JP2004506756A - メルカプト官能性光開始剤を用いた接着性ポリアクリレートの製造方法 - Google Patents

メルカプト官能性光開始剤を用いた接着性ポリアクリレートの製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は接着性ポリアクリレートをラジカル重合で製造する方法に関する。前記方法は、式(I)および/または(II)で表されるメルカプト官能性光開始剤を単量体混合物もしくは反応混合物に添加することを特徴とする。RおよびR’は独立して下記の基:a)ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンジル、ベンゾイン、ヒドロキシアルキルフェノン、フェニルシクロヘキシルケトン、アントラキノン、チオキサントン、トリアジンまたはフルオレノン基(これらの基は各々が少なくとも1個のハロゲン原子および/または少なくとも1個のアルコキシ基および/または少なくとも1個のアミノ基もしくはヒドロキシル基で置換されていてもよい)、b)a)に示した置換もしくは非置換の基を少なくとも1つ含有する基から選択される。

Description

【0001】
本発明はフリーラジカル付加重合による感圧接着性(pressure−senstively adhesive)ポリアクリレートの製造方法に関する。
【0002】
感圧接着剤(PSA)はPSAテープ、自己接着性ラベル、接着性保護フィルムまたは他の自己接着性製品の製造で益々用いられるようになってきている。そのような目的で用いられるPSAは特定の特性、例えば良好な表面粘着性、高い凝集力、低温および高温における良好な粘着性そして良好な熱負荷担持能力(thermal load−bearing capacity)などを有していなければならない。
【0003】
DE 24 11 169 A1に紫外線架橋性(UV−crosslinkable)PSAが記述されており、そこでは、(メタ)アクリル酸エステルとモノオレフィン系不飽和エーテルと置換ベンゾフェノンの(メタ)アクリル酸エステル誘導体の共重合体が共重合した光開始剤として用いられている。しかしながら、その重合性ベンゾフェノンが示す紫外線反応性は低くかつそのような重合体から製造されたPSAが紫外線架橋後に示すせん断強度(shear strength)はあまりにも低い。
【0004】
米国特許第4,144,157号にも例えばアクリル酸エステルおよび(メタ)アクリル酸の2−アルコキシ−2−フェニル−2−ベンゾイルエチルエステルから合成された紫外線架橋性PSAが記述されている。欠点は再びそのような光開始剤の反応性が低いこと、及びそれに関連して製造したPSAの凝集力が低い点にある。
【0005】
米国特許第4,737,559号には共重合性(メタ)アクリロイルベンゾフェノン誘導体を重合体鎖内に含有する紫外線架橋性アクリル系(acrylic)PSAが開示されている。そのようなPSAは特に医学分野、例えば硬膏などで用いる目的で考案されたものである。前記特許出願に従って製造されたPSAは相対的に長い照射時間を要し、その結果として、接着強度と粘着性が悪影響を受ける。
【0006】
DE 38 44 445 A1には(メタ)アクリル酸エステル重合体が基になった紫外線架橋性PSAが記述されており、それはN−置換(メタ)アクリルアミド−ベンゾフェノン誘導体、(メタ)アクリロイルオキシベンゾフェノン誘導体またはスチレン−ベンゾフェノン誘導体の形態の共重合した紫外線反応性単量体を含んで成る。
【0007】
DE 38 36 968 A1には(メタ)アクリル酸イソアミル共重合体が基になった紫外線架橋性PSAが記述されている。このようなPSAはα−、β−モノオレフィン系不飽和酸(そのホモ重合体は−30℃未満のガラス転移温度を示す)、モノオレフィン系不飽和酸および/またはそれらの無水物、官能基を含むさらなるオレフィン系不飽和単量体および重合性(メタ)アクリロイルオキシベンゾフェノンまたはアセトフェノン誘導体が基になっている。そのようにして製造されたPSAに紫外線照射を短期間受けさせた後にそれが室温で示す凝集力は受け入れられるが、熱負荷担持能力(thermal load−bearing capacity)は充分ではない。
【0008】
DE 195 01 024 A1では、炭酸のジエステルが基になった共重合性光開始剤を用いることにより熱負荷担持能力が解決された。
【0009】
しかしながら、この上に挙げて説明した方法は全部が鍵となる欠点を有する。その共重合した光開始剤が紫外線による架橋で機能を満たすとしても被覆後のみである。従って、溶媒の分率をほんの僅かにして重合を実施することができかつ重合体のゲル化が回避されるように、例えばアクリル系PSAをアセトン中で調製して調節剤(regulators)を添加することなどが必要である。溶媒の分率を低くすることは特にポリアクリレートが基になったホットメルト(hotmelt)PSAで多大な興味が持たれている、と言うのは、その場合には重合後に溶媒を除去する必要があるが、これは労力を要し、従って、その使用量を最小限にすることができれば経済的および環境上の理由で望ましいからである。
【0010】
米国特許第5,942,555号では、テレケリック(telechelic)重合体を製造する目的で同様に光開始剤を含有する調節剤を用いており、ついでそれを紫外光を用いて活性化させている。
【0011】
硫黄化合物をPSAで用いることはゴム接着剤の分野で公知である。その分野では、それらは安定剤として用いられ[これに関してはDE 198 26 103 A1(これにはゴムに可溶または分散し得る固体状モノチオールを用いることが記述されている)を参照]、天然ゴムまたは合成ゴムが基になった溶融したPSAでは安定剤として用いられ、適切な粘着性付与樹脂(tackifier resins)として用いられ、そして放射線による架橋の収率を向上させる目的で促進剤(promoters)として用いられる。その場合、多官能(メタ)アクリレートを架橋促進剤として添加することもできる。
【0012】
本発明の目的は、紫外線架橋性アクリル系感圧接着剤、特に紫外線架橋性アクリル系ホットメルト感圧接着剤の製造方法を提供することにあり、このようにして製造したアクリル系PSAは従来技術で挙げた欠点をもはや有しない。
【0013】
主請求項に挙げる方法を用いて本目的を達成する。副請求項は本方法の有利な展開および態様かつまたそのようにして製造した接着剤をPSA品の製造で用いることに関する。
【0014】
従って、請求項1は、フリーラジカル付加重合による感圧接着性ポリアクリレートの製造方法に関し、ここでは、一般式(I)および/または(II)
H−S−R   (I)      R−S−S−R’   (II)
[式中、
RおよびR’は、互いに独立して、下記の基:
a)ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンジル、ベンゾイン、ヒドロキシアルキルフェノン、フェニルシクロヘキシルケトン、アントラキノン、チオキサントン、トリアジンまたはフルオレノン基(これらの基は各々が1つ以上のハロゲン原子および/または1つ以上のアルコキシ基および/または1つ以上のアミノ基もしくはヒドロキシル基で置換されていてもよい)、
b)a)の下に明記した置換もしくは未置換の基の1つ以上を含んで成る基、
から選択される]
で表されるメルカプト官能性(mercapto−functionalized)光開始剤を単量体混合物もしくは反応混合物に添加する。
【0015】
本方法の1番目の有利な展開では、使用する単量体を基準にした化合物(I)および/または(II)の分率は0.01から5重量%である。
【0016】
本発明の意味で非常に好適である本方法のさらなる態様では、少なくとも下記の成分:
a)下記の構造:
【0017】
【化2】
Figure 2004506756
【0018】
[ここで、
=HまたはCH、そして
=炭素原子数が2−20のアルキル鎖]
で表されるアクリル酸およびメタアクリル酸単量体を65から100重量%の分率で含有し、かつ場合により、下記の成分:
b)官能基を有するビニル化合物を0から35重量%の分率で含有していてもよく、場合により、さらなる成分が単量体混合物中に存在していてもよい単量体混合物を用いて重合を起こさせる。
【0019】
群a)に属する単量体の例は、(メタ)アクリル酸ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソオクチル、2−メチルヘプチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシル、ドデシル、ラウリルもしくはステアリルまたは(メタ)アクリル酸である。群b)の挙げることができる例には、無水マレイン酸、スチレン、スチレン化合物、酢酸ビニル、(メタ)アクリルアミド類、N−置換(メタ)アクリルアミド類、β−アクリロイルオキシプロピオン酸、ビニル酢酸、フマル酸、クロトン酸、アコニチン酸、ジメチルアクリル酸、トリクロロアクリル酸、イタコン酸、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、アミノ含有(メタ)アクリレート、ヒドロキシル含有(メタ)アクリレートであり、特に(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピルおよび/または(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシルブチルが好適である、および二重結合官能性光開始剤が含まれる。
【0020】
対応する単量体の組成は、好適には、得られる接着剤がD.Satas[Handbook of Pressure Sensitive Adhesive Technology、1989、VAN NOSTRAND REINHOLD、New York]に従う感圧接着剤特性を示すように選択する。
【0021】
フリーラジカル重合は1種以上の有機溶媒の存在下および/または水の存在下でか或は無溶媒で実施可能である。溶媒の使用量をできるだけ少なくするのが好適である。重合時間は転化率および温度に応じて6から48時間の範囲である。
【0022】
溶液重合の場合に用いる溶媒には、好適には、飽和カルボン酸のエステル(例えば酢酸エチル)、脂肪族炭化水素(例えばn−ヘキサンまたはn−ヘプタン)、ケトン類(例えばアセトンまたはメチルエチルケトン)、特殊な沸点のスピリットまたはこれらの溶媒の混合物が含まれる。重合では、そのような重合の目的で用いることが適することが本分野の技術者に良く知られている安定剤および乳化剤を水性媒体にか或は有機溶媒と水性溶媒の混合物に添加するのが好適である。用いる重合開始剤には、ラジカルを生成する通常の化合物、例えば過酸化物、アゾ化合物およびペルオキソ硫酸塩などが含まれるが、また、開始剤の混合物を用いることも可能である。
【0023】
この重合では、紫外線開始剤により変性されたチオ化合物に加えて、また、分子量を低くしかつ多分散性を低下させるさらなる調節剤を用いることも可能である。例えば、アルコール類およびエーテル類などをいわゆる重合調節剤として用いることができる。
【0024】
この重合は一般に撹拌機、2つ以上の供給槽、還流凝縮器および加熱冷却装置が備わっておりかつN雰囲気および大気圧以上の圧力下の操作に適するように装備されている重合反応槽内で実施可能である。
【0025】
重合を溶媒中で行った後、重合用媒体は減圧下で除去することができる、この操作は例えば高温、有利には80から150℃の範囲の温度で実施可能である。次に、この重合体を無溶媒の状態で特にホットメルトPSAとして用いることができる。また、さらなる加工および用途分野に応じて、本発明の重合体の調製を溶媒なしに行うのも有利であり得る。
【0026】
本アクリル系PSAを調製する時、本発明の重合体を通常様式で変性することもできる。好ましくは、例えば粘着付与樹脂、例えばテルペン、テルペンフェノール系、C5、C9、C5/C9炭化水素、ピネンもしくはインデン樹脂、またはロジンなどを単独または互いに組み合わせて添加する。更に、用途に応じて、可塑剤、いろいろな充填材(例えばチョーク、カーボンブラック、ガラス微細球など)および老化抑制剤を添加剤として混合するのも有利である。更に、場合により、本分野で公知の架橋剤および紫外線架橋促進剤を混合してもよい。星形重合体を製造する時には多官能性アクリレートである架橋剤が特に有利である。
【0027】
そのような重合体を、有利には、この目的で担体材料として用いるに適した基質、例えば紙、厚紙、木、金属、そして例えば可塑剤含有PVC、ポリエチレン、ポリアミド、ポリエチレングリコールテレフタレートまたはポリプロピレンなどで出来ている重合体フィルムに適宜高温、通常は20から150℃の範囲の温度で通常はハケ塗り、噴霧、ローリング(rolling)、ナイフコーティング(knifecoating)、注ぎ込みまたは押出し加工で塗布する。溶媒を用いた場合、適宜、これを室温または若干高い温度、一般に20−150℃、好適には50−100℃の温度で通常は輻射加熱装置または熱風循環装置を用いて被膜から容易に蒸発させることができる。
【0028】
また、本発明の方法にとって非常に有利な様式で、波長が200から400nmの範囲の紫外線を用いて本感圧接着性ポリアクリレートを架橋させる。本発明のホットメルトPSAを、有利には、それに出力が例えば80から160W/cmの商業的に通常の高圧もしくは中圧水銀ランプによる紫外線照射を短時間行なうことにより架橋させる。前記ランプの出力をベルトの速度に適合させるか或は前記ベルトが流れる速度が遅い時にはそれにかかる熱負荷を軽減する目的で前記ベルトを部分的に遮蔽するのが適切であり得る。照射時間は個々のランプの構成および出力に依存する。
【0029】
本発明は、更に、本発明の方法で製造した感圧接着性ポリアクリレートをPSA品の製造、特に支持体の片面もしくは両面に付着しているアクリル系PSAを含んで成る接着テープを製造する目的で用いることにも関する。
【0030】
本発明の方法で製造した紫外線硬化性ポリアクリレートは、特に、向上した粘着性、向上した接着強度および高い凝集力を示すPSA材料、例えばPSAテープ、PSAシートまたはPSAラベルなどを製造するための溶融物としてか或は溶液として用いるに適する。
【0031】
本発明の方法で製造したポリアクリレートに紫外線照射を行った後にそれが示すPSA特性を以下に記述する試験方法で測定する。
【0032】
この試験では、ポリエチレングリコールテレフタレートのフィルムを50g/mの接着剤塗布率で被覆した。
【0033】
溶解している重合体を接着剤の性能試験で用いる場合には、乾燥用オーブンを用いて溶媒を120℃で10分間蒸発させる。その乾燥させたPSAフィルムに中圧水銀ランプが備わっているEltosch装置を用いた照射を行った。この照射されるPSAフィルムと紫外線ランプの距離は5cmであり、紫外線ランプの出力は120W/cmである。
【0034】
以下に示す実施例で本発明の説明を行う。量、比率およびパーセントは単量体の総量を基にしている。
紫外線で活性化し得るチオ調節剤(UV−activatable thioregulators)の調製
調製するチオ官能化光開始剤の概略(表1参照)
【0035】
【表1】
Figure 2004506756
【0036】
【表2】
Figure 2004506756
【0037】
実施例1
4−ベンゾイルベンゾイルクロライドの調製
還流凝縮器と撹拌機が備わっている5Lの反応槽に4−ベンゾイル安息香酸を1.0kg(4.2モル)充填した後、追加的に塩化チオニルを645ml(8.84モル)およびトルエンを725ml加えた。次に、DMFを3.5ml加えた後、この混合物を還流下で4時間沸騰させた。冷却後、溶媒を減圧下で除去し、そしてトルエンを各場合とも500ml用いて3回蒸発させることにより、余分な塩化チオニルを除去した。トルエン/ヘキサンが1:4の混合物を用いて生成物を再結晶させそしてそれを真空オーブン中で乾燥させ、934g(86%収率)を回収した。
【0038】
300MHzにおけるH−NMR(CDCl)で7.18−8.26ppm(m、9H)が示された。このシグナルは所望の生成物に一致していた。あらゆる化学シフトを内部標準としてのテトラメチルシランを基準にして示す。
実施例2
4−ブロモメチルベンゾフェノンの調製
還流凝縮器と撹拌機が備わっている5Lの反応槽に4−メチルベンゾフェノンを750g(3.82モル)充填した後、追加的にベンゼンを2850ml加えた。この混合物を加熱して還流させた後、610g(3.82モル)の臭素が330mlのベンゼンに入っている溶液を滴下して加えた。その添加速度を約1.5ml/分にした。この反応槽をハロゲンランプにより100Wで照射して反応を開始させた後、同じ出力で別のサイクルを実施した。
【0039】
これらのサイクルの各々に5秒間照射した後に40秒間照射しないことを交互に行なった。1時間後、このサイクルを10秒間の照射に続く40秒間の照射なしの順に変更した。反応[臭素の消費反応(consumptive reaction)によって暗褐色の溶液が脱色する]が終了した後、その粗生成物をGCで分析した。モノブロモメチルベンゾフェノンとジブロモメチルベンゾフェノンと未反応の4−メチルベンゾフェノンの混合物が存在することを確認した。この反応混合物に100gの水にいれた10gのチオ亜硫酸ナトリウムそして各場合とも200gの水を用いた3回の洗浄を行った。次に、この生成物を硫酸ナトリウムで乾燥させた後、これにトルエン/ヘキサンを1:3で用いた再結晶化を2回行った。乾燥を減圧下で行うことで4−ブロモメチルベンゾフェノンを590g(56%収率)単離した。
【0040】
300MHzにおけるH−NMR(CDCl)で下記(ppm)が示された:7.18−7.77(m、9H)、4.49(s、2H)。これらのシグナルは所望生成物に一致していた。
実施例3
4−メルカプトメチルベンゾフェノン(I)の調製
31.5mlのエタノール(95%)にチオ尿素を4.14g(54.4ミリモル)溶解させた後、穏やかに加熱および撹拌しながら4−ブロモメチルベンゾフェノンを15.0g(54.4ミリモル)加えて、この混合物を室温で一晩撹拌した。固体状生成物を濾過で単離した後、エタノールで数回洗浄した。真空オーブン中で乾燥した後、15.6g(82%収率)単離した。さらなる精製は実施しなかった。
【0041】
この臭化水素塩12.5g(35.5ミリモル)を250mlの水に加熱しながら溶解させた後、5.7g(0.143モル)の水酸化ナトリウムをこれが10mlの水に入っている溶液の状態で加えた。この溶液を45分間還流させた後、室温に冷却し、濃硫酸を用いてpHを2未満に設定した後、生成物を60mlのクロロホルムで5回抽出した。この抽出液を一緒にして100mlの水で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を除去した後、7.9g(97%)を単離した。
【0042】
融点は54℃であった。300MHzにおけるH−NMR(CDCl)で下記(ppm)が示された:7.14−7.78(m、9H)、3.70(d、2H)および1.77(t、1H)。これらのシグナルは所望生成物に一致していた。
実施例4
N−(2−メルカプトエチル)−4−ベンゾイルベンズアミド(II)の調製
1Lの3つ口フラスコにアルゴン下で24.39g(0.215モル)の塩酸2−アミノエタンチオールをこれが200mlのクロロホルムに入っている溶液の状態で入れた。次に、塩化4−ベンゾイルベンゾイルが50g(0.204モル)とクロロホルムが250mlの溶液を45分かけて滴下して加えた。この混合物を室温で一晩撹拌した。次に、それを水そして0.1NのHCl溶液で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥させた。乾燥操作を行った後、トルエンを用いた再結晶化を2回行うことで白色粉末を50g(86%収率)得た。
【0043】
融点は112℃であった。300MHzにおけるH−NMR(CDCl)で下記(ppm)が示された:7.18−7.82(m、9H)、6.70−7.02(m、1H)、3.52(q、2H)、2.54−2.97(m、2H)および1.37(t、1H)。これらのシグナルは所望生成物に一致していた。
実施例5
N−(2−メルカプトエチル)−3,5−ビス(4−ベンゾイルベンゾイルオキシ)ベンズアミド(III)の調製
Soxlett抽出器と還流凝縮器が備わっている250mlのフラスコに3,5−ジヒドロ安息香酸を46.2g(0.30モル)導入した。メタノールを48.6mlおよび硫酸を0.8ml加えた後、前記Soxlett抽出器にモレキュラーシーブ(3Å)を50g入れた。この抽出器をメタノールで満たした後、その混合物全体を一晩還流させた。次に、溶媒を除去することで、メチル化された粗生成物を単離した。この生成物全体を還流凝縮器と撹拌機が備わっている2Lの反応槽に入れた後、4−ブロモメチルベンゾフェノンを173.25g(0.63モル)、炭酸カリウムを207g(1.50モル)およびアセトンを1200ml加えた。還流を一晩行ないながら反応を薄層クロマトグラフィーで監視した。転化が完了した後、固体を濾過で単離しそしてアセトンを減圧下で除去した。この固体を1Lの水に溶解させた後、1Lのクロロホルムで3回抽出した。これらの抽出液をアセトンに可溶な画分と一緒にして硫酸ナトリウムで乾燥させた後、粗生成物を177g単離した。この粗生成物をアセトニトリルを用いて2回再結晶化させることにより最終的に145gを(87%)得た。
【0044】
融点は130℃であった。300MHzにおけるH−NMR(CDCl)で下記(ppm)が示された:7.22−7.78(m、18H)、7.15(d、2H)、6.69(t、1H)、5.02(s、4H)および3.84(s、3H)。これらのシグナルは所望生成物である3,5−ビス(4−ベンゾイルベンゾイルオキシ)安息香酸メチルに一致していた。
【0045】
2Lの反応槽に3,5−ビス(4−ベンゾイルベンゾイルオキシ)安息香酸メチルを60.1g(0.108モル)導入した後、水を120ml、メタノールを480mlおよび水酸化ナトリウムを6.48g(0.162モル)加えた。この反応混合物を3時間還流させた。このエステルが加水分解した後、この混合物を冷却して、メタノールを減圧下で除去した。残存するナトリウム塩を2400mlの熱水に溶解させた後、塩酸を用いて遊離酸を沈澱させた。濾過、水による洗浄および真空オーブン乾燥を行うことで白色粉末を54g(92%)得た。
【0046】
融点は188℃であった。融点は130℃であった。300MHzにおけるH−NMR(CDCl)で下記(ppm)が示された:7.28−7.78(m、18H)、7.15(d、2H)、6.86(t、1H)および5.16(s、4H)。これらのシグナルは所望生成物である3,5−ビス(4−ベンゾイルベンゾイルオキシ)安息香酸に一致していた。
【0047】
250mlのフラスコに20g(36.86ミリモル)の3,5−ビス(4−ベンゾイルベンゾイルオキシ)安息香酸を36mlのトルエン、5.4ml(74.0ミリモル)の塩化チオニルおよび28μlのN,N−ジメチルホルムアミドと一緒に導入した。この混合物を4時間還流させた。この混合物から酸クロライドが生成した後、この混合物を室温に冷却し、溶媒と余分な塩化チオニルを減圧下で除去した後、各場合とも20mlのクロロホルムを用いて更に4回蒸発させることにより精製を継続した。トルエンを用いた再結晶化で生成物を18.5g(89%収率)得た。
【0048】
融点は125℃であった。300MHzにおけるH−NMR(CDCl)で下記(ppm)が示された:7.29−7.78(m、18H)、7.20(d、2H)、6.79(t、1H)、5.08(s、4H)。これらのシグナルは所望生成物である3,5−ビス(4−ベンゾイルベンゾイルオキシ)ベンゾイルクロライドに一致していた。
【0049】
還流凝縮器と撹拌機が備わっている250mlのフラスコに塩酸2−アミノエタンチオールを4.19g(36.7ミリモル)導入した後、クロロホルムを15mlおよびトリエチルアミンを10.64ml(76.5ミリモル)加えた。氷浴を用いて反応混合物を0℃に冷却した後、18.4g(32.8ミリモル)の3,5−ビス(4−ベンゾイルベンゾイルオキシ)ベンゾイルクロライドをこれが50mlのクロロホルムに入っている溶液の状態で50分かけて滴下して加えた。氷による冷却を更に30分間行った後、混合物を室温に2時間温めた。この生成物を150mlのクロロホルムで希釈し、0.1Nの塩酸を250ml用いて5回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた後、最後にトルエン/ヘキサンを15:1で用いて2回再結晶化させた。生成物を12.9g(65%収率)単離した。
【0050】
融点は114℃であった。300MHzにおけるH−NMR(DMSO−d6)で下記(ppm)が示された:7.20−7.80(m、18H)、7.00(d、2H)、6.66(t、1H)、6.52(幅広、t、1H)、5.08(s、4H)、3.50(q、2H)、2.74(q、2H)および1.40(t、1H)。これらのシグナルは所望生成物であるN−(2−メルカプトエチル)−3,5−ビス(4−ベンゾイルベンゾイルオキシ)ベンズアミド(III)に一致していた。
実施例6
N−(2−メルカプトエチル)−2,6−ビス(4−ベンゾイルベンズアミド)ヘキサンアミド(IV)の調製
8mlの2N水酸化ナトリウム水溶液にリシンの一塩酸塩を3.65g(20ミリモル)溶解させた後、この溶液を氷浴で冷却した。10.77g(44ミリモル)の塩化4−ベンゾイルベンゾイルを17mlのクロロホルムに入れることで生成させた溶液を19mlの水に入れた4.48の水酸化ナトリウムと同時に加えた。この反応混合物を氷冷却を伴わせて2時間そして次に室温で3時間撹拌した。塩酸を用いてpHを1未満に設定した後、クロロホルムを60ml加えた。遠心分離を用いて異なる相を分離した後、水相に50mlのクロロホルムを用いて3回抽出した。有機相を一緒にして硫酸ナトリウムで乾燥させた。その母液を水で希釈した後、沈澱してきた生成物を濾別し、再びクロロホルムに溶解させた後、10%濃度の炭酸水素ナトリウム水溶液、1Nの塩酸そして水で洗浄した。この生成物をさらなる精製なしに用いた。
【0051】
40mlの1,4−ジオキサンに前記リシンの誘導体を4.35g(7.73ミリモル)およびN−ヒドロキシスクシンイミドを0.901g(7.83ミリモル)溶解させた後、1.951g(9.45ミリモル)の1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)を10mlの1,4−ジオキサンに入れて加えた。エステルを濾別して乾燥させた(4.1g、81%の収率)。別のフラスコにクロロホルムを15ml入れてこれに塩酸2−アミノエタンチオールを0.75g(6.6ミリモル)溶解させた。この溶液に4.1g(6.22ミリモル)の前記エステルを25mlのクロロホルムに溶解させて室温で30分かけてゆっくり滴下して加えた。4時間後、この反応混合物を水そして0.05Nの塩酸で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた後、95%がクロロホルムで5%がメタノールの溶媒混合物を用いたカラムクロマトグラフィーで精製した。生成物を2.2g(収率56%)単離した。
【0052】
300MHzにおけるH−NMR(CDCl)で下記(ppm)が示された:6.90−7.95(m、21H)、4.42−4.87(m、1H)、3.00−3.78(m、4H)、1.42(t、1H)および1.00−2.95(m、8H)。これらのシグナルは所望生成物であるN−(2−メルカプトエチル)−2,6−ビス(4−ベンゾイルベンズアミド)ヘキサンアミド(IV)に一致していた。
重合
180°接着強度試験(試験方法A)
幅が20mmのアクリル系PSA片をポリエステルフィルムに積層させて、これを、アセトンで2回そしてイソプロパノールで1回洗浄しておいた鋼板に付着させた。2kgの重りを用いて前記PSA片を前記基質の上に2回押し付けた。その後直ちに前記接着テープを前記基質から180°の角度で300mm/分の速度で引き剥がした。全ての測定を標準的な気候条件下室温で実施した。
【0053】
測定の結果をN/cmで報告し、これは3回行った測定の平均である。
せん断強度(試験方法B)
幅が13mmの接着テープ片を、アセトンで3回そしてイソプロパノールで1回洗浄しておいた滑らかな鋼表面に付着させた。この付着させた面積は20mmx13mm(長さx幅)であった。次に、2kgの重りを用いて前記接着テープを前記鋼製基質に4回押し付けた。この接着テープに1kgの重りを室温及び70℃で固定した。
【0054】
測定せん断安定性時間(shear stability times)を分で報告し、これは3回行った測定の平均に相当する。
実施例7
2Lの通常のガラス製反応槽に機械的撹拌機、還流凝縮器、内部温度センサーおよび加熱用浴を取り付けて、これにアクリル酸2−エチルヘキシルを320g、アクリル酸ブチルを56g、アクリル酸を20g、アセトンを200gおよび4−メルカプトメチルベンゾフェノンを4g仕込んだ。窒素ガスによる不活性化を30分間行なった後、反応混合物を撹拌しながら内部温度が58℃になるまで加熱した後、AIBN(アゾイソブチロニトリル)を0.2g加えた。1.5時間の反応時間後にAIBNを0.2g加えそして3時間後にアセトンを100g加えた。8時間および10時間の反応後に各場合とも0.2gのPerkadox(商標)16[ビス(4−t−ブチルシクロヘキサニル)パーオキシジカーボネート]を加え、そして10時間後にアセトンを更に100g加えて希釈を行った。24時間後に冷却を行うことで重合を停止させた。生成物は分子量が740000g/モル(ゲル浸透クロマトグラフィーで得たM)の重合体であった。このようにして調製したPSAをアセトンで35%(固体)になるまで希釈した後、下塗りされている厚みが23μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムに50g/m(乾燥後の固体)になるように塗布した。このPSAテープを乾燥用オーブンに入れて120℃で10分間乾燥させた。次に、このPSA試験片を紫外線ランプ(120W/cm、254nm)が備わっている紫外線装置(Eltoschの)の中に20m/分で2回通すことにより、それに照射を行った。
【0055】
この紫外線で架橋させたPSAテープに鋼への接着強度(試験方法A)に関する試験そして室温および70℃におけるせん断試験(試験方法B)を用いた凝集力に関する試験を行った。その結果を表2に示す。
【0056】
【表3】
Figure 2004506756
【0057】
実施例8(比較実施例)
2Lの通常のガラス製反応槽に機械的撹拌機、還流凝縮器、内部温度センサーおよび加熱用浴を取り付けて、これにアクリル酸2−エチルヘキシルを320g、アクリル酸ブチルを56g、アクリル酸を20g、アセトンを200gおよびEbecryl(商標)P36(UCBのアクリレート化ベンゾフェノン誘導体)を4g仕込んだ。窒素ガスによる不活性化を30分間行った後、反応混合物を撹拌しながら内部温度が58℃になるまで加熱した後、AIBN(アゾイソブチロニトリル)を0.2g加えた。1.5時間の反応時間後にAIBNを0.2g加えそして3時間後にアセトンを100g加えた。8時間の反応時間後に0.2gのPerkadox(商標)16[ビス(4−t−ブチルシクロヘキサニル)パーオキシジカーボネート]を加えた。9時間後、このバッチ(batch)は完全にゲル化したことから重合を停止させる必要があった。
実施例9(比較実施例)
2Lの通常のガラス製反応槽に機械的撹拌機、還流凝縮器、内部温度センサーおよび加熱用浴を取り付けて、これにアクリル酸2−エチルヘキシルを320g、アクリル酸ブチルを56g、アクリル酸を20g、アセトン/イソプロパノール(97:3)を200gおよびEbecryl(商標)P36(UCBのアクリレート化ベンゾフェノン誘導体)を4g仕込んだ。窒素ガスによる不活性化を30分間行った後、反応混合物を撹拌しながら内部温度が58℃になるまで加熱した後、AIBN(アゾイソブチロニトリル)を0.2g加えた。1.5時間の反応時間後にAIBNを0.2g加えそして3時間後にアセトン/イソプロパノール(97:3)を100g加えた。8時間および10時間の反応後に各場合とも0.2gのPerkadox(商標)16[ビス(4−t−ブチルシクロヘキサニル)パーオキシジカーボネート]を加え、そして10時間後にアセトン/イソプロパノール(97:3)を更に100g加えて希釈を行った。24時間後に冷却を行うことで重合を停止させた。生成物は分子量が760000g/モル(ゲル浸透クロマトグラフィーで得たM)の重合体であった。このようにして調製したPSAをアセトンで35%(固体)になるまで希釈した後、下塗りされている厚みが23μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムに50g/m(乾燥後の固体)になるように塗布した。このPSAテープを乾燥用オーブンに入れて120℃で10分間乾燥させた。次に、このPSA試験片を紫外線ランプ(120W/cm、254nm)が備わっている紫外線装置(Eltoschの)の中に20m/分で2回通すことにより、照射を行った。
【0058】
この紫外線で架橋させたPSAテープに鋼への接着強度(試験方法A)に関する試験そして室温および70℃におけるせん断試験(試験方法B)を用いた凝集力に関する試験を行った。その結果を表3に示す。
【0059】
【表4】
Figure 2004506756
【0060】
実施例10
2Lの通常のガラス製反応槽に機械的撹拌機、還流凝縮器、内部温度センサーおよび加熱用浴を取り付けて、これにアクリル酸2−エチルヘキシルを360g、アクリル酸を34g、アセトンを200gおよびN−(2−メルカプトエチル)−4−ベンゾイルベンズアミドを6g仕込んだ。窒素ガスによる不活性化を30分間行った後、反応混合物を撹拌しながら内部温度が58℃になるまで加熱した後、実施例7の手順に従わせた。生成物は分子量が710000g/モル(ゲル浸透クロマトグラフィーで得たM)の重合体であった。このようにして調製したPSAをアセトンで35%(固体)になるまで希釈した後、下塗りされている厚みが23μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムに50g/m(乾燥後の固体)になるように塗布した。このPSAテープを乾燥用オーブンに入れて120℃で10分間乾燥させた。次に、このPSA試験片を紫外線ランプ(120W/cm、254nm)が備わっている紫外線装置(Eltoschの)の中に20m/分で2回通すことにより、照射を行った。
【0061】
この紫外線で架橋させたPSAテープに鋼への接着強度(試験方法A)に関する試験および室温および70℃におけるせん断試験(試験方法B)を用いた凝集力に関する試験を行った。その結果を表4に示す。
【0062】
【表5】
Figure 2004506756
【0063】
実施例11(比較実施例)
2Lの通常のガラス製反応槽に機械的撹拌機、還流凝縮器、内部温度センサーおよび加熱用浴を取り付けて、これにアクリル酸2−エチルヘキシルを360g、アクリル酸を34g、アセトンを200gおよびベンゾインアクリレート(DE 27 43 979 A1に従うGuse他の方法で調製)を6g仕込んだ。窒素ガスによる不活性化を30分間行った後の反応混合物を撹拌しながら内部温度が58℃になるまで加熱した後、AIBN(アゾイソブチロニトリル)を0.2g加えた。1.5時間の反応時間後にAIBNを0.2g加えそして3時間後にアセトンを100g加えた。8時間の反応時間後に0.2gのPerkadox(商標)16[ビス(4−t−ブチルシクロヘキサニル)パーオキシジカーボネート]を加えた。
【0064】
9時間後、このバッチは完全にゲル化したことから重合を停止させる必要があった。
実施例12(比較実施例)
2Lの通常のガラス製反応槽に機械的撹拌機、還流凝縮器、内部温度センサーおよび加熱用浴を取り付けて、これにアクリル酸2−エチルヘキシルを360g、アクリル酸を34g、アセトン/イソプロパノール(97:3)を200gおよびベンゾインアクリレート(DE 27 43 979 A1に従うGuse他の方法で調製)を6g仕込んだ。窒素ガスによる不活性化を30分間行った後の反応混合物を撹拌しながら内部温度が58℃になるまで加熱した後、実施例7の手順に従わせた。生成物は分子量が750000g/モル(ゲル浸透クロマトグラフィーで得たM)の重合体であった。このようにして調製したPSAをアセトンで35%(固体)になるまで希釈した後、下塗りされている厚みが23μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムに50g/m(乾燥後の固体)になるように塗布した。このPSAテープを乾燥用オーブンに入れて120℃で10分間乾燥させた。次に、このPSA試験片を紫外線ランプ(120W/cm、254nm)が備わっている紫外線装置(Eltoschの)の中に20m/分で2回通すことにより、照射を行った。
【0065】
この紫外線で架橋させたPSAテープに鋼への接着強度(試験方法A)に関する試験そして室温および70℃におけるせん断試験(試験方法B)を用いた凝集力に関する試験を行った。その結果を表5に示す。
【0066】
【表6】
Figure 2004506756
【0067】
記述した実施例7から12で明らかなように、メルカプト官能化光開始剤は本発明の方法でアクリル系PSAを生成させる時に用いるに非常に適する。如何なる調節剤も重合に供給する必要はない(実施例7+10)。この重合を類似した様式で実施(実施例8および11)したところゲル化が起こった。実施例9および12との比較で、調節剤を添加するとアクリレート化光開始剤が共重合し得ることが分かる。しかしながら、表2、3、4および5のそれぞれを比較することで、そのような方法では熱せん断安定度が大きく劣ることが分かる。
実施例13から18
2Lの通常のガラス製反応槽に機械的撹拌機、還流凝縮器、内部温度センサーおよび加熱用浴を取り付けて、これを用いて下記の単量体混合物(表6:使用した単量体混合物の組成;量を重量%で表す)の重合を実施した。採用した手順は実施例7の手順に類似しており、溶媒および開始剤の量をそのままにした。添加の各々を行う時間のいずれも変えなかった。反応時間を24時間にした。
【0068】
本発明の方法で生成させた重合体をアセトンで35%(固体)になるまで希釈した後、下塗りされている厚みが23μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムに50g/m(乾燥後の固体)になるように塗布した。このPSAテープを乾燥用オーブンに入れて120℃で10分間乾燥させた。次に、このPSA試験片を紫外線ランプ(120W/cm、254nm)が備わっている紫外線装置(Eltoschの)の中に20m/分で2回通すことにより、照射を行った。
【0069】
この紫外線で架橋させたPSAテープに鋼への接着強度(試験方法A)に関する試験そして室温および70℃におけるせん断試験(試験方法B)を用いた凝集力に関する試験を行った。その結果を表7に示す。
【0070】
【表7】
Figure 2004506756
【0071】
【表8】
Figure 2004506756

Claims (5)

  1. フリーラジカル付加重合による感圧接着性ポリアクリレートの製造方法であって、一般式(I)および/または(II)
    H−S−R   (I)      R−S−S−R’   (II)
    [式中、
    RおよびR’は、互いに独立して、下記の基:
    a)ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンジル、ベンゾイン、ヒドロキシアルキルフェノン、フェニルシクロヘキシルケトン、アントラキノン、チオキサントン、トリアジンまたはフルオレノン基(これらの基は各々が1つ以上のハロゲン原子および/または1つ以上のアルコキシ基および/または1つ以上のアミノ基もしくはヒドロキシル基で置換されていてもよい)、
    b)a)の下に明記した置換もしくは未置換の基の1つ以上を含んで成る基、
    から選択される]
    で表されるメルカプト官能性光開始剤を単量体混合物もしくは反応混合物に添加することを特徴とする方法。
  2. 使用する単量体を基準にした化合物(I)および/または(II)の分率が0.01から5重量%であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 少なくとも下記の成分:
    a)下記の構造:
    Figure 2004506756
    [ここで、
    =HまたはCH、そして
    =炭素原子数が2−20のアルキル鎖]
    で表されるアクリル酸およびメタアクリル酸単量体を65から100重量%の分率で含有し、かつ場合により、下記の成分:
    b)官能基を有するビニル化合物を0から35重量%の分率で含有していてもよく、場合により、さらなる成分が単量体混合物中に存在していてもよい単量体混合物を用いて重合を起こさせることを特徴とする請求項1〜2の少なくとも1項記載の方法。
  4. 前記感圧接着性ポリアクリレートを200から400nmの波長範囲の紫外線で架橋させることを特徴とする請求項1〜3の少なくとも1項記載の方法。
  5. 請求項1〜4の少なくとも1項記載の感圧接着性ポリアクリレートの使用であって、PSA品を製造するため、特に支持体の片面もしくは両面に付着しているアクリル系PSAを含んで成る接着テープを製造するための使用。
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