JP2004504336A - 体毛成長を抑制する相乗活性混合物 - Google Patents
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Abstract
本発明は、体毛成長を抑制する相乗活性混合物を含有する製剤の使用に関する。この混合物は、加水分解ダイズタンパク質ならびにハイペリカム・パーフォラタム、ハマメリス・バージニアナ、アルニカ・モンタナおよびサリックス・アルバからなる群から選択される植物の少なくとも1つの抽出物を含有する。この混合物は、特に、尿素、メントール、プロピレングリコールおよびサリチル酸を含有する。該製剤は、脱臭剤および/または発汗防止剤またはアフターシェーブとして使用するのが好ましい。
Description
【0001】
(技術分野)
本発明は、広くは化粧品および/または医薬品に関するものであり、より具体的には、好ましくは脱臭剤および/または発汗防止剤またはアフターシェーブにおける、体毛成長を抑制する相乗作用混合物を含有する組成物の使用に関する。
【0002】
(背景技術)
現在、化粧品調製物は、種々の組合わせで消費者に利用されている。消費者は、これらの化粧品が、ある種のケアー効果を有することまたはある種の欠陥を排除することを期待するだけでなく、いくつかの性質を組合わせた、即ち改善された性能スペクトルを示す製品を要求することが増えている。また、消費者は、この製品の組成が、最適の皮膚適合性を有し、従って敏感な消費者であっても過敏症を伴って反応しないことを期待する権利がある。さらに、これら調製物は、他の機能(これらは、ケアー、特に保護に関するものであることが増えている)を発揮することも期待されている。皮膚および/または体毛に望ましい性質を与え、それと同時に、化粧用製品の技術的性質(例えば、貯蔵安定性、光安定性および配合性)に良い影響を与えるかまたは少なくともそれに悪影響を与えない活性成分を表す物質に、特に興味が持たれている。さらに、消費者は、高い皮膚適合性を要求し、特に、天然生成物の使用を要求する。さらに、既に知られている活性成分の組合わせにより、または既に知られている群の物質の新規用途の発見により、明らかに良好な製品を得るのが望ましい。既に知られている活性成分の組合わせは、良好な相乗作用を導き、使用する活性成分の濃度の低下を与えることが多い。
【0003】
植物の抽出物およびその成分を、化粧および医薬製品において使用することが増えている。長年にわたり、植物抽出物は、多くの異なる文化圏において治療目的および化粧目的に使用されている。これらの植物抽出物は、極めて特殊な個々の作用についてのみ知られていることが多く、これが、その応用範囲を限定していた。
【0004】
特に、化粧品および医薬品の間の境界領域において、極めてわずかの副作用しか伴わずに医薬活性を示すケアー組成物に対する興味が増大している。これらのケアー組成物が化粧製品中に存在していると、消費者は、好都合かつ大きな努力なしに、欠陥を排除または予防することができる。
【0005】
これらの主要な所望の性質とは別に、特別の化粧品調製物は、同時に別の陽性のケアー作用を与えるか、または望ましくない作用(例えば、体毛の激しい成長など)を抑制する二次作用を示すことが期待されることが多い。
【0006】
正常な体毛成長は通常は許容性であるが、過剰の体毛成長は問題であることが多いので、体毛成長を低下させるか、または身体部分から体毛をなくさなければならない。種々の既知の方法をこの目的のために利用することができる。第1には、機械的な方法が存在するが、これは、非常に痛く、時間がかかりうる。さらに、生成した小さな傷は、感染の危険がある。
【0007】
他の既知の方法においては、体毛を、冷または熱ワックスによって除去する。この場合にも、除去は一時的にすぎず、特に、過敏症を引き起こしうる。
【0008】
さらに、シェービングがあるが、これによれば体毛は切除されるにすぎず、短時間の後に、再び成長する(通常は、その程度が増大する)。多くの男性および女性は、特に敏感な皮膚の場合には、シェービング後に皮膚過敏症を経験する。通常のアフターシェーブ調製物は、このような過敏症を鎮静させ、皮膚を回復させることが多いが、体毛の再成長(その程度が増大することが多い)を妨げない。特に女性は、腋窩から体毛を除去するためにシェービングを使用する。
【0009】
(発明の開示)
本発明が解決しようとする課題は、ケアーおよび保護特性を示す以外に、特に体毛成長の抑制に効果的な組成物を提供することであった。
【0010】
本発明が解決しようとする別の課題は、体毛成長の抑制に効果的な組成物を提供し、この作用を、例えば、体毛成長が望ましくない身体部分に使用される化粧および/または医薬組成物において使用することであった。
【0011】
本発明は、加水分解ダイズタンパク質ならびにハイペリカム・パーフォラタム、ハマメリス・バージニアナ、アルニカ・モンタナおよびサリックス・アルバからなる群から選択される植物の少なくとも1つの抽出物を含み、体毛成長を抑制する相乗活性混合物を含有する組成物の使用に関する。
【0012】
本発明の好ましい態様は、相乗混合物が、尿素、メントール、プロピレングリコールおよびサリチル酸からなる群から選択される物質をさらに含有する上記組成物の使用である。
【0013】
驚くべきことに、加水分解ダイズタンパク質ならびにハイペリカム・パーフォラタム、ハマメリス・バージニアナ、アルニカ・モンタナおよびサリックス・アルバからなる群から選択される植物の少なくとも1つの抽出物ならびに特に追加的に尿素、メントール、プロピレングリコールおよびサリチル酸を含む、体毛成長を抑制するための相乗作用混合物を含有する組成物の使用によって、体毛成長を抑制しうることを見い出した。
【0014】
特に好ましい態様においては、体毛成長の抑制に対する相乗作用は、加水分解ダイズタンパク質、ハイペリカム・パーフォラタムの抽出物、ハマメリス・バージニアナの抽出物、アルニカ・モンタナの抽出物およびサリックス・アルバの抽出物、さらに、尿素、メントール、プロピレングリコールおよびサリチル酸を含有する混合物によって得られる。従って、特に好ましい態様は、加水分解ダイズタンパク質、ハイペリカム・パーフォラタムの抽出物、ハマメリス・バージニアナの抽出物、アルニカ・モンタナの抽出物およびサリックス・アルバの抽出物、さらに、尿素、メントール、プロピレングリコールおよびサリチル酸を含む、体毛成長を抑制するための相乗作用混合物を含有する組成物の使用である。
【0015】
本発明において、「植物」なる用語は、全植物および植物の部分(葉、根、花、樹皮)の両方ならびにこれらの混合物に当てはまる。抽出物は、選択した出発原料および抽出に使用した方法に応じて、組成が異なる。
【0016】
本発明の好ましい態様は、上記した植物抽出物を含む上記組成物の使用である。ハマメリス・バージニアナ抽出物は、好ましくはこの植物の葉から得られ、アルニカ・モンタナ抽出物は、好ましくは花から得られ、サリックス・アルバ抽出物は、好ましくは樹皮から得られる。
【0017】
上記した相乗混合物を含有する組成物の使用は、特に、健康な体毛の成長が低下するという利点を有する。即ち、痛みを伴うかまたは攻撃的な皮膚の処置がないので、ここでは、対処すべき傷または皮膚過敏症もないという利点を有する。体毛成長だけが、完全に停止させうる点まで抑制される。
【0018】
体毛成長に対する抑制作用に加えて、この相乗混合物は、収斂、正常化、沈静化、回復および傷治癒特性を有することもできる。
【0019】
(発明を実施するための最良の形態)
ダイズタンパク質
ダイズタンパク質は、ダイズ粉から、脱イオン水で抽出することによって得るのが好ましい。加水分解のために、タンパク質の水溶液を、プロテアーゼを用いて酵素的に加水分解する。原則的に、塩基性またはアルカリ性媒体中で加水分解作用を有するあらゆるプロテアーゼが適している。本発明によれば、タンパク質を、塩基性媒体(好ましくは、pH8.7)中で少なくとも1回、および酸性媒体(好ましくは、pH3.6)中で少なくとも1回、加水分解する。このpH値は、酵素に応じて異なることができる。加水分解の反応温度は、20〜8℃、好ましくは30〜60℃、より具体的には54℃である。
【0020】
本発明において、「植物」なる用語は、全植物および植物の部分(葉、根、花、樹皮)の両方ならびにこれらの混合物に当てはまる。
【0021】
ハイペリカム ・ パーフォラタム (Hypericum perforatum)
植物ハイペリカム・パーフォラタム・L.(Hypericaceae)は、オトギリソウ(Saint−John’s−wort)としても知られており、Guttiferae科に属する。これは、金色〜黄色の円錐花序を有する広範囲に分布する草植物である。この植物は1%の精油を含み、これはα−ピネン、モノテルペンおよびn−アルカンならびにフラボノイド ケルセチン、その3−ガラクトシド(ハイペリン)およびルチン、さらにケルセチンおよびイソケルセチンを含む。花期に集めた葉は、茶としてまたはそれから得られるチンキ剤の形態で治療に使用されており、透明な濃赤色油(これは、約0.1%のハイペリシンを含む)が新鮮な花から得られる。
【0022】
ハマメリス ・ バージニアナ (Hamamelis virginiana)
植物ハマメリス・バージニアナは、北米の低木(Hamamelidaceae)であり、晩秋に黄色の花をつけ、アメリカマンサクとしても知られている。この植物は、欧州でも栽培されている。その葉および樹皮はタンニンを含有し、その葉はフラボングリコシドおよび精油をさらに含有する。ハマメリス水(ハマメリスの葉および枝の蒸留物)は、主にその精油の内容により、皮膚に対する正常化作用を有する。強く着色した抽出物は、タンニン、通常はハマメリスタンニン、ガロイルエステルを含有し、これが、加水分解時に没食子酸およびハマメロース(C6H12O6、MR180,16)、即ち分岐鎖の糖を与える。本発明によれば、この植物の葉からの抽出物を使用するのが好ましい。
【0023】
ハマメリス調製物は、比較的小さな出血を止めるために、ならびに、静脈瘤、痔、血腫、拡張蛇行静脈、擦過傷、掻痒、火傷およびしもやけに対して使用される。内用したときに、ハマメリス抽出物は、他のタンニン含有薬物と同様に、下痢に対して活性である。
【0024】
アルニカ ・ モンタナ (Arnica montana)
アルニカ・モンタナは、亜高山〜高山地帯の乾燥草地の草であり、かすかな薬味芳香およびわずかな苦味を持つオレンジ色〜黄色の花を有する。アルニカ・モンタナは、0.2〜0.4%の精油、苦味成分、特にセスキテルペンラクトン(ヘレナリンおよび誘導体)、フラボングリコシド(アストラガリン、イソケルセチン)を含有する。本発明によれば、この植物の花からの抽出物を使用するのが好ましい。
【0025】
アルニカの花または根から得た油状の抽出物(アルニカ油)およびアルコール抽出物(アルニカチンキ剤)ならびにアルニカ含有軟膏は、その循環促進作用のゆえに、打撲傷、血腫などの治療において外用される。内用したときには、アルニカは、胃腸の不具合ならびに口および喉の炎症に対して好ましい作用を有する。しかし、濃厚な状態では、これは皮膚および粘膜を刺激する。
【0026】
サリックス ・ アルバ (Salix alba)
サリックス属(雌雄異株の樹木または低木)は、北半球に広く分布しており、約500の種に分類されている。これらサリックス種は、ヤナギとしても知られており、これらヤナギの樹皮が、2〜3年経過した枝から剥ぎ取られる。これは、1〜12%のサリシンまたはサリチルアルコール誘導体、他のフェノール化合物および8〜20%のタンニンを含有する。これは、サリチル酸のいわば「プロドラッグ」であり、従って、発熱、リウマチ痛、頭痛および炎症に対して使用されている。その比較的低い相溶性のゆえに、ヤナギ樹皮は、治療剤として、アセチルサリチル酸またはアリール酢酸[例えば、ジクロフェナック(Diclofenac)、イブプロフェン(Ibuprofen)]により置換されている。本発明によれば、この植物の樹皮からの抽出物を使用するのが好ましい。
【0027】
抽出
本発明に従って使用する抽出物は、植物またはその部分を抽出する既知の方法によって調製する。適当な通常の抽出法、例えば離解、再離解、温浸、撹拌離解、渦巻抽出、超音波抽出、向流抽出、パーコレーション、再パーコレーション、エバコレーション(減圧下での抽出)、ジアコレーションおよびソックスレー抽出器中での連続還流下での固/液抽出(これらは、当業者には周知であり、原則的にこれらの全てを使用することができる)の詳細は、例えば、Hagers Handbuch der pharmazeutischen Praxis (第5版、Vol.2、p.1026−1030、Springer Verlag、ベルリン−ハイデルベルグ−ニューヨーク、1991)中に見ることができる。新鮮なまたは乾燥した植物またはその部分が、出発物質として適するが、抽出前に機械的にサイズを小さくし、所望により脱脂した植物および/または植物部分を使用するのが普通である。当業者に既知のあらゆるサイズ減少方法、例えば刃付き手段による粉砕を使用することができる。
【0028】
抽出法のための好ましい溶媒は、水、有機溶媒または有機溶媒と水の混合物、より具体的にはプロピレングリコールまたは低分子量アルコール、エステル、エーテル、ケトンまたはハロゲン化炭化水素(多量または少量の水を含む)(蒸留または未蒸留)、好ましくは水性アルコール溶液(多量または少量の水を含む)である。蒸留水、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールおよびこれらの異性体、アセトン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、酢酸エチル、ジクロロメタン、トリクロロメタンおよびこれらの混合物、より具体的には蒸留水およびプロピレングリコールの混合物による抽出が特に好ましい。抽出過程は、通常は20〜100℃で、好ましくは20〜80℃で行う。1つの可能な態様においては、抽出物成分の酸化を避けるために、抽出過程を不活性ガス雰囲気中で行う。抽出時間は、出発物質、抽出法、抽出温度および溶媒と粗原料の比などに依存して、当業者により選択される。抽出過程の後に、得られた粗抽出物を、所望により、他の通常の工程、例えば精製、濃縮および/または脱色などにかけることができる。必要なら、このように調製した抽出物を、例えば、個々の所望ではない成分の選択的除去(例えば、濾過による)にかけることができる。この抽出過程を、任意の程度まで行うことができるが、通常は枯渇するまで続ける。本発明は、最終抽出物の抽出条件および収率を、所望の用途に応じて選択することができるという観察を包含する。必要なら、次いで抽出物を、例えば噴霧乾燥または凍結乾燥にかけることができる。上記の調製物において使用する植物抽出物の量は、個々の成分の濃度ならびに抽出物を使用する方法により支配される。
【0029】
本発明において、「抽出物」または「植物抽出物」なる用語は、乾燥抽出物ならびに乾燥抽出物と溶媒(好ましくは水、より具体的には水とプロピレングリコールの混合物)の混合物の両方に当てはまる。
【0030】
体毛成長を抑制するための、上記した相乗混合物を含有する組成物の本発明に従う使用は、原則的に、体毛成長が望ましくない身体部分に使用されるあらゆる化粧および/または医薬調製物に使用することができる。
【0031】
本発明の1つの特定の態様においては、本組成物を、脱臭剤および/または発汗防止剤において使用する。加水分解ダイズタンパク質ならびにハイペリカム・パーフォラタム、ハマメリス・バージニアナ、アルニカ・モンタナおよびサリックス・アルバからなる群から選択される植物の少なくとも1つの抽出物を含む上記の相乗混合物、ならびに、より具体的には追加の、尿素、メントール、プロピレングリコールおよびサリチル酸(脱臭剤および/または発汗防止剤中に存在する)は、腋窩における望ましくない体毛成長を抑制するという脱臭剤および/または発汗防止剤の所望の効果を、他の効果に加えて有する。加水分解ダイズタンパク質、ハイペリカム・パーフォラタム抽出物、ハマメリス・バージニアナ抽出物、アルニカ・モンタナ抽出物およびサリックス・アルバ抽出物の相乗混合物、さらに、尿素、メントール、プロピレングリコールおよびサリチル酸を含有する組成物は、この目的に使用するのに好ましい。
【0032】
脱臭剤および微生物抑制剤
化粧品用脱臭剤は、体臭を相殺するか、遮蔽するか、または除去する。体臭は、アポクリン発汗における皮膚細菌の作用によって生成し、これにより不快臭を有する分解生成物が生成することになる。従って、脱臭剤は、微生物抑制剤、酵素抑制剤、臭気吸収剤または臭気遮蔽剤として作用する活性成分を含有する。
【0033】
微生物抑制剤
基本的に、適当な微生物抑制剤は、グラム陽性細菌に対して作用する全ての物質であり、例えば、4−ヒドロキシ安息香酸およびその塩およびエステル、N−(4−クロロフェニル)−N’−(3,4−ジクロロフェニル)尿素、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル(トリクロサン)、4−クロロ−3,5−ジメチルフェノール、2,2’−メチレン−ビス−(6−ブロモ−4−クロロフェノール)、3−メチル−4−(1−メチルエチル)フェノール、2−ベンジル−4−クロロフェノール、3−(4−クロロフェノキシ)−プロパン−1,2−ジオール、3−ヨード−2−プロピニルブチルカルバメート、クロロヘキシジン、3,4,4’−トリクロロカルバニリド(TTC)、抗細菌芳香物質、チモール、タイム油、オイゲノール、チョウジ油、メントール、ミント油、ファルネソール、フェノキシエタノール、グリセロールモノカプレート、グリセロールモノカプリレート、グリセロールモノラウレート(GML)、ジグリセロールモノカプレート(DMC)、サリチル酸−N−アルキルアミド(例えば、サリチル酸−n−オクチルアミドまたはサリチル酸−n−デシルアミド)などである。
【0034】
酵素抑制剤
適当な酵素抑制剤は、例えばエステラーゼ阻害剤である。エステラーゼ阻害剤は、好ましくはクエン酸トリアルキル、例えばクエン酸トリメチル、クエン酸トリプロピル、クエン酸トリイソプロピル、クエン酸トリブチル、および特に、クエン酸トリエチル(HydagenR CAT)である。エステラーゼ阻害剤は、酵素活性を阻害し、こうして臭気の生成を減少させる。他のエステラーゼ阻害剤は、ステロールスルフェートまたはホスフェート(例えば、ラノステロール、コレステロール、カンペステロール、スチグマステロールおよびシトステロールスルフェートまたはホスフェートなど)、ジカルボン酸およびそのエステル(例えば、グルタル酸、グルタル酸モノエチルエステル、グルタル酸ジエチルエステル、アジピン酸、アジピン酸モノエチルエステル、アジピン酸ジエチルエステル、マロン酸およびマロン酸ジエチルエステルなど)、ヒドロキシカルボン酸およびそのエステル(例えば、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸または酒石酸ジエチルエステルなど)、ならびに亜鉛グリシネートである。
【0035】
臭気吸収剤
適当な臭気吸収剤は、臭気生成化合物を吸収することができ、その大部分を保持することができる物質である。この物質は、個々の成分の分圧を低下させ、こうしてその拡散速度を低下させる。この点で重要な要件は、芳香物質が損なわれないまま保持されることである。臭気吸収剤は、細菌に対して活性ではない。これらは、例えば主成分として、ラブダナムもしくはエゴノキの抽出物またはある種のアビエチン酸誘導体などの「保留剤」として当業者に知られている特定のほぼ中性臭気の芳香物質またはリシノール酸の錯亜鉛塩を含有する。
臭気遮蔽剤は、臭気遮蔽機能に加えて、その特定の芳香を脱臭剤に与える芳香物質または芳香油である。適当な芳香油は、例えば天然および合成の芳香物質の混合物である。天然の芳香物質には、花、茎および葉、果実、果皮、根、木、ハーブおよび草、針状葉および枝、樹脂およびバルサムの抽出物が含まれる。また、動物原料、例えばジャコウおよびビーバーも使用することができる。通常の合成芳香化合物は、エステル、エーテル、アルデヒド、ケトン、アルコールおよび炭化水素型の生成物である。エステル型の芳香化合物の例は、酢酸ベンジル、シクロヘキシル酢酸p−tert−ブチル、酢酸リナリル、酢酸フェニルエチル、安息香酸リナリル、ギ酸ベンジル、シクロヘキシルプロピオン酸アリル、プロピオン酸スチラリルおよびサリチル酸ベンジルである。エーテルには、例えばベンジルエチルエーテルが含まれ、アルデヒドには、例えば8〜18個の炭素原子を含む直鎖アルカナール、シトラール、シトロネラール、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、シクラメンアルデヒド、ヒドロキシシトロネラール、リリアルおよびボルゲオナールが含まれる。適当なケトンの例は、イオノンおよびメチルセドリルケトンである。適当なアルコールは、アネトール、シトロネロール、オイゲノール、イソオイゲノール、ゲラニオール、リナロール、フェニルエチルアルコールおよびテルピネオールである。炭化水素には、主にテルペンおよびバルサムが含まれる。しかし、異なる芳香化合物の混合物(これらは一緒になって快い芳香を生じる)を使用するのが好ましい。他の適当な芳香油は、比較的低揮発性の精油(これらのほとんどは芳香成分として使用される)である。その例は、セージ油、カミツレ油、チョウジ油、メリッサ油、ミント油、シナモン葉油、シナノキ花油、ビャクシン果実油、ベチベルソウ油、オリバヌム油、ガルバヌム油、ラブダナム油およびラベンジン油である。以下のものを、個々にまたは混合物の形態で使用するのが好ましい:即ち、ベルガモット油、ジヒドロミルセノール、リリアル、ライラール(lyral)、シトロネロール、フェニルエチルアルコール、α−ヘキシルシンナムアルデヒド、ゲラニオール、ベンジルアセトン、シクラメンアルデヒド、リナロール、ボイサムブレン・フォルテ(Boisambrene Forte)、アムブロキサン(Ambroxan)、インドール、ヘジオン(hedione)、サンデリス(sandelice)、カンキツ油、マンダリン油、オレンジ油、アリルアミルグリコレート、シクロベルタール(cyclovertal)、ラベンジン油、サルビア油、β−ダマスコーン、ゼラニウム油バーボン、サリチル酸シクロヘキシル、ベルトフィックス・ケウアー(Vertofix Coeur)、イソ−E−スーパー(Iso−E−Super)、フィクソリド(Fixolide)NP、エベルニル(evernyl)、イラルデイン(iraldein)ガンマ、フェニル酢酸、酢酸ゲラニル、酢酸ベンジル、ローズオキシド、ロミラット(romillat)、イロチル(irotyl)およびフロラマット(floramat)。
【0036】
発汗防止剤
発汗防止剤は、エクリン汗腺の活性に影響を及ぼすことによって発汗を減少させ、こうして腋下の湿気および体臭を中和する。通常、水性または無水の発汗防止配合物は、以下の成分を含有する:
・収斂活性の成分;
・油成分;
・非イオン性乳化剤;
・共乳化剤;
・稠度因子;
・助剤、例えば増粘剤または錯生成剤など;および/または
・非水性溶媒、例えばエタノール、プロピレングリコールおよび/またはグリセロールなど。
【0037】
適当な収斂性の発汗防止活性成分は、特に、アルミニウム、ジルコニウムまたは亜鉛の塩である。この種の適当な抗ヒドロ(antihydrotic)剤は、例えば、アルミニウムクロリド、アルミニウムクロロヒドレート、アルミニウムジクロロヒドレート、アルミニウムセスキクロロヒドレート、および、これらと例えば1,2−プロピレングリコールとの複合化合物、アルミニウムヒドロキシアラントイネート、アルミニウムクロリドタルトレート、アルミニウムジルコニウムトリクロロヒドレート、アルミニウムジルコニウムテトラクロロヒドレート、アルミニウムジルコニウムペンタクロロヒドレート、および、これらと例えばアミノ酸(グリシンなど)との複合化合物である。また、発汗防止剤において使用される通常の油溶性および水溶性の助剤が、比較的少量で存在していてもよい。このような油溶性の助剤には、例えば、次のものが含まれる:
・炎症抑制性、皮膚保護性または快芳香性の精油;
・合成の皮膚保護剤;および/または
・油溶性の芳香油。
【0038】
通常の水溶性の添加剤は、例えば、防腐剤、水溶性芳香物質、pH調節剤、例えば緩衝混合物、水溶性増粘剤、例えば水溶性の天然または合成ポリマー、例えばキサンタンゴム、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドンまたは高分子量ポリエチレンオキシドである。
【0039】
本発明の別の態様においては、本組成物を、アフターシェーブにおいて本発明に従い使用する。加水分解ダイズタンパク質ならびにハイペリカム・パーフォラタム、ハマメリス・バージニアナ、アルニカ・モンタナおよびサリックス・アルバからなる群から選択される植物の少なくとも1つの抽出物を含む上記の相乗混合物、ならびに、より具体的には追加の、尿素、メントール、プロピレングリコールおよびサリチル酸(アフターシェーブ中に存在する)は、望ましくない体毛成長(特に、あごひげの成長)を抑制するというアフターシェーブの所望の効果を、他の効果に加えて有する。加水分解ダイズタンパク質、ハイペリカム・パーフォラタム抽出物、ハマメリス・バージニアナ抽出物、アルニカ・モンタナ抽出物およびサリックス・アルバ抽出物の相乗混合物、さらに、尿素、メントール、プロピレングリコールおよびサリチル酸を含有する組成物は、この目的に使用するのが好ましい。
【0040】
アフターシェーブ
本明細書においてアフターシェーブと称され、湿潤または乾燥シェービングの後に使用しうる化粧品調製物には、原則的に、シェービング後に使用されるあらゆる調製物、より具体的には、シェービングローション、アフターシェーブゲルならびにアフターシェーブ香油、スプレー、フォーム、クリーム、スティック、液体および固体粉末が含まれる。これらに、種々の芳香を供することができる。湿潤または乾燥シェービング後の使用が意図されるアフターシェーブは、シェービング後の皮膚の過敏症を少なくとも鎮静させ、塩基性のシェービング調製物を中和し、皮膚の生物学的な酸被覆を再確立し、回復、冷却および殺菌作用を有することが想定されている調製物である。相乗混合物に加えて、アフターシェーブは、グリセリン(またはグリコール誘導体)、クエン酸、みょうばん、殺菌剤、芳香剤およびアルコールから構成されていてよい。スプレー缶から噴霧することができる製品は、例えば、85%アルコール、芳香剤、ポリビニルピロリドンおよびガス性発泡剤を加えることによって得られる。
【0041】
加水分解ダイズタンパク質ならびにハイペリカム・パーフォラタム、ハマメリス・バージニアナ、アルニカ・モンタナおよびサリックス・アルバからなる群から選択される植物の少なくとも1つの抽出物を含む体毛成長を抑制するための相乗混合物、ならびに、より具体的にはさらに、尿素、メントール、プロピレングリコールおよびサリチル酸を含有する組成物の、本発明に従う多くの可能な使用は、市場および消費者の両方にとって非常に魅力的である。即ち、本発明が解決しようとする複雑な課題が、これらの組成物の使用によって解決される。
【0042】
本発明の好ましい態様は、上記組成物中の相乗混合物中に存在する成分が、以下の組成:
(a)0.01〜40重量%、好ましくは0.01〜36.3重量%、0.1〜10重量%、0.7〜7.3重量%、より好ましくは1.5〜3.6重量%、より具体的には3.63重量%のダイズ抽出物由来の加水分解タンパク質;
(a)0.005〜10重量%、好ましくは0.01〜7重量%、0.07〜3.5重量%、より好ましくは0.35〜0.7重量%、より具体的には0.35重量%のハイペリカム・パーフォラタム抽出物;および/または
(a)0.005〜10重量%、好ましくは0.01〜6重量%、0.06〜3重量%、より好ましくは0.3〜0.7重量%、より具体的には0.3重量%のハマメリス・バージニアナ抽出物;および/または
(b)0.005〜10重量%、好ましくは0.01〜6重量%、0.06〜3重量%、より好ましくは0.3〜0.7重量%、より具体的には0.3重量%のアルニカ・モンタナ抽出物;および/または
(c)0.001〜10重量%、好ましくは0.005〜3重量%、0.01〜1.5重量%、より好ましくは0.15〜0.3重量%、より具体的には0.15重量%のサリックス・アルバ抽出物;および所望により
(d)0.0005〜10重量%、好ましくは0.005〜1重量%、0.01〜0.5重量%、より好ましくは0.05〜0.1重量%、より具体的には0.05重量%のメントール;および
(e)0.0005〜10重量%、好ましくは0.01〜4重量%、0.04〜2.0重量%、より好ましくは0.02〜0.28重量%、より具体的には0.2重量%の尿素;および
(f)0.005〜40重量%、好ましくは0.1〜35重量%、0.3〜25重量%、より好ましくは1〜10重量%、より具体的には1.5重量%のプロピレングリコール;および
(g)0.0005〜3重量%、好ましくは0.001〜0.25重量%、0.0025〜0.125重量%、より好ましくは0.0125〜0.025重量%、より具体的には0.0125重量%のサリチル酸;
ここで、上記の量は、所望により水および/または他の助剤および添加剤によって合計100重量%になる;
を有する該組成物の使用である。
【0043】
これらの成分は、乾燥物として、または溶液中で使用することができる。ダイズ抽出物由来の加水分解タンパク質の場合には、水溶液、より具体的には、乾燥物含量が8〜10重量%、好ましくは9重量%であり、タンパク質含量が3〜5重量%、好ましくは4重量%である水溶液を使用するのが好ましい。
【0044】
ハイペリカム・パーフォラタム、ハマメリス・バージニアナ、アルニカ・モンタナおよびサリックス・アルバの抽出物は、乾燥物として、または溶液中で使用することができる。両可能性は、本発明に係る抽出物について言えることである。これらは、溶液中で使用するのが好ましい。好ましい溶媒は、水および/または水とプロピレングリコールの混合物である。水:プロピレングリコールの比は、1:1.5〜2:1であってよく、好ましくは1:1である。使用する抽出物の乾燥物含量は、1〜5重量%、好ましくは1.5〜3重量%、より具体的には2重量%である。
【0045】
本発明の好ましい態様は、相乗混合物が、以下の組成:
・72.75重量%の加水分解ダイズタンパク質;
・7重量%のハイペリカム・パーフォラタム抽出物;および
・6重量%のハマメリス・バージニアナ抽出物;および
・6重量%のアルニカ・モンタナ抽出物;および
・3重量%のサリックス・アルバ抽出物;および
・4重量%の尿素;および
・1重量%のメントール;および
・0.25重量%のサリチル酸;
を有する上記組成物の使用である。
【0046】
加水分解ダイズタンパク質の使用は、好ましくは、タンパク質含量4%および乾燥物含量9%の水溶液に対応する。
【0047】
ハイペリカム・パーフォラタム抽出物は、溶液中で使用するのが好ましく、その溶媒は水およびプロピレングリコールからなる。等しい部数の水およびプロピレングリコールの混合物が好ましい。乾燥物含量(%)は2重量%である。
【0048】
ハマメリス・バージニアナ抽出物は、溶液中で使用するのが好ましく、その溶媒は水およびプロピレングリコールからなる。等しい部数の水およびプロピレングリコールの混合物が好ましい。乾燥物含量(%)は2重量%である。
【0049】
アルニカ・モンタナ抽出物は、溶液中で使用するのが好ましく、その溶媒は水およびプロピレングリコールからなる。等しい部数の水およびプロピレングリコールの混合物が好ましい。
【0050】
サリックス・アルバ抽出物は、溶液中で使用するのが好ましく、その溶媒は水およびプロピレングリコールからなる。等しい部数の水およびプロピレングリコールの混合物が好ましい。乾燥物含量(%)は1.5重量%である。
【0051】
混合物のプロピレングリコール含量は、25〜40重量%である。
【0052】
この混合物は、50℃以下の温度において、5重量%の量で、化粧品調製物中に導入するのが好ましい。この混合物は、水に可溶性であるが、脂肪および油には不溶性である。
【0053】
本発明に係る抽出物は、1〜100重量%、好ましくは10〜95重量%、より具体的には20〜80重量%の抽出物中の活性物質含量を有する。本発明において、活性物質含量とは、抽出物の乾燥重量を基準に、抽出物中に存在する全活性物質の合計であると解される。
【0054】
本発明における活性物質は、その内容および正体を当業者に既知の通常の方法によって確かめることができないときであっても、抽出物中に存在する成分に関する。本発明における活性物質とは、成分の作用が既に知られているか、または成分の作用を当業者に既知の通常の方法によって未だ確かめることができない、抽出物中に存在するあらゆる成分であると解される。
【0055】
本発明における活性物質は、追加で導入した水を除き、組成物中に存在する物質ならびに助剤および添加剤の割合(%)に関する。
【0056】
助剤および添加剤の合計含量(%)は、化粧品および/または皮膚調製物の最終調製物を基準に、1〜50重量%であってよく、好ましくは5〜40重量%である。これら調製物は、通常の冷間または熱間法によって製造することができる。
【0057】
本発明は、特に効果的な化粧および/または医薬調製物が、相乗混合物の成分の協力によって得られるという観察を包含する。これらは、優れた皮膚ケアー作用および高い皮膚適合性を有する。また、これらは、高い安定性、特に製品の酸化分解に対して高い安定性を示す。
【0058】
本発明において、「調製物」、「最終調製物」および「組成物」なる用語は同義である。
【0059】
体毛成長を抑制する相乗混合物を含有する組成物を、化粧および/または医薬調製物、例えば、スプレー、クリーム、ゲル、ローション、アルコールおよび水/アルコール溶液、エマルジョン、ワックス/油脂化合物、スティック調製物、粉末または軟膏などの製造に使用することができる。これらの調製物は、さらなる助剤および添加剤として、穏やかな界面活性剤、油成分、乳化剤、真珠色化ワックス、稠度因子、増粘剤、超脂肪化剤、安定剤、ポリマー、シリコーン化合物、油脂、ワックス、UV保護因子、酸化防止剤、レシチン、リン脂質、生物起源の薬剤、皮膜形成剤、膨潤剤、自己褐変剤、チロシン抑制剤(脱色素剤)、ヒドロトロープ剤、可溶化剤、防腐剤、芳香油、染料などをさらに含有することができる。
【0060】
界面活性剤
適当な界面活性物質は、陰イオン性、非イオン性、陽イオン性および/または両性または双性イオン性界面活性剤である。これらは組成物中に、通常は約1〜70重量%、好ましくは5〜50重量%、より好ましくは10〜30重量%の量で存在することができる。
陰イオン性界面活性剤の代表例は、石鹸、アルキルベンゼンスルホネート、アルカンスルホネート、オレフィンスルホネート、アルキルエーテルスルホネート、グリセロールエーテルスルホネート、α−メチルエステルスルホネート、スルホ脂肪酸、アルキルスルフェート、脂肪アルコールエーテルスルフェート、グリセロールエーテルスルフェート、脂肪酸エーテルスルフェート、ヒドロキシ混合エーテルスルフェート、モノグリセリド(エーテル)スルフェート、脂肪酸アミド(エーテル)スルフェート、モノおよびジアルキルスルホスクシネート、モノおよびジアルキルスルホスクシナメート、スルホトリグリセリド、アミド石鹸、エーテルカルボン酸およびその塩、脂肪酸イセチオネート、脂肪酸サルコシネート、脂肪酸タウリド、N−アシルアミノ酸(例えば、アシルラクチレート、アシルタルトレート、アシルグルタメートおよびアシルアスパルテートなど)、アルキルオリゴグルコシドスルフェート、タンパク質脂肪酸縮合物(特に、コムギに基づく植物生成物)、および、アルキル(エーテル)ホスフェートである。陰イオン性界面活性剤がポリグリコールエーテル鎖を含有しているときには、これらは通常の同族体分布を有していてよいが、好ましくは狭範囲の同族体分布を有する。
非イオン性界面活性剤の代表例は、脂肪アルコールポリグリコールエーテル、アルキルフェノールポリグリコールエーテル、脂肪酸ポリグリコールエーテル、脂肪酸アミドポリグリコールエーテル、脂肪アミンポリグリコールエーテル、アルコキシル化トリグリセリド、混合エーテルおよび混合ホルマール、所望により部分的に酸化したアルキル(アルケニル)オリゴグリコシドまたはグルクロン酸誘導体、脂肪酸−N−アルキルグルカミド、タンパク質加水分解物(特に、コムギに基づく植物生成物)、ポリオール脂肪酸エステル、糖エステル、ソルビタンエステル、ポリソルベートおよびアミンオキシドである。非イオン性界面活性剤がポリグリコールエーテル鎖を含有しているときには、これらは通常の同族体分布を有していてよいが、好ましくは狭範囲の同族体分布を有する。
陽イオン性界面活性剤の代表例は、第四アンモニウム化合物、例えばジメチルジステアリルアンモニウムクロリド、およびエステルクアット(ester quat)、より具体的には第四級化した脂肪酸トリアルカノールアミンエステル塩である。
両性または双性イオン性界面活性剤の代表例は、アルキルベタイン、アルキルアミドベタイン、アミノプロピオネート、アミノグリシネート、イミダゾリニウムベタインおよびスルホベタインである。
これらの界面活性剤は全て既知化合物である。これらの構造および製造に関する情報は、関連の概説論文、例えば、J.Falbe(編)の「Surfactants in consumer Products」(Springer Verlag, Berlin, 1987, p.54−124)またはJ.Falbe(編)の「Katalysatoren, Tenside und Mineraloeladditive (触媒、界面活性剤および鉱油添加物)」(Thieme Verlag, Stuttgart, 1978, p.123−217)中に見ることができる。
特に適する穏やかな(即ち、特に皮膚に適合する)界面活性剤の代表例は、脂肪アルコールポリグリコールエーテルスルフェート、モノグリセリドスルフェート、モノおよび/またはジアルキルスルホスクシネート、脂肪酸イセチオネート、脂肪酸サルコシネート、脂肪酸タウリド、脂肪酸グルタメート、α−オレフィンスルホネート、エーテルカルボン酸、アルキルオリゴグルコシド、脂肪酸グルカミド、アルキルアミドベタイン、アンホアセタールおよび/またはタンパク質脂肪酸縮合物(好ましくは、コムギタンパク質に基づく)である。
【0061】
油成分
適当な油成分は、例えば、6〜18個、好ましくは8〜10個の炭素原子を含む脂肪アルコールに基づくゲルベアルコール、直鎖C6−C22脂肪酸と直鎖または分岐鎖C6−C22脂肪アルコールとのエステル、分岐鎖C6−C13カルボン酸と直鎖または分岐鎖C6−C22脂肪アルコールとのエステル、例えば、ミリスチルミリステート、ミリスチルパルミテート、ミリスチルステアレート、ミリスチルイソステアレート、ミリスチルオレエート、ミリスチルベヘネート、ミリスチルエルケート、セチルミリステート、セチルパルミテート、セチルステアレート、セチルイソステアレート、セチルオレエート、セチルベヘネート、セチルエルケート、ステアリルミリステート、ステアリルパルミテート、ステアリルステアレート、ステアリルイソステアレート、ステアリルオレエート、ステアリルベヘネート、ステアリルエルケート、イソステアリルミリステート、イソステアリルパルミテート、イソステアリルステアレート、イソステアリルイソステアレート、イソステアリルオレエート、イソステアリルベヘネート、イソステアリルエルケート、オレイルミリステート、オレイルパルミテート、オレイルステアレート、オレイルイソステアレート、オレイルオレエート、オレイルベヘネート、オレイルエルケート、ベヘニルミリステート、ベヘニルパルミテート、ベヘニルステアレート、ベヘニルイソステアレート、ベヘニルオレエート、ベヘニルベヘネート、ベヘニルエルケート、エルシルミリステート、エルシルパルミテート、エルシルステアレート、エルシルイソステアレート、エルシルオレエート、エルシルベヘネートおよびエルシルエルケートなどである。また適するのは、直鎖C6−C22脂肪酸と分岐鎖アルコール(より具体的には2−エチルヘキサノール)とのエステル、C18−C38アルキルヒドロキシカルボン酸と直鎖または分岐鎖C6−C22脂肪アルコールとのエステル(ドイツ特許出願公開DE19756377A1を参照;特にジオクチルマレエート)、直鎖および/または分岐鎖脂肪酸と多価アルコール(例えば、プロピレングリコール、ダイマージオールまたはトリマートリオール)および/またはゲルベアルコールとのエステル、C6−C10脂肪酸に基づくトリグリセリド、C6−C18脂肪酸に基づく液体のモノ、ジおよびトリグリセリド混合物、C6−C22脂肪アルコールおよび/またはゲルベアルコールと芳香族カルボン酸(より具体的には安息香酸)とのエステル、C2−C12ジカルボン酸と1〜22個の炭素原子を含む直鎖または分岐鎖アルコールまたは2〜10個の炭素原子および2〜6個のヒドロキシル基を含むポリオールとのエステル、植物油、分岐鎖の第一アルコール、置換シクロヘキサン、直鎖および分岐鎖のC6−C22脂肪アルコールカーボネート[例えば、ジカプリリルカーボネート(CetiolR CC)]、C6−C18(好ましくはC8−C10)脂肪アルコールに基づくゲルベカーボネート、安息香酸と直鎖および/または分岐鎖C6−C22アルコールとのエステル(例えばFinsolvR TN)、アルキル基あたりに6〜22個の炭素原子を含む直鎖または分岐鎖の対称または非対称のジアルキルエーテル[例えば、ジカプリリルエーテル(CetiolR OE)]、エポキシ化脂肪酸エステルのポリオールによる開環生成物、シリコーン油(シクロメチコーン、ケイ素メチコーン型など)および/または脂肪族またはナフテン系炭化水素(例えば、スクアラン、スクアレンまたはジアルキルシクロヘキサンなど)である。
【0062】
乳化剤
適当な乳化剤は、例えば、以下の群の少なくとも1つに由来する非イオン性界面活性剤である:
・直鎖C8−C22脂肪アルコールへの、C12−C22脂肪酸への、アルキル基に8〜15個の炭素原子を含むアルキルフェノールへの、および、アルキル基に8〜22個の炭素原子を含むアルキルアミンへの、エチレンオキシド2〜30モルおよび/またはプロピレンオキシド0〜5モルの付加生成物;
・アルキル(アルケニル)基に8〜22個の炭素原子を含むアルキルおよび/またはアルケニルオリゴグリコシド、ならびに、そのエトキシル化類似体;
・ヒマシ油および/または水素化ヒマシ油へのエチレンオキシド1〜15モルの付加生成物;
・ヒマシ油および/または水素化ヒマシ油へのエチレンオキシド15〜60モルの付加生成物;
・グリセロールおよび/またはソルビタンと、12〜22個の炭素原子を含む不飽和、直鎖または飽和、分岐鎖の脂肪酸および/または3〜18個の炭素原子を含むヒドロキシカルボン酸との部分エステル、ならびに、エチレンオキシド1〜30モルを含むその付加物;
・ポリグリセロール(平均の自己縮合度2〜8)、ポリエチレングリコール(分子量400〜5000)、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、糖アルコール(例えば、ソルビトール)、アルキルグルコシド(例えば、メチルグルコシド、ブチルグルコシド、ラウリルグルコシド)およびポリグルコシド(例えば、セルロース)と、12〜22個の炭素原子を含む飽和および/または不飽和の直鎖もしくは分岐鎖の脂肪酸および/または3〜18個の炭素原子を含むヒドロキシカルボン酸との部分エステル、ならびに、エチレンオキシド1〜30モルを含むその付加物;
・ペンタエリトリトール、脂肪酸、クエン酸および脂肪アルコールの混合エステル(ドイツ特許DE1165574PS)および/または6〜22個の炭素原子を含む脂肪酸、メチルグルコースおよびポリオール(好ましくは、グリセロールまたはポリグリセロール)の混合エステル;
・モノ、ジおよびトリアルキルホスフェートならびにモノ、ジおよび/またはトリ−PEG−アルキルホスフェートおよびその塩;
・羊毛ワックスアルコール;
・ポリシロキサン/ポリアルキル/ポリエーテルコポリマーおよび対応する誘導体;
・ブロックコポリマー、例えば、ポリエチレングリコール−30 ジポリヒドロキシステアレート;
・ポリマー乳化剤、例えば、GoodrichのPemulen型(TR−1、TR−2);
・ポリアルキレングリコール;および
・グリセロールカーボネート。
【0063】
脂肪アルコール、脂肪酸、アルキルフェノールとの、またはヒマシ油との、エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドの付加生成物は、既知の市販生成物である。これらは同族体混合物であり、その平均のアルコキシル化度は、付加反応を行う基質とエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドの量比に対応する。グリセロールとのエチレンオキシド付加物のC12/18脂肪酸モノエステルおよびジエステルは、化粧品配合物のための再脂肪化剤として知られている(ドイツ特許DE2024051PS)。
【0064】
アルキルおよび/またはアルケニルオリゴグリコシド、その製造およびその使用は、従来技術から既知である。これらは、特に、グルコースまたはオリゴ糖と8〜18個の炭素原子を含む第一アルコールとを反応させることによって製造される。グリコシド単位に関する限り、モノグリコシド(環状糖単位がグリコシド結合によって脂肪アルコールに結合している)ならびにオリゴマーグリコシド(好ましくは約8までのオリゴマー化度を有する)の両方が適している。このオリゴマー化度は統計学的平均値であり、このような工業用製品に典型的な同族体分布は、この値に基づいている。
【0065】
適当な部分グリセリドの代表例は、ヒドロキシステアリン酸モノグリセリド、ヒドロキシステアリン酸ジグリセリド、イソステアリン酸モノグリセリド、イソステアリン酸ジグリセリド、オレイン酸モノグリセリド、オレイン酸ジグリセリド、リシノール酸モノグリセリド、リシノール酸ジグリセリド、リノール酸モノグリセリド、リノール酸ジグリセリド、リノレン酸モノグリセリド、リノレン酸ジグリセリド、エルカ酸モノグリセリド、エルカ酸ジグリセリド、酒石酸モノグリセリド、酒石酸ジグリセリド、クエン酸モノグリセリド、クエン酸ジグリセリド、リンゴ酸モノグリセリド、リンゴ酸ジグリセリド、ならびに、これらの工業用混合物(これらは、製造方法に由来するトリグリセリドを少量でなお含んでいてもよい)である。また、これら部分グリセリドとのエチレンオキシド1〜30モル、好ましくは5〜10モルの付加生成物も適している。
【0066】
適当なソルビタンエステルは、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンセスキイソステアレート、ソルビタンジイソステアレート、ソルビタントリイソステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタンジオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタンモノエルケート、ソルビタンセスキエルケート、ソルビタンジエルケート、ソルビタントリエルケート、ソルビタンモノリシノレエート、ソルビタンセスキリシノレエート、ソルビタンジリシノレエート、ソルビタントリリシノレエート、ソルビタンモノヒドロキシステアレート、ソルビタンセスキヒドロキシステアレート、ソルビタンジヒドロキシステアレート、ソルビタントリヒドロキシステアレート、ソルビタンモノタルトレート、ソルビタンセスキタルトレート、ソルビタンジタルトレート、ソルビタントリタルトレート、ソルビタンモノシトレート、ソルビタンセスキシトレート、ソルビタンジシトレート、ソルビタントリシトレート、ソルビタンモノマレエート、ソルビタンセスキマレエート、ソルビタンジマレエート、ソルビタントリマレエートならびにこれらの工業用混合物である。また、これらソルビタンエステルとのエチレンオキシド1〜30モル、好ましくは5〜10モルの付加生成物も適している。
【0067】
適当なポリグリセロールエステルの代表例は、ポリグリセリル−2 ジポリヒドロキシステアレート(DehymulsR PGPH)、ポリグリセリン−3−ジイソステアレート(LameformR TGI)、ポリグリセリル−4 イソステアレート(IsolanR GI 34)、ポリグリセリル−3 オレエート、ジイソステアロイル ポリグリセリル−3 ジイソステアレート(IsolanR PDI)、ポリグリセリル−3 メチルグルコース ジステアレート(Tego CareR 450)、ポリグリセリル−3 蜜蝋(Cera BellinaR)、ポリグリセリル−4 カプレート(ポリグリセロールカプレート T2010/90)、ポリグリセリル−3 セチルエーテル(ChimexaneR NL)、ポリグリセリル−3 ジステアレート(CremophorR GS 32)、ポリグリセリル ポリリシノレエート(AdmulR WOL 1403)、ポリグリセリル ジメレート イソステアレートおよびこれらの混合物である。他の適当なポリオールエステルの例は、トリメチロールプロパンまたはペンタエリトリトールと、ラウリン酸、ヤシ油脂肪酸、獣脂脂肪酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘン酸などとの、モノ、ジおよびトリエステルである(これらを、所望によりエチレンオキシド1〜30モルと反応させてもよい)。
【0068】
他の適当な乳化剤は双性イオン性界面活性剤である。双性イオン性界面活性剤は、分子中に少なくとも1つの第四アンモニウム基および少なくとも1つのカルボキシレート基および1つのスルホネート基を保持する界面活性化合物である。特に適する双性イオン性界面活性剤は、いわゆるベタインであり、例えばN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムグリシネート、例えばヤシ油アルキルジメチルアンモニウムグリシネート、N−アシルアミノプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムグリシネート、例えばヤシ油アシルアミノプロピルジメチルアンモニウムグリシネート、および2−アルキル−3−カルボキシメチル−3−ヒドロキシエチルイミダゾリン(アルキル基またはアシル基に8〜18個の炭素原子を含む)、およびヤシ油アシルアミノエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルグリシネートである。コカミドプロピルベタイン(Cocamidopropyl Betaine)のCTFA名称のもとで既知である脂肪酸アミド誘導体が特に好ましい。
両性界面活性剤も適当な乳化剤である。両性界面活性剤は、分子中にC8/18アルキル基またはアシル基に加えて、少なくとも1つの遊離アミノ基および少なくとも1つの−COOH基または−SO3H基を含み、内部塩を形成することができる界面活性化合物である。適当な両性界面活性剤の例は、N−アルキルグリシン、N−アルキルプロピオン酸、N−アルキルアミノ酪酸、N−アルキルイミノジプロピオン酸、N−ヒドロキシエチル−N−アルキルアミドプロピルグリシン、N−アルキルタウリン、N−アルキルサルコシン、2−アルキルアミノプロピオン酸およびアルキルアミノ酢酸(アルキル基に約8〜18個の炭素原子を含む)である。特に好ましい両性界面活性剤は、N−ヤシ油アルキルアミノプロピオネート、ヤシ油アシルアミノエチルアミノプロピオネートおよびC12/18アシルサルコシンである。
最後に、陽イオン性界面活性剤も適当な乳化剤であり、エステルクアット(ester quat)型の乳化剤、好ましくはメチルで第四級化したジ脂肪酸トリエタノールアミンエステル塩が特に好ましい。
【0069】
油脂およびワックス
油脂の代表例は、グリセリド、即ち、高級脂肪酸の混合グリセロールエステルから本質的になる固体または液体の植物または動物産物である。適当なワックスは、特に天然ワックス、例えばカンデリラワックス、カルナバワックス、木蝋、アフリカハネガヤワックス、コルクワックス、グアルマ(guaruma)ワックス、コメ胚油ワックス、サトウキビワックス、オウリキュリー(ouricury)ワックス、モンタンワックス、蜜蝋、セラックワックス、鯨蝋、ラノリン(羊毛ワックス)、尾羽脂、セレシン、オゾケライト(地蝋)、ペトロラタム、パラフィンワックス、微結晶ワックス;化学修飾したワックス(硬ワックス)、例えばモンタンエステルワックス、サゾール(sasol)ワックス、水素化ジョジョバワックス、ならびに、合成ワックス、例えばポリアルキレンワックスおよびポリエチレングリコールワックスである。
油脂に加えて、他の適当な添加剤は、油脂様の物質、例えばレシチンおよびリン脂質である。レシチンは、脂肪酸、グリセロール、リン酸およびコリンからエステル化によって生成するグリセロリン脂質であると当業者には知られている。従って、レシチンは、当業者によりホスファチジルコリン(PC)と称されることも多い。天然レシチンの例はケファリンである。これは、ホスファチジン酸としても知られ、1,2−ジアシル−sn−グリセロール−3−リン酸の誘導体である。対照的に、リン脂質は、リン酸とグリセロールとのモノエステル、好ましくはジエステル(グリセロホスフェート)であると一般に理解されており、これは、通常は油脂として分類されている。さらに、スフィンゴシンおよびスフィンゴ脂質も適している。
【0070】
真珠色化ワックス
適当な真珠色化ワックスは、例えば、アルキレングリコールエステル、特にエチレングリコールジステアレート;脂肪酸アルカノールアミド、特にヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド;部分グリセリド、特にステアリン酸モノグリセリド;多塩基性の所望によりヒドロキシ置換されたカルボン酸と、6〜22個の炭素原子を含む脂肪アルコールとのエステル、特に酒石酸の長鎖エステル;合計して少なくとも24個の炭素原子を含む脂肪化合物、例えば、脂肪アルコール、脂肪ケトン、脂肪アルデヒド、脂肪エーテルおよび脂肪カーボネート、特にラウロンおよびジステアリルエーテル;脂肪酸、例えばステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸またはベヘン酸;12〜22個の炭素原子を含むオレフィンエポキシドの、12〜22個の炭素原子を含む脂肪アルコールおよび/または2〜15個の炭素原子および2〜10個のヒドロキシル基を含むポリオールによる開環生成物;およびこれらの混合物である。
【0071】
稠度因子および増粘剤
主に使用される稠度因子は、12〜22個、好ましくは16〜18個の炭素原子を含む脂肪アルコールまたはヒドロキシ脂肪アルコール、さらに部分グリセリド、脂肪酸またはヒドロキシ脂肪酸である。これらの物質と、アルキルオリゴグルコシドおよび/または脂肪酸N−メチルグルカミド(同じ鎖長)および/またはポリグリセロール ポリ−12−ヒドロキシステアレートとの組合わせを使用するのが好ましい。
適当な増粘剤は、例えば、AerosilR型(親水性シリカ)、多糖、より具体的にはキサンタンゴム、グアール、寒天、アルギネートおよびチロース(tylose)、カルボキシメチルセルロースおよびヒドロキシエチルセルロース、さらに比較的高分子量の脂肪酸のポリエチレングリコールモノエステルおよびジエステル、ポリアクリレート[例えば、CarbopolRおよびPemulen型(Goodrich);SynthalenR(Sigma);Keltrol型(Kelco);Sepigel型(Seppic);Salcare型(Allied Colloids)]、ポリアクリルアミド、ポリマー、ポリビニルアルコールおよびポリビニルピロリドン、界面活性剤(例えばエトキシル化脂肪酸グリセリド)、脂肪酸とポリオール(例えば、ペンタエリトリトールまたはトリメチロールプロパン)とのエステル、狭範囲の脂肪アルコールエトキシレートまたはアルキルオリゴグルコシド、ならびに、電解質(例えば、塩化ナトリウムおよび塩化アンモニウム)である。
【0072】
超脂肪化剤
超脂肪化剤は、例えば、ラノリンおよびレシチン、さらにポリエトキシル化またはアシル化したラノリンおよびレシチン誘導体、ポリオール脂肪酸エステル、モノグリセリドおよび脂肪酸アルカノールアミドなどの物質から選択することができる。脂肪酸アルカノールアミドは、発泡安定剤としても働く。
【0073】
安定剤
脂肪酸の金属塩、例えばステアリン酸またはリシノール酸のマグネシウム、アルミニウムおよび/または亜鉛塩を、安定剤として使用することができる。
【0074】
ポリマー
適当な陽イオン性ポリマーは、例えば、陽イオン性セルロース誘導体、例えば第四級化したヒドロキシエチルセルロース(AmercholからPolymer JR 400Rの名称で入手できる)、陽イオン性デンプン、ジアリルアンモニウム塩とアクリルアミドのコポリマー、第四級化したビニルピロリドン/ビニルイミダゾールポリマー、例えばLuviquatR(BASF)、ポリグリコールとアミンの縮合生成物、第四級化したコラーゲンポリペプチド、例えばラウリルジモニウムヒドロキシプロピル加水分解コラーゲン(LamequatR L、Gruenau)、第四級化したコムギポリペプチド、ポリエチレンイミン、陽イオン性シリコーンポリマー、例えばアミドメチコーン、アジピン酸とジメチルアミノヒドロキシプロピルジエチレントリアミンのコポリマー(CartaretineR、Sandoz)、アクリル酸とジメチルジアリルアンモニウムクロリドのコポリマー(MerquatR 550、Chemviron)、ポリアミノポリアミド(例えば、フランス特許出願公開FR2252840Aに記載)およびその架橋した水溶性ポリマー、陽イオン性キチン誘導体、例えば第四級化したキトサン(所望により、微結晶分布している)、ジハロアルキル(例えばジブロモブタン)とビス−ジアルキルアミン(例えばビス−ジメチルアミノ−1,3−プロパン)との縮合生成物、陽イオン性グアールゴム(例えば、CelaneseのJaguarR CBS、JaguarR C−17、JaguarR C−16)、第四級化したアンモニウム塩ポリマー(例えば、MiranolのMirapolR A−15、MirapolR AD−1、MirapolR AZ−1)である。
【0075】
適当な陰イオン性、双性イオン性、両性および非イオン性ポリマーは、例えば、酢酸ビニル/クロトン酸コポリマー、ビニルピロリドン/アクリル酸ビニルコポリマー、酢酸ビニル/マレイン酸ブチル/アクリル酸イソボルニルコポリマー、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸コポリマーおよびそのエステル、未架橋のポリアクリル酸およびポリオール架橋したポリアクリル酸、アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド/アクリレートコポリマー、オクチルアクリルアミド/メタクリル酸メチル/tert−ブチルアミノエチルメタクリレート/2−ヒドロキシプロピルメタクリレートコポリマー、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマー、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート/ビニルカプロラクタムターポリマーおよび所望により誘導体化したセルロースエーテルおよびシリコーンである。他の適当なポリマーおよび増粘剤は、Cosm.Toil. 108, 95 (1993)中に見ることができる。
【0076】
シリコーン化合物
適当なシリコーン化合物は、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、環式シリコーン、ならびに、アミノ−、脂肪酸−、アルコール−、ポリエーテル−、エポキシ−、フッ素−、グリコシド−および/またはアルキル−修飾したシリコーン化合物である(これらは、室温で液体および樹脂様の両方であることができる)。他の適当なシリコーン化合物は、水素化シリケートおよび200〜300のジメチルシロキサン単位の平均鎖長を有するジメチコーンの混合物であるシメチコーンである。適当な揮発性シリコーンの詳細な概説は、ToddらのCosm.Toil. 91, 27 (1976)中に見ることができる。
【0077】
UV保護因子および酸化防止剤
本発明におけるUV保護因子とは、例えば、室温で液体または結晶性であり、かつ、紫外線放射を吸収することができ、吸収したエネルギーを長波長放射(例えば、熱)の形態で放出することができる有機物質(光フィルター)である。UV−Bフィルターは、油溶性または水溶性であることができる。油溶性物質の例は以下の通りである:
・3−ベンジリデンカンファーまたは3−ベンジリデンノルカンファーおよびその誘導体、例えば3−(4−メチルベンジリデン)カンファー(欧州特許EP 0693471 B1に記載);
・4−アミノ安息香酸誘導体、好ましくは4−(ジメチルアミノ)安息香酸2−エチルヘキシルエステル、4−(ジメチルアミノ)安息香酸2−オクチルエステルおよび4−(ジメチルアミノ)安息香酸アミルエステル;
・ケイ皮酸エステル、好ましくは4−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルエステル、4−メトキシケイ皮酸プロピルエステル、4−メトキシケイ皮酸イソアミルエステル、2−シアノ−3,3−フェニルケイ皮酸2−エチルヘキシルエステル(Octocrylene);
・サリチル酸エステル、好ましくはサリチル酸2−エチルヘキシルエステル、サリチル酸4−イソプロピルベンジルエステル、サリチル酸ホモメンチルエステル;
・ベンゾフェノン誘導体、好ましくは2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’−メチルベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン;
・ベンザルマロン酸エステル、好ましくは4−メトキシベンザルマロン酸ジ−2−エチルヘキシルエステル;
・トリアジン誘導体、例えば2,4,6−トリアニリノ−(p−カルボ−2’−エチル−1’−ヘキシルオキシ)−1,3,5−トリアジンおよびオクチルトリアゾン(欧州特許出願公開EP 0818450 A1に記載)またはジオクチルブタアミドトリアゾン(UvasorbR HEB);
・プロパン−1,3−ジオン、例えば1−(4−tert−ブチルフェニル)−3−(4’−メトキシフェニル)−プロパン−1,3−ジオン;
・ケトトリシクロ(5.2.1.0)デカン誘導体(欧州特許EP 0694521 B1に記載)。
【0078】
適当な水溶性物質は以下の通りである:
・2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸、ならびに、そのアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルキルアンモニウム、アルカノールアンモニウムおよびグルクアンモニウム塩;
・ベンゾフェノンのスルホン酸誘導体、好ましくは2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸およびその塩;
・3−ベンジリデンカンファーのスルホン酸誘導体、例えば4−(2−オキソ−3−ボルニリデンメチル)−ベンゼンスルホン酸および2−メチル−5−(2−オキソ−3−ボルニリデン)スルホン酸およびその塩。
【0079】
通常のUV−Aフィルターは、特に、ベンゾイルメタンの誘導体、例えば1−(4’−tert−ブチルフェニル)−3−(4’−メトキシフェニル)−プロパン−1,3−ジオン、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン(Parsol 1789)、1−フェニル−3−(4’−イソプロピルフェニル)−プロパン−1,3−ジオン、およびエナミン化合物(ドイツ特許出願公開DE19712033A1に記載)(BASF)などである。勿論、これらUV−AおよびUV−Bフィルターを、混合物の形態で使用することもできる。特に好ましい組合わせは、ケイ皮酸のエステル(好ましくは、4−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルエステルおよび/または4−メトキシケイ皮酸プロピルエステルおよび/または4−メトキシケイ皮酸イソアミルエステル)と組合わせた2−シアノ−3,3−フェニルケイ皮酸2−エチルヘキシルエステル(Octocrylene)およびベンゾイルメタンの誘導体、例えば4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン(ParsolR 1789)からなる。このような組合わせを、水溶性フィルター(例えば、2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸ならびにこれらのアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルキルアンモニウム、アルカノールアンモニウムおよびグルクアンモニウム塩など)と組合わせるのが有利である。
【0080】
上記した可溶性物質に加えて、不溶性の光遮断顔料(即ち、微細に分散させた金属酸化物または塩)も、この目的に使用することができる。適当な金属酸化物の例は、特に、酸化亜鉛および二酸化チタン、さらに、鉄、ジルコニウム、ケイ素、マンガン、アルミニウムおよびセリウムの酸化物、ならびにこれらの混合物である。ケイ酸塩(タルク)、硫酸バリウムおよびステアリン酸亜鉛を、塩として使用することができる。これらの酸化物および塩を、皮膚ケアおよび皮膚保護エマルジョンおよび装飾化粧品のための顔料の形態で使用する。これら粒子は、100nm未満、好ましくは5〜50nm、より好ましくは15〜30nmの平均直径を有しているべきである。これらは球の形状であってよいが、楕円形の粒子または他の非球形の粒子を使用することもできる。また、顔料を、表面処理すること、即ち親水性化または疎水性化することもできる。その代表例は、被覆した二酸化チタン、例えば、Titandioxid T 805(Degussa)およびEusolexR T2000(Merck)である。適当な疎水性被覆材料は、特にシリコーンであり、とりわけトリアルコキシオクチルシランまたはシメチコーンである。いわゆるミクロまたはナノ顔料を、日光保護製品において使用するのが好ましい。ミクロ化した酸化亜鉛を使用するのが好ましい。他の適当なUVフィルターは、P.Finkelの概説[SOEFW−Journal 122, 543 (1996)]および[Parf.Kosm. 3, 11 (1999)]中に見ることができる。
【0081】
上記した2群の一次日光保護因子に加えて、酸化防止剤型の二次日光保護因子を使用することもできる。酸化防止剤型の二次日光保護因子は、UV線が皮膚を貫通したときに開始される光化学反応連鎖を遮断する。その代表例は、アミノ酸(例えば、グリシン、ヒスチジン、チロシン、トリプトファン)およびその誘導体、イミダゾール(例えば、ウロカニン酸)およびその誘導体、ペプチド、例えばD,L−カルノシン、D−カルノシン、L−カルノシンおよびその誘導体(例えば、アンセリン)、カロチノイド、カロテン(例えば、α−カロテン、β−カロテン、リコペン)およびその誘導体、クロロゲニン酸およびその誘導体、リポン酸およびその誘導体(例えば、ジヒドロリポン酸)、オーロチオグルコース、プロピルチオウラシルおよび他のチオール(例えば、チオレドキシン、グルタチオン、システイン、シスチン、シスタミン、ならびに、そのグリコシル、N−アセチル、メチル、エチル、プロピル、アミル、ブチル、およびラウリル、パルミトイル、オレイル、γ−リノレイル、コレステリルおよびグリセリルエステル)およびその塩、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、チオジプロピオン酸およびその誘導体(エステル、エーテル、ペプチド、脂質、ヌクレオチド、ヌクレオシドおよび塩)、ならびに、スルホキシイミン化合物(例えば、ブチオニンスルホキシイミン、ホモシステインスルホキシイミン、ブチオニンスルホン、ペンタ−、ヘキサ−およびヘプタ−チオニンスルホキシイミン)[これらは、極めて少ない適合用量(例えば、pモル〜μモル/kg)で用いる]、さらに、(金属)キレート化剤(例えば、α−ヒドロキシ脂肪酸、パルミチン酸、フィチン酸、ラクトフェリン)、α−ヒドロキシ酸(例えば、クエン酸、乳酸、リンゴ酸)、フミン酸、胆汁酸、胆汁抽出物、ビリルビン、ビリベルジン、EDTA、EGTAおよびその誘導体、不飽和脂肪酸およびその誘導体(例えば、γ−リノレン酸、リノール酸、オレイン酸)、葉酸およびその誘導体、ユビキノンおよびユビキノールおよびその誘導体、ビタミンCおよびその誘導体(例えば、アスコルビルパルミテート、Mgアスコルビルホスフェート、アスコルビルアセテート)、トコフェロールおよび誘導体(例えば、ビタミンEアセテート)、ビタミンAおよび誘導体(ビタミンAパルミテート)およびベンゾイン樹脂のコニフェリルベンゾエート、ルチン酸およびその誘導体、α−グリコシルルチン、フェルラ酸、フルフリリデングルシトール、カルノシン、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ノルジヒドログアヤク樹脂酸、ノルジヒドログアイアレチン酸、トリヒドロキシブチロフェノン、尿酸およびその誘導体、マンノースおよびその誘導体、スーパーオキシド ジスムターゼ、亜鉛およびその誘導体(例えば、ZnO、ZnSO4)、セレンおよびその誘導体(例えば、セレンメチオニン)、スチルベンおよびその誘導体(例えば、スチルベンオキシド、トランス−スチルベンオキシド)、ならびに、本発明の目的に適するこれら活性物質の誘導体(塩、エステル、エーテル、糖、ヌクレオチド、ヌクレオシド、ペプチドおよび脂質)である。
【0082】
生物起源の薬剤
本発明における生物起源の薬剤とは、記載した植物に由来しない追加の薬剤であり、例えば、トコフェロールアセテート、トコフェロールパルミテート、アスコルビン酸、(デオキシ)リボ核酸およびその断片、レチノール、ビサボロール、アラントイン、ピタントリオール、パンテノール、AHA酸、セラミド、偽セラミド、精油、他の植物抽出物および追加のビタミン複合体などである。
【0083】
皮膜形成剤
通常の皮膜形成剤は、例えば、キトサン、微結晶キトサン、第四級化キトサン、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマー、アクリル酸系列のポリマー、第四セルロース誘導体、コラーゲン、ヒアルロン酸およびその塩および同様の化合物である。
【0084】
膨潤剤
水相のための適当な膨潤剤は、モンモリロナイト、粘土無機物質、ペムレン(Pemulen)およびアルキル修飾したカルボポール型(Goodrich)である。他の適当なポリマーおよび膨潤剤は、R.Lochheadの概説[Cosm.Toil. 108, 95 (1993)]中に見ることができる。
【0085】
自己褐変剤および脱色素剤
適当な自己褐変剤は、ジヒドロキシアセトンである。適当なチロシン抑制剤(メラニンの生成を妨げ、脱色素剤において使用される)は、例えば、アルブチン、フェルラ酸、コウジ酸、クマル酸およびアスコルビン酸(ビタミンC)である。
【0086】
ヒドロトロープ剤
さらに、流れ挙動を改善するために、ヒドロトロープ剤、例えばエタノール、イソプロピルアルコールまたはポリオールを使用することができる。適当なポリオールは、好ましくは2〜15個の炭素原子および少なくとも2個のヒドロキシル基を含有する。これらのポリオールは、他の官能基、特にアミノ基を含有することができ、また、窒素で修飾することもできる。その代表例は、次の通りである:
・グリセロール;
・アルキレングリコール、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、および、ポリエチレングリコール(100〜1000ダルトンの平均分子量を有する);
・1.5〜10の自己縮合度を有する工業用オリゴグリセロール混合物、例えば40〜50重量%のジグリセロール含量を有する工業用ジグリセロール混合物;
・メチロール化合物、例えば特にトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、ペンタエリトリトールおよびジペンタエリトリトール;
・低級アルキルグルコシド、特にアルキル基に1〜8個の炭素原子を含むもの、例えばメチルおよびブチルグルコシド;
・5〜12個の炭素原子を含む糖アルコール、例えばソルビトールまたはマンニトール;
・5〜12個の炭素原子を含む糖、例えばグルコースまたはスクロース;
・アミノ糖、例えばグルカミン;
・ジアルコールアミン、例えばジエタノールアミンまたは2−アミノプロパン−1,3−ジオール。
【0087】
防腐剤
適当な防腐剤は、例えば、フェノキシエタノール、ホルムアルデヒド溶液、パラベン、ペンタンジオールまたはソルビン酸およびKosmetikverordnung(化粧品指針)の付属書6のパートAおよびBに挙げられている他の群の物質である。
【0088】
芳香油
適当な芳香油は、天然および合成の芳香物質の混合物である。天然の芳香物質には、花(ユリ、ラベンダー、バラ、ジャスミン、ネロリ、イランイラン)、茎および葉(ゼラニウム、パチョリ、プチグレイン)、果実(アニス、コエンドロ、ヒメウイキョウ、ビャクシン)、果皮(ベルガモット、レモン、オレンジ)、根(ニクズク、アンゼリカ、セロリ、カルダモン、コスタス、アイリス、カルムス)、木(マツ、ビャクダン、ユソウボク、シーダー材、シタン)、バーブおよび草(タラゴン、レモングラス、セージ、タイム)、針状葉および枝(トウヒ、モミ、マツ、低マツ)、樹脂およびバルサム(ガルバヌム、エレミ、ベンゾイン、ミルラ、乳香、オポパナックス)の抽出物が含まれる。また、動物原料、例えばジャコウおよびビーバーも使用することができる。通常の合成芳香化合物は、エステル、エーテル、アルデヒド、ケトン、アルコールおよび炭化水素型の生成物である。エステル型の芳香化合物の例は、酢酸ベンジル、イソ酪酸フェノキシエチル、シクロヘキシル酢酸p−tert−ブチル、酢酸リナリル、酢酸ジメチルベンジルカルビニル、エチル酢酸フェニル、安息香酸リナリル、ギ酸ベンジル、エチルメチルフェニルグリシネート、シクロヘキシルプロピオン酸アリル、プロピオン酸スチラリルおよびサリチル酸ベンジルである。エーテルには、例えばベンジルエチルエーテルが含まれ、アルデヒドには、例えば8〜18個の炭素原子を含む直鎖アルカナール、シトラール、シトロネラール、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、シクラメンアルデヒド、ヒドロキシシトロネラール、リリアルおよびボルゲオナールが含まれる。適当なケトンの例は、イオノン、α−イソメチルイオノンおよびメチルセドリルケトンである。適当なアルコールは、アネトール、シトロネロール、オイゲノール、イソオイゲノール、ゲラニオール、リナロール、フェニルエチルアルコールおよびテルピネオールである。炭化水素には、主にテルペンおよびバルサムが含まれる。しかし、異なる芳香化合物の混合物(これらは一緒になって快い芳香を生じる)を使用するのが好ましい。他の適当な芳香油は、比較的低揮発性の精油である(これらのほとんどは芳香成分として使用される)。その例は、セージ油、カミツレ油、チョウジ油、メリッサ油、ミント油、シナモン葉油、シナノキ花油、ビャクシン果実油、ベチベルソウ油、オリバヌム油、ガルバヌム油、ラブダナム油およびラベンジン油である。以下のものを、個々にまたは混合物の形態で使用するのが好ましい:即ち、ベルガモット油、ジヒドロミルセノール、リリアル、ライラール(lyral)、シトロネロール、フェニルエチルアルコール、α−ヘキシルシンナムアルデヒド、ゲラニオール、ベンジルアセトン、シクラメンアルデヒド、リナロール、ボイサムブレン・フォルテ(Boisambrene Forte)、アムブロキサン(Ambroxan)、インドール、ヘジオン(hedione)、サンデリス(sandelice)、カンキツ油、マンダリン油、オレンジ油、アリルアミルグリコレート、シクロベルタール(cyclovertal)、ラベンジン油、サルビア油、β−ダマスコーン、ゼラニウム油バーボン、サリチル酸シクロヘキシル、ベルトフィックス・ケウアー(Vertofix Coeur)、イソ−E−スーパー(Iso−E−Super)、フィクソリド(Fixolide)NP、エベルニル(evernyl)、イラルデイン(iraldein)ガンマ、フェニル酢酸、酢酸ゲラニル、酢酸ベンジル、ローズオキシド、ロミラット(romillat)、イロチル(irotyl)およびフロラマット(floramat)。
【0089】
染料
適当な染料は、例えば、Farbstoffkommission der Deutschen Forschungsgemeinschaftの出版物「Kosmetische Faerbemittel(化粧品用染料)」[Verlag Chemie, Weinheim, 1984, p.81−106]に挙げられているような、化粧品目的に認められかつ適しているあらゆる物質である。通常、これらの染料は、混合物全体を基準に、0.001〜0.1重量%の濃度で使用される。
【0090】
(実施例)
実施例1:ハマメリス抽出物の調製
乾燥ハマメリス・バージニアナ抽出物(2kg)を、蒸留水(48kg)およびプロピレングリコール(49kg)の混合物中に、室温で撹拌しながら溶解し、次いで濾過した。乾燥抽出物は購入したものである。
【0091】
実施例2:アルニカ・モンタナ植物の抽出
アルニカ・モンタナの花(10kg)を、蒸留水(44kg)およびプロピレングリコール(45kg)の混合物中で48時間離解することによって、室温で撹拌しながら抽出した。次いで、この抽出混合物を濾過した。
【0092】
実施例3:ハイペリカム・パーフォラタム抽出物の調製
乾燥ハイペリカム・パーフォラタム抽出物(2kg)を、蒸留水(48kg)およびプロピレングリコール(49kg)の混合物中に、室温で撹拌しながら溶解し、次いでこの溶液を濾過した。乾燥抽出物は購入したものである。
【0093】
実施例4:サリックス・アルバ抽出物の調製
ヤナギ(サリックス・アルバ)樹皮(15kg)を、蒸留水(66kg)およびプロピレングリコール(66kg)の混合物中、80℃で3時間抽出した。次いで、この溶液を濾過した。
【0094】
実施例5:加水分解ダイズタンパク質の調製
ダイズ粉(15kg)を、55℃で4時間、蒸留水で抽出した。次いで、この抽出混合物を遠心した。加水分解のために、この生成物を、初めに54℃/pH8.7で4時間、次いで54℃/pH3.6で160分間、プロテアーゼを用いて酵素加水分解した。酵素を不活性化するために、この混合物を、95℃で1時間加熱し、得られたタンパク質混合物を濾過した。この溶液は、9重量%の乾燥物および4重量%のタンパク質を含有していた。
【0095】
実施例6:相乗混合物の組成
本発明に従って使用する組成物に添加する相乗混合物は、例えばおよび好ましくは、以下の組成を有する(数字は重量%である)。この混合物は、例えば、PilinhibR VEG (Cognis Groupの商標)の名称のもとで市販されている:
・72.75%の加水分解ダイズタンパク質
・7.00%のハイペリカム・パーフォラタム抽出物
・6.00%のハマメリス・バージニアナ抽出物
・6.00%のアルニカ・モンタナ花の抽出物
・4.00%の尿素
・3.00%のサリックス・アルバ樹皮の抽出物
・1.00%のメントール
・0.25%のサリチル酸
【0096】
この混合物は、特に、ハイペリカム・パーフォラタム、ハマメリス・バージニアナ、アルニカ・モンタナおよびサリックス・アルバ抽出物に由来する25〜40重量%のプロピレングリコール(水/プロピレングリコール溶媒に由来する)を含有する。
簡単にするために、PilinhibR VEGの名称を、上記組成を有する混合物のための以下の実施例において使用する。
【0097】
実施例7:相乗混合物の調製
メントールおよびサリチル酸を、50℃でプロピレングリコールに溶解した。全ての他の成分を、室温で撹拌しながら添加した。次いで、この混合物を遠心し、濾過した。
【0098】
実施例8:体毛成長の抑制を測定するための試験
5重量%のPilinhibR VEGを含有する脱臭剤ローションを、18〜50歳の12人の健康な男性および女性ボランティアの腋窩において、プラシーボ(PilinhibR VEGを含まない脱臭剤)に対して試験した。全てのボランティアが、天性の活発かつ急速な腋下の体毛成長を有していた。
実際の処置の前に、10日後に予測される腋下の体毛成長を測定した。この目的のために、ボランティアの腋窩を剃り、10日後に、体毛長さおよび体毛直径を、肉眼写真によって測定した。
体毛成長の抑制特性を測定するために、生成物を、1日に2回(朝方および夕方)、10日間にわたり適用した。この処置の前に、両方の腋窩を剃った。直接比較のために、一方の腋窩は、5重量%のPilinhibR VEGを含有するローションで処置し、他方の腋窩は、PilinhibR VEGを含有しないローションで処置した。10日間の処置後に、体毛長さおよび体毛直径を、肉眼写真によって測定した。
【0099】
【表1】
わずか10日間の処置の後に、ボランティアの体毛長さおよび体毛直径が、処置なしと比較して、平均で42%減少した。プラシーボによる処置においては、処置なしと比較して、体毛長さの変化が観察されなかった。
(技術分野)
本発明は、広くは化粧品および/または医薬品に関するものであり、より具体的には、好ましくは脱臭剤および/または発汗防止剤またはアフターシェーブにおける、体毛成長を抑制する相乗作用混合物を含有する組成物の使用に関する。
【0002】
(背景技術)
現在、化粧品調製物は、種々の組合わせで消費者に利用されている。消費者は、これらの化粧品が、ある種のケアー効果を有することまたはある種の欠陥を排除することを期待するだけでなく、いくつかの性質を組合わせた、即ち改善された性能スペクトルを示す製品を要求することが増えている。また、消費者は、この製品の組成が、最適の皮膚適合性を有し、従って敏感な消費者であっても過敏症を伴って反応しないことを期待する権利がある。さらに、これら調製物は、他の機能(これらは、ケアー、特に保護に関するものであることが増えている)を発揮することも期待されている。皮膚および/または体毛に望ましい性質を与え、それと同時に、化粧用製品の技術的性質(例えば、貯蔵安定性、光安定性および配合性)に良い影響を与えるかまたは少なくともそれに悪影響を与えない活性成分を表す物質に、特に興味が持たれている。さらに、消費者は、高い皮膚適合性を要求し、特に、天然生成物の使用を要求する。さらに、既に知られている活性成分の組合わせにより、または既に知られている群の物質の新規用途の発見により、明らかに良好な製品を得るのが望ましい。既に知られている活性成分の組合わせは、良好な相乗作用を導き、使用する活性成分の濃度の低下を与えることが多い。
【0003】
植物の抽出物およびその成分を、化粧および医薬製品において使用することが増えている。長年にわたり、植物抽出物は、多くの異なる文化圏において治療目的および化粧目的に使用されている。これらの植物抽出物は、極めて特殊な個々の作用についてのみ知られていることが多く、これが、その応用範囲を限定していた。
【0004】
特に、化粧品および医薬品の間の境界領域において、極めてわずかの副作用しか伴わずに医薬活性を示すケアー組成物に対する興味が増大している。これらのケアー組成物が化粧製品中に存在していると、消費者は、好都合かつ大きな努力なしに、欠陥を排除または予防することができる。
【0005】
これらの主要な所望の性質とは別に、特別の化粧品調製物は、同時に別の陽性のケアー作用を与えるか、または望ましくない作用(例えば、体毛の激しい成長など)を抑制する二次作用を示すことが期待されることが多い。
【0006】
正常な体毛成長は通常は許容性であるが、過剰の体毛成長は問題であることが多いので、体毛成長を低下させるか、または身体部分から体毛をなくさなければならない。種々の既知の方法をこの目的のために利用することができる。第1には、機械的な方法が存在するが、これは、非常に痛く、時間がかかりうる。さらに、生成した小さな傷は、感染の危険がある。
【0007】
他の既知の方法においては、体毛を、冷または熱ワックスによって除去する。この場合にも、除去は一時的にすぎず、特に、過敏症を引き起こしうる。
【0008】
さらに、シェービングがあるが、これによれば体毛は切除されるにすぎず、短時間の後に、再び成長する(通常は、その程度が増大する)。多くの男性および女性は、特に敏感な皮膚の場合には、シェービング後に皮膚過敏症を経験する。通常のアフターシェーブ調製物は、このような過敏症を鎮静させ、皮膚を回復させることが多いが、体毛の再成長(その程度が増大することが多い)を妨げない。特に女性は、腋窩から体毛を除去するためにシェービングを使用する。
【0009】
(発明の開示)
本発明が解決しようとする課題は、ケアーおよび保護特性を示す以外に、特に体毛成長の抑制に効果的な組成物を提供することであった。
【0010】
本発明が解決しようとする別の課題は、体毛成長の抑制に効果的な組成物を提供し、この作用を、例えば、体毛成長が望ましくない身体部分に使用される化粧および/または医薬組成物において使用することであった。
【0011】
本発明は、加水分解ダイズタンパク質ならびにハイペリカム・パーフォラタム、ハマメリス・バージニアナ、アルニカ・モンタナおよびサリックス・アルバからなる群から選択される植物の少なくとも1つの抽出物を含み、体毛成長を抑制する相乗活性混合物を含有する組成物の使用に関する。
【0012】
本発明の好ましい態様は、相乗混合物が、尿素、メントール、プロピレングリコールおよびサリチル酸からなる群から選択される物質をさらに含有する上記組成物の使用である。
【0013】
驚くべきことに、加水分解ダイズタンパク質ならびにハイペリカム・パーフォラタム、ハマメリス・バージニアナ、アルニカ・モンタナおよびサリックス・アルバからなる群から選択される植物の少なくとも1つの抽出物ならびに特に追加的に尿素、メントール、プロピレングリコールおよびサリチル酸を含む、体毛成長を抑制するための相乗作用混合物を含有する組成物の使用によって、体毛成長を抑制しうることを見い出した。
【0014】
特に好ましい態様においては、体毛成長の抑制に対する相乗作用は、加水分解ダイズタンパク質、ハイペリカム・パーフォラタムの抽出物、ハマメリス・バージニアナの抽出物、アルニカ・モンタナの抽出物およびサリックス・アルバの抽出物、さらに、尿素、メントール、プロピレングリコールおよびサリチル酸を含有する混合物によって得られる。従って、特に好ましい態様は、加水分解ダイズタンパク質、ハイペリカム・パーフォラタムの抽出物、ハマメリス・バージニアナの抽出物、アルニカ・モンタナの抽出物およびサリックス・アルバの抽出物、さらに、尿素、メントール、プロピレングリコールおよびサリチル酸を含む、体毛成長を抑制するための相乗作用混合物を含有する組成物の使用である。
【0015】
本発明において、「植物」なる用語は、全植物および植物の部分(葉、根、花、樹皮)の両方ならびにこれらの混合物に当てはまる。抽出物は、選択した出発原料および抽出に使用した方法に応じて、組成が異なる。
【0016】
本発明の好ましい態様は、上記した植物抽出物を含む上記組成物の使用である。ハマメリス・バージニアナ抽出物は、好ましくはこの植物の葉から得られ、アルニカ・モンタナ抽出物は、好ましくは花から得られ、サリックス・アルバ抽出物は、好ましくは樹皮から得られる。
【0017】
上記した相乗混合物を含有する組成物の使用は、特に、健康な体毛の成長が低下するという利点を有する。即ち、痛みを伴うかまたは攻撃的な皮膚の処置がないので、ここでは、対処すべき傷または皮膚過敏症もないという利点を有する。体毛成長だけが、完全に停止させうる点まで抑制される。
【0018】
体毛成長に対する抑制作用に加えて、この相乗混合物は、収斂、正常化、沈静化、回復および傷治癒特性を有することもできる。
【0019】
(発明を実施するための最良の形態)
ダイズタンパク質
ダイズタンパク質は、ダイズ粉から、脱イオン水で抽出することによって得るのが好ましい。加水分解のために、タンパク質の水溶液を、プロテアーゼを用いて酵素的に加水分解する。原則的に、塩基性またはアルカリ性媒体中で加水分解作用を有するあらゆるプロテアーゼが適している。本発明によれば、タンパク質を、塩基性媒体(好ましくは、pH8.7)中で少なくとも1回、および酸性媒体(好ましくは、pH3.6)中で少なくとも1回、加水分解する。このpH値は、酵素に応じて異なることができる。加水分解の反応温度は、20〜8℃、好ましくは30〜60℃、より具体的には54℃である。
【0020】
本発明において、「植物」なる用語は、全植物および植物の部分(葉、根、花、樹皮)の両方ならびにこれらの混合物に当てはまる。
【0021】
ハイペリカム ・ パーフォラタム (Hypericum perforatum)
植物ハイペリカム・パーフォラタム・L.(Hypericaceae)は、オトギリソウ(Saint−John’s−wort)としても知られており、Guttiferae科に属する。これは、金色〜黄色の円錐花序を有する広範囲に分布する草植物である。この植物は1%の精油を含み、これはα−ピネン、モノテルペンおよびn−アルカンならびにフラボノイド ケルセチン、その3−ガラクトシド(ハイペリン)およびルチン、さらにケルセチンおよびイソケルセチンを含む。花期に集めた葉は、茶としてまたはそれから得られるチンキ剤の形態で治療に使用されており、透明な濃赤色油(これは、約0.1%のハイペリシンを含む)が新鮮な花から得られる。
【0022】
ハマメリス ・ バージニアナ (Hamamelis virginiana)
植物ハマメリス・バージニアナは、北米の低木(Hamamelidaceae)であり、晩秋に黄色の花をつけ、アメリカマンサクとしても知られている。この植物は、欧州でも栽培されている。その葉および樹皮はタンニンを含有し、その葉はフラボングリコシドおよび精油をさらに含有する。ハマメリス水(ハマメリスの葉および枝の蒸留物)は、主にその精油の内容により、皮膚に対する正常化作用を有する。強く着色した抽出物は、タンニン、通常はハマメリスタンニン、ガロイルエステルを含有し、これが、加水分解時に没食子酸およびハマメロース(C6H12O6、MR180,16)、即ち分岐鎖の糖を与える。本発明によれば、この植物の葉からの抽出物を使用するのが好ましい。
【0023】
ハマメリス調製物は、比較的小さな出血を止めるために、ならびに、静脈瘤、痔、血腫、拡張蛇行静脈、擦過傷、掻痒、火傷およびしもやけに対して使用される。内用したときに、ハマメリス抽出物は、他のタンニン含有薬物と同様に、下痢に対して活性である。
【0024】
アルニカ ・ モンタナ (Arnica montana)
アルニカ・モンタナは、亜高山〜高山地帯の乾燥草地の草であり、かすかな薬味芳香およびわずかな苦味を持つオレンジ色〜黄色の花を有する。アルニカ・モンタナは、0.2〜0.4%の精油、苦味成分、特にセスキテルペンラクトン(ヘレナリンおよび誘導体)、フラボングリコシド(アストラガリン、イソケルセチン)を含有する。本発明によれば、この植物の花からの抽出物を使用するのが好ましい。
【0025】
アルニカの花または根から得た油状の抽出物(アルニカ油)およびアルコール抽出物(アルニカチンキ剤)ならびにアルニカ含有軟膏は、その循環促進作用のゆえに、打撲傷、血腫などの治療において外用される。内用したときには、アルニカは、胃腸の不具合ならびに口および喉の炎症に対して好ましい作用を有する。しかし、濃厚な状態では、これは皮膚および粘膜を刺激する。
【0026】
サリックス ・ アルバ (Salix alba)
サリックス属(雌雄異株の樹木または低木)は、北半球に広く分布しており、約500の種に分類されている。これらサリックス種は、ヤナギとしても知られており、これらヤナギの樹皮が、2〜3年経過した枝から剥ぎ取られる。これは、1〜12%のサリシンまたはサリチルアルコール誘導体、他のフェノール化合物および8〜20%のタンニンを含有する。これは、サリチル酸のいわば「プロドラッグ」であり、従って、発熱、リウマチ痛、頭痛および炎症に対して使用されている。その比較的低い相溶性のゆえに、ヤナギ樹皮は、治療剤として、アセチルサリチル酸またはアリール酢酸[例えば、ジクロフェナック(Diclofenac)、イブプロフェン(Ibuprofen)]により置換されている。本発明によれば、この植物の樹皮からの抽出物を使用するのが好ましい。
【0027】
抽出
本発明に従って使用する抽出物は、植物またはその部分を抽出する既知の方法によって調製する。適当な通常の抽出法、例えば離解、再離解、温浸、撹拌離解、渦巻抽出、超音波抽出、向流抽出、パーコレーション、再パーコレーション、エバコレーション(減圧下での抽出)、ジアコレーションおよびソックスレー抽出器中での連続還流下での固/液抽出(これらは、当業者には周知であり、原則的にこれらの全てを使用することができる)の詳細は、例えば、Hagers Handbuch der pharmazeutischen Praxis (第5版、Vol.2、p.1026−1030、Springer Verlag、ベルリン−ハイデルベルグ−ニューヨーク、1991)中に見ることができる。新鮮なまたは乾燥した植物またはその部分が、出発物質として適するが、抽出前に機械的にサイズを小さくし、所望により脱脂した植物および/または植物部分を使用するのが普通である。当業者に既知のあらゆるサイズ減少方法、例えば刃付き手段による粉砕を使用することができる。
【0028】
抽出法のための好ましい溶媒は、水、有機溶媒または有機溶媒と水の混合物、より具体的にはプロピレングリコールまたは低分子量アルコール、エステル、エーテル、ケトンまたはハロゲン化炭化水素(多量または少量の水を含む)(蒸留または未蒸留)、好ましくは水性アルコール溶液(多量または少量の水を含む)である。蒸留水、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールおよびこれらの異性体、アセトン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、酢酸エチル、ジクロロメタン、トリクロロメタンおよびこれらの混合物、より具体的には蒸留水およびプロピレングリコールの混合物による抽出が特に好ましい。抽出過程は、通常は20〜100℃で、好ましくは20〜80℃で行う。1つの可能な態様においては、抽出物成分の酸化を避けるために、抽出過程を不活性ガス雰囲気中で行う。抽出時間は、出発物質、抽出法、抽出温度および溶媒と粗原料の比などに依存して、当業者により選択される。抽出過程の後に、得られた粗抽出物を、所望により、他の通常の工程、例えば精製、濃縮および/または脱色などにかけることができる。必要なら、このように調製した抽出物を、例えば、個々の所望ではない成分の選択的除去(例えば、濾過による)にかけることができる。この抽出過程を、任意の程度まで行うことができるが、通常は枯渇するまで続ける。本発明は、最終抽出物の抽出条件および収率を、所望の用途に応じて選択することができるという観察を包含する。必要なら、次いで抽出物を、例えば噴霧乾燥または凍結乾燥にかけることができる。上記の調製物において使用する植物抽出物の量は、個々の成分の濃度ならびに抽出物を使用する方法により支配される。
【0029】
本発明において、「抽出物」または「植物抽出物」なる用語は、乾燥抽出物ならびに乾燥抽出物と溶媒(好ましくは水、より具体的には水とプロピレングリコールの混合物)の混合物の両方に当てはまる。
【0030】
体毛成長を抑制するための、上記した相乗混合物を含有する組成物の本発明に従う使用は、原則的に、体毛成長が望ましくない身体部分に使用されるあらゆる化粧および/または医薬調製物に使用することができる。
【0031】
本発明の1つの特定の態様においては、本組成物を、脱臭剤および/または発汗防止剤において使用する。加水分解ダイズタンパク質ならびにハイペリカム・パーフォラタム、ハマメリス・バージニアナ、アルニカ・モンタナおよびサリックス・アルバからなる群から選択される植物の少なくとも1つの抽出物を含む上記の相乗混合物、ならびに、より具体的には追加の、尿素、メントール、プロピレングリコールおよびサリチル酸(脱臭剤および/または発汗防止剤中に存在する)は、腋窩における望ましくない体毛成長を抑制するという脱臭剤および/または発汗防止剤の所望の効果を、他の効果に加えて有する。加水分解ダイズタンパク質、ハイペリカム・パーフォラタム抽出物、ハマメリス・バージニアナ抽出物、アルニカ・モンタナ抽出物およびサリックス・アルバ抽出物の相乗混合物、さらに、尿素、メントール、プロピレングリコールおよびサリチル酸を含有する組成物は、この目的に使用するのに好ましい。
【0032】
脱臭剤および微生物抑制剤
化粧品用脱臭剤は、体臭を相殺するか、遮蔽するか、または除去する。体臭は、アポクリン発汗における皮膚細菌の作用によって生成し、これにより不快臭を有する分解生成物が生成することになる。従って、脱臭剤は、微生物抑制剤、酵素抑制剤、臭気吸収剤または臭気遮蔽剤として作用する活性成分を含有する。
【0033】
微生物抑制剤
基本的に、適当な微生物抑制剤は、グラム陽性細菌に対して作用する全ての物質であり、例えば、4−ヒドロキシ安息香酸およびその塩およびエステル、N−(4−クロロフェニル)−N’−(3,4−ジクロロフェニル)尿素、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル(トリクロサン)、4−クロロ−3,5−ジメチルフェノール、2,2’−メチレン−ビス−(6−ブロモ−4−クロロフェノール)、3−メチル−4−(1−メチルエチル)フェノール、2−ベンジル−4−クロロフェノール、3−(4−クロロフェノキシ)−プロパン−1,2−ジオール、3−ヨード−2−プロピニルブチルカルバメート、クロロヘキシジン、3,4,4’−トリクロロカルバニリド(TTC)、抗細菌芳香物質、チモール、タイム油、オイゲノール、チョウジ油、メントール、ミント油、ファルネソール、フェノキシエタノール、グリセロールモノカプレート、グリセロールモノカプリレート、グリセロールモノラウレート(GML)、ジグリセロールモノカプレート(DMC)、サリチル酸−N−アルキルアミド(例えば、サリチル酸−n−オクチルアミドまたはサリチル酸−n−デシルアミド)などである。
【0034】
酵素抑制剤
適当な酵素抑制剤は、例えばエステラーゼ阻害剤である。エステラーゼ阻害剤は、好ましくはクエン酸トリアルキル、例えばクエン酸トリメチル、クエン酸トリプロピル、クエン酸トリイソプロピル、クエン酸トリブチル、および特に、クエン酸トリエチル(HydagenR CAT)である。エステラーゼ阻害剤は、酵素活性を阻害し、こうして臭気の生成を減少させる。他のエステラーゼ阻害剤は、ステロールスルフェートまたはホスフェート(例えば、ラノステロール、コレステロール、カンペステロール、スチグマステロールおよびシトステロールスルフェートまたはホスフェートなど)、ジカルボン酸およびそのエステル(例えば、グルタル酸、グルタル酸モノエチルエステル、グルタル酸ジエチルエステル、アジピン酸、アジピン酸モノエチルエステル、アジピン酸ジエチルエステル、マロン酸およびマロン酸ジエチルエステルなど)、ヒドロキシカルボン酸およびそのエステル(例えば、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸または酒石酸ジエチルエステルなど)、ならびに亜鉛グリシネートである。
【0035】
臭気吸収剤
適当な臭気吸収剤は、臭気生成化合物を吸収することができ、その大部分を保持することができる物質である。この物質は、個々の成分の分圧を低下させ、こうしてその拡散速度を低下させる。この点で重要な要件は、芳香物質が損なわれないまま保持されることである。臭気吸収剤は、細菌に対して活性ではない。これらは、例えば主成分として、ラブダナムもしくはエゴノキの抽出物またはある種のアビエチン酸誘導体などの「保留剤」として当業者に知られている特定のほぼ中性臭気の芳香物質またはリシノール酸の錯亜鉛塩を含有する。
臭気遮蔽剤は、臭気遮蔽機能に加えて、その特定の芳香を脱臭剤に与える芳香物質または芳香油である。適当な芳香油は、例えば天然および合成の芳香物質の混合物である。天然の芳香物質には、花、茎および葉、果実、果皮、根、木、ハーブおよび草、針状葉および枝、樹脂およびバルサムの抽出物が含まれる。また、動物原料、例えばジャコウおよびビーバーも使用することができる。通常の合成芳香化合物は、エステル、エーテル、アルデヒド、ケトン、アルコールおよび炭化水素型の生成物である。エステル型の芳香化合物の例は、酢酸ベンジル、シクロヘキシル酢酸p−tert−ブチル、酢酸リナリル、酢酸フェニルエチル、安息香酸リナリル、ギ酸ベンジル、シクロヘキシルプロピオン酸アリル、プロピオン酸スチラリルおよびサリチル酸ベンジルである。エーテルには、例えばベンジルエチルエーテルが含まれ、アルデヒドには、例えば8〜18個の炭素原子を含む直鎖アルカナール、シトラール、シトロネラール、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、シクラメンアルデヒド、ヒドロキシシトロネラール、リリアルおよびボルゲオナールが含まれる。適当なケトンの例は、イオノンおよびメチルセドリルケトンである。適当なアルコールは、アネトール、シトロネロール、オイゲノール、イソオイゲノール、ゲラニオール、リナロール、フェニルエチルアルコールおよびテルピネオールである。炭化水素には、主にテルペンおよびバルサムが含まれる。しかし、異なる芳香化合物の混合物(これらは一緒になって快い芳香を生じる)を使用するのが好ましい。他の適当な芳香油は、比較的低揮発性の精油(これらのほとんどは芳香成分として使用される)である。その例は、セージ油、カミツレ油、チョウジ油、メリッサ油、ミント油、シナモン葉油、シナノキ花油、ビャクシン果実油、ベチベルソウ油、オリバヌム油、ガルバヌム油、ラブダナム油およびラベンジン油である。以下のものを、個々にまたは混合物の形態で使用するのが好ましい:即ち、ベルガモット油、ジヒドロミルセノール、リリアル、ライラール(lyral)、シトロネロール、フェニルエチルアルコール、α−ヘキシルシンナムアルデヒド、ゲラニオール、ベンジルアセトン、シクラメンアルデヒド、リナロール、ボイサムブレン・フォルテ(Boisambrene Forte)、アムブロキサン(Ambroxan)、インドール、ヘジオン(hedione)、サンデリス(sandelice)、カンキツ油、マンダリン油、オレンジ油、アリルアミルグリコレート、シクロベルタール(cyclovertal)、ラベンジン油、サルビア油、β−ダマスコーン、ゼラニウム油バーボン、サリチル酸シクロヘキシル、ベルトフィックス・ケウアー(Vertofix Coeur)、イソ−E−スーパー(Iso−E−Super)、フィクソリド(Fixolide)NP、エベルニル(evernyl)、イラルデイン(iraldein)ガンマ、フェニル酢酸、酢酸ゲラニル、酢酸ベンジル、ローズオキシド、ロミラット(romillat)、イロチル(irotyl)およびフロラマット(floramat)。
【0036】
発汗防止剤
発汗防止剤は、エクリン汗腺の活性に影響を及ぼすことによって発汗を減少させ、こうして腋下の湿気および体臭を中和する。通常、水性または無水の発汗防止配合物は、以下の成分を含有する:
・収斂活性の成分;
・油成分;
・非イオン性乳化剤;
・共乳化剤;
・稠度因子;
・助剤、例えば増粘剤または錯生成剤など;および/または
・非水性溶媒、例えばエタノール、プロピレングリコールおよび/またはグリセロールなど。
【0037】
適当な収斂性の発汗防止活性成分は、特に、アルミニウム、ジルコニウムまたは亜鉛の塩である。この種の適当な抗ヒドロ(antihydrotic)剤は、例えば、アルミニウムクロリド、アルミニウムクロロヒドレート、アルミニウムジクロロヒドレート、アルミニウムセスキクロロヒドレート、および、これらと例えば1,2−プロピレングリコールとの複合化合物、アルミニウムヒドロキシアラントイネート、アルミニウムクロリドタルトレート、アルミニウムジルコニウムトリクロロヒドレート、アルミニウムジルコニウムテトラクロロヒドレート、アルミニウムジルコニウムペンタクロロヒドレート、および、これらと例えばアミノ酸(グリシンなど)との複合化合物である。また、発汗防止剤において使用される通常の油溶性および水溶性の助剤が、比較的少量で存在していてもよい。このような油溶性の助剤には、例えば、次のものが含まれる:
・炎症抑制性、皮膚保護性または快芳香性の精油;
・合成の皮膚保護剤;および/または
・油溶性の芳香油。
【0038】
通常の水溶性の添加剤は、例えば、防腐剤、水溶性芳香物質、pH調節剤、例えば緩衝混合物、水溶性増粘剤、例えば水溶性の天然または合成ポリマー、例えばキサンタンゴム、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドンまたは高分子量ポリエチレンオキシドである。
【0039】
本発明の別の態様においては、本組成物を、アフターシェーブにおいて本発明に従い使用する。加水分解ダイズタンパク質ならびにハイペリカム・パーフォラタム、ハマメリス・バージニアナ、アルニカ・モンタナおよびサリックス・アルバからなる群から選択される植物の少なくとも1つの抽出物を含む上記の相乗混合物、ならびに、より具体的には追加の、尿素、メントール、プロピレングリコールおよびサリチル酸(アフターシェーブ中に存在する)は、望ましくない体毛成長(特に、あごひげの成長)を抑制するというアフターシェーブの所望の効果を、他の効果に加えて有する。加水分解ダイズタンパク質、ハイペリカム・パーフォラタム抽出物、ハマメリス・バージニアナ抽出物、アルニカ・モンタナ抽出物およびサリックス・アルバ抽出物の相乗混合物、さらに、尿素、メントール、プロピレングリコールおよびサリチル酸を含有する組成物は、この目的に使用するのが好ましい。
【0040】
アフターシェーブ
本明細書においてアフターシェーブと称され、湿潤または乾燥シェービングの後に使用しうる化粧品調製物には、原則的に、シェービング後に使用されるあらゆる調製物、より具体的には、シェービングローション、アフターシェーブゲルならびにアフターシェーブ香油、スプレー、フォーム、クリーム、スティック、液体および固体粉末が含まれる。これらに、種々の芳香を供することができる。湿潤または乾燥シェービング後の使用が意図されるアフターシェーブは、シェービング後の皮膚の過敏症を少なくとも鎮静させ、塩基性のシェービング調製物を中和し、皮膚の生物学的な酸被覆を再確立し、回復、冷却および殺菌作用を有することが想定されている調製物である。相乗混合物に加えて、アフターシェーブは、グリセリン(またはグリコール誘導体)、クエン酸、みょうばん、殺菌剤、芳香剤およびアルコールから構成されていてよい。スプレー缶から噴霧することができる製品は、例えば、85%アルコール、芳香剤、ポリビニルピロリドンおよびガス性発泡剤を加えることによって得られる。
【0041】
加水分解ダイズタンパク質ならびにハイペリカム・パーフォラタム、ハマメリス・バージニアナ、アルニカ・モンタナおよびサリックス・アルバからなる群から選択される植物の少なくとも1つの抽出物を含む体毛成長を抑制するための相乗混合物、ならびに、より具体的にはさらに、尿素、メントール、プロピレングリコールおよびサリチル酸を含有する組成物の、本発明に従う多くの可能な使用は、市場および消費者の両方にとって非常に魅力的である。即ち、本発明が解決しようとする複雑な課題が、これらの組成物の使用によって解決される。
【0042】
本発明の好ましい態様は、上記組成物中の相乗混合物中に存在する成分が、以下の組成:
(a)0.01〜40重量%、好ましくは0.01〜36.3重量%、0.1〜10重量%、0.7〜7.3重量%、より好ましくは1.5〜3.6重量%、より具体的には3.63重量%のダイズ抽出物由来の加水分解タンパク質;
(a)0.005〜10重量%、好ましくは0.01〜7重量%、0.07〜3.5重量%、より好ましくは0.35〜0.7重量%、より具体的には0.35重量%のハイペリカム・パーフォラタム抽出物;および/または
(a)0.005〜10重量%、好ましくは0.01〜6重量%、0.06〜3重量%、より好ましくは0.3〜0.7重量%、より具体的には0.3重量%のハマメリス・バージニアナ抽出物;および/または
(b)0.005〜10重量%、好ましくは0.01〜6重量%、0.06〜3重量%、より好ましくは0.3〜0.7重量%、より具体的には0.3重量%のアルニカ・モンタナ抽出物;および/または
(c)0.001〜10重量%、好ましくは0.005〜3重量%、0.01〜1.5重量%、より好ましくは0.15〜0.3重量%、より具体的には0.15重量%のサリックス・アルバ抽出物;および所望により
(d)0.0005〜10重量%、好ましくは0.005〜1重量%、0.01〜0.5重量%、より好ましくは0.05〜0.1重量%、より具体的には0.05重量%のメントール;および
(e)0.0005〜10重量%、好ましくは0.01〜4重量%、0.04〜2.0重量%、より好ましくは0.02〜0.28重量%、より具体的には0.2重量%の尿素;および
(f)0.005〜40重量%、好ましくは0.1〜35重量%、0.3〜25重量%、より好ましくは1〜10重量%、より具体的には1.5重量%のプロピレングリコール;および
(g)0.0005〜3重量%、好ましくは0.001〜0.25重量%、0.0025〜0.125重量%、より好ましくは0.0125〜0.025重量%、より具体的には0.0125重量%のサリチル酸;
ここで、上記の量は、所望により水および/または他の助剤および添加剤によって合計100重量%になる;
を有する該組成物の使用である。
【0043】
これらの成分は、乾燥物として、または溶液中で使用することができる。ダイズ抽出物由来の加水分解タンパク質の場合には、水溶液、より具体的には、乾燥物含量が8〜10重量%、好ましくは9重量%であり、タンパク質含量が3〜5重量%、好ましくは4重量%である水溶液を使用するのが好ましい。
【0044】
ハイペリカム・パーフォラタム、ハマメリス・バージニアナ、アルニカ・モンタナおよびサリックス・アルバの抽出物は、乾燥物として、または溶液中で使用することができる。両可能性は、本発明に係る抽出物について言えることである。これらは、溶液中で使用するのが好ましい。好ましい溶媒は、水および/または水とプロピレングリコールの混合物である。水:プロピレングリコールの比は、1:1.5〜2:1であってよく、好ましくは1:1である。使用する抽出物の乾燥物含量は、1〜5重量%、好ましくは1.5〜3重量%、より具体的には2重量%である。
【0045】
本発明の好ましい態様は、相乗混合物が、以下の組成:
・72.75重量%の加水分解ダイズタンパク質;
・7重量%のハイペリカム・パーフォラタム抽出物;および
・6重量%のハマメリス・バージニアナ抽出物;および
・6重量%のアルニカ・モンタナ抽出物;および
・3重量%のサリックス・アルバ抽出物;および
・4重量%の尿素;および
・1重量%のメントール;および
・0.25重量%のサリチル酸;
を有する上記組成物の使用である。
【0046】
加水分解ダイズタンパク質の使用は、好ましくは、タンパク質含量4%および乾燥物含量9%の水溶液に対応する。
【0047】
ハイペリカム・パーフォラタム抽出物は、溶液中で使用するのが好ましく、その溶媒は水およびプロピレングリコールからなる。等しい部数の水およびプロピレングリコールの混合物が好ましい。乾燥物含量(%)は2重量%である。
【0048】
ハマメリス・バージニアナ抽出物は、溶液中で使用するのが好ましく、その溶媒は水およびプロピレングリコールからなる。等しい部数の水およびプロピレングリコールの混合物が好ましい。乾燥物含量(%)は2重量%である。
【0049】
アルニカ・モンタナ抽出物は、溶液中で使用するのが好ましく、その溶媒は水およびプロピレングリコールからなる。等しい部数の水およびプロピレングリコールの混合物が好ましい。
【0050】
サリックス・アルバ抽出物は、溶液中で使用するのが好ましく、その溶媒は水およびプロピレングリコールからなる。等しい部数の水およびプロピレングリコールの混合物が好ましい。乾燥物含量(%)は1.5重量%である。
【0051】
混合物のプロピレングリコール含量は、25〜40重量%である。
【0052】
この混合物は、50℃以下の温度において、5重量%の量で、化粧品調製物中に導入するのが好ましい。この混合物は、水に可溶性であるが、脂肪および油には不溶性である。
【0053】
本発明に係る抽出物は、1〜100重量%、好ましくは10〜95重量%、より具体的には20〜80重量%の抽出物中の活性物質含量を有する。本発明において、活性物質含量とは、抽出物の乾燥重量を基準に、抽出物中に存在する全活性物質の合計であると解される。
【0054】
本発明における活性物質は、その内容および正体を当業者に既知の通常の方法によって確かめることができないときであっても、抽出物中に存在する成分に関する。本発明における活性物質とは、成分の作用が既に知られているか、または成分の作用を当業者に既知の通常の方法によって未だ確かめることができない、抽出物中に存在するあらゆる成分であると解される。
【0055】
本発明における活性物質は、追加で導入した水を除き、組成物中に存在する物質ならびに助剤および添加剤の割合(%)に関する。
【0056】
助剤および添加剤の合計含量(%)は、化粧品および/または皮膚調製物の最終調製物を基準に、1〜50重量%であってよく、好ましくは5〜40重量%である。これら調製物は、通常の冷間または熱間法によって製造することができる。
【0057】
本発明は、特に効果的な化粧および/または医薬調製物が、相乗混合物の成分の協力によって得られるという観察を包含する。これらは、優れた皮膚ケアー作用および高い皮膚適合性を有する。また、これらは、高い安定性、特に製品の酸化分解に対して高い安定性を示す。
【0058】
本発明において、「調製物」、「最終調製物」および「組成物」なる用語は同義である。
【0059】
体毛成長を抑制する相乗混合物を含有する組成物を、化粧および/または医薬調製物、例えば、スプレー、クリーム、ゲル、ローション、アルコールおよび水/アルコール溶液、エマルジョン、ワックス/油脂化合物、スティック調製物、粉末または軟膏などの製造に使用することができる。これらの調製物は、さらなる助剤および添加剤として、穏やかな界面活性剤、油成分、乳化剤、真珠色化ワックス、稠度因子、増粘剤、超脂肪化剤、安定剤、ポリマー、シリコーン化合物、油脂、ワックス、UV保護因子、酸化防止剤、レシチン、リン脂質、生物起源の薬剤、皮膜形成剤、膨潤剤、自己褐変剤、チロシン抑制剤(脱色素剤)、ヒドロトロープ剤、可溶化剤、防腐剤、芳香油、染料などをさらに含有することができる。
【0060】
界面活性剤
適当な界面活性物質は、陰イオン性、非イオン性、陽イオン性および/または両性または双性イオン性界面活性剤である。これらは組成物中に、通常は約1〜70重量%、好ましくは5〜50重量%、より好ましくは10〜30重量%の量で存在することができる。
陰イオン性界面活性剤の代表例は、石鹸、アルキルベンゼンスルホネート、アルカンスルホネート、オレフィンスルホネート、アルキルエーテルスルホネート、グリセロールエーテルスルホネート、α−メチルエステルスルホネート、スルホ脂肪酸、アルキルスルフェート、脂肪アルコールエーテルスルフェート、グリセロールエーテルスルフェート、脂肪酸エーテルスルフェート、ヒドロキシ混合エーテルスルフェート、モノグリセリド(エーテル)スルフェート、脂肪酸アミド(エーテル)スルフェート、モノおよびジアルキルスルホスクシネート、モノおよびジアルキルスルホスクシナメート、スルホトリグリセリド、アミド石鹸、エーテルカルボン酸およびその塩、脂肪酸イセチオネート、脂肪酸サルコシネート、脂肪酸タウリド、N−アシルアミノ酸(例えば、アシルラクチレート、アシルタルトレート、アシルグルタメートおよびアシルアスパルテートなど)、アルキルオリゴグルコシドスルフェート、タンパク質脂肪酸縮合物(特に、コムギに基づく植物生成物)、および、アルキル(エーテル)ホスフェートである。陰イオン性界面活性剤がポリグリコールエーテル鎖を含有しているときには、これらは通常の同族体分布を有していてよいが、好ましくは狭範囲の同族体分布を有する。
非イオン性界面活性剤の代表例は、脂肪アルコールポリグリコールエーテル、アルキルフェノールポリグリコールエーテル、脂肪酸ポリグリコールエーテル、脂肪酸アミドポリグリコールエーテル、脂肪アミンポリグリコールエーテル、アルコキシル化トリグリセリド、混合エーテルおよび混合ホルマール、所望により部分的に酸化したアルキル(アルケニル)オリゴグリコシドまたはグルクロン酸誘導体、脂肪酸−N−アルキルグルカミド、タンパク質加水分解物(特に、コムギに基づく植物生成物)、ポリオール脂肪酸エステル、糖エステル、ソルビタンエステル、ポリソルベートおよびアミンオキシドである。非イオン性界面活性剤がポリグリコールエーテル鎖を含有しているときには、これらは通常の同族体分布を有していてよいが、好ましくは狭範囲の同族体分布を有する。
陽イオン性界面活性剤の代表例は、第四アンモニウム化合物、例えばジメチルジステアリルアンモニウムクロリド、およびエステルクアット(ester quat)、より具体的には第四級化した脂肪酸トリアルカノールアミンエステル塩である。
両性または双性イオン性界面活性剤の代表例は、アルキルベタイン、アルキルアミドベタイン、アミノプロピオネート、アミノグリシネート、イミダゾリニウムベタインおよびスルホベタインである。
これらの界面活性剤は全て既知化合物である。これらの構造および製造に関する情報は、関連の概説論文、例えば、J.Falbe(編)の「Surfactants in consumer Products」(Springer Verlag, Berlin, 1987, p.54−124)またはJ.Falbe(編)の「Katalysatoren, Tenside und Mineraloeladditive (触媒、界面活性剤および鉱油添加物)」(Thieme Verlag, Stuttgart, 1978, p.123−217)中に見ることができる。
特に適する穏やかな(即ち、特に皮膚に適合する)界面活性剤の代表例は、脂肪アルコールポリグリコールエーテルスルフェート、モノグリセリドスルフェート、モノおよび/またはジアルキルスルホスクシネート、脂肪酸イセチオネート、脂肪酸サルコシネート、脂肪酸タウリド、脂肪酸グルタメート、α−オレフィンスルホネート、エーテルカルボン酸、アルキルオリゴグルコシド、脂肪酸グルカミド、アルキルアミドベタイン、アンホアセタールおよび/またはタンパク質脂肪酸縮合物(好ましくは、コムギタンパク質に基づく)である。
【0061】
油成分
適当な油成分は、例えば、6〜18個、好ましくは8〜10個の炭素原子を含む脂肪アルコールに基づくゲルベアルコール、直鎖C6−C22脂肪酸と直鎖または分岐鎖C6−C22脂肪アルコールとのエステル、分岐鎖C6−C13カルボン酸と直鎖または分岐鎖C6−C22脂肪アルコールとのエステル、例えば、ミリスチルミリステート、ミリスチルパルミテート、ミリスチルステアレート、ミリスチルイソステアレート、ミリスチルオレエート、ミリスチルベヘネート、ミリスチルエルケート、セチルミリステート、セチルパルミテート、セチルステアレート、セチルイソステアレート、セチルオレエート、セチルベヘネート、セチルエルケート、ステアリルミリステート、ステアリルパルミテート、ステアリルステアレート、ステアリルイソステアレート、ステアリルオレエート、ステアリルベヘネート、ステアリルエルケート、イソステアリルミリステート、イソステアリルパルミテート、イソステアリルステアレート、イソステアリルイソステアレート、イソステアリルオレエート、イソステアリルベヘネート、イソステアリルエルケート、オレイルミリステート、オレイルパルミテート、オレイルステアレート、オレイルイソステアレート、オレイルオレエート、オレイルベヘネート、オレイルエルケート、ベヘニルミリステート、ベヘニルパルミテート、ベヘニルステアレート、ベヘニルイソステアレート、ベヘニルオレエート、ベヘニルベヘネート、ベヘニルエルケート、エルシルミリステート、エルシルパルミテート、エルシルステアレート、エルシルイソステアレート、エルシルオレエート、エルシルベヘネートおよびエルシルエルケートなどである。また適するのは、直鎖C6−C22脂肪酸と分岐鎖アルコール(より具体的には2−エチルヘキサノール)とのエステル、C18−C38アルキルヒドロキシカルボン酸と直鎖または分岐鎖C6−C22脂肪アルコールとのエステル(ドイツ特許出願公開DE19756377A1を参照;特にジオクチルマレエート)、直鎖および/または分岐鎖脂肪酸と多価アルコール(例えば、プロピレングリコール、ダイマージオールまたはトリマートリオール)および/またはゲルベアルコールとのエステル、C6−C10脂肪酸に基づくトリグリセリド、C6−C18脂肪酸に基づく液体のモノ、ジおよびトリグリセリド混合物、C6−C22脂肪アルコールおよび/またはゲルベアルコールと芳香族カルボン酸(より具体的には安息香酸)とのエステル、C2−C12ジカルボン酸と1〜22個の炭素原子を含む直鎖または分岐鎖アルコールまたは2〜10個の炭素原子および2〜6個のヒドロキシル基を含むポリオールとのエステル、植物油、分岐鎖の第一アルコール、置換シクロヘキサン、直鎖および分岐鎖のC6−C22脂肪アルコールカーボネート[例えば、ジカプリリルカーボネート(CetiolR CC)]、C6−C18(好ましくはC8−C10)脂肪アルコールに基づくゲルベカーボネート、安息香酸と直鎖および/または分岐鎖C6−C22アルコールとのエステル(例えばFinsolvR TN)、アルキル基あたりに6〜22個の炭素原子を含む直鎖または分岐鎖の対称または非対称のジアルキルエーテル[例えば、ジカプリリルエーテル(CetiolR OE)]、エポキシ化脂肪酸エステルのポリオールによる開環生成物、シリコーン油(シクロメチコーン、ケイ素メチコーン型など)および/または脂肪族またはナフテン系炭化水素(例えば、スクアラン、スクアレンまたはジアルキルシクロヘキサンなど)である。
【0062】
乳化剤
適当な乳化剤は、例えば、以下の群の少なくとも1つに由来する非イオン性界面活性剤である:
・直鎖C8−C22脂肪アルコールへの、C12−C22脂肪酸への、アルキル基に8〜15個の炭素原子を含むアルキルフェノールへの、および、アルキル基に8〜22個の炭素原子を含むアルキルアミンへの、エチレンオキシド2〜30モルおよび/またはプロピレンオキシド0〜5モルの付加生成物;
・アルキル(アルケニル)基に8〜22個の炭素原子を含むアルキルおよび/またはアルケニルオリゴグリコシド、ならびに、そのエトキシル化類似体;
・ヒマシ油および/または水素化ヒマシ油へのエチレンオキシド1〜15モルの付加生成物;
・ヒマシ油および/または水素化ヒマシ油へのエチレンオキシド15〜60モルの付加生成物;
・グリセロールおよび/またはソルビタンと、12〜22個の炭素原子を含む不飽和、直鎖または飽和、分岐鎖の脂肪酸および/または3〜18個の炭素原子を含むヒドロキシカルボン酸との部分エステル、ならびに、エチレンオキシド1〜30モルを含むその付加物;
・ポリグリセロール(平均の自己縮合度2〜8)、ポリエチレングリコール(分子量400〜5000)、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、糖アルコール(例えば、ソルビトール)、アルキルグルコシド(例えば、メチルグルコシド、ブチルグルコシド、ラウリルグルコシド)およびポリグルコシド(例えば、セルロース)と、12〜22個の炭素原子を含む飽和および/または不飽和の直鎖もしくは分岐鎖の脂肪酸および/または3〜18個の炭素原子を含むヒドロキシカルボン酸との部分エステル、ならびに、エチレンオキシド1〜30モルを含むその付加物;
・ペンタエリトリトール、脂肪酸、クエン酸および脂肪アルコールの混合エステル(ドイツ特許DE1165574PS)および/または6〜22個の炭素原子を含む脂肪酸、メチルグルコースおよびポリオール(好ましくは、グリセロールまたはポリグリセロール)の混合エステル;
・モノ、ジおよびトリアルキルホスフェートならびにモノ、ジおよび/またはトリ−PEG−アルキルホスフェートおよびその塩;
・羊毛ワックスアルコール;
・ポリシロキサン/ポリアルキル/ポリエーテルコポリマーおよび対応する誘導体;
・ブロックコポリマー、例えば、ポリエチレングリコール−30 ジポリヒドロキシステアレート;
・ポリマー乳化剤、例えば、GoodrichのPemulen型(TR−1、TR−2);
・ポリアルキレングリコール;および
・グリセロールカーボネート。
【0063】
脂肪アルコール、脂肪酸、アルキルフェノールとの、またはヒマシ油との、エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドの付加生成物は、既知の市販生成物である。これらは同族体混合物であり、その平均のアルコキシル化度は、付加反応を行う基質とエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドの量比に対応する。グリセロールとのエチレンオキシド付加物のC12/18脂肪酸モノエステルおよびジエステルは、化粧品配合物のための再脂肪化剤として知られている(ドイツ特許DE2024051PS)。
【0064】
アルキルおよび/またはアルケニルオリゴグリコシド、その製造およびその使用は、従来技術から既知である。これらは、特に、グルコースまたはオリゴ糖と8〜18個の炭素原子を含む第一アルコールとを反応させることによって製造される。グリコシド単位に関する限り、モノグリコシド(環状糖単位がグリコシド結合によって脂肪アルコールに結合している)ならびにオリゴマーグリコシド(好ましくは約8までのオリゴマー化度を有する)の両方が適している。このオリゴマー化度は統計学的平均値であり、このような工業用製品に典型的な同族体分布は、この値に基づいている。
【0065】
適当な部分グリセリドの代表例は、ヒドロキシステアリン酸モノグリセリド、ヒドロキシステアリン酸ジグリセリド、イソステアリン酸モノグリセリド、イソステアリン酸ジグリセリド、オレイン酸モノグリセリド、オレイン酸ジグリセリド、リシノール酸モノグリセリド、リシノール酸ジグリセリド、リノール酸モノグリセリド、リノール酸ジグリセリド、リノレン酸モノグリセリド、リノレン酸ジグリセリド、エルカ酸モノグリセリド、エルカ酸ジグリセリド、酒石酸モノグリセリド、酒石酸ジグリセリド、クエン酸モノグリセリド、クエン酸ジグリセリド、リンゴ酸モノグリセリド、リンゴ酸ジグリセリド、ならびに、これらの工業用混合物(これらは、製造方法に由来するトリグリセリドを少量でなお含んでいてもよい)である。また、これら部分グリセリドとのエチレンオキシド1〜30モル、好ましくは5〜10モルの付加生成物も適している。
【0066】
適当なソルビタンエステルは、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンセスキイソステアレート、ソルビタンジイソステアレート、ソルビタントリイソステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタンジオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタンモノエルケート、ソルビタンセスキエルケート、ソルビタンジエルケート、ソルビタントリエルケート、ソルビタンモノリシノレエート、ソルビタンセスキリシノレエート、ソルビタンジリシノレエート、ソルビタントリリシノレエート、ソルビタンモノヒドロキシステアレート、ソルビタンセスキヒドロキシステアレート、ソルビタンジヒドロキシステアレート、ソルビタントリヒドロキシステアレート、ソルビタンモノタルトレート、ソルビタンセスキタルトレート、ソルビタンジタルトレート、ソルビタントリタルトレート、ソルビタンモノシトレート、ソルビタンセスキシトレート、ソルビタンジシトレート、ソルビタントリシトレート、ソルビタンモノマレエート、ソルビタンセスキマレエート、ソルビタンジマレエート、ソルビタントリマレエートならびにこれらの工業用混合物である。また、これらソルビタンエステルとのエチレンオキシド1〜30モル、好ましくは5〜10モルの付加生成物も適している。
【0067】
適当なポリグリセロールエステルの代表例は、ポリグリセリル−2 ジポリヒドロキシステアレート(DehymulsR PGPH)、ポリグリセリン−3−ジイソステアレート(LameformR TGI)、ポリグリセリル−4 イソステアレート(IsolanR GI 34)、ポリグリセリル−3 オレエート、ジイソステアロイル ポリグリセリル−3 ジイソステアレート(IsolanR PDI)、ポリグリセリル−3 メチルグルコース ジステアレート(Tego CareR 450)、ポリグリセリル−3 蜜蝋(Cera BellinaR)、ポリグリセリル−4 カプレート(ポリグリセロールカプレート T2010/90)、ポリグリセリル−3 セチルエーテル(ChimexaneR NL)、ポリグリセリル−3 ジステアレート(CremophorR GS 32)、ポリグリセリル ポリリシノレエート(AdmulR WOL 1403)、ポリグリセリル ジメレート イソステアレートおよびこれらの混合物である。他の適当なポリオールエステルの例は、トリメチロールプロパンまたはペンタエリトリトールと、ラウリン酸、ヤシ油脂肪酸、獣脂脂肪酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘン酸などとの、モノ、ジおよびトリエステルである(これらを、所望によりエチレンオキシド1〜30モルと反応させてもよい)。
【0068】
他の適当な乳化剤は双性イオン性界面活性剤である。双性イオン性界面活性剤は、分子中に少なくとも1つの第四アンモニウム基および少なくとも1つのカルボキシレート基および1つのスルホネート基を保持する界面活性化合物である。特に適する双性イオン性界面活性剤は、いわゆるベタインであり、例えばN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムグリシネート、例えばヤシ油アルキルジメチルアンモニウムグリシネート、N−アシルアミノプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムグリシネート、例えばヤシ油アシルアミノプロピルジメチルアンモニウムグリシネート、および2−アルキル−3−カルボキシメチル−3−ヒドロキシエチルイミダゾリン(アルキル基またはアシル基に8〜18個の炭素原子を含む)、およびヤシ油アシルアミノエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルグリシネートである。コカミドプロピルベタイン(Cocamidopropyl Betaine)のCTFA名称のもとで既知である脂肪酸アミド誘導体が特に好ましい。
両性界面活性剤も適当な乳化剤である。両性界面活性剤は、分子中にC8/18アルキル基またはアシル基に加えて、少なくとも1つの遊離アミノ基および少なくとも1つの−COOH基または−SO3H基を含み、内部塩を形成することができる界面活性化合物である。適当な両性界面活性剤の例は、N−アルキルグリシン、N−アルキルプロピオン酸、N−アルキルアミノ酪酸、N−アルキルイミノジプロピオン酸、N−ヒドロキシエチル−N−アルキルアミドプロピルグリシン、N−アルキルタウリン、N−アルキルサルコシン、2−アルキルアミノプロピオン酸およびアルキルアミノ酢酸(アルキル基に約8〜18個の炭素原子を含む)である。特に好ましい両性界面活性剤は、N−ヤシ油アルキルアミノプロピオネート、ヤシ油アシルアミノエチルアミノプロピオネートおよびC12/18アシルサルコシンである。
最後に、陽イオン性界面活性剤も適当な乳化剤であり、エステルクアット(ester quat)型の乳化剤、好ましくはメチルで第四級化したジ脂肪酸トリエタノールアミンエステル塩が特に好ましい。
【0069】
油脂およびワックス
油脂の代表例は、グリセリド、即ち、高級脂肪酸の混合グリセロールエステルから本質的になる固体または液体の植物または動物産物である。適当なワックスは、特に天然ワックス、例えばカンデリラワックス、カルナバワックス、木蝋、アフリカハネガヤワックス、コルクワックス、グアルマ(guaruma)ワックス、コメ胚油ワックス、サトウキビワックス、オウリキュリー(ouricury)ワックス、モンタンワックス、蜜蝋、セラックワックス、鯨蝋、ラノリン(羊毛ワックス)、尾羽脂、セレシン、オゾケライト(地蝋)、ペトロラタム、パラフィンワックス、微結晶ワックス;化学修飾したワックス(硬ワックス)、例えばモンタンエステルワックス、サゾール(sasol)ワックス、水素化ジョジョバワックス、ならびに、合成ワックス、例えばポリアルキレンワックスおよびポリエチレングリコールワックスである。
油脂に加えて、他の適当な添加剤は、油脂様の物質、例えばレシチンおよびリン脂質である。レシチンは、脂肪酸、グリセロール、リン酸およびコリンからエステル化によって生成するグリセロリン脂質であると当業者には知られている。従って、レシチンは、当業者によりホスファチジルコリン(PC)と称されることも多い。天然レシチンの例はケファリンである。これは、ホスファチジン酸としても知られ、1,2−ジアシル−sn−グリセロール−3−リン酸の誘導体である。対照的に、リン脂質は、リン酸とグリセロールとのモノエステル、好ましくはジエステル(グリセロホスフェート)であると一般に理解されており、これは、通常は油脂として分類されている。さらに、スフィンゴシンおよびスフィンゴ脂質も適している。
【0070】
真珠色化ワックス
適当な真珠色化ワックスは、例えば、アルキレングリコールエステル、特にエチレングリコールジステアレート;脂肪酸アルカノールアミド、特にヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド;部分グリセリド、特にステアリン酸モノグリセリド;多塩基性の所望によりヒドロキシ置換されたカルボン酸と、6〜22個の炭素原子を含む脂肪アルコールとのエステル、特に酒石酸の長鎖エステル;合計して少なくとも24個の炭素原子を含む脂肪化合物、例えば、脂肪アルコール、脂肪ケトン、脂肪アルデヒド、脂肪エーテルおよび脂肪カーボネート、特にラウロンおよびジステアリルエーテル;脂肪酸、例えばステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸またはベヘン酸;12〜22個の炭素原子を含むオレフィンエポキシドの、12〜22個の炭素原子を含む脂肪アルコールおよび/または2〜15個の炭素原子および2〜10個のヒドロキシル基を含むポリオールによる開環生成物;およびこれらの混合物である。
【0071】
稠度因子および増粘剤
主に使用される稠度因子は、12〜22個、好ましくは16〜18個の炭素原子を含む脂肪アルコールまたはヒドロキシ脂肪アルコール、さらに部分グリセリド、脂肪酸またはヒドロキシ脂肪酸である。これらの物質と、アルキルオリゴグルコシドおよび/または脂肪酸N−メチルグルカミド(同じ鎖長)および/またはポリグリセロール ポリ−12−ヒドロキシステアレートとの組合わせを使用するのが好ましい。
適当な増粘剤は、例えば、AerosilR型(親水性シリカ)、多糖、より具体的にはキサンタンゴム、グアール、寒天、アルギネートおよびチロース(tylose)、カルボキシメチルセルロースおよびヒドロキシエチルセルロース、さらに比較的高分子量の脂肪酸のポリエチレングリコールモノエステルおよびジエステル、ポリアクリレート[例えば、CarbopolRおよびPemulen型(Goodrich);SynthalenR(Sigma);Keltrol型(Kelco);Sepigel型(Seppic);Salcare型(Allied Colloids)]、ポリアクリルアミド、ポリマー、ポリビニルアルコールおよびポリビニルピロリドン、界面活性剤(例えばエトキシル化脂肪酸グリセリド)、脂肪酸とポリオール(例えば、ペンタエリトリトールまたはトリメチロールプロパン)とのエステル、狭範囲の脂肪アルコールエトキシレートまたはアルキルオリゴグルコシド、ならびに、電解質(例えば、塩化ナトリウムおよび塩化アンモニウム)である。
【0072】
超脂肪化剤
超脂肪化剤は、例えば、ラノリンおよびレシチン、さらにポリエトキシル化またはアシル化したラノリンおよびレシチン誘導体、ポリオール脂肪酸エステル、モノグリセリドおよび脂肪酸アルカノールアミドなどの物質から選択することができる。脂肪酸アルカノールアミドは、発泡安定剤としても働く。
【0073】
安定剤
脂肪酸の金属塩、例えばステアリン酸またはリシノール酸のマグネシウム、アルミニウムおよび/または亜鉛塩を、安定剤として使用することができる。
【0074】
ポリマー
適当な陽イオン性ポリマーは、例えば、陽イオン性セルロース誘導体、例えば第四級化したヒドロキシエチルセルロース(AmercholからPolymer JR 400Rの名称で入手できる)、陽イオン性デンプン、ジアリルアンモニウム塩とアクリルアミドのコポリマー、第四級化したビニルピロリドン/ビニルイミダゾールポリマー、例えばLuviquatR(BASF)、ポリグリコールとアミンの縮合生成物、第四級化したコラーゲンポリペプチド、例えばラウリルジモニウムヒドロキシプロピル加水分解コラーゲン(LamequatR L、Gruenau)、第四級化したコムギポリペプチド、ポリエチレンイミン、陽イオン性シリコーンポリマー、例えばアミドメチコーン、アジピン酸とジメチルアミノヒドロキシプロピルジエチレントリアミンのコポリマー(CartaretineR、Sandoz)、アクリル酸とジメチルジアリルアンモニウムクロリドのコポリマー(MerquatR 550、Chemviron)、ポリアミノポリアミド(例えば、フランス特許出願公開FR2252840Aに記載)およびその架橋した水溶性ポリマー、陽イオン性キチン誘導体、例えば第四級化したキトサン(所望により、微結晶分布している)、ジハロアルキル(例えばジブロモブタン)とビス−ジアルキルアミン(例えばビス−ジメチルアミノ−1,3−プロパン)との縮合生成物、陽イオン性グアールゴム(例えば、CelaneseのJaguarR CBS、JaguarR C−17、JaguarR C−16)、第四級化したアンモニウム塩ポリマー(例えば、MiranolのMirapolR A−15、MirapolR AD−1、MirapolR AZ−1)である。
【0075】
適当な陰イオン性、双性イオン性、両性および非イオン性ポリマーは、例えば、酢酸ビニル/クロトン酸コポリマー、ビニルピロリドン/アクリル酸ビニルコポリマー、酢酸ビニル/マレイン酸ブチル/アクリル酸イソボルニルコポリマー、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸コポリマーおよびそのエステル、未架橋のポリアクリル酸およびポリオール架橋したポリアクリル酸、アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロリド/アクリレートコポリマー、オクチルアクリルアミド/メタクリル酸メチル/tert−ブチルアミノエチルメタクリレート/2−ヒドロキシプロピルメタクリレートコポリマー、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマー、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート/ビニルカプロラクタムターポリマーおよび所望により誘導体化したセルロースエーテルおよびシリコーンである。他の適当なポリマーおよび増粘剤は、Cosm.Toil. 108, 95 (1993)中に見ることができる。
【0076】
シリコーン化合物
適当なシリコーン化合物は、例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、環式シリコーン、ならびに、アミノ−、脂肪酸−、アルコール−、ポリエーテル−、エポキシ−、フッ素−、グリコシド−および/またはアルキル−修飾したシリコーン化合物である(これらは、室温で液体および樹脂様の両方であることができる)。他の適当なシリコーン化合物は、水素化シリケートおよび200〜300のジメチルシロキサン単位の平均鎖長を有するジメチコーンの混合物であるシメチコーンである。適当な揮発性シリコーンの詳細な概説は、ToddらのCosm.Toil. 91, 27 (1976)中に見ることができる。
【0077】
UV保護因子および酸化防止剤
本発明におけるUV保護因子とは、例えば、室温で液体または結晶性であり、かつ、紫外線放射を吸収することができ、吸収したエネルギーを長波長放射(例えば、熱)の形態で放出することができる有機物質(光フィルター)である。UV−Bフィルターは、油溶性または水溶性であることができる。油溶性物質の例は以下の通りである:
・3−ベンジリデンカンファーまたは3−ベンジリデンノルカンファーおよびその誘導体、例えば3−(4−メチルベンジリデン)カンファー(欧州特許EP 0693471 B1に記載);
・4−アミノ安息香酸誘導体、好ましくは4−(ジメチルアミノ)安息香酸2−エチルヘキシルエステル、4−(ジメチルアミノ)安息香酸2−オクチルエステルおよび4−(ジメチルアミノ)安息香酸アミルエステル;
・ケイ皮酸エステル、好ましくは4−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルエステル、4−メトキシケイ皮酸プロピルエステル、4−メトキシケイ皮酸イソアミルエステル、2−シアノ−3,3−フェニルケイ皮酸2−エチルヘキシルエステル(Octocrylene);
・サリチル酸エステル、好ましくはサリチル酸2−エチルヘキシルエステル、サリチル酸4−イソプロピルベンジルエステル、サリチル酸ホモメンチルエステル;
・ベンゾフェノン誘導体、好ましくは2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’−メチルベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン;
・ベンザルマロン酸エステル、好ましくは4−メトキシベンザルマロン酸ジ−2−エチルヘキシルエステル;
・トリアジン誘導体、例えば2,4,6−トリアニリノ−(p−カルボ−2’−エチル−1’−ヘキシルオキシ)−1,3,5−トリアジンおよびオクチルトリアゾン(欧州特許出願公開EP 0818450 A1に記載)またはジオクチルブタアミドトリアゾン(UvasorbR HEB);
・プロパン−1,3−ジオン、例えば1−(4−tert−ブチルフェニル)−3−(4’−メトキシフェニル)−プロパン−1,3−ジオン;
・ケトトリシクロ(5.2.1.0)デカン誘導体(欧州特許EP 0694521 B1に記載)。
【0078】
適当な水溶性物質は以下の通りである:
・2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸、ならびに、そのアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルキルアンモニウム、アルカノールアンモニウムおよびグルクアンモニウム塩;
・ベンゾフェノンのスルホン酸誘導体、好ましくは2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸およびその塩;
・3−ベンジリデンカンファーのスルホン酸誘導体、例えば4−(2−オキソ−3−ボルニリデンメチル)−ベンゼンスルホン酸および2−メチル−5−(2−オキソ−3−ボルニリデン)スルホン酸およびその塩。
【0079】
通常のUV−Aフィルターは、特に、ベンゾイルメタンの誘導体、例えば1−(4’−tert−ブチルフェニル)−3−(4’−メトキシフェニル)−プロパン−1,3−ジオン、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン(Parsol 1789)、1−フェニル−3−(4’−イソプロピルフェニル)−プロパン−1,3−ジオン、およびエナミン化合物(ドイツ特許出願公開DE19712033A1に記載)(BASF)などである。勿論、これらUV−AおよびUV−Bフィルターを、混合物の形態で使用することもできる。特に好ましい組合わせは、ケイ皮酸のエステル(好ましくは、4−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルエステルおよび/または4−メトキシケイ皮酸プロピルエステルおよび/または4−メトキシケイ皮酸イソアミルエステル)と組合わせた2−シアノ−3,3−フェニルケイ皮酸2−エチルヘキシルエステル(Octocrylene)およびベンゾイルメタンの誘導体、例えば4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン(ParsolR 1789)からなる。このような組合わせを、水溶性フィルター(例えば、2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸ならびにこれらのアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム、アルキルアンモニウム、アルカノールアンモニウムおよびグルクアンモニウム塩など)と組合わせるのが有利である。
【0080】
上記した可溶性物質に加えて、不溶性の光遮断顔料(即ち、微細に分散させた金属酸化物または塩)も、この目的に使用することができる。適当な金属酸化物の例は、特に、酸化亜鉛および二酸化チタン、さらに、鉄、ジルコニウム、ケイ素、マンガン、アルミニウムおよびセリウムの酸化物、ならびにこれらの混合物である。ケイ酸塩(タルク)、硫酸バリウムおよびステアリン酸亜鉛を、塩として使用することができる。これらの酸化物および塩を、皮膚ケアおよび皮膚保護エマルジョンおよび装飾化粧品のための顔料の形態で使用する。これら粒子は、100nm未満、好ましくは5〜50nm、より好ましくは15〜30nmの平均直径を有しているべきである。これらは球の形状であってよいが、楕円形の粒子または他の非球形の粒子を使用することもできる。また、顔料を、表面処理すること、即ち親水性化または疎水性化することもできる。その代表例は、被覆した二酸化チタン、例えば、Titandioxid T 805(Degussa)およびEusolexR T2000(Merck)である。適当な疎水性被覆材料は、特にシリコーンであり、とりわけトリアルコキシオクチルシランまたはシメチコーンである。いわゆるミクロまたはナノ顔料を、日光保護製品において使用するのが好ましい。ミクロ化した酸化亜鉛を使用するのが好ましい。他の適当なUVフィルターは、P.Finkelの概説[SOEFW−Journal 122, 543 (1996)]および[Parf.Kosm. 3, 11 (1999)]中に見ることができる。
【0081】
上記した2群の一次日光保護因子に加えて、酸化防止剤型の二次日光保護因子を使用することもできる。酸化防止剤型の二次日光保護因子は、UV線が皮膚を貫通したときに開始される光化学反応連鎖を遮断する。その代表例は、アミノ酸(例えば、グリシン、ヒスチジン、チロシン、トリプトファン)およびその誘導体、イミダゾール(例えば、ウロカニン酸)およびその誘導体、ペプチド、例えばD,L−カルノシン、D−カルノシン、L−カルノシンおよびその誘導体(例えば、アンセリン)、カロチノイド、カロテン(例えば、α−カロテン、β−カロテン、リコペン)およびその誘導体、クロロゲニン酸およびその誘導体、リポン酸およびその誘導体(例えば、ジヒドロリポン酸)、オーロチオグルコース、プロピルチオウラシルおよび他のチオール(例えば、チオレドキシン、グルタチオン、システイン、シスチン、シスタミン、ならびに、そのグリコシル、N−アセチル、メチル、エチル、プロピル、アミル、ブチル、およびラウリル、パルミトイル、オレイル、γ−リノレイル、コレステリルおよびグリセリルエステル)およびその塩、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、チオジプロピオン酸およびその誘導体(エステル、エーテル、ペプチド、脂質、ヌクレオチド、ヌクレオシドおよび塩)、ならびに、スルホキシイミン化合物(例えば、ブチオニンスルホキシイミン、ホモシステインスルホキシイミン、ブチオニンスルホン、ペンタ−、ヘキサ−およびヘプタ−チオニンスルホキシイミン)[これらは、極めて少ない適合用量(例えば、pモル〜μモル/kg)で用いる]、さらに、(金属)キレート化剤(例えば、α−ヒドロキシ脂肪酸、パルミチン酸、フィチン酸、ラクトフェリン)、α−ヒドロキシ酸(例えば、クエン酸、乳酸、リンゴ酸)、フミン酸、胆汁酸、胆汁抽出物、ビリルビン、ビリベルジン、EDTA、EGTAおよびその誘導体、不飽和脂肪酸およびその誘導体(例えば、γ−リノレン酸、リノール酸、オレイン酸)、葉酸およびその誘導体、ユビキノンおよびユビキノールおよびその誘導体、ビタミンCおよびその誘導体(例えば、アスコルビルパルミテート、Mgアスコルビルホスフェート、アスコルビルアセテート)、トコフェロールおよび誘導体(例えば、ビタミンEアセテート)、ビタミンAおよび誘導体(ビタミンAパルミテート)およびベンゾイン樹脂のコニフェリルベンゾエート、ルチン酸およびその誘導体、α−グリコシルルチン、フェルラ酸、フルフリリデングルシトール、カルノシン、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ノルジヒドログアヤク樹脂酸、ノルジヒドログアイアレチン酸、トリヒドロキシブチロフェノン、尿酸およびその誘導体、マンノースおよびその誘導体、スーパーオキシド ジスムターゼ、亜鉛およびその誘導体(例えば、ZnO、ZnSO4)、セレンおよびその誘導体(例えば、セレンメチオニン)、スチルベンおよびその誘導体(例えば、スチルベンオキシド、トランス−スチルベンオキシド)、ならびに、本発明の目的に適するこれら活性物質の誘導体(塩、エステル、エーテル、糖、ヌクレオチド、ヌクレオシド、ペプチドおよび脂質)である。
【0082】
生物起源の薬剤
本発明における生物起源の薬剤とは、記載した植物に由来しない追加の薬剤であり、例えば、トコフェロールアセテート、トコフェロールパルミテート、アスコルビン酸、(デオキシ)リボ核酸およびその断片、レチノール、ビサボロール、アラントイン、ピタントリオール、パンテノール、AHA酸、セラミド、偽セラミド、精油、他の植物抽出物および追加のビタミン複合体などである。
【0083】
皮膜形成剤
通常の皮膜形成剤は、例えば、キトサン、微結晶キトサン、第四級化キトサン、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマー、アクリル酸系列のポリマー、第四セルロース誘導体、コラーゲン、ヒアルロン酸およびその塩および同様の化合物である。
【0084】
膨潤剤
水相のための適当な膨潤剤は、モンモリロナイト、粘土無機物質、ペムレン(Pemulen)およびアルキル修飾したカルボポール型(Goodrich)である。他の適当なポリマーおよび膨潤剤は、R.Lochheadの概説[Cosm.Toil. 108, 95 (1993)]中に見ることができる。
【0085】
自己褐変剤および脱色素剤
適当な自己褐変剤は、ジヒドロキシアセトンである。適当なチロシン抑制剤(メラニンの生成を妨げ、脱色素剤において使用される)は、例えば、アルブチン、フェルラ酸、コウジ酸、クマル酸およびアスコルビン酸(ビタミンC)である。
【0086】
ヒドロトロープ剤
さらに、流れ挙動を改善するために、ヒドロトロープ剤、例えばエタノール、イソプロピルアルコールまたはポリオールを使用することができる。適当なポリオールは、好ましくは2〜15個の炭素原子および少なくとも2個のヒドロキシル基を含有する。これらのポリオールは、他の官能基、特にアミノ基を含有することができ、また、窒素で修飾することもできる。その代表例は、次の通りである:
・グリセロール;
・アルキレングリコール、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、および、ポリエチレングリコール(100〜1000ダルトンの平均分子量を有する);
・1.5〜10の自己縮合度を有する工業用オリゴグリセロール混合物、例えば40〜50重量%のジグリセロール含量を有する工業用ジグリセロール混合物;
・メチロール化合物、例えば特にトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、ペンタエリトリトールおよびジペンタエリトリトール;
・低級アルキルグルコシド、特にアルキル基に1〜8個の炭素原子を含むもの、例えばメチルおよびブチルグルコシド;
・5〜12個の炭素原子を含む糖アルコール、例えばソルビトールまたはマンニトール;
・5〜12個の炭素原子を含む糖、例えばグルコースまたはスクロース;
・アミノ糖、例えばグルカミン;
・ジアルコールアミン、例えばジエタノールアミンまたは2−アミノプロパン−1,3−ジオール。
【0087】
防腐剤
適当な防腐剤は、例えば、フェノキシエタノール、ホルムアルデヒド溶液、パラベン、ペンタンジオールまたはソルビン酸およびKosmetikverordnung(化粧品指針)の付属書6のパートAおよびBに挙げられている他の群の物質である。
【0088】
芳香油
適当な芳香油は、天然および合成の芳香物質の混合物である。天然の芳香物質には、花(ユリ、ラベンダー、バラ、ジャスミン、ネロリ、イランイラン)、茎および葉(ゼラニウム、パチョリ、プチグレイン)、果実(アニス、コエンドロ、ヒメウイキョウ、ビャクシン)、果皮(ベルガモット、レモン、オレンジ)、根(ニクズク、アンゼリカ、セロリ、カルダモン、コスタス、アイリス、カルムス)、木(マツ、ビャクダン、ユソウボク、シーダー材、シタン)、バーブおよび草(タラゴン、レモングラス、セージ、タイム)、針状葉および枝(トウヒ、モミ、マツ、低マツ)、樹脂およびバルサム(ガルバヌム、エレミ、ベンゾイン、ミルラ、乳香、オポパナックス)の抽出物が含まれる。また、動物原料、例えばジャコウおよびビーバーも使用することができる。通常の合成芳香化合物は、エステル、エーテル、アルデヒド、ケトン、アルコールおよび炭化水素型の生成物である。エステル型の芳香化合物の例は、酢酸ベンジル、イソ酪酸フェノキシエチル、シクロヘキシル酢酸p−tert−ブチル、酢酸リナリル、酢酸ジメチルベンジルカルビニル、エチル酢酸フェニル、安息香酸リナリル、ギ酸ベンジル、エチルメチルフェニルグリシネート、シクロヘキシルプロピオン酸アリル、プロピオン酸スチラリルおよびサリチル酸ベンジルである。エーテルには、例えばベンジルエチルエーテルが含まれ、アルデヒドには、例えば8〜18個の炭素原子を含む直鎖アルカナール、シトラール、シトロネラール、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、シクラメンアルデヒド、ヒドロキシシトロネラール、リリアルおよびボルゲオナールが含まれる。適当なケトンの例は、イオノン、α−イソメチルイオノンおよびメチルセドリルケトンである。適当なアルコールは、アネトール、シトロネロール、オイゲノール、イソオイゲノール、ゲラニオール、リナロール、フェニルエチルアルコールおよびテルピネオールである。炭化水素には、主にテルペンおよびバルサムが含まれる。しかし、異なる芳香化合物の混合物(これらは一緒になって快い芳香を生じる)を使用するのが好ましい。他の適当な芳香油は、比較的低揮発性の精油である(これらのほとんどは芳香成分として使用される)。その例は、セージ油、カミツレ油、チョウジ油、メリッサ油、ミント油、シナモン葉油、シナノキ花油、ビャクシン果実油、ベチベルソウ油、オリバヌム油、ガルバヌム油、ラブダナム油およびラベンジン油である。以下のものを、個々にまたは混合物の形態で使用するのが好ましい:即ち、ベルガモット油、ジヒドロミルセノール、リリアル、ライラール(lyral)、シトロネロール、フェニルエチルアルコール、α−ヘキシルシンナムアルデヒド、ゲラニオール、ベンジルアセトン、シクラメンアルデヒド、リナロール、ボイサムブレン・フォルテ(Boisambrene Forte)、アムブロキサン(Ambroxan)、インドール、ヘジオン(hedione)、サンデリス(sandelice)、カンキツ油、マンダリン油、オレンジ油、アリルアミルグリコレート、シクロベルタール(cyclovertal)、ラベンジン油、サルビア油、β−ダマスコーン、ゼラニウム油バーボン、サリチル酸シクロヘキシル、ベルトフィックス・ケウアー(Vertofix Coeur)、イソ−E−スーパー(Iso−E−Super)、フィクソリド(Fixolide)NP、エベルニル(evernyl)、イラルデイン(iraldein)ガンマ、フェニル酢酸、酢酸ゲラニル、酢酸ベンジル、ローズオキシド、ロミラット(romillat)、イロチル(irotyl)およびフロラマット(floramat)。
【0089】
染料
適当な染料は、例えば、Farbstoffkommission der Deutschen Forschungsgemeinschaftの出版物「Kosmetische Faerbemittel(化粧品用染料)」[Verlag Chemie, Weinheim, 1984, p.81−106]に挙げられているような、化粧品目的に認められかつ適しているあらゆる物質である。通常、これらの染料は、混合物全体を基準に、0.001〜0.1重量%の濃度で使用される。
【0090】
(実施例)
実施例1:ハマメリス抽出物の調製
乾燥ハマメリス・バージニアナ抽出物(2kg)を、蒸留水(48kg)およびプロピレングリコール(49kg)の混合物中に、室温で撹拌しながら溶解し、次いで濾過した。乾燥抽出物は購入したものである。
【0091】
実施例2:アルニカ・モンタナ植物の抽出
アルニカ・モンタナの花(10kg)を、蒸留水(44kg)およびプロピレングリコール(45kg)の混合物中で48時間離解することによって、室温で撹拌しながら抽出した。次いで、この抽出混合物を濾過した。
【0092】
実施例3:ハイペリカム・パーフォラタム抽出物の調製
乾燥ハイペリカム・パーフォラタム抽出物(2kg)を、蒸留水(48kg)およびプロピレングリコール(49kg)の混合物中に、室温で撹拌しながら溶解し、次いでこの溶液を濾過した。乾燥抽出物は購入したものである。
【0093】
実施例4:サリックス・アルバ抽出物の調製
ヤナギ(サリックス・アルバ)樹皮(15kg)を、蒸留水(66kg)およびプロピレングリコール(66kg)の混合物中、80℃で3時間抽出した。次いで、この溶液を濾過した。
【0094】
実施例5:加水分解ダイズタンパク質の調製
ダイズ粉(15kg)を、55℃で4時間、蒸留水で抽出した。次いで、この抽出混合物を遠心した。加水分解のために、この生成物を、初めに54℃/pH8.7で4時間、次いで54℃/pH3.6で160分間、プロテアーゼを用いて酵素加水分解した。酵素を不活性化するために、この混合物を、95℃で1時間加熱し、得られたタンパク質混合物を濾過した。この溶液は、9重量%の乾燥物および4重量%のタンパク質を含有していた。
【0095】
実施例6:相乗混合物の組成
本発明に従って使用する組成物に添加する相乗混合物は、例えばおよび好ましくは、以下の組成を有する(数字は重量%である)。この混合物は、例えば、PilinhibR VEG (Cognis Groupの商標)の名称のもとで市販されている:
・72.75%の加水分解ダイズタンパク質
・7.00%のハイペリカム・パーフォラタム抽出物
・6.00%のハマメリス・バージニアナ抽出物
・6.00%のアルニカ・モンタナ花の抽出物
・4.00%の尿素
・3.00%のサリックス・アルバ樹皮の抽出物
・1.00%のメントール
・0.25%のサリチル酸
【0096】
この混合物は、特に、ハイペリカム・パーフォラタム、ハマメリス・バージニアナ、アルニカ・モンタナおよびサリックス・アルバ抽出物に由来する25〜40重量%のプロピレングリコール(水/プロピレングリコール溶媒に由来する)を含有する。
簡単にするために、PilinhibR VEGの名称を、上記組成を有する混合物のための以下の実施例において使用する。
【0097】
実施例7:相乗混合物の調製
メントールおよびサリチル酸を、50℃でプロピレングリコールに溶解した。全ての他の成分を、室温で撹拌しながら添加した。次いで、この混合物を遠心し、濾過した。
【0098】
実施例8:体毛成長の抑制を測定するための試験
5重量%のPilinhibR VEGを含有する脱臭剤ローションを、18〜50歳の12人の健康な男性および女性ボランティアの腋窩において、プラシーボ(PilinhibR VEGを含まない脱臭剤)に対して試験した。全てのボランティアが、天性の活発かつ急速な腋下の体毛成長を有していた。
実際の処置の前に、10日後に予測される腋下の体毛成長を測定した。この目的のために、ボランティアの腋窩を剃り、10日後に、体毛長さおよび体毛直径を、肉眼写真によって測定した。
体毛成長の抑制特性を測定するために、生成物を、1日に2回(朝方および夕方)、10日間にわたり適用した。この処置の前に、両方の腋窩を剃った。直接比較のために、一方の腋窩は、5重量%のPilinhibR VEGを含有するローションで処置し、他方の腋窩は、PilinhibR VEGを含有しないローションで処置した。10日間の処置後に、体毛長さおよび体毛直径を、肉眼写真によって測定した。
【0099】
【表1】
わずか10日間の処置の後に、ボランティアの体毛長さおよび体毛直径が、処置なしと比較して、平均で42%減少した。プラシーボによる処置においては、処置なしと比較して、体毛長さの変化が観察されなかった。
Claims (7)
- 加水分解ダイズタンパク質ならびにハイペリカム・パーフォラタム、ハマメリス・バージニアナ、アルニカ・モンタナおよびサリックス・アルバからなる群から選択される植物の少なくとも1つの抽出物を含み、体毛成長を抑制する相乗活性混合物を含有する組成物の使用。
- 相乗混合物が、尿素、メントール、プロピレングリコールおよびサリチル酸からなる群から選択される物質をさらに含有することを特徴とする請求項1に記載の使用。
- ハマメリス・バージニアナ抽出物が好ましくは該植物の葉に由来し、アルニカ・モンタナ抽出物が好ましくはその花に由来し、サリックス・アルバ抽出物が好ましくはその樹皮に由来することを特徴とする請求項1または2に記載の使用。
- 脱臭剤および/または発汗防止剤としての、請求項1〜3のいずれかに記載の組成物の使用。
- アフターシェーブとしての、請求項1〜3のいずれかに記載の組成物の使用。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の組成物中の相乗混合物中に存在する成分が、以下の組成:
(c)0.01〜40重量%のダイズ抽出物由来の加水分解タンパク質;
(d)0.005〜10重量%のハイペリカム・パーフォラタム抽出物;
(h)0.005〜10重量%のハマメリス・バージニアナ抽出物;
(i)0.005〜10重量%のアルニカ・モンタナ抽出物;
(j)0.001〜10重量%のサリックス・アルバ抽出物;
(k)0.0005〜10重量%のメントール;
(l)0.0005〜10重量%の尿素;
(m)0.005〜40重量%のプロピレングリコール;
(n)0.0005〜3重量%のサリチル酸;
ここで、上記の量は、所望により水および/または他の助剤および添加剤によって合計100重量%になる;
を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の使用。 - 相乗混合物が、以下の組成:
72.75重量%の加水分解ダイズタンパク質;
7重量%のハイペリカム・パーフォラタム抽出物;
6重量%のハマメリス・バージニアナ抽出物;
6重量%のアルニカ・モンタナ抽出物;
3重量%のサリックス・アルバ抽出物;
4重量%の尿素;
1重量%のメントール;
0.25重量%のサリチル酸;
を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の使用。
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