JP2001172595A - 再剥離型粘着フイルムまたはシート - Google Patents

再剥離型粘着フイルムまたはシート

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JP2001172595A
JP2001172595A JP36019999A JP36019999A JP2001172595A JP 2001172595 A JP2001172595 A JP 2001172595A JP 36019999 A JP36019999 A JP 36019999A JP 36019999 A JP36019999 A JP 36019999A JP 2001172595 A JP2001172595 A JP 2001172595A
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meth
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carbon atoms
sheet
acrylate
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JP36019999A
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Youichi Kirito
洋一 桐戸
Eiichi Okazaki
栄一 岡崎
Hiroshi Iesako
博 家迫
Kunihiko Mizutani
邦彦 水谷
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Toagosei Co Ltd
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Toagosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1液型水性エマルジョンによって粘着剤層が
形成され該層から低分子化合物のブリードがない再剥離
型粘着フイルム及びシートの提供。 【解決手段】 (a)一般式(1)で表されるイミド(
メタ)アクリレート単量体単位、(b)炭素数4〜12
のアルキル基を有するアルキル( メタ)アクリレート単
量体単位及び必要に応じて(c)その他のラジカル重合
性単量体単位からなり、全単量体単位の合計量を基準に
して、前記(a)単量体単位1〜5重量%、(b)単量
体単位50〜99重量%及び(c)単量体単位0〜49
重量%を有する共重合体の乳化粒子からなる水性エマル
ジョンから形成された粘着剤層がフィルムまたはシート
上に設けられた再剥離型粘着フィルムまたはシート。 【化1】 〔式(1)において、R1 及びR2 は、それぞれ独立し
た炭素数4以下のアルキル基であるか、どちらか一方が
水素原子で他方が炭素数4以下のアルキル基であるか、
又はR1 とR2 が結合して炭素環を形成している。又、
3 は炭素数1〜6のアルキレン基で、R4 は水素原子
又はメチル基であり、nは1〜6の整数である。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性エマルジョン
型の粘着剤を使用して製造され、再剥離を目的とするマ
スキングテープまたは表面保護フイルム等の再剥離型粘
着フィルムまたはシートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】基材に粘着剤を塗布してなる粘着テー
プ、粘着ラベル、粘着シート等の粘着製品は、表示、包
装、結束等に広く使用されているが、これら粘着製品の
中には、保護テープやマスキングテープ等、被着体に貼
りつけた後に剥がすことを前提に使用されている製品が
ある。これらの粘着製品は一般に再剥離型テープ類と称
され、再剥離型テープ類に塗布される粘着剤は再剥離型
粘着剤と称されている。再剥離型粘着剤においては、テ
ープ類を被着体から剥がすとき被着体に糊残りが生じな
いことが重要であり、高い凝集力が求められる。同時
に、被着体から剥がす際の剥離強度が高すぎると、基材
切れを起こす場合があるため、包装用テープ等、一般的
な粘着テープや粘着シート等に使用される粘着剤に比べ
て、粘着強度を低減させる必要がある。
【0003】再剥離型粘着剤については、既にいくつか
の提案がなされており、有機溶剤を使用しない水系再剥
離型粘着剤としては、例えばアクリル酸アルキルエステ
ルを主成分とする共重合体エマルジョンとポリグリシジ
ル化合物とからなる2液型粘着剤(特公平5−7503
4号公報)、また同様な共重合体エマルジョンに燐酸エ
ステルを配合した粘着剤組成物(日本特許252234
4号公報)等が提案されている。
【0004】しかしながら、上記提案の水系再剥離型粘
着剤も、2液型であるという煩雑さまたは乾燥後の粘着
剤層から燐酸エステルがブリードを起こし易いという問
題があった。また、基本物性である剥離性もなお今一歩
であり、特に紙を基材とする再剥離型テープ類において
は、基材自身の強度が弱いため、被着体から剥がすと
き、基材が破れたり糊残りが生じるという問題があっ
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、(メタ)アクリル
酸アルキルエステルと特定なイミド基を有する単量体を
1〜5重量%共重合させて得られる共重合体によれば、
粘着力、ボールタック等をある程度の水準で維持しなが
ら、基材からの剥離性に極めて優れる水性エマルジョン
型粘着剤が得られることを見出し、本発明を完成するに
至った。すなわち、本発明は、(a)一般式(1)で表
されるイミド( メタ)アクリレート単量体単位、(b)
炭素数4〜12のアルキル基を有するアルキル( メタ)
アクリレート単量体単位及び必要に応じて(c)その他
のラジカル重合性単量体単位からなり、全単量体単位の
合計量を基準にして、前記(a)単量体単位1〜5重量
%、(b)単量体単位50〜99重量%及び(c)単量
体単位0〜49重量%を有する共重合体の乳化粒子から
なる水性エマルジョンから形成された粘着剤層がフィル
ムまたはシート上に設けられた再剥離型粘着フイルムま
たはシートである。
【化2】 〔式(1)において、R1 及びR2 は、それぞれ独立し
た炭素数4以下のアルキル基であるか、どちらか一方が
水素原子で他方が炭素数4以下のアルキル基であるか、
又はR1 とR2 が結合して炭素環を形成している。又、
3 は炭素数1〜6のアルキレン基で、R4 は水素原子
又はメチル基であり、nは1〜6の整数である。〕
【0006】
【発明の実施の形態】本発明における水性エマルジョン
は、水性媒体中で以下の単量体を共重合することにより
得られる。 ○イミド(メタ)アクリレート 本発明において使用するイミド(メタ)アクリレート
は、下記化3で表される化合物である。
【0007】
【化3】 〔式(1)において、R1 及びR2 は、それぞれ独立し
た炭素数4以下のアルキル基であるか、どちらか一方が
水素原子で他方が炭素数4以下のアルキル基であるか、
又はそれぞれが一つとなって炭素環を形成する基であ
る。又、R3 は炭素数1〜6のアルキレン基で、R4
水素原子又はメチル基であり、nは1〜6の整数であ
る。〕
【0008】上記化3におけるnとしては2が好まし
い。又、得られる共重合体が硬化性に優れる点で、mと
しては1〜2が好ましく、より好ましくは1である。R
1 及びR2 としては、イミド(メタ)アクリレートの製
造が容易で、収率に優れ、又得られる共重合体が耐水性
に優れたものとなる点で、それぞれが一つとなって炭素
環を形成する基が好ましく、より好ましくは基−CH2
CH2 CH2−又は基−CH2 CH2 CH2 CH2 −が
好ましく、特に好ましくは基−CH2CH2 CH2 CH
2 −である。R3 は炭素数1〜6のアルキレン基であ
り、好ましくは、エチレン基及びプロピレン基である。
好ましいイミド(メタ)アクリレートの具体例として
は、下記化4及び化5で表される化合物等を挙げること
ができる。
【0009】
【化4】
【0010】
【化5】
【0011】イミド(メタ)アクリレートは、以下に例
示するような酸無水物、アミノアルコールおよび(メ
タ)アクリル酸を用いる方法等により合成される。すな
わち、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸無水物及
びその誘導体またはジアルキルマレイン酸無水物及びそ
の誘導体等の酸無水物と以下に例示するようなアミノア
ルコールを付加反応させ、引き続き脱水閉環反応をさせ
ることにより、イミド基を有するアルコールを製造す
る。得られたアルコールと(メタ)アクリル酸をエステ
ル化させることにより、イミド(メタ)アクリレートは
得られる。アミノアルコールとしては、エタノールアミ
ン、プロパノールアミン、ヘキサノールアミン等のアル
カノールアミン、エトキシエタノールアミン、プロポキ
シプロパノールアミン等の置換アルカノールアミンが挙
げられる。
【0012】上記の合成方法における具体的な反応条件
等は、以下に掲げる公知文献に開示されている。 ・加藤清ら、有機合成化学協会誌30(10),89
7,(1972) ・Javier de Abajo ら、Polymer,vol33
(5),(1992) ・特開昭56−53119号公報,特開平1−2425
69号公報
【0013】炭素数が4〜12のアルキル基を有するア
ルキル( メタ)アクリレートとしては、( メタ)アクリ
ル酸n−ブチル、( メタ)アクリル酸イソブチル、( メ
タ)アクリル酸ヘキシル、( メタ)アクリル酸シクロヘ
キシル、( メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、( メ
タ)アクリル酸n−オクチル、( メタ)アクリル酸イソ
オクチル、( メタ)アクリル酸n−ノニル、( メタ)ア
クリル酸イソノニル、( メタ)アクリル酸デシルおよび
( メタ)アクリル酸ラウリル等が挙げられる。本発明に
おいて好ましいアルキル( メタ)アクリレートはアルキ
ル基の炭素数が4〜9のものである。
【0014】上記イミド( メタ)アクリレートおよびア
ルキル( メタ)アクリレートと併用できるその他のラジ
カル重合性単量体としては、( メタ)アクリル酸、イタ
コン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸およびケイ
ヒ酸等のエチレン性不飽和カルボン酸;( メタ)アクリ
ル酸メチル、( メタ)アクリル酸エチル、( メタ)アク
リル酸イソプロピル、( メタ)アクリル酸n−プロピル
等の( メタ)アクリル酸アルキル;スチレン、α−メチ
ルスチレン、ビニルトルエン等のビニル芳香族単量体;
イタコン酸モノエチルエステル、フマル酸モノブチルエ
ステル、マレイン酸モノブチルエステル等の不飽和ジカ
ルボン酸のモノアルキルエステル;( メタ)アクリル酸
2−ヒドロキシエチル、( メタ)アクリル酸2−ヒドロ
キシブチル、( メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピ
ル、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル( メタ)
アクリレート、グリセロール( メタ)アクリレート、ポ
リエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ
プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートおよび
ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモ
ノ(メタ)アクリレート等の水酸基含有ビニル単量体;
アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールア
クリルアミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、N
−メトキシブチルアクリルアミド等のエチレン系不飽和
カルボン酸アミドおよびN置換化合物;アリルアルコー
ル等の不飽和アルコール;( メタ)アクリロニトリル、
α−クロロアクリロニトリル等のシアノ基含有ビニル単
量体;その他に( メタ)アクリル酸グリシジル、酢酸ビ
ニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン等が挙げられる。こ
れらラジカル重合性単量体は、単独でまたは2種以上併
用して使用しても良い。上記の中でも、エチレン性不飽
和カルボン酸単量体が凝集力が向上する点で望ましい。
【0015】本発明における水性エマルジョンは、上記
単量体を共重合して得られる共重合体を主要成分とする
ものであり、該共重合体は、前記のとおり、これを構成
する全単量体単位の合計量を基準にして、前記(a)イ
ミド(メタ)アクリレート単量体単位1〜5重量%、
(b)炭素数4〜12のアルキル基を有するアルキル
(メタ)アクリレート単量体単位50〜99重量%及び
(c)その他のラジカル重合性単量体単位0〜49重量
%を有するものである。イミド( メタ)アクリレート単
量体単位の割合が、1重量%未満であると得られる粘着
テープ類を被着体から剥離するときに基材切れや糊残り
を生じ易く、一方5重量%を越えると粘着力の低下が大
きく被着体への密着性に劣る。炭素数4〜12のアルキ
ル基を有するアルキル( メタ)アクリレート単量体単位
の好ましい含有量は、全構成単位の合計量の70重量%
以上である。上記アルキル( メタ)アクリレート単量体
単位の割合が50重量%未満であると得られる共重合体
の粘着力およびタックが劣る。その他のラジカル重合性
単量体としてエチレン性不飽和カルボン酸単量体を使用
する場合、共重合体におけるエチレン性不飽和カルボン
酸単量体単位の好ましい量は全構成単位の合計量の10
重量%以下である。エチレン性不飽和カルボン酸単量体
単位の量が10重量%を越えるとタック、接着力が低下
し易い。
【0016】本発明においては、アルキル( メタ)アク
リレート単量体単位の割合を多くすることにより、得ら
れる共重合体の粘着力およびタックをある程度の水準以
上に維持しながら、イミド(メタ)アクリレート単量体
単位をわずかに導入することにより、剥離性を付与して
いる。水性エマルジョンにおいては、1〜5重量%とい
う少量のイミド(メタ)アクリレート単量体単位の導入
により、上記性質を共重合体に付与できることは、粘着
剤及び接着剤に関する技術常識からは予想外のことであ
る。
【0017】本発明における水性エマルジョンは、前記
単量体を水性媒体中で例えば一般的な乳化重合法または
懸濁重合法等により共重合体することにより得られる。
乳化重合法を用いる場合、単量体を水性媒体中に乳化分
散させるためには、通常乳化剤として使用されるアニオ
ン性界面活性剤又はノニオン性界面活性剤が使用でき、
また重合開始剤としては有機過酸化物又は無機過酸化物
等のラジカル発生型重合開始剤が好ましく使用できる。
さらに、必要に応じて重合系に連鎖移動剤および可塑剤
等を添加しても良く、さらに重合後に、増粘剤、粘着付
与剤、レベリング剤、架橋剤、防腐剤、防錆剤、顔料、
充填剤、凍結防止剤、高沸点溶剤および消泡剤を添加し
ても良い。
【0018】上記水性エマルジョンを支持体としてのシ
ート又はフイルム上に塗布し、乾燥させることにより、
本発明の再剥離型粘着シート又はフイルムを得ることが
できる。塗布方法としては、ロールコーティング、ダイ
コーティング及びナイフコーティング等が使用できる。
水性エマルジョンを塗布する基材としては、紙、セロハ
ン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、フ
ッ素樹脂、ポリスチレン、ポリイミド、ポリアセテー
ト、ポリ塩化ビニル、ガラス、アクリル樹脂、メタクリ
ル樹脂、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレート、液晶ポリマー、ポリエ
ーテルサルホン、エチレンビニルアルコール樹脂及びユ
リア・ メラミン樹脂等が挙げられる。水性エマルジョン
の塗工量は用途に応じて適宜選択すればよいが、好まし
い塗工量としては固形分量で5〜200g/m2 であ
り、より好ましくは10〜100g/m2 である。
【0019】かくして得られる本発明の再剥離型粘着フ
イルム又はシートは、建築内装・外装等の建築関連分野
における養生用マスキングテープ、自動車塗装等に用い
られる塗装用マスキングテープ、ならびに自動車部品、
建材、窓ガラスおよび銘板用等の表面保護に用いられる
表面保護フイルム等として好適に用いることができる。
上記養生用マスキングテープ、塗装マスキングテープま
たは表面保護フイルムが適用される材料としては、アル
ミニウム製品、塗装鋼板、プラスチック、木材およびガ
ラス等が挙げられる。また、上記養生用マスキングテー
プ、塗装マスキングテープまたは表面保護フイルムの基
材としては、和紙、布、クレープ紙、上質紙、ポリ塩化
ビニルおよびポリエチレン等が挙げられる。
【0020】本発明における共重合体には、前記した特
定の化学構造を有するマレイミド基が含まれており、該
マレイミド基は活性エネルギー線の照射を受けてラジカ
ルを発生し、そのラジカルの反応により共重合体が架橋
することが知られている。従って、上記の方法で得られ
た粘着フイルム又はシートに対しても、活性エネルギー
線を照射しても良い。粘着剤層に活性エネルギー線を照
射することにより粘着剤層の凝集力が向上する。このよ
うに凝集力を向上させた粘着フイルム又はシートは再剥
離型粘着フイルム又はシートとして好ましく使用でき
る。活性エネルギー線としては、紫外線、X線及び電子
線等が挙げられ、安価な装置を使用できることから、紫
外線を使用することが好ましい。紫外線により架橋させ
る場合の光源としては、様々なものを使用することがで
き、例えば高圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノ
ンランプ、無電極放電ランプ及びカーボンアーク灯等が
挙げられる。
【0021】
【実施例】以下に、実施例及び比較例を挙げて、本発明
をより具体的に説明する。尚、以下の記載において、
「部」は重量部を、「%」は重量%を意味する。又、使
用した単量体の略号の意味は以下のとおりである。 HA;アクリル酸2- エチルヘキシル BA;アクリル酸ブチル MMA;メタクリル酸メチル AA;アクリル酸
【0022】
【実施例1】水40部、ドデシルベンゼンスルホン酸
〔花王(株)製、商品名ネオペレックスNo.25〕4
部及び、前記式(2)の化合物1.5部、BA91.5
部、MMA5部、AA2部を加えてプレエマルジョンを
調整した。攪拌機、温度計、冷却器および滴下ロートを
装着したフラスコに、水48部を仕込み、反応器内を窒
素置換した後、80℃に昇温し、過硫酸アンモニウム
0.1部を加え、続いて前記プレエマルジョンの0.5
%を加えて重合を開始した。重合が開始したことを確認
した後、重合温度を79〜81℃に保ちながら、プレエ
マルジョンの残部(全量の99.5%)と10%過硫酸
アンモニウム3部とを連続的に4時間で滴下した。滴下
終了後さらに80℃で2時間保ち反応を終了した。上記
により得た共重合体エマルジョンを25%アンモニア水
で中和し、アルカリ可溶型増粘剤〔東亞合成(株)製、
商品名B−500〕を用いて粘度を10,000mPa
・sに調整し、粘着剤組成物を得た。この粘着剤組成物
の固形分は51.1%、pHは7.1であった。この粘
着剤組成物を離型紙に乾燥後の塗工量が30g/m2
なるように塗布し、100℃で2分間乾燥した後、上質
紙に転写して粘着シートを得た。得られた粘着シートの
物性を表1に示す。
【0023】得られた粘着シートの粘着力、再剥離性お
よびタックは、それぞれ以下の方法により測定した。 粘着力;被着体としてステンレス(以下「SUS」と
いう)板と硬質塩化ビニル(以下「PVC」という)板
を用い、それらに粘着シートを貼り付け、23℃、65
%RHで24時間状態調節するか、または60℃で24
時間状態調節した後、JIS Z−0237に準ずる1
80度剥離強度を測定した。 再剥離性;前記の粘着力の測定において、粘着シー
トを剥離した後の被着体の状態を観察した。その結果は
以下の5段階で評価した。 ◎:汚染等まったく無く非常に良好 ○:汚染等無く良好 #:基材破れ C:糊残り P:汚染され非常に不良 タック;JIS Z−0237の球転法に準じて、2
3℃、65%RH雰囲気下で測定した。
【0024】
【実施例2】実施例1で得られた粘着シートの粘着剤層
を、120W/cm集光型高圧水銀灯(1灯、高さ10
cm)下を10m/min.のコンベアスピードで2パ
ス通過させたものを試料とした。
【実施例3】単量体として前記式(3)の化合物3部、
HA90部、MMA5部、AA2部を使用する以外は、
実施例1と同様の方法で粘着シートを得た。
【実施例4】単量体として前記式(2)の化合物4.5
部、HA88.5部、MMA5部、AA2部を使用する
以外は、実施例1と同様の方法で粘着シートを得た。以
上の実施例2〜4の粘着シートの物性は、実施例1の結
果と同様に表1に記載した。
【0025】
【表1】
【0026】
【比較例1】単量体として前記式(2)の化合物0.2
部、BA92.8部、MMA5部、AA2部を使用する
以外は、実施例1と同様の方法で粘着シートを得た。得
られた粘着シートの物性は表2の通りである。
【比較例2】単量体として前記式(2)の化合物8部、
HA85部、MMA5部、AA2部を使用する以外は、
実施例1と同様の方法で粘着シートを得た。得られた粘
着シートの物性は表2の通りである。
【比較例3】単量体として前記式(2)の化合物3部、
BA40部、MMA55部、AA2部を使用する以外
は、実施例1と同様の方法で粘着シートを得た。得られ
た粘着シートの物性は表2の通りである。
【0027】
【表2】
【0028】イミド( メタ)アクリレートの共重合割合
が少ない比較例1では、粘着剤の凝集力が弱く、又、粘
着力も十分低減されていないために、被着体への糊残り
や基材破れが見られる。又、イミド( メタ)アクリレー
トの共重合割合の多い比較例2および、アルキル( メ
タ)アクリレートの共重合割合が少ない比較例3では、
粘着力が低く、被着体への密着性が不足気味であり、タ
ックも低いことが分かる。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、本発明における水性エ
マルジョンを構成する、特定な化学構造を有するイミド
(メタ)アクリレート単量体単位を少量有する(メタ)
アクリル酸アルキルエステル系共重合体が、粘着力、タ
ックおよび剥離性の3種の物性をバランス良く有するた
めに、1液型水性エマルジョンを原料にして低分子化合
物等のブリードのない再剥離型粘着フイルム又はシート
が容易に得られる。該再剥離型粘着フイルム又はシート
は、養生用マスキングテープ、塗装マスキングテープま
たは表面保護フイルムとして、アルミニウム製品、塗装
鋼板、プラスチック、木材およびガラス等の表面に貼ら
れるが、一旦貼った後剥がす際に、粘着剤が被着体側に
残らないという優れた効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水谷 邦彦 愛知県名古屋市港区船見町1番地の1 東 亞合成株式会社名古屋総合研究所内 Fターム(参考) 4J004 AA10 AB01 CC02 4J040 DF041 DF051 GA08 GA22 JA03 JA09 JB07 JB09 LA06 LA11

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)一般式(1)で表されるイミド(
    メタ)アクリレート単量体単位、(b)炭素数4〜12
    のアルキル基を有するアルキル( メタ)アクリレート単
    量体単位及び必要に応じて(c)その他のラジカル重合
    性単量体単位からなり、全単量体単位の合計量を基準に
    して、前記(a)単量体単位1〜5重量%、(b)単量
    体単位50〜99重量%及び(c)単量体単位0〜49
    重量%を有する共重合体の乳化粒子からなる水性エマル
    ジョンから形成された粘着剤層がフィルムまたはシート
    上に設けられた再剥離型粘着フイルムまたはシート。 【化1】 〔式(1)において、R1 及びR2 は、それぞれ独立し
    た炭素数4以下のアルキル基であるか、どちらか一方が
    水素原子で他方が炭素数4以下のアルキル基であるか、
    又はR1 とR2 が結合して炭素環を形成している。又、
    3 は炭素数1〜6のアルキレン基で、R4 は水素原子
    又はメチル基であり、nは1〜6の整数である。〕
  2. 【請求項2】 請求項1記載の再剥離型粘着フィルムま
    たはシートにおける粘着剤層に活性エネルギー線を照射
    することにより、該粘着剤層を形成する共重合体を架橋
    させることを特徴とする再剥離型粘着フイルムまたはシ
    ートの製造方法。
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