JP2004505090A - ピロロ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゼピンおよび抗精神病活性を有する薬剤の調製のためのその使用 - Google Patents

ピロロ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゼピンおよび抗精神病活性を有する薬剤の調製のためのその使用 Download PDF

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Abstract

本明細書中においてその基が定義される式(I)の化合物、その調製方法、それを含む医薬組成物、および抗精神病活性を有する薬剤の調製のためのその使用が記載される。
【化1】

Description

【0001】
ここに記載する本発明は、精神医学および神経学上の疾患の治療のために有用な薬剤の調製のための化合物、その調製方法、および、活性成分としてそれを含む医薬組成物に関する。特に、ここに記載する本発明は、定型(typical)および非定型(atypical)抗精神病活性を備えたピロロベンゾチアゼピン構造を有する化合物に関し、それは、急性および慢性の精神病状態の治療の目的で医薬組成物に調剤することができる。
【0002】
(発明の背景)
ドーパミンおよびドーパミン作動性のニューロンの、様々な精神医学および神経学上の疾患への関与について、現在、詳細に報告されている(E. R. Kandel, J. H. Schwartz, ”Principles of Neural Science”Neurology”, Elsevier Science Publishing Co. New York, 1985)。
【0003】
関係のある様々な病状の中で、精神分裂病は、中枢神経系の主要なドーパミン作動性経路の異常な神経伝達によって引き起こされる、複雑な総合的症状によって特徴付けられる。幻覚および譫妄状態は、ポジティブな(positive)症状として説明されており、中脳辺縁系のドーパミン作動性経路の活性の上昇によって引き起こされる一方、認知欠陥および社会的孤立状態は、ネガティブな(negative)症状として示されており、前頭皮質におけるドーパミン作動性神経伝達が弱まることによって引き起こされる。
【0004】
精神分裂病の急性および慢性の精神病状態、原因不明の急性精神病、およびその他の疾患の総合的症状の一部をなす精神病および心的動揺の形態の根元である、ドーパミン作動性神経伝達の過度な活性化状態は、治療的観点から、神経遮断薬とも呼ばれる典型的な抗精神病剤の使用によって妨げられる。これらのなかで最も代表的なものは、クロールプロマジン(フェノチアジン類)およびハロペリドール(ブチロフェノン類)である。
【0005】
クロールプロマジンは、精神病の治療においてはっきりと有効であることが判明した最初の製品であった。この化合物は、最初は鎮静剤として用いられていたが、それを使用する患者の覚醒状態を変更することなく、特定の環境の刺激に対して無関心であらしめることができたという点で、精神病患者の状態を改善することができるものであると判明した。クロールプロマジンが商業的に非常に成功したおかげで、50年代において新たな神経遮断薬の探索が始まり、そしてこれによってすぐに多くの化学的種類に属するその他の抗精神病性の製品が同定されるようになった。
【0006】
神経遮断薬の治療上の効力は、それが、ドーパミン受容体の妨害によって中枢神経系のドーパミン作動性の神経伝達を調節する能力と関係している。
【0007】
その抗精神病性の有効性は、異常な機能のドーパミン作動性神経伝達に関与している脳部位にある、サブタイプDのドーパミン受容体に結合および阻止するその能力に直接的に比例している。そのうえ、精神薬理学の研究では、中脳辺縁系の経路に影響を及ぼすドーパミン作動性の過度の活性は、受容体サブタイプDおよびDにも関係していることが示されている。その結果、神経遮断薬の抗精神病性の有効性はまた、この経路においてニューロンの終端に高密度に分布している、それらの受容体と相互作用するその能力に依存している可能性がある(J. Schwartz, Giro B., M. P. Martres & P. Sokoloff ”Neuroscience” 4, 99−108; 1992)。
【0008】
臨床的な観点からは、市場に存在する多くの神経遮断薬の抗精神病性の効力は、すべての場合において質的には同等である。それらのうちにはたった数mgの用量で有効なものもあれば、より多くの用量で投与しなければならないものもあるという意味で、その有効性において異なるのみである。
【0009】
様々な神経遮断薬の間の真の相違は、動脈血圧降下、鎮静、および特に、重篤な運動異常のような望ましからぬ副作用の発生をおこすそれらの能力に依存しており、そのような副作用には治療の臨床的効果に関連してもっとも頻繁に現れるものといえるものもある。前者はそれぞれ、その製品がアルファ−1アドレナリン作動性受容体およびHヒスタミン作動性受容体と相互作用する能力によるものであり、後者は、すべての神経遮断薬に共通なものであるが、黒質線状体のドーパミン作用系のD受容体の妨害によるものである。
【0010】
薬理学および臨床学の研究から、神経遮断薬とセロトニン作動性の5−HT2a受容体に対して選択的なアンタゴニスト活性を有する製品との同時投与によって、神経遮断薬のみによる治療と比較して前者の抗精神病性の効力が上昇し、錐体外路症状の発生が抑えられうるということが示された(G. F. Busatto and R. W. Kerwin ”Journal of Psychopharmacology” 11(1), 3−12; 1997)。
【0011】
この流れにおけるさらなる開発によって、混合アンタゴニスト成分を有する薬剤、すなわち、様々な受容体に対して活性であるものの生成が導かれた。
【0012】
クロザピン(8−クロロ−11−(4−メチル−1−ピペラジニル)−5H−ジベンゾ[b,e][1,4]ジアゼピン)は、D受容体についてドーパミンと、5−HT受容体についてセロトニンと同時に拮抗することができる抗精神病薬である。この新たな作用特性は、”非定型(atypical)”とよばれ、錐体外路症状の発生をおさえながら精神分裂病を治療することを可能にするものである(J. Med. Chem., 39, 1996, pp.1172−1188)。
【0013】
残念ながら、顆粒球減少症が生じることからこの薬剤の治療的な利用が制限されてきた(Lancet. 1975, 2, 657)。
【0014】
オクトクロゼピン(8−クロロ−10−(4−メチルピペラジノ)−10,11−ジヒドロジベンゾ[b,f]チエピン)は部分的に”非定型”活性を有する化合物である。その薬理活性は、この化合物の光学異性体に関連して研究されてきた(J. Med. Chem., 1991, 34, 2023−2030):(S)型による精神分裂病に対するわずかに優れた効果は、残念ながら錐体外路作用の発生がより多いことと関連付けられ、したがって、その使用は臨床試験から撤退してきた。(R)異性体はより”非定型”特性を示して副作用も少ないが、全体的な有効性もあまり優れていない。さらに、この2つの異性体は、5−HTおよびDアンタゴニストと同じ活性を有することが判明している。
【0015】
上述の研究から、十分な治療的活性があって副作用のない抗精神病薬の必要性はいまだ満足されていない。特に、神経遮断性の活性がより大きく、錐体外路作用の発生がより少なく、そして副作用(顆粒球減少症;好中球減少症;鎮静;体重増加;便秘;尿鬱滞;乾き;低血圧)が最小であるような抗精神病薬の探索が続いている。
【0016】
(発明の概要)
今回、化合物9−アミノ−置換ピロロ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゼピン類、特に式(I)の化合物、
【化2】
Figure 2004505090
(式中:R=H、Cl、Br、F、I、C−Cアルコキシ、C−Cアルキルチオ、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル;
=C−Cジアルキルアミン(アルキル基は互いに同じであっても異なっていてもよい)、4−アルキル−1−ピペラジニル、4−ヒドロキシアルキル−1−ピペラジニル、1−イミダゾリル、4−アルキル−1−ピペリジニル、4−アルキル−1−ホモピペラジニル;
=H、C−Cアルコキシ、C−Cアルキルチオ、C−Cアルキル、CHO、CH=NOH;
=H、CHO;)
が、抗精神病性の活性を有することが見出された。
【0017】
ここに記載した本発明の1つの目的は、したがって、上記の式(I)の化合物およびその医薬上許容される塩にある。
【0018】
ここに記載した本発明の別の目的は、式(I)の化合物の調製方法にある。
【0019】
ここに記載した本発明のさらなる目的は、精神医学および神経学上の疾患、特に、中脳辺縁系ドーパミン作動性経路の活性の増大、および/または、そのポジティブおよびネガティブな症状における精神分裂病のような中脳皮質の(mesocortical)ドーパミン作動機能不全に関する疾患の治療のための抗精神病薬として有用な薬剤として、前記化合物を使用することである。
【0020】
本発明のさらに別の目的は、前記化合物を薬剤として、特に精神分裂病、偏執症状態、躁鬱病状態、感情障害、社会的引きこもり、人格退行、幻覚または認知機能不全などの、精神病の治療のための抗精神病薬として使用することである。
【0021】
ここに記載した発明のさらに別の目的は、少なくとも1つの医薬上許容される媒体(vehicle)および/または賦形剤(excipient)と混合している式(I)の化合物を含む医薬組成物にある。
(発明の詳細な記載)
【0022】
式(I)の化合物において、C−Cという用語によって意味されるのは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチルおよびter−ブチルである。
【0023】
式(I)の化合物の中で、第一の好適なグループはRが4−アルキル−1−ピペラジニルであるものを含む。第二の好適なグループはRがH、Cl、Br、F、Iであるものを含む。
【0024】
特に、R=Cl、R=4−メチル−ピペラジン、R=H、R=Hの場合、該化合物は定型(typical) 抗精神病薬であり、R=H、F;R=H、CHO、CH;R=H;R=4−メチル−1−ピペラジニルの場合、該化合物は非定型(atypical)抗精神病薬である。
【0025】
定型抗精神病薬の中で、特に好適な化合物の1つは、7−クロロ−9−(4−メチル−1−ピペラジニル)ピロロ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゼピン(以下ST1508とも称する)であり、特にそのマレイン酸塩(以下ST1699とも称する)である。
【0026】
抗精神病性の非定型活性を有する、本発明による好適な式(I)の化合物は:9−(4−メチル−1−ピペラジニル)ピロロ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゼピン(ST1899);
7−フルオロ−9−(4−メチル−1−ピペラジニル)ピロロ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゼピン(ST1928);
1−メチル−9−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピロロ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゼピン(ST2092)
である。
【0027】
ここに記載する本発明による化合物は、式(Ia)の化合物から開始して調製される;
【化3】
Figure 2004505090
式中、RおよびRは式(I)の化合物について先に定義したとおりであり、この式(Ia)の化合物が、R基について定義された所望のアミンRHと反応して式(I)の化合物が生じる。
【0028】
式(Ia)の化合物の調製については、本出願人の名において出願された特許出願WO00/06579において記載されている。
【0029】
化合物(Ia)から化合物(I)への変換は、既知の技術によって行われるが、この反応は、例えば、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルといった、トリフレートなどのルイス酸、または、p−トルエンスルホン酸といった、スルホン酸などのプロトン性酸の存在下で、化合物(Ia)をアミンRHで処理することによって簡単に達成されることが見出された。
【0030】
この反応は、反応物および反応生成物に対して不活性な溶媒中で行われる。または、好ましくは、アミンRHを化合物(Ia)に対して過剰量用いてこれが反応媒質を構成するようにしてもよい。反応パラメータは臨界的ではなく、当該技術分野において平均的な経験を有する技術者によって、その問題に対する一般的な知識に基づいて決定されうる。例えば、アミンRHと化合物(Ia)とのモル比は、1:1から上述した意味において過剰量のアミンまでの範囲で変動するものであってよい。反応温度も、用いられる反応物のタイプ、それらのモル比、および任意の溶媒の存在に応じて選択され得る。溶媒が存在する場合は、反応温度は、反応物自体の分解を引き起こさないという条件で、溶媒の沸点と同程度まで高くしてもよい。反応時間は上記のパラメータに基づいて選択され、反応を完了させるものとすればよい。反応を最適化させるための試みはさらなる実験的な負担を構成するものではなく、化学合成において用いられる通常の技術の一部を構成するものである。
【0031】
式(I)の化合物の単離および精製は、通常の既知の技術によって達成することができる。
【0032】
本発明の第一の好適な態様において、式(Ia)の化合物をアミンRHと反応させるが、ここでアミンRHは、その物理化学的特性が許容する場合は、反応溶媒として用いられる。好適なトリフレートは、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリルである。反応温度はおよそ120℃であって、反応時間はおよそ3時間である。
【0033】
本発明の第二の好適な態様において、式(Ia)の化合物をアミンRと反応させるが、ここでアミンRHは、その物理化学的特性が許容する場合は、反応溶媒として用いられる。好適なスルホン酸は、p−トルエンスルホン酸である。反応温度はおよそ180℃であって、反応時間はおよそ1−2時間である。
【0034】
ここに記載する本発明の目的は、その活性成分として少なくとも1つの式(I)の化合物を、単独で、あるいは1または複数の式(I)の化合物と組み合わせて含む医薬組成物である。すなわち、前記式(I)の化合物の1または複数が、ここに記載する本発明において示される疾患の治療において有用な他の活性成分、例えば、セロトニン作動性5−HT2a受容体に対して選択的なアンタゴニスト活性を有する他の製品と、別々の投薬形態において、あるいは複合療法に好適な形態において、組み合わされる。ここに記載した本発明による活性成分は、例えば、”Remington’s Pharmaceutical Sciences Handbook”の最新版において記載されているもののような、製剤学において普通に用いられる好適な媒体および/または賦形剤との混合物に含まれるものとしてよい。本発明による組成物は、治療的に有効な量の活性成分を含むものとすればよい。用量は、当外技術分野における専門家、例えば、臨床医または初期治療医師によって、治療されるべき疾患のタイプおよび患者の状態に応じて、その他の活性成分の投与と両立できるように決定されるであろう。一例を挙げると、0.1gから100mg/kgの範囲の用量を示すことできる。
【0035】
医薬組成物の例は、経口、非経口、静脈内、筋内、皮下または経皮投与を許容するようなものである。本発明の目的に好適な医薬組成物は、錠剤、硬または軟カプセル、散剤、溶液、懸濁液、シロップ剤、および、即時液体製剤調製のための固形形態である。非経口投与のための組成物は、例えば、筋内、静脈内、および皮下に注射可能なすべての形態、および溶液、懸濁液、そして乳濁液の形態のものがある。活性成分の放出が調節されるような形態も含まれ、それは、経口投与形態、好適な層にコーティングされた錠剤、マイクロカプセルに入れられた散剤、シクロデキストリンとの複合体、持効性注射剤またはインプラントといった例えば皮下に投与する持効性製剤形態、のいずれとしてでもよい。
【0036】
以下の実施例は本発明をさらに説明するものである。
【0037】
(実施例1)
a)7−クロロ−9−(4−メチル−1−ピペラジニル)ピロロ 2,1b ][ 1,3 ベンゾチアゼピン(10b)(ST1508
【化4】
Figure 2004505090
【0038】
工程A)
ケトン[9b](4.5g;18mmol)とN−メチルピペラジン(15mL)との混合物へ、トリフルオロメタンスルホン酸トリメチルシリル(5.7mL;31.5mmol)を5分間滴下した。
【0039】
反応温度を120℃まで上昇させた。この反応を、TLCによってモニターしたところ、3時間で完了した。反応混合物を放置して室温まで冷却し、その結果得られた固形塊を塩化メチレン(50mL)に溶解させ、水で洗浄した(2x30mL)。有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、ろ過した。減圧下で溶媒を蒸発させることにより、粗反応生成物を回収可能とし、これをシリカゲルでのクロマトグラフィーにかけたところ(n−ヘキサン/酢酸エチル50:50)、最終的に表題化合物4.7gを得た。
【0040】
収率:78%
TLC(AcOEt) Rf=0.25;MP:127÷128℃
H−NMR(300MHz,CDCl)δ7.6(d,1H,J=2.1Hz);7.4(d,1H,J=8.5Hz);7.2(dd,1H,J=8.4Hz,J=2.0Hz);6.7(m,1H);6.6(m,1H);6.2(m,1H);6.1(m,1H);2.9(m,4H);2.6(m,4H);2.3(s,3H).
13C−NMR(300MHz,CDCl)δ143.8;140.5;137.9;134.8;133.2;129.8;129.6;127.9;123.2;112.7;111.6;111.2;55.2;50.1;46.2.
元素分析:(C1718ClNS):対応(compliant)
【0041】
工程B)
ケトン[9b](0.15g;0.6mmol)、N−メチルピペラジン(0.18g;1.8mmol)およびp−トルエンスルホン酸(0.296g;1.56mmol)の混合物を180℃に加熱した。
【0042】
反応物はすぐに暗色を帯び、反応は、1.5時間で完了した;室温まで冷却した後、その結果得られた固形塊を塩化メチレン(10mL)に溶解させ、水で洗浄した(2x10mL)。有機相を硫酸ナトリウムで脱水し、そしてろ過した。減圧下での溶媒の蒸発により、粗反応生成物が生じ、それをシリカゲルでのクロマトグラフィーにかけたところ(n−ヘキサン/酢酸エチル50:50)、表題化合物0.10gを得た。
収率:50%
【0043】
(実施例2−13)
生成物2−13の合成を、スキーム1に記載した以下の方法によって行った。
【化5】
Figure 2004505090
Figure 2004505090
上記の表におけるRは、ピペラジン環における4−アルキル置換を示す。
【化6】
Figure 2004505090
【0044】
9−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピロロ 2,1−b ][ 1,3 ベンゾチアゼピン(1)(ST1899)
9,10−ジヒドロピロロ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゼピン−9−オン(0.24g、1.11mmol)、N−メチルピペラジン(0.55mL、0.50g、4.99mmol)およびトリメチルシリルトリフレート(0.55mL、0.68g、3.05mmol)の溶液を攪拌しながら120℃に加熱し、数分後にさらに0.55mLのN−メチルピペラジンを添加し、その反応を120℃で3時間保った。その後、水を添加しジクロロメタンで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、そして蒸発させて粗生成物を得、それをフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル中20%メタノール)によって精製したところ、帯黄色の固体として純粋な表題化合物0.114gを得た(84%収率)。
H NMR(CDCl)δ7.65(m,1H)、7.50(m,1H)、7.34−7.22(m,2H)、6.75(m,1H)、6.20(m,1H)、6.12(m,1H)、2.89(m,4H)、2.53(m,4H)、2.34(s,3H).
元素分析(C1719S):相当(compliant)
【0045】
9−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピロロ 2,1−b ][ 1,3 ベンゾチアゼピン−1−カルバルデヒド(2)(ST2091)
オキシ塩化リン(phosphorus oxychloride)(5.70μL、0.08g、0.54mmol)とN−メチルホルマニリド(67.15μL、0.07g、0.54mmol)の混合物を室温で30分間攪拌した。そして固体(1)(0.12g、0.42mmol)を添加し、その結果得た混合物を室温で一晩攪拌した。次に水を添加し水相をジクロロメタンで抽出した(3x2.5mL)。化合した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、そして蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン中5%メタノール)によって精製を達成し、純粋な所望の生成物0.05gを帯黄色の透明の固体として得た(37%収率)。
H NMR(CDCl)δ9.45(s,1H)、7.65(m,1H)、7.46(m,1H)、7.32(m,2H)、7.04(s,1H)、6.93(d,1H,J=3.9Hz)、6.24(d、1H,J=4.3Hz)、3.15−2.95(m,4H)、2.57(m,4H)、2.35(s,3H).
MS m/z325(M)、256、81、69(100)、41.
元素分析(C1819OS):相当(compliant)
【0046】
9−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピロロ 2,1−b ][ 1,3 ベンゾ チアゼピン−1,10−ジカルバルデヒド(3)(ST2147)
オキシ塩化リン(18μL、30mg、0.198mmol)とN−メチルホルマニリド(24μL、26mg、0.198mmol)の混合物を室温で30分間攪拌した。そして固体(1)(30mg、0.100mmol)を添加し、その結果得た混合物を室温で一晩攪拌した。次に水を添加し水相をジクロロメタンで抽出した(3x2.5mL)。化合した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、そして蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン中5%メタノール)によって精製を達成し、純粋な所望の生成物11.3mgを帯黄色の透明の固体として得た(35%収率)。
H NMR(CDCl)δ9.68(s,1H)、9.42(s,1H)、7.59(m,2H)、7.42(m,2H)、6.87(m,1H)、6.31(m,1H)、3.70−3.62(m,4H)、2.59(m,4H)、2.38(s,3H).
MS m/z353(M)、324、295、83、70(100)、57、43.
元素分析(C1919S):相当(compliant)
【0047】
1−メチル−9−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピロロ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゼピン(4)(ST2092)
無水エタノール(0.70mL)中の(2)(0.035g、0.107mmol)の溶液へ、ヒドラジンモノヒドラート(182μl、0.019g、3.74mmol)を添加した。その結果得た混合物を還流しつつ1時間攪拌した。その後、溶媒を真空下で除去した;得られた黄色の固体をトルエン(0.76mL)に溶解し、そしてカリウムtert−ブトキシド(0.036g、0.321mmol)を添加した。反応混合物をさらに8時間還流した。次に水を添加し、有機相を分離し、水相をジクロロメタンで抽出した;化合した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、そして蒸発させた。得られた粗生成物をクロマトグラフィーにかけた(酢酸エチル中20%メタノール)。所望の純粋な生成物を、収率60%で得た。
H NMR(CDCl)δ7.62(m,1H)、7.48(m,1H)、7.26(m,2H)、6.32(s,1H)、6.03(m,1H)、5.90(m,1H)、2.89(m,4H)、2.53(m,4H)、2.34(s,3H)、2.20(s,3H).
MS m/z311(M)、256、213、98、69、55(100).
元素分析(C1821S):相当(compliant)
【0048】
1−メチレンオキシム−9−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピロロ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゼピン(5)(ST2129)
ジクロロメタン(1.00mL)中の(2)(0.010g、0,031mmol)の溶液へ、ヒドロキシルアミンヒドロクロリド(0.043g、0.062mmol)およびピリジン(5μL、0.049g、0.062mmol)を添加した。反応混合物を室温で1時間攪拌し、そして乾燥炭酸カリウム(0.008g、0.062mmol)を添加し、混合物をさらに72時間攪拌した。その後、ヒドロキシルアミンヒドロクロリド(0.043g、0.062mmol)および乾燥炭酸カリウム(0.017g、0.124mmol)を添加し、溶液を25℃で一晩攪拌した。次に水を添加し、有機相を分離して水相をジクロロメタンで抽出した;化合した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、そして蒸発させた。得られた粗生成物をクロマトグラフィーにかけ(エチルエーテル中10%メタノール)、所望の生成物2.5mgを得た(17%収率)。
H NMR(CDCl)δ7.80(s,1H)、7.68(m,1H)、7.48(m,1H)、7.30(m,2H)、6.94(s,1H)、6.38(d,1H,J=3.9Hz)、6.15(d,1H,J=3.8Hz)、3.02(m,4H)、2.62(m,4H)、2.30(s,3H)、2.20(s,3H).
MS m/z340(M)、323、297、225、99、70(100)、56、43.
元素分析(C1821OS):相当(compliant)
【0049】
1−ヒドロキシメチル−9−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピロロ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゼピン(6)(ST2096)
無水エタノール(2.36mL)中の(2)(17mg、0.052mmol)の溶液へ、水素化ホウ素ナトリウム(7.13mg、0.188mmol)を添加した。その結果得た混合物を室温で一晩攪拌した。その後、溶媒を除去し、残渣を水で処理し、そして溶液をジクロロメタンで抽出した;化合した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、そして蒸発させた。得られた粗生成物をクロマトグラフィー(酢酸エチル中10%メタノールおよび10%トリエチルアミン)にかけたところ、所望の純粋な生成物9.5mgを得た(収率58.8%)。
H NMR(CDCl)δ7.63(m,1H)、7.49(m,1H)、7.29(m,2H)、6.76(s,1H)、6.14(d,1H,J=3.7Hz)、6.05(d,1H,J=3.8Hz)、4.51(m,1H);3.05(m,4H);2.47(m,4H)、2.32(s,3H).
MS m/z327(M)、296、225、198、87、70(100)、58.
元素分析(C1821OS):相当(compliant)
【0050】
1−イソプロポキシメチル−9−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピロロ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゼピン(7)(ST2095
2−プロパノール(4.0mL)中のN−[9−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピロロ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゼピン−1−イル]−N−トシルヒドラジン(37mg、0.075mmol)の溶液へ、水素化ホウ素ナトリウム(13mg、0.049mmol)を0℃で攪拌しながら少しずつ添加した。その結果得た混合物を還流して24時間攪拌し、そして室温で48時間攪拌した。その後、溶媒を除去し、残渣を水で処理し、溶液をジクロロメタンで抽出した;化合した有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、そして蒸発させたところ、粗生成物を得、これをクロマトグラフィー(酢酸エチル中0.8%メタノール)にかけると、純粋な(7)を帯黄色の結晶として得た(51.4%収率)。
H NMR(CDCl)δ7.63(m,1H)、7.48(m,1H)、7.27(m,2H)、6.76(s,1H)、6.14(m,1H)6.05(m,1H)、4.37(s,1H);3.60(m,1H)、2.52(m,4H)、2.92(m,4H)、2.34(s,3H)、1.17(s,3H)、1.14(s,3H).
MS m/z369(M)(100)、326、310、296、97、70.
元素分析(C2127OS):相当(compliant)
【0051】
7−クロロ−9−(4−エチルピペラジン−1−イル)ピロロ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゼピン(8)(ST2148)
7−クロロ−9,10−ジヒドロピロロ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゼピン−9−オン(0.19g、0.76mmol)およびN−エチルピペラジン(0.70mL、6.13mmol)から開始して、(1)について先に記載した方法にしたがって、表題化合物を得た。精製した後、所望の生成物を白色固体として0.19g得た(収率74%)。
H NMR(CDCl)δ7.62(d,1H,J=1.9Hz)、7.41(d,1H、J=0.80Hz)、7.22(d,1H,J=8.0Hz)、6.73(m,1H)、6.57(s,1H)、6.20(m,1H)6.10(m,1H)、2.88(m,4H)、2.50(m,6H)1.10(t,3H,J=7.1Hz).
元素分析(C1820ClNS):相当(compliant)
【0052】
7−クロロ−9−(4−メチルヘキサヒドロ−1H−1,4−ジアゼピン−1−イル)ピロロ[2,1−b]−[1,3]ベンゾチアゼピン(9)(ST2149)
7−クロロ−9,10−ジヒドロピロロ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゼピン−9−オン(0.03g、0.12mmol)と1−メチルホモピペラジン(0.06mL、5.41mmol)から開始して、(1)について先に記載した方法にしたがって、表題化合物を得た。精製した後、所望の生成物を41%の収率で得た。
H NMR(CDCl)δ7.53(d,1H,J=2.4Hz)7.43(d,1H,J=8.8Hz)7.22(dd,1H,J=8.4,2.4Hz)、6.75(m,1H)、6.55(s,1H)、6.19(m,1H)、6.11(m,1H)、3.20(m,4H)、3.15−2.61(m,4H)、2.40(s,3H)、1.95(m,2H).
MS m/z345(M)(100)、205、140、97.
元素分析(C1820ClNS):相当(compliant)
【0053】
7−ブロモ−9−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピロロ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゼピン(10)(ST2093)
7−ブロモ−9,10−ジヒドロピロロ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゼピン−9−オン(0.10g、0.34mmol)、N−メチルピペラジン(0.169mL、1.53mmol)およびトリメチルシリルトリフレート(0.169mL、0.935mmol)の溶液を攪拌しながら120℃に加熱し、数分後さらに0.50mLのN−メチルピペラジンを添加し、反応を120℃に3時間保った。その後、水を添加し、水相をジクロロメタンで抽出した。有機層は硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過および蒸発させたところ、粗生成物を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル中20%メタノール)によって精製したところ、表題化合物を帯黄色の固体として0.114g得た(84%収率)。
H NMR(CDCl)δ7.76(s,1H)、7.37(m,2H)、6.73(m,1H)、6.57(m,1H)、6.20(m,1H)、6.10(m,1H)、2.87(m,4H)、2.53(m,4H)、2.35(s,3H);元素分析(C1718BrNS)C、H、N.
【0054】
7−ブロモ−9−(4−エチルピペラジン−1−イル)ピロロ[2,1−b] [1,3]ベンゾチアゼピン(11)(ST2150)
7−ブロモ−9,10−ジヒドロピロロ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゼピン−9−オン(0.10g、0.34mmol)、N−エチルピペラジン(0.169mL、1.53mmol)およびトリメチルシリルトリフレート(0.169mL、0.935mmol)から開始して、(10)について先に記載した方法にしたがって、表題化合物を得た;次にさらに0.50mLのN−エチルピペラジンを添加した。精製した後、所望の純粋な生成物を白色固体として0.125g得た(94%収率)。
H NMR(CDCl)δ7.76(s,1H)、7.36(s,1H)、7.26(s,1H)、6.75(m,1H)、6.57(s,1H)、6.21(m,1H)、6.10(m,1H)、2.90(m,4H)、2.60−2.46(m,6H)、1.12(t,3H,J=7.0Hz); MS m/z390(M+H)、356、137、111、97、84(100)、69、57.
元素分析(C1820BrNS):相当(compliant)
【0055】
7−フルオロ−9−(4−メチル−1−ピペラジニル)ピロロ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゼピン(ST1928)
実施例1において記載した工程Aにしたがって、7−フルオロ−9,10−ジヒドロピロロ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゼピン−9−オンから開始して表題化合物を調製した。
【0056】
分子薬理学
a)D、D、Dおよび5HT2a受容体と相互作用する能力の評価
、D、Dおよび5HT2a受容体との相互作用を種々の異なる脳の領域(線条体DおよびD;嗅覚細管(olfactory tubule) D;前頭前野皮質5HT2a)を用いて、文献(Campiani et al., J. Med. Chem. pp. 3763−3722, 1998)に記載されている方法によって調べた。
【0057】
受容体との相互作用は、放射性リガンド[H]−SCH23390(0.4μM)を用いて評価し、非特異的結合は(−)−シス−フルペンティクソール(flupentixol)(10μM)の存在下で判定した。D受容体については、H−スピペロン(spiperone)(0.2nM)を用い、非特異的結合は100μMの(−)スルピリド(sulpyride)の存在下で判定した。
【0058】
受容体に関しては、選択した放射性リガンドはH−7−OH−DPATであり、これを0.2μMの濃度で用い、そして非特異的結合はドーパミン1μMの存在下で得た。最後に、5HT2aとの相互作用を、H−ケタンセリン(ketanserine)(0.7μM)を用いて評価し、そして非特異的結合をメチセルジド(methysergide)1μMの存在下で判定した。
【0059】
b)Hヒスタミンおよびα−アドレナリン作動性受容体との相互作用の能力の評価
受容体との相互作用
受容体との相互作用は、Hill(S. J. Hill, P. C. Emson, J. M. Young ”J. Neurochemistry” 31, 997−1004; 1978)によって記載されている方法にしたがって、30℃で60分間、リン酸バッファー50mM pH7.4中の1nMの濃度の[H]−ピリラミン(pyrilamine)と共にインキュベートしたラット皮質膜を用いて研究した。非特異的結合は100μMのピリラミンの存在下で判定した。
【0060】
α受容体との相互作用
α−アドレナリン作動性受容体との相互作用は、Greenglass (P. Greenglass, R. Bremner”Eur. J. Pharmacol.” 55, 323−326; 1979) によって記載されている方法にしたがって、放射性リガンド[H]−プラゾシン(prazosin)(0.2nM)を用いてラット皮質について評価した。
【0061】
膜タンパク質のアリコットを放射性リガンドとともに25℃で30分間インキュベートし、非特異的結合は、100μMのプラゾシンの存在下で判定した。
【0062】
一般薬理
強硬症の評価
ウィスター雄性ラット(N=7動物)を用いて試験を行った;強硬症は直径0.6cmの金属棒を試験台の表面から10cmの距離におくことによって評価した。被験物質は、マレイン酸塩の形態(ST1699)で、評価の30分前に皮下に投与した。その後の評価時間は、投与後60、90、120、180、240および300分後とした。試験は、動物の前足を棒上に置き、その棒に動物がついているままになっている時間を測定することからなり、60秒を終了点とした(N. A. Moore et al., Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics Vol. 262 pp. 545−551 (1992))。
【0063】
結果および考察
表1は、ドーパミン作動性受容体D、DおよびD;セロトニン作動性受容体5−HT2a、アルファ−アドレナリン作動性受容体およびHヒスタミン作動性受容体に対する被験品ST1508の、Ki(nM)として表す親和性値の、平均および標準偏差を示すものである。
【0064】
さらに、被験品の定型抗精神病性の特性を確認するために、神経遮断薬類に属する参照として、化合物ハロペリドールの、上記のタイプの受容体に対する親和性値を、この表に示す。
【0065】
【表1】
Figure 2004505090
【0066】
製品ST1508は、検討した受容体タイプと相互作用する実質的能力を示す。特に、D、DおよびD受容体についての低い親和性値は、この製品とドーパミン作動系との強い反応を示すものであり、これはハロペリドールの受容体特性についてみられるよりもさらに良好なものである。
【0067】
この特別な受容体特性により、ここに記載する本発明による化合物を、典型的な抗精神病薬として定義することができる。実際、D、DおよびD受容体の親和性値は、この化合物が、急性および慢性の精神病状態の原因である中脳辺縁系の活動亢進状態に影響を及ぼすことができるということを示すものである。
【0068】
表2は、ドーパミン作動性受容体D、DおよびD;およびセロトニン作動性受容体5−HT2aに対する、好適な化合物ST1988、ST1928およびST2092の、Ki(nM)として表される親和性値の平均と標準偏差を示すものである。定型(ハロペリドール)および非定型(クロザピン、オランザピン)抗精神病薬の結合親和性が示される。
【0069】
【表2】
Figure 2004505090
【0070】
好適な化合物は、非定型参照抗精神病薬である、クロザピンおよびオランザピンと同様に、そしてハロペリドールとは異なり、5−HT受容体に対して高い親和性を示す。
【0071】
さらに、ST1899、ST1928およびST2092の5−HT受容体に対する結合親和性は、Dドーパミン受容体に対するものよりも大きく、それは非定型抗精神病薬の結合特性と類似している。
【0072】
イン・ヴィトロでは非定型および定型抗精神病薬の分類は、5−HT対D親和性(pKi値)比およびLogYスコアを考慮することによって行うことが可能である(Meltzer HY et al. ”Classifications of typical and atypical antipsychotics drugs on the basis of dopamin D, D and serotonin pKi values” J. Pharm. Exp. Ther. 1989, 251, 238−246)。5−HT対D親和性(pKi値)比が1.12より大きく、LogYスコアが6.48より小さい抗精神病薬は、非定型特性を有する。表3において、定型抗精神病薬(ハロペリドール)と非定型抗精神病薬(クロザピンおよびオランザピン)の親和性比およびLogYスコアと、好適な化合物のものとを比較してある。ST1899、ST1928、ST2092は、クロザピンおよびオランザピンと同様に非定型特性を示す。さらに、ST2092は参照化合物よりも良好な非定型特性を示す。
【0073】
ST1508に関しては、5−HT対D親和性比およびLogYスコアの値によって、この化合物についての定型特性が確かめられる。5−HT受容体に対する相互作用の能力が高い(ST1928、ST1899およびST2092と類似している)にもかかわらず、ST1508は、その直接的な構造類似体ST1899、ST1928およびST2092よりも顕著なドーパミン作動性特性を有する。
【0074】
【表3】
Figure 2004505090
【0075】
これらの結果により、化合物ST1899、ST1928およびST2092は、精神分裂病のポジティブおよびネガティブな症状の治療において特に有用なものであるといえる。
【0076】
強硬症の評価
ラットにおける強硬症の評価について用いられた試験によって、黒質線条体のドーパミン作動系のD受容体サブタイプに対するST1699親和性を確認した。
【0077】
表4は、被験化合物を亜急性用量投与した後、様々な時間において強硬症を示す動物のパーセンテージを示すものである。
【0078】
【表4】
Figure 2004505090
【0079】
化合物ST1699は、用いた用量の中で最高の用量(0.6mg/kg)の結果として、強硬症の発生を引き起こした。この効果は0.2mg/kgのハロペリドールによって引き起こされるものと同等であった。
【0080】
最高の用量の結果としてのみ強硬症が起こったことにより、間接的に、ST1699によって例示された化合物が、5−HT2a受容体と相互作用する能力があることが確認されうる。実際、上述の受容体に対する拮抗作用は黒質線条体系のドーパミン作動性活性を調節するものであり、したがって、強硬症の発生の可能性が抑えられるのである。
【0081】
したがって、化合物ST1508およびST1699は、これらの強力な結果およびその高い受容体親和性から、典型的な抗精神病薬であることが判明し、有効な治療応答を得るために必要な用量をかなり減少させることが可能となる。この能力によって、この化合物を精神分裂病などの慢性疾患において長期間使用することが可能となるであろう。

Claims (19)

  1. 式(I)の化合物、
    Figure 2004505090
    (式中:R=H、Cl、Br、F、I、C−Cアルコキシ、C−Cアルキルチオ、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル;
    =ジアルキルアミン(アルキル基は互いに同じであっても異なっていてもよい)、4−アルキル−1−ピペラジニル、4−ヒドロキシアルキル−1−ピペラジニル、1−イミダゾリル、4−アルキル−1−ピペリジニル、4−アルキル−1−ホモピペラジニル;
    =H、C−Cアルコキシ、C−Cアルキルチオ、C−Cアルキル、CHO、CH=NOH;
    =H、CHO)
    およびその医薬上許容される塩。
  2. が4−アルキル−1−ピペラジニルである、請求項1に記載の化合物。
  3. RがH、Cl、Br、F、Iである、請求項1に記載の化合物。
  4. 7−クロロ−9−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピロロ[2,1−b][1,3] ベンゾチアゼピンおよびその医薬上許容される塩である、請求項1に記載の化合物。
  5. 医薬上許容される塩がマレイン酸塩である、請求項4に記載の化合物。
  6. R=H、F;R=H、CHO、CH;R=H;R=4−メチル−1−ピペラジニルである、請求項1に記載の化合物。
  7. 9−(4−メチル−1−ピペラジニル)ピロロ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゼピン;7−フルオロ−9−(4−メチル−1−ピペラジニル)ピロロ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゼピン;1−メチル−9−(4−メチルピペラジン−1−イル)ピロロ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゼピンからなる群から選択される、請求項6に記載の化合物。
  8. 薬剤として使用するための、請求項1−7のいずれか1項に記載の化合物。
  9. 少なくとも1つの医薬上許容される媒体および/または賦形剤との混合物中に、活性成分として請求項1−7のいずれか1項に記載の化合物を含む医薬組成物。
  10. 抗精神病活性を有する薬剤の調製のための、請求項1−7のいずれか1項に記載の化合物の使用。
  11. 典型的な抗精神病活性を有する薬剤の調製のための、請求項4または請求項5に記載の化合物の使用。
  12. 非定型抗精神病活性を有する薬剤の調製のための、請求項6または請求項7に記載の化合物の使用。
  13. ドーパミン作動性神経伝達の活性化過剰状態の治療のために有用な薬剤の調製のための、請求項1−7のいずれか1項に記載の化合物の使用。
  14. ドーパミン作動性活動亢進が中脳辺縁系経路に影響を及ぼすものである、請求項13に記載の使用。
  15. 精神分裂病の治療のために有用な薬剤の調製のための、請求項1−7のいずれか1項に記載の化合物の使用。
  16. 急性および慢性の精神病状態の治療のために有用な薬剤の調製のための、請求項1−7のいずれか1項に記載の化合物の使用。
  17. 中脳辺縁系ドーパミン作動性経路の活性上昇および/または中脳皮質ドーパミン作動性機能不全に関する疾患の治療のために有用な薬剤の調製のための、請求項6または請求項7のいずれかに記載の化合物の使用。
  18. ポジティブおよびネガティブな症状における精神分裂病の治療のために有用な薬剤の調製のための、請求項17に記載の化合物の使用。
  19. 偏執症状態、躁鬱病状態、情動障害、社会的引きこもり、人格退行、幻覚または認知機能不全の治療のために有用な薬剤の調製のための、請求項17に記載の使用。
JP2002515904A 2000-08-01 2001-07-26 ピロロ[2,1−b][1,3]ベンゾチアゼピンおよび抗精神病活性を有する薬剤の調製のためのその使用 Withdrawn JP2004505090A (ja)

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