JP2004508363A - クロマノン誘導体 - Google Patents
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Abstract
本発明は、式Iで表されるクロマノン誘導体であり、式中、R1〜R4は、それぞれ互いに独立して、H、A、CN、Hal、OR5、COOR5、CF3、OCF3、NO2、Ar、OAr、N(R5)2またはCON(R5)2を表し;R5はHまたはAを表し、Aは1〜6個の炭素原子を含むアルキルを表し;Arは非置換フェニルまたはA、OR5、CN、Hal、CF3、OCF3、NO2またはN(R5)2により置換されたフェニルを表し;およびHalはF、Cl、BrまたはIを表す、上記クロマノン誘導体に関する。本発明は、これらの塩にも関する。これらの誘導体および塩は、医薬合成における中間生成物として適している。
Description
【0001】
本発明は、式I
【化8】
式中、
R1〜R4は、それぞれ互いに独立して、H、A、CN、Hal、OR5、COOR5、CF3、OCF3、NO2、Ar、OAr、N(R5)2またはCON(R5)2であり、
R5は、HまたはAであり、
Aは、1〜6個の炭素原子を有するアルキルであり、
Arは、非置換フェニルまたはA、OR5、CN、Hal、CF3、OCF3、NO2またはN(R5)2により置換されたフェニルであり、
Halは、F、Cl、BrまたはIである、
で表されるクロマノン誘導体およびこれらの塩に関する。
【0002】
本発明は、これらの化合物の光学活性体、ラセミ体、鏡像異性体、および水和物もしくは溶媒和物、例えば、アルコラートにも関する。
類似化合物は、EP 0 707 007に開示されている。
本発明は、特に医薬の合成における中間体として用いることができる新規化合物を見出すことを目的とした。
式Iで表される化合物およびこれらの塩は、医薬、特に中枢神経系に作用を示す医薬の製造のために重要な中間体であることを見出した。
【0003】
本発明は、式Iで表されるクロマノン誘導体およびこれらの塩に関する。
本明細書中、基R1、R2、R3、R4、R5およびR6は、特に別記がない限り、式I〜IIIにおいて示される意味を有する。
上記式おいて、Aはアルキルであり、直鎖または分枝状であり、および1〜6個、好ましくは、1、2、3、4、5、または6個の炭素原子を有する。Aは、好ましくは、メチルであり、さらに、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチル、さらにまた、ペンチル、1−、2−または3−メチルブチル、1,1−、1,2−または2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、ヘキシル、1−、2−、3−または4−メチルペンチル、1,1−、1,2−、1,3−、2,2−、2,3−または3,3−ジメチルブチル、1−または2−エチルブチル、1−エチル−1−メチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピル、1,1,2−または1,2,2−トリメチルプロピルである。Aは、特に好ましくは、メチルである。
【0004】
アシルは、1〜6個の炭素原子、好ましくは1、2、3または4個の炭素原子を有する。アシルは特に、アセチル、プロピオニル、またはブチリルである。
Arは、非置換フェニル、またはA、CF3、OR5、OCF3、CN、NO2、HalまたはN(R5)2によって一置換、二置換もしくは三置換されたフェニルであり、ここで、R5は、HまたはAであり、およびAは上記に定義されたとおりである。Arは、好ましくはフェニルである。
Halは、好ましくは、F、ClまたはBrである。
R1、R2、R3およびR4は、それぞれ互いに独立して、H、A、CN、Hal、OR5、COOR5、CF3、OCF3、NO2、Ar、OAr、N(R5)2またはCON(R5)2であり、ここで、A、Hal、ArおよびR5は上記に定義されたとおりである。R1は、好ましくは、Hである。R2は、特に好ましくは、Hである。R3は、好ましくは、Hである。R4は、好ましくは、Hである。
R6は1〜6個の炭素原子、−CO−Arまたはアミノ保護基を有するアシルであり、ここで、アシルおよびArは上記に定義されたとおりである。R6は、特に好ましくは、アシルである。
【0005】
用語「アミノ保護基」は一般的な用語として公知であり、アミノ基を、化学反応から保護(ブロック)するのに適切な基に関する。このような基の代表的なものは、特に、非置換のまたは置換されているアシル、アリール、アラルコキシメチル(aralkoxymethyl)、またはアラルキル(aralkyl) 基である。アミノ保護基は、所望の反応(または反応系列)後に除去されるため、そのタイプおよびサイズはそれほど重要ではないが、1〜20個の炭素原子、特に1〜8個の炭素原子を有するものが好ましい。用語「アシル基」は、本方法に関して、最も幅広い意味で理解されるべきである。
【0006】
これは、脂肪族、芳香族指式、脂環式、芳香族または複素環式のカルボン酸またはスルホン酸および、特に、アルコキシカルボニル、アルケニルオキシカルボニル、アリールオキシカルボニルおよび特にアラルコキシ(aralkoxy)カルボニル基を包含する。このタイプのアシル基の例は、アセチル、プロピオニルおよびブチリルなどのアルカノイル;フェニルアセチルなどのアラルカノイル(aralkanoyl);ベンゾイル、またはトルイルなどのアロイル;フェノキシアセチルなどのアリールオキシアルカノイル;メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、BOCまたは2−ヨードエトキシカルボニルなどのアルコキシカルボニル基;アリルオキシカルボニル(Aloc)などのアルケニルオキシカルボニル、CBZ(Zと同義)、4−メトキシベンジルオキシカルボニル(MOZ)、4−ニトロベンジルオキシカルボニルまたは9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)などのアラルコキシカルボニル;2−(フェニルスルホニル)エトキシカルボニル;トリメチルシリルエトキシカルボニル(Teoc)、または4−メトキシ−2,3,6−トリメチルフェニルスルホニル(Mtr)などのアリールスルホニル、から誘導されるアシル基である。好ましいアミノ保護基は、BOC、Fmoc、およびAloc、さらにCBZ、ベンジルおよびアセチルである。特に、好ましい保護基はBOCおよびFmocである。
【0007】
式Iで表される化合物は、1つまたは2つ以上のキラル中心を有することができ、したがって、種々の立体異性体を生じる。式Iはこれらの形態すべてを包含する。
特に好ましい式Iで表される化合物は、
a)2−アミノメチル−4−クロマノン、
b)(R)−2−アミノメチル−4−クロマノン、
c)(S)−2−アミノメチル−4−クロマノン、
およびこれらの塩である。
【0008】
本発明はさらに、請求項1に記載の式Iで表されるクロマノン誘導体およびこれらの塩の製造方法であって、式II
【化9】
式中、
R1、R2、R3およびR4は、請求項1における定義と同様であり、および
R6は、1〜6個の炭素原子、−CO−Arまたはアミノ保護基を有するアシルである、
で表される化合物を非ラセミキラル触媒を用いて水素化し、式III
【化10】
式中、
R1〜R6は、上記定義と同様である、
で表される化合物を得、そして基R6を切除することを特徴とする、前記方法に関する。
【0009】
特に、(2−アセチルアミノメチル)クロメン−4−オンを種々の非ラセミキラルロジウム/ジホスフィン錯体とともに水素化し、光学活性(2−アセチルアミノメチル)クロマン−4−オンを得ることができ、そしてアセチル基を、ラセミ化を回避しながら切除できることが見出された。
【0010】
本発明はまた、非ラセミキラル触媒が遷移金属錯体であることを特徴とする、式Iで表されるクロマノン誘導体の製造方法にも関する。
触媒は、特に好ましくは、ロジウム、イリジウム、ルテニウムおよびパラジウムからなる群から選択される金属を含有する遷移金属錯体である。
本発明はさらに、触媒が、遷移金属がキラルジホスフィン配位子と錯体形成している遷移金属錯体であることを特徴とする、式Iで表されるクロマノン誘導体の製造方法に関する。
【0011】
以下の配位子を、一例として挙げることができる:
【化11】
【0012】
【化12】
【0013】
【化13】
【0014】
触媒における配位子の(R)−または(S)−鏡像異性体の選択に依存して、過剰の(R)−または(S)−体の鏡像異性体が得られる。
キラル配位子のための前駆体は、例えば、Rh(COD)2OTf(シクロオクタジエニルロジウムトリフラート)、[Rh(COD)Cl]2、Rh(COD)2BF4、[Ir(COD)Cl]2、Ir(COD)2BF4または[Ru(COD)Cl2]xなどの化合物である。
【0015】
式Iで表される化合物およびまたこれらの製造のための出発材料は、さらにまた、文献(例えば、Houben−Weyl, Methoden der organischen Chemie「Methods of Organic Chemistry」, Georg−Thieme−Verlag, Stuttgartなどの標準的な著作)に記載されている自体公知の化学反応によって、より正確には前記反応に適する公知の反応条件下で、製造される。本明細書において、自体公知だが、本明細書でより詳細には記載していない変法もまた用いることができる。
所望により、出発材料はまた、これらが反応混合物から単離されず、代わりに直ちに式Iで表される化合物に転化されるようにその場で(in situ)で形成することもできる。
【0016】
式IIで表される化合物のいくつかは既知である。既知でない化合物は、既知化合物と同様にして容易に製造することができる。式IIで表される化合物の式Iで表される化合物への転化は、本発明に従って、不活性溶媒、例えば、メタノールまたはエタノール中で、非ラセミキラル触媒の補助とともに水素ガスを用い、その後、ラセミ化を伴わずに(racemisation−free)基R6を除去することにより行う。
【0017】
適切な不活性溶媒は、さらに、例えば、ヘキサン、石油エーテル、ベンゼン、トルエンまたはキシレンなどの炭化水素;トリクロロエチレン、1,2−ジクロロエタン、テトラクロロメタン、クロロホルムまたはジクロロメタンなどの塩化炭化水素、イソプロパノール、n−プロパノール、n−ブタノールまたはtert−ブタノールなどのアルコール;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)またはジオキサンなどのエーテル;エチレングリコールモノメチルモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル(ジグリム)などのグリコールエーテル;アセトンまたはブタノンなどのケトン;アセトアミド、ジメチルアセトアミドまたはジメチルホルムアミド(DMF)などのアミド;アセトニトリルなどのニトリル;酢酸エチルなどのエステルであり、また所望により、前記溶媒同士の混合液または水との混合液である。
【0018】
エナンチオ選択的水素化における反応時間は、使用条件に依存して、数分〜14日であり、反応温度は0〜150°、通常は、20〜130°である。
【0019】
触媒/基質の比率は通常、1:100000〜1:10であり、特に好ましくは、1:10000〜1:100である。その場合の反応時間は、例えば、3〜20時間である。水素化は、1〜200barの水素のもとで、好ましくは、3〜100barで実施する。
【0020】
R6がアシル基である場合のラセミ化を伴わない基R6の除去は、例えば、0〜100°の温度で、水中のNaOHまたはKOH、水/THF、水/ジオキサンまたは塩酸水により、実行する。
式Iで表される化合物の官能誘導体(functional derivative)からの分離、すなわちR6がアミノ保護基である基R6の除去は、用いられる各保護基についての文献(例えば、T.W. Greene, P.G.M. Wuts, Protective Groups in Organic Chemistry, 2nd Edn, Wiley, New York, 1991 または P.J. Kocienski, Protecting Groups, 1st Edn., Georg Thieme Verlag, Stuttgart − New−York, 1994)から既知である。本明細書において、自体公知だが、本明細書ではより詳細には記載しない変法もまた用いることができる。
【0021】
式Iで表される塩基は、酸を用いて、例えば、エタノールなどの不活性溶媒中での当量の酸と塩基の反応と、その後の蒸発により、関連する酸付加塩に転化できる。この反応に適切な酸は、特に生理学的に許容し得る塩を与える酸である。したがって、無機酸、例えば、硫酸、硝酸、塩酸または臭化水素酸などの水素化ハロゲン酸、オルトリン酸などのリン酸、スルファミン酸、さらに有機酸、特に脂肪族、脂環式、芳香族脂式、芳香族または複素環式の単塩基もしくは多塩基のカルボン酸、スルホン酸または硫酸であり、例えば、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、ピバル酸、ジエチル酢酸、マロン酸、コハク酸、ピメリン酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、グルコン酸、アスコルビン酸、ニコチン酸、イソニコチン酸、メタンスルホン酸またはエタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレンモノスルホン酸およびナフタレンジスルホン酸、およびラウリル硫酸を用いることが可能である。生理学的に許容し得ない酸による塩、例えば、ピクリン酸塩は、式Iで表される化合物の単離および/または精製に用いることができる。
【0022】
一方、式Iで表される化合物は、対応する金属塩、特にアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩に、または塩基(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウム)を用いて、対応するアンモニウム塩に転化できる。
【0023】
さらに、本発明は、医薬合成のための中間体としての、式Iで表される化合物の使用に関する。対応する医薬、好ましくは、中枢神経系への作用を有する医薬は、例えば、EP 0 707 007に記載されている。
したがって、本発明は特に、(R)−2−[5−(4−フルオロフェニル)−3−ピリジルメチルアミノメチル]クロマンおよびその塩の合成における、請求項1に記載の式Iで表される化合物の使用であって、
a)式II
【化14】
式中、
R1、R2、R3およびR4はHであり、R6は請求項4における定義と同様である、
で表される化合物を非ラセミキラル触媒を用いて水素化し、式III
【化15】
式中、R1〜R6は、上記定義と同様である、
で表される化合物を得ること、
b)生成された式IIIで表される(R)−体および(S)−体化合物の鏡像的に濃縮された混合物から、結晶化により、式IIIa
【化16】
式中、R1〜R6は上記定義と同様である、
で表される鏡像的に純粋な(R)−体化合物を得ること、
c)生成された式IIIaで表される(R)−体化合物(R1〜R6は上記定義と同様である)から基R6を除去し、式I
【化17】
式中、R1、R2、R3およびR4は、Hである、
で表される鏡像的に純粋な化合物またはこの化合物の塩を得ること、
d)R1〜R4がHである式Iで表される鏡像的に純粋な(R)−体化合物を通常の方法で還元し、(R)−アミノメチルクロマンを得ること、
e)生成された(R)−(クロマン−2−イルメチル)アミンを、その酸付加塩に転化し、そして既知の方法により、その酸付加塩を、(R)−2−[5−(4−フルオロフェニル)−3−ピリジルメチルアミノメチル]クロマンおよび随意的に、その酸付加塩に転化すること、また、鏡像的に濃縮された(R,S)−混合物からの(R)−鏡像異性体の単離を行うことが、工程c)またはd)後の結晶化によっても可能であることを特徴とする、前記使用に関する。
【0024】
本発明はさらに、中枢神経系への作用を示す医薬の合成のための、式Iで表される化合物の中間体としての使用に関する。
対応する式Iで表されるクロマン誘導体の製造のために、従来の反応条件下における、ウォルフ−キッシュナー(Wolff−Kishner)還元(例えば、Paradkar, M.V. et al, in J. Chem. Res., Synop. 1998, 6, 318−319)または、従来の反応条件下における貴金属触媒水素化(例えば、P.N. Rylander, Hydrogenation Methods, Best Synthetic Methods, Academic Press, 1985)により、本発明による式Iで表される化合物におけるカルボニル基を還元することができる。
ウォルフ−キッシュッナー還元または貴金属触媒水素化により、R1〜R4がHである、本発明による式Iで表される化合物から合成される(R)−(クロマン−2−イルメチル)アミンを上記の方法により、酸付加塩に転化し、そして、既知の方法(文献:EP 0 707 007)により、これを(R)−2−[5−(4−フルオロフェニル)−3−ピリジルメチルアミノメチル]クロマンに転化することが可能である。
【0025】
(クロマン−2−イルメチル)アミンは、同様に、以下の反応系列(reaction sequence)1に従って、R1〜R4がHである式IIIで表される化合物から製造することができる:
反応系列1:
【化18】
化合物 N−(4−オキソクロマン−2−イルメチル)アセトアミド(1)から開始する場合、カルボニル基を貴金属触媒で、例えばパラジウム炭素触媒(50%水湿性)を用いて水酸基に水素化し、化合物 N−(4−ヒドロキシクロマン−2−イルメチル)アセトアミド(2)を得る。アセチル基を、塩基、例えば、水酸化ナトリウムによって、切除する。酸の付加は、2−アミノメチルクロマン−4−オールの酸付加塩(3)を与える。さらなる貴金属触媒水素化は、2−アミノメチルクロマンの酸付加塩(4)を生成する。
【0026】
貴金属触媒作用による水素と鏡像的に純粋な化合物との反応、すなわち(R)−N−(4−オキソクロマン−2−イルメチル)アセトアミドとの反応は、(R)−N−(4−ヒドロキシクロマン−2−イルメチル)アセトアミドを与える。その後のアセチル基の除去は、(R)−2−アミノメチルクロマン−4−オールおよび、仕上げ処理に依存して、その塩を与える。貴金属触媒還元は、(R)−2−アミノメチルクロマンおよび、仕上げ処理に依存して、その塩を与える。(S)−N−(4−オキソクロマン−2−イルメチル)アセトアミドの反応における類似の中間体は(S)−N−(4−ヒドロキシクロマン−2−イルメチル)アセトアミドおよび(S)−2−アミノメチルクロマン−4−オールである。
【0027】
従って、本発明は、同様に、化合物
a)N−(4−ヒドロキシクロマン−2−イルメチル)アセトアミド、
b)2−アミノメチルクロマン−4−オール、
c)(R)−N−(4−ヒドロキシクロマン−2−イルメチル)アセトアミド
d)(R)−2−アミノメチルクロマン−4−オール、
e)(S)−N−(4−ヒドロキシクロマン−2−イルメチル)アセトアミド、および
f)(S)−2−アミノメチルクロマン−4−オール
に関する。
【0028】
本発明はさらに、(R)−2−[5−(4−フルオロフェニル)−3−ピリジルメチルアミノメチル]クロマンおよびその塩の合成における、上記化合物a)〜f)の使用に関する。
さらに、(R/S)−2−アミノメチルクロマンおよびその塩を、鏡像的に純粋な形で、またはラセミ体として、アミドの開裂(amide cleavage)と、その後の還元によりN−(4−オキソクロマン−2−イルメチル)アセトアミドからワンポット反応で直接、製造することが可能である。
【0029】
本明細書中、すべての温度は℃で示す。以下の例において、「従来の仕上げ処理」は、所要に応じて水を加え、所要に応じて、最終生成物の構成に依存してpHを2〜10の値に調整し、混合物を酢酸エチルまたはジクロロメタンで抽出し、相を分離し、有機相を、硫酸ナトリウムで乾燥させそして蒸発させ、および生成物を、シリカゲル上のクロマトグラフィーおよび/または結晶化により精製することを意味する。Rfはシリカゲルにおける値である。
【0030】
例1:
(1)トルエン90mlに、N−(4−ヒドロキシクロマン−2−イルメチル)アセトアミド35.1gを懸濁し、トルエン中の[Rh((S)−TolBINAP)(COD)Cl]からなる10mmol溶液1.6mlを不活性条件下で添加する。この懸濁液を、オートクレーブにおいて、100barの水素および100℃で、水素化する。12時間後、鏡像的に純粋な(>99%ee)(R)−N−(4−オキソクロマン−2−イルメチル)アセトアミドが、室温への冷却によって結晶化する。乾燥により31.04g(R)−N−(4−オキソクロマン−2−イルメチル)アセトアミドを得る。
(2)水80mlに、水酸化ナトリウム3.7gを溶解する。(R)−N−(4−オキソクロマン−2−イルメチル)アセトアミドを添加後、混合液を20時間還流する。冷却後、水相をMTBエーテル(メチルtert−ブチルエーテル)で三度抽出し、次に、その溶媒を、減圧条件下において、蒸留する。残留物を、エタノール50mlに取り込み、37%HCl4.7mlを添加する。析出した(R)−2−アミノメチルクロマン−4−オン塩酸塩をろ取し、乾燥する。収量9.55g。
【0031】
例2:
EP 0 707 007に類似する、(R)−2−[5−(4−フルオロフェニル)−3−ピリジルメチルアミノメチル]クロマンおよびその塩のさらなる合成のための、(R)−2−アミノメチルクロマン−4−オン塩酸塩からの(R)−2−アミノメチルクロマンの製造:
(R)−2−アミノメチルクロマン−4−オン塩酸塩9.55gを50℃および7barの水素で、メタノール100ml中の、5%パラジウム/炭素(50%水湿性)950mgにより水素化し、(R)−2−アミノメチルクロマンを得る。熱ろ過した溶液を50mlに蒸発させ、そして冷却し、析出生成物(R)−2−アミノメチルクロマンをろ取し、乾燥する(収量:8.04g)。
【0032】
例3:
EP 0 707 007に類似する、(R)−2−[5−(4−フルオロフェニル)−3−ピリジルメチルアミノメチル]−クロマンおよびその塩のさらなる合成のための、N−(4−オキソクロマン−2−イルメチル)アセトアミドからの(R)−2−アミノメチルクロマンの製造のための代替的な合成:
(1)70℃において、トルエン70mlに、N−(4−オキソクロマン−2−イルメチル)アセトアミド20.9gを溶解し、70℃および3barの水素で、5%パラジウム/炭素(50%水湿性)2gにより、15時間水素化する。温水素化処理溶液をろ過し、そして−10℃において、化合物(R)−N−(4−ヒドロキシクロマン−2−イルメチル)アセトアミドが結晶化する。乾燥により、(R)−N−(4−ヒドロキシクロマン−2−イルメチル)アセトアミド19.0gを得る。
(2)(R)−N−(4−ヒドロキシクロマン−2−イルメチル)アセトアミド18.99gおよび水酸化ナトリウム7.5gを、還流温度にて15時間水150ml中で熱する。次に生成物を、MTBエステルで抽出し、溶液を蒸発させ、残留物をエタノール80mlに取り込む。37%HCl10mlを添加後、(R)−2−アミノメチルクロマン−4−オールの塩酸塩が析出する。乾燥により、収量19.26gを得る。
(3)メタノール300mlに、(R)−2−アミノメチルクロマン−4−オール塩酸塩19.2gを溶解し、50℃および7barで、5%パラジウム/炭素(50%水湿性)2gにより、水素化する。ろ過およびそのろ液の蒸発後、(R)−2−アミノメチルクロマンが結晶化する(収量15.5g)。
【0033】
例4:
EP 0 707 007に類似する、次の(R)−2−[5−(4−フルオロフェニル)−3−ピリジルメチルアミノメチル]クロマンおよびその塩のさらなる合成のための、N−(4−オキソクロマン−2−イルメチル)アセトアミドからの(R)−2−アミノメチルクロマンの製造のためのワンポット合成:
5.8MのHCl100mlを、N−(4−オキソクロマン−2−イルメチル)アセトアミドおよび5%パラジウム/炭素(50%水湿性)1.0gに添加し、混合液を、オートクレーブにおいて、110℃で24時間加熱する。次に、混合液を50℃に冷却し、3barの水素を注入する。16時間後、水素化は終了し、ろ過および結晶化後、(R)−2−アミノメチルクロマン4.1gが単離される。
本発明は、式I
【化8】
式中、
R1〜R4は、それぞれ互いに独立して、H、A、CN、Hal、OR5、COOR5、CF3、OCF3、NO2、Ar、OAr、N(R5)2またはCON(R5)2であり、
R5は、HまたはAであり、
Aは、1〜6個の炭素原子を有するアルキルであり、
Arは、非置換フェニルまたはA、OR5、CN、Hal、CF3、OCF3、NO2またはN(R5)2により置換されたフェニルであり、
Halは、F、Cl、BrまたはIである、
で表されるクロマノン誘導体およびこれらの塩に関する。
【0002】
本発明は、これらの化合物の光学活性体、ラセミ体、鏡像異性体、および水和物もしくは溶媒和物、例えば、アルコラートにも関する。
類似化合物は、EP 0 707 007に開示されている。
本発明は、特に医薬の合成における中間体として用いることができる新規化合物を見出すことを目的とした。
式Iで表される化合物およびこれらの塩は、医薬、特に中枢神経系に作用を示す医薬の製造のために重要な中間体であることを見出した。
【0003】
本発明は、式Iで表されるクロマノン誘導体およびこれらの塩に関する。
本明細書中、基R1、R2、R3、R4、R5およびR6は、特に別記がない限り、式I〜IIIにおいて示される意味を有する。
上記式おいて、Aはアルキルであり、直鎖または分枝状であり、および1〜6個、好ましくは、1、2、3、4、5、または6個の炭素原子を有する。Aは、好ましくは、メチルであり、さらに、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチル、さらにまた、ペンチル、1−、2−または3−メチルブチル、1,1−、1,2−または2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、ヘキシル、1−、2−、3−または4−メチルペンチル、1,1−、1,2−、1,3−、2,2−、2,3−または3,3−ジメチルブチル、1−または2−エチルブチル、1−エチル−1−メチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピル、1,1,2−または1,2,2−トリメチルプロピルである。Aは、特に好ましくは、メチルである。
【0004】
アシルは、1〜6個の炭素原子、好ましくは1、2、3または4個の炭素原子を有する。アシルは特に、アセチル、プロピオニル、またはブチリルである。
Arは、非置換フェニル、またはA、CF3、OR5、OCF3、CN、NO2、HalまたはN(R5)2によって一置換、二置換もしくは三置換されたフェニルであり、ここで、R5は、HまたはAであり、およびAは上記に定義されたとおりである。Arは、好ましくはフェニルである。
Halは、好ましくは、F、ClまたはBrである。
R1、R2、R3およびR4は、それぞれ互いに独立して、H、A、CN、Hal、OR5、COOR5、CF3、OCF3、NO2、Ar、OAr、N(R5)2またはCON(R5)2であり、ここで、A、Hal、ArおよびR5は上記に定義されたとおりである。R1は、好ましくは、Hである。R2は、特に好ましくは、Hである。R3は、好ましくは、Hである。R4は、好ましくは、Hである。
R6は1〜6個の炭素原子、−CO−Arまたはアミノ保護基を有するアシルであり、ここで、アシルおよびArは上記に定義されたとおりである。R6は、特に好ましくは、アシルである。
【0005】
用語「アミノ保護基」は一般的な用語として公知であり、アミノ基を、化学反応から保護(ブロック)するのに適切な基に関する。このような基の代表的なものは、特に、非置換のまたは置換されているアシル、アリール、アラルコキシメチル(aralkoxymethyl)、またはアラルキル(aralkyl) 基である。アミノ保護基は、所望の反応(または反応系列)後に除去されるため、そのタイプおよびサイズはそれほど重要ではないが、1〜20個の炭素原子、特に1〜8個の炭素原子を有するものが好ましい。用語「アシル基」は、本方法に関して、最も幅広い意味で理解されるべきである。
【0006】
これは、脂肪族、芳香族指式、脂環式、芳香族または複素環式のカルボン酸またはスルホン酸および、特に、アルコキシカルボニル、アルケニルオキシカルボニル、アリールオキシカルボニルおよび特にアラルコキシ(aralkoxy)カルボニル基を包含する。このタイプのアシル基の例は、アセチル、プロピオニルおよびブチリルなどのアルカノイル;フェニルアセチルなどのアラルカノイル(aralkanoyl);ベンゾイル、またはトルイルなどのアロイル;フェノキシアセチルなどのアリールオキシアルカノイル;メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、BOCまたは2−ヨードエトキシカルボニルなどのアルコキシカルボニル基;アリルオキシカルボニル(Aloc)などのアルケニルオキシカルボニル、CBZ(Zと同義)、4−メトキシベンジルオキシカルボニル(MOZ)、4−ニトロベンジルオキシカルボニルまたは9−フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)などのアラルコキシカルボニル;2−(フェニルスルホニル)エトキシカルボニル;トリメチルシリルエトキシカルボニル(Teoc)、または4−メトキシ−2,3,6−トリメチルフェニルスルホニル(Mtr)などのアリールスルホニル、から誘導されるアシル基である。好ましいアミノ保護基は、BOC、Fmoc、およびAloc、さらにCBZ、ベンジルおよびアセチルである。特に、好ましい保護基はBOCおよびFmocである。
【0007】
式Iで表される化合物は、1つまたは2つ以上のキラル中心を有することができ、したがって、種々の立体異性体を生じる。式Iはこれらの形態すべてを包含する。
特に好ましい式Iで表される化合物は、
a)2−アミノメチル−4−クロマノン、
b)(R)−2−アミノメチル−4−クロマノン、
c)(S)−2−アミノメチル−4−クロマノン、
およびこれらの塩である。
【0008】
本発明はさらに、請求項1に記載の式Iで表されるクロマノン誘導体およびこれらの塩の製造方法であって、式II
【化9】
式中、
R1、R2、R3およびR4は、請求項1における定義と同様であり、および
R6は、1〜6個の炭素原子、−CO−Arまたはアミノ保護基を有するアシルである、
で表される化合物を非ラセミキラル触媒を用いて水素化し、式III
【化10】
式中、
R1〜R6は、上記定義と同様である、
で表される化合物を得、そして基R6を切除することを特徴とする、前記方法に関する。
【0009】
特に、(2−アセチルアミノメチル)クロメン−4−オンを種々の非ラセミキラルロジウム/ジホスフィン錯体とともに水素化し、光学活性(2−アセチルアミノメチル)クロマン−4−オンを得ることができ、そしてアセチル基を、ラセミ化を回避しながら切除できることが見出された。
【0010】
本発明はまた、非ラセミキラル触媒が遷移金属錯体であることを特徴とする、式Iで表されるクロマノン誘導体の製造方法にも関する。
触媒は、特に好ましくは、ロジウム、イリジウム、ルテニウムおよびパラジウムからなる群から選択される金属を含有する遷移金属錯体である。
本発明はさらに、触媒が、遷移金属がキラルジホスフィン配位子と錯体形成している遷移金属錯体であることを特徴とする、式Iで表されるクロマノン誘導体の製造方法に関する。
【0011】
以下の配位子を、一例として挙げることができる:
【化11】
【0012】
【化12】
【0013】
【化13】
【0014】
触媒における配位子の(R)−または(S)−鏡像異性体の選択に依存して、過剰の(R)−または(S)−体の鏡像異性体が得られる。
キラル配位子のための前駆体は、例えば、Rh(COD)2OTf(シクロオクタジエニルロジウムトリフラート)、[Rh(COD)Cl]2、Rh(COD)2BF4、[Ir(COD)Cl]2、Ir(COD)2BF4または[Ru(COD)Cl2]xなどの化合物である。
【0015】
式Iで表される化合物およびまたこれらの製造のための出発材料は、さらにまた、文献(例えば、Houben−Weyl, Methoden der organischen Chemie「Methods of Organic Chemistry」, Georg−Thieme−Verlag, Stuttgartなどの標準的な著作)に記載されている自体公知の化学反応によって、より正確には前記反応に適する公知の反応条件下で、製造される。本明細書において、自体公知だが、本明細書でより詳細には記載していない変法もまた用いることができる。
所望により、出発材料はまた、これらが反応混合物から単離されず、代わりに直ちに式Iで表される化合物に転化されるようにその場で(in situ)で形成することもできる。
【0016】
式IIで表される化合物のいくつかは既知である。既知でない化合物は、既知化合物と同様にして容易に製造することができる。式IIで表される化合物の式Iで表される化合物への転化は、本発明に従って、不活性溶媒、例えば、メタノールまたはエタノール中で、非ラセミキラル触媒の補助とともに水素ガスを用い、その後、ラセミ化を伴わずに(racemisation−free)基R6を除去することにより行う。
【0017】
適切な不活性溶媒は、さらに、例えば、ヘキサン、石油エーテル、ベンゼン、トルエンまたはキシレンなどの炭化水素;トリクロロエチレン、1,2−ジクロロエタン、テトラクロロメタン、クロロホルムまたはジクロロメタンなどの塩化炭化水素、イソプロパノール、n−プロパノール、n−ブタノールまたはtert−ブタノールなどのアルコール;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)またはジオキサンなどのエーテル;エチレングリコールモノメチルモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル(ジグリム)などのグリコールエーテル;アセトンまたはブタノンなどのケトン;アセトアミド、ジメチルアセトアミドまたはジメチルホルムアミド(DMF)などのアミド;アセトニトリルなどのニトリル;酢酸エチルなどのエステルであり、また所望により、前記溶媒同士の混合液または水との混合液である。
【0018】
エナンチオ選択的水素化における反応時間は、使用条件に依存して、数分〜14日であり、反応温度は0〜150°、通常は、20〜130°である。
【0019】
触媒/基質の比率は通常、1:100000〜1:10であり、特に好ましくは、1:10000〜1:100である。その場合の反応時間は、例えば、3〜20時間である。水素化は、1〜200barの水素のもとで、好ましくは、3〜100barで実施する。
【0020】
R6がアシル基である場合のラセミ化を伴わない基R6の除去は、例えば、0〜100°の温度で、水中のNaOHまたはKOH、水/THF、水/ジオキサンまたは塩酸水により、実行する。
式Iで表される化合物の官能誘導体(functional derivative)からの分離、すなわちR6がアミノ保護基である基R6の除去は、用いられる各保護基についての文献(例えば、T.W. Greene, P.G.M. Wuts, Protective Groups in Organic Chemistry, 2nd Edn, Wiley, New York, 1991 または P.J. Kocienski, Protecting Groups, 1st Edn., Georg Thieme Verlag, Stuttgart − New−York, 1994)から既知である。本明細書において、自体公知だが、本明細書ではより詳細には記載しない変法もまた用いることができる。
【0021】
式Iで表される塩基は、酸を用いて、例えば、エタノールなどの不活性溶媒中での当量の酸と塩基の反応と、その後の蒸発により、関連する酸付加塩に転化できる。この反応に適切な酸は、特に生理学的に許容し得る塩を与える酸である。したがって、無機酸、例えば、硫酸、硝酸、塩酸または臭化水素酸などの水素化ハロゲン酸、オルトリン酸などのリン酸、スルファミン酸、さらに有機酸、特に脂肪族、脂環式、芳香族脂式、芳香族または複素環式の単塩基もしくは多塩基のカルボン酸、スルホン酸または硫酸であり、例えば、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、ピバル酸、ジエチル酢酸、マロン酸、コハク酸、ピメリン酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、グルコン酸、アスコルビン酸、ニコチン酸、イソニコチン酸、メタンスルホン酸またはエタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレンモノスルホン酸およびナフタレンジスルホン酸、およびラウリル硫酸を用いることが可能である。生理学的に許容し得ない酸による塩、例えば、ピクリン酸塩は、式Iで表される化合物の単離および/または精製に用いることができる。
【0022】
一方、式Iで表される化合物は、対応する金属塩、特にアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩に、または塩基(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウム)を用いて、対応するアンモニウム塩に転化できる。
【0023】
さらに、本発明は、医薬合成のための中間体としての、式Iで表される化合物の使用に関する。対応する医薬、好ましくは、中枢神経系への作用を有する医薬は、例えば、EP 0 707 007に記載されている。
したがって、本発明は特に、(R)−2−[5−(4−フルオロフェニル)−3−ピリジルメチルアミノメチル]クロマンおよびその塩の合成における、請求項1に記載の式Iで表される化合物の使用であって、
a)式II
【化14】
式中、
R1、R2、R3およびR4はHであり、R6は請求項4における定義と同様である、
で表される化合物を非ラセミキラル触媒を用いて水素化し、式III
【化15】
式中、R1〜R6は、上記定義と同様である、
で表される化合物を得ること、
b)生成された式IIIで表される(R)−体および(S)−体化合物の鏡像的に濃縮された混合物から、結晶化により、式IIIa
【化16】
式中、R1〜R6は上記定義と同様である、
で表される鏡像的に純粋な(R)−体化合物を得ること、
c)生成された式IIIaで表される(R)−体化合物(R1〜R6は上記定義と同様である)から基R6を除去し、式I
【化17】
式中、R1、R2、R3およびR4は、Hである、
で表される鏡像的に純粋な化合物またはこの化合物の塩を得ること、
d)R1〜R4がHである式Iで表される鏡像的に純粋な(R)−体化合物を通常の方法で還元し、(R)−アミノメチルクロマンを得ること、
e)生成された(R)−(クロマン−2−イルメチル)アミンを、その酸付加塩に転化し、そして既知の方法により、その酸付加塩を、(R)−2−[5−(4−フルオロフェニル)−3−ピリジルメチルアミノメチル]クロマンおよび随意的に、その酸付加塩に転化すること、また、鏡像的に濃縮された(R,S)−混合物からの(R)−鏡像異性体の単離を行うことが、工程c)またはd)後の結晶化によっても可能であることを特徴とする、前記使用に関する。
【0024】
本発明はさらに、中枢神経系への作用を示す医薬の合成のための、式Iで表される化合物の中間体としての使用に関する。
対応する式Iで表されるクロマン誘導体の製造のために、従来の反応条件下における、ウォルフ−キッシュナー(Wolff−Kishner)還元(例えば、Paradkar, M.V. et al, in J. Chem. Res., Synop. 1998, 6, 318−319)または、従来の反応条件下における貴金属触媒水素化(例えば、P.N. Rylander, Hydrogenation Methods, Best Synthetic Methods, Academic Press, 1985)により、本発明による式Iで表される化合物におけるカルボニル基を還元することができる。
ウォルフ−キッシュッナー還元または貴金属触媒水素化により、R1〜R4がHである、本発明による式Iで表される化合物から合成される(R)−(クロマン−2−イルメチル)アミンを上記の方法により、酸付加塩に転化し、そして、既知の方法(文献:EP 0 707 007)により、これを(R)−2−[5−(4−フルオロフェニル)−3−ピリジルメチルアミノメチル]クロマンに転化することが可能である。
【0025】
(クロマン−2−イルメチル)アミンは、同様に、以下の反応系列(reaction sequence)1に従って、R1〜R4がHである式IIIで表される化合物から製造することができる:
反応系列1:
【化18】
化合物 N−(4−オキソクロマン−2−イルメチル)アセトアミド(1)から開始する場合、カルボニル基を貴金属触媒で、例えばパラジウム炭素触媒(50%水湿性)を用いて水酸基に水素化し、化合物 N−(4−ヒドロキシクロマン−2−イルメチル)アセトアミド(2)を得る。アセチル基を、塩基、例えば、水酸化ナトリウムによって、切除する。酸の付加は、2−アミノメチルクロマン−4−オールの酸付加塩(3)を与える。さらなる貴金属触媒水素化は、2−アミノメチルクロマンの酸付加塩(4)を生成する。
【0026】
貴金属触媒作用による水素と鏡像的に純粋な化合物との反応、すなわち(R)−N−(4−オキソクロマン−2−イルメチル)アセトアミドとの反応は、(R)−N−(4−ヒドロキシクロマン−2−イルメチル)アセトアミドを与える。その後のアセチル基の除去は、(R)−2−アミノメチルクロマン−4−オールおよび、仕上げ処理に依存して、その塩を与える。貴金属触媒還元は、(R)−2−アミノメチルクロマンおよび、仕上げ処理に依存して、その塩を与える。(S)−N−(4−オキソクロマン−2−イルメチル)アセトアミドの反応における類似の中間体は(S)−N−(4−ヒドロキシクロマン−2−イルメチル)アセトアミドおよび(S)−2−アミノメチルクロマン−4−オールである。
【0027】
従って、本発明は、同様に、化合物
a)N−(4−ヒドロキシクロマン−2−イルメチル)アセトアミド、
b)2−アミノメチルクロマン−4−オール、
c)(R)−N−(4−ヒドロキシクロマン−2−イルメチル)アセトアミド
d)(R)−2−アミノメチルクロマン−4−オール、
e)(S)−N−(4−ヒドロキシクロマン−2−イルメチル)アセトアミド、および
f)(S)−2−アミノメチルクロマン−4−オール
に関する。
【0028】
本発明はさらに、(R)−2−[5−(4−フルオロフェニル)−3−ピリジルメチルアミノメチル]クロマンおよびその塩の合成における、上記化合物a)〜f)の使用に関する。
さらに、(R/S)−2−アミノメチルクロマンおよびその塩を、鏡像的に純粋な形で、またはラセミ体として、アミドの開裂(amide cleavage)と、その後の還元によりN−(4−オキソクロマン−2−イルメチル)アセトアミドからワンポット反応で直接、製造することが可能である。
【0029】
本明細書中、すべての温度は℃で示す。以下の例において、「従来の仕上げ処理」は、所要に応じて水を加え、所要に応じて、最終生成物の構成に依存してpHを2〜10の値に調整し、混合物を酢酸エチルまたはジクロロメタンで抽出し、相を分離し、有機相を、硫酸ナトリウムで乾燥させそして蒸発させ、および生成物を、シリカゲル上のクロマトグラフィーおよび/または結晶化により精製することを意味する。Rfはシリカゲルにおける値である。
【0030】
例1:
(1)トルエン90mlに、N−(4−ヒドロキシクロマン−2−イルメチル)アセトアミド35.1gを懸濁し、トルエン中の[Rh((S)−TolBINAP)(COD)Cl]からなる10mmol溶液1.6mlを不活性条件下で添加する。この懸濁液を、オートクレーブにおいて、100barの水素および100℃で、水素化する。12時間後、鏡像的に純粋な(>99%ee)(R)−N−(4−オキソクロマン−2−イルメチル)アセトアミドが、室温への冷却によって結晶化する。乾燥により31.04g(R)−N−(4−オキソクロマン−2−イルメチル)アセトアミドを得る。
(2)水80mlに、水酸化ナトリウム3.7gを溶解する。(R)−N−(4−オキソクロマン−2−イルメチル)アセトアミドを添加後、混合液を20時間還流する。冷却後、水相をMTBエーテル(メチルtert−ブチルエーテル)で三度抽出し、次に、その溶媒を、減圧条件下において、蒸留する。残留物を、エタノール50mlに取り込み、37%HCl4.7mlを添加する。析出した(R)−2−アミノメチルクロマン−4−オン塩酸塩をろ取し、乾燥する。収量9.55g。
【0031】
例2:
EP 0 707 007に類似する、(R)−2−[5−(4−フルオロフェニル)−3−ピリジルメチルアミノメチル]クロマンおよびその塩のさらなる合成のための、(R)−2−アミノメチルクロマン−4−オン塩酸塩からの(R)−2−アミノメチルクロマンの製造:
(R)−2−アミノメチルクロマン−4−オン塩酸塩9.55gを50℃および7barの水素で、メタノール100ml中の、5%パラジウム/炭素(50%水湿性)950mgにより水素化し、(R)−2−アミノメチルクロマンを得る。熱ろ過した溶液を50mlに蒸発させ、そして冷却し、析出生成物(R)−2−アミノメチルクロマンをろ取し、乾燥する(収量:8.04g)。
【0032】
例3:
EP 0 707 007に類似する、(R)−2−[5−(4−フルオロフェニル)−3−ピリジルメチルアミノメチル]−クロマンおよびその塩のさらなる合成のための、N−(4−オキソクロマン−2−イルメチル)アセトアミドからの(R)−2−アミノメチルクロマンの製造のための代替的な合成:
(1)70℃において、トルエン70mlに、N−(4−オキソクロマン−2−イルメチル)アセトアミド20.9gを溶解し、70℃および3barの水素で、5%パラジウム/炭素(50%水湿性)2gにより、15時間水素化する。温水素化処理溶液をろ過し、そして−10℃において、化合物(R)−N−(4−ヒドロキシクロマン−2−イルメチル)アセトアミドが結晶化する。乾燥により、(R)−N−(4−ヒドロキシクロマン−2−イルメチル)アセトアミド19.0gを得る。
(2)(R)−N−(4−ヒドロキシクロマン−2−イルメチル)アセトアミド18.99gおよび水酸化ナトリウム7.5gを、還流温度にて15時間水150ml中で熱する。次に生成物を、MTBエステルで抽出し、溶液を蒸発させ、残留物をエタノール80mlに取り込む。37%HCl10mlを添加後、(R)−2−アミノメチルクロマン−4−オールの塩酸塩が析出する。乾燥により、収量19.26gを得る。
(3)メタノール300mlに、(R)−2−アミノメチルクロマン−4−オール塩酸塩19.2gを溶解し、50℃および7barで、5%パラジウム/炭素(50%水湿性)2gにより、水素化する。ろ過およびそのろ液の蒸発後、(R)−2−アミノメチルクロマンが結晶化する(収量15.5g)。
【0033】
例4:
EP 0 707 007に類似する、次の(R)−2−[5−(4−フルオロフェニル)−3−ピリジルメチルアミノメチル]クロマンおよびその塩のさらなる合成のための、N−(4−オキソクロマン−2−イルメチル)アセトアミドからの(R)−2−アミノメチルクロマンの製造のためのワンポット合成:
5.8MのHCl100mlを、N−(4−オキソクロマン−2−イルメチル)アセトアミドおよび5%パラジウム/炭素(50%水湿性)1.0gに添加し、混合液を、オートクレーブにおいて、110℃で24時間加熱する。次に、混合液を50℃に冷却し、3barの水素を注入する。16時間後、水素化は終了し、ろ過および結晶化後、(R)−2−アミノメチルクロマン4.1gが単離される。
Claims (10)
- 式Iで表される化合物の鏡像異性体。
- a)2−アミノメチル−4−クロマノン
b)(R)−2−アミノメチル−4−クロマノン
c)(S)−2−アミノメチル−4−クロマノン
である、請求項1に記載の式Iで表される化合物およびこれらの塩。 - 触媒が、遷移金属錯体であることを特徴とする、請求項4に記載の式Iで表されるクロマノン誘導体の製造方法。
- 触媒が、ロジウム、イリジウム、ルテニウムおよびパラジウムからなる群から選択される金属を含有する遷移金属錯体であることを特徴とする、請求項4に記載の式Iで表されるクロマノン誘導体の製造方法。
- 触媒が、遷移金属がキラルジホスフィン配位子と錯体形成している遷移金属錯体であることを特徴とする、請求項4に記載の式Iで表されるクロマノン誘導体の製造方法。
- 医薬の合成のための中間体としての、請求項1に記載の式Iで表される化合物の使用。
- 中枢神経系への作用を有する医薬の合成のための中間体としての、請求項1に記載の式Iで表される化合物の使用。
- (R)−2−[5−(4−フルオロフェニル)−3−ピリジルメチルアミノメチル]クロマンおよびその塩の合成における、請求項1に記載の式Iで表される化合物の使用であって、
a)式II
で表される化合物を非ラセミキラル触媒の補助により水素化し、式III
で表される化合物を得ること、
b)式IIIa
で表される鏡像的に純粋な(R)−体化合物を、生成された式IIIで表される(R)−体および(S)−体化合物の鏡像的に濃縮された混合物から、結晶化により得ること、
c)R1〜R6が上記定義と同様である式IIIaで表される生成された(R)−体化合物から基R6を除去し、式I
で表される鏡像的に純粋な化合物またはこの化合物の塩を得ること、
d)R1〜R4がHである式Iで表される鏡像的に純粋な(R)−体化合物を通常の方法で還元し、(R)−アミノメチルクロマンを得ること、
e)生成された(R)−(クロマン−2−イルメチル)アミンを、その酸付加塩に転化し、および既知の方法により、その酸付加塩を、(R)−2−[5−(4−フルオロフェニル)−3−ピリジルメチルアミノメチル]クロマンおよび随意的に、その酸付加塩に転化すること、また、鏡像的に濃縮された(R,S)−混合物からの(R)−鏡像異性体の単離を行うことが、工程c)またはd)後の結晶化によっても可能であることを特徴とする、前記使用。
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