JP2004506775A - トリアリールメタン染料 - Google Patents
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Abstract
本発明は式I(式中、R1及びR2は互いに無関係にメチル、エチル又はヒドロキシエチルを表し、Qは場合により置換されたフェニル又はナフチルを表し、かつA( − )は等価のアニオンを表す)のトリアリールメタン染料に関する。該トリアリールメタン染料は発癌性のミヒラーのケトンを分離しない。
Description
【0001】
本発明は、トリアリールメタン染料、その製造方法及び中間生成物並びにトリアリールメタン染料の使用に関する。
【0002】
トリアリールメタン染料は広い範囲において紙用染料、印刷インキ、ボールペン用ペースト等の製造のために使用される。名称“ビクトリアブルー”としてアルキルアミノ及び/又はアリールアミノ置換されたナフチル基を有し、かつ変色しないブリリアントブルーの顔料の製造のための及び紙繊維の染色のために用いられるカチオン性トリアリールメタン染料のグループが知られている。ビクトリアブルー染料の構造を以下に示す:
【0003】
【化8】
【0004】
[式中、Raはメチル、エチル又はフェニルを表し、Rbは水素又はメチルを表し、かつA( − )は等価のアニオンを表す]。
【0005】
ビクトリアブルー染料の調製は、特に製造限定的に又は加水分解に基づいて貯蔵時、特に高温時に微量の以下に示される式
【0006】
【化9】
【0007】
のミヒラーのケトンを含有することがある。
【0008】
より新しい調査は、ミヒラーのケトンは毒性学的に懸念されるべきであり、特に発癌特性を有することを示している。従って製造時にミヒラーのケトンでの汚染の危険がなく、貯蔵時に、またより高められた温度及び空気湿気の条件下にもミヒラーのケトンが分離しないトリアリールメタン染料への要求が存在する。
【0009】
WO92/04416号は前記の問題の解決のために、ジメチルアミノフェニル基の少なくとも1つのメチル基を別のアルキル基、アラルキル基又はアリール基によって置き換えることを提案している。これは、前記のように特に満足な染料特性を有するが、該染料の溶解特性はメチル基の交換によって大きく変化するトリアリールメタン染料を得ることができる。このことは、WO92/04416号で提案される染料を印刷インキ、ボールペン用ペーストにおいて及び紙繊維の染色のために、導入される処方をより大きく適合させることなくビクトリアブルー染料又は別の従来使用されるトリアリールメタン染料を使用できない点で欠点である。
【0010】
従って本発明の課題は、製造時にミヒラーのケトンを副産物として形成せず、かつ/又は貯蔵時に、特に高められた温度及び湿度においてミヒラーのケトンを分離せず、かつその応用技術的特性、例えば溶解特性がジメチルアミノフェニル基を有する相応の染料のそれと類似しているトリアリールメタン染料を調製することである。
【0011】
前記課題は、式I又はII
【0012】
【化10】
【0013】
[式中、
R1及びR2は互いに無関係にメチル、エチル又はヒドロキシエチルを表し、
Qはメチル、塩素、アミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N−エチル−N−メチルアミノ、N−メチル−N−フェニルアミノ、N−エチル−N−フェニルアミノ、フェニルアミノ、ジフェニルアミノ、ヒドロキシ、メトキシ及びヒドロキシスルホニルから選択される1つ又は2つの置換基を有してよいフェニル又はナフチルを表し、
A( − )は等価のアニオンを表し、かつ
Xはヒドロキシ又はアミノを表す]のトリアリールメタン染料によって解決される。
【0014】
Qは有利には式III又はIV
【0015】
【化11】
【0016】
[式中、R3及びR4は互いに無関係に水素、メチル、エチル又はフェニルを表す]の基を表す。
【0017】
特に有利にはQは式V
【0018】
【化12】
【0019】
の基を表す。
【0020】
殆どの場合に、R1及びR2が同一であることが有利である。
【0021】
A( − )は等価の無機酸又は有機酸のアニオンを表す。例として、ハロゲン化物、例えば塩化物又は臭化物;硫酸塩、リン酸塩、カルボン酸塩、例えばギ酸塩、酢酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ミリスチン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、アジピン酸塩、オレイン酸塩、安息香酸塩、フタル酸塩、イソフタル酸塩、テレフタル酸塩、ナフトエ酸塩;アルキルスルホン酸塩、アリールスルホン酸塩又はアルキルアリールスルホン酸塩、例えばメタンスルホン酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩;リン酸のモノアルキルエステル及びジアルキルエステルのアニオン又はN−オレイルサルコシンのアニオンが挙げられる。
【0022】
式Iのトリアリールメタン染料は慣用のように、Xが殆どの場合に錯体の無機酸、例えばリンモリブデン酸又はリンタングステン酸のアニオンを表すレーキに変換できる。
【0023】
式Iのトリアリールメタン染料は種々のように、例えば式Ia
【0024】
【化13】
【0025】
の白色化合物をアニオン源の存在下に酸化剤で酸化させることによって製造できる。適当な酸化剤は、例えば重金属含有の無機酸化剤、例えばマンガン(IV)酸化物又はジクロム酸塩、並びにクロラニルである。有利な酸化剤は更に過酸化水素、過酸化水素遊離化合物、有機ヒドロペルオキシド又は過炭酸であり、その際、前記の化合物は有利にはポルフィリン、テトラアザ[14]アヌレン、ナフタロシアニン又はテトラアザシクロテトラデカンのクラスからなる酸素転移触媒(Sauerstoff−uebertragenden Katalysator)が使用される(EP−A−0568806号を参照のこと)。他の有利な酸化剤は分子酸素であり、その際、本願では一般に以下に詳細に示される酸素活性化する重金属含有触媒、特に鉄及び/又はコバルト含有触媒及びレドックス媒介物質を一緒に使用する。
【0026】
選択的に式Iのトリアリールメタン染料は式IIの色素塩基と酸HAとの反応によって得ることができる。
【0027】
Qが式III又はIVの基を表す式Iのトリアリールメタン染料は有利には、式VI
【0028】
【化14】
【0029】
のN−ヒドロキシエチルアニリンとホルムアルデヒドとを反応させて式VII
【0030】
【化15】
【0031】
の4,4′−ビス(ヒドロキシエチルアミノ)ジフェニルメタンにし、かつ4,4′−ビス(ヒドロキシエチルアミノ)ジフェニルメタンVIIを式VIII又はIX
【0032】
【化16】
【0033】
のアミノ芳香族化合物及びアニオン源の存在下に酸化剤で処理し、その際、式Iのトリアリールメタン染料が得られる方法によって得られる。これは場合によりアルカリ金属水酸化物又はアンモニアで式IIのトリアリールメタン染料に変換される。式VI乃至IXにおいて、基R1、R2、R3及びR4は既に示した意味を有する。
【0034】
ホルムアルデヒドは適宜に慣用のオリゴマー形で、例えばメタホルムアルデヒド又はパラホルムアルデヒドで、又は水溶液として使用される。式VIのN−ヒドロキシエチルアニリンとホルムアルデヒドとの反応は適宜に適当な溶剤、例えば酢酸、メタノール、エタノール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、クロロホルム、トルエン、ギ酸、テトラヒドロフラン、ジオキサン、n−ブチルエーテル、安息香酸メチルエステル、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、ジメトキシエタン又はエチルアセテート中で行われる。反応は、有利には酸性触媒下で行われ、その際、触媒として、例えば少量の濃硫酸、スルファニル酸、p−トルエンスルホン酸などが適当である。式VIIの4,4′−ビス(ヒドロキシエチルアミノ)ジフェニルメタンは所望であれば、慣用の方法により単離できる。しかしながら有利には得られる溶液は後続の酸化/縮合反応のために直接使用して、式Iのトリアリールメタン染料にすることができる。このための酸化剤として、例えば二酸化マンガン又はクロラニルが適当である。
【0035】
特に有利には酸化剤として分子酸素を酸素ガス又は酸素含有ガス混合物、例えば特に空気の形で使用する。酸素による酸化は、酸素活性化する重金属含有触媒及びレドックス媒介物質の存在下に行われる。
【0036】
酸化のための溶剤として、前記の(酢酸が特に有利である)同時にアニオン源として用いられる溶剤が適当である。別の溶剤の使用の際に、アニオン源として酢酸又はギ酸の添加が推奨される。
【0037】
レドックス媒介物質として、酸化された形及び還元された形で存在してよい化合物が適当である。酸化された形から還元された形への移行のためのレドックス能は有利には標準水素電極に対して0〜1.0ボルトの範囲にあるべきである。レドックス媒介物質として、特にベンゾキノン又はフェナントレンキノンが適当である。有利なレドックス媒介物質はF、Cl、Br又はCNで置換されたベンゾキノン又はNO2で置換されたフェナントレンキノンである。特定の例として、例えばテトラフルオロ−1,4−ベンゾキノン、テトラクロロ−1,4−ベンゾキノン、テトラブロム−1,4−ベンゾキノン、ジクロロジシアン−1,4−ベンゾキノン又はテトラシアン−1,4−ベンゾキノン、2−ニトロフェナントレンキノン、2,7−ジニトロフェナントレンキノン又は4,5−ジニトロフェナントレンキノン、テトラ−クロロ−1,2−ベンゾキノン又はテトラブロム−1,2−ベンゾキノンが挙げられる。特に有利にはテトラクロロ−1,4−ベンゾキノン又はテトラブロム−1,4−ベンゾキノンを使用する。これらのキノンはそれ自体で又はヒドロキノンの形で使用できる。ニトロフェナントレンキノン並びにハロゲンキノンは純粋形又は合成により生じる混合物として使用してよい。
【0038】
レドックス媒介物質を、4,4′−ビス(ヒドロキシエチルアミノ)ジフェニルメタンVIIに対して、有利には0.1〜15モル%、特に1〜10モル%の量で使用する。
【0039】
酸素活性化する重金属含有触媒は、遷移金属、有利には鉄又はコバルトの、有利には多価の配位子及び平坦な配置を有する錯体である。配位子のなかでも、テトラアザ[14]アヌレン又は2−ヒドロキシベンズアルデヒドとジアミンとのアゾメチンが特に有利である。
【0040】
有利なテトラアザアヌレン錯体は以下の一般構造を有する:
【0041】
【化17】
【0042】
[式中、
MはFe又はCoを表し、
Ra及びRbは水素、C1〜C6−アルキル又はC6〜C14−アリール、特に水素を表し、かつAはそれぞれ基Aを有する炭素原子と一緒になって芳香環、例えばベンゼン環又は複素環、例えばピロール環を形成する二価の基を表す]。前記の基は基、メチル及び塩素を有していてよい。
【0043】
Rcは水素、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ、アリールアゾ、ヒドロキシ、COOR′(R′=例えばC1〜C6−アルキル、C6〜C10−アリール又はC7〜C14−アラルキル)、4−ピリジニル又はN−ピリジニオを表す。
【0044】
鉄−5,14−ジヒドロジベンゾ[b,i][1,4,8,11]テトラアザシクロテトラデシネートは最も有利である。
【0045】
本発明による染料の製造のために類似に引き合いに出すことができる接触酸化によるトリアリールメタン染料の製造方法はDE−AS2334918号並びにDE−PS2152703号に記載され、全内容が記載されたものとする。
【0046】
更に本発明は、少なくとも1つの式Iのカチオン性のトリアリールメタン染料又は式IIの色素塩基並びにビヒクル及び場合によりバインダー及び場合により他の慣用の助剤、例えば分散剤又は増粘剤を含有する染料調製物に関する。該染料調製物は、例えば紙繊維の染色のため、スタンプ台インキ、プリンタ及びタイプライターのためのインクリボン、例えば特に熱転写インクリボン又はタイプライター又はインパクトプリンタのためのインクリボン;印刷インキ、特に凹版印刷、スクリーン印刷又はオフセット印刷のための印刷インキ又は記録液、例えばボールペンのためのペーストインキとして使用できる。
【0047】
適当なビヒクルは、とりわけ親油性溶剤、例えば油、例えばナタネ油、ヒマシ油又はダイズ油;脂肪、脂肪酸、例えばオレイン酸;芳香族炭化水素、例えばトルエン、キシレン、クロロベンゼン;脂肪族炭化水素、例えばベンジン;アルコール、例えばベンジルアルコール、プロパノール、イソブタノール;エーテル、例えばテトラヒドロフラン;ハロゲン化炭化水素、例えば塩化メチレン;ケトン、例えばメチルエチルケトン、クロロペンタノン、シクロヘキサノン;グリコール、グリコールエーテル又はポリグリコールである。
【0048】
更に室温で固体のビヒクル、特にワックス、例えばカンデリラワックス、カルナウバワックス、パラフィン又は熱可塑性樹脂が適当である。
【0049】
バインダーとして、例えば天然の変性又は合成された樹脂、セルロースエステル、例えばエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース;ポリビニルブチレート、ポリビニルアセテート、セルロースプロピオネートなどが適当である。
【0050】
適当な分散剤は、例えばソルビタン脂肪酸エステルである。
【0051】
本発明によるトリアリールメタン染料は所望の色調を獲得するために別の染料又は顔料とも混合してよい。
【0052】
染料調製物は、熱転写インクリボンの製造のためにシート状の担体などに施与されてよい。タイプライター及びインパクトプリンタのためのインクリボンの製造のために、テキスタイル担体、例えばナイロンバンドに染料調製物を染み込ませてよい。
【0053】
式Iのトリアリールメタン染料は更に紙をパルプで染着及び色直しするために適当である。パルプ染着のために、前記染料を一般に液体配合物において製紙の際に水性繊維パルプに添加する。
【0054】
本発明を以下の実施例によって詳細に具体的に示す(全ての部は質量部である):
実施例
例1
340部のN−ヒドロキシエチル−N−エチルアニリン、329部の酢酸及び2部のスルファニル酸からなる混合物に、撹拌下に40〜70℃において111部の30%のホルマリン溶液を滴加する。反応混合物を引き続き更に1時間65〜70℃で保持する。35℃に冷却された反応溶液に、325部の酢酸、231部のプロピレングリコール、231部のN−フェニル−1−ナフチルアミン、5部のクロラニル及び9部のジヒドロジベンゾテトラアザ[14]アヌレンのFe−錯体(水湿気;47%)を添加し、かつ該混合物を40〜50℃で激しく撹拌しながら空気でガス処理する。引き続き該溶液を澄明に濾過する。1480部の濃縮された、式I(R1=R2=エチル、A( − )=アセテート)の染料の青色溶液が形成する。610nmでのエタノール中での吸光極大は96%である。染料溶液を直接又は水で希釈して、パルプでの紙の染着のために使用できる。
【0055】
例2
1500部の水及び427部の50%のアルカリ溶液の溶液に、撹拌下に50〜70℃において600部の例1の染料溶液を滴加する。懸濁液が形成し、これを50〜70℃で6時間保持する。沈殿した色素塩基を濾過分離し、かつ水で中性的に洗浄する。収率は乾燥後に223部である。色素塩基はボールペン用ペーストの製造のために、かつトルエン−凹版印刷インキの着色のために適当である。
【0056】
例3
728部の水中に165部の例2の色素塩基を懸濁し、かつ撹拌下に20〜35℃において38部の32%の塩酸を2時間にわたり添加する。該懸濁液を30〜40℃において6時間保持する。濾過及び乾燥の後に、181部の式I(R1=R2=エチル、A( − )=クロリド)の染料が得られる。染料は、とりわけ溶剤含有インキの製造のために適当である。
【0057】
例4
288部の例2の色素塩基を400gのフェニルグリコール、100gのベンジルアルコール及び170gのオレイン酸中で50〜70℃において撹拌下に溶解させる。式I(R1=R2=エチル、A( − )=オレエート)の染料の、ボールペン用ペーストの製造のために及びトルエン−凹版印刷インキの着色のために使用できる溶液が形成する。オレイン酸の代わりに、N−オレイルサルコシン又はリン酸のモノ−/ジ−2−エチルヘキシルエステルを使用してよい。
【0058】
例5
311部のN−ヒドロキシエチル−N−メチルアニリン、680部の酢酸、33部のパラホルムアルデヒド及び2部のスルファニル酸からなる混合物を撹拌下に40℃に加熱する。開始する縮合によって温度は65〜70℃に上昇する。該反応混合物を引き続き更に1時間65〜75℃で保持する。35℃に冷却された反応混合物に、224部のプロピレングリコール、231部のN−フェニル−1−ナフチルアミン、5部のクロラニル及び9部のジヒドロジベンゾテトラアザ[14]アヌレンのFe−錯体(水湿気;47%)を添加し、かつ該混合物を40〜50℃において激しい撹拌下に空気でガス処理する。751部の濃縮された、式I(R1=R2=メチル、A( − )=アセテート)の染料の青色溶液が形成する。604nmでのエタノール中での吸光極大は96%である。該染料溶液は直接、パルプでの紙の染着のために使用できる。
【0059】
例6
32.8g(0.15モル)のN−フェニル−1−ナフチルアミン及び56.1g(0.15モル)の4,4′−ビス[ジ−(2−ヒドロキシエチル)−アミノ]ジフェニルメタンを150gの酢酸及び30gの1,2−プロパンジオール中に100℃において溶解させる。該溶液を44〜46℃に冷却した後に、1.5gのクロラニル及び1.5gの鉄−5,14−ジヒドロジベンゾ[b,i][5,9,14,18]テトラアザ[14]アヌレンを添加する。引き続き該溶液を、3.4lが吸収されるまで酸素でガス処理する。深青色の溶液を室温に冷却し、かつ澄明に濾過する。270gの染料溶液が得られた。
本発明は、トリアリールメタン染料、その製造方法及び中間生成物並びにトリアリールメタン染料の使用に関する。
【0002】
トリアリールメタン染料は広い範囲において紙用染料、印刷インキ、ボールペン用ペースト等の製造のために使用される。名称“ビクトリアブルー”としてアルキルアミノ及び/又はアリールアミノ置換されたナフチル基を有し、かつ変色しないブリリアントブルーの顔料の製造のための及び紙繊維の染色のために用いられるカチオン性トリアリールメタン染料のグループが知られている。ビクトリアブルー染料の構造を以下に示す:
【0003】
【化8】
【0004】
[式中、Raはメチル、エチル又はフェニルを表し、Rbは水素又はメチルを表し、かつA( − )は等価のアニオンを表す]。
【0005】
ビクトリアブルー染料の調製は、特に製造限定的に又は加水分解に基づいて貯蔵時、特に高温時に微量の以下に示される式
【0006】
【化9】
【0007】
のミヒラーのケトンを含有することがある。
【0008】
より新しい調査は、ミヒラーのケトンは毒性学的に懸念されるべきであり、特に発癌特性を有することを示している。従って製造時にミヒラーのケトンでの汚染の危険がなく、貯蔵時に、またより高められた温度及び空気湿気の条件下にもミヒラーのケトンが分離しないトリアリールメタン染料への要求が存在する。
【0009】
WO92/04416号は前記の問題の解決のために、ジメチルアミノフェニル基の少なくとも1つのメチル基を別のアルキル基、アラルキル基又はアリール基によって置き換えることを提案している。これは、前記のように特に満足な染料特性を有するが、該染料の溶解特性はメチル基の交換によって大きく変化するトリアリールメタン染料を得ることができる。このことは、WO92/04416号で提案される染料を印刷インキ、ボールペン用ペーストにおいて及び紙繊維の染色のために、導入される処方をより大きく適合させることなくビクトリアブルー染料又は別の従来使用されるトリアリールメタン染料を使用できない点で欠点である。
【0010】
従って本発明の課題は、製造時にミヒラーのケトンを副産物として形成せず、かつ/又は貯蔵時に、特に高められた温度及び湿度においてミヒラーのケトンを分離せず、かつその応用技術的特性、例えば溶解特性がジメチルアミノフェニル基を有する相応の染料のそれと類似しているトリアリールメタン染料を調製することである。
【0011】
前記課題は、式I又はII
【0012】
【化10】
【0013】
[式中、
R1及びR2は互いに無関係にメチル、エチル又はヒドロキシエチルを表し、
Qはメチル、塩素、アミノ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N−エチル−N−メチルアミノ、N−メチル−N−フェニルアミノ、N−エチル−N−フェニルアミノ、フェニルアミノ、ジフェニルアミノ、ヒドロキシ、メトキシ及びヒドロキシスルホニルから選択される1つ又は2つの置換基を有してよいフェニル又はナフチルを表し、
A( − )は等価のアニオンを表し、かつ
Xはヒドロキシ又はアミノを表す]のトリアリールメタン染料によって解決される。
【0014】
Qは有利には式III又はIV
【0015】
【化11】
【0016】
[式中、R3及びR4は互いに無関係に水素、メチル、エチル又はフェニルを表す]の基を表す。
【0017】
特に有利にはQは式V
【0018】
【化12】
【0019】
の基を表す。
【0020】
殆どの場合に、R1及びR2が同一であることが有利である。
【0021】
A( − )は等価の無機酸又は有機酸のアニオンを表す。例として、ハロゲン化物、例えば塩化物又は臭化物;硫酸塩、リン酸塩、カルボン酸塩、例えばギ酸塩、酢酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ミリスチン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、アジピン酸塩、オレイン酸塩、安息香酸塩、フタル酸塩、イソフタル酸塩、テレフタル酸塩、ナフトエ酸塩;アルキルスルホン酸塩、アリールスルホン酸塩又はアルキルアリールスルホン酸塩、例えばメタンスルホン酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩;リン酸のモノアルキルエステル及びジアルキルエステルのアニオン又はN−オレイルサルコシンのアニオンが挙げられる。
【0022】
式Iのトリアリールメタン染料は慣用のように、Xが殆どの場合に錯体の無機酸、例えばリンモリブデン酸又はリンタングステン酸のアニオンを表すレーキに変換できる。
【0023】
式Iのトリアリールメタン染料は種々のように、例えば式Ia
【0024】
【化13】
【0025】
の白色化合物をアニオン源の存在下に酸化剤で酸化させることによって製造できる。適当な酸化剤は、例えば重金属含有の無機酸化剤、例えばマンガン(IV)酸化物又はジクロム酸塩、並びにクロラニルである。有利な酸化剤は更に過酸化水素、過酸化水素遊離化合物、有機ヒドロペルオキシド又は過炭酸であり、その際、前記の化合物は有利にはポルフィリン、テトラアザ[14]アヌレン、ナフタロシアニン又はテトラアザシクロテトラデカンのクラスからなる酸素転移触媒(Sauerstoff−uebertragenden Katalysator)が使用される(EP−A−0568806号を参照のこと)。他の有利な酸化剤は分子酸素であり、その際、本願では一般に以下に詳細に示される酸素活性化する重金属含有触媒、特に鉄及び/又はコバルト含有触媒及びレドックス媒介物質を一緒に使用する。
【0026】
選択的に式Iのトリアリールメタン染料は式IIの色素塩基と酸HAとの反応によって得ることができる。
【0027】
Qが式III又はIVの基を表す式Iのトリアリールメタン染料は有利には、式VI
【0028】
【化14】
【0029】
のN−ヒドロキシエチルアニリンとホルムアルデヒドとを反応させて式VII
【0030】
【化15】
【0031】
の4,4′−ビス(ヒドロキシエチルアミノ)ジフェニルメタンにし、かつ4,4′−ビス(ヒドロキシエチルアミノ)ジフェニルメタンVIIを式VIII又はIX
【0032】
【化16】
【0033】
のアミノ芳香族化合物及びアニオン源の存在下に酸化剤で処理し、その際、式Iのトリアリールメタン染料が得られる方法によって得られる。これは場合によりアルカリ金属水酸化物又はアンモニアで式IIのトリアリールメタン染料に変換される。式VI乃至IXにおいて、基R1、R2、R3及びR4は既に示した意味を有する。
【0034】
ホルムアルデヒドは適宜に慣用のオリゴマー形で、例えばメタホルムアルデヒド又はパラホルムアルデヒドで、又は水溶液として使用される。式VIのN−ヒドロキシエチルアニリンとホルムアルデヒドとの反応は適宜に適当な溶剤、例えば酢酸、メタノール、エタノール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、クロロホルム、トルエン、ギ酸、テトラヒドロフラン、ジオキサン、n−ブチルエーテル、安息香酸メチルエステル、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、ジメトキシエタン又はエチルアセテート中で行われる。反応は、有利には酸性触媒下で行われ、その際、触媒として、例えば少量の濃硫酸、スルファニル酸、p−トルエンスルホン酸などが適当である。式VIIの4,4′−ビス(ヒドロキシエチルアミノ)ジフェニルメタンは所望であれば、慣用の方法により単離できる。しかしながら有利には得られる溶液は後続の酸化/縮合反応のために直接使用して、式Iのトリアリールメタン染料にすることができる。このための酸化剤として、例えば二酸化マンガン又はクロラニルが適当である。
【0035】
特に有利には酸化剤として分子酸素を酸素ガス又は酸素含有ガス混合物、例えば特に空気の形で使用する。酸素による酸化は、酸素活性化する重金属含有触媒及びレドックス媒介物質の存在下に行われる。
【0036】
酸化のための溶剤として、前記の(酢酸が特に有利である)同時にアニオン源として用いられる溶剤が適当である。別の溶剤の使用の際に、アニオン源として酢酸又はギ酸の添加が推奨される。
【0037】
レドックス媒介物質として、酸化された形及び還元された形で存在してよい化合物が適当である。酸化された形から還元された形への移行のためのレドックス能は有利には標準水素電極に対して0〜1.0ボルトの範囲にあるべきである。レドックス媒介物質として、特にベンゾキノン又はフェナントレンキノンが適当である。有利なレドックス媒介物質はF、Cl、Br又はCNで置換されたベンゾキノン又はNO2で置換されたフェナントレンキノンである。特定の例として、例えばテトラフルオロ−1,4−ベンゾキノン、テトラクロロ−1,4−ベンゾキノン、テトラブロム−1,4−ベンゾキノン、ジクロロジシアン−1,4−ベンゾキノン又はテトラシアン−1,4−ベンゾキノン、2−ニトロフェナントレンキノン、2,7−ジニトロフェナントレンキノン又は4,5−ジニトロフェナントレンキノン、テトラ−クロロ−1,2−ベンゾキノン又はテトラブロム−1,2−ベンゾキノンが挙げられる。特に有利にはテトラクロロ−1,4−ベンゾキノン又はテトラブロム−1,4−ベンゾキノンを使用する。これらのキノンはそれ自体で又はヒドロキノンの形で使用できる。ニトロフェナントレンキノン並びにハロゲンキノンは純粋形又は合成により生じる混合物として使用してよい。
【0038】
レドックス媒介物質を、4,4′−ビス(ヒドロキシエチルアミノ)ジフェニルメタンVIIに対して、有利には0.1〜15モル%、特に1〜10モル%の量で使用する。
【0039】
酸素活性化する重金属含有触媒は、遷移金属、有利には鉄又はコバルトの、有利には多価の配位子及び平坦な配置を有する錯体である。配位子のなかでも、テトラアザ[14]アヌレン又は2−ヒドロキシベンズアルデヒドとジアミンとのアゾメチンが特に有利である。
【0040】
有利なテトラアザアヌレン錯体は以下の一般構造を有する:
【0041】
【化17】
【0042】
[式中、
MはFe又はCoを表し、
Ra及びRbは水素、C1〜C6−アルキル又はC6〜C14−アリール、特に水素を表し、かつAはそれぞれ基Aを有する炭素原子と一緒になって芳香環、例えばベンゼン環又は複素環、例えばピロール環を形成する二価の基を表す]。前記の基は基、メチル及び塩素を有していてよい。
【0043】
Rcは水素、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ、アリールアゾ、ヒドロキシ、COOR′(R′=例えばC1〜C6−アルキル、C6〜C10−アリール又はC7〜C14−アラルキル)、4−ピリジニル又はN−ピリジニオを表す。
【0044】
鉄−5,14−ジヒドロジベンゾ[b,i][1,4,8,11]テトラアザシクロテトラデシネートは最も有利である。
【0045】
本発明による染料の製造のために類似に引き合いに出すことができる接触酸化によるトリアリールメタン染料の製造方法はDE−AS2334918号並びにDE−PS2152703号に記載され、全内容が記載されたものとする。
【0046】
更に本発明は、少なくとも1つの式Iのカチオン性のトリアリールメタン染料又は式IIの色素塩基並びにビヒクル及び場合によりバインダー及び場合により他の慣用の助剤、例えば分散剤又は増粘剤を含有する染料調製物に関する。該染料調製物は、例えば紙繊維の染色のため、スタンプ台インキ、プリンタ及びタイプライターのためのインクリボン、例えば特に熱転写インクリボン又はタイプライター又はインパクトプリンタのためのインクリボン;印刷インキ、特に凹版印刷、スクリーン印刷又はオフセット印刷のための印刷インキ又は記録液、例えばボールペンのためのペーストインキとして使用できる。
【0047】
適当なビヒクルは、とりわけ親油性溶剤、例えば油、例えばナタネ油、ヒマシ油又はダイズ油;脂肪、脂肪酸、例えばオレイン酸;芳香族炭化水素、例えばトルエン、キシレン、クロロベンゼン;脂肪族炭化水素、例えばベンジン;アルコール、例えばベンジルアルコール、プロパノール、イソブタノール;エーテル、例えばテトラヒドロフラン;ハロゲン化炭化水素、例えば塩化メチレン;ケトン、例えばメチルエチルケトン、クロロペンタノン、シクロヘキサノン;グリコール、グリコールエーテル又はポリグリコールである。
【0048】
更に室温で固体のビヒクル、特にワックス、例えばカンデリラワックス、カルナウバワックス、パラフィン又は熱可塑性樹脂が適当である。
【0049】
バインダーとして、例えば天然の変性又は合成された樹脂、セルロースエステル、例えばエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース;ポリビニルブチレート、ポリビニルアセテート、セルロースプロピオネートなどが適当である。
【0050】
適当な分散剤は、例えばソルビタン脂肪酸エステルである。
【0051】
本発明によるトリアリールメタン染料は所望の色調を獲得するために別の染料又は顔料とも混合してよい。
【0052】
染料調製物は、熱転写インクリボンの製造のためにシート状の担体などに施与されてよい。タイプライター及びインパクトプリンタのためのインクリボンの製造のために、テキスタイル担体、例えばナイロンバンドに染料調製物を染み込ませてよい。
【0053】
式Iのトリアリールメタン染料は更に紙をパルプで染着及び色直しするために適当である。パルプ染着のために、前記染料を一般に液体配合物において製紙の際に水性繊維パルプに添加する。
【0054】
本発明を以下の実施例によって詳細に具体的に示す(全ての部は質量部である):
実施例
例1
340部のN−ヒドロキシエチル−N−エチルアニリン、329部の酢酸及び2部のスルファニル酸からなる混合物に、撹拌下に40〜70℃において111部の30%のホルマリン溶液を滴加する。反応混合物を引き続き更に1時間65〜70℃で保持する。35℃に冷却された反応溶液に、325部の酢酸、231部のプロピレングリコール、231部のN−フェニル−1−ナフチルアミン、5部のクロラニル及び9部のジヒドロジベンゾテトラアザ[14]アヌレンのFe−錯体(水湿気;47%)を添加し、かつ該混合物を40〜50℃で激しく撹拌しながら空気でガス処理する。引き続き該溶液を澄明に濾過する。1480部の濃縮された、式I(R1=R2=エチル、A( − )=アセテート)の染料の青色溶液が形成する。610nmでのエタノール中での吸光極大は96%である。染料溶液を直接又は水で希釈して、パルプでの紙の染着のために使用できる。
【0055】
例2
1500部の水及び427部の50%のアルカリ溶液の溶液に、撹拌下に50〜70℃において600部の例1の染料溶液を滴加する。懸濁液が形成し、これを50〜70℃で6時間保持する。沈殿した色素塩基を濾過分離し、かつ水で中性的に洗浄する。収率は乾燥後に223部である。色素塩基はボールペン用ペーストの製造のために、かつトルエン−凹版印刷インキの着色のために適当である。
【0056】
例3
728部の水中に165部の例2の色素塩基を懸濁し、かつ撹拌下に20〜35℃において38部の32%の塩酸を2時間にわたり添加する。該懸濁液を30〜40℃において6時間保持する。濾過及び乾燥の後に、181部の式I(R1=R2=エチル、A( − )=クロリド)の染料が得られる。染料は、とりわけ溶剤含有インキの製造のために適当である。
【0057】
例4
288部の例2の色素塩基を400gのフェニルグリコール、100gのベンジルアルコール及び170gのオレイン酸中で50〜70℃において撹拌下に溶解させる。式I(R1=R2=エチル、A( − )=オレエート)の染料の、ボールペン用ペーストの製造のために及びトルエン−凹版印刷インキの着色のために使用できる溶液が形成する。オレイン酸の代わりに、N−オレイルサルコシン又はリン酸のモノ−/ジ−2−エチルヘキシルエステルを使用してよい。
【0058】
例5
311部のN−ヒドロキシエチル−N−メチルアニリン、680部の酢酸、33部のパラホルムアルデヒド及び2部のスルファニル酸からなる混合物を撹拌下に40℃に加熱する。開始する縮合によって温度は65〜70℃に上昇する。該反応混合物を引き続き更に1時間65〜75℃で保持する。35℃に冷却された反応混合物に、224部のプロピレングリコール、231部のN−フェニル−1−ナフチルアミン、5部のクロラニル及び9部のジヒドロジベンゾテトラアザ[14]アヌレンのFe−錯体(水湿気;47%)を添加し、かつ該混合物を40〜50℃において激しい撹拌下に空気でガス処理する。751部の濃縮された、式I(R1=R2=メチル、A( − )=アセテート)の染料の青色溶液が形成する。604nmでのエタノール中での吸光極大は96%である。該染料溶液は直接、パルプでの紙の染着のために使用できる。
【0059】
例6
32.8g(0.15モル)のN−フェニル−1−ナフチルアミン及び56.1g(0.15モル)の4,4′−ビス[ジ−(2−ヒドロキシエチル)−アミノ]ジフェニルメタンを150gの酢酸及び30gの1,2−プロパンジオール中に100℃において溶解させる。該溶液を44〜46℃に冷却した後に、1.5gのクロラニル及び1.5gの鉄−5,14−ジヒドロジベンゾ[b,i][5,9,14,18]テトラアザ[14]アヌレンを添加する。引き続き該溶液を、3.4lが吸収されるまで酸素でガス処理する。深青色の溶液を室温に冷却し、かつ澄明に濾過する。270gの染料溶液が得られた。
Claims (8)
- 酸化剤が分子酸素であり、かつ酸素活性化する重金属含有の触媒及びレドックス媒介物質の存在下に処理を行う、請求項4記載の方法。
- 少なくとも1つの請求項1記載の式I又はIIのトリアリールメタン染料及び少なくとも1つのビヒクルを含有する着色剤調製物。
- 紙繊維の染色又はインクリボン、スタンプ台インキ、印刷インキ及び記録液の製造のための、請求項1から3までのいずれか1項記載の式I又はIIのトリアリールメタン染料の使用。
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