以上の表面を含み得る。該対象材料の走査は、コンピュータによ
り制御される並進器を使って対象材料を1次元及び2次元的に系統的に移動させる
ことによって達成される。焦点外画像に対する修正が本発明の装置によって達成
される補償を超えて望まれる場合には、コンピュータアルゴリズムとしては、当
業者に知られている、コンピュータデコンボルーション法及び積分方程式逆変換
法を用いることができる。
【0078】 次に2番目の実施例を説明する。この2番目の実施例は、焦点内画像の複素振幅
と焦点外画像の複素振幅を識別するための方法と装置であり、その方法は、広帯
域、空間的に拡張され、空間的にインコヒーレントであるという特性を持つ線光
源からの光学的放射をもとに、直線状アレイの光源ピンホールに対してイメージ
ングを行うというものである。この2番目の実施例では、装置と電子処理方法は
、上記の最初の実施例とは異なるものを使う。つまり、最初の実施例の光源ピン
ホールの代わりに直線状アレイの光源ピンホールを使う。また、最初の実施例の
空間フィルターピンホールの代わりに直線状アレイの空間フィルターピンホール
を、さらに最初の実施例の直線状アレイの検出器ピンホールと多ピクセル検出器
の代わりに、2次元アレイの検出器ピンホールと2次元アレイのピクセルを持つ多
ピクセル検出器を使用する。直線状アレイの光源ピンホールと直線状アレイの空
間フィルターピンホールの方向はどちらも、分散エレメントによって定義される
平面に対して垂直である。2次元アレイの検出器ピンホールと2次元アレイの多ピ
クセル検出器はいずれも、その2次元アレイは、多ピクセル検出器の焦点平面に
作成される直線状アレイの光源ピンホールの画像に向けられている。
【0079】 波数フィルター処理され空間フィルター処理された散乱プローブビームの振幅
の第1成分値と第2成分値は、その測定アレイの要素は直交成分値であり、したが
って、2次元直線状アレイの検出器ピンホールの平面上に集束し、しかも焦点外
画像による光線の影響が大幅に排除されている散乱プローブビームの複素振幅に
ついて、複素定数の範囲内で正確な測定値を示すものである。現在技術的に知ら
れているコンピュータアルゴリズムを使うことで、対象材料の2次元部分につい
ては、ほとんどの場合、対象材料を走査しなくても正確な2次元表現が得られる
。これは2次元部分は、光源ピンホールの直線状アレイの方向とプローブレンズ
の光軸の方向をもとに選択されるためである。つまり、2次元部分は通常、対象
材料の単一もしくは複数の表面を通過する形になっているか、または単一の表面
自体が2次元部分を形成しているため、この処理が可能である。また、現在技術
的に知られているコンピュータアルゴリズムを使うことで、対象材料の3次元表
現は、対象を主に1次元で走査し、そこで得られた第1、第2、第3、第4強度値の3
次元アレイを使って正確に取得される。これは対象材料の3次元表現は通常、対
象材料の単一もしくは複数の表面に関する表現であるためである。焦点外画像に
対する修正が本発明の装置によって達成される補償を超えて望まれる場合には、
コンピュータアルゴリズムとしては、当業者に知られている、コンピュータデコ
ンボルーション法及び積分方程式逆変換法を用いることができる。
【0080】 次に上記の2番目の実施例の変形例を説明する。この変形例は、焦点内画像と
焦点外画像を識別するための方法と装置であり、その方法は、広帯域、空間的に
拡張され、空間的にインコヒーレントであるという特性を持つ線光源からの光学
的放射をもとに、光源スリットに対してイメージングを行うというものである。
この変形例では、装置と電子処理方法は、上記の2番目の実施例とは異なるもの
を使う。つまり、2番目の実施例の直線状アレイの光源ピンホールの代わりに光
源スリットを使う。また、2番目の実施例の直線状アレイの空間フィルターピン
ホールの代わりに空間フィルタースリットを使用する。光源スリットと空間フィ
ルタースリットの方向はどちらも、分散エレメントによって定義される平面に対
して垂直である。
【0081】 波数フィルター処理され空間フィルター処理された散乱プローブビームの振幅
の第1成分値と第2成分値は、その測定アレイの要素は直交成分値である。その性
質上、2次元アレイの検出器ピンホールの平面上に集束し、しかも焦点外画像に
よる光線の影響が大幅に排除されている波数フィルター処理された空間フィルタ
ー処理された散乱プローブビームの複素振幅について、複素定数の範囲内で正確
な測定値を示すものである。現在技術的に知られているコンピュータアルゴリズ
ムを使うことで、対象材料の2次元部分については、対象材料を走査しなくても
正確な2次元表現が得られる。これは2次元部分は、光源スリットの方向とプロー
ブレンズの光軸の方向をもとに選択されるためである。また、現在技術的に知ら
れているコンピュータアルゴリズムを使うことで、対象材料の3次元表現は、対
象を1次元で走査し、そこで得られた第1、第2、第3、第4強度値の3次元アレイを
使って正確に取得される。対象材料の走査は、コンピュータにより制御される並
進器を使って対象材料を1次元で体系的に動かすことで達成される。焦点外画像
に対する修正が本発明の装置によって達成される補償を超えて望まれる場合には
、コンピュータアルゴリズムとしては、当業者に知られている、コンピュータデ
コンボルーション法及び積分方程式逆変換法を用いることができる。
【0082】 上記の最初と2番目の実施例では、S/N比の向上または最適化、もしくは両方を
達成することもできる。これは、追加の光学手法を使うことで達成でき、使用す
る電子処理手法は、本発明の最初と2番目の実施例の装置の場合とほぼ同じであ
る。追加の光学手法の内容は、参照ビームとプローブビームのパスを修正すると
いうものである。この方法の場合、最初と2番目の実施例のどちらでも、選択し
た検出器ピンホールにイメージングされる波数フィルター処理された空間フィル
ター処理された散乱プローブビームの振幅と、その選択された検出器ピンホール
に集束する波数フィルター処理された空間フィルター処理された反射参照ビーム
の振幅の割合を調整できる。
【0083】 次に3番目の実施例について説明する。この3番目の実施例は、焦点内画像の複
素振幅と焦点外画像の複素振幅を識別するための方法と装置であり、この実施例
では、S/N比の調整または向上もしくは最適化という方法を使う。装置は最初の
実施例と同じであるが、光学手法を用いて、選択した検出器ピンホールにイメー
ジングされる波数フィルター処理された空間フィルター処理された散乱プローブ
ビームの振幅と、その選択された検出器ピンホールに集束する波数フィルター処
理された空間フィルター処理された反射参照ビームの振幅の割合を調整する。こ
の場合、広帯域で空間的にインコヒーレントな点光源からの光線は光源ピンホー
ルに集束する。その後、光源ピンホールから発散された光線はコリメートされ第
1位相シフターに向けられる。コリメートされた光線のうち最初の部分の位相が
シフトされ、これが位相シフト後光線の第1量となる。また、コリメートされた
光線のうち2番目の部分の位相がシフトされ、位相シフト後光線の第2量となる。
【0084】 位相シフト後光線の第1量と第2量は、第1ビームスプリッター上に届く。この
後、位相シフト後光線の第1量の最初の部分が第1ビームスプリッターを通過し、
プローブビーム第1量となる。位相シフト後光線の第1量の2番目の部分は、第1ビ
ームスプリッターにより反射させられ、参照ビーム第1量を形成する。同様に、
位相シフト後光線の第2量の最初の部分が第1ビームスプリッターを通過し、プロ
ーブビーム第2量となる。位相シフト後光線の第2量の2番目の部分は、第1ビーム
スプリッターにより反射させられ、参照ビーム第2量を形成する。プローブビー
ム第1量と第2量は、第1プローブビームスポットに焦点を結ぶ。参照ビーム第1量
と第2量は、第1参照ビームスポットに焦点を結ぶ。
【0085】 第1プローブビームスポットから発散されるプローブビーム第1量の光線は、コ
リメートされて第2ビームスプリッターに向けられる。コリメートされた光線の
うち一部は第2ビームスプリッターを通過し、これがプローブビーム第3量となる
。第1プローブビームスポットから発散されるプローブビーム第2量の光線も、コ
リメートされて第2ビームスプリッターに向けられる。コリメートされた光線の
うち一部は第2ビームスプリッターを通過し、プローブビーム第4量となる。プロ
ーブビーム第3量と第4量の光線は、第2位相シフターに向けられる。プローブビ
ーム第3量の光線は、第2位相シフターを通過した後、位相シフトされ、プローブ
ビーム第5量となる。プローブビーム第4量の光線は、第2位相シフターを通過し
た後、位相シフトされ、プローブビーム第6量となる。プローブビーム第5量と第
6量が形成される際、第2位相シフターによって実行される位相シフトの程度は、
第1位相シフターの場合と同じである。
【0086】 第1参照ビームスポットから発散される参照ビーム第1量の光線は、コリメート
されて第3位相シフターに向けられ、これが参照ビーム第3量となる。第1参照ビ
ームスポットから発散される参照ビーム第2量の光線も、コリメートされて第3位
相シフターに向けられ、これが参照ビーム第4量となる。参照ビーム第3量と第4
量が形成される際、第3位相シフターによって実行される位相シフトの程度は、
第1位相シフターの場合と同じである。参照ビーム第3量の一部は、第3ビームス
プリッターによって反射させられ、参照ビーム第5量となる。同じく、参照ビー
ム第4量の一部が、第3ビームスプリッターによって反射させられ、参照ビーム第
6量となる。コリメートされた参照ビーム第5量と第6量は、参照レンズによって
参照鏡上の第2参照ビームスポットに集束させられる。
【0087】 コリメートされたプローブビーム第5量と第6量は、プローブレンズによって集
束させられ、対象材料に線画像を形成、つまり対象材料を照らす。この線画像は
、ほぼプローブレンズの光軸に沿って形成され、光軸上の線画像の長さは、プロ
ーブレンズの焦点深度や色収差、光源の光学的帯域などの各種因子の組み合わせ
によって決まる。
【0088】 被照射対象からプローブレンズに向かって発散されたプローブビームのうち、
第5量と第6量に相当する反射光線または散乱光線は、散乱プローブビームを形成
する。この散乱プローブビームは、プローブレンズによりコリメートされて第2
位相シフターに向けられる。コリメートされた光線のうち第1の部分について位
相シフトが行われ、このシフトにより形成された光線が位相シフト後散乱プロー
ブビーム第1量となる。また、コリメートされた光線のうち第2の部分について位
相シフトが行われ、これが位相シフト後散乱プローブビーム第2量となる。この
散乱プローブビームの第1量と第2量の光線は、第2ビームスプリッターに向けら
れる。ここで、散乱プローブビームの第1量と第2量のうちその一部がそれぞれ、
第2ビームスプリッターによる反射を経て、散乱プローブビーム第3量と第4量を
形成する。この後、散乱プローブビーム第3量および第4量の平行光線は、空間フ
ィルターレンズにより空間フィルターピンホールで焦点を結ぶ。
【0089】 参照鏡上の第2参照ビームスポットから参照レンズに向かって発散された反射
光線は、反射参照ビームを形成する。この反射参照ビームは、参照レンズにより
コリメートされて第3ビームスプリッターに向けられる。反射参照ビームの一部
は、第3ビームスプリッターによって伝播され第4位相シフターに届く。ここで第
4位相シフターにより、伝播された反射参照ビームの第1の部分の位相がシフトさ
れ、これが位相シフト後反射参照ビーム第1量となる。また、伝播された反射参
照ビームの第2の部分の位相がシフトされ、これが位相シフト後反射参照ビーム
第2量となる。位相シフト後反射参照ビーム第1量と第2量の光線はいずれも、第2
ビームスプリッターに向けられる。ここで第2ビームスプリッターにより、反射
参照ビーム第1量と第2量の光線のうち一部が伝播され、それぞれ反射参照ビーム
第3量、第4量となる。この後、コリメートされた反射参照ビーム第3量、第4量の
光線は、空間フィルターレンズにより空間フィルターピンホール上に集束される
【0090】 散乱プローブビームの第3量の一部、また第4量の一部はそれぞれ、空間フィル
ターピンホールを通過した後、それぞれ空間フィルター処理された散乱プローブ
ビーム第3量、空間フィルター処理された散乱プローブビーム第4量を形成する。
この空間フィルター処理された散乱プローブビーム第3量および第4量はどちらも
、分散エレメントレンズによりコリメートされて分散エレメントに向けられる。
この場合、分散エレメントとしては反射型回折格子を使うのが望ましい。
【0091】 反射参照ビーム第3量の一部、また第4量の一部はそれぞれ、空間フィルターピ
ンホールを通過した後、それぞれ空間フィルター処理された反射参照ビーム第3
量、空間フィルター処理された反射参照ビーム第4量を形成する。この空間フィ
ルター処理された反射参照ビーム第3量および第4量はどちらも、分散エレメント
レンズによりコリメートされて分散エレメントに向けられる。
【0092】 分散エレメントから発散された空間フィルター処理された散乱プローブビーム
第3量および空間フィルター処理された散乱プローブビーム第4量はどちらも、そ
の一部が検出器レンズを通過し、それぞれ、波数フィルター処理された空間フィ
ルター処理された散乱プローブビーム第3量、波数フィルター処理された空間フ
ィルター処理された散乱プローブビーム第4量となる。この波数フィルター処理
された空間フィルター処理された散乱プローブビームの第3量および第4量は、検
出器レンズにより集束され、複数の検出器ピンホールが直線状に配置されている
平面上に線画像を形成する。また、分散エレメントから発散された空間フィルタ
ー処理された反射参照ビーム第3量および空間フィルター処理された反射参照ビ
ーム第4量はどちらも、その一部が検出器レンズを通過し、それぞれ波数フィル
ター処理された空間フィルター処理された反射参照ビーム第3量、波数フィルタ
ー処理された空間フィルター処理された反射参照ビーム第4量となる。この波数
フィルター処理された空間フィルター処理された反射参照ビーム第3量および第4
量は検出器レンズによって集束され、複数の検出器ピンホールが直線状に配置さ
れている平面上に線画像を形成する。
【0093】 波数フィルター処理された空間フィルター処理された散乱プローブビーム第3
量と第4量、および波数フィルター処理された空間フィルター処理された反射参
照ビーム第3量と第4量は、部分的に重なり合った形で検出器ピンホールによって
転送されるが、この部分の強度が多ピクセル検出器によって測定される。多ピク
セル検出器には複数のピクセルが直線状に配置されており、この検出器により測
定された値が測定強度値第1アレイとなる。また、波数フィルター処理された空
間フィルター処理された反射参照ビーム第3量および第4量の位相が第5位相シフ
ターによりπラジアンだけシフトされ、それぞれ第1位相シフト後波数フィルタ
ー処理された空間フィルター処理された反射参照ビーム第3量、第4量が形成され
る。この後、波数フィルター処理された空間フィルター処理された散乱プローブ
ビーム第3量と第4量、および第1位相シフト後波数フィルター処理された空間フ
ィルター処理された反射参照ビーム第3量と第4量が部分的に重なり合った形で検
出器ピンホールによって転送され、重なって送られる部分の強度が多ピクセル検
出器によって測定される。ここで測定された値が測定強度値第2アレイとなる。
【0094】 さらに波数フィルター処理された空間フィルター処理された反射参照ビーム第
3量および第4量の位相が第5位相シフターにより、−π/2ラジアンを追加され
てシフトされ、第2位相シフト後波数フィルター処理された空間フィルター処理
された反射参照ビーム第3量および第4量がそれぞれ形成される。この後、波数フ
ィルター処理された空間フィルター処理された散乱プローブビーム第3量および
第4量と、第2位相シフト後波数フィルター処理された空間フィルター処理された
反射参照ビーム第3量および第4量が部分的に重なり合った形で検出器ピンホール
によって転送され、重なって送られる部分の強度が多ピクセル検出器によって測
定され、ここで測定された値が測定強度値第3アレイとなる。
【0095】 同様にして、さらに波数フィルター処理された空間フィルター処理された反射
参照ビーム第3および第4量の位相が第5位相シフターにより、πラジアンを追加
されてシフトされ、第3位相シフト後波数フィルター処理された空間フィルター
処理された反射参照ビーム第3量および第4量がそれぞれ形成される。この後、波
数フィルター処理された空間フィルター処理された散乱プローブビーム第3量お
よび第4量と、第3位相シフト後波数フィルター処理された空間フィルター処理さ
れた反射参照ビーム第3量および第4量が部分的に重なり合った形で検出器ピンホ
ールによって転送され、重なって送られる部分の強度が多ピクセル検出器によっ
て測定される。ここで測定された値が測定強度値第4アレイとなる。
【0096】 次のステップでは、測定強度値である第1、第2、第3、第4アレイがコンピュー
タに送られ処理される。コンピュータでは、測定強度値第1アレイの要素から測
定強度値第2アレイの対応する要素が差し引かれ、測定値である成分値第1アレイ
が算出される。この成分値第1アレイは、検出器ピンホールの平面上に集束した
散乱プローブビームの複素振幅を表しており、焦点外画像による光線の影響は大
幅に排除されている。同様に、コンピュータでは、測定強度値第3アレイの要素
から測定強度値第4アレイの対応する要素が差し引かれ、この測定値が成分値第2
アレイとなる。成分値第2アレイは、検出器ピンホールの平面上に集束した散乱
プローブビームの複素振幅を表しており、焦点外画像による光線の影響は大幅に
排除されている。
【0097】 波数フィルター処理された空間フィルター処理された散乱プローブビームの複
素振幅を示す成分値第1アレイと成分値第2アレイは、直交成分の値であり、した
がって検出器ピンホールの平面上に集束し、しかも焦点外画像による光線の影響
が大幅に排除されている散乱プローブビームの複素振幅について、複素定数の範
囲内で正確な測定値を示すものである。コンピュータや、現在技術的に知られて
いるコンピュータアルゴリズムを使うことで、対象材料の直線部分については、
対象材料を走査しなくても正確な1次元表現が得られる。これは直線部分の方向
がプローブレンズの光軸の方向と一致するためである。また、コンピュータや技
術的に知られているコンピュータアルゴリズムを使うことにより、対象材料の2
次元表現と3次元表現もそれぞれ2次元アレイと3次元アレイをもとにそれぞれ正
確に取得される。この場合、2次元アレイは、コンピュータにより制御される並
進器を使って対象材料を1次元で走査して得られた測定強度値の第1、第2、第3、
第4アレイで、3次元アレイは対象材料を2次元で走査して得られた測定強度値の
第1、第2、第3、第4アレイで構成される。焦点外画像に対する修正が本発明の装
置によって達成される補償を超えて望まれる場合には、コンピュータアルゴリズ
ムとしては、当業者に知られている、コンピュータデコンボルーション法及び積
分方程式逆変換法を用いることができる。
【0098】 この3番目の実施例では、複素振幅の測定S/N比の調整や向上、最適化も可能で
あり、こういった処理により目的の複素振幅を測定できる。S/N比の最適化は、
選択した検出器ピンホールに集束する波数フィルター処理された空間フィルター
処理された散乱プローブビーム第3量、第4量の振幅の割合と、その選択された検
出器ピンホールに集束する波数フィルター処理された空間フィルター処理された
反射参照ビーム第3量、第4量の振幅の割合を調整することで行う。この割合の調
整は、第1、第2、第3ビームスプリッターの反射伝播プロパティを変更すること
で可能である。
【0099】 次に4番目の実施例について説明する。この3番目の実施例は、焦点内画像の複
素振幅と焦点外画像の複素振幅を識別するための方法と装置であり、S/N比の調
整または向上もしくは最適化という手法を使う。この実施例では、広帯域で空間
的にインコヒーレントな線光源からの光学的放射を直線状アレイの光源ピンホー
ルにイメージングさせる。この実施例で使う装置と電子処理手法は、先の3番目
の実施例とは多少異なる。つまり、3番目の実施例の光源ピンホールの代わりに
直線状アレイの光源ピンホールを使う。また、3番目の実施例の空間フィルター
ピンホールの代わりに直線状アレイの空間フィルターピンホールを使う。また、
3番目の実施例の直線状アレイの検出器ピンホールと多ピクセル検出器ではなく
、2次元直線状アレイの検出器ピンホールと2次元アレイピクセルを持つ多ピクセ
ル検出器を使用する。直線状アレイの光源ピンホールの方向と直線状アレイの空
間フィルターピンホールの方向はいずれも、分散エレメントによって定義される
平面に対して垂直である。2次元直線状アレイの検出器ピンホールと多ピクセル
検出器のピクセルは、多ピクセル検出器の焦点平面にイメージングされる直線状
アレイの光源ピンホールの画像に対して向けられている。
【0100】 波数フィルター処理され空間フィルター処理された散乱プローブビームの振幅
の第1成分値と第2成分値は、その測定アレイの要素は直交成分値であり、したが
って、2次元直線状アレイの検出器ピンホールの平面上に集束し、しかも焦点外
画像による光線の影響が大幅に排除されている散乱プローブビームの複素振幅に
ついて、複素定数の範囲内で正確な測定値を示すものである。現在技術的に知ら
れているコンピュータアルゴリズムを使うことで、対象材料の2次元部分につい
ては、ほとんどの場合、対象材料を走査しなくても正確な2次元表現が得られる
。これは2次元部分は、光源ピンホールの直線状アレイの方向とプローブレンズ
の光軸の方向をもとに選択されるためである。また、現在技術的に知られている
コンピュータアルゴリズムを使うことで、対象材料の3次元表現は、対象を主に1
次元で走査し、そこで得られた第1、第2、第3、第4強度値の3次元アレイを使っ
て正確に取得される。焦点外画像に対する修正が本発明の装置によって達成され
る補償を超えて望まれる場合には、コンピュータアルゴリズムとしては、当業者
に知られている、コンピュータデコンボルーション法及び積分方程式逆変換法を
用いることができる。
【0101】 この4番目の実施例では、複素振幅の測定S/N比の調整や向上、最適化も可能で
あり、こういった処理により目的の複素振幅を測定できる。S/N比の最適化は、
選択した検出器ピンホールに集束する波数フィルター処理された空間フィルター
処理された散乱プローブビーム第3量、第4量の振幅の割合と、その選択された検
出器ピンホールに集束する波数フィルター処理された空間フィルター処理された
反射参照ビーム第3量、第4量の振幅の割合を調整することで行う。この割合の調
整は、第1、第2、第3ビームスプリッターの反射伝播プロパティを変更すること
で可能である。
【0102】 次に上記の4番目の実施例の変形例を説明する。この変形例は、焦点内画像と
焦点外画像を識別するための方法と装置であり、その方法は、広帯域、空間的に
拡張され、空間的にインコヒーレントであるという特性を持つ線光源からの光学
的放射をもとに、光源スリットに対してイメージングを行うというものである。
この変形例では、装置と電子処理方法は、上記の4番目の実施例とは多少異なる
ものを使う。つまり、4番目の実施例の直線状アレイの光源ピンホールの代わり
に光源スリットを使う。また、4番目の実施例の直線状アレイの空間フィルター
ピンホールの代わりに空間フィルタースリットを使用する。光源スリットと空間
フィルタースリットの方向はどちらも、分散エレメントによって定義される平面
に対して垂直である。
【0103】 波数フィルター処理された空間フィルター処理された散乱プローブビームの振
幅の第1成分値と第2成分値は、その測定アレイの要素は直交成分値である。その
性質上、2次元アレイの検出器ピンホールの平面上に集束し、しかも焦点外画像
による光線の影響が大幅に排除されている波数フィルター処理された空間フィル
ター処理された散乱プローブビームの複素振幅について、複素定数の範囲内で正
確な測定値を示すものである。現在技術的に知られているコンピュータアルゴリ
ズムを使うことで、対象材料の2次元部分については、対象材料を走査しなくて
も正確な2次元表現が得られる。これは2次元部分は、光源スリットの方向とプロ
ーブレンズの光軸の方向をもとに選択されるためである。また、現在技術的に知
られているコンピュータアルゴリズムを使うことで、対象材料の3次元表現は、
対象を1次元で走査し、そこで得られた第1、第2、第3、第4強度値の3次元アレイ
を使って正確に取得される。対象材料の走査は、コンピュータにより制御される
並進器を使って対象材料を1次元で体系的に動かすことで達成される。焦点外画
像に対する修正が本発明の装置によって達成される補償を超えて望まれる場合に
は、コンピュータアルゴリズムとしては、当業者に知られている、コンピュータ
デコンボルーション法及び積分方程式逆変換法を用いることができる。
【0104】 本発明の装置では、1番目、2番目、3番目、4番目の実施例、また変形例のいず
れの場合でもプローブレンズを使っている。プローブレンズは、波長をもとに焦
点範囲を拡張できる。焦点範囲を拡張したときでも、各周波数成分の横方向の空
間解像度は高く保たれる。プローブレンズでは、単一の波長を前提とした場合、
焦点範囲は、その開口数によって定義される領域に限定されるが、この領域は、
焦点距離が波長を考慮して設計されているレンズを使うことで拡張が可能である
。この種の波長をもとにしたレンズは、現在知られている技術を使うことで設計
できる。設計手法としては例えば、波長分散が異なる屈折材料を複数組み込んだ
レンズマルチプレットがある。また、ゾーンプレートを用いたレンズ設計もある
。ゾーンプレートを使う場合、プローブレンズユニットは、任意の波長での光学
ビーム成分のほとんどが、ゾーンプレートの順番どおりに焦点を結ぶように設計
することが望ましい。ゾーンプレートは、ホログラフィー技術を使って作成でき
る。上のような方法で焦点範囲を拡張する場合、光源からのビームのプロパティ
がプローブレンズのプロパティと一致するように、つまり波長帯域がプローブレ
ンズの波長範囲と同じになるようにしなければならない。
【0105】 上記の1番目、2番目、3番目、4番目の実施例およびその変形例は、実施例の第
1グループである。加えて、5番目、6番目、7番目、8番目の実施例およびその変
形例を実施例の第2グループとする。5番目、6番目、7番目、8番目の実施例およ
びその変形例はそれぞれ、プローブレンズを除き、1番目、2番目、3番目、4番目
の実施例およびその変形例に対応する。つまり、実施例の第1グループでは、プ
ローブレンズとしては、その色収差が軸方向すなわち縦方向のレンズを使うが、
第2グループの場合、色収差が横方向のプローブレンズを使用する。色収差が横
方向のプローブレンズを使うことにより、第2グループの各実施例では、対象材
料にプローブレンズの光軸に対してほぼ垂直に線画像が形成される。また、線画
像の画像ポイントはほぼ同時に取得される。
【0106】 プローブレンズの光軸に対して垂直に形成される線画像の長さは、プローブレ
ンズの焦点距離や横方向の色収差の大きさ(両者とも調整可能)、光源の光学的
帯域などの各種因子の組み合わせによって決まる。
【0107】 また、9番目、10番目、11番目、12番目の実施例およびその変形例を実施例の
第3グループとする。この9番目、10番目、11番目、12番目の実施例およびその変
形例は、1番目、2番目、3番目、4番目の実施例およびその変形例を一部修正した
ものである。つまり、第3グループでは、多要素位相シフターは使用しない。し
たがって、第3グループの実施例と変形例では、焦点外画像に起因する背景の制
限と補正の程度は減少する。また、第3グループでは、第1グループと同じく、色
収差が光軸方向のプローブレンズを使用する。色収差が光軸方向のプローブレン
ズを使うことにより、第3グループの各実施例では、対象材料にほぼプローブレ
ンズの光軸に沿って線画像が形成される。また、線画像の画像ポイントはほぼ同
時に取得される。
【0108】 さらに、13番目、14番目、15番目、16番目の実施例およびその変形例を実施例
の第4グループとする。この13番目、14番目、15番目、16番目の実施例およびそ
の変形例は、5番目、6番目、7番目、8番目の実施例およびその変形例を一部修正
したものである。この第4グループの場合、多要素位相シフターは使用しない。
したがって、第4グループの実施例と変形例では、焦点外画像に起因する背景の
制限と補正の程度は減少することになる。また、第4グループでは、第2グループ
と同じく、色収差が横方向のプローブレンズを使用して、対象材料に線画像を形
成する。色収差が横方向のプローブレンズを使用した場合、対象材料にプローブ
レンズの光軸に対してほぼ直交する形で(垂直に)線画像が形成される。また、
線画像の画像ポイントはほぼ同時に取得される。
【0109】 また、17番目、18番目、19番目、20番目の実施例およびその変形例を実施例の
第5グループとする。この17番目、18番目、19番目、20番目の実施例およびその
変形例は、1番目、2番目、3番目、4番目の実施例およびその変形例のもう一つの
修正バージョンである。つまり、第5グループでは、プローブレンズの種類は第1
グループと同じく色収差が軸方向のプローブレンズであるが、軸方向の色収差が
ほとんどないレンズを用いる。したがって、第5グループの場合、対象材料に生
成される画像は名目上、点画像になる。また、第1グループと同様に多要素位相
シフターを用いるため、第5グループでは、焦点外画像による背景の制限と補正
の程度は、第1グループの焦点外画像による背景の制限と補正の程度と同じであ
る。第5グループの場合、画像ポイントは、時間の経過ととも順次取得される。
【0110】 最初の4つのグループの実施例の実施例及びその変形態様によると、S/N比
は、その光源の複数の光周波数成分に対して調整及び又は最適化することもでき
る。これは、参照及び又は反射参照ビームの経路に、好ましくは及び又はプロー
ブ及び又は散乱プローブビームの経路に波長フィルターを配置し、波長フィルタ
ーを透過するように構成して、所定の波長依存性を有し、異なる波長に対して個
々の検出器ピンホールを通過させ、波数的にフィルターされ、空間的にフィルタ
ーされた反射参照ビームと、波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされ
た散乱プローブビームの比を調整及び又は最適化することによって実現される。
この特徴は、対象材料を通過する際に、プローブ及び散乱プローブビームが大き
く減衰する場合に特に有効である。
【0111】 5つのグループの実施例の実施例及びその変形態様の各々に対して、記録媒体
を有する対象材料に情報を書き込む、対応する実施例又は変形態様がある。情報
を書き込む実施例及びその変形態様は各々、構成内の次の変更を除いて、対応す
る実施例又は変形態様の方法及び装置を有する。その光源及び参照鏡サブシステ
ムは交換され、検出器及び検出器ピンホールは鏡と置き換えられ、ここで鏡は、
その鏡に衝突する光源からの光を、それ自体の実質的な後方に導き、時間的、空
間的に依存する反射の度合いと、時間的、空間的に依存する位相シフトは、位相
シフト手段と共に配置した鏡によってもたらされ、対象材料内に所望の画像を生
成する。この位相シフト手段は、波数的にフィルターされ、空間的にフィルター
された反射参照ビーム内の一連の位相シフトをもたらす手段と同様の機能を実現
し、5つのグループの実施例の実施例及びその変形態様に対して、第1、第2、
第3、及び第4測定強度値を得る。
【0112】 ここで説明した実施例及びその変形態様の所定のものに対して、単一ビットバ
イナリ形式を利用して、対象材料内の所定の位置に情報を格納する。ここで説明
した実施例及びその変形態様の所定の他のものにおいて、実施例及びその変形態
様の所定のもので実現可能な以上の高密度の情報格納は、振幅記録媒体、又は振
幅及び位相記録媒体の各データ格納場所において、振幅に対するベースN形式、
又は振幅及び位相情報に対する(ベースN)×(ベースM)形式で記録すること
によって得られる。
【0113】 当業者には明らかなように、波数的にフィルターされ、空間的にフィルターさ
れた反射参照ビームにおいて、一連の位相シフトをもたらし、前述の実施例及び
変形態様に対して第1、第2、第3、及び第4測定強度値を得る手段も、本発明
の範囲と精神から逸脱することなく、位相弁別検出及びヘテロダイン検出技術に
よって実現される。例えば、0、π 、−π/2 、及びπラジアンの4つの離
散的な位相シフト値からなる位相シフト手段は、周波数ωにおける振幅βの正弦
波位相変化と置き換えられる。波数的にフィルターされ、空間的にフィルターさ
れた散乱プローブビームの複素振幅の第1及び第2成分は、位相弁別検出によっ
て、ωの第1及び第2調波として各々検出される。振幅βは、第1及び第2調波
の両方の検出に対して高感度となるように選択される。第2の例において、参照
ビームの周波数は、プローブビームの周波数に対してシフトされ、例えば音響光
学変調器によって、波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた散乱プ
ローブビームの複素振幅第1及び第2成分値は、ヘテロダイン検出によって得ら
れる。
【0114】 当業者には明らかなように、光ディスクに情報を書き込む実施例及びその変形
態様は、単一ビットバイナリ形式で記憶位置に情報を書き込むことができる。さ
らに当業者には明らかなように、光ディスクに情報を書き込む実施例及びその変
形態様は、ある記憶位置に振幅に対するベースN形式、又は振幅及び位相に対す
る(ベースN)×(ベースM)形式の形態で情報を書き込むことができ、格納さ
れる情報を(ベースN)×(ベースM)形式に変換する際、フーリエ変換又はヒ
ルベルト変換等で変換する。
【0115】 当業者には明らかなように、情報は磁気光学効果によって媒体に格納され、格
納された情報は、対象材料で散乱又は透過させたプローブビームの偏光状態の変
化を測定することによって読み出される。
【0116】 当業者には明らかなように、5つのグループの実施例と、関連した書き込み実
施例及びその変形態様の実施例及びその変形態様において、対象材料の所望の走
査は、対象材料は静止させたままで、対象材料内の各光源ピンホール、光源ピン
ホールの直線状アレイ又は光源スリットの像を走査することによっても実現され
る。
【0117】 当然のことながら、本発明の「許可技術」は、あらゆる電磁波、例えば電子顕
微鏡内で利用される電子ビーム、又は音波に対してさえ適用し、そのために、適
切なコリメータレンズ、結像レンズ、位相シフター、及び記録媒体が提供される
。ビームの振幅を強度の代わりに検出する用途の場合、振幅の平方を生成する機
能は、検出器の次の電子演算処理で行われなければならない。
【0118】 同様に当然のことながら、対象材料内の直線状画像の長さは、光源の光学的帯
域幅を必要に応じて変えながら、例えばプローブレンズの焦点深度及び又は軸方
向の色収差、又はプローブレンズの横方向の色収差を変えることによって変更さ
れる。
【0119】 空間的にインコヒーレントな直線状源を使用すると、系統的誤差は一般により
低くなるが、直線状源は、第2又は第4の好ましい実施例、又はそれらの変形態
様の場合、系統的誤差を低減するために、その直線状源の方向において空間的に
インコヒーレントである必要はない。
【0120】 多層マルチトラック光ディスクの読み出しに関する第1及び第3グループの実
施例の所定のものの利点は、光ディスクの深さ方向における直線状区分を実質的
に同時に結像し、従来の単一ピンホール共焦干渉顕微鏡又はホログラフィを使用
した一連の測定で得られるもの、又は同様のものに比べて、統計的誤差を有意に
減少させ、焦点外画像からの背景を有意に減少させるということである。光ディ
スクの深さ方向における直線状区分を同時に結像すると、光ディスクの回転、光
ディスクの非平坦性、及び又は光ディスクの振動によって生じる、深さ方向にお
ける光ディスクの動きに対する感度を大幅に減少できる。光ディスクの深さ方向
における直線状区分を同時に結像するとさらに、多層膜から同時に得られる情報
と共に、光ディスクの参照面を識別でき、この参照層は位置合わせ用として機能
する。
【0121】 集積回路の製造で使用されるウェーハの複雑な断層の振幅画像の提供に関する
第1及び第3グループの実施例の所定のものの利点は、ウェーハの深さ方向にお
ける直線状区分を実質的に同時に結像し、従来の単一ピンホール共焦干渉顕微鏡
又はホログラフィを使用した一連の測定で得られるもの、又は同様のものに比べ
て、統計的誤差を有意に減少させ、焦点外画像からの背景を有意に減少させると
いうことである。ウェーハの深さ方向における直線状区分を同時に結像すると、
例えばウェーハの平行移動、走査、又は振動によって生じる、深さ方向における
ウェーハの動きに対する感度を大幅に減少できる。ウェーハの深さ方向における
直線状区分を同時に結像するとさらに、多数の深さから同時に得られる情報と共
に、ウェーハ面、及び又は内部の面を識別できる。
【0122】 生体内の生物学的試料の複雑な断層の振幅画像、例えば生物学的試料の非侵襲
性生検で使用される画像の提供に関する第1及び第3グループの実施例の所定の
ものの利点は、生物学的試料の深さ方向における直線状区分を実質的に同時に結
像し、従来の単一ピンホール共焦干渉顕微鏡又はホログラフィを使用した一連の
測定で得られるもの、又は同様のものに比べて、統計的誤差を有意に減少させ、
焦点外画像からの背景を有意に減少させるということである。生物学的試料の深
さ方向における直線状区分を同時に結像すると、例えば生物学的試料の平行移動
、走査、又は振動によって生じる、深さ方向における生物学的試料の動きに対す
る感度を大幅に減少できる。生物学的試料の深さ方向における直線状区分を同時
に結像するとさらに、多数の深さから同時に得られる情報と共に、生物学的試料
面、及び又は内部の面を識別できる。
【0123】 多層マルチトラック光ディスクの読み出しに関する第1及び第3グループの実
施例の所定の他のものの別の利点は、光ディスクの深さ方向における2次元状区
分を実質的に同時に結像し、従来の単一ピンホール及びスリット共焦干渉顕微鏡
又はホログラフィを使用した一連の測定で得られるもの、又は同様のものに比べ
て、統計的誤差を有意に減少させ、焦点外画像からの背景を有意に減少させると
いうことである。光ディスクの2次元状区分の軸の1つは、光ディスクの深さ方
向と平行であり、光ディスクの2次元状区分の直交する方向の軸は、光ディスク
の半径方向と平行であっても、光ディスクのトラックの接線方向と平行であって
もよい。光ディスクの2次元状区分を同時に結像すると、光ディスクの回転、光
ディスクの非平坦性、及び又は光ディスクの振動によって生じる、深さ方向と半
径方向における光ディスクの動きに対する感度を大幅に減少できる。光ディスク
の2次元状区分を同時に結像するとさらに、光ディスク上又は光ディスク内の参
照面、つまり参照層、及び参照トラックを識別でき、多層膜と多数のトラックで
同時に得られる情報と共に、トラック識別用に使用され、この参照層と参照トラ
ックは位置合わせ用として機能する。
【0124】 多層マルチトラック光ディスクの読み出しに関する第2及び第4グループの実
施例の所定のものの利点は、光ディスク内又は光ディスク上の層に接する直線状
区分を実質的に同時に結像し、従来の単一ピンホール共焦干渉顕微鏡又はホログ
ラフィを使用した一連の測定で得られるもの、又は同様のものに比べて、統計的
誤差を有意に減少させ、焦点外画像からの背景を有意に減少させるということで
ある。光ディスク内又は光ディスク上の層に接する直線状区分を同時に結像する
と、光ディスクの回転及び又は光ディスクの振動によって生じる光ディスクの動
きに対する感度を大幅に減少できる。光ディスク内又は光ディスク上の層に接す
る2次元状区分を同時に結像するとさらに、多数のトラックから同時に得られる
情報と共に、光ディスク内の参照トラックを識別でき、この参照トラックは位置
合わせ用として機能する。
【0125】 集積回路の製造で使用されるウェーハの複雑な断層の振幅画像の提供に関する
第2及び第4グループの実施例の所定のものの利点は、ウェーハ面又はウェーハ
内の面上に接する直線状区分を実質的に同時に結像し、従来の単一ピンホール共
焦干渉顕微鏡又はホログラフィを使用した一連の測定で得られるもの、又は同様
のものに比べて、統計的誤差を有意に減少させ、焦点外画像からの背景を有意に
減少させるということである。ウェーハ面又はウェーハ内の面に接する直線状区
分を同時に結像すると、ウェーハの平行移動、走査、及び又は振動によって生じ
るウェーハの動きに対する感度を大幅に減少できる。ウェーハ内又はウェーハ上
の面に接する2次元状区分を同時に結像するとさらに、複数の位置から同時に得
られる情報と共に、ウェーハ内又はウェーハ上の参照位置を識別でき、この参照
位置は位置合わせ用として機能する。
【0126】 集積回路の製造で使用されるウェーハの複雑な断層の振幅画像の提供に関する
第1及び第3グループの実施例の所定のものの別の利点は、ウェーハの2次元状
区分を実質的に同時に結像し、従来の単一ピンホール及びスリット共焦干渉顕微
鏡又はホログラフィを使用した一連の測定で得られるもの、又は同様のものに比
べて、統計的誤差を有意に減少させ、焦点外画像からの背景を有意に減少させる
ということである。ウェーハの2次元状区分の軸の1つは、そのウェーハの深さ
方向と平行である。ウェーハの2次元状区分を同時に結像すると、ウェーハの平
行移動、走査、及び又は振動によって生じる、深さ方向及び横方向におけるウェ
ーハの動きに対する感度を大幅に減少できる。ウェーハの2次元状区分を同時に
結像するとさらに、他の複数の位置から同時に得られる情報と共に、ウェーハ面
又は内部の面を識別でき、この面及び又は内部の面は位置合わせ用として機能す
ることができる。
【0127】 生体内の生物学的試料の複雑な断層の振幅画像、例えば生物学的試料の非侵襲
性生検で使用される画像の提供に関する第1及び第3グループの実施例の所定の
他のものの別の利点は、生物学的試料の2次元状区分を実質的に同時に結像し、
従来の単一ピンホール及びスリット共焦干渉顕微鏡又はホログラフィを使用した
一連の測定で得られるもの、又は同様のものに比べて、統計的誤差を有意に減少
させ、焦点外画像からの背景を有意に減少させるということである。生物学的試
料の2次元区分の軸の1つは、そのウェーハの深さ方向と平行である。そのウェ
ーハの2次元状区分を同時に結像すると、生物学的試料の平行移動、走査、及び
又は振動によって生じる生物学的試料の動きに対する感度を大幅に減少できる。
生物学的試料の2次元状区分を同時に結像するとさらに、他の複数の位置から同
時に得られる情報と共に、生物学的試料面又は内部の面を識別でき、その面及び
又は内部の面は位置合わせ用として機能することができる。
【0128】 生体内の生物学的試料の複雑な断層の振幅画像、例えば生物学的試料の非侵襲
性生検で使用される画像の提供に関する第2及び第4グループの実施例の所定の
ものの利点は、その試料内の面又は試料上の面に接する直線状区分を実質的に同
時に結像し、従来の単一ピンホール共焦干渉顕微鏡又はホログラフィを使用した
一連の測定で得られるもの、又は同様のものに比べて、統計的誤差を有意に減少
させ、焦点外画像からの背景を有意に減少させるということである。その試料内
の面又は試料上の面に接する直線状区分を同時に結像すると、その試料の平行移
動、走査、及び又は振動によって生じるその試料の動きに対する感度を大幅に減
少できる。その試料内の面又は試料上の面に接する2次元状区分を同時に結像す
るとさらに、複数の位置から同時に得られる情報と共に、その試料内の参照位置
を識別でき、その参照位置は位置合わせ用として機能する。
【0129】 多層マルチトラック光ディスクの読み出しに関する第2及び第4グループの実
施例の所定の他のものの別の利点は、光ディスクの2次元状区分を実質的に同時
に結像し、従来の単一ピンホール及びスリット共焦干渉顕微鏡又はホログラフィ
を使用した一連の測定で得られるもの、又は同様のものに比べて、統計的誤差を
有意に減少させ、焦点外画像からの背景を有意に減少させるということである。
光ディスクの2次元状区分の軸の1つは、その光ディスクの半径方向と平行にす
ることができ、光ディスクの2次元状区分の直交する方向の軸は、光ディスク内
又は光ディスク上のトラックの接線方向と平行にすることができる。光ディスク
の2次元状区分を同時に結像すると、光ディスクの回転及び又は光ディスクの振
動によって生じる、半径方向における光ディスクの動きに対する感度を大幅に減
少できる。光ディスク内又は光ディスク上の2次元状区分を同時に結像するとさ
らに、多数のトラック及びその多数のトラック上の多数の位置から同時に得られ
る情報と共に、トラック識別用と所与のトラックの読み出し誤差用の参照トラッ
クを識別でき、この参照トラックは位置合わせ用として機能する。
【0130】 多層マルチトラック光ディスクの読み出しに関する第5グループの実施例の利
点は、多層マルチトラック光ディスクの1次元、2次元、或いは3次元画像を生
成し、従来の単一ピンホール共焦干渉顕微鏡又はホログラフィを使用した一連の
測定で得られるものに比べて、焦点外画像からの背景を有意に減少させるという
ことである。
【0131】 集積回路の製造で使用されるウェーハの複雑な断層の振幅画像の提供に関する
第5グループの実施例の利点は、ウェーハの1次元、2次元、或いは3次元画像
を生成し、従来の単一ピンホール共焦干渉顕微鏡又はホログラフィを使用した一
連の測定で得られるものに比べて、焦点外画像からの背景を有意に減少させると
いうことである。
【0132】 生体内の生物学的試料の複雑な断層の振幅画像、例えば生物学的試料の非侵襲
性生検で使用される画像の提供に関する第5グループの実施例の利点は、その試
料の1次元、2次元、或いは3次元画像を生成し、従来の単一ピンホール共焦干
渉顕微鏡又はホログラフィを使用した一連の測定で得られるものに比べて、焦点
外画像からの背景を有意に減少させるということである。
【0133】 本発明の実施例の最初の4つのグループの利点は、直線状区分を実質的に同時
に結像し、従来の単一ピンホール共焦干渉顕微鏡を使用した一連の測定で得られ
るもの、又は同様のものに比べて、焦点外画像からの背景を有意に減少させると
いうことである。この実質的に同時に結像する機能は、「光学的波数ドメイン反
射率計」(OWDR)と呼ばれる技術の導入によって可能となる。背景の低減は
、干渉計測システムにピンホール共焦顕微鏡の基本的な原理を適用することによ
って可能となる。この実質的に同時に結像する機能によって、1次元、2次元、
及び3次元画像を生成し、計測プロセス中の対象の動きに対する感度を大幅に減
少できる。この動くという問題は、生物学的システムの生体内測定の場合に一般
に用いられている技術に大きな制限をもたらす。ここに開示した技術が組み込ま
れていないPSI及びSCLIでは、振動によって引き起こされる動きによって
、大きな制限に遭遇する。また、トラックされていない動きの問題は、多層マル
チトラック光ディスクの読み出し及び又は書き込みに大きな制限をもたらす。
【0134】 本発明の別の利点は、2次元状区分を実質的に同時に結像し、従来のスリット
共焦干渉顕微鏡を使用した一連の測定で得られるものに比べて、焦点外画像から
の背景を有意に減少させるということである。この実質的に同時に結像する機能
は、OWDR技術の導入によって可能となる。背景の低減は、干渉計測システム
にスリット共焦顕微鏡の基本的な原理を適用することによって可能となる。この
実質的に同時に結像する機能によって、2次元及び3次元画像を生成し、計測プ
ロセス中の対象の動きに対する感度を大幅に減少できる。既に示したように、こ
の動くという問題は、生物学的システムの生体内測定の場合に一般に用いられて
いる技術において、PSI及びSCLIでは振動によって引き起こされる動きに
よって、多層マルチトラック光ディスクの読み出し及び又は書き込みでは、トラ
ックされていない動きによって大きな制限をもたらす。
【0135】 多層マルチトラック光ディスクに書き込むための実施例とその変形態様、つま
り第1及び第3グループの実施例の所定のものに対応する実施例とその変形態様
の所定のものの利点は、光ディスク内の深さ方向における直線状区分を実質的に
同時に結像し、従来の単一ピンホール共焦干渉顕微鏡又はホログラフィ結像を使
用した一連の画像内に生成されるもの、又は同様のものに比べて、統計的誤差を
有意に減少させ、焦点外画像からの背景を有意に減少させるということである。
光ディスクの深さ方向における直線状区分を同時に結像すると、光ディスクの回
転、光ディスクの非平坦性、及び又は光ディスクの振動によって生じる、深さ方
向における光ディスクの動きに対する感度を大幅に減少できる。光ディスクの深
さ方向における直線状区分を同時に結像するとさらに、多数の層に情報を同時に
書き込むと共に、光ディスク内に参照面を生成でき、この参照層は位置合わせ用
として機能する。
【0136】 多層マルチトラック光ディスクに書き込むための実施例とその変形態様、つま
り第1及び第3グループの実施例の所定のものに対応する実施例とその変形態様
の所定の他のものの別の利点は、光ディスクの2次元状区分を実質的に同時に結
像し、従来の単一ピンホール及びスリット共焦干渉顕微鏡又はホログラフィを使
用した一連の画像内に生成されるもの、又は同様のものに比べて、統計的誤差を
有意に減少させ、焦点外画像からの背景を有意に減少させるということである。
光ディスクの2次元状区分の軸の1つは、その光ディスクの深さ方向と実質的に
平行にし、光ディスクの2次元状区分の直交する方向の軸は、その光ディスクの
半径方向と実質的に平行にするか、又は光ディスクのトラックの接線と実質的に
平行にするか、又はそれらの間の方向のいずれかにすることができる。光ディス
クの2次元状区分を同時に結像すると、光ディスクの回転、光ディスクの非平坦
性、及び又は光ディスクの振動によって生じる、深さ方向及び直交する方向にお
ける光ディスクの動きに対する感度を大幅に減少できる。光ディスクの2次元状
区分を同時に結像するとさらに、多数の層及び多数のトラックに同時に結像され
る情報と共に、その光ディスク内又は光ディスク上に、参照面、つまり参照層、
及び参照トラックを生成でき、この参照層及び参照トラックは位置合わせ用とし
て機能する。
【0137】 多層マルチトラック光ディスクに書き込むための実施例とその変形態様、つま
り第2及び第4グループの実施例の所定のものに対応する実施例とその変形態様
の所定のものの利点は、光ディスク内又は光ディスク上の層に接する直線状区分
を実質的に同時に結像し、従来の単一ピンホール共焦干渉顕微鏡又はホログラフ
ィを使用した一連の画像内に生成されるもの、又は同様のものに比べて、統計的
誤差を有意に減少させ、焦点外画像からの背景を有意に減少させるということで
ある。光ディスク内又は光ディスク上の層に接する直線状区分を実質的に同時に
結像すると、光ディスクの回転及び又は光ディスクの振動によって生じる、光デ
ィスクの動きに対する感度を大幅に減少できる。
【0138】 多層マルチトラック光ディスクに書き込むための実施例とその変形態様、つま
り第2及び第4グループの実施例の所定の他のものに対応する実施例とその変形
態様の所定の他のものの別の利点は、光ディスクの2次元状区分を実質的に同時
に結像し、従来の単一ピンホール及びスリット共焦干渉顕微鏡又はホログラフィ
を使用した一連の画像内に生成されるもの、又は同様のものに比べて、統計的誤
差を有意に減少させ、焦点外画像からの背景を有意に減少させるということであ
る。光ディスクの2次元状区分の軸の1つは、その光ディスク上の半径方向と実
質的に平行にし、光ディスクの2次元状区分の直交する方向の軸は、その光ディ
スク内又は光ディスク上のトラックの接線方向と実質的に平行にすることができ
る。光ディスクの2次元状区分を同時に結像すると、光ディスクの回転及び又は
光ディスクの振動によって生じる、半径方向における光ディスクの動きに対する
感度を大幅に減少できる。光ディスクの2次元状区分を同時に結像するとさらに
、多数のトラック及び多数のトラック上の多数の位置に情報を同時に書き込むの
と共に、トラック識別用の参照トラックを生成でき、この参照層及び参照トラッ
クは位置合わせ用として機能する。
【0139】 多層マルチトラック光ディスクに書き込むための実施例とその変形態様、つま
り第5グループの実施例に対応する実施例とその変形態様の利点は、多層マルチ
トラック光ディスク上に1次元、2次元、或いは3次元画像を生成し、従来の単
一ピンホール共焦干渉顕微鏡又はホログラフィを使用した一連の画像内に生成さ
れるものに比べて、焦点外画像からの背景を有意に減少させるということである
【0140】 本発明の利点は、対象の複素散乱振幅が、PCI及びOCTの場合のおいて散
乱振幅の大きさの代わりに得られるということである。これは、対象材料の与え
られた型式の1次元、2次元或いは3次元画像を得るために必要とされるコンピ
ュータ解析量に関して特に重要である。
【0141】 別の利点は、1次元、2次元、及び3次元画像化処理において複素散乱振幅を
得るために必要とされるコンピュータ処理が、一般に用いられる従来の共焦シス
テムで必要とされる処理と比べて大幅に減少させるということである。
【0142】 別の利点は、本発明の装置で既に大幅に減少された焦点外画像に対して修正が
必要である場合、所与のレベルの修正を達成するために本発明の装置に関して必
要とされるコンピュータ処理が、従来の走査型単一ピンホール及び走査スリット
共焦干渉顕微鏡で必要とされるコンピュータ処理に比べて、有意に減少されると
いうことである。
【0143】 別の利点は、単一源ピンホールの場合、対象材料における所与の横方向の距離
上で、所与の測定時間間隔毎に測定された複素散乱振幅における統計的ノイズへ
の背景放射の寄与が、本発明の各実施例及び変形態様において、従来の走査型単
一ピンホール共焦干渉顕微鏡で同様の時間間隔で得られるものより、軸方向の像
距離上の独立な測定位置の数の平方根に、実質的に比例する因子だけ低減される
ことであり、その位置は、測定された複素散乱振幅に対して独立である。同様の
利点は、対応する低減因子が、対象材料の結像された2次元区分じょうの独立な
測定位置の数の平方根に実質的に比例するスリット共焦干渉顕微鏡に対しても提
供される。
【0144】 別の利点は、所与の測定時間間隔毎に、所与の結像された軸方向の距離上で測
定された複素散乱振幅における統計的ノイズへの背景放射の寄与が、複素散乱振
幅それ自体のサイズから主要に派生する放射にまで減少させることができるとい
うことで、特に、背景放射の振幅が複素散乱振幅のサイズと比べて比較的大きい
場合に対して有効である。これは、従来の走査型単一ピンホール又はスリット共
焦顕微鏡では達成できない。
【0145】 別の利点は、最初の4つのグループの実施例の所定の実施例及びその変形態様
の場合、実質的に1次元の走査のみが2次元画像を生成するために必要とされ、
実質的に2次元の走査のみが3次元の画像を生成するために必要とされるという
ことである。
【0146】 別の利点は、最初の4つのグループの実施例の所定の他の実施例及びその変形
態様の場合、実質的に1次元の走査のみが3次元画像を生成するために必要とさ
れるということである。
【0147】 本発明の装置は、要約すると、(1)系統的誤差を減じ、(2)統計的誤差を
減じ、(3)検出器、電子演算処理、及び記録媒体に対するダイナミックレンジ
の要求を減じ、(4)光ディスクに格納されるデータ密度を増加させ、(5)1
次元、2次元、或いは3次元画像のいずれかを生成するために必要とされるコン
ピュータ処理を減じ、(6)焦点外画像の系統的誤差の影響を修正するために必
要とされるコンピュータ処理を減じ、(7)混濁した媒体を介して結像するとき
でも動作できる。一般に、これらの特徴の1又はそれ以上は、並列動作に対して
実装できる。
【0148】 図面において、類似の参照特徴は、いくつかの図面に亘って同様の構成要素を
指し示している。
【0149】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の各実施形態を説明する。 本発明は、立体的画像空間即ち領域の容積エレメントによって反射された光及
び/又は散乱された光の複素振幅を、検査を受ける容積エレメントと重なったこ
のエレメントの前方、後方、及び側方の構造の焦点外画像が発する背景光の複素
振幅から分離できる。ここに説明した断層放射線撮影技術は、画像平面内の所望
の複素振幅信号を、様々な機構で発生した「背景」複素振幅信号及び「前景」複
素振幅信号から分離できる。これらの背景複素振幅信号及び前景複素振幅信号は
、(1)対象材料の画像化されるスライス以外の区分の焦点外画像、(2)所望
の振幅信号の散乱、(3)画像化されるスライス以外の光源から発せられた信号
の散乱、及び/又は(4)熱放射である。散乱場所及び熱放射源は、検査を受け
る対象物のスライスの前方、後方、及び/又は内部の空間に配置されている。
【0150】 本発明の技術は、焦点外画像に対し、一つ又は二つの異なる識別レベルで実施
される。第1レベル(レベル1)では、本発明の装置の夫々のサブシステムの瞳
での一次位相パターンの変化を導入することによって、画像化サブシステムのイ
ンパルス応答機能を一つの平面内で操作する。第2レベル(レベル2)では、夫
々のサブシステムの瞳での二次位相パターンの変化を導入することによって画像
化サブセクションのインパルス応答機能を二つの直交平面内で操作する。レベル
2を実施すると、焦点内画像からの焦点外画像の識別が、レベル1を実施する場
合よりも効果的に行われる。しかしながら、本発明の第2実施例、第4実施例、
及び第6実施例のいずれかでレベル1識別を使用する場合、直線状光源ピンホー
ルアレイをスリットとして形成するのがよいが、これに対し、第2実施例、第4
実施例、及び第6実施例でレベル2識別を使用する場合、光源ピンホール間の間
隔は、下記の式(38)による最小値よりも大きくなければならない。レベル1
及びレベル2の識別は、以下に説明する好ましい実施例のいずれについても実施
できる。
【0151】 レベル1識別又はレベル2識別のいずれかに関して形成された本発明の装置の
好ましい実施例の各々に共通である、本発明の可能化技術を、以下にレベル1識
別に関する好ましい実施例についてのみ説明する。レベル1識別は、直交平面の
特別の方向に基づいており、その方向では、イメージングサブシステムのインパ
ルス応答関数が巧みに操作される。イメージングサブシステムのインパルス応答
関数が巧みに操作される直交平面上の方向の選択は、本発明の装置で達成される
統計的誤差に関する背景ビームの効果の減少度合いに影響を与える。
【0152】 添付図面を詳細に説明すると、第1a図乃至第1n図には、本発明の第1の好
ましい実施例の現在の好ましい態様が概略に示してある。第1a図乃至第1n図
に示すように、本発明の好ましい実施例は、ビームスプリッター100、対象材
料112、xyz並進器116、参照鏡120、分散検出器エレメント130a
、130b及び検出器114を含む干渉計である。この形体は、当該技術分野に
おいて、マイケルソン干渉計として周知であり、簡単な例として示してある。偏
光マイケルソン干渉計、及びC.ザノリの「距離及び角度を計測するための微分
干渉計装置の原理、利点、及び用途」という標題の文献(VDR Berich
te NR.749,93−106,1989)等の当該技術分野で周知の他の
形態の干渉計を、本発明の好ましい第1実施例の精神及び範囲から大幅に逸脱す
ることなく、第1a図乃至第1n図の装置に組み込むことができる。
【0153】 第一の実施形態において、画像化サブシステムのインパルス応答関数が操作さ
れる平面の向きは、図1aの平面に対しては直角であり、画像化サブシステムの
光軸と平行である。
【0154】 第1b図は、第1a図に示すサブシステム80の一実施例を概略の形態で示す
。第1の好ましい実施例について、光源10は、好ましくは点光源であるか或い
は光源の表面に亘って空間的にインコヒーレントな放射線源、好ましくはレーザ
ー又は同様のコヒーレントな又は部分的にコヒーレントな放射線源であり、好ま
しくは偏光光源である。光源10は、サブシステム80の光軸3と整合した入力
ビーム2を放出する。第1b図に示すように、入力ビーム2は焦合レンズ6に進
入し、画像平面7のピンホール8に焦合する。複数の光線ビーム12−1、12
−2、12−3、12−4を含む光線ビーム12は、ピンホール8から発散し、
光軸がサブシステム80の光軸3と整合したレンズ16に進入する。光線ビーム
12は、光線ビーム12A−1、12A−2、12A−3、12A−4を含むコ
リメートされた光線ビーム12Aとしてレンズ16から出て、位相シフター14
に進入する。位相シフター14は、夫々の光軸がサブシステム80の光軸3と平
行であるように配置された矩形の位相シフター14−1、14−2、14−3、
14−4を含む。位相シフターの数は、整数である2m、m等の任意の適当な数
であるのがよい。第1b図に示す例では、m=2の場合についてであり、本発明
の装置の構成要素間の関係を明らかに示す上で四つの位相シフターで十分である
。平行な光線ビーム12A−1、12A−2、12A−3、12A−4は、位相
シフター14−1、14−2、14−3、14−4を夫々通過し、夫々、光線ビ
ーム12B−1、12B−2、12B−3、12B−4として位相シフター14
を出る。これらの光線ビームは、光線ビーム12Bを構成する。位相シフター1
4−2及び14−4の各々は、位相シフター14−1及び14−3の各々によっ
て導入される位相シフトよりもπラジアン大きい位相シフトを導入する。位相シ
フター14−1及び14−3によって導入された位相シフトは同じである。
【0155】 第1a図では、光線ビーム12Bはサブシステム80を出てサブシステム81
に進入する。第1c図では、光線ビーム12Bはレンズ26に進入し、光線ビー
ム12C−1、12C−2、12C−3、12C−4を含む光線ビーム12Cと
して出る。レンズ26は、光線ビーム12Cを焦合画像平面17の点画像18に
焦合する。光線ビーム12Cは、光線ビーム22−1、22−2、22−3、2
2−4を含む光線ビーム22として点画像18から出る。光線ビーム22は、光
軸がサブシステム81の光軸3と整合したレンズ36に進入する。光線ビーム2
2は、光線ビーム22A−1、22A−2、22A−3、22A−4を含むコリ
メートされた光線ビーム22Aとしてレンズ36を出て、サブシステム81から
出る。
【0156】 第1a図に示すように、光線ビーム22Aは、一部がビームスプリッター10
0を透過し、光線ビームP22B−1、P22B−2、P22B−3、P22B
−4を含む光線ビームP22Bとなり、第1d図に示すサブシステム82に進入
する。
【0157】 第1d図では、光線ビームP22Bは、位相シフター24−1、24−2、2
4−3、24−4を含む位相シフター24に当る。位相シフター24は、位相シ
フター14と同数の2m個の素子を含み、第1d図にm=2で示す。光線ビーム
P22B−1、P22B−2、P22B−3、P22B−4は位相シフター24
−1、24−2、24−3、24−4を夫々通過し、光線ビームP22C−1、
P22C−2、P22C−3、P22C−4を夫々含む光線ビームP22Cとし
て出る。位相シフター24−1及び24−3が導入する位相シフトの値は同じで
あり、位相シフター24−2又は24−4のいずれかによって導入される位相シ
フトよりもπラジアン大きい。位相シフター24−2及び24−4によって導入
された位相シフトの値は同じである。
【0158】 各位相シフター対14−1及び24−1、14−2及び24−2、14−2及
び24−2、及び14−4及び24−4によって導入された位相シフトの和は、
πラジアンである。かくして、光線ビームP22C−1、P22C−2、P22
C−3、P22C−4のうちの任意の二つの光線ビーム間には正味の相対的位相
シフトはない。光線ビームP22Cは、光線ビームP22D−1、P22D−2
、P22D−3、P22D−4を含む光線ビームP22Dとしてレンズ46を通
過し、これらの光線ビームは、対象材料112の焦合画像平面27の点画像28
に焦合される。レンズ46の光軸は、サブシステム82の光軸3と整合している
。ライン画像の軸は画像化サブシステム82の光軸3と実質的に平行である。ラ
イン画像の長さは、プローブ・レンズ46の焦点深度及び色収差や、光源10の
光学的帯域幅などの因子の組み合わせによって決まる。ライン・セクションは、
対象材料の一つ以上の表面に切り込むことも、対象材料の表面に載ることもある
。レンズ46の光軸はサブシステム82の光軸3と整合している。
【0159】 第1a図では、光線ビーム22Aの一部は、ビームスプリッター100によっ
て、光線ビームR22B−1、R22B−2、R22B−3、R22B−4を含
む光線ビームR22Bとして反射される。光線ビームR22Bは、第1e図に示
すサブシステム83に進入する。第1e図に示すように、光線ビームR22Bは
、位相シフター34−1、34−2、34−3、34−4を含む位相シフター3
4に当たる。位相シフター34には、位相シフター14と同数の2m個の素子が
含まれており、第1e図にm=2で示してある。光線ビームR22Bは、位相シ
フター34を通過した後に位相シフター44を通過し、光線ビームR22C−1
、R22C−2、R22C−3、R22C−4を含む光線ビームR22Cとして
出る。位相シフター44によって導入された位相シフトは、コンピューター11
8からの信号132によって制御される。位相シフター34−1及び34−3に
よって導入された位相シフトの値は等しく、位相シフター34−2又は34−4
のいずれかによって導入された位相シフトよりもπラジアン大きい。位相シフタ
ー34−2又は34−4によって導入された位相シフトの値は等しい。かくして
、光線ビームR22C−1、R22C−2、R22C−3、R22C−4のうち
の任意の二つの光線ビーム間には正味の相対的位相シフトはない。光線ビームR
22Cは、光線ビームR22D−1、R22D−2、R22D−3、R22D−
4を含む光線ビームR22Dとしてレンズ56を通過する。光線ビームR22D
は、反射鏡120の焦合画像平面37の点画像38にレンズ56によって焦合さ
れる。レンズ56の光軸は、サブシステム83の光軸3aと整合している。
【0160】 第1f図では、光線ビームP22Dの一部(第1d図参照)が対象材料によっ
て、点画像28のところで反射され及び/又は散乱され、光線ビームP32を構
成する複数の光線ビームP32−1、P32−2、P32−3、P32−4とな
る。光線ビームP32は、焦合画像平面27の点画像28から発散し、レンズ4
6に進入する。第1f図でわかるように、光線ビームP32は、光線ビームP3
2A−1、P32A−2、P32A−3、P32A−4を含むコリメートされた
光線ビームP32Aとしてレンズ46から出る。光線ビームP32A−1、P3
2A−2、P32A−3、P32A−4は、位相シフター24−4、24−3、
24−2、24−1を夫々通過し、光線ビームP32B−1、P32B−2、P
32B−3、P32B−4として夫々出る。光線ビームP32B−1、P32B
−2、P32B−3、P32B−4は、光線ビームP32Bを構成し、この光線
ビームはサブシステム82を出る。位相シフター24−1及び24−3によって
導入された位相シフトの値は等しく、位相シフター24−2又は24−4によっ
て導入された位相シフトよりもπラジアン大きい。これらの位相シフター24−
2又は24−4によって導入された位相シフトの値は等しい。
【0161】 第1g図では、光線ビームR22D(第1e図参照)は、反射鏡120によっ
て反射され、光線ビームR32−1、R32−2、R32−3、R32−4を含
む光線ビームR32となる。光線ビームR32は、焦合画像平面37の点画像3
8から発散し、レンズ56に進入する。第1g図に示すように、光線ビームR3
2は、レンズ56から、光線ビームR32A−1、R32A−2、R32A−3
、R32A−4を含むコリメートされた光線ビームR32Aとして出る。光線ビ
ームR32A−1、R32A−2、R32A−3、R32A−4は、先ず最初に
位相シフター44を通過した後、位相シフター34−4、34−3、34−2、
34−1を夫々通過し、光線ビームR32B−1、R32B−2、R32B−3
、R32B−4として夫々出る。位相シフター44によって導入される位相シフ
トは、コンピューター118からの信号132によって制御される。位相シフタ
ー34−1及び34−3によって導入された位相シフトの値は等しく、位相シフ
ター34−2又は34−4のいずれかによって導入された位相シフトよりもπラ
ジアン大きい。位相シフター34−2及び34−4によって導入された位相シフ
トの値は等しい。光線ビームR32B−1、R32B−2、R32B−3、R3
2B−4は、サブシステム83を出る光線ビームR32Bを構成する。
【0162】 散乱プローブビームP32Bの一部は、ビームスプリッター 100によって
反射されて光ビームP32C-1,-2,-3,-4から成る散乱プローブビームP
32Cになることが第1a図に示されている。散乱プローブビームP32Cは、
第1h図に示されるサブシステム81aに進入する。第1h図の平面は第1a図
の平面と直交している。第1h図で、散乱プローブビームP32Cは、サブシス
テム81aの光軸3aと整合した光軸を有するレンズ26aに進入し、光ビーム
P32D-1,-2,-3,-4から成る散乱プローブビームP32Dとして出る。
レンズ26aは散乱プローブビームP32Dを画像平面17aのピンホール18
aに焦合する。散乱プローブビームP32Dの一部は、光ビームP42-1,-2
,-3,-4から成る空間的にフィルターされた散乱プローブビームP42として
ピンホール18aから出る。散乱プローブビームP42は、サブシステム81a
の光軸3aと整合した光軸を有するレンズ36aに進入する。空間的にフィルタ
ーされた散乱プローブビームP42は、レンズ36aから出て、サブシステム8
1aを、光ビームP42A-1,-2,-3,-4から成るコリメートされた空間的
にフィルターされた散乱プローブビームP42Aとして出て行く。
【0163】 第1a図に示されているように、反射参照ビームR32B は、一部分、光ビ
ームR32C-1,-2,-3,-4から成る反射参照ビームR32Cとしてビーム
スプリッター100によって透過される。反射参照ビームR32Cは、第1i図
に示されるサブシステム81aに進入する。第1i図の平面は第1a図の平面と
直交している。第1i図で、反射参照ビームR32Cはレンズ26aに進入し、
光ビームR32D-1,-2,-3,-4から成る反射参照ビームR32Dとして出
る。レンズ26aは、反射参照ビームR32Dを画像平面17aのピンホール1
8aに焦合する。反射参照ビームR32Dの一部は、光ビームR42-1,-2,
-3,-4から成る空間的にフィルターされた反射参照ビームR42としてピンホ
ール18aから出る。空間的にフィルターされた反射参照ビームR42は、レン
ズ36aに進入する。空間的にフィルターされた反射参照ビームR42は、レン
ズ36aから出て、光ビームR42A-1,-2,-3,-4から成るコリメートさ
れた空間的にフィルターされた反射参照ビームR42Aとしてサブシステム81
aを出て行く。
【0164】 第1a図には、空間的にフィルターされた散乱プローブビームP42Aが、好
ましくは反射回折格子である分散エレメント130aに入射することが示されて
いる。空間的にフィルターされた散乱プローブビームP42Aの一部は、第1a
図の平面内で、第一の分散検出器エレメント130aによって散乱プローブビー
ムP42Bとして回折される。散乱プローブビームP42Bは、好ましくは透過
回折格子である第二の分散検出器エレメント130bに入射する。散乱プローブ
ビームP42Bの一部は、第1a図の平面内で、第二の分散検出器エレメント1
30bによって波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた散乱プロー
ブビームP42Cとして回折される。ビームP42B及びP42Cは、光学周波
数成分のスペクトルから成り、従って第1a図の平面内で角度的に分散するが、
第1a図にはビームP42B及びP42Cの一つの周波数成分の経路だけが示さ
れている。示された経路は典型的なものである。ビームP42B及びP42Cの
一つの周波数成分だけを図示することで、波数的にフィルターされ、空間的にフ
ィルターされた散乱プローブビームP42Cに関するサブシステム84の重要な
性質を表示することができ、本発明の精神又は範囲から逸脱することもなく、又
第1a図及びそれ以後の図に不当な複雑さを持ち込むこともなくなる。
【0165】 波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされたビームP42Cは、第1
j図に示されるサブシステム84に進入する。第1j図の平面は第1a図の平面
と直交している。第1j図に示されているように、波数的にフィルターされ、空
間的にフィルターされたビームP42Cは、サブシステム84の光軸3dと整合
した光軸を有するレンズ66を通過して、光ビームP42D-1,-2,-3,-4
から成る波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされたビームP42Dと
して出て行く。ただ一つの光学周波数成分によって図示された波数的にフィルタ
ーされ、空間的にフィルターされたビームP42Dは、レンズ66によって画像
平面47の点画像48に焦合される。画像平面47の中の点画像48の位置、従
って、画像平面47の中に配置された検出器ピンホールの直線状アレイにおける
点画像48の位置、は、分散的な検出器エレメント130a及び130bによる
、波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされたビームP42Dの光学周
波数に依存する。光ビームのうち検出器ピンホールの直線状アレイを通過する部
分は、多ピクセル検出器によって、好ましくは直線アレイCCDなどのピクセル
の直線状アレイから成る検出器によって、検出される。
【0166】 第1a図には、空間的にフィルターされた反射参照ビームR42Aが分散的な
検出器エレメント130aに入射することが示されている。空間的にフィルター
された反射参照ビームR42Aの一部は、第1a図の平面内で、分散的な検出器
エレメント130aによって反射参照ビームR42Bとして回折される。反射参
照ビームR42Bは、第二の分散的な検出器エレメント130bに入射する。反
射参照ビームR42Bの一部は、第1a図の平面内で、第二の分散的な検出器エ
レメント130bによって波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた
反射参照ビームR42Cとして回折される。ビームR42B及びR42Cは、光
学周波数成分のスペクトルから成り、従って第1a図の平面内で角度的に分散す
るが、第1a図にはビームR42B及びR42Cの一つの周波数成分の経路だけ
が示されている。示された経路は典型的なものである。ビームR42B及びR4
2Cの一つの周波数成分だけを図示することで、波数的にフィルターされ、空間
的にフィルターされた散乱プローブビームR42Cに関するセクション84の重
要な性質を表示することができ、本発明の精神又は範囲から逸脱することもなく
、又第1a図及びそれ以後の図に不当な複雑さを持ち込まずに済む。
【0167】 波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた反射参照ビームR42C
は、第1k図に示されるサブシステム84に進入する。第1k図の平面は第1a
図の平面と直交している。第1k図において、波数的にフィルターされ、空間的
にフィルターされた反射参照ビームR42Cは、レンズ66を通過して、光ビー
ムR42D-1,-2,-3,-4から成る波数的にフィルターされ、空間的にフィ
ルターされた反射参照ビームR42Dとして出て行く。第1k図にただ一つの光
学周波数成分によって図示された波数的にフィルターされ、空間的にフィルター
された反射参照ビームR42Dは、レンズ66によって画像平面47の点画像4
8に焦合される。画像平面47の中の点画像48の位置、従って、画像平面47
の中に配置された検出器ピンホールの直線状アレイにおける点画像48の位置、
は波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされたビームR42Dの光学周
波数に依存する。光ビームのうち検出器ピンホールの直線状アレイを通過する部
分は、多ピクセル検出器114によって検出される。
【0168】 第1l図において、光ビームP22(第1d図参照)の一部は、焦点外画像平
面57の”焦点外”点画像58で対象材料によって、光ビームB52-1,-2,
-3,-4から成る背景ビームB52として反射及び/又は散乱される。第1l図
の平面は第1a図の平面と直交している。背景ビームB52は、焦点外点画像5
8から発散してレンズ46に進入する。第1l図に示されているように、背景ビ
ームB52は、光ビームB52A-1,-2,-3,-4から成る実質的にコリメー
トされた背景ビームB52Aとしてレンズ46から出る。光ビームB52A-1
,-2,-3,-4は、それぞれ、位相シフター24−4、24−3、24−2、
及び24−1を通過して、それぞれ、光ビームB52B-1,-2,-3,-4とし
て出る。光ビームB52B-1,-2,-3,-4は背景ビームB52Bを構成する
。位相シフター24−1及び24−3によって導入される位相シフトは、等しい
値で、これは位相シフター24−2及び24−4によって導入される位相シフト
よりもπラジアン大きく、位相シフター24−2及び24−4によって導入され
る位相シフトは等しい値である。
【0169】 第1a図に示されているように、背景ビームB52Bは、一部分、ビームスプ
リッター100によって、光ビームB52C-1,-2,-3,-4から成る背景ビ
ームB52Cとして反射される。背景ビームB52Cは、第1m図に示されるサ
ブシステム81aに進入し、レンズ26aを通過して背景ビームB52Dとして
出る。背景ビームB52Dは、光ビームB52D-1,-2,-3,-4から構成さ
れる。第1m図の平面は第1a図の平面と直交している。背景ビームB52Dは
、レンズ26aによって、画像平面17aからずれた焦点外画像平面67の点画
像68に焦合される。背景ビームB52Dは、画像平面17aでは焦点から外れ
ており、従って背景ビームB52Dのどの周波数成分に関しても、焦点外背景ビ
ームB52Dのうちほんの小さな部分だけがピンホール18aによって透過され
る。焦点外背景ビームB52Dのうちのこの小さな部分は、ピンホール18aに
よって、光ビームB62-1,-2,-3,-4から成る空間的にフィルターされた
背景ビームB62として透過される。空間的にフィルターされた背景ビームB6
2の一部は、レンズ36aに入射し、光ビームB62A-1,-2,-3,-4から
成る実質的にコリメートされた空間的にフィルターされた背景ビームB62Aと
して出る。空間的にフィルターされた背景ビームB62Aは、空間的にフィルタ
ーされた背景ビームB62Aとしてサブシステム81aを出て行く。
【0170】 第1a図には、空間的にフィルターされた背景ビームB62Aが分散的な検出
器エレメント130aに入射することが示されている。空間的にフィルターされ
た背景ビームB62Aの一部は、第1a図の平面内で、分散的な検出器エレメン
ト130aによって背景ビームB62Bとして回折される。背景ビームB62B
は、第二の分散的な検出器エレメント130bに入射する。背景ビームB62B
の一部は、第1a図の平面内で、第二の分散的な検出器エレメント130bによ
って波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた背景ビームB62Cと
して回折される。ビームB62B及びB62Cは、光学周波数成分のスペクトル
から成り、従って第1a図の平面内で角度的に分散するが、第1a図にはビーム
B62B及びB62Cの一つの周波数成分の経路だけが示されている。波数的に
フィルターされ、空間的にフィルターされた背景ビームB62Cは、第1n図に
示されるサブシステム84に進入する。第1n図において、波数的にフィルター
され、空間的にフィルターされた背景ビームB62Cは、レンズ66を通過し、
波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた背景ビームB62Dとして
出る。第1n図においてただ一つの光学周波数成分によって図示された波数的に
フィルターされ、空間的にフィルターされた背景ビームB62Dは、レンズ66
によって画像平面47の点画像48に焦合される。画像平面47における点画像
48の位置は、波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた背景ビーム
B62Dの光学周波数に依存する。光ビームのうち検出器ピンホールの直線状ア
レイを通過する部分は多ピクセル検出器114によって検出される。
【0171】 画像平面47における波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた背
景ビームB62Dでは(第1n図を参照)、共焦点干渉システム特性の結果とし
て、強度の差I1−I2及びI3−I4は、波数的にフィルターされ、空間的にフィ
ルターされた散乱背景ビームB62Dの複素振幅と波数的にフィルターされ、空
間的にフィルターされた反射参照ビームR42Dの複素振幅との間の相互干渉項
しか含まない。しかし、画像平面47における波数的にフィルターされ、空間的
にフィルターされた背景ビームB62Dの複素振幅と波数的にフィルターされ、
空間的にフィルターされた反射参照ビームR42Dの複素振幅との間の相互干渉
項の大きさは、従来の共焦点干渉顕微鏡における対応する相互干渉項に比べて、
ピクセル毎の比較では大きく減少する。
【0172】 波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた焦合散乱プローブビーム
P42D及び波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた背景ビームB
62Dの両方が同時に存在する一般的な場合には、強度の差I1−I2及びI3
4には、波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた焦合散乱プロー
ブビームP42Dの複素振幅と波数的にフィルターされ、空間的にフィルターさ
れた反射参照ビームR42Dの複素振幅との間の相互干渉項、並びに、波数的に
フィルターされ、空間的にフィルターされた背景ビームB62Dの複素振幅及び
波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた反射参照ビームR42Dの
複素振幅との間の相互干渉項の二つの相互干渉項が存在する。波数的にフィルタ
ーされ、空間的にフィルターされた背景ビームB62Dの複素振幅及び波数的に
フィルターされ、空間的にフィルターされた反射参照ビームR42Dの複素振幅
との間の相互干渉項は、共焦干渉計システム特性の結果として、強度の差I1
2及びI3−I4を相殺する。
【0173】 波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた背景ビームB62Dの複
素振幅及び波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた画像平面47内
の反射参照ビームR42Dの複素振幅との間の相互干渉項は、焦点外画像からの
背景を示すものである。本発明の装置を従来技術の干渉共焦顕微鏡システムと比
較すると、波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた背景ビームB6
2Dの複素振幅及び波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた画像平
面47内の反射参照ビームR42Dの複素振幅との間の相互干渉項は、その大き
さが画像平面47内で小さくなるのに対し、波数的にフィルターされ、空間的に
フィルターされた焦合散乱プローブビームP42Dの複素振幅と波数的にフィル
ターされ、空間的にフィルターされた反射参照ビームR42Dの複素振幅との間
の相互干渉項の大きさは実質的に減少しない。波数的にフィルターされ、空間的
にフィルターされた背景ビームB62Dの複素振幅及び波数的にフィルターされ
、空間的にフィルターされた画像平面47内の反射参照ビームR42Dの複素振
幅との間の相互干渉項の減少は、部分的には、画像平面までの距離が増大するに
従ってビームの振幅が減少するためである。この特性は、従来技術の共焦干渉顕
微鏡で背景を減少する上での基礎である。しかしながら、本発明の装置では、波
数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた背景ビームB62Dの複素振
幅及び波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた画像平面47内の反
射参照ビームR42Dの複素振幅との間の相互干渉項の大きさの減少が、従来技
術の共焦干渉顕微鏡で得られたのと比較して高められる。
【0174】 上文中で言及した大きさの減少は、位相シフター14、24、及び34を設け
ることによって高められる。位相シフター14、24、及び34は、波数的にフ
ィルターされ、空間的にフィルターされた焦合散乱プローブビームP42Dの複
素振幅、波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた画像平面47内の
反射参照ビームR42Dの複素振幅及び波数的にフィルターされ、空間的にフィ
ルターされた背景ビームB62Dの複素振幅の複素振幅の空間的特性を焦合画像
平面47のところで変化させる。波数的にフィルターされ、空間的にフィルター
された焦合散乱プローブビームP42Dの複素振幅、及び、波数的にフィルター
され、空間的にフィルターされた画像平面47内の反射参照ビームR42Dの複
素振幅の複素振幅の空間的特性は、両方とも、位相シフター14、24、及び3
4によって変化されるけれども、夫々の画像平面47内での複素振幅の変化した
空間的分布は実質的に同じである。この特徴は、波数的にフィルターされ、空間
的にフィルターされた焦合散乱プローブビームP42Dの複素振幅と波数的にフ
ィルターされ、空間的にフィルターされた反射参照ビームR42Dの複素振幅と
の間の相互干渉項に対する強度の差I1−I2及びI3−I4の感度の議論に関して
上文中に説明してある。
【0175】 しかしながら、画像平面47における、波数的にフィルターされ、空間的にフ
ィルターされた背景ビームB62Dの複素振幅、及び波数的にフィルターされ、
空間的にフィルターされた反射参照ビームR42Dの複素振幅のそれぞれの変更
された空間的分布は明らかに異なっている。波数的にフィルターされ、空間的に
フィルターされた反射参照ビームR42Dの複素振幅は、画像平面47において
波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた反射参照ビームR42Dの
中心のまわりで反対称関数である。これとは対照的に、後で波数的にフィルター
され、空間的にフィルターされた反射参照ビームR42Dの複素振幅と干渉する
波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた背景ビームB62Dは、第
1m図に示されているように、主として光ビームB52D-1,-2,-3,又は
B52D-4の一つと関連した複素振幅であり、それは一般に画像平面47にお
ける波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた反射参照ビームR42
Dの画像のスペースでは比較的小さな相対変化しか示さない。従って、画像平面
47における、波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた背景ビーム
B62Dの複素振幅と、波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた反
射参照ビームR42Dの複素振幅の間の相互干渉項の空間的分布は、主として画
像平面47における波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた反射参
照ビームR42Dの中心のまわりの反対称分布で構成される。
【0176】 波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた背景ビームB62Dの複
素振幅と、波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた反射参照ビーム
R42Dの複素振幅の間の相互干渉項からの、検出器114の単一ピクセルが記
録する強度値への寄与は画像平面47における波数的にフィルターされ、空間的
にフィルターされた反射参照ビームR42Dによって形成される画像のスペース
にわたる相互干渉項の積分である。この関数の反対称の軸を中心とするスペース
区間での反対称関数の積分は恒等的にゼロである。従って、波数的にフィルター
され、空間的にフィルターされた背景ビームB62Dの複素振幅と、波数的にフ
ィルターされ、空間的にフィルターされた反射参照ビームR42Dの複素振幅の
間の相互干渉項からの、検出器114の単一ピクセルが記録する強度値への正味
の寄与は、従来技術の共焦干渉顕微鏡で得られる寄与を大幅に超えて減少する。
【0177】 画像平面47における、波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた
背景ビームB62Dの複素振幅と、波数的にフィルターされ、空間的にフィルタ
ーされた反射参照ビームR42Dの複素振幅の間の相互干渉項の減少は、系統的
な誤差ならびに統計的な誤差の減少につながるということに注意しておくことが
重要である。統計的誤差が減少するというのは、画像平面47における、波数的
にフィルターされ、空間的にフィルターされた背景ビームB62Dの複素振幅と
、波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた反射参照ビームR42D
の複素振幅の間の相互干渉項の減少が、従来技術に比べて検出器の各ピクセルで
生成される光電子の数を減らすことになるからである。積分された電荷の統計的
な不確かさ、したがって出力信号の統計的な不確かさ、は、検出器の各ピクセル
で生成される光電子の積分された数の平方根と関係しているので、出力信号の統
計的誤差は第1a−1n図の装置では大きく減少する。
【0178】 このように、本発明の装置で得られる対象材料の画像ライン・セクションの各
点画像あたりの統計的誤差は、従来技術の共焦干渉顕微鏡で同じ時間区間で得ら
れるものと比べて、二つの理由により実質的に小さくなる。第一の理由は、従来
技術の共焦干渉顕微鏡では、画像ライン・セクションをその時間区間で走査しな
ければならず、同じ時間区間で本発明の装置では同時に取得される強度差のアレ
イに対応する強度差のアレイを取得するために画像ライン・セクションの点画像
の数だけ各点画像に費やす時間が短くなるということである。これによって、画
像ライン・セクションの点画像で構成される画像の統計的精度が、従来技術の共
焦干渉顕微鏡で得られるものに比べて、本発明の装置では画像ライン・セクショ
ンの独立な点画像の数の平方根に比例する因子だけ改善される。第二の理由の根
拠は、上述のパラグラフで注意したように、画像平面47における波数的にフィ
ルターされ、空間的にフィルターされた背景ビームB62Dの複素振幅と、波数
的にフィルターされ、空間的にフィルターされた反射参照ビームR42Dの複素
振幅の間の相互干渉項の大きさは、従来技術の共焦干渉顕微鏡での対応する相互
干渉項について得られるものに比べて実質的に減少するということである。これ
ら二つの理由が、焦点外画像の振幅によって導入される統計的な誤差が、本発明
の装置では、同一の時間区間で取得される対象材料のライン・セクションの画像
の統計的精度を考えた場合に従来技術の共焦干渉顕微鏡で焦点外画像の振幅によ
って導入される統計的誤差に比べて大きく減少するという結論の根拠を成してい
る。
【0179】 第一の実施形態の装置で達成される補償を超えた焦点外画像の影響の、すなわ
ち系統的な誤差の、補正は、当業者には公知のコンピュータ及びコンピューター
デコンボルーション、及び後で設定される第四の式、(32a)と(32b)、
に従って積分方程式を反転する積分方程式反転法を用いて行うことができる。
【0180】 S/N比は、光源の光学周波数成分の波長の関数として調整して、例えば一次
近似では波長と無関係なS/N比を生成するようにすることもできる。一般に、
対象材料112への進入以前のプローブビームP22Dの振幅の対応する光学周
波数成分で規格化された、波長的にフィルターされ、空間的にフィルターされた
散乱プローブビームP42Dは、対象材料112におけるプローブビームP22
D及び散乱プローブビームP32の透過率の波長依存性により、又、対象材料1
12の中への点画像28の深度が増大したときのプローブ・レンズ46の開口数
の変化により、波長と共に変化する。また、 波長的にフィルターされ、空間的
にフィルターされた散乱プローブビームP42Dの振幅の、波長的にフィルター
され、空間的にフィルターされた背景ビームB62Dの振幅に対する比は、一般
に、対象材料112の中への点画像28の深度が増大したときに減少する。S/
N比の変化が一般に、対象材料112への進入以前のプローブビームP22Dの
振幅の対応する光学周波数成分で規格化された、波長的にフィルターされ、空間
的にフィルターされた散乱プローブビームP42Dの振幅の変化に伴う。これら
の因子がS/N比に及ぼす影響は、波長フィルターを参照鏡サブシステム83及
び/又はプローブビーム・サブシステム82に、好ましくは参照鏡サブシステム
83に、入れて、いろいろな波長でのそれぞれの検出器ピンホールを透過した、
波長的にフィルターされ、空間的にフィルターされた散乱プローブビームP42
Dと波長的にフィルターされ、空間的にフィルターされた反射参照ビームR42
Dの比を、後で設定される第四の式(39)によって、調整及び/又は最適化す
るような特定の波長依存性を有するように波長フィルターの透過率を構成するこ
とによって部分的に補償することができる。
【0181】 第一の実施形態の詳細な記述において、光ビームP22C-1,-2,-3,-4
のどの二つの間にも正味の相対位相シフトはないということが注意された。この
特徴によって、第一の実施形態の詳細な記述において言明された次の目標を達成
することが可能になる:すなわち、対象材料112における画像平面27と、参
照鏡120での画像平面37で、それぞれ、位相シフター14と24及び位相シ
フター14と34の存在によって実質的に変化しないが、対象材料112におけ
る点画像28及び参照鏡120での点画像38と共役な画像平面17a及び47
における画像には実質的な変化を生ずる、ピンホール8の共役画像を生成すると
いう目標である。
【0182】 更に、第1実施例から位相シフター14を取り除くと何が起こるのかを考える
ことによって、位相シフター14、24、及び34の間の相互関係を得ることが
できる。この場合、波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた反射参
照ビームR42Dは、波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた画像
平面47内の背景ビームB62Dの空間特性の変化を実質的に伴わずに反対称関
数から画像平面47内の対称関数に変化する。かくして、波数的にフィルターさ
れ、空間的にフィルターされた反射参照ビームR42Dの複素振幅と、波数的に
フィルターされ、空間的にフィルターされた画像平面47内の背景ビームB62
Dの複素振幅との間の相互干渉項の空間的分布は、主として、画像平面47内の
波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた反射参照ビームR42Dの
の中心を中心とした対称分布をなす。しかし、対称関数の、この関数の対称軸線
を中心とした空間間隔に亘る積分は、一般的にはゼロでなく、単ピクセル検出器
114が画像点48のところに記録した強度の値は、従来技術の共焦干渉顕微鏡
で達成された値を越えて減少することが実質的にない。
【0183】 以上の説明は、対象材料112の特定の部分の特定の焦合画像点28に関する
が、コンピューター118は、対象材料112の他の部分を焦合画像点28に位
置決めし、システムが対象材料112の所望の線区分、平面区分、又は容積区分
を「走査」できるように並進器116に制御信号133を加えることができる。
対象材料の所望の線区分、平面区分、又は容積区分は、対象材料の一つ以上の表
面を切ったり、含んだりすることがある。
【0184】 本発明の第一の実施形態におけるレベル1識別は、本発明の装置の画像化サブ
システムのインパルス応答関数を分散的な検出器エレメント130a及び130
bで定められる平面に直交する平面内で操作することによって達成される。レベ
ル1タイプの識別は、また、第一の好ましい実施形態の一変型でも達成されるが
、そこでは、この変型の装置及び電子処理手段は実質的に第一の好ましい実施形
態の場合と同じであり、位相シフター14,24及び34がそれぞれの光軸のま
わりにπ/2ラジアンだけ回転している。第一の好ましい実施形態のこの変型に
おける焦点外画像の系統的な影響の減少は、第一の好ましい実施形態におけるも
のと同じである。 第一の好ましい実施形態のこの変型における焦点外画像によ
る統計的な影響も、従来技術の共焦干渉顕微鏡において達成されたものより小さ
くなっているが、一般に、第一の好ましい実施形態の装置で達成されるほど効果
的ではない。
【0185】 次ぎに第2a−2f図を参照して説明すると、第2a図は、光源サブシステム
80a、サブシステム81b、及び検出器サブシステム84aが好ましくは近似
スリット式共焦顕微鏡用に形成されている、第一のグループの実施形態及びその
変型のうちから、本発明の第二の実施形態が概略図で示されている。第2a−2
f図において、第1a−1n図に関連して既に記述された同様な要素には、同様
な参照符号が用いられている。第2b図に示されているサブシステム80aにお
ける変更は、光源10aの領域に施されている。この実施例では、この光源は好
ましくは、広帯域の空間的にインコヒーレントな線光源、好ましくはランプフィ
ラメント又はレーザーダイオードアレイである。変更はまた、第一の実施形態の
ピンホール8の領域にもあり、この実施例では、ピンホールは好ましくはレンズ
6によって形成された線光源10aの画像と整合した直線状光源ピンホールアレ
イ8aで構成される。第2c及び2d図に示されているサブシステム81bの変
更は、第一の実施形態のサブシステム81aにおけるピンホール18aをサブシ
ステム81bにおける空間フィルター・ピンホール18bの直線状アレイで置き
換えたことにある。第2e及び2f図に示されているサブシステム84aの変更
は、検出器114の領域にあり、第一の実施形態の画像平面47におけるピンホ
ールの直線状アレイは、この実施例では好ましくは検出器ピンホールの二次元ア
レイになっており、第一の実施形態における、ピクセルの直線状アレイを有する
検出器は、この実施例では好ましくはピクセルの二次元アレイから成る検出器1
14aになっている。
【0186】 第2b図において、直線状光源ピンホール・アレイ8a及び光源10aは、第
2b図の平面に対して垂直に整合しており、第2b図の平面は第2a図の平面と
直交している。第2c図及び第2d図では、空間フィルター・ピンホールの直線
状アレイ18bは、第2c図及び第2d図の平面に対して垂直に整合しており、
第2c図及び第2d図の平面は第2a図の平面と直交している。第2e図及び第
2f図では、検出器ピンホールの二次元アレイ及び検出器ピクセルの二次元アレ
イは、第2e図及び第2f図の平面に対して垂直に整合している。
【0187】 第2a図乃至第2f図に示されている第二の実施形態の残りの部分は、好まし
くは、第1a図乃至第1n図の記述における第一の実施形態の対応する側面につ
いて記述したものと同じである。
【0188】 本発明の第二の実施形態におけるレベル1識別は、本発明の装置の画像化サブ
システムのインパルス応答関数を分散的な検出器エレメント130a及び130
bで定められる平面に直交する平面内で操作することによって達成される。レベ
ル1タイプの識別は、また、第二の好ましい実施形態の第一の変型でも達成され
るが、そこでは、第二の好ましい実施形態の第一の変型による装置及び電子処理
手段は実質的に第二の好ましい実施形態の場合と同じであり、位相シフター14
,24及び34がそれぞれの光軸のまわりにπ/2ラジアンだけ回転している。
第二の好ましい実施形態の第一の変型における焦点外画像の系統的な影響の減少
は、第二の好ましい実施形態におけるものと同じである。 第二の好ましい実施
形態の第一の変型における焦点外画像による統計的な影響も、従来技術の共焦干
渉顕微鏡において達成されたものより小さくなっているが、一般に、第二の好ま
しい実施形態の装置で達成されるほど効果的ではない。
【0189】 第二の好ましい実施形態の第二の変型が記述されるが、その中で、第二の変型
の装置及び電子処理手段は実質的に第二の好ましい実施形態の場合と同じであり
、異なる点は、第二の好ましい実施形態における光源ピンホールの直線状アレイ
8a及び空間フィルター・ピンホール18aが光源スリット及び空間フィルター
・スリットに置き換えられているということだけである。第二の好ましい実施形
態の第二の変型における焦点外画像の系統的な影響の減少は、本発明の第二の好
ましい実施形態において達成されるものと同じである。 第二の好ましい実施形
態の第二の変型における焦点外画像による統計的な影響も、従来技術の共焦干渉
顕微鏡において達成されたものより小さくなっているが、一般に、第二の好まし
い実施形態の装置で達成されるほど効果的ではない。
【0190】 第二の好ましい実施形態及び第二の好ましい実施形態の第一の変型におけるよ
うに、光源ピンホールの直線状アレイ及び空間的ピンホールの直線状アレイをそ
れぞれのスリットの代わりに用いることは、対象材料の区分の二次元表現を生成
するために対象材料の制限された走査という必要を生み出す。制限された走査の
方向は、対象材料における光源ピンホールの直線状アレイの画像の方向である。
制限された走査は、対象材料における光源ピンホールの直線状アレイの画像の方
向でのピンホールの間隔のために生ずる。さらに、波数的にフィルターされ、空
間的にフィルターされたプローブビームはに対する高い感度は、対象材料におけ
る光源ピンホールの直線状アレイの画像の方向でのピンホールの間隔が後で式(
54)で示される条件に合致するときには維持される。
【0191】 制限された走査のステップの数は、対象材料における二つの連続した光源ピン
ホールの画像の間の間隔とそれぞれの画像化サブシステムの角度分解能の比によ
って決定される。実際には、制限された走査におけるステップの数は、光源ピン
ホール及び空間フィルター・ピンホールの直線状アレイのピンホールの数よりも
相当に少ない。このように、光源ピンホールと空間フィルター・ピンホールによ
る第二の好ましい実施形態及び第二の好ましい実施形態の第一の変型を用いるこ
とによって、対象材料のあるセクションの二次元表現が実質的には何も走査をせ
ずに取得することができる。
【0192】 次ぎに、第3a図乃至第3l図を参照すると、そこには、第一の好ましい実施
形態の参照ビーム及びプローブビームの経路がS/N比を改善し最適化するため
に変更された実施形態の第一のグループから、本発明の別の第三の実施形態が示
されている。この第三の実施形態の装置及び電子処理手段は、実質的に第一の好
ましい実施形態の場合と同じであり、反射参照ビーム及び散乱プローブビームの
振幅の比を調節できるように第一の実施形態の干渉計を再構成する光学手段が追
加されている。この第三の実施形態の光学素子は第一の好ましい実施形態で同様
に表示された素子と同様な動作をし、第三の実施形態の電子処理手段は第一の好
ましい実施形態で同様に表示された電子的な動作と同様な動作をする。波数的に
フィルターされ、空間的にフィルターされた反射参照ビームと散乱プローブビー
ムの振幅の比は、第3a図乃至第3l図に示されているビームスプリッター10
0,100a、及び100bの透過/反射係数を変更することによって調節され
る。
【0193】 第3a図乃至第3l図に示されているように、本発明の第三の好ましい実施形
態は、ビームスプリッター100,100a、及び100b、対象材料112,
並進器116,参照鏡120,分散的な検出器エレメント130a及び130b
、及び検出器114から構成される干渉計である。この形態は当業者にはマイケ
ルソン干渉計の一形態として知られており、簡単な例として示されている。当業
者には偏光マイケルソン干渉計として知られており、“距離及び角度を測定する
ための微分干渉計装置:原理、利点及び応用”という表題のC.Zanoni、
ibid、の論文に記述されているような他の形態の干渉計も、第3a図乃至第3l
図に取り込むことができ、それによって本発明の第三の好ましい実施形態の精神
と範囲からそれほど逸脱することはない。
【0194】 第三の好ましい実施形態において画像化サブシステムのインパルス応答関数が
操作される平面の向きは、第3a図の平面と直交する。 第3bは、第3a図に示すサブシステム80の実施例を概略の形態で示す。第
3の好ましい実施例について、光源10は、好ましくは、点光源又は光源の表面
に亘って空間的にインコヒーレントな放射線源、レーザー又は同様のコヒーレン
トな又は部分的にコヒーレントな放射線源、及び好ましくは偏光光源である。光
源10は、サブシステム80の光軸3と整合した入力ビーム2を発する。第3b
図に示すように、光線ビーム2は焦合レンズ6に進入し、画像平面7のピンホー
ル8に焦合される。複数の光線ビーム12−1、12−2、12−3、12−4
を含む光線ビーム12は、ピンホール8から発散し、サブシステム80の光軸3
と整合した光軸を持つレンズ16に進入する。光線ビーム12は、光線ビーム1
2A−1、12A−2、12A−3、12A−4を含むコリメートされた光線ビ
ーム12Aとしてレンズ16から出て、位相シフター14に進入する。位相シフ
ター14は、矩形の位相シフター14−1、14−2、14−3、14−4を含
む。これらの位相シフターは、夫々の光軸がサブシステム80の光軸3と平行で
あるように配置されている。位相シフターの数は、整数である任意の適当な数2
m、mであるのがよい。第3b図に示す例は、m=2の場合についてであり、本
発明の装置の構成要素間の関係を明瞭に示す上で4つの位相シフターで十分な場
合である。平行な光線ビーム12A−1、12A−2、12A−3、12A−4
が位相シフター14−1、14−2、14−3、14−4を夫々通過し、位相シ
フター14から光線ビーム12B−1、12B−2、12B−3、12B−4と
して夫々出る。これらの光線ビームが光線ビーム12Bを構成する。位相シフタ
ー14−2及び14−4の各々は、位相シフター14−1及び14−3の各々が
導入する位相シフトよりも大きなπラジアンの位相シフトを導入する。位相シフ
ター14−1及び14−3が導入する位相シフトは同じである。
【0195】 第3a図では、サブシステム80を出た光線ビーム12Bは、一部が、光線ビ
ームP12B−1、P12B−2、P12B−3、P12B−4を含む光線ビー
ムP12Bとしてビームスプリッター100aを透過する。光線ビームP12B
は、サブシステム81aに進入する。第3c図では、光線ビームP12Bはレン
ズ26aに進入し、光線ビームP12C−1、P12C−2、P12C−3、P
12C−4を含む光線ビームP12Cとして出る。レンズ26aは、焦合画像平
面17aの画像点18aに光線ビームP12Cを焦合する。光線ビームP12C
は、点画像18aから光線ビームP22−1、P22−2、P22−3、P22
−4を含む光線ビームP22として出る。光線ビームP22は、光軸がサブシス
テム81aの光軸3と整合したレンズ36aに進入する。光線ビームP22は、
光線ビームP22A−1、P22A−2、P22A−3、P22A−4を含むコ
リメートされた光線ビームP22Aとしてレンズ36aを出てサブシステム81
aを出る。
【0196】 第3a図に示すように、光線ビームP22Aは、一部が、光線ビームP22B
−1、P22B−2、P22B−3、P22B−4を含む光線ビームP22Bと
してビームスプリッター100を透過し、第3d図に示すサブシステム82に進
入する。第3d図の平面は第3a図の平面と直交する。
【0197】 第3d図において、光ビームP22Bはエレメント24-1,-2,-3,-4か
ら成る位相シフター24に入射する。位相シフター24は、位相シフター14と
同数の2m個のエレメントから構成され、第3d図ではm=2で示してある。光
ビームP22B-1,-2,-3,-4は、それぞれ、位相シフター24-1,-2,
-3,-4を通過し、それぞれ光ビームP22C-1,-2,-3,-4から成る光ビ
ームP22Cとして出る。位相シフター24-1及び24-3によって導入される
位相シフトは等しい値であり、それは位相シフター24−2又は24−4のいず
れかによって導入される位相シフトよりもπラジアン大きく、位相シフター24
−2及び24−4によって導入される位相シフトの値は等しい。このように、光
ビームP22C-1,-2,-3,-4のどの二つの間にも正味の相対的位相シフト
はない。光ビームP22Cは、光ビームP22D-1,-2,-3,-4から成る光
ビームP22Dとしてプローブレンズ46を通過し、対象材料112の画像平面
27の点画像28に中心があるライン画像を形成するように焦合される。このラ
イン画像の軸は、画像化サブシステム82の光軸3と実質的に平行である。この
ライン画像の長さはプローブレンズ46の焦点深度や色収差(両方共調節できる
)及び光源10の光学的帯域幅などの因子の組み合わせによって決定される。こ
のライン・セクションは対象材料の一つ以上の表面を切ることもあり、対象材料
のある表面に載ることもある。レンズ46の光軸はサブシステム82の光軸3と
整合している。
【0198】 第3a図では、光線ビーム12Bは、一部が、ビームスプリッター100aに
よって、光線ビームR12B−1、R12B−2、R12B−3、R12B−4
を含む光線ビームR12Bとして反射される。この光線ビームR12Bは、第3
e図に示すサブシステム81cに進入する。第3e図の平面は第3a図の平面と
平行である。
【0199】 第3e図において、光ビームR12Bはレンズ26Cに進入し、光ビームR1
2C-1,-2,-3,-4から成る光ビームR12Cとして出る。光ビームR12
B-1,-2,-3,-4は、第3e図の平面と直交する平面内で空間的に分離され
ているが、第3e図に示された図では重なって同じ拡がりに見える。レンズ26
cはサブシステム81cの光軸3bと整合した光軸を有する。レンズ26cは、
平面鏡120cと一緒に、光ビームR12Cを画像平面17cの点画像18cに
焦合する。光ビームR12Cは、点画像18cから、光ビームR22-1,-2,
-3,-4から成る光ビームR22として出る。光ビームR22-1,-2,-3,-
4は、第3e図の平面と直交する平面内で空間的に分離されているが、第3e図
に示された図では重なって同じ拡がりに見える。光ビームR22は、サブシステ
ム81cの光軸3cと整合した光軸を有するレンズ36cに進入する。光ビーム
R22は、レンズ36cから出て、光ビームR22A-1,-2,-3,-4から成
る光ビームR22Aとしてサブシステム81cを出る。光ビームR22A-1,-
2,-3,-4は、第3e図の平面と直交する平面内で空間的に分離されているが
、第3e図に示された図では重なって同じ拡がりに見える。
【0200】 第3a図に示されているように、光ビームR22Aはサブシステム81cを出
た後、サブシステム83aに進入する。第3f図に示されるサブシステム83a
は、レンズ56a、参照鏡120,ビームスプリッター100b、及び位相シフ
ター34,34a、及び44から成っている。第3f図の平面は第3a図の平面
と平行である。位相シフター・エレメント34-1,-2,-3,-4から成る位相
シフター34と位相シフター・エレメント34a-1,-2,-3,-4から成る位
相シフター34aが、第3f図に、それぞれ光軸3a及び3cのまわりにπ/2ラ
ジアン回転して図示されている。これは、サブシステム83aを通る光線ビーム
R22A、R22B、R22C、及びR22Dの記述と追跡を容易にして、しか
も本発明の第三の実施形態の精神と範囲から逸脱しないようにするためである。
従って、光ビームR22A-1,-2,-3,-4から成る光ビームR22A及び光
ビームR22B-1,-2,-3,-4から成る光ビームR22Bは、第3f図で、
光軸3cのまわりにπ/2ラジアン回転して図示されており、光ビームR22C-
1,-2,-3,-4から成る光ビームR22C及び光ビームR22D-1,-2,-
3,-4から成る光ビームR22Dは、第3f図で、光軸3aのまわりにπ/2ラ
ジアン回転して図示されている。サブシステム83aにおいて、光ビームR22
Aは、位相シフター14と同数の、2m個のエレメントを含む位相シフター34
aに入射する。光ビームR22Aは、位相シフター34aを光ビームR22Bと
して通過する。光ビームR22Bは、一部分、光ビームR22Cとして反射され
る。位相シフター34a-1及び34a-3によって導入される位相シフトは値が
等しく、それは位相シフター34a-2又は34a-4のいずれかによって導入さ
れる位相シフトよりもπラジアン大きく、位相シフター34a-2と34a-4に
よって導入される位相シフトの値は等しい。従って、光ビームR22C-1,-2
,-3,-4のどの二つをとっても、その間に正味の相対的位相シフトはない。光
ビームR22Cは、レンズ56aを光ビームR22Dとして通過する。光ビーム
R22Dは、レンズ56aによって参照鏡120の画像平面37の点画像38に
焦合される。レンズ56aの光軸はサブシステム83aの光軸3aと整合してい
る。
【0201】 第3g図において、光ビームP22Dの一部は(第3d図を参照)点画像28
で対象材料112によって反射及び/又は散乱されて散乱プローブビームP32
を構成する複数の光ビームP32-1,-2,-3,-4となる。第3g図の平面は
第3a図の平面と直交する。散乱プローブビームP32は、画像平面27の点画
像28から発散して、レンズ46に進入する。第3g図に示されているように、
散乱プローブビームP32は、光ビームP32A-1,-2,-3,-4から成るコ
リメートされた散乱プローブビームP32Aとしてレンズ46から出る。光ビー
ムP32A-1,-2,-3,-4は、それぞれ、位相シフター24-4、−3、−
2、−1を通過し、それぞれ、光ビームP32B-1,-2,-3,-4として出る
。光ビームP32B-1,-2,-3,-4は散乱プローブビームP32Bを構成し
サブシステム82を出る。位相シフター24-1及び24-3によって導入される
位相シフトは値が等しく、それは位相シフター24-2又は24-4のいずれかに
よって導入される位相シフトよりもπラジアン大きく、位相シフター24-2と
24-4によって導入される位相シフトの値は等しい。
【0202】 第3h図において、光ビームR22Dは(第3f図を参照)参照鏡120によ
って光ビームR32-1,-2,-3,-4から成る反射参照ビームR32として反
射される。第3h図に示されているサブシステム83aは、レンズ56a、参照
鏡120,ビームスプリッター100b、及び位相シフター34,34a、及び
44から構成される。位相シフター・エレメント34-1,-2,-3,-4から成
る位相シフター34と位相シフター・エレメント34a-1,-2,-3,-4から
成る位相シフター34aは、第3h図に、それぞれ光軸3a及び3cのまわりで
π/2ラジアン回転して図示されている。これは、サブシステム83aを通る光
線ビームR32、R32A、及びR32Bの記述と追跡を容易にして、しかも本
発明の第三の実施形態の精神と範囲から逸脱しないようにするためである。従っ
て、光ビームR32A、R32B-1,-2,-3,-4から成る光ビームR32B
及び光ビームR32C-1,-2,-3,-4から成る光ビームR32Cは、第3h
図で、光軸3aのまわりにπ/2ラジアン回転して図示されている。第3h図の平
面は第3a図の平面と平行である。反射参照ビームR32は画像平面37の点画
像38から発散して、レンズ56aに進入する。第3h図に示されているように
、反射参照ビームR32は、コリメートされた光ビームR32Aとしてレンズ5
6aから出る。光ビームR32A-1,-2,-3,-4は、まず位相シフター44
を通過し、次ぎに位相シフター34-4、-3、-2、-1を、それぞれ通過して、
それぞれ光ビームR32B-1,-2,-3,-4として出る。位相シフター44に
よって導入される位相シフトは、コンピュータ118からの信号132によって
制御される。位相シフター34-1及び34-3によって導入される位相シフトは
値が等しく、それは位相シフター34-2又は34-4のいずれかによって導入さ
れる位相シフトよりもπラジアン大きく、位相シフター34-2と34-4によっ
て導入される位相シフトの値は等しい。反射参照ビームR32Bはサブシステム
83aを出る。
【0203】 第3a図において、散乱プローブビームP32Bの一部は、ビームスプリッタ
ー100によって、散乱プローブビームP32Cを構成する複数の光ビームP3
2C-1,-2,-3,-4として反射される。散乱プローブビームP32Cは、第
3i図に示されるサブシステム81aに進入する。第3i図で、散乱プローブビ
ームP32Cは、レンズ26aに進入し、光ビームP32D-1,-2,-3,-4
から成る散乱プローブビームP32Dとして出る。第3i図の平面は第3a図の
平面と直交する。レンズ36aは光軸がサブシステム81aの光軸3aと整合し
ている。レンズ26aは、散乱プローブビームP32Dを画像平面17aの空間
フィルターピンホール18aに焦合する。散乱プローブビームP32Dの一部は
、空間フィルター・ピンホール18aから、光ビームP42-1,-2,-3,-4
から成る空間的にフィルターされた散乱プローブビームP42として出る。空間
的にフィルターされた散乱プローブビームP42は、サブシステム81aの光軸
3aと整合している光軸を有するレンズ36aに進入する。空間的にフィルター
された散乱プローブビームP42は、レンズ36aから出て、光ビームP42A
-1,-2,-3,-4から成るコリメートされた空間的にフィルターされた散乱プ
ローブビームP42Aとしてサブシステム81aを出る。
【0204】 第3a図に示されているように、反射参照ビームR32Bは、一部分、ビーム
スプリッター100によって、光ビームR32C-1,-2,-3,-4から成る反
射参照ビームR32Cとして透過される。反射参照ビームR32Cは第3j図に
示されるサブシステム81aに進入する。第3j図において、反射参照ビームR
32Cはレンズ26aに進入し、光ビームR32D-1,-2,-3,-4から成る
反射参照ビームR32Dとして出る。レンズ26aは、反射参照ビームR32D
を画像平面17aの空間フィルター・ピンホール18aに焦合する。反射参照ビ
ームR32Dの一部は、光ビームR42-1,-2,-3,-4から成る空間的にフ
ィルターされた反射参照ビームR42として空間フィルター・ピンホール18a
を出る。空間的にフィルターされた反射参照ビームR42は、レンズ36aに進
入する。空間的にフィルターされた反射参照ビームR42は、レンズ36aを出
て、光ビームR42A-1,-2,-3,-4から成るコリメートされた空間的にフ
ィルターされた反射参照ビームR42Aとしてサブシステム81aを出る。
【0205】 第3a図には、空間的にフィルターされた散乱プローブビームP42Aが、好
ましくは反射回折格子である分散的エレメント130aに入射することが示され
ている。空間的にフィルターされた散乱プローブビームP42Aの一部は、第3
a図の平面内で、分散的な検出器エレメント130aによって、散乱プローブビ
ームP42Bとして回折される。散乱プローブビームP42Bは、好ましくは透
過回折格子である第二の分散的な検出器ビーム・エレメント130bに入射する
。散乱プローブビームP42Bの一部は、第3a図の平面内で、第二の分散的な
検出器ビーム・エレメント130bによって、波数的にフィルターされ、空間的
にフィルターされた散乱プローブビームP42Cとして回折される。ビームP4
2B及びP42Cは、光学周波数成分のスペクトルから成り、従って第3a図の
平面内で角度的に分散されるが、第3a図にはビームP42B及びP42Cの一
つの周波数成分の経路だけが示されている。示されている経路は典型的なもので
ある。ビームP42B及びP42Cの一つの周波数成分だけを図示することで、
波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた散乱プローブビームP42
Cに関するサブシステム84の重要な性質を表示することができ、本発明の精神
又は範囲から逸脱することもなく、又第3a図及びそれ以後の図に不当な複雑さ
を持ち込まずに済む。
【0206】 波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされたビームP42Cは、第3
k図に示されるサブシステム84に進入する。第3k図の平面は第3a図の平面
と直交している。第3k図に示されているように、波数的にフィルターされ、空
間的にフィルターされたビームP42Cは、サブシステム84の光軸3dと整合
した光軸を有するレンズ66を通過して、光ビームP42D-1,-2,-3,-4
から成る波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされたビームP42Dと
して出て行く。ただ一つの光学周波数成分によって図示された波数的にフィルタ
ーされ、空間的にフィルターされたビームP42Dは、レンズ66によって画像
平面47の点画像48に焦合される。画像平面47の中の点画像48の位置、従
って、画像平面47の中に配置された検出器ピンホールの直線状アレイにおける
点画像48の位置、は、分散的な検出器エレメント130a及び130bによる
、波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされたビームP42Dの光学周
波数に依存する。光ビームのうち検出器ピンホールの直線状アレイを通過する部
分は、検出器114によって、好ましくは直線状アレイCCDなどのピクセルの
直線状アレイから成る検出器によって、検出される。
【0207】 第3a図には、空間的にフィルターされた反射参照ビームR42Aが分散的な
検出器エレメント130aに入射することが示されている。空間的にフィルター
された反射参照ビームR42Aの一部は、第3a図の平面内で、分散的な検出器
エレメント130aによって反射参照ビームR42Bとして回折される。反射参
照ビームR42Bは、第二の分散的な検出器エレメント130bに入射する。反
射参照ビームR42Bの一部は、第3a図の平面内で、第二の分散的な検出器エ
レメント130bによって波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた
反射参照ビームR42Cとして回折される。ビームR42B及びR42Cは、光
学周波数成分のスペクトルから成り、従って第3a図の平面内で角度的に分散す
るが、第3a図にはビームR42B及びR42Cの一つの周波数成分の経路だけ
が示されている。示されている経路は典型的なものである。ビームR42B及び
R42Cの一つの周波数成分だけを図示することで、波数的にフィルターされ、
空間的にフィルターされた散乱プローブビームR42Cに関するセクション84
の重要な性質を表示することができ、本発明の精神又は範囲から逸脱することも
なく、又第1a図及びそれ以後の図に不当な複雑さを持ち込まずに済む。
【0208】 波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた反射参照ビームR42C
は、第3l図に示されるサブシステム84に進入する。第3l図の平面は第3a
図の平面と直交している。第3l図において、波数的にフィルターされ、空間的
にフィルターされた反射参照ビームR42Cは、レンズ66を通過して、光ビー
ムR42D-1,-2,-3,-4から成る波数的にフィルターされ、空間的にフィ
ルターされた反射参照ビームR42Dとして出て行く。第3l図にただ一つの光
学周波数成分によって図示された波数的にフィルターされ、空間的にフィルター
された反射参照ビームR42Dは、レンズ66によって画像平面47の点画像4
8に焦合される。画像平面47の中の点画像48の位置、従って、画像平面47
の中に配置された検出器ピンホールの直線状アレイにおける点画像48の位置、
は波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた反射参照ビームR42D
の光学周波数に依存する。光ビームのうち検出器ピンホールの直線状アレイを通
過する部分は、検出器114によって検出される。
【0209】 第3a図乃至第3l図に示されている第三の実施形態の残りは、好ましくは、
第1a図乃至第1n図に記載されている第一の好ましい実施形態の対応する側面
と同じであり、再び説明しない。
【0210】 本発明の第三の好ましい実施形態におけるレベル1識別は、本発明の装置の画
像化サブシステムのインパルス応答関数を分散的な検出器エレメント130a及
び130bで定められる平面に直交する平面内で操作することによって達成され
る。レベル1タイプの識別は、また、第三の好ましい実施形態の一変型でも達成
されるが、そこでは、その変型による装置及び電子処理手段は実質的に第三の好
ましい実施形態の場合と同じであり、位相シフター14,24及び34がそれぞ
れの光軸のまわりにπ/2ラジアンだけ回転している。第三の実施形態のこの一
変型の残りは、好ましくは本発明の第一の好ましい実施形態の変型についての記
載で記述されているものと同じである。
【0211】 次ぎに、第4a図乃至第4f図を参照して説明する。第4a図乃至第4f図は
、第一のグループの実施形態から本発明の第四の実施形態を概略図の形で示して
おり、そこでは光源サブシステム80a、サブシステム81b、及び検出器サブ
システム84aが、好ましくは、近似スリット式共焦点顕微鏡用に構成されてい
る。第4a図乃至第4f図では、第3a図乃至第3l図に関連して前に記述され
た同様なエレメントには同じ参照符号が用いられている。第4b図に示されてい
るサブシステム80aの変更は、光源10aの領域にあり、この実施形態ではそ
れは、好ましくは、広帯域の空間的にインコヒーレントな線光源、好ましくはラ
ンプ・フィラメント又はレーザーダイオードアレイ、で構成される。変更はまた
、第三の実施形態のピンホール8の領域にあり、この実施形態ではそれは、好ま
しくは、レンズ6によって形成される線光源10aの画像と整合している直線状
光源ピンホールアレイ8aで構成される。第4c図及び第4d図に示されている
サブシステム81bにおける変更は、第三の実施形態のサブシステム81aにお
けるピンホール18aを、サブシステム81bにおける空間フィルターピンホー
ルの直線状アレイ18bで置き換えたことにある。第4e図及び第4f図に示さ
れているサブシステム84aにおける変更は、検出器114aの領域にあり、第
三の実施形態の画像平面47におけるピンホールの直線状アレイがこの実施形態
では、好ましくは、検出器ピンホールの二次元あれいであり、第三の実施形態の
ピクセルの直線状アレイを有する検出器114がこの実施形態では、好ましくは
、ピクセルの二次元アレイから成る検出器114aである。
【0212】 第4b図において、光源ピンホールの直線状アレイ8a及び光源10aは第4
b図の平面と直角方向に整合し、第4b図の平面は第4a図の平面と直交してい
る。第4c図及び第4d図において、空間フィルター・ピンホールの直線状アレ
イ18bは、第4c図及び第4d図の平面と直角に整合し、第4c図及び第4d
図の平面は第4a図の平面と直交している。第4e図及び第4f図において、検
出器ピンホールの二次元アレイ及び検出器ピクセルの二次元アレイは、第4e図
及び第4f図の平面と直角に整合している。
【0213】 第4a図乃至第4f図に示されている第四の実施形態の残りは、好ましくは、
第3a図乃至第3l図に記載されている第三の好ましい実施形態の対応する側面
と同じであり、再び説明しない。
【0214】 本発明の第4実施例のレベル1識別は、分散的検出器素子130aおよび130bで限定
する平面に直交する平面で本発明による装置の画像化サブシステムのインパルス
応答関数を操作することによって実現する。レベル1タイプ識別は、第4実施例の
第1変形例でも実現可能で、ここでは第1変形例の装置および電子的処理手段は第
4実施例と実質的に同じで、位相シフター14、24、および34をそれぞれの光学軸
周囲にπ/2ラジアン回転させる。第4実施例の第1変形例の残りは、本発明の第2
実施例の第1変形例の対応する側面についての説明と同じであるのが望ましい。
【0215】 第4実施例の第2変形例を説明するが、ここで第2変形例の装置および電子的処
理手段は第4実施例のものと実質的に同じであるが、第4実施例の源ピンホール8a
の直線状アレイと空間フィルターピンホール18aが源スリットおよび空間フィル
タースリットに置き換えられる。第4実施例の第2変形例の残りは、本発明の第4
実施例の対応する側面についての説明と同じであるのが望ましい。
【0216】 第4実施例の第2変形例の焦点外画像の系統的効果の減少は、先行技術のスリッ
ト共焦干渉顕微鏡で実現されるものと実質的に同じである。しかしながら、第4
実施例の第2変形例の焦点外画像による統計的効果は先行技術のスリット共焦干
渉顕微鏡で実現されるものより下がるが、一般に、第4実施例および第4実施例の
第1変形例の装置で実現されるほど効果的ではない。
【0217】 第4実施例と第4実施例の第1変形例のようにそれぞれのスリットの代わりの源
ピンホールの直線状アレイと空間ピンホールの直線状アレイの利用は、対象材料
の断面の二次元的表現を生成するため対象材料の制限的スキャン要件を生む。制
限的スキャンの方向は対象材料の源ピンホールの直線状アレイの画像の方向であ
る。制限的スキャンは、対象材料の源ピンホールの直線状アレイの画像の方向の
ピンホール間の間隔のために生じる。さらに、対象材料の源ピンホールの直線状
アレイの画像の方向にピンホール間の間隔が式(54)に記載する条件と一致する時
は波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた散乱プローブビームに対
する高感度を維持する。
【0218】 制限的スキャンのステップ数は、対象材料の2つの連続する源ピンホールの画
像間の間隔ととそれぞれの画像化サブシステムの角解像度との比率で決定する。
実際には、制限的スキャンのステップ数は源ピンホールと空間的フィルターピン
ホールの直線状アレイのピンホール数よりかなり少ない。そのため、第4実施例
および第4実施例の第1変形例の装置を源ピンホールおよび空間的フィルターピン
ホールの直線状アレイと用いることで、対象材料の断面の2次元的表現を実質的
にスキャンなしに取得することができる。
【0219】 実施例および5グループの実施例の変形例の説明において、対象材料に散乱お
よび/または反射された散乱プローブビームの振幅と複素振幅の位相は、実施例
およびその変形例のそれぞれによって取得すると記される。実施例およびその変
形例のそれぞれで散乱プローブビームの複素振幅の決定において大幅に減少され
た統計的誤差および減少された系統的誤差は、光学ディスクの記録媒体に保存お
よび取り出しができる最大密度データに関連するプロパティで、記録媒体は対象
材料である。
【0220】 メモリサイトに保存されるデータの形式は一般に1ビットを利用可能なバイナ
リである。実施例および5グループの実施例の変形例で統計的誤差および系統的
誤差が減少した前述のプロパティによって可能になるS/N比の増加で、光学ディ
スクの記録媒体に保存できる最大データ密度を増加できる。メモリサイトに保存
するデータは(ベースN)x(ベースM)形式で表現でき、ベースNは複素振幅の
振幅を比較する振幅ウィンドウの数N、ベースMは複素振幅の位相を比較する位相
ウィンドウの数Mである。
【0221】 実施例と5グループの実施例の変形例では、複素振幅の振幅を一連のNウィンド
ウ・コンパレータ電子プロセッサで処理し、どのNウィンドウに振幅があるかを
判断する。同様に、複素振幅の位相を一連のMウィンドウ・コンパレータ電子プ
ロセッサで処理し、どのMウィンドウに位相があるか判断する。使用できるNおよ
びMの値は、S/N比実現および必要処理時間等の因子で決定される。5グループの
実施例の1つを利用して光学メモリに保存される最大データ密度の増加はNxMの積
に比例する。
【0222】 第2グループの実施例から現在好ましい本発明の第5の実施例は、第1グループ
の実施例の第1実施例の同じ番号の素子に似た機能を実行する多くの素子を持つ
。図1aに示す共焦顕微鏡システムにおいては、図1aaに示すように、サブシステ
ム82をサブシステム82aa、分散的素子130cおよび130dおよびサブシステム85に、
サブシステム83をサブシステム83aa、鏡120a、サブシステム95に置き換え、本発
明の第5実施例を提供する。第5実施例は、ビームスプリッター100、対象材料112
、並進器116、反射鏡120、分散的プローブビーム素子130cおよび130d、分散的検
出器素子130aおよび130b、検出器114からなるMichelson干渉計を含む。
【0223】 図1aaに示すように、光ビーム22Aはビームスプリッター100によって光ビームP
22B−1、−2、−3、−4を含む光ビームP22Bとして部分的に透過し、図1dに示す
サブシステム82aaに進入する。
【0224】 図1aaにおいて、光ビームP22Bは位相シフター24−1、−2、−3、−4を含む位
相シフター24に当たる。図1abの平面は図1aaの平面に直交する。位相シフター24
は位相シフター14と同数の2m個の素子からなり、図1abにm=2で示してある。光
ビームP22B−1、−2、−3、−4はそれぞれ位相シフター24−1、−2、−3、−4を
通過し、それぞれ光ビームP22C−1、−2、−3、−4を含む光ビームP22Cとして出
る。位相シフター24−1および24−3による位相シフトの値は等しく、位相シフタ
ー24−2または24−4によって導入された位相シフトよりπラジアン大きく、位相
シフター24−2および24−4が導入する位相シフトの値は等しい。
【0225】 位相シフター14−1および24−1、14−2および24−2、14−3および24−3、14−
4および24−4の各組が生成する位相シフトの合計はπラジアンである。かくして
、光ビームP22C−1、−2、−3、−4のうちの任意の2つの間には正味の相対的位
相シフトはない。光ビームP22Cは、焦点内画像平面17の点画像18で第1中間プロ
ーブビームスポットに焦合する光ビームP22D−1、−2、−3、−4を含む光ビーム
P22Dとしてレンズ26を通過する。光ビームP22Dは、光ビームP32−1、−2、−3、
−4を含む光ビームP32として点画像18から出る。光ビームP32は、サブシステム8
2aaの光軸3と整合した光軸を有するレンズ36に進入する。光ビームP32は、光ビ
ームP32A−1、−2、−3、−4を含むコリメートされた光ビームP22Aとしてレンズ
36を出てサブシステム82aaを出る。
【0226】 図1aaにおいて、プローブビームP32Aは第3分散的素子、分散的プローブビーム
素子130cに当たるが、これは透過回折格子であるのが望ましい。プローブビーム
P32Aの一部が第3分散的素子130cによってそれぞれ光ビームP32B−1、−2、−3、
−4を含むプローブビームP32Bとして図1aaの平面で回折される。プローブビーム
P32Bは第4分散的素子、分散的プローブビーム素子130dに当たるが、これは透過
回折格子であるのが望ましい。プローブビームP32Bの一部が第4分散的素子130d
によってそれぞれ光ビームP32C−1、−2、−3、−4を含むプローブビームP32Cと
して図1aaの平面で回折される。プローブビームP32BおよびP32Cは光学周波数成
分のスペクトルからなり、図1aaの平面に角度を持って分散するが、プローブビ
ームP32BおよびP32Cの1つの周波数成分のみ図1aaに示す。図示の経路は代表的な
ものである。プローブビームP32BおよびP32Cの光学周波数成分を1つのみの経路
を示すことで、プローブビームP32Cに関して図1acに示すサブシステム85の重要
な特性を本発明の精神または範囲から逸脱することなく、図1aaおよびそれ以降
の図面に不当な複雑さを導入することなく示すことができる。
【0227】 図1acにおいて、プローブビームP32Cはサブシステム85に進入し、レンズ46を
通過してそれぞれ光ビームP32D−1、−2、−3、−4を含むプローブビームP32Dを
形成する。プローブビームP32Dはレンズ46によって焦合され対象材料112の焦点
内画像平面27に線画像を形成し、これによって対象材料112を照明する。焦点内
画像平面27の線画像は、点画像28を含む。線画像の軸は画像化サブシステム85の
光軸3aに実質的に直交する。線画像の長さは、レンズ46の焦点距離およびいずれ
も調整可能な分散的プローブビーム素子130cおよび130dの分散力、および源10の
光学帯域などの因子の組み合わせによって決定される。線部分は対象材料の1個
以上の表面を切断するか、対象材料の表面に横たわることができる。レンズ46の
光軸はサブシステム85の光軸3aと整合する。
【0228】 図1aaで、光ビーム22Aは、光ビームR22B−1、−2、−3、−4を含む光ビームR2
2Bとしてビーム・スプリッター100に部分的に反射される。光ビームR22Bは、図1
adに示すサブシステム83aaに進入する。図1adの平面は図1aaの平面に直交する。
図1adに示すように、光ビームR22Bは、位相シフター34−1、−2、−3、−4を含
む位相シフター34に当たる。位相シフター34は位相シフター14と同数の2m個の素
子からなり、図1adにm=2で示してある。光ビームR22Bはそれぞれ位相シフター3
4を通過してから位相シフター44を通過し、光ビームR22C−1、−2、−3、−4を
含む光ビームR22Cとして出る。位相シフター44が導入する位相シフトはコンピュ
ータ118からの信号132が制御する。
【0229】 位相シフター34−1および34−3によって導入された位相シフトの値は等しく、
位相シフター34−2または34−4によって導入された位相シフトよりπラジアン大
きく、位相シフター34−2および34−4が導入する位相シフトの値は等しい。かく
して、光ビームR22C−1、−2、−3、−4のうちの任意の2つの間には正味の相対
的位相シフトはない。光ビームR22Cは、光ビームR22D−1、−2、−3、−4を含む
光ビームR22Dとしてレンズ56を通過する。光ビームR22Dは、レンズ56によって焦
点内画像平面37の点画像38で第1中間参照ビームスポットに焦合する。レンズ56
の光軸はサブシステム83の光軸3bと整合する。参照ビームR22Dは、それぞれ光R2
2D−1、−2、−3、−4を含む参照ビームR32として点画像38で中間参照ビームス
ポットから出る。参照ビームR32は、サブシステム83aaの光軸3bと整合した光軸
を有するレンズ66に進入する。参照ビームR32は、それぞれ光ビームR32A−1、−
2、−3、−4を含むコリメートされた参照ビームR32Aとしてレンズ66を出てサブ
システム83aaを出る。
【0230】 図1aaで、参照ビームR32Aは鏡120aに反射され、それぞれ光ビームR32B−1、−
2、−3、−4を含む参照ビームR32Bとしてサブシステム95に向けられるのを示す
。図1aeで、参照ビームR32Bはそれぞれ光ビームR32C−1、−2、−3、−4を含む
参照ビームR32Cとしてレンズ76を通過する。参照ビームR32Cはレンズ76によって
参照鏡120で焦点内画像平面47で点画像48に焦合される。レンズ76の光軸はサブ
システム95の光軸3cと整合する。
【0231】 図1afで、プローブビームP32D(図1ac参照)の一部は、光ビームP42−1、−2
、−3、−4を含む散乱プローブビームP42として焦点内画像平面27の線画像領域
で照明された対象材料によって反射および/または散乱される。散乱プローブビ
ームP42は焦点内画像平面27の線画像から分岐し、レンズ46に進入する。図1afに
示すように、散乱プローブビームP42はそれぞれ光ビームP42A−1、−2、−3、−
4を含むコリメートされた散乱プローブビームP42Aとしてレンズ46を出てサブシ
ステム85を出る。
【0232】 図1aaに示すように、散乱プローブビームP42Aは第4分散的プローブビーム素子
130dに当たる。散乱プローブビームP42Aの一部は、それぞれ光ビームP42B−1、
−2、−3、−4を含む散乱プローブビームP42Bとして分散的プローブビーム素子1
30dによって図1aaの平面で回折される。散乱プローブビームP42Bは第3分散的プ
ローブビーム素子130cに当たる。散乱プローブビームP42Bの一部は、それぞれ光
ビームP42C−1、−2、−3、−4を含む散乱プローブビームP42Cとして図1aaの平
面で回折される。散乱プローブビームP42BおよびP42Cは光学周波数成分のスペク
トルからなり、図1aaの平面に角度を持って分散するが、散乱プローブビームP42
BおよびP42Cの1つの周波数成分のみの経路を図1aaに示す。散乱プローブビームP
42BおよびP42Cの成分経路の光学周波数は、図1aaに示すプローブビームP32Bおよ
びP32Cの成分経路と同じ光学周波数である。
【0233】 散乱プローブビームP42Cは図1agに示すサブシステム82aa(図1aa参照)に進入
する。図1agで、散乱プローブビームP42Dはレンズ36に進入し、それぞれP42D−1
、−2、−3、−4を含む散乱プローブビームP42Dとして出る。レンズ36は焦点内
画像平面17の点画像18で中間散乱プローブビームスポットに散乱プローブビーム
P42Dを焦合する。図1agには散乱プローブビームP42Dの1つの光学周波数成分の
経路しか示さないが、散乱プローブビームP42Dの全ての光学周波数成分の点画像
は図1agに略図的に示すものと同じで、光学系はレンズ36、分散的プローブビー
ム素子130cおよび130d、レンズ46、対象材料112は共焦画像化システムであり、
点画像18はビームP32の光学周波数成分のスペクトル全体についてその共役点画
像である。
【0234】 図1agで続けると、散乱プローブビームP42Dはそれぞれ光ビームP52−1、−2、
−3、−4を含む散乱プローブビームP52として点画像18を出る。散乱プローブビ
ームP52はレンズ26に進入し、コリメートされてそれぞれ光ビームP52A−1、−2
、−3、−4を含む散乱プローブビームP52Aを形成する。光ビームP52A−1、−2、
−3、−4はそれぞれ位相シフター24−4、−3、−2、−1を通過し、それぞれ光ビ
ームP52b−1,−2、−3、−4として出る。光ビームP32B−1、−2、−3、−4はサ
ブシステム82aaを出る散乱プローブビームP52Bからなる。位相シフター24−1お
よび24−3によって導入された位相シフトの値は等しく、位相シフター24−2また
は24−4によって導入された位相シフトよりπラジアン大きく、位相シフター24
−2および24−4が導入する位相シフトの値は等しい。
【0235】 図1ahで、参照ビームR32D(図1ae参照)はそれぞれ光ビームR42−1、−2、−3
、−4を含む反射参照ビームR42として参照鏡120によって反射される。反射参照
ビームR42は焦点内画像平面47の点画像48から分岐してレンズ76に進入する。図1
ahに示すように、反射参照ビームR42はそれぞれ光ビームR42A−1、−2、−3、−
4を含む反射参照ビームR42Aとしてコリメートされレンズ76を出る。
【0236】 図1aaで、反射参照ビームR42Aは鏡120aに反射され、それぞれ光ビームR42B−1
、−2、−3、−4を含む反射参照ビームR42Bとしてサブシステム83aaに向けられ
る。図1aiで、反射参照ビームR42Bはそれぞれ光ビームR42C−1、−2、−3、−4
を含む反射参照ビームR42Cとしてレンズ66を通過する。反射参照ビームR42Cはレ
ンズ66によって焦点内画像平面37の点画像38で中間反射参照ビーム画像スポット
に焦合される。反射参照ビームR42Cはそれぞれ光ビームR52−1、−2、−3、−4
を含む参照ビームR52として点画像38で中間反射参照ビームスポットを出る。参
照ビームR52はレンズ56に進入し、それぞれ光ビームR52A−1、−2、−3、−4を
含む参照ビームR52Aとしてレンズ56から出る。図1aiに示すように、反射参照ビ
ームR52はそれぞれ光ビームR52A−1、−2、−3、−4を含むコリメートされた反
射参照ビームR52Aとしてレンズ56を出る。光ビームR52A−1、−2、−3、−4はま
ず位相シフター44を通過してから、位相シフター34−4、−3、−2、−1をそれぞ
れ通過し、それぞれ光ビームR32B−1、−2、−3、−4を含む反射参照ビームR32B
として出る。位相シフター44が導入する位相シフトはコンピュータ118からの信
号132が制御する。位相シフター34−1および34−3による位相シフトの値は等し
く、位相シフター34−2または34−4によって導入された位相シフトよりπラジア
ン大きく、位相シフター34−2および34−4が導入する位相シフトの値は等しい。
光ビームR32Bを構成する光ビームR32B−1、−2、−3、−4はサブシステム83aaを
出る。
【0237】 第5実施例の残りの説明は第1実施例の説明の対応する部分と同じである。 波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた散乱プローブビームP42D
の複素振幅と第1実施例の波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた
反射参照ビームR42Dの複素振幅の間の相互干渉項と、波数的にフィルターされ、
空間的にフィルターされた散乱プローブビームP62Dの複素振幅と第5実施例の波
数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた反射参照ビームR62Dの複素振
幅の間の相互干渉項には、対象材料112の2本の実質的に直行する線部分に関する
情報が入っており、それぞれの線部分の点画像は同時に取得する。第1実施例に
ついては、対象材料112の線部分はサブシステム82の光軸3と実質的に平行で、第
5実施例については、対象材料112の線部分はサブシステム85の光軸3aと実質的に
垂直である。
【0238】 本発明の第5実施例のレベル1識別は、分散的プローブビーム素子130cおよび13
0dおよび分散的検出器素子130aおよび130bで限定する平面に直交する平面で本発
明による装置の画像化サブシステムのインパルス応答関数を操作することによっ
て実現する。レベル1タイプ識別は、第5実施例の第1変形例でも実現可能で、こ
こでは変形例の装置および電子的処理手段は第5実施例と実質的に同じで、位相
シフター14、24、および34をそれぞれの光学軸周囲にπ/2ラジアン回転させる。
第5実施例の変形例の焦点外画像の系統的効果の減少は、第5実施例のそれと同じ
である。第5実施例の変形例の焦点外画像による統計的効果も先行技術の共焦干
渉顕微鏡で実現されるものより下がるが、一般に、第5実施例の装置で実現され
るほど効果的ではない。
【0239】 第2グループの実施例からの本発明のこの第6実施例は、第1グループの実施例
からの第2実施例の同じ番号の素子と似た機能を実行する素子を多く持ち、第6実
施例はほぼスリット共焦顕微鏡のために構成される。図2aに示す共焦顕微鏡シス
テムでは、サブシステム82をサブシステム82aa、分散的素子130cおよび130d、サ
ブシステム85で置き換え、図2aaに示すように、サブシステム83をサブシステム8
3aa、鏡120a、およびサブシステム95に置き換え、本発明の第6実施例を提供する
。第6実施例は、ビームスプリッター 100、対象材料112、並進器116、参照鏡120、分散的プローブビーム素子130cおよ
び130d、分散的検出器素子130aおよび130b、検出器114aからなるMichelson干渉
計を含む。
【0240】 第6実施例の残りの説明は第2および第5実施例の説明の対応する部分と同じで
ある。 波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた散乱プローブビームP42D
の複素振幅と第2実施例の波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた
反射参照ビームR42Dの複素振幅の間の相互干渉項と、波数的にフィルターされ、
空間的にフィルターされた散乱プローブビームP62Dの複素振幅と第6実施例の波
数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた反射参照ビームR62Dの複素振
幅の間の相互干渉項には、対象材料112の2本の実質的に直行する二次元の部分に
関する情報が入っており、それぞれの二次元部分の点画像は同時に取得する。第
2実施例については、対象材料112の二次元部分への法線はサブシステム82の光軸
3と実質的に直交で、第6実施例については、対象材料112の二次元部分への法線
はサブシステム85の光軸3aと実質的に平行である。
【0241】 第2グループの実施例から現在の本発明の第7の実施例は、第1グループの実施
例の第3実施例の同じ番号の素子に似た機能を実行する素子を多く持つ。図3aに
示す共焦顕微鏡システムにおいては、図3aaに示すように、サブシステム82をサ
ブシステム82aa、分散的素子130cおよび130dおよびサブシステム85に、サブシス
テム83aをサブシステム83ab、鏡120a、サブシステム95に置き換え、本発明の第7
実施例を提供する。第7実施例は、ビームスプリッター100、対象材料112、並進
器116、反射鏡120、分散的プローブビーム素子130cおよび130d、分散的検出器素
子130aおよび130b、検出器114aからなるMichelson干渉計を含む。
【0242】 第7実施例の残りの説明は第3および第6実施例の説明の対応する部分と同じで
ある。 波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた散乱プローブビームP42D
の複素振幅と第3実施例の波数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた
反射参照ビームR42Dの複素振幅の間の相互干渉項と、波数的にフィルターされ、
空間的にフィルターされた散乱プローブビームP62Dの複素振幅と第7実施例の波
数的にフィルターされ、空間的にフィルターされた反射参照ビームR62Dの複素振
幅の間の相互干渉項には、対象材料112の2本の実質的に直行する線部分に関する
情報が入っており、それぞれの線部分の点画像は同時に取得する。第3実施例に
ついては、対象材料112の線部分はサブシステム82の光軸3と実質的に平行で、第
7実施例については、対象材料112の線部分はサブシステム85の光軸3aと実質的に
垂直である。
【0243】 第2グループの実施例からの本発明のこの第8実施例は、第1グループの実施例
からの第4実施例の同じ番号の素子と似た機能を実行する素子を多く持つ。図4a
に示す共焦顕微鏡システムでは、サブシステム82をサブシステム82aa、分散的素
子130cおよび130d、サブシステム85で置き換え、図4aaに示すように、サブシス
テム83aをサブシステム83ab、鏡120a、およびサブシステム95に置き換え、本発
明の第8実施例を提供する。第8実施例は、ビームスプリッター100、対象材料112
、並進器116、参照鏡120、分散的プローブビーム素子130cおよび130d、分散的検
出器素子130aおよび130b、検出器114aからなるMichelson干渉計を含む。
【0244】 実施例8の他の部分について説明は実施例4、7の対応する部分と同様である。 実施例4の波数的にフィルターされ空間的にフィルターされた散乱ブローブビ
ームP42Dの複素振幅と、波数的にフィルターされ空間的にフィルターされた反射
参照ビームR42Dの複素振幅間の相互干渉項と、実施例8の波数的にフィルターさ
れ空間的にフィルターされた散乱ブローブビームP62Dの複素振幅と、波数的にフ
ィルターされ空間的にフィルターされた反射参照ビームR62Dの複素振幅間の相互
干渉項は、対象材料112の実質的に直交するふたつの二次元領域に関する情報を
含んでいる。なお、各二次元領域の画像ポイントは同時に採取される。実施例4
では、対象材料112の二次元領域の法線とサブシステム82の光軸3とは実質的に直
交し、実施例8では、対象材料112の二次元領域の法線とサブシステム85の光軸3a
とが実質的に直交する。
【0245】 この実施例の第3のグループにある好ましい形態の実施例9,10,11,12とそれら
の変形例は、位相シフター14,24,34,34aが省略されていることを除いて、それぞ
れ実施例1,2,3,4と同様の部品およびサブシステムから構成されている。第3のグ
ループの実施例およびその変形例に関わるその他の部分の記述は、与えられた時
間内で得られた画像の統計的精度のレベルに関する点を除き、第1の実施例のグ
ループにある実施例と変形例に対応した記述部分と同様である。
【0246】 第1の実施例のグループにある実施例と変形例における与えられた時間内で得
られた画像の統計的精度は、同じ時間内で得られた第3の実施例のグループにあ
る実施例と変形例にある画像の統計的精度より優れている。しかしながら、焦点
外画像の振幅により生ずる統計的誤差は、従来の共焦干渉顕微鏡において焦点外
画像から生ずる統計的誤差と比較し、第3の実施例および変形例で示した装置を
使えば大幅に減少させることができる。
【0247】 第3のグループの実施例と変形例にある検出画像面における波数的にフィルタ
ーされ空間的にフィルターされた背景ビームの複素振幅と、波数的にフィルター
され空間的にフィルターされた反射参照ビームの複素振幅間の相互干渉項の大き
さは、画素毎に比較すれば、従来の共焦干渉顕微鏡の対応する相互干渉項の大き
さと実質的に同等である。しかしながら、与えられた時間内では、第3のグルー
プにある実施例と変形例にある装置で得られた対象材料の線画像領域にある画像
ポイント毎の統計的誤差は、おなじ時間内で得られる従来の共焦点顕微鏡の画像
ポイント1点の統計的誤差と実質的に同等である。これは対象材料の二次元領域
の画像処理にも当てはまる。この相違は、同一の時間で得られる対象材料の線領
域あるいは二次元領域の画像の統計的精度を考慮すれば、従来の共焦顕微鏡方式
において焦点外画像の振幅から生じる統計的誤差と比較し、第3のグループの実
施例と変形例では焦点外画像の振幅から生じる統計的誤差が大きく低減されると
結論できる根拠となっている。
【0248】 この実施例の第4のグループにある好ましい形態の実施例13,14,15,16とそれら
の変形例は、位相シフター14,24,34,34aが省略されていることを除いて、それぞ
れ実施例5,6,7,8と同様の部品およびサブシステムから構成されている。第4のグ
ループの実施例およびその変形例に関わるその他の部分の記述は、焦点外画像か
らの背景の低減および補償のレベルに関する点を除き、第2の実施例のグループ
にある実施例と変形例に対応した記述部分と同様である。
【0249】 第2の実施例のグループにある実施例と変形例における焦点外画像からの背景
の低減および補償のレベルは、第4の実施例のグループにある実施例と変形例の
焦点外画像からの背景の低減および補償のレベルより優れている。しかしながら
、焦点外画像の振幅により生ずる統計的誤差は、従来の共焦干渉顕微鏡において
焦点外画像の振幅から生ずる統計的誤差と比較し、第4の実施例のグループにあ
る実施例および変形例で示した装置を使えば大幅に減少させることができる。
【0250】 第4のグループの実施例と変形例にある検出画像面における波数的にフィルタ
ーされ空間的にフィルターされた背景ビームの複素振幅と、波数的にフィルター
され空間的にフィルターされた反射参照ビームの複素振幅間の相互干渉項の大き
さは、画素毎に比較すれば、従来の共焦干渉顕微鏡の対応する相互干渉項の大き
さと実質的に同等である。しかしながら、与えられた時間内では、第4のグルー
プにある実施例と変形例にある装置で得られた対象材料の線画像領域にある画像
ポイント毎の統計的誤差は、おなじ時間内で得られる従来の共焦顕微鏡の画像ポ
イント1点の統計的誤差と実質的に同等である。これは対象材料の二次元領域の
画像処理にも当てはまる。この相違は、同一の時間で得られる対象材料の線領域
あるいは二次元領域の画像の統計的精度を考慮すれば、従来の共焦顕微鏡方式に
おいて焦点外画像の振幅から生じる統計的誤差と比較し、第4のグループの実施
例と変形例では焦点外画像の振幅から生じる統計的誤差が大きく低減されると結
論できる根拠となっている。
【0251】 この実施例の第5のグループにある好ましい形態の実施例17,18,19,20とそれら
の変形例は、第1のグループの実施例と変形例にある色収差を補正しないプロー
ブレンズを色収差を補正するプローブレンズに置き換えることを除いて、それぞ
れ実施例1,2,3,4と同様の部品およびサブシステムから構成されている。第5のグ
ループの実施例およびその変形例に関わるその他の部分の記述は、与えられた時
間間隔で得られた画像の統計的精度のレベルに関する点を除き、第1の実施例の
グループにある実施例と変形例に対応した記述部分と同様である。
【0252】 第5の実施例のグループにある実施例と変形例における焦点外画像からの背景
の低減および補償のレベルは、第1の実施例のグループにある実施例と変形例の
焦点外画像からの背景の低減および補償のレベルと同等である。しかしながら、
焦点外画像の振幅により生ずる統計的誤差は、第5の実施例と変形例の共焦干渉
顕微鏡において焦点外画像の振幅から生ずる統計的誤差と比較し、第1の実施例
のグループにある実施例および変形例で示した装置を使えば減少させることがで
きる。なお、この第5の実施例のグループでは、画像ポイントは時間とともに連
続的に採取される。
【0253】 第5の実施例のグループにある実施例と変形例における焦点外画像からの背景
の低減および補償のレベルは、従来の共焦干渉顕微鏡方式で得られる焦点外画像
からの背景の低減および補償のレベルと比較してかなり高い。第5のグループの
実施例と変形例にある検出画像面における波数的にフィルターされ空間的にフィ
ルターされた背景ビームの複素振幅と、波数的にフィルターされ空間的にフィル
ターされた反射参照ビームの複素振幅間の相互干渉項の大きさは、画素毎に比較
すれば、従来の共焦干渉顕微鏡の対応する相互干渉項の大きさと比較して、大幅
に減少される。したがって、特定の時間内で得られた画像に対する第5の実施例
のグループにある実施例と変形例における統計的精度と系統的誤差は、従来の焦
点干渉顕微鏡方式で得られる画像の統計的精度と系統的誤差と比較してかなり改
善されている。
【0254】 本発明の趣旨から外れることなく、焦点外画像の低減幅と空間的解像力の大き
さに関し、位相シフター14,24,34,34aをアポダイスして本発明による装置の性質
を変化させることができる。さらに、本発明の趣旨から外れることなく、位相シ
フター14,24,34,34aの機能は、同心円状の小リングやその他の形状のものから成
る部品、あるいは位相シフターのその他の組合わせによっても実現することがで
きる。
【0255】 位相シフター14,24,34,34a,44は電気光学式でも分散光学式のタイプでもよい
。次のバラグラフで広帯域動作と関連した分散光学式の例を示している。また、
位相シフター44で得られる位相シフトは、ミラーの反射面に垂直な方向に設置し
た参照ミラー120のようなミラーでも実現できる。
【0256】 位相シフター14,24,34,34a,44によって生じる位相シフトが波長に依存しない
場合は、本発明による装置は広帯域における性能が向上する。位相シフター14,2
4,34,34a,44を上手に設計することにより、広帯域用のニーズに即した位相シフ
ターが得られる。これは例えば、A.Hill, J.W.Figoski, P.T.Ballardらの1980年
7月出願の米国特許4,213,706、「背景補償干渉計」、またA.Hill, J.W.Figoski,
P.T.Ballardらの1981年12月出願の米国特許4,304,464、「背景補償干渉計」に
開示されている。
【0257】 5つの実施例とその変形例には、それぞれに対応した、記録媒体から成る対象
材料に情報を書き込むための実施例と変形例がある。5つの実施例と変形例にそ
れぞれ対応する実施例と変形例は、情報を書き込むための方法および装置から成
るが、以下の点でそれぞれ構成上の相違点がある。すなわち、主鏡と参照鏡サブ
システムは交換可能である点および、検知器および検知器ピンホールは実質的に
背面から入射する光源からの光の方向を決める書き込みミラーで代替される点で
ある。書き込みミラーの反射率と書き込みミラーによってもたらされる位相シフ
トは、対象材料に所望の画像を形成するための位相シフト生成用の手続に対応し
て配置された書き込みミラーの位置の関数となる。この位相シフト生成のための
手続によって、第5のグループの実施例と変形例にある1,2,3,4の測定光強度を得
るため波数的にフィルターされ空間的にフィルターされた参照ビームに一連の位
相シフトを導入するための手続で得られる機能と類似した機能が実現される。
【0258】 ここで述べる書き込みのための実施例においては、書き込み手続は多くの異な
ったメカニズムから構成され、光学ディスクである記録媒体も多くの異なる材料
とそれらの組合わせから構成されている。記録方式としては例えばファラデー回
転やカー効果、光化学的穴あけ効果など電気光学的効果や磁気光学的効果を利用
したものがある。
【0259】 磁気光学的効果が、散乱あるいは照射プローブビームの偏光状態の変化を検知
することによって保存された情報を読み出す記録プロセスに利用される場合は、
散乱プローブビームの複素振幅に加えて、散乱プローブビームの偏光状態も検出
するよう、第5のグループの実施例が構成される。第5のグループの実施例では、
偏光ビームスプリッターなどの分析器に散乱プローブビームを通して散乱プロー
ブビームの偏光状態を測定したり、分析器で分離された散乱プローブビームの偏
光状態の複素振幅を測定することにより、散乱プローブビームの偏光状態を測定
するような構成をとっている。
【0260】 ここで述べる実施例で振幅記録媒体、非線形振幅記録媒体、また/もしくは位
相記録媒体を使用する場合は、記憶領域に保存されたデータ密度はNxM(ただしN
とMは第5の実施例のグループの読みだし実施例のところで述べたものと同様の意
味)に比例し、記録媒体中の画像に関連した統計的誤差や系統的誤差を減少させ
るという実施例の特徴が得られる。特定の記憶領域に保存された情報の内容は、
反射率の空間的分布と、書き込み実施例とその変形例にある書き込みミラーによ
ってもたらされる位相シフトの空間的分布によって制御される。書き込みミラー
によって生じた選択された反射率と位相シフトはミラーの前に位置した位相シフ
ターと電気光学的振幅変調器によって制御される。なお、電気光学的振幅変調器
と位相シフターの状態はコンピューターによって制御される。反射率と位相シフ
トの選択は、第5のグループの実施例において、測定された複素散乱振幅の振幅
と位相の選択で用いられた電気的プロセスと類似した電気的プロセスによって行
なわれる。
【0261】 第1と3のグループの実施例と変形例でプローブレンズの軸方向に測定された波
数的にフィルターされ空間的にフィルターされた散乱プローブビームと波数的に
フィルターされ空間的にフィルターされた反射参照ビーム間の干渉項は、対象材
料の画像領域の複素散乱振幅をフーリエ変換した値に比例する。同様に、実施例
と変形例の書き込み方法で記憶領域に保存された情報は、第1と3のグループの実
施例と変形例と対応して、書き込みミラー上の各領域の複素反射率をフーリエ変
換した値に比例した波数的にフィルターされ空間的にフィルターされた散乱プロ
ーブビームと波数的にフィルターされ空間的にフィルターされた反射参照ビーム
間の干渉項に比例する。
【0262】 書き込みミラーで反射された波数的にフィルターされ空間的にフィルターされ
たビームと波数的にフィルターされ空間的にフィルターされた反射参照ビーム間
の干渉項が、記憶領域に保存される情報のフーリエ逆変換に比例するように、書
き込みミラーの複素反射率を設定する場合は、波数的にフィルターされ空間的に
フィルターされた散乱プローブビームと、波数的にフィルターされ空間的にフィ
ルターされた反射参照ビーム間の第1と3のグループの実施例と変形例に示すプロ
ーブレンズの軸方向に測定された干渉項は、保存された元情報に比例することは
明らかである。したがって本例では、保存済みの元情報を読み出すのに、第1と3
のグループの実施例と変形例に示すプローブレンズの軸方向に測定された複素散
乱振幅のフーリエ変換を実施する必要がない。
【0263】 第1と3のグループの実施例におけるひとつの利点は、従来の単一ピンホール共
焦干渉顕微鏡法あるいはホログラフィーで得られる一連の測定結果と比較し、ウ
ェーハの深さ方向の線領域を実質的に同時に画像処理することによって、統計的
誤差を大きく低減し、焦点外画像からの背景を大きく低減あるいは同等レベルで
、集積回路の製造にて使用されるウェーハの断層的複素振幅画像が得られる点で
ある。ウェーハの深さ方向の線領域を同時に画像処理すれば、たとえばウェーハ
の移動、走査、振動などから生ずるウェーハの深さ方向の位置移動に対する感度
を大きく下げることができる。また、ウェーハの深さ方向の線領域を同時に画像
処理すれば、異なる深度から同時に得られた情報をもとに、ウェーハの表面並び
に/または内面の位置を認識することも可能となる。
【0264】 第1と3のグループの実施例における他の利点は、従来の単一ピンホール式、共
焦干渉顕微鏡あるいはホログラフィーで得られる一連の測定結果と比較し、ウェ
ーハの深さ方向の二次元領域を実質的に同時に画像処理することによって、統計
的誤差を大きく低減し、焦点外画像からの背景を大きく低減あるいは同等レベル
で、集積回路の製造にて使用されるウェーハの断層的複素振幅画像が得られる点
である。ウェーハの二次元領域のひとつの軸は、ウェーハの深さ方向と平行であ
る。ウェーハの深さ方向の二次元領域を同時に画像処理すれば、たとえばウェー
ハの移動、走査、振動などから生ずるウェーハの深さおよび横方向の位置移動に
対する感度を大きく下げることができる。また、ウェーハの二次元領域を同時に
画像処理すれば、他の領域から同時に得られた情報をもとに、登録目的に使用で
きるウェーハの表面並びに/または内面の位置を認識することも可能となる。
【0265】 さらに第1と3のグループの実施例における他の利点は、従来の単一ピンホール
式焦点干渉顕微鏡あるいはホログラフィーで得られる一連の測定結果と比較し、
たとえば生化学試料の非侵襲性生検で利用できる生体内試料の深さ方向の線領域
を実質的に同時に画像処理することによって、統計的誤差を大きく低減し、焦点
外画像からの背景を大きく低減あるいは同等レベルで、生体内試料の断層的複素
振幅画像が得られる点である。生化学試料の深さ方向の線領域を同時に画像処理
すれば、たとえば生化学試料の移動、走査、振動などから生ずる生化学試料の深
さ方向の位置移動に対する感度を大きく下げることができる。また、生化学試料
の深さ方向の線領域を同時に画像処理すれば、異なる深度から同時に得られた情
報をもとに、生化学試料の表面並びに/または内面の位置を認識することも可能
となる。
【0266】 また第1と3のグループの実施例における他の利点は、従来の単一ピンホール式
、スリット式焦点干渉顕微鏡あるいはホログラフィーで得られる一連の測定結果
と比較し、生化学試料の深さ方向の二次元領域を実質的に同時に画像処理するこ
とによって、統計的誤差を大きく低減し、焦点外画像からの背景を大きく低減あ
るいは同等レベルで、たとえば生化学試料の非侵襲性生検で利用できる、生体内
試料の断層的複素振幅画像が得られる点である。生化学試料の二次元領域のひと
つの軸は、生化学試料の深さ方向と平行である。生化学試料の深さ方向の二次元
領域を同時に画像処理すれば、たとえば生化学試料の移動、走査、振動などから
生ずる生化学試料の深さおよび横方向の位置移動に対する感度を大きく下げるこ
とができる。また、生化学試料の二次元領域を同時に画像処理すれば、他の領域
から同時に得られた情報をもとに、登録目的に使用できる生化学試料の表面並び
に/または内面の位置を認識することが可能となる。
【0267】 多重層、多重トラックの光ディスクを読み出すことに関する、第2及び第4の
グループの実施形態のうち幾つかのものの利点は、統計的誤差がかなり減少して
いる状態、並びに、従来技術の単一ピンホールの共焦干渉顕微鏡又はホログラフ
ィーを用いた一連の測定で得られるものと比較して、焦点外画像のからの背景が
かなり減少したか、又は、同じである状態で、光ディスク内又は光ディスク上の
層に接するライン区分を事実上同時に画像形成するという点にある。光ディスク
内又は光ディスク上の層に接するライン区分の同時的画像形成は、光ディスクの
回転及び/又は光ディスクの振動により生成される光ディスクの運動への感度を
非常に減少させるように使用することができる。光ディスク内又は光ディスク上
の層に接する2次元区分の同時的画像形成は、多重トラックから同時に取得され
る情報を用いて、登録目的に役立つ光ディスクの参照トラックを同定するため、
更に使用することができる。
【0268】 集積回路の製造で使用されるウェーハの断層撮影用複素振幅画像を用意するこ
とに関する、第2及び第4のグループの実施形態のうち幾つかのものの利点は、
統計的誤差がかなり減少している状態、並びに、従来技術の単一ピンホールの共
焦干渉顕微鏡又はホログラフィーを用いた一連の測定で得られるものと比較して
、焦点外画像のからの背景がかなり減少したか、又は、同じである状態で、ウェ
ーハの表面に接し又はウェーハの表面内にある、ライン区分を事実上同時に画像
形成するという点にある。ウェーハの表面に接し又はウェーハの表面内にあるラ
イン区分の同時的画像形成は、ウェーハの変換、走査、及び/又は振動により生
成されたウェーハの運動への感度を非常に減少させるように使用することができ
る。ウェーハの表面に接し又はウェーハの表面内にある2次元区分の同時的画像
形成は、位置から同時に取得される情報を用いて、登録目的に役立つ、ウェーハ
内又はウェーハの表面上にある参照位置を同定するため、更に使用することがで
きる。
【0269】 第2と4のグループの実施例におけるひとつの利点は、従来の単一ピンホール共
焦干渉顕微鏡法あるいはホログラフィーで得られる一連の測定結果と比較し、ウ
ェーハ表面と接するかもしくはウェーハ表面の線領域を実質的に同時に画像処理
することによって、統計的誤差を大きく低減し、焦点外画像からの背景を大きく
低減あるいは同等レベルで、集積回路の製造にて使用されるウェーハの断層的複
素振幅画像が得られる点である。ウェーハ表面と接するかもしくはウェーハ表面
の線領域を同時に画像処理すれば、たとえばウェーハの移動、走査、振動などか
ら生ずるウェーハの位置移動に対する感度を大きく下げることができる。また、
ウェーハ表面と接するかもしくはウェーハ表面の二次元領域を同時に画像処理す
れば、異なる場所から同時に得られた情報をもとに、登録目的に利用できるウェ
ーハ内部の参照領域の位置を認識することも可能となる。
【0270】 第2と4のグループの実施例におけるさらなる利点のひとつは、従来の単一ピン
ホール共焦干渉顕微鏡法あるいはホログラフィーで得られる一連の測定結果と比
較し、生化学試料と接するかもしくは生化学試料表面の線領域を実質的に同時に
画像処理することによって、統計的誤差を大きく低減し、焦点外画像からの背景
を大きく低減あるいは同等レベルで、たとえば生化学試料の非侵襲性生検で利用
できる、生体内試料の断層的複素振幅画像が得られる点である。生化学試料と接
するかもしくは生化学試料表面の線領域を実質的に同時に画像処理すれば、たと
えば生化学試料の移動、走査、振動などから生ずる生化学試料の位置移動に対す
る感度を大きく下げることができる。また、生化学試料表面と接するかもしくは
生化学試料表面の二次元領域を同時に画像処理すれば、異なる場所から同時に得
られた情報をもとに、登録目的に利用できる生化学試料内部の参照領域の位置を
認識することも可能となる。
【0271】 第5のグループの実施例におけるひとつの利点は、従来の単一ピンホール共焦
干渉顕微鏡法あるいはホログラフィーで得られる一連の測定結果と比較し、焦点
外画像からの背景を大きく低減しながら集積回路の製造にて使用されるウェーハ
の断層的複素振幅画像、ウェーハの一次元、二次元、三次元画像が生成される点
である。
【0272】 第5のグループの実施例におけるひとつの利点は、従来の単一ピンホール共焦
干渉顕微鏡法あるいはホログラフィーで得られる一連の測定結果と比較し、焦点
外画像からの背景を大きく低減しながらたとえば生化学試料の非侵襲性生検で利
用できる生体内試料の断層的複素振幅画像、生化学試料の一次元、二次元、三次
元画像が生成される点である。
【0273】 上述した共焦干渉顕微鏡システムは、コンピューター用チップその他の大規模
集積回路の製造に用いられるリソグラフィー用ステッパーあるいはスキャナー上
の位置合わせ用マークを認識する場合、またステッパーあるいはスキャナーの重
ね合わせ性能を評価するための独立した計測システムにおいて特に有用である。
また、上述した共焦干渉顕微鏡システムは、ステッパーあるいはスキャナーで使
用されるマスクの検査や、大規模集積回路製造の様々な段階におけるウェーハの
検査に特に有用である。リソグラフィーは半導体産業を牽引するキーテクノロジ
ーである。
【0274】 重ね合わせ精度の向上は、たとえば「半導体産業ロードマップ」、p.82(1997
年)にあるように、100nm以下の線幅(デザインルール)を実現する上で解決すべ
き最も困難な5つの課題のひとつである。リソグラフィー装置を使用して、年間$
50〜100Mの製品が製造されるので、リソグラフィー装置の性能向上(性能維持)
がもたらす経済的価値は莫大である。リソグラフィーに於ける1%の歩留まり向上
(低下)が、集積回路メーカーにとって年間約$1Mの経済的メリット(損失)につな
がり、リソグラフィー装置のメーカーにとっても重大な競争力の向上や低下とな
る。
【0275】 重ね合わせ精度は、ウェーハのあるレベルとこれに続く次のレベル上にパター
ンを印刷し、独立した計測システムでそのふたつのパターンの位置、方向、ねじ
れの差異を測定することによって評価される。
【0276】 この独立した計測システムは、パターンの相対的位置を計測するためのレーザ
ーゲージ制御式ステージに接続された上述の共焦干渉顕微鏡などのパターン読取
り顕微鏡システムと、ウェーハ取り扱いシステムから構成される。
【0277】 リソグラフィー装置の役割は、フォトレジストが塗布されたウェーハに、空間
的なパターンをもつ光を照射することである。このプロセスでは、ウェーハのど
の部分に光を照射するか(位置合わせ)が決定され、その位置に光が照射される。
【0278】 ウェーハの位置決めを正しく行なうため、ウェーハ上には位置合わせ用のマー
クがあり、上述したような共焦干渉顕微鏡などの専用センサーによって位置計測
される。位置合わせ用マークの計測結果により、ウェーハが装置内のどこに位置
しているかが規定される。この位置情報と、ウェーハ表面の所望のパターン仕様
により、空間的なパターンをもつ光の照射に対応してウェーハの位置合わせの指
針が与えられる。このような情報に基づいて、フォトレジストが塗布されたウェ
ーハを支持した移動ステージがウェーハを動かして、ウェーハの正しい位置に光
が照射されるようにする。
【0279】 露光の際、空間的なパターンをもつように照射光を分散させるためのレチクル
に、光源から光が照射される。レチクルはマスクとも呼ばれ、以下では同じ意味
の用語として使用される。縮小リソグラフィーでは、縮小レンズにより散乱光が
集められ、レチクルパターンの縮小パターンが形成される。あるいは、近接印刷
の場合なら、散乱光はウェーハに到達するまでにごく短い距離(通常、数ミクロ
ン)しか進まず、レチクルパターンと1:1の画像が生成される。この光照射によっ
て、照射パターンをレジスト中の潜像に転換する光化学反応がレジスト中で開始
される。
【0280】 マスクは無欠陥でなければならず、パターン中に欠陥があると、そのマスクを
もとに製造された半導体回路の機能に障害が出てしまう。半導体製造ラインにマ
スクが搬送される前に、マスクはパターンに欠陥がないか調べるマスク検査機を
通る。マスクの検査法には2種類あり、ダイとデータベースの照合、ダイ同志を
照合する方法が知られている。最初の方法には、マスク生成に使用したコンピュ
ーターデータとマスクパターンを直接比較する自動走査顕微鏡がある。この方法
では、マスク描画に必要なデータ処理能力と同様な高いデータ処理能力が要求さ
れる。検査対象のマスクとそれを生成するために使用されたデータセットに食い
違いがあれば、エラーと見なされる。上述の共焦干渉顕微鏡システムは、背景の
低減効果と一次元領域と二次元領域の画像が実質的に同時に得られるという利点
を有するため、自動マスク検査に特に適している。
【0281】 一般的に、リソグラフィーシステム、これはまた露光システムとも呼ばれるが
、これには光照射システムとウェーハ位置決めシステムが含まれている。光照射
システムには紫外線、可視光線、エックス線、電子線あるいはイオンビームなど
を照射するための光源と、照射ビームにパターンを与え、空間的パターンをもつ
ビーム照射を行なうためのレチクルあるいはマスクが含まれている。さらに、縮
小リソグラフィーの場合には、光照射システムにはウェーハに空間的なパターン
を焼き付けるレンズ類が含まれている。このパターン情報をもつビームがウェー
ハ上に塗布されたレジストを感光させる。照射システムにはさらに、マスクを支
持するマスクステージと、マスクを通じて照射される光の位置にマスクステージ
の位置を合わせるための位置決めシステムが含まれる。ウェーハ位置決めシステ
ムには、ウェーハを支持するウェーハステージと、照射光とウェーハステージの
位置合わせをするための位置決めシステムが含まれる。集積回路の製造には、複
数の露光ステップが存在する。リソグラフィーに関する一般的な参考文献として
、たとえばJ.R.Sheats, B.W.Smithによる「科学と技術」(Mercel Dekker社, New
York, 1998年)のマイクロリソグラフィーの章が参考になる。その内容は、ここ
でも参考として引用している。
【0282】 図8aは(図示しない)共焦干渉顕微鏡を利用したリソグラフィースキャナー800
の例である。共焦干渉顕微鏡システムは、露光システムの中で(図示しない)ウェ
ーハ上の位置合わせ用マークがどこにあるか、正確に知るため使用される。ここ
でステージ822は、露光ステーションの中でウェーハを位置決めすると共に支持
する目的で使用される。スキャナー800にはフレーム802があるが、これは他の支
持構造やそれに付随する様々な部品を備えている。レンズ支持枠806の上部には
露光台804があり、その上端部にはレチクルあるいはマスクを支持するためのレ
チクルあるいはマスクステージ816が備えられている。部品817は、露光ステーシ
ョンに対してマスクの位置を決める位置決めシステムを模式的に図示したもので
ある。位置決めシステム817には、たとえば圧電素子やその制御用電子回路が備
わっている。ここで示す実施例には記載されていないが、リソグラフィー装置の
構造としては上述のJ.R.Sheats, B.W.Smithによる「科学と技術」のマイクロリ
ソグラフィーの章にあるように、マスクステージあるいは正確に位置決めが必要
なその他可動部品の位置を正確に測定するのに、ひとつあるいは複数の干渉計シ
ステムが使用される。
【0283】 露光台804の下に吊り下げられているのは支持台813であり、ウェーハステージ
822を備えている。ステージ822には、干渉計システム826によってステージに照
射される測定ビーム854を反射するための平面鏡828がある。干渉計システム826
に対してステージ822の位置を決めるための位置決めシステムが部品819であり、
模式図で示されている。位置決めシステム819には、たとえば圧電素子やその制
御用電子回路が備わっている。露光台804に取り付けられている干渉計システム
に、反射された測定ビームが照射される。
【0284】 動作時には、たとえば(図示しない)紫外線レーザーからの紫外線(UV)などの照
射ビーム810がビーム整形用光学装置を通過し、ミラー814で反射された後、下方
に進む。その後、照射ビームはマスクステージ816にある(図示しない)マスクを
通過する。ビームはレンズ支持枠806に備えられたレンズ群808を介して照射され
、(図示しない)マスクのパターンがウェーハステージ上の(図示しない)ウェーハ
に焼き付けられる。露光台804やそれに支持された種々の部品は、バネ820で図示
された制振システムにより、周囲の振動の影響を受けないようになっている。
【0285】 周知のごとく、リソグラフィーは半導体素子の製作上、重要な製造方法のひと
つである。たとえば、米国特許5,483,343はこの製造方法の概要について説明し
ている。これら製造ステップを図8b、8cを参照しながら以下に説明する。図8bは
、半導体チップ(例えばICやLSI)、液晶パネルやCCDなどの一連の製造プロセスを
示したフローチャートである。ステップ851は半導体素子の回路を設計するため
の設計プロセスである。ステップ852は回路パターン設計に基づいたマスクの製
造プロセスである。ステップ853はシリコンなどの材料を用いてウェーハを製造
するプロセスである。
【0286】 ステップ854は前処理とよばれているウェーハプロセスで、いわゆる前処理さ
れたマスクとウェーハを使い、リソグラフィーによってウェーハ上に回路が形成
される。ウェーハ上にマスクのパターンを十分な解像度で形成するためには、干
渉計を用いたウェーハの位置決めが必要となる。上述の共焦干渉顕微鏡方式のシ
ステムは、ウェーハ表面およびウェーハプロセスで形成された内部層を検査し、
ウェーハプロセスでのリソグラフィーの有効性をチェックおよび監視するのにき
わめて有用である。ステップ855は組み立てステップであり、後処理と呼ばれる
工程で、ステップ854で処理されたウェーハを半導体チップ仕上げる工程である
。これには組み立て(ダイシングとボンディング)およびパッケージング(チップ
の封止)工程が含まれる。ステップ856は検査工程で、動作チェック、耐性チェッ
クなど、ステップ855で製作された半導体素子のチェックが行なわれる。これら
プロセスによって、半導体素子が完成し、出荷される(ステップ857)。
【0287】 ウェーハプロセスの詳細を図8cのフローチャートに示す。ステップ861はウェ
ーハ表面を酸化する酸化プロセスである。ステップ862はCVDプロセスで、ウェー
ハ表面に絶縁膜を形成する工程である。ステップ863は電極形成プロセスで、蒸
着によってウェーハ上に電極が形成される。ステップ864はウェーハにイオンを
打ち込むためのイオンインプラントプロセスである。ステップ865はレジストプ
ロセスで、ウェーハにレジスト(感光性材料)を塗布する工程である。ステップ86
6は露光プロセスで、露光(リソグラフィー)によりマスクの回路パターンが上述
の露光装置を通してウェーハ上に印刷される。繰返すが、上述したように共焦干
渉顕微鏡方式のシステムは、このリソグラフィープロセスの精度、解像度、保守
性を向上させることができる。
【0288】 ステップ867は露光したウェーハを現像する工程である。ステップ868は露光さ
れたレジスト像以外の部分を除去するためのエッチングプロセスである。ステッ
プ869はエッチングプロセスを経た後のウェーハ上に残ったレジスト材料を剥離
するためのレジスト剥離工程である。これらの工程を繰返すことにより、回路パ
ターンがウェーハ上に形成され、写し取られる。
【0289】 ここで述べた共焦干渉顕微鏡方式のシステムの重要な用途は、前述したリソグ
ラフィープロセスで用いられたマスクとレチクルの検査である。たとえば、図9
はマスク検査システム900を模式的に表わした図である。光源910から元ビーム91
2が発生され、可動ステージ918によって支持された基板916に、共焦干渉顕微鏡
装置914によってこの光が照射される。ステージの相対的位置を決定するため、
ビーム絞り部品914の上に設置されたミラー924に向け、干渉計システム920から
参照ビーム922が照射され。また、測定ビーム926がステージ918に取り付けられ
たミラー928に向けて照射される。干渉計システムによって測定された位置変化
に応じて、基板916上での書き込みビーム912の照射位置も変わる。干渉計システ
ム920から、基板上916上の検査ビーム912の相対的位置を示すコントローラー930
に向け、測定信号932が送信される。コントローラー930からステージ918を支持
し位置決めするベース936に向け、出力信号934が送信される。
【0290】 共焦干渉顕微鏡装置914はコントローラー930により制御され、基板領域にたと
えば信号934をもとに検査ビームが走査される。その結果、コントローラー930か
ら他のシステム部品に基板を検査するよう指令が出される。マスク検査では、マ
スクパターンがマスク生成に使用されたコンピューターデータと直接比較される
【0291】 上述した共焦干渉顕微鏡システムは、例えば光ディスクなどの対象の情報担持
領域の画像を生成するためのシステムとの間の空間的関係の制御に特に有用とな
り得る。光ディスク内及び/又は該光ディスク上に蓄えられた情報を決定するプ
ロセスでは、当該システムと光ディスクの外側表面との物理的接触を防止するこ
とが特に重要である。
【0292】 情報担持領域の画像を生成し、該システムとの間の空間的関係を制御するため
のシステムは、光ディスクを支持する支持構造と、外側表面のプロフィールを画
像形成し、外側表面と当該システムとの間の空間的関係を決定するための上述し
た共焦干渉顕微鏡システムと、情報担持領域を画像形成するための顕微鏡システ
ムと、を含む。当該システムは、顕微鏡システムと外側表面との物理的接触を防
止するように決定された空間的関係に従って、外側表面に対する顕微鏡システム
の位置を制御するプロセッサを更に含む。
【0293】 図9の図面は、参照番号916が光ディスクを指し示すため使用され、参照番
号914が、情報担持領域を画像形成するための顕微鏡システム及び外側表面の
プロフィールを画像形成するための共焦干渉顕微鏡システムの両方を指し示すた
め使用される場合、上記システムを表すことができる。言及された2つの顕微鏡
システムは、2つの異なる顕微鏡システムでも同一のシステムのいずれでも可能
である。参照番号930は、ベース936におけるトランスレータ(図示せず)
を制御するため信号934を生成し、ステージ918を位置決めするプロセッサ
を指し示している。トランスレータは、信号934に応答して、顕微鏡システム
914と、光ディスク916の上側外側表面との間の距離を実時間で制御する。
【0294】 システム914の顕微鏡システムは、例えば、ピンホール型式共焦顕微鏡シス
テム、上述した共焦干渉顕微鏡システム、又は、ニアフィールド(near-field)
顕微鏡システムとすることができる。
【0295】 理論 背景の識別 好ましい実施例に記載した装置は全て、ピンホール共焦干渉顕微鏡検査システ
ム又はスリット式共焦顕微鏡検査システムのいずれかの例である。共焦顕微鏡検
査システムの背景減少力(background reduction cap
acity)は、その最も重要な属性の一つであり、共焦顕微鏡検査の強力な光
学的区分分け特性(optical sectioning property
)により得られる。これは、被写界深度を制限する従来の顕微鏡検査とは性質が
全く異なる。相違点は、従来の顕微鏡では焦点外情報をぼやけさせるのに過ぎな
いのに対し、共焦システムでは遙かに弱い強度で実際に検出し、焦点平面から軸
線方向に離間された場所で散乱された光は、検出器平面でデフォーカスされ、及
び従って、検出器平面に置かれたマスクを効率的に通過できない(1990年に
ロンドンのアカデミックプレス社から刊行された、T.ウィルソンが編集した、
共焦顕微鏡検査という文献の、C.J.R.シェパード及びC.J.コズウェル
の「共焦顕微鏡検査における立体的画像」を参照されたい)。例えばDIPに使用
されるフィゾー干渉計には、従来の顕微鏡と同等レベルの焦点外画像に対する感
度がある。
【0296】 第1,2,5の実施例のグループにある実施例と変形例で述べた共焦干渉顕微鏡の
特徴は、反射参照ビームと散乱プローブビームは共に瞳孔関数によって焦点内画
像ポイント48で実質的に変更が加えられる。ただし、焦点外ビームは焦点内画像
ポイント48では実質的に変化しない。ここで述べた実施例と変形例では、従来の
共焦干渉顕微鏡と比較して焦点外画像から受ける影響が軽減されていることが、
本発明の特徴となっている。
【0297】 第1,2,3,4のグループの実施例と変形例にある装置は、さらに分散干渉計の形
態を備えている。光学時間領域反射法(OTDR)は、ファイバーのような対象に強い
短パルス光を投入し、時間に依存した光信号の背景による散乱を測定する。光学
周波数ドメイン反射法(OFDR)では、周波数が既知のパターンで変化する単色光を
対象に照射し、周波数に依存した光信号の背景による散乱を測定する。ここで述
べた実施例と変形例では、波数依存の背景による散乱が波数kの関数として測定
される。OTDRやOFDRの定義にならえば、本発明による分散干渉計の形態は、光学
波数ドメイン反射法(OWRD)に分類できる。
【0298】 OWRD法を用いれば、露光時の全ての軸位置に対し、第1,3のグループの実施例
と変形例にある焦点内画像の振幅に対する感度が実質上同時に得られる。同じく
OWRD法を用いれば、第2,4のグループの実施例と変形例では、露光時に対象材料
画像処理サブシステムの光軸と実質的に直交する線領域の全水平位置に対し、焦
点内画像の振幅に対する感度が実質上同時に得られる。標準的な共焦干渉顕微鏡
システムの場合、焦点内画像の振幅に対して等価な感度を得るためには、対象材
料の軸あるいは水平方向で各々スキャンを行なわねばならない。
【0299】 第1,2のグループの実施例と変形例にある共焦干渉顕微鏡システムの際立った
特徴は、画像内の点アレイの情報が実質上同時に得られる点であり、従来の共焦
干渉顕微鏡に比べ、焦点外画像からの影響が抑制されている。共焦干渉顕微鏡は
、焦点外画像からの影響を抑制することによって対象の一次元、二次元、三次元
画像を採取するための光学的区分け手法として知られており、顕微鏡用の瞳孔関
数[M.Born, E.Wolfによる「光学の基礎」、第8.6.3章、423〜427ページ(Pergamo
n Press, New York), 1959年を参照]は特定用途においてコントラストを向上さ
せる手法として知られ、またDIPで用いるOWRDは位相の曖昧さを低減する手法と
して知られている。しかしながら、背景から生ずる系統的誤差と統計的誤差の両
方を低減する目的で、共焦干渉顕微鏡と瞳孔関数による補正とOWRDを同じシステ
ムで組合わせるというのは、本発明で初めて提示されたものと本発明者は理解し
ている。
【0300】 第3,4のグループの実施例と変形例にある共焦干渉顕微鏡の際立った特徴は、
画像内の各点アレイの情報が実質上同時に得られる点であり、従来の共焦干渉顕
微鏡に比べ、焦点外画像からの影響が抑制されている。共焦干渉顕微鏡は、焦点
外画像からの影響を抑制する手法として知られており、またDIPで用いるOWRDは
位相の不明瞭さを低減する手法として知られている。しかしながら、背景から生
ずる系統的誤差と統計的誤差を低減する目的で、共焦干渉顕微鏡とOWRDを同じシ
ステムで組合わせるというのは、本発明で初めて提示されたものと本発明者は理
解している。
【0301】 第5のグループの実施例と変形例にある共焦干渉顕微鏡の際立った特徴は、第1
,2のグループの実施例と変形例にある共焦干渉顕微鏡システムの際立った特徴と
同様で、画像内の各点アレイの情報が実質上同時に得られる点であり、従来の共
焦干渉顕微鏡に比べ、焦点外画像からの影響が抑制されている。
【0302】 このように、背景から生ずる系統的誤差と統計的誤差の両方を低減する目的で
、共焦干渉顕微鏡と瞳孔関数による補正を同じシステムで組合わせるというのは
、本発明で初めて提示されたものと本発明者は理解している。
【0303】 焦点内画像のインパルス応答関数: 軸方向OWDR 図1aから1nに示す第一の実施形態は、前のセクションで述べた特徴の基本原理
を示すシステムとして選ばれたものであるが、この基本原理は、この明細書に開
示する第一の実施形態グループ4種すべての実施形態、ならびにその変形すべて
に適用できるものである。図1bに示すピンホール8と、図1h、1i、1mに示す空間
的フィルターピンホール18aは、光ビームのすべての光周波数に対する共焦干渉
システムの共役ピンホールであり、一方、図1j、1k、1nに示した検知器114の各
ピクセルは、図1aに示す分散的な検知器エレメント130aおよび130bの結果として
、光ビームのただ一つの光周波数成分のみを感知することができる。従来の技術
により得られる、アクセス可能な各軸方向の位置に適応した共焦シグナルと実質
的に同等なシグナルを、1組4個の露光に対する光周波数の関数として検知器114
が記録した強度から再構築することができる。これについて、以下の記述におい
て理論的に示す。このことは、この発明による装置によって、従来の技術による
焦点内共焦シグナルと同等のシグナルを軸方向位置の関数として同時に得ること
を実質的に意味する。これに反し、標準的な共焦顕微鏡システムでは、従来の技
術による共焦信号を軸方向位置の関数として得るためには、図1bおよび1cに示し
た対象物112の軸方向の物理的な走査を行なうことが必要である。
【0304】 非蛍光共焦走査顕微鏡には有用なモードとして、反射モードおよび透過モード
の2種類がある。[C.J.R. Sheppard, 「走査型光学顕微鏡」、Advances in optical
and electron microscopy, 10, (Academic, London, 1987):C.J.R. Sheppard,
A. Choudhury, Optica Acta, 24 (10), 1051-1073 ページ(1977)]。 実作業に於いて、反射モード顕微鏡により対象を軸方向に走査することにより、
光学的な切断をに行ない、3次元の画像を形成することは容易である。[C.J.R. S
heppard, C.J. Cogswell, J. Microscopy, 159 (Pt2), 179-194 ページ(1990):
C.J.R. Sheppard, T. Wilson, Optics Lett., 3, 115-117 ページ(1978):C.J.R
. Sheppard, D.K. Hamilton, I.J. Cox, Proc. R. Soc. Lond., A 387, 171-186
ページ(1983)]。
【0305】 図5に示した3個の画像切断面を持つ共焦顕微鏡について考察する。図1aから1n
に示した源10、対象112、およびプローブビームならびに散乱プローブビームを
検知する検知器114を有するサブシステムの組合わせに対して、図5のレンズ1は
、図1bに示したサブシステム80のレンズ16、図1cに示したサブシステム81のレン
ズ26および36、ならびに図1cに示したサブシステム82のレンズ46の組合わせと同
等であり、図5のレンズ2は、図1fに示したサブシステム82のレンズ46と図1hに示
したサブシステム81aのレンズ26aの組合わせと同等であり、図5のレンズ3は、図
1hに示したサブシステム81aのレンズレンズ36aと図1jに示したサブシステム84の
レンズ66との組み合わせと同等である。図1aから1nに示した源10、対象112、お
よび参照ビームならびに反射参照ビームを検知する検知器114を含むサブシステ
ムの組合わせに対して、図5のレンズ1は、図1bに示したサブシステム80のレンズ
16、図1cに示したサブシステム81のレンズ26および36、ならびに図1eに示したサ
ブシステム83のレンズ56の組合わせと同等であり、図5のレンズ2は、図1gに示し
たサブシステム83のレンズ56と図1iに示したサブシステム81aのレンズ26aの組合
わせと同等であり、図5のレンズ3は、図1iに示したサブシステム81aのレンズレ
ンズ36aと図1kに示したサブシステム84のレンズ66との組み合わせと同等である
【0306】 ここで、4つの空間の光学的座標(υi、wi、ui)をそれぞれ、画像平面空間7A、
対象物112の空間あるいは参照鏡120の空間のいずれか、画像平面17aAの空間、な
らびに、i=1、0、2、3の検知器114の画像空間47Aと定義する。
【0307】
【数1】
【0308】 ここで、 sinαiは、i番目の空間の開口数であり、波数は、k=2π/λで
あり、λは真空中の放射線の波長であり、
【0309】
【数2】
【0310】 は、i番目の空間での光路距離である。これらの光路距離は、以下のように定義
される。
【0311】
【数3】
【0312】 ここで、積分は夫々の光の光路に沿って行われ、n(xi' 、yi' 、zi' )
は、位置(xi' 、yi' 、zi' )での屈折率である。 共焦顕微鏡での画像は、画像を干渉性伝達関数によって記載できる干渉性顕微鏡
(coherent microscope)(シェパード及びチョウドハリー
、op.citを参照されたい)として挙動する。干渉性伝達関数は、インパル
ス応答関数のフーリエ変換である。かくして、第7図のシステムについての有効
な立体的インパルス応答関数he(v3,v0,v2,v1)は、以下のように表現できる。
【0313】
【数4】
【0314】 ここで、
【0315】
【数5】
【0316】
【数6】
【0317】 であり、hi、Pi、Wiは、夫々、i番目の等価のレンズについてのインパルス
応答関数、瞳孔関数、及び波面収差関数である(1992年の応用光学誌第31
号(14)の第2541頁乃至第2549頁に記載されたM.グー及びC.J.
R.シェパードの論文の10乃至12を参照されたい)。jは、(−1)1/2
ある。インパルス応答関数は、点光源対象物に応じた画像bでの振幅である。位
相シフター14、24、24a、34、34a、及び44の関数を適当な瞳孔関
数Pi に組み込む。位相シフター14、24、24a、34、34a、及び44
の任意のアポダイゼイションの機能もまた、適当なPiに組み込まれている。
【0318】 立体的対象物が散乱分布t(v0)によって特徴付けられると仮定すると(19
89年の光学会誌Am.a,6(9)のC.J.R.シェパード及びX.Q.マ
オの論文を参照されたい)、単位容積当りの散乱は、以下の式によって屈折率n
に関連付けられるということが示される(1969年の光学誌の第1コラムの第
153頁乃至第156頁に記載されたE.ウルフの文献を参照されたい)。
【0319】
【数7】
【0320】 n及びtは、一般的には複素数であり、式(5)のjは、無損失媒体中では散
乱波は直接波に対して位相が1/4周期(90°)ずれていることを考慮する。
多重散乱の効果は無視できるものと仮定する。更に、散乱していない放射線を無
視する。これは、直接的(散乱していない)放射線が画像に影響を及ぼさないた
め、反射モード顕微鏡について有効な仮定である。画像振幅は、対象物を構成す
る画素(elemental)スライスに亘って加算できる。これは、重ね合わ
せの原理が有効であるためである。更に、振幅分布A(v1)のインコヒーレント
な光源に亘って積分しなければならない。対象物への入射放射線及び対象物によ
って反射/散乱された放射線の両方について、対象物での放射線の減衰を考慮に
入れた減衰関数a(v0)もまた含まれていなければならない。
【0321】 分散検出器エレメント130a及び130bを含むレンズのインパルス応答関
数は、以下の式によって与えられる。
【0322】
【数8】
【0323】 ここで、
【0324】
【数9】
【0325】
【数10】
【0326】 そしてG3(k, v3)は、図1aに示す散乱検知器エレメント130aおよび130bに対する
分散的瞳孔関数である。式(7a)のu項との対応に関連して生じる式(7b)および(7c
)のuの符号の変化は、v0空間において発生する反射が原因である。 したがって、空間的フィルターピンホール18aの画像平面17a内の散乱プローブビ
ームUSの振幅は、次のようになる。
【0327】
【数11】
【0328】 ここで、R1とT1はそれぞれビームスプリッター100の反射係数および透過係数で
ある。 式(6a)および式(6b)を式(8)に代入すれば、US(v2)は次式により表される。
【0329】
【数12】
【0330】 振幅US(v2)は、この発明による装置において図1hに示す空間的フィルターピン
ホール18aにおける複素散乱振幅を表す。式(3)により与えられるインパルス応答
関数、he((v3,v2,v0,v1)の性質から、図1jに示す検知器114における画像平面47
内の複素散乱振幅US(v3)は、それぞれ図1hおよび1jに示すレンズ36aとレンズ66
の組合わせに対するインパルス応答関数、h3(v3‐v2)ならびに図1aに示す検知器
エレメント130aおよび130bに対するUS(v2)の畳み込み演算により求めることが
できる。画像平面47の光学的座標はv3により与えられる。
【0331】
【数13】
【0332】 ここで、t2(v2)は空間的フィルターピンホール18aの透過関数である。透過モー
ドの共焦顕微鏡のUS(v3)に適する式は、
【0333】
【数14】
【0334】 すなわち、
【0335】
【数15】
【0336】 とおいて、式(10)から求めることができる。 この発明による装置を使用した場合に、対象の平面横方向断面による散乱より
求められる干渉シグナル振幅の観測値を吟味することにより余分な煩雑さを伴う
ことなく、OWDRの重要な特徴を容易に示すことができる。このことを考慮に入れ
、先ず、任意の3次元散乱対象の平面横方向断面に対する共焦干渉顕微鏡の応答
について考える。ここで、参照鏡は横方向平面反射体で、点光源を持ち、領域1
、2、3、4における屈折率は1であるものとする。
【0337】 参照鏡の軸方向位置および散乱対象の横方向断面を、それぞれz0,Rおよびz0,s
とし、図1kに示す検知器114における画像平面内の反射された参照ビームの振幅
をURとする。URは、式(10)の変数を適当に変化させることに求めることができ
る。散乱対象物体の与えられた横方向断面に対する検知器114からの出力電流Iは
、次の形となる。
【0338】
【数16】
【0339】 これを展開すれば、
【0340】
【数17】
【0341】 f3は検知器の領域3の焦点距離であり、
【0342】
【数18】
【0343】 は分散的検知器エレメント130aおよび130bに使用する回折オーダーに特有の空間
周波数のυ3成分であり、(Φs−Φr)はz0,s=z0,RにおけるUSとUR間の位相差で
あり、χは図1eおよび1gに示したサブシステム83の干渉計の参照レッグの位相シ
フターによりもたらされる位相シフトである。
【0344】 式(11b)を検討することにより、スケールおよび位相のファクターが一定であ
れば、式(11b)の散乱振幅US(z0,S3,w3)に比例する項は、χの異なる4点の値
におけるI(z0,R,z0,S3,w3,χ)を測定することにより求めることができる。χ
の望ましい4点の値の値としては、χ=χ0、χ0+π、χ0+(π/2)およびχ0+(3π/
2)である。i=1、2、3、4それぞれに対応する4個の出力電流Iiの値の組合わせは
、次の式により求められる。
【0345】
【数19】
【0346】 ΔIに対する複素式は次のように定義される。
【0347】
【数20】
【0348】 或いは、式(13a)および(13b)を代入すると次のようになる。
【0349】
【数21】
【0350】 軸方向の厚みが有限である散乱対象物体に対して、対応するシグナルΔI(z0,R,
υ3,w3)は、ΔI(z0,R,z0,S3,w3,)をz0,Sについて積分することにより求めら
れる。式(15)を用いて、ΔI(z0,R33)は軸方向の厚みが有限である散乱対
象物体に対して次のように表すことができる。
【0351】
【数22】
【0352】 結果として得られるシグナルΔI(z0,R3,w3)は、ΔI(z0,R3,w3)をυ3の関
数として測定することにより波数kの関数として測定される。 式(16)を吟味することにより次のことが分かる。すなわち、スケールファクター
を一定とすれば、観測される量ΔIは、散乱振幅USと反射された参照振幅UR
積のフーリエ変換である。従来の技術による共焦干渉顕微鏡でも対象物体に関す
る同様の情報を獲得することができる。この発明による装置によれば、z0方向の
軸方向位置のアレイにおける対象物体に関し、ΔI(z0,R3,w3)により表される
情報は、対象物体の走査を必要とせず、独立して時系列的に獲得される4点の測
定値のセットから求めることができる。これに対して、従来の技術による共焦干
渉顕微鏡で同様の4点の独立した測定を行なうためには、z0方向の軸方向位置ア
レイの各軸方向の位置に対して、対象物体を走査しなければならない。したがっ
て、この発明による装置を使用すれば、対象物体に関するΔI(z0,R3,w3)によ
り表される情報を、従来の技術による干渉共焦顕微鏡よりも迅速に得ることがで
きるのである。この発明のこのような特徴により、一つには電流の測定に際して
統計的な制度を上げることができ、また、対象物体の運動による影響の度合を軽
減することができる。
【0353】 フーリエ変換した散乱振幅の性質「 焦点内画像のインパルス応答関数」のセクションに示したように、測定された強
度Iiから、式(16)によりΔIを求めることができる。式(16)は、散乱振幅USと反
射された参照振幅URの積のフーリエ変換である。したがって、散乱対象物体そ
のものに関する情報は、波数kについてΔI(z0,R3,w3)の逆フーリエ変換F-1(
ΔI)を計算することにより求められる。すなわち、
【0354】
【数23】
【0355】 式(16)により与えられるΔIの式を式(17)に代入することにより、次のような散
乱振幅USと反射された参照振幅URの積が得られる。
【0356】
【数24】
【0357】 |US|exp(-jΦS)を式(18)に基づくF-1(ΔI)から計算するには、[F-1(ΔI)]/4に
[| UR|exp(jΦR)]-1を乗ずるのが好ましく、ここで、反射振幅|UR|exp(jΦR)
は独立した測定値のセットにより求められる。参照した計算において、ΦSおよ
びΦS,0に対する対象物体以外によるすべての影響と関連づけてΦRの値を知るこ
とが重要である。|UR|exp[j(ΦRS,0)]を決定する方法は3種類の異なるタイ
プの測定からなっている。第一のタイプの測定は、対象物体112をを既知の反射
性質を持つ平らな反射表面で置き換え、対応する複素量ΔIを測定する方法であ
る。第一のタイプの測定方法で得られた対応する複素量ΔIから、|UR||US,0|
exp[j(ΦRS,0)]の測定値が求められる。ここで、|US,0|は|US|に対する対
象物体以外のすべての影響を表している。第二のタイプの測定は、対象物体が存
在しない状態で、Iiの一つを測定する方法である。対象物体が存在しない状況で
測定されたIiから、|UR|2の測定値が求められる。第三のタイプの測定は、参照
鏡が存在しない状態で、対象物体112を既知の反射性質を持つ平らな反射表面で
置き換えて測定する方法である。参照鏡がない状態で、対象物体112を既知の反
射性質を持つ平らな反射表面で置き換えて測定して得られたIiから、|US,0|2
測定値が求められる。3個の測定値、|UR||US,0| exp[j(ΦRS,0)]、|UR|2
、および|US,0|2は、F-1(ΔI)から|US|exp(‐jΦS)を計算する時に使用される
[|UR| exp[j(ΦRS,0)]]-1を決定するために必要な情報を含んでいる。
【0358】 上述した手順により決定される|UR| exp[j(ΦRS,0)]の精度は、一つには
、この発明による装置が持つ固有のバックグランド、すなわち、対象物体には関
係なく装置そのものによるバックグラウンドのレベルにより影響される。上述の
方法は、|US,0|2、したがって、この発明による装置の干渉計の対象物体アーム
に対するインパルス応答関数のキャラクタライズにも活用することができること
に注意する必要がある。
【0359】 この発明による装置の軸方向の解像度は、軸方向の解像度が、与えられた波長
に対してこの発明による装置の開口数により定められる値を超える場合には、容
易に評価することができる。このような条件に対して、画像を乱したり混乱させ
たりすることのないような、本質的ではない細部を無視して、軸方向の解像度を
評価するために以下のような仮定を行なうことにより簡略化する。|UR||US|お
よび(ΦSR)がk-からk+の区間での変動が無視できる程度のものであると仮定
し、さらに、源のスペクトルが、この範囲Λ(k,k+,k-)において三角関数である
と仮定すれば、式(17)のk'についての積分は次のようなクローズドフォームとし
て算出される。
【0360】
【数25】
【0361】 ここで、
【0362】
【数26】
【0363】 式(19)より、|US|は軸方向空間解像度に基づいて次のように表せる。
【0364】
【数27】
【0365】 または、波長に基づいて次のように表せる。
【0366】
【数28】
【0367】 ここで、
【0368】
【数29】
【0369】 白色光線フリンジパターン 単一の反射表面である散乱対象の例として、与えられた波長に対するこの発明に
よる装置の開口数により決定される軸方向解像度を超える時には、ΔIは典型的
な白色光線フリンジパターンを示す。したがって、このような状況では、参照反
射面と対象反射面の相対的な位置は、式(22a)または式(22b)により与えられる軸
方向解像度と同等の軸方向解像度により容易に識別することができる。これは、
フリンジパターンのピークを最大振幅の位置に持って行くか、白色光線フリンジ
パターン包絡線に持って行くか、あるいは、その他のコントラストの参照となる
位置に持って行くことにより直接実現することができる。(前掲のL. Deck およ
びP. de Grootによる参照文書を参照。) 焦点内画像に対するインパルス応答関数: 横断OWDR 実施形態の第二のグループの第五の実施形態は、「バックグラウンドの補償」と
いう題名のセクションに記述された基本的特徴を示すシステムとして選ばれたも
のであるが、この基本は第二グループの実施形態ならびにその変形のすべてに対
して適用されるものである。第五の実施形態である、OWDRを使用する共焦干渉顕
微鏡システムのインパルス応答関数は、第一の実施形態に関する前述のセクショ
ンで導いたインパルス応答関数から容易に求めることができる。第一の実施形態
における瞳孔関数Piを対応する第五の実施形態の瞳孔関数で置き換えればよく、
この第五の実施形態の瞳孔関数Piは、分散的なエレメント130a、130b、130c、な
らびに130dを含んでいる。(図1aa、2aa、3aa、4aa参照。) 式(16)を吟味することにより次のことが分かる。すなわち、スケールファクター
を一定とすれば、観測される量ΔIは、散乱振幅USと反射された参照振幅UR
積のフーリエ変換である。従来の技術による共焦干渉顕微鏡でも対象物体に対す
る同様の情報を獲得することができる。この発明による装置によれば、横方向断
面平面の横方向位置のアレイにおける対象物体に関する、ΔI(z0,S, z0,R3,w 3 )により表される情報は、対象物体の走査を必要とせず、独立して時系列的に獲
得される4点の測定値のセットから求めることができる。これに対して、従来の
技術による共焦干渉顕微鏡で同様の4点の独立した測定を行なうには、横方向断
面平面の横方向位置のアレイの各横方向位置にに対して、対象物体を走査しなけ
ればならない。したがって、この発明による装置を使用すれば、対象物体に関す
るΔI(z0,S,z0,R3,w3)により表される情報を、従来の技術による干渉共焦顕
微鏡よりも迅速に得ることができるのである。この発明のこのような特徴により
、一つには、電流の測定に際して、統計的な精度を上げ、対象物体の運動による
影響の度合を軽減することができるのである。
【0370】 焦点外画像の振幅 検出器焦合画像平面47での焦点外ビームUBの振幅は、フレネル積分C(z
)及びS(z)に関して表現できる。これらの積分は以下のように定義される。
【0371】
【数30】
【0372】 [Abramowitz、Stegun、Handbook of Mathematical Functons、(Nat. Bur. of St
andards、 Appl. Math. Ser. 55)、セクション7.3. 300-302ページ、1964参照
。v1=(0,0,0)の位置にある点光源8に対して、UBは次のように書き表せる。
【0373】
【数31】
【0374】 ここで、f2は図5に示した領域2の焦点距離はであり、(x2, y2, zB)は画像平面57
における焦点外座標、(AB/f2)はレンズ2の出口瞳孔における焦点外ビームの振幅
である。
【0375】
【数32】
【0376】 ξ2およびη2はレンズ2の出口瞳孔の座標である(BornおよびWolfによる前掲書の
セクション8.8.1に記載される回折の理論から導かれる)。レベル2の判別、m=2、
位相シフター14、24、34の位相シフターエレメントのアポダイゼイションはない
という条件で、
【0377】
【数33】
【0378】 から
【0379】
【数34】
【0380】 まで積分した結果は、
【0381】
【数35】
【0382】 ここで、
【0383】
【数36】
【0384】 aはξ2およびη2方向における位相シフトエレメントの幅である。例えば、υ2
向、m=2、位相シフター14、24、34の位相シフターエレメントのアポダイゼイシ
ョンはないという条件でレベル1判別を行なった結果は、
【0385】
【数37】
【0386】 ビームB52D-1、‐2、‐3、‐4の各々に対するレベル1判別のための|UB(V2)|2
例を、y2=0、z2=50λ(f2/d0)2の時の(x2d0/λf2)の関数として図6に示す。 図6を吟味すれば、この発明による装置は、従来の技術による干渉共焦顕微鏡
に比べて焦点外画像からのバックグラウンドに対する感受性が減少する理由は明
らかとなる。従来の技術による干渉共焦顕微鏡が、UBに対して敏感であるのに
反し、この発明による装置では、UBのx2およびy2に関する導関数を1次的な影
響を受ける。これは、画像平面17aにおけるURの空間的性質が逆対称であるこ
とによる。フレネルインターナルの性質を利用して[Abramowitx、Stegunによる
前掲書参照]、空間的フィルターピンホール18aにおける(URB*+UR*UB)の光
周波数の成分の積分が、従来の技術による共焦干渉顕微鏡の場合も、ここに開示
する発明の場合も共に、表1に記述した通りに行動することを証明することが可
能である。なお、この積分値は対応する検知器ピンホールについて対応する(URB*+UR*UB)を積分した値に充分近似している。
【0387】
【表1】
【0388】 U*はUの複素共役を示し、積分は、URがレベル1の判別に対してxに関して逆
対称であり、レベル2の判別に対してはx2およびy2両者が逆対称である位置を中
心とした区間の積分である。
【0389】 位相シフター14、24、34の位相シフターエレメントのアポダイゼイションを行
ない、UBのx2およびy2についての導関数の大きさを減少させれば、この発明に
よる装置を使用して、焦点外画像からのバックグラウンドに対する判別が表1に
示したレベルを超えるように改良することができる。アポダイゼイション関数T22, η2)を考えて、
【0390】
【数38】
【0391】 レベル2判別、m=2に対してξ2およびη2について積分した結果は、
【0392】
【数39】
【0393】 ここで、
【0394】
【数40】
【0395】
【数41】
【0396】 フレネルインターナルの性質を利用して[Abramowitx、Stegunによる前掲書参
照]、空間的フィルターピンホール18aにおける(URB*+UR*UB)の光周波数の
成分の積分が、ここに開示する発明の式(31)により与えられるアポダイゼイショ
ンを行なうレベル2の判別ならびに、|sin(πξ2/a)|のξ2に依存するアポダイゼ
イションは行なうががη2方向のアポダイゼイションは行なわないレベル2の判別
に対する表1の記述通りの結果が得られることを証明することが可能である。こ
の積分値は対応する検知器ピンホールについて対応する(URB*+UR*UB)を積
分した値に充分近似している。
【0397】 この発明を実施する装置の重要な特徴は、画像平面67で検知される、波数的に
フィルターされ、空間的にされ、反射された参照ビームと波数的にフィルターさ
れ、空間的にされたバックグラウンドビームの干渉項を、焦点外画像の源の独立
した体積エレメントの各々に対し強力に低減する効果があるということである。
したがって、上記低減の結果、統計的な誤差と共に焦点外画像からのバックグラ
ウンドにより発生する系統誤差も大幅に削減できるのである。
【0398】 また、この発明による装置によれば、焦点外画像にからのバックグラウンドに
対する感度が、従来の技術による干渉共焦顕微鏡に比較して減少することができ
るという効果については、横方向の切断力という観点からも評価することができ
る。従来の技術による干渉共焦顕微鏡においては、反射された参照振幅と焦点外
画像からのバックグラウンドとの間の交差項に起因するエラーシグナルがzBによ
り影響される度合は、焦点外画像の強度に対して検知されされるバックグラウン
ドに起因するエラーシグナルが影響される度合に比較して、1桁低いのである。
【0399】 統計的誤差 随意の立体走査対象物112の平らな横方向区分に対する本発明の装置の応答
を考える。所与の走査対象物112の平らな横方向区分についての検出器のピク
セルからの出力電流Iは、以下の式に示す形態である。
【0400】
【数42】
【0401】 ここで、積分∬pは、ピクセルの領域に亘って実行され、χは、位相シフター4
4によって導入された位相シフトである。強度の差I1−I2及びI3−I4は以下
の通りである。
【0402】
【数43】
【0403】 ここで、Ipは、以下の式によって定義される。
【0404】
【数44】
【0405】 ∬p(URS *+UR *S)dx3dy3及びj∬p(URS *−UR *S)dx3dy3 についての統計的誤差は、夫々、以下のように表現できる。
【0406】
【数45】
【0407】
【数46】
【0408】 式(37a)及び(37b)の導出においてはσ2(∬p|UR2dx3dy3)=
p|UR2dx3dy3及びσ2(∬p|UB2dx3dy3)=∬p|UB2dx3
dy3、即ちシステムの統計的ノイズは、検出された光電子放出電子数のポアソ
ン分布によって決定され、∬p|UR2dx3dy3及び∬p|UB2dx3dy3
、両方とも、光電子放出電子の大きな数に相当すると仮定された。∬p|UR2
dx3dy3≫∬p|US2dx3dy3及び∬p|UB2dx3dy3≫∬p|US2
dx3dy3である場合については、式(37a)及び(37b)の右辺側のUS
に依存する項を無視でき、この場合、以下の簡単な式となる。
【0409】
【数47】
【0410】 ∬p|UR2dx3dy3=2∬p|UB2dx3dy3から∬p|UR2dx3dy 3 ≫∬p|UB2dx3dy3に移行するときに得られる、∬p(URS *+UR *S
)dx3dy3及びj∬p(URS *−UR *S)dx3dy3についてのS/N比の
追加のゲインは、約(3/2)の因子である。しかしながら、この後者のゲイン
は、光源の出力及び信号処理電子装置のダイナミックレンジの大幅な増大を代償
として得られた値である。従って、|UR|についての最適の選択は、代表的に
は、以下の式に示す条件で行われる。
【0411】
【数48】
【0412】 式(39)によって表現された条件が満たされた場合には、式(38a)及び
(38b)によって与えられた統計的誤差は、以下の不等式に表現したように示
される。
【0413】
【数49】
【0414】 式(37a)及び(37b)又は式(38a)及び(38b)を調査すると、
焦点外画像からの背景を減少させる、本発明を具体化した装置は、所与の作動値
S及びURについての統計的誤差が、従来技術の共焦干渉顕微鏡検査システムと
比較して低い。代表的には、本発明を具体化した装置を使用した場合に得られる
S/N比は、本明細書中に開示した本発明を使用しない共焦干渉顕微鏡によって
得られた値よりも(3/2)1/2 の係数だけ大きい。
【0415】 式(37a)及び(37b)、式(38a)及び(38b)、式(40a)及
び(40b)の解釈は以下の通りである。本明細書中に開示した本発明では、一
組の4つの強度の計測値から複素散乱振幅の成分を得ることができ、これは、対
象物の独立した位置の各々について、推論された複素散乱振幅の各成分について
の統計的誤差が、代表的には、複素散乱振幅の統計分布自体によって定められた
限定された統計的誤差の係数の(3/2)1/2 内にあるように行われ、ここに言
及した統計的誤差は、光源の比較的低い作動出力レベル及び信号処理電子装置で
必要なダイナミックレンジ容量を従来技術の共焦干渉顕微鏡と比較して比較的低
くして得ることができる。項と独立した位置(term independen
t position)を使用することは、計測された四つの強度からなる関連
した組が統計学的に独立した組であるということを意味する。
【0416】 第1a図乃至第1n図、及び第2a図乃至第2f図に示す第1及び第2の実施
例について、位相シフター24の透過度を低下させて散乱プローブビーム及び焦
点外画像ビームを画像平面47のところで同時に減衰させることによって、式(
39)によって表現された条件を得ることができる。所与のS/N比を得るため
には、この減衰手順は、位相シフター24での減衰の増大時に光源10の強度を
増大する必要がある。第3a図乃至第3l図、及び第4a図乃至第4f図に示す
本発明の第3及び第4の実施例は、ビームスプリッター100、100a、及び
100bの互いに対する透過/反射性を調節することによって、式(39)が与
える条件を満たすことができる。代表的には、第3又は第4の実施例のいずれか
を使用して式(39)によって表現された条件を満たす場合には、光源10又は
10aは、一般的には、ビームスプリッター24の透過度の減少に基づく上述の
減衰手順によって必要とされるよりも低い出力レベルで作動できる。
【0417】 S/N比は、例えば、波長に対して1次的に独立であるように、光源の光周波数成
分の関数として調整することができる。このような特性については、第一の実施
形態を詳細に説明したセクションにおいて既に述べた。そこで既に述べたように
、対象物体112に侵入する前にプローブビームP22Dの振幅の対応する光周波数成
分に対して基準化された、波数的にフィルターされ空間的にフィルターされた散
乱プローブビームP42Dの振幅は、一般的に、提示された要因の影響により波長と
共に変化する。また、波数的にフィルターされ空間的にフィルターされたバック
グラウンドビームB62Dの振幅に対する波数的にフィルターされ空間的にフィルタ
ーされた散乱プローブビームP42Dの振幅の比は、画像点28の対象物体112中への
深度が増加するにつれて、一般的に減少する。このような要因のS/N比に対する
効果は、波長フィルターを参照鏡サブシステム83及び/又はプローブビームサブ
システム82に設置することにより部分的に補償することができる。好ましくは、
参照鏡サブシステム83に波長フィルターを設置し、波数的にフィルターされ空間
的にフィルターされた散乱プローブビームP42Dと、異なる波長に対してそれぞれ
の検知器のピンホールを透過した波数的にフィルターされ空間的にフィルターさ
れた反射参照ビームR42Dとの比率が式(39)により示される条件を満足するように
、波長フィルターが波長に応じて光を透過するように調整することが望ましい。
【0418】 焦点外画像による系統的誤差 |UR|が計測されている限り、ΔI1、ΔI2及び|UR|exp[j(ΦR−Φ S,0 )]の計測値と関連して式(35a)及び(35b)を使用し、フェーザーU S の実部と虚数部の計測値を得ることができる。量|UR|exp[j(ΦR−ΦS, 0 )]は、例えば「フーリエ変換した散乱振幅の性質」という表題の章で説明した
方法によって決定することができる。以下の潜在的系統的誤差項が残っている。
【0419】
【数50】
【0420】 これらの系統的誤差項は、|UB|≫|US|である場合に顕著である。従って
、式(41a)及び(41b)によって表現される干渉項を受入れることのでき
るレベルに補償するのが望ましい。
【0421】 本明細書中に開示した本発明での、項∬p(URB *+UR *B)dx3dy3
び項∬p(URB *−UR *B)dx3dy3に対する補償は、コンピューター処理
方法で行われ、従来技術の共焦干渉顕微鏡検査で必要とされるよりも簡単である
。これは、UBの空間特性が、検査を受ける立体的対象物112の散乱特性及び
従ってUSの積分式で決まるためである。これらの積分方程式(35a)及び(
35b)は、第2種のフレドホルム型積分方程式である。本発明を具体化した装
置等で項∬p(URB *+UR *B)dx3dy3及び項∬p(URB *−UR *B)d
3dy3を減少させるとき、夫々の積分方程式を反転させてUSを減少させるの
にコンピューター処理が必要とされる。一般的には、必要なコンピューター処理
における減少速度は、項∬p(URB *+UR *B)dx3dy3及び項∬p(URB * −UR *B)dx3dy3の減少速度よりも速い。
【0422】 干渉計によるこれらの計測値について、相互干渉項即ち∬p(USB *+US * B )dx3dy3の項は、本発明を具体化した装置における項とは対照的に補償さ
れない。式(35a)及び(35b)と対応する積分方程式は、非線型積分方程
式である。これらの積分方程式は、USについて2次の積分方程式である。非線
型積分方程式は、それらの解を得る上で、コンピューターのハードウェア及びソ
フトウェアに関し、一般的には、線型積分方程式の場合よりもかなり精緻である
ことを必要とする。かくして、本発明を具体化した装置を、項∬p(USB *+U S *B)dx3dy3で作動する態様から、項∬p(URB *+UR *B)dx3dy3 及び項∬p(URB *−UR *B)dx3dy3で作動する態様に変換することによ
り、従来技術のピンホール共焦顕微鏡検査に関し、本発明の重要な特徴を提供す
る。
【0423】 更に、背景信号∬p|UB2dx3dy3に起因した系統的誤差の減少は、本発
明を具体化した装置で完全であり、これは、従来技術のピンホール共焦顕微鏡で
得られるのとは対照的であるということに着目されたい。
【0424】 広帯域作動 この発明の重要な特徴の一つは、プローブレンズ46の軸方向に複数の画像位置の
画像を同時に取得することが必要な時に源10が広がりのあるものとした場合にも
、焦点外画像からのバックグラウンドの影響が大幅に削減されることである。こ
の特徴についてこの開示で論ずるに際し、議論を簡単にするために、収差関数が
Wi=1であり、瞳孔関数Piのアポダイゼイションは行わない、すなわち、位相シフ
ター14、24、34、34a、44のアポダイゼイションは行わないと仮定する。例えば
、解像度を改善するためにアポダイゼイションを適用すれば、結果として得られ
るUS(v3)の式はより複雑なものになるが、例えば、対称あるいは逆対称の空間
的な性質は一般的に保たれるということは、当業者には容易に理解できるであろ
う。
【0425】 上記の説明で述べた簡略化のための仮定を行なった場合、レベル1の判別に対
して式(9)を積分すると次のようになる。
【0426】
【数51】
【0427】 ここで、
【0428】
【数52】
【0429】 は、
【0430】
【数53】
【0431】 により置き換えられ、a'およびd0はそれぞれ、位相シフター14、24、34、34aの
エレメントおよびsinc≡(sinx)/xの幅ならびに中心から中心までの距離を示す。
ここで、wiの影響は抑制されている。というのは、レベル1の判別では、wiは焦
点外画像によるバックグラウンドの削減には関係がなく、また、υ2方向のUS(v
2)の空間的な性質は、使用範囲の拡大に制約を与える原因となる、波数的にフィ
ルターされ空間的にフィルターされたバックグラウンドビームが大幅に減少する
ように調整されているからである。
【0432】 対応する反射された参照ビームUR(v2)の式は以下のようになる。
【0433】
【数54】
【0434】 ここで、
【0435】
【数55】
【0436】 は、
【0437】
【数56】
【0438】 により置き換えられている。 次に、a'=d0という特殊な場合について考える。この特殊な条件に対して、式(
42)と式(43)はそれぞれ次のようになる。
【0439】
【数57】
【0440】 式(45)をυ0について積分すると次のような結果が得られる。
【0441】
【数58】
【0442】 例として、y2=0、z2=0、υ1=0とした時の、2エレメント位相シフターシステ
ム(m=1)に対するUR(v2)を (x2kd0/f)の関数として図7に示す。 υ1の回りのUR(v2)の逆対称の空間的分布が、sin[(1/2)(υ21)]因子によ
り、式(46)に明確に表される。US(v2)の空間的分布は、一般的に同様の行動を
示す。というのは、式(44)は式(45)と同じ数学的構造を持っているからである。
この逆対称の空間的な分布を利用して、焦点外画像からのバックグラウンドの振
幅を周辺部で減少させることができる。
【0443】 式(46)により示されるシステムの特性からして、位相(υ21)が次の条件を
満たす限り、式(44)により与えられるUS(v2)は焦点内画像に対する高い感度を
維持することができることは明らかである。
【0444】
【数59】
【0445】 ここで、[σ(q)]2は独立変数qの分散である。 (υ2−υ1)の所与の値についての信号に対する寄与率は、(x2−x1)/f
とkとの間に双曲線相関を有し、(υ2−υ1)はk(x2−x1)/fに比例する
。従って、k及び(x2−x1)/fの対応する許容された値が式(47)を満た
すことができ、検出器で画像が得られるようにkに制限が加えられ、これにより
S/N比が(焦点外信号の強度に対する焦合信号の強度に関する)改善される。
式(47)から、以下の関係が得られる。
【0446】
【数60】
【0447】 式(48)の左側の二つの項の各々が左側に等しく寄与するモードで作動する
ように選択すると、
【0448】
【数61】
【0449】 及び
【0450】
【数62】
【0451】 が得られる。 式(50)から、(σk/k)について以下の式が得られる。
【0452】
【数63】
【0453】 ここで、rπは、以下の式で表す因子のピークを与える(υ2−υ1)の値の部分
集合を表す。
【0454】
【数64】
【0455】 その結果、
【0456】
【数65】
【0457】 となる。 本発明を具体化した装置は、λでの比較的広帯域の作動について有効であるこ
とが式(53)から明らかである。例えば、m=1及びr=1である場合には、
(σk/k)0.35であり、m=2及びr=1である場合には、(σk/k) 0.18である。
【0458】 効果的に使用できるrの値の範囲は制限されている。この制限は、S/N比を
考慮に入れることによる。観察された信号に寄与する式(52)によって与えら
れた係数の各ピークでは、信号の強度が改善されている。しかしながら、含まれ
るピークの数が増大し、及びかくしてrの最大値即ちrmaxが増大するに従って
、kについての帯域幅を式(53)に従って減少させなければならない。
【0459】 本発明の第2、第4、又は第6の実施例のいずれかでレベル2識別を使用する
場合には、光源ピンホール間の間隔もまた制限されている。この制限は、広帯域
作動の区分の分析と同様の種類の分析を使用して得ることができる。第14図に
示すようなシステム特性から、以下の式(46)が成立する限り、焦合画像につ
いて、US(v2)に関して高い感度が維持されるということが明らかである。
【0460】
【数66】
【0461】 ここで、δv1は、直線状光源ピンホールアレイの夫々の隣接したピンホール間
の間隔である。 式(49)及び(50)によって表現された制限の右側は、x1又はy1に左右
されないということは明らかである。かくして、本発明を具体化した装置は、点
状光源の作用を受け、x1及びy1についての値の範囲には制限が本来的に及ぼさ
れない。
【0462】 混濁した媒体を通した観察 本明細書中に開示した本発明の別の顕著な特徴は、混濁した媒体を通して観察
を行うた場合に焦点外画像から背景の効果を大幅に減少することである。混濁し
た媒体を通して観察を行うためのインパルス応答関数hA,Mは、以下の通りであ
る。
【0463】
【数67】
【0464】 ここで、hAは、非乱流媒体を通して観察を行う場合の装置のインパルス応答関
数であり、hMは、乱流媒体に対するインパルス応答関数であり、*は、hA及び
Mのたたみこみ演算を意味する。hA*hMのフーリエ変換F(hA*hM)は以
下の式で表される。
【0465】
【数68】
【0466】 インパルス応答関数hMは、以下の式で示すガウス分布によって非常に良好に
示される。
【0467】
【数69】
【0468】 ここで、σ2はhMの分散である。 hMのフーリエ変換F(hM)は、以下の式によって与えられる。
【0469】
【数70】
【0470】 ここで、qは、vに対して共役の空間角振動数ベクトル(angular sp
atial frequency vector)である。hAの最も低い振動
数ピークは、以下の式で示す振動数のところにある。
【0471】
【数71】
【0472】 次式が成立する場合、q=(d0/λ)でhA,Mについて比較的大きな値が維持さ
れることが式(56)及び(58)から明らかである。
【0473】
【数72】
【0474】 又は
【0475】
【数73】
【0476】 式(59)及び(61)を使用する場合、使用できるd0の値は以下の条件に
よって制限される。
【0477】
【数74】
【0478】 かくして、本発明を具体化した断層放射線画像システムは、hMによって与え
られた除去振動数以下の空間周波数に対して比較的高い感度を維持するように形
成できる。
【0479】 本発明によれば、随意の空間特性の参照ビーム振幅について、背景光(即ち焦
点外戻りプローブビーム)の振幅と参照ビームの振幅との間の干渉項は、望まし
からぬ系統的誤差の発生を制御し、望ましからぬ統計的誤差の発生で重要である
。本発明の上述の実施例では、背景光の振幅と参照ビームの振幅との間の干渉項
は、位相シフトによって参照ビームに反対称空間特性が生じるために減少する。
この干渉項が減少するため、単ピクセル検出器によって発生されたデータに、受
入れられない程大きな系統的誤差や統計的誤差を発生させることがない。
【0480】 また、波数的にフィルターされ空間的にフィルターされた反射参照ビームの振
幅と、波数的にフィルターされ空間的にフィルターされた反射参照ビームと波数
的にフィルターされ空間的にフィルターされた散乱プローブビーム(すなわち必
要なシグナル)との交差項との間には関係があることが認識される。参照ビーム
は、波数的にフィルターされ空間的にフィルターされた反射参照ビームの振幅の
2乗として検知される。波数的にフィルターされ空間的にフィルターされた散乱
プローブビームは、波数的にフィルターされ空間的にフィルターされた反射参照
ビームと波数的にフィルターされ空間的にフィルターされた散乱プローブビーム
との交差項、すなわち、波数的にフィルターされ空間的にフィルターされた散乱
プローブビームの振幅に波数的にフィルターされ空間的にフィルターされた反射
参照ビームの振幅を乗じた値として検知される。したがって、検知される、波数
的にフィルターされ空間的にフィルターされた反射参照ビームと波数的にフィル
ターされ空間的にフィルターされた散乱プローブビームとの間には相互に関係が
ある。というのは、波数的にフィルターされ空間的にフィルターされた反射参照
ビームの振幅はそれぞれに含まれるからである。この関係により、このような交
差項を利用して対象物体の性質を求めれば統計的な正確さを増すことができる。
その結果、波数的にフィルターされ空間的にフィルターされた反射参照ビームと
波数的にフィルターされ空間的にフィルターされた散乱プローブビームとの交差
項を検知する多重ピクセル検知器により得られたデータに基づいて、対象物体の
正確なキャラクタリゼイションを行なうことができるのである。その理由は、多
重ピクセル検知器の与えられたピクセルに対して得られる統計的正確度は波数的
にフィルターされ空間的にフィルターされた散乱プローブビームに反応してピク
セル内に生成される光電子の数により制約されるが、波数的にフィルターされ空
間的にフィルターされた反射参照ビームの振幅の2乗や波数的にフィルターされ
空間的にフィルターされたバックグラウンドビームの振幅の2乗に対応するもの
ではないからである。
【0481】 更に、別の及び/又は追加の光学素子及び検出器を、本発明の開示の実施例の
1つに組み込むことができるということは当業者には理解されよう。例えば、変
形例では、対象材料を探るために使用される放射線の特性を変えるため、偏光ビ
ームスプリッターを使用でき、又は追加の位相シフト素子とともに使用できる。
別の例は、光源の強度を監視するために検出器を加える。本発明の精神及び範囲
から逸脱することなく、これらの及び他の明らかな変更を導入できる。
【0482】 第1a図乃至第1n図の例について位相シフター34を省略できるということ
は理解されるべきである。その場合、焦合画像平面37の画像点38のところに
生ぜしめられた点光源8の画像は、反射参照ビームが焦合画像平面47の画像点
48のところに発生した点光源8の画像が上文中に説明した画像と実質的に代わ
らないけれども、上文中に説明した画像と異なる。同様に、第2a図乃至第2f
図で位相シフター34を省略でき、第3a図乃至第3l図及び第4a図乃至第4
f図で位相シフター34及び34aを省略できる。
【0483】 更に、単ピクセル検出器平面での反射参照ビームの振幅の空間的分布が空間的
に実質的に反対称な分布を生じる限り、位相シフター14、24、24a、34
、及び34aの位相シフト素子の空間的形体を、上文中に説明した形体とは異な
る形体にでき、及び/又はアポダイズできるということは理解されるべきである
。しかしながら、単ピクセル検出器が発生した画像データは、対象材料112の
所望の断層放射線画像を発生するため、上文中に説明した本発明の実施例とは僅
かに異なる方法で処理されなければならない。
【0484】 この明細書に実施形態として述べてきた干渉計およびその変形は、この発明の
範囲と精神から逸脱することなく、透過モードで機能する共焦干渉型顕微鏡とし
ても構成できることは、当業者には容易に理解できるであろう。透過モードは、
プローブビームの分極状態の変化を検知する場合のような、ある種の読み出しや
書込みモードでこの発明による装置を使用する場合には、望ましいモードであろ
う。
【0485】 更に、上文中に説明した実施例の干渉計は、例えば、対象材料112を偏光で
探る目的で、又は干渉計を通って単ピクセル検出器又は多ピクセル検出器に至る
光の処理量を増大するため、偏光型であってもよいということは理解されるべき
である。しかしながら、反射された参照ビームと散乱されたプローブビームとを
単ピクセル検出器又は多ピクセル検出器のところで混合する目的で偏光ビームス
プリッター等の追加の光学素子を上述の装置に加える必要がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 共に関連付けられた図1a乃至1nは、本発明の現時点での好ましい第1の実
施例を概略形態で示している。第1グループの実施例において図1aは、サブシ
ステム80及び81、81及び82、81及び83、83及び81a、81a及
び84との間の光学経路、コンピュータ118から並進器116及びサブシステ
ム83の位相シフター44への電気信号の経路、並びに、サブシステム84の検
出器114からコンピュータ118への電気信号の経路を示している。 図1bは、サブシステム80を示しており、図1bの面は図1aの面と直交す
る。 図1cは、サブシステム81を示しており、図1cの面は図1aの面と直交す
る。 図1dは、サブシステム82にプローブビームが入る場合のサブシステム82
を示しており、図1dの面は図1aの面と直交する。 図1eは、サブシステム83に参照ビームが入る場合のサブシステム83を示
しており、図1eの面は図1aの面と直交する。 図1fは、サブシステム82からプローブビームが出る場合のサブシステム8
2を示しており、図1fの面は図1aの面と直交する。 図1gは、サブシステム83から参照ビームが出る場合のサブシステム83を
示しており、図1gの面は図1aの面と直交する。 図1hは、サブシステム81aにプローブビームが入る場合のサブシステム8
1aを示しており、図1hの面は図1aの面と直交する。 図1iは、サブシステム81aに参照ビームが入る場合のサブシステム81a
を示しており、図1iの面は図1aの面と直交する。 図1jは、サブシステム84にプローブビームが入る場合のサブシステム84
を示しており、図1jの面は図1aの面と直交する。 図1kは、サブシステム84に参照ビームが入る場合のサブシステム84を示
しており、図1kの面は図1aの面と直交する。 図1lは、サブシステム82の焦点外ビームがサブシステム82での光の散乱
及び又は反射から発生する場合のサブシステム82を示しており、図1lの面は
図1aの面と直交する。 図1mは、サブシステム81aの焦点外ビームがサブシステム82での光の散
乱及び又は反射から発生する場合のサブシステム81aを示しており、図1mの
面は図1aの面と直交する。 図1nは、サブシステム84に背景光ビームが入る場合のサブシステム84を
示しており、図1nの面は図1aの面と直交する。 共に関連付けられた図1aa乃至1aiは、図1a乃至1nの所定のものと関
連し、本発明の現時点での好ましい第5の実施例を概略形態で示している。第2
グループの実施例において図1aaは、ビームスプリッター100及びサブシス
テム82aa、ビームスプリッター100及びサブシステム83aa、サブシス
テム82aa及び85、サブシステム83aa及び95との間の光学経路、並進
器116及びサブシステム83aaの位相シフター44への電気信号132及び
133の経路を各々示している。 図1abは、サブシステム82aaにプローブビームが入る場合のサブシステ
ム82aaを示しており、図1abの面は図1aaの面と直交する。 図1acは、サブシステム85にプローブビームが入る場合のサブシステム8
5を示しており、図1acの面は図1aaの面と直交する。 図1adは、サブシステム83aaに参照ビームが入る場合のサブシステム8
3aaを示しており、図1adの面は図1aaの面と直交する。 図1aeは、サブシステム95に参照ビームが入る場合のサブシステム95を
示しており、図1aeの面は図1aaの面と直交する。 図1afは、サブシステム85からプローブビームが出る場合のサブシステム
85を示しており、図1afの面は図1aaの面と直交する。 図1agは、サブシステム82aaから散乱プローブビームが出る場合のサブ
システム82aaを示しており、図1agの面は図1aaの面と直交する。 図1ahは、サブシステム95から反射参照ビームが出る場合のサブシステム
95を示しており、図1ahの面は図1aaの面と直交する。 図1aiは、サブシステム83aaから反射参照ビームが出る場合のサブシス
テム83aaを示しており、図1aiの面は図1aaの面と直交する。
【図2】 共に関連付けられた図2a乃至2fは、本発明の現時点での好ましい第2の実
施例を概略形態で示している。図2aは、サブシステム80a及び81、81及
び82、81及び83、82及び81b、83及び81b、81b及び84aと
の間の光学経路、コンピュータ118から並進器116及びサブシステム83の
位相シフター44への電気信号の経路、並びに、サブシステム84aの検出器1
14aからコンピュータ118への電気信号の経路を示している。 図2bは、サブシステム80aを示しており、図2bの面は図2aの面と直交
し、直線状源の方向とピンホール8aの直線状アレイは図2aの面内にある。 図2cは、サブシステム81bにプローブビームが入る場合のサブシステム8
1bを示しており、図2cの面は図2aの面と直交し、ピンホール18bの直線
状アレイは図2aの面内にある。 図2dは、サブシステム81bに参照ビームが入る場合のサブシステム81b
を示しており、図2dの面は図2aの面と直交し、ピンホール18bの直線状ア
レイは図2aの面内にある。 図2eは、サブシステム84aにプローブビームが入る場合のサブシステム8
4aを示しており、図2eの面は図2aの面と直交する。 図2fは、サブシステム84aに参照ビームが入る場合のサブシステム84a
を示しており、図2fの面は図2aの面と直交する。 図2aaは、図2a乃至2fの所定のものと関連し、本発明の現時点での好ま
しい第6の実施例を概略形態で示している。第2グループの実施例において図2
aaは、ビームスプリッター100及びサブシステム82aa、ビームスプリッ
ター100及びサブシステム83aa、サブシステム82aa及び85、サブシ
ステム83aa及び95との間の光学経路、並進器116及びサブシステム83
aaの位相シフター44への電気信号132及び133の経路を各々示している
【図3】 共に関連付けられた図3a乃至3lは、本発明の現時点での好ましい第3の実
施例を概略形態で示している。図3aは、サブシステム80及び81、80及び
81c、81及び82、81c及び83a、82及び81a、83a及び81a
、81a及び84との間の光学経路、コンピュータ118から並進器116及び
サブシステム83aの位相シフター44への電気信号の経路、並びに、サブシス
テム84の検出器114からコンピュータ118への電気信号の経路を示してい
る。 図3bは、サブシステム80を示しており、図3bの面は図3aの面と直交す
る。 図3cは、サブシステム81を示しており、図3cの面は図3aの面と直交す
る。 図3dは、サブシステム82にプローブビームが入る場合のサブシステム82
を示しており、図3dの面は図3aの面と直交する。 図3eは、サブシステム81cを示しており、図3eの面は図3aの面と平行
である。 図3fは、サブシステム83aに参照ビームが入る場合のサブシステム83a
を示しており、図3fの面は図3aの面と平行であり、位相シフター34及び3
4aは、図示するためだけに、軸3a及び3cの周りに90度回転して示してい
る。 図3gは、サブシステム82からプローブビームが出る場合のサブシステム8
2を示しており、図3gの面は図3aの面と直交する。 図3hは、サブシステム83aから参照ビームが出る場合のサブシステム83
aを示しており、図3hの面は図3aの面と直交し、位相シフター34及び34
aは、図示するためだけに、軸3a及び3cの周りに90度回転して示している
。 図3iは、サブシステム81aにプローブビームが入る場合のサブシステム8
1aを示しており、図3iの面は図3aの面と直交する。 図3jは、サブシステム81aに参照ビームが入る場合のサブシステム81a
を示しており、図3jの面は図3aの面と直交する。 図3kは、サブシステム84にプローブビームが入る場合のサブシステム84
を示しており、図3kの面は図3aの面と直交する。 図3lは、サブシステム84に参照ビームが入る場合のサブシステム84を示
しており、図3lの面は図3aの面と直交する。 図3aa及び3abは、図3a乃至3lの所定のものと関連し、本発明の現時
点での好ましい第7の実施例を概略形態で示している。第2グループの実施例に
おいて図3aaは、ビームスプリッター100及びサブシステム82aa、ビー
ムスプリッター100及びサブシステム83ab、サブシステム82aa及び8
5、サブシステム83ab及び95との間の光学経路、並進器116及びサブシ
ステム83abの位相シフター44への電気信号132及び133の経路を各々
示している。 図3abは、サブシステム83abから反射参照ビームが出る場合のサブシス
テム83abを示しており、図3abの面は図3aaの面と平行であり、位相シ
フター34及び34aは、図示するためだけに、軸3b及び3fの周りに90度
回転して示している。
【図4】 共に関連付けられた図4a乃至4fは、本発明の現時点での好ましい第4の実
施例を概略形態で示している。図4aは、サブシステム80a及び81、80a
及び81c、81及び82、81c及び83a、82及び81b、83a及び8
1b、81b及び84aとの間の光学経路、コンピュータ118から並進器11
6及びサブシステム83aの位相シフター44への電気信号の経路、並びに、サ
ブシステム84aの検出器114aからコンピュータ118への電気信号の経路
を示している。 図4bは、サブシステム80aを示しており、図4bの面は図4aの面と直交
する。 図4cは、サブシステム81bに散乱プローブビームが入る場合のサブシステ
ム81bを示しており、図4cの面は図4aの面と直交する。 図4dは、サブシステム81bに反射参照ビームが入る場合のサブシステム8
1bを示しており、図4dの面は図4aの面と直交する。 図4eは、サブシステム84aに散乱プローブビームが入る場合のサブシステ
ム84aを示しており、図4eの面は図4aの面と直交する。 図4fは、サブシステム84aに反射参照ビームが入る場合のサブシステム8
4aを示しており、図4fの面は図4aの面と直交する。 図4aaは、図4a乃至4fの所定のものと関連し、本発明の現時点での好ま
しい第8の実施例を概略形態で示している。第2グループの実施例において図4
aaは、ビームスプリッター100及びサブシステム82aa、ビームスプリッ
ター100及びサブシステム83ab、サブシステム82aa及び85、サブシ
ステム83ab及び95との間の光学経路、並進器116及びサブシステム83
abの位相シフター44への電気信号132及び133の経路を各々示している
【図5】 図5は、4つの結像区分を備えた反射型共焦顕微鏡の幾何学を表している。
【図6】 図6は、4つの好ましい実施例と本発明の好ましい実施例の変形態様に従い、
空間的にフィルターされたピンホール面の焦点外画像の振幅を表すグラフである
【図7】 図7は、4つの好ましい実施例と本発明の好ましい実施例の変形態様に従い、
空間的にフィルターされたピンホール面の反射参照ビーム振幅を表すグラフであ
る。
【図8】 図8a乃至8cは、リソグラフィ及び集積回路の製造へのその適用に関する。
ここで、図8aは、この共焦顕微鏡システムを利用するリソグラフィ露光システ
ムの概略図である。 図8b及び8cは、集積回路の製造における手順を説明するフローチャートで
ある。
【図9】 図9は、この共焦顕微鏡システムを利用するマスク検査システムの概略図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/0065 G11B 7/0065 5D119 7/135 7/135 Z Fターム(参考) 2F064 AA01 BB01 GG00 GG22 GG41 GG53 HH08 JJ02 KK00 2G051 AA51 AA56 AB02 BA10 CB01 CC07 CC20 EB01 2G086 EE02 2H052 AA08 AB06 AB26 AC10 AC15 AC34 AD19 AF04 AF14 AF25 5D090 AA01 BB12 BB16 CC04 DD05 EE12 KK12 KK15 5D119 BA01 BB13 CA15 EB12 EC43 JA21

Claims (61)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対象内及び/又は該対象上にある情報担持領域により表され
    る情報を決定する際の誤差を減少するように、該対象内及び/又は該対象上にあ
    る該情報担持領域の焦合画像を焦点外画像から識別するための方法において、 (a) 単色点放射源のアレイからプローブビーム及び参照ビームを発生する工
    程と、 (b) 前記プローブビームを前記情報担持領域内及び/又は該情報担持領域上
    の焦合画像点のアレイに差し向けることによって焦合戻りプローブビームを発生
    する工程と、 (c) 前記焦合戻りプローブビームに反対称空間特性を発生する工程と、 (d) 焦合参照ビームを発生する工程と、 (e) 前記焦合参照ビームに反対称空間特性を発生する工程と、 (f) 前記焦合参照ビームを複数の焦点外画像点からのビームと干渉させる工
    程と、 (g) 前記焦合参照ビームを前記焦合戻りビームと干渉させる工程と、 (h) 焦合参照ビーム及び焦合戻りプローブビームの間の干渉項と、焦点外画
    像点と連係された焦点外画像ビーム及び焦合参照ビームの対応する部分の間の実
    質的に減少された振幅の別の干渉項とを有する、干渉データとして、検出器の検
    出器エレメントの手段により前記焦合戻りプローブビームの複素振幅を検出する
    ことによって決定される情報を表すため該検出器により生成されたデータ内の系
    統的誤差及び統計的誤差を減少させる、各工程を含む、方法。
  2. 【請求項2】 前記工程(h)は、 焦合参照ビームの振幅の非線形関数として焦合参照ビームを検出する工程と、 前記干渉項の振幅から前記焦合戻りプローブビームの複素振幅を決定する際に
    前記焦合参照ビームの振幅を使用する工程と、 を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記対象として、光ディスクを用意する工程を含む、請求項
    1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記対象として、人間又は動物の自然所在の生体組織を用意
    する工程を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記対象として、切開、採取された人間又は動物の生体組織
    を用意する工程を含む、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記対象内及び/又は該対象上に参照表面を用意し、該参照
    表面に配置された焦合参照画像点に対して前記工程(b)乃至(h)を実行し、
    該参照表面に対する前記情報担持領域内及び/又は該情報担持領域上の焦合画像
    点の位置を決定する、各工程を含む、請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記焦合画像点における前記対象の他の部分に対して前記工
    程(b)乃至(h)を実行することを可能にするため、前記対象及び前記プロー
    ブビームの間の相対位置を機械的に並進させる工程を含む、請求項1に記載の方
    法。
  8. 【請求項8】 対象内及び/又は該対象上にある情報担持領域により表され
    る情報を決定する際の誤差を減少するように、該対象内及び/又は該対象上にあ
    る該情報担持領域の焦合画像を焦点外画像から識別するための方法において、 (a) 単色点放射源のアレイからプローブビーム及び参照ビームを発生する工
    程と、 (b) 前記プローブビームを前記情報担持領域内及び/又は該情報担持領域上
    の焦合画像点のアレイに差し向けることによって焦合戻りプローブビームを発生
    する工程であって、該焦合戻りプローブビームは、複数の焦合戻りサブビームを
    含み、各々の焦合戻りサブビームは、前記アレイの少なくとも1つの焦合画像点
    と連係される、前記工程と、 (c) 前記焦合戻りサブビームの各々に反対称空間特性を発生する工程と、 (d) 複数の焦合参照サブビームを含む焦合参照ビームを発生する工程であっ
    て、各々の焦合参照サブビームは、焦合戻りサブビームと各々連係される、前記
    工程と、 (e) 各々の焦合参照サブビームに反対称空間特性を発生する工程と、 (f) 前記焦合参照ビームを複数の焦点外画像点からのビームと干渉させる工
    程と、 (g) 前記焦合参照ビームを前記焦合戻りプローブビームと干渉させる工程と
    、 (h) 対応する前記焦合参照サブビーム及び焦合戻りプローブサブビームの間
    の干渉項と、焦点外画像点と連係された焦点外画像ビーム及び対応する焦合参照
    サブビームの間の実質的に減少された振幅の別の干渉項とを有する、干渉データ
    として、検出器アレイの検出器エレメントの手段により各々前記焦合戻りサブビ
    ームの複素振幅を検出することによって決定される情報を表すため該検出器アレ
    イにより生成されたデータ内の系統的誤差及び統計的誤差を減少させる、各工程
    を含む、方法。
  9. 【請求項9】 前記工程(h)は、 焦合参照ビームの振幅の非線形関数として焦合参照ビームを検出する工程と、 前記干渉項の振幅から前記焦合戻りプローブビームの複素振幅を決定する際に
    前記焦合参照ビームの振幅を使用する工程と、 を含む、請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 対象内及び/又は該対象上にある情報担持領域により表さ
    れる情報を決定する際の誤差を減少するように、該対象内及び/又は該対象上に
    ある該情報担持領域の焦合画像を焦点外画像から識別するための方法において、 (a)広帯域点放射源からプローブビーム及び参照ビームを発生する工程と、 (b)焦合参照ビームを発生する工程と、 (c)前記焦合参照ビームに反対称空間特性を生じる工程と、 (d)前記プローブビームを前記情報担持領域のラインに合焦されるビームに変
    換するため、該プローブビームを分散エレメントに通過させる工程と、 (e)焦合戻りプローブビームを発生する工程と、 (f)前記焦合戻りプローブビームに反対称空間特性を生じる工程と、 (g)前記焦合戻りプローブビームを空間フィルター処理する工程と、 (h)空間フィルター処理された前記焦合戻りプローブビームを検出器の検出器
    平面内のラインに合焦されたビームに変換するため該焦合戻りプローブビームを
    分散エレメントに通過させる工程と、 (i)前記焦合参照ビームを空間フィルター処理する工程と、 (j)空間フィルター処理された前記焦合参照ビームを前記検出器平面内の前記
    ラインに合焦されたビームに変換するため該焦合参照ビームを分散エレメントに
    通過させる工程と、 (k)複数の焦点外画像点からのビームを空間フィルター処理する工程と、 (l)空間フィルター処理された前記複数の焦点外画像点からのビームを分散エ
    レメントに通過させる工程と、 (m)空間フィルター処理された前記焦合参照ビームを、前記焦点外画像点から
    の空間フィルター処理されたビームと干渉させる工程と、 (n)空間フィルター処理された前記焦合参照ビームを、空間フィルター処理さ
    れた前記焦合戻りプローブビームと干渉させる工程と、 (o)空間フィルター処理された焦合参照ビーム及び空間フィルター処理された
    焦合戻りプローブビームの間の干渉項と、複数の焦点外画像点からの空間フィル
    ター処理されたビーム及び空間フィルター処理された焦合参照ビームの間の実質
    的に減少された振幅の別の干渉項とを有する、干渉データとして、検出器の検出
    器エレメントの手段により空間フィルター処理された前記焦合戻りプローブビー
    ムの複素振幅を検出することによって決定される情報を表すため該検出器により
    生成されたデータ内の系統的誤差及び統計的誤差を減少させる、各工程を含む方
    法。
  11. 【請求項11】 前記工程(o)は、 焦合参照ビームの振幅の非線形関数として焦合参照ビームを検出する工程と、 前記干渉項の振幅から前記焦合戻りプローブビームの複素振幅を決定する際に
    前記焦合参照ビームの振幅を使用する工程と、 を含む、請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記対象として、光ディスクを用意する工程を含む、請求
    項10に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記対象として、人間又は動物の自然所在の生体組織を用
    意する工程を含む、請求項10に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記対象として、切開、採取された人間又は動物の生体組
    織を用意する工程を含む、請求項10に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記工程(a)は、広帯域点放射源のアレイから前記プロ
    ーブビーム及び前記参照ビームを発生する工程を含む、請求項10に記載の方法
  16. 【請求項16】 前記対象内及び/又は該対象上に参照表面を用意し、該参
    照表面に配置された焦合参照画像点に対して前記工程(b)乃至(o)を実行し
    、該参照表面に対する前記情報担持領域内及び/又は該情報担持領域上の焦合画
    像点の位置を決定する、各工程を含む、請求項10に記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記情報担持領域のラインにおける前記対象の他の部分に
    対して前記工程(b)乃至(o)を実行することを可能にするため、前記対象及
    び前記プローブビームの間の相対位置を機械的に並進させる工程を含む、請求項
    10に記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記工程(d)は、前記プローブビームを少なくとも一つ
    の回折格子に通過させる工程を備え、前記ラインは、前記対象の主要表面に実質
    的に平行である、請求項10に記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記工程(d)のラインは、前記対象の主要表面に実質的
    に垂直である、請求項10に記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記対象内及び/又は該対象上の前記情報担持領域に所定
    の深さで記憶された情報を決定するべく干渉データを変換するように、前記検出
    器システムにより生成されたデータ上でフーリエ変換を実行する工程を含む、請
    求項19に記載の方法。
  21. 【請求項21】 対象内及び/又は該対象上にある情報担持領域により表さ
    れる情報を決定する際の誤差を減少するように、該対象内及び/又は該対象上に
    ある該情報担持領域の焦合画像を焦点外画像から識別するための方法において、 (a)広帯域点放射源からプローブビーム及び参照ビームを発生する工程と、 (b)焦合参照ビームを発生する工程と、 (c)前記焦合参照ビームに反対称空間特性を生じる工程と、 (d)前記プローブビームを前記情報担持領域のラインに合焦されるビームに変
    換する工程と、 (e)焦合戻りプローブビームを発生する工程と、 (f)前記焦合戻りプローブビームに反対称空間特性を生じる工程と、 (g)前記焦合戻りプローブビームを空間フィルター処理する工程と、 (h)空間フィルター処理された前記焦合戻りプローブビームを検出器の検出器
    平面内のラインに合焦されたビームに変換する工程と、 (i)前記焦合参照ビームを空間フィルター処理する工程と、 (j)空間フィルター処理された前記焦合参照ビームを前記検出器平面内の前記
    ラインに合焦されたビームに変換する工程と、 (k)複数の焦点外画像点からのビームを空間フィルター処理する工程と、 (l)変換され、空間フィルター処理された前記焦合参照ビームを、前記複数の
    焦点外画像点からの空間フィルター処理されたビームと干渉させる工程と、 (m)変換され、空間フィルター処理された前記焦合参照ビームを、変換され、
    空間フィルター処理された前記焦合戻りプローブビームと干渉させる工程と、 (n)変換され、空間フィルター処理された焦合参照ビーム及び変換され、空間
    フィルター処理された焦合戻りプローブビームの間の干渉項と、複数の焦点外画
    像点からの空間フィルター処理されたビーム及び変換され、空間フィルター処理
    された焦合参照ビームの間の実質的に減少された振幅の別の干渉項とを有する、
    干渉データとして、検出器の手段により空間フィルター処理された前記焦合戻り
    プローブビームを検出することによって決定される情報を表すため該検出器によ
    り生成されたデータ内の誤差を減少させる、各工程を含む方法。
  22. 【請求項22】 前記工程(n)は、 変換され、空間的にフィルター処理された焦合参照ビームの振幅の非線形関数
    として、変換され、空間的にフィルター処理された焦合参照ビームを検出する工
    程と、 前記干渉項の振幅から前記焦合戻りプローブビームの複素振幅を決定する際に
    前記焦合参照ビームの振幅を使用する工程と、 を含む、請求項21に記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記対象として、光ディスクを用意する工程を含む、請求
    項21に記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記対象として、人間又は動物の自然所在の生体組織を用
    意する工程を含む、請求項21に記載の方法。
  25. 【請求項25】 前記対象として、切開、採取された人間又は動物の生体組
    織を用意する工程を含む、請求項21に記載の方法。
  26. 【請求項26】 前記工程(a)は、広帯域点放射源のアレイから前記プロ
    ーブビーム及び前記参照ビームを発生する工程を含む、請求項21に記載の方法
  27. 【請求項27】 前記対象内及び/又は該対象上に参照表面を用意し、該参
    照表面に配置された焦合参照画像点に対して前記工程(b)乃至(n)を実行し
    、該参照表面に対する前記情報担持領域内の工程(d)のラインの位置を決定す
    る、各工程を含む、請求項21に記載の方法。
  28. 【請求項28】 前記情報担持領域のラインにおける前記対象の他の部分に
    対して前記工程(b)乃至(n)を実行することを可能にするため、前記対象及
    び前記プローブビームの間の相対位置を機械的に並進させる工程を含む、請求項
    21に記載の方法。
  29. 【請求項29】 前記工程(d)は、前記プローブビームを少なくとも一つ
    の回折格子に通過させる工程を備え、前記ラインは、前記対象の主要表面に実質
    的に平行である、請求項21に記載の方法。
  30. 【請求項30】 前記対象内及び/又は該対象上の前記情報担持領域に所定
    の深さで記憶された情報を決定するべく干渉データを変換するように、前記検出
    器システムにより生成されたデータ上でフーリエ変換を実行する工程を含む、請
    求項21に記載の方法。
  31. 【請求項31】 前記情報担持領域のラインは、前記対象の主要表面に実質
    的に垂直である、請求項21に記載の方法。
  32. 【請求項32】 ウェーハの集積回路を製造するとき使用するためのシステ
    ムであって、 (a)前記ウェーハを支持するためのステージと、 (b)空間的にパターン形成された放射を前記ウェーハ上に画像形成するための
    照明システムと、 (c)前記画像形成された放射に対する前記ステージの位置を調整するための計
    測位置決め制御システムと、 (d)前記画像形成された放射に対する前記ステージの位置を測定するための干
    渉計システムと、 (e)情報担持領域のアライメントマークを同定するため請求項1に記載の方法
    に従って作動する同定マークサブシステムと、 を含む、システム。
  33. 【請求項33】 ウェーハの集積回路を製造する際にリソグラフィーステッ
    パー又はスキャナーのオーバーレイ精度を測定するとき使用するための度量衡シ
    ステムであって、 (a)前記集積回路の第1のレベルの第1の情報担持領域における第1のパター
    ンの相対位置、及び、前記集積回路の第2のレベルの第2の情報担持領域におけ
    る第2のパターンの相対位置を測定するための計測制御ステージと、 (b)前記ウェーハを支持するため前記ステージを含むウェーハ操作システムと
    、 (c)前記パターンを検査するための顕微鏡システムであって、前記第1のパタ
    ーンの相対位置及び前記第2のパターンの相対位置を比較するため、請求項1に
    記載の方法に従って作動する、該パターンを検査するための前記顕微鏡システム
    と、 を含む、度量衡システム。
  34. 【請求項34】 集積回路の製造に使用されるべきマスクの欠陥を測定する
    とき使用するための度量衡システムであって、 (a)前記マスクを支持するための計測制御ステージと、 (b)前記マスクの画像を取得し、該マスクのパターン特徴の第1のデジタル表
    現を生成するため、請求項1に記載の方法に従って作動する、顕微鏡システムと
    、 (c)前記マスクのパターン特徴の精密な第2のデジタル表現を記憶するための
    メモリシステムと、 (d)前記マスク画像の第1及び第2のデジタル表現を比較して前記マスクの欠
    陥を決定するため、前記メモリシステム及び前記顕微鏡システムと接続されたプ
    ロセッサと、 を含む、度量衡システム。
  35. 【請求項35】 前記第2のデジタル表現は、理想的マスクの前記パターン
    特徴を表している、請求項34に記載の度量衡システム。
  36. 【請求項36】 前記第2のデジタル表現は、事実上欠陥を持っていない参
    照マスクを画像形成するため前記顕微鏡システムを作動させることによって得ら
    れたデータを含む、請求項34に記載の度量衡システム。
  37. 【請求項37】 情報担持領域を含む対象の運動に対する敏感さが減じられ
    た状態で該情報担持領域の画像を生成するシステムであって、 (a)前記対象を支持する支持構造と、 (b)前記情報担持領域の画像を形成するため請求項1に記載の方法に従って作
    動する、顕微鏡システムと、 を含み、 前記顕微鏡システムにより生成された前記情報担持領域の所定の1次元又は2
    次元の区分は、該顕微鏡システムに対する前記対象の運動から実質的に独立して
    いる、前記システム。
  38. 【請求項38】 前記情報担持領域の所定の1次元又は2次元の区分の画像
    点の全ては、実質的に同時に取得される、請求項37に記載のシステム。
  39. 【請求項39】 外部表面を有する対象の情報担持表面の画像を生成するた
    めシステム及び該外側表面の間の空間的関係を制御する該システムであって、 (a)前記対象を支持する支持構造と、 (b)前記外側表面のプロフィールを画像形成し、該外側表面及び前記システム
    の間の空間的関係を決定するため、請求項1に記載の方法に従って作動する、顕
    微鏡システムと、 (c)前記顕微鏡システムの前記外側表面との物理的接触を防止するため、決定
    された空間的関係に従って、該外側表面に対する該顕微鏡システムの位置を制御
    するプロセッサと、 を含む、システム。
  40. 【請求項40】 前記プロセッサは、実時間ベースで前記顕微鏡システムの
    位置を制御する、請求項39に記載のシステム。
  41. 【請求項41】 前記プロセッサは、前記顕微鏡システムを前記外側表面か
    ら少なくとも所定の距離に維持するように作動する、請求項40に記載のシステ
    ム。
  42. 【請求項42】 ウェーハの集積回路を製造するとき使用するためのシステ
    ムであって、 (a)前記ウェーハを支持するためのステージと、 (b)空間的にパターン形成された放射を前記ウェーハ上に画像形成するための
    照明システムと、 (c)前記画像形成された放射に対する前記ステージの位置を調整するための計
    測位置決め制御システムと、 (d)前記画像形成された放射に対する前記ウェーハの位置を測定するための干
    渉計システムと、 (e)情報担持領域のアライメントマークを同定するため請求項10に記載の方
    法に従って作動する同定マークサブシステムと、 を含む、システム。
  43. 【請求項43】 ウェーハの集積回路を製造する際にリソグラフィーステッ
    パー又はスキャナーのオーバーレイ精度を測定するとき使用するための度量衡シ
    ステムであって、 (a)前記集積回路の第1のレベルの第1の情報担持領域における第1のパター
    ンの相対位置、及び、前記集積回路の第2のレベルの第2の情報担持領域におけ
    る第2のパターンの相対位置を測定するための計測制御ステージと、 (b)前記ウェーハを支持するため前記ステージを含むウェーハ操作システムと
    、 (c)前記パターンを検査するための顕微鏡システムであって、前記第1のパタ
    ーンの相対位置及び前記第2のパターンの相対位置を比較するため、請求項10
    に記載の方法に従って作動する、該パターンを検査するための前記顕微鏡システ
    ムと、 を含む、度量衡システム。
  44. 【請求項44】 集積回路の製造に使用されるべきマスクの欠陥を測定する
    とき使用するための度量衡システムであって、 (a)前記マスクを支持するための計測制御ステージと、 (b)前記マスクの画像を取得し、該マスクのパターン特徴の第1のデジタル表
    現を生成するため、請求項10に記載の方法に従って作動する、顕微鏡システム
    と、 (c)前記マスクのパターン特徴の精密な第2のデジタル表現を記憶するための
    メモリシステムと、 (d)前記マスク画像の第1及び第2のデジタル表現を比較して前記マスクの欠
    陥を決定するため、前記メモリシステム及び前記顕微鏡システムと接続されたプ
    ロセッサと、 を含む、度量衡システム。
  45. 【請求項45】 前記第2のデジタル表現は、理想的マスクの前記パターン
    特徴を表しているデータを備える、請求項44に記載の度量衡システム。
  46. 【請求項46】 前記第2のデジタル表現は、事実上欠陥を持っていない参
    照マスクを画像形成するため前記顕微鏡システムを作動させることによって得ら
    れたデータを含む、請求項44に記載の度量衡システム。
  47. 【請求項47】 情報担持領域を含む対象の運動に対する敏感さが減じられ
    た状態で該情報担持領域の画像を生成するシステムであって、 (a)前記対象を支持する支持構造と、 (b)前記情報担持領域の画像を形成するため請求項10に記載の方法に従って
    作動する、顕微鏡システムと、 を含み、 前記顕微鏡システムにより生成された前記情報担持領域の所定の1次元又は2
    次元の区分は、該顕微鏡システムに対する前記対象の運動から実質的に独立して
    いる、前記システム。
  48. 【請求項48】 前記情報担持領域の所定の1次元又は2次元の区分の画像
    点の全ては、実質的に同時に取得される、請求項47に記載のシステム。
  49. 【請求項49】 外部表面を有する対象の情報担持表面の画像を生成するた
    めシステム及び該外側表面の間の空間的関係を制御する該システムであって、 (a)前記対象を支持する支持構造と、 (b)前記外側表面のプロフィールを画像形成し、該外側表面及び前記システム
    の間の空間的関係を決定するため、請求項10に記載の方法に従って作動する、
    顕微鏡システムと、 (c)前記顕微鏡システムの前記外側表面との物理的接触を防止するため、決定
    された空間的関係に従って、該外側表面に対する該顕微鏡システムの位置を制御
    するプロセッサと、 を含む、システム。
  50. 【請求項50】 前記プロセッサは、実時間ベースで前記顕微鏡システムの
    位置を制御する、請求項49に記載のシステム。
  51. 【請求項51】 前記プロセッサは、前記顕微鏡システムを前記外側表面か
    ら少なくとも所定の距離に維持するように作動する、請求項50に記載のシステ
    ム。
  52. 【請求項52】 ウェーハの集積回路を製造するとき使用するためのシステ
    ムであって、 (a)前記ウェーハを支持するためのステージと、 (b)空間的にパターン形成された放射を前記ウェーハ上に画像形成するための
    照明システムと、 (c)前記画像形成された放射に対する前記ステージの位置を調整するための計
    測位置決め制御システムと、 (d)前記画像形成された放射に対する前記ウェーハの位置を測定するための干
    渉計システムと、 (e)情報担持領域のアライメントマークを同定するため請求項21に記載の方
    法に従って作動する同定マークサブシステムと、 を含む、システム。
  53. 【請求項53】 ウェーハの集積回路を製造する際にリソグラフィーステッ
    パー又はスキャナーのオーバーレイ精度を測定するとき使用するための度量衡シ
    ステムであって、 (a)前記集積回路の第1のレベルの第1の情報担持領域における第1のパター
    ンの相対位置、及び、前記集積回路の第2のレベルの第2の情報担持領域におけ
    る第2のパターンの相対位置を測定するための計測制御ステージと、 (b)前記ウェーハを支持するため前記ステージを含むウェーハ操作システムと
    、 (c)前記パターンを検査するための顕微鏡システムであって、前記第1のパタ
    ーンの相対位置及び前記第2のパターンの相対位置を比較するため、請求項21
    に記載の方法に従って作動する、該パターンを検査するための前記顕微鏡システ
    ムと、 を含む、度量衡システム。
  54. 【請求項54】 集積回路の製造に使用されるべきマスクの欠陥を測定する
    とき使用するための度量衡システムであって、 (a)前記マスクを支持するための計測制御ステージと、 (b)前記マスクの画像を取得し、該マスクのパターン特徴の第1のデジタル表
    現を生成するため、請求項21に記載の方法に従って作動する、顕微鏡システム
    と、 (c)前記マスクのパターン特徴の精密な第2のデジタル表現を記憶するための
    メモリシステムと、 (d)前記マスク画像の第1及び第2のデジタル表現を比較して前記マスクの欠
    陥を決定するため、前記メモリシステム及び前記顕微鏡システムと接続されたプ
    ロセッサと、 を含む、度量衡システム。
  55. 【請求項55】 前記第2のデジタル表現は、理想的マスクの前記パターン
    特徴を表しているデータを備える、請求項54に記載の度量衡システム。
  56. 【請求項56】 前記第2のデジタル表現は、事実上欠陥を持っていない参
    照マスクを画像形成するため前記顕微鏡システムを作動させることによって得ら
    れたデータを含む、請求項54に記載の度量衡システム。
  57. 【請求項57】 情報担持領域を含む対象の運動に対する敏感さが減じられ
    た状態で該情報担持領域の画像を生成するシステムであって、 (a)前記対象を支持する支持構造と、 (b)前記情報担持領域の画像を形成するため請求項21に記載の方法に従って
    作動する、顕微鏡システムと、 を含み、 前記顕微鏡システムにより生成された前記情報担持領域の所定の1次元又は2
    次元の区分は、該顕微鏡システムに対する前記対象の運動から実質的に独立して
    いる、前記システム。
  58. 【請求項58】 前記情報担持領域の所定の1次元又は2次元の区分の画像
    点の全ては、実質的に同時に取得される、請求項57に記載のシステム。
  59. 【請求項59】 外部表面を有する対象の情報担持表面の画像を生成するた
    めシステム及び該外側表面の間の空間的関係を制御する該システムであって、 (a)前記対象を支持する支持構造と、 (b)前記外側表面のプロフィールを画像形成し、該外側表面及び前記システム
    の間の空間的関係を決定するため、請求項21に記載の方法に従って作動する、
    顕微鏡システムと、 (c)前記顕微鏡システムの前記外側表面との物理的接触を防止するため、決定
    された空間的関係に従って、該外側表面に対する該顕微鏡システムの位置を制御
    するプロセッサと、 を含む、システム。
  60. 【請求項60】 前記プロセッサは、実時間ベースで前記顕微鏡システムの
    位置を制御する、請求項59に記載のシステム。
  61. 【請求項61】 前記プロセッサは、前記顕微鏡システムを前記外側表面か
    ら少なくとも所定の距離に維持するように作動する、請求項60に記載のシステ
    ム。
JP2000605157A 1999-03-18 2000-03-16 波数ドメイン反射率計を使用した多重層の共焦干渉顕微鏡、並びに、背景振幅減少及び補償方法 Pending JP2002539494A (ja)

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