JPH09105864A - 微分干渉顕微鏡装置 - Google Patents

微分干渉顕微鏡装置

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JPH09105864A
JPH09105864A JP26529095A JP26529095A JPH09105864A JP H09105864 A JPH09105864 A JP H09105864A JP 26529095 A JP26529095 A JP 26529095A JP 26529095 A JP26529095 A JP 26529095A JP H09105864 A JPH09105864 A JP H09105864A
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裕 石渡
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豊彦 谷田貝
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 観察像から正確に被観察物体の位相分布を求
めることができる微分干渉顕微鏡装置を提供する。 【解決手段】 光源7と、照明光学系2と、結像光学系
3とを有し、照明光学系2には光源7からの光を常光と
異常光とに分離するノマルスキープリズム9が、結像光
学系3には前記常光と異常光とを重ね合わせるノマルス
キープリズム13が夫々配置されて構成された微分干渉
顕微鏡において、結像光学系3の結像面に配置されたC
CDカメラ4と、図示しない前記常光と異常光との間の
位相差を変える手段と、CCDカメラ4で受像した画像
を処理する画像処理装置5とを備え、前記常光と異常光
との間の位相差を変化させてCCDカメラ4で画像を受
像し、この画像情報に前記常光と異常光との間の位相差
の変化量を変数とする周期関数を重み関数として掛け合
わせて積算処理を行うことにより画像情報を得るように
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、細菌やバ
クテリア等の微細物体や、金属等の結晶構造等を高解像
力で観察するために用いられる微分干渉顕微鏡を備えた
観察装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、微分干渉顕微鏡では、複屈折性
を有するプリズムにより光線を常光と異常光との2つに
分離し、この分離した常光と異常光とを被観察物体に向
けて照射し、この物体に対して透過若しくは反射させた
後に互いに干渉させることによって、前記被観察物体の
勾配の画像を形成することができる。現在、従来の2光
束干渉計測技術を微分干渉顕微鏡に応用し、被観察物体
の位相分布や微細形状を計測する試みがなされている。
特に、半導体製造分野において、位相シフトマスクの位
相シフタの膜厚を高精度に測定する方法が、特開平6−
229724号公報に開示されている。又、微分干渉顕
微鏡の測定精度を向上させるために、干渉計測における
縞走査法を微分干渉顕微鏡に応用した例としては、「Ap
plications of interferomertry and automated inspec
tion in Japan,T.YATAGAI,SPIE.Vol.CR46,1992」や特開
平5−232384号公報に記載されたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】微分干渉顕微鏡を被観
察物体の計測に適用する場合には、特開平6−2297
24号公報に示されているように、微分干渉顕微鏡をマ
ッハツェンダ型の2光束干渉計として捉え、被観察物体
で回折される光の影響はないとして、常光と異常光との
光路差を求めることにより、被観察物体の位相情報等を
得ている。ところで、通常の微分干渉顕微鏡では、被観
察物体面上での常光と異常光との分離幅をシェア量と称
しているが、このシェア量を顕微鏡の分解能程度に設定
して常光及び異常光夫々の回折光を相互に干渉させて像
を形成している。このため、シェア量が微分干渉顕微鏡
の解像力やコントラストを決定する重要なパラメータで
あることが知られている。従って、微分干渉顕微鏡を用
いて被観察物体の位相分布や微細形状の計測を行うため
には、微分干渉顕微鏡特有のシェア量及び被観察物体で
の回折の影響を考慮する必要がある。
【0004】しかし、前記「Applications of interfer
omertry and automated inspectionin Japan,T.YATAGA
I,SPIE.Vol.CR46,1992」や特開平5−232384号公
報に記載の方法では、被観察物体で回折した光は全て像
面に伝達されると考え、光学系の開口数等による回折光
の欠落(応答特性)についての考慮は一切なされておら
ず、よって、そのような方法から得られた画像からは正
確な被観察物体の位相分布を求めることは難しい。
【0005】そこで、このような従来技術の有する問題
点に鑑み、本発明は、観察像から正確に被観察物体の位
相分布を求めることができる微分干渉顕微鏡装置を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明による微分干渉顕微鏡装置は、光源と、この
光源からの光束を被観察物体へ導く照明光学系と、前記
被観察物体からの透過光束若しくは反射光束を拡大結像
するための結像光学系とを有し、前記照明光学系には前
記光源からの光を常光と異常光とに分離する分波手段
が、又、前記結像光学系には前記常光と異常光とを重ね
合わせる合波手段が配置されて構成された微分干渉顕微
鏡において、前記結像光学系の結像面に配置された電子
撮像素子と、前記常光と異常光との間の位相差を変える
ための手段と、前記電子撮像素子で受像した画像を処理
するための装置とを備え、前記常光と異常光との間の位
相差を変化させて前記電子撮像素子で画像を受像し、受
像した画像情報に前記常光と異常光との間の位相差の変
化量を変数とする周期関数を重み関数として掛け合わせ
て積算処理を行うことにより画像情報を得るようにした
ことを特徴とする。更に、本発明の微分干渉顕微鏡装置
では、前記重み関数を形成する周期関数が略正弦関数で
あることを特徴としている。又、本発明の装置では、前
記重み関数を形成する周期関数の少なくとも略1周期以
上に亘って積算処理を行うようにすれることで、より高
精度の画像情報が得られるようになっている。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を説明するにあた
り、説明を簡単にするため、微分干渉顕微鏡に備えられ
た光学系の瞳位置とノマルスキープリズムのローカライ
ズ位置とを一致させた1次元モデルに基づいて行うこと
にする。
【0008】いま、微分干渉顕微鏡の照明光学系の瞳関
数をQ(ξ)、結像光学系の瞳関数をP(ξ)とする。
又、被観察物体(標本)の位相分布をφ(x)としてボ
ルン近似を行うと、 exp{iφ(x)}=1+iφ(x) ・・・・ (1) となる。よって、被観察物体の像強度分布I(x)は、
部分的コヒーレント結像の式より、 と表せる。但し、Φ(f)はφ(x)のフーリエ変換
を、fは空間周波数を示しており、ΦとΦ* ,PとP*
は夫々共役な関数である。又、式(2) におけるR(f,
f’)は部分的コヒーレント結像での伝達関数を示して
いる。
【0009】ここで、微分干渉顕微鏡は偏光干渉を利用
したものであるため、ノマルスキープリズムにより分離
された常光及び異常光の振動方向を夫々座標軸の方向に
とった場合の偏光座標を設定する。
【0010】微分干渉顕微鏡においては、光源から発せ
られた光は偏光子により直線偏光とされた後、ノマルス
キープリズムに入射し互いに直交する偏光成分(常光及
び異常光)に分離される。従って、結像光学系の瞳関数
P(ξ)は2次元ベクトルで表され、 P(ξ)=(aPx(ξ),bPy(ξ)) となる。尚、a,bは前記偏光子による直線偏光の偏光
成分を示す。更に、分離された常光と異常光とはシェア
量Δだけ互いに離された被観察物体面の2点を通過した
後、結像光学系中に配置されたノマルスキープリズムに
より合波され、検光子を通過する際に常光と異常光とが
互いに干渉し合いその干渉像を結像面に形成するように
なっている。
【0011】従って、検光子の偏光成分をα,βとし、
光源からの光が照明光学系の瞳位置で常光と異常光とに
分離されることを考慮すると、 と表すことができる。又、常光と異常光との間のリター
デーション(位相差)をθとし、結像光学系の明視野の
瞳関数をp(ξ)とすると、 Px(ξ)=exp(iΔξ/2+θ)p(ξ) Py(ξ)=exp(−iΔξ/2)p(ξ) ・・・・ (4) と表すことができる。又、偏光子と検光子との偏光方向
が互いに直交(クロスニコル)し、結像光学系は理想光
学系であると仮定した場合、式(2) は式(3) 及び式(4)
を用いて、 と表すこともできる。
【0012】更に、被観察物体が厚くなく、従って式
(5) の第3項は0に限り無く近いとみなすと、式(5)
は、 と近似することができる。
【0013】ここで、リタデーションθは任意の値をと
ることができると仮定し、このθを変数としたとき、被
観察物体の微分干渉像の各点での強度分布にsinθの
重み関数を掛けてθについて1周期に亘る積分を行う
と、 を導くことができ、被観察物体の位相分布の勾配に比例
した成分だけを抽出することができる。又、重み関数に
cosθを用いると同様に、 となり、被観察物体の微分干渉像のバックグランドを抽
出することができる。
【0014】更に、式(7) 及び式(8) の処理を独立して
行い、夫々の式から求められた画像情報を画像処理装置
内の記憶装置に記憶させ、夫々の画像情報に任意の係数
A,Bを掛けて再合成すると、 となる。従って、この式(9) 中の係数A,Bに適当な値
を選定することによって、被観察物体の位相分布と線形
な関係を保持したコントラストのよい微分干渉像を得る
ことができるようになる。
【0015】一方、式(7) からは被観察物体の位相分布
の微分情報のみの抽出が可能なため、式(7) の処理を行
った後に、xについての積分処理を行うと被観察物体の
位相分布を求めることができる。又、式(7) の両辺をフ
ーリエ変換すると、 となる。この式(10)を微分干渉顕微鏡のシェア量及び結
像性能から求められる応答関数 sin(fΔ/2)M(f) ・・・・ (11) で両辺を割って、再度フーリエ変換を行うと、 となり、被観察物体の位相分布を求めることができる。
尚、この処理はデコンボリューション処理と呼ばれ、顕
微鏡の観察画像から被観察物体の位相分布を正確に求め
る手法の一つとされている。
【0016】又、式(7) 及び式(8) で示した積分処理は
1周期だけではなく、N(N>0)周期に亘って行うこ
ともでき、式(7) 及び式(8) は夫々以下に示す式(13)及
び式(14)のように表される。 このように積分処理をN周期に亘って行えば、微分干渉
像を再合成する場合にはより高いコントラストの像を得
ることができるようになり、被観察物体の位相分布を求
める場合には測定精度をより向上させることができる。
【0017】以下、図示した実施例に基づき本発明を具
体的に説明する。
【0018】第1実施例 本実施例の装置は、透過型の微分干渉顕微鏡を用いたも
のである。図1は、本実施例にかかる微分干渉顕微鏡装
置の構成を示す概略図である。本実施例の装置に用いら
れる微分干渉顕微鏡10は、被観察物体(標本)1aが
載置されるステージ1と、照明光学系2と、結像光学系
3と、光源7とにより構成されている。照明光学系2は
偏光子8,ノマルスキープリズム9及びコンデンサレン
ズ11からなっており、又、結像光学系3は対物レンズ
12,ノマルスキープリズム13及び検光子14からな
っている。この微分干渉顕微鏡10では、光源7から射
出された光が偏光子8により直線偏光とされた後、コン
デンサレンズ11の瞳位置に常光と異常光との分岐点が
ローカライズするように配置されたノマルスキープリズ
ム9によりコンデンサレンズ11を介して被観察物体1
a上で常光と異常光とをシェア量Δだけ分離させてい
る。そして、被観察物体1aを透過した常光と異常光は
対物レンズ12を透過した後、対物レンズ12の瞳位置
に前記常光と異常光との合波点がローカライズするよう
に配置されているノマルスキープリズム13により合波
され、更に検光子14を透過する際に前記常光と異常光
とが互いに干渉し合い、微分干渉顕微鏡10の結像面に
微分干渉像を形成するようになっている。
【0019】ここで、光源7には単色フィルタが挿入配
置されており、射出される照明光の波長が550nmに
なるように設定されている。ノマルスキープリズム9,
13は夫々シェア方向が図1の紙面に沿う方向になるよ
うに配置され、偏光子8及び検光子14は偏光面が夫々
紙面に対し45度で相互にクロスニコルになるように配
置されている。又、ノマルスキープリズム9は図の矢印
方向に移動可能になっており、ノマルスキープリズム9
を移動させて予めリターデーション量が0になる位置と
2π(550nm)になる位置が定められている。ノマ
ルスキープリズム9には、図示しないステップモータが
接続され、制御装置によりその移動量を制御し得るよう
になっている。又、前記ステップモータによるノマルス
キープリズム9の移動量は、リターデーション量が0か
ら2πになる位置の間の距離dをn等分した値d/nを
1ステップとして設定されている。尚、本実施例の装置
の場合、ノマルスキープリズム9を固定し、ノマルスキ
ープリズム13にノマルスキープリズム9が有している
駆動機構を備え、ノマルスキープリズム13を図の矢印
方向に移動させ得るように構成してもよい。
【0020】更に、本実施例の装置では、微分干渉顕微
鏡10の結像面上にCCDカメラ4の受光面を配置し、
このCCDカメラ4で微分干渉顕微鏡10により得られ
た像を受像し、これを画像信号として画像記憶装置を備
えた画像処理装置5に送信する。又、この画像処理装置
5には、微分干渉顕微鏡10により得られた直接観察像
と画像処理装置5において処理された画像の双方が表示
可能な出力装置6が接続されている。尚、CCDカメラ
4の受光面(CCD画素)の長辺若しくは短辺が図1の
紙面に対して平行になるように固定されている。
【0021】次に、本実施例の微分干渉顕微鏡装置を用
いた被観察物体の位相分布等の求め方について説明す
る。まず、図2に示すように、リターデーション量が0
の状態からノマルスキープリズム9(若しくは13)を
移動させ、移動ステップd/n毎に逐次CCDカメラ4
により微分干渉顕微鏡10で形成された画像を受像し、
この画像情報を画像処理装置5内の画像記憶装置に記憶
する。そして、画像処理装置5において、各画素毎に前
記各ステップ毎に得た画像情報に夫々 の値を掛けて積算処理を行う。この処理により、画像処
理装置5内には被観察物体の位相分布の微分情報のみが
記憶されることになる。更に、この画像情報を予め対物
レンズ12の開口数,シェア量等から求められる応答関
数を用いてデコンボリューション処理することにより、
被観察物体の位相分布を求めることができる。ここに至
るまでの画像情報処理における演算方法については、前
述した通りである。そして、求められた位相分布等を出
力装置6等に出力する。
【0022】ここで、参考のため、対物レンズ12の開
口数をNAとし、結像光学系3の瞳径を1に規格化した
座標系を用いて、照明光学系2の瞳系が1であり、リタ
ーデーション量がπ/2、シェア量Δが0.25λ/N
Aの場合における位相勾配の応答関数 g(f)=sin(fΔ/2)M(f) ・・・・(15) を図3に示す(但し、fが正の領域のみ)。図3に示さ
れているように、式(15)で示された応答関数は奇関数で
あり、fが負の領域では原点を中心とした回転対称のグ
ラフとなる。尚、比較のために同図には明視野観察にお
ける応答関数も示してある。
【0023】第2実施例 図4は、本実施例にかかる微分干渉顕微鏡装置の構成を
示す概略図である。本実施例の装置は、反射型の微分干
渉顕微鏡を用いたものであり、対物レンズ12及びノマ
ルスキープリズム13が照明光学系と結像光学系とにお
いて共有されている。本実施例の装置に用いられる微分
干渉顕微鏡20では、光源7から射出された光が偏光子
8を介することにより直線偏光とされた後、1/4波長
板16を透過し、ハーフミラー17により下方へ反射さ
れる。この反射光は、対物レンズ12の瞳位置に常光と
異常光との分岐点がローカライズするように配置されて
いるノマルスキープリズム13を介し、対物レンズ12
を透過することにより、被観察物体1a上で常光と異常
光とがシャア量Δだけ分離される。そして、被観察物体
1aで反射された常光と異常光は、再度対物レンズ12
を透過した後、ノマルスキープリズム13により合波さ
れ、更にハーフミラー17を透過した後、検光子14を
透過することにより前記常光と異常光とが干渉し合い、
微分干渉顕微鏡20の結像面に微分干渉像を形成するよ
うになっている。
【0024】本実施例の微分干渉顕微鏡装置において
も、第1実施例の装置と同様に、前記微分干渉顕微鏡2
0の結像面上にCCDカメラ4の受光面を配置し、この
CCDカメラ4により微分干渉顕微鏡20で形成された
像を受像し、これを画像信号として画像記憶装置を備え
た画像処理装置5へ送信できるようになっている。そし
て、画像処理信号装置5には微分干渉顕微鏡20により
得られた直接観察像及び画像処理装置5において処理さ
れた画像の双方が表示可能な出力装置6が接続されてい
る。
【0025】尚、1/4波長板16は、その進相軸若し
くは遅相軸が検光子14の偏光方向と一致するように固
定され、偏光子8は光軸を中心として回転可能に構成さ
れている。そして、偏光子8は図示しないステップモー
タに接続されその回転角が制御され得るようになってい
る。
【0026】以下、本実施例の微分干渉顕微鏡装置を用
いた被観察物体の位相分布等の求め方について説明す
る。まず、本実施例の装置では、偏光子8を回転させリ
ターデーションが0になる位置を定め、この位置を偏光
子8の回転角0度の位置とする。次に、図5に示すよう
に、この0度の位置から前記ステップモータを制御して
180度をn等分した角度ωを1ステップとして、回転
角が180度になるまで偏光子8を回転させ、各回転ス
テップ毎に逐次CCDカメラ4により微分干渉顕微鏡2
0で形成された像を受像し、この画像情報を画像処理装
置5に備えられている画像記憶装置に記憶する。そし
て、画像処理装置5において、各画素毎に前記各ステッ
プ毎に得た画像情報に夫々 の値を掛けて積算処理を行う。そして、このように処理
された画像情報を微分画像情報として前記画像記憶装置
に記憶させる。
【0027】次に、偏光子8の回転角が180度から再
び角度ωずつ回転角が360度になるまで回転させ、各
回転ステップ毎に逐次CCDカメラ4によって微分干渉
顕微鏡20により得られた像を受像し、この画像情報を
画像処理装置5に備えられた画像記憶装置に記憶する。
そして、画像処理装置5において、各画素毎に前記各ス
テップ毎に得た画像情報に夫々 の値を掛けて積算処理を行う。そして、このように処理
された画像情報を明視野画像として前記画像記憶装置に
記憶させる。
【0028】更に、前記画像記憶装置に保持した微分画
像と明視野画像との2つの画像情報を用いて微分干渉像
を再構成し、出力装置6に出力する。又、求められた微
分画像からデコンボリューション処理等により、被観察
物体の位相分布を求めて出力装置6に出力する。尚、こ
こに至るまでの画像情報処理における演算方法は前述の
通りである。
【0029】又、本実施例の装置では、リターデーショ
ンを変化させるための手段として偏光子8を回転させる
方法を用いているが、この偏光子8に代えて検光子14
を光軸を中心として回転させても、上記と同様にリター
デーションを変化させることは可能である。
【0030】第3実施例 本実施例の装置も反射型の微分干渉顕微鏡を用いたもの
であり、図4に示された第2実施例の装置と同様に構成
されている。
【0031】本実施例の装置では、まず、偏光子8を回
転させリターデーションが0となる位置を定め、この位
置を偏光子8の回転角0度の位置とする。次に、図6に
示すように、この回転角0度の位置から前記ステップモ
ータを制御して180度をn等分した角度ωを1ステッ
プとして偏光子8を回転させ、各回転ステップω毎に逐
次CCDカメラ4により微分干渉顕微鏡20により得ら
れた画像を受像し、この画像情報を画像処理装置5に備
えられている画像記憶装置に記憶する。そして、画像処
理装置5において、各画素毎に前記各ステップ毎に得ら
れた画像情報に夫々 の値を掛けて積算処理を行う。この処理を微分画像処理
とする。又、微分画像処理と同時に、画像処理装置5に
おいて、各画素毎に前記各ステップ毎に得られた画像情
報に夫々 の値を掛けて積算処理を行う。この処理を明視野画像処
理とする。そして、偏光子8を0度から1回転(360
度)させ、その間に前記微分画像処理と明視野画像処理
とを同時に行い、夫々微分画像及び明視野画像を画像処
理装置5に備えられた画像記憶装置に記憶させる。
【0032】更に、本実施例の装置では、この微分画像
と明視野画像とを夫々に適当な係数A,Bを掛け合わせ
て、 A×(微分画像)+B×(明視野画像) の合成画像を形成し、出力装置6に表示する。尚、この
出力装置6に出力する際に、係数A,Bを夫々調整し、
表示画像のコントラストや立体感等の調整を行った後に
出力装置6に出力している。この微分画像と明視野画像
とは2周期に亘って積算処理がなされているので、1周
期の積算処理と比べて2倍の画像強調が行われたことに
なる。この積算処理は2周期に限定されることはなく、
必要に応じて積算周期数を増やすことは可能であり、積
算周期に応じた画像の強調ができる。尚、ここで、偏光
子8を1回転させて積算処理を施すことは、1周期に亘
る積算処理を連続的に2回行ったのと同様に考えられ、
2周期に亘る積算処理と等価なものである。
【0033】以上説明したように、本発明の微分干渉顕
微鏡装置は、請求項1乃至3に記載された特徴と合わ
せ、以下の(1)〜(3)に示す特徴も備えている。
【0034】(1)少なくとも2つ以上の重み関数を独
立に用いて積算処理を行い、この積算処理により得られ
た少なくとも2つ以上の画像情報を保持し、これら少な
くとも2つ以上の画像情報を線形結合することにより画
像情報を得るようにしたことを特徴とする請求項1に記
載の微分顕微鏡装置。
【0035】(2)重み関数に略正弦関数を用いて積算
処理を行い、この積算処理により得られた画像情報を被
観察物体上における常光と異常光との分離幅の値を用い
てこの分離方向での積分処理を行うことにより、前記分
離方向の前記被観察物体の形状又は位相分布を求めるよ
うにしたことを特徴とする請求項3に記載の微分干渉顕
微鏡装置。
【0036】(3)重み関数に略正弦関数を用いて積算
処理を行い、この積算処理により得られた画像情報を被
観察物体上における常光と異常光との分離幅の値と、照
明光学系及び結像光学系から求められる光学系の応用関
数とを用いてデコンボリューション処理を行うことよ
り、前記被観察物体の形状又は位相分布を求めるように
したことを特徴とする請求項3に記載の微分干渉顕微鏡
装置。
【0037】
【発明の効果】上述のように、本発明による微分干渉顕
微鏡装置によれば、リターデーション量を変化させてC
CDカメラで画像を受像し、夫々の画像情報に前記リタ
ーデーション量を変数とした周期関数を重み関数として
掛け合わせて前記周期関数の少なくとも1周期以上に亘
って積算処理を行って画像情報を得ることにより、微分
干渉顕微鏡の画像から被観察物体の位相情報を分離して
抽出することができる。又、本発明の装置によれば、抽
出した夫々の情報をデコンボリューション等の処理を施
すことにより、被観察物体の位相分布を求めることがで
きる。更に、前述の積算処理をN(N>0)周期に亘っ
て行うことにより、再合成した画像等の強調を可能にで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例にかかる微分干渉顕微鏡装置の構成
を示す概略図である。
【図2】第1実施例の微分干渉顕微鏡装置において被観
察物体の微分画像を求める方法を説明するための図であ
る。
【図3】第1実施例において用いられる応答関数の一例
を示すグラフである。
【図4】第2実施例にかかる微分干渉顕微鏡装置の構成
を示す概略図である。
【図5】第2実施例の微分干渉顕微鏡装置において被観
察物体の微分画像及び明視野像を求める方法を説明する
ための図である。
【図6】第3実施例の微分干渉顕微鏡装置において被観
察物体の微分画像及び明視野像を求める方法を説明する
ための図である。
【符号の説明】
1 ステージ 1a 被観察物体(標本) 2 照明光学系 3 結像光学系 4 CCDカメラ 5 画像処理装置 6 出力装置 7 光源 8 偏光子 9,13 ノマルスキープリズム 10,20 微分干渉顕微鏡 11 コンデンサレンズ 12 対物レンズ 14 検光子 16 1/4波長板 17 ハーフミラー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、該光源からの光束を被観察物体
    へ導く照明光学系と、前記被観察物体に対し透過若しく
    は反射させた光束を拡大結像するための結像光学系とを
    有し、前記照明光学系には前記光源からの光束を常光と
    異常光とに分離する分波手段が、又、前記結像光学系に
    は前記常光と異常光とを重ね合わせる合波手段が配置さ
    れて構成された微分干渉顕微鏡において、 前記結像光学系の結像面に配置された電子撮像素子と、
    前記常光と異常光との間の位相差を変えるための手段
    と、前記電子撮像素子で受像した画像を処理するための
    装置とを備え、前記常光と異常光との間の位相差を変化
    させて前記電子撮像素子で画像を受像し、受像した画像
    情報に前記常光と異常光との間の位相差の変化量を変数
    とする周期関数を重み関数として掛け合わせて積算処理
    を行うことにより画像情報を得るようにしたことを特徴
    とする微分干渉顕微鏡装置。
  2. 【請求項2】 前記重み関数を形成する周期関数が略正
    弦関数であることを特徴とする請求項1に記載の微分干
    渉顕微鏡装置。
  3. 【請求項3】 前記重み関数を形成する周期関数の少な
    くとも略1周期以上に亘って積算処理を行うようにした
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の微分干渉顕微
    鏡装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2000033250A3 (en) * 1998-12-01 2000-10-26 Yeda Res & Dev Computerized adaptive imaging
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